(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の情報処理装置であって、前記設定制御部は、前記操作入力を検知したとき、前記特定の表示項目群以外の表示項目群を探索して当該一の表示項目と背反関係を有する表示項目を前記背反表示項目として見つけ出すとともに、前記特定の表示項目群に対応する当該設定項目を、当該一の表示項目に割り当てられた設定値に設定することを特徴とする情報処理装置。
請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の情報処理装置であって、前記設定有効状態及び前記背反表示状態は、互いに異なる背景色を表す状態であることを特徴とする情報処理装置。
請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の情報処理装置であって、前記複数種の設定項目にそれぞれ設定された設定値の組み合わせに従って情報処理を実行することにより、前記所定の機能を有する外部装置に出力すべきデータを生成する処理部をさらに備えることを特徴とする情報処理装置。
請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の情報処理装置であって、前記所定の機能は、媒体上に印刷画像を形成する画像形成機能であることを特徴とする情報処理装置。
請求項8又は9に記載の機能設定方法であって、前記複数の表示項目群のうちの前記設定有効状態を有する有効表示項目の選択を指示する操作入力を検知したときは、前記有効表示項目の表示状態を再設定不能な表示状態に変更するステップをさらに備えることを特徴とする機能設定方法。
請求項11又は12に記載のコンピュータプログラムであって、前記機能設定処理は、前記複数の表示項目群のうちの前記設定有効状態を有する有効表示項目の選択を指示する操作入力を検知したときは、前記有効表示項目の表示状態を再設定不能な表示状態に変更する処理をさらに備えることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る種々の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の情報処理装置であるホスト機器1と画像形成装置3とからなる印刷システムの概略構成を示すブロック図である。
【0014】
図1に示されるように、ホスト機器1は、画像形成装置3の機能の動作条件に関する複数種の設定項目を設定するための機能設定処理を実行するプロセッサ10と、ユーザによる操作入力を受け付ける操作入力部11と、設定画面を表示する表示部12と、プロセッサ10で生成されたデータを記憶するデータ記憶部15と、機能設定処理で参照されるデータベースを格納しているデータ格納部16と、機能設定処理を実現するコンピュータプログラムを格納しているROM(Read Only Memory)17と、プロセッサ10の出力を外部の画像形成装置3に転送するデータ送信部19とを備えている。
【0015】
プロセッサ10は、CPU(central processing unit)及び/またはMPU(microprocessor unit)を有しており、ROM17からコンピュータプログラムをロードし実行することで本実施の形態に係る機能設定処理を実行する。ホスト機器1がパーソナルコンピュータで構成される場合には、プロセッサ10は、OS(オペレーティングシステム)を動作させ、このOS上で各種コンピュータプログラムを実行することができる。なお、コンピュータプログラムを格納する記録媒体は、ROM17に限定されるものではない。ROM17に代えて、たとえば、HDD(ハードディスクドライブ)またはフラッシュメモリなどの記録媒体を使用することが可能である。
【0016】
データ格納部16には、機能設定処理で参照される設定データベース16A及び背反データベース16Bが格納されている。これらデータベース16A,16Bの詳細については後述する。データ格納部16としては、たとえば、HDDまたはフラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体を使用すればよい。
【0017】
データ記憶部15には、後述する各設定項目の現在の設定状態を示す設定状態データ15Aと、順番リストデータ15Bとが記憶される。データ記憶部15としては、たとえば、SDRAMなどの高速動作が可能なメモリを使用すればよいが、特に限定されるものではない。
【0018】
操作入力部11は、たとえば、入力キーや入力ボタンを有する入力デバイスである。ユーザは、操作入力部11を操作してプロセッサ10に情報を入力することができる。表示部12は、たとえば、液晶表示パネルまたは有機ELパネルなどの表示デバイスを有し、プロセッサ10から供給または指定された設定画面を表示する機能を有する。
【0019】
ホスト機器1がPC(パーソナルコンピュータ)で構成される場合、操作入力部11はキーボード及びポインティングデバイスで構成することができる。また、操作入力部11は、表示部12にタッチパネル機能を与えるものでもよい。この場合、ユーザは、自己の指先または指示具で表示部12の表示画面上の領域に触れることで情報を入力することが可能となる。
【0020】
図1に示されるように、プロセッサ10は、アプリケーション部28及びドライバ部20を有している。プロセッサ10は、ROM17からコンピュータプログラムをロードし実行することで、これらアプリケーション部28及びドライバ部20を構成する。
【0021】
アプリケーション部28は、印刷すべきデータを生成し、そのデータの印刷をドライバ部20に要求する。ドライバ部20は、アプリケーション部28からの印刷要求に応じて、画像形成装置3に供給すべき印刷ジョブデータを生成する機能を有している。
【0022】
ドライバ部20は、制御部21と、操作入力部11からの操作入力を検出する入力検出部24と、アプリケーション部28からの印刷要求を受け付けるデータ受付部25と、当該印刷要求に応じて、制御部21により指定された設定条件に基づいて印刷ジョブデータを生成するデータ処理部26とを有する。制御部21は、設定制御部22と表示制御部23とで構成されている。これら設定制御部22と表示制御部23の機能については後述する。
【0023】
