(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、不感地対策または高速通信を目的として、家庭、オフィスまたはショッピングモール等に小型基地局(HeNB)を設置することが検討されている。ここで、小型基地局とは、フェムトセルまたはHome eNodeB等である。また、小型基地局についての規格化は、3GPPで進められている。
【0003】
また、このような小型基地局は、移動可能であり、ユーザによって設置されるので、他の通信に対して干渉を与える場合がある。従って、近年、他の通信に対する干渉防止のために、小型基地局の設置位置に制限を設けることが行われている(例えば、非特許文献1)。
【0004】
ここで、小型基地局の設置位置に制限を設ける方法について、
図1及び
図2を用いて説明する。
図1は、従来の小型基地局の設置位置に制限を設ける場合の登録処理を示す図である。また、
図2は、従来の小型基地局の設置位置に制限を設ける場合の認証処理を示す図である。なお、
図1、
図2及びその説明において、小型基地局をHeNBと記載する。
【0005】
最初に、登録処理について、
図1を用いて説明する。
【0006】
まず、HeNB10は、電源を投入されると、周辺に存在するマクロセル#30、#40、#50を示す周辺セル情報を収集する。周辺セル情報とは、例えば、マクロセル#30、#40、#50を識別するセルIDである。
【0007】
次に、HeNB10は、収集した周辺セル情報をHeNB Location Registrationメッセージを用いてAHR20に送信する(ステップST1)。
【0008】
次に、AHR20は、HeNB Location Registrationメッセージを用いて送信された周辺セル情報を、HeNB10の位置情報として登録する。
【0009】
次に、AHR20は、位置情報の登録を完了した場合に、HeNB ResponseメッセージをHeNB10へ送信する(ステップST2)。これにより、登録処理を完了する。
【0010】
次に、認証処理について、
図2を用いて説明する。認証処理は、上記の登録処理の後に行われる。
【0011】
まず、HeNB10は、所定のタイミングにおいて、周辺に存在するマクロセル#30、#40、#50を示す周辺セル情報を収集する。
【0012】
次に、HeNB10は、収集した周辺セル情報をAccess Requestメッセージを用いてAHR20に送信する(ステップST3)。
【0013】
次に、AHR20は、Access Requestメッセージを用いて送信された位置情報としての周辺セル情報と、
図1の登録処理により登録したHeNB10の位置情報とを比較し、HeNB10をネットワークに接続してもよいか否かを判定する。具体的には、AHR20は、Access Requestメッセージを用いて送信された位置情報としての周辺セル情報と、登録したHeNB10の位置情報とが一致する場合には、ネットワークに接続することを許可する判定を行う。一方、AHR20は、Access Requestメッセージを用いて送信された位置情報としての周辺セル情報と、登録したHeNB10の位置情報とが一致しない場合には、ネットワークに接続することを許可しない判定を行う。
【0014】
次に、AHR20は、ネットワークに接続することを許可する判定を行った場合に、Access ResponseメッセージをHeNB10へ送信する(ステップST4)。これにより、認証処理を完了する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
(実施の形態)
図3は、本発明の実施の形態における小型基地局100の構成を示すブロック図である。
【0024】
小型基地局100は、周辺セル情報収集機能部101と、メッセージ生成部102と、メッセージ受信部103と、メッセージ解析部104と、サービス管理機能部105とから主に構成される。
【0025】
周辺セル情報収集機能部101は、図示しない通信端末装置または周辺の小型基地局から、無線回線により周辺セル情報を収集する。また、周辺セル情報収集機能部101は、収集した周辺セル情報をメッセージ生成部102へ出力する。ここで、周辺セル情報は、管理対象の小型基地局100の周辺に存在する、管理対象の小型基地局100以外の小型基地局の情報である。
【0026】
メッセージ生成部102は、周辺セル情報収集機能部101から入力した周辺セル情報を順次記憶するとともに、新規に入力した周辺セル情報と前回入力して記憶した周辺セル情報とを比較する。また、メッセージ生成部102は、比較の結果、記憶している周辺セル情報に対して、新規に入力した周辺セル情報が変更されている場合に、新規に入力した周辺セル情報を含むメッセージ(NR Reportメッセージ)を生成して、監視装置200へ有線回線により送信する。
