特許第5908027号(P5908027)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5908027回転再生式熱交換器のための熱伝達シート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5908027
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】回転再生式熱交換器のための熱伝達シート
(51)【国際特許分類】
   F28D 19/04 20060101AFI20160412BHJP
【FI】
   F28D19/04 B
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-108278(P2014-108278)
(22)【出願日】2014年5月26日
(62)【分割の表示】特願2012-509814(P2012-509814)の分割
【原出願日】2010年3月12日
(65)【公開番号】特開2014-178109(P2014-178109A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2014年5月26日
(31)【優先権主張番号】12/437,914
(32)【優先日】2009年5月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514312572
【氏名又は名称】アルヴォス テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ARVOS Technology Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ダブリュー. バーミングハム
(72)【発明者】
【氏名】グレン ディー. マティソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ディー. シーボルド
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ジェイ. オボイル
【審査官】 藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】 特表平01−503557(JP,A)
【文献】 特表平09−508565(JP,A)
【文献】 特表2000−505187(JP,A)
【文献】 実開昭57−154874(JP,U)
【文献】 特開2004−093036(JP,A)
【文献】 特開昭61−250497(JP,A)
【文献】 実開平01−061593(JP,U)
【文献】 特開2003−050096(JP,A)
【文献】 特開2006−038304(JP,A)
【文献】 特表2007−510122(JP,A)
【文献】 特開昭59−009496(JP,A)
【文献】 特開2000−337789(JP,A)
【文献】 特開平11−248376(JP,A)
【文献】 特開平10−122781(JP,A)
【文献】 実開昭56−075590(JP,U)
【文献】 特開平09−126676(JP,A)
【文献】 特表平04−506996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスの流れの方向に対して平行な熱伝達シート(360)に沿って延伸し、隣接する熱伝達シート(360)との間に流路の一部を画定する複数のシート隔離部材(59)と、
互いに隣接する2つの前記シート隔離部材(59)の間に配置され、前記熱伝達シート(360)の全長(L)に亘り、前記シート隔離部材(59)に対して個々に増加した角度をなすことで、扇形に広がる脈部(376)によって形成される波状表面(368)
を備える
回転再生式熱交換器のための熱伝達シート。
【請求項2】
前記シート隔離部材(59)は畝部分(62)および平坦な部分(88)のうちの少なくとも一方を有する
請求項1に記載の熱伝達シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に説明される装置は、回転再生式熱交換器において見られるタイプの熱伝達シートに関する。
【背景技術】
【0002】
