(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グループ通信セッションに加わることを要求する第2のワイヤレス加入者デバイスセットが、前記第1のPANに加わることができないと判断するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記グループ通信セッションのサポートを、WWANプロトコルにより、前記第2のワイヤレス加入者デバイスセットまで拡大するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
第1のワイヤレス加入者デバイスを、前記第1のPAN内の調停機能を実施するアービトレータとなるように指定するステップであって、前記アービトレータが、前記WWANを介した、前記アプリケーションサーバと前記第1のPANとの間のコンタクトポイントとして機能する、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記発信ワイヤレス加入者デバイスおよび前記第1のワイヤレス加入者デバイスセットの地理的位置を示す前記受信されたロケーション情報が、前記第1のワイヤレス加入者デバイスから受信される、請求項18に記載の方法。
前記調停機能を前記第1のワイヤレス加入者デバイスから前記第2のワイヤレス加入者デバイスに移行するという前記決定が、前記第1のワイヤレス加入者デバイスと比較して、前記第2のワイヤレス加入者デバイスが、前記第1のPANに対してより地理的に中心にあることを示す前記ロケーション情報に基づく、請求項18に記載の方法。
グループ通信セッションを確立するように構成されたアプリケーションサーバによって実行されると、前記アプリケーションサーバにアクションを実施させる命令を記憶した、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、
発信ワイヤレス加入者デバイスから、前記アプリケーションサーバによって調停されるべき前記グループ通信セッションを開始するための要求を受信するためのプログラムコードであって、前記グループ通信セッションは3つ以上のグループメンバーを含む通信グループとワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)を介して行われるべきものである、プログラムコードと、
前記グループ通信セッションを前記通信グループに告知するためのプログラムコードと、
前記発信ワイヤレス加入者デバイスおよび第1のワイヤレス加入者デバイスセットに関連付けられたロケーション情報を前記通信グループから取得するためのプログラムコードであって、前記第1のワイヤレス加入者デバイスセットが、前記グループ通信セッションの前記告知を受諾したグループメンバーに対応する、プログラムコードと、
前記取得したロケーション情報に基づいて、前記発信ワイヤレス加入者デバイスと前記第1のワイヤレス加入者デバイスセットとの間の前記グループ通信セッションが、第1のパーソナルエリアネットワーク(PAN)を介してサポートされ得ると判断するためのプログラムコードと、
前記判断に基づいて、前記グループ通信セッション中の媒体交換の少なくとも一部分が前記第1のPANを介して起こるように、前記グループ通信セッションをPANベースのグループ通信セッションに移行させるためのプログラムコードとを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
前記発信ワイヤレス加入者デバイスおよび第1のワイヤレス加入者デバイスセットのうち、前記PANにとって地理的に中心であるデバイスを、前記第1のPAN内の調停機能を実施するアービトレータとなるように指定するステップであって、前記アービトレータが、前記WWANを介した、前記アプリケーションサーバと前記第1のPANとの間のコンタクトポイントとして機能する、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面で、本発明の態様を開示する。本発明の範囲から逸脱することなく代替的な実施形態を考案することができる。さらに、本発明の関連する詳細を不明瞭にしないように、本発明のよく知られている要素については詳細に説明しないか、または省略する。
【0010】
「例示的」および/または「例」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明するいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が、論じられた特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0011】
さらに、多くの実施形態が、たとえばコンピューティングデバイスの要素によって実施すべき、一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明する様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つもしくは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実行できることが認識されよう。さらに、本明細書で説明するこれらの一連のアクションは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実施させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した、任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として具現化されるものと見なすことができる。したがって、本発明の様々な態様は、すべてが特許請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形式で具現化され得る。さらに、本明細書に記載される実施形態ごとに、任意のそのような実施形態に対応する形式が、たとえば、記載されたアクションを実行する「ように構成された論理」として本明細書に記載される場合がある。
【0012】
本明細書ではユーザ機器(UE)と呼ばれる高データレート(HDR)加入者局は、モバイルでも固定でもよく、ノードBと呼ばれ得る1つまたは複数のアクセスポイント(AP)と通信することができる。UEは、ノードBのうちの1つまたは複数を介して、無線ネットワークコントローラ(RNC)との間でデータパケットを送受信する。ノードBおよびRNCは、無線アクセスネットワーク(RAN)と呼ばれるネットワークの部分である。無線アクセスネットワークは、複数のアクセス端末間で音声パケットおよびデータパケットをトランスポートすることができる。
【0013】
無線アクセスネットワークは、無線アクセスネットワークの外部の追加のネットワークにさらに接続されていてもよく、そのようなコアネットワークは、特定のキャリア関連のサーバおよびデバイス、ならびに企業内イントラネット、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、サービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)など他のネットワークへの接続を含んでおり、各UEとそのようなネットワークとの間で音声およびデータパケットをトランスポートすることができる。1つまたは複数のノードBとのアクティブなトラフィックチャネル接続を確立したUEは、アクティブなUEと呼ぶことができ、トラフィック状態であると呼ぶことができる。1つまたは複数のノードBとのアクティブなトラフィックチャネル(TCH)接続を確立する過程にあるUEは、接続セットアップ状態であると呼ぶことができる。UEは、ワイヤレスチャネルまたは有線のチャネルを介して通信する任意のデータデバイスとすることができる。UEは、さらに、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外付けまたは内蔵のモデム、あるいはワイヤレスまたは有線の電話を含むいくつかのタイプのデバイスのうちの任意のものでもよい。UEが信号をノードBに送る通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。ノードBが信号をUEに送る通信リンクは、ダウンリンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用する場合、トラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル、またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指し得る。
【0014】
図1は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるワイヤレス通信システム100の例示的な一実施形態のブロック図を示す。システム100は、パケット交換データネットワーク(たとえばイントラネット、インターネット、および/またはコアネットワーク126)とUE102、108、110、112との間にデータ接続を提供するネットワーク機器にアクセス端末102を接続することができるアクセスネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)120と、エアインターフェース104を介して通信しているセルラー電話102などのUEを含むことができる。本明細書に示すように、UEは、セルラー電話102、携帯情報端末108、本明細書では双方向テキストページャとして示すページャ110、さらにはワイヤレス通信ポータルを有する個別のコンピュータプラットフォーム112とすることができる。したがって、本発明の実施形態は、それだけには限定されないが、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せまたは部分的組合せを含めて、ワイヤレス通信ポータルを含む、またはワイヤレス通信機能を有する任意の形態のアクセス端末において実現することができる。さらに、本明細書で使用するように、他の通信プロトコル(すなわちW-CDMA以外)における「UE」という用語は、互換的に「アクセス端末」、「AT」、「ワイヤレスデバイス」、「クライアントデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、およびそれらの変形と呼ばれ得る。
【0015】
再び
図1を参照すると、ワイヤレス通信システム100の構成要素、および本発明の例示的な実施形態の要素の相互関係は、図示の構成に限定されない。システム100は、例にすぎず、ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス102、108、110、112などのリモートUEが、無線で互いの間で、および/またはそれだけには限定されないが、コアネットワーク126、インターネット、PSTN、SGSN、GGSN、および/または他のリモートサーバを含めて、エアインターフェース104およびRAN120を介して接続される構成要素の間で通信することができる任意のシステムを含むことができる。
【0016】
