(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
保存するために形成されるメモリを含むデジタルコンピュータによって実行される、請求項1から5のいずれかに記載の方法により創出される解析モデルを用いる方法であって、
第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値が未知試料と関連し、ここで、該第1の入力値、該第2の入力値、および該第3の入力値が、該未知試料中の前記第1の遺伝子エレメント、前記第2の遺伝子エレメント、および前記第3の遺伝子エレメントと関連し、
該デジタルコンピュータまたは他のデジタルコンピュータを用いて、前記第1の境界空間または前記第2の境界空間を用いて、該未知試料を、前記ある生物学的持続状態と関連するものとして分類されることを特徴とし、
前記ある生物学的持続状態が、MRSA持続状態を含む、方法。
保存するために形成されるメモリを含むデジタルコンピュータによって実行される、請求項10から17のいずれかに記載の方法により創出される解析モデルを用いる方法であって、
第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値が未知試料と関連し、ここで、該第1の入力値、該第2の入力値、および該第3の入力値が、該未知試料中の前記第1の遺伝子エレメント、前記第2の遺伝子エレメント、および前記第3の遺伝子エレメントと関連し、
該未知試料を、前記境界空間を用いて、前記ある生物学的持続状態と関連するものとして分類されることを特徴とする、方法。
前記第1の境界空間および前記第2の境界空間がいずれも、mecAおよびStaphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列の測定量の関数として定義される、請求項22から23のいずれかに記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
各種の実施形態は、試料中のmecA、SCCmec、orfX、および/またはfemAなどのStaphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列など、遺伝子エレメントの測定量から該試料中のStaphylococcus aureusのメチシリン耐性菌株(MRSA)を同定するためのシステムおよび方法を開示する。本発明の一部の実施形態は、orfXの検出量が閾値を下回る場合は、第1の境界空間を用いてMRSAの存在を決定することにより、試料中のMRSAの存在を決定し、orfXの検出量が閾値を上回る場合は、第2の境界空間を用いてMRSAの存在を決定することにより、試料中のMRSAの存在を決定する。他の実施形態は、少なくとも、mecAおよびStaphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列から中間値を創出し、境界空間を用いてMRSAの存在を決定する。該境界空間は、中間値およびSCCmecを用いて定義することができる。
【0020】
本開示で用いられるすべての科学用語および技術用語は、別段に指定しない限り、当技術分野において一般的に用いられる意味を有する。本開示で用いられる以下の語または語句は、意味が指定されている。
【0021】
本明細書で用いられる「試料」という用語は、最も広い意味で用いられ、生物学的起源の任意の種類の材料であり、これらは、例えば、任意の流体、組織、または細胞でありうる。例えば、試料は、生物学的流体、例えば、尿、血液、血清、血漿、鼻腔分泌物、脳脊髄液などでありうる。あるいは、試料は、培養細胞または培養組織の場合もあり、微生物の培養物の場合もあり、生物学的材料から生成されるかまたはこれらに由来する任意の画分または生成物の場合もある。必要に応じて、試料は、精製される場合もあり、部分精製される場合もあり、未精製の場合もあり、富化または増幅される場合もある。
【0022】
本明細書で用いられる「遺伝子エレメント」という用語は、本発明の方法における標的として有用な、対象のゲノムにおける配列を指す場合がある。一部の実施形態では、遺伝子エレメントが、例えば、StaphylococcusにおけるorfX、femA、またはmecAなどのオープンリーディングフレームまたは遺伝子である。遺伝子エレメントはまた、mecA遺伝子を含む場合もあり、含まない場合もある、Staphylococcusカセット染色体であるSCCmecなど、移動性の(mobile)遺伝子エレメントでもありうる。
【0023】
本明細書で用いられる「入力値」とは、例えば、遺伝子エレメントと関連しうる、任意の適切な値でありうる。例えば、入力値は、各種の標的遺伝子と関連するCt値でありうる。
【0024】
本明細書で用いられる「境界空間」とは、「境界関数」により定義される空間でありうる。「境界関数」とは、データが、ある生物学的持続状態と関連するか、またはある生物学的持続状態と関連しないかを決定するのに用いられる数学関数でありうる。境界関数は、手作業を介すること、ニューラルネットワーク、費用関数などの使用を介することを含め、任意の適切な様式で創出することができる。境界関数はまた、楕円、四角形、円などを含めた、任意の適切な形態または線により表わすこともできる。境界関数は、形態が規則的な場合もあり、不規則的な場合もある。
【0025】
本明細書で用いられる「SCCmec」、「SCCmec配列」、および「SCCmecカセット」という用語は、互換的に用いられ、Itoら(2001年、Antimicrob. Agents Chemother.、45巻:1323〜1336頁)において記載されている通り、mecA遺伝子を保有し、Staphylococcusの種のゲノムへと挿入される、Staphylococcusカセット染色体として公知の遺伝子エレメントを指す。一実施形態では、SCCmecが、orfXの接合部に位置する。
【0026】
本出願では、SCCmec挿入部位を、「orfX−ISS/attBscc」と称する。この挿入部位は、本明細書で「orfX」と称する、Staphylococcus aureus遺伝子の3’端に位置する。SCCmecの挿入がなされる染色体の遺伝子座を、「attBscc」と称する。本明細書では、挿入部位における特異的な配列を、「orfX挿入部位配列(orfX−ISS)」または「attBsccコア領域」と称する。この配列は、Staphylococcus aureusにおいて高度に保存的な配列であることが公知である(Itoら、Antomicrob. Agent Chemother.、2001年、45巻、323〜1336頁; Notoら、J. Bacteriol.、2008年、190巻:1276〜1283頁)。
【0027】
Staphylococcus aureusのorfX−ISS/attBscc領域へと挿入した後では、SCCmec左側末端の接合領域をMRSA−LEと称し、SCCmec右側末端の接合領域をMRSA−REと称する。左側末端の接合部では、SCCmec配列が、attBsccのorfXを含まない側と隣接する。右側末端の接合部では、SCCmec配列が、attBsccのorfX側と隣接する。orfX−ISS/attBscc領域は、それらのすべてが参照により本明細書に組み込まれる、Itoら、Antimicrob. Agents Chemother.、2001年、45巻、1323〜1336頁; Itoら、Antimicrob. Agent Chemother.、2004年、48巻、2637〜2651頁; Notoら、J. Bacteriol. 2008年、190巻:1276〜1283頁;および米国特許第6,156,507号において詳細に記載されている。SCCmecの挿入が存在しない場合は、このorfX−ISS/attBscc領域に切れ目がなくなる。増幅法により、orfX−ISS/attBscc領域が完全であると同定される場合は、これにより、SCCmecカセットが挿入されていないことが示される。しかし、該orfX−ISS/attBscc領域が増幅されないからといって、mecA遺伝子の存在が示されるわけではない。SCCmecカセットが挿入された後で、mecA遺伝子が失われる可能性があることも公知である。したがって、mecAが存在しない場合でもなお、SCCmecカセットにより、orfX−ISS/attBscs領域の増幅が阻止される可能性がある。