回転再生式熱交換器は、一般的には、加熱炉、蒸気発生器、もしくはガス処理装置から出て行く燃焼排ガスから熱を回収するために用いられる。従来の回転再生式熱交換器は、熱交換器を通過する加熱された燃焼排ガスの流れのための燃焼排ガス入口ダクトおよび燃焼排ガス出口ダクトを画定するハウジングの中に設置されるローターを有している。当該ハウジングはさらに、回収される熱エネルギーを受け取るガスの流れのための入口ダクトおよび出口ダクトの別のセットを画定する。当該ローターは、熱伝達シートを保持するためのバスケットもしくは枠を支持するための区画を画定する半径方向の仕切りもしくは隔壁をそれらの間に有している。
【0003】
熱伝達シートは、バスケットもしくは枠の中に積み重ねられる。典型的には、複数のシートが各々のバスケットもしくは枠の中に積み重ねられる。当該シートは、ガスの流れのためのシートの間の通路を画定するバスケットもしくは枠の範囲内において、空間を挟むような関係で接近して積み重ねられる。熱伝達要素のシートの例は、米国特許番号2,596,642、2,940,736、4,363,222、4,396,058、4,744,410、4,553,458、6,019,160、および5,836,379において開示されている。
【0004】
高温のガスは熱交換器の中を通過させられ、熱をシートに伝達する。ローターは回転するので、再生ガスの流れ(空気の側の流れ)は加熱されるシートの上に沿って導かれる。それによって、当該再生ガスは熱を与えられる。多くの例において、再生ガスの流れは、熱せられ加熱炉もしくは蒸気発生器へと供給される燃焼用空気から成る。以下、再生ガスの流れは、燃焼用空気もしくは単に空気として言及される。回転再生式熱交換器の他の形は、シートが固定されており、燃焼排ガスおよび再生ガスのダクトが回転する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一つの側面において、回転再生式熱交換器の中において有用性を有する熱伝達シートが説明される。ガスの流れは、熱伝達シートの先端から後端までの全長に渡る。熱伝達シートは、部分的に複数のシートを隔てる部材によって画定される。そのようなシートを隔てる部材は、例えば空気や燃焼ガスなどの熱伝達流体の流れの方向と実質的に平行に延伸する畝状の部材(または「V字形の部材」として知られる)、もしくは平らな部材である。シートを隔てる部材は、隣接する熱伝達シートの間のスペーサを形成する。熱伝達シートはまた、隣接するシートを隔てる部材の間を延伸する波状表面を有している。各々の波状表面は脈部(または「うねり」もしくは「ひだ」として知られる)によって画定されている。異なる波状表面の脈部は、シートを隔てる部材に対して角度Auで延伸する。角度Auは、波状表面の少なくとも一部分において異なっている。それによって、同じ熱伝達シートの上に異なった表面の幾何学的形状を与えている。角度Auはまた、各々の脈部において異なっており、その結果として連続的に表面の幾何学的形状が変化する。
【0006】
好ましい具体例の記述において説明される対象は、本願明細書の結論であるクレームにおいて特に指摘され、明確に主張される。上述の、そしてその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を以下のそれに伴う図面と組み合わせることによって明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、従来技術の回転再生式熱交換器において一部分を取り去った場合の斜視図である。
図2図2は、3つの従来技術の熱伝達シートを含んだバスケットの上面図である。
図3図3は、積み重ねられた構成を有する3つの従来技術の熱伝達のシート一部分の斜視図である。
図4図4は、従来技術の熱伝達シートの側面図である。
図5図5は、同じシートの上に2つの異なる表面の幾何学的形状を有する本発明にかかる一具体例に従った熱伝達シートの側面図である。
図6図6は、図5のVI−VI線矢視断面図としての熱伝達シートの一部の断面の正面図である。
図7図7は、図5のVII−VII線矢視断面図としての熱伝達シートの一部の断面の正面図である。
図8図8は、同じシートの上の2つの異なる表面の幾何学的形状の別の配置を示す熱伝達シートの一具体例の側面図である。
図9図9は、同じシートの上の3つ以上の異なる表面の幾何学的形状を示す別の熱伝達シートの側面図である。
図10図10は、シートの全長に渡り連続的に変化する表面の幾何学的形状を示す熱伝達シートのさらに別の一具体例の側面図である。
図11図11は、積み重ねられた関係における本発明にかかる3つの熱伝達シートの別の一具体例の一部の断面の正面図である。
