【実施例】
【0100】
実施例1
多孔質ガラスへのSiの析出
実施例1は、例えばVycor(登録商標)法により作製されたガラスである多孔質ガラスの作製、ならびに発生した多孔質構造での引き続くSiの析出に関するものである。
【0101】
多数のガラスには偏折の傾向があり、発生したミクロ相は水、酸および基に対して種々異なる耐性を有し、これにより極端な場合には1つの相が完全に除去されるという状況が30年代前半頃にVYCOR(登録商標)工程に生じた。
【0102】
この工程の利点は、低温での石英ガラスの形成を含む。通例、石英ガラスを作製するためには約2000℃の温度が必要であるが、VYCOR(登録商標)工程はこの温度を約1000〜1300℃に低下させることができる。
【0103】
VYCOR(登録商標)工程は、以下のステップにより記述することができるが、この方法は単に例として挙げられている。
・基礎ガラス(好ましくはVYCOR(登録商標)ガラスの範囲にある3元システムM
2O−B
2O
3−SiO
2の組成物を備える)の溶解、
・基礎ガラスを圧縮、引き伸ばし、吹き付け、熱処理(時間および温度に依存して)により成形、
・成形体の表面を(例えばフッ酸、苛性ソーダ液により、または機械的にも)酸腐食、
・好ましくはアルコール、水、または希薄ソーダ溶液により実施することのできる洗浄工程、
・酸または無機塩溶液による、好ましくは約90〜100℃の温度での抽出工程、
・多孔質VYCOR(登録商標)ガラスに至る洗浄工程、乾燥、ならびに
・好ましくは1000〜1300℃で実施される焼成工程、そして石英ガラスが得られる。
【0104】
最後のステップで、多孔質ガラスは約30%までの体積収縮の下で、透明でほぼ純粋なシリカガラスに融合する。
【0105】
VYCOR(登録商標)基礎ガラスでは、ナトリウムイオンをリチウムまたはカリウムのような他のイオンにより置換することができる。しかしこのとき理想的なVYCOR(登録商標)基礎ガラス組成も変化する。なぜならアルカリ濃度が異なると、2元Li
2O−B
2O
3−およびK
2O−B
2O
3−ガラスシステムには硼酸変態が、2元Na
2O−B
2O
3−ガラスシステムの場合とは異なり存在するからである。VYCOR(登録商標)ガラス溶解物にはまた、少量の酸化アルミニウム(Al
2O
3)を加えることもでき、これにより相分離工程および浸出工程をより良好に調整することができる。この場合、VYCOR(登録商標)石英ガラス中に、ある程度のAl
2O
3残留含量が確定される。
【0106】
第1の実施例では、70重量%SiO
2、23重量%B
2O
3、7重量%Na
2Oからなるガラスが溶解され、続いて例えば600℃の温度での数時間の熱処理によりスピノーダル分解された。
【0107】
このようにして、難溶性のSiO
2−濃厚相と、比較的容易に可溶性のNa
2O−B
2O
3−含有相とからなる浸透構造が発生する。後者は酸中での処理によって溶出され、これによりもっぱらSiO
2含有ガラスからなる多孔質網状組織が得られる。
【0108】
このガラスには、Si粒子を作製するためにシラン化合物が導かれる。
【0109】
ここでシラン化合物は、SiH
4のように気体で良く、例えばTEOSのように液体でも良い。
【0110】
浸透をサポートするために多孔質ガラスを、負圧または真空にされた反応室に貯蔵することができる。
【0111】
引き続き反応ガスを、不活性または還元性の雰囲気下で導くことにより、シラン化合物が珪素に変換される。
【0112】
本発明の実現は特定のコーティング方法に限定されるものではなく、むしろ珪素層を作製するための、公知のほとんどすべての方法を適用することができ、したがって例えば薄膜太陽電池産業で使用されるような例えばPECVD法(プラスマエンハンスト蒸着)も適用することができる。
【0113】
実施例2
Si高含有焼結体の作製
Si高含有の焼結体を作製するために、70〜95重量%のSi粉末が30〜5重量%のソルダーガラスと混合される。
【0114】
