(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、貯水凹部相互間を水が行き来できるような通水部が存在しないため、貯水凹部内の水が多くなった場合に容器外へ排水されてしまうという不具合が生じていた。
【0005】
つまり、容器に給水する場合に、容器全体に万遍なく給水する必要があるが、仮に容器の一部分にだけ給水を行った場合は、給水されている箇所にのみ、或いは予め形成されている敷設面の勾配による低勾配側に水分がかたよった状態で溜まり、容器全体に水分が行き渡らなくなり、植物が枯れてしまうという不具合が生じていた。
【0006】
また、特許文献1の容器は、射出成形により成形されているため、高価なものとなってしまうという不具合が生じていた。
【0007】
また、コスト削減のため、容器自体を大きくする動きがあるが、このような場合、特許文献1の容器は、矩形状に形成されており、1つの容器が入らない空間であるボーダー部の処理が必要になるが、このボーダー部の処理構造に関して何ら開示がなく、決められた広さの緑化エリアしか形成できないという不具合が生じていた。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、一部分に給水されたとしても早期に万遍なく植栽基盤全体に水分を行き渡らすことができ、結果的に良好な植物の生育が可能な植栽基盤を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、安価な植栽基盤を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、給水管を安定して配設することが可能な植栽基盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の植栽基盤は、少なくとも側壁と底部を有し、該底部上に育成材を載置可能な平面視略方形の植栽基盤において、全ての側壁に、給水管を配設可能な凹部を設け、
該底部に形成され、該底部より下方にへこんで水分を貯留又は保持可能な複数の貯水又は保水用凹部と、一部の該貯水又は保水用凹部の略中心部に前記底部と略同一高さまで突出した面状部が形成されており、該一部の貯水又は保水用凹部及び該面状部が平面視略円形で、該面状部の下端の全周において貯水又は保水用の空間が形成されており、該凹部に該給水管を配設した場合、該給水管の下に該面状部が存在することを特徴とする。
【0012】
本構成により、給水管を凹部により安定させて配設することが可能となる。
【0013】
さらに、本発明の植栽基盤は、
前記凹部の下端が前記底部上面よりもわずかに高く形成されていることを特徴とする。【0014】
本構成により、給水管をより安定させて配設することが可能となっている。
【0015】
さらに、本発明の植栽基盤は、
前記側壁全周において、前記側壁内面の下端が略水平状の前記底部外端とつながっていることを特徴とする。【0016】
本構成により、給水管をより安定させて配設することが可能となっている。
【0017】
さらに、本発明の植栽基盤は、
前記側壁には、鉤状連結部が外方に形成されていることを特徴とする。【0018】
本構成により、
耐負圧に対して強くなると共に、植栽基盤の移動、植栽基盤相互の隙間等の発生を防止することが可能となっており、確実に、簡単に敷設面に植栽基盤を複数敷設することが可能となり、植栽基盤相互の位置ずれも未然に防止することができる。【0019】
さらに、本発明の植栽基盤は、
前記面状部が形成されていない前記貯水又は保水用凹部の略中心部に、前記側壁と略同一高さで突出する筒状突出部が形成されていることを特徴とする。【0020】
本構成により、
筒状突出部の高さが育成材の厚さの目安としての役割を果たしているため、育成材を均一に載置することができる。また、筒状突出部の下端に貯水又は保水用凹部が存在するため、植物の根が筒状突出部に沿って下方へ向かい、水分が存在する貯水又は保水用凹部に到達するため、確実に植物へ水分が供給され、良好な生育が可能と共に、根絡みも良好で、植物の飛散防止効果も得られる。【0021】
さらに、本発明の植栽基盤は、
前記筒状突出部の周りに補強用突状部が四方に放射状に形成されていることを特徴とする。【0022】
本構成により、