一方、画像形成装置3は、ホスト機器1から送信された印刷ジョブデータを受信するデータ受信部31と、印刷ジョブデータに含まれる印刷設定情報(たとえば、用紙サイズ及びトレイを指定する情報)を解析する解析部33と、その解析結果に基づいて印刷データを生成する印刷制御部32と、印刷データで表される印刷画像を被印刷媒体Pa上に形成する印刷実行部34とを備えている。本実施の形態では、印刷実行部34として電子写真方式で動作する印刷装置が使用される。なお、電子写真方式の印刷装置に限らず、他の印刷方式(たとえば、インクジェット方式)で動作する印刷装置を使用してもよい。
【0024】
図2は、本実施の形態で使用される画像形成装置3の印刷実行部34の構成例を概略的に示す図である。この画像形成装置3は、ブラック(K),イエロー(Y),マゼンタ(M)及びシアン(C)の4色の現像剤像を直接転写方式でシート状の被印刷媒体上に重ね合わせてカラー画像を形成する機能を有する。
【0025】
画像形成装置3は、
図2に示されるように、ブラック(K),イエロー(Y),マゼンタ(M)及びシアン(C)の現像剤像をそれぞれ形成する画像形成ユニット40K,40Y,40M,40Cと、シート状の被印刷媒体Pa1,Pa2,…,Pa5を積層状態でそれぞれ収容し得る5個のトレイ51,52,…,55と、被印刷媒体PaMを収容し得るMPT(多目的トレイ:Multi−Purpose Tray)56と、トレイ51〜55及びMPT56のいずれかから供給された被印刷媒体を載せて搬送する転写ベルト70と、定着器80とを備えている。
【0026】
画像形成ユニット40K,40Y,40M,40Cは、K,Y,M及びCの現像剤像をそれぞれ表面に保持する像担持体としての感光体ドラム42K,42Y,42M,42Cを内蔵する。
【0027】
また、画像形成装置3は、転写ベルト70を駆動する駆動ローラ72とテンションローラ73とを備えている。転写ベルト70は、たとえばポリイミド樹脂などの樹脂材料からなる無端の弾性ベルトである。この転写ベルト70は、駆動ローラ72とテンションローラ73とに張設(張架)されている。
【0028】
図2に示されるように、トレイ51〜55の近傍には、ピックアップローラ571〜575、フィードローラ581〜585及びリタードローラ591〜595が設けられている。ピックアップローラ571〜575は、
反時計回りに回転してトレイ51〜55から被印刷媒体Pa1〜Pa5を取り出す。フィードローラ581〜585及びリタードローラ591〜595は、トレイ51〜55から取り出された被印刷媒体Pa1〜Pa5を挟み込んで1枚ずつ搬送経路に送り出すことができる。搬送ローラ61A,61B,62A,62Bは、被印刷媒体を転写ベルト70上に搬送する。
【0029】
一方、MPT56の近傍にも、ピックアップローラ576、フィードローラ586及びリタードローラ596が設けられている。ピックアップローラ576は、反時計回りに回転してMPT56から被印刷媒体PaMを取り出す。フィードローラ586及びリタードローラ596は、MPT56から取り出された被印刷媒体PaMを挟み込んで1枚ずつ搬送経路に送り出すことができる。搬送ローラ62A,62Bは、被印刷媒体PaMを転写ベルト70上に搬送する。
【0030】
図1に示した印刷制御部32は、トレイ51〜55及びMPT56の中から、データ受信部31で受信した印刷ジョブデータで指定されたトレイを選択し、このトレイ内の被印刷媒体を転写ベルト70に向けて搬送させる。
【0031】
被印刷媒体Pa1〜Pa5,PaMとしては、たとえば、普通紙、転写紙、色紙(白色ではない黒色,青色または赤色などの色のついた普通紙)、合成紙、厚紙、特殊用紙、プラスチックフィルムもしくは布などのシート状の媒体が挙げられる。
【0032】
画像形成ユニット40K,40Y,40M,40Cは、転写ベルト70と対向して配置され、且つ、転写ベルト70の送り方向すなわち被印刷媒体の搬送方向に沿って一列に配列されている。転写ローラ71K,71Y,71M,71Cは、転写ベルト70を介して感光体ドラム42K,42Y,42M,42Cとそれぞれ対向する位置に配置されている。これら転写ローラ71K,71Y,71M,71Cは、感光体ドラム42K,42Y,42M,42Cの表面から現像剤像を被印刷媒体へ転写させる部材である。
【0033】
定着器80は、転写ベルト70から供給された被印刷媒体上の現像剤像を当該被印刷媒体に定着させる機能を有する。
図2に示されるように、定着器80は、時計回りに回転する円管状の加熱ローラ81と、反時計回りに回転する円管状の加圧ローラ82とを有し、これら加熱ローラ81と加圧ローラ82とは互いに対向して配置されている。加熱ローラ81の内部には、ハロゲンランプなどの熱源83が設けられている。加熱ローラ81と加圧ローラ82とは、当該加熱ローラ81と加圧ローラ82との間にニップ(挟持)された被印刷媒体に圧力及び熱を印加することにより、現像剤像を溶かして被印刷媒体に定着させることができる。
【0034】
定着器80から送り出された被印刷媒体は、搬送ローラ63A,63B,64A,64B,65A,65Bによって排出ローラ66A,66Bまで搬送される。そして、排出ローラ66A,66Bは、筐体の排出口から排出トレイへ被印刷媒体を排出する。
【0035】
次に、
図3を参照しつつ、画像形成ユニット40K,40Y,40M,40Cの構成及び動作を以下に説明する。
【0036】
図3は、
図2の画像形成装置3の要部を拡大して示す概略図である。
図3に示されるように、画像形成ユニット40K,40Y,40M,40Cは、転写ベルト70を介して転写ローラ71K,71Y,71M,71Cとそれぞれ対向する位置に配置されている。感光体ドラム42K,42Y,42M,42Cはそれぞ
れ時計回りに回転する。
【0037】
ブラックの現像剤像を形成する画像形成ユニット40Kは、ブラックの現像剤を収容する現像剤収容部41Kと、感光体ドラム42Kの表面に接触してその表面を一様に帯電させる帯電ローラ43Kと、回転する感光体ドラム42Kの表面に印刷すべき画像に対応する静電潜像を形成するための露光を行うLEDヘッド(露光器)44Kと、現像剤担持体である現像ローラ46Kと、ブラックの現像剤を現像ローラ46Kに供給する供給ローラ45Kと、感光体ドラム42K上に残留した現像剤を掻き落とすドラムクリーニング部47Kとを有する。なお、画像形成ユニット40Kは、図示されていないが、現像ローラ46K上の現像剤層を薄層化するブレード部材も有している。
【0038】