【0028】
「オリゴヌクレオチド」とは、併せて共有結合している2つ以上のヌクレオチドサブユニットを有する、ヌクレオチドポリマーである。オリゴヌクレオチドは一般に、約10〜約100ヌクレオチドである。ヌクレオチドサブユニットの糖基は、リボースの場合もあり、デオキシリボースの場合もあり、OMeなど、これらの修飾誘導体の場合もある。ヌクレオチドサブユニットは、ホスホジエステル結合、修飾結合(modified linkage)などの結合により接合される場合もあり、オリゴヌクレオチドの、その相補的標的ヌクレオチド配列とのハイブリダイゼーションを阻止しない、非ヌクレオチド部分により接合される場合もある。修飾結合には、標準的なホスホジエステル結合を、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、または中性ペプチド結合など、異なる結合で置換する修飾結合が含まれる。また、窒素塩基類似体も、本発明によるオリゴヌクレオチドの構成要素でありうる。「標的核酸」とは、標的核酸配列を含む核酸である。「標的核酸配列」、「標的ヌクレオチド配列」、または「標的配列」とは、相補的オリゴヌクレオチドとハイブリダイズしうる、特異的なデオキシリボヌクレオチド配列またはリボヌクレオチド配列である。
【0029】
本明細書で用いられる「プローブ」という用語は、対象の標的核酸とハイブリダイズすることが可能なオリゴヌクレオチドを指す。そのハイブリダイゼーションは、対象の標的核酸との相補的な塩基対合を介してプローブが結合する結果として生じる。当業者は、ハイブリダイゼーション条件の厳密性(stringency)に応じて、プローブが、該プローブ配列と完全に相補的であるわけではない標的配列と実質的に結合することが典型的であることを理解するはずである。プローブ(および、したがって、その標的)を検出、視覚化、測定、および/または定量しうるように、プローブを適切な標識またはレポーター部分と会合させることができる。
【0030】
本明細書で用いられる「プライマー」という用語は、核酸合成をプライミングするのに用いられるオリゴヌクレオチドを指す。プライマーは、相補的塩基対合によりその鋳型とハイブリダイズし、したがって、複製を開始するのに用いられる。ハイブリダイゼーションは、上記でプローブについて記載したのと同じ様式で生じる。PCRでは、2つのプライマー:センス鎖にハイブリダイズすることが典型的である「フォワードプライマー」と、アンチセンス鎖にハイブリダイズすることが典型的である「リバースプライマー」を用いる。
【0031】
本明細書で用いられる「PCR」という用語は、生物(living organism)を用いることなく、DNAを酵素的に複製することにより、長い二本鎖DNA分子内で短いDNA配列(通常、50〜600塩基)を指数関数的に増幅するための技法を指す(Mullisら、Methods Enzymol.、1987年、155巻:335〜50頁)。本発明では、他のin vitroにおける増幅技法も用いることができ、これらは、当業者に周知である。これらの方法には、例えば、リガーゼ連鎖反応(LCR)、核酸配列ベースの増幅(NASBA)、鎖置換増幅(SDA)、転写を介する増幅(TMA)、分枝DNA法(bDNA)、およびローリングサークル増幅技法(RCAT)が含まれる。
【0032】
本明細書で用いられる「リアルタイムPCR」という用語は、各増幅サイクル後に、増幅されたDNAを、その反応においてそれが蓄積するにつれてリアルタイムで定量化する種類のPCRを指す(Heidら、Genome Research、1996年、6巻(10号):986〜994頁)。当業者には、リアルタイムPCRを実施するための多数のプローブ化学(probe chemistry)が周知である。一般的に用いられる一方法は、TaqMan(登録商標)アッセイ(例えば、米国特許第5,210,015号;同第5,487,972号;および同第5,804,375号を参照されたい)である。用いることが可能であり、市販品の購入が可能である、他のリアルタイムPCRプローブ化学には、FRETプライマー、分子ビーコン、Scorpionプライマー(登録商標)、Amplifluorプライマー(登録商標)、LUXプライマー(登録商標)、Eclipse(登録商標)、およびUltimate Probe(登録商標)が含まれる。リアルタイムPCR技法の総説については、Bustinら、J. Mol. Endocrin.、34巻:597〜601頁(2005年)を参照されたい。
【0033】
本明細書で用いられる「多重PCR」という用語は、単一の反応試験管内で、2つ以上の異なる標的の増幅を可能とする反応物中に、1つより多いセットのプライマーが包含される種類のPCRを指す。「多重PCR」という用語はまた、複数のプライマーおよびプローブを用いるが、1つの標的だけを増幅するPCRも指す。一実施形態では、本発明の多重PCRが、リアルタイムPCRである。
【0034】
本明細書で用いられる、ある「生物学的持続状態」とは、任意の供給源、例えば、患者に由来する試料の特定の生物学的状態(biological state)に関しうる。大半の場合において、該生物学的持続状態は、試料が、特定の生物学的実体、例えば、標的の疾患生物または疾患と関連する患者細胞を含むかどうかに関する。例えば、1つの生物学的持続状態は、試料がMRSA細菌を含むことでありうるのに対し、別の生物学的持続状態は、試料がMRSA細菌を含まないことでありうる。他の例において、該生物学的持続状態は、試料が癌細胞を含むかどうかに関しうる。
【0035】
本発明の一実施形態は、MRSA、MSSA、MR−CoNS、または他の細菌を含有しうる試料においてMRSAを検出するためのアッセイに関する。本発明の実施形態は、複数標的の組合せを同時に増幅および検出するための多重PCRプロセスを用いうる。
【0036】
一実施形態によれば、標的DNAの初期量を、PCR閾値サイクル数(Ct)で測定する。例えば、解析される反応について、規定のシグナル閾値を決定する。標的核酸のほか、基準核酸または標準核酸について、このシグナル閾値に達するのに必要とされるサイクル数(Ct)を決定する。標的分子の絶対コピー数または相対コピー数は、基準核酸と比較した標的核酸について得られるCt値に基づき決定することができる。したがって、Ct値は、標的DNAの初期量に反比例する(参照により本明細書に組み込まれる、Ct値の完全な議論については、Heidら、Genome Research、1996年、6巻(10号):986頁を参照されたい)。同定した方法のうちの1つにおいて増幅された遺伝子セットの所定量または所定数の表示に基づいて、特定の標的遺伝子の初期量を外挿することを可能とする、他の数学的手法を用いることができる。
【0037】
一実施形態では、本発明が、試料中のMRSAの存在を決定する方法であって、蛍光による検出に十分であり、該試料中の1つ以上のMRSA特異的な標的配列の初期レベルを示すレベルの増幅産物を生成させるように、該試料をある時間にわたり、ある条件下でリアルタイムPCRにかけるステップを含む方法を対象とする。
【0038】
