(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記上方インターフェースが、前記腕部および前記スピンドルに両端部分で第1および第2の旋回連結部によって連結されるように構成されたアダプタを備え、前記旋回連結部が互いに垂直に方向付けられ、前記アダプタと前記腕部の間の前記第1の連結部が前記スピンドルの左右の旋回運動を可能にし、前記アダプタと前記スピンドルの間の前記第2の連結部が前記スピンドルの長手方向の前記スピンドルの往復運動を可能にする、請求項1に記載の駆動装置。
前記腕部が、前記アダプタを受けるように構成された凹部を有する上端部分を有し、前記アダプタが、長手方向軸を有する円筒形状を有し、前記凹部内に嵌る大きさであり、前記長手方向軸の周りで回転可能である、請求項2に記載の駆動装置。
前記第1の旋回連結部が、前記アダプタと前記腕部を相互連結する第1のピンを備え、前記第1のピンが前記スピンドルの長手方向に方向付けられ、それによって前記スピンドルの前記左右の旋回運動が可能になる、請求項3に記載の駆動装置。
前記第2の旋回連結部が、前記アダプタと前記スピンドルを相互連結する第2のピンを備え、前記第2のピンが前記アダプタの長手方向軸に対して垂直に、かつ前記第1のピンに対して垂直に方向付けられる、請求項4に記載の駆動装置。
前記腕部が、前記第1のピンがその中に位置付けられた少なくとも1つの細長い溝穴を有し、前記溝穴が、前記腕部内の所定の角度の弧を通る前記アダプタの長手方向軸の周りの前記アダプタの回転を可能にし、前記腕部の軸の方向の前記腕部内の前記アダプタの移動を阻止する、請求項5に記載の駆動装置。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】往復動鋸の駆動機構を示すために一部が除去された、本発明の第1の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図2】往復動鋸の駆動機構の一部と共に駆動機構の一部だけを示す
図1と同様の斜視図である。
【
図3】全般的に
図2で示した駆動機構の中心線に沿って切り取られた断面図である。
【
図4】
図2の破線で画定された平面に沿って切り取られた
図2で示した駆動機構を示す断面図である。
【
図5】本発明の駆動機構を示すために一部が除去された本発明の第2の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図6】
図5で示した第2の好ましい実施形態の一部を示す側面図である。
【
図7】全般的に
図6で示した駆動機構の中心線を通るように切り取られた断面図である。
【
図8】全般的に
図6の線8−8に沿って切り取られた断面図である。
【
図9】本発明の駆動機構を示す、本発明の第3の好ましい実施形態の一部を示す斜視図である。
【
図10】
図9で示した第3の好ましい実施形態を示す側面図である。
【
図11】全般的に
図10の線11−11に沿って切り取られた断面図である。
【
図12】本発明の駆動機構を示す、本発明の第4の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図13】全般的に
図12で示した駆動機構の長さの中心線に沿って切り取られた断面図である。
【
図14】本発明の駆動機構を示すために一部が除去された、本発明の第5の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図15】軌道制御機構がオン位置にあり、プランジャが完全に引き込まれた位置にあることを示す、全般的に
図14で示した駆動機構の中心線に沿って切り取られた断面図である。
【
図16】プランジャが
図15で示した引き込み位置ではなく、延長位置にあることを示す、全般的に
図15の線16−16に沿って切り取られた断面図である。
【
図17】プランジャが延長位置にあり、軌道制御機構がオフ位置にあることを示す、
図16で示した第5の好ましい実施形態を示す断面図である。
【
図18】軌道制御機構がオン位置にある、
図17と同様の断面図である。
【
図19】本発明の駆動機構を示すために一部が除去された、本発明の第6の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図21】全般的に
図20の線21−21に沿って切り取られた断面図である。
【
図22】本発明の駆動機構を示すために一部が除去された、本発明の第7の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図23】
図22で示した本発明の第7の好ましい実施形態を示す側平面図である。