RAN120は、RNC122に送られる(一般的にデータパケットとして送られる)メッセージを制御する。RNC122は、サービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)とUE102/108/110/112との間のベアラチャネル(すなわち、データチャネル)のシグナリング、確立、およびティアダウンを行う役目を果たす。また、リンクレイヤ暗号化が可能な場合、RNC122は、オーバージエアインターフェース104を介してコンテンツをフォワードする前に、コンテンツを暗号化する。RNC122の機能は、当技術分野でよく知られており、簡潔のためにこれ以上は説明しない。コアネットワーク126は、ネットワーク、インターネット、および/または公衆交換電話網(PSTN)によってRNC122と通信することができる。代わりに、RNC122は、インターネットまたは外部ネットワークに直接接続することができる。一般的に、コアネットワーク126とRNC122との間のネットワークまたはインターネット接続は、データを転送し、PSTNは、ボイス情報を転送する。RNC122は、複数のノードB124に接続することができる。コアネットワーク126と同様の方法で、RNC122は、一般的に、データ転送および/またはボイス情報のために、ネットワーク、インターネット、および/またはPSTNによってノードB124に接続される。ノードB124は、データメッセージを、たとえばセルラー電話102などのUEにワイヤレスでブロードキャストすることができる。当技術分野で知られているように、ノードB124、RNC122、および他の構成要素は、RAN120を形成することができる。しかし、代替構成が使用されてもよく、本発明は、図示の構成に限定されない。たとえば、別の実施形態では、RNC122、およびノードB124のうちの1つまたは複数の機能は、RNC122とノードB124の両方の機能を有する単一の「ハイブリッド」モジュールに縮小することができる。
【0017】
図2Aは、本発明の一実施形態によるコアネットワーク126を示す。特に、
図2Aは、W-CDMAシステム内に実装される汎用パケット無線サービス(GPRS)コアネットワークの構成要素を示す。
図2Aの実施形態では、コアネットワーク126は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)160、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)165、およびインターネット175を含む。しかし、代替実施形態では、インターネット175および/または他の構成要素の部分がコアネットワークの外部に配置されていてもよいことを諒解されたい。
【0018】
一般に、GPRSは、インターネットプロトコル(IP)パケットを送信するために、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))電話によって使用されるプロトコルである。GPRSコアネットワーク(たとえば、GGSN165および1つまたは複数のSGSN160)は、GPRSシステムの中央部であり、W-CDMAベースの3Gネットワークのサポートも提供する。GPRSコアネットワークは、GSM(登録商標)コアネットワークの一体部であり、GSM(登録商標)およびW-CDMAネットワークにおけるIPパケットサービスのモビリティ管理、セッション管理、およびトランスポートを提供する。
【0019】
GPRSトンネリングプロトコル(GTP)は、GPRSコアネットワークの限定的なIPプロトコルである。GTPは、GSM(登録商標)またはW-CDMAネットワークのエンドユーザ(たとえば、アクセス端末)が、GGSN165において、まるで1つの位置からインターネットに接続し続けながら、あちこちに移動することができるプロトコルである。これは、加入者の現在のSGSN160から、加入者のセッションを処理しているGGSN165に加入者のデータを転送することによって達成される。
【0020】
GTPの3つの形態、すなわち(i)GTP-U、(ii)GTP-C、および(iii)GTP'(GTP Prime)がGPRSコアネットワークによって使用される。GTP-Uは、パケットデータプロトコル(PDP)コンテキストごとに分離されたトンネルでのユーザデータの転送に使用される。GTP-Cは、制御シグナリング(たとえば、PDPコンテキストのセットアップおよび削除、GSN到達可能性の検証、加入者があるSGSNから別のSGSNに移動したときなどの更新または変更)に使用される。GTP'は、GSNから課金機能への課金データの転送のために使用される。
【0021】
図2Aを参照すると、GGSN165は、GPRSバックボーンネットワーク(図示せず)と外部パケットデータネットワーク175との間のインターフェースとして働く。GGSN165は、関連するパケットデータプロトコル(PDP)形式(たとえば、IPまたはPPP)のパケットデータを、SGSN160から来るGPRSパケットから抽出し、対応するパケットデータネットワーク上でパケットを送る。他方の方向では、入来データパケットは、GGSN165によってSGSN160に向けられ、SGSN160は、RAN120によってサービスされる宛先のUEの無線アクセスベアラ(RAB)を管理し、制御する。それによって、GGSN165は、ターゲットUEの現在のSGSNアドレス、およびそのユーザのプロファイルをそのロケーションレジスタ(たとえば、PDPコンテキスト内)に記憶する。GGSNは、IPアドレス割当ての役目を果たし、接続されたUEのデフォルトルータである。また、GGSNは、認証および課金機能を実行する。
【0022】
一例では、SGSN160は、コアネットワーク126内の多くのSGSNのうちの1つの代表である。各SGSNは、関連する地理的サービスエリア内で、UEとの間でデータパケットを配信する役目を果たす。SGSN160のタスクには、パケットルーティングおよび転送、モビリティ管理(たとえば、接続/切断およびロケーション管理)、論理リンク管理、ならびに認証および課金機能などがある。SGSNのロケーションレジスタは、位置情報(たとえば、現在のセル、現在のVLR)、および、SGSN160に登録されたすべてのGPRSユーザのユーザプロファイル(たとえば、パケットデータネットワークで使用するIMSI、PDPアドレス)を、たとえばユーザまたはUEごとに1つまたは複数のPDPコンテキスト内に記憶する。したがって、SGSNは、(i)GGSN165からのダウンリンクGTPパケットの逆トンネリング、(ii)GGSN165方向のIPパケットのアップリンクトンネル、(iii)UEがSGSNサービスエリアの間を移動するときのモビリティ管理の実行、および(iv)モバイル加入者の支払い請求の役目を果たす。当業者なら諒解するように、(i)〜(iv)の他に、GSM(登録商標)/EDGEネットワークのために構成されたSGSNは、W-CDMAネットワークのために構成されたSGSNと比較して、わずかに異なる機能を有する。
【0023】
RAN120(またはユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)システムアーキテクチャにおけるUTRANなど)は、フレームリレーまたはIPなどの送信プロトコルによって、Iuインターフェースを介してSGSN160と通信する。SGSN160は、SGSN160および他のSGSN(図示せず)と内部のGGSNとの間のIPベースのインターフェースであり、上記で定義されたGTPプロトコル(たとえば、GTP-U、GTP-C、GTP'など)を使用するGnインターフェースを介してGGSN165と通信する。
図2Aには示されていないが、Gnインターフェースは、ドメインネームシステム(DNS)によっても使用される。GGSN165は、公衆データネットワーク(PDN)(図示せず)に、次にインターネット175に、IPプロトコルによるGiインターフェースを介して直接、またはワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)ゲートウェイを介して接続される。
【0024】
PDPコンテキストは、UEがアクティブなGPRSセッションを有するとき、特定のUEの通信セッション情報を含む、SGSN160とGGSN165の両方に存在するデータ構造である。UEは、GPRS通信セッションを開始することを望むとき、まず、SGSN160に接続し、次いでGGSN165によりPDPコンテキストを起動させなければならない。これによって、加入者が現在訪問しているSGSN160、およびUEのアクセスポイントにサービスしているGGSN165において、PDPコンテキストデータ構造が割り振られる。
【0025】
図2Bは、
図1のワイヤレス通信システム100の一例をより詳細に示す。特に、
図2Bを参照すると、UE1...Nは、異なるパケットデータネットワークのエンドポイントによってサービスされる位置でRAN120に接続するものとして示されている。
図2Bの例は、W-CDMAシステムおよび用語に固有のものであるが、1xEV-DOシステムに適合するために
図2Bをどのように変更することができるかが諒解されよう。したがって、UE1およびUE3は、第1のパケットデータネットワークエンドポイント162(たとえば、SGSN、GGSN、PDSN、ホームエージェント(HA)、外部エージェント(FA)などに対応し得る)によってサービスされる部分でRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162は、次に、ルーティングユニット188を介して、インターネット175、ならびに/または認証、許可およびアカウンティング(AAA)サーバ182、プロビジョニングサーバ184、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)/セッション開始プロトコル(SIP)登録サーバ186、および/もしくはアプリケーションサーバ170のうちの1つもしくは複数に接続する。UE2およびUE5...Nは、第2のパケットデータネットワークエンドポイント164(たとえば、SGSN、GGSN、PDSN、FA、HAなどに対応し得る)によってサービスされる部分でRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162と同様に、第2のパケットデータネットワークエンドポイント164は、次に、ルーティングユニット188を介して、インターネット175、ならびに/またはAAAサーバ182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186、および/もしくはアプリケーションサーバ170のうちの1つもしくは複数に接続する。UE4は、直接インターネット175に接続し、次いでインターネット175を介して、上記のシステム構成要素のうちのいずれかに接続することができる。
【0026】
図2Bを参照すると、UE1、UE3、およびUE5...Nは、ワイヤレス携帯電話として示され、UE2は、ワイヤレスタブレット型PCとして示され、UE4は、有線のデスクトップステーションとして示されている。しかし、他の実施形態では、ワイヤレス通信システム100が任意のタイプのUEに接続することができ、
