特許第5905717号(P5905717)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5905717-耐摩耗性に優れた資材用布帛材料 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5905717
(24)【登録日】2016年3月25日
(45)【発行日】2016年4月20日
(54)【発明の名称】耐摩耗性に優れた資材用布帛材料
(51)【国際特許分類】
   D03D 15/00 20060101AFI20160407BHJP
   D03D 15/10 20060101ALI20160407BHJP
   D01F 6/62 20060101ALI20160407BHJP
【FI】
   D03D15/00 D
   D03D15/10
   D01F6/62 302A
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-285608(P2011-285608)
(22)【出願日】2011年12月27日
(65)【公開番号】特開2013-133570(P2013-133570A)
(43)【公開日】2013年7月8日
【審査請求日】2014年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003001
【氏名又は名称】帝人株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169085
【弁理士】
【氏名又は名称】為山 太郎
(72)【発明者】
【氏名】松原 寛
【審査官】 長谷川 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−168685(JP,A)
【文献】 特開平02−289113(JP,A)
【文献】 特開昭62−125032(JP,A)
【文献】 特開昭61−019812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01F1/00−6/96
9/00−9/04
D03D1/00−27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記関係式(1)〜(5)を同時に満足するポリエステル繊維を布帛全重量に対し、60〜100%含む織編物を含んでおり、かつ下記関係式(6)〜(7)を同時に満足することを特徴とする耐摩耗性に優れた資材用布帛材料。
(1)0.7≦〔η〕F≦0.95
(2)0.5≦DPF≦5.0
(3)ST≧5.0
(4)EL≧15
(5)△n≦0.175
(6)マーチンデール耐摩耗試験≧3.5級
(7)引裂強力(kg)≧1.0
但し、上記関係式(1)〜(5)において、〔η〕Fはポリエステル繊維の固有粘度を
表し、DPFはポリエステル繊維の単繊維繊度(デシテックス)を表し、STはポリエス
テル繊維の破断強度(cN/dtex)を表し、ELはポリエステル繊維の破断伸度(%
)を表し、△nはポリエステル繊維の複屈折率を示す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐摩耗性に優れた資材用布帛材料に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、ポリエステル繊維を主たる構成成分とする織物を含み、耐摩耗性に優れ、カーシート、カバン地等のような資材用途に適した布帛材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリエステル繊維を用いて得られる布帛材料は、耐候性および寸法安定性などにおいて満足できるものであるが耐摩耗性においては未だ不十分であるため、この点における改善が望まれている。
例えば製糸方法を工夫して寸法安定性と耐疲労性を向上させたものが提示されている(特許文献1)。しかしこういった製法で得られた糸は繊維軸方向の強度は高いが、繊維軸と直交する方向など他の方向からの外力には弱く、衣料用などに想定される全方向から摩耗が生じる場合には十分な耐摩耗性を得ることができない。
【0003】
また、耐摩耗性が良好な衣料用織物として、ポリエステルの繊度や極限粘度を規定したものが提示されている(特許文献2)。ここでは配向度や結晶化度が好ましい範囲として規定されているが、それだけではより過酷な状況が連続的に発生しうる産業資材における耐摩耗性には不十分である。
さらに、繊維引張り時の特定伸度範囲の荷伸曲線を規定し耐摩耗性を向上させるという繊維が提示されている(特許文献3)。これにより繊維を摩耗させるような外力に対しある程度の衝撃吸収能が発現される可能性はあるが、これも繊維軸方向に対する改良であり、繊維軸と直行する方向など他の方向からの外力には何ら考慮されておらず不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−245913号公報
