特許第5905712号(P5905712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5905712
(24)【登録日】2016年3月25日
(45)【発行日】2016年4月20日
(54)【発明の名称】ドアフレームガーニッシュ取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/04 20060101AFI20160407BHJP
   B60J 10/86 20160101ALI20160407BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20160407BHJP
【FI】
   B60R13/04 B
   B60J5/00 501K
   B60J5/04 M
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-264987(P2011-264987)
(22)【出願日】2011年12月2日
(65)【公開番号】特開2013-116680(P2013-116680A)
(43)【公開日】2013年6月13日
【審査請求日】2014年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】加藤 智之
(72)【発明者】
【氏名】岡▲崎▼ 裕志
(72)【発明者】
【氏名】三宅 剛
【審査官】 常盤 務
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−247025(JP,A)
【文献】 特開2011−183912(JP,A)
【文献】 特開2004−352002(JP,A)
【文献】 特開2008−195197(JP,A)
【文献】 特開2007−216827(JP,A)
【文献】 特開2011−255702(JP,A)
【文献】 特開2013−116679(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/04
B60J 10/86
B60J 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ドアの窓枠を形成するドアフレームの骨格をなすフレーム部に樹脂製のガーニッシュを取り付けるドアフレームガーニッシュ取付構造において、
前記フレーム部に形成された挿通孔と、
前記ガーニッシュの車外側の意匠面を形成するガーニッシュ本体に突設され、前記挿通孔に挿入される係合枠部と、
ウェザーストリップに設けられ、前記係合枠部内で前記挿通孔に挿通されることで前記係合枠部と係合して、前記フレーム部を挟んで前記ウェザーストリップ及び前記ガーニッシュを締結する係合突部と、
前記挿通孔を貫通する前記係合枠部の先端部に形成され、前記挿通孔の周縁部に係止される係止爪とを備え
前記係合突部は、前記係合枠部と係合した状態において、前記係合枠部に向かって延出する係止片を有し、
前記係合枠部は、前記係止片が係止される係止部を有することを特徴とするドアフレームガーニッシュ取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアフレームガーニッシュ取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両ドアの窓枠を形成するドアフレームは、その骨格をなすフレーム部と、該フレーム部に取着されるシール用のウェザーストリップ及び車外側の意匠面を形成する樹脂製のガーニッシュとを備える。
【0003】
例えば特許文献1に記載されたドアフレームは、図6に示すように、軽量化を目的としてアルミニウム製のサッシュインナー110(フレーム部)を採用している。このサッシュインナー110は、挿通孔111を有する。一方、ガーニッシュ116は、挿通孔111に挿通される取付突部117を有する。そして、ウェザーストリップ120は、これをインサート121共々貫通する取付孔122にクリップ119を挿通するとともに、該クリップ119を取付突部117の前面部に設けられた取付孔117aに圧入することでサッシュインナー110に締結されている。