特許第5905893号(P5905893)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5905893スリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5905893
(24)【登録日】2016年3月25日
(45)【発行日】2016年4月20日
(54)【発明の名称】スリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20160407BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20160407BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20160407BHJP
【FI】
   G06F3/041 420
   G06F3/044 126
   H04M1/02 A
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-532730(P2013-532730)
(86)(22)【出願日】2011年10月7日
(65)【公表番号】特表2013-540320(P2013-540320A)
(43)【公表日】2013年10月31日
(86)【国際出願番号】KR2011007430
(87)【国際公開番号】WO2012047052
(87)【国際公開日】20120412
【審査請求日】2014年10月1日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0098451
(32)【優先日】2010年10月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム, ドン ソブ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ハク ヨル
(72)【発明者】
【氏名】ホ, フン ド
(72)【発明者】
【氏名】カン, ジン グ
【審査官】 若林 治男
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−515969(JP,A)
【文献】 特開2010−164929(JP,A)
【文献】 特開2010−191287(JP,A)
【文献】 特開2010−015412(JP,A)
【文献】 特開2010−122951(JP,A)
【文献】 特開2009−211372(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3160091(JP,U)
【文献】 特開2008−152806(JP,A)
【文献】 特開平8−213818(JP,A)
【文献】 特表2002−539517(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
H04M 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリム型タッチパネルを含む携帯端末機であって、
複数個のセンサー電極層がパターニングされたカバーシートと、
前記カバーシートの下部に配置される接着層と、
前記接着層の下部に配置される表示パネルと、を備え
前記カバーシートは
上部基板と、
前記上部基板の下部に配置される第1センサー電極層と、
前記第1センサー電極層の下部に配置される絶縁膜と、
前記絶縁膜の下部に配置される第2センサー電極層と、
前記第1又は第2センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、
前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、を含むことを特徴とする携帯端末機。
【請求項2】
前記カバーシートは
前記上部基板と前記第1センサー電極層との間に配置される絶縁層と、
前記第2センサー電極層の下部に配置される透明保護膜と、のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項に記載の携帯端末機。
【請求項3】
前記第1センサー電極層及び前記第2センサー電極層のうちの少なくとも1つに含まれるセンサー電極ラインを貫通し、多角形マトリックス、楕円形マトリックス、及びストライプのうちの少なくとも1つの形状を有する複数個のホールで形成されたダミーパターンと、
前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、多角形マトリックス、及び楕円形マトリックスのうちの少なくとも1つの形状を有するダミーパターン層と、のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項に記載の携帯端末機。
【請求項4】
スリム型タッチパネルを含む携帯端末機であって、
1つのセンサー電極層がパターニングされた第1センサー電極カバーシートと、
前記第1センサー電極カバーシートの下部に配置される第1接着層と、
前記第1接着層の下部に配置されて第2センサー電極層を含むフィルム層と、
前記フィルム層の下部に配置される第2接着層と、
前記第2接着層の下部に配置される表示パネルと、を備え
前記第1センサー電極カバーシートは、
上部基板と、
前記上部基板の下部にパターニングされる第1センサー電極層と、
前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、
前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、
を含むことを特徴とする携帯端末機。
【請求項5】
前記上部基板と前記第1センサー電極層との間に配置される絶縁層と、
前記第1センサー電極層の下部に配置される透明保護膜と、
前記第1センサー電極層に含まれる少なくとも1つのセンサー電極ラインを貫通し、多角形マトリックス、楕円形マトリックス、及びストライプのうちの少なくとも1つの形状を有する複数個のホールで形成されたダミーパターンと、