別の実施形態では、増幅を、プライマー(フォワードプライマーおよびリバースプライマー)のセットおよびプローブにより実施する。プローブは、その5’端において蛍光原レポーター分子で標識することができ、その3’端において消光分子で標識することができる。消光分子は、蛍光原レポーター分子からのシグナルの発光を阻止する。プローブは、フォワードプライマーがハイブリダイズする領域と、リバースプライマーがハイブリダイズする領域との間の標的配列領域にハイブリダイズする。プローブがハイブリダイズする鎖に沿ってポリメラーゼが移動すると、このポリメラーゼのエクソヌクレアーゼ活性によりプローブの5’端が切断され、このため、消光部分の分離により、蛍光原シグナルの発光が可能となる。
【0039】
具体的な実施形態では、本発明のプローブが、蛍光レポーター(フルオロフォア)および蛍光性または非蛍光性の消光分子を含む、二重標識した蛍光原プローブを含みうる。本発明のフルオロフォアは、5’端、3’端、またはいずれかの端の内部を含めた任意の位置においてプローブに結合させることができる。本発明のある実施形態では、フルオロフォアおよび消光剤を、それぞれ、プローブの5’端および3’端に結合させる。フルオロフォアの例には、FAM、ROX、HEX、NED、Cy5、Texas Red、Calfluor Red、CalFluor Orange、Quasar 670、Quasar 705が含まれるがこれらに限定されない。消光剤の例には、TAMARA、Blackhole消光剤であるBHQ−1およびBHQ−2が含まれるがこれらに限定されない。
【0040】
別の実施形態では、本発明は、3標的アッセイ(three target assay)を用いて、MRSAを検出し、これをMSSA、MR−CoNS、または他の細菌から識別する方法であって、ここで、そのアッセイに用いられる標的(遺伝子エレメントの例でありうる)にmecA遺伝子配列、Staphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列、SCCmec遺伝子配列、および/またはorfXが含まれる方法を提供する。具体的な実施形態では、Staphylococcus aureus特異的な標的遺伝子が、femAである。以下の記載では、Staphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列として、femAに明示的に言及することが多いが、各種の実施形態ではまた、他のStaphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列も用いることができる。
【0041】
本発明の一部の実施形態は、少なくとも第1の境界空間および第2の境界空間を用いる解析モデルの形成のほか、このような解析モデルの使用も対象とする。本発明の他の実施形態は、少なくとも1つの中間値を用いて境界空間を形成する解析モデルの創出および使用を対象とする。さらに他の実施形態は、このような解析モデルを用いるための方法のほか、このような解析モデルを用いるシステムにも関する。これらの手法は、以下でさらに詳細に記載される。
【0042】
少なくとも2つの境界空間を用いる実施形態
図1は、本発明の実施形態により解析モデルを構築するのに用いうるステップを例示するフローチャートを示す。場合によっては、解析モデルを用いて、試料中にMRSAが存在するかどうかを決定することができる。
【0043】
ステップ1000では、選択した数の既知試料を、試料中の細菌の核酸を露出させる条件下に置く。一部の実施形態では、既知試料が、それが特定の生物学的持続状態と関連するかどうかが知られている試料である。例えば、既知試料は、それがMRSAと関連するかどうかが知られている試料でありうる。したがって、後の未知試料もまたMRSAを含有するかどうかを決定しうるモデルを構築するのに、既知試料を用いることができる。
【0044】
試料を、該試料中の核酸を露出させる条件下に置くための、多くの異なる方法が存在する。例えば、試料中の細胞は、周知の技法により溶解させることができる。次いで、例えば、試料の温度を上昇させて、核酸鎖を分離することにより、その核酸を変性させることができる。
【0045】
ステップ1010では、試料において、mecA、orfX、およびStaphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列など、少なくとも3つの標的の特徴(例えば、相対量もしくは絶対量、または発現量)を測定する。一実施形態では、Staphylococcus aureus特異的な標的遺伝子配列が、femAである。試料においてこのような遺伝子エレメントの量を測定するための、多くの異なる方法が存在する。例えば、多重PCRプロセスを用いて、測定する各標的についてのPCR閾値サイクル数(Ct)値を測定する。
【0046】
少なくとも3つの標的についての特徴を測定した後には、これらの特徴と関連する値を、デジタルコンピュータへと入力することができる。以下には、例示的なデジタルコンピュータの詳細を示す。種々の入力値は、任意の適切な様式でデジタルコンピュータに入力することができる。一部の実施形態では、デジタルコンピュータにその値を、自動で(例えば、入力値を創出する、または入力値を創出するのに用いたデータを創出する、測定モジュールとのデータ接続を介して)入力することもでき、使用者が手作業で入力することもできる。
【0047】
一部の実施形態では、デジタルコンピュータに、少なくとも、第1の遺伝子エレメント(例えば、mecAなどの第1の標的)と関連する複数の第1の入力値、第2の遺伝子エレメント(例えば、femAなどの第2の標的)と関連する複数の第2の入力値、および第3の遺伝子エレメント(例えば、orfXなどの第3の標的)と関連する複数の第3の入力値を入力する。第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値は、複数の既知試料と関連する。各既知試料は、複数の第1の入力値中の第1の入力値、複数の第2の入力値中の第2の入力値、および複数の第3の入力値中の第3の入力値を包含する。第1の値、第2の値、および第3の値は、第1の遺伝子エレメント、第2の遺伝子エレメント、および第3の遺伝子エレメントと関連するCt値でありうる。
【0048】
ステップ1020では、判定アルゴリズムを、既知試料の各々に由来する、測定された標的の各々に適用することができる。判定アルゴリズムは、任意の適切な命令の組合せを有しうる。一部の実施形態では、判定アルゴリズムが、
図1のステップ1030、1040、1050、および1060のうちの1つ以上を、任意の適切な組合せで包含しうる。
【0049】
ステップ1030では、第3の遺伝子エレメント(例えば、orfX)と関連する閾値を決定する。閾値は、任意の適切な様式で決定することができる。例えば、一部の実施形態では、閾値が、単純に、「45」などの離散値でありうる。閾値は、デジタルコンピュータにあらかじめ入力し、該デジタルコンピュータ内のメモリにこれを保存することもでき、第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値をデジタルコンピュータに入力するのとほぼ同時に、使用者が入力することもできる。
【0050】
ステップ1040では、閾値を用いて、判定アルゴリズムにより、既知試料を、既知試料の第1のセットおよび既知試料の第2のセットへと区分する。例えば、判定アルゴリズムは、どの試料が閾値を上回り、どの試料が閾値を下回るかを決定することにより、既知試料の第1のセットを、既知試料の第2のセットから区分しうる。例示的に述べると、第3の遺伝子エレメントがorfXであり、閾値が「45」のCt値である場合、既知試料の第1のセットは、orfXについてのCt値が45未満であることが可能であり、既知試料の第2のセットは、orfXについてのCt値が45以上でありうる。
