(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1つまたは複数のパラメータを観測する前記ステップは、近接するノードから移動するデバイスから、ある期間にわたって受信されるデバイス再選択要求記録およびデバイス登録要求記録を観測するステップを含む、請求項1に記載の方法。
前記新しいページングエリア識別子に更新する前記ステップは、前記デバイス再選択要求記録、前記デバイス登録要求記録、および前記デバイス再選択要求記録と前記デバイス登録要求記録との比のうちの少なくとも1つがしきい値を実現するかどうかに少なくとも部分的に基づく、請求項3に記載の方法。
前記新しいページングエリア識別子に更新する前記ステップは、前記新しいページングエリア識別子を、前記デバイス再選択要求記録、前記デバイス登録要求記録、および前記デバイス再選択要求記録と前記デバイス登録要求記録との比のうちの少なくとも1つが前記しきい値を実現する前記近接するページングエリア識別子に設定するステップを含む、請求項4に記載の方法。
前記1つまたは複数のパラメータを観測する前記ステップは、ワイヤレスネットワークにおいて受信されるページング信号の数を観測するステップを含む、請求項1に記載の方法。
前記新しいページングエリア識別子に更新する前記ステップは、ページング信号の前記数がしきい値に達するかどうかに少なくとも部分的に基づく、請求項6に記載の方法。
前記新しいページングエリア識別子に更新する前記ステップは、前記新しいページングエリア識別子を近接する低出力基地局に関連する近接するページングエリア識別子に設定するステップを含む、請求項7に記載の方法。
前記少なくとも1つのプロセッサは、近接するノードから移動するデバイスから、ある期間にわたって受信されるデバイス再選択要求記録およびデバイス登録要求記録を観測する、請求項9に記載の装置。
観測するための前記手段は、近接するノードから移動するデバイスから、ある期間にわたって受信されるデバイス再選択要求記録およびデバイス登録要求記録を観測する、請求項12に記載の装置。
前記少なくとも1つのコンピュータに観測させるための前記コードは、近接するノードから移動するデバイスからある期間にわたって受信される再選択要求または登録要求の数を観測する、請求項15に記載のコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を可能にするために多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、そのような態様をこれらの具体的な詳細なしに実施できることは明白であり得る。
【0014】
本明細書においてさらに説明するように、低出力基地局は、1つまたは複数の他の基地局の1つまたは複数の観測されるパラメータに基づいて関連するページングエリア識別子を選択してよい。この例では、同様のエリア内の少なくともいくつかの低出力基地局が同じページングエリア識別子を選択してよく、それによって、低出力基地局と通信するデバイスはエリア内の低出力基地局からページング信号を受信することができる。したがって、デバイスは、同じページングエリア識別子を有する低出力基地局に再選択される際に再登録する必要がなくなる。一例では、低出力基地局は、近接する高出力基地局および/または近接する低出力基地局に関係する1つまたは複数のパラメータに基づいてページングエリア識別子を選択してよい。いずれの場合も、エリア内の低出力基地局は、基地局に関する同様のパラメータを観測してよく、したがって、同じページングエリア識別子を選択してよい。ページングエリア識別子は、限定はしないが、ページングメッセージに関係する、ロケーションエリアコード(LAC)、トラッキングエリアコード(TAC)、ルーティングエリアコード(RAC)、カラーコード、および/または実質的に任意の識別子のうちの1つまたは複数を含んでよい。以下ではこれらの特定の用語のうちの1つが使用され得るが、概念を他の種類のページングエリア識別子にも同様に適用してよいことが諒解されよう。
【0015】
ただし、一例では、低出力基地局は様々なシナリオにおいて選択されたページングエリア識別子を更新してよい。たとえば、低出力基地局は、ある期間にわたって1つまたは複数の他の低出力基地局から得られるしきい値に相当する数の再選択および対応する登録を検出してよく、このことは、1つまたは複数の他の低出力基地局の異なるページングエリア識別子を使用することによって登録の回数を減らすことができることを示し得る。別の例において、低出力基地局は、所与のページングエリア識別子についてページング負荷がしきい値を超えていると判定してよく、したがって、低出力基地局は、ネットワーク上のページング負荷を低減させるように新しいページングエリア識別子を選択してよい。低出力基地局は、いずれの場合も、別の近傍の基地局のページングエリア識別子を選択して上述の調和させたページングエリア識別子割当ての利益を維持することを試みてよい。さらに、異なるページングエリア識別子を選択することを決定するためのしきい値は、カバレージエリアの境界にある低出力基地局についてはより小さくしてよい。加えて、直前の既知の低出力基地局からデバイスをページングし、次いで、同じページングエリア識別子を使用する基地局からページングを拡張することなどによってページング負荷を低減させるための態様について説明する。
【0016】
本明細書で参照される低出力基地局は、低出力基地局、ピコノード、マイクロノード、ホームノードBもしくはホーム発展型ノードB(H(e)NB)、リレー、および/または他の低出力基地局を含んでよく、本明細書ではこれらの用語の1つを使用して参照されることがあるが、これらの用語の使用は概して低出力基地局を包含するものとする。たとえば、低出力基地局は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)に関連する高出力基地局と比較して、比較的低い電力で送信する。したがって、低出力基地局のカバレージエリアは、高出力基地局のカバレージエリアよりも実質的に小さい可能性がある。
【0017】
本出願で使用される場合、「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」などの用語は、限定はしないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを含むものとする。たとえば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらに限定されない。例として、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティングデバイスの両方が、コンポーネントであり得る。1つまたは複数のコンポーネントが、プロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、1つのコンポーネントが、1つのコンピュータ上に配置されてよく、かつ/または2つ以上のコンピュータ間に分散されてよい。加えて、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらのコンポーネントは、信号によって、ローカルシステム、分散システム内の別のコンポーネントと対話し、かつ/またはインターネットなどのネットワークを介して他のシステムと対話する1つのコンポーネントからのデータのような1つまたは複数のデータパケットを有する信号に従うことなどによって、ローカルプロセスおよび/またはリモートプロセスによって通信し得る。
【0018】
さらに、ワイヤード端末またはワイヤレス端末であり得る端末に関して、様々な態様について本明細書で説明する。端末は、システム、デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイルデバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末またはデバイスは、セルラー電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、タブレット、コンピューティングデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスであり得る。さらに、基地局に関して、様々な態様について本明細書で説明する。基地局は、ワイヤレス端末と通信するために利用することができ、アクセスポイント、ノードB、発展型ノードB(eNB)、H(e)NBと総称されるホームノードB(HNB)もしくはホーム発展型ノードB(HeNB)、または何らかの他の用語で呼ばれる場合もある。
【0019】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という語句は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。すなわち、「XはAまたはBを使用する」という語句は、以下の例のいずれかによって満足される。XはAを使用する。XはBを使用する。または、XはAとBの両方を使用する。加えて、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0020】
本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA、WiFiキャリア検知多重アクセス(CSMA)、および他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムに使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAシステムは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、Wideband-CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形形態を含む。さらに、cdma2000は、IS-2000、IS-95およびIS-856の規格を対象とする。TDMAシステムは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAシステムは、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDM(登録商標)などの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。3GPP Long Term Evolution(LTE)は、ダウンリンク上ではOFDMAを利用し、アップリンク上ではSC-FDMAを利用する、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTEおよびGSM(登録商標)は、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)と称する組織からの文書に記載されている。加えて、cdma2000およびUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、そのようなワイヤレス通信システムは、不対無認可スペクトル、802.xxワイヤレスLAN、Bluetooth(登録商標)および任意の他の短距離または長距離のワイヤレス通信技法をしばしば使用する、ピアツーピア(たとえば、モバイルツーモバイル)アドホックネットワークシステムをさらに含んでよい。