【特許文献2】特開2010−168675号公報
【特許文献3】特開2010−168685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、布帛とした際に耐摩耗性に優れ、カーシートおよびカバン地等に最適な布帛材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、特に、ポリエステル繊維の繊度、強度、配向度を特定範囲に制御することにより、上記目的が達成できることを究明し、本発明に到達した。
【0007】
即ち、本発明によれば、下記関係式(1)〜(5)を同時に満足するポリエステル繊維を布帛全重量に対し、60〜100%含む織編物を含んでおり、かつ下記関係式(6)〜(7)を同時に満足することを特徴とする耐摩耗性に優れた資材用布帛材料。
(1)0.7≦〔η〕F≦0.95
(2)0.5≦DPF≦5.0
(3)ST≧5.0
(4)EL≧15
(5)△n≦0.175
(6)マーチンデール耐摩耗試験≧3.5級
(7)引裂強力(kg)≧1.0
但し、上記関係式(1)〜(5)において、〔η〕Fはポリエステル繊維の固有粘度を
表し、DPFはポリエステル繊維の単繊維繊度(デシテックス)を表し、STはポリエス
テル繊維の破断強度(cN/dtex)を表し、ELはポリエステル繊維の破断伸度(%
)を表し、△nはポリエステル繊維の複屈折率を示す。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、布帛とした際に優れた耐摩耗性を有し、各種資材用途に好適に使用可能な布帛材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の布帛材料を構成する、ポリエステル繊維を製造する工程の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の耐摩耗性に優れる資材用布帛材料は、ポリエステル繊維を主たる構成成分として含む織編物を用いて構成されている。
本発明の布帛材料用織編物におけるポリエステル繊維の含有量は、布帛全重量に対し、60〜100%であることが好ましく、80〜100重量%であることがより好ましい。ポリエステル繊維の含有量が60重量%未満である場合、得られる布帛材料は、耐磨耗性、耐破れ性、寸法安定性などにおいて不十分になることがある。
【0011】
本発明に用いられるポリエステルは、分子鎖中に90モル%以上の、好ましくは95モル%以上のエチレンテレフタレート繰り返し単位を含む重合体であり、なかでもポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。本発明に用いられるポリエステルには、10モル%、好ましくは5モル%未満の、他の繰り返し単位を含んでいてもよく、このような他の繰り返し単位を形成する共重合成分としては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、オキシ安息香酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメリット酸、ペンタエリスリトールなどがあげられる。
【0012】
また、本発明に用いられるポリエステル繊維には、安定剤、着色剤、制電剤などの添加剤が含まれていても差し支えない。
カーシート、カバン地等の資材用布帛として使用される際の、耐摩耗性、耐破れ性、風合い、軽量性を考慮すると、本発明の布帛材料の目付重量は100〜1000g/mであることが好ましく、より好ましくは200〜500g/mである。
【0013】
また、本発明の布帛材料のマーチンデール耐摩耗試験は3.5級以上であることが必要であり、好ましくは4.0級以上である。
また、本発明の布帛材料の引裂強力は、1.0kg(シングルタング法により測定)以上であることが必要であり、それが1.0kg未満の場合には、当該布帛材料から作られた資材用布帛、例えばカバン地においては使用時に引き裂かれる可能性が高くなる。
【0014】
本発明の布帛材料は、前記ポリエステル繊維を主成分として含む原糸より構成された織編物を含んでなるものであって、このポリエステル繊維は、下記関係式(1)〜(5)を同時に満足するものであることが肝要である。
(1)0.7≦〔η〕F≦0.95
(2)0.5≦DPF≦5.0
(3)ST≧5.0
(4)EL≧15
(5)△n≦0.175
但し、上記関係式(1)〜(5)において、〔η〕Fはポリエステル繊維の固有粘度を表し、DPFはポリエステル繊維の単繊維繊度(デシテックス)を表し、STはポリエステル繊維の破断強度(cN/dtex)を表し、ELはポリエステル繊維の破断伸度(%)を表し、△nはポリエステル繊維の複屈折率を示す。
