特許第5904101号(P5904101)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5904101化合物半導体の製造装置およびウェハ保持体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5904101
(24)【登録日】2016年3月25日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】化合物半導体の製造装置およびウェハ保持体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20160331BHJP
   C23C 16/458 20060101ALI20160331BHJP
   C23C 16/34 20060101ALI20160331BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20160331BHJP
【FI】
   H01L21/205
   C23C16/458
   C23C16/34
   H01L21/68 N
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-256390(P2012-256390)
(22)【出願日】2012年11月22日
(65)【公開番号】特開2014-103364(P2014-103364A)
(43)【公開日】2014年6月5日
【審査請求日】2014年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(72)【発明者】
【氏名】安原 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】吉村 和孝
【審査官】 正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−044030(JP,A)
【文献】 特開2012−222284(JP,A)
【文献】 特開2006−060117(JP,A)
【文献】 特開平02−212394(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0143393(US,A1)
【文献】 特開2004−289137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
C23C 16/34
C23C 16/458
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気相化学成長法を用いてウェハ上に化合物半導体層を形成する化合物半導体の製造装置であって、
内部に前記ウェハを収容する反応容器と、
前記反応容器内に配置され、前記ウェハにおける前記化合物半導体層の被形成面が上方を向くように当該ウェハを保持するウェハ保持体と、
前記反応容器内に外部から前記化合物半導体層の原料となる原料ガスを供給する供給部と、
前記ウェハ保持体を加熱する加熱部とを備え、
前記ウェハ保持体は、
前記ウェハを積載する積載部材と、
前記積載部材に積載されるとともに、当該積載部材に積載された前記ウェハの周面を取り囲むことで、当該ウェハの移動を規制する規制部材とを含み、
前記積載部材は、前記ウェハを積載する第1積載面と、当該第1積載面の周囲に設けられるとともに前記規制部材を積載する第2積載面とを備え、
前記第1積載面は、前記第2積載面よりも突出して形成されるとともに、周縁側よりも中央側が盛り上がる凸状の面形状を有し、当該第1積載面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、
前記第2積載面は、前記第1積載面よりも算術平均粗さRaの値が大きいこと
を特徴とする化合物半導体の製造装置。
【請求項2】
前記反応容器内に回転可能に配置され、前記ウェハ保持体を回転可能に支持する支持体をさらに備え、
前記供給部は、前記支持体の上方または側方から前記原料ガスを供給することを特徴とする請求項1記載の化合物半導体の製造装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記ウェハを700℃以上1200℃以下に加熱することを特徴とする請求項1または2記載の化合物半導体の製造装置。
【請求項4】
気相化学成長法を用いてウェハ上に化合物半導体層を形成する化合物半導体の製造装置で用いられ、当該ウェハを保持するウェハ保持体であって、
前記ウェハを積載する積載部材と、
前記積載部材に積載されるとともに、当該積載部材に積載された前記ウェハの周面を取り囲むことで、当該ウェハの移動を規制する規制部材とを含み、
前記積載部材は、前記ウェハを積載する第1積載面と、当該第1積載面の周囲に設けられるとともに前記規制部材を積載する第2積載面とを備え、
前記第1積載面は、前記第2積載面よりも突出して形成されるとともに、周縁側よりも中央側が盛り上がる凸状の面形状を有し、当該第1積載面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、
前記第2積載面は、前記第1積載面よりも算術平均粗さRaの値が大きいこと
を特徴とするウェハ保持体。
【請求項5】
前記気相化学成長法が有機金属気相成長法であり、
前記化合物半導体層がIII族窒化物半導体層であることを特徴とする請求項4記載のウェハ保持体。
【請求項6】
前記ウェハが、基板上に予め化合物半導体層を形成したもので構成されることを特徴とする請求項4または5記載のウェハ保持体。
【請求項7】
前記積載部材は、カーボンで構成された基材の表面にSiCからなる被覆層を形成して構成され、前記規制部材は、石英で構成されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載のウェハ保持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物半導体の製造装置およびウェハ保持体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化合物半導体を用いたLED(Light Emitting Diode)、FET(Field Effect Transistor)、HEMT(High Electron Mobility Transistor)等の各種半導体素子が、広く用いられるようになってきている。
【0003】
このような化合物半導体結晶を成長させる方法の一つとして、気相化学成長法(Chemical Vapor Deposition:以下、CVD法と呼ぶ)が知られている。CVD法では、化合物半導体結晶の原料となる原料ガスを、キャリアガスとともに反応室内に供給し、反応室内で加熱された基板の付近で原料ガスを熱分解し、基板上に化合物半導体結晶をエピタキシャル成長させることで、化合物半導体ウェハを得ている。
【0004】
公報記載の従来技術として、基板となる被処理体を載置台の支持領域に載置するとともに、支持領域に載置された被処理体の一面に沿う移動を規定する位置決めリング部材と、位置決めリング部材と載置台とに設けられ、位置決めリング部材の熱収縮差による位置決めリング部材と載置台との径方向への相対的な移動を許容しつつリング部材に沿う相対的な移動を規制する移動規制手段とを具備する処理装置が存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2001−525997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
