(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5907583
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】原子炉制御棒のリサイクル方法
(51)【国際特許分類】
G21F 9/30 20060101AFI20160412BHJP
【FI】
G21F9/30 Z
G21F9/30 531F
【請求項の数】18
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-500487(P2015-500487)
(86)(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公表番号】特表2015-522792(P2015-522792A)
(43)【公表日】2015年8月6日
(86)【国際出願番号】US2013030103
(87)【国際公開番号】WO2013180785
(87)【国際公開日】20131205
【審査請求日】2014年10月3日
(31)【優先権主張番号】13/417,771
(32)【優先日】2012年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514228804
【氏名又は名称】アレヴァ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィス、ウェスリー
(72)【発明者】
【氏名】マシューズ、ブレット
【審査官】
藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭60−201293(JP,A)
【文献】
特開昭63−081296(JP,A)
【文献】
特開昭64−084200(JP,A)
【文献】
特開昭63−088500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F 9/30
G21C 7/00−7/36
G21C 19/00−19/50
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
AgInCd吸収棒を備える使用済制御棒からのAgInCd吸収棒の材料をリサイクルする方法であって、
使用済制御棒からの前記AgInCd吸収棒を第1のセクションおよび第2のセクションに区分する段階と、
前記AgInCd吸収棒の前記第2のセクションの前記材料をリサイクルする段階と、を備え、
前記第1のセクションは前記第2のセクションより高い放射能を有する
方法。
【請求項2】
前記使用済制御棒は被覆管を含み、前記AgInCd吸収棒は前記被覆管の中にあり、前記区分する段階は前記被覆管を切断する段階を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記区分する段階は、前記AgInCd吸収棒と前記被覆管とを一緒に切断する段階を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記制御棒は、被覆管を含み、前記AgInCd吸収棒は複数の棒の状態で前記被覆管の中に設置され、前記区分する段階は、前記複数の棒のうちの第1の棒を、前記複数の棒のうちの別の棒から隔離する段階を含み、前記第1の棒は前記第1のセクションを画定する
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の棒の長さは、前記制御棒の前記第1の棒の使用の前に予め決定され、前記長さは、前記使用の間の前記第1の棒の予期される中性子照射に関する分析的調査に依存する
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記区分する段階は、前記AgInCd吸収棒を前記第1のセクションと前記第2のセクションの少なくとも一部とに切断する段階を含む
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のセクションは前記使用済制御棒の前記AgInCd吸収棒の最下部を含む
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記区分する段階の前に前記使用済制御棒をスパイダから取り外す段階をさらに含む
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記区分する段階は、前記制御棒がスパイダに取り付けられている間に起こる
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記AgInCd吸収棒の前記第2のセクションの前記材料の前記リサイクルする段階は、新たな制御棒に前記第2のセクションを再利用する段階を含む
請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記AgInCd吸収棒の前記第2のセクションの前記材料の前記リサイクルする段階は、前記第2のセクションの前記材料を新たな制御棒へと処理する段階と、前記第2のセクションの前記材料を複数の別個の元素へと析出させる段階と、前記第2のセクションの前記複数の別個の元素を別個の材料として用いる段階と、のうちの少なくとも1つを含む
請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記使用済制御棒に沿った少なくとも1か所の位置において放射能レベルを決定する段階をさらに含み、前記区分する段階は、決定された前記放射能レベルに依存する
