(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
課金のために、前記充電セッションに関する前記計算されたエネルギ測定値を前記電気自動車充電ステーションネットワークサーバへ伝達する段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
前記電気自動車充電ステーションネットワークサーバ及び前記電気自動車の操作者の1つから、前記電気自動車の操作者に特有の1つ又はそれ以上の料金体系を受信する段階と、
限度に達した場合に充電セッションを終了する段階と、
を更に含み、前記限度は、前記1つ又はそれ以上のエネルギ測定値及び前記1つ又はそれ以上の料金体系に基づき、前記限度は、合計金額及びクレジットシステムの場合はクレジット金額の1つである、請求項7に記載の方法。
前記電気自動車の操作者に特有の少なくとも2つの料金体系が存在し、電気自動車充電ステーションの使用時間計器における少なくとも2つの期間の測定値に基づく充電セッションに関する少なくとも2つのエネルギ測定値が存在する、請求項8に記載の方法。
前記1つ又はそれ以上の制御モジュールは、課金のためにエネルギ測定値を電気自動車充電ステーションネットワークサーバに伝達する、請求項11に記載の電気自動車充電ステーション。
前記複数の期間に関する複数の料金体系は、前記電気自動車充電ステーションネットワークサーバから受信するようになっており、前記複数の料金体系の少なくともいくつかは、個々の電気自動車の操作者に特有であり、異なる電力会社から電力が供給される異なる電気自動車充電ステーションに適用可能であり、前記1つ又はそれ以上の制御モジュールは、前記エネルギ測定値及び前記期間の料金体系の適切な1つに基づく充電セッションが限度に達したことに基づいて、前記充電ポイント接続部を非通電とする、請求項12に記載の電気自動車充電ステーション。
前記複数の電気自動車充電ステーションのうちの少なくともいくつかは、複数の異なる期間に関する計測値を提供する使用時間計器を更に備え、前記電気自動車充電ステーションネットワークサーバは、前記異なる期間を前記電気自動車充電ステーションに提供する、請求項14に記載の電気自動車充電システム。
前記電気自動車充電ステーションネットワークサーバは、適切な電気自動車の操作者に特有の価格を電気自動車充電ステーションに提供するようになっており、前記電気自動車充電ステーションは、前記充電セッションの限度に達したことに基づいて充電セッションを終了し、前記限度は、エネルギ測定値及び電気自動車の操作者に特有の価格に基づいている、請求項15に記載の電気自動車充電システム。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の説明において、種々の特定の詳細事項が記載される。しかしながら、本発明の実施形態はこれらの詳細事項がなくても実施できることを理解されたい。場合によっては、この説明を明瞭に理解できるように公知の回路、構造、及び技術は詳細に説明されない。当業者であれば、開示された説明でもって、必要以上の実験を行うことなく適切な機能性を実施できるであろう。
【0007】
本明細書で「1つの実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」等を参照する場合、説明された実施形態は、特定の特徴、構造、又は特性を含むことができるが、全ての実施形態は、特定の特徴、構造、又は特性を含む必要はない。更に、このような語句は、同じ実施形態を参照する必要はない。更に、実施形態に関連して特定の特徴、構造、又は特性が説明される場合、明確に説明されるか否かを問わず他の実施形態に関連してこのような特徴、構造、又は特性を達成することは当業者の知識の範囲内にあると考えられる。
【0008】
以下の説明及び請求項において、用語「結合(coupled)」及び「接続(connected)」は、その派生語と共に使用できる。これらの用語は、互いに同義語として意図されていないことを理解されたい。むしろ、特定の実施形態において、「接続」は2つ又はそれ以上の要素が相互に物理的又は電気的に直接接触することを示すために使用できる。「結合」は、2つ又はそれ以上の要素が物理的又は電気的に直接接触することを意味する。しかしながら、「結合」は、2つ又はそれ以上の要素が相互に接触しないが、依然として相互に連携又は相互作用することを意味する。
【0009】
図面に示す技術は、1つ又はそれ以上のコンピュータデバイス(例えば、電気自動車の充電ステーション、電気自動車の充電ステーションネットワークサーバ)に格納され実行されるコード又はデータを用いて実施できる。本明細書で使用する場合、充電ステーションは、ハードウェア及びソフトウェアを含む、電気自動車を充電するための1つの設備である。このようなコンピュータデバイスは、機械ストレージ媒体(例えば、磁気ディスク、光ディスク、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フラッシュメモリデバイス、相変化メモリ)等の機械可読媒体、及び機械通信媒体(例えば、搬送波のような電気的、光学的、音響的、又は他の形態の伝播信号、赤外線信号、デジタル信号)を用いてコード及びデータを格納して通信(内部で及びネットワーク経由で他のコンピュータデバイスと)する。更に、このようなコンピュータデバイスは、一般に、ストレージデバイス、1つ又はそれ以上の入出力デバイス(例えば、キーボード、タッチスクリーン、及び/又はディスプレイ)、及びネットワーク接続等の1つ又はそれ以上の他の構成要素が結合された1つ又はそれ以上のプロセッサを含む。一般に、一連のプロセッサ及び他の構成要素の結合は、1つ又はそれ以上のバス及びブリッジ(バスコントローラとも呼ばれる)を経由して行われる。ストレージデバイス及びネットワークトラフィックを搬送する信号は、それぞれ1つ又はそれ以上の機械ストレージ媒体及び機械通信媒体に相当する。つまり、所定のコンピュータデバイスのストレージデバイスは、一般にデバイスの1つ又はそれ以上の一連のプロセッサで実行されるコード及び/又はデータを記憶する。もちろん、本発明の実施形態の1つ又はそれ以上の部分は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアの異なる組み合わせを用いて実施できる。
