特許第5908631号(P5908631)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5908631多重無線技術を使用する無線通信システムのためのフレーム構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5908631
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】多重無線技術を使用する無線通信システムのためのフレーム構造
(51)【国際特許分類】
   H04J 3/00 20060101AFI20160412BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20160412BHJP
   H04J 13/00 20110101ALI20160412BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20160412BHJP
   H04W 88/10 20090101ALI20160412BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20160412BHJP
【FI】
   H04J3/00 B
   H04J11/00 Z
   H04J13/00
   H04W28/06 110
   H04W88/10
   H04W88/06
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-61009(P2015-61009)
(22)【出願日】2015年3月24日
(62)【分割の表示】特願2013-87505(P2013-87505)の分割
【原出願日】2005年6月3日
(65)【公開番号】特開2015-156680(P2015-156680A)
(43)【公開日】2015年8月27日
【審査請求日】2015年4月22日
(31)【優先権主張番号】60/577,083
(32)【優先日】2004年6月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】アブニーシュ・アグラワル
(72)【発明者】
【氏名】ダーガ・ピー.・マラディ
(72)【発明者】
【氏名】アナスタシアス・スタマウリス
(72)【発明者】
【氏名】アショク・マントラバディ
(72)【発明者】
【氏名】ラマスワミ・ムラリ
【審査官】 阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−158901(JP,A)
【文献】 特開平09−233047(JP,A)
【文献】 特開平07−245574(JP,A)
【文献】 特表2002−523960(JP,A)
【文献】 特表2002−512478(JP,A)
【文献】 特開2000−197113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 3
H04J 11
H04J 13
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択するコントローラと、ここにおいて、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;および
各タイムスロットのためのデータを、前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って処理するプロセッサと;
を備え、
前記コントローラは、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の各フレームの各タイムスロットに対し前記複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択し、各アウターフレームは複数のフレームを備え、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備え、前記コントローラは、各フレーム中の少なくとも1つの混合タイムスロットに対し広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)波形と直交周波数分割多重(OFDM)波形の重ね合わせを選択し、前記フレーム中の各残りのタイムスロットに対しW−CDMAあるいはOFDMを選択し、より低い符号レートおよび低位変調方式は、前記フレーム中の他のタイムスロットよりも、前記少なくとも1つの混合タイムスロットにおける前記OFDM波形のために使用される
装置。
【請求項2】
前記複数の無線技術は、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)とを含む、請求項1記載の装置。
【請求項3】
各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットは、ダウンリンク伝送のために使用される、請求項1記載の装置。
【請求項4】
各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットの各々は、ダウンリンク又はアップリンクの伝送のために使用可能である、請求項1記載の装置。
【請求項5】
各フレームに対し、少なくとも1つのタイムスロットはダウンリンク伝送のために使用され、少なくとも1つのタイムスロットはアップリンク伝送のために使用され、そして、各残りのタイムスロットは、ダウンリンク又はアップリンクの伝送のために使用可能である、請求項1記載の装置。
【請求項6】
各フレームに対し、少なくとも1つのタイムスロットはアップリンク伝送のために使用され、そして、各残りのタイムスロットは、ダウンリンク又はアップリンクの伝送のために使用可能である、請求項1記載の装置。
【請求項7】
各フレームは、10ミリ秒の持続時間を有し、15タイムスロットを備える、請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記スーパーフレームは、ほぼ1秒の持続時間を有する、請求項1記載の装置。
【請求項9】
スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択することと、ここにおいて、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;および
各タイムスロットのためのデータを、前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って処理することと;
を備え、
前記複数の無線技術の中から前記少なくとも1つの無線技術が、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の各フレームの各タイムスロットに対し選択され、各アウターフレームは複数のフレームを備え、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備え、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)の重ね合わせが、各フレーム中の少なくとも1つのタイムスロットに対し選択され、W−CDMAあるいはOFDMが、前記フレームの中の各残りのタイムスロットに対し選択され、より低い符号レートおよび低位変調方式は、前記フレーム中の他のタイムスロットよりも、前記少なくとも1つの混合タイムスロットにおける前記OFDM波形のために使用される、
方法。
【請求項10】
スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択するための手段と、ここにおいて、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;および
各タイムスロットのためのデータを、前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って処理するための手段と;
を備え、
前記複数の無線技術の中から前記少なくとも1つの無線技術が、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の各フレームの各タイムスロットに対し選択され、各アウターフレームは複数のフレームを備え、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備え、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)の重ね合わせが、各フレーム中の少なくとも1つのタイムスロットに対し選択され、W−CDMAあるいはOFDMが、前記フレームの中の各残りのタイムスロットに対し選択され、より低い符号レートおよび低位変調方式は、前記フレーム中の他のタイムスロットよりも、前記少なくとも1つの混合タイムスロットにおける前記OFDM波形のために使用される、
装置。
【請求項11】
命令を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記命令は、
コンピュータに、スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択させるためのコードと、ここにおいて、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;および
前記コンピュータに、各タイムスロットのためのデータを、前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って処理させるためのコードと;
を備え、
前記複数の無線技術の中から前記少なくとも1つの無線技術が、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の各フレームの各タイムスロットに対し選択され、各アウターフレームは複数のフレームを備え、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備え、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)の重ね合わせが、各フレーム中の少なくとも1つのタイムスロットに対し選択され、W−CDMAあるいはOFDMが、前記フレームの中の各残りのタイムスロットに対し選択され、より低い符号レートおよび低位変調方式は、前記フレーム中の他のタイムスロットよりも、前記少なくとも1つの混合タイムスロットにおける前記OFDM波形のために使用される、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
(米国特許法119条のもとでの優先権の主張)
本特許出願は、本譲受人に譲渡され、参照してここに明示的に組み込まれる、2004年6月4日に出願された「FLO−TDD物理層(FLO-TDD physical layer)」と題される米国特許仮出願第60/577,083号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、概して、通信に関し、より具体的には、無線通信システムにおけるデータ伝送に関係する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、様々な通信サービス、例えば、音声、パケットデータ、マルチメディアブロードキャスト、テキストメッセージなど、を提供するために広く有効的に使用されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソースを共有することにより複数のユーザに対し通信をサポートすることができる多元接続性システム(multiple-access system)かもしれない。そのような多元接続性システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、そして直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムを含む。CDMAシステムは、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))、cdma2000などのような無線アクセス技術(a radio access technology)(RAT)をインプリメントできる。RATは、無線の通信(over-the-air communication)に対し使用される技術を指す。W−CDMAは、「第三世代協力プロジェクト」(3GPP)という名のコンソーシアムからのドキュメントの中で説明されている。cdma2000は、「第三世代協力プロジェクト2」(3GPP2)という名のコンソーシアムからのドキュメントの中で説明されている。3GPPと3GPP2のドキュメントは公に利用可能である。
