特許第5908075号(P5908075)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5908075-内燃機関及び内燃機関の駆動方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5908075
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】内燃機関及び内燃機関の駆動方法
(51)【国際特許分類】
   F02B 37/00 20060101AFI20160422BHJP
   F02B 37/18 20060101ALI20160422BHJP
   F02M 26/02 20160101ALI20160422BHJP
   F02M 26/00 20160101ALI20160422BHJP
【FI】
   F02B37/00 302F
   F02B37/00 400C
   F02B37/18 A
   F02M25/07 570P
   F02M25/07 550J
   F02M25/07 550R
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-517858(P2014-517858)
(86)(22)【出願日】2012年6月27日
(65)【公表番号】特表2014-520996(P2014-520996A)
(43)【公表日】2014年8月25日
(86)【国際出願番号】FI2012050666
(87)【国際公開番号】WO2013004898
(87)【国際公開日】20130110
【審査請求日】2015年2月3日
(31)【優先権主張番号】20115705
(32)【優先日】2011年7月1日
(33)【優先権主張国】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】503129903
【氏名又は名称】ワルトシラ フィンランド オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100103779
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 定雄
(72)【発明者】
【氏名】ベイヤール,マティアス
(72)【発明者】
【氏名】デルネリ,ディエゴ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレンテ,リッカルド
(72)【発明者】
【氏名】オステル,アンデルス
【審査官】 川口 真一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−284763(JP,A)
【文献】 特開2008−196419(JP,A)
【文献】 特開2007−309298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 37/00
F02B 37/18
F02M 26/00−26/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入ガス導管システム、及び排ガスシステムと;
第1ターボチャージャユニットであって、タービン部が前記排ガスシステムに接続され、コンプレッサ部がエンジンの排ガスのエネルギーを利用することにより酸素含有燃焼ガスを加圧するために前記流入ガス導管システムに接続されている、第1ターボチャージャユニットと;
第2ターボチャージャユニットであって、タービン部が、前記排ガスシステムに接続され、前記タービン部の流入口が前記第1ターボチャージャユニットの前記タービン部と並列して接続され、コンプレッサ部が、流入口が前記排ガスシステムに接続され、出口が排ガス再循環路システムを介して前記流入ガス導管システムに接続されており、前記コンプレッサ部が、エンジンの排ガスのエネルギーを利用して再循環される排ガスの一部を加圧するように設けられ、前記第2ターボチャージャユニットのタービン部の流入口は第1制御バルブを介して前記排ガスシステムに接続されている、第2ターボチャージャと;
を有し、
前記排ガス再循環路システムは、前記第2ターボチャージャユニットのコンプレッサ部の上流側から前記コンプレッサ部の下流側に延びる制御回路を有し、前記制御回路は第2制御バルブが設けられ、前記制御回路を経て前記コンプレッサ部の下流側から前記コンプレッサ部の上流側に圧縮ガスの制御された流量が再循環される、
ことを特徴とする
内燃機関。
【請求項2】