【0015】
すなわち、ポリエステル繊維の固有粘度〔η〕Fは、ポリエステル繊維の強伸度特性、タフネス、及び耐摩耗性、耐破れ性に影響を及ぼす重要な要素であり、その範囲は0.70以上0.95以下であることが必要であり、好ましくは0.80以上0.95以下である。
この〔η〕Fが0.70未満の場合、得られるポリエステル系繊維の破断強伸度は、関係式(6)及び(7)を同時に満足させることが困難になるだけでなく、耐摩耗性も不十分になる。一方〔η〕Fが0.95を越える場合には、製糸性が大きく低下し、糸毛羽、および糸切れ等のない糸条を製造することが難しくなる。
【0016】
本発明に用いられるポリエステル繊維の単繊維繊度DPFは、0.5〜5.0デシテックスであることが必要である。DPFが0.5デシテックス未満の場合、この繊維から作られる布帛材料が破断しやすく、かつ摩耗しやすくなるという不都合を生じ、また、DPFが、5.0デシテックスより大きくなると、この繊維から作られた布帛材料が過度に粗剛になるという不都合を生ずる。
【0017】
本発明に用いられるポリエステル繊維の破断強伸度はそれぞれ5.0cN/dtex以上、および15%以上であることが必要である。一般的にポリエステル繊維は強度を高くすると伸度が低くなる傾向があるが、強度が5.0cN/dtex以上であっても、伸度が15%未満の場合には、このようなポリエステル繊維含有布帛材料を用いて作られたカーシートやカバン地のような資材用布帛は、脆性が弱く生地が破断しやすくなり、製糸性も悪化する傾向である。また、強度が5.0cN/dtex未満の場合、その破断伸度が15%以上であっても、布帛の引裂強度が弱くなり、耐摩耗性も低くなってしまう。従って、上記関係式(3)および(4)を同時に満足することが好ましく、特に、ST≧5.5cN/dtex、およびEL≧20%の両関係を同時に満足することがより好ましい。
【0018】
また、高強力の原糸を得るためには、一般的に低紡糸速度で得られた未延伸糸を高倍率で延伸するという技術手段が取られる。この方法により得られた原糸はその非晶部が均一に延伸されているため高い原糸強度を示すが、その原糸の耐熱性は低く、また原糸表面配向が高いため摩耗によりフィブリル化しやすいという欠点を持っている。
【0019】
一方、高紡糸速度で得られた未延伸糸を延伸することで結晶サイズの大きい繊維構造を得ることができ、原糸の耐熱性を向上させ、原糸表面配向を低くすることで耐フィブリル性を向上させることが知られているが、得られた原糸の強度は低いものとなる。
【0020】
この原糸の高強度化と対摩耗性向上という相反する性能を両立するために鋭意検討した結果、ポリエステル原糸の配向性の代用特性である△nを制御することにより、優れた布帛耐磨耗性と高い布帛引裂強度を両立することのできる資材用布帛に適した原糸を得ることができることを見出した。
【0021】
すなわち、上記関係式(3)および(4)を満たしながらも、関係式(5)を満たすことでそれが可能となる。△nが0.175を超えると原糸の配向度が高くなるため、その原糸を用いた布帛の磨耗によるフィブリル化が起きやすくなり、また耐熱性も低下し摩耗による融着現象が起きやすくなる。
【0022】
次に本発明で好ましく用いられるポリエステル繊維を製造するための好ましい方法としては、例えば、固有粘度〔η〕C=0.8〜1.05程度のポリエステルチップを溶融し、口金からポリマーを吐出して溶融押出して紡糸するためにあたり、口金直下の雰囲気を積極加熱したゾーンを用い、このゾーンを経由した繊維状ポリマーメルト流を冷却し、油剤付与した後、得られた未延伸繊維を引取りローラーを経由して巻取り、次いてこれを延伸する方法あるいは前記方法において引取りローラーにより引き取られた繊維を巻き取ることなくただちに延伸する方法などを例示することができる。
【実施例】
【0023】
次に、本発明を実施例によって本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例中の評価、測定は次のとおり実施した。
【0024】
(1)引裂強力
JIS L−1096−79−6.15.2シングルタング法により測定した。引裂強力が1.2kg以上を良好:○、1.0kg以上1.2kg未満を可:△、1.0kg未満を不良:×と判定した。
【0025】
(2)マーチンデール耐摩耗試験
JIS L−1096に規定されるマーチンデール法により5000回磨耗させた後の布帛の摩耗度合いを判定した。4.0級以上を良好:○、3.5級以上4.0級未満を可:△、3.5級未満を不良:×と判定した。
【0026】
(3)原糸強度(ST)・伸度(EL)
20℃、65%RHの雰囲気下で引張試験機により、試料長20cm、速度20cm/分の条件で測定したときの、破断時の強度及び伸度である。測定数は5とし、その平均を求めた。
【0027】