【0021】
いくつかのデバイス、コンポーネント、モジュールなどを含み得るシステムに関して、様々な態様または特徴を提示する。様々なシステムが、さらなるデバイス、コンポーネント、モジュールなどを含む場合があり、かつ/または図に関して論じられるデバイス、コンポーネント、モジュールなどのすべてを含むとは限らないことを理解しかつ諒解されたい。これらの手法の組合せも使用され得る。
【0022】
図1を参照すると、1つまたは複数の低出力基地局用のページングエリア識別子を設定するのを容易にする例示的なワイヤレス通信システム100が示されている。システム100は、ワイヤレスネットワークにアクセスできる1つまたは複数のデバイスを提供できる高出力基地局102と、ブロードバンドインターネット接続を介したモバイルネットワークとのバックホールリンクを介したワイヤレスネットワークアクセスを可能にすることもできる複数の低出力基地局104、106、108、110、112とを含む。本開示では、高出力基地局は、マクロネットワーク基地局、マクロセル基地局、ワイドエリアネットワーク基地局、セルラー基地局、セルタワー、セルサイト、または低出力基地局のエリアよりも一般に広いエリアに対する無線カバレージを実現することのできる任意の他の無線ネットワークデバイスのうちの1つまたは複数を含んでよい。一態様では、そのような高出力基地局カバレージエリアは、数百メートルから数十キロメートル程度の範囲を有してよい。ただし、これらの例示的な距離は限定的なものではなく、本明細書では明示的に列挙しない数ある要因のうちで特に地形、民生用構造、信号周波数、アンテナ高度に応じて大幅に異なる。一例では、低出力基地局104、106、108、110、および/または112は中継ノード、(たとえば、他のデバイスとピアツーピアモードまたはアドホックモードで通信する)デバイスなどのうちの1つまたは複数であってよい。さらに、システム100は、低出力基地局104および/または106のうちの1つまたは複数と通信してモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを受けるモバイルデバイス114を備える。本開示では、低出力基地局は、限定はしないが、集合的にH(e)NBと呼ばれるホームノードBまたはホームeNB、フェムトセルノード、ピコノード、マイクロノード、および一般的には、高出力基地局のカバレージエリアよりも狭いカバレージエリアを一般に有する任意のワイヤレスアクセスポイントのうちの1つまたは複数を含んでよい。そのような低出力基地局カバレージエリアは、1m〜10mまたは数十メートル程度であってよいが、この例示的なカバレージエリアは限定的なものではない。
【0023】
この例では、少なくとも低出力基地局104、106、108、および110を高出力基地局102によって形成される1つまたは複数のセル内に位置させてよい。「近接」という用語が、本明細書のいくつかの非制限的な例について説明するうえで使用される際、対象のデバイス、エリア、または他のエンティティに関連して使用されるときは、対象のデバイス、エリア、または他のエンティティのカバレージエリアと少なくとも部分的に重なり合うカバレージエリアを有する異なるデバイス、エリア、または他のエンティティを指すことがある。たとえば、
図1の非制限的な態様において、低出力基地局104のカバレージエリアは高出力基地局102またはそのセルのカバレージエリアと少なくとも部分的に重なり合ってよい。そのような非制限的な例示的な態様では、高出力基地局102は近接する高出力基地局であってよい。
【0024】
本明細書において説明するさらなる態様によれば、たとえば、低出力基地局104は、高出力基地局102またはそのセルから観測される1つまたは複数のパラメータに部分的に基づいてブロードキャスティング用のページングエリア識別子を選択してよい。たとえば、低出力基地局104は高出力基地局102または関連するセルをページングエリア識別子を決定するための参照点として選択してよい。この例では、低出力基地局104によって他の高出力基地局が観測されてよく、低出力基地局104は、動作周波数、受信信号電力(たとえば、受信信号コード電力(RSCP))などの1つまたは複数の無線周波数(RF)パラメータ、1つまたは複数の事業者ポリシーなどによって高出力基地局102を参照点として選択してよい。一例では、低出力基地局104は、事業者ポリシーに基づく複数の動作周波数のうちの1つにおける高出力基地局102を選好してよい。
【0025】
低出力基地局104は、高出力基地局102を参照点として選択した後、高出力基地局102によって通知されるページングエリア識別子に部分的に基づいてLACまたは他のページングエリア識別子を決定してよい。加えて、低出力基地局104は、1つまたは複数のパラメータに基づいて決定されたページングエリア識別子を更新してよい。一例では、低出力基地局104は、ページングエリア識別子の選択を、高出力基地局102によって通知される考えられるページングエリア識別子と低出力基地局104によって選択できるページングエリア識別子とのマッピングに基づいて行ってよい(たとえば、1対1マッピング、高出力基地局102の考えられるページングエリア識別子の範囲へのマッピングなど)。たとえば、低出力基地局104は、ネットワークリスニングモジュール(NLM)を使用してRFパラメータを受信し、高出力基地局102によって送信される信号を得てよい。
【0026】
加えて、低出力基地局106、108、および110も同様に高出力基地局102を参照点として選択してよく、かつ高出力基地局102のページングエリア識別子に基づいてページングエリア識別子を選択してもよく、それによって、低出力基地局104、106、108、および110は同じページングエリア識別子を使用する同様のエリアに存在し得る。この例では、前述の態様の結果として、低出力基地局104と通信するデバイス114は、低出力基地局106が同じページングエリア識別子に関連付けられているので、追加登録の必要なしに低出力基地局106に再選択され、低出力基地局106からページング信号を受信することができる。
【0027】
別の例では、低出力基地局104は、追加または代替として、セル識別情報、プライマリスクランブリングコード(PSC)、RAC、TACなどの、高出力基地局102の1つまたは複数の他の観測されるパラメータに基づいて、ページングエリア識別子を選択してよい。たとえば、高出力基地局102は、1つまたは複数のデバイスが高出力基地局102と通信することのできる複数のセルを形成してよく、高出力基地局102の複数のセルは、同じページングエリア識別子をブロードキャストしてよい。一例では、低出力基地局104および106はあるセルのカバレージ内に存在してよく、一方、低出力基地局108および110は基地局102の別のセルのカバレージ内に存在してよい。この例では、低出力基地局106が、低出力基地局108とは異なる、高出力基地局102のセル内で通信し、低出力基地局106は、高出力基地局102のセルの識別情報に基づいて低出力基地局108とは異なるページングエリア識別子を選択してよい。この場合、あるセル内の低出力基地局106から同じ高出力基地局102の別のセル内の低出力基地局108に再選択された後に登録することが必要になることがあるデバイス114などのデバイスの場合によっては付加されるシグナリングを犠牲にして、より粒度の高いページングエリアが事実上形成される。
【0028】
別の例では、低出力基地局112などの低出力基地局は高出力基地局102のレンジ外であってよい。この例では、低出力基地局112は、低出力基地局110などの近接する低出力基地局の観測される1つまたは複数のパラメータに基づいてページングエリア識別子を選択してよい。たとえば、低出力基地局112は、(たとえば、低出力基地局112のNLMによって受信されるような)低出力基地局110によって送信される1つまたは複数の信号に基づいて低出力基地局110のページングエリア識別子を判定してよく、少なくとも低出力基地局110および112が限定加入者グループ(CSG)にもまたは同じCSGにも関連付けられていない場合に低出力基地局112のページングエリア識別子を同じに設定してよい。
【0029】
別の例では、低出力基地局104は、たとえば、低出力基地局106などの1つまたは複数の他の低出力基地局の観測される1つまたは複数のパラメータ(たとえば、追加または代替として高出力基地局102の観測されるパラメータ)に基づいてページングエリア識別子を選択してよい。たとえば、パラメータには、低出力基地局106のページングエリア識別子、低出力基地局106に関係するRFパラメータ(たとえば、受信信号電力)、事業者ポリシー(たとえば、低出力基地局104と同じ周波数の低出力基地局を観測することが好ましい)、所与のページングエリア識別子を使用して観測される低出力基地局の数、1つまたは複数の低出力基地局によってブロードキャストされる再選択パラメータ、CSG識別子などを含めてよい。
【0030】
さらに、低出力基地局104は、ネットワーク環境に関する1つまたは複数の判定に基づいてページングエリア識別子を更新してよい。たとえば、低出力基地局104が、低出力基地局106または別の低出力基地局から得られるデバイスのしきい値に相当する数の再選択および/または登録を受信した場合、このことは、低出力基地局104は別のページングエリア識別子を使用した方がよいことを示し得る。場合によっては、低出力基地局104は、再選択/登録の回数を減らすために所与の期間にわたって受信された再選択および/または登録の回数に基づいて低出力基地局104のページングエリア識別子を更新してよい。別の例では、低出力基地局104は、ネットワークにおけるページング負荷がしきい値レベルを超えたと判定したことに基づいて低出力基地局104のページングエリア識別子を更新してよい。いずれの場合も、低出力基地局104は、前術のように、近傍の低出力基地局または高出力基地局によっても使用されているページングエリア識別子を使用することを試みてよい。
【0031】
図2は、低出力基地局のページングエリア識別子を選択するための例示的なシステム200を示す。システム200は、基地局204などの1つまたは複数の基地局によって伝達されるパラメータを観測することのできる低出力基地局202を含む。低出力基地局202は、実質的に任意の低出力基地局、モバイルデバイスなどであってよく、一例では、本明細書において説明するように低出力基地局104、106、108、110、および/または112(
図1)のうちの1つまたは複数を含んでよい。基地局204はたとえば、高出力基地局、低出力基地局または他の低出力基地局、リレー、モバイル基地局、デバイス(たとえば、ピアツーピアモードまたはアドホックモードでの1つまたは複数のデバイスとの通信など)であってよい。
【0032】
低出力基地局202は、1つまたは複数の基地局によって送信された1つまたは複数のパラメータを取得するためのパラメータ観測コンポーネント206と、1つまたは複数のパラメータに部分的に基づいてページングエリア識別子を設定するための識別子選択コンポーネント208と、ページングエリア識別子によって指定されるページングエリア内の1つまたは複数のデバイスにページング信号を送信するためのページングコンポーネント210とを含んでよい。低出力基地局202は、1つまたは複数の基地局の修正されたパラメータ、あるいは他のトリガまたはイベントに基づいて別の識別子を選択するための識別子更新コンポーネント212をさらに含む。識別子更新コンポーネント212は、頻度が高い再選択/登録を検出するための再選択/登録判定コンポーネント214、ネットワーク内のページング負荷を観測するためのページング負荷判定コンポーネント216、および/または低出力基地局202が所与のページングエリア識別子の境界で動作するかどうかを判定するための境界ノード判定コンポーネント218を含んでよい。