前記排ガス再循環路システムは、前記第2ターボチャージャユニットのコンプレッサ部の出口と前記流入ガス導管システムとの間に設けられたバルブを有していることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
【請求項3】
前記排ガス再循環路システムは、前記コンプレッサ部の上流側に設けられた第1ガス冷却ユニットを有していることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
【請求項4】
前記制御回路に第2ガス冷却ユニットが設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の内燃機関。
【請求項5】
前記エンジンは、前記エンジンの負荷が増大する間、前記第1制御バルブを絞るようにした制御システムが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
【請求項6】
前記第1ターボチャージャユニットは、廃棄ゲートが設けられ、前記制御システムは、前記廃棄ゲートが閉じられている時、エンジンの負荷が増大する間は、前記第1制御バルブを絞るようにしたことを特徴とする、請求項5に記載の内燃機関。
【請求項7】
前記第1ターボチャージャユニットのタービン部と前記第2ターボチャージャユニットのタービン部は前記排ガスシステムに対して並列していることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
【請求項8】
前記第1制御バルブは絞り弁であることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
【請求項9】
燃焼空気が流入ガス導管を通してエンジンに導入され、前記空気は第1のターボチャージャユニットにより、流入するようにされたエンジンの排ガスのエネルギーと排ガスシステムを利用してスーパーチャージされ、調整可能な排ガスの量が前記流入ガス導管に再循環されてエンジンの燃焼プロセスに戻される内燃機関の駆動方法であって、前記排ガスの再循環は、第2ターボチャージャユニットに支援され、前記エンジンの排ガスは、二つの部分流に分かれ、第1部分流は第1ターボチャージャユニットのタービン部分に導かれ、第2部分流は第2ターボチャージャユニットのタービン部分に導かれ、
前記第2ターボチャージャユニットの駆動は、前記第2ターボチャージャユニットのタービン部の流入口と前記排ガスシステムの間に設けられた第1制御バルブの絞り効果を制御することにより、前記第2部分流の流量を制御することにより制御され、
前記第2ターボチャージャユニットのコンプレッサ部の駆動は、前記コンプレッサ部の上流側から下流側へ延びる制御回路を介して、前記コンプレッサ部の流入口に戻る制御された量の圧縮ガスを導くことにより制御されることを特徴とする、
内燃機関の駆動方法。
【請求項10】
前記第1ターボチャージャユニットの出力は、前記第2ターボチャージャユニットのタービン部への第2部分流の流量を一時的に絞ることにより一時的に増加されることを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の駆動方法。
【請求項11】
前記第2ターボチャージャユニットのタービン部への前記第2部分流の流量は、前記第2ターボチャージャユニットの回転速度を所定レベルに維持するように制御される、請求項9又は10に記載の内燃機関の駆動方法。
【請求項12】
前記排ガスの再循環は、前記第2部分流の流量を絞る間、一時的に遮断されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の内燃機関の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
【0002】
本発明は、流入ガス導管システム及び排ガスシステムと;
第1ターボチャージャユニットであって、そのタービン部分が前記排ガスシステムに接続して設けられ、酸素含有燃焼ガスを前記エンジンの排ガスのエネルギーを利用して加圧するため、そのコンプレッサ部分が前記流入ガス導管システムに接続して設けられている第1ターボチャージャユニットと、
第2ターボチャージャユニットであって、そのタービン部が前記排ガスシステムに接続され、そのタービン部の流入口が前記第1のターボチャージャユニットのタービン部とコンプレッサ部と並列に接続され、そのコンプレッサ部の流入口は、前記排ガスシステムと接続して設けられ、その出口は前記流入ガス導管システムに排ガス循環路システムを介して接続され、前記コンプレッサ部は、前記エンジンの排ガスエネルギーにより、循環される排ガス部分を加圧するように設けられている第2ターボチャージャユニットを、