【0010】
本発明は、以下に図面を参照して詳細に説明されるが、図面は、当業者が本発明を実施できるように本発明の例示的な実施例として提供される。図面及び以下の実施例では、本発明の範囲を単一の実施形態に限定することは意図されておらず、いくつかの又は全ての開示された又は例示された要素を置換することで他の実施形態が可能であることに留意されたい。
【0011】
特定の実施形態において、電力供給料金体系は、個々の車両の操作者に特有であり、これらの料金体系は、異なる電力会社が運用する異なる電力網からのエネルギを供給する充電ステーションに適用される(電気自動車の操作者依存料金体系)。例えば、電気自動車の操作者は、電力会社(例えば、操作者の地元の電力会社又はいくつかの異なる電力会社)と料金体系の交渉を行うことができ、この料金体系は、充電ステーションの位置及びどこの電力会社が充電ステーションへの電力供給を管理するかに関わりなく、自身の電気自動車を充電する際に使用できる。
【0012】
特定の実施形態において、充電ステーションは、一日の異なる期間に適するエネルギ測定値を記録するための使用時間計器を含む。一般に、各々の期間は伝送された電力の異なる料金体系に関連する。使用される期間の例として、ピーク時間帯、非ピーク時間帯、夜間時間帯、昼間時間帯、又は任意の他の期間を挙げることができる。特定の実施形態において、電気自動車の操作者は、各々の異なる期間に関して異なる電気自動車の操作者依存料金体系を有しているが、他の実施形態において、料金体系は充電ステーションの電力供給を管理する電力会社に特有である。他の実施形態において、電気自動車の操作者は、異なる期間、異なる電力会社に関して異なる料金体系を含むことができる、異なる電気自動車の操作者依存料金体系を有している。
【0013】
図1は、本発明の1つの実施形態による、例示的な充電システムを示す。
図1に示す充電システムは、電力供給ライン135を介して電力網130に結合された充電ステーション120を含む。特定の実施形態において、電力網130は電力会社190が所有及び/又は運用する。電力網130及び電力会社190は異なる事業体が所有又は運用できることを理解されたい。更に、電力網130は複数の電力会社で使用できることを理解されたい。一般に、電力会社190は電力網130を局所的に運用する公共事業体であるが、電力会社190は民間企業又は個人とすることができる。
【0014】
電気自動車の操作者(例えば、電気自動車の操作者145)は、自分の電気自動車(例えば、電気自動車110)を充電するために充電ステーション120を利用する。例えば、電気自動車(例えば、電気式車両、ガソリン/電気式ハイブリッド車)の電力ストレージデバイス(例えば、バッテリ、スーパーキャパシタ)は、充電ステーション120を利用して充電できる。電気自動車の操作者は、電気自動車の運転者、電気自動車の乗員、及び/又は電気自動車のサービス要員を含み得ることを理解されたい。1つの実施形態において、電気自動車の操作者は、電気自動車を充電するための自分の充電コードを備え(例えば、電気自動車の操作者145は充電コード140を充電ステーション120の充電ポイント接続部155にプラグ接続する)、別の実施形態において、充電ステーション120の充電ポイント接続部155は、取り付けられた充電コード用の回路を含む(例えば、充電コード140は、充電ステーション120の充電ポイント接続部155に固定可能に結合される)。
【0015】
1つの実施形態において、充電ステーション120は、異なる電圧(例えば、120V及び240V)のデュアルモードで充電できる。例えば、一般に固定式に結合される充電コードは高圧電圧モード(例えば、240V)で使用され、一般に非固定式に結合される充電コードは低電圧モード(例えば、120V)において充電ステーション120の電源コンセントに挿入される。
【0016】
特定の実施形態において、電力は電力供給ライン135を双方向に流れる。換言すれば、電気自動車110は電力網130から充電できる一方で電力網130は電気自動車110からの電力を受電できる(以下、「車両から電力網」(V2G)と呼ぶ)。従って、本発明の特定の実施形態において、電気自動車110は電力網130からの電力を消費すると共に電力網130に電力を伝送できる。
【0017】
また、充電ステーション120は、データ制御ユニット(DCU)170を経由してサーバ180に結合される。DCU170は、サーバ180のゲートウェイとして機能して充電ステーション120とサーバ180との間のメッセージ及びデータの中継を行う。充電ステーション120は、LAN(ローカルエリアネットワーク)リンク175(例えば、WPAN(無線パーソナルエリアネットワーク)、(例えば、ブルートゥース、ジグビー)、又は他のLANリンク(例えば、イーサネット(登録商標)、PLC(電力線通信)、WiFi))を経由してDCU170とメッセージ及びデータを交換する。DCU170は、WANリンク185(例えば、セルラ(例えば、CDMA、GPRS)WiFiインターネット接続、従来のアナログ電話回線サービス、専用線)を経由してサーバ180とメッセージ及びデータを交換する。本発明の1つの実施形態によれば、DCU170は、充電ステーション(例えば、充電ステーション120又はサーバ180に結合される別の充電ステーション)の一部として組み込むことができる。別の実施形態において、DCU170は、充電ステーションの一部ではない別個のデバイスである。特定の実施形態において、充電ステーション120は、サーバ180に直接結合される(つまり、DCUを経由する接続無しに)。
【0018】
サーバ180は、認証サービス、課金サービス、使用状況モニタリング、充電ステーションのリアルタイム制御等を含む、複数の充電ステーションへのサービスを提供する。本明細書で以下に詳細に説明するように、特定の実施形態において、サーバ180は、使用時間定義(例えば、使用期間)、及び/又は複数の電力会社から電力が供給される複数の充電ステーションに関する料金体系を提供する。更に、特定の実施形態において、サーバ180は、電力網に接続され電力会社190以外の別の電力会社で運用される複数の充電ステーションへのサービスを提供する。