【0033】
一例によれば、基地局204は、ワイヤレスネットワークにおいて1つまたは複数の信号を送信するための高出力基地局であってよく、低出力基地局202によって観測される近接する高出力基地局であってよい。パラメータ観測コンポーネント206はたとえば、任意の他の基地局が低出力基地局202から検出可能である回転どうかを判定してよい。言い換えれば、パラメータ観測コンポーネント206は、最初のうちに1つまたは複数のチャネルをスキャンして低出力基地局202がパイロット信号、ビーコン信号、通知信号、または任意の他の基地局(たとえば、基地局204、高出力基地局、別の低出力基地局など)によって送信される任意の他の信号を検出できるかどうかを判定するように構成されてよい。追加および/または代替として、パラメータ観測コンポーネント206の内部に設けられてもまたは外部に設けられてもよい低出力基地局202の受信機および/またはプロセッサ(どちらも図示されていない)は、他の基地局またはセルのためにこのスキャンを実行するように構成されてよい。
【0034】
加えて、パラメータ観測コンポーネント206は、基地局204によって送信された1つまたは複数の信号から1つまたは複数のパラメータを取得して低出力基地局202用のページングエリア識別子を決定するように構成されてよい。一例では、基地局204は基地局204のLACを指定する信号をブロードキャストしてよい。たとえば、パラメータ観測コンポーネント206は、信号から基地局204のLACを判定してよく、識別子選択コンポーネント208は、基地局204の判定されたLACに部分的に基づいて低出力基地局202のLACまたは他のページングエリア識別子(たとえば、TAC、RACなど)を判定してよい。
【0035】
一例では、識別子選択コンポーネント208は、たとえば場合によっては基地局204のメモリに記憶されたマッピング関数または他の関数を利用してLACを低出力基地局202によって使用すべき1つまたは複数のLACにマップしてよい。たとえば、識別子選択コンポーネント208は、マッピングをネットワークからの設定またはハードコーディングからのローカル設定などの一部として受信してよい。さらに、たとえば、識別子選択コンポーネント208はマッピング関数または他の関数を利用して、基地局204によってブロードキャストされたセル識別子に基づいてLACを判定してよい。別の例では、識別子選択コンポーネント208は、基地局204のLACおよび基地局204の関連するパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)識別子に基づいて(たとえばLACおよびPLMN識別子に基づく関数を使用して)ページングエリア識別子を算出してよい。
【0036】
一例では、前述のように、パラメータ観測コンポーネント206は、基地局204を参照点として選択し、動作周波数、受信信号電力などの基地局204のRFパラメータ(たとえば、他の基地局と比較して)や、低出力基地局202に関してあらかじめ設定することができ、かつ動作周波数などに関する選好を含んでよい事業者ポリシーなどに基づいて1つまたは複数の関連するパラメータを判定してよい。たとえば、パラメータ観測コンポーネント206は基地局204を他の基地局と比較して所与の周波数で最高の受信信号電力を有する基地局として選択してよい。
【0037】
別の例では、パラメータ観測コンポーネント206は、追加または代替として、基地局204の他のパラメータを取得してよく、識別子選択コンポーネント208はこれらのパラメータを利用して低出力基地局202用のページングエリア識別子を判定してよい。たとえば、パラメータ観測コンポーネント206は、低出力基地局202が位置する基地局204のセルに関係するセル識別情報を判定してよく、識別子選択コンポーネント208は、セル識別情報に少なくとも部分的に基づいてページングエリア識別子を選択してよい。他の例では、パラメータ観測コンポーネント206は基地局204のPSC、基地局204のRACまたはTACなどを取得してよく、識別子選択コンポーネント208は追加または代替として、PSC、RAC、TACなどに部分的に基づいてページングエリア識別子を選択してよい。
【0038】
別の例では、基地局204は別の低出力基地局であってよい。したがって、一例では、パラメータ観測コンポーネント206は、基地局204に関して求められるPSC範囲(たとえば、しきい値よりも低い範囲は低出力基地局を示す)、基地局204からのブロードキャストメッセージにおいて観測されるCSG/PSC分割情報(たとえば、あるCSGまたはPSCが低出力基地局に対応してよい)、基地局204からのブロードキャストメッセージ中のCSGの有無(たとえば、CSGは低出力基地局を示してよく、オープンな低出力基地局をオープンアクセスが可能なように共通のCSGとのハイブリッドとして配置して低出力基地局として識別することを容易にしてよい)、基地局204によってブロードキャストされるシステム情報に示される送信電力レベル(たとえば、しきい値よりも低い送信電力レベルは低出力基地局を示す)などの1つまたは複数の観測されるパラメータに基づいて高出力基地局を低出力基地局と区別してよい。
【0039】
低出力基地局の場合、パラメータ観測コンポーネント206は低出力基地局204から1つまたは複数のパラメータを取得してよい。たとえば、パラメータ観測コンポーネント206は、高出力基地局を配置できない低出力基地局204を選択してよく、または場合によっては(たとえば、低出力基地局を選好するためのポリシー、低出力基地局においてより望ましいRFパラメータなどに基づいて)低出力基地局を選択してよい。いずれの場合も、たとえば、パラメータ観測コンポーネント206は低出力基地局204のLACまたは他のページングエリア識別子を取得してよく、識別子選択コンポーネント208は同じページングエリア識別子を選択してよい。別の例では、パラメータ観測コンポーネント206は基地局204のCSG識別子をさらに取得してよく、識別子選択コンポーネント208は、基地局204のCSG識別子を低出力基地局202のCSG識別子と比較してよい。一態様では、たとえばCSG識別子が一致する場合、識別子選択コンポーネントは基地局204によって通知されるのと同じページングエリア識別子を選択してよい。CSG識別子が異なる場合、たとえば、識別子選択コンポーネント208は基地局204によって使用されるページングエリア識別子とは異なるページングエリア識別子を選択してよい。
【0040】
さらに別の例では、基地局204が低出力基地局であり、パラメータ観測コンポーネント206は低出力基地局204のRFパラメータを判定してよく、識別子選択コンポーネント208は低出力基地局204と同じページングエリア識別子を選択することを決定してよい。別の例では、パラメータ観測コンポーネント206は、同じ周波数で動作する低出力基地局を選択することなど、他の低出力基地局のページングエリア識別子を選択することに関係する事業者ポリシーを判定してよい。したがって、一態様では、低出力基地局204が、パラメータ観測コンポーネント206によって求められる低出力基地局202と同じ周波数で動作し、識別子選択コンポーネント208は低出力基地局204のページング識別子を選択してよい。さらに、一例では、パラメータ観測コンポーネント206は所与のページングエリア識別子を使用して近接する低出力基地局の数を求めてよく、識別子選択コンポーネント208は近接する低出力基地局の数に基づいて低出力基地局202のページングエリア識別子を選択してよい(たとえば、より多くの低出力基地局によって使用されるページング識別子が好ましいページング識別子であってよい)。さらに、他の例では、パラメータ観測コンポーネント206は、低出力基地局204などの1つまたは複数の近接する低出力基地局の再選択パラメータを判定してよく、どの低出力基地局が再選択される確率が最も高いか(たとえば、どの低出力基地局が最大数の再選択を受けるか)を判定してよい。識別子選択コンポーネント208は、低出力基地局202のページングエリア識別子として再選択される確率が最も高い低出力基地局のページングエリア識別子を判定してよい。
【0041】
別の例では、基地局204が存在しない場合、識別子選択コンポーネント208は低出力基地局202用のページングエリア識別子を(たとえば、低出力基地局202の識別子に基づいて)ランダムにまたは少なくとも擬似ランダムに選択してよい。この例では、パラメータ観測コンポーネント206は新しい近接する低出力基地局を発見し、識別子更新コンポーネント212は、ページングエリア識別子をこの新しい近接する低出力基地局のページングエリア識別子に変更してよい。一例では、この近接する低出力基地局は、パラメータ観測コンポーネント206が、前の低出力基地局のページングエリア識別子などを示すこの近接する低出力基地局からの信号を、低出力基地局202に再選択されるデバイスから検出することによって発見されてよい。
【0042】
さらに別の例では、パラメータ観測コンポーネント206は、受信されたパラメータに基づいて低出力基地局202用のページングエリア識別子を選択するための識別子選択コンポーネント208の論理を含み得、かつページングエリア識別子を低出力基地局202に返すことのできる、HNB管理サーバ(HMS)または他のネットワークコンポーネントなどの集中型エンティティに、観測されたパラメータを供給してよい。
【0043】
さらに、一例では、識別子更新コンポーネント212は1つまたは複数の判定に部分的に基づいて低出力基地局202のページングエリア識別子を更新してよい。たとえば、再選択/登録判定コンポーネント214は、(たとえば、再選択/登録判定コンポーネント214が関連する基地局204からの再選択信号および関連するデバイスからの登録要求を受信したことに基づいて)基地局204などのある近接する基地局からの再選択が所与の期間にわたってしきい値を超えていると判定してよい。一例では、再選択/登録判定コンポーネント214は所与の期間にわたる基地局204からの再選択と登録との比を算出してよい。比がしきい値を超えている場合、識別子更新コンポーネント212はページングエリア識別子を基地局204のページングエリア識別子と一致するように更新してよい。したがって、基地局204からハンドオーバされたデバイスはもはや低出力基地局202に登録する必要はない。
【0044】
一例では、再選択/登録判定コンポーネント214は、低出力基地局202にハンドオーバされるデバイスから、登録を示す成立条項値と初期デバイス識別情報とを含み得る無線リソース制御(RRC)接続要求メッセージを取得してよい。デバイス識別情報は、一例では、基地局204のLAC/RACを判定するのを可能にする一時モバイル加入者識別情報(TMSI)およびロケーションエリア識別子(LAI)/ルーティングエリア識別子(RAI)を含んでよい。したがって、再選択/登録判定コンポーネント214は、ある期間にわたる同様のLAC/RACへの登録の頻度を評価してよく、LAC/RACを頻度がしきい値を超えている基地局204のLAC/RACに変更してよい。加えて、識別子更新コンポーネント212は、ページングエリア識別子が変更されたことを近接する低出力基地局に通知してよく、かつ/または低出力基地局は、低出力基地局202から受信されるブロードキャスト信号に基づいてこの変更を判定してよい。この場合、基地局202と基地局204が同時に識別子を変更するレース状態が生じることがあり、この場合、低出力基地局202と基地局204との間で通信を行って(またはたとえば、集中型エンティティを介して通信を行って)どちらのノードがその識別子を更新するのかを判定してよい。
