(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技店に予め会員登録した各会員に関し少なくとも会員の獲得遊技媒体を含む会員情報を管理する会員管理装置と通信可能であり、各遊技台に対応して設けられ前記獲得遊技媒体を当該遊技台で再使用可能にする再使用処理を行う各台装置であって、
各会員を識別するための第1の会員識別情報が記録された第1の会員記録媒体から前記第1の会員識別情報を取得する第1の会員識別情報取得手段と、
前記第1の会員識別情報取得手段により前記第1の会員識別情報が取得されている状態で前記第1の会員識別情報に関連付けられた前記獲得遊技媒体の再使用処理を行う再使用処理手段と、
所定の会員登録指示操作を行う会員登録操作手段と、
前記第1の会員識別情報取得手段により前記第1の会員識別情報が取得されている状態で前記会員登録操作手段により所定の登録指示操作が行われたことを少なくとも条件として、前記第1の会員識別情報取得手段により取得された前記第1の会員識別情報に対し、前記第1の会員記録媒体とは別体であり、記録媒体を識別するための識別情報が記録された第2の会員記録媒体の識別情報を新たに対応付けて前記会員管理装置に管理させるための処理を行う管理情報更新処理手段と
を有することを特徴とする各台装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、遊技店に会員登録した特定の顧客(以下、「会員」という。)に対して、各会員を識別するための会員識別情報(以下、「会員ID」という。)が記録された会員カードを発行し、会員に対して会員以外の顧客よりも優遇したサービスを提供する会員システムと、上記のような会員カードによる会員管理システムに加えて、顧客が所有する携帯電話を会員カードとして機能させる携帯会員システムとを導入している遊技店に対して、本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
【0019】
なお、本実施形態では、本発明における遊技台の一例としてパチンコ玉を用いて遊技するパチンコ台を例に挙げて説明するが、本発明における遊技台はパチンコ台に限定されるものではなく、メダルを用いて有する所謂パチスロ機等の他の遊技台であってもよい。
【0020】
また、以下の説明において、顧客が会員カードの発行を受けるために行う会員登録を単に会員登録といい、顧客が所有する携帯電話を会員カードとして利用できるようにするために行う会員登録を携帯会員登録という。
【0021】
図1は、本実施形態に係る会員管理システムSを導入した遊技店における各装置の接続態様を示す説明図である。
図1に示すように、遊技店には、複数台のパチンコ台P、各パチンコ台Pに対応して設けられた各台装置としてのCR(Card Reader)ユニット1、会員管理装置2、コンソール3、精算機4、券売機5、島コントローラ6、計数機7、会員カード端末8、再プレイ玉貸機9が設けられている。
【0022】
CRユニット1は、顧客が現金を投入して所定の操作を行った場合に、その顧客に対して所定個数のパチンコ玉を貸出す玉貸し機能や、遊技で獲得したパチンコ玉を貯玉として遊技店に預けていた会員が会員カードC(
図3参照)を挿入して所定の操作を行った場合に、その会員へ貯玉を返還して、貯玉による遊技を可能とする貯玉返還機能等を備えた装置である。
【0023】
なお、このCRユニット1は、会員以外の顧客が遊技を終了する再に、顧客がパチンコ玉を借り受けるために支払った金額のうち、パチンコ玉に変換された残りの残高(プリペイド残高)や、その顧客が遊技で獲得したパチンコ玉数(持玉)が関連付けられたカード(以下、会員カードCと区別するため、「一般カード」という。)を顧客へ発行する機能を備えている。
【0024】
会員管理装置2は、会員登録した各会員の会員IDと、その会員に関する会員情報とを関連付けて管理する会員管理機能を備えた装置である。また、この会員管理装置2は、携帯会員登録した会員が所有している携帯電話K(
図3参照)を一意に特定可能な携帯識別情報(以下、「携帯ID」という。)と、その会員の会員情報とを関連付けて管理する機能を備えている。なお、携帯IDとしては、たとえば、携帯電話Kに搭載されているFeliCa(登録商標)等の非接触型ICチップの製造番号であるIDm等を用いることができる。本実施形態では、これら複数の各CRユニット1と、会員管理装置2とが会員管理システムSの主たる構成要素となる。
【0025】
コンソール3は、プリペイド残高等を各パチンコ台P単位で管理する装置である。島コントローラ6は、所定数のパチンコ台P及びCRユニット1に対して1台設けられ、各CRユニット1とコンソール3との間で送受信される各種情報の中継を行う装置である。本実施形態では、これらコンソール3と島コントローラ6とを介して、各CRユニット1と会員管理装置2との間で各種情報の送受信を行う。
【0026】