CVD法では、基板の付近で原料ガスを熱分解するために、基板を加熱することが一般的である。このとき、基板上での異なる位置(例えば周縁側と中央側)とで、基板温度に違いが存在すると、基板上に形成される化合物半導体層の組成が、基板上での位置によって変動してしまうことがあった。ここで、基板上に形成される化合物半導体層に組成むらが生じると、LEDのような発光素子の場合には、基板上での位置によって発光波長に違いが生じることになり、FETやHEMTのような能動素子の場合には、基板上での位置によって電子や正孔の移動度に違いが生じてしまうことになる。
【0007】
本発明は、化合物半導体をエピタキシャル成長させる際の組成むらを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、気相化学成長法を用いてウェハ上に化合物半導体層を形成する化合物半導体の製造装置であって、内部に前記ウェハを収容する反応容器と、前記反応容器内に配置され、前記ウェハにおける前記化合物半導体層の被形成面が上方を向くように当該ウェハを保持するウェハ保持体と、前記反応容器内に外部から前記化合物半導体層の原料となる原料ガスを供給する供給部と、前記ウェハ保持体を加熱する加熱部とを備え、前記ウェハ保持体は、前記ウェハを積載する積載部材と、前記積載部材に積載されるとともに、当該積載部材に積載された前記ウェハの周面を取り囲むことで、当該ウェハの移動を規制する規制部材とを含み、前記積載部材は、前記ウェハを積載する第1積載面と、当該第1積載面の周囲に設けられるとともに前記規制部材を積載する第2積載面とを備え、前記第1積載面は、前記第2積載面よりも突出して形成されるとともに、周縁側よりも中央側が盛り上がる凸状の面形状を有し、当該第1積載面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、前記第2積載面は、前記第1積載面よりも算術平均粗さRaの値が大きいことを特徴とする。
【0009】
このような化合物半導体の製造装置において、前記反応容器内に回転可能に配置され、前記ウェハ保持体を回転可能に支持する支持体をさらに備え、前記供給部は、前記支持体の上方または側方から前記原料ガスを供給することを特徴とすることができる。
また、前記加熱部は、前記ウェハを700℃以上1200℃以下に加熱することを特徴とすることができる。
【0010】
他の観点から捉えると、本発明は、気相化学成長法を用いてウェハ上に化合物半導体層を形成する化合物半導体の製造装置で用いられ、当該ウェハを保持するウェハ保持体であって、前記ウェハを積載する積載部材と、前記積載部材に積載されるとともに、当該積載部材に積載された前記ウェハの周面を取り囲むことで、当該ウェハの移動を規制する規制部材とを含み、前記積載部材は、前記ウェハを積載する第1積載面と、当該第1積載面の周囲に設けられるとともに前記規制部材を積載する第2積載面とを備え、前記第1積載面は、前記第2積載面よりも突出して形成されるとともに、周縁側よりも中央側が盛り上がる凸状の面形状を有し、当該第1積載面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であり、前記第2積載面は、前記第1積載面よりも算術平均粗さRaの値が大きいことを特徴とする。
【0011】
このようなウェハ保持体において、前記気相化学成長法が有機金属気相成長法であり、前記化合物半導体層がIII族窒化物半導体層であることを特徴とすることができる。
また、前記ウェハが、基板上に予め化合物半導体層を形成したもので構成されることを特徴とすることができる。
さらに、前記積載部材は、カーボンで構成された基材の表面にSiCからなる被覆層を形成して構成され、前記規制部材は、石英で構成されることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、化合物半導体をエピタキシャル成長させる際の組成むらを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置の断面構成の一例を示す概略図である。
図2図1に示すMOCVD装置のII−II断面図である。
図3】MOCVD装置においてウェハを保持するのに用いられるウェハ保持体の構成の一例を説明するための図である。
図4】ウェハ保持体の分解斜視図である。
図5】ウェハ保持体における積載部材の構成を説明するための図である。
図6】ウェハ保持体における規制部材の構成を説明するための図である。
図7】ウェハ保持体の縦断面図である。
図8】積載部材におけるウェハ積載面の構成の一例を説明するための図である。
図9】MOCVD装置を用いて製造される積層半導体ウェハの構成の一例を示す断面図である。
図10】実施例1および比較例1〜比較例3のそれぞれにおける、ウェハ保持体におけるウェハ積載面の3次元形状と、得られた積層半導体ウェハにおけるPL波長分布との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<MOCVD装置の構成>
図1は気相化学成長法の一つであるMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長法)を用いた、MOCVD装置1の断面構成を示す図である。また、図2は、図1に示すMOCVD装置1のII−II断面図である。
このMOCVD装置1は、ウェハW(後述する基板110(図9参照)や、基板110の上に化合物半導体層を1層以上形成してなる積層基板100(図9参照)にて構成される)の結晶成長面が上方を向くように配置し、エピタキシャル成長を行わせる化合物半導体結晶の原料となる原料ガスを、ウェハWの上方または側方からウェハWの上面側に供給する構成を有している。
【0015】
MOCVD装置1は、内部に反応室が形成される反応容器10と、反応容器10の反応室内に配置され、後述するウェハ保持体30を支持する支持体20とを備えている。
これらのうち、反応容器10は、円筒状の形状を有し上方に向かう開口が形成されるとともにその内部に支持体20を収容する収容部11と、円板状の形状を有しこの収容部11の上部に取り付けられる蓋部12とを備える。
【0016】
ここで、収容部11および蓋部12は、ステンレス等の金属にて構成されている。また、蓋部12は、収容部11に対して開閉自在に取り付けられており、収容部11に対して閉じられた場合には、収容部11とともに反応室を形成する。なお収容部11と蓋部12とが対向する部位には、図示しないOリング等のシール材が取り付けられている。
【0017】
また、蓋部12の中央部には、外部に設けられたガス供給機構(図示せず)から反応室内部に原料ガスを供給するための貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔には供給部の一例としての供給管13が接続されている。さらに、蓋部12の中央部から偏倚した位置には、外部から反応室内部を観察するための貫通孔も形成されている。
一方、収容部11の底面には、反応室内に供給された原料ガスを反応室の外部に排出するための複数の排気管が貫通形成されている。さらに、収容部11の底面中央部には、後述する軸21を通すための貫通孔(図示せず)も形成されている。
【0018】
ここで、MOCVD装置1で使用する原料ガスについて説明する。
本実施の形態では、ウェハW(基板110あるいは積層基板100)上に、MOCVD装置1を用いて、化合物半導体層の一例としてのIII族窒化物半導体層を形成する。このため、原料として、III族の元素を含む有機金属と窒素を含むアンモニアNH3とを使用する。ただし、有機金属は主として液体原料であるため、液体状の有機金属に窒素N2および水素H2にてバブリングを行い、得られた窒素N2および水素H2および有機金属を混合させてなる有機金属ガスMOを原料ガスとして供給する。本実施の形態では、供給管13より有機金属ガスMOおよびアンモニアNH3の供給を行う。また、供給管13よりキャリアガス(例えば水素H2)の供給も行う。