【0004】
W−CDMAおよびcdma2000は、直接シーケンスCDMA(DS−CDMA)無線技術を使用する。DS−CDMAは、W−CDMAではスクランブル符号(a scrambling code)と呼ばれそしてcdma2000では擬似ランダム雑音(PN)符号(a pseudo-random noise (PN) code)と呼ばれる拡散符号を使って、狭帯域信号をシステム帯域幅全体にわたってスペクトル的に広げる。DS−CDMAは、ある長所、例えば、多元接続性、狭帯域拒否などをサポートする容易さなど、有する。然しながら、DS−CDMAは、システム帯域幅全体にわたってフラット(flat)ではない周波数応答である、周波数選択性フェージングの影響を受けやすい。周波数選択性フェージングは、無線チャネルの時間分散に起因し、符号間干渉(ISI)を引き起こし、それは性能を下げうる。イコライザを持った複雑なレシーバは、符号間干渉を抑制するように努めることが必要とされるかもしれない。
【0005】
それ故に、複数のユーザをサポートでき、そして改善されたパフォーマンスを提供できる、無線通信システムに対する技術的必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
無線通信システムにおける異なるタイプの伝送に対し良好なパフォーマンスを提供できる、フレーム構造および伝送技術が、ここに説明される。フレーム構造と伝送技術は、様々な無線技術、例えば、W−CDMA、そして直交周波数分割多重(OFDM)などに対し、使用されることができる。フレーム構造と伝送技術はまた、様々なタイプの伝送(例、特定ユーザ向け伝送、マルチキャスト伝送、およびブロードキャスト伝送)に対し、また、様々なサービス(例、拡張されたマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(E−MBMS))に対しても使用されることができる。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2変調器とマルチプレクサとを含む装置が説明される。第1変調器は、第1無線技術(例、W−CDMA)に従って第1波形を生成する。第2変調器は、第2無線技術(例、OFDM)に従って第2波形を生成する。マルチプレクサは、第1タイムスロット上に第1波形を多重化し、第2タイムスロット上に第2波形を多重化する。
【0008】
別の実施形態によれば、第1及び第2変調器とマルチプレクサとを含む装置が説明される。第1変調器はW−CDMA波形を生成する。また、第2変調器はOFDM波形を生成する。マルチプレクサは第1タイムスロット上にW−CDMA波形を多重化し、第2タイムスロット上にOFDM波形を多重化する。
【0009】
更に別の実施形態によれば、W−CDMA波形が生成されそして第1タイムスロット上に多重化され、そして、OFDM波形が生成されそして第2タイムスロット上に多重化される方法が、提供される。
【0010】
更に別の実施形態によれば、W−CDMA波形を生成するための手段と、OFDM波形を生成するための手段と、第1タイムスロット上にW−CDMA波形を多重化するための手段と、そして、第2タイムスロット上にOFDM波形を多重化するための手段とを含む、装置が説明される。
【0011】
更に別の実施形態によれば、コントローラとプロセッサとを含む装置が説明される。コントローラは、スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し、複数の無線技術(例、W−CDMAおよびOFDM)の中の少なくとも1つの無線技術が選択される。スーパーフレームは、複数のアウターフレームを備え、そして各アウターフレームは、複数のタイムスロットを備える。プロセッサは、各タイムスロット用のデータを、そのタイムスロットのために選択された少なくとも1つの無線技術に従って処理する。
【0012】
更に別の実施形態によれば、スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し、複数の無線技術の中の少なくとも1つの無線技術が選ばれる方法が、提供される。各タイムスロット用のデータが、そのタイムスロットのために選択された少なくとも1つの無線技術に従って処理される。
【0013】
更に別の実施形態によれば、スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し、複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択するための手段と、そのタイムスロットに対し選択された少なくとも1つの無線技術に従って、各タイムスロット用のデータを処理するための手段と、を含む装置が説明される。
【0014】
更に別の実施形態によれば、コントローラとマルチプレクサとを含む装置が説明される。コントローラは、スーパーフレームの各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを物理的チャネルに割り当てる。マルチプレクサは、スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロット上に、物理的チャネル用データを多重化する。物理的チャネルは、OFDMを使用して送られてもよく、そして他のデータは、W−CDMAあるいは他のある無線技術を使用して送られてもよい。
【0015】
更に別の実施形態によれば、物理的チャネルがスーパーフレームの各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを割り当てられる方法が、提供される。物理的チャネル用のデータは、スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロット上に多重化される。
【0016】
更に別の実施形態によれば、スーパーフレームの各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを物理的チャネルに割り当てるための手段と、スーパーフレームの各アウターフレーム中の、物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロット上に、物理的チャネル用のデータを多重化するための手段と、を含む装置が、説明される。
【0017】
更に別の実施形態によれば、デマルチプレクサと第1及び第2復調器とを含む装置が説明される。デマルチプレクサは、サンプルを受け取り、第1タイムスロット中で送られたW−CDMA波形のためのサンプルを第1復調器に提供し、そして、第2タイムスロット中で送られたOFDM波形のためのサンプルを第2復調器に提供する。第1復調器は、W−CDMA波形のためのサンプルを処理し、第2復調器は、OFDM波形のためのサンプルを処理する。
【0018】
更に別の実施形態によれば、W−CDMA波形が第1タイムスロットにおいて受け取られ、OFDM波形が第2タイムスロットにおいて受け取られ、受け取られたW−CDMA波形が、W−CDMAを使用して送られたデータを得るために処理され、そして、受け取られたOFDM波形が、OFDMを使用して送られたデータを得るために処理される、方法が提供される。
【0019】
更に別の実施形態によれば、コントローラとデマルチプレクサとを含む装置が説明される。コントローラは、スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられる少なくとも1つのタイムスロットを決定する。デマルチプレクサは、スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロットの中で受け取られたサンプルを提供する。物理的チャネルはOFDMを使用して送られ、そして他のデータは、W−CDMAあるいは他のある無線技術を使用して送られることができる。
【0020】
更に別の実施形態によれば、スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられる少なくとも1つのタイムスロットが決定される方法が、提供される。スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロット中で受け取られたサンプルが、逆多重化され、処理される。
【0021】
本発明の様々な面(aspects)および実施形態が、以下に、更に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、無線通信システムを示す。
図2図2は、例示的な4層フレーム構造を示す。
図3図3は、例示的な3層フレーム構造を示す。
図4A図4Aは、TDDシステムにおけるW−CDMAおよびOFDMの多重化を示す。
図4B図4Bは、TDDシステムにおけるW−CDMAおよびOFDMの多重化を示す。
図5図5は、FDDシステムにおけるW−CDMAおよびOFDMの多重化を示す。
図6図6は、重ね合わせを使用するW−CDMAおよびOFDMの伝送を示す。
図7図7は、4層フレーム構造における物理的チャネルの伝送を示す。
図8図8はFDMパイロット伝送方式を示す。
図9図9は、W−CDMAおよびOFDMの両方でデータを送信するためのプロセスを示す。
図10図10は、基地局および端末のブロック図を示す。
図11図11は、W−CDMAのための送信(TX)データプロセッサを示す。
図12図12は、OFDMのためのTXデータプロセッサを示す。
【詳細な説明】
【0023】
ここで使用される用語「例示的な(exemplary)」は、「例(example)、実例(instance)、または例証(illustration)である」を意味している。「例示的な」としてここで説明されるどの実施形態も、他の実施形態より好ましいまたは有利であるとして必ずしも解釈されるべきではない。
【0024】
図1は、複数の基地局110および複数の端末120を備える無線通信システム100を示す。基地局は一般に、端末と通信する固定局であり、そしてまた、アクセスポイント、ノードB、ベーストランシーバサブシステム(BTS)、あるいは他の何らかの用語で、呼ばれるかもしれない。各基地局110は、特定の地理的エリア(a particular geographic area)に通信エリア(communication coverage)を提供する。用語「セル(cell)」は、その用語が使用されているコンテキストに応じて、基地局、及び/又は、そのサービスエリア(its coverage area)を指すことがありうる。システム容量を改善するために、基地局サービスエリアは、複数のより小さいエリアに区分される(partitioned)ことができる。各々のより小さいエリアは、それぞれのBTSによってサービスを受ける。用語「セクタ(sector)」は、その用語が使用されているコンテキストに応じて、BTS、及び/又は、そのサービスエリアを指すことがある。簡単にするために、以下の説明においては、用語「基地局」は、セルにサービスを行う固定局とセクタにサービスを行う固定局の両方に対し総称的に使用される。
【0025】