精算機4は、顧客がプリペイド残高が残っている一般カードを挿入して所定の操作を行った場合に、プリペイド残高に相当する金額の現金を払出す装置である。また、券売機5は、顧客が現金や現金に相当する有価価値を投入して所定の操作を行った場合に、投入された額に相当するプリペイド残高が関連付けられた一般カードを発行する装置である。
【0027】
計数機7は、顧客が遊技により獲得したパチンコ玉の個数を計数する装置である。この計数機7は、パチンコ玉を計数した後、その計数結果が印刷された紙片等を発行する。顧客は、この紙片を所定のホールカウンタ等で店員に提出することによって、獲得したパチンコ玉数に相当する景品を受取る。なお、この計数機7は、島端にある場合と、CRユニット1に対して1対1で配置されている場合がある。
【0028】
会員カード端末8は、会員が会員カードCを挿入して所定の操作を行った場合に、その会員の貯玉数や各パチンコ台Pの動作履歴等を示す各種情報を表示して会員に提供する装置である。再プレイ玉貸機9は、会員が会員カードCを挿入して所定の操作を行った場合に、挿入された会員カードCの会員IDに関連付けて管理されている貯玉数を上限としてパチンコ玉を払出す装置である。
【0029】
特に、本実施形態の会員管理システムSは、既に会員登録済みで携帯会員登録を行っていない会員に、ホールカウンタへ赴くなどして面倒な手続きを行わせることなく、その会員が遊技中のパチンコ台Pに併設されているCRユニット1を利用して、携帯会員登録を行うことができるように構成している。
【0030】
ここで、本実施形態に係るCRユニット1の設置態様及び外観について説明する。
図2は、本実施形態に係るCRユニット1の設置態様及び外観を示す説明図である。
図2(a)に示すように、CRユニット1は、各パチンコ台Pの左側に併設される。
【0031】
このCRユニット1は、
図2(b)に示すように、会員により挿入された会員カードCから会員カードCに記録されている会員IDを読取るカード用リーダ/ライタ10と、会員が携帯電話Kをかざすことによって、その携帯電話Kから非接触通信により携帯IDを受信して読取るICチップ用リーダ/ライタ11と、会員が携帯会員登録を行う際等に操作する操作部12と、携帯会員登録結果や後述の会員登録特典等の各種情報を表示して報知する表示部13とを備えている。なお、
図2(b)中の符号14は、顧客がパチンコ玉を借り受けるために現金を投入する現金投入口であり、符号15は、顧客へ貸し出すパチンコ玉や会員へ返還する貯玉を対応するパチンコ台Pへ払出す玉払出部である。
【0032】
本実施形態では、会員カードCが本発明における第1の会員記録媒体の一例に相当し、携帯電話Kが本発明における第2の会員記録媒体の一例に相当する。また、本実施形態では、本発明における第1の会員識別情報として会員IDを例に挙げ、本発明における第2の会員識別情報として携帯IDを例に挙げて説明する。
【0033】
次に、このCRユニット1を用いて、会員が携帯会員登録を行う際の操作手順について説明する。
図3は、本実施形態の会員管理システムSにおいて、会員が携帯会員登録を行う際の操作手順を示す説明図である。
【0034】
携帯会員登録を行う場合、会員は、
図3(a)に示すように、まずCRユニット1の下部に設けられているカード用リーダ/ライタ10に会員カードCを挿入する。その後、会員は、
図3(b)に示すように、CRユニット1の操作部12に設けられている携帯会員登録ボタン121を操作する。
【0035】
CRユニット1は、カード用リーダ/ライタ10に会員カードCが挿入された状態で携帯会員登録ボタン121が操作されると、
図3(c)に示すように、表示部13に「携帯電話をかざしてください。」という携帯ID要求表示を表示させる。なお、ここでは、携帯ID要求表示を表示部13に表示させるようにしているが、ICチップ用リーダ/ライタ11に「携帯電話をかざしてください。」の文字が記載された半透明のシール等を貼付しておき、カード用リーダ/ライタ10に会員カードCが挿入された状態で携帯会員登録ボタン121が操作された場合に、携帯電話Kをかざす部分をシール越しに点灯させることによって、会員に携帯電話Kをかざすように促してもよい。
【0036】
その後、CRユニット1は、
図3(d)に示すように、会員により携帯電話KがICチップ用リーダ/ライタ11にかざされると、ICチップ用リーダ/ライタ11により携帯電話Kから携帯IDを受信して読取り、会員カードCから読取った会員IDと携帯電話Kから読取った携帯IDとを会員管理装置2へ向けて送信する。
【0037】
会員管理装置2は、CRユニット1から送信された会員ID及び携帯IDを受信すると、受信した会員IDに関連付けて管理している会員情報と、受信した携帯IDとを関連付けて記憶することによって携帯会員登録を行う。その後、会員管理装置2は、携帯会員登録が完了したことを示す携帯会員登録結果を、会員ID及び携帯IDを送信してきたCRユニット1へ向けて送信する。
【0038】
CRユニット1は、会員管理装置2から送信された携帯会員登録結果を受信すると、