ソルダーガラスとしては、燐酸塩、フルオロ燐酸塩、硼酸塩、ZnO−B
2O
3−SiO
2またはPbO−SiO
2−Al
2O
3−B
2O
3のガラスファミリーからのガラスが適するが、基本的に他のソルダーガラスも適する。
【0115】
粉体混合物はムーランで微細に混合され、圧縮され、引き続きガラス流がTgから約T
EWの範囲の処理温度で、不活性化雰囲気下で焼成される。T
EWはいわゆる軟化温度、すなわちガラスの粘度が値logη=7.6dPasに相当する温度である。
【0116】
オプションとして、例えば電子伝導性粒子のような別の固体構成要素をセラミックスに取り入れることができる。この場合も、50重量%までの多孔質を発生することができる。
【0117】
実施例3
Siが堆積された多孔質ゾル・ゲル・ガラス
活性材料ならびに場合により、例えば前に説明したさらなる粒子状導電材料が、ゾル・ゲル・ガラスからなるスラリーまたはスリップに導入される。
【0118】
多孔質ゾル・ゲル・ガラスの作製については、例えば使用可能なゾル・ゲル・ガラスのためのドイツ特許第102005020168号も参照されたい。このゾル・ゲル・ガラスには活性材料、ならびに場合によりさらなる粒子状導電材料が埋め込まれる。ドイツ特許第102005020168号に記載された多孔質ガラスは、そこに記載されたつや消し層に適するだけでなく、本発明の目的のための多孔質基礎ガラスとして用いることもできる。
【0119】
多孔質を規定どおりに高めるために、天然または人工の発泡剤または線維フリースをスラリーにより被覆することができ、このスラリーは後での乾燥の際にまず、溶剤の漏出により固有の負荷能力を発揮し、乾燥温度がさらに上昇すると発泡剤の酸化およびガス状でのその漏出を可能にする。
【0120】
次にさらに温度が上昇すると、有機物/水の乾燥および駆逐がTg以上の温度で焼成工程に移行し、この焼成工程は残留する構造物に格別の高い安定度を付与する。
【0121】
この多孔質で焼却された、両面が泡状または繊維状の基本骨格は、様々なやり方で使用することができる。
【0122】
1.電気化学活性を示す材料からなる粒子状混合物により後で被覆され、場合により電気化学的に導電性に(電解)コーティングされるゾル・ゲル・ガラスの純粋な支持骨格として。
【0123】
2.電気化学活性を示す材料と導電性材料からなる粒子状混合物により後で密に被覆されるゾル・ゲル・ガラスの純粋な支持骨格として。
【0124】
3.好ましくは粒子状の混合物または電気化学活性を示す材料からなる構成要素がゾル・ゲル・ガラスの凝固の前に取り込まれ、後で場合により導体により電解被覆されるゾル・ゲル・ガラスからなる支持骨格として。
【0125】
4.好ましくは粒子状の混合物または電気化学活性を示す材料からなる構成要素、ならびに導電材料がゾル・ゲル・ガラスの凝固の前に取り込まれるゾル・ゲル・ガラスからなる支持骨格として。
【0126】
電気化学活性を示す材料および導電材料の両者の酸化または腐食、または成分の酸化または腐食には、不活性または反応性の雰囲気を使用することにより対抗作用することができる。
【0127】
さらに、場合により酸化された構成要素の還元を、還元された雰囲気中での温度を高めた還元ステップで後で実施することもできる。
【0128】
これにより準備された構造物は、薄く偏平のまたはウェッブ状の基本骨格を有し、この基本骨格は泡または線維フリースを焼却することにより、電気化学活性を示す材料による被覆および/または導電材料による被覆のために非常に大きな表面を有する。薄い壁またはウェッブによって、基本骨格またはマトリックスの優れた機械的柔軟性が提供され、この基本骨格は電気化学活性を示す材料が体積変化すると、機械的力または応力を緩和するようになる。
【0129】
同時に基本骨格の開放構造によって、バッテリの電解液中のイオン輸送が支援される。
【0130】
実施例4
Si高含有アノード層の作製