【0019】
1つの実施形態において、サーバ180は、車両の操作者情報(例えば、操作者アカウント情報、操作者コンタクト情報(例えば、操作者の名前、所在地住所、電子メールアドレス、電話番号等)、使用期間、充電セッションに適用される料金体系等)、及び充電ステーション設定情報を記憶する。充電ステーション設定情報は、各充電ステーション及び充電ステーションにおける充電セッションに関する情報を含むことができる。例えば、各充電ステーションに関して、サーバ180は、充電ステーションが属する配線グループ(本明細書で使用する場合、配線グループは共通の回路遮断器への物理的な配線接続に相当する)、配線グループの電気回路容量(例えば、遮断器サイズ)、誤った回路遮断器の遮断を防止する遮断余裕、現在消費又は伝送されている電流量、車両が充電ステーションにプラグ接続されているか、充電セッションの長さ(現在及び過去)、充電セッションに適用される料金体系、充電ステーションの種々の期間、充電ステーションが使用時間計器を備えるか等の事項を記憶できる。
【0020】
本発明の1つの実施形態において、サーバ180は、インターネット経由で利用可能な加入者ポータルを含み、これにより加入者(電気自動車の所有者及び操作者)は、(電気自動車に関する情報の提供、支払情報の提供、コンタクト情報の提供等を含むことができる)サービスに登録をでき、他の機能(例えば、充電セッションの支払い、充電ステーションの使用可能性の決定、電気自動車の充電状態のチェック等)を実行できる。また、加入者ポータルにより、電気自動車の操作者は、電気自動車の充電に関する操作者に特有の料金体系(操作者依存料金体系)の交渉又は設定を行うことができる(操作者が自宅又は会社での電力供給に請求される料金体系とすること又は料金体系としないことができる)。以下に詳細に説明するように、操作者に特有の電気自動車の充電料金体系は、充電ステーションの位置に関わらず及び充電ステーションの電力供給を管理する電力会社に関わらず適用可能である。
【0021】
また、1つの実施形態において、加入者ポータルにより、車両の操作者は、充電ステーションで使用する言語設定を設定及び/又は変更できる(例えば、充電ステーションで表示される言語)。例えば、言語設定を設定した後で、選択された言語は、車両の操作者の認証後に表示することができる。1つの実施形態において、言語設定は移動通信デバイス150に書き込まれ(例えば、移動通信デバイス150がスマートカードの場合)、充電セッションのリクエスト時に読み出される。別の実施形態において、車両の操作者の言語設定はサーバ180に記憶され、車両の操作者の認証時又はその後に充電ステーションにもたらされる。また、特定の実施形態において、電気自動車の操作者は充電ステーションにおいて言語設定を設定及び/又は変更できる。
【0022】
更に、サーバ180は、インターネット経由で利用可能なホストポータルを含むことができ、ホストポータルにより、充電ステーション120(及び他の充電ステーション)の所有者又は管理者は、自身の充電ステーションを設定して他の機能を実行することができる(例えば、充電ステーションの平均稼働率を求める等の)。また、本発明の特定の実施形態において、充電ステーションは他の手段で設定することができる(例えば、電話又はユーザインターフェイス等によって)。また、ホストポータルにより、所有者又は管理者は料金体系及び/又は充電使用時間に関する種々の期間を設定できる。
【0023】
充電ステーション120は、充電ポイント接続部155を通電及び非通電とすることで充電ポイント接続部155と電力網130との間の電力供給を制御できる。1つの実施形態において、サーバ180は、充電ステーション120に対して充電ポイント接続部155を通電するように指示でき、同様に充電ステーション120に対して充電ポイント接続部155を非通電にするよう指示できる。1つの実施形態において、充電ポイント接続部155は、結合される充電コード用の電源コンセント又は電気回路である(例えば、結果的に充電ステーション120は結合される充電コード用の電源コンセント又は電気回路を通電/非通電とする)。電源コンセントは、NEMA(全国電機製造業者協会)規格5−15、5−20、及び14−50又は他の規格(例えば、BS1363、CEE7等)に適合する任意の種々の形式の差し込み口とすることができ、異なる電圧(例えば、120V、240V、230V等)で運用できる。
【0024】
電気自動車の操作者は、本発明の種々の実施形態において種々の方法で自身の電気自動車の充電セッションをリクエストできる。一例として、電気自動車の操作者145は、通信デバイス150を使用して電気自動車110の充電セッションを開始及びリクエストできる。通信デバイス150は、WLAN又はWPANデバイス(例えば、一方向又は双方向無線自動識別(RFID)デバイス、移動式コンピュータデバイス(例えば、ラップトップ、パームトップ、スマートフォン、マルチメディア携帯電話、携帯電話等)、ZigBeeデバイス等)とすることができる。通信デバイス150は、固有の操作者特定情報(例えば、操作者識別情報等)をサーバ180経由で直接的に又は間接的に充電ステーション120に伝達する。特定の実施形態において、電気自動車の操作者145は、通信デバイス150を使用して電気自動車110の充電状態を監視することができる。本発明の1つの実施形態において、通信デバイス150は、電気自動車110と結合すること、又は電気自動車110の一部とすることができる。特定の実施形態において、電気自動車の操作者145は、通信デバイス150を使用して、操作者依存料金体系及び/又は操作者依存の充電使用時間に関する期間を充電ステーション120に伝達することができる。
【0025】
別の実施形態において、電気自動車の操作者145は、通信デバイス150を使用していつ充電を開始するか及び/又はどの料金体系かを指示できる充電設定を充電ステーション120に伝達できる。例えば、充電設定は、バッテリの残量が所定の距離分(例えば、マイルで)以下の場合を除いて、充電ステーション120に対して昼間の料金体系が適用される間は電気自動車を充電しないように指示できる。
【0026】