図3(e)に示すように、携帯会員登録結果の内容を表示部13に表示させる。
【0039】
このように、本実施形態の会員管理システムSによれば、会員登録済みで携帯会員登録を済ませていない会員は、遊技しているパチンコ台Pに併設されているCRユニット1を操作して携帯電話KをICチップ用リーダ/ライタ11にかざすだけで、ホールカウンタでの面倒な手続きを行うことなく、簡単に携帯会員登録を行うことができる。
【0040】
また、この会員管理システムSで用いる携帯IDとして、携帯電話Kに搭載されたFeliCa(登録商標)等の電磁誘導による電力で動作して情報通信を行う非接触型ICチップの製造番号を用いれば、携帯IDの読取りの際に、携帯電話Kでは、特別なアプリケーションプログラムを実行する必要がなく、携帯電話Kの処理付加や電力消費を低減することができる。
【0041】
また、
図3(a)〜(e)に示した例では、会員が会員カードCをカード用リーダ/ライタ10に挿入した後、自ら携帯会員登録ボタン121を操作する場合について説明したが、
図3(a)に示す手順と
図3(b)に示す手順との間に、会員に対して、その会員の会員登録状態を示す画像をCRユニット1の表示部13に表示させるよう会員管理システムSを構成してもよい。
【0042】
かかる構成とする場合にCRユニット1及び会員管理装置2で実行される処理については、後に説明する変形例で詳述するため、ここでは簡単に説明するが、かかる構成とした場合には、
図3(a)に示すように、会員により会員カードCがカード用リーダ/ライタ10に挿入されると、CRユニット1は、カード用リーダ/ライタ10により読取った会員IDを会員管理装置2へ向けて送信する。
【0043】
会員管理装置2は、CRユニット1から会員IDを受信すると、その会員IDに対応する会員の会員情報を参照して登録状態を判定し、その判定結果として登録状態を示す情報をCRユニット1へ向けて送信する。
【0044】
このとき、その会員が携帯会員登録を行っていなかった場合、CRユニット1は、たとえば、
図3(f)に示すように、「○○様、携帯電話が未登録です。いま、携帯会員登録されますと、貯玉50個サービスいたします。」という携帯会員登録を促す情報と共に、「いま、携帯会員登録されますと、貯玉50個サービスします。」という情報を携帯会員登録特典表示を表示部13に表示させる。
【0045】
このように、携帯会員登録を済ませていない会員が会員カードCをカード用リーダ/ライタ10に挿入した場合に、その会員に対して、携帯会員登録を促す画像を表示することによって、携帯会員登録の促進を図ることができる。
【0046】
また、携帯会員登録済みで会員登録を済ませていない会員が、携帯電話KをCRユニット1のICチップ用リーダ/ライタ11にかざして、CRユニット1に携帯IDを読取らせた場合に、その会員の登録状態を会員管理装置2に判定させて、判定結果である登録状態をCRユニット1の表示部13に表示させるように会員管理システムSを構成してもよい。かかる構成とすれば、携帯会員登録済みで会員登録を済ませていない会員に対して、会員登録を促すことができる。
【0047】
次に、本実施形態に係るCRユニット1及び会員管理装置2の構成について説明する。
図4は、本実施形態に係るCRユニット1及び会員管理装置2の構成を示す機能ブロック図である。同図には、CRユニット1及び会員管理装置2の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
【0048】
図4に示すように、CRユニット1は、カード用リーダ/ライタ10と、ICチップ用リーダ/ライタ11と、操作部12と、表示部13と、送信部16と、受信部17とを備えている。
【0049】
カード用リーダ/ライタ10は、会員により会員カードCが挿入された場合に、その会員カードCから会員IDを読取って送信部16へ出力する処理部である。このカード用リーダ/ライタ10は、第1の会員識別情報読取手段として機能するものである。
【0050】
また、ICチップ用リーダ/ライタ11は、顧客により携帯電話Kがかざされた場合に、その携帯電話Kに搭載されている非接触型のICチップから当該ICチップの製造番号である携帯IDを受信して読み取り、読取った携帯IDを送信部16へ出力する処理部である。このICチップ用リーダ/ライタ11は、第2の会員識別情報読取手段として機能するものである。
【0051】
操作部12は、顧客が操作する複数の操作ボタン(例えば、
図3(b)に示す携帯会員登録ボタン121や確認ボタン122等)を備えている。そして、この操作部12は、顧客により操作ボタンが操作されると、その操作ボタンに対応した操作信号を送信部16へ出力する。
【0052】
表示部13は、表示制御部を備えた液晶表示装置により構成している。この表示部13は、会員の登録状態、携帯IDの受信要求、携帯会員登録結果等を示す情報を表示する。また、この表示部13は、携帯会員登録ボタン121が操作された場合に、