図12図12は、積み重ねられた関係における3つの熱伝達シートの別の一具体例の一部の断面の正面図である。
図13図13は、同じシートの上に2つの異なる表面の幾何学的形状を有する本発明にかかる一具体例に従った熱伝達シートの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示されるように、回転再生式熱交換器は、一般的に参照番号10により指定され、ハウジング14の内側に設置されるローター12を有している。ハウジング14は、熱交換器10を通過する加熱された燃焼排気ガス36の流れを収容するための燃焼排気ガスの入口ダクト20および燃焼排気ガスの出口ダクト22を画定する。ハウジング14はさらに、熱交換器10を通過する燃焼用空気38の流れを収容するための空気の入口ダクト24および空気の出口ダクト26を画定する。ローター12は、熱伝達シート(または「熱伝達要素」としても知られる)のバスケット(枠)40を支持するための小区分17を画定する半径方向の仕切り16もしくは隔膜を有している。熱交換器10は、扇形板28によって空気の区域と排気ガスの区域とに分割される。扇形板28は、ローター12の上面および下面に隣接するハウジング14を横断するように延伸する。図1が単一の空気の流れ38を描写する一方で、3つの区域および4つの区域の構成のような、多数の空気の流れが収容されるかもしれない。これらは、多数の予め加熱された空気の流れを提供し、それらはそれぞれ異なった用途に用いられるかもしれない。
【0009】
図2において示されるように、シートバスケット40(以下、単に「バスケット40」と呼ぶ)の一つの例は、熱伝達シート42がその中に積み重ねられる枠41を有している。限られた数の熱伝達シート42しか示されていないが、バスケット40は典型的には熱伝達シート42で満たされる、ということは理解されるべきである。図2においてまた見られるように、熱伝達シート42は、バスケット40の範囲内で空間を保った関係において近接して積み重ねられる。その結果として、隣接した熱伝達シート42の間の通路44が形成される。運転されている間において、空気もしくは排気ガスは、通路44を通って流れる。
【0010】
図1および図2の両方に示されるように、加熱された排気ガスの流れ36は、熱交換器10のガスの区域を通るように仕向けられ、熱を熱伝達シート42に伝達する。熱伝達シート42は、その後、軸18の周りに回転して熱交換器10の空気の区域の所まで移動する。そこでは、燃焼用空気38が熱伝達シート42の上に沿って導かれ、そこで加熱される。
【0011】
図3および4においては、積み重ねられた状態の従来の熱伝達シート42が示されている。典型的には、熱伝達シート42は、1以上の畝50(または、「V字形の部材」としても知られる)および部分的には波打つような頂53によって画定された波状表面52を有するように形作られたスチールの平面部材である。波打つような頂53は、交互にうねるように(または、「波形」としても知られる)、上方および下方に延伸する。
【0012】
熱伝達シート42はまた、複数のより大きな畝50を有する。より大きな畝50は各々、畝の頂51を有しており、畝の頂51は一般的に等しい間隔で配置され、互いに隣接して積み重ねられた場合に隣接する熱伝達シート42の間の間隔が維持されるように機能する。そして、一緒になって、通路(図2の44)の側面を形成する。これらは、熱伝達シート42の間の空気もしくは排気ガスの流れを収容する。従来技術の熱伝達シート42において波状表面52を画定する波打つような頂53は、全て同じ高さである。図4において示されるように、より大きな畝50は、ローター(図1の12)を通過する空気もしくはガスの流れに対して予め決められた角度(例えば、0度)で延伸する。
【0013】
従来技術において波状表面52を画定する波打つような頂53は、より大きな畝に対して同じ角度Auで配置されている。それゆえ、「空気の流れ」と記されている矢印によって指定される空気もしくは排気ガスの流れに対して同じ角度を保っている。波状表面52は、他のものの間で、通路(図2の44)を通過して流れる空気もしくは排気ガスの中の乱れを増加させるように、そしてそれにより熱伝達シート42の表面の温度境界層を乱すように機能する。このようなやり方で、波状表面52は、熱伝達シート42と空気もしくは排気ガスとの間の熱伝達を促進する。
【0014】
