特許第5907986号(P5907986)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5907986呼吸制御障害または呼吸制御疾患の処置用の呼吸刺激薬としての化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5907986
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】呼吸制御障害または呼吸制御疾患の処置用の呼吸刺激薬としての化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 251/70 20060101AFI20160412BHJP
   C07D 413/04 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20160412BHJP
   C07D 471/08 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/5355 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20160412BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20160412BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/433 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/522 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/57 20060101ALI20160412BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20160412BHJP
   A61P 7/06 20060101ALI20160412BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20160412BHJP
【FI】
   C07D251/70 HCSP
   C07D413/04
   C07D403/12
   C07D401/12
   C07D405/12
   C07D498/04 116
   C07D487/04 140
   C07D519/00 311
   C07D471/08
   A61K31/53
   A61K31/5355
   A61K31/519
   A61P11/00
   A61P43/00 171
   A61K45/00
   A61K31/433
   A61K31/522
   A61K31/57
   A61K31/352
   A61P7/06
   A61P7/00
【請求項の数】24
【全頁数】134
(21)【出願番号】特願2013-542100(P2013-542100)
(86)(22)【出願日】2011年11月29日
(65)【公表番号】特表2013-544285(P2013-544285A)
(43)【公表日】2013年12月12日
(86)【国際出願番号】US2011062386
(87)【国際公開番号】WO2012074999
(87)【国際公開日】20120607
【審査請求日】2014年11月27日
(31)【優先権主張番号】61/494,268
(32)【優先日】2011年6月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/417,777
(32)【優先日】2010年11月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513135141
【氏名又は名称】ガリオン ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100114889
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ダックス スコット エル.
(72)【発明者】
【氏名】ウッドワード リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ペン ショーン
【審査官】 前田 憲彦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−509233(JP,A)
【文献】 特表2009−545598(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/136638(WO,A1)
【文献】 特表2006−528640(JP,A)
【文献】 特表2005−511509(JP,A)
【文献】 特表2004−535446(JP,A)
【文献】 特表2002−535314(JP,A)
【文献】 特表2003−519130(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0200993(US,A1)
【文献】 特開平08−272059(JP,A)
【文献】 特表2007−529606(JP,A)
【文献】 特開2001−172281(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0039866(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 251/00
A61K 31/00
C07D 401/00
C07D 403/00
C07D 405/00
C07D 413/00
C07D 471/00
C07D 487/00
C07D 498/00
C07D 519/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの式(I)
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその塩であって、以下からなる群より選択される、前記化合物またはその塩:
(i) YがNであり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ式(II-a)で表される化合物またはその塩:
[この文献は図面を表示できません]
および
(ii) YがNであり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、かつAが結合であり、かつ式(II-b) で表される化合物またはその塩:
[この文献は図面を表示できません]

ここで、上記式中、
R1はアルキルであり;
R2はアルキル、ベンジル、チオフラン−アルキル、シクロアルキル、シクロプロピル−メチル、またはアルケニルであり;
あるいは、R1およびR2は一緒になって、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はアルキル、シクロアルキル、ジアルキルアミノ−アルキル、アルコキシ−アルキル、ピリジル−アルキル、またはテトラヒドロピラニル−アルキルであり;
R4はHであり;
R5はアルキル、シクロアルキル、アシル、アリールアルキル、ジアルキルアミノ−アルキル、アルコキシ−アルキル、イミダゾリル−アルキル、ピリジル−アルキル、またはテトラヒドロピラニル−アルキルであり;
あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
XはOであり;かつ
YはNである
【請求項2】
R3アルキル、シクロアルキル、またはアルケニルである、請求項1記載の化合物
【請求項3】
R5アルキル、シクロアルキル、またはアルケニルである、請求項1記載の化合物
【請求項4】
前記少なくとも1つの化合物が以下からなる群より選択される、請求項1記載の化合物、もしくはその塩、またはそれらの混合物。:
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XX)、
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXII)、
N-(4-シクロプロピルメチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXV)、
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXVII)、
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXIX)、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXI)、
N-(ビス-4,6-(シクロプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXIII)、
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)
ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV)、
ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII)
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXXXII)、
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXXIV)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCI)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCVI)
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIII)、
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV)、
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII)、
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIX)、
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)、
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII)、
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)、
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)。
【請求項5】
前記塩が硫酸水素塩または塩酸塩である、請求項4記載の化合物
【請求項6】
請求項1記載の少なくとも1つの化合物を含み、かつ少なくとも1つの薬学的に許容される担体をさらに含む、薬学的組成物。
【請求項7】
呼吸制御障害または呼吸制御疾患の予防または処置を必要とする対象において、呼吸制御障害または呼吸制御疾患を予防または処置するための薬学的製剤であって、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその塩とを含む薬学的製剤であって、前記化合物が以下からなる群より選択される、前記薬学的製剤:
(i) YがNであり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ式(II-a)で表される化合物またはその塩:
[この文献は図面を表示できません]
および
(ii) YがNであり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、かつAが結合であり、かつ式(II-b) で表される化合物またはその塩:
[この文献は図面を表示できません]

ここで、上記式中、
R1はアルキルであり;
R2はアルキル、ベンジル、チオフラン−アルキル、シクロアルキル、シクロプロピル−メチル、またはアルケニルであり;
あるいは、R1およびR2は一緒になって、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はアルキル、シクロアルキル、ジアルキルアミノ−アルキル、アルコキシ−アルキル、ピリジル−アルキル、またはテトラヒドロピラニル−アルキルであり;
R4はHであり;
R5はアルキル、シクロアルキル、アシル、アリールアルキル、ジアルキルアミノ−アルキル、アルコキシ−アルキル、イミダゾリル−アルキル、ピリジル−アルキル、またはテトラヒドロピラニル−アルキルであり;
あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
XはOであり;かつ
YはNである
【請求項8】
前記呼吸制御障害または呼吸制御疾患が、呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択され、
該呼吸抑制が麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる、
請求項7記載の薬学的製剤。
【請求項9】
前記呼吸制御障害または呼吸制御疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を含む、請求項7記載の薬学的製剤。
【請求項10】
前記少なくとも1つのさらなる化合物が、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロン、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキン(ampakine)からなる群より選択される、請求項9記載の薬学的製剤。
【請求項11】
前記対象に対する機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで投与されるように用いられる、請求項7記載の薬学的製剤。
【請求項12】
前記対象が哺乳動物である、請求項7記載の薬学的製剤。
【請求項13】
前記哺乳動物がヒトである、請求項12記載の薬学的製剤。
【請求項14】
吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって前記対象に投与されるように用いられる、請求項7記載の薬学的製剤。
【請求項15】
前記少なくとも1つの化合物が以下の化合物、もしくはその塩、またはそれらの混合物からなる群より選択される、請求項7記載の薬学的製剤:
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-シクロプロピルメチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン
ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン。
【請求項16】
呼吸リズムの不安定化予防または安定化を必要とする対象において、呼吸リズムの不安定化を予防または安定化するための薬学的製剤であって、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその塩とを含む薬学的製剤であって、前記化合物が以下からなる群より選択される、前記薬学的製剤:
(i) YがNであり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ式(II-a)で表される化合物またはその塩:
[この文献は図面を表示できません]
および
(ii) YがNであり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、かつAが結合であり、かつ式(II-b) で表される化合物またはその塩:
[この文献は図面を表示できません]

ここで、上記式中、
R1はアルキルであり;
R2はアルキル、ベンジル、チオフラン−アルキル、シクロアルキル、シクロプロピル−メチル、またはアルケニルであり;
あるいは、R1およびR2は一緒になって、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はアルキル、シクロアルキル、ジアルキルアミノ−アルキル、アルコキシ−アルキル、ピリジル−アルキル、またはテトラヒドロピラニル−アルキルであり;
R4はHであり;
R5はアルキル、シクロアルキル、アシル、アリールアルキル、ジアルキルアミノ−アルキル、アルコキシ−アルキル、イミダゾリル−アルキル、ピリジル−アルキル、またはテトラヒドロピラニル−アルキルであり;
あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
XはOであり;かつ
YはNである
【請求項17】
前記不安定化が、呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択される呼吸制御障害または呼吸制御疾患に関連し、
該呼吸抑制が麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる、
請求項16記載の薬学的製剤。
【請求項18】
呼吸障害または呼吸疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を含む、請求項16記載の薬学的製剤。
【請求項19】
前記少なくとも1つのさらなる化合物が、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロン、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキンからなる群より選択される、請求項18記載の薬学的製剤。
【請求項20】
前記対象に対する機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで投与されるように用いられる、請求項16記載の薬学的製剤。
【請求項21】
前記対象が哺乳動物である、請求項16記載の薬学的製剤。
【請求項22】
前記哺乳動物がヒトである、請求項21記載の薬学的製剤。
【請求項23】
吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって前記対象に投与されるように用いられる、請求項16記載の薬学的製剤。
【請求項24】
前記少なくとも1つの化合物が以下の化合物、もしくはその塩、またはそれらの混合物からなる群より選択される、請求項16記載の薬学的製剤:
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-シクロプロピルメチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン
ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2010年11月29日出願の米国仮特許出願第61/417,777号および2011年6月7日出願の米国仮特許出願第61/494,268号の米国特許法第119(e)条に基づく優先権を主張するものであり、これらはいずれも参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
呼吸の正常な制御は、血液中、組織中および脳内の二酸化炭素、pHおよび酸素などの化学的刺激のレベルに対する身体の解釈および応答を包含する複雑なプロセスである。呼吸制御は覚醒状態(すなわち患者が起きているかまたは眠っているか)にも影響される。脳髄質内に存在する呼吸制御中枢は、呼吸に影響を与える様々なシグナルを解釈し、呼吸作業を行う筋肉に指令を発する。主要な筋肉群は腹部、横隔膜、咽頭および胸部に位置する。次に、中枢および末梢に位置するセンサは、変化する酸素需要量に対する応答を可能にする入力を脳の中枢呼吸制御区域に与える。
【0003】
正常な呼吸リズムは、二酸化炭素レベル(CO2)の変化に対する身体の速やかな応答によって主に維持される。CO2レベルの増大が、呼吸の速度および深さを増大させるように身体にシグナルを送ることで、酸素レベルが上昇し、続いてCO2レベルが低下する。逆に、低CO2レベルは、呼吸に対する刺激が存在しないことから、無呼吸(呼吸なし)の期間を生じさせることがある。これは、個人が過換気になる際に起こることである。
【0004】
呼吸制御は、脳の役割に加えて末梢と中枢との両方の化学受容器からのフィードバックの結果でもあるが、それぞれの正確な寄与は不明である。
【0005】
多くの疾患においては、正常な呼吸リズムの損失が疾患の一次的または二次的な特徴である。呼吸リズム制御の一次的な損失を伴う疾患の例としては、無呼吸(中枢性、混合型または閉塞性; 呼吸が10〜60秒間繰り返し中断する)および先天性中枢性低換気症候群がある。呼吸リズムの二次的な損失は、慢性心肺疾患(例えば心不全、慢性気管支炎、肺気腫および切迫呼吸不全)、過体重(例えば肥満低換気症候群)、特定の薬物(例えば麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠薬、アルコールおよび麻薬性鎮痛薬)、ならびに/または神経系に影響を与える因子(例えば脳卒中、腫瘍、外傷、放射線障害およびALS)が理由でありうる。身体が慢性的に低レベルの酸素に曝露される慢性閉塞性肺疾患では、CO2/pH呼吸刺激を部分的に中和する効果を有する炭酸水素塩の腎臓媒介保持によって、身体が比較的低いpHに順応する。したがって、患者は、比較的感受性の低い酸素に基づく系に依存せざるを得ない。
【0006】
特に、睡眠中の正常な呼吸リズムの損失は一般的な状態である。睡眠時無呼吸は、頻繁な無呼吸または部分呼吸の期間を特徴とする。これらの無呼吸に寄与する主要な因子としては、CO2受容器感受性の減少、低酸素換気応答感受性の減少(例えば低酸素レベルに対する応答の減少)、および「覚醒状態」の損失が挙げられる。正常な呼吸リズムが無呼吸事象によって妨害されることで、低酸素症(および関連する酸化ストレス)、最終的には重度の心血管事象(高血圧、脳卒中、心発作)が生じる。いびきは、睡眠時無呼吸との組み合わせでいくつかの特徴を示す。上気道筋が緊張を失うことで、いびきに関連する音だけでなく不十分な気流も生じ、これにより低酸素症が生じうる。
【0007】
哺乳動物の呼吸する能力、ならびに利用可能な酸素の量および身体の需要に応じて呼吸を修正する能力は、生存に必須である。呼吸が損なわれる種々の状態は、一次的原因または二次的原因のいずれかを特徴または原因とする。呼吸制御が損なわれる状態に罹患している米国の個人の推定数は、睡眠時無呼吸(1500万〜2000万人); 肥満低換気症候群(500万〜1000万人); 慢性心疾患(500万人); 慢性閉塞性肺疾患(COPD)/慢性気管支炎(1000万人); 薬物誘発性低換気(200万〜500万人); および人工呼吸離脱(50万人)を含む。
【0008】
CO2および/または酸素の変化に応答する身体の正常な呼吸制御系の全体または一部を最小限の副作用で修復するために使用可能な新規化合物が当技術分野に求められている。そのような化合物は、呼吸制御障害の発症率および重症度を減少させる上で有益であろう。本発明はこれらの要求に対処および適合する。
【発明の概要】
【0009】
発明の簡単な概要
本発明は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩を含む組成物を含む:
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
【0010】
一態様では、R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニルまたは置換アルケニルである。別の態様では、R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニルまたはアシルである。
【0011】
一態様では、少なくとも1つの式(I)の化合物は以下からなる群より選択される:
(i) YがNであり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ少なくとも1つの化合物が式(II-a)の化合物またはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]
、および
(ii) YがNであり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、Aが結合であり、かつ本発明の化合物が式(II-b)の1,3,5-トリアジンまたはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]
【0012】
一態様では、少なくとも1つの式(I)の化合物は以下からなる群より選択される:
(i) YがCR6であり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ少なくとも1つの化合物が式(III-a)の化合物またはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]
、および
(ii) YがCR6であり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、かつAが結合であり、かつ本発明の化合物が式(III-b)のピリミジンまたはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]
【0013】
一態様では、YはCであり、結合b1は単結合であり、ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、AはCHであり、かつ前記少なくとも1つの化合物は式(IV)の化合物またはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0014】
一態様では、YはCであり、結合b1は単結合であり、ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、AはCであり、かつ前記少なくとも1つの化合物は式(V)の化合物またはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0015】
一態様では、少なくとも1つの化合物は以下からなる群より選択される: N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XX)、N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXII)、N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXV)、N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXVII)、N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXIX)、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXI)、4,6-ビス-N-シクロプロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXXIII)、N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)、N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド(XL)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(XLI)、O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLIII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLV)、6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(XLVII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XLVIII)、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LV)、6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV)、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXX)、6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXXXII)、6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXXIV)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCI)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCVI)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン(C)、4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIII)、4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV)、4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII)、4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIX)、4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)、4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII)、4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)、N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]-ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン(XLVI)、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン(XLIX)、その塩、およびそれらの混合物。別の態様では、塩は硫酸水素塩または塩酸塩である。
【0016】
一態様では、少なくとも1つの化合物は2,6-ビス-(N-n-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミンまたはその塩である。別の態様では、塩は硫酸水素塩または塩酸塩である。
【0017】
一態様では、少なくとも1つの化合物は以下からなる群より選択される: 2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVI)、2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVIII)、2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXI)、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXVI)、2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLIX)、2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CLII)、8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLV)、その塩、およびそれらの混合物。別の態様では、塩は硫酸水素塩または塩酸塩である。
【0018】
一態様では、少なくとも1つの化合物は以下からなる群より選択される: N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXLI)、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLVIII)、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLX)、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLXII)、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLXIV)、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVI)、N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVIII)、N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXX)、その塩、およびそれらの混合物。別の態様では、塩は硫酸水素塩または塩酸塩である。
【0019】
一態様では、本組成物は少なくとも1つの薬学的に許容される担体をさらに含む。
【0020】
本発明はまた、呼吸制御障害または呼吸制御疾患の予防または処置を必要とする対象においてそれを行う方法を含む。本方法は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩とを含む有効量の薬学的製剤を対象に投与する段階を含む:
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
【0021】
一態様では、呼吸制御障害または呼吸制御疾患は、呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択され、呼吸抑制は麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる。別の態様では、前記呼吸障害または呼吸疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を含む組成物を対象にさらに投与する。さらに別の態様では、少なくとも1つのさらなる化合物は、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロン、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキン(ampakine)からなる群より選択される。さらに別の態様では、製剤を対象に対する機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで投与する。さらに別の態様では、対象は哺乳動物である。さらに別の態様では、哺乳動物はヒトである。さらに別の態様では、製剤を吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって対象に投与する。
【0022】
一態様では、少なくとも1つの化合物は以下からなる群より選択される: N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン、4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン、2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール、N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]-ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、その塩、およびそれらの混合物。
【0023】
本発明はまた、呼吸リズムの不安定化予防または安定化を必要とする対象においてそれを行う方法を含む。本方法は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩とを含む有効量の薬学的製剤を対象に投与する段階を含む:
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
【0024】
一態様では、不安定化は、呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択される呼吸制御障害または呼吸制御疾患に関連し、呼吸抑制は麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる。別の態様では、前記呼吸障害または呼吸疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を含む組成物を対象にさらに投与する。さらに別の態様では、少なくとも1つのさらなる化合物は、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロン、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキンからなる群より選択される。さらに別の態様では、製剤を対象に対する機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで投与する。さらに別の態様では、対象は哺乳動物である。さらに別の態様では、哺乳動物はヒトである。さらに別の態様では、製剤を吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって対象に投与する。さらに別の態様では、少なくとも1つの化合物は以下からなる群より選択される: N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン、4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]-ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン、2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール、N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、その塩、およびそれらの混合物。
[本発明1001]
少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩を含む組成物:
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ
(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、
(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ
(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、
(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
[本発明1002]
R3がH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニルまたは置換アルケニルである、本発明1001の組成物。
[本発明1003]
R5がH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニルまたはアシルである、本発明1001の組成物。
[本発明1004]
前記少なくとも1つの式(I)の化合物が以下からなる群より選択される、本発明1001の組成物:
(i) YがNであり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ前記少なくとも1つの化合物が式(II-a)の化合物またはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]
、および
(ii) YがNであり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、かつAが結合であり、かつ本発明の化合物が式(II-b)の1,3,5-トリアジンまたはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]

[本発明1005]
前記少なくとも1つの式(I)の化合物が以下からなる群より選択される、本発明1001の組成物:
(i) YがCR6であり、結合b1が無であり、ZがHであり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、前記少なくとも1つの化合物が式(III-a)の化合物またはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]
、および
(ii) YがCR6であり、結合b1が無であり、Zが無であり、結合b2が無であり、Aが結合であり、本発明の化合物が式(III-b)のピリミジンまたはその塩である:
[この文献は図面を表示できません]

[本発明1006]
YがCであり、結合b1が単結合であり、ZがCH2であり、結合b2が単結合であり、AがCHであり、かつ前記少なくとも1つの化合物が式(IV)の化合物またはその塩である、本発明1001の組成物:
[この文献は図面を表示できません]

[本発明1007]
YがCであり、結合b1が単結合であり、ZがCHであり、結合b2が二重結合であり、AがCであり、かつ前記少なくとも1つの化合物が式(V)の化合物またはその塩である、本発明1001の組成物:
[この文献は図面を表示できません]

[本発明1008]
前記少なくとも1つの化合物が以下からなる群より選択される、本発明1004の組成物:
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XX)、
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXII)、
N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXV)、
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXVII)、
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXIX)、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXI)、
N-(ビス-4,6-(シクロプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXIII)、
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)、
N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド(XL)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(XLI)、
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLIII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLV)、
6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(XLVII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XLVIII)、
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LV)、
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV)、
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXX)、
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXXXII)、
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXXIV)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCI)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCVI)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン(C)、