前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、多角形マトリックス、及び楕円形マトリックスのうちの少なくとも1つの形状を有するダミーパターン層と、のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項に記載の携帯端末機。
【請求項6】
前記第1センサー電極カバーシート、前記第1接着層、前記フィルム層、及び前記第2接着層のうちの少なくとも1つのセットは、一体型であることを特徴とする請求項に記載の携帯端末機。
【請求項7】
上部基板と、
前記上部基板の下部に配置される第1センサー電極層と、
前記第1センサー電極層の下部に配置される絶縁膜と、
前記絶縁膜の下部に配置される第2センサー電極層と、
前記第1又は第2センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、
前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、
を有することを特徴とするスリム型タッチパネル。
【請求項8】
前記第2センサー電極層の下部に前記第2センサー電極層と一体型に配置される接着層と、
前記上部基板と前記第1センサー電極層との間に配置される絶縁層と、
前記第2センサー電極層の下部に配置される透明保護膜と、
前記第1センサー電極層及び前記第2センサー電極層のうちの少なくとも1つに含まれるセンサー電極ラインを貫通し、多角形マトリックス、楕円形マトリックス、及びストライプのうちの少なくとも1つの形状を有する複数個のホールで形成されたダミーパターンと、
前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、多角形マトリックス、及び楕円形マトリックスのうちの少なくとも1つの形状を有するダミーパターン層と、のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項に記載のスリム型タッチパネル。
【請求項9】
1つのセンサー電極層がパターニングされた第1センサー電極カバーシートと、
前記第1センサー電極カバーシートの下部に配置される第1接着層と、
前記第1接着層の下部に配置されて第2センサー電極層を含むフィルム層と、
を有し、
前記第1センサー電極カバーシートは、
上部基板と、
前記上部基板の下部にパターニングされる第1センサー電極層と、
前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、
前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、を含むことを特徴とするスリム型タッチパネル。
【請求項10】
前記フィルム層の下部に配置される第2接着層を更に含むことを特徴とする請求項に記載のスリム型タッチパネル。
【請求項11】
前記上部基板と前記第1センサー電極層との間に配置される絶縁層と、
前記第1センサー電極層の下部に配置される透明保護膜と、のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項に記載のスリム型タッチパネル。
【請求項12】
前記第1センサー電極層に含まれる少なくとも1つのセンサー電極ラインを貫通し、多角形マトリックス、楕円形マトリックス、及びストライプのうちの少なくとも1つの形状を有する複数個のホールで形成されたダミーパターンと、
前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、多角形マトリックス、及び楕円形マトリックスのうちの少なくとも1つの形状を有するダミーパターン層と、のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項に記載のスリム型タッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関し、より詳細には、静電容量方式のタッチパネルの厚さを減少させると共に、透明度を改善したスリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末機は、移動性に基づいて通話機能を提供する端末機であって、その利用の便利性と携帯の容易性などによって非常に幅広い分野で用いられている。このような携帯端末機は、ユーザ機能の提供のために多様な入力方式を提供している。例えば、従来、携帯端末機は、タッチパネルと表示部を含むタッチスクリーンを提供することによって、ユーザが表示部に出力される特定イメージを選択するために行う動作をタッチパネルで処理することができるようにする。また、携帯端末機は、当該ユーザ動作によるタッチイベントを生成し、タッチイベントに基づいてユーザ機能に対応する応用プログラムを制御している。
【0003】
このような従来のタッチパネルのうち、静電容量方式のタッチパネルは、表示パネルの上部に2つのセンサー電極層、即ちXセンサー電極層とYセンサー電極層がそれぞれ設けられたフィルム層を配置し、その上部に各センサー電極層を含むフィルム層を覆うカバーシートを設ける構造を有する。これにより、従来、タッチパネルは、フィルム層によってその厚さが厚くなる傾向にあり、スリム型携帯端末機を提供するのに妨害になる問題点がある。また、表示パネルの上部に上述したフィルム層が配置されるため、表示パネルとタッチパネルとの間の構造的空気層(Air Gap)が形成され、光学特性が低下する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、より薄い厚さを有する携帯端末機を提供するスリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機を提供することにある。