【0019】
なお、有機金属としては、例えばIII族のGaを含むトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、例えばIII族のAlを含むトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、例えばIII族のInを含むトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)が挙げられる。また、n型のドーパントとしては、モノシラン(SiH4)やジシラン(Si26)をSi原料として用いることができ、あるいは、ゲルマンガス(GeH4)やテトラメチルゲルマニウム((CH34Ge)やテトラエチルゲルマニウム((C254Ge)をGe原料として用いることができる。一方、p型のドーパントとしては、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCp2Mg)をMg原料として用いることができる。さらに、アンモニアに代えて、ヒドラジン(N24)を用いることもできる。なお、上述した有機金属ガスMO以外にも、他のIII族元素を含有させた構成とすることができ、必要に応じてGe、Si、Mg、Ca、Zn、Be等のドーパントを含有させることができる。さらに、意図的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物、並びに原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
【0020】
また、支持体20は円板状の形状を有しており、一方の面すなわち表面が上方を向き、且つ、他方の面すなわち裏面が下方を向くように、収容部11内に配置されている。そして、支持体20は、カーボン(C)で形成された基材の外側に、SiCによるコーティングを施したもので構成されている。ここで、支持体20の表面側には、それぞれ円形状を呈する6個の凹部が、円周方向に等間隔に形成されている。一方、支持体20の裏面側には、その中央部から下方に向かう金属製の軸21が取り付けられており、この軸21は、収容部11の底面中央部に設けられた貫通孔を介して反応容器10の外部に突出している。そして、支持体20は、反応容器10の外部から軸21に駆動力を与えることにより、図1および図2に示す矢印A方向に回転するようになっている。
なお、支持体20の内部には、支持体20に設けられた6個の凹部の底面に向けて窒素N2を供給するための貫通孔(図示せず)が形成されている。ここで、支持体20に設けられた6個の凹部の底面に対する窒素N2の供給手法については、適宜設定変更して差し支えない。
【0021】
また、支持体20の表面に設けられた6個の凹部には、それぞれ円形状を有するウェハ保持体30が取り付けられている。これらウェハ保持体30は、それぞれ、上方を向く面に円形状の凹部が形成されており、各凹部にはウェハWが取り付けられている。なお、支持体20に設けられた凹部とウェハ保持体30との間には隙間が形成されており、これら6個のウェハ保持体30は、支持体20に対して着脱自在となっている。
【0022】
ここで、ウェハWは、その結晶成長面すなわち結晶の被形成面が外側に露出するようにウェハ保持体30の凹部に保持されている。なお、ウェハWは、ウェハ保持体30に対して着脱自在となっている。そして、各ウェハ保持体30は、それぞれがウェハWを保持した状態で、上述した図示しない貫通孔を介して供給される窒素N2の流れにより、図2に示す矢印B方向に回転するようになっている。なお、ウェハ保持体30の具体的な構造については後述する。
【0023】
また、このMOCVD装置1の支持体20の裏面側と収容部11の底面との間には、支持体20およびウェハ保持体30を介してウェハWを加熱する加熱部60が設けられている。この加熱部60は、軸21を貫通させる穴が形成されたリング状の形状を備えており、その内部にはコイルが収容されている。なお、加熱部60は、コイルに電流が供給されることにより、支持体20を構成するカーボンを電磁誘導加熱する。
【0024】
さらに、このMOCVD装置1の蓋部12の下方且つ支持体20の上方には、反応室内に供給される原料ガスの反応によって生成される生成物が、蓋部12の内壁に付着、堆積するのを防止することによって蓋部12を保護する保護部材70が設けられている。ここで、保護部材70は円形状を有しており、蓋部12と同様、中央部に外部から反応室の内部に原料ガスを供給する貫通孔が形成されている。また、保護部材70には、蓋部12と同様、外部から反応室内部を観察するための貫通孔も形成されている。
【0025】
そして、保護部材70は、図示しない取付部材によって蓋部12に取り付けられている。なお、取付部材は、蓋部12に対して着脱自在となっており、これに伴い、保護部材70も、蓋部12に対して取り付けおよび取り外しが可能となっている。また、保護部材70は、取付部材によって蓋部12に取り付けられることにより固定されるようになっている。
【0026】
なお、図2に破線で示すように、保護部材70は、収容部11に対して蓋部12を閉じた状態で上方からみた場合に、支持体20の全面を覆うように配置されている。したがって、各ウェハ保持体30を介して支持体20に保持される6枚のウェハWは、保護部材70の下方に位置する。
【0027】
また、このMOCVD装置1の支持体20と保護部材70との間には、反応室内に供給され、結晶のエピタキシャル成長に使用された原料ガス等を、収容部11の底面に設けられた排出管側へと導く排気部材80が取り付けられている。この排気部材80は、リング状の形状を有している。また、排気部材80の内壁は、支持体20に設けられた6つの凹部よりも外側に位置している。そして、排気部材80の内壁には、使用後の原料ガス等を外部に排出するための複数の貫通孔(図示せず)が形成されている。なお、排気部材80は、支持体20の外周部の縁端側との対向部において、支持体20の回転を妨げないように構成されている。また、図2においては、排気部材80の記載を省略している。
【0028】
そして、このMOCVD装置1の蓋部12に設けられた貫通孔(図示せず)の上部には、監視装置90が取り付けられている。この監視装置90は、蓋部12および保護部材70にそれぞれ設けられた貫通孔を介して、反応室の内部の状態、より具体的には、ウェハ保持体30を介して支持体20に保持されたウェハW上にエピタキシャル成長する結晶の状態、および、ウェハWの反りの状態等を監視する。なお、これらの貫通孔を介して監視装置90に原料ガス等が流入するのを防止するため、監視装置90から反応室に向けて、例えば窒素N2等のパージガスが供給されている。
【0029】
<ウェハ保持体の構成>
図3は、図1等に示すMOCVD装置1においてウェハWを保持するのに用いられるウェハ保持体30の構成の一例を示す図である。ここで、図3(a)はウェハ保持体30を、ウェハWを保持する側からみた上面図であり、図3(b)は図3(a)に示すウェハ保持体30をIIIB方向からみた側面図である。また、図4は、図3に示すウェハ保持体30の分解斜視図である。ただし、図4においては、ウェハ保持体30に保持されるウェハWも、併せて示している。
【0030】
本実施の形態のウェハ保持体30は、ウェハWを積載する積載部材40と、積載部材40の上面側に装着されることにより、積載部材40に積載されたウェハWの移動を規制する規制部材50とを備えている。これらのうち、積載部材40は円盤状の形状を呈しており、規制部材50はリング状の形状を呈している。そして、本実施の形態のウェハ保持体30では、積載部材40に対し、規制部材50が着脱自在となっている。
