【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記直線偏光分離フィルムを前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程とを含む。
【0010】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とし、かつ光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることで、光学セルの背面側の面に高歩留りかつ高速に連続積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが光学セルの背面側の面に適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0011】
上記発明の一実施形態として、前記第1貼合工程と前記第2貼合工程との間で、前記光学セルの搬送方向に対し、前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替工程をさらに含む。
【0012】
この構成によれば、帯状の第1偏光フィルムの搬送ラインと帯状の直線偏光分離フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、第1偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムの光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0013】
本明細書において、光学セルは、通常、光学セルの対向する一組の辺および対向するもう一組の辺のいずれかを光学セルの搬送方向に平行にして搬送される。光学セルの搬送方向に対し、光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える方法は特に限定されず、(1)光学セルを水平方向に90°回転させる方法、(2)光学セルを水平方向に90°回転させ、かつ搬送方向に対して平行または直交するセル面内方向を回転軸にして光学セルを反転させる方法(回転と反転の順序は問わない)、(3)搬送方向に対して45度の角度をなすセル面内方向を回転軸にして光学セルを反転させる方法などが挙げられる。
【0014】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2偏光フィルムを前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む。
【0015】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0016】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された容器から前記第2偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合工程をさらに含む。
【0017】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。なお、この場合に、第2偏光フィルムの貼合方向は、第2偏光フィルムの供給方向に沿っており、かつ背面側の第1偏光フィルムと視認側の第2偏光フィルムの吸収軸が互いに直交するように光学セルに貼り合わせられる限り、例えば、第1偏光フィルムと同様、光学セルの対向する一組の辺側から貼り合わせてもよいし、直線偏光分離フィルムと同様、光学セルの対向するもう一組の辺側から貼り合わせてもよい。
【0018】
上記発明の一実施形態として、前記第1偏光フィルム、前記直線偏光分離フィルムおよび前記第2偏光フィルムの供給方向が互いに平行である。
【0019】
この構成によれば、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルムおよび第2偏光フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置されるため、装置の占有スペースを削減することができる。なお、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルムおよび第2偏光フィルムの搬送ラインが互いに平行に配置されている形態は、これらの搬送ラインが一直線に並ぶ形態だけでなく、一直線には並ばないが、互いに平行である形態を含む。なお、好ましくは、これら3つの搬送ラインのうちの少なくとも2つが一直線に並ぶ。
【0020】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである。
【0021】
本発明は、高コントラストのVAモードまたはIPSモードの光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産するのに特に好適である。
【0022】
また、他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0023】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とし、かつ光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることで、光学セルの背面側の面に高歩留りかつ高速に連続積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが光学セルの背面側の面に適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0024】
上記発明の一実施形態として、前記搬送部は、前記第1貼合部と前記第2貼合部との間に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替部をさらに含む。
【0025】
この構成によれば、帯状の第1偏光フィルムの搬送ラインと帯状の直線偏光分離フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、第1偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムの光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0026】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む。
【0027】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0028】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された容器から前記第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む。
【0029】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。なお、この場合に、第2偏光フィルムの貼合方向は、第2偏光フィルムの供給方向に沿っており、かつ背面側の第1偏光フィルムと視認側の第2偏光フィルムの吸収軸が互いに直交するように光学セルに貼り合わせられる限り、例えば、光学セルの対向する一組の辺側から貼り合わせてもよいし、光学セルの対向するもう一組の辺側から貼り合わせてもよい。
【0030】
上記発明の一実施形態として、前記第1偏光フィルム、前記直線偏光分離フィルムおよび前記第2偏光フィルムの供給方向が互いに平行になるように、前記第1光学フィルム供給部、前記第2光学フィルム供給部および前記第3光学フィルム供給部が配置されている。
【0031】
この構成によれば、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルムおよび第2偏光フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置されるため、装置の占有スペースを削減することができる。なお、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルムおよび第2偏光フィルムの搬送ラインが互いに平行に配置されている形態は、これらの搬送ラインが一直線に並ぶ形態だけでなく、一直線には並ばないが、互いに平行である形態を含む。なお、好ましくは、これら3つの搬送ラインのうちの少なくとも2つが一直線に並ぶ。
【0032】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである。
【0033】
本発明は、高コントラストのVAモードまたはIPSモードの光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産するのに特に好適である。
