特許第5909175号(P5909175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トムソン ライセンシングの特許一覧

特許5909175チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置
<>
  • 特許5909175-チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置 図000002
  • 特許5909175-チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置 図000003
  • 特許5909175-チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置 図000004
  • 特許5909175-チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置 図000005
  • 特許5909175-チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置 図000006
  • 特許5909175-チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5909175
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】チャンネル信号強度を有する番組ガイドを提供する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/431 20110101AFI20160412BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20160412BHJP
【FI】
   H04N21/431
   H04N21/442
【請求項の数】4
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-267811(P2012-267811)
(22)【出願日】2012年12月7日
(62)【分割の表示】特願2008-543297(P2008-543297)の分割
【原出願日】2006年11月6日
(65)【公開番号】特開2013-81224(P2013-81224A)
(43)【公開日】2013年5月2日
【審査請求日】2012年12月13日
【審判番号】不服2015-13462(P2015-13462/J1)
【審判請求日】2015年7月16日
(31)【優先権主張番号】60/741,226
(32)【優先日】2005年12月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
(74)【代理人】
【識別番号】100134094
【弁理士】
【氏名又は名称】倉持 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121175
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 たかし
(74)【代理人】
【識別番号】100123629
【弁理士】
【氏名又は名称】吹田 礼子
(74)【代理人】
【識別番号】100191824
【弁理士】
【氏名又は名称】西谷 明子
(72)【発明者】
【氏名】ケイク,デニス リー
【合議体】
【審判長】 清水 正一
【審判官】 渡辺 努
【審判官】 戸次 一夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−187118(JP,A)
【文献】 特開2005−217849(JP,A)
【文献】 特開2004−186975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置が番組ガイドを提供する方法であって、
複数の番組タイトルを含む前記番組ガイドを表示するステップであって、当該複数の番組タイトルの各々がチャンネルに関連付けられている、前記ステップと、
ポインタによって指定された番組タイトルを判定するステップと、
前記判定された番組タイトルに関連付けられたチャンネルを判定するステップと、
前記判定されたチャンネルの信号品質を測定するステップであって、該信号品質がエラーが生じているビットの数に基づいて判定される、前記ステップと、
現在表示されている前記番組タイトルに関連付けられた各々のチャンネルの信号品質を測定するステップと、
前記測定された信号品質に従って前記判定されたチャンネルと現在表示されている前記番組タイトルに関連付けられた他のチャンネルとを並べて、該並べられたチャンネルと該並べられたチャンネルの信号品質とを前記番組ガイドと共に表示するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