この場合、サッシュインナー110、ガーニッシュ116及びウェザーストリップ120が共通のクリップ119で締結されることで、クリップの個数を増やさなくてもよい分、部品点数を削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4373245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1では、ドアフレームの組み立ては、サッシュインナー110の挿通孔111にガーニッシュ116の取付突部117を挿入・仮組みした状態で、ウェザーストリップ120の取付孔122を貫通するクリップ119を、取付突部117の取付孔117aに圧入することで行われる。従って、ウェザーストリップ120の組付け時にクリップ119でガーニッシュ116(取付突部117)が押し出されて、サッシュインナー110(挿通孔111)から外れる可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、部品点数を増大することなく、ウェザーストリップの組付け時に仮組み状態にあるガーニッシュがフレーム部から外れることを抑えることができるドアフレームガーニッシュ取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両ドアの窓枠を形成するドアフレームの骨格をなすフレーム部に樹脂製のガーニッシュを取り付けるドアフレームガーニッシュ取付構造において、前記フレーム部に形成された挿通孔と、前記ガーニッシュの車外側の意匠面を形成するガーニッシュ本体に突設され、前記挿通孔に挿入される係合枠部と、ウェザーストリップに設けられ、前記係合枠部内で前記挿通孔に挿通されることで前記係合枠部と係合して、前記フレーム部を挟んで前記ウェザーストリップ及び前記ガーニッシュを締結する係合突部と、前記挿通孔を貫通する前記係合枠部の先端部に形成され、前記挿通孔の周縁部に係止される係止爪とを備え、前記係合突部は、前記係合枠部と係合した状態において、前記係合枠部に向かって延出する係止片を有し、前記係合枠部は、前記係止片が係止される係止部を有することを要旨とする。
【0008】
同構成によれば、前記ウェザーストリップ及び前記ガーニッシュは、前記係合突部が前記係合枠部内で前記挿通孔に挿通され前記係合枠部と係合することで、前記フレーム部を挟んで締結される。つまり、前記ガーニッシュは、前記ウェザーストリップを介して前記フレーム部に締結される。従って、例えば前記ガーニッシュを前記フレーム部に締結するための専用の締結具(例えばクリップなど)が不要になる分、部品点数を削減することができる。
【0009】
また、組付工程においては、まず、前記ガーニッシュの前記係合枠部を、前記フレーム部の前記挿通孔に挿入する。このとき、前記挿通孔を貫通する前記係合枠部の先端部に形成された前記係止爪が、前記挿通孔の周縁部に係止されることで、前記ガーニッシュが前記フレーム部に仮組みされる。この状態で、前記ウェザーストリップを組み付けるべく、前記係合突部を前記係合枠部内で前記挿通孔に挿通すると、前記係合突部が前記係合枠部と係合することで前記ウェザーストリップ及び前記ガーニッシュが前記フレーム部を挟んで締結される。このとき、前記ガーニッシュは、その係合枠部が前記係合突部に押されることで前記フレーム部(挿通孔)から外れようとするが、前述の態様で前記フレーム部に対して仮組み状態にあることで、前記ガーニッシュが前記フレーム部から外れることを抑制できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、部品点数を増大することなく、ウェザーストリップの組付け時に仮組み状態にあるガーニッシュがフレーム部から外れることを抑えることができるドアフレームガーニッシュ取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態を示す側面図。
図2】(a)(b)は、同実施形態を示す分解斜視図及び断面図。
図3】同実施形態を拡大して示す斜視図。
図4】同実施形態の仮組み状態を示す斜視図。
図5】本発明の変形形態を示す断面図。
図6】従来形態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1図3を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、車両ボデーの側部に支持される車両ドア1は、その下部を構成するドア本体2を備える。このドア本体2は、ドア外板を構成するドアアウタパネル及びドア内板を構成するドアインナパネル(図示略)が結合された袋状の構造体であって、上向きの開口部から出没可能なドアウインドガラスDW等が設置される。
【0013】
