(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(i)燃料ガスを改質させることにより水素を含むアノードガスを生成させる改質器と、前記改質器で生成されたアノードガスが供給されると共にカソードガスが供給されて発電する燃料電池のスタックと、可燃ガスを燃焼させて前記改質器を加熱させる燃焼部と、前記改質器、前記スタックおよび前記燃焼部を覆う主断熱層とをもつ発電モジュールと、
(ii)前記改質器に供給される燃料ガスを脱硫するように前記改質器の上流に位置して設けられ且つ前記発電モジュールの熱を受熱するように前記主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で対面して設けられた脱硫器と、
(iii)脱硫すべき燃料ガスを前記脱硫器に供給させる入口流路と、
(iv)前記脱硫器で脱硫された燃料ガスを前記改質器に供給させる出口流路とを具備し、
前記脱硫器は、前記発電モジュールの前記主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で対面すると共に前記発電モジュールから受熱する第1表面と前記主断熱層に対して反対側を向く第2表面をもつ伝熱材料で形成された基板と、前記基板のうち前記第2表面に固定され且つ前記基板に対して脱硫剤が収容される脱硫室を有する伝熱材料で形成された容器と、前記容器の前記脱硫室に収容された脱硫剤とを具備し、
前記容器は、周縁部に前記第2表面に当接する縁フランジ部を備える燃料電池装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献に係る燃料電池装置によれば、脱硫器はスタックからかなり離間して配置されているため、コンパクト性には限界がある。更に、特許文献1のように、スタックの熱を棒状の熱伝導部材を介して脱硫器の脱硫剤に伝達させるとしても、棒状の熱伝導部材の横断面積は小さいため、伝熱には限界があり、脱硫器を効果的に加熱させることができない。
【0005】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、脱硫器を良好に加熱でき、常温領域よりも高い温度領域において脱硫能力を良好に発揮できる脱硫剤を搭載する脱硫器をコンパクトに設置させるのに有利な燃料電池装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の様相1に係る燃料電池装置は、(i)燃料を改質させることにより水素を含むアノードガスを生成させる改質器と、前記改質器で生成されたアノードガスが供給されると共にカソードガスが供給されて発電する燃料電池のスタックと、可燃ガスを燃焼させて改質器を加熱させる燃焼部と、改質器、スタックおよび燃焼部を覆う主断熱層とをもつ発電モジュールと、(ii)改質器に供給される燃料ガスを脱硫するように改質器の上流に位置して設けられ且つ発電モジュールの熱を受熱するように主断熱層の外壁面に対面して設けられた脱硫器と、(iii)脱硫すべき燃料ガスを脱硫器に供給させる入口流路と、(iv)脱硫器で脱硫された燃料ガスを改質器に供給させる出口流路とを具備する。
【0007】
燃焼部は、可燃ガスを燃焼させて改質器を加熱させる。可燃ガスとしては、アノードオフガス、燃料ガスが挙げられる。アノードオフガスはスタックから吐出されたガスであり、発電反応において消費されなかった未反応の水素を含むため、可燃性を示す。燃料電池装置の起動時には、アノードガスが生成されていないため、発電反応後のアノードオフガスが吐出されず、燃料ガスが燃焼部において燃焼することにより改質器を加熱させる。発電運転時には、アノードオフガスが燃焼部において燃焼することにより改質器を加熱させる。
【0008】
本様相によれば、燃焼部における燃焼により改質部が改質反応に適するように加熱される。燃料ガスは脱硫器で脱硫された後、改質器に供給され、改質器でアノードガスに改質される。生成されたアノードガスは燃料電池のスタックのアノードに供給される。カソードガスがスタックのカソードに供給され、スタックは発電する。燃料ガスに含まれる硫黄成分は、改質器やスタックの性能に影響を与えるおそれがあるため、除去されることが好ましい。
【0009】
脱硫器に収容される脱硫剤は、常温領域よりも高い温度領域において脱硫能力を発揮できるものである。脱硫器は、発電モジュールの熱を受熱するように、主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で主断熱層の外壁面に対面しつつ設けられている。脱硫器は、発電モジュールから受熱して昇温するため、脱硫器に収容されている脱硫剤についても、常温領域を越える温度領域に昇温し、脱硫能力を向上させることができる。更に、脱硫器は、発電モジュールの熱を受熱するように主断熱層の外壁面に対面して設けられているため、脱硫器と発電モジュールとの一体化を図り得、脱硫器をコンパクトに取り付けることができ、省スペース化を図り得る。
【0010】