筒状突出部に対して、ある程度の上方から、或いは側方からの力による変形、破損を防止することが可能となっている。
【発明の効果】
【0023】
本発明の植栽基盤は、貯水又は保水用凹部相互間を連通部で連通しているため、水分を植栽基盤全体に行き渡らすことが可能となり、結果的に植物に対して十分に水分を与えることができ、良好に生育させることが可能となる。
【0024】
また、本発明の植栽基盤は、給水管をより安定させて配設することが可能となっている。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の植栽基盤及び植栽基盤の施工方法について、図面に沿って説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0027】
<第1実施例>
図1〜
図3は本発明の第1実施例の植栽基盤を示し、
図1は植栽基盤を示す図であり、
図2は植栽基盤を敷設面に敷設した状態を示す図であり、
図3は植栽基盤の水の移動を示す説明図である。
【0028】
図1に示すように、第1実施例の植栽基盤100は平面視略正方形の平板状からなる底部101と、この底部101に縦横4個ずつ均等に合計16個が配列され、底部101より下方に、且つ平面視正方形状にへこんでいる貯水又は保水用凹部102が形成されており、この貯水又は保水用凹部102相互を凹溝からなる連通部103で連通している。尚、植栽基盤100の大きさは、300mm×300mm、350mm×350mm、500mm×500mm、600mm×600mm、1000mm×1000mm等適宜であるが、大きければ大きいほど、施工性が向上し、コストダウンとなる。
【0029】
この連通部103は、図面上、横方向に隣り合う貯水又は保水用凹部102相互を連通する連通部103aと、図面上、縦方向に隣り合う貯水又は保水用凹部102相互を連通する連通部103bとで、溝の深さが異なっており、図示横方向の溝が深くなっている深溝連通部103aと、図示縦方向の深さが浅くなっている浅溝連通部103bで構成されている。
【0030】
また、縦横に隣り合う4個の貯水又は保水用凹部102及びこれらを連通する連通部103a、103bに囲まれた底部101に、8方向に放射状に配置され、且つ底部101を上下に貫通する17個の孔104が穿設されており、余剰水が排水されると共に、通気も可能な構造となっており、全体として真空成形にて形成されている。
【0031】
以上からなる植栽基盤100を
図2に示すように、敷設面105に隙間なく敷き詰め、その上に、育成材106を載置し、その上に植物107を施すことにより、緑化エリア108が形成されることとなる。尚、緑化エリア108が外周には縁部である縁石などの見切り材109を設ける等適宜であり、全体として美観に優れた緑化エリア108が形成される。尚、敷設面105と植栽基盤100の間には粘着剤又は接着剤を塗布していることから、植栽基盤100の耐負圧力が向上することとなる。この粘着剤又は接着剤の塗布は全面に行っても良く、又は部分的に塗布しても良く、更には塗布しなくても良い。尚、植栽基盤100の撤去或いは移設等を考慮すると、粘着剤の方が良い。上記見切り材109としてはどのようなものであっても良く、石材、木材、発泡材、樹脂成型材、鋼板の折り曲げ材、押出し成型材、ゴム等適宜であり、見切り材109は植栽基盤100に固定、敷設面105に固定、非固定等適宜であり、且つ固定方法も接着固定、粘着固定、ビス固定、アンカー固定等適宜であり、緑化エリア108と非緑化エリアを仕切ることができればどのような構造、材質であっても良い。
【0032】
尚、
図3に示すように、第1実施例の植栽基盤100は、例えば、図面上で上が高勾配で下が低勾配の場合、「0」の貯水又は保水用凹部102に給水などで水が供給され、「0」部が満水になると、まず横方向の連通部103aの溝が深い箇所を通って「1」更には「2」へと水が流れると共に貯水又は保水されていく。その後、横方向が全て満水となると、次に連通部103bの溝が浅い縦方向で且つ勾配に沿って水が流れ、「3」、「4」更には「5」へと水が流れると共に貯水又は保水されていくこととなり、確実に植栽基盤100全体に水分が行き渡ることとなる。尚、給水や降雨などで全ての貯水又は保水用凹部102が満水となると、孔104或いは植栽基盤100相互間から排水されることは言うまでもない。