【0045】
別の例では、ページング負荷判定コンポーネント216が、低出力基地局202におけるページング負荷がしきい値を超えていると判定した場合、識別子更新コンポーネント212はページングエリア識別子を切り替えてページング負荷を低減させてよい。この例では、ページング負荷判定コンポーネント216はある期間にわたってネットワークにおいて受信されるページングメッセージをカウントしてよい。さらに、たとえば、ページング負荷判定コンポーネント216は、ページングエリア識別子をチェックしてLACまたはRACが過負荷状態であるかどうかを判定することによってパケット交換(PS)ページング信号と回線交換(CS)ページング信号を区別してよい。ページングエリア識別子がない場合、LACとRACの両方についてページング信号を考慮してよく、またはネットワークドメインインジケータを使用してLACまたはRACを特定してよい。
【0046】
ページング負荷判定コンポーネント216がLACまたはRACが過負荷状態であると判定した場合、識別子更新コンポーネント212はLACまたはRACを更新してよい。このことは、識別子更新コンポーネント212が、近接する低出力基地局が異なるLAC/RACを使用していると判定することを含み、そうである場合、識別子更新コンポーネント212は、この異なるLAC/RACを使用してよい。複数の考えられるLAC/RACがある場合、識別子更新コンポーネント212は、より高いRSCPを有する低出力基地局に対応するLAC/RACを選択してよい。さらに、たとえば、識別子更新コンポーネント212が、ページング負荷が検出されたことに起因してページングエリア識別子を更新した場合、識別子更新コンポーネント212がページングエリア識別子を再び更新するのをある期間にわたって禁止してそれぞれに異なるページングエリア識別子間のピンポン効果を回避することができる。
【0047】
一例では、識別子更新コンポーネント212は、再選択/登録判定コンポーネント214に対して、ページング負荷判定コンポーネント216からの出力に基づいて識別子を更新することを優先してよい。さらに、いずれの場合も、近接する低出力基地局がないかまたはすべてのページングエリア識別子が試行された場合、識別子更新コンポーネント212はページングエリア識別子をランダムに選択してよい。
【0048】
別の例において、境界ノード判定コンポーネント218は、2つのページングエリア間の境界に対する低出力基地局202の近接度を判定してよい。たとえば、境界ノード判定コンポーネント218は、所与の期間にわたって近傍の低出力基地局から複数のページングエリア識別子を受信する頻度を判定してよい。このことは、(たとえば、関係するデバイスからの再選択要求または登録要求、パラメータ観測コンポーネント206によって受信されたページング信号などに基づいて)ページングエリア識別子を指定する低出力基地局に関係する信号を受信することを含んでよい。識別子更新コンポーネント212は、境界ノード判定コンポーネント218によって判定された近接度に基づいて、それぞれ再選択/登録判定コンポーネント214およびページング負荷判定コンポーネント216によって使用される再選択/登録および/またはページング負荷のしきい値を設定してよい。たとえば、低出力基地局202が境界ノード判定コンポーネント218によって判定されたように境界に極めて近傍している場合、識別子更新コンポーネント212は、低出力基地局202が境界からより遠くに位置すると判定される場合よりも低いしきい値を設定してよい。低出力基地局202が境界上に位置する場合、識別子更新コンポーネント212は低い値に設定されたしきい値に基づいてページングエリア識別子をより高速に切り替える。
【0049】
さらに別の例において、パラメータ観測コンポーネント206は(たとえば、低出力基地局204から信号を受信し、この信号を処理してタイマまたは他のイベントに応じてページングエリア識別子を判定することに基づいて)低出力基地局204がページングエリア識別子を変更したと判定してよく、識別子更新コンポーネント212はそれに応じて、低出力基地局202のページングエリア識別子を低出力基地局204のページングエリア識別子と一致するように変更してよい。
【0050】
図3は、デバイスをページングするための低出力基地局を判定してネットワークにおけるページング負荷を低減させるための例示的なシステム300を示す。システム300は、1つまたは複数の低出力基地局304、306、および308の各局面を管理するための低出力基地局ゲートウェイ302を含む。たとえば、低出力基地局ゲートウェイ302は、リソース割当て、干渉管理、識別子割当て、または低出力基地局304、306、および308の他の局面を調和させることのできるコアネットワークゲートウェイであってよい。たとえば、低出力基地局ゲートウェイ302はH(e)NBゲートウェイと同様であってよい。システム300は、ワイヤレスネットワークアクセスを受けるために1つまたは複数の低出力基地局304、306、および308と通信するデバイス310をさらに備える。
【0051】
低出力基地局ゲートウェイ302は、デバイスをページングするためのページングエリアを定義するページングエリア判定コンポーネント312と、定義されたページングエリア内の低出力基地局にそのデバイス用のページング信号を送信させるためのページングコンポーネント314とを含んでよい。
【0052】
一例によれば、前述のように、低出力基地局304および306がLAC=4を選択するかまたは場合によっては低出力基地局304および306にLAC=4が割り当てられてよく、低出力基地局308がLAC=9を選択してよい。低出力基地局ゲートウェイ302は、低出力基地局ゲートウェイ302に対応する低出力基地局304、306、または308のうちの1つまたは複数と通信するデバイス310用のページを受信してよい。この例では、ページングエリア判定コンポーネント312はデバイス310にページング信号を送るためのページングエリアを定義してよい。一例では、ページングエリア判定コンポーネント312は、デバイス310の直前の既知の低出力基地局にデバイス310をページングさせることを決定してよい。一例では、これは低出力基地局304であってよく、ページングコンポーネント314はそれに応じて、低出力基地局304にデバイス310用のページング信号を送信させてよい。応答が受信されない場合、このことは、デバイス310が何らかの理由でページング信号を受信しなかった(たとえば、デバイス310が移動したかまたは電源を切ったか、あるいは場合によっては信号条件が低下している)ことを示すことがある。
【0053】
この例では、ページングエリア判定コンポーネント312は、デバイス310の直前の既知の低出力基地局と同じページングエリア識別子を有するすべての低出力基地局にページングエリアを拡張してよい。この例では、ページングエリア判定コンポーネント312は、ページングエリアに同じLACを有する低出力基地局304と低出力基地局306とが含まれていると判定する。ページングコンポーネント314は、低出力基地局304と低出力基地局306の両方にデバイス310用のページング信号を送信させる。一例では、ページングエリア判定コンポーネント312は、デバイス310が第1のページに応答しなかったので、直前の既知の低出力基地局、すなわち低出力基地局304をこの以後のページから除外することを決定することができる。第2のページに応答が受信されなかった場合、ページングエリア判定コンポーネント312はエリアを拡張すること(たとえば、直前の既知の低出力基地局のLACを有する1つまたは複数の低出力基地局に近接する低出力基地局の近傍のLACを判定し、かつ/またはページングエリア内の近傍のLACを有するすべての低出力基地局を含めることなど)を続行してよい。
【0054】
図4〜
図7を参照すると、ページングエリア識別子を選択することに関する例示的な方法が示されている。説明を簡単にするために、方法は、一連の行為として図示され記載されているが、いくつかの行為は、1つまたは複数の実施形態に従って、本明細書に図示され記載されたものと異なる順序で、かつ/または他の行為と同時に行うことができるため、方法は、行為の順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。たとえば、方法は、代わりに、状態図においてなど、一連の相互に関係する状態またはイベントとして表すことができることを、諒解されたい。さらに、1つまたは複数の実施形態に従って方法を実施するために、示したすべての行為が必要とされ得るわけではない。
【0055】
図4を参照すると、ページングエリア識別子を選択するのを容易にする例示的な方法400が示されている。一態様では、たとえば、方法400は、低出力基地局202などの低出力基地局またはその1つまたは複数のコンポーネント上に記憶された命令において定義され、前述の行為を行うようにプロセッサによって実行されてよい。さらに、
図4の各態様についての以下の説明は低出力基地局によって実行されるように記載されているが、これらの態様が任意のネットワークエンティティ、携帯式電子デバイスまたはテザー付き電子デバイス、ユーザ機器、あるいはワイヤレス環境において通信し得る任意のデバイスによって実行できることを理解されたい。
【0056】
402において、低出力基地局は、近接する基地局が検出器可能であるかどうかを判定してよい。たとえば、低出力基地局は、1つまたは複数の利用可能な周波数を1つまたは複数の近接する他の基地局によって送信されるパイロット信号、ビーコン、ブロードキャスト信号、通知メッセージなどについてスキャンしてよい。一態様では、近隣する基地局は、高出力基地局、1つまたは複数の低出力基地局またはフェムトノードなどに対応してよい。
【0057】
さらに、低出力基地局は、近接する高出力基地局の1つまたは複数のパラメータを観測してよく、このことは、404においてブロードキャストされるページングエリア識別子を観測することを含んでよい。任意の態様において、低出力基地局は406において、近接する高出力基地局の1つまたは複数のカバレージエリアパラメータを取得してよい。たとえば、カバレージエリアパラメータには、限定はしないが、(たとえば、ブロードキャストメッセージなどにおいて受信される)近接する高出力基地局のページングエリア識別子、セル識別子、PSC、CSG識別子、再選択パラメータ、所与のページングエリア識別子を使用する基地局の数などを含めてよい。
【0058】
別の任意の態様では、UEが、1つまたは複数のカバレージエリアパラメータに基づいてページングエリアコードを選択すべきかどうかを判定してよい。たとえば、いくつかの例では、近接する高出力基地局は、すべてが特定のページングエリア識別子を共有し得るいくつかのセクタまたはセルをサービスしてよい。いくつかの例では、低出力基地局は、共有されるページングエリア識別子よりも地理的精度が高いページングエリア識別子を選択することを望む場合がある。したがって、414において、低出力基地局は、低出力基地局カバレージエリアが近接する高出力基地局のカバレージエリアよりも狭くなるようにページングエリア識別子を選択してよい。たとえば、低出力基地局は、406において取得される1つまたは複数のカバレージエリアパラメータに基づいてページングエリア識別子を選択してよい。