充電セッションのリクエストの他の実施例として、電気自動車の操作者145は充電ステーション120に結合された支払ステーション160と対話でき、支払ステーションはその後に車両110の充電に関する適切な指示を充電ステーション120へ送信できる(例えば、充電ポイント接続部155の通電指示)。支払ステーション160は、通信デバイス150による及び/又はユーザインターフェイス(例えば、ディスプレイ及び入力ボタン)による充電セッションのリクエスト及び支払を受信するように構成できる。支払ステーション160は、オンデマンド支払のためのクレジットカード読取機を含むことができる。支払ステーション160は、LANリンク経由で充電ステーション120に結合される。支払ステーション160は、駐車スペースの支払ステーションと同様の機能を果たすことができる。更に、支払ステーション160は、駐車料金支払及び充電料金支払いの両者に利用できる。
【0027】
別の実施例として、電気自動車の操作者145は、充電ステーション120のユーザインターフェイスを使用して電気自動車110の充電セッションをリクエストできる。更に別の実施例として、電気自動車の操作者145は、通信デバイス150と支払ステーション160との組み合わせ、又は通信デバイス150と充電ステーション120との組み合わせを利用して充電セッションのリクエスト及び/又は支払を行うこができる。
【0028】
特定の実施形態において、電気自動車の操作者は、1つ又はそれ以上のパラメータセットを用いて充電セッションをリクエストできる。例えば、電気自動車の操作者145は、許容限度までの電気自動車110の充電をリクエストできる。許容限度としては、電力の合計金額(例えば、10ドル相当の電力の充電)、クレジット金額(例えば、10ドル相当の電力の充電)、合計時間(例えば、3時間だけ充電)等を挙げることができる。また、電気自動車の操作者145は、充電セッションの優先度を指示できる。特定の実施形態において、優先度の高い充電セッションは優先度の低い充電セッションよりも費用がかかる場合がある。
【0029】
種々の実施形態において、異なる課金モデルを有する種々の充電プランを使用できる。例えば、電気自動車の操作者が充電セッション時に充電セッションの支払をできる場合には利用時払いモデルを使用できる。操作者は、支払ステーション160を使用して充電セッションの支払を行うこと、又は充電ステーション120を通して直接充電セッションの支払いを行うことができる。別の実施例として、電気自動車の操作者が充電サービスのアカウントを有し、その使用に関して所定期間(例えば、毎日、毎週、毎月、四半期等)で請求される場合には、後払い(bill−later)モデルを使用できる。別の実施例として、電気自動車の操作者が充電サービスのアカウントを有し、そのサービスに関して前金で支払う場合には(充電セッション完了後に金額が差し引かれる)、プリペイド加入契約モデルを使用できる。別の実施例として、カード(例えば、移動通信デバイス150)が所定量の充電クレジット(例えば、合計時間、電力量等)を含む場合には、プリペイドカードモデルを使用できる。プリペイドカードモデルにおいて、クレジットは使用時間及び/又は充電セッションの優先度で決まる別の対価に相当することができる。例えば、単一のクレジットは、ピーク時間帯よりも非ピーク時間帯で価値が高い場合がある(例えば、単一クレジットは非ピーク時間帯には充電1分間の価値に等価であるが、ピーク時間帯には充電30秒間の価値に等価である)。
【0030】
図2は、本発明の1つの実施形態による充電ステーション120の例示的な実施形態を示す。充電ステーション120は、充電ポイント接続部155、1つ又はそれ以上の充電ステーション制御モジュール205、電力制御デバイス210、積算電力計220、RFID読取機230、ユーザインターフェイス235、表示ユニット240、及び1つ又はそれ以上の送受信機250(例えば、有線送受信機(例えば、イーサネット(登録商標)、電力線通信(PLC)等)及び/又は無線送受信機(例えば、802.15.4(例えば、ZigBee他)、Bluetooth(登録商標)、WiFi、Infrared、GPRS/GSM(登録商標)、CDMA等))を含む。
図2には充電ステーションの例示的なアーキテクチャが示されているが、本明細書に開示される実施形態において他の異なるアーキテクチャを使用できることを理解されたい。例えば、充電ステーションの任意の実施例は、ユーザインターフェイス、RFID読取機、又はネットワークへの接続部を含むことができる。
【0031】
RFID読取機230は、充電ステーション120を利用しようとする操作者のRFID対応デバイス(例えば、RFIDタグが組み込まれたスマートカード、キーホルダ等)からRFIDタグを読み取る。例えば、操作者145は、移動通信デバイス150を(RFID対応デバイスの場合)RFID読取機230の近くで振り動かして/機械のスロットに通して充電ステーション120に充電セッションをリクエストすることができる。
【0032】
RFID読取機230は、読み取った情報を充電ステーション制御モジュール205に送る。充電ステーション制御モジュール205は、車両の充電セッションを確立する指示を含むようプログラムされている。1つの実施形態において、操作者145は、RFID読取機230が受信した情報に基づいて認証及び認可される。本発明の1つの実施形態において、充電ステーション120は認証情報を局所的に記憶するが(例えば、コンフィギュレーション/操作者データ記憶装置270)、本発明の別の実施形態において、充電ステーション制御モジュール205は、認証リクエストを送受信機250によって遠隔デバイス(例えば、サーバ180)に伝達できる。例えば、充電ステーション制御モジュール205は、WPAN送受信機(例えば、Bluetooth(登録商標)、ZigBee)又はLAN送受信機を通じてデータ制御ユニット170へ伝達されることになる認証リクエストを発生する。データ制御ユニット170は認証リクエストをサーバ180に中継する。
【0033】