また、本発明の目的は、表示パネルとタッチパネルとの間の空気層の形成を除去し、より改善された光学特性を提供するスリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるスリム型タッチパネルを含む携帯端末機は、複数個のセンサー電極層がパターニングされたカバーシートと、前記カバーシートの下部に配置される接着層と、前記接着層の下部に配置される表示パネルと、を備え、前記カバーシートは上部基板と、前記上部基板の下部に配置される第1センサー電極層と、前記第1センサー電極層の下部に配置される絶縁膜と、前記絶縁膜の下部に配置される第2センサー電極層と、前記第1又は第2センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、を含むことを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるスリム型タッチパネルを含む携帯端末機は、1つのセンサー電極層がパターニングされた第1センサー電極カバーシートと、前記第1センサー電極カバーシートの下部に配置される第1接着層と、前記第1接着層の下部に配置されて第2センサー電極層を含むフィルム層と、前記フィルム層の下部に配置される第2接着層と、前記第2接着層の下部に配置される表示パネルと、を備え、前記第1センサー電極カバーシートは、上部基板と、前記上部基板の下部にパターニングされる第1センサー電極層と、前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるスリム型タッチパネルは、上部基板と、前記上部基板の下部に配置される第1センサー電極層と、前記第1センサー電極層の下部に配置される絶縁膜と、前記絶縁膜の下部に配置される第2センサー電極層と、前記第1又は第2センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、を有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるスリム型タッチパネルは、1つのセンサー電極層がパターニングされた第1センサー電極カバーシートと、前記第1センサー電極カバーシートの下部に配置される第1接着層と、前記第1接着層の下部に配置されて第2センサー電極層を含むフィルム層と、を有し、前記第1センサー電極カバーシートは、上部基板と、前記上部基板の下部にパターニングされる第1センサー電極層と、前記センサー電極層が形成されない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、ストライプ形状を有するダミーパターン層と、前記ダミーパターン層に連結されてアンテナ信号を伝達する信号ラインと、を含むことを特徴とする。
【0009】
上述したスリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機は、センサー電極層に含まれるセンサー電極ラインを貫通し、多角形マトリックス、楕円形のマトリックス、及びストライプのうちの少なくとも1つの形状を有する複数個のホールで形成されたダミーパターンと、前記センサー電極層が形成されていない上部基板領域にセンサー電極層と同一材質で形成され、多角形マトリックス、及び楕円形のマトリックスのうちの少なくとも1つの形状を有するダミーパターン層と、のうちの少なくとも1つを更に含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスリム型タッチパネル及びこれを含む携帯端末機によれば、タッチパネルの厚さをよりスリムに形成すると共に、タッチパネルの光学特性を改善し、表示パネルとの配置工程においてもより改善した光学特性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態によるスリム型タッチパネルを有する携帯端末機の外観を示す概略図である。
図2】本発明の第1実施形態による携帯端末機のスリム型タッチパネル構造を示す図1のA−A’線に沿った断面図である。
図3】本発明の第1実施形態によるタッチパネル構造を示す図2のB−B’線に沿った断面図である。
図4】本発明の第2実施形態による携帯端末機のスリム型タッチパネル構造を示す図1のA−A’線に沿った断面図である。
図5】本発明の第2実施形態によるタッチパネル構造を示す図4のB1−B1’線に沿った断面図である。
図6】本発明の一実施形態によるタッチパネルに適用されるセンサー電極層パターンを示す図である。
図7】本発明の一実施形態による図6の“C”領域を示す拡大図である。
図8】本発明の一実施形態によるタッチパネルに適用されるダミーパターン層を示す図である。
図9】本発明の一実施形態による図8の“D”領域を示す拡大図である。
図10】本発明の一実施形態によるダミーパターン層の他の形態及びアンテナパターンの運用を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。下記の説明では、本発明の実施形態による動作を理解するのに必要な部分のみを説明し、それ以外の部分の説明は、本発明の要旨を不明瞭にしないように省略することに留意しなければならない。
【0013】
以下で説明する本明細書及び請求の範囲で使用する用語や単語は、通常的や辞書的な意味に限定して解釈すべきものではなく、発明者は自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念として適切に定義することができるという原則に即して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈しなければならない。従って、本明細書に記載した実施形態と図面に示した構成は、本発明の最も好ましい実施例に過ぎないものであり、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないため、本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態によるスリム型タッチパネルを有する携帯端末機の外観を示す概略図である。
【0015】