【0033】
尚、本発明で載置される育成材106としては、例えばパーライト、バーミキュウライト、ピートモス、バーク堆肥、チャフコン、木質腐朽有機物、ゼオライト、木炭、下水或いは浄水場から発生する汚泥、或いは汚泥の焼却灰、火山灰、竹炭等とすることができ、又、これらの内の数種類を選定し、これらを保水性、排水性を良好にするためにバランス良く配合したもの、若しくはこれらの数種類を層状に設けたもの、或いはこれらの単体で若しくは配合して固化しブロック状にした軽量育成材や、スポンジ、ロックウール、ウレタン、ヤシガラ等の繊維材等を結合してなるマット状の軽量育成材等としてもよい。かかる通気性良好な軽量育成材を育成材として採用することにより、植物の根が傷むことを防止でき、又、これらの軽量育成材による荷重は従来の客土の約1/3程度であることから、敷設面105への荷重負荷を軽減することができる。尚、ブロック状、或いはマット状の育成材を使用すると施工性が向上すると共に飛散を防止することができる。また、粒状の育成材を使用するとコスト低減効果を発揮することができる。
【0034】
また、育成材106に施される植物107は芝等の地被植物、草花、木、セダム等の多肉植物、蔓性植物、苔等適宜であり、これらの組み合わせであっても良く、更には、これらの植物の種を播種して施す、或いはこれらの植物をマット状にして育成材上に載置する、或いはこれらの植物をポット状として育成材に植栽を施す等適宜である。尚、ポット状の植物を施す場合は、育成材106として、比重が重いものを使用する或いは上層だけ比重の重いものを使用すると好適であり、育成材106の飛散防止効果が発揮できる。
【0035】
また、敷設面105とは、植栽基盤100が設置可能な箇所であれば全て含まれ、例えば建物の屋上に直接、或いは防水シート上、或いは防水シート上に更に設けられた耐根シート上等適宜であり、更には山部や谷部が連続して設けられる折板屋根等の平面である必要もなく、植栽基盤100を設置する箇所を意味している。
【0036】
本実施例の植栽基盤100を使用することにより、例えば給水などを施す場合、給水などにより供給された水分が植栽基盤100全体に行き渡るため、結果的に植物107に対して十分に水分を与えることができ、良好に生育させることが可能となる。しかし、セダムや苔等、植物107の種類によっては、給水を施す必要がなく、自然降雨で植物を生育することができる。
【0037】
また、粘着剤又は接着剤で敷設面105に貼り付けるだけで良いため、安価に、且つ確実に、早く敷設面105に施工することが可能となる。
【0038】
また、底部101の裏面が凹凸形状となっているため、敷設面105に水分がたまることがなく、良好な排水が施される。
【0039】
また、孔104の敷設面と離れているため、排水が良好に行われるだけでなく、植物107の根に対して新鮮な空気を送ることが可能であるため、良好な植物107の生育が可能となっている。
【0040】
<第2実施例>
次に、本発明の第2実施例について、上記第1実施例と異なる箇所の詳細を説明する。
図4〜
図6は本発明の第2実施例の植栽基盤を示し、
図4は植栽基盤を示す図であり、
図5は植栽基盤を敷設面に敷設した状態を示す図であり、
図6は植栽基盤と給水設備との関係を示す図である。
【0041】
図4に示すように、第2実施例の植栽基盤200は平面視略正方形の平板状からなる底部201と、この底部201に縦横10個ずつ均等に合計100個が配列され、底部201より下方に、且つ平面視略八角形状にへこんでいる貯水又は保水用凹部202aが形成されており、この貯水又は保水用凹部202a相互を凹溝からなる連通部203で連通している。この貯水又は保水用凹部202aが本願発明の第1の貯水又は保水用凹部202aを意味しており、相互に連通部203a、203bで連通された状態となっている。
【0042】
この連通部203は、図面上、横方向に隣り合う貯水又は保水用凹部202a相互を連通する連通部203bと、図面上、縦方向に隣り合う貯水又は保水用凹部202a相互を連通する連通部203aとで、溝の深さが異なっており、図示横方向の溝が深くなっている深溝連通部203aと、図示縦方向の溝が浅くなっている浅溝連通部203bで構成されている。