特定の実施形態において、車両の操作者がRFID対応デバイスを用いて充電セッションを開始することに加えて又はその代わりに、車両の操作者は、ユーザインターフェイス235を用いて充電セッションを開始できる。例えば、車両の操作者は、ユーザインターフェイス235を介してアカウント及び/又は支払情報を入力できる。例えば、ユーザインターフェイス235により、操作者145はユーザネーム/パスワード(又は他の情報)及び/又は支払情報を入力できる。また、特定の実施形態において、車両の操作者は、充電セッション時に供給される電力コストに影響を与える場合があるリクエストの特権レベル又は優先レベル(例えば、即時充電、随時充電等)を規定できる。
【0034】
充電ステーション制御モジュール205は、充電ポイント接続部155を通電又は非通電状態にする。例えば、充電ステーション制御モジュール205は、電力供給ライン135を電力網130に接続することで電力制御デバイス210を通電状態にする。1つの実施形態において、電力制御デバイス210は、充電ステーション制御モジュール205又は任意の他の電力流の制御に適切なデバイスで制御される半導体デバイスである。特定の実施形態において、充電ステーション制御モジュール205は、サーバ180又は支払ステーション160から受信したメッセージに基づいて充電ポイント接続部155を通電又は非通電にする。
【0035】
積算電力計220は、充電ポイント接続部155を通って(例えば、車両110と充電ステーション120との間に)流れる電力供給ライン135上のエネルギ量を計測する。特定の実施形態において、積算電力計220は、電気自動車へ流れるエネルギ及び電気自動車から電力網130へ流れるエネルギ(例えば、V2Gの場合)を計測できる。積算電力計220は、誘導コイル又は電流計測に適する他のデバイスを含むこと又はこれに結合することができる。積算電力計220は充電ステーション制御モジュール205に結合する。充電ステーション制御モジュール205は、積算電力計からの出力を監視してエネルギ測定値(例えば、所定の期間に使用される電力量、一般にキロワット時(kWh))を計算する命令でプログラムされている。特定の実施形態において、積算電力計220は、異なる期間に関して異なるエネルギ読み込みを行うことができるよう、種々の期間でプログラムできる使用時間計器である。
【0036】
表示ユニット240は、操作者145にメッセージを表示するために使用される(例えば、充電状態、確認メッセージ、エラーメッセージ、通知メッセージ等)。また、表示ユニット240は、充電ステーション120が駐車メータとしても機能する場合には駐車情報(例えば、残り時間(分)、駐車違反等)を表示できる。コンフィギュレーション/操作者データ記憶装置270は、管理者、所有者、又は充電ステーション120の製造業者が設定できるコンフィギュレーション情報を記憶する。
【0037】
図1には単一の充電ステーション120を示されているが、多数の充電ステーションをサーバ180に対して(1つ又はそれ以上のデータ制御ユニットを経由して)及び/又は相互にネットワーク接続できることを理解されたい。更に、サーバ180は、別の電力会社が運用又は管理する別の電力網からエネルギが供給される多数の充電ステーションと結合できる。
【0038】
図3は、本発明の1つの実施形態による例示的な充電ステーションネットワークを示す。
図3に示すように、異なる地理的地域の異なる電力会社は、充電ステーションに電力を供給する異なる電力網を運用及び/又は管理する。例えば、電力会社190は、充電ステーション310のグループに電力を供給する電力網130を管理及び/又は運用する(充電ステーション120は充電ステーション310の一部である)。電力会社340は、充電ステーション320のグループに電力を供給する電力網350を管理及び/又は運用する。電力会社360は、充電ステーション330のグループに電力を供給する電力網370を管理及び/又は運用する。例示的に、電力会社190、340、及び360は、電力消費量に対して異なる料金を請求する異なる会社/組織である。
図3には示されていないが、充電ステーショングループ310、320、及び330のいくつかの充電ステーションは、使用時間計器を含み得ることを理解されたい。複数の電力会社は、同じ電力網を共用又は使用できること及び異なる料金体系を適用できることを理解されたい。
【0039】
また、
図3には、別の電力会社が運用及び/又は管理する別の電力網から電力が供給される別の充電ステーションを利用する電気自動車の操作者145が示されている。
図3に示すように、電気自動車の操作者145は、電力会社190に関連する1つ又はそれ以上の操作者依存料金体系380を有する。操作者依存料金体系380としては、使用時間料金体系(使用時間計測に関して使用される期間に対して異なる料金体系)、優先度料金体系(優先度の高い充電セッション向けの料金体系(追加料金を含むことができる))、非使用時間の充電ステーション料金体系(充電ステーションが使用時間計器を備えていない場合の料金体系)、ローミング料金体系(電気自動車の操作者が別の電気自動車充電サービスの充電ステーションを使用する場合に利用される料金体系(追加料金を含むこともできる))、の1つ又はそれ以上を挙げることができる。例示的に、料金体系380は、電気自動車の操作者145の地元の電力会社とすることができる電力会社190と交渉する。また、料金体系380は、以下に説明するように使用時間の計測に合わせて使用できる(例えば、異なる料金体系は異なる期間に適用できる)。1つの実施形態において、充電ステーショングループ310、320、及び330に結合されたサーバ180は、これらの充電ステーションの充電セッションに適用される料金体系380を与える。
【0040】
図3に関して、料金体系380は、電気自動車を充電するために、充電ステーショングループ310、320、及び330のどの充電ステーションが使用されたかに無関係に電気自動車の操作者145の充電セッションに適用することになる、電気自動車の操作者依存料金体系である。従って、電気自動車の操作者145は、どの電力会社が充電ステーションに電力を供給しているかには無関係に、同じ料金体系で請求されることになる。従って、操作者145は、それぞれ電力会社190、340、及び360が電力供給するとしても充電ステーション310、320、又は330を利用した際には、料金体系380を用いて請求されることになる。
【0041】