【
図24】全般的に
図23で示した実施形態の中心線に沿って切り取られた断面図である。
【
図25】全般的に
図23の線25−25に沿って切り取られた断面図である。
【
図26】本発明の駆動機構を示すために一部が除去され、軌道運動制御レバーがオフ位置にあることを示す、本発明の第8の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【
図27】スピンドルが延長位置にあり、軌道制御レバーがオン位置にあることを示す、
図26で示した往復動鋸の駆動機構の中心線に沿って切り取られた側断面図である。
【
図28】スピンドルが引き込み位置にあり、軌道制御レバーがオフ位置にあることを示す、
図26で示した往復動鋸の駆動機構の中心線に沿って切り取られた側断面図である。
【
図29】全般的に
図28の線29−29に沿って切り取られた断面図である。
【
図30】スピンドルが引き込み位置にあり、軌道制御レバーがオン位置にあることを示す、
図26で示した往復動鋸の駆動機構の中心線に沿って切り取られた側断面図である。
【
図31】全般的に
図30の線31−31に沿って切り取られた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の幾つかの実施形態を本明細書に記載し、図面で示す。実施形態は全て、往復動鋸のスピンドルを往復動させるための揺動腕部機構を使用し、スピンドルが刃をスピンドル内に固定するための締付機構を有する、往復動鋸駆動機構を対象とする。実施形態は全て揺動板駆動装置を使用し、非常に効率的であり、小型かつ有効な設計を使用して動作する。全ての実施形態がその設計および構造にカウンターウェイトを使用することはないが、多くの実施形態では使用され、プランジャの往復運動によって生じる劣化が最小限に抑えられるように動作する。実施形態の多くは、互いに共通の構成要素を有し、差し支えない場合は、同じ参照番号が与えられる。様々な実施形態に関して構成要素に同じ参照番号が与えられた場合、こうした構成要素の機能が非常に似ていることが意図され、全ての実施形態に関して記載されないこともある。同等の構成要素に構造的相違が存在する場合は、構造的相違を示すためのプライム記号がその構成要素に与えられる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態は、往復動鋸など往復動工具のための往復動駆動機構であり、その全般的な大きさ、および形状は、現在市場に出ている鋸と同様である。本発明は、たとえば、サーベル鋸など他のタイプの工具、または揺動板駆動機構によって駆動され、回転出力シャフトを有する電動機によって動力が与えられる往復運動を有する他のタイプの工具にも適用可能である。
【0011】
本発明の第1の実施形態は、揺動機構がその往復動中に刃の自動軌道運動を生成する、揺動板駆動機構によって駆動される小型の往復動鋸を対象とする。揺動板駆動シャフトとスピンドルの間の連結は、スピンドルが揺動腕部の長手方向に沿ってスピンドルに対して移動しない点で剛直な連結であり、したがって、スピンドルがスピンドルの往復動中に弧状(アーキング)運動に従うようにさせる。換言すれば、揺動駆動装置がその往復運動の際に移動するときに、連結部の運動によって、スピンドルを軌道運動と同様の弧状経路に従わせる。この軌道経路は、スピンドルが工具の前部から出るスピンドルの前部を固定する前部旋回軸受の位置と組み合わせた揺動腕部の弧状運動によって画定される。揺動腕部の端部をスピンドルに旋回式に連結しても、スピンドルは、全ての他の方向、すなわち揺動シャフトの長手方向以外の方向に回転することができる。この運動について図面、特に
図1〜4に関連してさらに記載する。
【0012】
図1〜4を参照すると、全般的に10で示した往復動鋸は、全般的に14で示した鼻部分を含むハウジング12を有する。鼻部分14は、ユーザが、全般的に16で示したハンドルを片手で保持しながら、他方の手で鼻部分を保持することができるように外向きに広がる。工具を駆動する電動機20を作動するためのトリガスイッチ18がハンドル部分16内に設けられる。鋸は、鼻端部14にシュー22を有し、鋸刃24は刃締付機構26に取り付けられ、刃締付機構26は全般的に28で示した細長いスピンドルの端部に取り付けられる。電動機20は出力シャフト34を有し、出力シャフト34は、小歯車36、およびシャフト34に動作可能に取り付けられたファン部材38を有する。歯車36は比較的大きい歯車40と係合し、歯車40は、スピンドル28を往復動させるように駆動する全般的に42で示した揺動駆動機構に連結される。小歯車36および歯車40の歯は図を簡単にするために示していないが、当業者に周知の従来のものである。