(4)複屈折率(Δn)
干渉顕微鏡(カールツァイスイエナ社製インターファコ干渉顕微鏡)を用い、干渉縞法により求めた。浸漬液は所望の屈折率としたものを用いた。得られた干渉縞の写真から、干渉縞の間隔及びそのずれから屈折率を下記式より算出した。
λd/D=(n−N)t
ただし、d:干渉縞のずれ、D:干渉縞の間隔、λ:測定光源波長、n:サンプルの屈折率、N:溶液の屈折率、t:サンプルの線径
サンプルの繊維軸方向に平行方向の屈折率、及び垂直方向の屈折率を求め下記式より算出した。
複屈折率(Δn)=平行方向屈折率−垂直方向屈折率
【0028】
(5)固有粘度
o−クロロフェノール溶液中、1.2g/100mlの濃度、および35℃の温度において測定した。
【0029】
(6)評価布帛の組織
組織:平織、密度:経−70本/2.54cm、緯−70本/2.54cmで得られた生機織物を、ついで常法にて精錬、プリセットした後に液流染色機にて110℃で処理した。
【0030】
(7)製糸性
図1記載の糸導にて8錘取り直延紡糸機1ワインダーにつき、1日あたりの糸切れ回数が2回以下を良好:○とし、3回以上で不良:×と判定した。
【0031】
(8)風合い
(6)項に記載の布帛に対し、熟練者による官能検査を実施した。官能検査において、風合いが優れているものを良好:○、硬すぎると判断したものを不良:×と判定した。
【0032】
[実施例1]
固有粘度0.90のポリエチレンテレフタレートを300℃で溶融し、口金下雰囲気温度を350℃とし、溶融ポリマーを吐出した。吐出された糸条は冷却された後に、紡糸油剤を給油され、表面速度2500m/分、表面温度90℃の第1ホットローラー1、表面速度4000m/分、表面温度100℃の第2ホットローラー2、表面速度4800m/分、表面温度145℃の第3ホットローラー3、表面速度4700m/分のゴデッドローラー4を介した後、捲取張力が15gとなるように捲取速度が制御された捲取機5にて84dtex/72フィラメントのポリエステルフィラメントを巻き取った。
この時のトータル延伸倍率は1.88倍(ゴデッドローラー4の速度/ホットローラー1の速度)、オーバーフィード率は2%(ゴデッドローラー4の速度/ホットローラー3の速度)とした。製糸プロセスの概略図を図1に示す。
得られたポリエステルの強度:5.7cN/dtex、伸度:22%、ηF:0.80、△n:0.170であり、製糸性も良好であった。得られたポリエステルフィラメントを用いた布帛での耐摩耗性評価および布帛引裂強力は良好であり、資材用布帛に適したものが得られた。
【0033】
[実施例2]
得られる原糸を表1の通り84dtex/96フィラメントと変更した以外は、実施例1と同様の方法にてポリエステルフィラメントを得た。製糸性は良好であり、得られたポリエステルフィラメントを用いた布帛での耐摩耗性評価および布帛引裂強力も問題なく、良好な資材用布帛が得られた。
【0034】
[比較例1、2]
用いる原料ポリマーの固有粘度を変更することで得られた原糸のηFを表1の通り変更した以外は、実施例1と同様の方法にて84dtex/72フィラメントの原糸を得た。
比較例1ではηFが低いため、得られた原糸を用いた布帛の耐摩耗性および引裂強力が不十分であった。また、比較例2ではηFが高すぎるためポリマー吐出部での単糸切れが起こり、製糸性が非常に悪かった。
【0035】
[比較例3、4]
延伸倍率を変更することで得られた原糸の強伸度を表1の通り変更した以外は、実施例1と同様の方法にて84dtex/72フィラメントの原糸を得た。
比較例3では原糸の強度が低く、得られた原糸を用いた布帛の耐摩耗性および引裂強力が不十分であった。また、比較例4では延伸倍率が高く、原糸の伸度が低いため延伸での糸切れが多かった。
【0036】
[比較例5、6]
原糸繊度およびフィラメントカウントを表1の通り変更し、実施例1と同様の方法にてフィラメント原糸を得た。
比較例5では原糸のDPFが低すぎるため製糸性が悪く、また得られた原糸を用いた布帛の耐摩耗性および引裂強力が不十分であった。また、比較例6では原糸のDPFが高すぎるため得られた原糸を用いた布帛の風合いが硬かった。
【0037】
[比較例7]
得られた原糸の△nを製糸条件の変更により表1の通り変更した以外は、実施例1と同様の方法にて84dtex/72フィラメントの原糸を得た。比較例7では原糸の△nが高いため、耐摩耗性が劣るという結果になった。
【0038】
【表1】
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、耐摩耗性に優れ、カーシートおよびカバン地等に最適な布帛材料を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
1:第1ホットローラー
2:第2ホットローラー
3:第3ホットローラー
4:ゴデッドローラー
5:捲取機
図1