特許第5906564号(P5906564)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5906564-錘回転装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5906564
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月20日
(54)【発明の名称】錘回転装置
(51)【国際特許分類】
   F03G 3/00 20060101AFI20160407BHJP
【FI】
   F03G3/00 A
【請求項の数】1
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2010-175779(P2010-175779)
(22)【出願日】2010年7月16日
(65)【公開番号】特開2012-21520(P2012-21520A)
(43)【公開日】2012年2月2日
【審査請求日】2013年7月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】505290162
【氏名又は名称】小菅 和夫
(72)【発明者】
【氏名】小菅 和夫
【審査官】 瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−098282(JP,A)
【文献】 特開平09−144647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03G 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平回転棒と
水平回転棒に固定された主円盤大歯車および主円盤小歯車と
一端が水平回転棒に回転自在に装着された吊下棒と
吊下棒の他端に回転自在に装着され,主円盤小歯車に接するように配置された吊下歯車小と
吊下棒の他端に回転自在に装着され,伝達歯車小に接するように配置された吊下歯車大と
一端が水平回転棒に回転自在に装着された上乗棒と
上乗棒の他端に回転自在に装着され,主円盤大歯車に接するように配置された上乗歯車と
吊下歯車大の回転力を上乗歯車に伝えるために必要な伝達歯車大および伝達歯車小と逆回転歯車を配置した
上乗棒と吊下棒を一体化する一体装置と
上乗棒と吊下棒を分離する分離装置を備えた装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回転軸を保有する回転体を利用する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の回転装置では風力/水力/火力/原子力/電力等の資源を必要としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の回転装置にて利用できる資源には次の課題点が掲げられる。
風力は適切な風を必要とするので常時の安定エネルギー供給に難がある。
水力は大きな設備を必要として最終エネルギーを必要とする場所から遠隔地に離れている。
火力は石油資源を消費することで温暖化等の大きな問題を生み出しており資源には限りがある。
原子力は事故発生時の影響が極端に大きく最終的に後処理の難しい副産物を発生している。
電力は現在上記の何れかを必要としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この錘回転装置は常時地球上の地域性によらず普遍的に作用している重力を有効に利用することでこれらの課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0005】
重力利用にて回転力を得られれば,例えば発電装置に利用することで必要とする各都市や各家庭または個々の機器等それぞれの用途に見合ったサイズの低公害の発電装置の開発が可能となる。
【本発明を実施するための最良の形態】
【0006】
■概要
図例のように歯車を組み合わせて各歯車の半径と吊下歯車および上乗歯車重量を適当な値にすると,吊下歯車と上乗歯車をそれぞれ別個にした場合は回転落下力の差異から吊下歯車が回転落下して上乗歯車を転がしながら持上げて,同一棒に乗せて一体化した場合は全体の重心が落下するために回転体全体が回転して吊下歯車を持上げられて上乗歯車が落下するという両者逆の上昇と下降運動を行なう。本装置はこの運動を交互に繰返す機構を組み込むことで装置内の錘を使用して回転運動を永続する。
■装置仕様
水平に置いた台に垂直に支柱を2本立てる。2本の支柱上部の間に自由に回転できるように水平回転棒を装着する。水平回転棒に主円盤大と主円盤小歯車を固定して,伝達歯車大と伝達歯車小は自由に1体化して回転できるように装着する。吊下歯車小は主円盤小に,吊下歯車大は伝達歯車小に接するように吊下棒を使用して水平回転棒に1体化して回転できるように吊下げる。逆回転歯車は伝達歯車大と上乗歯車に接するように上乗棒を使用して水平回転棒に吊下げる。上乗歯車には吊下歯車大小重量を考慮して次に述べる条件を満たした適当な重量の錘円盤を装着する。図例ではそれぞれの歯車半径は,主円盤大200,小80,吊下歯車大100,小80,伝達歯車大120,小60,逆回転歯車20,上乗歯車20としているが,この場合には吊下歯車は自身重量の4倍の上乗歯車重量と回転落下力が同一角度にて均衡するので上乗歯車重量を吊下歯車重量の3倍程度として上記の要件に応える。
吊下棒と上乗棒を別個にするとそれぞれの回転落下力差から吊下歯車が主円盤小まわりを時計回りに回転落下するが,落下を停止する前に切替装置と一体装置にて上乗棒に吊下棒を乗せて一体化する。上乗棒に吊下棒を乗せて一体化すると全体重心が水平回転棒の鉛直線下方に移動するために主円盤全体が反時計回りに回転するが,回転を停止する前に切替装置と分離装置にて上乗棒と吊下棒を分離する。切替装置は吊下棒と上乗棒に装着してそれらの一体化と分離作業を行ない,一体装置と分離装置は支柱に位置を固定して切替装置にこの作業を協力する。
主円盤と上乗歯車には時計回りの回転を防止するために逆回転防止装置を装備して装置回転の初動を容易として,また回転運動が停止することを防止している。
■動作仕様
1.主円盤回転(水平回転棒回転)を手で停止させるとやがて装置全体が静止する。この静止した状態にて手を放すと最初の動作に差異はあるが,やがて次の順序で装置は回転運動を継続する。
2.吊下棒と上乗棒が別個の状態では吊下歯車が主円盤小まわりを時計回りに回転落下して主円盤大に接する上乗歯車を持上げて回転体重心は上昇する。吊下歯車が回転を停止する前に切替装置と一体装置にて上乗棒に吊下棒を乗せて一体化する。
3.一体化した上乗棒と吊下棒は回転体重心が落下移動するために主円盤全体が反時計回りに回転して吊下歯車を持上げる。主円盤全体が回転を停止する前に切替装置と分離装置にて上乗棒と吊下棒を分離する。
4.これにより上乗棒と吊下棒は一体装置と分離装置の間をシーソーのように上下運動を交互に繰返して,吊下歯車は時計回り,上乗歯車と主円盤は反時計回りに回転運動を継続する。
5.この後は2と3の運動を交互に繰返して回転運動を徐々に加速する。
6.水平回転棒に吊下棒と上乗棒を等角度に2個,3個,...と本装置を並べて配置することで回転力を容易に増大できて,また回転運動がより滑らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】吊下棒が水平での分離状態の正面図で吊下歯車と上乗歯車の回転落下力から吊下歯車が回転落下して上乗歯車が回転上昇することを示す。
図2】吊下棒が水平での一体状態の正面図で全体重心の回転落下力から主円盤全体が反時計回りに回転することを示す。また一体状態での反時計回り回転力が分離状態での時計回り回転力より大きいことから本装置を水平回転棒に複数個並べることが有効であることを示している。
図3】回転棒が水平状態での上乗歯車側から見た側面図である。
図4】回転棒が水平状態での上面図である。
【符号の説明】
【0008】
図1を参照
図1
図2
図3
図4