図2Bに示される例は、システム内に実装され得るUEのタイプを制限するものではないことが諒解されよう。また、AAAサーバ182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186、およびアプリケーションサーバ170はそれぞれ、構造的に別のサーバとして示されているが、本発明の少なくとも1つの実施形態において、これらのサーバのうちの1つまたは複数は、統合されていてもよい。
【0027】
さらに、
図2Bを参照すると、アプリケーションサーバ170は、複数のメディア制御コンプレックス(MCC)1...N 170Bと複数の地域ディスパッチャ1...N 170Aとを含むものとして示されている。集合的に、地域ディスパッチャ170AおよびMCC170Bは、少なくとも1つの実施形態では、ワイヤレス通信システム100内の通信セッション(たとえば、IPユニキャストプロトコルおよび/またはIPマルチキャストプロトコルを介した半二重グループ通信セッション)を調停するように集合的に機能するサーバの分散型ネットワークに対応し得る、アプリケーションサーバ170内に含まれる。たとえば、アプリケーションサーバ170によって調停される通信セッションは、理論上、システム100内のどこかに位置するUE間で行われ得るので、調停された通信セッションの待ち時間を減らすために(たとえば、北米のMCCが中国に位置するセッション参加者間で媒体をあちこち中継しないように)、複数の地域ディスパッチャ170AおよびMCCが分散される。したがって、アプリケーションサーバ170を参照すると、関連する機能は、地域ディスパッチャ170Aのうちの1つもしくは複数、および/またはMCC170Bのうちの1つもしくは複数によって実施することができることを諒解されよう。地域ディスパッチャ170Aは、全般的に、通信セッションを確立することに関連する任意の機能(たとえば、UE間のシグナリングメッセージの処理、告知メッセージのスケジューリングおよび/または送信など)を受け持ち、MCC170Bは、通話中シグナリング、調停された通信セッション中の媒体の実際の交換を行うことを含めて、呼インスタンスの間の通信セッションをホストする役目を果たす。
【0028】
図3Aを参照すると、セルラー電話などのUE200(ここではワイヤレスデバイス)は、コアネットワーク126、インターネットならびに/または他のリモートサーバおよびネットワークから最終的に来ることがある、RAN120から送信されたソフトウェアアプリケーション、データおよび/またはコマンドを受信し、実行することができるプラットフォーム202を有する。プラットフォーム202は、特定用途向け集積回路(ASIC)208または他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または他のデータ処理デバイスに動作可能に結合された送受信機206を含み得る。ASIC208または他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212中の任意の常駐プログラムとインターフェースするアプリケーションプログラミングインターフェース(API)210レイヤを実行する。メモリ212は、読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EEPROM、フラッシュカード、またはコンピュータプラットフォームに共通の任意のメモリから構成され得る。プラットフォーム202は、メモリ212中でアクティブに使用されないアプリケーションを保持することができるローカルデータベース214も含み得る。ローカルデータベース214は、一般にフラッシュメモリセルであるが、磁気媒体、EEPROM、光学媒体、テープ、ソフトまたはハードディスクなど、当技術分野で知られている任意の二次記憶デバイスであってもよい。内部プラットフォーム202の構成要素はまた、当技術分野で知られていているように、構成要素の中でもとりわけ、アンテナ222、ディスプレイ224、プッシュツートークボタン228およびキーパッド226のような外部デバイスに動作可能に結合され得る。
【0029】
したがって、本発明の一実施形態は、本明細書で説明した機能を実施する能力を含むUEを含むことができる。当業者ならば諒解するように、様々な論理要素は、本明細書で開示する機能を達成するために、個別の要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、またはソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで実施できる。たとえば、ASIC208、メモリ212、API210およびローカルデータベース214をすべて協働的に使用して、本明細書で開示する様々な機能をロード、記憶および実行することができ、したがってこれらの機能を実施する論理を様々な要素に分散することができる。代替的に、機能を1つの個別構成要素に組み込むことができる。したがって、
図3AのUE200の特徴は、単に例示にすぎないものと見なされ、本発明は、示された特徴または構成に限定されない。
【0030】
UE102またはUE200とRAN120との間のワイヤレス通信は、たとえば符号分割多元接続(CDMA)、W-CDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元(OFDM)、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、またはワイヤレス通信ネットワークもしくはデータ通信ネットワークで使用され得る他のプロトコルなど、異なる技術に基づき得る。たとえば、W-CDMAでは、データ通信は、一般的に、クライアントデバイス102、ノードB124、およびRNC122の間である。RNC122は、コアネットワーク126、PSTN、インターネット、仮想専用ネットワーク、SGSN、GGSNなど複数のデータネットワークに接続することができ、したがって、UE102またはUE200は、より広い通信ネットワークにアクセスすることができる。上記で説明し、当技術分野で知られているように、ボイス送信、および/またはデータは、様々なネットワークおよび構成を使用してRANからUEに送信することができる。したがって、本明細書で提供する例は、本発明の実施形態を限定するためのものではなく、単に本発明の実施形態の態様の説明を助けるためのものにすぎない。
【0031】
図3Bは、本発明の別の実施形態による、UE200のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを示す。
図3Bを参照すると、UE200は、マルチメディアクライアント300B、マルチメディア調停クライアント305B、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)無線およびモデム310Bならびにワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)無線およびモデム315Bを含む。
【0032】
図3Bを参照すると、マルチメディアクライアント300Bは、RAN120を超えてアプリケーションサーバ170によって調停される通信セッション(たとえば、VoIPセッション、PTTセッション、PTXセッションなど)をサポートするようにUE200上で実行するクライアントに対応し、
図1〜
図2Bを参照して上述したRAN120は、WWANの一部を成す。
図3BのマルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、パーソナルエリアネットワーク(PAN)および/またはWLANを介してマルチメディアクライアント300Bの通信セッションをサポートするためのマルチメディアクライアント300Bと連動するモジュールに対応する。マルチメディアクライアント300BおよびマルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、同じクライアント実行可能ソフトウェアモジュールの異なる部分に、あるいは別個のクライアント実行可能ソフトウェアモジュールに対応するかのいずれかであり得る。
【0033】
さらに、マルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、異なる「モード」で動作することが可能である。たとえば、マルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、クライアント専用モードで動作することができ、それによってUE200は、後でより詳しく説明するように、PANを介して他のローカルUEと一緒にグループ通信セッションに参加することができる。あるいは、マルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、アービトレータとして、または調停モードで動作することができる。以下でより詳細に説明するように、UE200の通信セッションに関連付けられた調停機能の少なくとも一部分は、アービトレータとして動作するときにマルチメディアWLAN調停クライアント305Bによってサポートされる。具体的には、やはり特定の通信セッションに参加している(または参加しようと試みている)UE200のPAN内の他のUE向けの調停機能は、調停モードで作用しているときにマルチメディアWLAN調停クライアント305Bによってサポートされる。また、クライアント専用モードで動作しているUEは概して、WWANではなくPAN内で通信し、調停モードで動作しているUEは、少なくとも1つの実施形態では、アプリケーションサーバ170による、PAN用のコンタクトポイントであり得る。したがって、アプリケーションサーバ170が、PANに関連付けられたパラメータを修正したいとき、アプリケーションサーバ170は、各PAN参加者に個々にコンタクトするのではなく、アービトレータにコンタクトする。
【0034】
図3Bを参照すると、WWAN無線およびモデム310Bは、ワイヤレス基地局またはセルラータワーなどのRAN120とのワイヤレス通信リンクを確立するのに使われる、UE200のハードウェアに対応する。ある例では、UE200がアプリケーションサーバ170との良好な接続を確立することができるとき、アプリケーションサーバ170に依拠して、(RAN120を介してアプリケーションサーバ170に接続するために)WWAN無線モデム310Bとマルチメディアクライアント300Bが対話することができるように、UE200の通信セッションを十分に調停して、通信セッションに関与すればよい。
【0035】
WLAN無線およびモデム315Bは、(たとえば、ブルートゥース、WiFiなどを介して)PANを成すように他のローカルUEと直接、ワイヤレス通信リンクを確立し、あるいはローカルアクセスポイント(AP)(たとえば、WLAN APまたはルータ、WiFiホットスポットなど)を介して他のローカルUEに接続するのに使われる、UE200のハードウェアに対応する。ある例では、UE200が、(たとえば、不十分な物理層および/または迂回中継接続により)受諾可能な接続をアプリケーションサーバ170と確立することができないとき、アプリケーションサーバ170に依拠せずに、UE200の通信セッションを十分に調停すればよい。この場合、マルチメディアクライアント300Bは、(たとえば、クライアント専用または調停モードのいずれかで)WLANプロトコルを使う、PANを介した所与の通信セッションを(少なくとも部分的に)サポートしようとして、マルチメディアWLAN調停クライアント305Bを呼び出し、またはトリガすればよい。