【0027】
メッセージ受信部103は、設置を許可するメッセージ(NR Report応答メッセージ)を監視装置200から有線回線により受信してメッセージ解析部104へ出力する。
【0028】
メッセージ解析部104は、メッセージ受信部103から入力したメッセージを解析して、解析結果をサービス管理機能部105へ出力する。
【0029】
サービス管理機能部105は、メッセージ解析部104から入力した解析結果に基づいて、小型基地局100により提供するサービスを停止または開始する。
【0030】
次に、監視装置200の構成について、
図4を用いて説明する。
図4は、監視装置200の構成を示すブロック図である。監視装置200は、例えばOMC(Operation and Maintenance Center)である。
【0031】
監視装置200は、メッセージ受信部201と、メッセージ解析部202と、データベース生成部203と、データベース管理部204と、サービス継続判定部205と、メッセージ生成部206とから主に構成される。
【0032】
メッセージ受信部201は、管理対象の小型基地局100より周辺セル情報を含むメッセージ(NR Reportメッセージ)を有線回線により受信する。また、メッセージ受信部201は、受信したメッセージをメッセージ解析部202へ出力する。
【0033】
メッセージ解析部202は、メッセージ受信部201から入力したメッセージを解析して周辺セル情報を取得する。また、メッセージ解析部202は、取得した周辺セル情報をサービス継続判定部205へ出力する。
【0034】
データベース生成部203は、データベース作成用情報が外部から入力し、入力したデータベース作成用情報を用いてデータベース情報を生成する。この際、データベース生成部203は、データベース作成用情報が入力する毎にデータベース情報を生成する。即ち、データベース生成部203は、データベース情報を生成した後に、データベース情報の一部または全部の変更を行うためのデータベース作成用情報が入力する毎に、データベース情報を生成する。また、データベース生成部203は、生成したデータベース情報をデータベース管理部204へ出力する。
【0035】
データベース管理部204は、データベース生成部203から入力したデータベース情報を記憶する。なお、データベース情報の詳細については、後述する。
【0036】
サービス継続判定部205は、メッセージ解析部202から周辺セル情報が入力した場合に、データベース管理部204に記憶しているデータベース情報をデータベース管理部204から取得する。また、サービス継続判定部205は、取得したデータベース情報と周辺セル情報とを照合して、管理対象の小型基地局100の設置を許可するか否かを判定する。サービス継続判定部205は、管理対象の小型基地局100の設置を許可するか否かの判定として、例えば、管理対象の小型基地局100におけるサービスを継続させるか否かを判定する。ここで、管理対象の小型基地局100とは、監視装置200における設置を許可するか否かの判定対象の小型基地局100である。なお、小型基地局100の設置を許可するか否かの判定の方法については、後述する。
【0037】
また、サービス継続判定部205は、管理対象の小型基地局100の設置を許可すると判定した場合に、判定結果をメッセージ生成部206へ出力する。
【0038】
メッセージ生成部206は、サービス継続判定部205から入力した判定結果を含むメッセージ(NR Report応答メッセージ)を生成する。また、メッセージ生成部206は、生成したメッセージを有線回線により管理対象の小型基地局100へ送信する。
【0039】
次に、小型基地局100及び監視装置200の動作について、
図5を用いて説明する。
図5は、小型基地局100及び監視装置200の動作を示すフロー図である。なお、
図5及びその説明において、管理対象の小型基地局100をHeNBと記載する。
【0040】
まず、HeNB100は、ユーザにより設置され、起動する(ステップST301)。
【0041】
次に、HeNB100の周辺セル情報収集機能部101は、周辺セル情報を収集する(ステップST302)。
【0042】
次に、HeNB100のメッセージ生成部102は、前回入力して記憶した周辺セル情報に対して、新規に入力した周辺セル情報が変更されているか否かを判定する(ステップST303)。
【0043】
新規に入力した周辺セル情報が変更されていない場合には(ステップST303:No)、HeNB100は、移動していないものと判定し、ステップST302に処理を戻す。
【0044】
一方、新規に入力した周辺セル情報が変更されている場合には(ステップST303:Yes)、メッセージ生成部102は、周辺セル情報を含むメッセージ(NR Reportメッセージ)を監視装置200へ送信する(ステップST304)。