他の画像形成ユニット40Y,40M,40Cも、収容する現像剤を除いて、画像形成ユニット40Kと同様の構成を有している。すなわち、イエローの現像剤像を形成する画像形成ユニット40Yは、イエローの現像剤を収容する現像剤収容部41Yと、感光体ドラム42Yの表面に接触してその表面を一様に帯電させる帯電ローラ43Yと、回転する感光体ドラム42Yの表面に印刷すべき画像に対応する静電潜像を形成するための露光を行うLEDヘッド(露光器)44Yと、現像剤担持体である現像ローラ46Yと、イエローの現像剤を現像ローラ46Yに供給する供給ローラ45Yと、感光体ドラム42Y上に残留した現像剤を掻き落とすドラムクリーニング部47Yとを有する。
【0039】
また、マゼンタの現像剤像を形成する画像形成ユニット40Mは、マゼンタの現像剤を収容する現像剤収容部41Mと、感光体ドラム42Mの表面に接触してその表面を一様に帯電させる帯電ローラ43Mと、回転する感光体ドラム42Mの表面に印刷すべき画像に対応する静電潜像を形成するための露光を行うLEDヘッド(露光器)44Mと、現像剤担持体である現像ローラ46Mと、マゼンタの現像剤を現像ローラ46Mに供給する供給ローラ45Mと、感光体ドラム42M上に残留した現像剤を掻き落とすドラムクリーニング部47Mとを有する。
【0040】
そして、シアンの現像剤像を形成する画像形成ユニット40Cは、シアンの現像剤を収容する現像剤収容部41Cと、感光体ドラム42Cの表面に接触してその表面を一様に帯電させる帯電ローラ43Cと、回転する感光体ドラム42Cの表面に印刷すべき画像に対応する静電潜像を形成するための露光を行うLEDヘッド(露光器)44Cと、現像剤担持体である現像ローラ46Cと、シアンの現像剤を現像ローラ46Cに供給する供給ローラ45Cと、感光体ドラム42C上に残留した現像剤を掻き落とすドラムクリーニング部47Cとを有する。
【0041】
次に、上記ドライバ部20の機能について以下に説明する。
【0042】
アプリケーション部28からの印刷要求に応じてプロセッサ10がドライバ部20を起動すると、ドライバ部20の表示制御部23は、たとえば、
図4に示されるダイアログ画面12Zを表示部12に表示させる。このダイアログ画面12Zは、「印刷」ボタン、「キャンセル」ボタン、「媒体設定」ボタン及び「カラー設定」ボタンなどの表示項目を有している。
【0043】
ユーザが操作入力部11を操作してダイアログ画面12Zの「印刷」ボタンを選択すると、データ処理部26は、印刷要求に基づいて印刷ジョブデータを生成し、この印刷ジョブデータをデータ送信部19を介して画像形成装置3に供給する。なお、ユーザがダイアログ画面12Zの「キャンセル」ボタンを選択すると、ダイアログ画面12Zは閉じる。
【0044】
一方、ユーザが操作入力部11を操作してダイアログ画面12Zの「媒体設定」ボタンを選択すると、その操作入力を検知した制御部21が媒体設定処理を開始する。具体的には、表示制御部23は、複数種の設定項目にそれぞれ対応する複数の表示項目群が一覧形式で表示された設定画面を生成する。
図5は、このような設定画面12Dの一例を示す図である。
【0045】
図5に示される設定画面12Dは、「用紙サイズ」,「給紙トレイ」,「縦・横」,「用紙タイプ」、「用紙厚」及び「両面印刷」という6種類の設定項目にそれぞれ対応する6つの表示項目群を有する。「用紙サイズ」に対応する表示項目群は、「A4」,「A5」,「A6」,「B4」,「B5」,「B6」,「はがき」及び「封筒」という8つの表示項目からなる。ユーザは、操作入力部11を操作してこれら表示項目のいずれかを選択することで被印刷媒体のサイズを指定することができる。
【0046】
「給紙トレイ」に対応する表示項目群は、「MPT」,「Tray1」,「Tray2」,「Tray3」,「Tray4」及び「Tray5」という6つの表示項目からなる。これら「MPT」,「Tray1」,「Tray2」,「Tray3」,「Tray4」及び「Tray5」は、上記MPT56及びトレイ51〜55にそれぞれ対応するものである。ユーザは、これら表示項目のいずれかを選択することでMPT56及びトレイ51〜55のいずれかを指定することができる。
【0047】
「縦・横」に対応する表示項目群は、「横」及び「縦」という2つの表示項目からなる。ユーザは、操作入力部11を操作してこれら「横」及び「縦」のいずれかを選択することで、トレイ内に置かれる被印刷媒体の向きを指定することができる。
【0048】
「用紙タイプ」に対応する表示項目群は、「普通紙」,「ラベル紙」,「光沢紙」,「粗い紙」及び「再生紙」という5つの表示項目からなる。ユーザは、操作入力部11を操作してこれら表示項目のいずれかを選択することで被印刷媒体の種類を選択することができる。
【0049】
「用紙厚」に対応する表示項目群は、「薄い」,「普通」,「厚い」及び「極厚い」という4つの表示項目からなる。ユーザは、これら表示項目のいずれかを選択することで被印刷媒体の厚みを選択することができる。
【0050】
そして、「両面印刷」に対応する表示項目群は、「なし」及び「あり」という2つの表示項目からなる。ユーザは、「なし」及び「あり」のいずれかを選択することで両面印刷の有無を選択することができる。
【0051】
上記表示項目には、互いに異なる設定値が予め割り当てられている。ユーザが操作入力部11を操作していずれかの表示項目(以下「表示セル」とも呼ぶ。)を選択すると、設定制御部22は、当該表示セルに対応する設定項目の変数を当該設定値に設定する。たとえば、ユーザが設定画面12Dの「普通紙」の表示セルを選択すると、「用紙タイプ」の設定項目の変数は、「普通紙」に割り当てられた設定値に設定される。
【0052】
図5に示した設定画面12Dの全ての表示セルは、初期表示状態で表示されている。
図5に示されるように、背景に網点(あるいは水色)のハッチングが付された「A4」,「MPT」,「横」,「普通紙」,「薄い」及び「なし」の表示セルは、初期設定(デフォルト)で選択される表示項目である。また、ハッチングが付されていない白色の背景を有する表示セルは、未設定の設定項目に対応する表示セルである。この初期表示状態の設定画面12Dに対してユーザが「セット」ボタン(「セット」の表示項目)を選択すると、設定制御部22は、「用紙サイズ」,「給紙トレイ」,「縦・横」,「用紙タイプ」、「用紙厚」及び「両面印刷」の設定項目の変数値をそれぞれ初期設定値(デフォルト値)に設定し、印刷設定情報に反映させる。
【0053】
図6は、
図5に示した初期表示状態の設定画面12Dを生成するための処理手順を概略的に示すフローチャートである。
図6に示されるように、設定制御部22は、データ格納部16内の設定データベース16Aを参照して設定項目情報を取得し(ステップS11)、