【0036】
図4は、本発明の実施形態による、所与のノードB124のサービングエリア400A内に位置する複数のUEを示す。
図4を参照すると、ノードB124は、WWANのRAN120の一部である。したがって、所与のノードB124のサービングエリア400Aは、比較的大きい(たとえば、4マイルの半径、5マイルの半径など)。所与のノードB124のサービングエリア400A内で、第1の複数のUE1....Nは、サービングエリア400Aの第1の領域405A内で地理的に同じ場所に置かれ、第2の複数のUE X1およびX2は、サービングエリア400Aの第2の領域410A内で地理的に同じ場所に置かれる。以下の説明では、第1の領域405Aにある第1の複数のUE1...Nは、WLANプロトコルにより互いとPANを確立するのに十分に近く、第2の領域410Aにある第2の複数のUE X1およびX2も、WLANプロトコルにより互いとPANを確立するのに十分に近いと仮定することができる。
【0037】
当業者には諒解されるように、UEは、多数のUEがWWANにアクセスしようと同時に試みているとき、そのWWANを介した接続を確立するのが困難な場合がある。たとえば、災害型のシナリオ(たとえば、地震、テロ攻撃など)では、災害に接近している(たとえば、セクタ、セクタのクラスタまたはサブネットなど、災害のサービングエリアにある)多数のUEは、ローカルノードBとの電話呼を行い、または他のタイプの媒体を交換することが予想されるが、これによりシステムに過負荷がかかる可能性がある。その結果、救急隊員が、ローカルノードBに接続すること、および/または通信司令部員が災害エリアの近くの救急隊員にコンタクトすることが困難になり得る。従来、災害エリアにおける救急隊員または優先度の高い人に関するリソース不足問題を軽減しようという試みは、優先度の高い人が排他的に使用するために、所与のレベルのリソース(たとえば、MAC ID、QoSリソースなど)を確保するため、および/または優先度の低いユーザにすでに割り振られたリソースを、優先度の高い人に割振りし直すためにプリエンプトするためである。ただし、これにより、比較的優先度の低いユーザにとって利用可能になるリソースが減少するので、ユーザエクスペリエンスが低下する。
【0038】
本発明の実施形態は、アプリケーションサーバ170から、グループ通信セッションに参加しようと試みている1つまたは複数のUEに、グループ通信セッションを調停する責任を部分的または十分に移行させることを対象とする。グループ通信セッション中に交換される媒体の少なくとも一部分は次いで、1つもしくは複数のローカルワイヤレス接続、またはPANにより、UEの間で伝えることができる。
図5A〜
図8は、グループ通信セッションに参加しようと試みるUEのうちの1つまたは複数が、WWANおよびアプリケーションサーバ170にアクセスすることができるシナリオを対象とする。ただし、WWANリソースを節約するために、アプリケーションサーバ170によるグループ通信セッションのサポートレベルが低下され、グループ通信セッションに参加している少なくとも1つのUEが、グループ通信セッションのための部分的または完全な調停機能をサポートすることになる。
図9A〜
図10は、グループ通信セッションに参加しようと試みているUEがWWANおよび/またはアプリケーションサーバ170にアクセスすることができず、代わりにローカルワイヤレス接続またはPANを介して排他的にグループ通信セッションの自己調停に依拠するシナリオを対象とする。
【0039】
図5Aを参照すると、UE1は、500Aで、WWANを介してアプリケーションサーバ170によって調停されるべきグループ通信セッションを開始すると決定する。UE1は次いで、それ自体の場所を505Aで判断する。
図5Aの実施形態では、UE1の場所の判断は、他のUEの報告された場所と比較して十分に正確であるので、アプリケーションサーバ170は、それぞれのUEを含むPANが、セットアップされることが可能かどうか判断することができると仮定することができる。たとえば、505Aの場所判断は、ある例では、全地球測位システム(GPS)手順に基づいてよい。
図5Aの実施形態において、たとえば、
図3Bに示すように、マルチメディアWLAN調停クライアント305BとWLAN無線およびモデム315BとをUE1が含むことに基づいて、UE1は、WLANプロトコルによるPANを介したグループ通信セッションをサポートすることが可能であるとさらに仮定することができる。
【0040】
したがって、510Aで、UE1は、グループ呼要求メッセージをRAN120に送信し、RAN120は、グループ呼要求メッセージをアプリケーションサーバ170にフォワードする。510Aのグループ呼要求は、505Aで判断されたUE1の場所を示すように構成され、アプリケーションサーバ170に対して、UE1がPAN対応であることを示すようにさらに構成される。あるいは、UE1がPAN対応であることは、グループ呼要求メッセージがPAN対応指示を含む必要がないように、アプリケーションサーバ170にすでに知られていてもよい(たとえば、以前の登録手順中でのセットアップ)。アプリケーションサーバ170は、513Aで、UE1からグループ呼要求を受信し、UE2...Nをグループ通信セッションについての目標UEとして識別し、次いで、呼告知メッセージを、UE2...Nに送信するためにRAN120に送る。
【0041】
図5Aの実施形態において、UE2...Nは各々、呼告知メッセージを受信し、告知されたグループ通信セッションに加わると決定すると仮定する。
図5Aの実施形態において、たとえば、
図3Bに示すように、マルチメディアWLAN調停クライアント305BとWLAN無線およびモデム315BとをUE2...N各々が含むことに基づいて、UE2...Nは各々、WLANプロトコルによりPANを介したグループ通信セッションをサポートすることが可能であるとさらに仮定することができる。したがって、UE2...Nは各々、515Aおよび520Aで、それぞれの場所を判断する。たとえば、515Aおよび520Aでは、505Aでのように、UE2...Nの場所の判断は、他のUEの報告された場所と比較して十分に正確であるので、アプリケーションサーバ170は、それぞれのUEを含むPANが、セットアップされることが可能かどうか判断することができると仮定することができる。それぞれの場所を判断した後、UE2...Nは各々、525Aおよび530Aで、アプリケーションサーバ170に呼受諾メッセージを送信する。525Aおよび530Aの呼受諾メッセージは、それぞれ、515Aおよび520Aで判断された、UE2...Nの場所を示すように構成され、アプリケーションサーバ170に対して、UE2...NがPAN対応であることを示すようにさらに構成される。あるいは、UE2...NがPAN対応であることは、525Aおよび530Aの呼受諾メッセージがPAN対応指示を含まないように、アプリケーションサーバ170にすでに知られていてよい(たとえば、以前の登録手順中でのセットアップ)。
【0042】
告知されたグループ通信セッションの受諾を示す、目標UEから呼告知メッセージへの閾値数のACKを受信した後、アプリケーションサーバ170は、535Aで、応答UE(たとえば、UE2...N)がUE1に極めて接近しているかどうか判断する。具体的には、アプリケーションサーバ170は、UE1...Nの間のグループ通信セッションをサポートするのにPANを使うことができるかどうか判断するために、UE1...Nによって占有される地理的エリアまたは領域を判断する。
図4に示すように、UE1...Nは、WLANプロトコルを介したPANサポート呼用に十分に近い(たとえば、数百メートル)と仮定される第1の領域405A内に位置する。したがって、アプリケーションサーバ170は、535Aで、UE1へのUE2...Nの接近度が、WWANサポート呼からPANサポート呼にグループ通信セッションを移行させるのに十分であると判断する。アプリケーションサーバ170は、540A、545Aおよび550Aで、UE1...Nにメッセージを送って、UE1...Nが、指定されたアービトレータであるUE1とのPANサポートグループ通信セッションに移行するのを容易にする。
図5Aの実施形態において、UE1は、セッションに対する発信元としてのUE1の状況に基づいて、PANサポートグループ通信セッション用のアービトレータであるものとして記述されている。ただし、別の実施形態では、アプリケーションサーバ170は代わりに、PANにとって地理的に中心であるUEを、アービトレータとして指定することができ、そうすることによって、アービトレータは、セッション中の他のUEにメッセージを中継するのに好都合な位置にある。
【0043】
図5Aのプロセスは
図5Bにおいて続き、ここでUE1...Nは、554A、558Aおよび562Aで、アプリケーションサーバ170からPAN移行メッセージを受信し、次いで、WLANプロトコルを介したPANにおけるグループ通信セッションに参加するためのマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをロードする。諒解されるように、UE2...Nは、クライアント専用モードで動作するようにセットアップされ、UE1は、アービトレータとして、または調停モードで動作するようにセットアップされる。558Aおよび562AでマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをロードした後、UE2...Nは、565A、568Aで、UE1と交渉して、グループ通信セッションのためのUEのWLANコンタクト情報を確定する。同様に、UE1は、それ自体のWLANコンタクト情報を、572Aおよび575AでUE2...Nに送る。
【0044】
UE1...Nの間でWLANコンタクト情報をセットアップした後、UE1は、初期フロア保持者としてグループ通信セッションをスタートし、577Aで、WLANプロトコルによりUE2...Nに媒体を送信し始める。諒解されるように、WWANは迂回され、577Aで交換される媒体は、UE1...Nの間で第1の領域405A内で交換されるローカルWLAN(たとえば、802.11またはWiFi)トラフィックに対応する。また、577Aで交換される媒体は、ある例では、WLANルータまたはAPを使用せずに、UE1からUE2...Nに直接伝えられてよい。UE2...Nは、UE1から媒体を受信し、579Aおよび581Aで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。
【0045】
後のどこかの時点で、UE2のユーザは、通信グループと話したいという要望を示すと仮定する。たとえば、グループ通信セッションが半二重PTT呼に対応する場合、その指示は、UE2のユーザがUE2のPTTボタンを押すことに対応し得る。