【0031】
図5は、ウェハ保持体30における積載部材40の構成を説明するための図である。ここで、図5(a)は、積載部材40のうち、規制部材50およびウェハWを積載する上面41の構造を説明するための図であり、図5(b)は、積載部材40のうち、支持体20に積載される底面42の構造を説明するための図である。この積載部材40は、上述した支持体20(図1参照)と同様に、カーボン(C)で形成された基材の外側に、SiCによるコーティングを施したもので構成されている。
【0032】
まず、図5(a)に示すように、積載部材40の上面41は、ウェハWを積載するためのウェハ積載面411と、ウェハ積載面411の周縁から外側に突出して設けられた、リング状の規制部材50を積載するためのリング積載面412とを有している。ここで、図5(a)に示す上面41においては、第1積載面の一例としてのウェハ積載面411が、第2積載面の一例としてのリング積載面412よりも図中手前側に突出している(後述する図7も参照)。
【0033】
また、リング積載面412の外形は、円形状を呈するようになっている。一方、ウェハ積載面411の外形も、基本的には円形状を呈するようになっているが、積載されるウェハWの形状に倣い、ウェハWにおけるオリエンテーションフット(オリフラ)の形成位置に対応した、直線状の切り欠きを有するものとなっている。なお、上面41において、ウェハ積載面411およびリング積載面412は、同心円状に配置されている。
【0034】
さらに、リング積載面412には、放射状に90°の間隔で、図中奥側にへこむ第1溝部4121、第2溝部4122および第3溝部4123が形成されている。なお、この例では、第2溝部4122と第3溝部4123とが、ウェハ積載面411を挟んで向かい合っており、第1溝部4121と上記オリフラに対応した直線状の切り欠きとが、ウェハ積載面411を挟んで向かい合っている。
【0035】
次に、図5(b)に示すように、積載部材40の底面42は、支持体20に積載されるリング状の被積載面421と、被積載面421の外側の周縁から外方に突出して設けられ、支持体20に積載された際に所定の隙間をもって支持体20に対向する外側対向面422と、被積載面421の内側の周縁よりも内側に設けられ、支持体20に積載された際に所定の隙間をもって支持体20に対向する内側対向面423と、内側対向面423の中央に設けられた中央凹部424とを有している。ここで、図5(b)に示す底面42においては、被積載面421が、外側対向面422、内側対向面423および中央凹部424よりも図中手前側に突出している(後述する図7も参照)。
【0036】
図6は、ウェハ保持体30における規制部材50の構成を説明するための図である。ここで、図6(a)は、規制部材50のうち、積載部材40とともにウェハ保持体30を構成した際に上方に露出する露出面51の構造を説明するための図であり、図6(b)は、規制部材50のうち、積載部材40とともにウェハ保持体30を構成した際に、積載部材40のリング積載面412に接触する接触面52の構造を説明するための図である。この規制部材50は、上述した積載部材40とは異なる材料、例えば石英で構成されている。
【0037】
本実施の形態の規制部材50の外形は、基本的にはリング状を呈するようになっている。ただし、規制部材50の外側は円形状を呈するようになっているが、その内側は、ウェハWにおけるオリフラの形成位置に対応した、直線状の部位を有するものとなっている。
【0038】
まず、図6(a)に示すように、規制部材50の露出面51は、平坦な面で構成されている。
これに対し、図6(b)に示すように、規制部材50の接触面52には、放射状に90°の間隔で、図中手前側に突出する第1畝部521、第2畝部522および第3畝部523が形成されている。なお、この例では、第2畝部522と第3畝部523とが、リング内の空間を挟んで向かい合っており、第1畝部521と上記オリフラに対応した直線状の部位とが、リング内の空間を挟んで向かい合っている。
【0039】
図7は、図5に示す積載部材40と図6に示す規制部材50とを組み合わせてなる、図3に示すウェハ保持体30の縦断面図である。ここで、図7(a)は図3(a)におけるVIIA−VIIA断面を、図7(b)は図3(a)におけるVIIB−VIIB断面を、図7(c)は図3(a)におけるVIIC−VIIC断面を、それぞれ示している。
【0040】
本実施の形態では、積載部材40の上面41におけるリング積載面412に、規制部材50における接触面52を接触させるように取り付けを行うことで、ウェハ保持体30が構成される。ここで、本実施の形態では、積載部材40におけるリング積載面412の外径に比べて、規制部材50の内径がわずかに(1mm程度)大きく設定されている。
【0041】
そして、ウェハ保持体30においては、積載部材40におけるオリフラの対応位置と、規制部材50におけるオリフラの対応位置とを一致させるように、積載部材40に対する規制部材50の取り付け(はめ込み)が行われる。このとき、例えば図7(a)に示したように、積載部材40の上面41におけるリング積載面412に設けられた第1溝部4121には、規制部材50の接触面52に設けられた第1畝部521がはまり込む。また、例えば図7(b)に示したように、積載部材40のリング積載面412に設けられた第2溝部4122には、規制部材50の接触面52に設けられた第2畝部522がはまり込み、積載部材40のリング積載面412に設けられた第3溝部4123には、規制部材50の接触面52に設けられた第3畝部523がはまり込む。これにより、本実施の形態のウェハ保持体30では、積載部材40に対する規制部材50のがたつきが抑えられている。
【0042】
また、本実施の形態では、積載部材40の上面41におけるウェハ積載面411とリング積載面412との段差の大きさよりも、規制部材50の高さ(露出面51と接触面52との距離)の方が大きく設定されている。これにより、ウェハ保持体30では、積載部材40におけるウェハ積載面411の周囲に、規制部材50の内壁による壁が形成される。
【0043】
したがって、ウェハ保持体30において積載部材40のウェハ積載面411にウェハWを積載した際、このウェハWの周縁が規制部材50の内壁によって囲われることとなり、ウェハ保持体30に対するウェハWの移動(より具体的には水平方向への移動)が規制される。
【0044】
図8は、積載部材40におけるウェハ積載面411の構成の一例を説明するための図である。なお、図8に示す積載部材40の断面は、図3(a)におけるVIIC−VIIC断面に対応するものであるが、ここでは、発明の理解を助けるために、ウェハ積載面411における凹凸を誇張して描いている。
【0045】
本実施の形態では、上方からみたときに略円形状を呈するウェハ積載面411が、断面においては周縁から中央に向かって徐々に高くなる山型(凸型)の断面形状を有している。したがって、ウェハ積載面411における等高線の分布は、略同心円状となっている。なお、この説明においては、ウェハ積載面411において最も標高が高くなる位置を頂部4111と呼び、ウェハ積載面411の周縁を基準としたときの頂部4111の高さを、ウェハ積載面高さhと呼ぶ。
【0046】
ここで、本実施の形態では、4インチ(100mm)のウェハWを用いており、ウェハ保持体30も、4インチのウェハWを積載できるように構成されている。したがって、積載部材40におけるウェハ積載面411の直径(オリフラの対応位置を除く)は100mmである。そして、本実施の形態では、ウェハ積載面411の直径が100mmであるのに対し、ウェハ積載面高さhが、室温(25℃)において17.5±7.5μmとなるように設定されている。また、ウェハ積載面411における頂部4111は、ウェハ積載面411の中心(円の中心)から半径20mmの範囲内に位置している。