前述のように、電力会社190、340、及び360は、一般に異なる料金体系を適用できるが、電気自動車の操作者145は、これらの電力会社の料金体系とは異なるかどうかに関係なく料金体系380を用いて請求されることになる。1つの実施形態において、電気自動車の操作者に対して電気自動車充電サービスが請求する金額と、電気自動車充電サービスに対して電力会社が請求する金額との差分は、電気自動車充電サービスが精算する(例えば、充電サービスは、請求金額が電気自動車の操作者への請求金額未満であれば差分を預かり、請求金額が電気自動車の操作者への請求金額以上であれば差分を支払う)。
【0042】
図3は、特定の電力会社(例えば、電力会社190)に関連する料金体系を示すが本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、料金体系は、電気自動車充電サービスが指定でき(例えば、電気自動車の操作者の登録時に)、どの電力会社とも無関係とすることができる。
【0043】
図3は、単一の車両の操作者に固有の車両操作者依存料金体系に関する本発明の実施形態を示すが、特定の実施形態において、料金体系は、車両操作者グループに固有である(例えば、会社従業員、旅行グループ会員、又は他のグループ)。例示的に、会社は、従業員向けの法人料金体系を交渉でき、この料金体系は、充電ステーション及び該充電ステーションへ電力サービスを提供する電力会社の位置に関係なく利用できる。
【0044】
図3は米国大陸部を示すが、電力会社及び充電ステーションは別の国々に配置できることを理解されたい。特定の実施形態において、車両の操作者依存料金体系は別の国々で適用される。
【0045】
前述のように、特定の充電ステーションは使用時間計器を含むことができる。 例えば、特定の実施形態において、積算電力計220は、異なる期間に適する異なるエネルギ測定値を取得できるように種々の期間でプログラムできる使用時間計器である。
図4は、本発明の1つの実施形態による、使用時間計器を備えた充電ステーションにおける充電セッションに関する例示的な作動を示すフローチャートである。しかしながら、
図4は、以下において
図2の例示的な実施形態と一緒に説明されるが、
図4の作動は、
図2を参照して説明するもの以外の本発明の実施形態によって実行でき、
図2を参照して説明する実施形態は、
図4を参照して説明するものとは異なる作動を行うことができることを理解されたい。以下、
図4は充電ステーション120及びサーバ180を参照して説明するが、他の充電ステーション(例えば、充電ステーショングループ310、320、及び330の充電ステーション)は同様に作動できることを理解されたい。
【0046】
ブロック410において、電気自動車の操作者145からの充電セッションリクエストを充電ステーション120で受信する。前述のように、充電セッションリクエストは、通信デバイス150、支払ステーション160を経由して及び/又はユーザインターフェイス235から直接受信できる。充電セッションリクエストは、電気自動車の操作者145を識別する(例えば、リクエストは電気自動車の操作者145に関連する識別子を含む)。また、リクエストは、1つ又はそれ以上のパラメータを含むことができる(例えば、充電セッション最大持続時間(例えば、合計金額、クレジット金額、合計時間)、優先レベル等)。制御はブロック420に進み、充電ステーション120は充電セッションリクエストをサーバ180へ伝達する。
【0047】
ブロック430において、サーバ180は、充電セッションリクエストを処理するが、使用時間定義(1つ又はそれ以上の時期を識別する)及び対応する充電セッションに適用する料金体系を決定することを含んでいる。1つの実施形態において、使用時間定義及び/又は料金体系は電気自動車の操作者145に特有であるが、別の実施形態において、使用時間定義及び/又は料金体系は、車両の操作者の別のグループ(例えば、会社従業員、旅行グループ会員等)に特有であるか、又は充電ステーション120、電力会社190、又は電力網130に特有である。電気自動車の操作者に特有な使用時間定義及び/又は料金体系は、充電ステーション又は電力会社に特有な使用時間定義及び/又は料金体系に優先する場合がある。料金体系が電気自動車の操作者依存料金体系である場合、これらの料金体系は、どの充電ステーションからリクエストを受信したか(及びどの電力会社が充電ステーション電力の発電を担うか)には無関係に使用されることを理解されたい。従って、電気自動車の操作者依存料金体系は、異なる電力会社に関連する異なる充電ステーションに適用可能である。また、料金体系は、リクエストを受信した時間に基づくことができる。例えば、異なる料金体系は、異なる期間(例えば、ピーク時間帯、非ピーク時間帯、夜間時間帯、昼間時間帯等)に基づいて適用できる。また、これらの異なる料金体系は、電気自動車の操作者145に特有とすること、又は充電ステーション120又は電力会社190に特有とすることができる。
【0048】
1つの実施形態において、期間と料金体系との組み合わせを用いることができる。例えば、使用時間定義は、充電ステーション120又は電力会社190に特有とすることができるが、料金体系は、電気自動車の操作者145に特有とすることができる。
【0049】
また、サーバ180は認証手続きを行い、電気自動車の操作者がリクエスト時に充電ステーション120を使用することが認可されたか否かを決定できる。1つの実施形態において、サーバ180は、電気自動車の操作者が認可されない場合には使用時間定義又は料金体系を決定しない。
【0050】
特定の実施形態において、使用時間計器に関する期間は電力会社に特有であり、電気自動車の操作者からリクエストを受信する前に使用時間計器にプログラムされている。この実施形態において、サーバ180は使用時間定義を決定しない。
【0051】
制御はブロック430からブロック440へ進み、サーバ180は使用時間定義及び随意的に料金体系を含む充電セッション応答を充電ステーション120に伝達する。1つの実施形態において、料金体系は、合計金額限度又はクレジット金額限度を含むリクエストを受信すると充電ステーション120へ伝達され、充電ステーション120はこの料金体系を使用していつ限度に達したかを決定するために消費された電力コストを計算する。制御はブロック440からブロック450へ進む。