更に設定値情報を取得し(ステップS12)、次いで、背反データベース16Bを参照して背反情報を取得する(ステップS
13)。その後、表示制御部23は、ステップS11,S12で取得された情報に基づいて各表示セルの表示状態を初期表示状態に設定し(ステップS14)、
図5に示した設定画面12Dを表示部12に表示させる(ステップS15)。
【0054】
ここで、背反情報とは、複数種の設定項目の間で同時設定が許されない設定値の背反関係を定める情報である。
図7及び
図8は、背反情報の例をテーブルに示した図である。
図7及び
図8においては、互いの同時設定が許される設定値の組み合わせの関係(背反関係がない場合)が「○」印で示され、互いの同時設定が許されない設定値の組み合わせの関係(背反関係がある場合)が「×」印で示されている。
図6のステップS13で取得された背反情報は、後の選択処理及び再選択処理で使用される。
【0055】
なお、ユーザが「リセット」ボタン(「リセット」の表示項目)を選択したときも、表示制御部23は、
図6に示した処理を実行して設定画面12Dを初期化する。同時に、設定制御部22は、全ての設定項目の値を初期値に戻して設定状態を解除する。
【0056】
図5に示した設定画面12Dの表示セルのいずれかをユーザが選択すると、この操作入力を検知した制御部21が選択処理を開始する。
図9は、実施の形態1に係る選択処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【0057】
図9に示されるように、表示制御部23は、まず、選択された表示セル(選択セル)の表示状態を初期表示状態から設定有効状態(たとえば、背景が黄色となる表示状態)に変更し(ステップS21)、同一設定項目に対応する非選択の表示セル(非選択セル)の表示状態を設定不能状態(たとえば、背景がグレーとなる表示状態)に変更する(ステップS22)。そして、設定制御部22は、当該設定項目の設定状態を登録する(ステップS23)。すなわち、設定制御部22は、当該設定項目の変数値を、選択セルに割り当てられた設定値に設定して設定状態データ15Aに反映させ、その設定の順番をデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映させる(ステップS23)。
【0058】
ここで、
図10は、初期表示状態の表示セル(
図5)のうち「A6」の表示セルをユーザが選択したときの更新後の設定画面12Aの例を示す図である。
図10に示されるように、「A6」の選択セルの表示状態は、初期表示状態(背景色が白の状態)から設定有効状態に変更され(ステップS21)、同一設定項目(「用紙サイズ」)に対応する他の表示セルの表示状態は、初期表示状態(背景が白色の状態または網点でハッチングされた状態)から設定不能状態に変更される(ステップS22)。また、「用紙サイズ」は、最初に設定された設定項目であるため、その順番(1番目)が順番リストデータ15Bに反映される(ステップS23)。
【0059】
上記ステップS23の実行後、設定制御部22は、
図7及び
図8に示した背反情報に基づき、選択セルが属する表示項目群以外の他の表示項目群に属する表示セルを探索して選択セルと背反関係を有する表示セルを見つけ出し、見つけ出された表示セルの表示状態を初期表示状態から設定不能状態(たとえば、背景がグレーとなる表示状態)に変更する(ステップS24〜S28)。
【0060】
より具体的には、設定制御部22は、未設定の設定項目の有無を判定し(ステップS24)、未設定の設定項目が無いときは(ステップS24のNO)、選択処理を終了させる。
【0061】
一方、未設定の設定項目が有るとき(ステップS24のYES)、設定制御部22は、未設定の設定項目の1つを選択する(ステップS25)。設定制御部22は、当該設定項目に対応する表示セルの1つに着目し、
図7及び
図8に示した背反情報を参照して、当該表示セルが選択セルと背反関係を有するか否かの判定(背反判定)を実行する(ステップS26)。当該表示セルの背反関係無しと判定したとき(ステップS27のNO)、設定制御部22は、ステップS29に処理を移行させる。一方、当該表示セルの背反関係有りと判定したときは(ステップS27のYES)、表示制御部23は、背反関係有りと判定された表示セルの表示状態を設定不能状態に変更する(ステップS28)。
【0062】
その後のステップS29で、設定制御部22は、当該設定項目に対応する全ての表示セルに対する背反判定が完了したか否かを判定する(ステップS29)。全ての表示セルに対する背反判定が完了していない場合(ステップS29のNO)、設定制御部22は、ステップS26に処理を戻す。このとき、設定制御部22は、背反判定が未だなされていない他の表示セルに着目し、
図7及び
図8に示した背反情報を参照して、当該表示セルが選択セルと背反関係を有するか否かの背反判定を実行する(ステップS26)。
【0063】
ここで、
図10の例では、「用紙サイズ」の設定が完了した直後は、「給紙トレイ」などの未設定の設定項目が存在する(ステップS24のYES)。このため、設定制御部22は、未設定の「給紙トレイ」を選択し(ステップS25)、この「給紙トレイ」に対応する表示セルの各々が「A6」の選択セルと背反関係を有するか否かを判定する(ステップS26)。
図7によれば、「給紙トレイ」に対応する表示セルのうち「MPT」及び「Tray1」は、「A6」の選択セルと背反関係を有しておらず、「Tray2」,「Tray3」,「Tray4」及び「Tray5」は、「A6」の選択セルと背反関係を有すると判定される(ステップS27)。このため、「MPT」及び「Tray1」の表示状態は、初期表示状態のままとなり(ステップS27のNO)、他の「Tray2」,「Tray3」,「Tray4」及び「Tray5」の表示状態は、設定不能状態に変更される(ステップS28)。
【0064】
上記ステップS29で全ての表示セルに対する背反判定が完了したと判定したとき(ステップS29のYES)、設定制御部22は、ステップS25(またはステップS34)で選択された未設定の設定項目に対応する表示項目群において設定不能状態以外の設定可能な表示セルの個数が1個もしくは複数個のいずれかであるかを判別する(ステップS30)。設定可能な表示セルの個数が1個であるとき、表示制御部23は、当該表示セルの表示状態を設定有効状態(たとえば、背景が黄色となる表示状態)に変更する(ステップS31)。次いで、設定制御部22は、当該設定項目の設定状態を登録する(ステップS32)。すなわち、設定制御部22は、当該設定項目の変数値を、当該表示セルに割り当てられた設定値に設定して設定状態データ15Aに反映させ、且つ、その設定の順番をデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映させる(ステップS32)。その後、未選択且つ未設定の設定項目が残っている場合(ステップS33のYES)、設定制御部22は、未選択且つ未設定の設定項目の1つを選択し(ステップS34)、ステップS26に処理を移行させる。