図3(c)に示す携帯電話Kをかざすように促す画像を表示し、確認ボタン122が操作された場合に、
図3(e)に示す携帯会員登録結果の表示を停止する。なお、本実施形態では、表示部13を液晶表示装置により構成しているが、表示部13は、有機EL(Electro-Luminescence)等、他の画像表示装置により構成してもよい。
【0053】
送信部16は、カード用リーダ/ライタ10から入力される会員IDやICチップ用リーダ/ライタ11から入力される携帯IDを会員管理装置2へ向けて送信する処理部である。この送信部16から会員管理装置2へ向けて送信される各種情報は、島コントローラ6とコンソール3とを経由して会員管理装置2へ送信される。
【0054】
受信部17は、会員管理装置2から送信される携帯会員登録結果、会員登録状態等を受信する処理部である。この受信部17は、会員管理装置2から会員登録又は携帯会員登録のいずれか一方が済んでいないことを示す携帯会員登録結果を受信する場合に、会員管理装置2から未登録除法を受信する未登録情報受信手段として機能する。
【0055】
なお、
図4には、CRユニット1の機能的な構成を示したが、このCRユニット1は、物理的にはCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有する情報処理装置を備えており、CPUがROMから各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより、カード用リーダ/ライタ10、ICチップ用リーダ/ライタ11、表示部13、送信部16、受信部17等の動作を統括制御する。このCPUが実行する処理については後に詳述する。
【0056】
会員管理装置2は、記憶部21と、受信部22と、送信部23と、会員情報管理部24とを備えている。
【0057】
記憶部21は、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置により構成している。この記憶部21には、各会員の会員情報と、その会員の会員ID及びその会員が所有する携帯電話Kの携帯IDとが関連付けられて記憶された会員情報管理テーブル212が記憶されている。
【0058】
図5は、会員情報管理テーブル212の一例を示す説明図である。
図5に示すように、会員情報管理テーブル212には、各会員の会員IDと、その会員の携帯IDと、その会員の氏名、住所、電話番号、貯玉数等を含む会員情報とがそれぞれ対応付けられて記憶されている。
【0059】
なお、会員登録済みで携帯会員登録が済んでいない会員(例えば、会員IDが12312312の会員)の場合、会員情報管理テーブル212に携帯IDは記憶されずに携帯IDの欄(記憶領域)が空白となる。また、ここでは、図示していないが、携帯会員登録済みで会員登録が済んでいない会員の場合には、会員IDの欄(記憶領域)が空白となる。また、
図5に示す例では、一つの会員IDに対して、一つの携帯IDが関連付けられて記憶されているが、本実施形態の会員管理システムSでは、一つの会員IDに対して、複数の携帯IDを関連付けて記憶させて登録することができるように構成している。
【0060】
図4の説明に戻り、会員管理装置2の受信部22は、CRユニット1から送信される会員IDや携帯IDを受信する処理部である。
【0061】
会員管理装置2の送信部23は、受信部22により受信した会員ID又は携帯IDに対応する会員の会員登録状態や、携帯会員登録結果等を示す情報をCRユニット1へ向けて送信する処理部である。この送信部23からCRユニット1へ向けて送信される各種情報は、コンソール3と島コントローラ6とを経由してCRユニット1へ送信される。
【0062】
会員情報管理部24は、受信部22により会員ID及び携帯IDが受信され、且つ当該受信された会員IDに関連付けられて会員情報管理テーブル212に記憶されている会員情報に、受信部22により受信された携帯IDが関連付けられて会員情報管理テーブル212内に記憶されていなかった場合、受信部22により受信された会員IDと関連付けられている会員情報と、受信部22により受信された携帯IDとを関連付けて会員情報管理テーブル212に記憶させて登録する処理部である。
【0063】
すなわち、この会員情報管理部24は、CRユニット1から受信した会員IDと携帯IDとを受信した場合に、会員情報管理テーブル212を参照して、受信した会員IDに対応する会員が携帯会員登録を済ませていないと判定した場合に、その会員に対応する会員情報管理テーブル212の欄(記憶領域)に受信した携帯IDを記憶させることにより、携帯会員登録を行う。そして、この会員情報管理部24は、携帯会員登録が完了すると、その結果である会員登録結果を送信部23へ出力して、CRユニット1へ向けて送信させる。
【0064】
なお、
図4には、会員管理装置2の機能的な構成を示したが、この会員管理装置2は、物理的にはCPUとROMとRAMとを有する情報処理装置を備えており、CPUがROMから各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより、受信部22、送信部23、会員情報管理部24等の動作を統括制御する。会員管理装置2のCPUが実行する処理については後に詳述する。