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIII)、
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV)、
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII)、
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIX)、
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)、
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII)、
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)、
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン(XLVI)、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン(XLIX)、
その塩、およびそれらの混合物。
[本発明1009]
前記塩が硫酸水素塩または塩酸塩である、本発明1008の組成物。
[本発明1010]
前記少なくとも1つの化合物がN-(2,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミンまたはその塩である、本発明1005の組成物。
[本発明1011]
前記塩が硫酸水素塩または塩酸塩である、本発明1010の組成物。
[本発明1012]
前記少なくとも1つの化合物が以下からなる群より選択される、本発明1006の組成物:
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVI)、
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVIII)、
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXI)、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXVI)、
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLIX)、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CLII)、
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLV)、
その塩、およびそれらの混合物。
[本発明1013]
前記塩が硫酸水素塩または塩酸塩である、本発明1012の組成物。
[本発明1014]
前記少なくとも1つの化合物が以下からなる群より選択される、本発明1007の組成物:
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXLI)、
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLVIII)、
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLX)、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O,N-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLXII)、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLXIV)、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVI)、
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVIII)、
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXX)、
その塩、およびそれらの混合物。
[本発明1015]
前記塩が硫酸水素塩または塩酸塩である、本発明1014の組成物。
[本発明1016]
少なくとも1つの薬学的に許容される担体をさらに含む、本発明1001の組成物。
[本発明1017]
呼吸制御障害または呼吸制御疾患の予防または処置を必要とする対象においてそれを行う方法であって、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩とを含む有効量の薬学的製剤を該対象に投与する段階を含む方法:
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ
(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、
(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ
(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、
(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
[本発明1018]
前記呼吸制御障害または呼吸制御疾患が、呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択され、
該呼吸抑制が麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる、
本発明1017の方法。
[本発明1019]
前記呼吸障害または呼吸疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を含む組成物を前記対象にさらに投与する、本発明1017の方法。
[本発明1020]
前記少なくとも1つのさらなる化合物が、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロン、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキン(ampakine)からなる群より選択される、本発明1019の方法。
[本発明1021]
前記製剤を前記対象に対する機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで投与する、本発明1017の方法。
[本発明1022]
前記対象が哺乳動物である、本発明1017の方法。
[本発明1023]
前記哺乳動物がヒトである、本発明1022の方法。
[本発明1024]
前記製剤を吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって前記対象に投与する、本発明1017の方法。
[本発明1025]
前記少なくとも1つの化合物が以下からなる群より選択される、本発明1017の方法:
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、
6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン、
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン、
2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール、
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、
その塩、およびそれらの混合物。
[本発明1026]
呼吸リズムの不安定化予防または安定化を必要とする対象においてそれを行う方法であって、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩とを含む有効量の薬学的製剤を該対象に投与する段階を含む方法:
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ
(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、
(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ
(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、
(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
[本発明1027]
前記不安定化が、呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択される呼吸制御障害または呼吸制御疾患に関連し、
該呼吸抑制が麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる、
本発明1026の方法。
[本発明1028]
前記呼吸障害または呼吸疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を含む組成物を前記対象にさらに投与する、本発明1026の方法。
[本発明1029]
前記少なくとも1つのさらなる化合物が、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロン、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキンからなる群より選択される、本発明1028の方法。
[本発明1030]
前記製剤を前記対象に対する機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで投与する、本発明1026の方法。
[本発明1031]
前記対象が哺乳動物である、本発明1026の方法。
[本発明1032]
前記哺乳動物がヒトである、本発明1031の方法。
[本発明1033]
前記製剤を吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって前記対象に投与する、本発明1026の方法。
[本発明1034]
前記少なくとも1つの化合物が以下からなる群より選択される、本発明1026の方法:
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、
6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン、
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン、
2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン、
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール、
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、
その塩、およびそれらの混合物。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明を例示する目的で、本発明の特定の態様を図面に示す。しかし、本発明は、図面に示す態様の正確な配置および機器構成に限定されない。
【0026】
図1】化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]の投与時のオピオイド処理ラットの毎分換気量をモニタリングしたプレチスモグラフィー実験の結果を示すグラフである。
図2A】オピオイド処理ラットにおける化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]の投与に関する動脈血ガス分析結果を示す。 - PaCO2(mmHg)。
図2B】オピオイド処理ラットにおける化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]の投与に関する動脈血ガス分析結果を示す。 - SaO2(%)。
図3】低酸素症条件下での化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]の投与時のラットの毎分換気量をモニタリングしたプレチスモグラフィー実験の結果を示すグラフである。
図4】化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]の投与時のオピオイド処理サルの呼気終末CO2および毎分換気量を示すグラフである。
図5】ラットの毎分換気量に対する化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]および化合物(L)[化合物(B)と表示]の用量依存的効果を最大ピーク応答に関して示すグラフである。
図6】ラットの毎分換気量に対する化合物(XXXVI)[化合物(A)と表示]および化合物(CXXI)[化合物(C)と表示]の用量依存的効果を最大ピーク応答に関して示すグラフである。
図7A】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(L)[化合物(B)と表示]の用量依存的効果を示す。 - pH。
図7B】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(L)[化合物(B)と表示]の用量依存的効果を示す。 - SaO2
図7C】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(L)[化合物(B)と表示]の用量依存的効果を示す。 - pO2
図7D】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(L)[化合物(B)と表示]の用量依存的効果を示す。 - pCO2
図8A】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(CXLII)[化合物(D)と表示]の用量依存的効果を示す。 - pO2
図8B】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(CXLII)[化合物(D)と表示]の用量依存的効果を示す。 - SaO2
図8C】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(CXLII)[化合物(D)と表示]の用量依存的効果を示す。 - pCO2
図8D】オピオイド処理ラットの血液ガスおよびpHに対する化合物(CXLII)[化合物(D)と表示]の用量依存的効果を示す。 - pH。
図9】オピオイド処理ラットの毎分換気量における化合物(CXLII)[化合物(D)と表示]の効果を示すグラフである。
図10】DMSO-d6中、25℃での化合物(XXXVI)の1H-NMRスペクトルを示す。
図11】DMSO-d6中、25℃での化合物(XXXVI)の13C-NMRスペクトルを示す。
図12】化合物(XXXVI)のFTIRスペクトルを示す。
図13】N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)のDSCによる熱分析を示す。
図14】化合物(XXXVI)のX線回折スペクトルを示す。
図15】ラットの毎分換気量(MV)に対するミダゾラムの効果を逆転させる上での化合物(XXXVI)の効果を示すグラフである。
図16】ラットの一回換気量(TV)に対するミダゾラムの効果を逆転させる上での化合物(XXXVI)の効果を示すグラフである。
図17】ラットの呼吸数(f)に対するミダゾラムの効果を逆転させる上での化合物(XXXVI)の効果を示すグラフである。
図18】急性高炭酸ガス血症(3% CO2)に対する毎分換気量応答に対する化合物(XXXVI)注入の効果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
発明の詳細な説明
一局面では、本発明は、本発明の化合物が呼吸刺激薬であって呼吸制御障害または呼吸制御疾患の処置において有用であるという予想外の発見に関する。
【0028】
定義
本明細書において使用される以下の各用語は、この節においてそれに関連づけられる意味を有する。
【0029】
別途定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が通常理解するものと同一の意味を一般に有する。一般に、本明細書において使用される命名法、ならびに動物薬理学、薬科学、分離科学および有機化学における実験室法は、当技術分野において周知でかつ一般的に使用されるものである。
【0030】
本明細書において使用される「a」および「an」という冠詞は、該冠詞の文法上の対象が1つまたは2つ以上(すなわち少なくとも1つ)であることを意味する。例として、「ある要素」とは1つの要素または2つ以上の要素を意味する。
【0031】
本明細書において使用される「約」という用語は、当業者に理解されるものであり、それが使用される文脈によってある程度異なる。量、持続時間などの測定可能な値に言及する際に本明細書において使用される「約」という用語は、特定の値から±20%または±10%、より好ましくは±5%、さらに好ましくは±1%、さらに好ましくは±0.1%の変動であって、開示される方法を行う上で適切である変動を包含するように意図されている。
【0032】
本明細書において使用される「対象」はヒトまたは非ヒト哺乳動物でありうる。非ヒト哺乳動物としては例えばヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコおよびマウス哺乳動物などの家畜およびペットが挙げられる。好ましくは、対象はヒトである。
【0033】
非限定的な態様では、血液ガス測定値を報告するために使用する以下の用語法は、当業者に周知であり、以下のように定義することができる。毎分換気量(MV)は、単位時間辺りの呼吸量の尺度であり、本明細書ではmL/分として示す。pCO2は、血液(動脈血)中の二酸化炭素(ガス)の分圧であり、mmHg(ミリメートルHg)で測定される。pO2は、血液(動脈血)中の酸素(ガス)の分圧であり、mmHg(ミリメートルHg)で測定される。saO2は、酸素飽和(溶存酸素ガス)の割合であり、酸素が占める血流中のヘモグロビン結合部位の割合に相関する。呼気終末CO2は、比色分析、カプノメトリーまたはカプノグラフィー技術を使用して検出される呼気二酸化炭素ガスの測定値である。
【0034】
本明細書において使用されるED50という用語は、製剤が投与される対象の50%において所与の効果を生成するその製剤の有効量を意味する。
【0035】
本明細書において使用される「疾患」とは、動物が恒常性を維持することができず、疾患が寛解しなければ動物の健康が悪化し続ける、動物の健康状態のことである。
【0036】
本明細書において使用される動物の「障害」とは、動物が恒常性を維持可能であるが、動物の健康状態が障害の非存在下の場合よりも好ましくない、健康状態のことである。処置されないままでも、障害は動物の健康状態のさらなる低下を必ずしも引き起こすわけではない。
【0037】
本明細書において使用される、化合物の「有効量」、「治療有効量」または「薬学的有効量」とは、化合物が投与される対象に有益な効果を与えるために十分な化合物の量のことである。本明細書において使用される「処置する」という用語は、症状を患者もしくは対象が経験する頻度を減少させること、または症状を経験する重症度を減少させるために薬剤もしくは化合物を投与することを意味する。
【0038】
本明細書において使用される「薬学的に許容される」という用語は、本発明の範囲内で有用である化合物の生物活性または特性を抑止せず、相対的に無毒である、担体または希釈剤などの材料を意味し、すなわち、この材料は、望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、または組成物に含有されるそのいずれかの成分との有害な相互作用を起こすことなく、個人に投与することができる。
【0039】
本明細書において使用される「薬学的に許容される塩」という語句は、無機酸、無機塩基、有機酸、無機塩基を含む薬学的に許容される無毒の酸および塩基から調製される投与化合物の塩、その溶媒和物、水和物およびクラスレートを意味する。
【0040】
本明細書において使用される「組成物」または「薬学的組成物」という用語は、本発明の範囲内で有用な少なくとも1つの化合物と薬学的に許容される担体との混合物を意味する。薬学的組成物は、対象に対する化合物の投与を容易にする。
【0041】
本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、本発明の範囲内で有用な化合物がその所期の機能を行うことができるようにそれを対象内でまたは対象に運搬または輸送することに関与する、液体もしくは固体の充填剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤、希釈剤、賦形剤、増粘剤、溶媒または封入材料などの薬学的に許容される材料、組成物または担体を意味する。典型的には、そのような構築物は身体の1つの器官または部分から身体の別の器官または部分に運搬または輸送される。各担体は、本発明の範囲内で有用な化合物を含む製剤の他の成分と適合性があって、対象に有害ではないという意味で、「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体として役立ちうる材料のいくつかの例としては、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖; コーンスターチおよびジャガイモデンプンなどのデンプン; セルロース、ならびにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのその誘導体; トラガント末; 麦芽; ゼラチン; タルク; カカオバターおよび坐薬ワックスなどの賦形剤; ピーナッツ油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油などの油; プロピレングリコールなどのグリコール; グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール; オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル; 寒天; 水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤; 界面活性剤; アルギン酸; パイロジェンフリー水; 等張食塩水; リンゲル液; エチルアルコール; リン酸緩衝液; ならびに薬学的製剤に使用される他の無毒で適合性のある物質が挙げられる。本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」は、本発明の範囲内で有用である化合物の活性と適合性があって、対象に生理学的に許容される、あらゆるコーティング、抗菌剤および抗真菌剤、ならびに吸収遅延剤なども含む。補足的な活性化合物も本組成物に組み入れることができる。「薬学的に許容される担体」は、本発明の範囲内で有用な化合物の薬学的に許容される塩をさらに含みうる。本発明の実施において使用される薬学的組成物に含まれうる他のさらなる成分は、当技術分野において公知であり、例えば参照により本明細書に組み入れられるRemington's Pharmaceutical Sciences (Genaro, Ed., Mack Publishing Co., 1985, Easton, PA)に記載されている。
【0042】
本明細書において使用される「疾患または障害を処置する」とは、疾患または障害の症状を対象が経験する頻度を減少させることを意味する。本明細書において、疾患および障害は互換的に使用される。
【0043】
本明細書において使用される「特異的に結合する」という用語は、第1の分子が第2の分子(例えば特定の受容体または酵素)に優先的に結合するが、その第2の分子にのみ結合するわけでは必ずしもないことを意味する。
【0044】
本明細書において使用される、単独でのまたは別の置換基の一部としての「アルキル」という用語は、別途明記しない限り、指定される炭素原子の数を有する(すなわちC1〜C10とは1〜10個の炭素原子を意味する)直鎖または分岐鎖の炭化水素を意味し、直鎖、分岐鎖または環状の置換基を含む。例としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルおよびシクロプロピルメチルが挙げられる。エチル、メチル、イソプロピル、イソブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルおよびシクロプロピルメチルなどであるがそれに限定されない(C1〜C6)アルキルが最も好ましい。
【0045】
本明細書において使用される、単独でのまたは別の置換基の一部としての「シクロアルキル」という用語は、別途明記しない限り、指定される炭素原子の数を有する(すなわちC3〜C6とは、3〜6個の炭素原子からなる環基を含む環状基を意味する)環状鎖の炭化水素を意味し、直鎖、分岐鎖または環状の置換基を含む。例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどであるがそれに限定されない(C3〜C6)シクロアルキルが最も好ましい。
【0046】
本明細書において使用される、単独でまたは他の用語との組み合わせで使用される「アルケニル」という用語は、別途明記しない限り、明記される炭素原子の数を有する安定な一不飽和または二不飽和の直鎖または分岐鎖の炭化水素基を意味する。例としてはビニル、プロペニル(またはアリル)、クロチル、イソペンテニル、ブタジエニル、1,3-ペンタジエニル、1,4-ペンタジエニル、ならびに高級同族体および異性体が挙げられる。アルケンを表す官能基は-CH2-CH=CH2によって例示される。
【0047】
本明細書において使用される、単独でまたは他の用語との組み合わせで使用される「アルキニル」という用語は、別途明記しない限り、明記される炭素原子の数を有する三重炭素-炭素結合を伴う安定な直鎖または分岐鎖の炭化水素基を意味する。例としてはエチニルおよびプロピニル、ならびに高級同族体および異性体が挙げられる。
【0048】
本明細書において使用される「置換アルキル」、「置換シクロアルキル」、「置換アルケニル」または「置換アルキニル」という用語は、ハロゲン、-OH、アルコキシ、テトラヒドロ-2-H-ピラニル、-NH2、-N(CH3)2、(1-メチル-イミダゾール-2-イル)、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、-C(=O)OH、トリフルオロメチル、-C≡N、-C(=O)O(C1〜C4)アルキル、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1〜C4)アルキル、-C(=O)N((C1〜C4)アルキル)2、-SO2NH2、-C(=NH)NH2および-NO2からなる群より選択される1個、2個または3個の置換基で置換され、好ましくは、ハロゲン、-OH、アルコキシ、-NH2、トリフルオロメチル、-N(CH3)2および-C(=O)OHより選択され、より好ましくはハロゲン、アルコキシおよび-OHより選択される1個または2個の置換基を含有する、上記定義のアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアルキニルを意味する。置換アルキルの例としては2,2-ジフルオロプロピル、2-カルボキシシクロペンチルおよび3-クロロプロピルが挙げられるがそれに限定されない。
【0049】
本明細書において使用される、単独でまたは他の用語との組み合わせで使用される「アルコキシ」という用語は、別途明記しない限り、酸素原子を経由して分子の残りに接続された、指定される炭素原子の数を有する上記定義のアルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、1-プロポキシ、2-プロポキシ(イソプロポキシ)、ならびに高級同族体および異性体を意味する。エトキシおよびメトキシなどであるがそれに限定されない(C1〜C3)アルコキシが好ましい。
【0050】
本明細書において使用される、単独でのまたは別の置換基の一部としての「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、別途明記しない限り、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素、より好ましくはフッ素または塩素を意味する。
【0051】
本明細書において使用される、単独でのまたは別の用語との組み合わせでの「ヘテロアルキル」という用語は、別途明記しない限り、明記される数の炭素原子とO、NおよびSからなる群より選択される1個または2個のヘテロ原子とからなり、窒素原子および硫黄原子が酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子が四級化されていてもよい、安定な直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味する。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の残りとそれが結合している断片との間を含むヘテロアルキル基の任意の位置に配置しうるものであり、ヘテロアルキル基の最も遠位の炭素原子に結合しうる。例としては-O-CH2-CH2-CH3、-CH2-CH2-CH2-OH、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-S-CH2-CH3および-CH2CH2-S(=O)-CH3が挙げられる。例えば-CH2-NH-OCH3または-CH2-CH2-S-S-CH3などのように最大2個のヘテロ原子が連続的でありうる。
【0052】
本明細書において使用される、単独でのまたは別の用語との組み合わせでの「ヘテロアルケニル」という用語は、別途明記しない限り、明記される数の炭素原子とO、NおよびSからなる群より選択される1個または2個のヘテロ原子とからなり、窒素原子および硫黄原子が酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子が四級化されていてもよい、安定な直鎖または分岐鎖の一不飽和または二不飽和のアルキル基を意味する。最大2個のヘテロ原子が連続的に配置されうる。例としては-CH=CH-O-CH3、-CH=CH-CH2-OH、-CH2-CH=N-OCH3、-CH=CH-N(CH3)-CH3および-CH2-CH=CH-CH2-SHが挙げられる。
【0053】
本明細書において使用される「芳香族」という用語は、1個または複数のポリ不飽和環を有しかつ芳香族性を有する、すなわちnが整数である(4n+2)個の非局在化π(パイ)電子を有する、炭素環または複素環を意味する。
【0054】
本明細書において使用される、単独でまたは他の用語との組み合わせで使用される「アリール」という用語は、別途明記しない限り、1個または複数の環(典型的には1個、2個または3個の環)を含有する炭素環式芳香族系を意味し、そのような環はビフェニルのようにペンダント式で一緒に結合しうるか、またはナフタレンのように縮合しうる。例としてはフェニル、アントラシルおよびナフチルが挙げられる。フェニルおよびナフチルが好ましく、フェニルが最も好ましい。
【0055】
本明細書において使用される「アリール-(C1〜C3)アルキル」という用語は、炭素数1〜3のアルキレン鎖がアリール基に結合している官能基、例えば-CH2CH2-フェニルまたは-CH2-フェニル(ベンジル)を意味する。アリール-CH2-およびアリール-CH(CH3)-が好ましい。「置換アリール-(C1〜C3)アルキル」という用語は、アリール基が置換されたアリール-(C1〜C3)アルキル官能基を意味する。置換アリール(CH2)-が好ましい。同様に、本明細書において使用される「ヘテロアリール-(C1〜C3)アルキル」という用語は、炭素数1〜3のアルキレン鎖がヘテロアリール基に結合している官能基、例えば-CH2CH2-ピリジルを意味する。ヘテロアリール-(CH2)-が好ましい。「置換ヘテロアリール-(C1〜C3)アルキル」という用語は、ヘテロアリール基が置換されたヘテロアリール-(C1〜C3)アルキル官能基を意味する。置換ヘテロアリール-(CH2)-が好ましい。
【0056】
本明細書において使用される、単独でのまたは別の置換基の一部としての「複素環」または「ヘテロシクリル」または「複素環式」という用語は、別途明記しない限り、炭素原子とN、OおよびSからなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子とからなり、窒素および硫黄ヘテロ原子が酸化されていてもよく、窒素原子が四級化されていてもよい、非置換または置換の安定な単環式または多環式の複素環系を意味する。複素環系は、別途明記しない限り、安定な構造を与える任意のヘテロ原子または炭素原子において結合しうる。複素環は芳香族性または非芳香族性でありうる。一態様では、複素環はヘテロアリールである。
【0057】
本明細書において使用される「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」という用語は、芳香族性を有する複素環を意味する。多環式ヘテロアリールは、部分飽和の1個または複数の環を含みうる。例としてはテトラヒドロキノリンおよび2,3-ジヒドロベンゾフリルが挙げられる。
【0058】
非芳香族複素環の例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ジオキソラン、スルホラン、2,3-ジヒドロフラン、2,5-ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、チオファン、ピペリジン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,4-ジヒドロピリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、2,3-ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、ホモピペラジン、ホモピペリジン、1,3-ジオキセパン、4,7-ジヒドロ-1,3-ジオキセピンおよびヘキサメチレンオキシドなどの単環式基が挙げられる。
【0059】
ヘテロアリール基の例としてはピリジル、ピラジニル、ピリミジニル(2-および4-ピリミジニルなどであるがそれに限定されない)、ピリダジニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリルならびに1,3,4-オキサジアゾリルが挙げられる。
【0060】
多環式複素環の例としてはインドリル(3-、4-、5-、6-および7-インドリルなどであるがそれに限定されない)、インドリニル、キノリル、テトラヒドロキノリル、イソキノリル(1-および5-イソキノリルなどであるがそれに限定されない)、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル、シンノリニル、キノキサリニル(2-および5-キノキサリニルなどであるがそれに限定されない)、キナゾリニル、フタラジニル、1,8-ナフチリジニル、1,4-ベンゾジオキサニル、クマリン、ジヒドロクマリン、1,5-ナフチリジニル、ベンゾフリル(3-、4-、5-、6-および7-ベンゾフリルなどであるがそれに限定されない)、2,3-ジヒドロベンゾフリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチエニル(3-、4-、5-、6-および7-ベンゾチエニルなどであるがそれに限定されない)、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル(2-ベンゾチアゾリルおよび5-ベンゾチアゾリルなどであるがそれに限定されない)、プリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、チオキサンチニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、ピロリジジニルならびにキノリジジニルが挙げられる。
【0061】
ヘテロシクリル部分およびヘテロアリール部分の上述のリストは、限定的でなく代表的であるように意図されている。
【0062】
本明細書において使用される「置換された」という用語は、原子または原子群が水素を、別の基に結合した置換基として置き換えたことを意味する。
【0063】
アリール基、アリール-(C1〜C3)アルキル基およびヘテロシクリル基では、これらの基の環に適用される「置換された」という用語は、任意の許容される置換のレベル、すなわち一置換、二置換、三置換、四置換または五置換を意味する。置換基は独立して選択され、置換は任意の化学的に接近可能な位置に存在しうる。一態様では、置換基の数は1個〜4個で変動する。別の態様では、置換基の数は1個〜3個で変動する。さらに別の態様では、置換基の数は1個〜2個で変動する。さらに別の態様では、置換基はC1〜6アルキル、-OH、C1〜6アルコキシ、ハロ、アミノ、アセトアミドおよびニトロからなる群より独立して選択される。本明細書において使用される置換基がアルキル基またはアルコキシ基である場合、炭素鎖は分岐状、直鎖状または環状でありうるものであり、直鎖状が好ましい。
【0064】
本明細書において使用される「AcOH」という用語は酢酸を意味し、「nBuOH」という用語はn-ブタノールを意味し、「CH2Cl2」という用語はジクロロメタン(二塩化メチレンとしても知られる)を意味し、「DMSO」という用語はジメチルスルホキシドを意味し、「EtOAc」という用語は酢酸エチルを意味し、「EtOH」という用語はエタノールを意味し、「HCl」という用語は塩酸または塩酸塩を意味し、「HPLC」という用語は高圧液体クロマトグラフィーを意味し、「H2SO4」という用語は硫酸を意味し、「LCMS」という用語は液体クロマトグラフィー質量分析を意味し、「MS」という用語は質量分析を意味し、「MeOH」という用語はメタノールを意味し、「NaCl」という用語は塩化ナトリウムを意味し、「NaHCO3」という用語は炭酸水素ナトリウムを意味し、「NaOH」という用語は水酸化ナトリウムを意味し、「Na2SO4」という用語は硫酸ナトリウムを意味し、「mpk」という用語はmg/kgを意味し、「NMR」という用語は核磁気共鳴を意味し、「PE」または「petエーテル」という用語は石油エーテルを意味し、「POCl3」という用語はオキシ塩化リンを意味し、「ppm」という用語は百万分率を意味し、「xphos」という用語は2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニルを意味し、「dba」という用語はtrans,trans-ジベンジリデンアセトンを意味する。
【0065】
本明細書において使用される「説明用資材」という用語は、キット中の、本発明の組成物および/または化合物の有用性を伝達するために使用可能な刊行物、記録、図表または任意の他の表現媒体を含む。キットの説明用資材は、例えば本発明の化合物および/または組成物を収容する容器に取り付けることができ、あるいは該化合物および/または組成物を収容する容器と共に輸送することができる。あるいは、説明用資材は、レシピエントが説明用資材および化合物を一体的に使用するという意図で、容器とは別に輸送することができる。説明用資材の運搬は、例えばキットの有用性を伝達する刊行物または他の表現媒体の物理的運搬によるものでもよく、あるいは、例えばコンピュータによる電子的伝送、例えば電子メール、またはウェブサイトからのダウンロードによって実現してもよい。
【0066】
本発明の化合物
本発明は、式(I)の化合物またはその塩を含む:
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式中、
R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ
(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ
(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
【0067】
一態様では、R3はH、アルキル、置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキルまたは置換アルケニルである。別の態様では、R5はH、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アシル、シクロアルキルまたは置換シクロアルキルである。
【0068】
一態様では、YはNであり、結合b1は無であり、ZはHであり、結合b2は単結合であり、AはCHであり、本発明の化合物は式(II-a)の1,3,5-トリアジンまたはその塩である。
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【0069】
一態様では、YはNであり、結合b1は無であり、Zは無であり、結合b2は無であり、Aは結合であり、本発明の化合物は式(II-b)の1,3,5-トリアジンまたはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
一態様では、YはCR6であり、結合b1は無であり、ZはHであり、結合b2は単結合であり、AはCHであり、本発明の化合物は式(III-a)のピリミジンまたはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
一態様では、YはCR6であり、結合b1は無であり、Zは無であり、結合b2は無であり、Aは結合であり、本発明の化合物は式(III-b)のピリミジンまたはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0072】
一態様では、YはCであり、結合b1は単結合であり、ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、AはCHであり、本発明の化合物は式(IV)のピロリジノピリミジンまたはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0073】
一態様では、YはCであり、結合b1は単結合であり、ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、AはCであり、本発明の化合物は式(V)のピロロピリミジンまたはその塩である。
[この文献は図面を表示できません]
【0074】
一態様では、式(I)の化合物は以下からなる群より選択される: N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン、4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン、2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール、N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、その塩、およびそれらの混合物。
【0075】
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、以下に記載の合成スキームに例示される一般的方法論に従って調製することができる。本明細書に記載の試薬および条件は、本発明の化合物の調製を可能にするように修正することができ、そのような修正は当業者に公知である。本明細書に含まれるスキームは、本発明の化合物を作製するために当業者が使用可能な化学反応および方法論を制限するのではなく例示するように意図されている。
【0076】
一局面では、式(I)の化合物を、以下のスキーム1に示すように、好適に塩素化された中間体(VI)に(i) 第一級アミン、(ii) N-アルコキシ-N-アルキルアミンまたは(iii) 適切に置換されたヒドラジン(H2N-NHR2もしくはR1HN-NHR2)を逐次加えることで調製することができる。
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【0077】
