【実施例】
【0027】
図1および2には、第1の実施形態に係る合成物テスト標本2を用いたエッジグロウ現象を検出する装置1が例示されている。以下で説明する実施形態では、テストは、合成材を用いて行われる。例えば、異なる伝導率を有する層を有する材料などの、エッジグロウに対して感度が良い他のタイプの材料が使用されてもよい。例示された実施形態において、合成物テスト標本2は、合成材で作られた平行六面体パネル3を有する。パネル3は、4つの縦方向の面、すなわち、1つの上面4、1つの前面5、1つの背面6および1つの底面7を有する。また、パネルは、2つの側部の端面、すなわち、1つの左側の面8および1つの右側の面9を有する。合成パネル3は、縦方向の底面7で絶縁材料によって作られたパネル10上に置かれる。絶縁材料で作られた2個のパネル11、12は、合成パネル3の縦方向のそれぞれの終端の側面8、9に配置される。また、パネル10、11および12の形状は、平行六面体である。パネル11と12とは平行である。パネル3は、パネル11と12との間に配置され、これらの各パネルに対して垂直である。パネル3、11および12は、H形状を形成し、ベースパネル10上に置かれる。
【0028】
電光のシミュレーションを可能にする電気ケーブル13は、周知の任意のタイプの手段によって合成パネル3に取り付けられる。ケーブル14によって合成物テスト標本2に電流が導入され、これによって、合成パネル3上の電光の衝撃のシミュレーションを行う。ケーブル14は、パネル3の終端の1つ、すなわち、絶縁パネルに隣接しない3つの面4、5、6の1つに取り付けられる。例示された実施例では、パネル3の縦方向の上面4にケーブル14を導入する。電流リターンケーブル15を有する。ケーブル14、15は、単一の面、この場合は面4上で、パネル3の縦方向の終端のそれぞれに取り付けられる。こうして、ケーブル14によってパネル3に電流が導入されたとき、電流は、リターンケーブル15に到達するためパネルを縦方向に横断しなければならない。
【0029】
純粋な例示として示した装置1の一例の実施形態において、非制限的に、パネルの長さは120ミリメートル、幅は30ミリメートルおよび厚さは3ミリメートルである。パネルに取り付けられた金属ボルトを介して、電流がパネルに導入される。このボルトの直径は6.35ミリメートルである。各ボルトの中心と中心との距離は、100ミリメートルである。各ボルトの中心を通過する軸X−Xは、これらのリッジ(are^te)のそれぞれに平行なパネル3の縦方向である。各ボルトの中心と軸X−Xに沿ったパネルの各側面との間の距離は、10ミリメートルである。
【0030】
金属ボルトを締めしろをもたせてパネル3に取り付ける(すなわち、ボルトの直径は、孔の直径よりわずかに大きい)ことによって、アタッチメントと合成材との間の電気接触抵抗の制御を可能にする。
【0031】
絶縁パネル10、11および12によって、側面8、9または縦方向の底面7におけるコロナ効果を防止し、この手段によって、電流が合成パネル3を通過するようにする。これらは、パネル3の各終端の、側面8、9および縦方向の底面7における面8と面9との間に配置されることによって、いかなる架橋現象も防止する。
【0032】
図1に示されるように、電流がケーブル14の中を通るとき起きるエッジグロウ現象によって、絶縁パネル10、11、12に接していないパネル3の外側の面、および、例示の実施形態におけるパネル3の縦方向の前面5上にエッジグロウ16が結果として生じる。
【0033】
ケーブル13中を流れる電流を制御する手段17によって、電流、電圧および/もしくは周波数を適用したり、並びに/または、リターンケーブル15へ排電する時間を変更したりすることができる。電流は、パネル3の入力アタッチメントを介して入り、出力アタッチメントを介して出る。これらの2つのアタッチメント間の電位差によって、合成材において電界が発生する。電流は、合成パネル3に入り、主にファイバの折り返しの方向に2つのアタッチメントの配列に対して0°で合成パネルを横断するが、材料の奥行の方向に1つの折り返しから次の折り返しへも横断するので、材料の奥行きに対する伝導率が低い場合、エッジグロウが生じる。
【0034】
エッジグロウ検出手段18は、パネル3における1つまたは複数のエッジグロウの位置を特定するために設置される。手段18は異なるタイプでもよい。
【0035】
第1の実施形態において、手段18は、感光カメラ19、すなわち、大きなシャッター開口部を有するカメラを有する。カメラ19は、電光テスト中にパネル3を記録する。エッジグロウが起きるパネルの得られたイメージを分析することによって、1つまたは複数のエッジグロウの位置を正確に決定する。
【0036】
図示されていない実施形態の第2の形式において、手段18は、パネル3の縦方向の平行な面の間の電圧を測定する周知のタイプの手段を有する。この手段は、例えば、図示されている例において、縦方向の前面5と背面6との間の電圧を測定する。正確な地点において電圧が増加した場合、エッジグロウがこの地点に現れたことを意味する。