【0047】
そして、本実施の形態では、積載部材40におけるウェハ積載面411の表面(SiCによるコート層)に、研磨によるラップ加工が施されている。これにより、ウェハ積載面411における算術平均粗さRaは0.5μm以下、より好ましくは0.3μm±0.1μm(0.2μm〜0.4μm)に設定されている。なお、積載部材40におけるリング積載面412の表面(SiCによるコート層)には、ウェハ積載面411のようなラップ加工は施されていない。したがって、リング積載面412は、ウェハ積載面411よりも算術平均粗さRaの値が大きくなっている。
【0048】
ここで、本実施の形態のウェハ保持体30は、上述したように積載部材40と規制部材50とを組み合わせることによって構成されており、積載部材40の上面41では、ウェハ積載面411が最上部に位置するようになっている。このため、積載部材40と規制部材50とを一体化してなる従来のウェハ保持体と比較して、ウェハ積載面411における凸面の形成、および、形成した凸面の研磨(ラップ加工)が容易となっており、面の精度も出しやすくなっている。
【0049】
<積層半導体ウェハの構成>
図9は、上述したMOCVD装置1を用いて製造される積層半導体ウェハSWの一例の断面図を示している。なお、図9に示す積層半導体ウェハSWは、例えば青色光を出力する発光チップを製造するための出発材料となる。
【0050】
この積層半導体ウェハSWは、基板110と、基板110上に形成された中間層120と、中間層120の上に順次積層される、下地層130、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160とを備えている。
【0051】
ここで、n型半導体層140は、下地層130側に設けられるn型コンタクト層140aと発光層150側に設けられるn型クラッド層140bとを有する。また、発光層150は、障壁層150aと井戸層150bとが交互に積層され、2つの障壁層150aによって1つの井戸層150bを挟み込んだ多重量子井戸構造を有する。さらに、p型半導体層160は、発光層150側に設けられるp型クラッド層160aと最上層に設けられるp型コンタクト層160bとを有する。
【0052】
なお、以下の説明においては、基板110、中間層120および下地層130を、まとめて積層基板100と称し、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160を、まとめて化合物半導体層170と称する。
【0053】
(基板110)
基板110は、III族窒化物化合物半導体とは異なる材料から構成され、基板110上にIII族窒化物半導体結晶がエピタキシャル成長される。基板110を構成する材料としては、例えば、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、シリコン等を用いることができる。
【0054】
(中間層120)
上述したように、基板110はIII族窒化物化合物半導体とは異なる材料から構成される。このため、図1に示すMOCVD装置1を用いて化合物半導体層170を成膜する前に、バッファ機能を発揮する中間層120を基板110上に設けておくことが好ましい。特に、中間層120が単結晶構造であることは、バッファ機能の面から好ましい。単結晶構造を有する中間層120を基板110上に成膜した場合、中間層120のバッファ機能が有効に作用し、中間層120上に成膜される下地層130と化合物半導体層170とは、良好な結晶性を持つ結晶膜となる。
中間層120は、Alを含有することが好ましく、III族窒化物であるAlNを含むことが特に好ましい。
【0055】
(下地層130)
下地層130に用いる材料としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が用いられ、特に、AlGaN、又はGaNを好適に用いることができる。下地層130の膜厚は0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。
【0056】
(n型半導体層140)
n型半導体層140は、n型コンタクト層140aおよびn型クラッド層140bから構成される。
ここで、n型コンタクト層140aとしては、下地層130と同様にGaN系化合物半導体が用いられる。また、下地層130およびn型コンタクト層140aを構成する窒化ガリウム系化合物半導体は同一組成であることが好ましく、これらの合計の膜厚を0.1μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜15μm、さらに好ましくは1μm〜12μmの範囲に設定することが好ましい。
【0057】
一方、n型クラッド層140bは、AlGaN、GaN、GaInN等によって形成することが可能である。また、これらの構造をヘテロ接合したものや複数回積層した超格子構造を採用してもよい。n型クラッド層140bとしてGaInNを採用した場合には、そのバンドギャップを、発光層150のGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましい。n型クラッド層140bの膜厚は、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは5nm〜100nmの範囲である。
【0058】
(発光層150)
発光層150は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる障壁層150aと、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層150bとが交互に繰り返して積層され、且つ、n型半導体層140側及びp型半導体層160側にそれぞれ障壁層150aが配される順で積層して形成される。本実施の形態において、発光層150は、6層の障壁層150aと5層の井戸層150bとが交互に繰り返して積層され、発光層150の最上層及び最下層に障壁層150aが配され、各障壁層150a間に井戸層150bが配される構成となっている。
【0059】
障壁層150aとしては、例えば、インジウムを含有した窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層150bよりもバンドギャップエネルギーが大きいAlcGa1-cN(0≦c≦0.3)等の窒化ガリウム系化合物半導体を好適に用いることができる。
また、井戸層150bには、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体として、例えば、Ga1-sInsN(0<s<0.4)等の窒化ガリウムインジウム(以下では、「GaInN」と表記することがある)を用いることができる。
発光層150全体の膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚、即ち臨界膜厚領域であることが好ましい。例えば、発光層150の膜厚は、1nm〜500nmの範囲であることが好ましく、100nm前後の膜厚であればより好ましい。また、井戸層150bの膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚であることが好ましい。
【0060】
(p型半導体層160)