【0051】
ステップ1050では、試料を分離した後で、第1の試料セット中の試料を、第1の遺伝子エレメントおよび第2の遺伝子エレメントにより定義される特徴空間においてクラスタリングする。第1の試料セットおよび第2の試料セットは、任意の適切な様式でクラスタリングすることができる。例えば、第1の試料セットは、第1の遺伝子エレメントおよび第2の遺伝子エレメントにより定義される二次元空間内にプロットすることができる。第2の試料セットも、第1の遺伝子エレメントおよび第2の遺伝子エレメントにより定義される二次元空間内にプロットすることができる。これを、例えば、orfX<45およびorfX≧45について、femAをmecAと対比する2つのプロットを示す
図2において例示する。
【0052】
ステップ1060では、試料の第1のセットおよび第2のセットを用いて、それぞれ、第1の境界空間および第2の境界空間を定義する。第1の境界空間および第2の境界空間は、ある生物学的持続状態を、他の生物学的持続状態から区別する。
図2では、第1の境界空間および第2の境界空間を、楕円として示す。
【0053】
第1の境界空間および第2の境界空間は、任意の適切な様式で決定することができ、任意の適切な形状を有しうる。例えば、一部の実施形態では、第1の境界空間および第2の境界空間を、楕円により定義することができる。他の実施形態では、境界空間を、四角形、多角形、平行六面体、または他の形状により定義することができる。このような境界空間は、ニューラルネットワークおよび他の最適化アルゴリズムにより決定および最適化することができる。第1の境界空間および第2の境界空間は、解析モデルの少なくとも一部を形成することが可能であり、これを用いて、ある生物学的持続状態を、他の生物学的持続状態から区別することができる。
【0054】
場合によっては、使用者の一助となるように、LCDスクリーンなどのディスプレイ上で、第1の境界空間および第2の境界空間を、第1の試料セットおよび第2の試料セットを含めた二次元プロットに重ねてグラフ表示することが望ましい場合がある。
【0055】
ここで、
図1に示した方法を例示する具体的な実施形態について説明することができる。3標的「戦略A」(3 target ”Strategy A”)のアルゴリズムでは、296の標本連続作業単位(specimen run)を収集し、解析モデルの開発のために供した。戦略Aの実装(implementation)では、第1の遺伝子エレメント、第2の遺伝子エレメント、および第3の遺伝子エレメントに対応する3つの標的には、mecA、femA、およびorfXが含まれた。
【0056】
任意の分類問題で、その適切な特徴を測定して、1つの事象クラスを別の事象クラスから識別する場合、データの類型化を可能とする固有の特徴空間が存在する。MRSAの分類については、これがあてはまる。この適用を行うための日常的な解析を創出するために、
図3Aに示す通りに、特徴空間を観察した。
図3Aでは、陽性データおよび陰性データの両方を、femAをmecAと対比する二次元特徴空間内にプロットした。陽性データ点は、左下隅の対角線に沿ってクラスタリングされ、陰性データ点は、とりわけ上半分の空間および右下隅に、より無作為に広がる。
【0057】
このデータおよびさらなる確認データに基づき、陽性の特徴空間を包含する数学モデルを選択した。陽性事象についてのデータは、陽性クラスターと陰性クラスターとの間の境界を定式化するために選択された楕円に類似する。陽性データは通常、好ましい特徴空間内でガウス分布を形成するので、楕円の境界を理想的な選択と考えることができる(特徴空間の境界を表わすガウス分布の横断面が楕円であることに注意されたい)。これにより、
図3Bの楕円モデルが正当化される。数学的には、楕円モデルの式が、
【0058】
【数1】
[式中、aは半長軸であり、bは半短軸である]で与えられる。この場合、楕円は、原点のまわりを中心とする(centered about the origin)と推測される。MRSAの検出を裏付けるためには、楕円モデルが、(x
0,y
0)により定義される並進、および原点の周りの角度θの角変位を裏付ける必要がある。
【0059】
したがって、その最も一般的な形式では、楕円を、
【0060】
【数2】
である]として、二次元特徴空間内で完全に特徴づけることができる。この一般化された楕円は、5つのパラメータ、a、b、x
0、y
0、およびθのセットにより規定することができる。パラメータのそのセットを決定すれば、固有の楕円(または特徴空間)が定義される。
【0061】
最適の楕円パラメータのセットを得るためには、分類結果に基づき、費用関数を定義することができる。この種の適用で一般的に用いられる費用関数は、受信者動作特性曲線すなわちROC曲線(ROC曲線のより詳細については、http://en.wikipedia.org/wiki/Receiver_operating_characteristicを参照されたい)の曲線下面積である。ROC曲線は、その適用についての感度対1−特異度(specificity)のグラフプロットをもたらす。MRSAについての適用では、偽陽性数と偽陰性数との組合せを、費用関数:
費用=c
1×偽陰性数+c
2×偽陽性数
として適用する[式中、重みづけ係数c
1およびc
2は、特定の問題における選好を表わすように選択する]。
【0062】
特徴空間の数学モデル、および考案した費用関数の定義を与えたら、費用関数を最小化するように、特徴空間についてのモデルを最適化することができる。最小費用によるモデルの実現が、分類問題についての最適解である。例えば、ヒルクライミング法、アニーリングのシミュレーション、遺伝子アルゴリズムなど、用いうる複数の最適化手順が存在する。この適用では、遺伝子アルゴリズムを用いる。遺伝子アルゴリズムについてのより詳細な情報は、http://en.wikipedia.org/wiki/Genetic_algorithmsにおいて見出すことができる。
【0063】
図2を参照したところ、二次元特徴空間でfemAをmecAと対比することにより測定された特徴が、このモデルにとって常に均質または理想的であるわけではないことが観察された。例えば、
図2に示す通り、orfXが45以上である場合は、陽性データ点が、「広がった(fat)」クラスター(線で囲ったクラスター)を形成するが、orfXが45未満である場合は、陽性データ点が、楕円により準拠した(is more inline with)クラスターを形成する。結果として、orfX<45およびorfX≧45のそれぞれについて、2つの楕円モデルが確立される。このorfXに依存する楕円モデルにより、MRSA陽性試料のデータが、本質的に三次元空間に分類される。
【0064】
次いで、
図2で例示される解析モデルのグラフ表示を用いて、未知試料を、MRSAなど、特定の生物学的持続状態と関連するものとして分類することができる。
【0065】
一般に、形成された解析モデルの使用は、デジタルコンピュータに、未知試料と関連する第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値を入力するステップを包含しうる。デジタルコンピュータは、解析モデルを形成するのに用いられる同じデジタルコンピュータの場合もあり、異なるデジタルコンピュータ(例えば、1つのデジタルコンピュータ上で解析モデルを形成するが、これを保存するのは、それを用いる別のデジタルコンピュータ内である場合)の場合もある。第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値は、未知試料中の第1の遺伝子エレメント、第2の遺伝子エレメント、および第3の遺伝子エレメントと関連する。入力値を入力した後で、デジタルコンピュータにより、解析モデルを用いる第1の境界空間または第2の境界空間を用いて、未知試料を、その生物学的持続状態と関連するものとして分類する。