現在表示されている番組タイトルに関連付けられた前記チャンネルのいずれか1つに対して前記測定された信号品質が低い場合、アンテナ調整が必要である旨を示す、前記チャンネルに対する前記測定された信号品質のインジケータを表示する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
番組ガイドを提供する装置であって、
前記番組ガイドに関連するデータを格納する第1の手段と、
前記格納されたデータを使用して前記番組ガイドを表示可能にする第2の手段であって、前記番組ガイドは、複数の番組タイトルを含み、当該複数の番組タイトルの各々がチャンネルに関連付けられている、前記第2の手段と、
を備え、
前記第2の手段が、ポインタによって指定された番組タイトルを判定し、前記判定された番組タイトルに関連付けられたチャンネルを判定し、
前記第2の手段が、前記判定されたチャンネルの信号品質を測定し、該信号品質がエラーが生じているビットの数に基づいて判定され、
前記第2の手段が、現在表示されている前記番組タイトルに関連付けられた各々のチャンネルの信号品質を測定し、
前記測定された信号品質に従って前記判定されたチャンネルと現在表示されている前記番組タイトルに関連付けられた他のチャンネルとが並べられ、該並べられたチャンネルと該並べられたチャンネルの信号品質とが前記番組ガイドと共に表示される、前記装置。
【請求項4】
現在表示されている番組タイトルに関連付けられた前記チャンネルのいずれか1つに対して前記測定された信号品質が低い場合、前記第2の手段が、アンテナ調整が必要である旨を示す、前記チャンネルに対する前記測定された信号品質のインジケータを表示する、請求項3記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願とのクロスリファレンス)
本出願は、2005年12月1日付で米国特許庁に出願された仮出願第60/741,226号の優先権および、当該出願に係る全ての利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般的には、テレビジョン信号受信機などの装置によって使用される番組ガイドに関し、より具体的には、チャンネル信号強度を示す情報を含む番組ガイドを提供する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
番組ガイドは、地方新聞や他の印刷メディアに存在する番組のリストに類似する情報を表示するオンスクリーン・ディスプレイ(OSD)機能である。番組ガイドに含まれる情報としては、チャンネル番号、番組タイトル、開始時刻、終了時刻、さらに、番組内容の簡単な説明などの番組の各特徴が挙げられる。例えば、各番組ガイドは、時間情報が一方の軸(例えば、水平軸)によって示され、チャンネル情報が他方の軸(例えば、垂直軸)によって示される2次元グリッド形式で並べられる。さらに、番組ガイドは、ユーザが直接番組ガイド自体からチャンネル選択を行うようにすることができるという点において、インタラクティブなものである。
【0004】
現在の番組ガイドでは、番組ガイドからチャンネル選択を行うユーザは、このチャンネル選択を、チャンネルを実際に受信する可能性に関する情報無しに行う。選択後、チャンネルが現れない場合には、ユーザには、その理由がわからないことがある。衛星受信機システムでは、例えば、信号強度情報を求めるユーザは、一度に全てのチャンネルの信号強度を提供する専用のメニューにアクセスしなくてはならない。このアプローチでは、特定のチャンネルの強度に関する情報は、チャンネルが選択されるときには、ユーザに対して提供されない。
【0005】
アナログ地上放送システムでは、不十分なチャンネル信号強度は、ユーザにとって深刻な問題はない。例えば、チャンネル選択後、チャンネルが適切に受信されない場合には、ユーザは、選択されたチャンネルには十分な信号強度がないと想定して、単純に別のチャンネルに切り替えるであろう。しかしながら、ディジタル放送システムでは、チャンネル信号強度は重大な問題となる。なぜならば、選択されたチャンネルの信号は、受信されたチャンネルの強度が閾値を超えているかどうかに応じて、オンまたはオフとなるからである。
【0006】
従って、上述した問題を解決し、チャンネル選択の際に実際にチャンネルを受信する可能性に関する情報をユーザに提供する装置および方法に対する需要が存在する。本発明は、これらの問題および/またはその他の問題に取り組むものである。
【発明の概要】
【0007】
本発明の一態様によれば、番組ガイドを提供する方法が開示される。例示的な実施の形態によれば、この方法は、複数の番組タイトルを含む番組ガイドを表示するステップと、ポインタによって指定された番組タイトルを判定するステップと、判定された番組タイトルに関連付けられたチャンネルを判定するステップと、判定されたチャンネルの信号強度を番組ガイドと共に表示するステップを含む。
【0008】
本発明の別の態様によれば、番組ガイドを提供する方法が開示される。例示的な実施の形態によれば、この方法は、各々がチャンネルに関連付けられた複数の番組タイトルを含む番組ガイドを表示するステップと、番組タイトルに関連付けられた少なくとも1つのチャンネルの信号強度を測定するステップと、信号強度を番組タイトルと共に表示するステップを含む。