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
ガンマスキャンが原子炉炉心の中性子束に曝された前記使用済制御棒の少なくとも一部分に沿って実施され、前記区分する段階は、前記ガンマスキャンによって決定された前記放射能レベルに依存する
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のセクションの放射能レベルは、0.05Curies/mmより小さいか等しい
請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のセクションの長さは100cmより短いか等しい
請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のセクションの長さは50cmより短いか等しい
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のセクションの長さは少なくとも10cmである
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記使用済制御棒に沿った少なくとも1か所の位置における、被覆管の中の前記AgInCd吸収棒の膨張を決定する段階をさらに備え、前記区分する段階は前記膨張に依存する
請求項1から17のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して原子炉に関し、より具体的には原子炉の制御棒に関する。
【背景技術】
【0002】
制御棒は原子炉で使用され核分裂率を制御する。加圧水型原子炉(PWR)において、制御棒は一般的に制御棒クラスタ内に配置される。
図1に示すように、それぞれの制御棒クラスタ10はスパイダ12を含み得る。スパイダ12からは制御棒14が垂直に下方に延在する。制御棒14は、一般的にステンレス鋼製またはNi基合金製の被覆管16を有す。被覆管16はスパイダ12に固定される。被覆管16は、底部エンドキャップ20および上部エンドキャップ22を有し得て、空洞部18を画定する。空洞部18は、1または複数の吸収棒30で充填される。吸収棒30は一般的に円柱状であり、スプリング24により把持される。PWRの制御棒の吸収棒は、銀、インジウムおよびカドミウム、すなわちAgInCd、で作られることが多い。例えばB
4C製の吸収体ペレットが、吸収棒30とスプリング24との間に挿入され得る。制御棒クラスタ10は、原子炉炉心の反応度を調整すべく、スパイダ12によってPWRの燃料集合体のガイドシンブルへと位置を下げることが可能である。原子炉運転中は、中性子が制御棒クラスタ10を貫通し、吸収棒の材料は放射化し、他元素へ変わる。放射化レベルは材料の累積照射に依存し、上部セクションに比べて原子炉炉心により深く差し込まれた底部エンドキャップ20に最も近い吸収棒30の底部セクションは、中性子によって放射化されて放射能が最も高い。
【0003】
米国特許第4,928,291号、米国特許第5,183,626号および米国特許第5,889,832号には、制御棒クラスタの記載があり、ここに参照として本明細書中に組み込む。
【0004】
米国特許第4,650,606号には、ホルダに固定された汚染した使用済棒を切断器によって切り離し、そして格納容器に格納することの記載がある。
【0005】
米国特許第4,383,394号には、核燃料集合体部分などの照射を受けた構成要素を切り離すための切断装置の記載がある。
【0006】
大韓民国特許出願要約2006−0027472には、核燃料制御棒の切断に必要な時間を短くすることが可能な複数の切断器を用いて、核燃料制御棒を自動的に切断する装置の記載がある。
【0007】
日本特許出願第06−182414号には、原子炉使用済案内管切断装置の記載がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、制御棒からの吸収棒の材料のリサイクルを可能にすることである。
【0009】
本発明は、AgInCd吸収棒を備える使用済制御棒からのAgInCd制御棒吸収棒の材料のリサイクル方法を提供する。この方法は、使用済制御棒からのAgInCd吸収棒を第1のセクションと第2のセクションとに区分する段階と、AgInCd吸収棒の第2のセクションの材料をリサイクルする段階と、を備える。第1のセクションは第2のセクションよりもより高い放射能を有す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】スパイダに取り付けられた複数の制御棒を有する従来技術の制御棒クラスタを概略的に示したものである。
【0011】
本発明は、制御棒が2つのセクションに区分される2つの好適な実施形態に関して、概略的に説明されるであろう。
【0012】
【
図2】制御棒が、被覆管および吸収棒の材料を通して切断される第1の実施形態の方法を概略的に示したものである。
【0013】
【
図3】制御棒が被覆管を通して単独で切断される第2の実施形態の方法を概略的に示したものである。
【0014】
【
図4A】使用済制御棒の直径を、制御棒の最下部からプロフィロメトリスキャンしたものである。
【
図4B】
図4Aとは異なる使用済制御棒の直径を、制御棒の最下部からプロフィロメトリスキャンしたものである。
【0015】