図5乃至7に示されるように、新規な熱伝達シート60は、熱伝達流体(以下、「空気もしくは排気ガス」と呼ぶ)の流れの方向に対して実質的に平行な長さLを有しており、先端80から後端90まで延伸する。「先端」および「後端」という用語は、以下便宜的に使用される。それらは、「空気の流れ」と記され矢印によって指定されるシート60を縦断する熱い空気の流れに関連している。
【0015】
熱伝達シート60は、回転再生式熱交換器において従来技術の熱伝達シート42の代わりに用いられる。例えば、熱伝達シート60は、回転再生式熱交換器において用いられるために、バスケット40の中に積み重ねられ挿入されるかもしれない。
【0016】
熱伝達シート60は、そこにおいて形成されるシート隔離部材59を有する。シート隔離部材59は、シート60がバスケット40(図2)に積み重ねられる場合に、シート60の間の望ましい空間の距離に影響を与え、隣接する熱伝達シート60の間の流路61を形成する。シート隔離部材59は、熱伝達シート(図5のL)の長さ方向に実質的に沿って、そして熱交換器のローターを通過する空気もしくは排気ガスの流れの方向に実質的に平行に、間隔を保つような関係において延伸している。各々の流路61は、先端80から後端90まで隣接する畝62の間を通って、シート60の全長Lに沿って延伸している。
【0017】
図6および7に示される具体例において、シート隔離部材59は、畝62として示されている。各々の畝62は、第1の脈部64および第2の脈部64’によって画定される。第1の脈部64は、頂66’から外側に導かれる頂66(頂部)を画定している。そして、頂66’は、一般的に反対の方向にある第2の脈部64’によって画定されている。頂66と頂66’との間の一つの畝62の全体的な高さは、各々HLである。畝62の頂66と頂66’は、隣接する熱伝達シート60と係合し、隣接する熱伝達シートの間の間隔を維持する。熱伝達シート60は、一つの熱伝達シートの上の畝62が支持するための隣接する熱伝達シートの上の畝62の間の概ね半分に位置するように、配置される。
【0018】
2つの異なる種類の波形を単一のシートの上に設置する方法は今まで知られていなかったので、これは産業における重要な進歩である。本発明は、波形の区域の間を連結させたり溶接したりすることを要せずにそれを成し遂げた。
【0019】
シート隔離部材59は、シート60の間の望ましい間隔に影響を与え、隣接する熱伝達シート60の間の流路61を形成するために、その他の形をとるかもしれない、ということはまた熟考されることになる。
【0020】
図11および12において示されるように、熱伝達シート60は、平板な領域88を長手方向に延伸させる形状のシート隔離部材59を有するかもしれない。平板な領域88は、隣接する熱伝達シートの畝62に対して実質的に平行であり、均等に間隔を隔てられている。その隣接する熱伝達シートの畝62上に、隣接する熱伝達シートの畝62が配置される。畝62のように、平板な領域88は、熱伝達シート60の全長Lに実質的に沿って延伸する。例えば、図11に示されるように、シート60は、交互に現れる畝62および平板な領域88を有するかもしれない。もう一つの方法として、図12に示されるように、一つの熱伝達シート60は、全ての長手方向に延伸する平板な領域88を有するかもしれない。この場合、他の熱伝達シート60は、全ての畝62を有する。
【0021】
今度はまた図5乃至7に示されるように、いくつかの波状表面68および70は、シート隔離部材59の間の熱伝達シート60の上に配置される。各々の波状表面68は、シート隔離部材59の間の他の波状表面68に対して実質的に平行に延伸する。
【0022】
図6に示されるように、各々の波状表面68は、脈部(波形状もしくはひだ)72、72’によって画定される。各々の脈部72、72’は、図5において示されるように頂74、74’に沿って画定される方向において、熱伝達シート60に沿って延伸する。各々の波状表面68は、頂から頂までの高さがHu1である。
【0023】
図5および7に示されるように、各々の波状表面70は、シート隔離部材59の間の他の波状表面70と実質的に平行なように延伸している。各々の波状表面70は、他の脈部(波形状もしくはひだ)76’から反対の方向に突出している一つの脈部(波形状もしくはひだ)76を有している。各々の脈部76、76’は、各々の頂78、78’を有する流路61を部分的に画定する。そして、各々の脈部76、76’は、図6に示されるように、頂74、74’に沿って画定される方向において、熱伝達シート60に沿って延伸する。各々の波状表面70は、頂から頂までの高さがHu2である。
【0024】