【0065】
また、この会員管理装置2は、CPUが実行するプログラムを変更することによって、受信部22により会員ID又は携帯IDが受信され、且つ当該受信された会員ID又は携帯IDに関連付けられている会員情報が会員IDと携帯IDとの双方に関連付けられて会員情報管理テーブル212に記憶されていなかった場合、その旨を示す未登録情報を会員ID情報又は携帯IDの送信元のCRユニット1へ送信させることもできる。このプログラムを変更した場合にCPUが実行する処理については、後に説明する変形例において詳述する。
【0066】
次に、CRユニット1のCPU(以下、単に「CPU」という。)が実行する処理について説明する。
図6は、本実施形態に係るCRユニット1で実行される処理を示すフローチャートである。CPUは、CRユニット1に電源が投入されると
図6に示す処理を開始し、この処理が終了すると、再度ステップS101から処理を開始する。なお、ここでは、携帯会員登録に関する処理について説明することとし、それ以外の処理については説明を省略する。
【0067】
CRユニット1に電源が投入されると、CPUは、
図6に示すように、まず、カード用リーダ/ライタ10に会員カードCが挿入されたか否かの判定を行い(ステップS101)、会員カードCが挿入されたと判定した場合に(ステップS101:Yes)、処理をステップS102へ移す。一方、CPUは、会員カードCが挿入されていないと判定した場合に(ステップS101:No)、処理を終了する。
【0068】
ステップS102において、CPUは、カード用リーダ/ライタ10に挿入された会員カードCから会員IDを読取らせ、その後、携帯会員登録ボタン121による携帯会員登録操作があったか否かの判定を行い(ステップS103)、携帯会員登録操作があったと判定した場合に(ステップS103:Yes)、処理をステップS104へ移す。一方、CPUは、携帯会員登録操作がなかったと判定した場合(ステップS103:No)、処理を終了する。なお、ここで、CPUは、会員IDの読取りから所定時間が経過しても携帯会員登録操作がなかった場合に、携帯会員登録操作がなかったと判定する。
【0069】
ステップS104において、CPUは、表示部13に携帯ID要求表示を行わせる。ここで、CPUは、例えば、
図3(c)に示すように「携帯電話をかざしてください。」という文字情報を表示部13に表示させる。この文字情報は、表示部13内部の図示しない記憶部に記憶されている情報である。
【0070】
その後、CPUは、ステップS105において、ICチップ用リーダ/ライタ11により携帯IDを受信したか否かの判定を行い、携帯IDを受信したと判定した場合に(ステップS105:Yes)、処理をステップ106へ移す。一方、CPUは、携帯IDを受信していないと判定した場合(ステップS105:No)、携帯IDを受信するまでステップS105の判定処理を繰り返す。
【0071】
続いて、ステップS106において、CPUは、ステップS102で読取った会員IDと、ステップS105で受信した携帯IDとを会員管理装置2へ向けて送信させ、その後、会員管理装置2から送信された携帯会員登録結果を受信したか否かの判定を行い(ステップS107)、携帯会員登録結果を受信したと判定した場合に(ステップS107:Yes)、処理をステップS108へ移す。一方、CPUは、携帯会員登録結果を受信していないと判定した場合(ステップS107:No)、携帯会員登録結果を受信するまで、ステップS107の判定処理を繰り返す。なお、ステップS106において、会員ID・携帯IDの送信と共に、登録コマンドを送信するようにしてもよい。
【0072】
その後、ステップS108において、CPUは、ステップS107で受信が確認された携帯会員登録結果を示す情報を表示部13に表示させる。続いて、CPUは、確認ボタン122による確認操作があったか否かの判定を行い(ステップS109)、確認操作があったと判定した場合に(ステップS109:Yes)、携帯会員登録結果を示す情報の表示を終了させて処理を終了する。一方、CPUは、確認操作がないと判定した場合(ステップS109:No)、確認操作があるまでステップS109の判定処理を繰り返す。
【0073】
次に、会員管理装置2のCPU(以下、単に「CPU」という。)が実行する処理について説明する。
図7は、本実施形態に係る会員管理装置2で実行される処理を示すフローチャートである。CPUは、会員管理装置2に電源が投入されると
図7に示す処理を開始し、この処理が終了すると、再度ステップS201から処理を開始する。なお、ここでは、携帯会員登録に関する処理について説明することとし、それ以外の処理については説明を省略する。
【0074】
会員管理装置2に電源が投入されると、CPUは、