図1を参照すると、携帯端末機100は、前面にタッチパネル140を設け、タッチパネル140の下部に表示パネル120が配置される構造を有する。携帯端末機100は、表示パネル120に出力されるイメージによってタッチパネル140の有効タッチ領域をセットし、タッチパネル140で発生するタッチイベントの位置によって表示パネル120に出力されるイメージにマッチングする特定入力信号を生成する。本実施形態のタッチパネル140は、静電容量方式のパネルで構成される。即ち、タッチパネル140は、2つのセンサー電極層を設け、各センサー電極層は、一定のギャップを持って配置される。特に2つのセンサー電極層のうちの少なくとも1つのセンサー電極層は、タッチパネル140を構成するカバーシート上にパターンで形成される。これにより、タッチパネル140は、2つのセンサー電極層を形成するために必要なフィルム層を除去することによって、タッチパネル140の厚さを減少させ、スリム化されたタッチパネル140を提供し、その光学特性を改善することができる。また、タッチパネル140と表示パネル120との間には接着層が設けられる。この場合、接着層は、視認性に優れた媒介物質、例えばOCA(Optically Clear Adhesive)又はSVR(Super View Resin)で構成され、これによって、タッチパネル140と表示パネル120との間に発生し得る空気層を除去して光反射率を最小化し、光学特性を最適化することができる。また、接着層は、液体型で提供され得るが、透明エポキシ接着剤やホットメルト接着剤のような固体型でも形成可能である。固体型接着層の場合、製造工程で接着材料を塗布し、一定の熱を加えて硬化させることによって、更に堅固な接着機能を提供することができる。
【0016】
上述した本実施形態のスリム型タッチパネル140の構造について図2を参照して更に詳しく説明する。
【0017】
図2は、本発明の第1実施形態による携帯端末機100のスリム型タッチパネル140構造を示す図1のA−A’線に沿った断面図である。
【0018】
以下、図2の説明で、スリム型タッチパネル140は、適用されるタッチパネルの特性のためにカバーシートと命名して説明する。
【0019】
図2を参照すると、携帯端末機100は、図示するように、タッチスクリーンの静電容量センサーの役目をし、透明材質で形成されるカバーシート140(Cover−TSP)、接着層130(OCA/SVR)、表示パネル120(TFT−LCD)、及びバックライトユニット110(BackLight Unit:BLU)を含む構造を有する。
【0020】
センサー電極層がパターニングされたカバーシート140は、表示パネル120の上層に設けられた接着層130に接着され、センサー電極層に基づいてユーザのタッチによる静電容量の変化を、カバーシート140に連結された信号ラインを通じて携帯端末機100の制御部に伝達する。カバーシート140は、表示パネル120を覆うように設けられるカバーシート上にパターン化して形成されたセンサー電極層を含む。カバーシート140の詳細構造については、図3を参照して更に詳しく後述する。
【0021】
接着層130は、両面テープで構成され、カバーシート140と表示パネル120との間に配置されてカバーシート140を表示パネル120上に固定させる役目をする。接着層130は、透明度と接着力に優れたOCA(Optically Clear Adhesive)材質で形成されるか、又はSVR(Super View Resin)材質で形成される。接着層130は、上述したように、固体型で提供された後、熱硬化を通じて硬化され得る。
【0022】
表示パネル120は、携帯端末機100の制御部の制御によって特定イメージを出力する。表示パネル120は、多様な形態のパネルで形成され得、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitted Diode)などの平板表示素子で形成される。また、表示パネル120は、LCDタイプのうち、PLS(Plane Line Switching)タイプのLCDで構成され得る。以下、本実施形態では、表示パネル120にTFT−LCD(Thin Film Transistor−LCD)タイプが適用されたとして説明する。表示パネル120がLCDで構成された場合、表示パネル120は、下部基板と上部基板を設け、下部基板上には電極層が形成され、上部基板上にはカラーフィルター層が設けられる。また、下部基板と上部基板との間には液晶層が設けられる。ここで、電極層は、TFTとTFT駆動のための信号ラインを含む。また、電極層は、信号ラインを通じて伝達される信号によって特定TFTを活性化し、活性化されたTFTに連結された画素電極と別に設けられた共通電極が形成する電界によって液晶層を活性化させる。即ち液晶層は、電極層が形成する電界によって特定方向に分子構造が変更される電界異方性物質の液晶が配置される層である。また、カラーフィルター層は、バックライトユニット110から照射された光によって一定の色、例えばRGB色を発する層である。ここで、表示パネル120は、液晶層の上部に共通電極を設け、電極層と共に所定の電界を発生させる構造で形成されるか、又は上述したPLSタイプのように電極層に共通電極を設け、所定の電界を発生させる構造で形成される。表示パネル120は、その上部基板の上部に接着層130が設けられ、接着層130に接着されたカバーシート140を固定する役目をする。
【0023】
バックライトユニット110は、表示パネル120がLCDタイプである場合に提供される。即ち、LCDタイプである場合、自体で発光光源を有しないため、LCDタイプの携帯端末機100は、バックライトユニット110から発生する光をガイドし、表示パネル120方向に照射する過程が必要である。バックライトユニット110は、光源の役目をするランプが配置される位置によって、エッジ型や平板型などの多様なタイプで形成される。また、バックライトユニット110は、光源から照射された光をガイドする導光板と、導光板を透過する光の効率を改善するための少なくとも1つの光学シートを含み、光源の光反射効率増大のために反射板が更に設けられる。バックライトユニット110は、携帯端末機100が自体で発光光源を有するOLEDである場合、除去される。
【0024】
上述したように、本実施形態によるカバーシート140は、センサー電極層が形成された別途のITO(Indium Tin Oxide)フィルムを含まず、カバーシート上にセンサー電極層をパターンで形成し、静電容量タッチセンサーを具現する。ここで、ITOフィルム層は、PET(Poly ethylene Terephthalate)フィルム上にITO薄膜をパターンで形成した構造を有する。これにより、本実施形態のカバーシート140は、ITOフィルム層が適用された構造に比べて相対的に薄い構造を提供することができる。また、本実施形態のカバーシート140は、ITOフィルム層の積層によって光透過過程で発生する光特性の低下を低減することができる。カバーシート140の詳細構造について図3を参照して更に詳しく説明する。