別の局面では、式(IV)または(V)の化合物を、好適に塩素化されたアミノ-ピロリジノ-ピリミジンまたはアミノ-ピロロ-ピリミジンの還元的アルキル化によってそれぞれ調製することができる(スキーム2)。
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【0078】
さらに別の局面では、式(II)のトリアジン化合物を、好適に塩素化されたトリアジンに第一級アミンおよび(i) N-アルコキシ-N-アルキルアミン、(ii) ヒドラジンH2N-NHR2または(iii) ヒドラジンR1HN-NHR2を逐次加えることで調製することができる。適切な条件下では、反応は、トリアジン環に1個または2個のアミン置換基を加えることを可能にしうる。あるいは、トリアジンに最初にN-アルコキシ-N-アルキルアミン、ヒドラジンH2N-NHR2またはヒドラジンR1HN-NHR2を加えた後、アミンを加えることができる。
【0079】
非限定的な例では、無機塩基または有機塩基を含有する適切な非プロトン性またはプロトン性溶媒中の2,4,6-トリクロロトリアジンの溶液に第一級アミン(VII)の溶液を加え、反応を周囲温度で進行させるかまたは加熱することでモノ-アミン付加体(VIII)またはビス-アミン付加体(IX)を単離する。
【0080】
引き続く反応において、モノ-アミン付加体(VIII)を別の第一級アミンまたは第二級アミン(X)と反応させることで非対称性モノクロロ-ビス-アミノ-トリアジン付加体(XI)を得る。引き続く反応において、無機塩基または有機塩基を含有する適切な非プロトン性またはプロトン性溶媒中でモノクロロ-ビス-アミノ-トリアジン付加体(XI)を(i) N-アルコキシ-N-アルキルアミン、(ii) ヒドラジンH2N-NHR2または(iii) ヒドラジンR1HN-NHR2と反応させることで、所望の式(II)の化合物を生成する(スキーム3)。
【0081】
あるいは、引き続く反応において、無機塩基または有機塩基を含有する適切な非プロトン性またはプロトン性溶媒中でビス-アミン付加体(IX)を(i) N-アルコキシ-N-アルキルアミン、(ii) ヒドラジンH2N-NHR2または(iii) ヒドラジンR1HN-NHR2と反応させることで、R3CH2がR5である所望の式(II)の化合物を生成する(スキーム4)。
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【0082】
さらに別の局面では、式(III)のピリミジン化合物を、好適に塩素化されたピリミジンに第一級アミンおよび(i) N-アルコキシ-N-アルキルアミン、(ii) ヒドラジンH2N-NHR2または(iii) ヒドラジンR1HN-NHR2を逐次加えることで調製することができる。
【0083】
非限定的な例では、無機塩基または有機塩基を含有する適切な非プロトン性またはプロトン性溶媒中の2,4,6-トリクロロピリミジン(XII)の溶液に第一級アミン(VII)の溶液を加え、反応を周囲温度で進行させるかまたは加熱することでビス-アミン付加体(XIII)を得る。引き続く反応において、無機塩基または有機塩基を含有する適切な非プロトン性またはプロトン性溶媒中でビス-アミン付加体(XIII)を(i) N-アルコキシ-N-アルキルアミン、(ii) ヒドラジンH2N-NHR2または(iii) ヒドラジンR1HN-NHR2と反応させることで、所望の式(III)の化合物を生成する(スキーム5)。
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【0084】
さらに別の局面では、式(IV)のピロリジノ-ピリミジンまたは式(V)のピロロ-ピリミジン化合物を、適切に塩素化されたアミノピロリジノピリミジンまたはアミノピロロピリミジン中間体からそれぞれ調製することができる。
【0085】
非限定的な例では、2,6-ジアミノ-4-ヒドロキシ-1,3-ピリミジン(XIV)の極性プロトン性溶媒溶液に2-クロロアセトアルデヒドを周囲温度または加熱下で加えることで環化付加体(XV)を得ることができる。オキシ塩化リンなどであるがそれに限定されない塩素化剤での引き続く処理によってクロロ中間体(XVI)を生成する。中間体(XVI)をプロトン性溶媒中、水素化ホウ素(非限定的な例ではシアノ水素化ホウ素)などの還元剤の存在下、周囲温度または高温でのアルデヒドとの還元的アルキル化に供することでアミノ置換付加体(XVII)を生成することができる。引き続く反応において、無機塩基または有機塩基を含有する適切な非プロトン性またはプロトン性溶媒中でアミノ置換付加体(XVII)を(i) N-アルコキシ-N-アルキルアミン、(ii) ヒドラジンH2N-NHR2または(iii) ヒドラジンR1HN-NHR2と反応させることで、R3およびR4がHである所望の式(V)の化合物を生成する(スキーム6)。
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【0086】
非限定的な例では、式(IV)のピロリジノピリミジン化合物を対応するピロロピリミジン類似体から還元を経由して調製することができる(スキーム7)。
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【0087】

本明細書に記載の化合物は酸と塩を形成することができ、そのような塩は本発明に含まれる。一態様では、塩は薬学的に許容される塩である。「塩」という用語は、本発明の方法の範囲内で有用な遊離酸の付加塩を包含する。「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的用途での有用性を与える範囲内の毒性プロファイルを有する塩を意味する。本発明の実施における有用性、例えば本発明の方法の範囲内で有用な化合物の合成、精製または調剤の過程における有用性を有するにもかかわらず薬学的に許容されない塩は、高い結晶性などの特性を有することがある。
【0088】
好適な薬学的に許容される酸付加塩は無機酸または有機酸から調製することができる。無機酸の例としては硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、ならびにリン酸(リン酸水素塩およびリン酸二水素塩を含む)が挙げられる。適切な有機酸は脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環、カルボン酸およびスルホン酸クラスの有機酸から選択することができ、その例としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、4-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸、β-ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸が挙げられる。
【0089】
本発明の化合物の好適な薬学的に許容される塩基付加塩としては例えば、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩および亜鉛塩などのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および遷移金属塩を含む金属塩が挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩としては、例えばN,N'-ジベンジルエチレン-ジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)およびプロカインなどの塩基性アミンから作製される有機塩も挙げられる。すべてのこれらの塩は、対応する化合物から、例えば適切な酸または塩基と該化合物とを反応させることで調製することができる。
【0090】
併用療法
一態様では、本発明の化合物は、本発明の方法において、呼吸制御障害を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物との組み合わせで有用である。これらのさらなる化合物は、本発明の化合物、または呼吸障害を処置し、予防しまたはその症状を減少させることが知られる市販の化合物などの他の化合物を含みうる。一態様では、少なくとも1つの本発明の化合物またはその塩と呼吸障害を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物との組み合わせは、呼吸障害の処置および睡眠関連呼吸障害の処置において相加効果、補完効果または相乗効果を示す。
【0091】
非限定的な例では、本発明の化合物またはその塩は、以下の1つまたは複数の薬物との組み合わせで使用することができる: アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロンおよび関連化合物、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイド(ドロナビノールなどであるがそれに限定されない)、ならびにアンパキンとして知られる化合物。アンパキンの非限定的な例としては、ピラセタムおよびアニラセタムなどのピロリジン誘導体ラセタム薬; CX-516(6-(ピペリジン-1-イル-カルボニル)キノキサリン)、CX-546(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-7-イル-(1-ピペリジル)-メタノン)、CX-614(2H,3H,6aH-ピロリジノ(2,1-3',2')-1,3-オキサジノ-(6',5'-5,4)ベンゾ(e)1,4-ジオキサン-10-オン)、CX-691(2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-6-イル-ピペリジン-1-イル-メタノン)、CX-717、CX-701、CX-1739、CX-1763およびCX-1837などの一連のベンゾイルピペリジン構造およびベンゾイルピロリジン構造を包含する「CX-」系の薬物; シクロチアジドおよびIDRA-21(7-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1,2,4-ベンゾチアジアジン 1,1-ジオキシド)などのベンゾチアジド誘導体; LY-392,098、LY-404,187(N-[2-(4'-シアノビフェニル-4-イル)プロピル]プロパン-2-スルホンアミド)、LY-451,646およびLY-503,430(4'-{(1S)-1-フルオロ-2-[(イソプロピルスルホニル)アミノ]-1-メチルエチル}-N-メチルビフェニル-4-カルボキサミド)などのビアリールプロピルスルホンアミドがある。
【0092】
相乗効果は、例えばシグモイド-Emax方程式(Holford & Scheiner, 19981, Clin. Pharmacokinet. 6: 429-453)、Loewe相加性方程式(Loewe & Muischnek, 1926, Arch. Exp. Pathol Pharmacol. 114: 313-326)およびメジアン効果方程式(Chou & Talalay, 1984, Adv. Enzyme Regul. 22: 27-55)などの好適な方法を使用して例えば計算することができる。上記で言及した各方程式を実験データに適用することで、薬物組み合わせの効果を評価するために役立つ対応グラフを作成することができる。上記で言及した方程式に関連する対応グラフはそれぞれ濃度-効果曲線、アイソボログラム曲線および組み合わせ指数曲線である。
【0093】
本発明の方法
一局面では、本発明は、呼吸制御障害または呼吸制御疾患の予防または処置を必要とする対象においてそれを行う方法を含む。本方法は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩とを含む有効量の薬学的製剤を対象に投与する段階を含む:
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R1およびR2は独立してH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり; あるいは、R1およびR2は一緒になって、3-ヒドロキシ-ペンタン-1,5-ジイル、6-ヒドロキシ-シクロヘプタン-1,4-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイルおよびペンタン-1,5-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R3はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-NR1R2、-C(O)OR1、アシルまたはアリールであり;
R4はH、アルキルまたは置換アルキルであり;
R5はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、-OR1、-NR1R2、-C(O)OR1、アシル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環または置換複素環であり; あるいは、R3およびR5は一緒になって、3,6,9-トリオキサ-ウンデカン-1,11-ジイルおよび3,6-ジオキサ-オクタン-1,8-ジイルからなる群より選択されるビラジカルを形成し;
R6はH、アルキル、置換アルキルまたはアルケニルであり;
Xは結合、OまたはNR4であり;かつ
YはN、CR6またはCであり;ここで、
YがNまたはCR6である場合、結合b1は無であり、かつ
(i) ZはHであり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) Zは無であり、結合b2は無であり、かつAは単結合であり;かつ
YがCである場合、結合b1は単結合であり、かつ
(i) ZはCH2であり、結合b2は単結合であり、かつAはCHであり; あるいは、(ii) ZはCHであり、結合b2は二重結合であり、かつAはCである。
【0094】
別の局面では、本発明は、呼吸リズムの不安定化予防または安定化を必要とする対象においてそれを行う方法を含む。本方法は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体と少なくとも1つの式(I)の化合物またはその塩とを含む有効量の薬学的製剤を対象に投与する段階を含む。
【0095】
一態様では、本発明の製剤を投与する段階は対象の呼吸リズムを安定化する。別の態様では、本発明の製剤を投与する段階は対象の毎分換気量を増大させる。
【0096】
一態様では、不安定化は呼吸制御障害または呼吸制御疾患に関連している。
【0097】
一態様では、呼吸障害または呼吸疾患は、麻薬誘発性呼吸抑制、麻酔薬誘発性呼吸抑制、鎮静薬誘発性呼吸抑制、抗不安薬誘発性呼吸抑制、催眠薬誘発性呼吸抑制、アルコール誘発性呼吸抑制、鎮痛薬誘発性呼吸抑制、睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸、肥満低換気症候群、原発性肺胞低換気症候群、呼吸困難、高山病、低酸素症、高炭酸ガス血症および慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群より選択される。別の態様では、呼吸抑制は麻酔薬、鎮静薬、抗不安薬、催眠剤、アルコールまたは麻薬によって引き起こされる。
【0098】
一態様では、呼吸障害または呼吸疾患を処置するために有用な少なくとも1つのさらなる化合物を対象にさらに投与する。別の態様では、少なくとも1つのさらなる化合物は、アセタゾラミド、アルミトリン、テオフィリン、カフェイン、メチルプロゲステロンおよび関連化合物、セロトニン作動性モジュレーター、カンナビノイドおよびアンパキンからなる群より選択される。さらに別の態様では、製剤を機械的人工呼吸装置または気道陽圧装置の使用との組み合わせで対象に投与する。一態様では、製剤を吸入、局所、経口、頬側、直腸、膣内、筋肉内、皮下、経皮、くも膜下腔内または静脈内経路によって対象に投与する。別の態様では、対象は、マウス、ラット、ケナガイタチ、モルモット、サル、イヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタおよび他の家畜を含むがそれに限定されない哺乳動物である。
【0099】
一態様では、対象はヒトである。別の態様では、少なくとも1つの式(I)の化合物は以下からなる群より選択される: N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン、6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン、4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン、2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン、N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-N'-メチルヒドラジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン、8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール、N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン、N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン、その塩、およびそれらの混合物。
【0100】
薬学的組成物および製剤
本発明はまた、本発明の方法を実施するための、少なくとも1つの本発明の化合物またはその塩の薬学的組成物の使用を包含する。
【0101】
そのような薬学的組成物は、対象に対する投与に好適な形態での少なくとも1つの本発明の化合物またはその塩からなりうるものであり、あるいは、薬学的組成物は、少なくとも1つの本発明の化合物またはその塩と1つもしくは複数の薬学的に許容される担体、1つもしくは複数のさらなる成分、またはこれらの何らかの組み合わせとを含みうる。当技術分野において周知のように、少なくとも1つの本発明の化合物は、例えば生理学的に許容されるカチオンまたはアニオンとの組み合わせでの生理学的に許容される塩の形態で、薬学的組成物に存在しうる。
【0102】
一態様では、本発明の方法を実施するために有用な薬学的組成物を、1ng/kg/日〜100mg/kg/日の用量を送達するために投与することができる。別の態様では、本発明を実施するために有用な薬学的組成物を、1ng/kg/日〜500mg/kg/日の用量を送達するために投与することができる。
【0103】
本発明の薬学的組成物中の有効成分、薬学的に許容される担体および任意のさらなる成分の相対量は、処置される対象の身元、サイズおよび状態、さらには組成物が投与される予定の経路に応じて変動する。例として、組成物は0.1%〜100%(w/w)の有効成分を含みうる。
【0104】
本発明の方法に有用な薬学的組成物は、吸入、経口、直腸、膣内、非経口、局所、経皮、経肺、鼻腔内、頬側、経眼、くも膜下腔内、静脈内または別の投与経路に好適に開発することができる。本発明の方法の範囲内で有用な組成物は、哺乳動物の脳、脳幹、または中枢神経系の任意の他の部分に直接投与することができる。他の想定される製剤としては放出型(projected)ナノ粒子、リポソーム調製物、有効成分を含有する再封入赤血球、および免疫学に基づく製剤が挙げられる。投与経路は当業者に容易に明らかであり、処置される疾患の種類および重症度、処置される獣医学患者またはヒト患者の種類および年齢などを含む任意の数の要因に依存する。
【0105】
本明細書に記載の薬学的組成物の製剤は、薬理学分野において公知のまたは今後開発される任意の方法によって調製することができる。一般に、そのような調製方法は、有効成分を担体または1つもしくは複数の他の副成分と結合させる工程、および次に必要なまたは望ましい場合に生成物を所望の単一用量または複数用量単位に成形または包装する工程を含む。
【0106】
本明細書において使用される「単位用量」とは、所定量の有効成分を含む薬学的組成物の離散量のことである。有効成分の量は、対象に投与される有効成分の投与量、またはそのような投与量の好都合な画分、例えばそのような投与量の2分の1もしくは3分の1と一般に等しい。単位剤形は単一の一日量向け、または複数の一日量(例えば1日当たり約1〜4回もしくはそれ以上)のうち1つ向けでありうる。複数の一日量を使用する場合、単位剤形は各用量について同一でも異なっていてもよい。
【0107】
本明細書において示される薬学的組成物の記載は、ヒトに対する倫理的投与に好適な薬学的組成物を主に対象とするが、当業者は、そのような組成物がすべての種類の動物に対する投与に一般に好適であると理解するであろう。様々な動物に対する投与に好適な組成物を与えるためにヒトに対する投与に好適な薬学的組成物を修正することは十分に理解されており、通常の知識を有する獣医薬理学者は、そのような修正を実験によるとしても単に通常の実験で設計および実行することができる。本発明の薬学的組成物の投与が想定される対象としては、ヒトおよび他の霊長類、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ネコおよびイヌなどの商業的に関連性のある哺乳動物を含む哺乳動物が挙げられるがそれに限定されない。
【0108】
一態様では、本発明の組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤または担体を使用して調剤される。一態様では、本発明の薬学的組成物は、治療有効量の少なくとも1つの本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを含む。有用な薬学的に許容される担体としてはグリセリン、水、食塩水、エタノール、ならびにリン酸塩および有機酸塩などの他の薬学的に許容される塩の溶液が挙げられるがそれに限定されない。これらのおよび他の薬学的に許容される担体の例はRemington's Pharmaceutical Sciences (1991, Mack Publication Co., New Jersey)に記載されている。
【0109】
担体は、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセリン、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、その好適な混合物、ならびに植物油を例えば含有する溶媒または分散媒でありうる。例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散液の場合の必要な粒径の維持、および界面活性剤の使用により、適当な流動性を維持することができる。微生物の作用の阻止を各種抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどで実現することができる。多くの場合、等張化剤、例えば糖、塩化ナトリウム、またはマンニトールおよびソルビトールなどの多価アルコールを組成物中に含むことが好ましい。注射用組成物の長期吸収を、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンを含むことでもたらすことができる。一態様では、薬学的に許容される担体はDMSO単独ではない。
【0110】
製剤は、経口、非経口、経鼻、吸入、静脈内、皮下、経皮、経腸、または当技術分野に公知である任意の他の好適な投与様式に好適な、通常の賦形剤、すなわち薬学的に許容される有機または無機担体物質との混合物として使用することができる。薬学的調製物は滅菌されていてもよく、所望であれば、補助剤、例えば潤滑剤、保存料、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色物質、香味物質および/または芳香物質などと混合されていてもよい。所望であれば、それらを他の活性薬剤、例えば他の鎮痛薬と組み合わせてもよい。本明細書において使用される「さらなる成分」としては、薬学的担体として使用可能な1つまたは複数の成分が挙げられるがそれに限定されない。
【0111】
本発明の組成物は、該組成物の総重量の約0.005%〜2.0%の保存料を含みうる。保存料は、環境中の汚染物質に対する曝露の場合の損傷を防止するために使用される。本発明に従って有用な保存料の例としては、ベンジルアルコール、ソルビン酸、パラベン、イミド尿素、およびその組み合わせからなる群より選択されるものが挙げられるがそれに限定されない。特に好ましい保存料は、約0.5%〜2.0%のベンジルアルコールと0.05%〜0.5%のソルビン酸との組み合わせである。
【0112】
本組成物は、化合物の分解を阻害する抗酸化剤およびキレート剤を含むことが好ましい。いくつかの化合物に好ましい抗酸化剤は、好ましい範囲が組成物の総重量の約0.01重量%〜0.3重量%のBHT、BHA、α-トコフェロールおよびアスコルビン酸、より好ましくは0.03重量%〜0.1重量%の範囲のBHTである。好ましくは、キレート剤は組成物の総重量の0.01重量%〜0.5重量%の量で存在する。特に好ましいキレート剤としては、組成物の総重量の約0.01重量%〜0.20重量%の重量範囲、より好ましくは0.02重量%〜0.10重量%の範囲のエデト酸塩(例えばエデト酸二ナトリウム)およびクエン酸が挙げられる。キレート剤は、製剤の有効期間に不利益でありうる組成物中の金属イオンをキレート化するために有用である。BHTおよびエデト酸二ナトリウムがいくつかの化合物に特に好ましいそれぞれ抗酸化剤およびキレート剤であるが、当業者に公知である他の好適でかつ同等の抗酸化剤およびキレート剤でそれを置き換えてもよい。
【0113】
通常の方法を使用して液体懸濁液を調製することで水性または油性媒体中の有効成分の懸濁液を得ることができる。水性媒体としては例えば水および等張食塩水が挙げられる。油性媒体としては例えばアーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油などの植物油、精留植物油、および流動パラフィンなどの鉱物油が挙げられる。液体懸濁液は、懸濁化剤、分散剤または湿潤剤、乳化剤、粘滑剤、保存料、緩衝剤、塩、香味料、着色料および甘味料を含むがそれに限定されない1つまたは複数のさらなる成分をさらに含みうる。油性懸濁液は増粘剤をさらに含みうる。公知の懸濁化剤としてはソルビトールシロップ、硬化食用脂、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アラビアゴム、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体が挙げられるがそれに限定されない。公知の分散剤または湿潤剤としてはレシチンなどの天然ホスファチド、アルキレンオキシドと脂肪酸、長鎖脂肪族アルコール、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステル、または脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合物(例えばそれぞれステアリン酸ポリオキシエチレン、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートおよびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられるがそれに限定されない。公知の乳化剤としてはレシチンおよびアラビアゴムが挙げられるがそれに限定されない。公知の保存料としてはp-ヒドロキシ安息香酸メチル、エチルまたはn-プロピル、アスコルビン酸、およびソルビン酸が挙げられるがそれに限定されない。公知の甘味料としては例えばグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、スクロースおよびサッカリンが挙げられる。油性懸濁液用の公知の増粘剤としては例えば蜜ろう、固形パラフィンおよびセチルアルコールが挙げられる。
【0114】
水性または油性溶媒中の有効成分の液体溶液は、液体懸濁液と実質的に同様にして調製することができるが、主要な違いは有効成分を溶媒に懸濁させるというよりむしろ溶解させるということである。本明細書において使用される「油性」液体とは、炭素含有液体分子を含有しかつ水よりも低い極性を示す液体のことである。本発明の薬学的組成物の液体溶液は、液体懸濁液に関して記載の各成分を含みうるものであり、懸濁化剤が溶媒中の有効成分の溶解に必ずしも役立つわけではないと理解されよう。水性溶媒としては例えば水および等張食塩水が挙げられる。油性溶媒としては例えばアーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油などの植物油、精留植物油、および流動パラフィンなどの鉱物油が挙げられる。
【0115】
本発明の薬学的調製物の粉末製剤および顆粒製剤は公知の方法を使用して調製することができる。そのような製剤は対象に直接投与することもでき、例えば錠剤を形成するために、カプセル剤を充填するために、または水性もしくは油性媒体をそれに加えることで水性もしくは油性の溶液もしくは懸濁液を調製するために使用することもできる。これらの各製剤は分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、および保存料の1つまたは複数をさらに含みうる。充填剤および甘味料、香味料または着色料などのさらなる成分もこれらの製剤に含まれうる。
【0116】
本発明の薬学的組成物は水中油型乳剤または油中水型乳剤の形態で調製、包装または販売してもよい。油相はオリーブ油もしくはラッカセイ油などの植物油、流動パラフィンなどの鉱物油、またはこれらの混合物でありうる。そのような組成物は、アラビアゴムまたはトラガカントゴムなどの天然ゴム、大豆またはレシチンホスファチドなどの天然ホスファチド、ソルビタンモノオレエートなどの、脂肪酸と無水ヘキシトールとの組み合わせから誘導されるエステルまたは部分エステル、およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどの、そのような部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物などの1つまたは複数の乳化剤をさらに含みうる。これらの乳剤は、甘味料または香味料を例えば含むさらなる成分を含有してもよい。
【0117】
材料を化学組成物に含浸するかまたは材料を化学組成物でコーティングするための方法は、当技術分野において公知であり、化学組成物を表面上に堆積または結合させる方法、材料の合成(すなわち例えば生理学的に分解可能な材料による)中に化学組成物を材料の構造中に組み入れる方法、および水性または油性の溶液または懸濁液を吸収性材料中に後続の乾燥ありまたはなしで吸収させる方法が挙げられるがそれに限定されない。
【0118】
投与/投薬
投与レジメンは、何が有効量を構成するかに影響を与えることがある。治療用製剤は、呼吸障害事象の発症の前または後のいずれかに患者に投与することができる。さらに、いくつかの分割投薬量および時差投薬量を毎日または順次投与してもよく、あるいは用量を連続注入してもよく、ボーラス注射してもよい。さらに、治療用製剤の投薬量を、急迫した治療状況または予防状況が示すように比例的に増大または減少させることができる。
【0119】
患者、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトに対する本発明の組成物の投与は、公知の方法を使用して、患者における呼吸制御障害を処置するために有効な投薬量および期間で行うことができる。治療効果を得るために必要な治療用化合物の有効量は、使用される特定の化合物の活性; 投与時間; 化合物の排出速度; 処置の持続時間; 化合物との組み合わせで使用される他の薬物、化合物または材料; 処置される患者の疾患または障害の状況、年齢、性別、体重、状態、全身的健康および既往歴、ならびに医学分野において周知である同様の要因などの要因によって変動しうる。最適な治療応答を与えるように投薬レジメンを調整することができる。例えば、いくつかの分割用量を毎日投与してもよく、あるいは、急迫した治療状況が示すように用量を比例的に減少させてもよい。本発明の治療用化合物の有効量範囲の非限定的な例は約0.01mg/kgから50mg/kg体重/日である。当業者は、関連性のある要因を検討し、過度の実験なしに治療用化合物の有効量に関する決定を行うことができるであろう。
【0120】
化合物は、1日数回の頻度で動物に投与することができ、あるいはより少ない頻度で、例えば1日1回、週1回、2週間に1回、月に1回、またはさらに少ない頻度で、例えば数ヶ月に1回、さらには年1回またはそれ未満で投与することができる。1日当たりの化合物の投薬量を非限定的な例では毎日、隔日、2日おき、3日おき、4日おきまたは5日おきに投与することができると理解されよう。例えば、隔日投与では、1日当たり5mgの投薬を月曜日に開始し、第1の引き続く1日当たり5mgの用量を水曜日に投与し、第2の引き続く1日当たり5mgの用量を金曜日に投与することができる。投薬頻度は、当業者には容易に明らかであり、処置される疾患の種類および重症度、動物の種類および年齢などであるがそれに限定されない任意の数の要因に依存する。
【0121】
本発明の薬学的組成物中の有効成分の実際の投薬量レベルは、患者に対して毒性であることなく、所望の特定患者に対する治療応答、所望の組成および所望の投与様式を実現するために有効な有効成分の量を得るように変動しうる。
【0122】
当技術分野において通常の知識を有する医師、例えば内科医または獣医は、薬学的組成物の所望の有効量を容易に決定および処方することができる。例えば、内科医または獣医は、薬学的組成物に使用される本発明の化合物の投薬を、所望の治療効果を得るために必要なレベルよりも低いレベルで開始し、所望の効果が得られるまで投薬量を徐々に増大させることができる。
【0123】
特定の態様では、投与の容易さおよび投与量の均一性が理由で、単位剤形で化合物を調剤することが特に有利である。本明細書において使用される単位剤形とは、処置される患者用の単位投薬量として適した物理的に別々の単位を意味し、各単位は、所要の薬学的担体と共同して所望の治療効果を生成するように計算される所定量の治療用化合物を含有する。本発明の単位剤形は(a) 治療用化合物の独自の特徴、および実現すべき特定の治療効果、ならびに(b) 患者における呼吸障害の処置用にそのような治療用化合物を調合/調剤する技術分野に内在的な限界により決定づけられかつそれに直接依存する。
【0124】
一態様では、本発明の組成物は、1日当たり1〜5回またはそれ以上の範囲の投薬で患者に投与される。別の態様では、本発明の組成物は、1日1回、2日に1回、3日に1回〜週1回、および2週間に1回を含むがそれに限定されない投薬の範囲で患者に投与される。当業者には、本発明の様々な組み合わせ組成物の投与頻度が、年齢、処置すべき疾患または障害、性別、全身的健康、および他の要因を含むがそれに限定されない多くの要因に応じて対象毎に異なるということは容易に明らかであろう。したがって、本発明を、任意の特定の投薬レジームに限定されると解釈すべきではなく、任意の患者に投与される正確な投薬量および組成は、主治医が患者に関するすべての他の要因を考慮に入れて決定する。
【0125】
投与用の本発明の化合物は、約1μg〜約7,500mg、約20μg〜約7,000mg、約40μg〜約6,500mg、約80μg〜約6,000mg、約100μg〜約5,500mg、約200μg〜約5,000mg、約400μg〜約4,000mg、約800μg〜約3,000mg、約1mg〜約2,500mg、約2mg〜約2,000mg、約5mg〜約1,000mg、約10mg〜約750mg、約20mg〜約600mg、約30mg〜約500mg、約40mg〜約400mg、約50mg〜約300mg、約60mg〜約250mg、約70mg〜約200mg、約80mg〜約150mg、およびそれらの間のあらゆる整数増分または部分増分の範囲でありうる。
【0126】
いくつかの態様では、本発明の化合物の用量は約0.5μgから約5,000mgである。いくつかの態様では、本明細書に記載の組成物に使用される本発明の化合物の用量は約5,000mg未満、または約4,000mg未満、または約3,000mg未満、または約2,000mg未満、または約1,000mg未満、または約800mg未満、または約600mg未満、または約500mg未満、または約200mg未満、または約50mg未満である。同様に、いくつかの態様では、本明細書に記載の第2の化合物の用量は約1,000mg未満、または約800mg未満、または約600mg未満、または約500mg未満、または約400mg未満、または約300mg未満、または約200mg未満、または約100mg未満、または約50mg未満、または約40mg未満、または約30mg未満、または約25mg未満、または約20mg未満、または約15mg未満、または約10mg未満、または約5mg未満、または約2mg未満、または約1mg未満、または約0.5mg未満、およびそれらのあらゆる整数増分もしくは部分増分である。
【0127】
一態様では、本発明は、治療有効量の本発明の化合物を単独でまたは第2の医薬品との組み合わせで保持する容器と; 患者における呼吸障害を処置し、予防しまたはその1つもしくは複数の症状を減少させるために該化合物を使用するための説明書とを含む、包装された薬学的組成物に関する。
【0128】
「容器」という用語は、薬学的組成物を保持するための任意の入れ物を含む。例えば、一態様では、容器は、薬学的組成物を収容する包装である。他の態様では、容器は、薬学的組成物を収容する包装ではなく、すなわち、容器は、包装された薬学的組成物または包装されていない薬学的組成物と該薬学的組成物の使用説明書とを収容するボックスまたはバイアルなどの入れ物である。さらに、包装技術は当技術分野において周知である。薬学的組成物の使用説明書が、該薬学的組成物を収容する包装上に含まれうるものであり、したがって該説明書と包装製品との機能的関係性が増大すると理解すべきである。しかし、説明書が、化合物がその所期の機能を、例えば対象における呼吸障害の処置、予防または減少を行う能力に関する情報を含みうると理解すべきである。
【0129】
投与経路
任意の本発明の組成物の投与経路としては吸入、経口、経鼻、直腸、非経口、舌下、経皮、経粘膜(例えば舌下、経舌、(経)頬側、(経)尿道、膣内(例えば経膣的および膣周囲)、鼻腔(内)ならびに(経)直腸)、膀胱内、肺内、十二指腸内、胃内、くも膜下腔内、皮下、筋肉内、皮内、動脈内、静脈内、気管支内、吸入、ならびに局所投与が挙げられる。
【0130】
好適な組成物および剤形としては例えば錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、ゲルカプセル剤、トローチ剤、分散液剤、懸濁液剤、溶液剤、シロップ剤、顆粒剤、ビーズ剤、経皮パッチ剤、ゲル剤、散剤、ペレット剤、マグマ剤、舐剤、クリーム剤、ペースト剤、プラスター剤、ローション剤、ディスク剤、坐薬、経鼻または経口投与用液体スプレー剤、吸入用乾燥粉末製剤またはエアゾール製剤、膀胱内投与用組成物および製剤などが挙げられる。本発明において有用であろう製剤および組成物は、本明細書に記載の特定の製剤および組成物に限定されないと理解すべきである。
【0131】
経口投与
経口適用では、錠剤、糖衣錠剤、液剤、液滴剤、坐薬、またはカプセル剤、カプレット剤およびゲルカプセル剤が特に好適である。経口投与に好適な他の製剤としては粉末もしくは顆粒製剤、水性もしくは油性懸濁液剤、水性もしくは油性溶液剤、ペースト剤、ゲル剤、練り歯磨き剤、洗口剤、コーティング、オーラルリンス、または乳剤が挙げられるがそれに限定されない。経口的使用が意図される組成物は、当技術分野において公知である任意の方法に従って調製することができ、そのような組成物は、錠剤の製造に好適である不活性で無毒の薬学的賦形剤からなる群より選択される1つまたは複数の薬剤を含有しうる。そのような賦形剤としては例えば、ラクトースなどの不活性希釈剤; コーンスターチなどの造粒剤および崩壊剤; デンプンなどの結合剤; ならびにステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤が挙げられる。
【0132】
錠剤は、コーティングされていなくてもよく、あるいは、対象の胃腸管内での遅延崩壊を実現することで有効成分の持続放出および吸収が行われるように公知の方法を使用してコーティングされていてもよい。例として、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの材料を使用して錠剤をコーティングすることができる。さらに例として、米国特許第4,256,108号; 第4,160,452号; および第4,265,874号に記載の方法を使用して錠剤をコーティングすることで浸透圧制御放出錠剤を形成することができる。錠剤は、甘味料、香味料、着色料、保存料、または薬学的に上品で口当たりの良い調製物を与えるためのこれらの何らかの組み合わせをさらに含みうる。
【0133】
有効成分を含む硬カプセル剤は、ゼラチンなどの生理学的に分解可能な組成物を使用して作製することができる。そのような硬カプセル剤は有効成分を含むものであり、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンなどの不活性固体希釈剤を例えば含むさらなる成分をさらに含みうる。
【0134】
有効成分を含む軟ゼラチンカプセル剤は、ゼラチンなどの生理学的に分解可能な組成物を使用して作製することができる。そのような軟カプセル剤は有効成分を含むものであり、有効成分は水、またはピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油などの油媒体と混合されていてもよい。
【0135】
経口投与では、本発明の化合物は、結合剤; 充填剤; 潤滑剤; 崩壊剤; または湿潤剤などの薬学的に許容される賦形剤によって通常の手段で調製される錠剤またはカプセル剤の形態でありうる。所望であれば、錠剤を好適な方法およびコーティング材料、例えばペンシルベニア州ウエストポイントのColorconから入手可能なOPADRY(商標)フィルムコーティングシステム(例えばOPADRY(商標)OY型、OYC型、有機腸溶性OY-P型、水性腸溶性OY-A型、OY-PM型、およびOPADRY(商標)White、32K18400)を使用してコーティングすることができる。
【0136】
経口投与用の液体調製物は溶液剤、シロップ剤または懸濁液剤の形態でありうる。液体調製物は、懸濁化剤(例えばソルビトールシロップ、メチルセルロースまたは硬化食用脂); 乳化剤(例えばレシチンまたはアラビアゴム); 非水性媒体(例えばアーモンド油、油性エステルまたはエチルアルコール); および保存料(例えばp-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル、またはソルビン酸)などの薬学的に許容される添加剤によって通常の手段で調製することができる。経口投与に好適である本発明の薬学的組成物の液体製剤は、液体形態、または使用前に水もしくは別の好適な媒体による再構成が意図される乾燥製品の形態のいずれかで調製、包装または販売することができる。
【0137】
有効成分を含む錠剤は、有効成分を場合によっては1つまたは複数のさらなる成分と共に圧縮または成形することによって例えば作製することができる。圧縮錠剤は、結合剤、潤滑剤、賦形剤、界面活性剤および分散剤の1つまたは複数と場合によって混合されている粉末調製物または顆粒調製物などの易流動性形態の有効成分を好適な装置中で圧縮することによって調製することができる。成形錠剤は、有効成分と、薬学的に許容される担体と、少なくとも混合物を湿らせるために十分な液体との混合物を好適な装置中で成形することによって調製することができる。錠剤の製造に使用される薬学的に許容される賦形剤としては不活性希釈剤、造粒剤および崩壊剤、結合剤、ならびに潤滑剤が挙げられるがそれに限定されない。公知の分散剤としてはジャガイモデンプンおよびデンプングリコール酸ナトリウムが挙げられるがそれに限定されない。公知の界面活性剤としてはラウリル硫酸ナトリウムが挙げられるがそれに限定されない。公知の希釈剤としては炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、結晶セルロース、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムおよびリン酸ナトリウムが挙げられるがそれに限定されない。公知の造粒剤および崩壊剤としてはコーンスターチおよびアルギン酸が挙げられるがそれに限定されない。公知の結合剤としてはゼラチン、アラビアゴム、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられるがそれに限定されない。公知の潤滑剤としてはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリカおよびタルクが挙げられるがそれに限定されない。