また、車両ドア1は、ドア本体2の上端部に固定されて車両ドア1の窓枠(即ちドアウインドガラスDWの枠)を構成するドアフレーム5を備える。このドアフレーム5は、その骨格をなすフレーム部10を備える。フレーム部10は、車両後側でドア本体2(例えばドアインナパネル)に固着され車両高さ方向に延在する立柱部11と、車両前側でドア本体2に固着され立柱部11の上端に接続される略弓形の上縁部12とを有して下向きに開放されている。
【0014】
なお、立柱部11は、例えば鋼板をプレス成形したものであり、例えばABS(Acrylonitrile butadiene styrene )などの樹脂材にて長尺状に成形されたガーニッシュ20が取着されて、車外側から被覆されている。一方、上縁部12は、例えば樹脂材にて成形したものであり、例えば鋼板にて略弓形に成形された装飾部材12aが取着されて、車外側から被覆されている。
【0015】
図2(a)に示すように、立柱部11は、その上端部に車内側に向かって台状に突設された取付部13を有するとともに、該取付部13を板厚方向に貫通する略四角形の挿通孔14を有する。
【0016】
立柱部11(フレーム部10)に取着されるウェザーストリップ30は、例えばゴムなどの弾性材で成形されており、フレーム部10の略全長に亘って延在する断面略一定の中空のシール部31を有するとともに、立柱部11の上端部に合わせてシール部31に一体形成された略平板状の取付壁部32を有する。ウェザーストリップ30は、車両ドア1の全閉時にシール部31が略全長に亘って車両ボデーに弾接することで該車両ボデーとの間をシールする。
【0017】
図2(b)に示すように、取付壁部32には、例えば金属板又は硬質樹脂からなるインサート34が埋設されている。そして、取付壁部32には、立柱部11の挿通孔14に対向して取付孔33が形成されている。この取付孔33は、立柱部11に対して離隔側に配置された円形の装着孔33aと、該装着孔33aよりも縮開されて立柱部11(挿通孔14)に臨む挿入孔33bとを有して段付き形状を呈する。
【0018】
一方、前記ガーニッシュ20は、車外側の意匠面を形成する長尺状のガーニッシュ本体21と、立柱部11の挿通孔14に対向してガーニッシュ本体21に突設された支持突起部22及び係止突起部23とを一体的に備える。これら支持突起部22及び係止突起部23は、上下方向に離隔配置されており、ガーニッシュ20が立柱部11に取着される際、挿通孔14の上側内壁面及び下側内壁面に沿って該挿通孔14にそれぞれ挿入される。支持突起部22及び係止突起部23は、係合枠部を構成する。
【0019】
図3に示すように、支持突起部22は、挿通孔14の上側内壁面に沿って広がる略四角板形状を呈する。一方、係止突起部23は、挿通孔14の下側両角部に対向して起立する一対の脚部23aと、挿通孔14の下側内壁面に沿って延在してこれら両脚部23a間を接続する係止部23bとを有して略門形状を呈する。なお、係止部23bの長手方向中央部には、下向きに突設された略三角柱状の係止爪24が形成されている。
【0020】
図2に示すように、立柱部11及びガーニッシュ20には、ウェザーストリップ30の取付孔33に挿通される、例えばPP(Polypropylene) やPOM(Polyacetal )などの弾性を有する樹脂材からなるクリップ40が係合する。すなわち、このクリップ40は、前記装着孔33aの内径よりも大きな外径を有する略円盤状の頭部41と、該装着孔33aの内径と同等の外径を有する略円柱状の装着部42とを有する。また、クリップ40は、装着部42の中央部からガーニッシュ本体21側に突出して支持突起部22及び係止突起部23間で挿通孔14に挿通される柱状の係合柱部43と、該係合柱部43の先端下部に片持ち支持された爪状の係止片44とを有する。この係止片44は、係止突起部23の係止部23bに向かって斜め下方に延出する。係合柱部43及び係止片44は、係合突部を構成する。
【0021】
クリップ40は、その装着部42が取付孔33の装着孔33aに装着され、係合柱部43が支持突起部22及び係止突起部23間で挿通孔14に挿通される際、係止部23bに押し縮められる係止片44が係止部23bを通過した後に弾性復帰して該係止部23bに係止されることで、ガーニッシュ20と係合する。そして、クリップ40は、頭部41及び係止片44間で立柱部11(取付部13)共々ウェザーストリップ30(挿入孔33bの周縁部)及び係止突起部23(係止部23b)を挟み込んで立柱部11、ウェザーストリップ30及びガーニッシュ20を締結する。つまり、立柱部11、ガーニッシュ20及びウェザーストリップ30は、共通のクリップ40で締結される。