【0034】
なお、本発明においては、第1偏光フィルムは、光学セルの対向する一組の辺側から光学セルに貼り合わされるため、帯状の第1偏光フィルムは、通常、光学セルの対向する一組の辺に対応する幅を有する。また、直線偏光分離フィルムは、光学セルの対向するもう一組の辺側から光学セルに貼り合わされるため、帯状の直線偏光分離フィルムは、通常、光学セルの対向するもう一組の辺に対応する幅を有する。さらに、第2偏光フィルムは、光学セルの対向するもう一組の辺側から光学セルに貼り合わされるため、帯状の第2偏光フィルムは、通常、光学セルの対向するもう一組の辺に対応する幅を有する。
【0035】
光学セルの形状は、対向する一組の辺と対向するもう一組の辺とを有する形状である限り、正方形であってもよく、長方形であってもよく、特に制限されない。なお、通常、光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺とは互いに直交する。
【0036】
光学表示パネルおよび光学セルの形状は、一般的に、横長長方形である。この場合、通常、帯状の第1偏光フィルムは、光学セルの長辺に対応する幅を有し、帯状の直線偏光分離フィルムは、光学セルの短辺に対応する幅を有し、帯状の第2偏光フィルムは、光学セルの短辺に対応する幅を有する。
【0037】
光学表示パネルおよび光学セルの形状は、縦長長方形であってもよい。この場合、通常、帯状の第1偏光フィルムは、光学セルの短辺に対応する幅を有し、帯状の直線偏光分離フィルムは、光学セルの長辺に対応する幅を有し、帯状の第2偏光フィルムは、光学セルの長辺に対応する幅を有する。
【0038】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程とを含む。
【0039】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムと第2光学フィルムとを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とし、かつ光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることで、光学セルの一方面に高歩留りかつ高速に連続積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが光学セルの一方面に適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0040】
上記発明の一実施形態として、前記第1貼合工程と前記第2貼合工程との間で、前記光学セルの搬送方向に対し、前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替工程をさらに含む。
【0041】
この構成によれば、帯状の第1光学フィルムの搬送ラインと帯状の第2光学フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0042】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムの供給方向が互いに平行である。
【0043】
この構成によれば、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置されるため、装置の占有スペースを削減することができる。なお、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの搬送ラインが互いに平行に配置されている形態は、これらの搬送ラインが一直線に並ぶ形態だけでなく、一直線には並ばないが、互いに平行である形態を含む。
【0044】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第1光学フィルムが、長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムとを積層した帯状の位相差フィルムであり、
前記帯状の第2光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムである。
【0045】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層されてなる円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0046】
上記発明の一実施形態として、帯状の第4光学フィルムを幅方向に切断することで得られた第4光学フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第4光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第2光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第4光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第4貼合工程をさらに含む。
【0047】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第2光学フィルムと第4光学フィルムとを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とし、かつ光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることで、光学セルの一方面に高歩留りかつ高速に連続積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムと第4光学フィルムとが光学セルの一方面に適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0048】
上記発明の一実施形態として、前記第2貼合工程と前記第4貼合工程との間で、前記光学セルの搬送方向に対し、前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える第2配置入替工程をさらに含む。
【0049】
この構成によれば、帯状の第2光学フィルムの搬送ラインと帯状の第4光学フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、第2光学フィルムおよび第4光学フィルムの光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0050】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルム、前記第2光学フィルムおよび前記第4光学フィルムの供給方向が互いに平行である。
【0051】
この構成によれば、第1光学フィルム、第2光学フィルムおよび第4光学フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置されるため、装置の占有スペースを削減することができる。なお、第1光学フィルム、第2光学フィルムおよび第4光学フィルムの搬送ラインが互いに平行に配置されている形態は、これらの搬送ラインが一直線に並ぶ形態だけでなく、一直線には並ばないが、互いに平行である形態を含む。なお、好ましくは、これら3つの搬送ラインのうちの少なくとも2つが一直線に並ぶ。
【0052】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムであり、
前記帯状の第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムであり、
前記帯状の第4光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムである。
【0053】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層されてなる円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0054】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが液晶セルまたは有機ELセルである。
【0055】
本発明は、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない組合せの光学フィルムを用いて、液晶表示パネルまたは有機EL表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産するのに特に好適である。