【0043】
また、縦横に隣り合う4個の貯水又は保水用凹部202a及びこれらを連通する連通部203a、203bに囲まれた底部201のうちの一部に、平面視略円形に下方にへこんでなる貯水又は保水用凹部202bが形成されており、且つこの貯水又は保水用凹部202bの略中心部に上方に前記底部201と略同一高さまで突出した面状部211が形成され、この面状部211に上下に貫通する孔204が穿設されており、余剰水が排水されると共に通気が可能な構造となっている。更に、前記面状部211の周りに形成された貯水又は保水用凹部202bを跨ぐように上方にトンネル状に突出した経路部212が四方に形成されており、孔204から排出された余剰水がどの方向へも流れ出ることが可能で、且つ通気も可能な構成となっている。尚、孔204は植栽基盤200の辺中央相互を結ぶ中心線上に存在する面状部211には、4つ穿設され、他の面状部には5つ穿設されている。
【0044】
また、縦横に隣り合う4個の貯水又は保水用凹部202a及びこれらを連通する連通部203a、203bに囲まれた底部のうちの前記面状部211が形成されていない箇所には、同様に貯水又は保水用凹部202bが形成され、且つこの貯水又は保水用凹部202bの略中心部に前記面状部211よりも上方で、且つ後述する側壁215と略同一高さまで突出している筒状突出部213が形成されており、この筒状突出部213の周りには補強用突状部であるリブ214が四方に放射状に形成されている。これらの貯水又は保水用凹部202bが本願発明の第2貯水又は保水用凹部202bを意味しており、独立して存在している。また、筒状突出部213にリブ214を設けているため、ある程度の上方から、或いは側方からの力による変形、破損を防止することが可能になっている。
【0045】
また、底部201の周縁には、上方に側壁215が立設しており、且つ側壁215の上端部を外方に屈曲延設してなる鉤状連結部216で形成されている。この鉤状連結部216は、隣り合う2側壁が幅広及び高さの高い幅広連結部216aとし、他の隣り合う2側壁が幅狭及び高さの低い幅狭連結部216bとして形成され、この幅狭連結部216bに他の植栽基盤の幅広連結部216aを被せることにより、連結が可能な構成となっている。また、角部分はこれら鉤状連結部216が干渉しないように切断部217が形成されており、良好な連結作業を行うことが可能となっている。
【0046】
また、側壁215及び鉤状連結部216の上面には、後述する給水管219を配設可能な凹部218が1つの側壁215に5箇所形成されており、好きな箇所に給水管219を配設可能な構成となっている。
【0047】
以上からなる植栽基盤200を
図5に示すように、敷設面205に敷き詰める際に、幅狭連結部216a上に幅広連結部216bを被せるように連結させながら敷設し、その上に、育成材206を載置すると共に、前記凹部218に給水管219を配設し、更には育成材206に植物207を施すことにより、緑化エリア208が形成されることとなる。尚、上記第1実施例同様に、縁部である縁石などの見切り材209及び粘着剤又は接着剤の塗布を行う。尚、後述するように給水管219を配設する際に、給水管219への水の供給、停止を行う電磁弁221を収納するための電磁弁収納部材220が設けられており、見切り材209の一部の役割を果たしている。
【0048】
前記育成材206を載置する際に、育成材206の厚さを必要としない植物207の場合は、植栽基盤200から立設している筒状突出部213の上端を育成材206の厚さとして、均一に載置することができる。つまり、筒状突出部213の高さが育成材206の最低の厚さの場合の目安としての役割を果たしている。また、育成材206の水平方向への移動も未然に防止している。
【0049】
また、前記給水管219の配設方法は、
図6に示すように電磁弁収納部材220に収納された5つの電磁弁221から給水管219が出ており、1個の植栽基盤200の1辺に設けられた5つの凹部218から植栽基盤200内に給水管219が入り込んでおり、各給水管219は屈曲しながら、且つそれぞれの凹部218を利用して各植栽基盤200に行き渡り、給水を可能にしている。尚、給水管219としては多孔質パイプ、浸み出しパイプ、ドリップパイプ等適宜である。