(2)本発明の様相2に係る燃料電池装置によれば、上記様相において、脱硫器は、発電モジュールの主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で対面すると共に発電モジュールから受熱する第1表面と主断熱層に対して反対側を向く第2表面をもつ伝熱材料で形成された基板と、基板のうち第2表面に固定され且つ基板に対して脱硫剤が収容される脱硫室を有する伝熱材料で形成された容器と、容器の脱硫室に収容された脱硫剤とを具備する。
【0011】
本様相によれば、脱硫器の基板は、第1表面と第2表面とを有する伝熱材料で形成されている。伝熱材料は金属が好ましい。金属としては、炭素鋼、合金鋼、アルミニウム合金、銅合金、チタン合金が例示され、伝熱性および耐食性が良好なものが好ましい。第1表面は、発電モジュールの主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で対面する。このため基板は第1表面を介して発電モジュールから受熱して昇温する。基板の第2表面は、主断熱層に対して反対側を向いており、容器を固定している。容器は基板の第2表面に固定されており、脱硫剤を収容する脱硫室を有する。基板はこれの第1表面を介して発電モジュールから受熱して昇温するため、容器内の脱硫剤も常温領域を越える温度領域に昇温し、脱硫能力を向上させる。
【0012】
(3)本発明の様相3に係る燃料電池装置によれば、上記様相において、発電モジュールは、発電モルの内部の燃焼部を着火させるための着火ヒータに関する器具を具備しており、脱硫器を構成する容器は、発電モジュールの主断熱層において、着火ヒータに関する器具を取り付ける領域よりも、高さ方向において下方に配置されている。上記した器具が発電モジュールに搭載されている関係で、脱硫器を燃焼部の高さ位置に合わせて取り付けると、器具と脱硫器とが位置的に干渉するおそれがある。そこで本様相によれば、発電モジュールの主断熱層において、着火ヒータに関する器具を取り付ける領域よりも、脱硫器は高さ方向において下方に配置されている。これにより上記した干渉が回避される。
【0013】
(4)本発明の様相4に係る燃料電池装置によれば、上記様相において、発電モジュールは、相対的に高温となる高温部位と相対的に低温となる低温部位を有しており、発電モジュールの高温部位から基板への伝熱量を相対的に抑制させる伝熱量調整要素が設けられている。発電モジュールは、相対的に高温となる高温部位と相対的に低温となる低温部位を有する。基板の各部位が発電モジュールの主断熱層に同じ程度に接触または接近していると、基板のうち発電モジュールの高温部位に対面する部位が他の部位に比較して相対的に過剰に高温となるおそれがある。この場合、脱硫器において温度ムラを発生させるおそれがある。そこで本様相によれば、発電モジュールの高温部位から基板への伝熱量を相対的に抑制させる伝熱量調整要素が設けられている。このため基板の全体において温度ムラが低減される。ひいては容器内の脱硫剤における温度ムラも低減される。
【0014】
(5)本発明の様相5に係る燃料電池装置によれば、上記様相において、容
器のうち主断熱層と反対側は第2断熱層で被覆されており、第2断熱層を覆うカバーが基板または発電モジュールに取り付けられている。第2断熱層により脱硫器、つまり容器からの放熱が抑制される。更にカバーにより第2断熱層の脱落が抑制され、脱硫器の温度維持に貢献できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の様相1に係る燃料電池装置によれば、発電モジュールにおいて回収しきれなかった余熱を有効利用して脱硫器の脱硫剤を加熱できる。従って、燃料ガスが高露点で水蒸気を多めに含む場合であっても、脱硫器は燃料ガスを良好に脱硫させることができる。更に、脱硫器は、発電モジュールの熱を主断熱層から受熱するように、主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で主断熱層の外壁面に対面しつつ設けられている。このように脱硫器は、発電モジュールから受熱して昇温するため、脱硫器に収容されている脱硫剤についても、常温領域を越える温度領域に昇温し、脱硫能力を向上させることができる。更に、脱硫器は発電モジュールの主断熱層に対面して取り付けられるため、発電モジュールおよび脱硫器の一体化を図り得、コンパクト化を図り得、省スペース化に貢献できる。加えて主断熱層の肉厚の調整により脱硫器の温度を調整することが可能となる。従って、脱硫剤の材質に応じて主断熱層の肉厚を調整すれば、脱硫器の温度を簡単に調整することができる。
【0016】