【0009】
本発明のさらに別の態様によれば、番組ガイドを提供する装置が開示される。例示的な実施の形態によれば、この装置は、番組ガイドに関連するデータを格納するメモリなどの第1の手段と、格納されたデータを使用して番組ガイドを表示可能にするプロセッサなどの第2の手段を含む。番組ガイドは、複数の番組タイトルを含む。第2の手段は、ポインタによって指定された番組タイトルを判定し、判定された番組タイトルに関連付けられたチャンネルを判定する。判定されたチャンネルの信号強度は、番組ガイドと共に表示される。
【0010】
本発明のさらに別の態様によれば、番組ガイドを提供する装置が開示される。例示的な実施の形態によれば、この装置は、番組ガイドに関連するデータを格納するメモリなどの第1の手段と、格納されたデータを使用して番組ガイドを表示可能にするプロセッサなどの第2の手段を含む。番組ガイドは、各々がチャンネルに関連付けられた複数の番組タイトルを含む。第2の手段は、番組タイトルに関連付けられた少なくとも1つのチャンネルの信号強度を測定し、信号強度は、番組ガイドと共に表示される。
【0011】
本発明の上述した特徴および利点、さらに、その他の特徴および利点、これらを達成するための方法は、添付の図面と併せて以下の本発明の実施の形態の説明を参照することによって、より良好に理解できるであろう。
【0012】
本明細書において例示した内容は、本発明の好ましい実施の形態を示すものであり、このような例示した内容は、どのような点においても本発明の範囲を限定するように解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明を実施するのに適した例示的な環境を示す図である。
図2】本発明の例示的な実施の形態に係る図1の装置のさらなる詳細を提供するダイヤグラムである。
図3】本発明の例示的な実施の形態に係るオンスクリーン番組ガイドのダイヤグラムである。
図4】本発明の別の例示的な実施の形態に係るオンスクリーン番組ガイドのダイヤグラムである。
図5】本発明のさらに別の例示的な実施の形態に係るオンスクリーン番組ガイドのダイヤグラムである。
図6】本発明の例示的な実施の形態に係るオンスクリーン番組ガイドを提供する各ステップを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面、より具体的には、図1を参照すると、本発明を実施するのに適した例示的な環境100が示されている。図1に示すように、環境100は、ユーザ入力装置10などのユーザ入力手段と、装置20などの電子装置を含む。例示的な実施の形態によれば、装置20は、テレビジョン信号受信機の形態で実施されるが、オンスクリーン番組ガイドを提供可能なものであればどのようなタイプの装置や機器の形態で実施されてもよい。
【0015】
ユーザ入力装置10は、装置20および/またはその他の機器の動作を制御する制御信号を生成し、出力するように動作する。例示的な実施の形態によれば、ユーザ入力装置10は、複数の入力キーを含み、各入力キーのユーザによる押圧に応じて有線および/または無線(例えば、赤外線(IR)や無線周波数(RF)リンクなど)で制御信号を出力する。ユーザ入力装置10として、例えば、ハンドヘルドの遠隔制御装置、無線および/または有線のキーボード、装置20に組み込まれた制御パネル、および/または、他のユーザ入力装置が使用される。
【0016】
装置20は、アナログおよび/またはディジタル形式のオーディオ信号、ビデオ信号、および/またはデータ信号を含む各信号を、地上、ケーブル、衛星、インターネット、および/または、その他の信号源のうちの1つ以上の信号源から受信し、これらの受信した信号に対応する音声および/または画像(AV)を出力するように動作する。装置20は、さらに、受信した信号を処理し、結果として得られた処理済の信号を1つ以上の他の機器に提供し、他の機器からの信号を受信するように動作する。例示的な実施の形態によれば、装置20は、チャンネル信号強度を示す情報を含むオンスクリーン番組ガイドを提供することができる。この機能には、ユーザに対し、チャンネル選択のときに実際にチャンネルを受信する可能性に関する情報を提供するという利点がある。装置20のオンスクリーン番組ガイド機能についてのさらなる詳細については、後述する。
【0017】
図2を参照すると、本発明の例示的な実施の形態に係る図1の装置20のさらなる詳細を提供するブロック図が示されている。図2の装置20は、フロント・パネル・アセンブリ(FPA)21などのフロント・パネル手段と、増幅器22などの結合手段と、I/Oブロック23などの入出力(I/O)手段と、プロセッサ24などの処理手段と、メモリ25などのメモリ手段を含む。図2の上述した要素の幾つかは、集積回路(IC)を用いた形態で実施されていてもよく、幾つかの要素は、例えば、1つ以上のICに含まれていても良い。分かり易く説明するために、特定の制御信号、電力信号、および/または、他の要素など、装置20に関連する特定の従来の要素が図2に示されていない場合がある。