【0025】
図3は、本発明の第1実施形態によるタッチパネル構造を示す図2の切断線B−B’線に沿った断面図である。
【0026】
図3を参照すると、カバーシート140は、上部基板141(GLASS)、絶縁層143(SiO)、第1センサー電極層145(Y−ITO)、絶縁膜147、及び第2センサー電極層149(X−ITO)を含む。また、カバーシート140の下部には、上述した接着層130が配置される。
【0027】
上部基板141は、透明材質の物質、例えばガラス材質やプラスチック材質のPC(Poly Carbonate)などで形成される。特に、上部基板141は、所定の特性のガラスを強化して形成された強化ガラスが適用される。上部基板141は、静電容量センサーの役目をするセンサー電極層が形成される基板の役目をする。
【0028】
絶縁層143は、表示パネル120の視認性を維持すると共に、上部基板141の表面を保護するために形成される。このために、絶縁層143は、透明な多孔性SiOなどで形成される。一方、絶縁層143は、上部基板141の特性及び光透過率改善などの目的によって省略され得る。即ち、絶縁層143が除去され、上部基板141上に第1センサー電極層145が直接形成され得る。
【0029】
第1センサー電極層145は、上部基板141の表面又は絶縁層143上にパターニング作業によって形成される。第1センサー電極層145は、表示パネル120の視認性を維持するために、透明材質の電極、例えばITOで形成される。ITOで形成される第1センサー電極層145は、ITO塗布、エッチング工程などを通じてセンサー電極パターンを形成する。特に、第1センサー電極層145は、静電容量方式のうち、より効率的な静電容量の変化を感知するためにY電極として用いられる。ここで、Y電極は、第1センサー電極層145と第2センサー電極層149との間に形成されるギャップに分布する電荷の変化信号を出力する。
【0030】
絶縁膜147は、第1センサー電極層145と第2センサー電極層149との間の短絡を防止するために形成される層である。絶縁膜147は、多様な無機物材質で形成される。特に、絶縁膜147は、表示パネル120の視認性のために透明材質のSiO、TiO、PMMAなどの多様な材質で形成される。
【0031】
第2センサー電極層149は、絶縁膜147上に形成され、第1センサー電極層145から所定のギャップを有するように形成される。第2センサー電極層149は、第1センサー電極層145からギャップを有して配置された後、携帯端末機100により供給される電荷に基づいてカバーシート140が静電容量タッチセンサーとして作動するようにする。第2センサー電極層149は、第1センサー電極層145と同様に、表示パネル120の視認性維持のために透明電極材質であるITOなどで形成される。第2センサー電極層149は、第1センサー電極層145と対比してX電極の役目をする。X電極は、静電容量の変化を感知するために、電荷を供給するための電荷入力電極になる。
【0032】
カバーシート140の製造工程で、第2センサー電極層149を形成した後、第2センサー電極層149の飛散防止及び電極保護のために、ラミネーティング工程を行いながら、第2センサー電極層149の下部に透明保護膜を形成する。この場合、接着層130は、別途の工程を通じて透明保護膜の下部に配置されるため、カバーシート140の構成から除外され、別途の構成として区分される。接着層130は、上述したラミネーティング工程で透明保護膜を形成せずに、透明保護膜を代替して第2センサー電極層149を覆うように形成され得る。従って、カバーシート140の製造方式によって、接着層130がラミネーティング工程で別途の透明保護膜形成工程なしに第2センサー電極層149を覆うように直接形成される場合、接着層130は、カバーシート140の構成として区分される。結果的に、カバーシート140は、製造方式によって、上部基板141、第1センサー電極層145、絶縁膜147、第2センサー電極層149、及び透明保護膜を含む一体型で製作されるか、或いは上部基板141、第1センサー電極層145、絶縁膜147、第2センサー電極層149、及び接着層130を含む一体型で製作される。カバーシート140において、絶縁層143は、上述したように製造工程によって選択的に形成されるか又は省略される。
【0033】
上述したように、本発明の第1実施形態によるスリム型タッチパネル140は、上部基板141上に第1センサー電極層145及び第2センサー電極層149を直接的にパターニングして形成する。これにより、別途のセンサー電極層形成のためのITOフィルム層が含まれないため、より薄い厚さのスリム型タッチパネル140の提供が可能になる。また、図示するように、別途のフィルム層を含まず、視認性と透明度が高い材質のパターンを利用するため、タッチパネル140の光学的特性を最適化することができる。更に、接着層130をタッチパネル140の第2センサー電極層149を覆うように形成した後、表示パネル120の前面と付着させることによって、タッチパネル140と表示パネル120との間に発生し得る空気層を除去することができる。これにより、本実施形態の携帯端末機100は、タッチパネル140と表示パネル120との間に発生し得る光反射を除去することによって、より高い視認性を提供することができる。
【0034】
図4は、本発明の第2実施形態による携帯端末機100のスリム型タッチパネル140構造を示す図1のA−A’線に沿った断面図である。
【0035】
図4を参照すると、携帯端末機100は、第1センサー電極カバーシート170(Y−Cover Sheet)、第1接着層160(第1OCA/SVR)、フィルム層150(X−ITO Film)、第2接着層131(OCA/SVR)、表示パネル120(TFT−LCD)、及びバックライトユニット110(BackLight unit:BLU)を含む構造を有する。
【0036】
表示パネル120及びバックライトユニット110の構成は、図3の表示パネル120及びバックライトユニット110の構成と同様のため、それに対する詳細な説明は省略する。