【0138】
有効成分の出発粉末または他の粒子状材料を改質するための造粒技術は薬学分野において周知である。典型的には、粉末を結合剤材料と混合して、「造粒物」と呼ばれるより大きく恒久的な易流動性の凝集体または顆粒にする。例えば、溶媒を使用する「湿式」造粒プロセスは、粉末を結合剤材料と一緒にし、湿式造粒塊の形成を生じさせる条件下で水または有機溶媒で湿らせ、次に造粒塊から必ず溶媒を蒸発させることを一般に特徴とする。
【0139】
溶融造粒は一般に、本質的に水または他の液体溶媒の添加の非存在下での粉末材料または他の材料の造粒を促進するための、室温で固体または半固体である(すなわち相対的に低い軟化点または融点の範囲を有する)材料の使用に本質がある。低融点固体は、融点範囲の温度に加熱される際に液化して結合剤または造粒媒体として作用する。液化固体は、それが接触する粉末材料の表面上に拡散し、冷却時に、最初の材料が一緒に結合した固体造粒塊を形成する。次に得られた溶融造粒物を、経口剤形を調製するために、錠剤プレスに供するかまたはカプセル化することができる。溶融造粒は、固体分散体または固溶体を形成することで有効成分(すなわち薬物)の溶解速度およびバイオアベイラビリティを向上させる。
【0140】
米国特許第5,169,645号では、改善された流動性を有する直接圧縮性ワックス含有顆粒が開示されている。顆粒は、ワックスを溶融物中で特定の流動性向上添加剤と混合した後、混合物を冷却および造粒する際に得られる。特定の態様では、ワックスと添加剤との溶融組み合わせ中でワックスそれ自体のみが溶融し、他の場合では、ワックスと添加剤との両方が溶融する。
【0141】
本発明はまた、本発明の方法の範囲内で有用な1つまたは複数の化合物の遅延放出を行う層と、本発明の方法の範囲内で有用な1つまたは複数の化合物の即時放出を行うさらなる層とを含む、多層錠剤を含む。ワックス/pH感受性ポリマー混合物を使用して、有効成分が封入されることでその遅延放出を確実にする胃不溶性組成物を得ることができる。
【0142】
非経口投与
本明細書において使用される、薬学的組成物の「非経口投与」は、対象の組織への物理的開口、および組織内の開口部を通じた薬学的組成物の投与を特徴とする、任意の投与経路を含む。したがって、非経口投与としては、組成物の注射、外科的切開を通じての組成物の適用、組織貫通性非外科的創傷を通じての組成物の適用などによる薬学的組成物の投与が挙げられるがそれに限定されない。特に、非経口投与は、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、胸骨内注射および腎透析注入技術を含むがそれに限定されないように想定される。
【0143】
非経口投与に好適な薬学的組成物の製剤は、有効成分と滅菌水または滅菌等張食塩水などの薬学的に許容される担体との組み合わせを含む。そのような製剤は、ボーラス投与または連続投与に好適な形態で調製、包装または販売することができる。注射用製剤は、例えばアンプル中、または保存料を収容する複数用量容器中の単位剤形で調製、包装または販売することができる。非経口投与用製剤としては懸濁液剤、溶液剤、油性または水性媒体中乳剤、ペースト剤、および埋め込み式持続放出または生分解性製剤が挙げられるがそれに限定されない。そのような製剤は、懸濁化剤、安定剤または分散剤を含むがそれに限定されない1つまたは複数のさらなる成分をさらに含みうる。非経口投与用製剤の一態様では、有効成分は、再構成組成物の非経口投与前に好適な媒体(例えば滅菌パイロジェンフリー水)で再構成される乾燥(すなわち粉末または顆粒)形態で与えられる。
【0144】
薬学的組成物は、滅菌注射用水性または油性懸濁液剤または溶液剤の形態で調製、包装または販売することができる。この懸濁液剤または溶液剤は、公知の技術に従って調剤することができ、有効成分に加えて、本明細書に記載の分散剤、湿潤剤または懸濁化剤などのさらなる成分を含みうる。そのような滅菌注射用製剤は、例えば水または1,3-ブタンジオールなどの無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒を使用して調製することができる。他の許容される希釈剤および溶媒としてはリンゲル液、等張塩化ナトリウム溶液、および合成モノグリセリドまたはジグリセリドなどの不揮発性油が挙げられるがそれに限定されない。有用な他の非経口的に投与可能な製剤としては、有効成分を微結晶形態で、リポソーム調製物で、または生分解性ポリマー系の一成分として含む製剤が挙げられる。持続放出または埋め込み用組成物は、乳濁液、イオン交換樹脂、難溶性ポリマーまたは難溶性塩などの薬学的に許容されるポリマー材料または疎水性材料を含みうる。
【0145】
局所投与
医薬品の局所投与の障壁は表皮の角質層である。角質層は、タンパク質、コレステロール、スフィンゴ脂質、遊離脂肪酸および様々な他の脂質で構成される抵抗性の高い層であり、角化細胞および生細胞を含む。角質層を通じた化合物の浸透率(流量)を制限する要因の1つは、皮膚表面上に付加または適用可能な活性物質の量である。皮膚の単位面積当たりに適用される活性物質の量が多いほど、皮膚表面と皮膚の下層との間の濃度勾配が大きくなり、したがって皮膚を通じての活性物質の拡散力が大きくなる。したがって、比較的大きな濃度の有効物質を含有する製剤は、比較的小さな濃度を有するが他のすべてのことが同じである製剤よりも、皮膚を通じて活性物質をより多く、より一貫した比率で浸透させる可能性が高い。
【0146】
局所投与に好適な製剤としてはリニメント剤、ローション剤、クリーム剤などの水中油型もしくは油中水型乳剤、軟膏剤またはペースト剤、および溶液剤または懸濁液剤などの液体または半液体調製物が挙げられるがそれに限定されない。局所投与可能な製剤は例えば約1%〜約10%(w/w)の有効成分を含みうるが、有効成分の濃度の高さは溶媒中の有効成分の溶解度限界と同じであることがある。局所投与用製剤は、本明細書に記載の1つまたは複数のさらなる成分をさらに含みうる。
【0147】
浸透促進剤を使用することができる。これらの材料は、皮膚を通じた薬物の浸透率を増大させる。当技術分野における典型的な促進剤としてはエタノール、グリセロールモノラウレート、PGML(ポリエチレングリコールモノラウレート)、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。他の促進剤としてはオレイン酸、オレイルアルコール、エトキシジグリコール、ラウロカプラム、アルカンカルボン酸、ジメチルスルホキシド、極性脂質またはN-メチル-2-ピロリドンが挙げられる。
【0148】
本発明のいくつかの組成物の局所送達に許容される1つの媒体はリポソームを含有しうる。リポソームの組成およびそれらの使用は当技術分野において公知である(例えばConstanzaの米国特許第6,323,219号を参照)。
【0149】
代替態様では、局所的に活性な薬学的組成物は、補助剤、抗酸化剤、キレート剤、界面活性剤、発泡剤、湿潤剤、乳化剤、増粘剤、緩衝剤、保存料などの他の成分と組み合わせてもよい。別の態様では、浸透促進剤が組成物に含まれており、浸透促進剤を欠く組成物に対して角質層中へのおよび角質層を通じた有効成分の経皮浸透を向上させる上で有効である。オレイン酸、オレイルアルコール、エトキシジグリコール、ラウロカプラム、アルカンカルボン酸、ジメチルスルホキシド、極性脂質またはN-メチル-2-ピロリドンを含む様々な浸透促進剤が当業者に公知である。別の局面では、組成物は屈水性剤をさらに含みうるものであり、屈水性剤は、角質層の構造の無秩序を増大させるように機能し、したがって角質層を通じた輸送の増大を可能にする。イソプロピルアルコール、プロピレングリコールまたはナトリウムキシレンスルホネートなどの様々な屈水性剤が当業者に公知である。
【0150】
局所的に活性な薬学的組成物は、所望の変化を行うために有効な量で適用すべきである。本明細書において使用される「有効量」とは、変化が望まれる皮膚表面の領域を覆うために十分な量を意味するものとする。活性化合物は組成物の約0.0001重量%〜約15重量%の量で存在すべきである。より好ましくは、組成物の約0.0005%〜約5%の量で存在すべきであり、最も好ましくは、組成物の約0.001%〜約1%の量で存在すべきである。そのような化合物は合成由来でも天然由来でもよい。
【0151】
頬側投与
本発明の薬学的組成物は、頬側投与に好適な製剤として調製、包装または販売することができる。そのような製剤は、通常の方法を使用して作成される錠剤または舐剤の形態で例えばありうるものであり、例えば0.1〜20%(w/w)の有効成分を含有しうるものであり、残部は経口的に溶解性または分解性の組成物、および場合によって本明細書に記載の1つまたは複数のさらなる成分を含む。あるいは、頬側投与に好適な製剤は、有効成分を含む、粉末、またはエアゾール化もしくは微粒化した溶液もしくは懸濁液を含みうる。そのような粉末、エアゾール化またはエアゾール化製剤は、分散時に約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均粒径または液滴径を示すことが好ましく、本明細書に記載の1つまたは複数のさらなる成分をさらに含みうる。本明細書に記載の製剤の例は網羅的なものではなく、本発明が、本明細書に記載されていないが当業者に公知であるこれらのおよび他の製剤のさらなる修正を含むと理解されよう。
【0152】
直腸投与
本発明の薬学的組成物は、直腸投与に好適な製剤として調製、包装または販売することができる。そのような組成物は例えば坐薬、停留浣腸製剤、および直腸または結腸洗浄用溶液剤の形態でありうる。
【0153】
坐薬製剤は、有効成分と、普通の室温(すなわち約20℃)で固体でありかつ対象の直腸温度(すなわち健康なヒトでは約37℃)で液体である非刺激性の薬学的に許容される賦形剤とを組み合わせることで作製することができる。好適な薬学的に許容される賦形剤としてはカカオバター、ポリエチレングリコールおよび様々なグリセリドが挙げられるがそれに限定されない。坐薬製剤は、抗酸化剤および保存料を含むがそれに限定されない様々なさらなる成分をさらに含みうる。
【0154】
停留浣腸製剤、または直腸もしくは結腸洗浄用溶液剤は、有効成分と薬学的に許容される液体担体とを組み合わせることで作製することができる。当技術分野において周知のように、浣腸製剤は、対象の直腸の解剖学的形態に適応した送達装置を使用して投与することができ、該送達装置内に包装することができる。浣腸製剤は、抗酸化剤および保存料を含むがそれに限定されない様々なさらなる成分をさらに含みうる。
【0155】
さらなる投与形態
本発明のさらなる剤形としては米国特許第6,340,475号、第6,488,962号、第6,451,808号、第5,972,389号、第5,582,837号および第5,007,790号に記載の剤形が挙げられる。本発明のさらなる剤形としては米国特許出願公開第20030147952号、第20030104062号、第20030104053号、第20030044466号、第20030039688号および第20020051820号に記載の剤形も挙げられる。本発明のさらなる剤形としてはPCT出願WO 03/35041号、WO 03/35040号、WO 03/35029号、WO 03/35177号、WO 03/35039号、WO 02/96404号、WO 02/32416号、WO 01/97783号、WO 01/56544号、WO 01/32217号、WO 98/55107号、WO 98/11879号、WO 97/47285号、WO 93/18755号およびWO 90/11757号に記載の剤形も挙げられる。
【0156】
制御放出製剤および薬物送達システム
本発明の薬学的組成物の制御放出または持続放出製剤は、通常の技術を使用して作製することができる。いくつかの場合では、使用される剤形は、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、浸透膜、浸透圧系、多層コーティング、微粒子、リポソームもしくはミクロスフェア、または所望の放出プロファイルを与える様々な割合でのそれらの組み合わせを例えば使用する、剤形中の1つまたは複数の有効成分の緩徐放出または制御放出として与えることができる。本明細書に記載のものを含む、当業者に公知の好適な制御放出製剤は、本発明の薬学的組成物での使用のために容易に選択することができる。したがって、制御放出に適応した、錠剤、カプセル剤、ゲルカプセル剤およびカプレット剤などの経口投与に好適な単一の単位剤形が、本発明に包含される。
【0157】
大部分の薬学的制御放出製品は、その非制御性の対応物が実現する薬物治療に比べて薬物治療を改善するという共通の目標を有する。理想的には、医学的処置における最適に設計された制御放出製剤の使用は、最小量の時間で状態を治癒または制御するために使用される最小限の原薬を特徴とする。制御放出製剤の利点としては、薬物の活性の長期化、投薬頻度の減少、および患者コンプライアンスの増大が挙げられる。さらに、制御放出製剤は、作用の発生時間、または薬物の血中レベルなどの他の特性に影響を与えるために使用でき、したがって、副作用の出現に影響を与えることができる。
【0158】
大部分の制御放出製剤は、所望の治療効果を迅速に生成する量の薬物を最初に放出するように、また長期間にわたってこのレベルの治療効果を維持する他の量の薬物を徐々に連続して放出するように設計される。この一定の薬物レベルを体内で維持するために、身体から代謝および排泄される薬物の量を置き換える速度で、薬物を剤形から放出しなければならない。
【0159】
有効成分の制御放出は、様々な誘導因子、例えばpH、温度、酵素、水、または他の生理条件もしくは化合物によって刺激することができる。本発明の文脈での「制御放出成分」という用語は、ポリマー、ポリマーマトリックス、ゲル、浸透膜、リポソームもしくはミクロスフェア、または有効成分の制御放出を容易にするそれらの組み合わせを含むがそれに限定されない化合物として本明細書において定義される。
【0160】
特定の態様では、本発明の製剤は短期放出、急速オフセット、ならびに制御放出、例えば持続放出、遅延放出およびパルス放出製剤でありうるがそれに限定されない。
【0161】
持続放出という用語は、その通常の意味で使用されるものであり、長期間にわたって薬物を徐々に放出するが長期間にわたって実質的に一定の薬物の血中レベルを必ずしも生じさせないことがある薬物製剤を意味する。期間は1ヶ月以上の長さでありうるものであり、ボーラス形態で投与される同一量の薬剤よりも長い放出であるべきである。
【0162】
持続放出では、化合物に持続放出性を与える好適なポリマーまたは疎水性材料と共に化合物を調剤することができる。したがって、本発明の方法で使用される化合物は、微粒子の形態で例えば注射によって、またはオブラートもしくはディスクの形態で埋め込みによって、投与することができる。
【0163】
本発明の好ましい態様では、持続放出製剤を使用して、本発明の化合物を患者に単独でまたは別の医薬品との組み合わせで投与する。
【0164】
遅延放出という用語は、その通常の意味で本明細書において使用されるものであり、薬物投与後の何らかの遅延後に薬物の所期放出を行うが約10分から最大約12時間の遅延を必ずしも含まないことがある薬物製剤を意味する。
【0165】
パルス放出という用語は、その通常の意味で使用されるものであり、薬物投与後にパルス状の血漿プロファイルを生成するように薬物の放出を行う薬物製剤を意味する。
【0166】
即時放出という用語は、その通常の意味で使用されるものであり、薬物投与後直ちに薬物の放出を行う薬物製剤を意味する。
【0167】
本明細書において使用される短期とは、薬物投与後約8時間、約7時間、約6時間、約5時間、約4時間、約3時間、約2時間、約1時間、約40分、約20分または約10分、およびそれらのあらゆる整数増分もしくは部分増分を含むそれまでの任意の期間を意味する。
【0168】
本明細書において使用される急速オフセットとは、薬物投与後約8時間、約7時間、約6時間、約5時間、約4時間、約3時間、約2時間、約1時間、約40分、約20分または約10分、およびそれらのあらゆる整数増分もしくは部分増分を含むそれまでの任意の期間を意味する。
【0169】
機械的装置
本発明の一局面では、正常な呼吸および正常な呼吸制御を欠く患者を処置する方法は、本発明の範囲内で有用である本明細書に記載の組成物を投与する段階、および正常な呼吸の欠如の処置用の装置を使用して患者をさらに処置する段階を含む。そのような装置としては換気装置、CPAPおよびBiPAP装置が挙げられるがそれに限定されない。
【0170】
機械的人工呼吸は、自発呼吸を機械的に補助または代替する方法である。機械的人工呼吸は、気管内チューブまたは気管開口術チューブを気道に挿入する手順である侵襲的挿管後に典型的に使用される。それは通常、重篤な疾病の間の短期間にICUなどの急性設定で使用される。それは、長期換気支援を必要とする慢性疾病を患者が有する場合に在宅でまたは看護施設もしくはリハビリテーション施設で使用されることもある。機械的人工呼吸の主な形態は、患者の気道の圧力を増大させることで空気を肺内に押し込むことによって働く陽圧換気である。患者の胸部の周りに陰圧環境を作り出すことで空気を肺内に引き込む陰圧換気装置(例えば「鉄の肺」)は、今日それほど一般的ではない。機械的人工呼吸は、多くの場合では救命介入であるが、気胸、気道損傷、肺胞障害および換気装置関連肺炎を含む多くの潜在的合併症を伴う。このため、使用されるガスの圧力および体積は厳密に制御され、できるだけ速やかに減少させられる。機械的人工呼吸の種類としては通常の換気、高頻度換気、非侵襲的換気(非侵襲的陽圧換気またはNIPPV)、比例補助換気(PAV)、適応補助換気(ASV)および神経調節補助換気(NAVA)がある。
【0171】
非侵襲的換気とは、気管内チューブの使用なしに換気を補助するすべての様式を意味する。非侵襲的換気は、侵襲的換気に関連する患者の不快感および合併症を最小化することを主に目的としており、多くの場合、心疾患、慢性肺疾患の増悪、睡眠時無呼吸および神経筋疾患において使用される。非侵襲的換気は患者との接合面のみに関するものであり、使用される換気様式に関するものではない。様式としては自発様式または制御様式を挙げることができ、圧力または体積のいずれかに関する様式でありうる。いくつかの一般的に使用されるNIPPVの様式としては以下が挙げられる。
(a) 持続的気道陽圧(CPAP): この種の機械は、在宅時の睡眠時無呼吸の処置用に患者によって主に使用されてきたが、現在では集中治療室において換気形態の1つとして広範に使用されている。CPAP機械は、非閉塞呼吸が可能になるように気道を固定する(空気圧下でそれを開放したまま保持する)鼻枕、鼻マスクまたはフルフェイスマスクへのホースを介して圧縮空気の流れを送達することで上気道閉塞を停止させて、無呼吸および低呼吸を減少させかつ/または予防する。マスクを頭上に配置する前に機械をオンにすると、空気の流れがマスクを通り抜ける。マスクを頭上に配置した後、それは顔面を塞ぎ、空気は流れることをやめる。この時点で、所望の結果を達成するのは気圧のみである。これには、睡眠時無呼吸に時々付随する非常に大きないびきを減少させるかまたは除去するというさらなる利点がある。
(b) バイレベル気道陽圧(BIPAP): 圧力は、患者の労力によって吸気気道陽圧(IPAP)とより低い呼気気道陽圧(EPAP)とが交互に生じる。多くのそのような装置では、患者が呼吸を開始できない場合でもIPAP圧力を送達するバックアップレートを設定することができる。
(c) マウスピースまたはマスクを介する間欠的陽圧換気(IPPV)。
【0172】
当業者は、本明細書に記載の具体的な手順、態様、請求項および実施例の数多くの等価物を認識するか、または単なる日常的な実験を使用して確認できるであろう。そのような等価物は、本発明の範囲内にあって、本明細書に添付される特許請求の範囲によって網羅されるものと考えられよう。例えば、反応時間、反応サイズ/規模、ならびに実験試薬、例えば溶媒、触媒、圧力、雰囲気条件、例えば窒素雰囲気、および還元剤/酸化剤を含むがそれに限定されない反応条件を、当技術分野で認識されている代替物によってかつ単に日常的な実験を使用して修正することが、本出願の範囲内であると考えるべきである。
【0173】
値および範囲を示す本明細書のあらゆる箇所において、範囲という形での記述が、単に便宜性および簡潔さのためであって、本発明の範囲に対する硬直的な制限と解釈されるべきではないということを理解すべきである。したがって、これらの値および範囲が包含するすべての値および範囲は、本発明の範囲内に包含されるように意図される。さらに、これらの範囲内にあるすべての値、および値の範囲の上限または下限も、本出願によって想定される。範囲に関する記述は、すべての可能な部分範囲、およびその範囲内の個々の数値、ならびに適切であれば範囲内の数値の部分整数を具体的に開示したものと考えるべきである。例えば、1〜6などの範囲に関する記述は、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6などの部分範囲、ならびにその範囲内の個々の数、例えば1、2、2.7、3、4、5、5.3および6を具体的に開示したものと考えるべきである。これは範囲の幅に関係なく当てはまる。
【0174】
以下の実施例は、本発明の態様をさらに示す。しかし、それらは、本明細書に記載の本発明に関する教示または開示を限定するものでは決してない。
【実施例】
【0175】
ここで、以下の実施例を参照して本発明を説明する。これらの実施例は例示目的でのみ示されるものであり、本発明はこれらの実施例に限定されず、むしろ、本明細書に示される教示の結果として明白なすべての変形を包含する。
【0176】
材料
別途記述がない限り、すべての残りの出発原料は商業的供給業者から入手し、精製せずに使用した。別途記述がない限り、最終生成物は塩酸付加塩として典型的に単離される。
【0177】
実施例1
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XX)
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【0178】
2-クロロ-N-(4,6-ビス-メチルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XIX)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(5.0g、27mmol)をアセトン(35mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。N-メチルアミン塩酸塩(3.66g、54mmol)の水(20mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。この混合物に2N NaOH(54mL、108mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持するように滴下した。混合物を周囲温度で30分間、50℃でさらに60分間攪拌した。析出物を濾過し、水(3x25mL)で洗浄した。無水塩化カルシウムで高真空乾燥後、2-クロロ-N-(4,6-ビス-メチルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XIX)を白色粉末(4.2g、収率89%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 174 (M+H)+
【0179】
N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XX)
2-クロロ-N-(4,6-ビス-メチルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XIX)(1.74g、10mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.88g、40mmol)およびDIPEA(7.74g、60mmol)のEtOH(200mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(150mL)に溶解させ、水(100mL)およびブライン溶液(100mL)で洗浄した後、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1→5/3)で精製して所望の生成物899mg(23%)を得た。単離した遊離アミン(380mg、2mmol)をH2O(10mL)中に入れ、0.5M HCl水溶液(6mL)を加えた。得られた溶液を凍結乾燥に供して所望の生成物N-(4,6-ビス-メチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XX)を白色固体(468mg)として得た。
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【0180】
実施例2
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXII)
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
2-クロロ-N-(4,6-ビス-エチルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXI)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(5.0g、27mmol)をアセトン(35mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。エチルアミン(2.43g、54mmol)の水(20mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。この混合物に2N NaOH(27mL、54mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持するように滴下した。混合物を周囲温度で30分間、50℃でさらに60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。無水塩化カルシウムで高真空乾燥後、2-クロロ-N-(4,6-ビス-エチルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXI)を白色粉末(5.0g、収率92%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 202 (M+H)+
【0182】
N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXII)
2-クロロ-N-(4,6-ビス-エチルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXI)(4.03g、20mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(9.7g、100mmol)およびDIPEA(1.806g、140mmol)のEtOH(200mL)中混合物を100℃で16時間加熱した。この後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(400mL)に溶解させ、水(100mL)およびブライン溶液(100mL)で洗浄した後、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1→5/2)で精製して所望の生成物811mg(18%)を得た。単離した遊離アミン(811mg、3.58mmol)をH2O(10mL)に溶解させ、H2O中0.5M HCl溶液(7.2mL)を加えた。得られた溶液を凍結乾燥させて所望の生成物N-(4,6-ビス-エチルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXII)を白色固体(938mg)として得た。
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【0183】
実施例3
N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXV)
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【0184】
2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(20g、109mmol)をアセトン(100mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。プロパン-1-アミン(7.1g、120mmol)の水(20mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。この混合物に2N NaOH(60mL、120mmol)を、温度を-5℃〜0℃に保持するように滴下した。混合物を0℃で60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。塩化カルシウムで高真空乾燥後、2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)を白色粉末(18g、収率80%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 208 (M+H)+
【0185】
2-クロロ-N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン(XXIV)
2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)(18g、87mmol)をアセトン(100mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。シクロプロピルメタンアミン(6.7g、95mmol)のアセトン(30mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。この混合物に2N NaOH(44mL、88mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持するように滴下した。混合物を周囲温度で30分間、50℃でさらに60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。無水塩化カルシウムで高真空乾燥後、2-クロロ-N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン(XXIV)を白色粉末(12g、収率57%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 242 (M+H)+
【0186】
N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXV)
2-クロロ-N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン(XXIV)(1.5g、6.2mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.0g、31.0mmol)およびDIPEA(6.5g、49.6mmol)のEtOH(50mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(400mL)に溶解させ、水(100mL)、次にブライン溶液(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1→5/2)で精製した。溶媒を減圧除去して所望の生成物500mg(26%)を得た。単離した遊離アミン(500mg、1.88mmol)をH2O(10mL)に溶解させ、0.5M HCl水溶液(4.0mL)を加えた。得られた溶液を凍結乾燥に供して所望の生成物N-(4-シクロプロピルメチル)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXV、520mg)を褐色油状物として得た。
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【0187】
実施例4
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXVII)
[この文献は図面を表示できません]
【0188】
2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(20g、109mmol)をアセトン(100mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。プロパン-1-アミン(7.1g、120mmol)の水(20mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。この混合物に2N NaOH(60mL、120mmol)を、温度を-5℃〜0℃に保持するように滴下した。次に混合物を0℃で60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。無水塩化カルシウムで高真空乾燥後、2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)を白色粉末(18g、収率80%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 208 (M+H)+
【0189】
2-クロロ-N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXVI)
2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)(4.0g、19.5mmol)をアセトン(40mL)に溶解させ、氷水(40mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。エタンアミン塩酸塩(1.91g、23.4mmol)の水(10mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。NaOH(2.34g、58.5mmol)の水(10mL)溶液を、温度を0℃〜5℃に保持するように滴下した。次に混合物を室温で40分間攪拌し、濃縮した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。塩化カルシウムで高真空乾燥後、所望の生成物2-クロロ-N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXVI)を白色粉末(3.89g、収率92%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 216 (M+H)+
【0190】
N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXVII)
2-クロロ-N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXVI)(2g、9.3mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.5g、46.5mmol)およびDIPEA(8.4g、65.1mmol)のEtOH(20mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(150mL)に溶解させ、水(100mL)で洗浄し、ブライン溶液(100mL)で洗浄した後、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→2/1)で精製して所望の生成物(820mg、37%)を得た。単離した遊離アミン(820mg、3.42mmol)をH2O(10mL)に溶解させ、0.5M HCl水溶液(11mL)を加えた。得られた溶液を凍結乾燥に供して所望の生成物N-(4-エチルアミノ)-N-(6-n-プロピルアミノ)[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXVII)を無色油状物(944mg)として得た。
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【0191】
実施例5
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXIX)
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【0192】
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(2-メチルプロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXVIII)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(5.0g、27mmol)をアセトン(35mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。2-メチルプロパン-1-アミン(4.0g、54mmol)のアセトン(20mL)溶液を加え、温度を約0℃に維持した。この混合物に2N NaOH(27mL、54mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持するように滴下した。混合物を周囲温度で30分間、50℃でさらに60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。無水塩化カルシウムで高真空乾燥後、2-クロロ-N-(4,6-ビス-(2-メチルプロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXVIII)を白色粉末(6.0g、収率87%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 258 (M+H)+
【0193】
N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXIX)
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(2-メチルプロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXVIII)(2.57g、10mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.94g、20mmol)およびDIPEA(5.16g、40mmol)のEtOH(100mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(200mL)に溶解させ、水(2x100mL)で洗浄し、ブライン溶液(100mL)で洗浄した後、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して所望の生成物(920mg、33%)を得た。単離した遊離アミン(920mg、3.3mmol)をH2O(10mL)に溶解させ、0.5M HCl水溶液(6.6mL)を加えた。得られた溶液を凍結乾燥に供して所望の生成物N-(ビス-4,6-(2-メチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXIX)を白色固体(1.0g)として得た。
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【0194】
実施例6
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXXI)
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【0195】
N-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(30g、163mmol)をアセトン(300mL)に溶解させ、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(15.8g、163mmol)およびDIPEA(42g、326mmol)を加えた後、混合物を0℃で1時間攪拌した。溶液を濃縮し、残渣をEtOAc(750mL)で処理し、水(100mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥させた。揮発物を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1→10/1)で精製して所望の生成物N-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)を白色の固体(25g、収率73%)として得た。LCMS (ESI) m/z = 210 (M+H)+
【0196】
N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXI)
N-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)(1g、4.78mmol)、2,2-ジメチルプロパン-1-アミン(832.5mg、9.57mmol)およびDIPEA(1.85g、14.34mmol)のEtOH(20mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(40mL)に溶解させ、水(20mL)およびブライン溶液(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた後、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1→5/1)で精製して所望の生成物(1.4g、95%)を得た。単離した遊離アミン(1.4g、4.52mmol)をH2O(10mL)に溶解させ、H2O中0.5M HCl溶液(14.5mL)を加え、得られた溶液を凍結乾燥に供して所望の生成物N-(ビス-4,6-(2,2-ジメチルプロピルアミノ))[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩を白色固体(1.67g)として得た。
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【0197】
実施例7
4,6-ビス-N-シクロプロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXXIII)
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【0198】
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(シクロプロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXII)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(40g、217mmol)をアセトン200mLに溶解させ、氷水(250mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。シクロプロパンアミン(24.8g、435mmol)の溶液を0℃で攪拌しながら加えた。この混合物に2N NaOH(218mL、435mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持する速度で滴下した。得られた混合物を周囲温度で30分間、次に50℃でさらに60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x100mL)で洗浄した。塩化カルシウムで高真空乾燥後、クロロ-N-(4,6-ビス-(シクロプロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXII)を白色粉末(46g、収率93%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 226 (M+H)+