【0065】
ここで、
図10の例では、未設定の「縦・横」に対応する表示セルのうち設定可能な表示セルは「横」だけであるので、表示制御部23は、「横」の表示セルの表示状態を設定有効状態に変更してその表示セルを自動的に選択セルとする(ステップS31)。また、「縦・横」は、2番目に設定された設定項目であるため、その順番(2番目)が順番リストデータ15Bに反映される(ステップS32)。
【0066】
一方、上記ステップS30で設定可能な表示セルの個数が複数個であると判定されたときは、設定制御部22は、ステップS
33に処理を移行させる。
図10の例では、「用紙タイプ」,「用紙厚」及び「両面印刷」の設定項目に対応する全ての表示セルは、「A6」の選択セルと背反関係を有しておらず、ステップS27で背反関係無しと判定される。このため、上記ステップS30では、「用紙タイプ」,「用紙厚」及び「両面印刷」の各々について設定可能な表示セルの個数が複数個であると判別される。
【0067】
最終的にステップS33で未選択且つ未設定の設定項目が残っていないと判定されると(ステップS33のNO)、選択処理は終了する。
【0068】
上述したように、
図5に示した初期表示状態の表示セルのうち「A6」の表示セルをユーザが1回選択するだけで、
図5の設定画面12Dの表示パターンは、
図10の設定画面12Aの表示パターンに変化する。続けて、ユーザが未設定の設定項目に対応する表示セルのいずれかを選択する度に、制御部21は、
図9に示した選択処理を実行して設定画面の表示パターンを更新する。
【0069】
図11は、
図10の設定画面12Aに対してユーザが「Tray1」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Bを示す図である。このとき、「Tray1」の表示セルの表示状態が設定有効状態(たとえば、背景が黄色となる表示状態)に変更され(
図9のステップS21)、「給紙トレイ」の設定項目に対応する「MPT」の表示状態が設定不能状態(たとえば、背景がグレーとなる表示状態)に変更される(ステップS22)。そして、設定制御部22は、「給紙トレイ」の設定項目の変数値を、「Tray1」に割り当てられた設定値に設定して設定状態データ15Aに反映させ、その設定の順番(3番目)をデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映させる(ステップS23)。
【0070】
その後、設定制御部22は、
図7及び
図8に示した背反情報に基づき、未設定の「用紙タイプ」,「用紙厚」及び「両面印刷」に対応する表示セルの中に、「MPT」の表示セルと背反関係を有する表示セルが無いと判定する(ステップS27のNO)。よって、ステップS30では、「用紙タイプ」,「用紙厚」及び「両面印刷」の各々について設定可能な表示セルの個数が複数個であると判別される。
【0071】
図12は、
図11の設定画面12Bに対してユーザが「ラベル紙」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Cを示す図である。このとき、「ラベル紙」の表示状態は設定有効状態(たとえば、背景が黄色となる表示状態)に変更され(
図9のステップS21)、「用紙タイプ」の設定項目に対応する「普通紙」,「光沢紙」,「粗い紙」及び「再生紙」の表示状態は設定不能状態(たとえば、背景がグレーとなる表示状態)に変更される(ステップS22)。次いで、設定制御部22は、「用紙タイプ」の設定項目の変数値を、「ラベル紙」に割り当てられた設定値に設定して設定状態データ15Aに反映させ、その設定の順番(4番目)をデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映させる(ステップS23)。その後、「両面印刷」の設定項目の変数値が、「なし」に割り当てられた設定値に設定され、その設定の順番(5番目)がデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映される(ステップS32)。
【0072】
図13は、
図12の設定画面12Cに対してユーザが「厚い」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Cを示す図である。このとき、「厚い」の表示状態は設定有効状態(たとえば、背景が黄色となる表示状態)に変更され(
図9のステップS21)、「用紙厚」の設定項目に対応する「薄い」,「普通」及び「極厚い」の表示状態は設定不能状態(たとえば、背景がグレーとなる表示状態)に変更される(ステップS22)。その後、「用紙厚」の設定項目の変数値が、「厚い」に割り当てられた設定値に設定され、その設定の順番(6番目)がデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映される(ステップS32)。
【0073】
上記した
図5,
図10〜
図13の設定画面12D,12A〜12C,12Eの遷移を通じて、以下の順番で設定項目が設定された。
1番目:「用紙サイズ」について「A6」、
2番目:「縦・横」について「横」、
3番目:「給紙トレイ」について「Tray1」、
4番目:「用紙タイプ」について「ラベル紙」、
5番目:「両面印刷」について「なし」
6番目:「用紙厚」について「厚い」。
【0074】
次に、
図14のフローチャートを参照しつつ、再選択処理について説明する。
図14は、再選択処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
【0075】
全ての設定項目の設定が完了していない状態でユーザが設定不能状態の表示セル(たとえば、
図12に示した設定画面12Cの「光沢紙」の表示セル)を選択したとき、または、全ての設定項目の設定が完了した状態でユーザが設定不能状態の表示セル(たとえば、
図13の設定画面12Eの「光沢紙」の表示セル)を選択したときに、その操作入力を検知した制御部21が再選択処理を開始する。
【0076】