端末120は、システム全体にわたって分散配置されることができる。端末は、固定されている又はモバイルであって、移動局、無線デバイス、ユーザ機器、ユーザ端末、加入者ユニット、あるいは他の何らかの用語で呼ばれるかもしれない。「端末」と「ユーザ」という用語は、ここでは同じように使用される。端末は、いつなんどきでも、0の、1つの、あるいは複数の基地局と通信できる。端末はまた、基地局と、ダウンリンク上で、及び/又は、アップリンク上で、通信できる。ダウンリンク(あるいは順方向リンク)は基地局から端末への通信リンクを指し、そして、アップリンク(あるいは逆方向リンク)は端末から基地局への通信リンクを指す。
【0026】
ここで説明されるフレーム構造および伝送技術は、様々な無線技術、例えば、W−CDMA、cdma2000、IS−856、CDMAの他のバージョン、OFDM、インタリーブFDMA(Interleaved FDMA)(IFDMA)(これはまた、分散型FDMA(Distributed FDMA)と呼ばれる)、局地的FDMA(Localized FDMA)(LFDMA)(これはまた、狭帯域FDMAあるいは古典的FDMAと呼ばれる)、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM(登録商標))、直接シーケンススペクトラム拡散(direct sequence spread spectrum)(DSSS)、周波数ホッピングスペクトラム拡散(frequency hopping spread spectrum)(FHSS)など、と共に使用されることができる。OFDM、IFDMA、そしてLFDMAは、マルチキャリア無線技術であり、全体のシステム帯域幅を多重(S)直交周波数サブバンド(multiple (S) orthogonal frequency subbands)に区分する。これらのサブバンドはまた、トーン(tones)、サブキャリア(subcarriers)、ビン(bins)、そして周波数チャネル(frequency channels)と呼ばれる。各サブバンドは、データで変調され得るそれぞれのサブキャリアに関連付けられている。OFDMは、周波数領域(frequency domain)の変調シンボル(modulation symbols)を、全てのあるいはサブセットのSサブバンド上で送信する。IFDMAは、時間領域(time domain)の変調シンボル(modulation symbols)を、Sサブバンドを横切って一様に間隔をあけられたサブバンド上で送信する。LFDMAは、時間領域中で、且つ典型的に隣接したサブバンド上で変調シンボルを送信する。ユニキャスト伝送、マルチキャスト伝送そしてブロードキャスト伝送のためのOFDMの使用はまた、異なる無線技術と見なされるかもしれない。上記で与えられた無線技術のリストは網羅的ではなく、フレーム構造と伝送技術は、上記で言及されない他の無線技術にもまた使用されてよい。理解しやすいように、W−CDMA及びOFDMに対してのフレーム構造及び伝送技術が、以下に特に詳細に説明される。
【0027】
図2は、W−CDMAとOFDMのような多重無線技術(multiple radio technologies)をサポートする、例示的な4層フレーム構造200を示す。伝送タイムライン(transmission time line)はスーパーフレーム(super-frames)に区分され、各スーパーフレームは、予め定められた持続時間(a predetermined time duration)、例えば、およそ1秒、を有する。図2の中で示される実施形態の場合、各スーパーフレームは、(1)時分割多重(TDM)パイロットおよびオーバヘッド/制御情報用のヘッダフィールドと、(2)トラフィックデータおよび周波数分割多重(FDM)パイロット用のデータフィールドと、を含む。ヘッダフィールド中のTDMパイロットは、同期、例えば、スーパーフレーム検知、周波数エラー推定、およびタイミング獲得、のために使用されることができる。TDMとFDMのパイロットは、チャネル推定のために使用されることができる。各スーパーフレーム用のオーバヘッド情報は、そのスーパーフレーム中で送られる物理的チャネル用の様々なパラメータを伝えることができる。各スーパーフレーム用のデータフィールドは、データ伝送を容易にするためにKの同じサイズのアウターフレーム(outer-frames)に区分される、但し、K>1である。各アウターフレームは、Nフレーム(frames)に区分され、そして、各フレームは更にTタイムスロット(time slots)に区分される、但し、N>1、T>1である。スーパーフレーム、アウターフレーム、フレーム、そしてタイムスロットもまた、他のなんらかの専門用語によって参照されるかもしれない。
【0028】
一般に、スーパーフレームは、任意の数のアウターフレーム、フレームおよびタイムスロットを含むことができる。特定の実施形態では、各スーパーフレームは4つのアウターフレーム(K=4)を含み、各アウターフレームは32のフレーム(N=32)を含み、そして、各フレームは15のタイムスロット(T=15)を含んでいる。フレームとタイムスロットはW−CDMAに準拠するように定義されることができる。この場合、3.84MHzのシステムの帯域幅に対し、各フレームは10ミリ秒(ms)の持続時間を持ち、各タイムスロットは0.667msの持続時間およびスパン2560チップを持ち、そして各チップは0.26マイクロセカンド(μs)の持続時間を持つ。この実施形態の場合、各アウターフレームは320ミリ秒の持続時間を持ち、そして各スーパーフレームはおよそ1.28秒の持続時間を持つ。以下に説明されるように、他の値もまた、K、NおよびTに対し使用されてよい。フレーム構造200の中のタイムスロットへの物理的チャネル(physical channel)のマッピング(mapping)もまた、以下に説明される。
【0029】
図3は、例示的な3層のフレーム構造300を示しており、それはまた多重無線技術をサポートする。伝送タイムラインはスーパーフレームに区分され、各スーパーフレームは、パイロットおよびオーバヘッド用のヘッダフィールドと、多分パイロットとトラフィックデータ用のデータフィールドと、を含む。各スーパーフレーム用のデータフィールドはKアウターフレームに区分され、そして各アウターフレームはMタイムスロット(例、M=N・T)に区分される、但し、但し、K>1およびM>1である。特定の実施形態では、各スーパーフレームは4つのアウターフレーム(K=4)を含み、各アウターフレームは480タイムスロット(M=480)を含んでいる。各タイムスロットはW−CDMAに準拠しそして0.667msの持続時間を有するように定義されることができる。他の値もまたKとMに対し使用されてよい。
【0030】
他の3層フレーム構造もまた定義されることができる。例えば、各スーパーフレームがKアウターフレームを含み、そして各アウターフレームがNフレームを含む、3層フレーム構造が定義されることができる、なお、K>1およびN>1である。特定の実施形態では、各スーパーフレームは4アウターフレーム(K=4)を含み、そして、各アウターフレームは32フレーム(N=32)を含む。各フレームは、W−CDMAに準拠しそして10msの持続時間を有するように定義されることができる。KおよびNに対しては他の値もまた使用されてよい。別の例として、各スーパーフレームがNフレーム(例、N=K・N)を含み、そして各フレームがTタイムスロットを含む、3層フレーム構造が定義されることができる。
【0031】
多重無線技術をサポートする2層フレーム構造もまた定義されることができる。例えば、各スーパーフレームがNフレームを含む、2層フレーム構造が定義されることができる。別の例として、各スーパーフレームがTKNタイムスロットを含む、2層フレーム構造が定義されることができる(例、TKN=K・N・T)。
【0032】
一般に、任意の数の層を有するフレーム構造が、多重無線技術をサポートするために使用されることができる。(1)物理的チャネルのマッピング中のより複数の柔軟性を提供することができる。(1)フレーム、タイムスロット、サブバンドなどの単位(units)でありうる利用可能なシステムリソースへの物理的チャネルのマッピング、(2)物理的チャネル用のデータの符号化、そして(3)時間多様性を改善しそして受信のためのバッテリ電力消費を減少させる方法でのデータの伝送、において、より多くの層はよりもっと柔軟性を提供できる。理解しやすいように、以下の説明の多くは、図2の中で示される4層フレーム構造に対するものである。
【0033】
スーパーフレームおよびアウターフレームを備えたフレーム構造は様々な利点を提供できる。一実施形態においては、スーパーフレームは持続時間(duration)であり、その時間にわたって、(1)システムリソースが物理的チャネルに割り当てられ、そして(2)オーバヘッド情報が、物理的チャネルに割り当てられたシステムリソースを伝えるために送られる。リソース割り当ては、スーパーフレームからスーパーフレームに変更できる。図2および3の中で示されるように、リソース割り当てを伝えるオーバヘッド情報は、各スーパーフレームの最初に送られ、それは、端末が、そのスーパーフレーム中で送られた物理的チャネルを回復するためにオーバヘッド情報を使用することを可能にする。スーパーフレームサイズは、ユーザが物理的チャネル間を切り換えるときはいつも、レーテンシ(latency)を減らすために選択されることができる。
【0034】
一実施形態では、スーパーフレームは持続時間であり、その時間にわたって、(1)各物理的チャネルのレートが固定され、そして(2)ブロック符号化が、もしあれば、各物理的チャネルに対し行なわれる。システムは1セットのレートをサポートでき、そして各サポートレートは、特定の符号化方式、及び/又は、符号レート、特定の変調方式、特定のパケットサイズ、特定のブロックサイズ、等に関連付けられることができる。物理的チャネルに対するレートはスーパーフレームからスーパーフレームに変更でき、そして、各スーパーフレームの最初に送られたオーバヘッド情報で伝えられることができる。
【0035】
一般に、スーパーフレームは任意の時間持続(time duration)でありうる。スーパーフレームサイズは、様々な要因、例えば、所望の量の時間多様性、物理的チャネル上で送られたデータストリームのための獲得時間、データストリーム用の所望の統計的多重化、端末用のバッファ要件、等に基づいて選択されることができる。より大きなスーパーフレームサイズは、より多くの時間多様性とよりよい統計的多重化を提供するので、基地局で個々のデータストリームに対し、より少ないバッファリングが必要とされるかもしれない。然しながら、より大きなスーパーフレームサイズはまた、(1)新しいデータストリーム(例、パワーオン時、あるいは、データストリーム間を切り替わる時)のためのより長い獲得時間、(2)より長い複合化遅れ、そして(3)端末用のより大きなバッファ要求、という結果になる。およそ1秒のフレームサイズは、上記で示された様々な要因間の良いトレードオフを提供できる。然しながら、他のスーパーフレームサイズ(例、4分の1秒、2分の1秒、2秒、あるいは4秒)もまた使用されることができる。
【0036】
一実施形態では、スーパーフレーム中の物理的チャネル上で送信されるトラフィックデータは、Kサブブロックに区分される。Kサブブロックは、スーパーフレームのKアウターフレーム上で、各アウターフレーム中で1サブブロック、バーストで(in burst)送信される。Kアウターフレームにわたるトラフィックデータの伝送は、時間多様性を提供する。バースト中の各サブブロックの伝送は、サブブロックを受け取るために必要とされる時間量を減らす、それはバッテリパワーを節約でき、端末用の待機時間を延ばすことができる。ブロック符号化と組み合わせての、サブブロック中のトラフィックデータの伝送もまた、ある利点を提供できる。例えば、データブロックは、Kサブブロックを生成するためにブロック符号で符号化されるかもしれない。もしトラフィックデータを含んでいる全てのサブブロックが、より早いアウターフレーム中で伝送され、そして正確に受信される場合、そのときは、パリティデータを含むサブブロックはスキップされてもよく、それはバッテリパワーを節約することができる。