【0199】
4,6-ビス-N-シクロプロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXIII)
クロロ-N-(4,6-ビス-(シクロプロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXII)(2.25g、10mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.94g、20mmol)およびDIPEA(5.16g、40mmol)のEtOH(100mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(200mL)に溶解させ、水(2x100mL)およびブライン(100mL)で洗浄した後、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製して所望の生成物1.0g(40%)を得た。単離した遊離アミン(1.0g、4.0mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(8mL)に溶解させた後、溶液を凍結乾燥させてN-(4,6-ビス-シクロプロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XXXIII)を白色固体(1.05g)として得た。
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【0200】
実施例8A
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)
実施例9A
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)
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【0201】
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(15.00g、81.34mmol)およびn-プロピルアミン(13.4mL、162.68mmol)のアセトン(300mL)および水(15mL)中懸濁液に2M NaOH溶液(82mL、162.68mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を50℃で3時間加熱した後、冷却した。水(100mL)を反応混合物に加え、得られた析出物を濾過し、水、エチルエーテルで洗浄し、乾燥させて2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)(15.88g、収率85%)を得た。
【0202】
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)(10.00g、43.53mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(8.49g、87.06mmol)およびNaOH(3.13g、78.35mmol)の1,4-ジオキサン(120mL)および水(30mL)中混合物を60℃で6時間加熱した後、揮発物を減圧除去した。飽和NaHCO3溶液(500mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(3x200mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(300mL)、次にブライン溶液(300mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、得られた残渣をシリカゲルを通じて、溶離液CH2Cl2/EtOH(9/1 v/v)を使用して濾過して、N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)(9.96g、収率90%)を得た。
【0203】
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV、3.24g、12.74mmol)の1,4-ジオキサン(100mL)溶液に濃(95%)H2SO4(0.72mL、12.74mmol)を0℃で滴下した。混合物を室温で0.5時間攪拌し、揮発物を減圧除去した。残渣を乾燥トルエン(3x25mL)で共蒸発させた。得られた白色残渣をエタノール/エチルエーテルから結晶化してN-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI、3.86g、収率86%)を白色固体として得た。
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融点: 134〜135℃。
【0204】
実施例8b
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)
実施例9b
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)
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【0205】
段階1
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)
概要: 2当量のn-プロピルアミンによるジ-クロロ置換。一態様では、2当量以上のn-プロピルアミンは出発原料のビス-プロピルアミン誘導体しか生成しなかった。反応の進行をHPLCでモニタリングしたところ、所望の中間体(2-クロロ-4,6-ビスプロピルアミノ-s-トリアジン)が析出していた。インプロセスQC検査を行った。
【0206】
メカニカルスターラー、熱電対、冷却器、添加漏斗および温度制御マントルを備えた好適なガラス反応器にアセトン8L、続いて塩化シアヌル1kg(5.42モル)を加えた。攪拌混合物を15℃に予め冷却し、添加漏斗を介してn-プロピルアミン(周囲温度で)をゆっくりと、温度を45℃未満に維持するように加えた。2M NaOH溶液を調製して、温度を45℃未満に維持する速度で混合物に加えた。混合物のpHは酸性(およびpH=4)であり、6N NaOHを加えてpHを8〜9に調整した。混合物を40〜50℃で0.5時間攪拌し、反応の完了をIPC HPLC分析でモニタリングした。塩化シアヌルの検出が2%未満である場合、反応が完了したと見なした。反応が完了するまで分析を1時間ごとに繰り返した。
【0207】
反応が完了した後、温度を50℃未満に維持するようにWFI(滅菌水)をゆっくりと加えた。得られた懸濁液を攪拌しながら室温に終夜冷却した。固体をポリプロピレン濾布を通じて濾過し、アセトン/水(1:2)、続いてMTBE 1.5Lで洗浄した。固体をフィルター上で乾燥させ(減圧補助)、次に真空オーブン(45±5℃、>29"Hg)中に最低6時間入れたところ、0.5%未満の重量減少変化が示された。試料を分析検査(QC HPLC分析およびカールフィッシャー分析)用に収集し、2gをQA保持用に収集した。段階1において生成された生成物は白色固体であった。この粉末を乾燥パンからナイロンタイ付きで二重袋のポリバッグに移し、ファイバードラムに入れ、検疫保管用にラベル付けしてQAに供した。
【0208】
段階2
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXV)
概要: 1当量のN-メトキシメチルアミンによるクロロ置換。反応の進行をHPLCでモニタリングし、所望の生成物である遊離塩基の析出を、水を加えて冷却することで達成した。インプロセスQC検査を行った。遊離塩基を結晶化によって対応する硫酸塩に変換し、最終生成物を真空オーブン乾燥に供した。インプロセスQC検査および最終生成物QC検査を行った。
【0209】
メカニカルスターラー、熱電対、冷却器および加熱マントルを備えた好適な丸底フラスコにN,N-ジメチルアセトアミド(DMA)6L、続いて6-クロロ-N,N-ジプロピル-[1,3,5]-トリアジン-2,4-ジアミン(段階1生成物)1kg(4.35モル)を加えた。この攪拌混合物にK2CO3(1.2kg、6.53モル、2当量)を室温で、少量のさらなるDMAですすぎながら加えた。これにN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.637kg、8.71モル、1.5当量)を、発泡を減少させるように(かつ温度を60℃未満に維持しながら)約5〜10分かけて少しずつ、少量のさらなるDMAを使用してすすぎながら加えた。混合物を75〜80℃に加熱し、最低0.5時間攪拌した。75〜80℃で一度、反応の完了をHPLCでモニタリングした。混合物を65℃未満に冷却し、水(12L)を加えた。得られた懸濁液を攪拌しながら室温に終夜(18時間)冷却した。得られた固体を濾過し、水1.2Lで洗浄した。フィルターケーキを1時間風乾させ、OVIアミンGC分析用試料を得た。残りの固体を最低6時間真空オーブン乾燥(45℃、>29"Hg)させた(NMT 1%重量変化)。所望の生成物(遊離塩基)は稠密な白色固体であった。検査用IPC試料を得た。
【0210】
上記で得た遊離塩基1kg(3.93モル)にMEK(14.3L)を加えた。混合物を攪拌し、45℃に加熱した後、5μインラインフィルターを通じて濾過して好適な反応器に入れた。濃H2SO4(4.13モル、予備濾過重量に対して1.05当量)を、温度を50℃未満に維持するように添加漏斗を介してゆっくりと加えた。次に混合物を20℃に終夜冷却した。次に混合物を10℃にさらに冷却し、0.5時間攪拌した後、濾過した。固体生成物ケーキをMEK(2L)で洗浄し、フィルター上で最低2時間風乾させ(減圧補助)、次に真空オーブン(45℃、>29"Hg)に入れ、最低6時間乾燥させてN-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)を白色固体として得た。
【0211】
段階1
IPC検査1: 添加中の温度チャート記録 −
工程において指定される温度制御を維持
IPC検査2: IPC HPLC分析−
塩化シアヌルの検出が2%未満である場合に反応完了とする。
反応が完了するまで分析を1時間ごとに繰り返す。
3回目の試料採取後に反応が完了しない場合、監督者に連絡する。
段階1生成物QC検査:
QC HPLC分析 −
塩化シアヌルおよび2-クロロ-4,6-ビスプロピルアミノ-s-トリアジンのアッセイの記録結果
カールフィッシャー −
記録結果
【0212】
段階2
工程1: 反応:
IPC検査1: 添加中の温度チャート記録 −
工程において指定される温度制御を維持
IPC検査2: IPC HPLC分析 −
2-クロロ-4,6-ビスプロピルアミノ-s-トリアジンの検出が2%未満である場合に反応完了とする。
反応が完了するまで分析を1時間ごとに繰り返す。
3回目の試料採取後に反応が完了しない場合、監督者に連絡する。
IPC検査3: 残留アミン分析(GCによる) −
n-プロピルアミンおよびN,O-ジメチルヒドロキシルアミンレベルNMT 0.1%
IPC検査4: 乾燥中の重量変化 −
NMT 1%
IPC検査5: IPC HPLC分析 −
HPLC(AUC)による純度の記録結果
工程2: 塩形成および結晶化
IPC検査1: 濃硫酸添加中の温度チャート記録 −
工程において指定される温度制御を維持
IPC検査2: GCによるMEKおよびDMAcのOVI −
NMT各800ppm
IPC検査4: 乾燥中の重量変化 −
NMT 1%
【0213】
プロトン核磁気共鳴(NMR)分光法
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)の1H NMRデータを400MHzでDMSO-d6中溶液として得た。これを図10に提示する。シフト帰属を表1に提示する。
【0214】
(表1)DMSO-d6中(XXXVI)の25℃での1H化学シフト帰属
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【0215】
炭素-13 NMR分光法
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)の13C NMRデータを100MHzでDMSO-d6中溶液として得た。これを図11に提示する。シフト帰属を表2に提示する。
【0216】
(表2)DMSO-d6中(XXXVI)の25℃での13C化学シフト帰属
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
フーリエ変換赤外(FTIR)分光法
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)のFTIRスペクトルを表3および図12に提示する。
【0218】
(表3)(XXXVI)のFTIRスペクトル
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【0219】
高分解能および低分解能質量分析
液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)から得られた質量は254amuであった。これはN-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)の理論的質量と一致している。直接注射を通じて得られた高分解能結果を表4に提示する。
【0220】
(表4)(XXXVI)の質量分析結果
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
クロマトグラフィー純度
RSのHPLCクロマトグラフィー純度は100.0面積%であると決定され、関連する物質は検出されなかった。
【0222】
含水量の決定
含水量はカールフィッシャー滴定によって0.04%であると決定された。
【0223】
元素分析
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)の元素分析を得た。表5に提示する。
【0224】
(表5)(XXXVI)の元素分析結果
[この文献は図面を表示できません]
【0225】
示差走査熱量測定(DSC)による熱分析
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)を、cUSP<891>/EP 2.2.34に従って毎分10℃の速度で25℃から250℃まで分析したところ、90.19℃、126.38℃および138.30℃において吸熱を示すことがわかった(図13)。
【0226】
X線粉末回折
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)のXRPD回折パターンを得たところ、形態Aと一致している。図14に提示する。
【0227】
対イオン含有量
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)は、27.13%の硫酸イオン含有量を有することが滴定でわかった。
【0228】
水溶液のpH
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)の1%水溶液はpH 1.89を生じさせた。
【0229】
物理的記述
N-(4,6-ビス-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XXXVI)は白色固体であると決定された。
【0230】
実施例10
N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド(XL)
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【0231】
6-アミノ-2,4-ジクロロ-[1,3,5]トリアジン(XXXVII)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(10.0g、55mmol)をアセトン(80mL)に溶解させ、氷水(80mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。この混合物に1N水酸化アンモニウム溶液(108mL、109.4mmol)を0℃で加えた。反応液を周囲温度で30分間、25℃でさらに60分間攪拌した。析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。塩化カルシウムで高真空乾燥後、6-アミノ-2,4-ジクロロ-[1,3,5]トリアジン(XXXVII)を白色粉末(7.4g、収率82%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 165 (M+H)+
【0232】
6-アミノ-2-クロロ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン(XXXVIII)
6-アミノ-2,4-ジクロロ-[1,3,5]トリアジン(XXXVII)(30.0g、187mmol)をアセトン(100mL)に溶解させ、氷水(100mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。この混合物にプロパン-1-アミン(11.0g、187mmol)のアセトン(20mL)溶液を0℃で加えた。この反応液に2N NaOH(94mL、187mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持する速度で滴下した。混合物を周囲温度で30分間、50℃でさらに60分間攪拌した。混合物を濃縮した後、析出物を濾去し、水(3x100mL)で洗浄した。塩化カルシウムで高真空乾燥後、6-アミノ-2-クロロ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン(XXXVIII)を白色粉末(35g、収率100%)として単離した。LCMS (ESI) m/z = 188 (M+H)+
【0233】
N-(6-アミノ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXIX)
6-アミノ-2-クロロ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン(XXXVIII)(5g、26.65mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(13g、133.24mmol)およびDIPEA(27.5g、213.2mmol)のEtOH(100mL)中混合物を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(400mL)に溶解させ、水(200mL)、次にブライン溶液(200mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去してN-(6-アミノ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXIX)を白色固体(5g、収率89%)として得た。LCMS (ESI) m/z = 213 (M+H)+
【0234】
N-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド(XL)
N-(6-アミノ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXXIX)(5g、23.58mmol)をTHF(50mL)に溶解させた。塩化プロピオニル(3.25g、35.38mmol)およびDIPEA(5.47g、42.44mmol)を0℃で加えた。得られた混合物を周囲温度で10分間攪拌し、次に70℃で16時間攪拌した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(250mL)に溶解させ、この抽出物を水(80mL)、次にブライン溶液(80mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1→2/1)で精製して所望の生成物930mg(15%)を得た。単離した遊離アミン(930mg、3.47mmol)をH2O(10mL)、およびH2O中0.5M HCl溶液(10.4mL)に溶解させた後、溶液を凍結乾燥させてN-(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-6-(プロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)プロピオンアミド(XL)を無色油状物(1.06g)として得た。
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【0235】
実施例11
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(XLI)
実施例12
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XLII)
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【0236】
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(XVIII)(30.0g、162.68mmol)およびn-プロピルアミン(26.8mL、325.36mmol)のアセトン(600mL)および水(30mL)中懸濁液に2M NaOH溶液(163mL、325.36mmol)を0℃(水-氷/NaCl浴)で滴下した。氷浴を取り外し、反応混合物を50℃で3時間加熱した後、冷却した。水(200mL)を反応混合物に加え、析出物を濾過し、水(200mL)で洗浄し、P2O5によって40℃で20時間乾燥させて2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV、33.6g、収率90%)を得た。400 MHz
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【0237】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(XLI)
6-クロロ-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(XXXIV)(2.30g、10.01mmol)、O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.67g、20.02mmol)およびNaOH(0.72g、18.00mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)および水(6mL)中混合物を60℃で3時間加熱した。この後、NaOH(0.72g、18.00mmol)を加え、反応混合物をさらに3時間加熱した。揮発物を減圧除去した。飽和NaHCO3溶液(100mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(3x25mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、CH2Cl2/EtOH(99:1)からCH2Cl2/EtOH(95:5)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗生成物を精製してN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(XLI)2.17g(90%)を得た。ESI-MS (m/z): 241 [M+H]+
【0238】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XLII)
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(XLI)(2.17g、9.03mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)溶液に2M HCl/エチルエーテル(4.5mL、9.00mmol)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間攪拌し、揮発物を減圧除去してN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XLII)を定量的収率で得た。400 MHz
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【0239】
実施例13
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLIII)
実施例14
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XLIV)
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【0240】
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)(2.00g、8.71mmol)、O-アリル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.91g、17.42mmol)およびNaOH(0.70g、17.42mmol)の1,4-ジオキサン(25mL)および水(5mL)中混合物を60℃で4時間加熱した。揮発物を減圧除去した。飽和NaHCO3溶液(100mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(3x25mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、CH2Cl2/EtOH(99:1)からCH2Cl2/EtOH(95:5)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗生成物を精製してO-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLIII、2.05g、収率88%)を得た。ESI-MS (m/z) 267 [M+H]+
【0241】
O-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン塩酸塩
実施例12に記載のようにO-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLIII)および2M HCl/エチルエーテルからO-アリル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XLIV)を調製した。400 MHz
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融点: 130〜132℃。
【0242】
実施例15
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLV)
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実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)およびヒドロキシルアミン塩酸塩からN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-ヒドロキシルアミン(XLV)を調製した(収率99%)。400 MHz
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融点: 138〜141℃。
【0243】
実施例16
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン(XLVI)
実施例19に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)およびN,N-ジメチルヒドラジンからN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N',N'-ジメチルヒドラジン(XLVI)を調製することができる。
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【0244】
実施例17
6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(XLVII)
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実施例10に記載のように6-アミノ-2-クロロ-4-n-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン(XXXVIII)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミンから6-(メトキシ(メチル)アミノ)-N2-プロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(XLVII)を調製することができる。
【0245】
実施例18
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XLVIII)
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実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)およびN-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩からN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XLVIII)を調製した(収率90%)。400 MHz
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【0246】
実施例19
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-ヒドラジン(XLIX)
実施例20
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-ヒドラジン硫酸水素塩(L)
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【0247】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-ヒドラジン(XLIX)
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)(2.50g、10.88mmol)、N,N'-ジメチル-ヒドラジン二塩酸塩(2.89g、21.76mmol)およびNaOH(2.18g、54.40mmol)の1,4-ジオキサン(40mL)および水(20mL)中混合物を60℃で18時間加熱した。揮発物を減圧除去した。飽和NaHCO3溶液(100mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(75mL)、ブライン(75mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、勾配溶離(CH2Cl2/EtOH(99:1)からCH2Cl2/EtOH(95:5)まで)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗生成物を精製してN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-ヒドラジン(1.17g、42%)を得た。200 MHz
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【0248】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-ヒドラジン硫酸水素塩_(L)
6-(N,N'-ジメチル-ヒドラジノ)-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(XLIX)(1.17g、4.62mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に95% H2SO4(0.26mL、4.62mmol)を0℃で滴下した。混合物を室温で0.5時間攪拌し、揮発物を減圧除去した。残渣を乾燥トルエン(3x25mL)で共蒸発させてN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-ヒドラジン硫酸水素塩(L)を定量的収率で得た。400 MHz
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【0249】
実施例21
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)
実施例22
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LIV)
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【0250】
ホルムアルデヒドO-ベンジル-オキシム(LI)
O-ベンジル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(5.00g、31.32mmol)およびホルムアルデヒド(H2O中約37重量%)(2.3mL、31.32mmol)のトルエン(40mL)中混合物にNaOH(1.25g、31.32mmol)の水(6mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。この後、有機相を分離し、水相をジクロロメタン(3x30mL)で抽出した。一緒にした有機相をNa2SO4で乾燥させ、減圧濃縮してホルムアルデヒドO-ベンジル-オキシム(LI、4.15g、98%)を得た。400 MHz
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【0251】
O-ベンジル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LII)
ホルムアルデヒドO-ベンジル-オキシム(3.85g、28.48mmol)のEtOH溶液に1M HCl/EtOH溶液(50mL)を0℃で滴下した。混合物を室温で1時間攪拌し、揮発物を減圧除去した。残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解させ、飽和NaHCO3溶液(75mL)、水(75mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。石油エーテル/EtOAc(9:1)から石油エーテル/EtOAc(7:1)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで生成物を精製してO-ベンジル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(1.72g、44%)を得た。200 MHz
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【0252】
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-ベンジル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LII)とを反応させてO-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)(収率29%)を得た。200 MHz
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【0253】
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LIV)
実施例20に記載のようにO-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LIII)と95% H2SO4とを反応させてO-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LIV)を定量的収率で得た。400 MHz
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【0254】
実施例23
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LV)
実施例24
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LVI)
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【0255】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LV)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とN-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させてN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LV)(収率61%)を得た。ESI-MS (m/z): 269 [M+H]+
【0256】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LVI)
実施例20に記載のようにN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LV)および95% H2SO4からN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LVI)を調製した(収率95%)。200 MHz
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融点: 154〜156℃。
【0257】
実施例25
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)
実施例26
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン硫酸水素塩(LVIII)
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【0258】
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)
ACE(登録商標)圧力管に2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)(1.50g、6.53mmol)、N-エチルジイソプロピルアミン(19.59mmol)、1,2-オキサジナン塩酸塩(1.61g、13.06mmol)およびテトラヒドロフランを加えた。反応混合物を100℃で2時間加熱した後、冷却し、飽和NaHCO3溶液(50mL)に注いだ。懸濁液をEtOAc(3x25mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、CH2Cl2/EtOH(99:1)からCH2Cl2/EtOH(95:5)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗生成物を精製して6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)(1.63g、89%)を得た。ESI-MS (m/z): 281 [M+H]+
【0259】
6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン硫酸水素塩(LVIII)
実施例20に記載のように6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン(LVII)および95% H2SO4から6-[1,2]オキサジナン-2-イル-N,N'-ジプロピル-[1,3,5]トリアジン-2,4-ジアミン硫酸水素塩(LVIII)を調製した。定量的収量を単離した。400 MHz
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融点: 134〜137℃。
【0260】
実施例27
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV)
実施例28
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXV)
【0261】
2-イソプロポキシ-イソインドール-1,3-ジオン(LIX)
プロパン-2-オール(4.7mL、61.30mmol)、トリフェニルホスフィン(19.30g、73.56mmol)およびN-ヒドロキシフタルイミド(10.00g、61.30mmol)のTHF(50mL)中攪拌懸濁液にアゾジカルボン酸ジエチル(14.5mL、73.56mmol)を0℃で滴下した。混合物を室温で20時間攪拌し、蒸発乾固させた。石油エーテル/EtOAc(9:1)から石油エーテル/EtOAc(5:1)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで生成物を精製して2-イソプロポキシ-イソインドール-1,3-ジオン(LIX、10.92g、87%)を得た。400 MHz
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【0262】
O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LX)
2-イソプロポキシ-イソインドール-1,3-ジオン(LIX、10.78g、52.50mmol)およびヒドラジン一水和物(5.1mL、105.00mmol)のCH2Cl2(60mL)中混合物を室温で20時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を水(70mL)、ブライン(70mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。乾燥剤を濾去した後、4M HCl/1,4-ジオキサン(13.8mL、55.00mmol)を加え、揮発物を減圧除去してO-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LX、3.91g、収率67%)を得た。400 MHz
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【0263】
O-ベンジル-N-イソプロポキシカルバメート(LXI)
O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.89g、34.87mmol)のCH2Cl2(150mL)中予備冷却(0℃)溶液にN,N-ジイソプロピル-エチルアミン(14.4mL、87.18mmol)およびクロロギ酸ベンジル(5.0mL、34.87mmol)を加えた。得られた溶液を室温で5時間攪拌した。この時点で溶液を飽和NaHCO3水溶液(30mL)で2回洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。石油エーテル/EtOAc(95:5)から石油エーテル/EtOAc(6:1)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで生成物を精製してO-ベンジル-N-イソプロポキシカルバメート(LXI、4.98g、68%)を得た。400 MHz
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【0264】
O-ベンジル-N-メチル-N-イソプロポキシカルバメート(LXII)
ACE(登録商標)圧力管にベンジルイソプロポキシカルバメート(4.98g、23.80mmol)、無水K2CO3(4.94g、35.70mmol)、ヨウ化メチル(6.7mL、107.10)および無水アセトン(30mL)を加えた。反応混合物を70℃で24時間加熱した。反応混合物を濾過し、アセトンを蒸発させた。得られたスラリーをEtOAcに溶解させ、水(3x50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した。溶媒を除去してベンジルイソプロポキシ(メチル)カルバメート(4.96g、93%)を得た。400 MHz