図14に示されるように、設定制御部22は、設定状態データ15Aを参照して設定済みの設定項目が無いと判定したときは(ステップS41のNO)、再設定不可を示す警告画面を表示部12に表示させて(ステップS59)、再選択処理を終了させる。
図15は、警告画面12Erの一例を示す図である。
【0077】
一方、表示制御部23は、設定済みの設定項目が有ると判定されたときは(ステップS41のYES)、現在選択されている表示セル(以下「現選択セル」と呼ぶ。)の表示状態を設定有効状態(たとえば、背景が黄色となる表示状態)に変更し(ステップS42)、同一設定項目に対応する他の表示セルの表示状態を設定不能状態(たとえば、背景がグレーとなる表示状態)に変更する(ステップS43)。そして、設定制御部22は、当該設定項目の設定状態を登録する(ステップS44)。すなわち、設定制御部22は、当該設定項目の変数値を、選択セルに割り当てられた設定値に設定して設定状態データ15Aに反映させ、且つ、その設定の順番をデータ記憶部15内の順番リストデータ15Bに反映させる(ステップS44)。
【0078】
ここで、
図16は、
図13に示した設定画面12Eに対してユーザが「両面印刷」について「あり」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Fを示す図である。
図16に示されるように、「あり」の現選択セルの表示状態は設定有効状態に変更され(ステップS42)、同一設定項目(「両面印刷」)に対応する他の表示セルの表示状態は、設定不能状態に変更される(ステップS43)。また、「両面印刷」が設定された順番が順番リストデータ15Bに反映される(ステップS44)。この結果、順番リストデータ15Bは、以下の順番を示すように更新される。
1番目:「用紙サイズ」について「A6」、
2番目:「縦・横」について「横」、
3番目:「給紙トレイ」について「Tray1」、
4番目:「用紙タイプ」について「ラベル紙」、
5番目:「用紙厚」について「厚い」、
6番目:「両面印刷」について「あり」。
【0079】
上記ステップS44の実行後、設定制御部22は、再選択処理の開始前に最後に設定されたN番目(Nは1以上の整数)の設定項目を選択する(ステップS45)。
図16の例では、N番目の設定項目は、5番目に設定された「用紙厚」である。
【0080】
次に、設定制御部22は、
図7及び
図8に示した背反情報に基づき、N番目の設定項目に対応する選択セル(以下「選択済みセル」と呼ぶ。)が現選択セルと背反関係を有するか否かの判定(背反判定)を実行する(ステップS46)。当該選択済みセルの背反関係無しと判定したとき(ステップS47のNO)、設定制御部22は、ステップS55に処理を移行させる。
【0081】
ステップS55では、設定制御部22は、順番リストデータ15Bを参照してN番目の設定項目の順番が1番目か否かを判定する。N番目の設定項目が1番目であれば(ステップS55のYES)、再選択処理は終了する。一方、N番目の設定項目が1番目でなければ(ステップS55のNO)、設定制御部22は、順番リストデータ15Bを参照して1つ前の(N−1)番目の設定項目を選択し(ステップS56)、ステップS46に処理を戻す。
【0082】
ここで、
図16の例では、「両面印刷」の再設定の完了後、矢印で示されるように、5番目に設定された「用紙厚」が選択される(ステップS56)。「用紙厚」に対応する選択済みセル(「厚い」)は、「あり」の現選択セルと背反関係を有しないため(ステップS47のNO)、
図16の矢印で示されるように、4番目に設定された「用紙タイプ」が選択される(ステップS55のNO及びステップS56)。
【0083】
上記ステップS47で選択済みセルの背反関係有りと判定されたとき(ステップS47のYES)、設定制御部22は、当該設定項目の設定状態を解除する(ステップS48)。次いで、表示制御部23は、当該選択済みセルの表示状態を設定不能状態に変更する(ステップS49)。
【0084】
次に、設定制御部22は、同一設定項目に対応する他の表示セルが現選択セルと背反関係を有するか否かの判定(背反判定)を実行する(ステップS50)。表示セルの背反関係有りと判定されたとき(ステップS51のYES)、表示制御部23は、当該表示セルの表示状態を設定不能状態に変更する(ステップS53)。他方、当該表示セルの背反関係無しと判定されたとき(ステップS51のNO)、表示制御部23は、当該表示セルの表示状態を初期表示状態に変更する(ステップS52)。
【0085】
その後、設定制御部22は、当該設定項目に対応する全ての表示セルに対する背反判定が完了したか否かを判定する(ステップS54)。全ての表示セルに対する背反判定が完了していない場合(ステップS54のNO)、設定制御部22は、ステップS50に処理を戻して他の表示セルについて背反判定を実行する。
【0086】
上記ステップS54で全ての表示セルに対する背反判定が完了したと判定したとき(ステップS54のYES)、設定制御部22は、ステップS55に処理を移行させる。N番目の設定項目が1番目であれば(ステップS55のYES)、再選択処理は終了する。
【0087】
ここで、
図16の例では、ステップS56で「用紙タイプ」の設定項目が選択された後、「ラベル紙」の選択済みセルは、「Tray1」との組み合わせで、「あり」の現選択セルと背反関係を有するため(
図8及びステップS47のYES)、「用紙タイプ」の設定項目の設定状態は解除され(ステップS48)、選択済みセル(「ラベル紙」)の表示状態は、設定不能状態に変更される(ステップS49)。また、「用紙タイプ」に対応する「普通紙」,「光沢紙」,「粗い紙」及び「再生紙」の表示セルは、いずれも、現選択セルと背反関係を有しないため(ステップS51のNO)、これら表示セルの表示状態は、初期表示状態に変更される(ステップS52)。残る「給紙トレイ」,「縦・横」及び「用紙サイズ」の設定項目についても、
図16の矢印で示した順番で同様の処理が行われる。
【0088】
図17は、
図16に示した設定画面12Fに対してユーザが「ラベル紙」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Gを示す図である。このとき、制御部21は、
図14に示される再選択処理を実行して設定画面12Gを表示部12に表示させる。また、
図18は、
図17に示した設定画面12Gに対してユーザが「MPT」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Hを示す図である。このとき、制御部21は、