【0052】
ブロック450において、充電ステーション120はサーバ180から受信した使用時間定義を用いて使用時間計器をプログラムする。例えば、使用時間定義が示す種々の期間は、充電ステーション120の使用時間計器220にプログラムされる。
【0053】
制御はブロック450からブロック460へ進み、充電セッションが確立されて充電が始まる。1つの実施形態において、充電セッションの確立により、電気自動車と充電ステーション120との間の電気の流れが可能になる。例えば、充電ステーション制御モジュール205により、電力制御デバイス210は充電ポイント接続部155を通電させる。充電セッション時に、充電ステーション120は、各々の異なる期間に関して消費された電流量を計測して、これらの異なる期間に関するエネルギ測定値を計算する(例えば、kWh読み)。また、特定の実施形態において、充電ステーション120は、エネルギ測定値及びサーバ180から受信した対応する料金体系に基づいて消費された電力コストを計算する。
【0054】
制御はブロック460からブロック470へ進み、充電セッションは停止する。例えば、電気自動車の操作者は充電セッショを終了した場合、リクエストされた限度に達した場合である。例えば、リクエストが電力の合計金額に基づく限度を含む場合(例えば、10ドル相当の電力)、この電力量が消費されると充電ステーション120は充電を停止する。特定の実施形態において、充電セッションの持続時間限度(例えば、金額、クレジット等)に達したので充電セッションが終了したことを操作者に警告する通知メッセージ(例えば、電子メール、文字メッセージ等)が車両の操作者145に伝達される。通知メッセージは、充電ステーション120又はサーバ180が伝達できる。
図2を参照すると、充電ステーション制御モジュール205により、電力制御デバイス210は充電ポイント接続部155を非通電として、電気自動車と充電ステーション120との間の電力の伝送を阻止する。
【0055】
制御はブロック470からブロック480へ進み、充電ステーション120はエネルギ測定値をサーバ180へ伝達する。複数の使用時間の期間に充電が行われるか否かによって複数のエネルギ測定値が存在可能である。エネルギ測定値は、充電セッションが終了したことをサーバ180に通知する充電セッション終了メッセージと一緒に送信できる。勿論、充電ステーション120は、充電セッションの進行中にエネルギ測定値をサーバ180へ伝達できることを理解されたい。
【0056】
制御はブロック480からブロック490へ進み、サーバ180は、測定値及び対応する料金体系に基づいて電気自動車の操作者のアカウントを照合する。例えば、サーバ180は、測定値及び料金体系に基づいて電気自動車の操作者に請求する(又は電気自動車の操作者のアカウント又はプリペイカード又はプランから差し引く)。別の実施例として、V2Gの場合、サーバ180は、測定値及び料金体系に基づいて電気自動車の操作者のアカウントに入金する。
【0057】
料金体系が車両の操作者依存料金体系である実施形態において、電気自動車の操作者に請求する(又はアカウント又はプリペイカード又はプランから差し引く)金額を決定することに加えて、サーバ180は、車両の操作者依存料金体系でない場合に電力会社が請求したであろう金額を決定することもできる。1つの実施形態において、両金額の差分は電気自動車充電サービス(例えば、サーバ180を管理/運用する事業体)が精算する。例えば、充電サービスは、請求金額が電気自動車の操作者への請求金額未満であれば差分を預かり、請求金額が電気自動車の操作者への請求金額以上であれば差分を支払う。
【0058】
図4は充電ステーション120に使用時間定義及び/又は料金体系を提供するサーバ180を示すが、特定の実施形態において、電気自動車の操作者は、使用時間定義及び/又は料金体系を提供する。例示的に、電気自動車の操作者145は、移動通信デバイス150を使用して充電ステーション120の使用時間計器で用いる料金体系及び/又は種々の期間を伝えることができる。特定の実施形態において、料金体系及び/又は使用時間定義は、移動通信デバイス150に暗号化形式で記憶され、充電ステーション120で解読される。
【0059】
従って、使用時間計器を備えていない一般的な充電ステーションとは異なり、本発明の実施形態により、充電ステーションは複数の期間に関するエネルギ測定値を計測できる。これにより、一日の別の時間(例えば、ピーク時間帯、非ピーク時間帯、夜間時間帯等)に対して異なる料金体系を課金できるので、細分化された電力課金が可能になる。更に、特定の実施形態において、使用時間の期間は個々の電気自動車の操作者に特有であり、異なる電力会社から電力サービスを受け取る複数の充電ステーションに適用される。
【0060】
図4は使用時間計器を備える充電ステーションで行われる例示的な作動を示しているがが、特定の充電ステーションは使用時間計器を備えていない。例えば、これらの実施形態において、充電ステーション120の積算電力計220は使用時間計器ではない。
図5は、本発明の1つの実施形態による、使用時間計器を備えていない充電ステーションにおける充電セッションに関する例示的な作動を示すフローチャートである。
図4と同様に、
図5は、以下に充電ステーション120及びサーバ180を参照して説明するが、他の充電ステーション(例えば、充電ステーショングループ310、320、及び330の充電ステーション)が同じ作動を行い得ることを理解されたい。
【0061】
ブロック510において、
図4のブロック410で説明した充電セッションリクエストと同じ方法で、電気自動車の操作者145充電からのセッションリクエストは充電ステーション120で受信される。前述のように、充電セッションリクエストは、通信デバイス150、支払ステーション160を経由して、及び/又はユーザインターフェイス235から直接受信することができる。制御はブロック520へ進み、充電ステーション120は、充電セッションリクエストをサーバ180へ伝達する。
【0062】