【0013】
より具体的には、揺動駆動機構42は駆動シャフト46を有し、駆動シャフト46に歯車40が取り付けられる。シャフトは、針軸受50などで支持される端部、およびハウジング12内に取り付けられた他の玉軸受54で支持される反対側の端部を有する。理解されるように、電動機20、歯車36および40、並びにシャフト46がハウジング12内に取り付けられる方法は、従来の方法であり、また当業者には周知であるため、詳細に示していない。
【0014】
揺動駆動機構42に関して、シャフト46は、
図3に最もよく示されており、破線62で示したようにシャフト46の軸に対して鋭角θに方向付けられた全般的に円筒形状の部分60を有する。揺動駆動機構42は、全般的に64で示した細長い腕部を有する。腕部64は玉軸受66に取り付けられて、円筒形状部分60に対して回転し、それによって、動作中にシャフト46が回転されるときに、腕部64が円筒形状部分60に対して左右の方向に移動することができるようになる。
【0015】
より具体的には、シャフト46が回転されるときに、円筒形状部分60の角度方向が変わり、揺動駆動機構42の腕部64が往復動するように、すなわち
図2で示したように左に、かつ
図3で示したように右に移動される。こうした動作は当業者に周知である。
【0016】
図1〜4の全てで示したように、細長い腕部64は、円筒形の孔70を有する基部腕部分68、玉軸受66に隣接する高さまで実質的な距離だけ延びる上端72からなる。孔70は腕部アダプタ74を受ける大きさであり、アダプタ74は孔内にきっちり嵌るが、図
3の線76で特定した中心軸の周りで回転運動することができる。アダプタ74はピン78によって基部腕部分68に連結される。ピン78は、ピン78が中心線76の周りで制限された程度に回転することができる大きさの
基部腕部分68内の適切な孔
82またはスロット内に嵌る。ピン78は、好ましくは溝穴82の幅内に中心を置き、ピン78がアダプタ74の軸76の周りで両方向に回転することができるようになされる。アダプタが基部腕部分68内で回転可能であることによって、スピンドル28の往復運動によって生じる応力を除去することができる。
【0017】
細長い腕部64のスピンドル28への剛直な連結は、アダプタ74の上端部分を通って延びるピン86とスピンドル28の全般的に84で示した右端部分内の適切な孔によって行われる。
右端部分84は、
右端部分84の頂部および底部に僅かに大きい径の部分、並びに凹部88を有し、それによってアダプタをその中に挿入することができ、ピン86がスピンドル28とアダプタ74の間で旋回運動することができるようになる。理解されるように、揺動駆動機構42の往復運動の結果、細長い腕部64がシャフト46の
軸線62に対して回転される。したがって、それを制限しなければならない。この制限は、この実施形態では、図面で示した1対の円筒形ロッド90によって与えられる。ロッドの1つが基部腕部分68の両側に設けられ、ハウジング内に適切に取り付けられて、細長い腕部64のこうした回転運動を阻止する。この点で、
図1、2、および4で最もよく示されているように、円筒形ロッド90は全般的に垂直方向に基部腕部分68の湾曲面と接触し、それによって各ロッドと基部腕部分68が単一点で接触することになり、摩擦が最小限に抑えられる。
【0018】
シャフト46の回転中、揺動駆動機構42は、点92で特定した円筒形状部分60の中心の周りで有効に旋回して、剛直な旋回ピン86が弧を通って移動し、揺動駆動機構42がスピンドルを破線94で与えたように移動させる。旋回ピン86は
図3で示したようにスピンドル内に中心を置くため、スピンドルはその往復移動中に垂直に移動して、ピン86が線94で特定した経路を通過するようになされる。スピンドルは、ハウジング12の鼻部分14に配置された軸受96内で摺動可能であり、軸受96はスピンドルの角度を変えることができるように同様の湾曲面に適切に取り付けられた球状外面98を有する。
【0019】
図3の考察によって理解されるように、前部軸受96の左にある刃は、往復運動中に右端部分が持ち上げられる前に下方に移動する。理解されるように、切断運動は、全般的に、
図3で示した完全に引き込められた位置に戻るときに行われ、刃が工作物などを通って正しく切断するように移動されるときに、後端84が上方に移動され、それによって、刃をより攻撃的に工作物内に移動させる。それが望ましい特徴であり、こうした軌道運動の課題である。理解されるように、工作物との係合中に刃の角度を変えることは一般に軌道運動と呼ばれ、それによって復帰または切断範囲中により攻撃的な切断運動が行われるが、理解されるように、こうした特徴は全体が軌道的ではないが、同じ目的を達成する非線形の方法でもよい。前部軸受96の球状面98による、ハウジングと軸受の間の球面連結のために、軸受96が3本の軸の全てにおいて自由に回転することができるようになる。