【0018】
FPA21は、ユーザ入力装置10からのユーザ入力を受信し、ユーザ入力に対応する出力信号を増幅器22に出力するように動作する。例示的な実施の形態によれば、FPA21は、ユーザ入力装置10からIR信号および/またはRF信号などの信号を受信し、増幅器22に出力される対応する信号を生成する。増幅器22は、FPA21から提供される信号を受信してプロセッサ24に出力するように動作する。
【0019】
I/Oブロック23は、装置のI/O機能を実行するように動作する。例示的な実施の形態によれば、I/Oブロック23は、アナログおよび/またはディジタル形式のオーディオ信号、ビデオ信号、および/または、データ信号などの各信号を、地上、ケーブル、衛星、インターネット、および/または、その他の信号源のうちの1つ以上の信号源から受信するように動作する。さらに、I/Oブロック23は、処理された信号を1つ以上の他の機器に出力し、このような機器からの信号を受信するように動作する。
【0020】
プロセッサ24は、装置20の様々な信号処理および制御機能を実行するように動作する。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、チューニング、復調、前方誤り訂正、および、トランスポート処理機能などを含む各機能を実施することによって、I/Oブロック23から提供されるオーディオ信号、ビデオ信号、および/または、その他のデータ信号を処理し、オーディオ、ビデオ、および/または、データのコンテンツを表すディジタル・データを生成する。このような処理機能から生成されたディジタル・データが、さらなる処理および/または出力のために提供される場合がある。
【0021】
さらに、プロセッサ24は、本発明の原理に従ったオンスクリーン番組ガイドの表示を可能にするソフトウエア・コードを実行するように動作する。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、メモリ25に格納されたデータを使用して番組ガイドを表示可能なように動作する。番組ガイドは、複数の番組タイトルを含み、各番組タイトルは、チャンネルに関連付けられている。さらに、番組ガイドは、当該番組ガイド内で現在表示されている番組タイトルに関連付けられた1つ以上のチャンネルの信号強度を表す1つ以上のインジケータを含む。プロセッサ24は、定期的に、これらの1つ以上のチャンネルの信号強度を測定するようにプログラムされている。このように、プロセッサ24は、定期的に番組ガイド表示を更新して1つ以上のチャンネルの現在の信号強度を反映させる。
【0022】
さらに、例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、ユーザによって指定された番組タイトルを判定し、その番組タイトルを提供する対応チャンネルを判定するようにプログラムされている。そこで、プロセッサ24は、この対応チャンネルの信号強度を測定し、測定した信号強度を番組ガイドと共に表示する。このように、ユーザは、例えば、番組ガイド内の特定の番組を指定すること(例えば、カーソルを介してハイライトするなど)によって、チャンネルの信号強度を速やかに調べることができる。プロセッサ24および上述した番組ガイド機能についてのさらなる詳細については後述する。さらに、プロセッサ24は、限定するものではないが、ユーザ入力装置10を介して行われるユーザ入力の処理、メモリ25に対するデータの読み書き、または/さらに、他の処理を含む、装置20の他の機能を実行および/または有効にするように動作する。
【0023】
メモリ25は、プロセッサ24に動作可能に結合され、装置20のデータ格納機能を実行する。例示的な実施の形態によれば、メモリ25は、限定するものではないが、ソフトウエア・コード、オンスクリーン・ディスプレイ・(例えば、番組ガイドなどの)データ、ユーザ・セットアップ・データ、および/または、その他のデータを格納する。
【0024】
次に、図3図5を参照すると、本発明の例示的な実施の形態に係るオンスクリーン番組ガイドのダイヤグラムが示されている。図3図5に示されているように、各番組ガイドは、複数の番組タイトルを含み、各番組ガイドは、チャンネルに関連付けられている。さらに、各番組ガイドは、複数のグリッドを含み、各グリッドは、番組タイトルのうちの1つを含む。番組タイトル自体は、テレビジョン・セット上のA/V番組を表すこともあれば、ビジュアル・チャンネル・セレクタを有するラジオで利用可能なオーディオ番組を表す場合もある。プログラム・ガイド自体は、インタラクティブなものであってもよいし、インタラクティブなものでなくともよい。本発明の原理に従って、図3図5に示される各番組ガイドは、1つ以上のチャンネルの信号強度を示す1つ以上のインジケータを含む。これらのインジケータは、図3図4、および図5において、参照符号30、40、および50によってそれぞれ示されている。