図7に示すように、まず、CRユニット1から送信された会員IDと携帯IDとを受信したか否かの判定を行い(ステップS201)、会員IDと携帯IDとを受信したと判定した場合に(ステップS201:Yes)、処理をステップS202へ移す。一方、CPUは、会員IDと携帯IDを受信していないと判定した場合(ステップS201:No)、処理を終了する。
【0075】
ステップS202において、CPUは、携帯会員登録を行う。ここで、CPUは、記憶部21内の会員情報管理テーブル212を参照して、CRユニット1から受信した会員IDに対応する携帯IDの欄(記憶領域)に、ステップS201で受信が確認された携帯IDを記憶させて登録することによって携帯会員登録を行い、その後、処理をステップS203へ移す。
【0076】
そして、ステップS203において、CPUは、ステップS202で行った携帯会員登録の結果である携帯会員登録結果をCRユニット1へ向けて送信させて処理を終了する。
【0077】
次に、本実施形態に係る会員管理システムSの変形例について説明する。本変形例に係る会員管理システムSは、会員登録又は携帯会員登録が済んでいない会員がCRユニット1を利用した場合に、その会員に対して、会員登録又は携帯会員登録が済んでいないこと(その会員の登録状態)を報知して、未登録の会員に会員登録又は携帯会員登録を促すことができるように構成している。
【0078】
なお、本変形例に係るCRユニット1及び会員管理装置2の構成は、
図4に示したものと同様であり、CRユニット1及び会員管理装置2の各CPUが実行する処理だけが異なるため、ここでは、CRユニット1及び会員管理装置2の各CPUが実行する処理についてのみ説明することとする。
【0079】
図8は、本変形例に係るCRユニット1で実行される処理を示すフローチャートである。本変形例におけるCRユニット1のCPU(以下、単に「CPU」という。)は、CRユニット1に電源が投入されると
図8に示す処理を開始し、この処理が終了すると、再度ステップS301から処理を開始する。なお、ここでは、携帯会員登録に関する処理について説明することとし、それ以外の処理については説明を省略する。
【0080】
CRユニット1に電源が投入されると、CPUは、
図8に示すように、まず、カード用リーダ/ライタ10に会員カードCが挿入されたか否かの判定を行い(ステップS301)、会員カードCが挿入されたと判定した場合に(ステップS301:Yes)、処理をステップS302へ移す。一方、CPUは、会員カードCが挿入されていないと判定した場合に(ステップS301:No)、処理をステップS313へ移す。
【0081】
ステップS302において、CPUは、カード用リーダ/ライタ10に挿入された会員カードCから会員IDを読取らせた後、読取られた会員IDを会員管理装置2へ向けて送信させ(ステップS303)、その後、処理をステップS304へ移す。
【0082】
ステップS304において、CPUは、ステップS302で読取った会員IDに対応する会員の登録状態を会員管理装置2から受信したか否かの判定を行い、登録状態を受信したと判定した場合に(ステップS304:Yes)、処理をステップS305へ移す。一方、CPUは、登録状態を受信していないと判定した場合(ステップS304:No)、登録状態を受信するまで、ステップS304の判定処理を繰り返す。
【0083】
ステップS305において、CPUは、ステップS304で受信が確認された登録状態から、ステップS303で送信した会員IDに対応する会員情報管理テーブル212の携帯IDの欄(記憶領域)に、既に携帯IDが登録済みであるか否かの判定を行い、携帯IDが登録済みであると判定した場合に(ステップS305:Yes)、処理をステップS306へ移す。一方、CPUは、携帯IDが登録済みでないと判定した場合(ステップS305:No)、処理をステップS307へ移す。
【0084】
ステップS307において、CPUは、携帯会員登録が済んでいないことと、今回携帯会員登録をした場合に特典を受けることができることを示す携帯会員登録特典表示(
図3(f)参照。)を表示部13に表示させ、その後、処理をステップS306へ移す。
【0085】
ステップS306において、CPUは、携帯会員登録ボタン121による携帯会員登録操作があったか否かの判定を行い、携帯会員登録操作があったと判定した場合に(ステップS306:Yes)、処理をステップS308へ移す。一方、CPUは、携帯会員登録操作がなかったと判定した場合(ステップS306:No)、処理を終了する。なお、ここで、CPUは、会員IDの読取りから所定時間が経過しても携帯会員登録操作がなかった場合に、携帯会員登録操作がなかったと判定する。
【0086】
ステップS308において、CPUは、表示部13に携帯ID要求表示を行わせる。ここで、CPUは、例えば、
図3(c)に示すように「携帯電話をかざしてください。」という文字情報を表示部13に表示させる。この文字情報は、表示部13内部の図示しない記憶部に記憶されている情報である。
【0087】