【0020】
図1〜4で示した実施形態と同様の多くの特徴を有する第2の好ましい実施形態が
図5〜8に示されている。第2の好ましい実施形態の主な相違はカウンターウェイトの追加である。カウンターウェイトは、往復動鋸機構との釣り合いをとり、振動を回避し、ユーザによる比較的滑らかな感触の操作を提供するものである。カウンターウェイトは、設計が小型であり、かつ
図1の構成とほぼ同じ大きさであるように、設計に有効に組み込まれる。この設計は、スピンドルと揺動駆動機構の間の剛直な旋回連結部を使用し、それによって刃の往復動中に同じ軌道または非線形タイプの切断運動が行われるようにするものである。
【0021】
図5〜8を参照すると、全般的に100で示した実施形態は、全般的に102で示したカウンターウェイトを含む。カウンターウェイト102は、好ましくは鋼で作製され、プランジャおよびプランジャの駆動機構によって生成される力と釣り合う十分な質量を有する。カウンターウェイト102は、スピンドル28を包囲して、カウンターウェイト102が動作中にスピンドルの重心の近くにカウンターウェイト102の重心を有するように設計かつ構成される。こうした構成によって振動が低減される。そのため、カウンターウェイト102は、側方部分106と組み合わされた頂部104を有する。側方部分106は、下方脚部分110と組み合わされる僅かに外向きに広がる移行部分108まで下方に延びる。
図7および8で最もよく示されているように、厚さ
図5で示したように、下降側方部分106および移行部分108は、除去された切欠き部分112を有する。これは、重量を適切に分配するために行われ、望ましい釣り合いをとるために必要とされる必要な質量に応じて、こうした切欠き部分112を設けてもよく、または設けなくてもよい。下方脚部分110は、旋回コネクタ116を有する前方延長部114も有する。旋回コネクタ116は、全般的に120で示した揺れ腕(揺動体)に連結される。揺れ腕120はスピンドル28にも連結され、カウンターウェイト102をスピンドル28の運動と反対方向に往復動させるように動作する。
【0022】
揺れ腕120は、軸受(図示せず)内に乗る旋回ピン122を有し、揺れ腕120は、動作中にピン122の周りで旋回する。揺れ腕120は、球状玉端部126内で終端する上方腕部分124を有する。球状玉端部126は円筒形の孔128内に乗り、円筒形の孔128はスピンドル28の厚くなされた頂部130内に配置される。上方腕部分124は、スピンドル28の往復動中にプランジャの底部にある適切な開口部132を通って延びる。腕部64とスピンドル28の間の剛直な連結部86のため、スピンドルはスピンドルの往復動中に垂直に移動し、それによって動作中に玉126と円筒形の開口部128の間に幾らかの相対運動がある。さらに旋回運動もあり、玉は旋回するだけでなく、円筒形の孔128内で摺動する。揺れ腕120は、カウンターウェイト102の前方延長部114に連結される下方延長部134も有する。これは旋回連結部116によって行われる。旋回連結部122と116の間の距離と比較した旋回連結部122と玉126の間の相対距離は、カウンターウェイトがスピンドル28の切断および復帰の行程中に移動する運動量を決定する。こうした距離を、カウンターウェイトの質量、揺動駆動機構およびスピンドルの動力によって変えることができ、この考察によって、所望の振動の低減が行われるように最適化することができる。こうした分析は、工具設計の当業者に周知である。
【0023】
カウンターウェイト102はハウジング内に取り付けられ、1対の全般的に水平に方向付けられた軸受136によって支持される。軸受136はハウジング内に押し込められることが好ましいが、図面に示していない。軸受136は、底面138および対向する傾斜面140によって画定される凹部を有する。凹部は、少なくともカウンターウェイト102に与えられる移動の長さだけ延び、凹部は関連する回転する玉142と協働する。玉142は、傾斜面140と接触するが、底面138と接触しない大きさである。玉142は下方右部分110内の相補的な対の径斜面144とも接触する。こうした面144は、下方の長さ110の厚さ全体を通って延びる開口部146内で終端する。この連結によって、カウンターウェイトをハウジングに対して所望の経路に沿って移動させ、非常に効率よく支持することができる。この点で、軸受136が、まっすぐで実質的に水平に方向付けられた凹部を有するところが図に示されている。しかし理解されるように、往復動中はカウンターウェイトの垂直位置を変える角度に方向付けることができる。さらに、凹部はその長さに沿って湾曲し、こうした往復動中に垂直運動の所望の形状を与えて、スピンドルの運動の平衡をとり、または換言すれば、動作中にスピンドルによって生成される振動をカウンターウェイトによって最適に低減することができる。