図5Bの実施形態において、PANのアービトレータ、この場合はUE1によって、PANにおいてフロア競合が解決されると仮定する。したがって、グループ通信セッションに関連付けられた媒体の送信および受信に加え、UE1は、グループ通信セッションに参加している他のUEからのフロア要求および/またはフロア解放メッセージの監視もする。複数のUEがフロアを要求する場合、
図5Bにおいて、UE1において調停モードで動作しているマルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、要求側UEについてランクを確定し、次のフロア保持者となるべき要求側UEのうちの1つを選択することが可能である。
【0046】
したがって、UE2は、583Aで、PAN用に確定されたWLANプロトコルにより、PANのアービトレータ(すなわち、UE1)にフロア要求を送信する。UE1は、フロア要求を受信し、UE1のマルチメディアWLAN調停クライアント305Bは、585Aで、UE2にフロアを許可するかどうか判断するための論理を実行する。たとえば、585Aで、UE1(すなわち、現在の話者)およびUE2の相対優先度またはランクが、UE1によって比較されて、UE2にフロアを許可するとともにフロアを解放するよう、UE1に強制するかどうか判断すればよい。
【0047】
UE1のマルチメディアWLAN調停クライアント305Bが、585Aで、UE2にフロアを許可しないと判断した場合、プロセスは577Aに戻り、UE1は、WLANプロトコルによりPAN内でUE2...Nに媒体を送信し続ける。そうではなく、585Aで、UE1のマルチメディアWLAN調停クライアント305Bが、UE2にフロアを許可すると判断した場合、585Aで、フロア許可メッセージが、WLANプロトコルによりPAN内のUE2に送られ、587Aで、UE1は、媒体の送信を停止する。UE1がこの時点でもはやフロア保持者ではない場合、UE1は、ある実施形態では、PAN内のグループ通信セッションのアービトレータのままであってよい。したがって、フロア移行は、必ずしも調停移行と相関しない。後で説明するように、グループ通信セッションの調停を担うUEは、PANの地理的に「中心」のUEがアービトレータとしてセットされるように、PAN内のUEの場所に基づいて移行させることができるが、これについては、
図8を参照して後でより詳しく説明する。
【0048】
図5Bの実施形態において、UE1からUE2にフロアを移行させた後、UE1は、(たとえば、RAN120のサービングノードBへの)WWANを介して、アプリケーションサーバ170にフロア変更を通知する逆リンクメッセージをアプリケーションサーバ170に送信する。589Aの通知は、グループ通信セッションについてのフロア状況をアプリケーションサーバ170に知らせ続ける任意選択のステップであることが諒解されよう。別の実施形態では、589Aの通知は実施される必要がなく、この場合、セッションが確立され、次いで、PANのアービトレータに移された後、アプリケーションサーバ170は、グループ通信セッションについてのフロア保持者状況に気づかない。
【0049】
フロアを取得した後、UE2は、591Aで、WLANプロトコルによりUE1および3...Nに媒体を送信し始める。577Aと同様に、WWANは迂回され、591Aで交換される媒体は、UE1...Nの間で第1の領域405A内で交換されるローカルWLAN(たとえば、802.11またはWiFi)トラフィックに対応する。また、591Aで交換される媒体は、ある例では、WLANルータまたはAPを使用せずに、UE2からUE1および3...Nに直接伝えられてよい。UE1および3...Nは、UE2から媒体を受信し、593Aおよび595Aで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。
【0050】
図5Cおよび
図5Dは、本発明の別の実施形態による、別のPANサポートグループ通信セッションのセットアップのプロセスを示す。
図5Cおよび
図5Dは、
図5Aおよび
図5Bの実施形態でのようなPANアービトレータではなく、
図5Cおよび
図5Dの実施形態におけるアプリケーションサーバ170によってフロア競合が解決されることを除いて、
図5Aおよび
図5Bと同様である。
図5Cおよび
図5Dを参照すると、500B〜581Bは、それぞれ、
図5Aおよび
図5Bの500A〜581Aに対応しているので、簡潔のためにさらには説明しない。
【0051】
図5Dを参照すると、577Bで、UE1がPAN内で媒体をUE2...Nに送信し始めた後のどこかの時点で、UE2のユーザは、通信グループと話したいという要望を示すと仮定する。たとえば、グループ通信セッションが半二重PTT呼に対応する場合、その指示は、UE2のユーザがUE2のPTTボタンを押すことに対応し得る。
図5Dの実施形態において、フロア競合はアプリケーションサーバ170において解決されると仮定する。したがって、
図5Dの実施形態においてWWANとの対話なしでWLANプロトコルによりPAN内で媒体が交換されないとしても、フロア移転は、WWANを介してアプリケーションサーバ170によって操作される。
【0052】
したがって、UE2は、582Bで、UE1にフロア要求を送信し、UE1は次いで、583Bで、WWAN(たとえば、RAN120)を介してUE2のフロア要求をアプリケーションサーバ170にフォワードする。アプリケーションサーバ170は、フロア要求を受信し、585Bで、UE2にフロアを許可するかどうか判断するための論理を実行する。たとえば、585Bで、UE1(すなわち、現在の話者)およびUE2の相対優先度またはランクが、アプリケーションサーバ170によって比較されて、UE2にフロアを許可するとともにフロアを解放するよう、UE1に強制するかどうか判断すればよい。
【0053】
図5Dには示さないが、585Bで、アプリケーションサーバ170が、UE2にフロアを許可しないと判断した場合、アプリケーションサーバ170は、UE2のフロア要求が拒否されたことをUE1に通知し、UE1は、WLANプロトコルにより、PAN内で媒体をUE2...Nに送信し続ける。そうではなく、585Bで、アプリケーションサーバ170が、UE2にフロアを許可すると判断した場合、587Bで、WWANを介してフロア許可メッセージがアプリケーションサーバ170によってUE1に送られ、その後、UE1は、588Bで、PAN内でのUE2へのフロアの移行を容易にすることができる。UE1がこの時点でもはやフロア保持者ではない場合、UE1は、ある実施形態では、PAN内のグループ通信セッションのアービトレータのままであってよい。したがって、フロア移行は、必ずしも調停移行と相関しない。後で説明するように、グループ通信セッションの調停を担うUEは、PANの地理的に「中心」のUEがアービトレータとしてセットされるように、PAN内のUEの場所に基づいて移行することができる。
【0054】
図5Dの実施形態において、UE1がフロアをあきらめた後、UE1は、589Bで、通信グループへの媒体の送信を停止する。フロアを取得した後、UE2は、591Bで、WLANプロトコルによりPAN内のUE1および3...Nに媒体を送信し始める。577Bと同様に、WWANは迂回され、591Bで交換される媒体は、UE1...Nの間で第1の領域405A内で交換されるローカルWLAN(たとえば、802.11またはWiFi)トラフィックに対応する。また、591Bで交換される媒体は、ある例では、WLANルータまたはAPを使用せずに、UE2からUE1および3...Nに直接伝えられてよい。UE1および3...Nは、UE2から媒体を受信し、593Bおよび595Bで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。
【0055】
図6Aは、本発明の一実施形態による、
図5Bまたは
図5Dのプロセスの続きを示す。
図6Aの実施形態において、グループ通信セッションは最初に、UE1によって調停される第1の領域405A内のPANに基づいて、UE1...N用に確立される。
図5Bの595Aまたは
図5Dの595Bの後、UE2がフロアを保持し、PAN内でUE1および3...Nに送信している間、第2の領域410A内のUE X1がグループ通信セッションに気づき、加わることを望むと仮定する。したがって、UE X1は、それ自体の場所を600Aで判断し、次いで、603Aで、グループ通信セッションに加わるための要求を、WWANを介してRAN120によりアプリケーションサーバ170に送る。
【0056】
アプリケーションサーバ170は、UE X1からグループ加入要求を受信し、605Aで、UE X1がUE1に接近しているかどうか判断する。言い換えると、アプリケーションサーバ170は、605Aで、アービトレータとしてのUE1とのグループ通信セッションをすでにサポートしている既存のPANにUE X1が追加されるだけでよいかどうかを明らかにしようと試みる。第1および第2の領域405Aおよび410Aは、PANのカバレージと比べてはるかに離れているので、アプリケーションサーバ170は、605Aで、PANによってUE X1をサポートすることができないと判断し、それによって、610Aで、UE X1がグループ通信セッションに加わることができるように、第1の領域405A内のPANのアービトレータ(すなわち、UE1)に、第1の領域内のPANに、およびアプリケーションサーバに媒体をサイマルキャストし始めるよう要求する。UE1はもはやフロア保持者ではないので、UE1が、615Bで、UE2にサイマルキャスト要求を中継する。アービトレータ(すなわち、UE1)からサイマルキャスト要求を受信すると、UE2は、620Aで、WLANプロトコルにより、PANを介してUE1および3...Nに媒体を送り続け、UE1も、625Aで、UE2からPANを介して受信した媒体を、WWANを介してアプリケーションサーバ170に送信し始める。
【0057】
UE1および3...Nは、UE2から媒体を受信し、630Aおよび635Aで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。アプリケーションサーバ170は、640Aで、UE2のサイマルキャストした媒体をUE1から受信し、UE2の媒体を、UE X1に送信するためにフォワードしてRAN120に戻す。UE X1は、UE2の媒体を受信し、645Aで、受信した媒体を、オーディオ出力デバイスによりUE X1のユーザに対してプレイバックする。
【0058】
図6Bおよび
図6Cは、
図6Bおよび
図6Cにおけるグループ通信セッションの初期参加者が、第1の領域405A内のUE1によって調停されるPANの一部とはなり得ない第2の領域410A内のUE(すなわち、UE X1)を含むことを除いて、
図5A〜
図5Dと同様であるグループ通信セッションをセットアップするプロセスを示す。
【0059】
図6Bを参照すると、UE1は、600Bで、WWANを介してアプリケーションサーバ170によって調停されるべきグループ通信セッションを開始すると決定する。UE1は次いで、それ自体の場所を605Bで判断する(たとえば、