【0056】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合部と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0057】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムと第2光学フィルムとを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とし、かつ光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることで、光学セルの一方面に高歩留りかつ高速に連続積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが光学セルの一方面に適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0058】
上記発明の一実施形態として、前記搬送部は、前記第1貼合部と前記第2貼合部との間に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替部をさらに含む。
【0059】
この構成によれば、帯状の第1光学フィルムの搬送ラインと帯状の第2光学フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0060】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムの供給方向が互いに平行になるように、前記第1光学フィルム供給部および前記第2光学フィルム供給部が配置されている。
【0061】
この構成によれば、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置されるため、装置の占有スペースを削減することができる。なお、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの搬送ラインが互いに平行に配置されている形態は、これらの搬送ラインが一直線に並ぶ形態だけでなく、一直線には並ばないが、互いに平行である形態を含む。
【0062】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第1光学フィルムが、長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムとを積層した帯状の位相差フィルムであり、
前記帯状の第2光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムである。
【0063】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層されてなる円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0064】
上記発明の一実施形態として、帯状の第4光学フィルムを幅方向に切断することで得られた第4光学フィルムを第4光学フィルムロールから供給する第4光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第4光学フィルム供給部によって供給された前記第4光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第2光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第4光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第4貼合部とをさらに含む。
【0065】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第2光学フィルムと第4光学フィルムとを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とし、かつ光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることで、光学セルの一方面に高歩留りかつ高速に連続積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムと第4光学フィルムとが光学セルの一方面に適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0066】
上記発明の一実施形態として、前記搬送部は、前記第2貼合部と前記第4貼合部との間に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替部をさらに含む。
【0067】
この構成によれば、帯状の第2光学フィルムの搬送ラインと帯状の第4光学フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、第2光学フィルムおよび第4光学フィルムの光学セルに対する貼合方向を相対的に互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0068】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルム、前記第2光学フィルムおよび前記第4光学フィルムの供給方向が互いに平行になるように、前記第1光学フィルム供給部、前記第2光学フィルム供給部および前記第4光学フィルム供給部が配置されている。
【0069】
この構成によれば、第1光学フィルム、第2光学フィルムおよび第4光学フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置されるため、装置の占有スペースを削減することができる。なお、第1光学フィルム、第2光学フィルムおよび第4光学フィルムの搬送ラインが互いに平行に配置されている形態は、これらの搬送ラインが一直線に並ぶ形態だけでなく、一直線には並ばないが、互いに平行である形態を含む。なお、好ましくは、これら3つの搬送ラインのうちの少なくとも2つが一直線に並ぶ。
【0070】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムであり、
前記帯状の第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムであり、
前記帯状の第4光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムである。
【0071】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層されてなる円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産することができる。
【0072】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが液晶セルまたは有機ELセルである。
【0073】
本発明は、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない組合せの光学フィルムを用いて、液晶表示パネルまたは有機EL表示パネルを高歩留りかつ高速に連続生産するのに特に好適である。
【0074】
なお、本発明においては、第1光学フィルムは、光学セルの対向する一組の辺側から光学セルに貼り合わされるため、帯状の第1光学フィルムは、通常、光学セルの対向する一組の辺に対応する幅を有する。また、第2光学フィルムは、光学セルの対向するもう一組の辺側から光学セルに貼り合わされるため、帯状の第2光学フィルムは、通常、光学セルの対向するもう一組の辺に対応する幅を有する。さらに、第4光学フィルムは、光学セルの対向する一組の辺側から光学セルに貼り合わされるため、帯状の第4光学フィルムは、通常、光学セルの対向する一組の辺に対応する幅を有する。
【0075】
光学セルの形状は、対向する一組の辺と対向するもう一組の辺とを有する形状である限り、正方形であってもよく、長方形であってもよく、特に制限されない。なお、通常、光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺とは互いに直交する。
【0076】
光学表示パネルおよび光学セルの形状は、一般的に、横長長方形であるが、縦長長方形であってもよい。
【0077】
本明細書において、光学フィルムロールから光学フィルムを供給する方法としては、例えば、(1)光学フィルムロールから、キャリアフィルム上に帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムを繰り出し、帯状の光学フィルムを幅方向に切断することで得られた光学フィルムを供給する方法、(2)光学フィルムロール(切り目入りの光学フィルムロール)から、キャリアフィルム上に幅方向に複数の切込線が形成された帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムを繰り出し、光学フィルムを供給する方法などが挙げられ、いずれも用いることができる。