【0066】
図4は、一実施形態により、MRSAが試料中に存在するかどうかを決定するのに用いうるステップを例示する。本明細書で用いられる未知試料とは、該試料中にMRSAが存在するかどうかが知られていない試料を指す。
図4のステップは、
図1によるステップを用いて創出されるモデルなどのモデルを用いて、未知試料がMRSAを含有するかどうかを決定しうる。未知試料は、様々な測定された標的を有しうる。これらの測定値は、未知試料の測定された標的から創出される中間ベクターがモデルの境界関数に相対して存在するかどうかの分析によってMRSAの存在を検出するのに用いることができる。
【0067】
ステップ1100では、未知試料を、該試料中の細菌の核酸を露出させる条件下に置く。
図1のステップ1000について上に記載した同じ技法を、ステップ1100でもまた用いることができる。
【0068】
ステップ1110では、未知試料から、少なくとも3つの標的であるmecA、femA、およびorfX(または他の遺伝子エレメント)と関連する特徴を決定することができる。上記
図1のステップ1010において用いた同じ技法を用いて、ステップ1110を達成することができる。該特徴は、解析モデルを形成するのに用いられる特徴と同じ特徴でありうる。例えば、Ct値を用いて解析モデルを形成する場合は、ステップ1110の3つの標的について、Ct値を決定することができる。
【0069】
ステップ1120では、解析モデルを、3つの標的と関連する入力値に適用することができる。解析モデルと関連するプロセスは、
図4の少なくともステップ1130および1140を包含しうる。
【0070】
例えば、ステップ1130では、該方法により、orfXと関連する第3の入力値が、解析モデルにおける閾値(例えば、「45」)を上回るか、または下回るかを決定する。
【0071】
ステップ1140では、未知試料と関連する第3の入力値が閾値(例えば、45)を下回る場合は、あらかじめ形成した第1の境界空間を用いて、該試料が対象の生物学的持続状態(例えば、MRSA)と関連するかどうかを決定する。あるいは、未知試料と関連する第3の入力値が閾値(例えば、45)を上回る場合は、あらかじめ形成した第2の境界空間を用いて、該試料が対象の生物学的持続状態(例えば、MRSA)と関連するかどうかを決定する。
【0072】
所望の場合は、さらなる規則を用いて、未知試料をさらに分類することができる。例えば、1つ、2つ、または3つ以上のさらなる標的(例えば、MR−CoNsと関連する標的)をさらなるデータとして用いることができ、これを、未知試料を分類するのにさらに用いることができる。
【0073】
中間値を用いる実施形態
本発明の別の実施形態は、ある生物学的持続状態を他の生物学的持続状態から区別する解析モデルを創出する方法を対象としうる。該方法では、少なくとも1つの中間値を用いる。このような実施形態は、
図5に言及しながら説明することができる。
【0074】
ステップ5000では、選択した数の既知試料を、該試料中の細菌の核酸を露出させる条件下に置く。ステップ5000の詳細は、
図1のステップ1000について記載した詳細と同じ場合もあり、異なる場合もあるが、上の記載は繰返しを要さない。
【0075】
ステップ5010では、既知試料の各々について、mecA、femA、およびSCCmecなど、少なくとも3つの標的の特徴を測定する。ステップ5010の詳細は、
図1のステップ1010について上に記載した詳細と同じ場合もあり、異なる場合もあるが、上記の説明は繰返しを要さない。しかし、この例では、orfXの代わりに、SCCmecを標的として同定することに注意されたい。
【0076】
入力値を決定した後では、それらをデジタルコンピュータに入力する。一部の実施形態では、デジタルコンピュータへの、少なくとも、第1の遺伝子エレメント(例えば、mecAなどの第1の標的)と関連する複数の第1の入力値、第2の遺伝子エレメント(例えば、femAなどの第2の標的)と関連する複数の第2の入力値、および第3の遺伝子エレメント(例えば、SCCmecなどの第3の標的)と関連する複数の第3の入力値を包含する。第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値は、任意の適切な時点において、任意の適切な順序で、デジタルコンピュータに入力することができる。
【0077】
ステップ5020では、既知試料の各々から測定された標的の各々に、判定アルゴリズムを適用することができる。この例における判定アルゴリズムは、
図1について上に記載した判定アルゴリズムとは異なる。
【0078】
ステップ5030では、デジタルコンピュータを用いて、少なくとも複数の第1の入力値、および第2の遺伝子エレメントと関連する少なくとも第2の入力値を用いて、1つ以上の中間値を決定することができる。例えば、一部の実施形態では、第1の遺伝子エレメント(mecA)および第2の遺伝子エレメント(femA)と関連する、第1の入力値および第2の入力値(例えば、第1のCt値および第2のCt値)を用いて、1つ以上の中間値を創出することができ、これを、第3の遺伝子エレメント(例えば、SCCmec)と関連する第3の入力値と組み合わせることができる。
【0079】
ステップ5040に示す通り、1つ以上の中間値を創出した後では、デジタルコンピュータを用いて、該1つ以上の中間値、および複数の第3の入力値を用いて、該生物学的持続状態についての境界空間を創出する。該境界空間により、該生物学的持続状態を、他の生物学的持続状態から区別する。
【0080】
例示として、3標的「戦略C」のアルゴリズムでは、199の標本連続作業単位を収集し、アルゴリズムの開発に供した。戦略「C」の実装では、3つの標的が、mecA、femA、およびSCCmecであった。
【0081】
mecAをSCCmecと対比する二次元特徴空間、およびfemAをSCCmecと対比する二次元特徴空間を、
図6Aおよび6Bに示す。陽性と陰性とが混じり合い、該二次元特徴空間のいずれにおいても識別できないグレーの領域(黒色の円で囲った領域)が存在することが観察される。
【0082】
グレーの領域を克服するために、新たなパラメータを用いて、事象を陽性または陰性として識別することができる。この新たなパラメータを、
新たなパラメータ=mecA×sin(−0.3)+femA×cos(−0.3)
として確立した。この「新たなパラメータ」は中間値の例である。なぜなら、それは、第1の遺伝子エレメント(例えば、mecA)と関連する第1の入力値、および第2の遺伝子エレメント(例えば、femA)と関連する第2の入力値に由来するからである。
【0083】
図7は、この新たなパラメータをどのようにして創出し、かつ、用いるかについて例示する。
図7は、mecA 810およびfemA 820と関連する値を組み合わせて、中間値Y 840を形成しうることを示す。この中間値Y 840およびSCCmec 830により二次元特徴空間を形成することができ、これを用いて、未知試料を、MRSAと関連するものとして、またはMRSAとは関連しないものとして分類するための境界空間を定義することができる。
【0084】
図8に、新たなパラメータをSCCmecと対比する特徴空間のプロットを示す。この例示では、グレーの領域が消滅し、SCCmecと併せて、新たなパラメータが、分類のためのより良好な特徴空間を構成する。
【0085】
「新たなパラメータ」およびSCCmecを考慮して、楕円モデル(