【0022】
なお、立柱部11及びガーニッシュ20の結合力は、これらの間に介装された両面テープ46の粘着力によって補強されている。また、立柱部11及びガーニッシュ20は、両面テープ46により粘着されることで、挿通孔14(支持突起部22及び係止突起部23)を支点とする揺動が防止される。
【0023】
次に、本実施形態の組付け時の動作について説明する。
まず、ガーニッシュ20の支持突起部22及び係止突起部23を、立柱部11の挿通孔14に挿入すると、該挿通孔14の下部周縁部に係止爪24の押される係止突起部23が支持突起部22側(即ち上側)に撓みながら係止爪24を通過させる。このとき、係止突起部23が弾性復帰することで、図4に示すように、挿通孔14を通過した係止爪24が挿通孔14の下部周縁部に係止される。同時に、ガーニッシュ本体21に予め貼着された両面テープ46が立柱部11の対向面に貼着される。以上により、ガーニッシュ20が立柱部11に仮組みされる。
【0024】
続いて、クリップ40の係合柱部43を取付孔33の挿入孔33bに挿通し、装着部42を装着孔33aに装着した状態で、係合柱部43を支持突起部22及び係止突起部23間で挿通孔14に挿通する。このとき、係止部23bに押し縮められる係止片44が係止部23bを通過した後に弾性復帰することで該係止部23bに係止される。以上により、立柱部11、ガーニッシュ20及びウェザーストリップ30が共通のクリップ40で締結される。なお、ウェザーストリップ30の組付け時、ガーニッシュ20は、支持突起部22及び係止突起部23が係合柱部43及び係止片44に押されることで立柱部11(挿通孔14)から外れようとするが、前述の態様で立柱部11に対して仮組み状態にあることで、ガーニッシュ20が立柱部11から外れることが抑制される。
【0025】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、ウェザーストリップ30及びガーニッシュ20は、クリップ40の係合柱部43が支持突起部22及び係止突起部23間で挿通孔14に挿通され係止片44が係止突起部23(係止部23b)と係合することで、立柱部11(フレーム部10)を挟んで締結される。つまり、ガーニッシュ20は、ウェザーストリップ30を介して立柱部11に締結される。従って、例えばガーニッシュ20を立柱部11に締結するための専用の締結具(例えばクリップなど)が不要になる分、部品点数を削減することができる。そして、コストを削減することができる。
【0026】
また、組付工程においては、立柱部11(フレーム部10)に対するガーニッシュ20の前述の仮組み状態で、ウェザーストリップ30が組み付けられる。すなわち、ウェザーストリップ30に装着されたクリップ40の係合柱部43を支持突起部22及び係止突起部23間で挿通孔14に挿通することで、前述の態様でウェザーストリップ30及びガーニッシュ20が立柱部11を挟んで締結される。このとき、ガーニッシュ20は、支持突起部22及び係止突起部23が係合柱部43及び係止片44に押されることで立柱部11(挿通孔14)から外れようとするが、前述の態様で立柱部11に対して仮組み状態にあることで、ガーニッシュ20が立柱部11から外れることを抑制でき、組付性を向上することができる。
【0027】
(2)本実施形態では、係合柱部43及び係止片44は、ウェザーストリップ30とは別体のクリップ40の頭部41に突設されている。このため、例えばクリップ40(係合柱部43、係止片44)の強度の方が、ガーニッシュ20(係止突起部23)の強度よりも小さくなるようにそれらの成形材料又は形状を選択しておくことで、例えばガーニッシュ20を取り外す際に少なくとも該ガーニッシュ20が破損することを抑制できる。クリップ40共々ガーニッシュ20から外れたウェザーストリップ30からクリップ40を容易に外せることはいうまでもない。このように、立柱部11に取着されたガーニッシュ20又はウェザーストリップ30を破損することなく、各々を立柱部11から外すことができる。
【0028】
(3)本実施形態では、立柱部11(フレーム部10)を挟んだウェザーストリップ30及びガーニッシュ20の締結は、クリップ40に設けられた1本の係止片44及びガーニッシュ20に設けられた1本の係止突起部23(係止部23b)からなる1組で成立するため、円滑に組み付けることができる。
【0029】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