【
図5A】使用済制御棒を制御棒の最下部からガンマスキャンしたものである。
【
図5B】
図5Aとは異なる使用済制御棒を制御棒の最下部からガンマスキャンしたものである。
【0016】
【
図6】使用期間にわたる、吸収棒に沿う位置における拡径の分析的調査を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
例えば、底部エンドキャップ20に最も近く、放射能の高い吸収棒の下端のセクションである第1のセクションを区分することで、放射能のより低い、残った第2のセクションを有利にリサイクル可能である。リサイクルは、未処理の第2のセクションを新たな制御棒に再利用する段階と、第2のセクションの材料を処理して新たな制御棒にする段階と、別用途に使用すべく制御棒の材料を処理する段階、または、将来の決まっていない使用のために第2のセクションを格納する段階と、を含み得る。AgInCd吸収棒は、特に貴金属成分であるAgおよびInが、コストがかかるので、新たな制御棒の製造するためのコストを大幅に削減でき、または第2のセクションを売却または他の方法でリサイクルして全運転コストを削減できる。この材料の他の用途として考えられるものに、例えば化学的分離方法でAg、InまたはCdを析出させた後、LCD製造にInを使用することなどがある。
【0018】
図2は、制御棒14の吸収棒30が、上部エンドキャップ22と底部エンドキャップ20との間に設置されるAgInCd製の3つの吸収棒、吸収棒32、吸収棒34、吸収棒36で構成される第1の実施形態を示す。制御棒14は、スパイダ12に取り付けられたままでよいし、または、例えば参照として組み込まれた米国特許第5,889,832号で議論されるように、上部切断または物理的な分離処理によりスパイダ12から取り外されてもよい。
【0019】
制御棒14が上部からスパイダ12か、別個のグリッパのどちらかによって把持されたまま、切断装置50は被覆管16および棒36の両方を通して切断部52を成し得て、吸収棒の最下部に対応するより高い放射能を有する吸収棒30の第1のセクション60と、リサイクルのための吸収棒30の第2のセクション62とを作る。ここで、第2のセクション62は、吸収棒32、34、および吸収棒36の切断部52より上のセクションを含む。しかしながら、リサイクルする第2のセクション62は、第1のセクション60を除く吸収棒30全体を含む必要はない。
【0020】
切断装置50が概略的に示されるが、切断装置50は、ここに全部が参照として本明細書中に組み込まれる、米国特許第4,650,606号、米国特許第4,383,394号、大韓民国特許出願要約2006−0027472、または日本特許出願第06−182414号に記載される切断装置と、例えば同様に構成されてもよい。
【0021】
概略的に示すように、第1のセクション60は底部エンドキャップ20および切断部52より下の被覆管16と一緒に、使用済制御棒14が取り出された原子炉の使用済燃料プール80内の格納容器82へ、底部グリッパで移動させることが可能である。
【0022】
原子炉運転中の、吸収棒の材料のクリープと膨張との累積効果による吸収棒30の拡径のために、吸収棒30の第1のセクション60は被覆管16と相互作用したことが考えられる。しかしながら、吸収棒36の切断部52より上のセクション、吸収棒32および吸収棒34は、拡がらず、被覆管16と相互作用を生まなかったはずである。このように、一たび切断部52が作られると、放射能のより低い第2のセクション62は被覆管16から容易に落下する。切断中、スパイダ12または上部グリッパは底部グリッパと一緒に、例えば制御棒14の上部および制御棒14の底部の両方を一緒に、例えばリサイクル貯留槽90上で把持し得る。切断が完了した後、底部グリッパは、底部エンドキャップ20および切断部52より下の被覆管16と一緒に第1のセクション60を使用済燃料プール80内の格納容器82へ移動させ得る。吸収棒36の切断部52より上のセクション、吸収棒34および吸収棒32、すなわち第2のセクション62は、リサイクル貯留槽90の中へ落下する。
【0023】
図4Aは、制御棒14の1つの例において、底部エンドキャップの接続部から約8cm以降で、どのようにして制御棒の拡径が実質的に終わるかを例として示したものである。
図4Bの例は、別の制御棒14に関するものであり、制御棒の拡径は、吸収棒の底部から約15cmまで実質的であり、吸収棒の底部から約50cm以降では停止する。切断部52は、切断部52より上の吸収棒30を被覆管16から容易に取り外すことが確実にできるよう、少しでも実質的な拡大が起こっていれば、好ましくはその位置より上であるほうがよい。好ましくは、この方法は、故に、使用済制御棒14に沿った少なくとも1か所の位置における、被覆管16内の吸収棒30の膨張を決定する段階を含む。それから切断部52の位置は決定された膨張に依存するものであり得る。切断部52の位置は、特定の制御棒14の実際の測定に基づく必要はなく、分析的予測、または制御と分析的予測との組み合わせに基づいてもよい。例えば、プロフィロメトリのレポートまたはクラスタ10の制御棒14のうちの少なくとも1つに対する分析的予測が実行され得て、それからこのレポートは、そのクラスタ10の全ての制御棒14に対して、またはクラスタ10の対応するバンクの全ての制御棒14にさえも使用され得て、膨張を決定する。しかしながら、レポートまたは予測は、各個別の制御棒14に対しても実行され得る。
【0024】