本発明の様相2に係る燃料電池装置によれば、脱硫器の基板は第1表面と第2表面とを有する伝熱材料で形成されている。第1表面は、発電モジュールの主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で対面する。このため基板は第1表面を介して発電モジュールから受熱して昇温する。基板の第2表面は、主断熱層に対して反対側を向いており、容器を固定している。容器は基板の第2表面に固定されており、脱硫剤を収容する脱硫室を有する。基板はこれの第1表面を介して発電モジュールから受熱して昇温するため、脱硫剤も常温領域を越える温度領域に昇温し、脱硫能力を向上させる。更に、脱硫剤の材質に応じて、主断熱層の肉厚、基板の肉厚および容器の肉厚のうちの少なくとも一方を調整すれば、脱硫器の温度を簡単に調整することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態1)
図1〜
図3は実施形態1を示す。本実施形態に係る燃料電池装置は、
図1に示すように発電モジュール200を有する。
図1に示すように、発電モジュール200は、燃料ガスを改質させることにより水素を主要成分(例えば40モル%以上)として含むアノードガスを生成させる改質器300と、改質器300で生成されたアノードガスが供給されると共にカソードガス(一般的に空気)が供給されて発電する燃料電池(固体酸化物形,SOFC)のスタック400と、アノードオフガス等の可燃ガスを燃焼させて改質器300を加熱させる燃焼火炎510を形成する燃焼部500と、断熱材料で形成された主断熱層600とをもつ。主断熱層600は改質器300、スタック400および燃焼部500を覆っており、層600a,600b,600c(
図1参照),600d,600e,600f(
図2参照)をもつ。
【0019】
図1に示すように、発電モジュール200内において、燃焼部500は改質器300の下方に、且つ、スタック400の上方に設けられている。燃焼部500における燃焼により、改質器300は水蒸気による改質反応に適するように加熱される。
図3に示すように、改質器300には、改質水を供給する給水流路8と、燃料ガスを供給するガス流路6とが繋がれている。
【0020】
燃焼部500における燃焼により、発電モジュール200の内部は常温領域よりも高温となる(例えば400℃以上)。燃料ガスは脱硫器700で脱硫された後、図略の流路を介して改質器300に供給され、改質器300でアノードガスに改質される。改質器300において生成されたアノードガスは、図略の流路を介して、燃料電池のスタック400のアノードに供給される。カソードガスがスタック400のカソードに供給され、スタック400は発電する。
【0021】
図2に示すように、発電モジュール200はほぼ直方体形状または立方体形状をなしており、互いに対向すると共に高さ方向(矢印H方向)に延びる第1側面201と、互いに対向すると共に高さ方向に延びる第2側面202と、上面203と、上面203に対向する底面204とを有する。発電モジュール200の第1側面201、第2側面202、底面204には、断熱材料で形成された主断熱層600が設けられている。
【0022】
第2側面202となる主断熱層600には、脱硫器700が取り付けられている。脱硫器700が改質器300に供給される燃料ガス(例えば炭化水素系)を脱硫するように、脱硫器700は、燃料ガスの流れ方向において、スタック400および改質器300の上流に位置して設けられている。
図1に示すように、脱硫器700は、発電モジュール200の熱を受熱するように、主断熱層600の層600cの外壁面600pに対面して設けられている。
図2は発電モジュール200に脱硫器700を取り付ける前の状態を示す。
図2に示すように、発電モジュール200の隅部には取付部材208が設けられている。取付部材208は、雄螺子209aで形成された第1取付具209をもつ。
【0023】
図2に示すように、脱硫器700は、伝熱材料としての金属で形成された平坦状の基板710と、伝熱材料としての金属で形成された容器720とを有する。金属としては、炭素鋼、合金鋼、アルミニウム合金、銅合金、チタン合金が例示され、強度および熱伝導性が良いものが好ましい。基板710は、容器720に対する基板とされており、容器720の開口720wを閉鎖する蓋として機能させることができる。
図2に示すように、基板710は、互いに対向する平坦状の第1表面711と、平坦状の第2表面712とを有する。更に、基板710は、雄螺子714aで形成された第2取付具714と、取付穴715とをもつ。
図1から理解できるように、基板710の第1表面711は、発電モジュール200の主断熱層600の層600cの外壁面600pに接触(密接)した状態で対面すると共に、発電モジュール200から受熱する。ここで、設計時、製造時、メンテナンス等において、脱硫器700がその脱硫剤780に適する温度領域となるように、主断熱層600のうち脱硫器700に対面する側の層600cの肉厚tcを調整すれば、発電モジュール200から脱硫器700への受熱量を調整でき、ひいては脱硫器700の脱硫剤780の温度を調整できる。従って、主断熱層600の層600cの肉厚tc(
図1,
図2参照)は、層600aの肉厚ta、層600bの肉厚tb、層600dの肉厚td、層600eの肉厚te、層600fの肉厚tfよりも肉厚とされてもよいし肉薄とされても良い。