【0024】
この連結は、前部ハウジング内に押し込められた軸受136によって捕獲される2つの回転する玉142を使用する。玉142は、軸受136内の2つの面取りされた面140によって捕獲される。面取り面140は、底面138に対して好ましくは45°未満に方向付けられ、玉142が全方向に自由に回転し、軸受と単一縁部との接触によって2点で接触することができるようにする。カウンターウェイト102は、接触平面からやはり45°未満のV溝付き傾斜面144も有し、それによって、カウンターウェイトが前後に移動するときに、回転する玉が溝内で回転することができるようにする。この連結によって、カウンターウェイトが全方向に回転することができるようになり、この連結は、カウンターウェイトが摩擦を低減して前後に移動するための効率のよい方法である。明らかなように、この接触システムは、また、カウンターウェイトが左右の方向に移動しないように抑制するものである。
【0025】
図6〜8で示した第2の好ましい実施形態と非常によく似た第3の好ましい実施形態が
図9〜11に示されている。
図9〜11で示した実施形態の構成要素の大部分は
図6〜8で示した第2の好ましい実施形態で示した構成要素と同一であるため、
図9〜11で示した構成要素の大部分に参照番号を与えていない。しかし、その相違について論じるが、それらは全般的にカウンターウェイト102’の支持に関連する。より具体的には、カウンターウェイト102’は、カウンターウェイト102’の下方脚110内に配置された1対の水平に方向付けられた細長い溝穴150を有し、水平の溝穴150の長さは、揺動駆動機構42によって行われるカウンターウェイト102’の移動の長さに全般的に相当する。カウンターウェイト102’は水平シャフト152を有する。シャフト152は、両側の110の間に延び、針軸受154内にジャーナル式に受けられる。針軸受154は、ハウジング12(図示せず)内の適切な凹部内に取り付けられた針軸受154の外側ブレースを有する。針軸受は、シャフト152が針軸受154内で回転して、カウンターウェイト102’による往復運動中に、シャフト152が溝穴150内で自由に回転することができるようにする。
【0026】
理解されるように、溝穴150の幅は、シャフトが脚部分110と同延する位置でシャフト152の直径と概ね等しくなければならず、
図11で示したように、カウンターウェイトの移動中に摩擦を低減するため、シャフト152と溝穴150の上面との間の全般的に点接触を行うために、シャフト152は僅かに球形状の隆起部を有し、そこでシャフト152がカウンターウェイト102’と接触する。
【0027】
本発明の第4の好ましい実施形態が
図12および13に示されているが、こうした実施形態は、
図1〜4、並びに
図9〜11の実施形態と共通の構成要素を有するため、実施形態の全ての構成要素を与えていない。
図12および13で示した実施形態は、揺れ腕120’を有する。揺れ腕120’は、
図9〜11の実施形態で示した揺れ腕120と同様であるが、本明細書で以下に記載する相違を有する。同様に、カウンターウェイト102”が設けられ、カウンターウェイト102”とカウンターウェイト102およびカウンターウェイト102’の相違も特定される。
図12および13の実施形態のかなり大きい相違は、ハウジング12(図示せず)内に適切に固定され、カウンターウェイト102”が完全な復帰および切断行程にわたり往復動することができる十分な長さを有する1対のロッド160にカウンターウェイト102”が支持され、往復動することである。ロッド160の外径は、カウンターウェイト102”の頂部側方部分106’の拡大部分に取り付けられた軸受162の内径よりも僅かに小さい寸法である。
【0028】
図12から明らかなように、下方脚部分110’は、
図9〜11の実施形態、または
図5〜8で示した実施形態に存在する水平の溝穴を持たない。カウンターウェイトは、揺れ腕120’との内部連結によって往復動するときに旋回しないため、前方延長部114’の相互連結は、往復運動中に旋回連結部が垂直運動して、揺れ腕の垂直運動に対応することができるように設計される。この点で、前方延長部114’は、垂直方向に方向付けられた細長い溝穴164を有し、揺れ腕120’の下方部分は固定ピン166を有する。ピン166は、溝穴164の幅よりも概ね僅かに小さい寸法であり、揺れ腕が旋回ピン122の周りで旋回運動中に、ピンが溝穴内の上下に乗ることができるようになされる。揺れ腕120の上端とスピンドル28’の相互連結は、