図9に示す)を確立し、陽性データ点と陰性データ点との境界を定義した。先に記載したのと同じ方法で、遺伝子アルゴリズムにより、楕円モデルを最適化することができる(例えば、上記のステップ1060における技法など、先に記載した境界形成法のうちのいずれかを、本発明の実施形態で用いることができる)。楕円の内側に位置するすべてのデータ点を、MRSA陽性とみなす。
【0086】
図10は、一実施形態により、MRSAが試料中に存在するかどうかを決定するのに用いうるステップを例示する。本明細書で用いられる未知試料とは、該試料中にMRSAが存在するかどうかが知られていない試料を指す。該方法は、
図5によるステップを用いて創出されるモデルなどの解析モデルを用いて、未知試料が、MRSAを含有するか(または別の生物学的持続状態と関連するか)どうかを決定しうる。未知試料中の各種の標的の特徴を測定して、第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値を形成することができる。入力値および解析モデルを用いて、未知試料中のMRSAの存在を検出することが可能である。
【0087】
図10に言及すると、ステップ6000では、未知試料を、該試料中の細菌の核酸を露出させる条件下に置く。
図1のステップ1000において用いた同じ技法を、ステップ6000でも用いることができる。
【0088】
ステップ6010では、少なくとも3つの標的、mecA、およびSCCmecの特徴を、未知試料から測定する。この未知試料について、第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値を決定することができる。ステップ1010について上に記載した同じ技法を用いて、ステップ6010を達成することができる。
【0089】
ステップ6020では、解析モデル、ならびに第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値を用いて、未知試料中に、特定の生物学的持続状態が存在するかどうか(例えば、MRSAが存在するか、またはMRSAが存在しないか)を決定することができる。
【0090】
ステップ6030では、解析モデルを、第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値に適用するときに、該第1の入力値および第2の入力値を用いて、中間値を決定することができる。例えば、以下の式:
Y=新たなパラメータ=mecA×sin(−0.3)+femA×cos(−0.3)
を用いれば、中間値を決定することができる。
【0091】
例示として、試料に、mecA=28.49、femA=27.90、およびSCCmec=27.26、Y=18.2345が与えられる。
【0092】
該方法のステップ6040では、解析モデル内の境界関数を用いることにより、試料が、MRSAについて陽性であるかどうかを決定する。例えば、上記の例では、Y=18.2345およびSCCmec=27.26という値を、
図9の楕円境界関数に対して比較することができる。この例ならば、境界関数の内部に収まるので、該未知試料は、MRSA陽性として分類される。
【0093】
システム
図11は、デジタルコンピュータ300と、該デジタルコンピュータ300に作動的に接続された(これには、電気的接続も含まれうる)測定モジュール301を含めたシステムを示す。
【0094】
この例では、デジタルコンピュータ300が、併せて作動的に接続されたシステムバス304、1つ以上のディスクドライブ305、RAM 306、およびプロセッサ307を含めた、各種の典型的なコンピュータの構成要素を包含しうる。また実施形態の正確な性質に依存して、他の構成要素も存在しうる。
図11はまた、ディスプレイ308、キーボード302、およびマウス303も示す。一部の実施形態ではまた、これらの構成要素および他の構成要素も、デジタルコンピュータの一部でありうる。
【0095】
システムはまた、試料(例えば、既知試料または未知試料)中の選択された標的の特徴を測定するのに用いる測定モジュール301も有しうる。この測定モジュールは、標的の反応を測定するのに選択される測定法に応じて、本発明の異なる実施形態間で変化しうる。例えば、一実施形態では、測定モジュールが、試料に対するPCR解析を実施することが可能であり、したがって、それはリアルタイムPCR装置でありうる。リアルタイムPCR装置は、市販されている。
【0096】
本発明の一実施形態では、試料を測定モジュール301に入れ、ここで、試料を処理し、試料から選択した標的の特徴(例えば、その量)を測定する。このデータ(例えば、先に記載した入力値)を、システムバス304を通ってデジタルコンピュータ300へと移し、プロセッサ307を用いて、適切な判定アルゴリズムまたは解析モデルを、反応データへと適用することができる。命令により、プロセッサ307に、判定アルゴリズムまたは解析モデル(上に記載した)を実行させ、これを、RAM 306またはディスクドライブ305など、コンピュータにより読み取り可能な媒体上で保存することができる。また、判定アルゴリズムおよび/または解析モデルを表わすデータも、この同じ媒体に保存することができる。次いで、判定アルゴリズムまたは解析モデルの適用から得られる出力を、ディスプレイ308または他の出力デバイス(例えば、プリンタ)上に表示することができる。例えば、先に記載した境界関数およびそれらに随伴するグラフを、ディスプレイ308または他の何らかの様式の出力に表示することができる。こうして、測定された試料からの情報を用いて、モデルを構築する一助とすることもでき、試料がMRSAを含有するかどうかを決定することもできる。
【0097】
上記で言及した通り、一部の実施形態では、コンピュータにより読み取り可能な媒体が、プロセッサにより実行しうる、解析モデルを形成する方法を実装するためのコードを保存または包含しうる。一実施形態では、該方法が、デジタルコンピュータに、少なくとも、第1の遺伝子エレメントと関連する複数の第1の入力値、第2の遺伝子エレメントと関連する複数の第2の入力値、および第3の遺伝子エレメントと関連する複数の第3の入力値を入力するステップであって、ここで、各既知試料が、該複数の第1の入力値中の第1の入力値と、該複数の第2の入力値中の第2の入力値と、該複数の第3の入力値中の第3の入力値を包含するステップと;該第3の遺伝子エレメントと関連する閾値を決定するステップと;該閾値を用いて、該既知試料を、既知試料の第1のセットおよび既知試料の第2のセットへと区分するステップと;既知試料の該第1のセットを、該第1の遺伝子エレメントおよび該第2の遺伝子エレメントにより定義される特徴空間においてクラスタリングするステップと;既知試料の該第1のセットを用いて第1の境界空間を定義するステップであって、ここで、該第1の境界空間が、ある生物学的持続状態を他の生物学的持続状態から区別するステップと;既知試料の該第2のセットを用いて第2の境界空間を定義するステップであって、ここで、該第2の境界空間が、ある生物学的持続状態を他の生物学的持続状態から区別するステップを包含しうる。別の例では、該方法が、デジタルコンピュータに、少なくとも、第1の遺伝子エレメントと関連する複数の第1の入力値、第2の遺伝子エレメントと関連する複数の第2の入力値、および第3の遺伝子エレメントと関連する複数の第3の入力値を入力するステップと;該デジタルコンピュータを用いる、少なくとも該複数の第1の入力値、および第2の遺伝子エレメントと関連する少なくとも該第2の入力値を用いて、1つ以上の中間値を創出するステップと;該デジタルコンピュータを用いる、該1つ以上の中間値、および該複数の第3の入力値を用いて、該生物学的持続状態についての境界空間を創出するステップであって、ここで、該境界空間が該生物学的持続状態を他の生物学的持続状態から区別するステップを包含しうる。