【0024】
基板710の第2表面712は、主断熱層600の層600cに対して反対側を向いている。
図2に示すように、容器720は基板710の第2表面712に配設された状態で、基板710のうち第2表面712に溶接部725で固定されている。容器720は、基板710の第2表面712にあてがわれる脱硫室726を有する。
【0025】
脱硫器700を発電モジュール200に取り付けるにあたっては、
図2から理解できるように、第1基板710の第1表面711を発電モジュール200の第1側面201側の主断熱層600に対面させつつ当接させる。その状態で、取付部材208の第1取付具209と第1取付孔715とを互いに挿入させ、更に、雌螺子209cをもつ第1締結部材209kを第1取付具209に雄螺子209aに螺着させて締結させる。このように脱硫器700の基板710の第1表面711を発電モジュール200の主断熱層600に接触させた状態で取り付ける。
【0026】
更に、
図2から理解できるように、断熱材料で形成されている第2断熱層750が容器720の外側に配置されている状態で、カバー760を脱硫器700に取り付ける。この場合、基板710の雄螺子714aで形成された第2取付具714を、カバー760の取付穴760pに挿入させた状態で、雌螺子714cをもつ第2締結部材714kを第2取付具714に螺着させて締結させる。この結果、基板710、容器720、第2断熱層750、カバー760が発電モジュール200に脱硫器700に脱着可能に取り付けられる。従ってメンテナンス時に、脱硫器700を基板710ごと新品に交換できる。
【0027】
図1に示すように、容器720の脱硫室726において、メッシュまたはパンチングメタルで形成されたガス通過板726a,726cの間には、脱硫剤780が収容されている。脱硫剤780は粒状にできるが、場合によっては、ハニカム構造体としても良い。脱硫剤780は、容器720に接触すると共に基板710の第2表面712に接触する。基板710は、発電モジュール200から受熱する。基板710に接合されている容器720も発電モジュール200から受熱する。このため容器720の脱硫室726に収容されている脱硫剤780は、基板710および容器720を介して熱伝導により発電モジュール200から受熱して昇温される。更に脱硫器700は発電モジュール200の輻射熱も受ける。
【0028】
上記した脱硫剤780としては、ゼオライト、遷移金属等の金属を担持したゼオライト、活性炭、アルミナやセリア等の金属酸化物等の多孔性物質が例示される。このような脱硫剤780の吸着原理は物理的吸着であると考えられているが、遷移金属等の金属を含む場合には、物理的吸着の他に化学的吸着も併有する形態でも良い。上記した金属としては、銀、銅、金、ロジウム、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、ニッケル、鉄、クロム、モリブデンのうちの少なくとも1種が例示され、更に、これらを2種以上含む合金が例示される。ゼオライトは、アルミノケイ酸塩のなかで結晶構造中に空隙を持つものの総称であり、天然ゼオライトでも人工ゼオライトでも良い。脱硫剤780は、燃料ガスに含まれる硫黄化合物(例えばメチルメルカプタン、ジメチルサルファイド、ジメチルジサルフィド)だけでなく、燃料ガスに含まれる水蒸気やHC等を物理吸着させる。上記した脱硫剤780は常温領域では水蒸気によりダメージを受け易い。このように脱硫剤780は燃料ガスに含まれる水蒸気の影響を受け易く、脱硫剤780が硫黄化合物を吸着させる能力を低減させる。このような性質を有する脱硫剤780といえども、温度環境が高温(例えば、50℃以上、150℃以上)になれば、水蒸気が脱硫剤780に吸着されにくくなり、脱硫剤780における水蒸気ダメージが激減し、結果として、脱硫剤780が硫黄化合物を吸着させる量が良好に確保される。このように脱硫剤780は、常温領域よりも高い温度領域において脱硫能力を発揮できる。このため脱硫器700は発電モジュール200の熱を受熱するようにされている。なお、ガス配管工事等が行われるとき、雪解け時期、降雨時期等には、燃料ガスが通常よりも高露点となることがあり、水蒸気を多めに含むことがある。なお、脱硫剤780としては上記した材質に限定されるものではない。
【0029】
以上説明したように本実施形態によれば、燃料電池装置の運転時には、発電モジュール200の内部は高温状態に維持される。脱硫器700の基板710は第1表面711と第2表面712とを有する。第1表面711は、発電モジュール200の主断熱層600の外壁面600pに接触した状態で対面する。このため基板710は発電モジュール200から受熱して昇温する。基板710の第2表面712は、主断熱層600に対して反対側を向いており、容器720を固定している。容器720は基板710の第2表面712に固定されており、脱硫剤780を収容する脱硫室726を有する。上記したように基板710はこれの第1表面711を介して発電モジュール200から、主断熱層600を介して受熱して昇温するため、容器720内の脱硫剤780も常温領域を越える温度領域に昇温し、脱硫能力を向上させることができる。