p型半導体層160は、p型クラッド層160aおよびp型コンタクト層160bから構成される。p型クラッド層160aとしては、好ましくは、AldGa1-dN(0<d≦0.4)のものが挙げられる。p型クラッド層160aの膜厚は、好ましくは1nm〜400nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。
一方、p型コンタクト層160bとしては、AleGa1-eN(0≦e<0.5)を含んでなる窒化ガリウム系化合物半導体層が挙げられる。p型コンタクト層160bの膜厚は、特に限定されないが、10nm〜500nmが好ましく、より好ましくは50nm〜200nmである。
【0061】
なお、本実施の形態のMOCVD装置1では、基板110上に、中間層120、下地層130を積層することで積層基板100を得る第1積層工程と、積層基板100の下地層130上に、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160を含む化合物半導体層170を積層することで積層半導体ウェハSWを得る第2積層工程とが実行される。このため、例えば第1積層工程では基板110がウェハWとなり、また、例えば第2積層工程では積層基板100がウェハWとなる。
【0062】
<積層半導体ウェハの製造方法>
ここでは、MOCVD装置1を用い、ウェハWの一例としての積層基板100上に化合物半導体層170を積層することによって、積層半導体ウェハSWを製造する方法について説明を行う。
【0063】
最初に、積層基板100を、積載部材40と規制部材50とを組み合わせてなるウェハ保持体30に取り付ける。このとき、積層基板100における基板110側を、ウェハ保持体30における積載部材40のウェハ積載面411に積載させることで、積層基板100における下地層130を外部に露出させる。また、これに伴い、積層基板100の周面(側面)は、ウェハ保持体30における規制部材50の内壁面に対向することとなり、ウェハ保持体30に対して積層基板100が緩くはめ込まれた状態となる。
【0064】
次に、それぞれが積層基板100を保持した6個のウェハ保持体30を、MOCVD装置1に設けられた支持体20にセットする。より具体的に説明すると、MOCVD装置1において、収容部11に対して蓋部12を開放した状態で、それぞれが積層基板100を保持した6個のウェハ保持体30を、支持体20に設けられた各凹部(6箇所)に、積層基板100における下地層130が上方を向くように配置する。このとき、各ウェハ保持体30の積載部材40における底面42の被積載面421が、支持体20に設けられた各凹部の底面に接触する。その後、収容部11に対して蓋部12を閉じ、脱気を行って収容部11と蓋部12とを密着させることにより、反応室を形成する。
【0065】
続いて、軸21を介して支持体20を矢印A方向に回転させるとともに、図示しない貫通孔を介して支持体20に設けられた各凹部に窒素N2を供給することにより、矢印A方向に回転する支持体20上にて、各ウェハ保持体30および各ウェハ保持体30に保持された積層基板100を、矢印B方向に回転させる。また、供給管13を介して、キャリアガスの供給を開始する。
【0066】
さらに、加熱部60への通電を開始し、支持体20および各ウェハ保持体30を介して、各ウェハ保持体30に保持された積層基板100を、n型コンタクト層140aをエピタキシャル成長させるための設定温度(第1設定温度:この例では1090℃)へと加熱する。そして、積層基板100が第1設定温度に加熱された状態で、供給管13を介してn型コンタクト層140a用の原料ガスの供給を開始する。
【0067】
すると、積層基板100における下地層130の表面側では、外部から供給されてくる原料ガスが、積層基板100の熱によって反応することになる。その結果、下地層130上には、n型コンタクト層140aがエピタキシャル成長する。
【0068】
そして、予め決められた時間(目的とするn型コンタクト層140aの厚さを得るために必要な時間)が経過すると、供給管13を介したn型コンタクト層140a用の原料ガスの供給を停止する。これにより、n型コンタクト層140aの積層が完了する。
【0069】
次に、加熱部60への通電状態(電流値)を必要に応じて変更することで、支持体20および各ウェハ保持体30を介して、各ウェハ保持体30に保持された積層基板100(ここではn型コンタクト層140aまでを含む:以下同じ)を、n型クラッド層140bをエピタキシャル成長させるための設定温度(第2設定温度:この例では780℃)に加熱する。そして、積層基板100が第2設定温度まで加熱された状態で、供給管13を介してn型クラッド層140b用の原料ガスの供給を開始する。
【0070】
すると、積層基板100におけるn型コンタクト層140aの表面側では、外部から供給されてくる原料ガスが、積層基板100の熱によって反応することになる。その結果、n型コンタクト層140a上には、n型クラッド層140bがエピタキシャル成長する。
【0071】
そして、予め決められた時間(目的とするn型クラッド層140bの厚さを得るために必要な時間)が経過すると、供給管13を介したn型クラッド層140b用の原料ガスの供給を停止する。これにより、n型クラッド層140bの積層が完了する。
【0072】
続いて、加熱部60への通電状態を必要に応じて変更することで、支持体20および各ウェハ保持体30を介して、各ウェハ保持体30に保持された積層基板100(ここではn型クラッド層140bまでを含む:以下同じ)を、障壁層150aをエピタキシャル成長させるための設定温度(第3設定温度:この例では800℃)に加熱する。そして、積層基板100が第3設定温度まで加熱された状態で、供給管13を介して障壁層150a用の原料ガスの供給を開始する。
【0073】
すると、積層基板100におけるn型クラッド層140bの表面側では、外部から供給されてくる原料ガスが、積層基板100の熱によって反応することになる。その結果、n型クラッド層140b上には、最初の障壁層150aがエピタキシャル成長する。
【0074】
そして、予め決められた時間(目的とする障壁層150aの厚さを得るために必要な時間)が経過すると、供給管13を介した障壁層150a用の原料ガスの供給を停止する。これにより、最初の障壁層150aの積層が完了する。
【0075】
さらに続いて、加熱部60への通電状態を必要に応じて変更することで、支持体20および各ウェハ保持体30を介して、各ウェハ保持体30に保持された積層基板100(ここでは最初の障壁層150aまでを含む:以下同じ)を、井戸層150bをエピタキシャル成長させるための設定温度(第4設定温度:この例では800℃)に加熱する。そして、積層基板100が第4設定温度まで加熱された状態で、供給管13を介して井戸層150b用の原料ガスの供給を開始する。
【0076】
すると、積層基板100における最初の障壁層150aの表面側では、外部から供給されてくる原料ガスが、積層基板100の熱によって反応することになる。その結果、最初の障壁層150a上には、最初の井戸層150bがエピタキシャル成長する。
【0077】
そして、予め決められた時間(目的とする井戸層150bの厚さを得るために必要な時間)が経過すると、供給管13を介した井戸層150b用の原料ガスの供給を停止する。これにより、最初の井戸層150bの積層が完了する。
【0078】
以降、第3設定温度への加熱および障壁層150a用の原料ガスの供給と、第4設定温度への加熱および井戸層150b用の原料ガスの供給とを交互に繰り返すことにより、障壁層150aと井戸層150bとを交互に積層した発光層150を得る。なお、発光層150における最上層は、最後の障壁層150a(この例では6層目の障壁層150a)となる。
【0079】