【0037】
ここに説明されるフレーム構造と伝送技術は、時分割ヂュプレックス(time division duplex)(TDD)と周波数分割ヂュプレックス(frequency division duplex)(FDD)の両方のシステムに対し使用されることができる。TDDシステムでは、ダウンリンクとアップリンクは同じ周波数帯域を共有し、ダウンリンクは時間の全部あるいは一部分を割り当てられ、アップリンクは時間の残りの部分を割り当てられる。TDDシステムでは、ダウンリンクとアップリンクの伝送は、異なる時間に送られる。FDDシステムでは、ダウンリンクとアップリンクは、別々の周波数帯域に割り当てられる。FDDシステムでは、ダウンリンクとアップリンクの伝送は、別々の周波数帯域上で同時に送られることができる。
【0038】
TDDシステムの場合、各フレーム中の各タイムスロットは、ダウンリンクかアップリンクのいずれかに使用されることができる。ダウンリンクに使用されるタイムスロットは、ダウンリンクスロットと呼ばれ、そして、アップリンクに使用されたタイムスロットはアップリンクスロットと呼ばれる。一般に、フレームは、任意の数のダウンリンクスロットと任意の数のアップリンクスロットを含むことができる。一実施形態では、各フレームは、少なくとも1つのダウンリンクスロットおよび少なくとも1つのアップリンクスロットを含んでいる。別の実施形態においては、各フレーム中の各スロットは、何ら制限無しに、ダウンリンクまたはアップリンクに対し使用されることができる。
【0039】
一般に、任意の無線技術(例、W−CDMAあるいはOFDM)が各タイムスロットに対し使用されることができる。W−CDMAを使用するタイムスロットは、W−CDMAスロットと呼ばれ、そして、OFDMを使用するタイムスロットは、OFDMスロットと呼ばれる。OFDMをユニキャスト、マルチキャストおよびブロードキャストの伝送に使用するタイムスロットもまた、異なる無線技術と見なされるかもしれない。ダウンリンクに対し割り当てられ、そしてOFDMを使用するタイムスロットは、E−MBMSスロット、あるいは順方向リンク専用(FLO)スロットと、あるいは他の何らかの用語で、呼ばれる。一実施形態では各フレームは、少なくとも1つのダウンリンクW−CDMAスロットと少なくとも1つのアップリンクW−CDMAスロットとを含んでおり、そして各々の残りのタイムスロットは、ダウンリンクまたはアップリンクに対し、そしてW−CDMAまたはOFDMに対して、使用されることができる。別の実施形態では、各フレームは、少なくとも1つのアップリンクW−CDMAスロットを含み、そして各々の残りのタイムスロットは、ダウンリンクまたはアップリンクに対し、そしてW−CDMAまたはOFDMに対し使用されることができる。更に別の実施形態では、各フレーム中の各スロットは、何ら制限なしで、ダウンリンクまたはアップリンクに対し、そしてW−CDMAまたはOFDMに対し、使用されることができる。
【0040】
図4Aは、TDDシステムのための、フレーム中のW−CDMAおよびOFDMの例示的な多重化を示す。一実施形態において、最初の2つのタイムスロットは、ダウンリンクW−CDMAスロットとアップリンクW−CDMAスロットのために確保されている。残りの13のタイムスロットの各々は、ダウンリンクまたはアップリンクに対し、またW−CDMAまたはOFDMに対し、使用されることができる。図4Aの中で示される例の場合、13の残りのタイムスロットは全て、E−MBMSスロットであり、それはこの実施形態の場合のフレーム中のE−MBMSスロットの最大数である。
【0041】
各W−CDMAスロットに対し、1以上の物理的チャネル用のデータが、異なる直交(例、OVSF)シーケンスでチャネル接続され(channelized)、スクランブル用符号でスペクトル的に拡散され、時間領域の中で組み合わせられ、そして、タイムスロット全体にわたって送信される。各スクランブル符号は2560PNチップのシーケンスであり、それはタイムスロットの長さに対応する。各OFDMスロットに対し、1以上の物理的チャネル用のデータが多重化され、そして、タイムスロットの中で送信されるL OFDMシンボルに変換されることができる、なおL≧1である。E−MBMSスロットへの物理的チャネルの例示的なマッピングが、以下に説明される。
【0042】
図4Bは、TDDシステムのための、フレーム中のW−CDMAおよびOFDMの別の例示的な多重化を示す。この例において、最初の2つのタイムスロットは、ダウンリンクとアップリンクのW−CDMAスロットであり、次の4つのタイムスロットは、E−MBMSスロットであり、そして、残りの9つのタイムスロットは、ダウンリンクとアップリンクのW−CDMAスロットである。
【0043】
一般に、各フレームは、任意の数のE−MBMSスロットを含むことができ、そして、E−MBMSスロットは、フレーム中のどこにでも位置されることができる。図4Aおよび4Bの中で示されるように、E−MBMSスロットはまた、フレームの中で互いに隣接してもよい。E−MBMSスロットはまた、フレーム全体にわたって分布されることができ、そして、W−CDMAスロットと混じり合っているかもしれない。
【0044】
FDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは、別々の周波数帯域に割り当てられる。各リンクに対し、各フレーム中の各タイムスロットは、任意の無線技術(例、W−CDMAあるいはOFDM)を使用することができる。
【0045】
図5は、FDDシステムのための、フレーム中のW−CDMAおよびOFDMの例示的な多重化を示す。この例では、ダウンリンクフレーム中の最初のタイムスロットは、W−CDMAスロットであり、そして、ダウンリンクフレーム中の残りの14のタイムスロットは、OFDMスロットであり、そして、アップリンクフレーム中の全ての15スロットはW−CDMAスロットである。各W−CDMAスロットに対し、図4Aの中で示されるように、1以上の物理的チャネルが接続され、スペクトル的に拡散され、組み合わされ、そして、タイムスロットの中で送信される。各OFDMスロットに対して、1つ以上の物理的チャネルが多重化され、そしてL OFDMシンボルで送られることができる。
【0046】
図4A、4B、および5は、各タイムスロットがW−CDMAまたはOFDMのいずれかに対し使用されるような、W−CDMAおよびOFDMの時分割多重化(TDM)を示す。W−CDMAおよびOFDMはまた、符号分割多重化(CDM)、周波数分割多重化(FDM)、他のなんらかの多重化方式、あるいは多重化方式の任意の組合せ、を使用して多重化されることができる。W−CDMAおよびOFDMもまた、重ね合せ(superposition)を使用して組み合わせられることができる。
【0047】
図6は、重ね合わせを使用するW−CDMAおよびOFDMの例示的な伝送を示す。フレーム中の各タイムスロットは、W−CDMAまたはOFDM、あるいは両方を使用することができる。図6の中で示される例の場合、最初の2つのタイムスロットは、W−CDMAを使用し、次の2つのタイムスロットは、W−CDMAおよびOFDMの両方を使用し、そして、残りの11のタイムスロットはOFDMを使用する。混合スロットと呼ばれる、W−CDMAおよびOFDMの両方を備える各タイムスロットに対し、1以上のW−CDMA物理的チャネル用のデータは、異なる直交シーケンスでチャネル接続され、W−CDMA波形を生成するためにスペクトル的に拡散される(spread)ことができる。W−CDMA波形は、混合スロットの中で送信される合成波形を生成するために、L OFDMシンボルによって形成されたOFDM波形に加えられることができる。
【0048】
混合スロット中のOFDM波形とのW−CDMA波形の重ね合せは、結果として、各波形が他方の波形への妨害(interference)を引き起こすことになる。適切な量の送信パワーは、各波形がその波形のための所望のサービスエリア(coverage)を達成するために使用されることができる。代替としてあるいは追加して、各波形に対し符号化および変調が、所望のサービスエリアを達成するために選択されることができる。例えば、もしW−CDMA波形が重ねられる場合は、OFDM波形に対し、より低い符号レート、及び/又は、低位変調方式が、使用されてもよい。
【0049】
W−CDMAとOFDMの重ね合せは、W−CDMAに対し全タイムスロットを割り当てる必要無しにW−CDMAを使用する少量のデータを便利よく送るために使用されてもよい。例えば、インジケータとコントロールのチャネルは、W−CDMAを使用して、そして、OFDMに重ね合わせられて、送られることができる。重ね合せを用いることによって、これらのチャネルに対し送るいくらかのデータがあるときはいつでも、インジケータとコントロールのチャネルは、バックグラウンド伝送として送られることができる。OFDMはまた、他のタイプの伝送で重ねられることができる。
【0050】
表1は、図2の中で示される4層フレーム構造の3つのフレーム設計を示す。これらのフレーム設計の場合、パイロットおよびオーバヘッド情報のためのヘッダフィールドは40msであり、各スーパーフレームは4つのアウターフレーム(K=4)を含み、フレームとタイムスロットはW−CDMAに準拠し、そして、各フレーム中の2つのタイムスロットはW−CDMAのために使用される。K、N、T、MおよびVに対し異なる値を有する4層フレーム構造の他の設計は可能であり、本発明の範囲内である。
【表1】
【0051】
フレーム構造のためのパラメーター(例、K、NおよびT)は固定されてよい。あるいは、フレーム構造はコンフィギュレーション可能(configurable)であってもよく、そして、コンフィギュレーション可能なパラメータ用の値は、端末にブロードキャストされることができる。
【0052】
システムは、利用可能なシステムリソースの割り当ておよび使用を容易にするために物理的チャネルを定義することができる。物理的チャネルは、物理層でデータを送るための手段であり、また、チャネル、物理層チャネル、トラフィックチャネル、伝送チャネル、データチャネルなどと呼ばれるかもしれない。OFDMを使用してダウンリンク上で送信される物理的チャネルは、E−MBMS物理的チャネル、FLO物理的チャネル、あるいは他のなんらかの用語で呼ばれる。E−MBMS物理的チャネルは、上層(例、リンク層)からデータを送るために使用されることができる。例えば、異なるサービス用のデータは、上層で、処理され、トランスポートチャネル(あるいは論理チャネル(logical channel))にマッピングされることができる。トランスポートチャネルは、物理層でE−MBMS物理的チャネルにマッピングされることができ、例えば、各トランスポートチャネルは、1つの物理的チャネルにマッピングされることができる。ストリーミングデータを搬送するためのコンフィギュレーション可能な容量を備えたE−MBMS物理的チャネルは、タイムスロットをこれらのE−MBMS物理的チャネルに適切に割り当てることにより得られることがでる。
【0053】
E−MBMS物理的チャネルは、特定ユーザ向けまたはユニキャスト伝送を特定の端末に送るために、マルチキャスト伝送を一群の端末に送るために、あるいはブロードキャスト伝送をブロードキャストサービスエリア内のすべての端末に送るために、使用されることができる。E−MBMS物理的チャネルは、様々なタイプのデータ、例えば、トラフィックデータ、制御データ、マルチキャスト及びブロードキャストデータ(例、オーディオ、ビデオ、テレテキスト、データ、ビデオ/オーディオクリップ、などのために)、そして他のデータを、を送るために使用されることができる。E−MBMS物理的チャネルはまた、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)におけるE−MBMSのような様々なサービスに対して使用されることができる。UMTSは、MBMSをサポートするために従来どおりW−CDMAを使用する。MBMSおよびE−MBMSは、OFDMで、一層効率的にサポートされることができる。