【0037】
検出手段18は、実施形態の第1および第2の形式において使用された手段を組み合わせたり、および/または、他のいかなるタイプの技術を使用したりしてもよい。
【0038】
したがって、装置1によって、合成パネル上のエッジグロウを容易かつ迅速に検出し位置を特定することができ、現象を容易に再現することができる。
【0039】
デジタルシミュレーションによって、エッジグロウのリスクが低い材料構成が選択され、これらのリスクは識別され、位置を特定される。デジタルシミュレーションによって得られた結果は、検出装置1によって得られた結果と比較される。
【0040】
装置1は、以下の利点を有する。
【0041】
装置1によって、デジタルシミュレーションによって得られた結果に関して、迅速に結論を得ることができる。これらの結果が肯定的である場合、周知のタイプの電光テストを行って現実の状況における影響を検証する。
【0042】
現実の結果がシミュレーションによって得られた結果と一致しない場合、材料は、実際エッジグロウ現象に対して感度が良いことがある。このため、現実の状況における電光テストは、はるかに少ない結果しかもたらさないと思われるので、より感度が良いと実証されるパネル3へのより大きな損傷を考慮して回避する。
【0043】
異なる材料構成または電気特性で、テストを迅速かつ容易に再生することができる。単に合成パネルを変更するか、または、単に電流制御手段を異なる方式で制御するかでよい。
【0044】
上記の構成の場合、エッジグロウ現象は限定的である。実際、電流がテスト標本のファイバ中を0°で横断するので、少量の電流だけが1つの折り返しから次の折り返しへ通過する。しかし、この現象は、電流が異なる配列の折り返しを介して奥行き方向に通過するとき高まる。
【0045】
ファイバの1番目の折り返しが縦方向と異なる方向に配列された材料を用いることによって、電流は1つの折り返しから次の折り返しへ通過させられる。エッジグロウ現象は、より顕著に実演される。一例の実施形態によれば、2つのアタッチメントの軸X−Xがファイバと同じ方向の0°であるパネル3は、ファイバが軸X−Xと同じ方向でないパネルと置き換えることができる。例えば、準等方性ドレープ形成合成材に対して両方のアタッチメントの軸は、ファイバの方向の0°から22.5°の角度でもよい。
【0046】
同様に、制御手段17によって、パネル3を通過する電流、電圧、電流の周波数、および/または、作用時間を容易に変更することができる。
【0047】
図3は、エッジグロウ現象を検出する装置101の他の実施形態を例示する。
【0048】
装置101は、合成物テスト標本102の少なくとも1つの面が開放されるよう電気絶縁材料111に組み込まれたテスト標本すなわち合成パネル102と、エッジグロウを検出する手段118と、電流を制御する手段117と、を有する。
【0049】
図4は、樹脂マトリクス133によって分離された、ファイバ補強層131のスタックを有する積層合成材130を例示する。各補強層131は、材料のすべての層に共通の座標系(x,y,z)に関して固有の配列を有する。本実施例によれば、層131は、(x,y)平面に位置し、そのためz方向に積み重ねられる。
【0050】
図3の実施例において、合成材130から取り出した平行六面体の形状のテスト標本すなわち合成パネル102が使用される。この合成パネルのサイズは、座標系(x,y,z)に関して、xおよびz方向に数mmのオーダであり、y方向に数十mmのオーダである。さらに、合成パネル102の5つの面は、絶縁材料によって完全に囲まれ、(x,z)平面に位置する単一の前面105は、開放されている。
【0051】
より詳細には、x、yおよびz方向にそれぞれ5mm、20mmおよび4mmの大きさの平行六面体合成パネル102が使用される。合成パネル102は、円筒形状の絶縁材料111に組み込まれる。絶縁材料の直径は(x,z)平面において約30mmであり、その高さはy方向において約40mmである。当然、絶縁体111は他のいかなる形状でもよい。例えば、形状が平行六面体で、そのサイズは、x、yおよびz方向においてそれぞれ約30mm、40mmおよび30mmでもよい。
【0052】
合成パネル102には、合成材の層131に平行で互いに向き合う第1および第2の面104、107上に、例えば、化学作用または電気分解によってニッケルが金属コーティングまたは堆積される。
図3の実施例では、これらの電気メッキされた面104、107は、座標系(x,y,z)に関する(x,y)平面で絶縁体111に接して位置する最上面および底面である。
【0053】
さらに、第1および第2のケーブル114、115は、それぞれ、第1および第2の面104、107に(例えば、ボンドによって)取り付けられる。例示する実施例において、第1のケーブル114は、合成パネル102の第1の電気メッキされた最上面104に電流を導入し、第2のケーブル115は、パネル102の第2の電気メッキされた底面107から電流を回収する。