図5Aの505Aと同様)。610Bで、UE1は、グループ呼要求メッセージをRAN120に送信し、RAN120は、グループ呼要求メッセージをアプリケーションサーバ170にフォワードする。610Bのグループ呼要求は、605Bで判断されたUE1の場所を示すように構成され、アプリケーションサーバ170に対して、UE1がPAN対応であることを示すようにさらに構成される。あるいは、UE1がPAN対応であることは、グループ呼要求メッセージがPAN対応指示を含む必要がないように、アプリケーションサーバ170にすでに知られていてもよい(たとえば、以前の登録手順中でのセットアップ)。アプリケーションサーバ170は、615Bで、UE1からグループ呼要求を受信し、少なくともUE2...NおよびX1をグループ通信セッション向けの目標UEとして識別し、次いで、呼告知メッセージを、UE2...NおよびX1に送信するためにRAN120に送る。
【0060】
図6Bの実施形態において、UE2...NおよびX1は各々、呼告知メッセージを受信し、告知されたグループ通信セッションに加わると決定すると仮定する。
図6Bの実施形態において、たとえば、
図3Bに示すように、マルチメディアWLAN調停クライアント305BとWLAN無線およびモデム315Bとを少なくともUE2...N各々が含むことに基づいて、UE2...Nは各々、WLANプロトコルによるPANを介したグループ通信セッションをサポートすることが可能であるとさらに仮定することができる。UE X1がPANセッションサポートのために同様に構成されることも可能であるが、これは
図6Bの実施形態において絶対に必要なわけではない。したがって、UE2...NおよびX1は各々、620B、625Bおよび630Bで、それぞれの場所を判断する。たとえば、620B、625Bおよび630Bでは、605Bでのように、UE2...NおよびX1の場所は、他のUEの報告された場所と比較して十分に正確なので、アプリケーションサーバ170は、それぞれのUEを含むPANが、セットアップされることが可能かどうか判断することができると仮定することができる。それぞれの場所を判断した後、UE2...NおよびX1は各々、635B、640Bおよび645Bで、アプリケーションサーバ170に呼受諾メッセージを送信する。635B、640Bおよび645Bの呼受諾メッセージは、それぞれ、620B、625Bおよび630Bで判断された、UE2...NおよびX1の場所を示すように構成され、アプリケーションサーバ170に対して、少なくとも、UE2...NがPAN対応であることを示すようにさらに構成される。あるいは、UE2...Nおよび/またはX1がPAN対応であることは、呼受諾メッセージがPAN対応指示を含む必要がないように、アプリケーションサーバ170にすでに知られていてよい(たとえば、以前の登録手順中でのセットアップ)。
【0061】
告知されたグループ通信セッションの受諾を示す、目標UEから呼告知メッセージへの所与の数のACKを受信した後、アプリケーションサーバ170は、650Bで、UE1に接近しているPANのセットアップが保証されるように、閾値数の応答UE(たとえば、UE2...N)がUE1に極めて接近しているかどうか判断する。具体的には、アプリケーションサーバ170は、UE1...Nの間のグループ通信セッションをサポートするのにPANを使うことができるかどうか判断するために、UE1...NおよびX1によって占有される地理的エリアまたは領域を判断する。
図4に示すように、UE1...Nは、第1の領域405A内に位置し、この領域は、WLANプロトコルによるPANサポート呼のために十分に近いと仮定され、それにより、UE X1は第2の領域410A内にあり、第1の領域405A中のPANの一部にはなり得ない。したがって、アプリケーションサーバ170は、650Bで、UE X1がPANの一部にはなり得なくても、UE1へのUE2...Nが、WWANサポート呼からPANサポート呼にグループ通信セッションを移行させるのに十分に接近していると判断する。したがって、654Bで、アプリケーションサーバ170は、WLANプロトコルによりPANを有する第1のUEセット(すなわち、UE1...N)を、およびWWANにより第2のUEセット(すなわち、UE X1)をサポートすると判断する。
【0062】
アプリケーションサーバ170は、したがって、658B、662Bおよび666Bで、UE1...Nにメッセージを送って、UE1...Nが、指定されたアービトレータであるUE1とのPANサポートグループ通信セッションに移行するのを容易にする。さらに、UE1への666Bのメッセージ通信には、UE X1がグループ通信セッションに参加することができるように、第1の領域405A内のPANのアービトレータ(すなわち、UE1)が媒体をサイマルキャストし始めることが必要である。
【0063】
次に、プロセスは
図6Cに進み、ここで
図6Cの669B〜686Bは、
図5Bの554A〜577Aにそれぞれ対応するので、簡潔にするためにさらには説明しない。686BでWLANプロトコルによりPANを介してUE2...Nに媒体を送るのに加え、UE1(たとえば、通信セッション用のアービトレータまたはWWANコンタクトポイント)はまた、688Bで、WWANを介してアプリケーションサーバ170に媒体を送信し始める。一方、UE2...Nは、UE1から(686Bから)媒体を受信し、690Bおよび692Bで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。アプリケーションサーバ170は、694Bで、媒体をUE1から受信し、UE1からの媒体を、UE X1に送信するためにフォワードしてRAN120に戻す。UE X1は、UE1から媒体を受信し、696Bで、受信した媒体を、オーディオ出力デバイスによりUE X1のユーザに対してプレイバックする。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態による、
図6Cのプロセスの続きを示す。
図7の実施形態において、グループ通信セッションは最初に、UE1によって調停される第1の領域405A内のPANに基づいて、UE1...N向けに、およびUE1によって調停されるPANとの、アプリケーションサーバ170によって調停される別個のWWAN接続によるUE X1向けにも確立される。
図6Cの696Bの後、UE1がフロアを保持し、UE X1への送信のためにアプリケーションサーバ170に媒体をサイマルキャストもしながらPAN内でUE2...Nに送信している間、第2の領域410A内のUE X2が、グループ通信セッションに気づき、加わることを望むと仮定する。したがって、UE X2は、それ自体の場所を700で判断し、次いで、705で、グループ通信セッションに加わるための要求を、WWANを介してRAN120によりアプリケーションサーバ170に送る。
【0065】
アプリケーションサーバ170は、UE X2からグループ加入要求を受信し、710で、UE X2が、UE X1に接近し、UE X1を有するPAN内でセットアップされてよいと判断する。したがって、アプリケーションサーバ170は、715で、UE X1およびX2を、第2の領域410A内でのグループ通信セッションをサポートする第2のPANとしてセットアップすると決定する。
【0066】
アプリケーションサーバ170は、720および725で、UE X1およびX2にメッセージを送って、UE1...Nが、第2の領域410A内の指定されたアービトレータであるUE X1とのPANサポートグループ通信セッションに移行するのを容易にする。UE X1およびX2は、730および735で、アプリケーションサーバ170からそれぞれの命令を受信し、次いで、WLANプロトコルを介したPANにおけるグループ通信セッションに参加するためのマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをロードする。諒解されるように、UE X2は、クライアント専用モードで動作するようにセットアップされ、UE X1は、アービトレータとして、または調停モードで動作するようにセットアップされる。730および735でマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをロードした後、UE X1およびX2は、740で、互いと交渉して、グループ通信セッションのためのUE X2のWLANコンタクト情報を確定する。同様に、UE X1は、それ自体のWLANコンタクト情報を、745でUE X2に送る。
【0067】
次に、UE1は、750でWLANプロトコルにより第1の領域405A内の第1のPANを介してUE2...Nに媒体を送り続け、UE1(たとえば、通信セッション用のアービトレータまたはWWANコンタクトポイント)はまた、755で、WWANを介してアプリケーションサーバ170に媒体を送信し始める。UE2...Nは、UE1から媒体を受信し、760および765で、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。アプリケーションサーバ170は、770で、媒体をUE1から受信し、UE1からの媒体を、UE X1に送信するためにフォワードしてRAN120に戻す。UE X1は、UE1から媒体を受信し、775で、WLANプロトコルにより、第2の領域410A内の第2のPANを介して媒体をUE X2に再送信する。UE X1およびX2は各々、780および785で、受信した媒体を、オーディオ出力デバイスによりUEのユーザに対してプレイバックする。
【0068】
上述したように、上述したPANサポートグループ通信セッションのうちいずれの間でも、アービトレータの識別情報は、別のUEに移すことができる。
図8を参照して後で説明する例では、アービトレータ移行は、アービトレータと同じPAN内の別のUEであって、初期アービトレータと比較して、調停機能を実行するためにより適切になるグループ通信セッションに参加している別のUEの場所に基づいてトリガされる。
【0069】
図8を参照すると、
図5A〜
図7のプロセスのうちのいずれの間であっても、グループ通信セッションが、WLANプロトコルによってサポートされるPANを介して少なくともUE1...Nの間でセットアップされ、UE1がグループ通信セッションの初期アービトレータであると仮定する。したがって、媒体は、800で、WLANプロトコルにより、第1の領域405A内でPANを介してUE1...Nの間で交換中である。次に、グループ通信セッションの間、UE1...Nは各々、802、803および804で、イベントトリガまたは時間トリガ方式で(たとえば、定期的に)UEそれぞれの場所を判断し、非アービトレータUE(またはクライアント専用モードで動作しているUE)は、805および810で、通信セッション用のアービトレータまたはWWANコンタクトポイント(すなわち、UE1)に場所更新を送信すると仮定する。通信セッションのアービトレータ(すなわち、
図8のUE1)は、UE2...Nからロケーション更新を受信し、次いで、813で、UE2...Nの報告ロケーション情報を、やはりUE1のロケーション情報を含むメッセージに集約する。UE1は次いで、815で、WWANを介して、アプリケーションサーバ170に、UE1...Nのアグリゲートされたロケーション情報を含むメッセージを送信する。アプリケーションサーバ170は、UE1からメッセージを受信し、820で、第1の領域405A内のPANの調停機能をUE1からUE2...Nのうちの別の1つに移行するかどうかを、アグリゲートされたメッセージに含まれる、UE1...Nのアグリゲートされたロケーション情報に基づいて判断する。たとえば、UE1がUE2...Nから離れつつあり、UE2...Nが互いと比較的近いままである場合、アプリケーションサーバ170は、PANを維持するために、UE2...Nのうちの別の1つ(たとえば、UE2...Nのうちの、地理的に中心に置かれたUEなど)に調停機能を移行すると決定してよい。