【0098】
上記で言及した通り、一部の実施形態では、コンピュータにより読み取り可能な媒体が、該プロセッサにより実行しうる、解析モデルを用いるための方法を実装するためのコードを保存または包含しうる。該方法は、該デジタルコンピュータまたは他のデジタルコンピュータに、未知試料と関連する第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値を入力するステップであって、ここで、該第1の入力値、該第2の入力値、および該第3の入力値が、該未知試料中の第1の遺伝子エレメント、第2の遺伝子エレメント、および第3の遺伝子エレメントと関連するステップと;該デジタルコンピュータまたは他のデジタルコンピュータを用いる、第1の境界空間または第2の境界空間を用いて、該未知試料を、該生物学的持続状態と関連するものとして分類するステップを包含しうる。別の実施形態では、該方法が、該デジタルコンピュータまたは他のデジタルコンピュータに、未知試料と関連する第1の入力値、第2の入力値、および第3の入力値を入力するステップであって、ここで、該第1の入力値、該第2の入力値、および該第3の入力値が、該未知試料中の該第1の遺伝子エレメント、該第2の遺伝子エレメント、および該第3の遺伝子エレメントと関連するステップと;該デジタルコンピュータまたは他のデジタルコンピュータを用いて、該第1の境界空間または該第2の境界空間を用いて、該未知試料を、該生物学的持続状態と関連するものとして分類するステップを包含しうる。
【実施例】
【0099】
複数種類の被験試料199例は、「ロングビーチデータコレクション」と表示された。このデータコレクションでは、以下の標的の組合せ:1)orfx、mecA、およびfemA;2)mecA、femA、およびSCCmec;3)mecA、femA、SCCmec、およびMR−Consについて調べた。このデータのために開発した判定アルゴリズムは、二次元の楕円による数学モデルに基づく。一例では、該モデルが、中間値を発生させる。MRSAの分類結果は、該中間値による閾値形成を介して決定する。該数学モデルは、
【0100】
【数3】
[式中、Sは、中間値であり、xおよびyは、このモデルに対する2つの入力である]として定式化される。Orfx、femA、およびmecAについてのデータコレクションでは、xおよびyが、それぞれ、mecAおよびfemAである。SCCmec、femA、およびmecAについてのデータコレクションでは、xおよびyが、それぞれ、SCCmecおよびY=f(mecA,femA)である。具体的に述べると、Y=f(mecA,femA)=mecA×sin(−0.3)+femA×cos(−0.3)[式中、−0.3とは、ラジアン単位である]である。x
0、y
0、a、b、およびθは、事前定義パラメータであり、これらは、所与の基準を伴う遺伝子アルゴリズムでこのモデルを練り上げることにより得られる。x
0、y
0、a、b、およびθを与えれば、xおよびyの各対によりSが生成される。Sが小さいとは、(x,y)が(x
0,y
0)に近接することを意味し、この逆もまた成り立つ。分類を目的とする場合は、Sの閾値(例えば、S
0)を選択することが望ましい。試料が、S
0未満の中間値をもたらす場合は、この試料をMRSA陽性とみなす。これらの判定アルゴリズムは、パラメータ処理した数学モデルに基づくが、これらを遺伝子アルゴリズムで練り上げて、最適の性能に到達させ、中間値による閾値形成を介して分類結果を生成させる。
【0101】
試料の調製
199例の鼻腔内スワブを回収し、スチュアート輸送培地内で保存する。スワブヘッドを取り外し、各スワブヘッドを、pH8.0の10mMトリスおよびpH8.0の1mM EDTAを伴う、トリスベースの試料緩衝液1200μL、1mmのジルコニア/シリカビーズ約100mgを伴う、2mlの試料懸濁液用試験管へと移した。3000rpmの速度で少なくとも15秒間にわたり、該試料用試験管をボルテックスすることにより、該スワブヘッド上の細菌をふるい落とした。
【0102】
次いで、該スワブヘッドを該試料用試験管から無菌的に取り出し、1mlのTrypic Soy broth(TSB)および6.5%のNaClを伴う15mlの細菌培養用試験管へと移した。該接種された細菌用試験管を、37℃のインキュベータへと移し、200rpmの速度で振とうしながら一晩にわたりインキュベートした。
【0103】
次いで、Staphylococcus aureusおよび/またはMRSAの存在または非存在を確認した。一晩にわたる培養ブロスを各々10μLずつ、BBL(商標)CHROMagar MRSAプレートおよびBBL(商標)CHROMagar Staphylococcus aureusプレートへと画線した。次いで、Agencourt VirNAキットのプロトコールに記載される通り、各試験管からの、1200μLの試料溶液のうちの500μLずつを、DNA単離手順にかけた。略述すると、プロセスコントロールとしてのS. felis細菌200CFUでこの手順を開始した。各試験管に10単位ずつのアクロモペプチダーゼ(Achrompeptidase)を添加し、十分に混合し、70℃の水浴中で4分間にわたりインキュベートした。次いで、各試料に、188μLの溶解用緩衝液、1.0μLのPolyA(600μg/ml)、および100μLのプロテアーゼK(6.4mg/ml)を含有する、調製したての溶解用溶液289μLを添加し、十分に混合した。次いで、各試料を70℃で1分間にわたりインキュベートし、次いで、2分間にわたり冷却した。次いで、10μLの磁気ビーズ、および575μLの100%イソプロパノールを添加し、ボルテックスすることにより十分に混合した。その反応内容物を、室温で5分間にわたりインキュベートし、次いで、該試料用試験管を磁気スタンド上に6分間にわたり静置することにより、磁気ビーズを回収して、該試料溶液が澄明となるまで、該溶液から磁気ビーズを分離した。
【0104】
次に、吸引の間にビーズを除去しないように注意しながら、該試料から上清を吸引除去した。500μLの洗浄用緩衝液(3.3Mのチオシアン酸グアニジン、1.7%のTriton X−100、167.5mMのクエン酸ナトリウム)を該試料に添加し、10秒間にわたりボルテックスし、混合した。次いで、その試験管を、磁石上で4分間にわたり(または澄明になるまで)インキュベートした。次いで、再度、該試料から上清を吸引除去した。次いで、調製したての75%エタノール900μLを添加し、10秒間にわたりボルテックスした。次いで、その試験管を、磁石上で、澄明になるまで4分間にわたりインキュベートした。次いで、再度、該試料から上清を吸引除去し、今一度、エタノールによる洗浄を繰り返した。次いで、該ビーズを、磁石上で、15〜25分間にわたり乾燥させた。該ビーズのリングが開裂し始めた場合に、該試料が溶出した。磁石からその試験管を取り去り、ヌクレアーゼ非含有水25μLを添加した。次いで、該試料をボルテックスして混合した。次いで、その試験管を、70℃で5分間にわたりインキュベートした。その試験管を磁石上に戻し、1分間にわたりインキュベートした。次いで、上清を清潔な試験管へと移し、PCRによる増幅にかけた。
【0105】
PCRプライマーおよびPCRプローブ、PCRサイクリング条件
Master mixの表で列挙される試薬は、氷上で調製した。総反応回数に応じて、DNA/RNA/RNアーゼ非含有試験管に表示容量の試薬を一緒にして単純に添加することにより、十分なMaster mixを調製できた。その試験管をボルテックスして混合し、次いで、後の使用のために氷上に放置した。各溶出物20μLずつを、Mx3000P 96ウェルPCRプレート(スカートなし)(Stratagene、型番401333)(1つのウェルに1つの溶出物)へと添加した。30μLのMaster mixを、溶出物で満たされた各ウェルに添加し、次いで、8回以上にわたり上下に静かにピペッティングする(マルチチャネル型が有用であろう)ことにより、混合した。そのプレートを、MicroAmp(商標)光学接着フィルム(Applied Biosystems)により密閉し、次いで、1100×gで3分間にわたり遠心分離してから、PCR装置に入れた。