波状表面68の脈部72、72’は、波状表面70の脈部76、76’とは異なった角度において延伸している。それは、シート隔離部材59に対してであり、各々は角度Au1および角度Au2によって示されている。
【0025】
シート隔離部材59は、一般的に熱伝達シート60における空気もしくは排気ガスの主たる流れの方向に対して平行である。図5に示されるように、波状表面68の流路は、シート隔離部材59の方向と実質的に平行に延伸している。そして、波状表面70の流路は、波形状の頂78として同じ方向において角度が付けられている。示されるように、もしAu1がゼロ度であるならば、この具体例におけるAu2は約45度である。対照的に、図4に示されるように、従来技術の熱伝達シート42における波状表面52は皆、隣接するシート隔離部材59に対して同一の角度Auで延伸する。
【0026】
ここで説明される角度は、実施例を示すためにのみ設けられている。本発明は、広い多様な角度を包含する、ということが理解されるべきである。
【0027】
図5(および図8)の波状表面68の長さL1は、熱伝達流体の流れ、望ましい熱伝達、その領域の位置などのような要素に基づいて選ばれるかもしれない。そこにおいては、硫酸、濃縮された物質、および粒子状物質が、熱伝達の表面にたまり、清掃のために望ましい煤煙ブロワの浸食が生じる。煤煙ブロワは、熱伝達シートを清掃するために用いられてきた。これらは高い圧力の空気もしくは蒸気の突風を、積み重ねられた要素の間の流路(図2の44、図6、7、11、12の61)に流し、熱伝達シートの表面から粒子の沈着を除去する。作動中において熱伝達の表面の上に形成されるであろう沈着物を除去することを助けるために、全てのもしくは一部分の沈着物が、熱交換器のローターを通過する空気もしくは排気ガス(図1の36、38)の流れの方向に実質的に平行な熱伝達シートの区域に位置するように、L1の距離を選択することが望ましいだろう。しかしながら、好ましくは、L1は熱伝達シート60の全長Lの3分の1未満、さらに望ましくは熱伝達シート60の全長Lの4分の1未満であるかもしれない。このことは、十分な量の波状表面70をもたらし、熱伝達流体の流れを乱流として発達させる。その結果として、乱流は、波状表面70の全長に渡り続くことになる。波状表面70は、運転条件の全ての範囲において耐えられるように十分に硬く作られるべきである。それには、熱伝達シート60に対する煤煙ブロワの噴流による清掃も含まれる。
【0028】
ここで説明される長さは、実施例を示すためにのみ設けられている。本発明が広い多様な長さおよび長さの比率を包含する、ということは理解されるべきである。
【0029】
一般的に、燃料中の硫黄の量が多いほど、最適な性能を発揮するためにより長いL1(およびL2、L3)が採用されるべきである。また、空気を予熱する機器からのガスの出口温度が低ければ低いほど、最適な性能を発揮するためにより長いL1(およびL2、L3)が採用されるべきである。
【0030】
再び図6および7を参照して、Hu1およびHu2は同じであるかもしれない、ということは熟考されるべきである。あるいは、Hu1およびHu2は異なるかもしれない。例えば、Hu1がHu2よりも短かもしれないが、Hu1およびHu2は両方ともHLよりも短い。対照的に、図4に示されるように、従来技術の熱伝達シート42における波状表面52は、皆同じ高さである。
【0031】
本発明者たちによる数値流体力学のモデリングは、図5の具体例が流路(図6および7の61)の範囲内におけるより深い位置に対してより高い煤煙ブロワの噴流の速度および運動エネルギーを維持することを許容する、ということを示した。それは、より良い清掃をもたらすことが予期される。
【0032】
図5の具体例は、煤煙ブロワの噴流によるより良い清掃を可能にすると思われ、もしくは潜在的に熱伝達の表面の上のより粘性の高い沈着物を清掃することを可能にすると思われる。なぜならば、波状表面68は、先端80へ向けられる噴流とより上手くその方向が揃っており、それにより流路(図6、7の61)に沿った煤煙ブロワの噴流のより大きな浸食を可能とするからである。
【0033】
さらに、波状表面68の形状が熱伝達シート60の間のより良い見通し線を提供する場合、ここで説明される熱伝達シートは赤外線(ホットスポット)探知器とより一貫性のあるものとなる。
【0034】