【0030】
更に、脱硫剤780の材質に応じて脱硫効果を最も発揮できる温度がある。そこで本実施形態によれば、設計時、製造時、メンテナンス時等において、主断熱層600のうち脱硫器700に対面する層600cの肉厚tc、基板710の肉厚および容器720の肉厚のうちの少なくとも一方を調整すれば、脱硫器700の脱硫剤780の温度を簡単に調整することができる。特に、主断熱層600のうち脱硫器700に対面する層600cの肉厚tcを薄くすれば、発電モジュール200から脱硫器700が受熱する量を相対的に増加でき、脱硫器700を高温に維持させ易い。肉厚tcを薄くすれば、発電モジュール200から脱硫器700が受熱する量を相対的に減少でき、脱硫器700の過熱を抑制できる。
【0031】
本実施形態によれば、
図3に示すように、容器720は、容器720の周縁部において外方に延設され且つ基板710の第2表面712に当接する縁フランジ部724をもつ。縁フランジ部724の周りを溶接した溶接部725(
図2参照)で、容器720は基板710に結合されている。このように容器720は基板710の第2表面712に当接する外鍔状の縁フランジ部724を有する。縁フランジ部724は、溶接した溶接部725で基板710に面的に結合され易い利点が得られる。更に、縁フランジ部724により基板710と容器720との接合性およびシール性を向上できる。そればかりか、基板710と容器720との接合面積を向上させるため、基板710から容器720へ伝熱させる伝熱面積を確保でき、容器720内の脱硫剤780の温度ムラの低減に有利である。
【0032】
更に本実施形態によれば、
図2に示すように、主断熱層600と反対側は第2断熱層750で被覆されている。第2断熱層750を覆うカバー760が基板710の第2表面712に取り付けられている。このため第2断熱層750により脱硫器700つまり容器720からの放熱が抑制され、脱硫器700の脱硫剤780の温度を維持させるのに有利である。更にカバー760により第2断熱層750の脱落が抑制される。カバー760は第2断熱層750の脱落を防止できるものであれば、形状および構造は問わない。
【0033】
加えて本実施形態によれば、燃焼部500は、アノードオフガスまたは燃料ガスを燃焼させることにより、燃焼火炎510を形成して改質器300を加熱させる。このため発電モジュール200の主断熱層600において、高さ方向(矢印H方向)において、燃焼部500の高さ位置に相当する領域H3(
図3参照)が最も温度が高いといえる。このため、発電モジュール200の主断熱層600からの受熱により脱硫器700を効率よく昇温させるためには、脱硫器700は、発電モジュール200の第1側面201となる主断熱層600のうち、燃焼部500の高さ位置に相当する高さ位置の領域H3に対面するように設けられていることが好ましい。
【0034】
しかし本実施形態によれば、
図1,
図3に示すように、発電モジュール200の内部温度を検知するための温度センサ800に関する配線用の器具802が発電モジュール200の第1側面201に設けられている。発電モジュール200の内部の燃焼部500を着火させるための着火ヒータ810に関する配線用の器具812が発電モジュール200の第1側面201に設けられている。発電モジュール200の内部における有害ガスの漏れを検知するためのガス漏れセンサ820に関する配線用の器具822が発電モジュール200の第1側面201に設けられている。これらは改質器300や燃焼部500の高さ位置に相当する。
【0035】
このため本実施形態によれば、発電モジュール200の主断熱層600においては、これの上部領域に脱硫器700を搭載させるためのスペースが得られない。そこで本実施形態によれば、
図1および
図3に示すように、発電モジュール200の主断熱層600において、温度センサ800に関する器具802、着火ヒータ810に関する器具812、ガス漏れセンサ820に関する器具822が取り付けられる領域H3よりも、脱硫器700を構成する容器720は、高さ方向(矢印H方向)において下方に配置されている。
【0036】
(実施形態2)
図4は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、作用および効果を有する。発電モジュール200の主断熱層600の外壁面600pと脱硫器700の基板710との間には、スペーサ719が介在している。これにより発電モジュール200の主断熱層600と基板710との間には、隙間Lがほぼ均等に形成されている。発電モジュール200の内部の運転温度が脱硫器700にとって高温過ぎる場合において、発電モジュール200から脱硫器700への伝熱量を抑えるのに有効である。スペーサ719の肉厚ts(