【0050】
本実施例の植栽基盤200を使用することにより、第1実施例の効果及び実施例の説明中に説明した効果を奏すると共に、電磁弁収納部材220を見切り材209の一部として使用するため、別途電磁弁221を収納するための部材を設ける必要がなく、美観に優れた緑化エリア208を形成することが可能と共に、コストダウン効果も得られる。
【0051】
また、給水管219を緑化エリア208内で引きまわしているため、別途緑化エリア208外に給水管219を収納するための部材を設ける必要が無く、美観に優れた緑化エリア208を形成することが可能と共に、コストダウン効果も得られる。
【0052】
また、給水管219は植栽基盤200の凹部218を通って、植栽基盤200内に入り込んでいるため、給水管219自体が安定して配設することが可能であると共に、移動する虞が無く、確実に給水を行うことができる。
【0053】
また、筒状突出部213の下端に貯水又は保水用凹部202bが存在するため、植物207の根が筒状突出部213に沿って下方へ向かい、水分が存在する貯水又は保水用凹部202bに到達するため、確実に植物207へ水分が供給され、良好な生育が可能と共に、根絡みも良好で、植物207の飛散防止効果も得られる。また、筒状突出部213の下端が敷設面205に当接していることから、強度向上が図られている。
【0054】
また、連通部203で連通されている第1の貯水又は保水用凹部202aと独立して存在している第2の貯水又は保水用凹部203bが存在するため、十分な貯水又は保水量を確保できると共に、第1の貯水又は保水用凹部202aに貯水又は保水されている水分は連通部203を利用して早期に植栽基盤200全体に行き渡らすと共に、第2の貯水又は保水用凹部202bに貯水又は保水されている水分は育成材206の毛細管現象を利用して徐々に植栽基盤200全体に行き渡らすことができ、良好な植物207の生育が可能となっている。また、貯水又は保水用凹部203を複数有することから、敷設面205に当接する面が増え、粘着或いは接着面が増えて敷設面205への固定強度が向上する。
【0055】
また、側壁215が存在することから、育成材206が粒状であっても対応することができ、育成材206が流出することを防止可能となっており、また、植栽基盤200を敷設面205に敷設する前に、予め植栽基盤200に育成材206を載置充填して、敷設面205に敷設する、或いは植栽基盤200に育成材206を載置充填すると共に植物207を施しておいて、敷設面205に敷設する等、様々な対応が可能となっているが、植栽基盤200の強度等によっては、育成材206の載置充填及び植物207を施す工程は敷設面205への敷設後の方が良い場合もある。
【0056】
また、鉤状連結部216により植栽基盤200相互を連結しているため、耐負圧に対して強くなると共に、植栽基盤200の移動、植栽基盤200相互の隙間等の発生を防止することが可能となっており、確実に、簡単に敷設面205に植栽基盤200を複数敷設することが可能となっており、植栽基盤200相互の位置ずれも未然に防止することができる。
【0057】
<実施例の変形例等>
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は要旨の範囲内において、拡張及び変形が可能であり、各発明や実施例の構成の他に、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用構成が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものも含まれ、例えば下記のような変形例も包含される。
【0058】
上記植栽基盤は、平面視正方形で説明したが、多角形、円形、楕円形、直線と曲線を組み合わせた外形形状等適宜であり、正多角形ではなく、長方形、菱形等適宜であり、且つ植栽基盤の各種構成の個数、形状、大きさ(寸法)、位置などは上記実施例に限定さるものではなく、また、各種構成を植栽基盤に対して一体に成形する或いは別体で成形して組み合わせる構成であっても良い。特に、第2実施例の筒状突出部は、育成材の載置厚さによって、様々選定できるようにしても良い。また、各種構成に関して、本発明の要旨の範囲内において、不要なものは削除しても良い。更に、上記実施例では連通部を凹溝とし、深さを異ならせているが、幅を異ならせる、数を異ならせる、これらの組み合わせで異ならせる等適宜であり、必ずしも異ならせる必要もなく、更には無くても良い。