【0054】
図2で示されたフレーム構造の場合、TKNの総数=K・N・Tタイムスロットは、各スーパーフレームにおいて利用可能である。利用可能タイムスロットは、様々な方法で、E−MBMS物理的チャネルに割り当てられることができる。一実施形態においては、各E−MBMSスロットは、1つのE−MBMS物理的チャネルに割り当てられ、そして、複数のE−MBMS物理的チャネルは、同じE−MBMSスロットを共有しない。この実施形態は、E−MBMS物理的チャネルへのE−MBMSスロットの割り当てを単純化する。別の実施形態においては、E−MBMSスロット内の各OFDMシンボルは、E−MBMS物理的チャネルに割り当てられることができ、そしてLのE−MBMS物理的チャネルまで、同じE−MBMSスロットを共有することができる。この実施形態は、システムリソースが、より小さなユニットに、より精細な精度で、E−MBMS物理的チャネルに割り当てられることを、可能にする。更に別の実施形態では、複数のE−MBMS物理的チャネルは、FDMを使用して、各E−MBMSスロット中の各OFDMシンボルを共有することができる。この実施形態は、E−MBMS物理的チャネルに、システムリソースの割り当てにおいて最大の柔軟性を提供するが、また、各スーパーフレーム中のリソース割り当てを伝達するために、より多くのオーバヘッドを使用する。理解しやすいように、以下の説明は、各E−MBMSスロットが1つのE−MBMS物理的チャネルに割り当てられる実施形態の場合である。E−MBMS物理的チャネルは、スーパーフレームの1以上のフレーム中の1以上のタイムスロットを割り当てられことができる。
【0055】
表1の中で示される、K=4、N=32、そしてT=15を有するフレーム設計2の場合、各アウターフレームは480タイムスロットを含み、そして各スーパーフレームは、合計1920のタイムスロットを含んでいる。図4Aおよび4Bの中で示されるように、もし2つのタイムスロットが各フレーム中のW−CDMAのために確保されている場合、そのとき各アウターフレームは、OFDMあるいはW−CDMAに使用されることができる416のタイムスロットを含んでいる。もし416のタイムスロットのすべてがOFDMに使用され、そして、もし各E−MBMS物理的チャネルが各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを割り当てられる場合、そのときは、416までのE−MBMSの物理的チャネルがスーパーフレーム中で送られることができる。E−MBMS物理的チャネルは、アウターフレーム中の416までのタイムスロットで、あるいはスーパーフレーム中の1664までのタイムスロットで割り当てられることができる。
【0056】
一実施形態では、所定のスーパーフレームの中で送信される各E−MBMS物理的チャネルは、スーパーフレーム中の各アウターフレームの1以上のフレーム中の1以上のタイムスロットを割り当てられる。各E−MBMS物理的チャネルは、このように、スーパーフレームのアウターフレーム中の割り当てられたタイムスロットおよび割り当てられたフレームによって、特徴づけられる。各E−MBMS物理的チャネルは、スーパーフレームのすべてのKのアウターフレームに対し、同じスロットおよびフレームの割り当てを有する。例えば、E−MBMS物理的チャネルは、スーパーフレーム中の各アウターフレームのn番目のフレーム中のi番目のタイムスロットを割り当てられることができる。この例において、E−MBMS物理的チャネルは、N・Tタイムスロットによって均一に間隔を置かれる合計Kのタイムスロットを、割り当てられる。E−MBMS物理的チャネルはまた、各アウターフレーム中の複数のタイムスロットを割り当てられることができる。これらの複数のタイムスロットは、(1)E−MBMS物理的チャネルを受け取るために必要とされる時間量を最小化するために互いに隣接しており、あるいは(2)時間多様性を改善するためにアウターフレーム全体にわたって分布している。
【0057】
図7もまた、図2の中で示される4層フレーム構造、および、図3の中で示される3層フレーム構造のための、E−MBMS物理的チャネルxの例示的な伝送を示す。この例においては、E−MBMS物理的チャネルxは、スーパーフレームmのためのE−MBMS物理的チャネルxに割り当てられたタイムスロット上で、4つのバーストで(in four burst)送信される。これらの4つのバーストは、スーパーフレームの4つのアウターフレーム中の同じ位置で、アウターフレーム当り1つのバーストが送信される。各バーストは、1あるいは複数のタイムスロットに及ぶ(span)。図7の中で示されていないが、E−MBMS物理的チャネルxは、別のスーパーフレームにおいては、異なるタイムスロットおよびフレームを割り当てられてもよい。
【0058】
図7はまた、各スーパーフレームの開始でヘッダフィールド中のTDMパイロットおよびオーバヘッド/制御情報の伝送を示す。TDMパイロットは、部分的なタイムスロット、全部の(full)タイムスロット、あるいは複数のタイムスロットの中で送信されることができ、そして、同期そして多分チャネル推定のために(for synchronization and possibly channel estimation)使用されることができる。オーバヘッド情報は、MBMSコントロールチャネル(MCCH)で送られることができ、それはまた、オーバヘッド情報シンボル(OIS)と、あるいは他のなんらかの用語で、呼ばれるかもしれない。MCCHもまた、部分的、全部の、あるいは複数のタイムスロットの中で送られることができ、そしてE−MBMS物理的チャネルのための関連するオーバヘッド情報を搬送することができる。各E−MBMS物理的チャネルのためのオーバヘッド情報は、例えば、E−MBMS物理的チャネルに割り当てられたタイムスロット及びフレーム、E−MBMS物理的チャネルのために使用する符号化及び変調の方式、トランスポートブロック(TB)サイズ、E−MBMS物理的チャネルへマッピングされたトランスポートチャネル、等を、伝達することができる。TDMパイロット及びMCCHもまた、図7の中で示される方法とは異なる他の方法で送られることができる。
【0059】
E−MBMS物理的チャネルは、広域データおよびローカルデータを搬送できる。広域データ(あるいはグローバルデータ)は、システムにおいて全てのあるいは多くの基地局によってブロードキャストされることができる、トラフィックデータである。ローカルデータは、所定の広域伝送のために基地局(例、各基地局)のサブセットによってブロードキャストされることができる、トラフィックデータである。1セットの基地局は、所定の広域伝送をブロードキャストでき、そして、これらの基地局の異なるサブセットは、異なるローカルの伝送をブロードキャストできる。基地局の異なるセットは、異なる広域伝送をブロードキャストできる。広域とローカルの伝送は、異なるサービスエリアを備えた異なる伝送として見なされるかもしれない。
【0060】
スーパーフレームは、(1)広域データを送るために使用される広域セグメントと、(2)ローカルデータを送るために使用されるローカルセグメントとに、区分されることができる。広域MCCHは、広域データを搬送するE−MBMS物理的チャネルのためのオーバヘッド情報を伝達でき、そして、ローカルMCCHは、ローカルデータを搬送するE−MBMSの物理的チャネルのためのオーバヘッド情報を伝達できる。広域TDMパイロットおよびローカルTDMパイロットはまた、それぞれ、広域およびローカルのE−MBMS物理的チャネルのための同期およびチャネル推定を容易にするために送信されることができる。
【0061】
図4Aの中で示されるように、L OFDMシンボル(L OFDM symbols)は、各E−MBMSスロットの中で送信されることができる。OFDMシンボルを生成するために、変調シンボルあるいは0シンボル(それは0の信号の値である)が、総数Sのサブバンド(the S total subbands)の各々に最初にマッピングされる。S変調、及び/又は、ゼロのシンボルが、S時間領域サンプルの第1シーケンス(a first sequence of S time-domain samples)を生成するために、そのあと、Sポイントの逆高速フーリエ変換(an S-point inverse fast Fourier transform)(IFFT)で時間領域に変形される(transformed)。S+C+2Wのサンプルの第2シーケンスが、そのあと、(1)第1シーケンスの最後のC+W サンプルをコピーし(copying)、そしてこれらのC+Wサンプルを、第1シーケンスの最初にプレフィックス(prefix)として追加し(appending)、そして(2)第1シーケンスの第1Wサンプルをコピーし、そしてこれらのWサンプルを、第1シーケンスの末尾(the tail)にサフィックス(suffix)として追加することによって、形成される。プレフィックスの第1Wサンプルは、窓をつけられ(windowed)(あるいはフィルタにかけられ)、そしてプレフィックスのその後に続くCサンプルはフラットなガード間隔(flat guard interval)を形成する。ガード間隔はまた、周期的プレフィックスと呼ばれ、そして周波数選択性フェージングによって引き起こされる符号間干渉(ISI)を抑制するために使用される。サフィックスのWサンプルもまた、窓をつけられる。W+C+S+W サンプルを含んでいるOFDMシンボルは、第2シーケンスのプレフィックスおよびサフィックスの窓をつけた後に生成される。各E−MBMSスロットのL OFDMシンボルは、1つのOFDMシンボルの最後のWサンプルが次のOFDMシンボルの最初のWサンプルと重なり合うように、送信される。各OFDMシンボルは、このように、S+C+W サンプルの有効長(effective length)を持っている。
【0062】
一実施形態では、OFDMシンボル持続時間は、おおよそ200μsから220μsであるように選択されている。もし各タイムスロットが667μsの持続時間を有する場合は、そのとき各E−MBMSスロットは3つのOFDMシンボル、あるいはL=3、を含んでいる。表2は、例示的な実施形態に従ってOFDMシンボル用の様々なパラメータを示す。この実施形態の場合、総数1024のサブバンドがあり、2つのバンド端の各々にある68のサブバンドは使用されていない、そして、888の中心サブバンドは、データ及び/又はパイロットを送るために使用されてもよい。システム条件および他の考慮事項に基づき、これらのパラメータに対し他の値もまた選択されてよく、また、これは本発明の範囲内である。
【表2】
【0063】
FDMパイロットは、各OFDMシンボルの中で送られ、チャネル推定(channel estimation)のために使用されるかもしれない。FDMパイロットは、総数Sのサブバンド(S total subbands)全体にわたって(例、均一に)分布するPサブバンド上で送られるパイロットである、但しP>1。表2の中で示される例示的な実施形態の場合、FDMパイロットは、8つのサブバンドによって間隔をあけられるP=128サブバンド上で送られることができる。U=888使用可能サブバンドは、そのとき、FDMパイロット(あるいはパイロットサブバンド)のために使用される111のサブバンドと、トラフィックデータ(あるいはデータサブバンド)のために使用される777のサブバンドと、を含むだろう。パイロットとデータは136のガードサブバンド(guard subbands)上で送信されない。
【0064】