図5の具体例は、煤煙ブロワ試験において振動に対して影響を受けにくいことを証明した。一般的に、熱伝達シートの振動は望ましくない。なぜなら、それはシートの過剰な変形をもたらすからである。それに加えて、それはシートが互いに擦れて、それゆえシートの有効寿命の減少をもたらすためである。波状表面68の方向は実質的に煤煙ブロワの噴流(空気の流れ)の方向と揃っているので、煤煙ブロワの噴流の速度および運動エネルギーは、流路(図6および7の61)に沿ったより深い位置に対して失われずに保持されている。これは、より多くのエネルギーが熱伝達の表面の上の沈着物を除去するために利用可能であることをもたらす。
【0035】
図8は、3つの表面の幾何学的形状を組み合わせる熱伝達シート160の別の具体例を示している。熱伝達シート60に類似したやり方において、熱伝達シート160は、一連のシート隔離部材59を間隔を置いて有している。その一連のシート隔離部材59は、長手方向に延伸し、熱交換器を通過する空気もしくは排気ガスの流れの方向に対して実質的に平行である。
【0036】
熱伝達シート160はまた、波状表面68および70を有している。ここで、波状表面68は、熱伝達シート160の先端80および後端90の両方の上に配置されている。図6乃至8において示されるように、波状表面68の脈部72は、シート隔離部材59に対して角度Au1によって表現される第1の方向へ延伸している。ここで、Au1はゼロである。なぜなら、シート隔離部材59は、脈部72と平行だからである。波状表面70の脈部76は、シート隔離部材59に対して第2の方向Au2において延伸している。
【0037】
しかしながら、本発明は、これによって限定されるものでなく、シート60の後端90における波状表面68は、先端80における波状表面68と異なるように角度を付けられているかもしれない。波状表面68の高さもまた、波状表面70の高さと比較して異なるかもしれない。例えば、後端90における波状表面68の長さL3と先端80における波状表面68の長さL2との和は、熱伝達シート60の長さLの2分の1よりも短い。好ましくは、それは、熱伝達シート60の全長Lの3分の1以下である。図8の熱伝達シート160が、例えば、用いられるかもしれない。そこにおいては、煤煙ブロワは先端80および後端90の両方に向けられているかもしれない。
【0038】
本発明の熱伝達シートは、各々の流路61の長さに沿っていくつかの異なる数の表面の幾何学的形状を有するかもしれない。例えば、図9は、3つの異なる表面の幾何学的形状を組み合わせた熱伝達シート260を描写している。熱伝達シート60および160に類似したやり方で、熱伝達シート260は一定の間隔でシート隔離部材59を有している。このシート隔離部材59は、長手方向でありかつ熱交換器のローターを通過する空気もしくは排気ガスの流れの方向に対して平行な方向に延伸し、隣接するシート260の間の流路61を画定する。
【0039】
熱伝達シート260はまた、波状表面68、70、および71を有する。ここで、波状表面68は、先端80の上に配置されている。示されるように、波状表面68の脈部72は、角度Au1によって代表される第1の方向(示されるように、例えば、シート隔離部材59に対して平行)に延伸する。波状表面70の脈部76は、シート隔離部材59に対して角度Au2の第2の方向において、熱伝達シート260の一部分に渡って延伸している。そして、波状表面71の脈部73は、シート隔離部材59に対して角度Au3の第3の方向において、熱伝達シート260の一部分に渡って延伸している。ここで、Au3は、Au2やAu1と異なっている。例えば、Au3は、シート隔離部材59に対してAu2とは反対側の(反射するような)角度であるかもしれない。ここにおいて開示される他の具体例と同じように、波状表面68、70、および71の高さHu1およびHu2は、異なっているかもしれない。
【0040】
図示されるように、波状表面70および71は、熱伝達シート260に沿って交互に行ったり来たりする。それによって、熱伝達流体が流れるに従ってその乱れが増加する。流体の乱れは熱伝達シート260に対してより長い時間だけ接触することにより生じ、それゆえ熱伝達を促進する。旋回流はまた、流れている流体を混合するのに役立ち、より一様な流れの温度を提供する。
【0041】
この乱流は、最小の圧力降下を伴って熱伝達シート60の熱伝達率を高めると信じられている。一方で、伝達される総熱量を著しく高める。
【0042】
図10に示されるように、熱伝達シート360は、複数の脈部376に沿って連続的に変化する表面の幾何学的形状を組み入れる。熱伝達シート60、160、および260に類似するやり方で、熱伝達シート360は間隔を置いてシート隔離部材59を有する。このシート隔離部材59は、長手方向でありかつ熱交換器のローターを通過する空気もしくは排気ガスの流れの方向に実質的に平行な方向に延伸し、隣接するシート360の間の図6および7の流路61などのような流路を画定する。