図4参照)を調整すれば、隙間Lの大きさを調整できる。このように発電モジュール200の主断熱層600と基板710との間隔Lを適宜調整できる。よって、燃料電池装置の種類、脱硫剤780の材質等に応じて、発電モジュール200から基板710への熱伝達量を調整でき、ひいては脱硫器700の脱硫剤780の温度を調整できる。なおスペーサ719の材質は特に限定されない。
【0037】
(実施形態3)
図5は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、作用および効果を有する。発電モジュール200は、相対的に高温となる高温部位200hと相対的に低温となる低温部位200cを有する。これは主として、改質器300を加熱させるために高温となる燃焼部500の高さ位置に基づく。従って、発電モジュール200において、高温部位200hは、発電モジュール200の第1側面201において燃焼部500の高さ位置に相当する高領域に該当する。相対的に低温となる低温部位200cは、発電モジュール200の第1側面201において燃焼部500よりも高さ位置が低い領域に該当する。基板710の各部位が発電モジュール200の主断熱層600に同じ程度に接触または接近していると、脱硫剤780の材質によっては、基板710のうち発電モジュール200の高温部位200hに対面する部位が他の部位に比較して相対的に過剰に高温となるおそれがある。この場合、基板710および容器720が伝熱性をもつ金属で形成されているとしても、脱硫器700における温度ムラを発生させるおそれがある。
【0038】
そこで、本実施形態によれば、
図5に示すように、発電モジュール200の高温部位200hから基板710への伝熱量を相対的に減少させる伝熱量調整要素850が設けられている。具体的には、基板710と発電モジュール200の第1側面201との間には、伝熱量調整要素850が介在する。このため発電モジュール200の第1側面201に対して脱硫器700の基板710を角度θ1で傾斜させる。このように基板710の上端710uに向かうにつれて、発電モジュール200の主断熱層600と基板710との間の間隔Lが増加するように、基板710は傾斜されている。従って、発電モジュール200のうち相対的に高温となる高温部位200hと基板710の第1表面711との間には、隙間LAを形成する。同様に、発電モジュール200のうち相対的に低温となる低温部位200cと基板710の第1表面711との間には、隙間LB(LA>LB)を形成する。このため、発電モジュール200の高温部位200hから基板710への伝熱量を相対的に抑制させることができる。ひいては基板710の全体において温度ムラが低減され、脱硫器700の脱硫剤780における温度ムラも低減される。本実施形態によれば、発電モジュール200の温度が脱硫器700にとって過剰に高温となる場合に適する。
【0039】
(実施形態4)
図6は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、作用および効果を有する。発電モジュール200は、相対的に高温となる高温部位200hと相対的に低温となる低温部位200cを有する。主断熱層600のうち脱硫器700に対面する層600cの肉厚が均一であると、基板710のうち発電モジュール200の高温部位200hに対面する部位が他の部位に比較して相対的に過剰に高温となるおそれがある。この場合、基板710および容器720が伝熱性をもつ金属で形成されているとしても、脱硫器700における温度ムラを発生させるおそれがある。そこで本実施形態によれば、
図6に示すように、発電モジュール200の主断熱層600のうち脱硫器700に対面する層600cの厚みについて、高温部位200hに対応する領域では肉厚がtc1と厚くされており、低温部位200cに対応する領域では肉厚がtc2と薄くされている。このため、発電モジュール200の高温部位200hから基板710への伝熱量を相対的に抑制させることができる。ひいては基板710の全体において温度ムラが低減され、脱硫器700の脱硫剤780における温度ムラも低減される。
【0040】
(適用形態)
図7は適用形態の概念を模式的に示す。
図7に示すように、燃料電池システムは、スタック1と、液相状の水を蒸発させて水蒸気を生成させる蒸発部2を有する蒸発器と、蒸発部2で生成された水蒸気を用いて燃料を改質させてアノードガスを形成する改質部3と、蒸発部2に供給される液相状の水を溜めるタンク4と、これらを収容するケース5とを有する。スタック1は、イオン伝導体を挟むアノード10とカソード11とをもち、例えば、SOFCとも呼ばれる固体酸化物形燃料電池(SOFC,運転温度:例えば400℃以上)とされている。改質部3は、セラミックス等の担体に改質触媒を担持させて形成されており、蒸発部2に隣設されている。改質部3および蒸発部2は改質器2Aを構成しており、スタック1と共に主断熱層19で包囲され、発電モジュール18(例えば直方体形状)を形成している。発電モジュール18内には、改質部3,蒸発部2を加熱する燃焼部105が設けられている。アノード10側から排出されたアノードオフガスは、流路103を介して燃焼部105に供給される。カソード11側から排出されたカソードオフガスは、流路104を介して燃焼部105に供給される。起動時には、燃焼部105は、アノード10から供給された改質前のガスを、カソード11から供給されたカソードガスで燃焼させ、蒸発部2および改質部3を加熱させる。