図7で最もよく示されている円筒形開口部128内に乗る玉端部126を使用する
図5〜8の実施形態で示したものとは僅かに異なる。
【0029】
図12および13の実施形態では、スピンドル28’の拡大部分168は、スピンドル28’の両方の側壁を通って延びる垂直の溝穴170を有し、上方部分124’は間隔をおいて配置された腕部分124’の間に延びるピン172を有する。揺動駆動機構42は、揺動駆動機構42とスピンドル28’の固定連結部を有するため、揺動駆動機構42は交互に上昇され、下降されて、
図1〜4で示した実施形態に関して記載した、特に
図3で示した弧94に関して記載した経路に従う。スピンドル28’の往復動中のスピンドルの垂直方向の運動
幾つかの他の実施形態と共通の特徴を有する第5の好ましい実施形態が
図14〜18に示されており、以下に概説する。構造および機能が他の好ましい実施形態のものと実質的に同様の場合、共通の特徴の詳細な部品の参照番号が省略されている。そうでない場合は、こうした構造の参照番号は特定される。
【0030】
図14〜18で示した第5の好ましい実施形態は、
図5〜8の第2の好ましい実施形態で示したものと実質的に同様のカウンターウェイト102を有するが、下に記載する僅かな変更を有する。カウンターウェイト102は、前方揺れ腕120によって駆動される。揺れ腕120も、スピンドル28”の円筒形開口部128内に乗る揺れ腕120の上端にある球状玉構造126を有する点で、
図5〜8で示したものと実質的に同様である。
【0031】
この実施形態は、
図1〜5の実施形態で示した運動と同様の軌道または非線形運動を有するが、軌道オンおよびオフのレバー機構180によって作動および停止される追加の能力を有する。レバー機構180は細長いロッド182を備え、ロッド182は、全般的に190で示した旋回可能な保持軸受と選択的に係合する平坦部分184を有して、スピンドル28”の往復動中に軸受190の旋回運動を選択的に可能かつ不可能にする。レバー機構180は、操作者が望む通りに軌道運動を作動(ターンオン)および停止(オフ)するように回転させることができるハンドル192を有する。保持軸受190は、図面で示したように、ハウジング12(図示せず)内に適切に固定された旋回ピン196によって旋回式に連結された右端部分194を有する。軸受190は、スピンドル28”上の拡大球状端部200を保持するように構成された比較的大きい円筒形開口部198を有する。
【0032】
円筒形開口部198の長さは、スピンドルがその完全な切断および復帰の行程にわたり乗ることができる十分な長さである。保持軸受の下方壁は、全般的に202で示した切欠き領域を有し、それによって揺動駆動機構42’がスピンドル28”をその完全な行程にわたり案内することができるようになる。
図17および18で示したように、スピンドルは完全に延長されており、
図15では、実質的に完全に引き込められたところが示されており、その場合、球状端部200が円筒形開口部198の右端近くに存在する。
【0033】
刃の軌道運動はスピンドル28”によって行われる。球状端部200の垂直運動は、保持軸受190が旋回ピン196の周りで旋回することによって行われる。旋回運動は、保持軸受190の下方延長部206と係合するカム部材204の相互作用によって行われる。カムは、往復動中のスピンドル28”の切断および復帰の行程中の球状端部200の所望の垂直の変化を与えるように設計される。こうした所望の運動は、カムの形状の関数であり、機械的設計技術の当業者のレベル内である。
【0034】
スピンドル28”の軌道運動が保持軸受190上のカム部材204の動作によって行われるため、揺動駆動機構42が、
図1〜4、特に
図3で示した揺動駆動機構42と比較して変更される。変更には、アダプタ74の基部腕部分68に対する線76の方向の軸方向の動きを阻止するピン78の除去が含まれる。したがって、
図14〜18で示した構成では、アダプタ74がピン86によってスピンドル28”に連結され、それは剛直な旋回式連結であり、それによって、アダプタ74が基部腕部68に対して運動することになる。
【0035】
軌道オンおよびオフレバー機構180が
図17で示したように位置付けられた場合、下方延長部206の端部と隣接するカム部材204の外面との間隙から明らかなように、保持軸受が下方の方向に旋回するのが阻止される。