【0059】
410を参照すると、そこでは低出力基地局は、任意の態様406および/または408を実行しないかあるいは408において、406において受信されたカバレージエリアパラメータに基づくページングエリア識別子を選択しないことを決定し、低出力基地局はページングエリア識別子として、404において観測されるブロードキャストされたページングエリア識別子を選択してよい。低出力基地局は、ページングエリア識別子を選択した後、412においてページングエリア識別子を1つまたは複数のデバイスに送信してよい。
【0060】
402に戻ると、本開示によって企図されるいくつかの例によれば、低出力基地局は、近接する高出力基地局が検出不能であると判定してよい。このことは、たとえば、低出力基地局が1つまたは複数の周波数をパイロット、ビーコンなどについてスキャンしたが近接する高出力基地局を検出しなかったときに行われてよい。いくつかの例では、402において近接する高出力基地局が検出不能であると判定された場合、低出力基地局は、416において低出力基地局が検出可能であるかどうかをさらに判定してよい。この場合も、低出力基地局は、1つまたは複数の周波数をパイロット信号、ビーコン信号、通知などについてスキャンし、これらの前述の信号のうちの1つまたは複数が存在し低出力基地局に関連付けられているかどうかを判定することによってそのような判定を下してよい。低出力基地局は、416において、近接する低出力基地局が検出可能であると判定した場合、418において近接する低出力基地局のブロードキャストされたページングエリア識別子を取得してよい。加えて、420において、低出力基地局はそのPAIとして、近接する低出力基地局のブロードキャストされたページングエリアインジケータを選択し、412においてそのページングエリアインジケータを1つまたは複数のデバイスに送信してよい。
【0061】
加えて、416に戻ると分かるように、いくつかの例において、低出力基地局はどの近接する低出力基地局も検出不能であると判定してよい。そのような判定が下された場合、低出力基地局は422においてランダムページングエリア識別子を取得してよい。たとえば、いくつかの例では、低出力基地局は内部ランダムページングエリアインジケータジェネレータにおいてランダムページングエリアインジケータを生成してよい。他の非制限的な例では、ランダムページングエリアインジケータは、デバイスに記憶されているすでに使用されたページングエリアインジケータのリストからランダムに選択されてよい。さらに、424において、低出力基地局はページングエリアインジケータとして、422において生成されたランダムページングエリアインジケータを選択してよい。ページングエリアインジケータが選択された後、低出力基地局は、412においてページングエリアインジケータを1つまたは複数の他のデバイスにさらに送信してよい。このことは、ページングメッセージにおいてページングエリア識別子を通知すること、ページングエリア識別子を含むメッセージがコアネットワークから受信されたときにページングメッセージを送信することなどを含んでよい。
【0062】
図5を参照すると、ページングエリア識別子を更新するための例示的な方法500が示されている。一態様では、たとえば、方法500は、低出力基地局202などの低出力基地局またはその1つまたは複数のコンポーネント上に記憶された命令において定義され、前述の行為を行うようにプロセッサによって実行されてよい。
【0063】
502において、ページングエリア識別子が選択されてよい。このことは、近接する基地局の1つまたは複数の観測されるパラメータに基づいてページングエリア識別子を選択することなどの、上述のステップのうちの1つまたは複数を含んでよい。
【0064】
504において、近接する基地局に関係する1つまたは複数のパラメータを更新することを決定するかまたはページング負荷を判定してよい。たとえば、上述のように、近接する基地局はページングエリア識別子を変更してよい。さらに、1つまたは複数のパラメータの更新は、近接する基地局に関係する再選択の回数が増えることなどの再選択パラメータを判定することに関係し得る。
【0065】
506において、ページングエリア識別子は、1つまたは複数のパラメータを更新することを決定したことに部分的に基づいて更新されてよい。たとえば、近接する基地局のページングエリア識別子が更新される場合、506においてページングエリア識別子を近接する基地局のページングエリア識別子と一致するように更新してよい。
【0066】
図6を参照すると、1つまたは複数の判定に基づいてページングエリア識別子を更新するための例示的な方法600が示されている。一態様では、たとえば、方法600は、低出力基地局202などの低出力基地局またはその1つまたは複数のコンポーネント上に記憶された命令において定義され、前述の行為を行うようにプロセッサによって実行されてよい。
【0067】
602において、ワイヤレスネットワークにおいて受信される信号の1つまたは複数のパラメータが観測されてよい。たとえば、このことは、上述のように、近接するノードから移動するデバイスからある期間にわたって受信されるデバイス再選択要求記録およびデバイス登録要求記録、ある期間にわたるページング信号カウントなどを観測することを含んでよい。さらに、一態様では、近接するノードから移動するデバイスからのデバイス登録要求記録は近接するノードのページングエリア識別子を含んでよい。
【0068】
604において、1つまたは複数のパラメータに部分的に基づいて、あらかじめ選択されたページングエリア識別子が新しいページングエリア識別子に更新されてよい。前述のように、このことは、デバイス再選択要求記録、デバイス登録要求記録、およびデバイス再選択要求記録とデバイス登録要求記録との比のうちの少なくとも1つがしきい値を実現するかどうかに少なくとも部分的に基づいて新しいページングエリア識別子に更新することを含んでよい。このしきい値、デバイス再選択要求記録に対応する個々のしきい値、デバイス登録要求記録、および/またはデバイス再選択要求記録とデバイス登録要求記録との比、ならびに本明細書において方法600に関して説明した任意のしきい値は、共有されるしきい値であってもまたは互いに異なるしきい値であってよく、たとえば動的であり、静的であり、かつ/あるいはユーザ、製造業者、またはネットワークによってあらかじめ設定されてもよい。別の例では、このことは、近接する低出力基地局のページングエリア識別子に更新し、ページング負荷がしきい値を実現して前のページングエリア識別子のページング負荷を低減させることなどを含んでよい。さらに、新しいページングエリア識別子に更新することは、新しいページングエリア識別子を近接する低出力基地局に関連する近接するページングエリア識別子に設定することを含んでよい。いくつかの追加例または代替例では、更新は、複数のページングエリアの境界に対する近接度を判定すること、および/または近接度に基づく新しいページングエリア識別子に更新するための少なくとも1つの更新しきい値を設定することを含んでよい。
【0069】
606において、新しいページングエリア識別子が送信されてよい。このことは、ページングメッセージにおいてページングエリア識別子を通知すること、ページングエリア識別子を含むメッセージがコアネットワークから受信されたときにページングメッセージを送信することなどを含んでよい。
【0070】
図7を参照すると、ワイヤレスネットワークにおいてデバイスをページングするための例示的な方法700が示されている。一態様では、たとえば、方法700は、低出力基地局ゲートウェイ302などの低出力基地局ゲートウェイまたはその1つまたは複数のコンポーネント上に記憶された命令において定義され、前述の行為を行うようにプロセッサによって実行されてよい。
【0071】
702において、デバイスの直前の既知の低出力基地局に関係するページングエリア識別子が判定されてよい。たとえば、デバイスは低出力基地局に登録してよく、デバイスに関するページが受信されたときに、低出力基地局がデバイスにページング信号を送信してよい。デバイスは、移動したか、電源が切られるか、または場合によっては直前の既知の低出力基地局との信号品質が低下している可能性があるために応答しないことがある。
【0072】
704において、直前の既知の低出力基地局と同じページングエリア識別子を使用する複数の低出力基地局が判定されてよい。たとえば、低出力基地局は、ページングエリア識別子を登録してよく、したがって、登録に基づいて同様の識別子を有する低出力基地局を判定することができる。
【0073】
706において、複数の低出力基地局にデバイス用のページング信号を送信させてよい。したがって、デバイスは、ページングエリア内に存在する場合、直前の既知の低出力基地局でなくてよい低出力基地局を介して応答してよい。このことは、最初に直前の既知の低出力基地局を使用してデバイスをページングしてネットワークにおけるページング負荷を低減させることを試みた後に行われてよい。
【0074】
本明細書で説明する1つまたは複数の態様によれば、説明したように、ページングエリア識別子を選択すること、ページング識別子を更新すること、近接する基地局に関係する1つまたは複数のパラメータを判定することなどに関して推論を行い得ることが諒解されよう。本明細書で使用する場合、「推論する」または「推論」という用語は、一般に、イベントおよび/またはデータを介して捕捉される1組の観察値から、システム、環境、および/またはユーザの状態を推理または推論するプロセスを指す。推論は、特定のコンテキストもしくはアクションを識別するために使用することができるか、または、たとえば、状態上の確率分布を生成することができる。推論は、確率的、すなわち、データおよびイベントの考慮事項に基づいた、当該の状態上の確率分布の計算であり得る。推論は、1組のイベントおよび/またはデータからより高レベルのイベントを構成するために使用される技法を指すこともできる。イベントが時間的近さにおいて相関しているかどうか、ならびにイベントおよびデータが1つまたは複数のイベントおよびデータソースに由来するかどうかにかかわらず、そのような推論によって、1組の観察されたイベントおよび/または記憶されたイベントデータから新しいイベントまたはアクションの構築がもたらされる。
【0075】