【0041】
発電運転時には、燃焼部105はアノード10から排出されたアノードオフガスを、カソード11から排出されたカソードオフガスで燃焼させ、蒸発部2および改質部3を加熱させる。燃焼部105には燃焼排ガス路75が設けられ、燃焼部105における燃焼後のガス、未燃焼のガスを含む燃焼排ガスが燃焼排ガス路75を介して大気中に放出される。改質部3の温度を検出する温度センサ33が設けられている。着火させるヒータである着火部35が燃焼部105に設けられている。着火部35は着火できるものであれば何でも良い。外気の温度を検出する外気温度センサ57が設けられている。温度センサ33,57の信号は制御部100Xに入力される。制御部100Xは警報器102に警報を出力する。
【0042】
発電運転時には、改質器2Aは改質反応に適するように主断熱層19内において加熱される。発電運転時には、蒸発部2は水を加熱させて水蒸気とさせ得るように加熱される。スタック1がSOFCタイプの場合には、アノード10側から排出されたアノードオフガスとカソード11側から排出されたカソードオフガスが燃焼部105で燃焼するため、改質部3および蒸発部2は、発電モジュール18の内部において同時に加熱される。
図7に示すように、ガス流路6は、ガス源63からガスを改質器2Aに供給させるものであり、ポンプ60、脱硫器400をもつ。スタック1のカソード11には、カソードガス(空気)をカソード11に供給させるためのカソードガス流路70が繋がれている。カソードガス流路70には、カソードガス搬送用の搬送源として機能するカソードポンプ71が設けられている。
【0043】
図7に示すように、ケース5は外気に連通する吸気口50と排気口51とをもち、更に、第1室である上室空間52と、第2室である下室空間53とをもつ。スタック1は、改質部3および蒸発部2と共に発電モジュール18を形成し、ケース5の上側つまり上室空間52に収容されている。ケース5の下室空間53には、改質部3で改質される液相状の水を溜めるタンク4が収容されている。タンク4には、電気ヒータ等の加熱機能をもつ加熱部40が設けられている。加熱部40は、タンク4に貯留されている水を加熱させるものであり、電気ヒータ等で形成できる。外気温度等の環境温度が低いとき等には、制御部100Xからの指令に基づいて、タンク4の水は加熱部40により所定温度以上に加熱され、凍結が抑制される。
図7に示すように、下室空間53側のタンク4の出口ポート4pと上室空間52側の蒸発部2の入口ポート2iとを連通させる給水流路8が、配管としてケース5内に設けられている。給水流路8は、タンク4内に溜められている水をタンク4から蒸発部2に供給させる流路である。給水流路8には、タンク4内の水を蒸発部2まで搬送させる水搬送源として機能するポンプ80が設けられている。更に、制御部100Xはポンプ80,71,79,60を制御する。
【0044】
さて起動時において、ポンプ60が駆動すると、ガス流路6からガスが蒸発部2,改質部3,アノードガス流路73,スタック1のアノード10,流路103を介して燃焼部105に流れる。カソードポンプ71によりカソードガス(空気)がカソードガス流路70、カソード11,流路104を介して燃焼部105に流れる。この状態で着火部35が着火すると、燃焼部105において燃焼が発生し、改質部3および蒸発部2が加熱される。このように改質部3および蒸発部2が加熱された状態で、ポンプ80が駆動すると、タンク4内の水はタンク4の出口ポート4pから蒸発部2の入口ポート2iに向けて給水流路8内を搬送され、蒸発部2で加熱されて水蒸気とされる。水蒸気は、ガス流路6から供給されるガスと共に改質部3に移動する。ガスは改質部3において水蒸気で改質されてアノードガス(水素含有ガス)となる。アノードガスはアノードガス流路73を介してスタック1のアノード10に供給される。更にカソードガス(酸素含有ガス、ケース5内の空気)がカソードガス流路70を介してスタック1のカソード11に供給される。これによりスタック1が発電する。アノード10から排出されたアノードオフガス、カソード11から排出されたカソードオフガスは、流路103,104を通過し、燃焼部105に至り、燃焼部105で燃焼される。高温の排ガスは、排ガス流路75を介してケース5の外方に排出される。
【0045】
上記したシステムの発電運転時において、ポンプ80が駆動すると、タンク4内の水は、タンク4の出口ポート4pから蒸発部2の入口ポート2iに向けて給水管8wの給水流路8内を搬送され、蒸発部2で加熱されて水蒸気とされる。水蒸気はガス流路6から供給されるガスと共に改質部3に移動する。改質部3において燃料は、水蒸気で改質されてアノードガス(水素含有ガス)となる。なお燃料がメタン系である場合には、水蒸気改質によるアノードガスの生成は、次の(1)式に基づくと考えられている。但し燃料はメタン系に限定されるものではない。