Si高含有のアノード層(Si>90体積%)を作製するために、実施例2または3と同様に処置され、焼成後に得られた焼結体が製粉され、得られたセラミックス粉末が引き続き、例えばPVDF、ポリフッ化ビニリデンのような結合剤ならびに溶剤、および好ましくは銅または黒鉛のような導電材料と混合される。
【0131】
得られたコーティングペーストが引き続き、ドクターブレード塗布、噴霧またはフローコーティングのような適切な方法によって、例えば銅または少なくとも導電材料からなる誘導フィルムに塗布され、乾燥により定着される。
【0132】
このようにして、充電または放電の際に発生する体積変化に対して優れた安定性を備えるSi高含有のアノード層が得られる。
【0133】
以下に例として、好ましくは前記のように作製されたさらなる実施形態を、添付図面を参照して説明する。
【0134】
図1は、ガラス含有成分2とLiイオン貯蔵成分3を備えるリチウムイオン二次バッテリ用の、当業者にはそれ自体公知のバッテリ電極のための第1の材料1の領域の断面図を示す。
【0135】
Liイオン貯蔵成分3は、好ましくは前記のイオン伝導性ガラスの1つを含むか、またはこれらのガラスの1つまたは複数からなるガラス2により完全に包囲されている。
【0136】
2つの成分2、3は少なくとも2相のコンポジットを形成し、このコンポジットは
図1に示した実施形態では3相の複合材料である。なぜなら導電材料4がともにガラス2に埋め込まれているからである。
【0137】
導電材料4は、導電性を改善し、電流に対する誘導機能を用意するために、Cu粒子のような金属、または例えば黒鉛の形の炭素も含んで良い。
【0138】
図1に示された実施形態では、Liイオン貯蔵成分3を含む第2の相と、導電成分4を含む第3の相が、ガラス含有成分を備える第1の相により完全に包囲されている。
【0139】
一般性を制限することなく、導電材料4は、炭素の場合と同じように電気化学活性を示すことができ、この材料1のリチウム貯蔵能力を向上させる。
【0140】
導電ガラスの導電能力がすでに十分な実施形態では、追加での導電材料の使用を省略することができる。これにより実質的に2相のみのコンポジットが準備される。
【0141】
図2から、ガラス含有成分6とLiイオン貯蔵成分7を有するバッテリ電極用の別の材料5の領域の断面が見て取れる。
【0142】
前に説明した第1の実施形態の場合にように、第1の相がガラス含有成分6を、第2の相がLiイオン貯蔵成分7を、第3の相が導電成分8を含む多相の複合材料が形成される。
【0143】
コンポジットおよびこれを含む複合材料は、前記の焼成に使用された方法により焼成されたセラミックス成分を有する。
【0144】
図1に示した実施形態と同じように、導電ガラスの導電能力がすでに十分であれば、追加での導電材料の使用を省略することができる。これにより同様に、実質的に2相のみのコンポジットが準備される。
【0145】
図3は、ガラス含有成分10とLiイオン貯蔵成分11、ならびに導電成分12を有するバッテリ電極用のさらに別の材料9の領域の断面図である。
【0146】
この粒子材料は、電極用の除電体または電極自体に取り付けることができる。さらにこの実施形態は、好ましくはバラ材として焼成のための前駆体を形成することができ、または後の図面に示された実施形態での使用に用いることができる。
【0147】
その代わりに、除電体または電極への電気接触が十分である限り、この実施形態でも導電材料を省略することができる。
【0148】
図4には、多孔質ガラス体14と、この多孔質ガラス体に、またはその近傍に配置されたLiイオン貯蔵成分15ならびに別の導電成分16とを有するバッテリ電極用のさらに別の材料13の領域の断面図が示されている。
【0149】
導電成分16は少なくとも部分的なコーティングとして実施されており、このコーティングは好ましくは電解的に、または気相析出、とりわけCVD法のような代案のコーティング法により被覆されている。
【0150】
部分的なコーティングは、例えば蒸気相から、Liイオン貯蔵成分15の粒子をそれぞれ遮蔽することにより配向して析出することにより得ることができる。
【0151】