その後、CPUは、ステップS309において、ICチップ用リーダ/ライタ11により携帯IDを受信したか否かの判定を行い、携帯IDを受信したと判定した場合に(ステップS309:Yes)、処理をステップ310へ移す。一方、CPUは、携帯IDを受信していないと判定した場合(ステップS309:No)、携帯IDを受信するまでステップS309の判定処理を繰り返す。
【0088】
続いて、ステップS310において、CPUは、ステップS309で受信が確認された携帯IDを会員管理装置2へ向けて送信させ、その後、会員管理装置2から送信された携帯会員登録結果を受信したか否かの判定を行い(ステップS311)、携帯会員登録結果を受信したと判定した場合に(ステップS311:Yes)、処理をステップS312へ移す。一方、CPUは、携帯会員登録結果を受信していないと判定した場合(ステップS311:No)、携帯会員登録結果を受信するまで、ステップS311の判定処理を繰り返す。
【0089】
その後、ステップS312において、CPUは、ステップS311で受信が確認された携帯会員登録結果を示す情報を表示部13に表示させた後、処理をステップS318へ移す。
【0090】
また、CPUは、会員カードCが挿入されていないと判定した場合(ステップS301:No)に行うステップS313において、ICチップ用リーダ/ライタ11により携帯IDを受信したか否かの判定を行い、携帯IDを受信したと判定した場合に(ステップS313:Yes)、処理をステップS314へ移す。一方、CPUは、携帯IDを受信しなかったと判定した場合(ステップS313:No)、処理を終了する。
【0091】
ステップS314において、CPUは、ステップS313で受信が確認された携帯IDを会員管理装置2へ向けて送信させた後、ステップS314で送信した携帯IDに対応する会員に関する登録状態を会員管理装置2から受信したか否かの判定を行う(ステップS315)。
【0092】
このステップS315において、CPUは、会員登録状態を受信したと判定した場合に(ステップS315:Yes)、処理をステップS316へ移す。一方、CPUは、会員登録状態を受信していないと判定した場合(ステップS315:No)、登録状態を受信するまで、ステップS315の判定処理を繰り返す。
【0093】
ステップS316において、CPUは、ステップS315で受信が確認された登録状態から、ステップS314で送信した携帯IDに対応する会員が会員登録済みであるか否かの判定を行い、会員登録済みであると判定した場合に(ステップS316:Yes)、処理を終了する。一方、CPUは、会員登録済みでないと判定した場合(ステップS316:No)、処理をステップS317へ移す。
【0094】
ステップS317において、CPUは、会員登録が済んでいないことと、今回会員登録をした場合に特典を受けることができることを示す会員登録特典表示を表示部13に表示させた後、処理をステップS318へ移す。
【0095】
ステップS318において、CPUは、確認ボタン122による確認操作があったか否かの判定を行い、確認操作があったと判定した場合に(ステップS318:Yes)、表示部13による画像表示を終了させて処理を終了する。一方、CPUは、確認操作がないと判定した場合(ステップS318:No)、確認操作があるまでステップS318の判定処理を繰り返す。
【0096】
次に、本変形例に係る会員管理装置2のCPU(以下、単に「CPU」という。)が実行する処理について説明する。
図9は、本変形例にかかる会員管理装置2で実行される処理を示すフローチャートである。CPUは、会員管理装置2に電源が投入されると
図9に示す処理を開始し、この処理が終了すると、再度ステップS401から処理を開始する。なお、ここでは、携帯会員登録に関する処理について説明することとし、それ以外の処理については説明を省略する。
【0097】
会員管理装置2に電源が投入されると、CPUは、
図9に示すように、まず、CRユニット1から会員IDを受信したか否かの判定を行い(ステップS401)、会員IDを受信したと判定した場合に(ステップS401:Yes)、処理をステップS402へ移す。一方、CPUは、会員IDを受信しなかったと判定した場合(ステップS401:No)、処理をステップS406へ移す。
【0098】
ステップS402において、CPUは、ステップS401で受信が確認された会員IDに対応する会員情報を検索し、その会員IDに対応する会員の登録状態をCRユニット1へ向けて送信させる。このとき、CPUは、受信した会員IDに対応する会員情報管理テーブル212の携帯IDの欄(記憶領域)に、他の携帯IDが登録されているか否かを示す情報を送信し、その後、処理をステップS403へ移す。
【0099】
ステップS403において、CPUは、CRユニット1から携帯IDを受信したか否かの判定を行い、携帯IDを受信したと判定した場合に(ステップS403:Yes)、処理をステップS404へ移す。一方、CPUは、携帯IDを受信しなかったと判定した場合(ステップS403:No)、所定時間が経過したか否かの判定を行う(ステップS408)。