図18で示したように、軌道レバー機構180がオン位置に配置された場合に、保持軸受190がカム部材204によって下方の位置に旋回したところが示されている。カウンターウェイト102は、
図5〜8で示した実施形態に関して記載したのと同じ方法で動作する軸受136によって支持される。
【0036】
第6の好ましい実施形態が
図19〜22に示されている。この実施形態は、
図14〜18の実施形態に関して図で示し記載したのと実質的に同様の揺れ腕120によって駆動されるカウンターウェイト102を含む、前記の他の実施形態と実質的に同様の多くの構成要素を有し、やはりこれらの図で示し記載した細長い腕部64を含む
図1〜4で示したものと実質的に同様の揺動駆動機構42を有する。スピンドルは、
図1〜4の実施形態に関して記載したように、非線形の弧を通るように駆動されるが、第6の好ましい実施形態は、スピンドルが前後に往復動されるときに、カウンターウェイト102自体が垂直に移動されるようにカウンターウェイトが取り付けられ駆動されるように変更されたカウンターウェイト102を有する。この運動は、カウンターウェイトの動きを同期させて、カウンターウェイトの位置をプランジャシャフトの軌道運動の位置と合うように最適化することによって行われる。
【0037】
この運動によって、垂直方向の機構の振動が有効に低減される。これは、各下方脚部分110上の水平の溝穴150内に嵌る水平シャフト152’を設けることによって行われる。シャフト152’は、シャフトが各脚の両側に配置された僅かに小さい寸法の環状溝210を有し、その溝210内にCクリップ212が取り付けられて、シャフト152がカウンターウェイトに対して中心に維持されるようにする以外は、
図9〜11で示した構成のシャフト152に関して図で示し記載したものと同様である。シャフト152’の外端は、シャフト152’の外端部分の外径よりも僅かに大きい幅を有する垂直の軸受214を有する細長いCクリップ212に固定されて、シャフトが軸受214内で垂直に移動することができるようになされる。溝穴216が軸受214内に設けられ、ばね218を含み、シャフト152’を下方に偏倚させて、シャフトの中心が駆動シャフト46上に取り付けられたカム部材220と接触状態に維持されるようにする。軸受214は、ハウジング12(図示せず)内に適切に取り付けられる。上記のように、シャフト152’とカウンターウェイト102がスピンドル28”およびカウンターウェイト102の往復動中に垂直に移動するようにカム部材面220の構成を同期させて、こうした往復動中にカウンターウェイトの位置を最適化し、2つの構成要素の動きがマッチして、機構の垂直方向の振動が低減されるようにする。
【0038】
第7の好ましい実施形態が
図22〜25に示されている。この実施形態は、揺動駆動機構42、揺れ腕120、スピンドル28”、およびカウンターウェイト102に関して
図20〜22で示した構成と非常に似ており、後者は変更された機構によって支持される。この変更は、水平シャフト152”に関する。シャフト152”は、カウンターウェイト102の下方脚110と同じインターフェースをとるが、外端が脚110の外面を大幅に超えて延びることがなく、したがって設計を小型にする一助となる。水平シャフト152は、連接部材224の円筒形開口部222内に固定される。連接部材224はカウンターウェイト102の底面の下に下方に延び、垂直に方向付けられた軸受226内に取り付けられる。軸受226内に玉228が設けられ、玉228は連接部材224内に設けられた垂直チャネル230内に乗る。連接部材は、カム部材234の外径よりも僅かに大きい垂直の寸法を有する水平の溝穴232を有し、溝穴232は、駆動シャフト46内に機械加工される。カム部材は、ハウジング12(図示せず)内に適切に取り付けられた軸受226に対して、連接部材224を垂直に移動させる。別法として、水平シャフト152を連接部材224内に固定して、シャフト152が回転せず、または円筒形開口部222内で回転可能であり、あるいは適切な軸受に固定して、シャフト152が連接部材224内で連接部材224の全長と接触する場合に、自由に回転するようになされる。
図19〜21で示した実施形態のように、カム面を、カウンターウェイト102が往復動中に垂直に移動して、スピンドルおよび揺動駆動機構42の運動に対して平衡を保ち、往復動鋸の動作中に生成される振動を最小限に抑えるように設計することができる。
【0039】
第8の好ましい実施形態が
図26〜31に示されており、この実施形態は、特に