【0106】
Stratagene MX3005P装置上でのPCRサイクリング条件は、以下:37℃で4分間(1回);95℃で1分間(1回);95℃で15秒間→62℃で10秒間→58℃で30秒間(40回)の通りに設定した。モニタリングされる標的を、以下の表1に表わす。
【0107】
【表1-1】
【0108】
【表1-2】
【0109】
【表1-3】
【0110】
以下の表は、ロングビーチデータコレクションにおける199例の試料を用いて発生した偽陽性データおよび偽陰性データ、本発明の実施形態(上記の)による解析モデルを用いて発生した偽陽性データおよび偽陰性データ、ならびに他の判定アルゴリズムを用いる解析モデルを用いて発生した偽陽性データおよび偽陰性データを示す。
【0111】
【表2】
上記最初の3つの解析モデル(1〜3)は、本発明の実施形態により作成したモデルであり、それは良好な結果を示す。3標的のクラスタリング、および上に記載した工程(例えば、
図1の工程)を用いる、戦略Aと称する第1の解析モデルは、10例の偽陽性および2例の偽陰性をもたらした。戦略Cおよび4つの標的を用いる第2の解析モデルは、3例の偽陽性および2例の偽陰性をもたらした。戦略Cを用いる第3の解析モデルは、3例の偽陽性および4例の偽陰性をもたらした。戦略Aおよび戦略Cと関連する方法は、上に記載した(例えば、
図5における方法)。4標的戦略Cの例の場合は、MRConSをさらなる標的として用い、MRSA試料を、非MRSA試料から区別した。
【0112】
残りのデータは、公表されている判定アルゴリズムにより処理したデータを示す。このようなアルゴリズムの詳細のうちの一部を以下に示す。
【0113】
4について:Xpertは、公知であり、市販されている検査である。
【0114】
5について:戦略Cによる1標的;SCCmecが標的である。SCCmecのCt値が32未満であれば、MRSAが存在する。SCCmecのCt値が32より大きければ、MRSAが存在しない。
【0115】
6について:戦略Cによる2標的(SCCmec、mecA):SCCmecおよびmecAのいずれもが32未満であれば、MRSAが存在する。SCCmecが32より大きいか、またはmecAが32より大きければ、MRSAが存在しない。
【0116】
7について:戦略C(SCCmec、mecA)によるCtの比較(±4ct):SCCmecが32より大きいか、またはmecAが32より大きければ、MRSAが存在しない。SCCmecおよびmecAのいずれのCt値も32未満であり、SCCmecとmecAとの間のデルタCtが4未満であれば、MRSAが存在する。デルタCtが4より大きければ、MRSAが存在しない。
【0117】
8について:戦略Cによる2標的(SCCmec、femA):SCCmecおよびfemAのいずれもが32未満であれば、MRSAが存在する。SCCmecが32より大きいか、またはfemAが32より大きければ、MRSAが存在しない。
【0118】
9について:戦略C(SCCmec、femA)によるCt比較:SCCmecが32より大きいか、またはfemAが32より大きければ、MRSAが存在しない。SCCmecおよびfemAのいずれのCt値も32未満であり、SCCmecとfemAとの間のデルタCtが4未満であれば、MRSAが存在する。デルタCtが4より大きければ、MRSAが存在しない。
【0119】
10について:戦略Cによる3標的(SCCmec、mecA、およびfemA):SCCmec、mecA、およびfemAが32より大きければ、MRSAが存在しない。mecAが32より大きければ、MRSAが存在しない。SCCmecが32より大きければ、MRSAが存在しない。mecAおよびfemAのいずれもが32未満であり、SCCmecが32より大きく、mecAとfemAとのデルタCt値が4未満であれば、MRSAが存在する。
【0120】
11について:戦略Aによる2標的(femAおよびmecA):femAおよびmecAのいずれもが32未満であれば、MRSAが存在する。他の場合は、MRSAが存在しない。
【0121】
12について:戦略Aによる2標的(orfXが陰性(−ve))のCt比較(±4ct):femAおよびmecAのいずれもが32未満であり、femAとmecAとの間のデルタCtが4未満であれば、MRSAが存在する。他の場合は、MRSAが存在しない。
【0122】
13について:戦略Aによる3つの標的(mecA、femA、orfX):):femAおよびmecAのいずれもが32未満であり、orfXが陰性であれば、MRSAが存在する。他の場合は、MRSAが存在しない。
【0123】
14について:戦略Aによる3つの標的(mecA、femA、orfX)のCt比較(±4ct):femAおよびmecAのいずれもが32未満であり、orfXが陰性であり、mecAとfemAとのデルタCt値が4未満であれば、MRSAが存在する。他の場合は、MRSAが存在しない。
【0124】
本出願に記載されるソフトウェアコンポーネント、ステップ、または関数は、例えば、従来の技法またはオブジェクト指向の技法を用いる、例えば、Java(登録商標)、C++、またはPerlなど、任意の適切なコンピュータ言語を用いる、1つ以上のプロセッサにより実行されるソフトウェアコードとして実装することができる。ソフトウェアコードは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)などのコンピュータにより読み取り可能な媒体、ハードドライブもしくはフロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気媒体、またはCD−ROMなどの光学媒体に、一連の命令またはコマンドとして保存することができる。任意のこのようなコンピュータにより読み取り可能な媒体はまた、単一のコンピュータ装置上または単一のコンピュータ装置内に常駐させることができるが、システムまたはネットワーク内の異なるコンピュータ装置上または異なるコンピュータ装置内に存在させることもできる。
【0125】
本発明の一部の実施形態は、ソフトウェアもしくはハードウェアまたはこれら両方の組合せにおける制御論理の形態で実装することができる。この制御論理は、本発明の実施形態で開示される一連のステップを実施するように情報処理デバイスを方向づけるのに適合させた複数の命令として、情報保存媒体内に保存することができる。本明細書で示される開示および教示に基づき、当業者は、本発明を実装する他の方途および/または方法を理解する。
【0126】
特にそれに反することを意図しない限りにおいて、「ある(a)」、「ある(an)」、または「その、該(the)」は、「1つ以上の」を意味することを意図する。
【0127】
上記の説明は、例示的なものであり、制限的なものではない。本開示を検討すれば、当業者には、本発明の多くの変化形が明らかとなる。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照することにより決定されるものではなく、それらの全範囲または同等物と共に、係属中の特許請求の範囲を参照することにより決定されるものとする。
【0128】
上記で言及したすべての特許、特許出願、刊行物、および説明は、すべての目的で、それらの全体において、参照により本明細書に組み込まれる。これらのいずれもが、先行技術としては容認されない。