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【0265】
O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXIII)
O-ベンジル-N-メチル-Nイソプロポキシカルバメート(4.96g、22.22mmol)および33% HBr/AcOH(45mL)を室温で20分間攪拌した。飽和NaHCO3溶液(400mL)を加え、懸濁液をCH2Cl2(3x150mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物をNa2SO4で乾燥させた。乾燥剤を濾去した後、4M HCl/1,4-ジオキサン(6.7mL、26.65mmol)を加え、揮発物を減圧除去してO-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.09g、75%)を得た。400 MHz
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【0266】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV)
2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)(1.65g、16.61mmol)、O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXIII、2.09g、16.61mmol)およびNaOH(0.66g、16.61mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)および水(5mL)中混合物を100℃で16時間加熱した。次に揮発物を減圧除去した。飽和NaHCO3溶液(50mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、CH2Cl2/EtOH(99:1)からCH2Cl2/EtOH(95:5)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗生成物を精製してN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV、1.93g、95%)を得た。ESI-MS (m/z): 283 [M+H]+
【0267】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXV)
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXIV、1.93g、6.83mmol)の1,4-ジオキサン(6mL)溶液に95% H2SO4(0.36mL、6.83mmol)を0℃で滴下した。混合物を室温で0.5時間攪拌した後、揮発物を減圧除去した。残渣を乾燥トルエン(3x25mL)で共蒸発させてN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(ほぼ定量的収率)を得た。400 MHz
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【0268】
実施例29
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII)
実施例30
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXIX)
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【0269】
O-ベンジル-N-ビニル-ヒドロキシルアミン(LXVI)
O-ベンジル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(7.00g、43.85mmol)の水(100mL)およびMeOH(20mL)中冷却溶液(0℃)にアセトアルデヒド(24.7mL、44.2mmol)を滴下した。反応混合物を16時間攪拌した。揮発物を減圧除去し、水性懸濁液をEtOAc(2x75mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物をブラインで洗浄した後、Na2SO4で乾燥させ、蒸発させてO-ベンジル-N-ビニル-ヒドロキシルアミン(LXVI)を定量的収率で得た。400 MHz
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【0270】
O-ベンジル-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVII)
O-ベンジル-N-ビニル-ヒドロキシルアミン(LXVI、6.52g、43.70mmol)のAcOH(10mL)溶液にNaCNBH3(11.00g、175.05mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。混合物を1N NaOHで中和し(pH 7)、EtOAc(3x75mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を飽和NaHCO3溶液(2x100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: 石油エーテル/EtOAc(9:1)→石油エーテル/EtOAc(1:4))で精製してO-ベンジル-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVII、2.10g、32%)を得た。400 MHz
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【0271】
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-ベンジル-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVII)とを反応させてO-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII、収率38%)を得た。400 MHz
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【0272】
O-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXIX)
実施例9に記載のようにO-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-ヒドロキシルアミン(LXVIII)と95% H2SO4とを反応させてO-ベンジル-N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXIX)を定量的収率で得た。400 MHz
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【0273】
実施例31
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXX)
実施例32
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXXI)
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【0274】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXX)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させた(収率80%)。ESI-MS (m/z): 269 [M+H]+
【0275】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXXI)
実施例20に記載のようにN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXX)と95% H2SO4とを反応させた(定量的収率)。400 MHz
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【0276】
実施例33
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXII)
実施例34
6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン硫酸水素塩(LXXIII)
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実施例13に例示のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-ベンジル-N-イソプロピル-ヒドロキシルアミンとを反応させて6-((ベンジルオキシ)(イソプロピル)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXII)を調製した。実施例20に記載のように対応する硫酸水素塩(LXXIII)を調製した。
【0277】
実施例35
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)
実施例36
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXXVII)
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【0278】
O-ベンジル-N-エチル-N-イソプロポキシ-カルバメート(LXXIV)
ACE(登録商標)圧力管にベンジルイソプロポキシカルバメート(4.08g、19.50mmol)、無水K2CO3(4.04g、29.25mmol)、ヨウ化エチル(7.0mL、87.75mmol)および無水アセトン(30mL)を加えた。反応混合物を70℃で24時間加熱した。ヨウ化エチル(7.0mL、87.75mmol)およびK2CO3(4.04g、29.25mmol)を加え、反応混合物を24時間加熱した。反応混合物を濾過し、アセトンを蒸発させた。得られたスラリーをEtOAc(150mL)に溶解させ、水(3x50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した。溶媒を除去してO-ベンジル-N-エチル-N-イソプロポキシ-カルバメート(3.86g、83%)を得た。400 MHz
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【0279】
N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXXV)
化合物LXIIIの調製について実施例27に記載のようにO-ベンジル-N-エチル-N-イソプロポキシ-カルバメートとHBr/AcOHとを反応させた(収率71%)。400 MHz
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【0280】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とN-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXXV)とを反応させてN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)(収率88%)を得た。ESI-MS (m/z): 297 [M+H]+
【0281】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXXVII)
実施例20に記載のようにN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N-エチル-O-イソプロピル-ヒドロキシルアミン(LXXVI)と95% H2SO4とを反応させた(定量的収率)。400 MHz
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【0282】
実施例37
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXXXII)
実施例38
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXXXIII)
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【0283】
O-ベンジル-N-イソブトキシカルバメート(LXXIX)
化合物LXIの調製について実施例27に記載のようにO-イソブチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXXVIII)とクロロギ酸ベンジルとを反応させてO-ベンジル-N-イソブトキシカルバメート(LXXIX)(収率87%)を得た。400 MHz
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【0284】
O-ベンジル-N-メチル-N-イソブトキシカルバメート(LXXX)
化合物LXIIの調製について実施例27に記載のようにO-ベンジル-N-イソブトキシカルバメートとヨウ化メチルとを反応させてO-ベンジル-N-メチル-N-イソブトキシカルバメートを収率78%で得た。400 MHz
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【0285】
O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXXXI)
化合物LXIIIの調製について実施例27に記載のようにO-ベンジル-N-メチル-N-イソブトキシカルバメートとHBr/AcOHとを反応させた(収率38%)。200 MHz
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【0286】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXXXII)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させてLXXXIIを収率82%で得た。ESI-MS (m/z) 297 [M+H]+
【0287】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(LXXXIII)
実施例20に記載のようにN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-イソブチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(LXXXII)と95% H2SO4とを反応させた(定量的収率)。400 MHz
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【0288】
実施例39
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXXIV)
実施例40
6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン硫酸水素塩(LXXXV)
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実施例13に例示のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-(チオフェン-2-イル-メチル)-N-メチル-ヒドロキシルアミンとを反応させて6-(メチル(チオフェン-2-イルメトキシ)アミノ)-N2,N4-ジプロピル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(LXXXIV)を調製することができる。
【0289】
実施例41
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCI)
実施例42
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XCII)
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【0290】
2-シクロプロピルメトキシ-イソインドール-1,3-ジオン(LXXXVI)
化合物LIXについて実施例27に記載のようにN-ヒドロキシフタルイミドとシクロプロピル-メタノールとを反応させてLXXXVIを収率87%で得た。400 MHz
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【0291】
O-シクロプロピルメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(LXXXVII)
化合物LXについて実施例27に記載のように2-シクロプロピルメトキシ-イソインドール-1,3-ジオンとヒドラジンとを反応させた(LXXXVII、収率67%)。400 MHz
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【0292】
O-ベンジル-N-シクロプロピルメトキシカルバメート(LXXXVIII)
化合物LXIについて実施例27に記載のようにO-シクロプロピルメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩とクロロギ酸ベンジルとを反応させた(LXXXVIII、収率88%)。400 MHz
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【0293】
O-ベンジル-N-メチル-N-シクロプロピルメトキシ-カルバメート(LXXXIX)
化合物LXIIについて実施例27に記載のようにO-ベンジルN-シクロプロピルメトキシカルバメートとヨウ化メチルとを反応させた(LXXXIX、収率95%)。400 MHz
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【0294】
O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XC)
化合物LXIIIについて実施例27に記載のようにO-ベンジル-N-メチル-N-シクロプロピルメトキシカルバメートとHBr/AcOHとを反応させてXCを収率77%で得た。400 MHz
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【0295】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCI)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XC)とを反応させて(XCI)を収率99%で得た。400 MHz
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【0296】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XCII)
実施例20に記載のようにN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-シクロプロピルメチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCI)と95% H2SO4とを反応させて(XCII)を定量的収率で得た。400 MHz
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【0297】
実施例43
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCVI)
実施例44
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XCVII)
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【0298】
tert-ブチルエトキシカルバメート(XCIII)
O-エチル-ヒドロキシルアミン(1.76g、18.0mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(5.13g、23.67mmol)のジクロロメタン(45.0mL)溶液に飽和Na2CO3溶液(45.0mL)を室温で滴下し、24時間攪拌した。水を加え、混合物のpHを6N HClの添加により2に調整し、得られた系をジクロロメタン(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、蒸発させた。石油エーテル/EtOAc(98:2)から石油エーテル/EtOAc(95:5)までの勾配溶離を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで粗生成物を精製してtert-ブチルエトキシカルバメート(XCIII)(2.62g、90%)を得た。400 MHz
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【0299】
tert-ブチルエトキシ(メチル)カルバメート(XCIV)
60%水素化ナトリウム(0.66g、16.92mmol)のDMF(5mL)懸濁液にtert-ブチルエトキシカルバメート(XCIII、2.48g、15.38mmol)のDMF(10mL)溶液を0℃で滴下した。30分後、DMF(10mL)中ヨウ化メチル(1.95mL、31.32mmol)を加え、反応混合物を室温で24時間攪拌した。水(100mL)を加え、生成物を酢酸エチル(3x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮してtert-ブチルエトキシ(メチル)カルバメート(XCIV、2.34g、87%)を得た。400 MHz
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【0300】
O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XCV)
tert-ブチルエトキシ(メチル)カルバメート(XCIV、2.34g、13.35mmol)に4M HCl/1,4-ジオキサン溶液(25mL)を少しずつ0℃で加えた。混合物を室温で4時間攪拌した。揮発物を減圧除去し、残渣をエチルエーテルでトリチュレートし、濾過して固体(O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩、XCV、1.35g、91%)を得た。
【0301】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCVI)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させてXCVIを収率93%で得た。ESI-MS (m/z) 269 [M+H]+
【0302】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(XCVII)
実施例20に記載のようにN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-エチル-N-メチル-ヒドロキシルアミン(XCVI)と95% H2SO4とを反応させて(XCVII)を収率91%で得た。400 MHz
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融点: 84〜86℃。
【0303】
実施例45
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン(C)
実施例46
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(CI)
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【0304】
2-(2,2-ジフルオロ-エトキシ)-イソインドール-1,3-ジオン(XCVIII)
化合物LXIについて実施例27に記載のようにN-ヒドロキシフタルイミドと2,2-ジフルオロ-エタノールとを反応させてXCVIIIを収率52%で得た。400 MHz
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【0305】
O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン塩酸塩(XCIX)
化合物LXについて実施例27に記載のように2-(2,2-ジフルオロ-エトキシ)-イソインドール-1,3-ジオンとヒドラジンとを反応させてXCIXを収率73%で得た。400 MHz
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【0306】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン(C)
実施例13に記載のように2-クロロ-N-(4,6-ビス-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXXIV)とO-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させてCを収率59%で得た。400 MHz
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【0307】
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(CI)
N-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン(C、1.02g、3.51mmol)と95% H2SO4(0.19mL、3.51mmol)とをジエチルエーテル(3mL)中にて0℃で反応させた。EtOH 2滴を加え、得られた結晶を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させてN-(4,6-ビス-プロピルアミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-O-(2,2-ジフルオロ-エチル)-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(CI)(1.26g、93%)を得た。400 MHz
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融点: 91〜93℃。
【0308】
実施例47
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIII)
実施例48
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CIV)
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【0309】
2-クロロ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CII)
2,4-ジクロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン(XXIII)(18g、87mmol)をアセトン(100mL)に溶解させ、氷水(50mL)に注いで非常に微細な懸濁液を形成した。N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(9.3g、95mmol)の水(30mL)溶液を、温度を0℃(氷浴)に保持しながら加えた。この混合物に2N NaOH(44mL、88mmol)を、温度を0℃〜5℃に保持するように調整された速度で滴下した。反応液を周囲温度で30分間、50℃でさらに60分間攪拌した。得られた析出物を濾去し、水(3x25mL)で洗浄した。塩化カルシウムで高真空乾燥後、2-クロロ-N-(6-n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CII、12g、60%)を白色粉末として単離した。LCMS (ESI) m/z = 232 (M+H)+
【0310】
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIII)
2-クロロ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CII、1.5g、6.5mmol)、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(3.5g、39mmol)およびDIPEA(2.5g、20mmol)のEtOH(30mL)中混合物を100℃で16時間加熱した。次に溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(80mL)に溶解させ、水(2x50mL)、次にブライン溶液(50mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1→5/1)で精製して4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(620mg、33%)を得た。
【0311】
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CIV)
4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(610mg、2.1mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(6.6mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて4-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CIV、630mg)を無色油状物として得た。LCMS (ESI) m/z = 284 (M+H)+
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【0312】
実施例49
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV)
実施例50
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CVI)
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【0313】
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV)
EtOH(50mL)中の2-クロロ-6-N-(n-プロピルアミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CII)(400mg、2.9mmol)、DIPEA(5.16g、40mmol)および3-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)プロパン-1-アミン(J. Heterocyclic Chem., 2005, 42:1011-15)(732mg、3.2mmol)を100℃で16時間加熱した。この後、溶媒を減圧除去した。残渣をDCM/MeOH(400mL/200mL)に溶解させ、水(50mL)で洗浄した後、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1→10/1)で精製して4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV、210mg、22%)を得た。
【0314】
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CVI)
4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CV)(210mg、0.63mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(1.3mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて4-N-(3-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-プロピル)-アミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CVI、210mg)を黄色油状物として得た。
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【0315】
実施例51
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII)
実施例52
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CVIII)
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【0316】
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII)
EtOH(50mL)中の2-クロロ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CII)(1g、4.5mmol)、(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メタンアミン(600mg、5.4mmol)およびK2CO3(1.24g、9mmol)を100℃で16時間加熱した。反応混合物を濾過し、揮発物を減圧除去した。残渣をEtOAc(100mL)に溶解させ、水(30mL)、次にブライン溶液(30mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1→8/1)で精製して4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII、650mg、47%)を得た。
【0317】
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CVIII)
4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CVII、650mg、2.1mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(6.3mL)に溶解させた。得られた溶液を凍結乾燥に供して4-N-(1-N-メチルイミダゾール-2-イル)-メチルアミノ-6-N-(n-プロピル)アミノ-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CVIII、389mg)を無色油状物として得た。
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【0318】
実施例53
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIX)
実施例54
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CX)
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【0319】
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CIX)
THF(250mL)中のN-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)(7g、33.5mmol)、N,N-ジメチル-エタン-1,2-ジアミン(6.05g、68.7mmol)およびK2CO3(10.2g、73.7mmol)を70℃で5時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(270mg、3%)を得た。
【0320】
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CX)
4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(270mg、0.86mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(2mL)に溶解させ、得られた溶液を凍結乾燥させて4,6-ビス-(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(290mg)を無色油状物として得た。
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【0321】
実施例55
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)
実施例56
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXII)
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【0322】
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)
EtOH(80mL)中のN-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)(1g、4.78mmol)、ピリジン-4-イルメタンアミン(1.14、10.52mmol)およびDIPEA(1.85g、14.34mmol)を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで濾過して4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)(450mg、27%)を得た。
【0323】
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXII)
4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXI)(450mg、1.28mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(3.84mL)に溶解させ、得られた溶液を凍結乾燥させて4,6-ビス-(N-(ピリジン-4-イルメチル)アミノ)-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン_塩酸塩(497mg)を黄色固体として得た。
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【0324】
実施例57
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII)
実施例58
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXIV)
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【0325】
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII)
EtOH(50mL)中のN-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)(1g、4.78mmol)、3-メトキシプロパン-1-アミン(936mg、10.52mmol)およびDIPEA(1.85g、14.34mmol)を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(200mL)に溶解させ、水(50mL)、次にブライン溶液(50mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1→1/2)で精製して4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII)(1.4g、93%)を得た。
【0326】
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXIV)
4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXIII、1.4g、4.46mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(13.4mL)に溶解させ、得られた溶液を凍結乾燥させて4,6-ビス-[N-(3-メトキシ-n-プロピル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.56g)を無色油状物として得た。
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【0327】
実施例59
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)
実施例60
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXVI)
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【0328】
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)
EtOH(50mL)中のN-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)(1g、4.78mmol)、(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メタンアミン(1.21g、10.52mmol)およびDIPEA(1.85g、14.34mmol)を100℃で16時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(200mL)に溶解させ、水(50mL)、次にブライン溶液(50mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5/1→1/1)で精製して4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)(1.5g、85%)を得た。
【0329】
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXVI)
4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXV)(1.5g、4.1mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(12.3mL)に溶解させ、得られた溶液を凍結乾燥させて4,6-ビス-[N-(テトラヒドロピラン-4-イルメチル)アミノ]-[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXVI)(1.65g)を白色固体として得た。LCM: (ESI) m/z = 367 (M+H)+
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【0330】
実施例61
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)
実施例62
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(CXVIII)
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【0331】
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)