部分的なコーティングはまた、全面のコーティングから後での研磨処置により得ることもできる。全面に析出された層は、とりわけ高速の流動流体での、所期のとおりの酸侵襲またはベース侵襲により得ることができ、その作用は粒子の先端または隆起部でより強力である。
【0152】
この実施形態の利点は、Liイオン貯蔵成分15の体積変化に対する抵抗が小さいことである。
【0153】
図5は、多孔質ガラス体18と、この多孔質ガラス体に、またはその近傍に配置されたLiイオン貯蔵成分19ならびに別の導電成分20とを有するバッテリ電極用のさらに別の材料17の領域の断面図であり、前記別の導電成分20は伝導性の、とりわけイオン伝導性のコーティングとして実施されている。
【0154】
伝導性コーティングは、前に説明した導電性ガラスを含むか、または完全にこの導電性ガラスからなる。
【0155】
この実施形態の利点は、導電性ガラスがポケット状に構成されていることであり、このポケット状の構成がLiイオン貯蔵成分19の体積変化、すなわち機械的抵抗に対抗し、それでも、導電性ガラスが数nmの範囲、とりわけ10〜100nm、または最大1〜10μmの範囲の非常に薄い層により準備される場合であっても十分な広がりを許容する。
【0156】
さらにこの層に多数のサイクルの後にひびが入ったとしても、ポケット内の貯蔵能力のある材料の損失を、従来技術から公知の従来の実施形態の場合よりも少なくすることができる。
【0157】
図6は、多孔質ガラス体22を有するバッテリ電極用さらに別の材料21の領域の断面図である。
【0158】
多孔質ガラス体22は、
図4、5および7に示した実施形態の場合と同じように前記の方法の1つにより、例えばVYCOR(登録商標)ガラスとしてゾル・ゲル・法で、または固体として存在するガラスの表面処理により得ることができる。
【0159】
多孔質ガラス体22には、またはその近傍にはLiイオン貯蔵成分23ならびにさらなる導電成分24が配置されており、これらはそれぞれ、すでに前に詳細に説明した適切な物質からなる。
【0160】
成分23と24は堆積体または層として実施されており、実質的に多孔質ガラス体22の表面内に取り込まれている。
【0161】
この堆積体の機械的固定は、例えば焼成過程により、またはセパレータ材料のような不活性材料の材料層を用いた被覆により行うことができる。
【0162】
機械的固定の別の手段が
図7に示されており、この図は層25だけ拡張された断面を示し、それ以外は
図6に示したものに対応する。
【0163】
コーティング25は適当な塗布技術またはコーティング技術により多孔質に、したがってイオン透過性に形成することができる。
【0164】
層25は例えば格子状の金属からなり、この金属は機械的保持機能の他に電気誘電体として作用する。その代わりにコーティング25は、前に説明したように導電性ガラスを含むことができる。
【0165】
コーティングの施されたこの実施形態は、
図6に示された実施形態と同じように、それぞれのLiイオン貯蔵成分がほぼその最大体積に達している状態について示す。
【0166】
必要であれば、それぞれの粒子間に追加の保持を準備することができる。この追加の保持は、粒子を
図3に示したように別のガラス要素により被覆し、このガラス要素を互いに接触させ、好ましくは一貫して接触させ、とりわけ少なくとも1つの隣接体に機械的に直接接触するようにし、それぞれの接触点で焼成過程が行われることによって準備される。
【0167】
ここで次の隣接体は、それぞれガラス含有成分、リチウムイオン貯蔵成分、または導電材料も含むことができる。
【0168】
図8は、バッテリ電極用のさらに別の材料26の領域の断面を示し、
この材料は、リチウムが完全に積み込まれた、リチウム貯蔵材料28からなる粒子、同じ材料の非化学量論的なリチウムまたは化学量論以下のリチウムを含む粒子29、ならびにこれにより発生した細孔30を含むガラスマトリックス27からなる。その他この材料にはさらに、電子伝導性の粒子31と32が含まれている。
【0169】