図8の実施形態において、アプリケーションサーバ170は、820で、UE1からUE2に調停機能を移行すると決定すると仮定する。したがって、アプリケーションサーバ170は、825で、アービトレータ移行をUE1...Nに通知するメッセージを送り、これらのメッセージは、830で、アービトレータとして作用し始めるようUE2に命令し、835で、アービトレータとして作用するのをやめるようUE1に命令する。特定のPANの現在のアービトレータは通常、825〜835での通信セッション中に、アプリケーションサーバ170用の唯一のWWANコンタクトポイントとして機能するが、通知を伝えるためにUE1に必ずしも依拠しなくてよい(たとえば、UE1がPANから離れ、PANとの接続を失う場合などがある)ので、アプリケーションサーバ170は、UE1...Nの各々にアービトレータ移行通知を送ればよい。したがって、UE1は、840でクライアント専用モードに移行し、UE2は、845で調停モードに移行する。UE2が調停機能を実施していると、媒体は、850で、WLANプロトコルによってサポートされるPANを介して、UE1...Nの間で交換され続ける。
【0070】
上述のように、
図5A〜
図8は、グループ通信セッションに参加しようと試みるUEのうちの1つまたは複数が、WWANおよびアプリケーションサーバ170にアクセスすることができるシナリオを対象とする。しかしながら、
図9A〜
図10は、グループ通信セッションに参加しようと試みているUEがWWANおよび/またはアプリケーションサーバ170にアクセスすることができず、代わりにローカルワイヤレス接続またはPANのみを介してグループ通信セッションの自己調停に依拠するシナリオを対象とする。
【0071】
図9Aを参照すると、UE1...Nは各々、900A、905Aおよび910Aで、ローカルに調停される、またはPANベースの通信セッションのための所与の通信グループに関連付けられたサービスセット識別子(SSID)がプロビジョニングされると仮定する。具体的には、UE1...Nは各々、同じ通信グループに関連付けられるという仮定の下で、同じSSIDが、UE1...Nの各々にプロビジョニングされる。
図9Aには明示的に示さないが、UE1...NへのSSIDのプロビジョニングは、UE1...Nとアプリケーションサーバ170との間の以前(すなわち、UE1...NがまだWWANアクセスを有していた間)の対話(たとえば、初期登録手順)に基づいて実施することができる。また、
図9A、
図9Bおよび
図9Cは、PANベースのグループ通信セッションの間を区別するのにSSIDが使われるように示してあるが、本発明の他の実施形態においてこの機能を達成するのに、他のタイプの識別子を使ってもよいことが諒解されよう。
【0072】
900A〜910Aのプロビジョニングの後のどこかの時点で、UE1は、所与の通信グループの他のメンバー(すなわち、UE2...N)とのグループ通信セッションを開始すると決定し、そうすることによって、915Aで、アプリケーションサーバ170にフォワードされるべきグループ呼要求メッセージ(または呼メッセージ)をRAN120に送信しようと試みる。たとえば、915Aの送信試行は、
図5Aの510Aおよび/または
図5Cの510Bを参照して上で論じた送信と同様でよい。ただし、
図5Aの510Aおよび/または
図5Cの510Bとは異なり、915Aでグループ呼要求メッセージを送信しようとするUE1の試行は、920Aで、UE1によって、失敗したと判断されると仮定する。たとえば、送信試行915Aの失敗は、過度のシステム干渉、最も近いノードBまでの距離が信号を交換するには遠すぎること、追加UEに割り振るための利用可能なトラフィックチャネルがノードBにはないことなどの結果であり得る。ある例では、
図9Aには示さないが、UE1は、グループ呼要求メッセージを送信しようとする試行を、920Aで、送信が失敗したと結論づける閾値回数だけ繰り返してよい。
【0073】
図9Aの実施形態において、UE1が、WWANベースのグループ通信セッションをセットアップするためのグループ呼要求をRAN120に送信しようとする試行が失敗したと判断した後、UE1は、目標通信グループの少なくともサブセットと接続するためにPANを介してグループ通信セッションをセットアップしようとして、PANベースの呼セットアップ手順をトリガする。したがって、920Aの失敗判断の後、UE1は、所与の通信グループについての、900AでUE1にプロビジョニングされたSSIDが、925Aで、すでにブロードキャスト中であるかどうか判断するために、ローカルPANチャネルを監視し始める。たとえば、925Aで監視されるローカルPANチャネルは、1つまたは複数のWLANチャネルに対応してよく、その結果、UE1は、1つまたは複数のWLANチャネルを走査して、通信グループ中の別のUEが、その存在およびPANベースのグループ通信セッションをセットアップしたいという希望をすでに示しているかどうか判断する。ある例では、SSIDは、所定のWLANチャネル上でブロードキャストされるように、前もってセットアップされて、SSIDが他のローカルUEによってすでにブロードキャストされているかどうか評価するためにWLANチャネルを検索するのにUEが必要とする時間を削減することができる。
【0074】
925Aで、UE1は、UE1に極めて接近している、所与の通信グループ中のどの他のUEも、所与のグループ通信セッションについてのSSIDをブロードキャスト中ではないと判断すると仮定する。したがって、UE1は、930Aで、WLANプロトコルにより、PAN内のグループ通信セッションに参加するためのマルチメディア調停クライアント305Bをセットアップまたはロードする。マルチメディアWLAN調停クライアント305Bを930Aでロードした後、UEは、935Aで、WLANプロトコルにより、PAN内の所与の通信グループについてのSSIDを定期的にブロードキャストまたは送信し始める。935Aで、ブロードキャストされたSSIDは、所与の通信グループとのPANベースのグループ通信セッションをセットアップしたいとUE1が望むことを、UE1の範囲内のどのリスニングUEにも告知するように機能する。したがって、SSIDを定期的に送信し続けながら、UE1は、940Aで、UE1によって告知されたグループ通信セッションの受諾を示す、他のグループメンバーのうちの1つまたは複数からの応答を監視する。ある例では、UE1が応答の監視を行うWLANチャネルは、UE1が、応答が存在するかどうか判断するためにWLANチャネルのサブセットを走査するだけでよく、あるいは940AでUE1が応答を求めて複数のWLANチャネルを走査することができるように、所定のWLANチャネルに対応し得る。
【0075】
後のどこかの時点で、UE1が、935Aで、PANを介してWLANプロトコルによりSSIDを定期的にブロードキャストしている間、UE2のユーザが、所与の通信グループとのグループ通信セッションのセットアップを要求し、そうすることによって、945Aで、アプリケーションサーバ170にフォワードされるべきグループ呼要求メッセージ(または呼メッセージ)をRAN120に送信しようと試みると仮定する。915Aでの、UE1によるグループ呼要求メッセージ送信試行と同様に、920Aでグループ呼要求メッセージを送信しようとするUE2の試行は、950Aで、UE2によって、失敗したと判断されると仮定する。
【0076】
したがって、950Aの失敗判断の後、UE2は、所与の通信グループについての、905AでUE2にプロビジョニングされたSSIDが、955Aで、すでにブロードキャスト中であるかどうか判断するために、ローカルPANチャネルを監視し始める。この場合、UE2は、955Aで、UE1が、SSIDをすでにブロードキャスト中であると判断する。したがって、UE2は、SSIDをブロードキャストするのを控える。代わりに、UE2は、958Aで、WLANプロトコルにより、PAN内のグループ通信セッションに参加するための、UE2のマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをセットアップまたはロードする。ある例では、UE1は、グループ通信セッションのセットアップを試みた最初のUEであり、SSIDをブロードキャストしたUEだったので、UE1は、調停モードで動作するようにセットアップされてよく、UE2は、クライアント専用モードで動作するようにセットアップされる。
【0077】
958AでマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをロードした後、UE2は、960Aで、UE1と交渉して、グループ通信セッションのためのUEのWLANコンタクト情報を確定する。同様に、UE1は、それ自体のWLANコンタクト情報を、965AでUE2に送る。UE1および2の間でWLANコンタクト情報をセットアップした後、UE1は、初期フロア保持者としてグループ通信セッションをスタートし、970Aで、WLANプロトコルを介してUE2に媒体を送信し始める。諒解されるように、WWANは迂回され、970Aで交換される媒体は、UE1...Nの間で第1の領域405A内で交換されるローカルWLAN(たとえば、802.11またはWiFi)トラフィックに対応する。また、970Aで交換される媒体は、ある例では、WLANルータまたはAPを使用せずに、UE1からUE2に直接伝えられてよい。UE2は、UE1から媒体を受信し、975Aで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスによりUE2のユーザに対してプレイバックする。
【0078】
図9Bおよび
図9Cは、
図9Aといくつかの点で同様であるが、
図9Bおよび
図9Cは、本発明の実施形態による、SSIDブロードキャスト衝突の解決法をさらに示す。
【0079】
図9Bに関して、900Bから924Bは、
図9Aの900Aから930Aにそれぞれ実質的に対応するので、簡潔にするためにさらに説明はされない。916Bと924Bとの間に起こるUE1のPANベースのセッションセットアップ手順の間、UE2のユーザが、所与の通信グループとのグループ通信セッションのセットアップを要求し、そうすることによって、928Bで、アプリケーションサーバ170にフォワードされるべきグループ呼要求メッセージ(または呼メッセージ)をRAN120に送信しようと試みると仮定する。928Bでの、UE2による送信試行は、UE1がSSIDをまだブロードキャストしていないときに928Bの送信試行が起こることを除いて、
図9Aの945AでのUE2の送信試行と同様である。
図9Aの950Aと同様に、928Bでグループ呼要求メッセージを送信しようとするUE2の試行は、932Bで、UE2によって、失敗したと判断されると仮定する。
【0080】