【0025】
番組ガイドにおいて、図3図5におけるインジケータ30〜50のような、1つ以上の信号強度インジケータを含めることによって、ユーザがチャンネル選択をする際、対象となるチャンネルにチューニングできるかどうかを予め判定できる状態となる。例えば、インジケータから低信号強度が読み出された場合には、ユーザに対し、信号強度を増加させるために、アンテナ調整か何かが必要であるか、受信された信号の強度が小さすぎること、または、存在しないことが通知される。図3図5にははっきりとは示されていないが、各信号強度インジケータ30〜50には、さらに、低信号強度が検出された場合にユーザの役に立つテキスト(例えば、「アンテナを調節すること」または「ステーション利用不可能」など)が関連付けられていてもよい。信号強度インジケータの実際の設計および外観は、設計選択の事項とすることができる。例えば、信号強度インジケータは、数字(図3におけるインジケータ30参照)および/または一連のバーなどのグラフィック表示(図4および図5におけるインジケータ40よび50参照)によって情報を提示してもよい。
【0026】
少なくとも1つの例示的な実施の形態によれば、インジケータは、ポインタによって現在指定されている(例えば、カーソルによってハイライトされるなど)番組タイトルを提供するチャンネルの信号強度を示す。図3および図4は、この例を示している。図3において例えば、チャンネル4は、87の信号強度を有するものとして示されている。全ての設計において、インジケータによって表される信号強度は、相対的なものであってもよく、実際のものであってもよい。設計に関わらず、一般的に、ユーザの立場からは、信号強度インジケータは、番組ガイド内の対応するチャンネル情報に比較的近傍に位置していることが望ましい。
【0027】
複数のチャンネルに対し、複数のインジケータを用いてもよい(図5におけるインジケータ50参照)。複数のチャンネルのために複数の信号強度インジケータが使用される場合には、チャンネルは、信号強度に従って番組ガイド内に並べるようにしてもよい。例えば、チャンネルは、信号強度に従った昇順で番組ガイド内に並べるようにしてもよい。また、信号強度は、カラーで表示してもよい。例えば、信号強度が低いものに赤を使用し、信号強度に問題があるものに黄色を使用し、信号強度が良好なものに緑を使用することができる。全ての設計において、一般的に、インジケータが現在の信号強度を反映するように定期的に更新されるのが望ましい。
【0028】
図6を参照すると、本発明の例示的な実施の形態に係るオンスクリーン番組ガイドを提供する各ステップを表すフローチャート600が示されている。例示的な説明のため、図6の各ステップは、図1および図2の装置20、さらに、図3図5の例示的な番組ガイドを参照して説明される。図6の各ステップは例示的なものに過ぎず、どのような点においても本発明を限定するように意図したものではない。
【0029】
ステップ610において、ユーザは、番組ガイドにアクセスする。例示的な実施の形態によれば、ステップ610において、ユーザは、プロセッサ24によって検出されるユーザ入力装置10を介した1つ以上の所定の入力を装置20に行うことにより、番組ガイドにアクセスする。例えば、ステップ610において、ユーザは、ユーザ入力装置10の「GUIDE」または「MENU」キーを押圧することにより、番組ガイドにアクセスする。プロセッサ24は、メモリ25内に格納されたデータを使用して、これらの1つ以上の所定の入力に応答して、ステップ610において、番組ガイドを表示可能なようにプログラムされる。さらに、例示的な実施の形態によれば、ステップ610でアクセスされる番組ガイドは、複数の番組タイトルを含み、各番組タイトルは、チャンネルに関連付けられている。番組ガイドは、時間を表す第1の次元およびチャンネル情報を表す第2の次元に従って並べられる複数のグリッドを含むようにして、各グリッドは、番組タイトルのうちの1つを含むようにしてもよい。図3図5は、ステップ610においてアクセスされる番組ガイドの例を示している。
【0030】
ステップ620において、装置20は、番組ガイド内のいずれかの特定の番組タイトルが指定されているかどうかを判定する。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、ステップ620において、番組ガイド内のいずれかの特定の番組タイトルが指定されているかどうかを検出する。本明細書において言及されているように、番組タイトルが(例えば、ユーザ入力装置10を介して)カーソルによってハイライトされている場合、または、ユーザによって、他の方法で(例えば、タッチ・スクリーン入力を介するなどで)ハイライトされているか、選択されている場合には、番組タイトルは、「指定されている」ことがある。図6に示されているように、番組ガイド内の番組タイトルが指定されていると装置20が判定するまで、ステップ620が繰り返し実行される。
【0031】