それから、加熱部60への通電状態を必要に応じて変更することで、支持体20および各ウェハ保持体30を介して、各ウェハ保持体30に保持された積層基板100(ここでは最後の障壁層150aまでを含む:以下同じ)を、p型クラッド層160aをエピタキシャル成長させるための設定温度(第5設定温度:この例では1090℃)に加熱する。そして、積層基板100が第5設定温度まで加熱された状態で、供給管13を介してp型クラッド層160a用の原料ガスの供給を開始する。
【0080】
すると、積層基板100における最後の障壁層150aの表面側では、外部から供給されてくる原料ガスが、積層基板100の熱によって反応することになる。その結果、最後の障壁層150a上には、p型クラッド層160aがエピタキシャル成長する。
【0081】
そして、予め決められた時間(目的とするp型クラッド層160aの厚さを得るために必要な時間)が経過すると、供給管13を介したp型クラッド層160a用の原料ガスの供給を停止する。これにより、p型クラッド層160aの積層が完了する。
【0082】
その後、加熱部60への通電状態を必要に応じて変更することで、支持体20および各ウェハ保持体30を介して、各ウェハ保持体30に保持された積層基板100(ここではp型クラッド層160aまでを含む:以下同じ)を、p型コンタクト層160bをエピタキシャル成長させるための設定温度(第6設定温度:この例では1090℃)に加熱する。そして、積層基板100が第6設定温度まで加熱された状態で、供給管13を介してp型コンタクト層160b用の原料ガスの供給を開始する。
【0083】
すると、積層基板100におけるp型クラッド層160aの表面側では、外部から供給されてくる原料ガスが、積層基板100の熱によって反応することになる。その結果、p型クラッド層160a上には、p型コンタクト層160bがエピタキシャル成長する。
【0084】
そして、予め決められた時間(目的とするp型コンタクト層160bの厚さを得るために必要な時間)が経過すると、供給管13を介したp型コンタクト層160b用の原料ガスの供給を停止する。これにより、p型コンタクト層160bの積層が完了する。
以上により、積層基板100上に化合物半導体層170を積層してなる、図9に示す積層半導体ウェハSWが得られる。
【0085】
このようにして得られた積層半導体ウェハSWは、その後、電極等の形成が行われた後に分割され、複数の発光チップとなる。このとき、1枚の積層半導体ウェハSWから得られる複数の発光チップにおいては、発光チップ間の発光波長のばらつきを、できるだけ少なくすることが望ましい。
【0086】
ここで、発光チップの発光波長は、発光層150を構成する井戸層150b(GaInNで構成される)における、GaとInとの比率で決まる。したがって、MOCVD装置1を用いた積層半導体ウェハSWの製造においては、井戸層150bをエピタキシャル成長させる際の、GaInNの組成むらを抑制することが重要となる。
【0087】
そして、井戸層150bにおけるGaInNの組成むらは、発光層150(より具体的には井戸層150b)をエピタキシャル成長させる際の、積層基板100の温度むらに起因して生じる。より具体的に説明すると、積層基板100上に井戸層150bを成長させる際に、相対的に温度が高い領域では、相対的に温度が低い領域よりも、GaInNに占めるInの割合が低下しやすい。なお、GaInNに占めるInの割合が低下した場合(Gaの割合が増加した場合)には、発光層150の発光波長が短くなり、GaInNに占めるInの割合が増加した場合(Gaの割合が低下した場合)には、発光層150の発光波長が長くなる。
【0088】
発光層150を積層する際の、ウェハWでの温度分布を均一化するためには、ウェハ保持体30の積載部材40におけるウェハ積載面411の温度を均一にした上で、ウェハWの裏面(ウェハ積載面411との対向面)とウェハ積載面411との接触状態を均一にし、ウェハ保持体30からウェハWへの熱伝導を均一にすることが好ましい。積載部材40におけるウェハ積載面411の温度を均一化するためには、例えば積載部材40の底面42側にザグリを付加する(外側対向面422や内側対向面423を形成する)とともにウェハ積載面411の熱放射率を均一化し、ウェハ積載面411からの放熱むらを抑えることが重要となる。ウェハ積載面411の温度を均一にするとともにウェハ積載面411からウェハWへの熱伝導を均一とするためには、ウェハ積載面411における表面粗さ(例えば算術平均粗さRa)を均一にするとともに、発光層150を成長させる温度(この例では800℃)において、ウェハWの裏面と積載部材40におけるウェハ積載面411の形状とを、μmオーダーで整合させることが重要となる。
【0089】
ここで、n型半導体層140までが積層されたウェハWに発光層150を積層する際に、ウェハWの形状を反りがほぼない状態(平坦に近い状態)にコントロールできると、欠陥の少ない良質な膜(発光層150)を得やすくなる。しかしながら、ウェハWを保持するウェハ保持体30は、主として裏面側(積載部材40における底面42側)から加熱されることになるため、積載部材40における上面41(ウェハ積載面411を含む)よりも底面42の温度が高くなりやすい。このため、発光層150の成長温度では、積載部材40における表裏(上面41側および底面42側)の熱膨張差により、積載部材40が、室温の状態に比べて底面42側に凸な状態になろうとする。
【0090】
積載部材40と規制部材50とを一体化してなる従来のウェハ保持体では、ウェハを積載する面がリングからみて奥側に位置しているため、研磨等によってその算術平均粗さRaを管理することが困難であり、算術平均粗さRaの値が1μmを超えてしまい、そのばらつきも大きかった。また、従来のウェハ保持体では、使用を重ねることによってウェハを積載する面の表面粗さにむらが発生しやすくなり、これに伴って熱放射率や接触熱抵抗が不均一になることから、積層される発光層150(井戸層150b)において組成むらが生じる一因となっていた。
【0091】
さらに、従来のウェハ保持体では、リングと一体化した状態でウェハを積載する面の表面形状や表面粗さを整える試みもなされていたが、リングに近い部位ではリングを避けるために大きな砥石等が使用できず、ウェハを積載する面の全面にわたって表面形状(凸状)と表面粗さとを精度よくコントロールすることが非常に困難であり、目的とする表面形状や表面粗さからのずれが大きいウェハ保持体が使用されることとなっていた。
【0092】
そこで、本実施の形態では、ウェハ保持体30を構成する積載部材40の形状を、室温において上面41側(ウェハ積載面411側)が凸となるように設定するようにした。積載部材40の形状をこのように設定しておくことにより、発光層150の成長温度付近では、ウェハ積載面411の表面形状がほぼフラットな状態となり、発光層150の成長温度付近での積層基板100の形状に近づけることができるようになる。その結果、発光層150の成長温度付近では、積層基板100のほぼ全域において、積層基板100の裏面と積載部材40におけるウェハ積載面411との距離を一定の大きさ以下に近づけることが可能となる。したがって、井戸層150bを含む化合物半導体層170をエピタキシャル成長させる際の積層基板100の温度むらを抑制することができ、井戸層150bにおけるGaInNの組成むらを抑制することが可能になる。その結果として、積層半導体ウェハSWを分割して得られる複数の発光チップにおける発光波長のばらつきを抑制することができる。
【0093】
また、本実施の形態では、積載部材40におけるウェハ積載面411の算術平均粗さRaを0.5μm以下とした。これにより、ウェハ積載面411から放出される熱のむら、すなわち、積層基板100に供給される熱の面内むらを抑制することが可能となり、井戸層150bにおけるGaInNの組成むらをさらに抑制することができる。