備えている内燃機関(エンジン)に関する。
【0003】
本発明は、燃焼空気が流入ガス導管を通してエンジンに導入され、前記空気は第1のターボチャージャユニットにより、流入するようにされたエンジンの排ガスのエネルギーと排ガスシステムを利用してスーパーチャージされ、調整可能な排ガスの量が前記流入ガス導管システムに再循環されてエンジンの燃焼プロセスに戻される内燃エンジンの駆動方法に関し、この方法においては、排ガスの再循環は、第2ターボチャージャユニットに支援され、エンジンの排ガスは、二つの部分流に分かれ、第1部分流は第1ターボチャージャユニットのタービン部分に導かれ、第2部分流は第2ターボチャージャユニットのタービン部に導かれる、内燃エンジンの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0004】
ターボチャージャは内燃エンジンの吸気口に周囲圧力より高い圧力で空気を供給するものとして良く知られている。
【0005】
通常、ターボチャージャはタービンハウジング内の回転軸上に設けられた排ガス駆動タービンホイールを有している。このタービンホイールの回転はコンプレッサハウジング内の前記軸の他端に設けられたコンプレッサホイールを回転させる。このコンプレッサホイールはエンジンの吸気マニホルドに対して圧縮空気を生成し、これによりエンジンの出力を増加させる。ターボチャージャの運転の制御を容易にするため、タービンは固定形状のタイプとする、或いは、形状が変化するタイプとすることができる。形状が変化するタイプのタービンは、固定形状タイプのものと比べ、変化するエンジンの要求に合うようにタービンの出力を変えることができるように、流入通路のサイズ、即ち、機能をタービンに導入されるガスを制御するために変えることができる点において異なる。
【0006】
内燃エンジンの運転の間、酸化窒素(NOx)が形成される。NOxはエンジン内の燃焼過程において酸素と窒素の存在の下での高温状態により生成される。排ガスに対する要求に適合するため、排ガス循環システム(EGR)が利用することができ、ここでは、エンジンの排ガスの一部がエンジンの燃焼室に再循環して戻される。これは、典型的には、排気マニホルドからの排ガスの一定量をエンジンの流入マニホルドに向けることにより達成される。これは、通常は外部再循環と呼ばれている。再循環された排ガスは燃焼の間に生成された温度ピークを低くする。NOxの生成は温度ピークの増加と共に増加するため、排ガスの再循環は望ましくないNOxの生成量を減少させる。ターボチャージャは、EGRシステムの一部を形成することができる。
【0007】
例えば、US 2010/122530A1にそのようなシステムが開示されている、ターボチャージャを有するエンジンのためのEGRシステムは、主ターボチャージャーに同時に作動する第2ターボチャージャーを有している。ここではEGRターボチャージャーとして参照される第2ターボチャージャーは、エンジンの排気の一部によって駆動されるタービン部分を有している。ターボチャージャのコンプレッサ部分が、排ガスを加圧した後にエンジンの吸気マニホルドにエンジンの排ガスの一部を供給するように設けられる。このように、EGRターボチャージャのタービン部分がEGRターボチャージャのコンプレッサ部分を駆動し、EGRターボチャージャがエンジンの排ガスの一部をエンジンの吸気口に供給する。
【0008】
EP2196659A1, EP2330287A1, EP2330287A1, EP0740065A1 及びEP0620365A1は、EGRターボチャージャを備える装置を開示している。
【0009】
EGRターボチャージャ手段による排気ガスの再循環に関する問題は、EGRターボチャージャはエンジンの主ターボチャージャユニットにおいいて全く同一のエネルギー源を使用し、したがって、その運転の制御はエンジンの主ターボチャージャに影響を与えるといことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、全体のチャージシステムの有利な運転を与える排ガスリサイクルターボチャージャを有するターボチャージド内燃ピストンエンジンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は実質的に以下の内燃エンジン、即ち、
流入ガス導管システムと排ガスシステムと;
第1ターボチャージャユニットであって、そのタービン部が前記排ガスシステムに接続して設けられ、酸素含有燃焼ガスを前記エンジンの排ガスのエネルギーを利用して加圧するため、そのコンプレッサ部が前記流入ガス導管システムに接続して設けられている第1ターボチャージャユニットと、