図5に示すように、クリップ40を割愛して、係合柱部43及び係止片44の一体形成されたウェザーストリップ50を採用してもよい。すなわち、このウェザーストリップ50の略平板状の取付壁部51には取付孔33が非形成であるとともに、例えば硬質樹脂からなるインサート52が埋設されている。そして、係合柱部43及び係止片44は、インサート52のフレーム状の本体部53に一体形成されている。このように変更することで、別体のクリップが不要になる分、部品点数を削減することができる。
【0030】
・前記実施形態において、係止爪24は、支持突起部22の先端部に形成してもよい。この場合、挿通孔14を通過した係止爪24は、挿通孔14の上部周縁部に係止される。
・前記実施形態において、支持突起部22及び係止突起部23(係止爪24)をそれぞれ下側及び上側に配設してもよい。この場合、挿通孔14を通過した係止爪24は、挿通孔14の上部周縁部に係止される。
【0031】
・前記実施形態においては、支持突起部22及び係止突起部23を上下方向に並設したが、前後方向(ガーニッシュ本体21の幅方向)に並設してもよい。この場合、支持突起部22の先端部又は係止突起部23の先端部に形成された係止爪24は、挿通孔14の通過に伴い該挿通孔14の前部周縁部又は後部周縁部に係止される。
【0032】
・前記実施形態において、挿通孔14の上側及び下側、並びに挿通孔14の前側及び後側に、少なくとも1個の係止突起部23を含む合計4個の支持突起部22又は係止突起部23を配設してもよい。この場合、4個の支持突起部22又は係止突起部23のいずれか一つに係止爪24を設ければよい。
【0033】
・前記実施形態において、立柱部11(フレーム部10)を挟んだウェザーストリップ30,50及びガーニッシュ20の締結は、ウェザーストリップ30,50に設けられた係止片44及びガーニッシュ20に設けられた係止突起部23(係止部23b)を1組とする複数組で行ってもよい。
【0034】
・前記実施形態において、支持突起部22及び係止突起部23間(係合枠部内)に圧入される係合突部であってもよい。
・前記実施形態においては、立柱部11の挿通孔14及び該挿通孔14に挿入される支持突起部22及び係止突起部23を立柱部11等の上端部(ドアフレーム5のコーナー部)に配置したが、立柱部11等の下端部に配置してもよい。
【0035】
・前記実施形態においては、フレーム部10の立柱部11に取着されるガーニッシュ20について説明したが、上縁部12に取着されるガーニッシュであってもよい。
・本発明は、例えばリアドアのドアフレームに適用してもよい。
【0036】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1に記載のドアフレームガーニッシュ取付構造において、
前記係合突部は、前記ウェザーストリップに装着されるクリップの頭部に突設されて前記ウェザーストリップを貫通していることを特徴とするドアフレームガーニッシュ取付構造。同構成によれば、前記係合突部は、前記ウェザーストリップとは別体の前記クリップの前記頭部に突設されている。このため、例えば前記クリップ(係合突部)の強度の方が、前記ガーニッシュ(係合枠部)の強度よりも小さくなるようにそれらの成形材料又は形状を選択しておくことで、例えば前記ガーニッシュを取り外す際に少なくとも該ガーニッシュが破損することを抑制できる。前記クリップ共々前記ガーニッシュから外れた前記ウェザーストリップから前記クリップを容易に外せることはいうまでもない。このように、前記フレーム部に取着された前記ガーニッシュ又は前記ウェザーストリップを破損することなく、各々を前記フレーム部から外すことができる。
【0037】
(ロ)請求項1又は2に記載のドアフレームガーニッシュ取付構造において、
前記係合突部は、前記ウェザーストリップに一体形成されていることを特徴とするドアフレームガーニッシュ取付構造。同構成によれば、前記係合突部は、前記ウェザーストリップに一体形成されていることで、部品点数を削減することができる。
【符号の説明】
【0038】
1…車両ドア、5…ドアフレーム、10…フレーム部、11…立柱部、14…挿通孔、20…ガーニッシュ、21…ガーニッシュ本体、22…支持突起部(係合枠部)、23…係止突起部(係合枠部)、24…係止爪、30,50…ウェザーストリップ、40…クリップ、41…頭部、42…装着部、43…係合柱部(係合突部)、44…係止片(係合突部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6