したがって、932Bの失敗判断の後、UE2は、所与の通信グループについての、904BでUE2にプロビジョニングされたSSIDが、936Bで、すでにブロードキャスト中であるかどうか判断するために、ローカルPANチャネルを監視し始める。この場合、UE1は、SSIDをまだブロードキャストしていないので、UE2は、936Bで、UE2に極めて接近している、所与の通信グループ中のどの他のUEも、所与のグループ通信セッションについてのSSIDをブロードキャスト中ではないと判断する。したがって、UE2は、940Bで、WLANプロトコルにより、PAN内のグループ通信セッションに参加するためのマルチメディア調停クライアント305Bをセットアップまたはロードする。
【0081】
UE1に戻ると、マルチメディア調停クライアント305Bをセットアップした後、UE1は、944Bで、所与の通信グループについてのSSIDを送信し始め、UE1は次いで、それぞれ、
図9Aの935Aおよび940Aを参照して上述したように、948Bで、ローカルグループメンバーからの、ブロードキャストされたSSIDへの応答を監視し始める。
【0082】
次に、UE1が、PAN内でWLANプロトコルによりSSIDを送信し始めた後、UE3のユーザが、所与の通信グループとのグループ通信セッションのセットアップを要求し、そうすることによって、アプリケーションサーバ170(図示せず)にフォワードされるべきグループ呼要求メッセージ(または呼メッセージ)をRAN120に送信しようと試み、952Bで、UE3は送信試行が失敗したと判断すると仮定する。
【0083】
952Bの失敗判断の後、UE3は、所与の通信グループについての、908BでUE3にプロビジョニングされたSSIDが、956Bで、すでにブロードキャスト中であるかどうか判断するために、ローカルPANチャネルを監視し始める。この場合、UE3は、956Bで、UE1が、SSIDをすでにブロードキャスト中であると判断する。したがって、UE3は、SSIDをブロードキャストするのを控える。代わりに、UE3は、958Bで、WLANプロトコルにより、PAN内のグループ通信セッションに参加するための、UE3のマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをセットアップまたはロードする。ある例では、UE1は、グループ通信セッションのセットアップを試みた最初のUEであり、SSIDをブロードキャストしたUEだったので、UE1は、調停モードで動作するようにセットアップされてよく、UE3は、クライアント専用モードで動作するようにセットアップされる。
【0084】
図9Cを参照すると、958BでマルチメディアWLAN調停クライアント305Bをロードした後、UE3は、960Bで、UE1と交渉して、グループ通信セッションのためのUEのWLANコンタクト情報を確定する。同様に、UE1は、それ自体のWLANコンタクト情報を、964BでUE3に送る。
【0085】
UE2に戻ると、940Bでマルチメディア調停クライアント305Bをセットアップした後、UE2は、UE1のSSIDブロードキャストを検出しなかったので、UE2は、968Bで、PAN内でWLANプロトコルによりSSIDを送信し始め、次いで、972Bで、ローカルグループメンバーからのSSID応答を監視する。
【0086】
この時点で、UE1および2の両方が、SSID応答の監視もしながら、SSIDをブロードキャスト中である。したがって、それぞれのUEにおけるWLANチャネルの監視により、UE1および2は各々、976Bおよび980Bで、SSIDブロードキャスト衝突を検出する。
図9Cの実施形態において、900B、904Bおよび908Bで、SSIDがUE1...Nにプロビジョニングされることに加え、UE1...N各々には、SSIDブロードキャスト衝突解決プロトコルもプロビジョニングされると仮定する。たとえば、UE1および2によってブロードキャストされる各SSIDは、初期SSIDブロードキャストが行われた時間を示すタイムスタンプを含み得る。この場合、SSIDブロードキャスト衝突解決プロトコルは、より早いタイムスタンプをもつSSIDを送信するUEがアービトレータになり、より後のタイムスタンプをもつSSIDを送信するどのUEもクライアント専用モードに逆戻りし、SSIDの送信を停止するためのものでよい。諒解されるように、他の実施形態は、異なるSSIDブロードキャスト衝突解決プロトコルを対象とし得る。たとえば、UEによってブロードキャストされる各後続SSIDは、増分シーケンス番号を有してよく、SSIDブロードキャスト衝突解決プロトコルは、最も高いシーケンス番号に関連付けられたSSIDを送信するUEをアービトレータとして指定するなどのように構成される。
【0087】
UE1(すなわち、より早いSSIDブロードキャスター)が、982Bで、それぞれのSSIDタイムスタンプを使って、UE1自体をアービトレータとして維持すると決定し、UE2(すなわち、より後のSIDブロードキャスター)が、984Bで、それぞれのSSIDタイムスタンプを使って、UE1(UE2ではなく)がグループ通信セッション用のアービトレータとして続くと決定するようなタイムスタンプ例が、
図9Cに示されている。UE2は、そうすることによって、986Bで、SSIDのブロードキャストを停止し、その後、クライアント専用モードでグループ通信セッションに参加し続ける。
【0088】
図9Cを参照すると、UE2は、988Bで、UE1と交渉して、グループ通信セッションについての、UE2のWLANコンタクト情報を確定し、UE1は、990Bで、それ自体のWLANコンタクト情報をUE2に送る。UE1および3の間でWLANコンタクト情報をセットアップした後、UE1は、初期フロア保持者としてグループ通信セッションをスタートし、992Bで、WLANプロトコルを介してUE2および3に媒体を送信し始める。992Bに示す媒体送信は、ある例では、964Bの後にUE1がUE3への送信をすでに始めていた場合、より早い送信の続きであり得ることが諒解されよう。UE2および3は、UE1から媒体を受信し、994Bで、受信した媒体を、それぞれのオーディオ出力デバイスを介してUEのユーザに対して再生する。
【0089】
図9A、
図9B、および
図9Cに関して上述したPANサポートグループ通信セッションのうちいずれの間でも、アービトレータの識別情報は、別のUEに移行させることができる。
図10を参照して後で説明する例では、アービトレータ移行は、アービトレータと同じPAN内の別のUEであって、初期アービトレータと比較して、調停機能を実行するためにより適切になるグループ通信セッションに参加している別のUEの場所に基づいてトリガされる。
図10は
図8と、いくつかの点が似ている。ただし、
図8のアービトレータ移行は、一部がWWANを介してアプリケーションサーバ170によって仲介され、
図10のアービトレータ移行は、現在のアービトレータによって既存のPAN内で決定される。
【0090】
図10を参照すると、
図9A、
図9Bおよび/または
図9Cのプロセス中に、グループ通信セッションは、WLANプロトコルによってサポートされるPANを介して少なくともUE1...Nの間でセットアップされ、UE1がグループ通信セッションの初期アービトレータであると仮定する。したがって、媒体は、1000で、WLANプロトコルにより、第1の領域405A内でPANを介してUE1...Nの間で交換中である。次に、グループ通信セッションの間、UE1...Nは各々、1005、1010および1015で、イベントトリガまたは時間トリガ方式で(たとえば、定期的に)UEそれぞれの場所を判断し、次いで、UE2...Nは各々、1020および1025で、PANサポート通信セッションのローカルアービトレータ(すなわち、UE1)に場所更新を送信する。UE1は、UE2...Nから場所更新を受信し、第1の領域405A内でPANの調停機能を、UE1からUE2...Nのうちの別の1つに移行するかどうか判断する。たとえば、UE1がUE2...Nから離れつつあり、UE2...Nは互いと比較的近いままである場合、UE1は、PANを維持するために、UE2...Nのうちの別の1つ(たとえば、UE2...Nのうちの、地理的に中心に置かれたUEなど)に調停機能を移行すると判断してよい。
図10の実施形態において、UE1は、1030で、UE1からUE2に調停機能を移行すると決定すると仮定する。したがって、UE1は、1035で、クライアント専用モードからアービトレータモードにUE2が移行することを許可するメッセージをUE2に送り、UE1はまた、1040で、アービトレータ移行に関してUE3...Nに通知する。したがって、UE1は、1045でクライアント専用モードに移行し、UE2は、1050で調停モードに移行する。UE2が調停機能を実施していると、媒体は、1055で、WLANプロトコルによってサポートされるPANを介して、UE1...Nの間で交換され続ける。
【0091】
情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0092】
さらに、本明細書で開示した実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装できることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0093】
本明細書で開示した実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または、本明細書で説明する機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せで、実装または実施することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0094】
本明細書で開示した実施形態と関連して説明した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで直接実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、アクセス端末)中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
【0095】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる、任意の他の媒体を含み得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用する場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーで光学的にデータを再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0096】
上記の開示は本発明の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正を行えることに留意されたい。本明細書で説明した本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実行されなくてもよい。さらに、本発明の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。