図8は例示的なFDMパイロット伝送方式を示す。簡単にするために、図8は、図4Aの中で示される多重化例の最初の7つのタイムスロットのみを示す。最初の2つのタイムスロットはW−CDMAスロットである。それに続く各タイムスロットは、3つのOFDMシンボルを含むOFDMスロットである。FDMパイロットは、P’=111パイロットサブバンド上で各OFDMシンボルの中で送られる。
【0065】
チャネル推定パフォーマンスを改善するために、FDMパイロットは、互い違いに配置され(staggered)、異なるOFDMシンボルの中で異なるサブバンド上で送信されことができる。図8の中で示される例の場合、FDMパイロットは、2つのサブバンドセットからなる互い違いのパターン(staggering pattern)で送信され、それは2の互い違いファクタあるいは2×互い違い(a staggering factor of two or 2x staggering)と呼ばれる。FDMパイロットは、1つのOFDMシンボルの中の第1セットのサブバンド上で、そのあと次のOFDMシンボル中の第2セットのサブバンド上で、そのあと次のOFDMシンボル中の第1サブバンドセット上で、等等で、送信される。第1セット中のサブバンドは、第2セット中のサブバンドからの4つで相殺される。FDMパイロットはまた、2つよりも多いサブバンドセットからなる他の互い違いパターン、例えば、3×互い違い、4×互い違い、等の場合、で送信されることができる。互い違いのものは、レシーバ(receiver)が、(1)周波数領域のシステム帯域幅全体を一様にサンプリングし(evenly sample)、そして(2)周期的なプレフィックス持続時間よりもより長い遅延拡散を抑制するために使用されることができる、より長いチャネルインパルス応答推定値を引き出す、ことを可能にする。
【0066】
図9は、W−CDMAおよびOFDMの両方でデータを送信するためのプロセス900を示す。プロセス900は、各スーパーフレームに対し基地局によって行なわれることができる。最初に、現在のスーパーフレームの中で送られるためのE−MBMS物理的チャネルが識別される(ブロック912)。現在のスーパーフレーム中のタイムスロットが、そのあと、ダウンリンクおよびアップリンク(TDDシステム用)に対し、そして、システムローディングに基づきW−CDMAおよびOFDM(TDDおよびFDDの両方のシステム用)に対し割り当てられる(ブロック914)。各E−MBMS物理的チャネルが、現在のスーパーフレーム中の各アウターフレームの少なくとも1つのフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを割り当てられる(ブロック916)。各E−MBMS物理的チャネル用のデータが、現在のスーパーフレームのためのそのE−MBMS物理的チャネルに対し選択された符号化方式および変調方式に基づき処理される(ブロック918)。OFDM波形が、現在のスーパーフレーム中の各E−MBMSスロット用に生成され、そしてE−MBMSスロット上に多重化される(ブロック920)。W−CDMAを使用して送られるためのデータがW−CDMAに従って処理される(ブロック922)。W−CDMA波形が、現在のスーパーフレーム中の各ダウンリンクW−CDMAスロット用に生成され、そしてスロット上に多重化される(ブロック924)。変調された信号が、多重化されたW−CDMAおよびOFDMの波形のために生成され、ダウンリンク上で送信される(ブロック926)。
【0067】
図10は、基地局110および端末120の実施形態のブロック図を示す。基地局110で、W−CDMA TXデータプロセッサ1010は、W−CDMAで送信されるためのデータを受け取り、処理し、そして、W−CDMAのための符号化データを生成する。W−CDMA変調器1012は、W−CDMA符号化データを処理し、そして各W−CDMAスロットのためのW−CDMA波形を生成する。W−CDMA変調器1012による処理は、(1)各W−CDMA物理的チャネル用の符号化データを変調シンボルにマッピングすること(mapping)と、(2)各物理的チャネルのための変調シンボルを直交シーケンスでチャネル接続すること(channelizing)と、(3)各物理的チャネルのためのチャネル接続されたシンボルをスクランブル符号でスクランブルすること(scrambling)と、そして、(4)全ての物理的チャンネルに対しスクランブルされたデータをスケーリングし総計すること(scaling and summing)と、を含んでいる。OFDM TXデータプロセッサ1020は、OFDMを使用して送信されるためのデータを受け取り、処理し、そして、データおよびパイロットのシンボルを生成する。OFDM変調器1022は、データとパイロットのシンボル上でOFDM変調を行ない、OFDMシンボルを生成し、そして、各E−MBMSスロットのためのOFDM波形を形成する。マルチプレクサ(Mux)1024は、W−CDMAスロット上にW−CDMA波形を多重化し、E−MBMSスロット上にOFDM波形を多重化し、そして、出力信号を提供する。送信機ユニット(TMTR)1026は、出力信号を調整し(例、アナログに変換する、フィルタにかける、増幅する、また、周波数をアップコンバートする)、そして、アンテナ1028から送信される、変調された信号を生成する。
【0068】
端末120で、アンテナ1052は、基地局110によって送信された、変調された信号を受け取り、そして、受け取られた信号をレシーバユニット(RCVR)1054に提供する。レシーバユニット1054は、受け取られた信号を調整し、デジタル化し、処理し、サンプルのストリームをデマルチプレクサ(Demux)1056に提供する。デマルチプレクサ1056は、W−CDMAスロット中のサンプルをW−CDMA復調器(Demod)1060に、そして、E−MBMSスロット中のサンプルをOFDM復調器1070に、提供する。W−CDMA復調器1060は、受け取られたサンプルを、W−CDMA変調器1012による処理に相補的な方法で(in a manner complementary to)処理し、そしてシンボル推定値(symbol estimates)を提供する。W−CDMAレシーブ(RX)データプロセッサ1062は、シンボル推定値を処理し(例、復調する、デインタリーブする(deinterleaves)、そして復号する)、そしてW−CDMA用に復号された信号を提供する。OFDM復調器1070は、受け取られたサンプル上でOFDM復調を行ない、データシンボル推定値を提供する。OFDM RXデータプロセッサ1072は、データシンボル推定値を処理し、そして、OFDMに対し復号されたデータを提供する。一般に、端末120での処理は、基地局110での処理に相補的である。
【0069】
コントローラ1030および1080は、基地局110および端末120での動作をそれぞれ管理する(direct)。メモリユニット1032および1082は、コントローラ1030および1080によって使用されるプログラムコードおよびデータを、それぞれ保存する。コントローラ1030及び/又はスケジューラ1034は、タイムスロットをダウンリンクとアップリンクに割り当て、W−CDMAあるいはOFDMを各タイムスロットに使用するかどうかを判断し、そしてE−MBMS物理的チャネルにタイムスロットを割り当てる。
【0070】
図11は、W−CDMA TXデータプロセッサ1010の実施形態のブロック図を示す。各トランスポートチャネル(TrCH)用のデータは、トランスポートブロック中でそれぞれの処理セクション1110に提供される。セクション1110内では、周期的冗長チェック(CRC)値が、各トランスポートブロックに対し生成され、そしてトランスポートブロック(ブロック1112)に付けられる(attached)。CRC値は、エラー検出に使用されてもよい。CRC符号化ブロック(CRC encoded blocks)は、連続的に連結され、そのあと、等しいサイズにされた符号ブロック(ブロック1114)に区切られる。各符号ブロックは、符号化スキームそれぞれ、符号化方式(例、畳み込み符号またはターボ符号)で符号化される、あるいは、全く符号化されない(ブロック1116)。無線フレーム等化(Radio frame equalisation)は、出力が整数の等しいサイズのデータセグメントにセグメント化される(segmented)ことができるように、入力ビットシーケンスを埋めるために行なわれるかもしれない(ブロック1118)。ビットは、そのあと、時間多様性を提供するために、1、2、4あるいは8(10ms)の無線フレームを横切ってインタリーブされる(interleave)(ブロック1120)。インタリーブされたビットは、セグメント化され、そして、10msTrCH無線フレーム上にマッピングされる(ブロック1122)。レート整合(rate matching)が、そのあと、上層によって提供されるレート整合パラメータに従ってビット上で行なわれる(ブロック1124)。
【0071】
すべての処理セクション1110からのTrCH無線フレームは、符号化された合成トランスポートチャネル(coded composite transport channel)(CCTrCH)に連続的に多重化される(ブロック1132)。ビットスクランブルが、そのあと、ビットを無作為化するために(to randomize)行なわれる(ブロック1134)。もし1よりも多い物理的チャネルが使用される場合、そのときは、ビットは、物理的チャネルの中でセグメント化される(ブロック1136)。各物理的チャネルのための各無線フレーム中のビットは、更なる時間多様性を提供するために、インタリーブされる(ブロック1138)。インタリーブされた物理的チャネル無線フレームは、そのあと、適切な物理的チャネルへマッピングされる(ブロック1140)。
【0072】
W−CDMAのためのTXデータプロセッサ1010による処理は、3GPP TS 25.212に詳細に説明されている。W−CDMA変調器1012による処理は、3GPP TS 25.213に詳細に説明されている。これらのドキュメントは公に利用可能である。
【0073】
図12は、OFDM TXデータプロセッサの実施形態のブロック図を示す。明確にするために、図12は、1つのE−MBM物理的チャネルのための処理を示す。プロセッサ1020内で、各E−MBMS物理的チャネルのための各トランスポートブロックは、ブロック符号化されたブロック(block-encoded block)を生成するためにブロック符号化(例、リードソロモン符号で)されてよい、あるいはブロック符号化されなくてもよい(ブロック1210)。CRC値が生成され、そして、ブロック符号化されたブロックに付けられている(ブロック1212)。CRC符号化されたブロックは、1あるいは複数の同じサイズにされた符号ブロックに区分される(ブロック1214)。各符号ブロックは、符号化方式(例、畳み込み符号あるいはターボ符号)で符号化されるか、あるいは全く符号化されない(ブロック1216)。レート整合がそのあと、上層によって提供されるレート整合パラメータに従ってコードビット上で行なわれる(ブロック1218)。レート整合されたビットは、PNシーケンスで無作為化され(ブロック1220)、そしてそのあと、時間多様性を提供するためにインタリーブされる(ブロック1222)。インタリーブされたビットは、E−MBMS物理的チャネルへマッピングされる(ブロック1224)。
【0074】
図12は、OFDMのためのデータ処理の特定の実施形態を示す。データ処理も他の方法で行なわれるかもしれないが、これは本発明の範囲内である。OFDMの場合、各トランスポートチャネルが、1つの物理的チャネルにマッピングされるかもしれない、そして、図11のブロック1132におけるトランスポートチャネル多重化は、省かれてよい。チャネルをトランスポートするデータストリームのマッピングは上層で行なわれる。
【0075】