図9には、バッテリ電極用のさらに別の材料33の領域の断面が示されており、
この材料は非導電性ガラス34からなり、この非導電性ガラスの表面は電子伝導性層35により覆われ、この電子伝導性層の上にはリチウム貯蔵材料36のナノ粒子が支持されている。例えばゾル・ゲル工程により、または熱的偏折と引き続く溶出により作製することのできるガラスは、細孔37とともに多孔質の浸透構造を形成し、これにより電解材料の浸透を可能にする。
【0170】
図10には、バッテリ電極用のさらに別の材料38の領域の断面図が示されており、この材料は、その表面に電子伝導性材料40の透かし層を有するリチウム貯蔵粒子39によって形成される。粒子はガラス粒子41によって互いに結合されており、これにより細孔42を含み、機械的に良好な結合を備えたコンポジットが形成される。
【0171】
最後に
図11には、バッテリ電極用のさらに別の材料43の領域の断面図が示されており、この材料は、リチウム貯蔵粒子44、結合のためのガラス粒子45、ならびに電子伝導性材料46からなる粒子によって形成される。ガラス粒子により、多数の細孔47があっても機械的に高強度の結合が可能になる。
【0172】
一般的に、電気化学活性を示す成分または電気化学活性を示す粒子は、その埋め込みの前に、またはガラス含有成分と、あるいはLiが積み込まれた粒子と接触される前に、その完全な飽和状態まで、または部分的にだけLiにより満たしておくことができる。
【0173】
これにより体積変化の度合いと、ガラスのそれぞれの柔軟性が、ガラス体の体積に収容される際にも焼成の際にも、規定どおりに調整され、このようにしてサイクル耐性を格段に高めることができる。なぜなら、ガラスの損傷を回避することができ、あるいは少なくとも格段に緩和することができるからである。
【0174】
例としてこの構造が、
図8では参照符合28、29および30の付された粒子と、ガラス内のそれらの空洞部で識別することができる。
【0175】
Liによる積込みが増大すると粒子は膨張し、−粒子29と30参照−まずガラス内に規定された空洞に、これが完全に満たされるまで広がる。粒子28参照。Liがさらに積み込まれると、ガラスが弾性に撓み、粒子にさらなる空間を提供する。
【0176】
粒子がLi放電されると、粒子は再び収縮し、ガラスが弾性に収縮するので、まず自由空洞が発生しなくなる。
【0177】
さらに放電が進むと、粒子はさらに収縮し、これにより自由空洞が生じるが、しかし通例、この自由空洞内にはガラス、とりわけイオン伝導性のガラスへの十分な接触が存在しており、さらなる放電および充電過程は妨げられない。
【0178】
しかしここで、粒子の大きさはナノメータ直径に制限されるものではなく、使用されるガラスの弾性に応じて数10μmから約100μmの直径も十分に使用できる。
【0179】
好ましくはこの粒子の直径は約0.2〜10μmである。
【0180】
ガラスの有利な使用によってさらに、Liの積込みをまず不活性の雰囲気または反応性の雰囲気で実施し、その後に電気化学活性を示す粒子を、前に説明したようにガラスにより包囲またはカプセル化することができる。
【0181】
積み込まれた粒子の埋め込みは例えば真空中で蒸気ガラスにより行うことができ、Liが積み込まれた反応性の粒子が化学的にほぼ不活性となり、その後で別のガラスに、例えばその体積に確実に埋め込むことができる。
【0182】
この種の蒸着法は例えば、半導体素子のためのドイツ特許出願公開公報第10222609号、ならびに表面構造化のためのドイツ特許出願公開第10222958号に記載されている。
【0183】
蒸着は、対応する蒸着区間の下で一貫して、またはバッチごとに、例えば対応する槽が設けられ、好ましくは蒸気ガラスが付着しない、またはほとんど付着しない材料からなる支持体で実施することができる。このような材料はその他に、例えばテフロン(登録商標)である。
【0184】
このようにしてバラ材として存在する、擬似的に不活性の粒子は、その毒性も格段に減少されているので、その後の取扱いを格段に簡単にする。