【0059】
例えば、
図7(a)に示すように、植栽基盤300を底部301に平面視円形の4個の貯水又は保水用凹部302を4個形成し、図面視横に並ぶ貯水又は保水用凹部302相互を幅の広い凹溝の広溝連通部303aで連通し、図面視縦に並ぶ貯水又は保水用凹部302相互を幅の狭い凹溝の狭溝連通部303bで連通すると共に、底部301の適宜箇所にスリット状の孔304を複数形成する構成であっても良く、本実施例の植栽基盤を使用することにより、育成材が粒径の場合であって落下することなく、確実に排水或いは通気が可能となる。
【0060】
また、
図7(b)に示すように、植栽基盤400を底部401に平面視略円形で相互に連通部403a、403bで連通してなる貯水又は保水用凹部402aを4個形成し、図面視横に並ぶ貯水又は保水用凹部402a相互を幅の広い凹溝の広溝連通部403aで連通し、図面視縦に並ぶ貯水又は保水用凹部402a相互を幅の狭い凹溝の狭溝連通部403bで連通すると共に、貯水又は保水用凹部402aと連通部403a、403bで囲まれた底部401に独立した貯水又は保水用凹部402bを形成すると共に、貯水又は保水用凹部402aには、平面視四角形状の筒状突出部413を形成してなる構成であっても良く、本実施例の植栽基盤を使用することにより、植栽基盤の周りから先に水分が行き渡らせることができると共に、孔を有さないため、別途孔開け加工が不要となり、より安価に製造することが可能となる。尚、余剰水の排水或いは通気は、植栽基盤400相互間の隙間で行う構成となっている。
【0061】
また、
図7(c)に示すように、植栽基盤500を底部501の四隅部分に平面視小さく、更に図面視横方向で向かい合う辺の略中央部近傍に平面視大きく、凹溝の全てが同じ深さ及び幅の連通部503で連通された平面視四角形の貯水又は保水用凹部502aを合計6個形成し、他の底面501には丸状の孔504を複数形成し、周辺には連結部などが存在しない側壁515を立設し、且つ図面視縦方向で向かい合う2辺の側壁515には給水管を保持可能な凹部518が形成されており、更に、底部501に平面視円形で相互に独立して形成された貯水又は保水用凹部502bが形成され、この貯水又は保水用凹部502bからは筒状突出部513が突出形成されている構成であっても良く、本実施例の植栽基盤を使用することにより、育成材を載置収納した状態、或いは育成材を載置収納し植物を施した状態で敷設面へもって行くことができ、施工性が向上すると共に、水分が行き渡りにくい給水管から慣れた位置に貯水又は保水用凹部502a、502bが存在することから、植栽基盤全体に水分を行き渡らすことが可能となる。
【0062】
また、
図7(d)に示すように、平面視長方形の植栽基盤600の底部601に図面視横に3個、縦に4個に並んで合計12個の平面視四角形のそれぞれ独立した貯水又は保水用凹部602を形成し、これを真空成形で形成する構成であっても良く、本実施例の植栽基盤を使用することにより、更に安価な植栽基盤を製造することが可能となる。
【0063】
また、給水管の配設方法は適宜であり、従来通り、緑化エリア外に給水管を配設し、必要箇所から緑化エリア内に給水管を入り込ませる構成であっても良く、また、電磁弁収納部材もなくても良い。更には、
図8に示すように水源近くに電磁弁を並べて、必要系統数を緑化エリアまで配管用のカバー225内に収納した状態で配設し、それぞれの配管を緑化エリア内に導く構成であっても良い。
【0064】
また、
図9に示すように、例えば第2実施例の場合、植栽基盤200に入り込んだ給水管219のあばれを防ぐための給水管保持部材222を筒状突出部213に設けても良く、安定した給水管219の配設が可能となる。この給水管保持部材222は、図に示すように給水管219を保持する細長状の基部223と、基部223の長手方向両端に下方に屈曲し、植栽基盤200の筒状突出部213に係合する係合部224を有し、筒状突出部213に係合部224を係合させる(突き刺す)ことにより、基部223の下端で給水管219を保持する構成となっており、確実に、安定して給水管219を保持することが可能となっている。