各E−MBMS物理的チャネルの場合、ターボ符号と(n、k)リードソロモン符号は、時間多様性を捕らえる(capture)ために使用されることができるし、又、パフォーマンスを改善することもできる。リードソロモン符号はアウター符号として使用されることができ、また、ターボ符号はインナー符号として使用されることができる。リードソロモン符号レート(n、k)は、(16、12)、(16、14)に、及び/又は、ブロック符号化を簡単にするためにいくつかの他の符合レートに、制限されてもよい。理論上、1つのE−MBMS物理的チャネルに対する1つのスーパーフレームである全伝送時間間隔(TTI)にわたってターボ符号化を行なうことが好もしい。ターボ符号は、アウター符号なしで単独で使用されてもよく、そして、十分なインターリービングで、システムにおける時間多様性を利用する(exploit)ことが可能である。然しながら、実際的見地から、デコーダバッファサイズ(decoder buffer size)によって課された制限がある。これらの場合では、ターボ符号化されたパケット(Turbo coded packets)の長さは制限されるかもしれないし。また、時間多様性はアウター符号で集められるかもしれない。アウター符号は、各OFDM伝送のために使用されてもよいし、あるいは使用されないかもしれない。アウター符号の主要な役割は、時間多様性を集めること(collecting time diversity)において支援することである。
【0076】
時間多様性を集めることは、ここに説明されるフレーム構造によって、さらに容易にできる。フレーム構造は、およそ1秒(例、1.28秒)のTTIを提供できる。各コヒーレンス時間間隔が数ミリ秒であり得る場合、データが多重コヒーレンス時間間隔全体にわたって広げられるので、W−CDMAのための80msのTTIと比較して、OFDMのためのおよそ1秒のTTIはパフォーマンスを改善し得る。およそ1秒のTTI全体にわたってのバースト中のトラフィックデータの伝送はまた、バッテリパワー消費を減らすことができる。E−MBMS伝送の場合、端末は、各アウターフレーム中で送られたバーストを受け取るために周期的にウェイクアップ状態になる(wake up)かもしれないし、また、バッテリパワーを節約するためにバースト間はスリープ状態になる(sleep)かもしれない。各バーストは、1つのタイムスロットあるいは0.667msと同じくらい短いかもしれない。対照的に、端末は、W−CDMA伝送を受け取るために、80msTTI全体の間、ウェイクアップ状態であることが必要かもしれない。
【0077】
ここに説明されたフレーム構造と伝送技術は、様々な手段によってインプリメントされることができる。例えば、これらの技術は、ハードウェア、ソフトウェアあるいはそれの組合せ中でインプリメントされるかもしれない。ハードウェアインプリメンテーションの場合、基地局で異なる無線技術に対しタイムスロットおよびプロセスデータを割り当てるために使用される処理ユニットは、1以上の、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、ここに記載された機能を行なうように設計された他の電子ユニット、あるいはそれらの組合せの中でインプリメントされることができる。端末でデータを受け取るために使用される処理ユニットもまた、1以上のASIC、DSP、プロセッサなどの中でインプリメントされることができる。
【0078】
ソフトウェアインプリメンテーションの場合は、技術は、ここに説明された機能を行なうモジュール(例、処理手順、機能、等)でインプリメントされることができる。ソフトウェアコードが、メモリユニット(例、図10のメモリユニット1032あるいは1082)に保存され、そして、プロセッサ(例、コントローラ1030あるいは1080)によって実行されることができる。メモリユニットは、プロセッサ内に又はプロセッサの外部にインプリメントされることができ、その場合には、それは、技術的に知られているように、様々な手段を経由してプロセッサに通信的に結合されることができる。
【0079】
開示された実施形態の以上の説明は、当業者の誰もが本発明を作りまたは使用するのを可能とするように提供されている。これらの実施形態の様々な変形は当業者には容易に明らかであり、そして、ここに定義された包括的な原理は本発明の精神或いは範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用されることが出来る。従って、本発明は、ここで示された実施形態に限定されるように意図されてはおらず、ここに開示された原理及び新規な特徴と整合する最も広い範囲が与えられるべきものである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
第1無線技術に従って第1波形を生成する第1変調器と;
第2無線技術に従って第2波形を生成する第2変調器と;そして
第1タイムスロット上に前記第1波形を多重化し、第2タイムスロット上に前記第2波形を多重化するマルチプレクサと;
を備える装置。
[C2]
前記第1無線技術はスペクトラム拡散無線技術であり、前記第2無線技術はマルチキャリア無線技術である、C1記載の装置。
[C3]
前記第2無線技術は直交周波数分割多重(OFDM)、インタリーブ周波数分割多元接続(IFDMA)、または局地的FDMA(LFDMA)である、C2記載の装置。
[C4]
前記第1無線技術はユニキャスト伝送用の直交周波数分割多重(OFDM)であり、前記第2無線技術はマルチキャスト伝送あるいはブロードキャスト伝送用のOFDMである、C1記載の装置。
[C5]
前記第1波形は少なくとも1つのユニキャスト伝送用であり、前記第2波形はマルチキャスト伝送あるいはブロードキャスト伝送用である、C1記載の装置。
[C6]
広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)波形を生成する第1変調器と;
直交周波数分割多重(OFDM)波形を生成する第2変調器と;そして
第1タイムスロット上に前記W−CDMA波形を多重化し、第2タイムスロット上に前記OFDM波形を多重化するマルチプレクサと;
を備える装置。
[C7]
前記多重化されたW−CDMAおよびOFDMの波形に対し変調された信号を生成し、そしてダウンリンク上で前記変調された信号を送信する送信機を、
更に備えるC6記載の装置。
[C8]
前記第2変調器は少なくとも1つのOFDMシンボルを生成し、そして前記少なくとも1つのOFDMシンボルを備える前記OFDM波形を形成する、C6記載の装置。
[C9]
前記第2変調器は少なくとも1つのOFDMシンボルを生成し、そして前記少なくとも1つのOFDMシンボルを備える前記OFDM波形を形成する、C6記載の装置。
[C10]
前記第2変調器は3つのOFDMシンボルを生成し、そして前記3つのOFDMシンボルを備える前記OFDM波形を形成する、C6記載の装置。
[C11]
各OFDMシンボルの持続時間が、通信リンクの予期された遅延拡散およびコヒーレンス時間に基づいて選択される、C8記載の装置。
[C12]
広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)波形を生成することと;
直交周波数分割多重(OFDM)波形を生成することと;
第1タイムスロット上に前記W−CDMA波形を多重化することと;そして
第2タイムスロット上に前記OFDM波形を多重化することと;
を備える方法。
[C13]
前記OFDM波形を生成することは、
少なくとも1つのOFDMシンボルを生成することと、そして
前記少なくとも1つのOFDMシンボルを備えるOFDM波形を形成することと、
を備える、C12記載の方法。
[C14]
多重化されたW−CDMAおよびOFDMの波形の変調された信号を生成することと;そして
前記変調された信号をダウンリンク上で送信することと;
を更に備えるC12記載の方法。
[C15]
広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)波形を生成するための手段と;
直交周波数分割多重(OFDM)波形を生成するための手段と;
第1タイムスロット上に前記W−CDMA波形を多重化するための手段と;そして
第2タイムスロット上に前記OFDM波形を多重化するための手段と;
を備える装置。
[C16]
前記OFDM波形を生成するための前記手段は、
少なくとも1つのOFDMシンボルを生成するための手段と、そして
前記少なくとも1つのOFDMシンボルを備える前記OFDM波形を形成するための手段と、
を備える、C15記載の装置。
[C17]
前記多重化されたW−CDMAおよびOFDMの波形の変調された信号を生成するための手段と;そして
前記変調された信号をダウンリンク上で送信するための手段と;
を更に備える、C15記載の装置。
[C18]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択するコントローラと、なおここでは、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って各タイムスロットのデータを処理するプロセッサと;
を備える装置。
[C19]
前記複数の無線技術は、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)とを含む、C18記載の装置。
[C20]
各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットは、ダウンリンク伝送のために使用される、C18記載の装置。
[C21]
各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットの各々は、ダウンリンク又はアップリンクの伝送のために使用可能である、C18記載の装置。
[C22]
前記コントローラは、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の各フレームの各タイムスロットに対し前記複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択し、前記スーパーフレームは前記複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のフレームを備え、そして、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備える、C18記載の装置。
[C23]
前記コントローラは各フレーム中の少なくとも1つのタイムスロットに対し広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)を選択し、そして、前記フレーム中の各残りのタイムスロットに対しW−CDMAあるいは直交周波数分割多重(OFDM)を選択する、C22記載の装置。
[C24]
各フレームに対し、少なくとも1つのタイムスロットはダウンリンク伝送のために使用され、少なくとも1つのタイムスロットはアップリンク伝送のために使用され、そして、各残りのタイムスロットは、ダウンリンク又はアップリンクの伝送のために使用可能である、C22記載の装置。
[C25]
各フレームに対し、少なくとも1つのタイムスロットはアップリンク伝送のために使用され、そして、各残りのタイムスロットは、ダウンリンク又はアップリンクの伝送のために使用可能である、C22記載の装置。
[C26]
各フレームは、10ミリ秒の持続時間を有し、15タイムスロットを備える、C22記載の装置。
[C27]
前記スーパーフレームは、ほぼ1秒の持続時間を有する、C18記載の装置。
[C28]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択することと、なおここでは、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って各タイムスロットのデータを処理することと;
を備える方法。
[C29]
前記複数の無線技術は、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)とを含む、C28記載の方法。
[C30]
少なくとも1つの無線技術を選択することは、