切断部52の位置は、吸収棒30の第2のセクション62の予見される使用に依存しながら、吸収棒30の放射能にも依存するものであり得る。
図5Aは、クラスタ10のシャットダウンバンクからの制御棒14の下部のガンマスキャンを示す。吸収体材料の放射能は、約40cm以降、および60cmまでには明らかに横ばい状態になった。
図5Bは、クラスタ10の温度制御バンクからの制御棒14の下部のガンマスキャンを示す。吸収体材料の放射能は、より緩やかに弱まり、100cmまでには横ばい状態になる。放射能が横ばい状態になる実際の位置は、デザイン、クラスタ10の用役の種類、原子炉の種類、および崩壊時間の長さに依存するであろう。例えば、クラスタの主制御バンクで用いられたクラスタ10の制御棒14は、決してリサイクルされ得ない。なぜなら、クラスタの他のバンクで用いられたクラスタ10の他の制御棒14が単に先端部分のみ曝され得るのに対し、吸収棒30の耐用年数を通して挿入され、ゆえに放射化された部分は、長すぎると言えるからである。さまざまな放射能レベルに対処するための制御棒14の処理能力およびリサイクル施設もまた要因になり得て、その能力がある場合は、放射能の横ばいが起こる前においてでさえも切断し得る。また、クラスタ10はリサイクル施設に輸送され得て、そしてスパイダ12から離された制御棒14またはクラスタ10は原子炉プラントにおいて離され、そしてリサイクル施設によって処理され得る。
【0025】
好ましくは、切断部52は、切断部52近くの第2のセクション62の放射能レベルが0.05キュリー/mmに等しいか小さい位置において成されるのがよい。切断部52はまた、第1のセクション60の長さが約100cmかそれより短く、最も好ましくは約50cmかそれより短くなるような位置に生じるのがよい。しかしながら、少なくとも10cmの長さであることが望ましい。これらの長さにすると、リサイクル可能な材料の量を最大にする助けとなる。
【0026】
図2に示すように、AgInCd吸収棒32、AgInCd吸収棒34および吸収棒36の切断部52より上のセクション、すなわち第2のセクション62はそれから、例えば、同じ原子力発電所用に、溶接された新たな底部エンドキャップ120を有する新たな被覆管110が設けられ得るリサイクルステーション100においてリサイクルされ得る。棒32および棒34は他の同様なサイズの棒と一緒に、新たな被覆管110に配置され得る。棒36からの一部セクションもまた、棒36に追加的な材料を足すことによって、または失った材料と同じサイズの新たな棒を足すことによって再利用され得て、例えば、新たな被覆管110に4本の棒が存在するようにしてもよい。棒36からの一部セクションは、例えば、新たな被覆管110の最上部に位置してもよい。新たな上部エンドキャップがリサイクルステーション100において供給され得て、もしあればスプリング24を備え付けた後、新たな被覆管110に溶接され得る。新たな制御棒はそれから、クラスタに連結される。第2のセクション62は切断部52より上の被覆管16と一緒に、例えば、切断部52に、臨時のプラグをあてがうことで、または制御棒14が上下逆である間に使用済の制御棒14を切断することで、リサイクルステーション100へ同じように移動させ得ることに注意すべきである。
【0027】
新たな制御棒の第2のセクション62を再利用する代わりに、吸収棒32、吸収棒34および吸収棒36の切断部52より上のセクションはまた、後に使用すべく、または再処理すべく格納もされ得る。
【0028】
図3は、制御棒14が被覆管16を通して切断部152において単独で切断される第2の実施形態を示す。グリッパが、切断部152より下の被覆管の下側のセクションを離す場合、棒36全体はそれと共に離れ、吸収棒30の第1のセクション160を画定する。クリープ、膨張および棒36の下部と被覆管16との間の相互作用により、棒36、切断部152より下の被覆管16および底部エンドキャップ20は1つの固まりとして移動し得るであろう。たとえそうでなくとも、棒36は、直立状態に把持される場合、被覆管16の切断されたセクションのままであろう。この実施形態は、複数の棒が供給され、迅速に切断し処理できる場合にのみ有用である。棒32および棒34はそれから、吸収棒30の第2のセクション162を画定し得て、例えば
図2に関して記載したようにリサイクルされ得る。加えて、棒36の最上部は、使用済燃料プール内に、またはリサイクルステーション内に置かれる別のツールで切断され得て、棒32および棒34と共に、または別個にリサイクルされ得る。
【0029】
さらに、第2の実施形態と共に、例えば
図6に示されるように、定められた、または予期される使用期間に対して、吸収棒に沿った少なくとも1か所の位置における、制御棒14の照射を予め決定し、対応する拡径および放射能レベルを求めるべく、分析的調査が用いられ得る。そして吸収棒は分析的調査に依存して設計され得て、第1のセクション160の、および第2のセクション162の1または複数の吸収棒のうちの吸収棒36の望ましい長さを決定する。吸収棒はそれから製造、輸送され、クラスタにおいて使用され得る。その後被覆管は制御棒14の使用終了時に区分され得て、第2のセクション162の材料はリサイクルされ得る。
【0030】
吸収棒の材料は1本の棒であっても、何れの本数の複数の棒であってもよいことに注意すべきである。また、好適な実施形態は切断について記載したが、区分(sectioning)という用語は切断(cutting)以外の他の方法も含み得る。