第2ターボチャージャユニットであって、そのタービン部が前記排ガスシステムに接続され、そのタービン部の流入口が前記第1のターボチャージャユニットのタービン部とコンプレッサ部と並列に接続され、そのコンプレッサ部の流入口は、前記排ガスシステムと接続して設けられ、その出口は前記流入ガス導管システムに排ガス循環路システムを介して接続され、前記コンプレッサ部は、前記エンジンの排ガスエネルギーにより、循環される排ガス部分を加圧するように設けられ、前記第2ターボチャージャユニットのタービン部の流入口は第1制御バルブを介して排ガスシステムに接続される、第2ターボチャージャユニットを、
備えている内燃エンジンによって達成される。
【0012】
排ガス再循環路システムは前記第2ターボチャージャユニットコンプレッサ部の上流側からコンプレッサ部の下流側へ延びる制御回路を有し、その制御回路には第2制御バルブが設けられていることが特徴的である。
【0013】
これにより、排ガスからの第2ターボチャージャへの部分流の流量が制御される。特に、第1ターボチャージャへの排ガスの流れは第1制御バルブを一時的に絞るこにより最大となる。
【0014】
制御回路により、特に第1制御バルブが締められたときは、第2ターボチャージャユニットが必要とする出力を最小とすることができる。
【0015】
本発明の一実施例によれば、排ガス再循環路システムは、第2ターボチャージャユニットのコンプレッサ部の出口と流入ガス導管システムとの間に設けられたバルブを備えている。バルブ手段により、再循環は制御され、或いは、完全に遮断することができる。
【0016】
本発明の一実施例によれば、排ガス再循環路システムは、コンプレッサ部の上流に設けれた第1ガス冷却器を備えている。
【0017】
本発明の一実施例によれば、制御回路は第2ガス冷却器を備えている。第2ガス冷却器により、制御回路内を流れるガスの温度が制御される。
【0018】
本発明の一実施例によれば、エンジンの制御システムはエンジンの負荷が増加している間は第1制御バルブを絞ることができるように設けられる。
【0019】
本発明の一実施例によれば、第1ターボチャージャユニットにはウェスト-ゲート(廃棄ゲート)が設けられ、また、エンジンには、エンジンの負荷が増加して居る間及びウェストゲートが閉じられているとき、第1制御バルブを絞るように制御システムが設けられている。
【0020】
本発明の一実施例によれば、第1ターボチャージャユニットのタービン部と第2ターボチャージャユニットのタービン部は排ガスシステムに並列に配置される。
【0021】
本発明の目的は、また、以下の駆動方法、即ち、燃焼空気が流入ガス導管を通してエンジンに導入され、前記空気は第1のターボチャージャユニットにより、流入するようにされたエンジンの排ガスのエネルギーと排ガスシステムを利用してスーパーチャージされ、調整可能な排ガスの量が前記流入ガス導管システムに再循環されてエンジンの燃焼プロセスに戻される内燃エンジンの駆動方法に関し、この方法においては、排ガスの再循環は、第2ターボチャージャユニットによって支援され、エンジンの排ガスは、二つの部分流に分かれ、第1部分流は第1ターボチャージャユニットのタービン部に導かれ、第2の部分流は第2ターボチャージャユニットのタービン部に導かれ、第2ターボチャージャユニットの駆動が、第2ターボチャージャユニットのタービン部の流入口と排ガスシステムとの間に設けられた第1制御バルブの絞り効果を制御することにより第2部分流れの流量を制御することにより制御される、
内燃エンジンの駆動方法によって達成される
【0022】
第2ターボチャージャのコンプレッサ部の駆動が、圧縮ガスの制御された量を、コンプレッサ部の上流からコンプレッサ部の下流に連絡する制御回路を介して、コンプレッサ部の流入口側に戻すことにより制御されることが特徴的である。
【0023】
本発明の一実施例によれば、第1ターボチャージャユニットの出力は、第2ターボチャージャユニットのタービン部への第2部分流の流量を一時的に絞ることにより、一時的に増加される。
【0024】
本発明の一実施例によれば、第2ターボチャージャユニットのタービン部に流れる第2部分流の流量が、第2ターボチャージャの回転速度を現在レベルに維持するように制御される。排ガスの再循環は、第2部分流れの流量を絞っている間は一時的に遮断される。
【0025】
本発明は、エンジンの出力が増加しているときの過渡的の運転フェーズに関連するとき特に有利である。
【0026】