【0100】
そして、CPUは、所定時間が経過していないと判定した場合に(ステップS408:No)、処理をステップS403へ移す。一方、CPUは、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS408:Yes)、処理を終了する。
【0101】
ステップS404において、CPUは、ステップS403で受信が確認された携帯IDをステップS401で受信が確認された会員IDに対応する会員情報管理テーブル212の携帯IDの欄(記憶領域)に記憶させて携帯会員登録を行い、その後、処理をステップS405へ移す。このとき、CPUは、携帯IDの欄(記憶領域)に他の携帯IDが記憶されていなかった場合、ステップS401で受信が確認された会員IDに対応する会員情報の貯玉に、貯玉を50個加算する処理を行う。そして、ステップS405において、CPUは、ステップS404で行った携帯会員登録の結果を示す携帯会員登録結果をCRユニット1へ向けて送信させ、その後、処理を終了する。
【0102】
また、ステップS406において、CPUは、CRユニット1から携帯IDを受信したか否かの判定を行い、携帯IDを受信したと判定した場合に(ステップS406:Yes)、処理をステップS407へ移す。一方、CPUは、携帯IDを受信しなかったと判定した場合(ステップS406:No)、処理を終了する。
【0103】
そして、ステップS407において、CPUは、ステップS406で受信が確認された携帯IDに対応する会員の会員情報を検索し、その携帯IDに対応する会員の登録状態をCRユニット1へ向けて送信させる。このとき、CPUは、受信した携帯IDに対応する会員情報管理テーブル212の会員IDの欄(記憶領域)に、既に会員IDが登録されているか否かを示す情報を送信し、その後、処理を終了する。
【0104】
本実施形態の会員管理システムSにより会員登録が完了した場合に、会員は、会員カードCに記録されている情報をカード用リーダ/ライタ10に読取らせ、その後、操作部12を操作して固有の暗証番号を入力することで、貯玉しているパチンコ玉での再遊技(再プレイ)が可能となる。
【0105】
また、携帯会員登録が完了した場合に、会員は、携帯電話KをICチップ用リーダ/ライタ11にかざして、携帯電話KのICチップに関する情報を読取らせ、その後、操作部12を操作して固有の暗証番号を入力することで、貯玉しているパチンコ玉での再遊技(再プレイ)が可能となる。
【0106】
このように、本変形例に係る会員管理システムSでは、会員登録済みで携帯会員登録が済んでいない会員がCRユニット1のカード用リーダ/ライタ10に会員カードCを挿入した場合に、表示部13に携帯会員登録が済んでいないことと、携帯会員登録を行うことで受けることができる特典とを表示して報知するため、その会員に対して効果的に携帯会員登録を促すことができる。
【0107】
また、この変形例に係る会員管理システムSでは、携帯会員登録済みで会員登録が済んでいない会員が携帯IDをCRユニット1のICチップ用リーダ/ライタ11に読取らせた場合に、表示部13に会員登録が済んでいないことを表示して報知することができるので、その会員に対して効果的に会員登録を促すことができる。
【0108】
また、この会員管理システムSによれば、既に携帯IDが登録されている場合であっても、会員がCRユニット1に会員カードCを挿入した状態で、携帯会員登録ボタン121を操作して別の携帯電話Kの携帯IDをCRユニット1に読取らせることにより、その携帯IDを会員情報管理テーブル212に登録することができるので、たとえば、携帯会員登録済みの会員が携帯電話Kの機種を変更した場合に、その会員は、ホールカウンタ等で面倒な機種変更手続きを行うことなく、遊技中のパチンコ台Pに併設されたCRユニット1で簡単に機種変更手続きを行うことができる。
【0109】
さらに、この会員管理システムSによれば、既に携帯会員登録を行っている会員が、2台目の携帯電話Kを登録することもできる。
【0110】
なお、以上説明した本実施形態は、本発明の一実施形態を示したに過ぎず、本発明は、特許請求の範囲に記載した技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。たとえば、上記した会員IDと携帯IDとは別に第3の会員識別情報として会員番号を別途設けてもよい。
【0111】
携帯IDを登録可能な端末は、CRユニット1だけでなく、会員情報(例えば、貯玉数やポイント数等)を確認可能な会員情報端末、会員カードを挿入可能な計数機、景品カウンター等で貯玉する際に会員カードを挿入する会員端末等、会員カードを用いる装置であれば、どれにでも適用可能である。
【0112】
また、上記した実施形態では、第2の会員記録媒体として携帯電話Kを例に説明したが、第2の会員記録媒体は、一般に使用されているICカードや、その他ICチップが内蔵されているものであれば何でもよい。