図14〜18で示した実施形態と概して同様であり、やはり幾つかの他の実施形態と共通の構成要素を有する。構造および機能が他の好ましい実施形態のものと実質的に同様であり、こうした実施形態に関してすでに記載されている場合、共通の特徴の詳細な部品の参照番号が省略されている。特徴が
図14〜18で示した実施形態に関する上記のものと僅かに異なる場合、その相違を示すために僅かに異なる番号が与えられる。
【0040】
図26〜31で示した第8の好ましい実施形態は、
図14〜18の好ましい実施形態で示したものと実質的に同様のカウンターウェイト102を有する。カウンターウェイト102は、スピンドル28”の円筒形開口部128内に乗る揺れ腕120の上端にある球状玉構造126を有する点で、
図5〜8で示したものとやはり実質的に同様の前方揺れ腕120によって駆動される。
【0041】
この実施形態は、細長いロッド182’を備える軌道オンおよびオフのレバー機構180’によって作動および停止することができる非線形運動能力を有する。ロッド182’は、長円形または楕円形の断面、すなわち、長軸および短軸を有する断面のカム面構成を有し、そのカム面が、全般的に190で示した、旋回ピン191の周りで旋回する保持軸受の外側下方面と係合して、スピンドル28”の往復動中に旋回ピン191に対する軸受190の中心軸の角度を選択的に位置付ける。レバー機構180’はハンドル192を有し、操作者がハンドル192を回転させて、軸受を保持する角度を制御し、それによって望む通りに非線形の歯の運動動作を制御することができるようになされる。
【0042】
この点で、
図28を参照すると、後部球状端部200は、保持軸受190の円筒形室198内に乗る。保持軸受190は、
図28および30では引き込み位置にあり、
図27では前方に延長された位置にあることが示されている。理解されるように、スピンドル28”は、細長い腕部64によって駆動されることによって往復動し、球状端部200も、旋回ピン191に対する保持軸受190の角度位置の関数として、こうした往復動中に垂直方向に選択的に移動される。
【0043】
円筒形室198の中心軸(かつ、したがって、軸受190自体の中心軸)は好ましくは水平であり、スピンドル28’は完全に水平に移動され、その水平位置では、スピンドル28”の自由端に取り付けられた刃に与えられる非線形、すなわち垂直の運動が存在しない。こうした水平位置が
図26および28に示されており、ハンドル192が垂直に方向付けられ、細長いロッドのカム面182’はその長軸が垂直に方向付けられて、保持軸受190を真または概ねの水平位置に移動させる。しかし、
図14で示した実施形態のレバー180で示したように、ハンドル192が比較的水平の位置に90°回転されると、保持軸受190の軸は、
図27および30で示したように、前方に下方に角度が付けられる。
【0044】
保持軸受190が、
図27および30で示したように下方に角度が付けられるように位置付けられると、球状端部200は、スピンドル28”が左に向かって、または延長位置に移動されるときに下方に移動し、それによって、スピンドル28”が刃と端部200の間に配置された軸受96によって拘束されるため、刃が下方に移動される。球状端部が完全に延長した位置から右に向かって完全に引き込められた位置に移動するときに、球状端部200が移動中に上方に移動されるため、刃が下方に移動される。
【0045】
刃の上昇のこうした変化によって、鋸刃が工作物とより攻撃的に係合し、それによって、切断される材料のタイプに応じて、切断を促進することができる。理解されるように、こうした非線形運動により、刃が湾曲した経路を移動することになるが、刃は、切断行程、並びに復帰行程中に同一の線に従う。それは大抵の従来技術の丸のこの設計による刃によって通過される真の軌道経路ではない。
【0046】
理解されるように、カム面182’による運動量によって、単に1ミリメートルなど小さい距離だけ保持軸受190の外面上でカムの外面182’が上昇する変化が生じる。この点で、
図27、28、および30では、細長いロッドのカム面182’の実際の形状が誇張されている。
図14〜18の実施形態の記載から明らかなように、スピンドル28”の球状端部200は、円筒形室198内で障害なく移動することができる。なぜなら、腕部アダプタ74が、スピンドル28”を駆動する細長い腕部64の基部腕部分68内で軸方向に調節可能だからである。
【0047】
本発明の様々な実施形態を図で示し記載したが、理解されるように、他の修正形態、代替形態、および変更形態が当業者には明らかである。こうした修正形態、代替形態、および変更形態を、本発明の精神および範囲から逸脱することなく作製することができる。
【0048】
本発明の様々な特徴を以下の特許請求の範囲に記載する。