以下に、本発明は添付の例示的概略図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】 本発明の実施例による内燃エンジンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明の一実施例による内燃エンジン1を概略的に示す図である。このエンジンは複数のシリンダー4が整列して設けられている本体2を有している。エンジンは、更に、エンジン1の各シリンダー4の流入チャンネル8に接続される流入ガス導管システム6を有している。流入ガス導管システムは、流入ガス、典型的には空気、をエンジンの燃焼チャンバに移送する。エンジンは、また、排ガスシステム10と排ガスシステム10を流入ガス導管システム6に接続する排ガス再循環路12システムを有している。
【0029】
図1の実施例においては、流入ガス導管システム6は、第1に、そこを通して燃焼プロセスに必要な酸素含有ガスがエンジンの各シリンダーに分配される燃焼ガスマニホルド14を有する。典型的には、燃焼ガスは空気であるが、本発明によるエンジンの運転は必要とされるいかなる酸素含有ガスによっても実行されることを留意すべきである。各シリンダー4、即ちエンジンには、流入チャンネル24を有し、燃焼ガスマニホルドをシリンダーに接続している。燃焼ガスマニホルド14はターボチャージャユニット20のコンプレッサ部18の出口16に接続されており、ここでは、第1ターボチャージャユニットと呼ばれる。また、コンプレッサ部の下流で燃焼ガスマニホルド14の上流に燃焼ガス冷却器22が設けられると有利である。図1において、ターボチャージャユニットは1−ステージシステムとして示されているが、ターボチャージャユニット、即ち、タービン部及び/又はコンプレッサ部は複数ステージであってもよい。
【0030】
排ガスシステム10は、排気マニホルド26を有し、そこから、排ガス通路28がターボチャージャユニット20のタービン部32の流入口まで延びる。ターボチャージャのタービン部32とコンプレッサ部18は互いに、タービン部によってコンプレッサ部を作動させるような周知の方法により接続されている。
ここでは、タービン部には廃棄ゲート32’が設けられている。
【0031】
排ガス再循環路システム12は、排ガス路システム10を流入ガス導管システム6に接続し、それにより、エンジンの排ガス流の一部をエンジンに再循環するようにしている。排ガス再循環路システム12は、排ガス再循環マニホルド34を有し、排ガス再循環マニホルド34は、排ガス再循環マニホルドから各流入チャンネル8に延びるようにして設けられた分岐管36により、エンジンのシリンダーの各チャンネル8に分離して接続される。このようにして、本発明によれば、再循環排ガス流が副流に分割され、それぞれが個々の流入チャンネル8に導入されるようにして、再循環される排ガスと新鮮な燃焼ガスが流入チャンネル8内で最速の状態で混合される。
【0032】
このように、本発明の実施例による流入ガス導管システムにおいては、シリンダーへの流入チャンネルは、流入ガス導管システム6への第1接続部と排ガスシステム10への第2接続部を有する。流入チャンネル8には、更に、排ガス再循環路システム12への第3接続部を有している。
【0033】
本実施例による分岐管には制御可能な流入部が設けられる。本発明の他の実施例によれば、固定された形状を持つ流入部を有している。
【0034】
オン/オフバルブ38が排ガス循環路システム12に設けられ、必要なときにはバルブを閉じて再循環を停止させることができる。
【0035】
本発明によれば、排ガス循環路システム12に第2ターボチャージャユニット40が設けられ、エンジンの排ガスエネルギーを利用して排ガスの再循環部分を加圧するようにしている。このように、排ガスの再循環部分の圧力は、流入チャンネル8内で少なくとも酸素含有燃焼ガスのレベルの圧力となる。本発明の作動においては、燃焼用ガスは流入ガス導管を通してエンジンに導入され、そのガスは、流入するようにしたエンジンの排ガスのエネルギーと排ガスシステムを利用して第1ターボチャージャユニットでスーパーチャージ(過給)され、また、排ガスの制御された量は流入ガス導管システムに再循環されてエンジンの燃焼プロセスに戻される。排ガスの再循環は第2ターボチャージャによって支援される。
【0036】