【0037】
第1センサー電極カバーシート170は、第1接着層160及びフィルム層150の上部に配置され、フィルム層150に形成されたセンサー電極層とのギャップに基づいてユーザのタッチによる静電容量変化による信号を携帯端末機100の制御部に伝達する。ここで、第1センサー電極カバーシート170には、第1センサー電極層が形成され、第1センサー電極層と制御部を連結する信号ラインが更に設けられる。第1センサー電極カバーシート170の詳細構造について図5を参照して更に詳しく説明する。
【0038】
第1接着層160は、第1センサー電極カバーシート170とフィルム層150との間に配置され、第1センサー電極カバーシート170とフィルム層150を固定させる役目をする。また、第1接着層160は、第1センサー電極カバーシート170に形成された第1センサー電極層とフィルム層150に形成された第2センサー電極層との短絡を防止し、一定のギャップを形成する役目をする。この場合、第1接着層160は、表示パネル120の視認性維持のためにOCA材質又はSVR材質で形成される。
【0039】
フィルム層150は、第1接着層160と第2接着層131との間に配置され、第1センサー電極カバーシート170に形成された第1センサー電極層と対向して静電容量センサーとしての役目をする。このようなフィルム層150は、ITOフィルムで形成され、特にPETフィルム上にITO薄膜のパターンで形成される。
【0040】
第2接着層131は、フィルム層150と表示パネル120との間に配置され、フィルム層150を表示パネル120に固定させる役目をする。更に、第2接着層131は、フィルム層150と表示パネル120との間に構造的に発生し得る空気層を除去する役目をし、表示パネル120の視認性増大のために、透明接着材質、例えばOCA又はSVR材質で形成される。即ち、第2接着層131は、第1接着層160と同一の材質で形成され、液体型だけでなく、固体型で提供されて熱硬化によって硬化される。
【0041】
図5は、本発明の第2実施形態によるタッチパネル構造を示す図4のB1−B1’線に沿った断面図である。
【0042】
図5を参照すると、携帯端末機100に配置されたスリム型タッチパネル140は、上部基板171(GLASS)、絶縁層173(SiO)、第1センサー電極層175(Y−ITO)、第1接着層160、第2センサー電極層151(X−ITO)、及びフィルム153を含む。また、携帯端末機100は、スリム型タッチパネル140を表示パネル120に付着させるための第2接着層131を有する。
【0043】
図5に示したように、上部基板171は、透明材質の物質、例えばガラス材質やプラスチック材質のPC(Poly Carbonate)などで形成される。特に、上部基板171は、所定の特性のガラスを強化して形成された強化ガラスが適用される。上部基板171は、第1センサー電極層175が形成される基板の役目をする。
【0044】
絶縁層173は、表示パネル120の視認性を維持すると共に、上部基板171の表面を保護するために形成される。このために、絶縁層173は、透明な多孔性SiOで形成される。一方、絶縁層173は、上部基板171の特性によって省略され得る。即ち、絶縁層173が除去され、上部基板171上に第1センサー電極層175が直接形成され得る。
【0045】
第1センサー電極層175は、上部基板171の表面又は絶縁層173上にパターニング作業によって形成される。第1センサー電極層175は、表示パネル120の視認性を維持するために、透明材質の電極、例えばITOで形成される。ITOで形成される第1センサー電極層175は、ITO塗布、エッチング工程などを通じてセンサー電極パターンを形成する。特に、第1センサー電極層175は、静電容量方式のうち、より効率的な静電容量の変化を感知するためにY電極として用いられる。ここで、Y電極は、第1センサー電極層175と第2センサー電極層151との間に形成されるギャップに分布する電荷の変化信号出力電極になる。
【0046】
スリム型タッチパネル140は、第1センサー電極層175を形成し、第1センサー電極層175の飛散防止及び保護のために、ラミネーティング工程を行うことによって第1センサー電極層175上に透明保護膜を配置する。この場合、第1接着層160は、透明保護膜の下部に配置される。一方、透明保護膜は、ラミネーティング工程で第1接着層160に代替され得る。従って、スリム型タッチパネル140は、製造方式によって、上部基板171、第1センサー電極層175、及び透明保護膜を含む一体型で製造されるか、或いは上部基板171、第1センサー電極層175、及び第1接着層160を含む一体型で製造される。透明保護膜、又は透明保護膜と第1接着層160は、第1センサー電極カバーシート170とフィルム層150に形成された第2センサー電極層151との短絡を防止する役目をする。
【0047】
第2センサー電極層151は、フィルム153上に形成され、第1センサー電極層175及び第1接着層160から所定のギャップを有するように形成される。第2センサー電極層151は、第1センサー電極層175と同様に、表示パネル120の視認性維持のために透明電極材質であるITO薄膜などで形成される。第2センサー電極層151は、第1センサー電極層175と対比してX電極の役目をする。即ち、第1センサー電極層175からギャップを有する第2センサー電極層151は、電荷が注入されて静電容量タッチセンサーとしての役目をする電荷入力電極になる。
【0048】
フィルム153は、第2センサー電極層151が薄膜で形成される基板の役目をする。このようなフィルム153は、第2センサー電極層151と一体型で製作され得る。フィルム153の材質はプラスチックやPETなどの多様な透明材質で形成される。
【0049】
上述したように、第2接着層131は、フィルム層150の下部に配置されてフィルム層150を表示パネル120に固定する役目をし、第2接着層131は、フィルム層150の下部に配置されてフィルム層150と一体型で製作される。
【0050】