【0065】
また、本発明の緑化エリアのボーダー部処理構造として、例えば第2実施例の植栽基盤200を使用した場合、例えば
図10(a)の切断箇所S1、S2にて切断し、
図10(b)に示すように外側の2つの外側切断片230a及び中央の1つの中央切断片230bが形成される。尚、三分割の中央切断片230bに関しては、後述する外側切断片230aの被せ時に邪魔となる側壁等が不要なため、切断箇所S2を切断することにより側壁を切断する。
【0066】
以上からなる中央切断片230bに覆い被せるように重ね合わせ、且つ1対の外側切断片230aの切断箇所か略接するように配置することにより、
図10(c)に示すように貯水又は保水用凹部、連通部、筒状突出部が位置決め効果を発揮して図面上横幅の小さい植栽基盤200aが作られる。この植栽基盤200aをボーダー部に設置しても良い。
【0067】
更に、図面上高さを小さくしたい場合は、
図10(d)に示すような切断箇所にて切断して、
図10(e)に示すように新たな切断片230a及び230bを形成し、これらを組み合わせることにより、
図10(f)に示すように幅及び高さの小さい植栽基盤200bが形成され、この植栽基盤200bをボーダー部に設置しても良い。
【0068】
以上のように、様々な幅及び高さの植栽基盤を作ることが可能であるため、正規の植栽基盤200と縁部である見切り材、建物の壁、パラペット等との間に残余空間が存在したとしても、簡易に対応することが可能となり、様々な緑化エリアを形成することが可能となる。
【0069】
尚、上記緑化エリアのボーダー部処理構造は、必要に応じて外側切断片230a相互の接合部に接着テープ等で接着しても良く、より強固なボーダー部の植栽基盤を形成することが出来ると共に、より確実に育成材の流出を防止することができる。
【0070】
以上、上記構成の緑化エリアのボーダー部処理構造を採用することにより、粒状の育成材は、側壁の突き合わせ部分にて流出を防止すると共に、貯水又は保水用凹部は突き合わせ部分においても、下に存在する中央切断片230aにより、確実に機能を維持することが可能となる。
【0071】
尚、緑化エリアのボーダー部処理構造について説明したが、必ずしも外側切断片230aの切断箇所相互が略接する必要はなく、離れていても良い。また、逆に外側切断片230aの切断箇所相互が接しており、接着テープなどで接着することにより、中央切断片230bを使用しない構成であっても良い。また、中央切断片230bを外側切断片230a上に被せるように重ねる構成であっても良く、植栽基盤底面と敷設面に段差が生じることがなく、好適である。また、分割片は必ずしも3つである必要はなく、組み合わせる分割片は2つ以上であれば、全て含まれる。
【0072】
また、植栽基盤自体を真空成形にて形成すると安価で好適であるが、必ずしも真空成形で行う必要はなく、射出成形等であっても良く、また、材質も樹脂である必要なく、鋼板、石材、木材、発泡材等適宜であり、例えば鋼板なら絞り加工、曲げ加工や溶接、組立等により成形する等適宜である。
【0073】
尚、樹脂などの射出成型の場合は、例えば連通部を凹溝にする必要はなく、例えば貯水又は保水用凹部の側部相互を連通する孔であっても良く、孔の高さ、径、形状、数、これらの組み合わせを異ならせる等適宜であり、必ずしも異ならせる必要もない。更に、連通部を不織布等毛細管現象が起こる部材を貯水又は保水用凹部相互間に配置する構成であっても良く、これら毛細管現象が起こる部材を変更する、或いは部材の幅、厚さを変更する等適宜である。
【0074】
また、貯水又は保水用凹部は、貯水又は保水可能であれば全て含まれ、貯水の場合は、例えば底部上に仕切板を設けてその上に育成材を充填する、或いは育成材をマット或いはブロック状として貯水又は保水用凹部全体に侵入しないような構造とし、貯水又は保水用凹部に水分を貯留可能な構造であれば良く、また、保水の場合は、植栽基盤自体に粒状の育成材を充填することにより、保水する或いは、育成材とは異なる保水材を貯水又は保水用凹部に充填或いは設ける構成とし、貯水又は保水用凹部に水分を保持可能な構造であれば良い。
【0075】
また、第2実施例の鉤状連結部は必須条件ではなく、無くても良い。更に、鉤状である必要はなく、様々な連結構造も含まれる。