図8を参照すると、一態様による、ページングエリア識別子を選択するためのシステム800が示されている。たとえば、システム800は、低出力基地局の内部に少なくとも部分的に存在することができる。システム800は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実施される機能を表す機能ブロックであり得る、機能ブロックを含むものとして表されていることを諒解されたい。システム800は、連携して動作することができる電気的コンポーネントの論理的グルーピング802を含む。たとえば、論理的グルーピング802は、基地局が検出可能であるかどうかを判定するための電気的コンポーネント804を含み得る。一態様では、電気的コンポーネント804は、受信機、アンテナ、トランシーバなどであってよく、1つまたは複数の周波数を1つまたは複数のパイロット信号、ビーコンなどについてスキャンすることのできる論理に結合されてよい。さらに、論理的グルーピング802はページングエリア識別子806を観測するための電気的コンポーネントを備えてよい。いくつかの例では、電気的コンポーネント806はパラメータ観測コンポーネント206であってよい。さらに、論理的グルーピング802は、1つまたは複数のカバレージエリアパラメータ808を取得するための任意の電気的コンポーネント808を備えてよい。前述のように、1つまたは複数のパラメータは、高出力基地局であってよい近接する基地局のページングエリア識別子、セル識別情報、PSC、CSG識別子などに対応してよい。さらに、論理的グルーピング802は、1つまたは複数のカバレージエリアパラメータに基づいてページングエリアインジケータを選択すべきかどうかを判定するための任意の電気的コンポーネント810を備えてよい。加えて、論理的グルーピング802は、低出力基地局カバレージエリアが近接する高出力基地局のカバレージエリアよりも狭くなるようにページングエリア識別子を選択するための任意の電気的コンポーネント812を備えてよい。一態様では、電気的コンポーネント812は、電気的コンポーネント808によって取得された1つまたは複数のカバレージエリアパラメータに基づいてそのようなページングエリアインジケータを選択してよい。さらに、論理的グルーピング802はページングエリア識別子を選
択するための電気的コンポーネント814を備えてよい。加えて、たとえば、電気的コンポーネント814は、一態様において、上述のように、識別子選択コンポーネント208を含んでよい。前述のように、一例において、ページングエリア識別子としては、対応する近接する基地局の1つまたは複数のパラメータのうちのページングエリア識別子へのマッピングなどに基づいて、近接する高出力基地局または近接する低出力基地局の観測されるページングエリア識別子と一致するページングエリア識別子が選択されてよい。
【0076】
さらに、論理的グルーピング802は、ランダムページングエリアインジケータを取得するための電気的コンポーネント816を備えてよい。上述のように、電気的コンポーネント816は、システム800によってすでに使用されているランダムページングエリアインジケータまたはシステム800もしくはシステム内のデバイスに利用可能なページングエリアインジケータのすべてまたは一部の組からランダムページングエリアインジケータを生成してよい。さらに、論理的グルーピング802は、ページングエリア識別子に部分的に基づいてページング信号を送信するための電気的コンポーネント818を含んでよい。さらに、電気的コンポーネント808は、たとえば、ページングコンポーネント210を含んでよい。
【0077】
さらに、システム800は、電気的コンポーネント804、806、808、810、812、814、816および818に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ820を含んでもよい。電気的コンポーネント804、806、808、810、812、814、816、および818は、メモリ820の外部にあるものとして示されているが、これらの電気的コンポーネントのうちの1つまたは複数は、メモリ820内に存在し得ることを理解されたい。一例では、電気的コンポーネント804、806、808、810、812、814、816、および818は、少なくとも1つのプロセッサを備えてよく、または、各電気的コンポーネント804、806、808、810、812、814、816、および818は、少なくとも1つのプロセッサの対応するモジュールであってよい。さらに、追加例または代替例では、電気的コンポーネント804、806、808、810、812、814、816、および818は、コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であってよく、各電気的コンポーネント804、806、808、810、812、814、816、および818は、対応するコードであってよい。
【0078】
図9を参照すると、ページングエリア識別子を更新するためのシステム900が示されている。たとえば、システム900は、低出力基地局の内部に少なくとも部分的に存在することができる。システム900は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実施される機能を表す機能ブロックであり得る、機能ブロックを含むものとして表されていることを諒解されたい。システム900は、連携して動作することができる電気的コンポーネントの論理的グルーピング902を含む。たとえば、論理的グルーピング902は、ワイヤレスネットワーク904において受信される信号の1つまたは複数のパラメータを観測するための電気的コンポーネントを含んでよい。さらに、論理的グルーピング902は、1つまたは複数のパラメータ906に部分的に基づいてあらかじめ選択されたページングエリア識別子を新しいページングエリア識別子に更新するための電気的コンポーネントを備えてよい。さらに、論理的グルーピング902は新しいページングエリア識別子908を送信するための電気的コンポーネントを備えてよい。
【0079】
たとえば、電気的コンポーネント904は、上述されたように、再選択/登録判定コンポーネント214、ページング負荷判定コンポーネント216などを含んでよい。加えて、たとえば、電気的コンポーネント906は、一態様において、上述のように、識別子更新コンポーネント212を含んでよい。さらに、電気的コンポーネント908は、たとえば、ページングコンポーネント210を含んでよい。
【0080】
加えて、システム900は、電気的コンポーネント904、906、および908に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ910を含んでよい。電気的コンポーネント904、906、および908は、メモリ910の外部にあるものとして示されているが、電気的コンポーネント904、906、および908のうちの1つまたは複数は、メモリ910内に存在し得ることを理解されたい。一例では、電気的コンポーネント904、906、および908は、少なくとも1つのプロセッサを含んでよく、または各電気的コンポーネント904、906、および908は、少なくとも1つのプロセッサの対応するモジュールであってよい。さらに、追加例または代替例では、電気的コンポーネント904、906、および908はコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であってよく、各電気的コンポーネント904、906、および908は対応するコードであってよい。
【0081】
図10を参照すると、ワイヤレスネットワークにおいてデバイスをページングするためのシステム1000が示されている。たとえば、システム1000は、低出力基地局ゲートウェイの内部に少なくとも部分的に存在することができる。システム1000は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実施される機能を表す機能ブロックであり得る、機能ブロックを含むものとして表されていることを諒解されたい。システム1000は、連携して動作することができる電気的コンポーネントの論理的グルーピング1002を含む。たとえば、論理グルーピング1002は、デバイス1004の直前の既知の低出力基地局に関係するページングエリア識別子を判定するための電気的コンポーネントを含み得る。さらに、論理的グルーピング1002はページングエリア識別子1006を使用して複数の低出力基地局を判定するための電気的コンポーネントを備えてよい。さらに、論理的グルーピング1002は、複数の低出力基地局にデバイス1008用のページング信号を送信させるための電気的コンポーネントを備えてよい。
【0082】
たとえば、電気的コンポーネント1004は、上述のように、ページングエリア判定コンポーネント312を含んでよい。加えて、たとえば、電気的コンポーネント1006は、一態様において、上述のように、ページングエリア判定コンポーネント312を含んでよい。さらに、電気的コンポーネント1008は、たとえば、ページングコンポーネント314を含んでよい。
【0083】
加えて、システム1000は、電気的コンポーネント1004、1006、および1008に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1010を含んでよい。電気的コンポーネント1004、1006、および1008は、メモリ1010の外部にあるものとして示されているが、電気的コンポーネント1004、1006、および1008のうちの1つまたは複数は、メモリ1010内に存在し得ることを理解されたい。一例では、電気的コンポーネント1004、1006、および1008は、少なくとも1つのプロセッサを含んでよく、または各電気的コンポーネント1004、1006、および1008は、少なくとも1つのプロセッサの対応するモジュールであってよい。さらに、追加例または代替例では、電気的コンポーネント1004、1006、および1008はコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であってよく、各電気的コンポーネント1004、1006、および1008は対応するコードであってよい。
【0084】
次に
図11を参照すると、本明細書で提示する様々な実施形態によるワイヤレス通信システム1100が示されている。システム1100は、複数のアンテナグループを含み得る基地局1102を備える。たとえば、1つのアンテナグループはアンテナ1104および1106を含んでよく、別のグループはアンテナ1108および1110を含んでよく、さらなるグループはアンテナ1112および1114を含んでよい。アンテナグループごとに2つのアンテナが示されているが、グループごとにより多いか、またはより少ないアンテナを利用することができる。基地局1102は、送信機チェーンおよび受信機チェーンをさらに含んでよく、それらの各々は、諒解されるように、信号の送信および受信に関連する複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えてよい。
【0085】
基地局1102は、モバイルデバイス1116およびモバイルデバイス1122などの1つまたは複数のモバイルデバイスと通信することができるが、基地局1102は、モバイルデバイス1116および1122と同様の実質的に任意の数のモバイルデバイスと通信することができることを諒解されたい。モバイルデバイス1116および1122は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星無線、全地球測位システム、PDA、および/または、ワイヤレス通信システム1100を介して通信するための任意の他の適切なデバイスであり得る。図示のように、モバイルデバイス1116は、アンテナ1112および1114と通信中であり、ここでアンテナ1112および1114は、順方向リンク1118を介してモバイルデバイス1116に情報を送信し、逆方向リンク1120を介してモバイルデバイス1116から情報を受信する。さらに、モバイルデバイス1122は、アンテナ1104および1106と通信中であり、ここでアンテナ1104および1106は、順方向リンク1124を介してモバイルデバイス1122に情報を送信し、逆方向リンク1126を介してモバイルデバイス1122から情報を受信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、たとえば、順方向リンク1118は、逆方向リンク1120によって使用される周波数帯域とは異なる周波数帯域を利用することができ、順方向リンク1124は、逆方向リンク1126によって使用される周波数帯域とは異なる周波数帯域を使用することができる。さらに、時分割複信(TDD)システムでは、順方向リンク1118および逆方向リンク1120は、共通の周波数帯域を利用することができ、順方向リンク1124および逆方向リンク1126は、共通の周波数帯域を利用することができる。