図14に示される再選択処理を実行して設定画面12Hを表示部12に表示させる。
【0089】
ユーザは、設定画面の「セット」ボタンを選択することで上記媒体設定処理を終了させ、
図4に示したダイアログ画面12Zを操作することができるようになる。
【0090】
以上に説明したように、実施の形態1によれば、制御部21は、複数種の設定項目にそれぞれ対応する複数の表示項目群が一覧形式で表示された設定画面(たとえば、
図5に示した設定画面12D)を表示部12に表示させる。表示セルの選択を指示する操作入力に応じて、制御部21は、背反データベース16Bに基づき、ユーザ指定の選択セルと、この選択セルと背反関係を有する表示セルとが識別容易な設定画面(たとえば、
図10〜
図13の設定画面12A〜12C,12E)を一覧形式で表示部12に表示させる。このため、ユーザは、極めて簡便に且つ短時間で複数種の設定項目について所望の設定を完了することができる。
【0091】
また、制御部21は、背反データベース16Bに基づき、設定済みの設定項目についてのユーザ指定の選択セル(現選択セル)と、この選択セルと背反関係を有する選択済みセルとが識別容易な設定画面(たとえば、
図16〜
図18の設定画面12F〜12H)を一覧形式で表示部12に表示させる。このため、ユーザは、極めて簡便に且つ短時間で複数種の設定項目について再設定を完了することができる。しかも、制御部21は、順番リストデータ15Bに基づき、設定順とは逆の順番で複数種の設定項目を効率良く再設定することができる。
【0092】
実施の形態2.
次に、本発明に係る実施の形態2について説明する。
図19は、本発明に係る実施の形態2の情報処理装置であるホスト機器2と画像形成装置3とからなる印刷システムの概略構成を示すブロック図である。
図19に示した画像形成装置3の構成及び動作は、
図1に示した画像形成装置3の構成及び動作と同じである。
【0093】
本実施の形態のホスト機器2の構成は、プロセッサ10Bを除いて、上記実施の形態1のホスト機器1の構成と同じである。また、プロセッサ10Bの構成は、
図1に示したドライバ部20に代えてドライバ部20Bを有する点を除いて、上記実施の形態1のプロセッサ10の構成と同じである。さらに、本実施の形態のドライバ部20Bの構成は、
図1に示した制御部21に代えて制御部21Bを有する点を除いて、上記実施の形態1のドライバ部20の構成と同じである。
【0094】
本実施の形態の制御部21Bは、
図19に示されるように、設定制御部22B及び表示制御部23Bを有する。設定制御部22Bは、上記実施の形態1の設定制御部22の機能と同じ機能を有する。表示制御部23Bは、上記実施の形態1の表示制御部23の機能と同じ機能を有し、さらに、上記設定有効状態の表示項目(表示セル)の選択を指示する操作入力を検知したときは、当該選択された表示項目(選択セル)の表示状態を再設定不能な表示状態(たとえば、背景が赤色となる表示状態)に変更する機能を有する。設定制御部22Bは、その状態をデータ記憶部15内の設定状態固定データ15Cに反映させる。ユーザは、再設定不能な表示状態のセルを再び選択することで、その再設定不能な表示状態を元の表示状態に戻すことが可能である。
【0095】
図20及び
図21は、実施の形態2に係る再選択処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
図20及び
図21のフローチャートは、結合子C1,C2を介して相互に接続されている。
【0096】
ユーザが設定有効状態の表示セル(たとえば、
図18に示した設定画面12Hの「ラベル紙」の表示セル)を選択したときに、その操作入力を検知した制御部21Bが再選択処理を開始する。
【0097】
図20に示されるように、表示制御部23Bは、現在選択されている表示セル(以下「現選択セル」と呼ぶ。)が、以前に選択された表示セル(以下「選択済みセル」と呼ぶ。)であるか否かを判定する(ステップS61)。現選択セルが選択済みセルの場合(ステップS61のYES)、表示制御部23Bは、現選択セルの表示状態を再設定不能な表示状態に変更する(ステップS62)。また、設定制御部22Bは、現選択セルに対応する設定項目の設定状態を解除し(ステップS63)、現選択セルの表示状態が再設定不能な表示状態に固定されたことを設定状態固定データ15Cに反映させる。
【0098】
一方、現選択セルが選択済みセルではない場合(ステップS61のNO)、ステップS41以後の処理が実行される。ステップS41以後の処理は、
図21のステップS46Pを除いて、上記実施の形態1の再選択処理のステップS41以後の処理と同じである。
【0099】
ステップS46Pでは、表示制御部23Bは、設定状態固定データ15Cを参照して、現選択セルの表示状態が再設定不能状態であるか否かを判定する。現選択セルの表示状態が再設定不能状態な場合は(ステップS46PのYES)、ステップS50に処理が移行し、現選択セルの表示状態が再設定不能状態ではない場合は(ステップS46PのNO)、ステップS46に処理が移行する。
【0100】
図22は、
図18に示した設定画面12Hに対してユーザが「ラベル紙」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Iを示す図である。「ラベル紙」の表示セルの表示状態は、再設定不能状態となる。このとき、「ラベル紙」の表示セルの表示状態は固定され、その状態は、設定状態固定データ15Cに反映される。なお、ユーザが「ラベル紙」の表示セルを再び選択することで、その固定された表示状態を解除することができる。
【0101】
図23は、
図22に示した設定画面12Iに対してユーザが「両面印刷」に対応する「あり」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Jを示す図である。さらに、
図24は、
図23に示した設定画面12Jに対してユーザが「MPT」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Kを示す図である。
【0102】
以上に説明したように、実施の形態2によれば、背反関係にある設定項目を設定時の逆順に再設定する際に、再設定対象としない表示セルを予め決めておくことにより、不本意な表示セルについての再設定が行われることを防止することができる。したがって、より少ない手順で簡易な再設定を実行することができる。
【0103】
実施の形態3.