【0043】
図6、7、11、および12の流路61に類似する)流路は、波状表面368の脈部376の下のシート隔離部材59の間に設けられる。脈部376は、先端80から後端90までのシート360の全長Lに渡り、シート隔離部材59に対して徐々に角度を増していくようになる。この構成は、従来技術の設計と比較して、煤煙ブロワの噴流が先端80から流路のより深い距離まで浸食することを可能にする。
【0044】
この設計はまた、後端90の近くにおいてより大きな熱伝達および流体の乱れを披瀝する。波状表面368における漸進的な角度の変化は、異なる角度の波状表面に対して鋭く遷移することの必要性を回避することができる。一方、今までのものと同様に、波状表面が煤煙ブロワの噴流と協力して、より深い浸食およびより優れた清掃を可能にすることができる。波状表面368の高さはまた、熱伝達シート360の全長Lにそって変化するかもしれない。
【0045】
図11は、同じ参照番号を伴った部分が図6および7において説明されたものと同じ機能を有する代替的な具体例を示している。この具体例において、平板な部分88は頂66および66’と接触しており、各々のシート隔離部材の左側および右側の上の流路61の間のより効果的な密封を生み出している。流路は、「閉じた流路」として言及される。
【0046】
図12は、同じ参照番号を伴った部分が前の図面において説明されたものと同じ機能を有する別の代替的な具体例を示している。この具体例は、シート隔離部材59が中央の熱伝達シートの上にのみ設けられているという点において、図11と異なる。
【0047】
図13は、同じシート上に2つの異なる表面の幾何学的形状が配置された別の例を示す熱伝達シートの上面図である。前の図面のものと同じ参照番号が付されている部分は、同じ機能を有する。この具体例は、図5のものと類似している。この具体例において、隣接する波状表面70、79は、シート隔離部材59に関して反対側となる角度を付けられた頂78、81を有する。波のような頂78は、シート隔離部材59に対して角度Au2を有する。波のような頂81は、シート隔離部材59に対して角度Au4を有する。
【0048】
しかしながら、図13は、次のことを図示する目的で用いられる。すなわち、本発明は、互いに反対側に並べられた脈部の角度を伴って各々方向付けられた隣接する波のような平行な脈部の区域を有する、ということは記述されるべきである。
【0049】
本発明が例示的な具体例に関して説明されてきた一方で、本発明の技術的思想の範囲内において様々な変形例が作られ、また各要素が他の異なる要素によって代替され得るということが、当業者によって理解されるだろう。それに加えて、特定の装置、状況、もしくは材料に当てはめるために、本発明の技術的思想の範囲内で、多くの修正が行なわれ得ることが、当業者によって理解されるだろう。それゆえ、本発明は、本発明を実行するために熟考されたベストモードとして開示された特定の具体例に限定されるものではない、ということが意図されている。また、本発明は添付されているクレームの範囲内に含まれる全ての具体例を含むだろう、ということも意図されている。
【符号の説明】
【0050】
10 回転再生式熱交換器、 12 ローター、 14 ハウジング、 16 仕切り、 17 小区分、 18 軸、 20 燃焼排気ガスの入口ダクト、 22 燃焼排気ガスの出口ダクト、 24 空気の入口ダクト、 26 空気の出口ダクト、 28 扇形板、 36 燃焼排気ガス、 38 燃焼用空気、 40 バスケット、 42 熱伝達シート、 44 熱伝達シートの間の通路、 50 畝、 51 頂、 52 波状表面、 53 頂、 59 シート隔離部材、 60 熱伝達シート、 61 流路、 62 畝、 64 脈部、 64’ 脈部、 66 頂、 66’ 頂、 68 波状表面、 70 波状表面、 72 脈部、 72’ 脈部、 74 頂、 74’ 頂、 76 脈部、 76’ 脈部、 78 頂、 78’ 頂、 79 波状表面、 80 先端、 81 頂、 88 平板な領域、 90 後端、 160 熱伝達シート、 260 熱伝達シート、 360 熱伝達シート、 368 波状表面、 376 脈部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図13