(1)…CH
4+2H
2O→4H
2+CO
2
CH
4+H
2O→3H
2+CO
生成されたアノードガスはアノードガス流路73を介してスタック1のアノード10に供給される。更にカソードガス(酸素含有ガス、ケース5内の空気)がカソードガス流路70を介してスタック1のカソード11に供給される。これによりスタック1が発電する。スタック1で排出された高温の排ガスは、排ガス流路75を介してケース5の外方に排出される。
【0046】
排ガス流路75には、凝縮機能をもつ熱交換器76が設けられている。貯湯槽77に繋がる貯湯流路78および貯湯ポンプ79が設けられている。貯湯流路78は往路78aおよび復路78cをもつ。貯湯槽77の低温の水は、貯湯ポンプ79の駆動により、貯湯槽77の吐出ポート77pから吐出されて往路78aを通過し、熱交換器76に至り、熱交換器76により加熱される。熱交換器76で加熱された温水は、復路78cを介して帰還ポート77iから貯湯槽77に帰還する。このようにして貯湯槽77の水は温水となる。前記した排ガスに含まれていた水蒸気は、熱交換器76で凝縮されて凝縮水となる。凝縮水は、熱交換器76から延設された凝縮水流路42を介して重力等により水精製器43に供給される。水精製器43はイオン交換樹脂等の水精製剤43aを有するため、凝縮水の不純物は除去される。不純物が除去された水は水タンク4に移動し、水タンク4に溜められる。ポンプ80が駆動すると、水タンク4内の水は給水流路8を介して高温の蒸発部2に供給され、蒸発部2で水蒸気とされて改質部3に供給され、改質部3において燃料を改質させる改質反応として消費される。
【0047】
適用形態によれば、
図7はあくまでも適用形態の概念図であるため、脱硫器700は発電モジュール18から離間して図示されている。しかし本実施形態においても、実際には、脱硫器700は発電モジュール18の主断熱層19を介して発電モジュール18の熱を受熱できるように、脱硫器700は発電モジュール18の主断熱層19の側面に接触または接近した状態で取り付けられている。また、脱硫器700を発電モジュール18の底面または上面に取り付けることにしても良い。
【0048】
(その他)
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。燃料電池のスタック400は、固体酸化物形燃料電池に限定されず、場合によっては、固体高分子電解質形燃料電池でも良いし、リン酸形燃料電池でも良く、溶融炭酸塩形燃料電池でも良い。改質器に供給される燃料ガスも特に制限されず、都市ガス、プロパンガス、バイオガス、LPGガス、CNGガス等を例示できる。
【0049】
上記した実施形態1によれば、脱硫器700を発電モジュール200に取り付けるにあたって、発電モジュール200側の取付部材208の第1取付具209と第1取付孔715とを互いに挿入させ、雌螺子をもつ第1締結部材209kを第1取付具209に螺着させて締結させる。これに限らず、雄螺子および雌螺子を逆の関係としても良い。即ち、発電モジュール200側の取付部材208に、雌螺子をもつ締結部材を設けておき、基板に設けられている雄螺子で形成された取付具を締結部材の雌螺子に螺着させて着脱可能に締結しても良い。場合によっては、発電モジュール200側の取付部材208に、脱硫器の基板を溶接部で結合させても良い。更に、実施形態1によれば、カバー760を脱硫器700に取り付けるにあたり、雄螺子をもつ第2取付具714と雌螺子をもつ第2締結部材とを用いるが、雌螺子と雄螺子との関係を逆にしても良い。場合によっては、カバー760を廃止することもできる。基板を発電モジュールに取り付ける形態としては、上記した構造に限定されず、溶接で基板を発電モジュールに直接的に取り付けることにしても良い。
【0050】
容器を基板に固定する形態は溶接部に限定されず、ボルトおよびナット等の機械的要素でも良い。容器は1個に限定されず複数個を連結しても良い。
【0051】
本明細書から次の技術的思想が把握できる。
[付記項1]燃料ガスを改質させることにより水素を含むアノードガスを生成させる改質器と、改質器で生成されたアノードガスが供給されると共にカソードガスが供給されて発電する燃料電池のスタックと、可燃ガスを燃焼させて改質器を加熱させる燃焼部と、改質器、スタックおよび燃焼部を覆う主断熱層とをもつ発電モジュールと、改質器に供給される燃料ガスを脱硫するように改質器の上流に位置して設けられた脱硫器とを具備しており、脱硫器は、第1表面および第2表面をもつ基板と、基板のうち第2表面に固定され且つ基板に対して脱硫剤が収容される脱硫室を有する容器と、容器の脱硫室に収容された脱硫剤とを具備する燃料電池装置。脱硫器の基板は、発電モジュールの主断熱層の外壁面に接触または接近した状態で対面すると共に発電モジュールから受熱するように形成できる。脱硫器は発電モジュールから離間していても良い。