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。
図25は、本発明に係る実施の形態3の情報処理装置であるホスト機器1Mと画像形成装置3とからなる印刷システムの概略構成を示すブロック図である。
図25に示した画像形成装置3の構成及び動作は、
図1に示した画像形成装置3の構成及び動作と同じである。
【0104】
本実施の形態のホスト機器1Mの構成は、プロセッサ10Mを除いて、上記実施の形態1のホスト機器1の構成と同じである。また、プロセッサ10Mの構成は、
図1に示したドライバ部20に代えてドライバ部20Mを有する点を除いて、上記実施の形態1のプロセッサ10の構成と同じである。さらに、本実施の形態のドライバ部20Mの構成は、
図1に示した制御部21に代えて制御部21Mを有する点を除いて、上記実施の形態1のドライバ部20の構成と同じである。
【0105】
本実施の形態の制御部21Mは、
図25に示されるように、設定制御部22M及び表示制御部23Mを有する。設定制御部22Mは、上記設定制御部22の機能と同じ機能を有し、さらに、上記した表示項目(表示セル)の表示状態の変更履歴を表す履歴データ15Dを生成し、この履歴データ15Dをデータ記憶部15に記憶させる機能を有する。
【0106】
一方、表示制御部23Mは、上記表示制御部23の機能と同じ機能を有し、さらに、履歴データ15Dに基づいて、各表示セルを過去の表示状態が認識可能な態様で表示部12に表示させる機能を有する。
【0107】
図26は、
図16に示した設定画面12Fに対してユーザが「ラベル紙」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Gmを示す図である。設定画面12Gmにおいて、たとえば、「ラベル紙」の表示セルの上部は、過去の表示状態である更新前の設定不能状態で表示され、「ラベル紙」の表示セルの下部は、更新後の設定有効状態で表示されている。また、「MPT」の表示セルの上部は、過去の表示状態である更新前の設定不能状態で表示され、「MPT」の表示セルの下部は、更新後の初期表示状態で表示されている。
【0108】
図27は、
図26に示した設定画面12Gmに対してユーザが「MPT」の表示セルを選択したときの更新後の設定画面12Hmを示す図である。設定画面12Hmにおいては、たとえば、「MPT」の表示セルの上部は、過去の表示状態である更新前の初期表示状態で表示され、「MPT」の表示セルの下部は、更新後の設定有効状態で表示されている。また、「ラベル紙」の表示セルは、全体として設定有効状態のみで表示されている。
【0109】
このように表示制御部23Mは、各表示セルを過去の表示状態が認識可能な態様で表示部12に表示させる。よって、ユーザは、現在の設定状態と更新前の設定状態とを区別して認識することができるため、更新前の設定状態を確認しながら現在の設定を行うことができる。したがって、利便性が向上するという効果が得られる。
【0110】
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な形態を採用することもできる。たとえば、上記実施の形態1〜3は、画像形成装置3に適用された例であったが、これに限定されるものではない。本発明は、背反関係にある複数種の設定項目を設定する機能を有する任意の装置及びソフトウェアに適用可能なものである。
【0111】
また、上記した画像形成装置3は、直接転写方式の構成を有していたが、これに限定されるものではない。たとえば、本発明は、中間転写方式で被印刷媒体上にカラー現像剤像を形成する装置にも適用され得る。なお、中間転写方式は、感光体などの像担持体上に形成された現像剤像を中間転写体に一度転写(1次転写)した後に、この中間転写体から記録媒体へ現像剤像を転写(2次転写)する方式である。
【0112】
また、本発明は、プリンタに限定されることなく、複写機あるいはファクシミリ機器にも適用され得る。また、画像形成装置3が原稿画像を読み取るスキャン機能を有するMFP(Multi Function Peripheral:複合機)であってもよい。この場合には、画像形成装置3において、表示部12に背反関係を示す一覧形式の設定画面を表示し、これに対してユーザに表示セルを選択させることで、たとえば、原稿画像のコピー時の設定状態の確認の煩雑さを低減することができる。なお、MFPは、複写機、プリンタ、イメージスキャナ、ファクシミリ機器などの複数の機能を有する画像形成装置である。