上述したように、本発明の第2実施形態によるスリム型タッチパネル140は、第1センサー電極層175を、タッチパネル140を保護するカバーシート上に形成することによって、センサー電極層配置のために使用されるITOフィルム層の一部を除去することができる。これにより、本実施形態のスリム型タッチパネル140は、従来のタッチパネルに比べて更に薄い厚さのタッチパネル140を提供することができる。また、本実施形態によるスリム型タッチパネル140は、第1センサー電極層175と第2センサー電極層151との間に透明度と視認性に優れた第1接着層160を提供することで、第1センサー電極層175と第2センサー電極層151との間の光特性を改善することができる。本実施形態によるスリム型タッチパネル140は、第1実施形態によるスリム型タッチパネルと同様に、フィルム層150と表示パネル120との間に第2接着層131を提供することで、構造的に光特性を低下させる空気層が形成されなくなる。
【0051】
図6は、本発明の一実施形態によるタッチパネルに適用されるセンサー電極層パターンを示す図であり、図7は、本発明の一実施形態による図6の“C”領域を示す拡大図である。
【0052】
以下の説明では、センサー電極層の構造をより明瞭に説明するために上部基板201上に形成される第1センサー電極層又は第2センサー電極層のうちの1つのみを図示して説明する。スリム型タッチパネル140に含まれるその他の構造に対する説明は省略する。これにより、以下で説明するセンサー電極層は、第1実施形態及び第2実施形態で説明した第1センサー電極層及び第2センサー電極層のうちの少なくとも1つである。
【0053】
図6及び図7を参照すると、上部基板201上に形成されるセンサー電極層203は、複数個のセンサー電極ラインを含んで形成される。この場合、センサー電極層203の各センサー電極ラインには、内部を貫通する少なくとも1つのホールを含むダミーパターン205が形成される。ダミーパターン205は、透明材質のセンサー電極層203の光透過度をより改善させるための構造であり、且つセンサー電極層203のパターンが外部に露出することを防止するための構造である。これを更に詳しく説明すると、センサー電極層203を形成する透明材質のITO電極は、透明材質であるとしても、光特性の低下を発生させることがある。これにより、センサー電極層203が形成された領域は、センサー電極層203が形成されない領域と区別される光特性を有する。従って、スリム型タッチパネル140は、光特性改善のために、センサー電極層203の所定幅を有する各電極ラインの内部に電極が部分的に形成されないようにするダミーパターン205を形成する。
【0054】
上部基板201は、上述した実施形態の上部基板と同一のガラス材質、ガラスPC材質、PC材質などで形成される。特に、上部基板201は、強化ガラス材質で形成される。センサー電極層203の形成の前に、上述した絶縁層が上部基板201の前面に形成されるか、又は省略される。上部基板201上には透明材質の電極であるITOを塗布する。また、ITO塗布後にITO薄膜上にフォトレジストを形成する。フォトレジスト層が形成されると、ダミーパターン205及びセンサー電極層203パターンを有するフィルムを利用して露光工程を行う。露光工程後に、エッチング工程を通じてダミーパターン205を有するセンサー電極層203が形成される。
【0055】
上述したように、ダミーパターン205を有するセンサー電極層203は、第1センサー電極層及び第2センサー電極層形成時にそれぞれ形成されて、より高い光透過特性及びセンサー電極パターンの露出防止を改善させる。ITO薄膜の形成とパターニング工程は、高温のチャンバで行われるため、高温環境に耐えることができる上部基板201にセンサー電極層203を形成する場合にのみ利用されることが好ましい。従って、本発明の第1実施形態によるスリム型タッチパネル140の場合には、上部基板141上に第1センサー電極層145及び第2センサー電極層159の両方が形成されるため、ダミーパターン205を有するセンサー電極層203を、第1センサー電極層145及び第2センサー電極層149の両方又は少なくとも一方に選択的に適用することができる。
【0056】
本発明の第2実施形態によるスリム型タッチパネル140は、第2センサー電極層151がフィルム層150に含まれる構造であり、フィルム層150に含まれるフィルム153は、高温環境で作業するのに制約が発生し得るPET材質などで形成される。これにより、本発明の第2実施形態によるスリム型タッチパネル140の場合、ダミーパターン205を有するセンサー電極層203は第1センサー電極層175にのみ形成される。
【0057】
図8は、本発明の一実施形態によるタッチパネルに適用されるダミーパターン層を示す図であり、図9は、本発明の一実施形態による図8の“D”領域を示す拡大図である。
【0058】
以下の説明でも、図6及び図7に示したように、センサー電極層上の構造を説明するために、タッチパネル140の他の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0059】
図8及び図9を参照すると、スリム型タッチパネル140は、上部基板301、静電容量センサーの役目をするためのセンサー電極層303、及び反射率改善のためのダミーパターン層305を含む。
【0060】
強化ガラス材質のような透明材質として上部基板301上にITO材質でセンサー電極層303を形成すると、センサー電極層303が形成された上部基板301領域とセンサー電極層303が形成されない上部基板301領域との間には、段差が形成されて構造的に反射率が異なるように現われる。即ち、スリム型タッチパネル140の内部及び外部を透過する光のうち、上部基板301及びセンサー電極層303が形成された領域を透過する光と、センサー電極層303が形成されない領域を透過する光は、異なる材質層を透過するため、反射率に差異が発生する。結果的に、センサー電極層303のみを形成したスリム型タッチパネル140の場合、センサー電極層303が形成された領域とセンサー電極層303が形成されない領域との間の反射率の差異によって、センサー電極層303のパターンが外部から目視により容易に確認される。このようなパターン認識の問題は、表示パネルに出力されるイメージにも影響を与えることになり、視認性に問題が発生する。
【0061】