第2ターボチャージャユニット40は、タービン部42を有し、このタービン部42は、第1ターボチャージャユニット20に第1分流が導入されている間、エンジンの排ガスの第2分流により駆動される。したがって、エンジンの排ガスは二つに分流され、その第1分流は第1ターボチャージャユニットのタービンに導かれ、第2分流が第2ターボチャージャユニットのタービン部に導かれる。排ガス路28には、分岐管28’が設けられ、この分岐管28’は排ガスマニホルド26を第2タービン部42、即ち、その流入口に接続する。タービン42を通過したエンジンの排ガスの第2分流は第1ターボチャージャユニット20のタービン部32の下流側に戻される。排ガスの一部を専用の出口管を通して排出することも可能である。第2ターボチャージャーユニット40のタービン部42を流れる排ガスの第2分流の流量を制御するために設けられる第1制御バルブ48が存在する。ここでは、バルブ48は分岐管28’に対して設けられる。制御は第1制御バルブの絞りを調整することにより実行される。これは第2ターボチャージャユニットの駆動の正確な制御と循環する排ガスの正確な制御を可能にする。このバルブは、タービン部42を通して流れるガス流の絞り効果を与えるものであれば、当業者において知られているいかなるバルブでもよい。
【0037】
第2ターボチャージャユニット40のコンプレッサ部44は、また、エンジンの排ガスを受け入れるエンジンの排気マニホルド26に接続されている。少なくとも一つのコンプレッサ部44の出口は、排ガス再循環路システム12によって流入ガス導管システム6に接続されている。コンプレッサ部の流入口はエンジンの排気マニホルド26に接続されている。排ガス再循環路システム12は、高温ガス煤塵物質フィルターのようなガス清浄装置50を備えることができる。更に、本発明の一実施例によれば、排ガス再循環路システム12は、図1のガス清浄装置の下流で、ガスの流れ方向におけるコンプレッサ部44の前に第1冷却ユニット52を備えることができる。種々の状態におけるガス流の方向は図の矢印により示されている。
【0038】
更に、本発明の一実施例によると、排ガス再循環路システム12は、第2ターボチャージャユニットの上流側からコンプレッサ部44の下流側に延びる制御回路56を備えている。この実施例においては、制御回路56は第1ガス冷却ユニット52の上流側に接続されている。この制御回路には、制御回路内を循環するようにされたガス流の部分を制御するように第2バルブ46が設けられている。即ち、制御回路56は、コンプレッサ部44への再循環路を形成している。第2ターボチャージャユニットのコンプレッサ部を有する制御回路と第1制御バルブ48の動作の制御によって、排ガスの再循環が極めて小さいか、或いは完全に遮断される場合にも、第2ターボチャージャユニット回転速度が所望のレベルに維持される。制御回路が開のとき、コンプレッサ部は最小のエネルギーで所望の速度で回転することができる。また、回転速度が保たれているときは、必要な場合は、通常運転状態に迅速に到達させられる。このことは、過渡的な状態においては特に有利である。
【0039】
本発明の一実施例によれば、エンジンは過渡領域において、第2ターボチャージャユニット40のタービン部への第2分流の流量を一時的に絞ることにより、第1ターボチャージャーユニット20の出力が一時的に増加するようにエンジンが駆動される。したがって、最大の排気ガスの流量と圧力が第1ターボチャージャのタービン部に分配されるようにすることができる。
【0040】
本発明の他の実施例によれば、排ガスの再循環が生じないようにバルブ38を一時的に閉じることにより、第1ターボチャージャユニット20の出力は増加される。同時に、第2ターボチャージャユニット40のタービン部への第2分流の流量はバルブ48によって絞られる。更に、コンプレッサ部44の上流側とコンプレッサ部44の下流側とを連通するようにバルブ46を開とすることができる。したがって、圧縮ガスの制御された流量が制御回路56を経てコンプレッサ部の流入口部に再循環される。バルブ38が閉じられている間、第2ターボチャージャユニットの回転速度を所定のレベルに保つように第1バルブ48は制御される。このように、第2ターボチャージャは必要に応じて容易に利用できる。
【0041】
排ガス再循環路システム12は、更に、コンプレッサ部44と排ガス再循環マニホルド34の間にガス冷却ユニット54を備えている。
【0042】
これまで、本発明を現時点において最も好ましいと考えられる実施例と関連して述べてきたが、本発明は記載された実施例に限定されず、その態様の種々の組み合わせや改変、及びクレームに特定される本発明の範囲内に含まれる種々の応用をカバーすることを意図するものであることが理解されるべきである。例えば、本発明は、例えば、オットー又はディーゼルサイクルのような、種々のサイクルで駆動する2ストローク又は4ストロークエンジンに好適に適用できる。エンジンの形態はイン−ラインエンジンからVエンジンのように種々変化させることができる。前述の全ての実施例に関連して述べられた詳細な事項は、その組み合わせが適用可能であれば他の実施例においても使用できる。
図1