【0094】
ここで、本実施の形態では、ウェハ保持体30を構成する積載部材40において、底面42側に外側対向面422および内側対向面423を形成することで、外周側および内周側における積載部材40の厚さを他の部位と異ならせている。そして、積載部材40の厚さに分布を設けることも、上述した積層基板100の温度むらを抑制することに寄与している。
【0095】
さらに、本実施の形態では、ウェハWとしての積層基板100を保持するウェハ保持体30を、積層基板100を積載する積載部材40と、積載部材40に積載された積層基板100の周囲を囲うことによって積層基板100の移動を規制する規制部材50とで構成するようにした。積層基板100上に化合物半導体層170をエピタキシャル成長させる場合、ウェハ保持体30自身も、加熱に伴って変形(熱膨張)することになる。ここで、積層基板100を積載する積載部と積載された積層基板100の周囲を囲うリング状の壁部とを一体化してなる従来のウェハ保持体では、加熱に伴って積載部が変形しようとした際に、積載部と一体化した壁部により、その変形が妨げられてしまうことがある。この場合、積載部におけるウェハWの積載面が、例えば室温において周縁に比べて中央が盛り上がる凸状に形成されていたとしても、加熱時には、一体化した壁部によってその形状に歪みが生じ、平坦な形状へと変形できなくなってしまうおそれがある。これに対し、本実施の形態では、ウェハ保持体30を積載部材40と規制部材50とで構成することにより、例えば加熱に伴って積載部材40が変形しようとした場合に、規制部材50がその変形を妨げにくくなることから、加熱時に、積載部材40におけるウェハ積載面411の凸形状から平坦な形状へと移行しやすくなる。したがって、このことによっても、井戸層150bを含む化合物半導体層170をエピタキシャル成長させる際の積層基板100の温度むらを抑制することができ、井戸層150bにおけるGaInNの組成むらを抑制することが可能になる。
【0096】
また、本実施の形態のウェハ保持体30は、積載部材40と規制部材50とを組み合わせることによって構成されているので、例えば上述した積層半導体ウェハSWの製造後に、積載部材40と規制部材50とに分離を行い、それぞれを清掃することが可能である。また、例えば上述した積層半導体ウェハSWの製造後に、積載部材40と規制部材50とに分離を行い、積載部材40については清掃を行って再利用し、規制部材50については新たな規制部材50に交換することも可能である。
【0097】
さらに、清掃後且つ分離後の積載部材40については、清掃を行うだけでなく、ウェハ積載面411の再加工を行うこともできる。このとき、積載部材40の上面41では、上述したように、ウェハ積載面411が最上部に位置するようになっていることから、ウェハ積載面411における凸面の再形成、および、形成した凸面の再研磨(ラップ加工)は容易である。
【0098】
なお、本実施の形態では、ウェハ保持体30を構成する積載部材40および規制部材50を、異なる材料にて構成するようにしていたが、これに限られるものではなく、同じ材料で構成してもかまわない。
【0099】
また、本実施の形態では、サファイアからなる基板110上にIII族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させることで積層半導体ウェハSWを得る場合を例として説明を行ったが、これに限られるものではない。例えば、基板110上に、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体、IV−IV族化合物半導体等の化合物半導体を積層するものであってもかまわない。
【0100】
さらに、本実施の形態では、基板110と基板110上に積層される化合物半導体とが異種である場合を例として説明を行ったが、これに限られるものではなく、同種の場合にも適用してかまわない。
【実施例】
【0101】
では次に、本発明の実施例について説明を行うが、本発明は実施例に限定されない。
本発明者は、図1等に示すMOCVD装置1を用いて、積層基板100に化合物半導体層170の積層を行い、そのときに使用したウェハ保持体30の構成と、得られた積層半導体ウェハSWにおけるフォトルミネッセンス特性(PL波長分布)との関係について検討を行った。
【0102】
図10は、実施例1および比較例1〜比較例3のそれぞれにおける、ウェハ保持体30におけるウェハ積載面411の3次元形状と、得られた積層半導体ウェハSWにおけるPL波長分布との関係を示す図である。
【0103】
ここで、実施例1では、実施の形態で説明した、積載部材40と規制部材50とを組み合わせてなるウェハ保持体30(図3図8参照)を用いた。また、比較例1および比較例2では、積載部と規制部とを一体化した、従来のウェハ保持体30を用いた。
【0104】
また、図10に示すように、実施例1では、室温におけるウェハ積載面411の形状を、周縁に比べて中央が盛り上がる凸形状とした。このとき、ウェハ積載面411のウェハ積載面高さhを17.5μmとし、ウェハ積載面411の算術平均粗さRaを0.3μmとした。
【0105】
一方、図10に示すように、比較例1では、室温におけるウェハ積載面411の形状を、平坦状でもなく凸状でもない異形状とした。ここで、比較例1では、図中に直線で示したように、左側中央から右側下方に向かう尾根部分が存在している。
【0106】
他方、図10に示すように、比較例2では、室温におけるウェハ積載面411の形状を、比較例1と同様に、平坦状でもなく凸状でもない異形状とした。ただし、比較例2では、図中に直線で示したように、図中左側下方から右側上方に向かう尾根部分が存在している。
【0107】
これに対し、図10に示すように、比較例3では、実施例1と同様に、室温におけるウェハ積載面411の形状を、周縁に比べて中央が盛り上がる凸形状とした。ただし、ウェハ積載面411のウェハ積載面高さhを17.5μmとする一方で、ウェハ積載面411の算術平均粗さRaを0.6μmとした。
【0108】
次に、得られた波長分布について説明を行う。
実施例1では、積層半導体ウェハSWのほぼ全域にわたって、PL波長のばらつきが小さくなっている。
これに対し、比較例1では、積層半導体ウェハSWの中央側に、周縁側よりもPL波長が長くなっている領域が偏在するようになっている。
また、比較例2では、積層半導体ウェハSWの周縁側において、他の領域よりもPL波長が長くなっている2つの領域が偏在するようになっている。
さらに、比較例3でも、積層半導体ウェハSWの中央側に、周縁側よりもPL波長が長くなっている領域が偏在するようになっている。
このように、ウェハ保持体30を積載部材40と規制部材50とによって構成するとともに、積載部材40におけるウェハ積載面411の形状を、周縁から中央に向かって盛り上がる凸状とし、且つ、ウェハ積載面411を微視的にみたときに平坦な面とする(算術平均粗さRaを0.5μm以下とする)ことで、PL波長ひいては発光波長のばらつきの少ない積層半導体ウェハSWが得られることがわかる。
【符号の説明】
【0109】
1…MOCVD装置、10…反応容器、20…支持体、30…ウェハ保持体、40…積載部材、50…規制部材、60…加熱部、70…保護部材、80…排気部材、90…監視装置、100…積層基板、110…基板、120…中間層、130…下地層、140…n型半導体層、150…発光層、160…p型半導体層、170…化合物半導体層、W…ウェハ、SW…積層半導体ウェハ
図1
図2
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図7
図8
図9
図10