【0086】
アンテナの各グループおよび/またはアンテナが通信するように指定されたエリアは、基地局1102のセクタと呼ぶことができる。たとえば、アンテナグループは、基地局1102によってカバーされるエリアのセクタ内のモバイルデバイスと通信するように設計することができる。順方向リンク1118および1124を介した通信では、基地局1102の送信アンテナはビームフォーミングを利用して、モバイルデバイス1116用の順方向リンク1118およびモバイルデバイス1122用の順方向リンク1124の信号対雑音比を改善することができる。また、基地局1102はビームフォーミングを利用して、関連するカバレージを介して不規則に分散したモバイルデバイス1116および1122に送信するが、隣接するセル内のモバイルデバイスは、単一のアンテナを介してすべてのそのモバイルデバイスに送信する基地局と比較して、干渉を被る可能性が少ない。さらに、モバイルデバイス1116および1122は、図示のように、ピアツーピアまたはアドホック技術を使用して、互いに直接通信することができる。一例によれば、システム1100は多入力多出力(MIMO)通信システムであり得る。
【0087】
図12は、例示的なワイヤレス通信システム1200を示す。ワイヤレス通信システム1200は、簡潔にするために、低出力基地局を含むことができる1つの基地局1210、および1つのモバイルデバイス1250を図示している。しかしながら、システム1200は、2つ以上の基地局および/または2つ以上のモバイルデバイスを含むことができ、さらなる基地局および/またはモバイルデバイスは、以下で説明する例示的な基地局1210およびモバイルデバイス1250と実質的に同様か、または異なる可能性があることを諒解されたい。加えて、基地局1210および/またはモバイルデバイス1250は、本明細書で説明するシステム(
図1〜
図3、および
図8〜
図11)および/または方法(
図4〜
図7)を使用して、それらの間のワイヤレス通信を容易にすることができることを諒解されたい。たとえば、本明細書で説明するシステムのコンポーネントもしくは機能および/または方法は、以下で説明するメモリ1232および/もしくは1272、またはプロセッサ1230および/もしくは1270の一部とすることができ、かつ/あるいは、プロセッサ1230および/もしくは1270によって実行されて、開示した機能を実行することができる。
【0088】
基地局1210で、いくつかのデータストリームのトラフィックデータが、データソース1212から送信(TX)データプロセッサ1214に供給される。一例によれば、各データストリームは、それぞれのアンテナを介して送信することができる。TXデータプロセッサ1214は、そのデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、トラフィックデータストリームをフォーマットし、符号化し、インターリーブして、符号化されたデータを供給する。
【0089】
各データストリームの符号化データは、直交周波数分割多重(OFDM)技法を使用して、パイロットデータとともに多重化することができる。追加または代替として、パイロットシンボルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、または符号分割多重(CDM)であり得る。パイロットデータは、通常、既知の様式で処理され、かつモバイルデバイス1250で使用されて、チャネル応答を推定することができる既知のデータパターンである。データストリームごとに多重化されたパイロットデータと符号化データは、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M直角位相振幅変調(M-QAM)など)に基づいて、変調(たとえば、シンボルマップ)されて、変調シンボルを供給することができる。データストリームごとのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ1230によって実行または提供された命令によって決定することができる。
【0090】
データストリーム用の変調シンボルをTX MIMOプロセッサ1220に供給することができ、TX MIMOプロセッサは、さらに(たとえば、OFDM用の)変調シンボルを処理することができる。次いで、TX MIMOプロセッサ1220は、N
T個の変調シンボルストリームをN
T個の送信機(TMTR)1222a〜1222tに供給する。様々な実施形態では、TX MIMOプロセッサ1220は、データストリームのシンボル、およびシンボルがそこから送信されるアンテナに、ビームフォーミング重みを加える。
【0091】
各送信機1222は、それぞれのシンボルストリームを受信および処理して、1つまたは複数のアナログ信号を供給し、さらにアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介した送信に適した変調信号を供給する。さらに、送信機1222a〜1222tからのN
T個の変調信号が、それぞれN
T個のアンテナ1224a〜1224tから送信される。
【0092】
モバイルデバイス1250において、送信された変調信号は、N
R個のアンテナ1252a〜1252rによって受信され、各アンテナ1252から受信された信号は、それぞれの受信機(RCVR)1254a〜1254rに供給される。各受信機1254は、それぞれの信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化してサンプルを供給し、さらにそのサンプルを処理して対応する「受信」シンボルストリームを供給する。
【0093】
RXデータプロセッサ1260は、N
R個の受信機1254からN
R個の受信シンボルストリームを受信し、特定の受信機処理技法に基づいて処理して、N
T個の「検出」シンボルストリームを供給することができる。RXデータプロセッサ1260は、検出された各シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、かつ復号して、データストリーム用のトラフィックデータを復元することができる。RXデータプロセッサ1260による処理は、基地局1210でのTX MIMOプロセッサ1220およびTXデータプロセッサ1214によって実行された処理と相補関係にある。
【0094】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含んでよい。逆方向リンクメッセージは、データソース1236からいくつかのデータストリーム用のトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ1238によって処理され、変調器1280によって変調され、送信機1254a〜1254rによって調整され、基地局1210に送り返すことができる。
【0095】
基地局1210で、モバイルデバイス1250からの変調信号は、アンテナ1224によって受信され、受信機1222によって調整され、復調器1240によって復調され、RXデータプロセッサ1242によって処理されて、モバイルデバイス1250によって送信される逆方向リンクメッセージを抽出する。さらに、プロセッサ1230は、抽出されたメッセージを処理して、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用するかを判定することができる。
【0096】
プロセッサ1230および1270は、それぞれ基地局1210およびモバイルデバイス1250での動作を指示(たとえば、制御、調整、管理など)することができる。それぞれのプロセッサ1230および1270は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ1232および1272に関連付けることができる。プロセッサ1230および1270は、1つまたは複数の低出力基地局用のページングエリア識別子を更新することをサポートするための本明細書で説明する機能を実行することもできる。
【0097】
図13は、本明細書の教示が実施され得る、何人かのユーザをサポートするように構成されたワイヤレス通信システム1300を示す。システム1300は、たとえば高出力セル1302A〜1302Gなどの複数のセル1302用の通信を提供し、各セルは、対応するアクセスノード1304(たとえば、アクセスノード1304A〜1304G)によってサービスされる。
図13に示すように、アクセス端末1306(たとえば、アクセス端末1306A〜1306L)は、時間とともにシステム全体にわたって様々なロケーションに分散する可能性がある。各アクセス端末1306は、たとえば、アクセス端末1306がアクティブであるかどうか、およびソフトハンドオフにあるかどうかに応じて、所与のときに順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)上の1つまたは複数のアクセスノード1304と通信することができる。ワイヤレス通信システム1300は、広い地理的領域にわたってサービスを提供することができる。
【0098】
図14は、1つまたは複数の低出力基地局がネットワーク環境内に配置される、例示的な通信システム1400を示す。具体的には、システム1400は、比較的小規模のネットワーク環境内(たとえば、1つまたは複数のユーザの住宅1430内)に設置された、複数の低出力基地局1410Aおよび1410B(たとえば、フェムトセルノードまたはH(e)NB)を含む。各低出力基地局1410は、デジタル加入者回線(DSL)ルータ、ケーブルモデム、ワイヤレスリンク、または他の接続手段(図示せず)を介して、ワイドエリアネットワーク1440(たとえば、インターネット)およびモバイル事業者コアネットワーク1450に結合することができる。以下で論じるように、各低出力基地局1410は、関連するアクセス端末1420(たとえば、アクセス端末1420A)、および場合によっては異種のアクセス端末1420(たとえば、アクセス端末1420B)にサービスするように構成することができる。言い換えれば、低出力基地局1410に対するアクセスは、所与のアクセス端末1420が1組の指定された(たとえば、ホーム)低出力基地局1410によってサービスされ得るが、任意の指定されていない低出力基地局1410(たとえば、隣接する低出力基地局)によってサービスされ得ないように、制限することができる。
【0099】