ブロック530において、サーバ180は充電セッションリクエストを処理するが、リクエストされた充電セッションに適用する料金体系を決定することも含まれている。1つの実施形態において、料金体系は、電気自動車の操作者145に特有であるが(電気自動車の操作者依存料金体系)、別の実施形態において、料金体系は、別の車両の操作者グループに特有であるか(例えば、会社従業員、旅行グループ会員等)、又は充電ステーション120、電力会社190、又は電力網130に特有である。
【0063】
また、選択された料金体系は、リクエストを受信した時間に基づくことができる。例えば、異なる期間(例えば、ピーク時間帯、非ピーク時間帯、夜間時間帯、昼間時間帯等)に対して異なる料金体系を適用できる。また、これらの異なる料金体系は、電気自動車の操作者145、充電ステーション120、電力会社190、電力網130、及び/又は別の車両の操作者グループ(例えば、会社従業員、旅行グループ会員等)に特有とすることができる。また、
図4のブロック430を参照して説明したように、サーバは、認証手続きを行って電気自動車の操作者が認可されたユーザであるか否かを決定できる。
【0064】
図4を参照すると、サーバ180は、充電ステーション120が使用時間計器を備えていないので、充電セッションをリクエストする車両の操作者に関連付けできる使用時間の期間を決定しない。充電セッションをリクエストする車両の操作者が異なる期間に関して異なる料金体系に関連付けされている場合、サーバ180は、使用する料金体系の1つ及び/又は料金体系の平均を選択できる。また、別の実施形態において、電気自動車の操作者は、使用時間計器を備えていないこれらの充電ステーションに関する種々の料金体系に関連付けされている。
【0065】
制御はブロック530からブロック540に進み、サーバ180は電気自動車の操作者が認可されていることを示す充電セッション応答を伝達し、随意的に充電セッションに関する確定された料金体系を含む。1つの実施形態によれば、リクエストが合計金額限度又はクレジット金額限度を含む場合、充電ステーション120は料金体系を使用して消費電力コストを計算する。
【0066】
制御はブロック540からブロック550へ進み、
図4のブロック460を参照して説明したように、充電セッションは既に確立されており、充電は開始可能になっている。充電セッション時に、充電ステーション120は、消費電流量を計測して、この情報を使用して充電セッションに関するエネルギ測定値(例えば、kWh測定値)を計算する。また、特定の実施形態において、充電ステーション120は、エネルギ測定値及びサーバ180から受信した料金体系に基づいて消費電力コストを計算する。
【0067】
次に、制御はブロック560へ進み、充電セッションは停止する。例えば、電気自動車の操作者は充電セッショを終了した場合、リクエストされた限度に達した場合である。特定の実施形態において、充電セッションの持続時間限度(例えば、金額、クレジット等)に達したので充電セッションが終了したことを操作者に警告する通知メッセージ(例えば、電子メール、文字メッセージ等)が車両の操作者145に伝達される。制御はブロック560からブロック570へ進み、充電ステーション120はエネルギ測定値(例えば、充電セッション時に消費されたkWh)をサーバ180に伝達する。エネルギ測定値は、充電セッションが終了したことをサーバ180に通知する充電セッション終了メッセージと一緒に送信できる。勿論、充電ステーション120は、充電セッションの進行中にエネルギ測定値をサーバ180へ伝達できることを理解されたい。
【0068】
制御はブロック570からブロック580へ進み、サーバ180は、測定値及び対応する料金体系に基づいて電気自動車の操作者のアカウントを照合する。例えば、サーバ180は、測定値及び料金体系に基づいて電気自動車の操作者に請求する(又は電気自動車の操作者のアカウント又はプリペイカード又はプランから差し引く)。料金体系が車両の操作者依存料金体系である実施形態において、電気自動車の操作者に請求する(又はアカウント又はプリペイカード又はプランから差し引く)金額を決定することに加えて、サーバ180は、車両の操作者依存料金体系でない場合に電力会社が請求したであろう金額を決定することもできる。1つの実施形態において、両金額の差分は電気自動車充電サービス(例えば、サーバ180を管理/運用する事業体)が精算する。例えば、充電サービスは、請求金額が電気自動車の操作者への請求金額未満であれば差分を預かり、請求金額が電気自動車の操作者への請求金額以上であれば差分を支払う。
【0069】
図5は料金体系を充電ステーション120に提供するサーバ180を示すが、特定の実施形態において、電気自動車の操作者が料金体系を提供する。例示的に、電気自動車の操作者145は、移動通信デバイス150を使用して充電ステーション120に料金体系を伝えることができる。特定の実施形態において、料金体系及び/又は使用時間定義は、移動通信デバイス150に暗号化形式で記憶され、充電ステーション120で解読される。
【0070】
従って、料金体系が位置に依存しており電力会社によって設定される一般の充電サービスと異なり、本発明の実施形態により、電気自動車の操作者依存料金体系を使用できる。前述のように、電気自動車の操作者依存料金体系は、種々の電力会社から電力サービスを受ける複数の充電ステーションに適用できる。これにより車両の操作者には、車両が異なる電力会社がサービスを提供する種々の地理的位置を走行する際に、充電サービスに対する請求金額(又は差し引き)に対して一貫性がもたらされる。
【0071】
図4及び5は、充電ステーション120に使用時間定義及び/又は料金体系を提供するサーバ180に関して説明したが、別の実施形態において、DCU170が充電ステーション120に使用時間定義及び/又は料金体系を提供する。更に、各々の充電ステーションは、使用時間定義及び/又は料金体系を用いてプログラムできる。
【0072】
図面のフローチャートは、本発明の特定の実施形態が実行する特定の作動の順番を示すが、この順番は例示的であることを理解されたい(例えば、別の実施形態は、異なる順番で、特定の作動を組み合わせて、特定の作動を重ね合わせて作動できる)。
【0073】
本発明は、複数の実施形態を用いて説明されるが、当業者であれば、本発明は実施形態に限定されず、添付の請求項の精神及び範囲内で変更及び変形できることを理解できるはずである。従って、本明細書は限定的ではなく例示的であると見なされる。