【0054】
合成パネル102の2つの連続する層間131のファイバは、複数の点と見なすことができる。2つの連続する層間の電界が臨界破壊電界(数十kV/cmのオーダ)を超えた場合、電気アークは、マトリクス133を介してz方向で2つの層間で発生する。この電気アークの結果として、絶縁体111に接触しない合成パネル102の開放面105でエッジグロウ116が生じる。
【0055】
上記のように、ケーブル114、115に流れる電流を制御する手段117によって、適用する電流、電圧および/もしくは周波数、並びに/または、リターンケーブル115へ排電する時間を変更することができる。電流は、まず注入ケーブル114によって第1の電気メッキされた面104に入り、マトリクス133を介して1つの層131からの次の層へz方向に横断するので、合成パネル102の開放面105でエッジグロウが生じ、リターンケーブル115によって第2の電気メッキされた面107を介して出る。
【0056】
したがって、電気メッキされた第1および第2の面104、107の間の注入ケーブル114およびリターンケーブル115などによる電気的接続によって、これらの2つの面104、107の間を流れる電流のための安定した導電パスすなわちチャネルが確立される。これによって、異なるタイプまたは異なるロットの合成材におけるエッジグロウ現象の検出を容易に再現することができる。
【0057】
さらに、絶縁体111によって、強制的に開放面105にのみ電流路をオープンするので、検出を容易にし、テストの再現性をより高めることができる。実際、コロナ効果は、絶縁体111に組み込まれた5つの面では起きない。
【0058】
さらに、エッジグロウ検出手段118を設置することによって、開放面105における1つまたは複数のエッジグロウの位置を特定する。
【0059】
上記のように、実施形態の第1の形式において、これらの手段118は、感光カメラ119、すなわち、大きなシャッター開口部を有するカメラを有する。
【0060】
実施形態の第2の形式において、手段118は、合成パネル102の平行な面の間の電圧を測定する手段を有する。
【0061】
実施形態の第3の形式において、手段118は、開放面105の反対側に配置される赤外光検出器135および/または紫外光検出器137を有し、この表面によって発光されるエッジグロウを検出するよう配列される。一例として、赤外光検出器135によって、開放面105の温度を決定することができ、紫外光検出器137によって、開放面105におけるプラズマの有無を決定することができる。
【0062】
光検出器135、137によって得られたデータを分析することによって、異なる電圧、異なる環境パラメータ(圧力、温度、湿度など)および/または異なるタイプの合成材に従って、エッジグロウの特性(位置、強度、エネルギー、持続時間、スペクトル解析など)を決定する。
【0063】
検出手段118は、実施形態の第1、第2および第3の形式において使用される手段を組み合わせたり、並びに/または、他の任意のタイプの技術を使用したりしてもよい。
【0064】
したがって、この解析法は簡素化される。分析装置1、101を用いることによって、異なる構成の材料のテストや異なる形式の電流のテストが迅速かつ容易に行われる。解析法20を
図5に表す。この方法は、合成材を一定の方式でモデル化し、このモデル化に基づいてエッジグロウのリスクが低い1つのタイプの材料を選ぶことを有する、1番目のモデル化ステップ21を有する。2番目のシミュレーションステップ22において、選択されたモデル化された合成パネル上で落雷のデジタルシミュレーションが行われる。本特許出願の目的を構成する3番目のテストステップ23の過程で、検出装置1、101を用いたテストが行われる。1つまたは複数のエッジグロウが検出され、位置が特定される。ここで、エキスパート鑑定のステップ24は、使用されたモデルが正しかったか否かを確認するのに行われる。エッジグロウの数と位置は、デジタルシミュレーションによって得られた結果と比較される。
【0065】
この方式において、テストステップおよびエキスパート鑑定ステップの後、選択された材料のモデル化が正しかったか否か、および、事実上材料がエッジグロウ現象に対して感度が良かったか否かを確認する。選択されたモデル化材料がエッジグロウ現象に対して事実上感度が良くないことが確認された場合、その後で電光テストを行ってもよい(ステップ25)。本発明によれば、より扱いにくくより高価な電光テストは、装置1、101を用いて選択された材料についてのみ行われる。
【0066】
最後のステップ26において、この電光テストによって得られた結果のエキスパート鑑定が行われる。これによって、モデル化された材料の物理的性質とエッジグロウ現象との間の対応関係が推定される。