図15は、各々がいくつかの高出力基地局カバレージエリア1504を含むいくつかのトラッキングエリア1502(またはルーティングエリアまたはロケーションエリア)が画定された、カバレージマップ1500の一例を示す。ここでは、トラッキングエリア1502A、1502Bおよび1502Cに関連するカバレージのエリアが太線によって示され、高出力基地局カバレージエリア1504が六角形によって表されている。トラッキングエリア1502は、低出力基地局カバレージエリア1506も含む。この例では、低出力基地局カバレージエリア1506(たとえば低出力基地局カバレージエリア1506C)の各々が高出力基地局カバレージエリア1504(たとえば、高出力基地局カバレージエリア1504B)内に示されている。しかしながら、低出力基地局カバレージエリア1506は、完全に高出力基地局カバレージエリア1504内にあるとは限らないことを諒解されたい。実際には、多数の低出力基地局カバレージエリア1506は、所与のトラッキングエリア1502または高出力基地局カバレージエリア1504で画定することができる。また、1つまたは複数のピコカバレージエリア(図示せず)は、所与のトラッキングエリア1502または高出力基地局カバレージエリア1504内に画定することができる。
【0100】
再び
図14を参照すると、低出力基地局1410の所有者は、たとえば、モバイル事業者コアネットワーク1450を介して提供される、3Gモバイルサービスなどのモバイルサービスに加入することができる。別の例では、ワイヤレスネットワークのカバレージを拡大するために、モバイル事業者コアネットワーク1450によって低出力基地局1410を動作させることができる。加えて、アクセス端末1420は、高出力基地局環境内と、より小規模(たとえば、住宅または低出力基地局)のネットワーク環境内の両方で動作可能であり得る。したがって、たとえば、アクセス端末1420は、アクセス端末1420の現在のロケーションに応じて、高出力セルアクセスノード1460によってサービスされ得るか、または1組の低出力基地局1410(たとえば、対応するユーザの住宅1430内に存在する低出力基地局1410Aおよび1410B)のうちのいずれか1つによってサービスされ得る。たとえば、加入者は、自分の家の外部にいるときは、標準的な高出力セルアクセスノード(たとえば、ノード1460)によってサービスされ、家にいるときは、低出力基地局(たとえば、ノード1410A)によってサービスされる。ここで、低出力基地局1410は、既存のアクセス端末1420との後方互換性があり得ることを諒解されたい。
【0101】
低出力基地局1410は、単一の周波数上か、または代替として、複数の周波数上に配置することができる。特定の構成に応じて、単一の周波数、または複数の周波数のうちの1つもしくは複数は、高出力セルアクセスノード(たとえば、ノード1460)によって使用される1つまたは複数の周波数と重なる可能性がある。いくつかの態様では、アクセス端末1420は、そのような接続が可能であるときはいつでも、好ましい低出力基地局(たとえば、アクセス端末1420の家庭用低出力基地局)に接続するように構成することができる。たとえば、アクセス端末1420は、ユーザの住宅1430内にあるときはいつでも、家庭用低出力基地局1410と通信することができる。
【0102】
いくつかの態様では、アクセス端末1420がモバイル事業者コアネットワーク1450内で動作するが、(たとえば、好ましいローミングリスト内に規定されたような)その最も好ましいネットワーク上に存在していない場合、より良いシステムが現在利用可能かどうかを判定するための利用可能なシステムの周期的走査、およびそのような好ましいシステムに関連付けるためのその後の作業を含み得るBetter System Reselection(BSR)を使用して、アクセス端末1420は最も好ましいネットワーク(たとえば、低出力基地局1410)を探し続けることができる。一例では、(たとえば、好ましいローミングリスト内の)取得テーブル項目を使用して、アクセス端末1420は特定の帯域およびチャネルに対する探索を制限することができる。たとえば、最も好ましいシステムに対する探索は、周期的に繰り返すことができる。低出力基地局1410などの好ましい低出力基地局が発見されると、アクセス端末1420は、そのカバレージエリア内にキャンピングするために低出力基地局1410を選択する。
【0103】
低出力基地局はいくつかの態様において制限されることがある。たとえば、所与の低出力基地局は、特定のアクセス端末に特定のサービスを提供することしかできない。いわゆる制限された(または限定された)関連付けを有する配置では、所与のアクセス端末は、高出力セルモバイルネットワークおよび定められた1組の低出力基地局(たとえば、対応するユーザの住宅1430内に存在する低出力基地局1410)のみによってサービスされ得る。いくつかの実装形態では、低出力基地局は、少なくとも1つのアクセス端末に、シグナリング、データアクセス、登録、ページング、またはサービスのうちの少なくとも1つを提供しないように制限され得る。
【0104】
いくつかの態様では、(限定加入者グループH(e)NBと呼ばれることもある)制限された低出力基地局は、制限付きの供給された1組のアクセス端末にサービスを提供する低出力基地局である。この組は、必要に応じて一時的または永続的に拡張することができる。いくつかの態様では、限定加入者グループ(CSG)は、アクセス端末の共通アクセス制御リストを共有する1組のアクセスノード(たとえば、低出力基地局)として規定することができる。ある領域内のすべての低出力基地局(またはすべての制限された低出力基地局)が動作するチャネルは、フェムトチャネルと呼ぶことができる。
【0105】
したがって、所与の低出力基地局と所与のアクセス端末との間には、このように様々な関係が存在する可能性がある。たとえば、アクセス端末の観点から、オープンな低出力基地局は、制限された関連付けがない低出力基地局を指し得る。制限された低出力基地局は、何らかの形で制限された(たとえば、関連付けおよび/または登録について制限された)低出力基地局を指し得る。家庭用低出力基地局は、アクセス端末がアクセスおよび動作することを認可された低出力基地局を指し得る。ゲスト低出力基地局は、アクセス端末がアクセスし動作することを一時的に許可される低出力基地局を指し得る。異種低出力基地局は、場合によって緊急事態(たとえば911コール)を除いて、アクセス端末がアクセスすることもまたは動作することも許可されない低出力基地局を指し得る。
【0106】
制限された低出力基地局の観点から、家庭用アクセス端末は、制限された低出力基地局にアクセスすることを許可されたアクセス端末を指し得る。ゲストアクセス端末は、制限された低出力基地局に一時的にアクセスできるアクセス端末を指し得る。異種アクセス端末は、場合によって緊急事態、たとえば911コールを除いて、制限された低出力基地局にアクセスすることを許可されないアクセス端末(たとえば、制限された低出力基地局に登録するための証明または許可を有さないアクセス端末)を指し得る。
【0107】
便宜上、本明細書の開示は、低出力基地局の文脈における様々な機能について説明している。しかしながら、ピコノードは、より大きいカバレージエリアを別として、低出力基地局と同じ機能または同様の機能を実現できることを諒解されたい。たとえば、ピコノードを制限すること、家庭用ピコノードを所与のアクセス端末に関して定義することなどが可能である。
【0108】
ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレスアクセス端末用の通信を同時にサポートすることができる。上述のように、各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の伝送を介して、1つまたは複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(またはダウンリンク)は基地局から端末までの通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)は端末から基地局までの通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力システム、MIMOシステム、または何らかの他のタイプのシステムを介して確立することができる。
【0109】
本明細書で開示する実施形態に関して説明した、様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、コンポーネント、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート論理もしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または、本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって、実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。加えて、少なくとも1つのプロセッサは、上で説明されたステップおよび/または動作の1つまたは複数を実行するように動作可能な、1つまたは複数のモジュールを含み得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合することができる。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。さらに、いくつかの態様では、プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に存在することができる。加えて、ASICはユーザ端末内に存在することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別コンポーネントとして常駐し得る。
【0110】
1つまたは複数の態様では、説明した機能、方法、またはアルゴリズムは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装された場合、機能は、1つまたは複数の命令もしくはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶することができるか、または、コンピュータ可読媒体上で送信することができ、コンピュータ可読媒体はコンピュータプログラム製品に組み込むことができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる、任意の他の媒体を含み得る。また、実質的にいかなる接続もコンピュータ可読媒体と呼ぶことができる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フレキシブルディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、通常、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0111】
上記の開示は、例示的な態様および/または実施形態について論じたが、添付の特許請求の範囲によって定義される、説明した態様および/または実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な変更および改変を本明細書で行うことができることに留意されたい。さらに、説明した態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または特許請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段に記載されていない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用され得る。