ステップ620において番組ガイド内の番組タイトルが指定されていると装置20が判定した後、処理フローは、ステップ630に進み、装置20は、具体的に、何の番組が実際に指定されているかを判定する。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、メモリ25に格納された番組ガイド・データを読み出し、処理することによって、ステップ630において、判定を行うようにプログラムされている。
【0032】
ステップ630から、処理フローは、ステップ640に進み、装置20は、指定されている番組タイトルに関連付けられているチャンネルを判定する。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、メモリ25に格納された番組ガイド・データを読み出し、処理することによって、ステップ640において、判定を行うようにプログラムされている。
【0033】
ステップ640から、処理フローはステップ650に進み、装置20は、ステップ640で識別されたチャンネルの信号強度を測定する。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ40は、ステップ650において、チャンネルの信号強度を測定するようにプログラムされている。当該技術分野において公知な信号強度測定技術のいずれかに従って、ステップ640において、チャンネルの信号強度が測定される。さらに、ステップ650において信号強度を定期的に測定することにより、チャンネルの現在の信号強度を判定するようにしてもよい。例示的な実施の形態においては、プロセッサ24は、ステップ650において、復調器を使用してエラーが生じているビットの数を判定することによって、ディジタル・チャンネルの(信号品質としても知られる)信号強度を測定する。エラーが生じているビットの数は、チャンネルの信号強度、即ち、信号品質を判定するために使用することができる。例示的な実施の形態によれば、チャンネルは、比較的弱い信号(例えば、低振幅)を有するが、全てのビットが正しい場合には、チャンネルは、良好な信号強度、即ち、信号品質を有すると判定できる。逆に、チャンネルが比較的強い信号(例えば、高振幅)を有するが、電子的成分からの反射やノイズなどのファクタにより、比較的多く数のビットエラーを生じている場合がある。この場合には、チャンネルの信号強度、即ち、信号品質が悪いと判定できる。従って、本明細書において言及する用語「信号強度」および「信号品質」は同じ意味で使用することができる。強い、または、弱い信号強度や信号品質を有するとみなすための検出ビットエラーの数は、設計選択事項として設定される。しかしながら、ビットエラーの数が特定のポイントを超えると、使用可能な信号は存在しない。
【0034】
ステップ650から、処理フローはステップ660に進み、装置20は、ステップ650で測定されたチャンネルの信号強度を番組ガイドと共に表示させる。例示的な実施の形態によれば、プロセッサ24は、ステップ650において測定されたチャンネルの信号強度をステップ660において番組ガイドと共に表示可能にする。
【0035】
勿論、図6の各ステップの変更も、本発明の範囲内にある。例えば、図5に示されている番組ガイドなどの番組ガイドが用いられる場合には、プロセッサ24は、番組ガイド内で現在表示されている番組タイトルに関連付けられている全てのチャンネルの信号強度を測定し、これらのチャンネルのためのインジケータ50を表示可能にするようにプログラムされる。この実施の形態では、番組ガイド内の特定の番組タイトルが指定されているかどうかとは無関係に、信号強度インジケータ50が番組ガイドと共に提供されるようにしてもよい。本明細書において開示されるコンセプトの他の変更もまた、本発明の範囲内にある。
【0036】
本明細書において説明されているように、本発明は、チャンネルの信号強度を示す情報を含む番組ガイドを提供する装置および方法を提供する。本発明は、組み込まれた表示装置を有するかどうかに関わらず、様々な装置に適用可能である。従って、本明細書中で使用される用語「装置」は、限定するものではないが、テレビジョン・セット、ラジオ、コンピュータ、モニタ、または、電話を含む表示装置が組み込まれたシステムまたは装置、さらに、セットトップ・ボックス、ビデオカセット・レコーダ(VCR)、ディジタル多用途ディスク(DVD)・プレイヤ、ビデオ・ゲーム・ボックス、パーソナル・ビデオ・レコーダ(PVR)、コンピュータ、または他の装置などの表示装置が組み込まれていないシステムまたは装置を言及するために使用される。
【0037】
本発明に関し、好ましい設計を有するものを説明したが、本発明は、本開示内容の精神および範囲の中でさらなる改変を行うことが可能である。従って、本願は、一般的な原理を使用した本発明のどのような変形例、使用法、適応例をも包含するように意図される。さらに、本願は、発明に係る技術分野において公知、または慣習の範囲内で本開示内容から派生した内容を包含するように意図しており、このような内容は付随する請求の範囲に包含されるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6