前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の各フレームの各タイムスロットに対し前記複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択することを備え、
前記スーパーフレームは前記複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のフレームを備え、そして、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備える、C28記載の方法。
[C31]
少なくとも1つの無線技術を選択することは、
各フレーム中の少なくとも1つのタイムスロットに対し広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)を選択することと、なおここで、前記スーパーフレームは前記複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のフレームを備え、そして、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備える;そして
各フレーム中の各残りのタイムスロットに対しW−CDMAあるいは直交周波数分割多重(OFDM)を選択することと;
を備える、C28記載の方法。
[C32]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の各タイムスロットに対し複数の無線技術の中から少なくとも1つの無線技術を選択するための手段と、なおここでは、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記タイムスロットに対し選択された前記少なくとも1つの無線技術に従って各タイムスロットのためのデータを処理するための手段と;
を備える装置。
[C33]
前記複数の無線技術は、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)と直交周波数分割多重(OFDM)とを含む、C32記載の装置。
[C34]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを物理的チャネルに割り当てるコントローラと、なおここでは、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記物理的チャネル用のデータを、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記物理的チャネルに割り当てられた前記少なくとも1つのタイムスロット上に多重化するマルチプレクサと;
を備える装置。
[C35]
前記コントローラは、前記物理的チャネルに、前記スーパーフレーム中の各アウターフレームの同じ位置の中の前記少なくとも1つのタイムスロットを割り当てる、C34記載の装置。
[C36]
直交周波数分割多重(OFDM)と広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)は、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットに対し使用可能である、C34記載の装置。
[C37]
前記物理的チャネルは、特定の端末に送られるユニキャスト伝送用である、C34記載の装置。
[C38]
前記物理的チャネルは、複数の端末に送られるマルチキャスト伝送用であるか、又は、ブロードキャスト伝送用である、C34記載の装置。
[C39]
符号化方式に基づき前記物理的チャネル用の前記データを符号化し、そして、前記物理的チャネル用の符号化されたデータを変調方式に基づき変調シンボルにマッピングするプロセッサを、更に備え、前記の符号化方式および変調方式は、前記スーパーフレーム用の前記物理的チャネルに対し選択される、C34記載の装置。
[C40]
前記プロセッサは、前記物理的チャネル用の前記データをブロック符号で符号化し、そして更に、ブロック符号化されたデータを畳み込み符号又はターボ符号で符号化する、C39記載の装置。
[C41]
前記物理的チャネルのための直交周波数分割多重(OFDM)変調を行なう変調器を更に備える、C34記載の装置。
[C42]
複数のバースト中の前記物理的チャネル用の前記データを前記スーパーフレームの前記複数のアウターフレーム上で送信する送信機を更に備える、C34記載の装置。
[C43]
前記物理的チャネルは、ブロードキャストサービス用のデータを搬送する、C34記載の装置。
[C44]
前記コントローラは、前記物理的チャネルに前記スーパーフレーム中の各アウターフレームの少なくとも1つのフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを割り当て、前記スーパーフレームは前記複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のフレームを備え、各フレームは少なくとも2つのタイムスロットを備える、C34記載の装置。
[C45]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを物理的チャネルに割り当てることと、なおここでは、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記物理的チャネル用のデータを、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記物理的チャネルに割り当てられた前記少なくとも1つのタイムスロット上に多重化することと;
を備える方法。
[C46]
直交周波数分割多重(OFDM)と広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)は、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットに対し使用可能である、C45記載の方法。
[C47]
前記スーパーフレームのための前記物理的チャネルに対し選択された符号化方式に基づき前記物理的チャネル用の前記データを符号化することと;そして、
前記スーパーフレームのための前記物理的チャネルに対し選択された変調方式に基づき前記物理的チャネル用の符号化されたデータを変調シンボルにマッピングすることと;
を更に備える、C45記載の方法。
[C48]
複数のバースト中の前記物理的チャネル用の前記データを前記スーパーフレームの前記複数のアウターフレーム上で送信することを更に備える、C45記載の方法。
[C49]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の少なくとも1つのタイムスロットを物理的チャネルに割り当てるための手段と、なおここでは、前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記物理的チャネル用のデータを、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記物理的チャネルに割り当てられた前記少なくとも1つのタイムスロット上に多重化するための手段と;
を備える装置。
[C50]
直交周波数分割多重(OFDM)と広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)は、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットに対し使用可能である、C49記載の装置。
[C51]
前記スーパーフレームのための前記物理的チャネルに対し選択された符号化方式に基づき前記物理的チャネル用の前記データを符号化するための手段と;そして、
前記スーパーフレームのための前記物理的チャネルに対し選択された変調方式に基づき前記物理的チャネル用の符号化されたデータを変調シンボルにマッピングするための手段と;
を更に備える、C49記載の装置。
[C52]
複数のバースト中の前記物理的チャネル用の前記データを前記スーパーフレームの前記複数のアウターフレーム上で送信するための手段を更に備える、C49記載の装置。
[C53]
サンプルを受け取り、第1タイムスロット中で送られた広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)波形にサンプルを提供し、そして第2タイムスロット中で送られた直交周波数分割多重(OFDM)波形にサンプルを提供するデマルチプレクサと;
前記W−CDMA波形のための前記サンプルを処理する第1復調器と;そして
前記OFDM波形のための前記サンプルを処理する第2復調器と;
を備える装置。
[C54]
第1タイムスロット中の広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)波形を受け取ること;
第2タイムスロット中の直交周波数分割多重(OFDM)波形を受け取ること;
W−CDMAを使用して送られたデータを得るために前記の受け取られたW−CDMA波形を処理することと;
OFDMを使用して送られたデータを得るために前記の受け取られたOFDM波形を処理することと;
を備える方法。
[C55]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロットを決定するコントローラと、なおここでは前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記物理的チャネルに割り当てられた前記少なくとも1つのタイムスロットの中で受け取られたサンプルを提供するデマルチプレクサと;
を備える装置。
[C56]
直交周波数分割多重(OFDM)と広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)は、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットに対し使用可能である、C55記載の装置。
[C57]
前記物理的チャネルのためのサンプル上で直交周波数分割多重(OFDM)復調を行ない、そして前記物理的チャネルにシンボルを提供する復調器、
を更に備えるC55記載の装置。
[C58]
前記スーパーフレーム用の前記物理的チャネルに対し選択される、変調方式と符号化方式とに基づき、前記物理的チャネルのための前記シンボルを復調しそして復号するプロセッサを、更に備えるC55記載の装置。
[C59]
スーパーフレームの各アウターフレーム中の物理的チャネルに割り当てられた少なくとも1つのタイムスロットを決定することと、なおここでは前記スーパーフレームは複数のアウターフレームを備え、各アウターフレームは複数のタイムスロットを備える;そして
前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記物理的チャネルに割り当てられた前記少なくとも1つのタイムスロットの中で受け取られたサンプルを逆多重化することと;
を備える方法。
[C60]
直交周波数分割多重(OFDM)と広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)は、前記スーパーフレームの各アウターフレーム中の前記複数のタイムスロットに対し使用可能である、C59記載の方法。
[C61]
前記物理的チャネルのためのシンボルを得るために前記物理的チャネルのための前記サンプル上で直交周波数分割多重(OFDM)復調を行なうことと;
前記スーパーフレームのための前記物理的チャネルのために選択された変調方式に基づき前記物理的チャネルのための前記シンボルを復調することと;そして
前記スーパーフレームのための前記物理的チャネルのために選択された符号化方式に基づき前記物理的チャネル用の変調されたデータを復号することと;
を更に備える、C59記載の方法。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12