2,2'-(2,2'-オキシビス(エタン-2,1-ジイル)ビス(オキシ))ジエタンアミン(Org. Biomol. Chem. 2005, 3:2255-61)(1.5g、7.8mmol)およびDIPEA(2.01g、15.6mmol)にEtOH(100mL)中N-(4,6-ジクロロ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(XXX)(1.63g、7.8mmol)を加えた。反応液を100℃で3時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をEtOAc(200mL)に溶解させ、水(2x100mL)、次にブライン溶液(100mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1→20/1)で精製してN-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)(700mg)を無色油状物(収率27%)として得た。
【0332】
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(CXVIII)
N-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(CXVII)(700mg、2.1mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(4.3mL)に溶解させ、得られた溶液を凍結乾燥させてN-(5,8,11-トリオキサ-2,14,16,18,19-ペンタアザビシクロ[13.3.1]ノナデカ-1(18),15(19),16(17)-トリエン-17-イル)-N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(CXVIII)(750mg)を無色油状物として得た。
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【0333】
実施例63
2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXX)
実施例64
2,6-ビス-(N-プロピルアミノ)-[1,3]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(CXXI)
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【0334】
4-クロロ-2,6-ビス-[N-n-プロピルアミノ]-1,3-ピリミジン(CXIX)
EtOH中の2,4,6-トリクロロ-ピリミジン(5.00g、27.26mmol)およびn-プロピルアミン(13.5mL、163.56mmol)を60℃で24時間加熱した後、冷却した。揮発物を減圧除去した。水(100mL)を加え、得られた懸濁液をCH2Cl2(3x75mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(150mL)、次にブライン溶液(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去して4-クロロ-2,6-ビス-[N-n-プロピルアミノ]-1,3-ピリミジン(CXIX)(5.78g、93%)を得た。200 MHz
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【0335】
(2,6-ビス-N-[n-プロピルアミノ]-ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXX)
1,4-ジオキサン(400mL)および水(20mL)中の4-クロロ-2,6-ビス-[N-n-プロピルアミノ]-1,3-ピリミジン(CXIX)(5.78g、25.27mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.93g、50.54mmol)およびNaOH(2.02g、50.54mmol)を60℃で24時間加熱した。N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.93g、50.54mmol)およびNaOH(3.03g、75.81mmol)を反応混合物に加え、加熱を110℃で3日間続けた。揮発物を減圧除去した。飽和NaHCO3溶液(50mL)を残渣に加え、混合物をCH2Cl2(3x75mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/EtOH(25/1))で精製して(2,6-ビス-N-[n-プロピルアミノ]-ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXX)(1.2g、19%)を得た。200 MHz
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【0336】
(2,6-ビス-N-[n-プロピルアミノ]-ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(CXXI)
1,4-ジオキサン(15mL)中(2,6-ビス-N-[n-プロピルアミノ]-ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(1.20g、4.74mmol)を、0℃で95% H2SO4(0.27mL、4.74mmol)を滴下して処理した。混合物を室温で0.5時間攪拌した後、揮発物を減圧除去した。得られた残渣を乾燥トルエン(3x5mL)で共蒸発させて(2,6-ビス-N-[n-プロピルアミノ]-ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン硫酸水素塩(CXXI)を定量的収率で得た。400 MHz
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融点: 123〜126℃。
【0337】
実施例65
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVI)
実施例66
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXVII)
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【0338】
2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXII)
2-アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(8.7g、52mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液にEt3N(26g、260mmol)を加え、混合物を-30℃で攪拌した。この後、TBDMSOTf(15.1g、57.2mmol)をゆっくりと滴下し、得られた反応液を周囲温度で1.5時間攪拌した。観察された固体材料を完全に溶解させて淡褐色溶液を形成した。次に混合物を1N NaOH(100mL)で反応停止させ、DCM(250mL)で抽出した。有機層をH2O(150mL)、次にブライン溶液(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1→5/1)で精製して2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXII、11.4g、79%)を淡黄色固体として得た。LCMS: (ESI) m/z = 283 (M+H)+
【0339】
2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIII)
DMF(10mL)中の2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXII)(700mg、2.5mmol)、ヨウ化メチル0.18mL(3.5mmol)とK2CO3(552mg、4mmol)とを周囲温度で15時間反応させた。H2O(10mL)を加えた後、反応液をEtOAc(100mL)で抽出し、有機層をブライン溶液(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1→5/1)で精製して2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIII)(750mg、100%)を淡黄色油状物として得た。LCMS (ESI) m/z = 297 (M+H)+
【0340】
2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIV)
窒素雰囲気下で2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIII、5.0g、17mmol)および1-ヨードプロパン(4.3g、25mmol)をDMF(20mL)に溶解させた。反応混合物を激しく攪拌しながら0℃に冷却した後、NaH(ミネラルオイル中60%分散液1g、21mmol)を加えた。混合物を10分間攪拌し、水(50mL)をゆっくりと加えて反応液を反応停止させた。水溶液をEtOAc(200mL)で抽出し、有機層を水(50mL)およびブライン溶液(50mL)で洗浄し、最後に無水Na2SO4で乾燥させた。揮発物の蒸発後、黄色油状残渣(5.7g)を単離した。残渣をEt2O(50mL)に溶解させ、濃塩酸(10mL)を攪拌しながら0℃で加えた。混合物をさらに10分間反応させた。この後、溶液をEtOAc(200mL)および1N NaOH(200mL)で抽出した。有機層をH2O(150mL)、次にブライン溶液(150mL)で洗浄し、最後にNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1→5/1)で精製して所望の生成物2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(3.78g、100%)を黄色固体として得た。LCMS: (ESI) m/z = 225 (M+H)+
【0341】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXV)
2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.6g、7.1mmol)のn-ブタノール(10mL)溶液に炭酸カリウム(4.9g、35.5mmol)、続いてプロパン-2-アミン(632mg、10.7mmol)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を140℃で16時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、次にブライン溶液で洗浄し、最後に無水Na2SO4で乾燥させた。揮発物を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.2g、75%)を黄色固体として得た。LCMS: (ESI) m/z = 248 (M+H)+
【0342】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVI)
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXV、1.0g、4mmol)のEtOAc(50mL)溶液に10% Pd/C(1.0g)およびAcOH(2.43g、40mmol)を加えた。混合物を水素化装置に取り付け、系を排気した後、水素で再充填した。反応液を周囲温度で48時間攪拌した。この後、混合物をガラスフィルター上のシリカゲル10gの上で濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1→10/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVI、500mg、50%)を黄色固体として得た。
【0343】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXVII)
単離した遊離アミン(CXXVI、500mg、2mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(4mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXVII、525mg)を褐色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 250 (M+H)+
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【0344】
実施例67
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVIII)
実施例68
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXIX)
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【0345】
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXVII)
n-ブタノール(20mL)中2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.0g、4.5mmol)(CXXIV)に炭酸カリウム(3.7g、27mmol)およびジメチルアミン塩酸塩(1.0g、22mmol)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を120℃で16時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、次にブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=6/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXVII、800mg、76%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 234 (M+H)+
【0346】
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVIII)
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXVII、800mg、3.4mmol)のEtOAc(30mL)溶液に10% Pd/C(1.0g)およびAcOH(3mL)を加え、混合物を水素化装置に取り付けた。系を排気した後、水素で再充填した。混合物を周囲温度で48時間攪拌した。混合物をガラスフィルター上のシリカゲル10gを通じて濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH=25/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVIII、600mg、75%)を黄色固体として得た。
【0347】
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXIX)
2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXVIII、600mg、2.6mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(5.2mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて2-(n-プロピル)アミノ-4-ジメチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXIX、600mg)を黄色固体として得た。
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【0348】
実施例69
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXI)
実施例70
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXXII)
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【0349】
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXI)
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXX)(2.0g、9.13mmol)のEtOAc(50mL)溶液に10% Pd/C(2.1g)およびAcOH(8mL)を加え、混合物を水素化装置に取り付けた。系を排気し、水素で再充填した。混合物を周囲温度で48時間攪拌した。混合物をガラスフィルター上のシリカゲル10gを通じて濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=60/1→10/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXI、700mg、43%)を黄色固体として得た。
【0350】
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXXII)
2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXX、700mg、3.2mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(7mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて2-(n-プロピル)アミノ-4-メチルアミノ-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(717mg)を褐色固体として得た。
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【0351】
実施例71
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXVI)
実施例72
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXXVII)
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【0352】
2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXIII)
DMF(20mL)中の2-(t-ブチル-ジメチルシラニル)アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXII)(5g、17.7mmol)、2-ヨードプロパン(4.5g、26.6mmol)およびK2CO3(4.3g、26.6mmol)を周囲温度で15時間反応させた。H2O(50mL)を反応混合物に加えた後、水溶液をEtOAc(300mL)で抽出し、有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1→5/1)で精製して2-(t-ブチル-ジメチルシリル)アミノ-4-クロロ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXIII、5.7g、100%)を淡黄色油状物として得た。LCMS: (ESI) m/z = 325 (M+H)+
【0353】
2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXIV)
窒素雰囲気下で2-(t-ブチル-ジメチルシラニル)アミノ-4-クロロ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(5.7g、17.6mmol)および1-ヨードプロパン(4.5g、26.4mmol)をDMF(20mL)に溶解させた。反応混合物を激しく攪拌しながら0℃に冷却し、NaH(ミネラルオイル中60%分散液1.06g、26.4mmol)(60%)を加えた。混合物を10分間攪拌した後、水(50mL)をゆっくりと加えて反応液を反応停止させた。混合物をEtOAc(300mL)で抽出し、有機層を水(50mL)、次にブライン溶液(50mL)で洗浄し、最後に無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒の蒸発後、黄色油状残渣を単離した(6.5g)。残渣をEt2O(50mL)に溶解させ、濃塩酸(10mL)を攪拌しながら0℃で加え、混合物をさらに10分間攪拌した。反応が完了した後、溶液をEtOAc(200mL)および1N NaOH(200mL)で抽出した。有機層をH2O(150mL)、次にブライン溶液(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1→5/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXIV、4.5g、100%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 253 (M+H)+
【0354】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXV)
n-ブタノール(10mL)中2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXIV、3.0g、12mmol)にプロパン-2-アミン(1.05g、18mmol)および炭酸カリウム(2.5g、18mmol)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で得られた混合物を140℃で16時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、次にブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去した後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1→3/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXXV、1.2g、36%)を黄色固体として得た。LCMS: (ESI) m/z = 276 (M+H)+
【0355】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXVI)
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.0g、3.6mmol)のEtOAc(10mL)溶液に10% Pd/C(1.0g)およびAcOH(2.43g、40mmol)を加えた。混合物を水素化装置に取り付けた。系を排気し、水素ガスで再充填した。混合物を周囲温度で48時間攪拌し、ガラスフィルター上のシリカゲル10gを通じて濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100/1→20/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXXXVI)(800mg、79%)を黄色固体として得た。
【0356】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CXXXVII)
2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(200mg、0.72mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(1.5mL)に溶解させ、次に溶液を凍結乾燥させて2-(n-プロピル)アミノ-4-(i-プロピル)アミノ-7-i-プロピル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(225mg、95%)を黄色固体として得た。
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【0357】
実施例73
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXLI)
実施例74
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXLII)
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【0358】
2-アミノ-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXXVIII)
2,4-ジアミノ-6-ヒドロキシピリミジン(50g、397mmol)のH2O(750mL)溶液に2-クロロアセトアルデヒド(H2O中40%、85g、437mmol)を0℃で滴下した。混合物を65℃で2時間攪拌した後、反応が完了するまで100℃で加熱した。得られた固体を濾過し、残渣をEtOH(750mL)中で加熱還流させた。さらなる固体を濾過し、母液を濃縮して2-アミノ-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXXVIII)を黄色固体40g(約67%、純度約70%)として得た。LCMS (ESI) m/z = 151 (M+H)+
【0359】
2-アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXXIX)
2-アミノ-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXXVIII、25g、167mmol)をPOCl3(200mL)に懸濁させ、氷浴中で冷却した。混合物をゆっくりと昇温させ、120℃に3時間加熱した。この後、揮発物(過剰のPOCl3)を減圧蒸発させた。この残渣に氷水(200mL)を加え、得られた固体を濾過して2-アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXXIX)を黄色固体(20g、約71%、純度約75%)として得た。LCMS (ESI) m/z = 169 (M+H)+
【0360】
4-クロロ-2-n-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXL)
2-アミノ-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXXIX、26g、155mmol)およびn-プロピオンアルデヒド(27g、464mmol)のMeOH(600mL)溶液にAcOH(50mL)を加えた。反応液を周囲温度で30分間攪拌した。この後、NaBH3CN(49g、775mmol)を少しずつ-20℃で30分間加えた。得られた混合物を80℃で3時間攪拌し、揮発物を除去した。得られた残渣をEtOAc(3x300mL)で抽出し、一緒にした有機物をブライン溶液(2x100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc(5/1))で精製して4-クロロ-2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXL)を黄色固体(6g、18%)として得た。LCMS (ESI) m/z = 211 (M+H)+
【0361】
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXLI)
4-クロロ-2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXL、1.0g、4.8mmol)のn-BuOH(5mL)溶液に炭酸カリウム(3.3g、5.0当量)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.1g、4.0当量)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を100℃で8時間攪拌した。周囲温度に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x25mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、次にブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1)で精製してN-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXLI、500mg、45%)を得た。
【0362】
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CXLII)
N-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CXLI、500mg、2.1mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(5mL)に溶解させた。次に溶液を凍結乾燥させてN-(2-プロピルアミノ-7H-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩を白色固体として(CXLII、550mg)得た。LCMS (ESI) m/z = 236 (M+H)+
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【0363】
実施例75
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLIX)
実施例76
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CL)

5-アリル-2-アミノ-4,6-ジヒドロキシピリミジン(CXLIII)
冷無水EtOH(200mL)およびNaOEt(エタノール中30%)(200mL)にグアニジン塩酸塩(27g、0.28mol)を加え、混合物を0℃で10分間攪拌した。この後、アリルマロン酸ジエチル(55g、0.28mol)を加えた。次に反応混合物を室温で18時間攪拌した。3N HClでの酸性化によって粗生成物(pH=6)が析出した。固体を濾取し、エタノールで洗浄した。水からの再結晶によって純粋な5-アリル-2-アミノ-4,6-ジヒドロキシピリミジン(CXLIII)29g(62%)を得た。LCMS (ESI) m/z = 168 (M+H)+
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【0364】
5-アリル-2-アミノ-4,6-クロロピリミジン(CXLIV)
PCl5(6.6g、29.5mmol)のPOCl3(180mL)溶液に5-アリル-2-アミノ-4,6-ジヒドロキシピリミジン(4.9g、28.0mmol)を60℃で少しずつ加え、ジエチルアニリン(3g)を滴下した。温度を120℃に上昇させた。反応混合物を終夜加熱還流させた後、蒸発乾固させた。熱水(100℃)(100mL)を残渣にゆっくりと加え、得られた懸濁液を冷却し、CH2Cl2(2x100mL)で抽出した。水性抽出物がpH=5超になるまで、一緒にした有機層を冷水で3回洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、減圧蒸発乾固させた。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル=1:10)で精製して5-アリル-2-アミノ-4,6-クロロピリミジン(CXLIV、2.5g、42%)を得た。LCMS (ESI) m/z = 204 (M+H)+
【0365】
2-(2-アミノ-4,6-クロロピリミジン-5-イル)エタナール(CXLV)
5-アリル-2-アミノ-4,6-クロロピリミジン(1g、4.9mmol)を酢酸エチル(40mL)に溶解させ、オゾンガスと-78℃で約1時間反応させた(速度1L/分の約5%オゾン)。反応をTLC(石油エーテル/AcOEt=3/1(v/v))でモニタリングし、出発原料が消費された時点で反応混合物を酸素で10分間洗い流した。この時点で冷反応混合物にNaI(3g)および氷酢酸(3mL)を同時に加え、連続的に攪拌しながら温度を60分かけて20℃に昇温させた。反応混合物が無色になるまでチオ硫酸ナトリウム溶液(67g/H2O 100mL)をそれに加えた。得られた混合物を水(30mL)で希釈し、CH2Cl2(4x70mL)で抽出した。一緒にした有機抽出物をH2O(4x30mL)、飽和NaHCO3溶液(30mL)およびブライン溶液(30mL)で連続して洗浄し、最後に無水Na2SO4で乾燥させた。濾過および蒸発後、2-(2-アミノ-4,6-クロロピリミジン-5-イル)エタナール(CXLV、1.1g、87%)を白色固体として純度約80%で単離した。LCMS (ESI) m/z = 207 (M+H)+
【0366】
2-アミノ-4-クロロ-7-(4-メトキシ)ベンジル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVI)
2-(2-アミノ-4,6-クロロピリミジン-5-イル)エタナール(CXLV、1.2g、5.8mmol)およびp-メトキシベンジルアミン(PMBNH2)(1.6g、11.6mmol)のTHF(20mL)およびAcOH(2mL)溶液を周囲温度で30分間攪拌した。この混合物にNaBH(OAc)3(6.2g、29mmol)を少しずつ加え、反応液を終夜攪拌した。混合物を減圧濃縮し、EtOAc(3x80mL)で抽出した。次に一緒にした有機抽出物をブライン溶液(2x50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1)で精製して2-アミノ-4-クロロ-7-(4-メトキシ)ベンジル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVI、950mg、52%)を黄色固体(52%)として得た。LCMS (ESI) m/z = 291 (M+H)+
【0367】
2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7-(4-メトキシ)ベンジル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVII)
MeOH(30mL)およびAcOH(3mL)中の2-アミノ-4-クロロ-7-(4-メトキシ)ベンジル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVI、950mg、3.3mmol)およびプロピオンアルデヒド(575mg、16.5mmol)を周囲温度で30分間攪拌した。この時点でNaBH3CN(1.0g、16.5mmol)を少しずつ加えた後、反応液を85℃で16時間加熱した。冷却後、混合物を蒸発させ、EtOAc(2x50mL)で抽出した。次に一緒にした有機物をブライン溶液(2x50mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)で精製して2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7-(4-メトキシ)ベンジル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVII、920mg、85%)を得た。LCMS (ESI) m/z = 333 (M+H)+
【0368】
2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVIII)
2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7-(4-メトキシ)ベンジル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVII、920mg、3.2mmol)のTFA(5mL)溶液を85℃で3時間加熱した。冷却後、混合物を蒸発させ、EtOAc(2x50mL)で抽出した。一緒にした有機物をブライン溶液(2x50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1)で精製して2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVIII、500mg、85%)を無色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 213 (M+H)+
【0369】
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLIX)
2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLVIII、500mg、2.38mmol)をn-ブタノール(5mL)に溶解させ、炭酸カリウム(1.64g、5.0当量)およびプロパン-1-アミン(923mg、4.0当量)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を100℃で72時間攪拌した。室温に冷却後、水20mLを加え、混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。一緒にした有機層を水およびブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒の減圧除去後、得られた残渣を分取HPLCで精製して2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLIX、210mg、収率37%)を得た。
【0370】
2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CL)
2-n-プロピルアミノ-4-クロロ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CXLIX、210mg、0.89mmol)をH2O(5mL)および0.5M HCl水溶液(2.0mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて2,4-ビス-(n-プロピル)アミノ-7H-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CL、242mg、収率95%)を橙色固体として得た。
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【0371】
実施例77
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CLII)
実施例78
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CLIII)
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【0372】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CLI)
n-ブタノール(10mL)に2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIV)(1.6g、7.1mmol)、続いて炭酸カリウム(4.9g、35.5mmol)およびピペリジン-4-オール塩酸塩(632mg、10.7mmol)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を130℃で16時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、次にブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.2g、75%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 290 (M+H)+
【0373】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CLII)
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CLI、1.0g、4mmol)のEtOAc(50mL)溶液に10% Pd/C(1.0g)およびAcOH(2.43g、40mmol)を加えた。混合物を水素化装置に取り付けた。系を排気し、水素ガスで再充填した。混合物を周囲温度で48時間攪拌した。混合物をガラスフィルター上のシリカゲル10gを通じて濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1→10/1)で精製して2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CLII、500mg、収率50%)を黄色固体として得た。
【0374】
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(CLIII)
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン(CLII、500mg、2mmol)をH2O(10mL)、およびH2O中0.5M HCl溶液(4mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-7-メチル-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(525mg)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 292 (M+H)+
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【0375】
実施例79
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLV)
実施例80
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール塩酸塩(CLVI)
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【0376】
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLIV)
2-(n-プロピル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIV)(1.0g、4.5mmol)のn-ブタノール(10mL)溶液にDIPEA(1.0g、7.8mmol)および8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール塩酸塩(1.1g、6.7mmol)を加えた。混合物を125℃で16時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、次にブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧蒸発させ、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=6/1)で精製して8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLIV)(800mg、収率57%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z = 316 (M+H)+
【0377】
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLV)