従って、本実施形態によるスリム型タッチパネル140は、センサー電極層303が形成されない領域、即ちセンサー電極ライン間の領域にITO材質のダミーパターン層305を形成する。ここで、ダミーパターン層305は、センサー電極ラインに接触しないように形成される。センサー電極ラインは、タッチによる信号変化感知のために、別途の信号ライン、例えば制御部に連結されるFPC(Flexible Printed Circuit)ラインに連結される。しかし、ダミーパターン層305に形成されるITO電極パターンには、センサー電極ラインと異なり別途に連結される信号ラインが形成されない。
【0062】
要約すると、本発明の実施形態によるスリム型タッチパネル140は、センサー電極層203による視認性の低下を防止するために、図6及び図7に示すように、センサー電極層203に穿孔形態のダミーパターン205を形成するか、或いは図8及び図9に示すように、センサー電極層303が形成されない上部基板301領域にセンサー電極層303と同一の材質のダミーパターン層305を形成して、光特性を改善する。また、本発明の実施形態によるスリム型タッチパネル140は、ダミーパターン205及びダミーパターン層305の両方が形成された構造を採用することもできる。ダミーパターン205のホール形状及びダミーパターン層305のパターンセル形状は、四角形で図示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、三角形、六角形などの多角形形状や楕円などの形状を有することもできる。
【0063】
上述した説明において、ダミーパターン205の形状をマトリックス形態で図示したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、ダミーパターン205は、センサー電極層203に含まれる所定領域の電極ライン上に所定幅を有する少なくとも1つのストライプ(Stripe)形態で形成され得る。ここで、ストライプ形態のダミーパターン205は、上述したように、電極ラインを貫通するストライプ形態のホール形状で形成される。
【0064】
図10は、本発明の一実施形態によるダミーパターン層の他の形態及びアンテナパターンの運用を説明するための図である。
【0065】
図10を参照すると、ダミーパターン層305も、ストライプ形態で形成可能である。この場合、ダミーパターン層305は、アンテナパターンとして利用可能である。これを更に詳しく説明すると、スリム型タッチパネル140は、上部基板301上に所定幅及び長さで形成されるダミーパターン層305と、ダミーパターン層305を連結する信号ライン307を更に含み、信号ライン307は、携帯端末機100の無線周波数(RF)部に連結される。これにより、ダミーパターン層305は、携帯端末機100のアンテナの役目をするように配置される。上述した説明において、信号ライン307を全体ストライプ形状のダミーパターン層305の全てに連結するものと説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ストライプ形状のダミーパターン層305のうちの一部のダミーパターン層305のみを信号ライン307に連結して、アンテナパターンとして利用することができる。実質的に、ダミーパターン層305がタッチパネル140の前面に配置されるため、全体ダミーパターン層305をアンテナパターンとして活用する場合、隣接するセンサー電極層303との電界干渉が発生する。従って、ダミーパターン層305のうち、端部に位置するダミーパターン層305をアンテナパターンとして活用するか、又は一部のダミーパターン層305のみをアンテナパターンとして活用する。これにより、信号ライン307は、制御部160の制御によってアンテナ信号を伝達する役目をする。
【0066】
ストライプ形状のダミーパターン層305は、アンテナパターンとして利用されない場合、センサー電極層303に形成された電極ライン方向と平行に形成されるか、又は垂直に形成され、製造方式によって電極ライン方向に関係なく斜めの所定角度で形成することもできる。
【0067】
上述したように、本発明の実施形態によるスリム型タッチパネル140及びこれを含む携帯端末機100において、タッチパネル保護のために使用されるカバーシート上にセンサー電極層のうちの少なくとも1つのセンサー電極層を形成することによって、従来のITOフィルム層を利用する事例に比べてより薄い厚さのタッチパネルを提供することができ、製造工程で一体型で製作することによって、大量生産を容易に達成でき、表示パネルとの組み立て工程をより容易に行うことができるようになる。更に、スリム型タッチパネル140及び表示パネル120上に接着層を設けることで、タッチパネルと表示パネルとの結合過程で発生する空気層を除去することができ、光学的に改善した光特性を提供することができる。
【0068】
以上、本発明をいくつかの好ましい実施形態を使用して説明したが、これらの実施形態は、例示的なものであって、限定的なものではない。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の思想と特許請求範囲に提示された権利範囲を逸脱することなく、均等論によって多様な変更と修正を行うことができることを理解するだろう。
【符号の説明】
【0069】
100 携帯端末機
110 バックライトユニット(BLU)
120 表示パネル(TFT−LCD)
130 接着層(OCA/SVR)
131 第2接着層(第2OCA/SVR)
140 スリム型タッチパネル(カバーシート)(Cover−TSP)
141、171、201、301 上部基板(GLASS)
143、173 絶縁層(SiO
145、175 第1センサー電極層(Y−ITO)
147 絶縁膜
149、151 第2センサー電極層(X−ITO)
150 フィルム層(X−ITO Film)
153 フィルム(Film)
160 第1接着層(第1OCA/SVR)
170 第1センサー電極カバーシート(Y−Cover Sheet)
203、303 センサー電極層
205 ダミーパターン
305 ダミーパターン層
307 信号ライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10