2-(n-プロピル)アミノ-4-(4-ヒドロキシ-1-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-1-イル)-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CLIV、1.00g、3.2mmol)のEtOAc(10mL)溶液に10% Pd/C(1.0g)およびAcOH(3mL)を加えた。混合物を水素化装置に取り付けた。系を排気し、水素で再充填した。混合物を周囲温度で48時間攪拌した。混合物をガラスフィルター上のシリカゲル10gを通じて濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH=50/1)で精製して8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLV)(500mg、収率49%)を黄色固体として得た。
【0378】
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール塩酸塩(CLVI)
8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(CLV、200mg、0.63mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(1.3mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させて8-(7-メチル-2-(プロピルアミノ)-ピロリジノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール塩酸塩(CLVI)(224mg)を黄色固体として得た。
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【0379】
実施例81
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLVIII)
実施例82
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLIX)
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【0380】
2-(プロペン-2-イル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CLVII)
窒素雰囲気下で2-(t-ブチル-ジメチルシラニル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CXXIII)(7.5g、25mmol)をDMF(100ml)に溶解させ、3-ヨードプロパ-1-エン(6.38g、38mmol)を加えた。混合物を激しく攪拌しながら0℃に冷却した後、NaH(ミネラルオイル中60%分散液1.5g、38mmol)を加えた。混合物を30分間攪拌し、水(50mL)をゆっくりと加えて反応液を反応停止させた。水性混合物をEtOAc(300mL)で抽出し、有機層を水(100mL)、次にブライン溶液(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。蒸発後、黄色油状残渣8.6gを単離した。この材料をEt2O(100mL)に溶解させ、濃塩酸(20mL)を攪拌しながら0℃で加えた。次に混合物をさらに10分間攪拌した。混合物をEtOAc(200mL)および1N NaOH(200mL)で抽出した。有機層を分離し、H2O(150mL)およびブライン溶液(150mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧除去し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1→5/1)で精製して2-(プロペン-2-イル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(6g、収率100%)を黄色固体として得た。LCMS: (ESI) m/z = 223 (M+H)+
【0381】
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLVIII)
2-(プロペン-2-イル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CLVII、500mg、2.38mmol)にn-ブタノール(5mL)、炭酸カリウム(1.64g、5.0当量)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(923mg、4.0当量)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を100℃で8時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。一緒にした有機層を水およびブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。次に溶媒を減圧蒸発させ、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3/1)で精製してN-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLVIII、310mg、収率55%)を得た。
【0382】
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLIX)
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(310mg、1.32mmol)をH2O(5mL)および0.5M HCl水溶液(2.7mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させてN-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLIX、325mg)を白色固体として得た。
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【0383】
実施例83
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLX)
実施例84
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLXI)
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【0384】
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLX)
2-(2-プロペン-2-イル)アミノ-4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(CLVII)(700mg、3.15mmol)をn-ブタノールに溶解させ、炭酸カリウム(2.2g、5.0当量)およびO-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(768mg、4.0当量)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を100℃で12時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x25mL)で抽出した。一緒にした有機層を水およびブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧蒸発させ、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1)で精製してN-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(370mg、収率46%)を得た。
【0385】
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLXI)
N-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(370mg、1.59mmol)をH2O(5mL)および0.5M HCl水溶液(2mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させてN-(2-(プロペン-2-イル)アミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(383mg)を白色固体として得た。
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【0386】
実施例85
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLXII)
実施例86
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLXIII)
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【0387】
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-N,O-ジメチル-ヒドロキシルアミン(CLXII)
実施例73に記載のように4-クロロ-2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジンおよびN,O-ジメチル-ヒドロキシルアミンから所望の化合物を調製した。
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【0388】
実施例87
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLXIV)
実施例88
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン塩酸塩(CLXV)
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【0389】
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-O-メチル-ヒドロキシルアミン(CLXIV)
実施例73に記載のように4-クロロ-2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジンおよびO-メチル-ヒドロキシルアミンから所望の化合物を調製した。
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【0390】
実施例89
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVI)
実施例90
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXVII)
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【0391】
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVI)
4-クロロ-2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXIV、1.0g、4.5mmol)のエタノール(70mL)溶液にヒドラジン(14mL)を加え、混合物を3時間加熱還流させた。室温に冷却後、溶媒を減圧除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH=30/1)で精製してN-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVI、1.0g、収率80%)を得た。
【0392】
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXVII)
N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(460mg、2.0mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(4mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させてN-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(440mg)を褐色固体として得た。
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【0393】
実施例91
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVIII)
実施例92
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXIX)
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【0394】
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVIII)
4-クロロ-2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン(CXXIV、800mg、3.42mmol)のn-ブタノール(5mL)溶液に炭酸カリウム(2.36g、5.0当量)およびメチルヒドラジン(630mg、4.0当量)を加えた。攪拌機を備えたオートクレーブ中で混合物を100℃で15時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x25mL)で抽出した。一緒にした有機層を水およびブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧蒸発させ、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3/1→DCM/MeOH=10/1)で精製してN-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXVIII、220mg、収率36%)を得た。
【0395】
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXIX)
N-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(220mg、0.94mmol)をH2O(10mL)および0.5M HCl水溶液(2mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させてN-メチル-N-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXIX、238mg)を褐色固体として得た。
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【0396】
実施例93
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXX)
実施例94
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXXI)
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【0397】
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXX)
4-クロロ-2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]-ピリミジン(1.1g、5mmol)および1,1-ジメチルヒドラジン(450mg、7.5mmol)のジオキサン(30mL)溶液にxphos(622mg、1mmol)、Pd2(dba)3(458mg、0.5mmol)およびCs2CO3(2.45g、7.5mmo)を加えた。注射針を使用して溶液にアルゴンを10分間吹き込むことで溶液を脱気した。次に混合物を80℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、水(20mL)を加え、混合物をEtOAc(3x40mL)で抽出した。一緒にした有機層を水およびブライン溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧蒸発させ、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30/1→5/1)で精製してN,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(CLXX、100mg、収率8%、純度約85%)を得た。
【0398】
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(CLXXI)
N,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン(100mg、0.4mmol)をH2O(5mL)および0.5M HCl水溶液(1mL)に溶解させ、溶液を凍結乾燥させてN,N-ジメチル-N'-(2-n-プロピルアミノ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-ヒドラジン塩酸塩(110mg)を黄色油状物として得た。
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【0399】
実施例95
ラットにおけるオピオイド誘発性呼吸抑制に対する化合物(XXXVI)の効果
すべての動物実験は動物管理および使用に関する米国法に従って行われ、Galleon Pharmaceuticalsの施設内動物管理および使用委員会(IACUC)により承認された。(薬物を投与するために)頸静脈に予めカニューレ挿入されたラットを最低60分間、または動物が不穏でなくなるまで、プレチスモグラフィー室に順化させた。各動物には、濃度10mg/mLで滅菌水に溶解した硫酸モルヒネ(10mg/kg)(Baxter Healthcare Corporationが供給)を、5〜10秒かけての頸静脈カテーテルへの注射を介して投薬した。
【0400】
化合物(XXXVI)を20%ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストラン(グラフ上で20%bcd)に濃度0.45mg/mLにてpH 5で溶解させた。5分後、化合物(A)と表示される化合物(XXXVI)を、頸静脈への注入を介して用量0.10mg/kg/分で20分間、次に用量0.30mg/kg/分で20分間(例えば0.03mpk/分を生じさせる20μL/分/0.3kgラットで)投与した。
【0401】
この用量で20分の注入後、輸液ポンプを停止させ、すべての動物に20分の回復期間を与えた後、ラットの健康および挙動に関する研究後分析を行った。毎分換気量データは、化合物(XXXVI)がラットにおけるオピオイド誘発性呼吸抑制を媒体に比べて著しく逆転させたことを示す。結果を図1に示す。
【0402】
実施例96
ラットにおける血液ガスに対するモルヒネおよび化合物(XXXVI)の効果
(それぞれ薬物を投与するためおよび血液試料を取得するために)頸静脈および大腿動脈カテーテルに予めカニューレ挿入されたラットをHarlan laboratoriesから得て、実験手順までGalleon Pharmaceuticalsの動物施設に保持した。すべての動物実験は動物管理および使用に関する米国法に従って行われ、Galleon Pharmaceuticals IACUCにより承認された。各動物には、濃度10mg/mlで食塩水に溶解した硫酸モルヒネ(10mg/kg)を、0.9% NaCl食塩水での20秒の洗い流しを伴う20秒かけての頸静脈への注射を介して投薬した。モルヒネ投与前に2つの250μL動脈血試料を大腿動脈から吸引して、予めヘパリン処理したシリンジに入れた。試料をRadiometerのABL Flex 800上で分析し、pO2、pCO2、pH、saO2および他のパラメータを記録した。貧血および/または脱水症を防止するために、吸引量の動脈血を室温の滅菌食塩水(約300μL)で置き換え、滅菌食塩水はげっ歯類の大腿動脈カテーテル中にゆっくりと逆方向に洗い流した。次にモルヒネを投与し、2分後に別の血液試料を採取した。
【0403】
モルヒネの投与から5分後、化合物(A)と表示される化合物(XXXVI)を、頸静脈への注入を介して、用量0.1、0.3および1.0mg/kg/分(PBS緩衝液に溶解)で投与した。注入はt=15分に開始し、t=35分に終了した。動脈血ガス分析はt=12、18、25、35、40、45および50分の時点に行われた。データは、化合物(XXXVI)がラットにおけるオピオイド誘発性呼吸抑制を媒体に比べて著しく逆転させることを示す。結果を図2aおよび図2bならびに付随する表6に示す。
【0404】
(表6)
[この文献は図面を表示できません]
【0405】
実施例97
ラットにおける低酸素換気応答(HVR)およびHVRに対する化合物(XXXVI)の効果
(薬物を投与するために)頸静脈に予めカニューレ挿入されたラットを最低60分間、または動物が不穏でなくなるまで、プレチスモグラフィー室に順化させた。各動物には、化合物(A)と表示される化合物(XXXVI)を0.03mg/kg/分で頸静脈カテーテルへの注入を介して50分間投薬した。20分後、等炭酸ガス性低酸素混合物(12% O2、残余N2)を全室内にガス混合器(CWE inc. GSM-3ガス混合器)を使用して20分間投入した。この後、ガス混合器を停止させて通常の大気を室内に送り込んだ。10分後、輸液ポンプを停止させ、すべての動物に20分の回復期間を与えた後、ラットの健康および挙動に関する研究後分析を行った。毎分換気量データは、化合物(XXXVI)がラットにおける低酸素換気応答を媒体に比べて著しく増強することを示す。結果を図3に示す。
【0406】
実施例98
サルにおけるオピオイド誘発性呼吸抑制に対する化合物(XXXVI)の効果
若齢のマカク(4歳齢のカニクイザル、2〜5kg、n=13)を研究に使用した。動物飼育をUSDA指針の下で行い、プロトコールはEast Carolina Universityの施設内動物管理および使用委員会により承認された。
【0407】
麻酔を5%イソフルランで誘導した後、1.5〜2%イソフルラン(100% O2、2L/分)で維持した。前腕静脈にカニューレ挿入した。インダクタンスプレチスモグラフィーによって呼吸機能をモニタリングするためにVivometrics Lifeshirts(カリフォルニア州ベンチュラ)を動物に装着した。腹部および胸郭のたわみを定性診断較正(QDC)手順によって較正し、一回換気量を、通常の技術を使用して既に測定されたこれらの動物の典型的な一回換気量を表す15mLに正規化した。心拍数を3リードECGで連続的にモニタリングした。
【0408】
マイクロストリームCO2センサ(Cardellモニタ、モデル9405)に接続された新生仔経鼻カニューレを介してETCO2を測定した。上腕の内側に位置決めされた反射率プローブ(Nelcor Max-Fast)を使用してパルスオキシメトリーでSpO2およびHRをモニタリングした。HRは、動物の活動がパルスオキシメトリー信号の整合性を損なう際に測定を可能にするECGからも決定された。足首に位置決めされるカフを使用して麻酔下動物においてBPを測定した。
【0409】
化合物(XXXVI)を20%ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストラン(HPBCD)に溶解させ、2μシリンジフィルターによって滅菌濾過した。次に、化合物(A)と表示される化合物(XXXVI)を速度0.20mg/kg/分で5分間送達した後、注入速度を0.10mg/kg/分に10分間減少させた。毎分換気量および呼気終末CO2をモニタリングした。ナロキソンHCl(0.05mg/kg静脈内)を送達することでモルヒネ効果を逆転させ、実験を終了させた。データは、化合物(A)が、オピオイドが引き起こした呼気終末二酸化炭素増大の完全逆転を生成し、さらに毎分換気量を増大させたことを示した(図4)。
【0410】
実施例99
未処理ラットにおける用量依存的毎分換気量(MV)に対する化合物(XXXVI)および(L)の効果
すべての外科手技を、医療用圧縮空気中にて2%イソフルランによって誘導される麻酔下で行った。ラットを仰臥位にして、ポリエチレンチューブ(PE-50)を使用して右大腿静脈にカテーテル挿入した。このカテーテルを流体および薬物投与に使用した。同時に、血圧をモニタリングするために右大腿動脈にもカテーテル挿入した。自発呼吸ラットにおいて呼吸パラメータを測定するために、13ゲージ気管内チューブ(内径2.5mm、ペンシルベニア州、Instech Solomon)を使用して気管に挿管した。
【0411】
1.5%イソフルランで安定したベースラインを確立した後、それぞれ化合物(A)および化合物(B)と表示される化合物(XXXVI)および(L)に対する累積的な用量依存的(0.01、0.03、0.1、0.3、1、3、10mg/kg)換気応答を自発呼吸ラットから作成した。対応する薬物からの各用量での最大ピーク毎分換気量(MV)値を計算して、ED50値を作成するために使用した。結果を図5に示す。化合物(XXXVI)および(L)はいずれも毎分換気量を用量依存的に増大させ、ED50計算値はそれぞれ0.14および0.13mg/kgであった。
【0412】
実施例100
未処理ラットにおける用量依存的毎分換気量(MV)に対する化合物(CXXI)の効果
上記の手順に従って、化合物(C)と表示される化合物(CXXI)は、用量依存的に毎分換気量を増大させることが示された。結果を図6に示す。
【0413】
実施例101
オピオイド処理ラットにおける化合物(L)の効果
実施例6の手順に従って、化合物(B)と表示される化合物(L)は、図7A〜7Dに示すように、pH、SaO2およびpO2を増大させることおよびpCO2レベルを減少させることで、ラットにおいて血液ガスおよびpHに対するオピオイドの効果を逆転させることが示された。
【0414】
実施例102
オピオイド処理ラットにおける化合物(CXLII)の効果
実施例6の手順に従って、化合物(D)と表示される化合物(CXLII)は、図8A〜8Dに示すように、pO2レベルを増大させること、(SaO2)酸素飽和を増大させること、pCO2レベルを減少させることおよびpHを上昇させることで、ラットにおいて血液ガスおよびpHに対するオピオイドの効果を逆転させることが示された。
【0415】
実施例103
ラットにおけるオピオイド誘発性呼吸抑制に対する化合物(CXLII)の効果
実施例5の手順に従って、化合物(D)と表示される化合物(CXLII)は、プレチスモグラフィーで決定されるように、毎分換気量(MV)を増大させることでラットにおいてオピオイド誘発性呼吸抑制を逆転させることが示された。結果を図9に示す。
【0416】
実施例104
未処理ラットにおける毎分換気量(MV)および心血管パラメータに対する化合物の効果
すべての外科手技を、医療用圧縮空気中にて2%イソフルランによって誘導される麻酔下で行った。ラットを仰臥位にして、ポリエチレンチューブ(PE-50)を使用して右大腿静脈にカテーテル挿入した。このカテーテルを流体および薬物投与に使用した。同時に、血圧および心拍数をモニタリングするために右大腿動脈にもカテーテル挿入した。自発呼吸ラットにおいて呼吸パラメータを測定するために、13ゲージ気管内チューブ(内径2.5mm、ペンシルベニア州、Instech Solomon)を使用して気管に挿管した。
【0417】
1.5%イソフルランで安定したベースラインを確立した後、化合物(典型的には用量1mpk)を静脈内投与し、換気パラメータを心血管出力(平均動脈圧(MAP)および心拍数)と共に自発呼吸ラットから作成した。最大ピーク毎分換気量(MV)応答(MPR)を毎分換気量対ベースラインの変化(DMV)と共に以下の表に示すように得た。
【0418】
(表7)
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【0419】
(表8)
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【0420】
実施例105
ベンゾジアゼピン誘発性呼吸抑制(BIRD)に対する化合物(XXXVI)の効果
一局面では、本研究の目的は、ラットにおいてミダゾラムが誘発する呼吸抑制に対する化合物(XXXVI)の静脈内注入の効果を評価することにあった。
【0421】
手順
化合物(XXXVI)を滅菌水中20%ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストランに溶解させ、pH試験紙およびNaOHまたはHClを使用してpH 4〜8に滴定することで、濃度1.5mg/mLの透明で安定した溶液を得た。他の化合物: 10mg/ml溶液として供給された硫酸モルヒネ(Baxter, Inc)、および5mg/mL溶液として供給されたミダゾラム(Hospira, Inc.)。
【0422】
材料
雄Sprague-Dawleyラット(Harlan, Inc.)、投薬時250〜350g、Harlanによって頸静脈カニューレを用いて外科的に調製。温度/湿度補償(Epstein et al., 1980, J. Apply Physiol. 49:1107-1115)を備えたBuxco, Inc.の12室プレチスモグラフィーシステム(PLY 3223; 米国ノースカロライナ州ウィルミントン、Buxco, Inc)。Biosystem XAソフトウェアv2.11.1。カスタマイズ12部位自動注入システム(Harvard装置; Instech, Inc)
【0423】
方法
ラット全身プレチスモグラフィーを使用することで毎分換気量および呼吸パターンを評価および定量化した。動物と室内との間の空気の交換から呼吸波形を作成した。この交換は空気量の変化を誘導することで呼吸波形を構成し、この変化は圧力トランスデューサーで測定した。また、大気の温度および湿度を、室内条件をサンプリングする温度および湿度プローブを使用して測定した。次に補償因子を決定し、標準化アルゴリズム(Epstein et al., 1980, J. Apply Physiol. 49:1107-1115)を使用して呼吸波形に適用することで呼吸条件を補償し、これをパラメータCOMP(付録参照)として報告した。
【0424】
すべての動物を少なくとも1時間、または動物が不穏でなくなるまでデータ収集前に(最大2時間)、プレチスモグラフィー室に順化させた。ボーラス静脈内(IV)投薬を投薬当たり5〜10秒の速度で行い、カテーテルを滅菌食塩水350μLで洗い流して薬物送達の完了を確実にした。全12匹の動物(6匹媒体処理; 6匹薬物処理)に60秒以内に同時に投薬した。静脈内注入では、媒体または試験化合物を記載のように0.1mg/mLストックで調製し、Harvard装置輸液ポンプで投与した。ミダゾラムのボーラス静脈内投与の5分後に、化合物(XXXVI)を速度20μL/分/0.3kgで30分かけて、用量0.1mg/kg/分を与えるように注入を介して投与した。同時投薬中の複数の動物のロジスティックスが理由で、包含される研究はいずれも盲検で行われなかった。すべてのプレチスモグラフィーデータはBuxco機器によって自動的に記録した。
【0425】
統計分析
呼吸データを呼吸ごとに収集し、データ解析用に1分の時間ビンに平均した。投薬間の時間である指定の各取得期間について、呼吸数(f)、一回換気量(TV)、累積量(AV)、毎分換気量(MV)、吸気時間(Ti)、呼気時間(Te)、ピーク吸気流量(PIF)、ピーク呼気流量(PEF)、緩和時間(RT)、吸気終末休止期(EIP)、呼気終末休止期間(EEP)、デルタ量(DV)、50% TVでの呼気流量(EF50)、拒絶指数(Rinx)、補償(Comp)、エンハンスドポーズ(Penh)、休止期(PAU)、PEF速度(Rpef)、相対湿度(RH)および気温(Temp)を含む複数の換気パラメータに関する処理前ベースライン値からの変化パーセントを各コホートについて計算した。
【0426】
差異パーセントを計算するために、カスタマイズビジュアルベーシック再構築分析マクロを使用する規定の取得期間ごとの曲線下面積(AUC)およびピーク応答値を使用して、各パラメータを媒体と比較した。さらに、化合物による薬物誘発性呼吸抑制の逆転パーセントを、研究におけるすべての動物の平均処理前ベースラインとの比較による、すべての媒体(または未処理)動物から誘導される平均呼吸抑制を使用して計算した。
【0427】
結果
化合物(XXXVI)(0.1mg/kg/分)は、注入期間の終わり(t=38)までにMVのBIRD誘発性減少を100逆転させた。化合物(XXXVI)は、MV(図15)、TV(図16)、AV、Te、PIF、PEFおよびEEPに対するミダゾラムの効果を逆転させる効果を示したが、f(図17)、Ti、RT、EIP、dv、EF50、Rinx、Comp、Penh、PAU、Rpef、RHおよびTempに対しては明白な効果を示さなかった。静脈内ボーラス注射中に、すべての群における毎分換気量の小さな増大がしばしば見られたが、これは動物覚醒による注射人為現象と見なされ、換気に対する他の明らかな影響は示されなかった。
【0428】
潜在的有害事象をモニタリングしたが、試験用量での化合物(XXXVI)の投与後には挙動に対する有害な効果は観察されなかった。これらの実験の結果は、化合物(XXXVI)が、ラットにおいて試験用量でミダゾラム誘発性呼吸抑制を逆転させることおよび十分に耐容性を示すようであることを示した。
【0429】
実施例106
高炭酸ガス血症に対する化合物(XXXVI)の効果
一局面では、本研究の目的は、ラットにおいて高炭酸ガス血性換気応答(HCVR)に対する静脈内注入で投与される化合物(XXXVI)の効果を評価することにあった。
【0430】
滅菌水中20%ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストランである媒体を、予め秤量した化合物に加え、徹底的に混合することで透明溶液を得た。1.5mg/mLストックを作り出すことで注入量0.10mg/kg/分を得た。別の0.45mg/mLストックを作り出すことで注入量0.03mg/kg/分を得た。すべての化合物溶液および媒体を、pH試験紙を使用してNaOHまたはHCl溶液で滴定することで、pH 4〜8を示すように滴定した。
【0431】
投薬時250〜350gの雄Sprague-Dawleyラット(Harlan, Inc.)は、Harlanによって頸静脈カニューレを含むように外科的に調製されていた。温度/湿度補償(Epstein et al., 1980, J. Apply Physiol. 49:1107-1115)を備えたBuxco, Inc.の12室プレチスモグラフィーシステム(PLY 3223; 米国ノースカロライナ州ウィルミントン、Buxco, Inc)。Biosystem XAソフトウェアv2.11.1およびカスタマイズ12部位自動注入システム(Harvard装置、Instech, Inc)を使用。高炭酸ガス血症濃度(3% CO2、21% O2、残余は窒素)を与えるためにガス混合器(CWE Inc.)をこの実験に使用した。100% O2、CO2および窒素を収容する3つのタンクをガス混合器に取り付け、カスタマイズしたガス混合物を各プレチスモグラフに速度2L/分で供給した。
【0432】
ラット全身プレチスモグラフィーを使用することで毎分換気量および呼吸パターンを評価および定量化した。動物と室内との間の空気の交換から呼吸波形を作成した。この交換は空気量の変化を誘導することで呼吸波形を構成し、この変化は圧力トランスデューサーで測定した(Lomask M., 2005, "Respiration measurement in the whole body plethysmography," Buxco Inc.、http://www.buxco.com/downloads/LomaskWBP.pdfから検索)。また、大気の温度および湿度を、室内条件をサンプリングする温度および湿度プローブを使用して測定した。次に補償因子を決定し、標準化アルゴリズム(Epstein et al., 1980, J. Apply Physiol. 49:1107-1115)を使用して呼吸波形に適用することで呼吸条件を補償し、これをパラメータCOMPとして報告した。
【0433】
すべての動物を少なくとも1時間、または動物が不穏でなくなるまで(データ収集前に最大2時間)、プレチスモグラフィー室に順化させた。毎分換気量(MV)を、Biosystem XAソフトウェアによって一回換気量(TV)および呼吸数(f)の直接測定値から式MV = TV x fを使用して計算した。毎分換気量(mL/分)は、換気パフォーマンスを評価するための一般的なエンドポイントである。プロトコールは、化合物(XXXVI)の20分の注入としての投与と、それに続く化合物(XXXVI)注入に加えての3%高炭酸ガス血症に対する20分の曝露とを含んだ。20分の高炭酸ガス血症後、化合物(XXXVI)注入をさらに10分間続けることで化合物(XXXVI)の総注入時間を50分とした。各実験は、試験化合物(XXXVI)(0.03または0.10mg/kg/分)を受け取った6匹の動物対媒体を受け取った6匹の動物を含み、いずれも高炭酸ガス血症(3%)に曝露された。挙動に対する有害な効果について動物を連続的にモニタリングおよび観察した。各試験動物についてそのような発見を実験ノートに記録した。
【0434】
統計分析
呼吸データを呼吸ごとに収集し、データ解析用に1分の時間ビンに平均した。投薬間の時間である指定の各取得期間について、呼吸数(f)、一回換気量(TV)、累積量(AV)、毎分換気量(MV)、吸気時間(Ti)、呼気時間(Te)、ピーク吸気流量(PIF)、ピーク呼気流量(PEF)、緩和時間(RT)、吸気終末休止期(EIP)、呼気終末休止期間(EEP)、デルタ量(dV)、50% TVでの呼気流量(EF50)、拒絶指数(Rinx)、補償(Comp)、エンハンスドポーズ(Penh)、休止期(PAU)、PEF速度(Rpef)、相対湿度(RH)および気温(Temp)を含む複数の換気パラメータに関する処理前ベースライン値からのAUC変化パーセントを各コホートについて計算した。差異パーセントを計算するために、カスタマイズビジュアルベーシック再構築分析マクロを使用する規定の取得期間ごとの曲線下面積(AUC)およびピーク応答値を使用して、各パラメータを媒体と比較した(Lopotosky, S. Galleon Buxco Restructure tool, v5.2, 2008)。単一の独立型研究のすべてのデータ解析はこの再構築分析マクロを使用して行った(Lopotosky, S. Galleon Buxco Restructure tool, v5.2, 2008)。高炭酸ガス血症研究において、両方の投薬に関するすべての併合型データ解析をMV、TVおよびfのみについてGraphpad Prismで行った。さらに、群のピーク応答に対する高炭酸ガス血症曝露の直前のコホート平均に対する増大パーセントを計算した。併合型高炭酸ガス血症研究ではt=62〜t=67を使用した。
【0435】
結果および考察
化合物(XXXVI)の投与は、0.10mg/kg/分で未処理動物における呼吸を刺激したが、0.03mg/kg/分ではほとんどまたは全く効果がなかった。さらに、動物が化合物(XXXVI)を受け取った場合、高炭酸ガス血症(3% CO2)に対する曝露は、媒体処理のみに比べて用量依存的に増大したMV応答を生じさせた。静脈内0.03または0.1mg/kg/分での化合物(XXXVI)は、0.10mg/kg/分の比較的大きな用量では高炭酸ガス血症換気応答(HCVR)の増大を生じさせたが、0.03mg/kg/分では効果がなかった。0.03mg/kg/分群および媒体群はt=62からt=67までにHCVRの60%促進を生じさせた。0.10mg/kg/分は、化合物(XXXVI)のみによるMV上昇に加えて、同時点でのHCVR曝露中のMVの44%増大を示した。HCVRに対する0.03mg/kg/分での化合物(XXXVI)は、PIFのみに対して効果を生じさせ、f、TV、AV、MV、Ti、Te、PEF、RT、EIP、EEP、dv、EF50、Rinx、Comp、penh、PAU、Rpef、RHまたはTempの識別可能な変化を生じさせなかった。用量0.10mg/kg/分は、f、TV、AV、MV、Ti、Te、PIF、PEF、EIP、EF50、CompおよびRHに対して効果を示し、EEP、dV、Rinx、Penh、PAU、RpefおよびTempの識別可能な変化を生じさせなかった。これらのデータは、注入液として投与される化合物(XXXVI)が高炭酸ガス血症の換気効果を強化することで、急性低酸素血症時の換気を容易にすることができることを示唆している。さらに、試験用量での化合物(XXXVI)に関連する有害な臨床知見は存在しなかった。
【0436】
本明細書において引用されるすべての特許、特許出願および刊行物の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。特定の態様を参照して本発明を開示してきたが、当業者が、本発明の真意および範囲を逸脱することなく、本発明の他の態様および変形を考案することができることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、すべてのそのような態様および同等の変形を含むものと解釈されるように意図されている。
図1
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図2A
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図2B
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図3
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図4
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図5
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図6
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図7A
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図7B
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図7C
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図7D
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図8A
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図8B
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図8C
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図8D
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図9
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図10
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図11
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図12
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図13
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図14
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図15
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図16
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図17
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図18
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