【0045】
また、監視装置200のデータベース生成部203は、データベース情報を生成し、監視装置200のデータベース管理部204は、データベース情報を予め記憶する(ステップST305)。
【0046】
また、監視装置200のメッセージ受信部201は、ステップST304においてHeNB100から送信されたメッセージを受信する。
【0047】
また、監視装置200のメッセージ解析部202は、周辺セル情報を取得する。
【0048】
また、監視装置200のサービス継続判定部205は、データベース管理部204に記憶しているデータベース情報と、周辺セル情報とを照合して、HeNB100の設置を許可するか否かを判定する(ステップST306)。
【0049】
設置を許可する場合には(ステップST306:Yes)、監視装置200のメッセージ生成部206は、設置を許可するメッセージ(NR Report応答メッセージ)をHeNB100へ送信する(ステップST307)。
【0050】
次に、HeNB100のメッセージ受信部103は、設置を許可するメッセージ(NR Report応答メッセージ)を受信し、HeNB100のサービス管理機能部105は、サービスを継続する。
【0051】
そして、その後、HeNB100は、ステップST302以降の処理を繰り返す。
【0052】
一方、設置を許可しない場合には(ステップST306:No)、監視装置200は、HeNB100に対して、サービスの停止を指示するメッセージ(サービス停止指示メッセージ)をHeNB100へ送信する(ステップST308)。これにより、HeNB100は、サービスを停止する。
【0053】
次に、データベース情報について、
図6を用いて説明する。
図6は、データベース情報を示す図である。
【0054】
図6より、データベース情報は、地図情報を複数のエリアに分割するとともに、分割したエリア毎に、管理対象の小型基地局100の設置を許可するか否かを設定した情報である。例えば、
図6において、エリアXは管理対象の小型基地局100が現在属するエリアであり、エリアAは管理対象の小型基地局100の設置を許可するエリアであり、エリアBは管理対象の小型基地局100の設置を許可しないエリアである。
【0055】
また、
図6において、地図情報にマッピングされた黒丸(
図6に示す●)は、小型基地局100の設置位置を示すものである。また、地図情報における黒丸の位置は、小型基地局100の設置位置の変更に伴って地図情報上において移動する。
図6の場合、番号0の位置の小型基地局100は、管理対象の小型基地局100である。また、番号1〜17の位置の小型基地局100は、管理対象の小型基地局100の設置を許可するエリアAに設置されている、管理対象の小型基地局100以外の小型基地局100である。また、番号18〜35の位置の小型基地局100は、管理対象の小型基地局100の設置を許可しないエリアBに設置されている、管理対象の小型基地局100以外の小型基地局100である。
【0056】
上記のデータベース情報を用いた判定方法では、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が単数且つエリアAに属する場合には、管理対象の小型基地局100はエリアAに設置されているものと判定する。そして、サービス継続判定部205は、管理対象の小型基地局100に対して、設置を許可する。また、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が複数且つ全てエリアAに属する場合には、管理対象の小型基地局100はエリアAに設置されているものと判定する。そして、サービス継続判定部205は、管理対象の小型基地局100に対して、設置を許可する。
【0057】
また、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が単数且つエリアBに属する場合には、管理対象の小型基地局100はエリアBに設置されているものと判定する。そして、サービス継続判定部205は、管理対象の小型基地局100に対して、設置を許可しない。また、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が複数且つ全てエリアBに属する場合には、管理対象の小型基地局100はエリアBに設置されているものと判定する。そして、サービス継続判定部205は、管理対象の小型基地局100に対して、設置を許可しない。
【0058】
また、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が複数、且つ一部がエリアAに属するとともに、残りがエリアBに属する場合には、管理者の設定に従って、設置を許可するかまたは設置を許可しない。
【0059】
上記の判定方法において、周辺セル情報の小型基地局100が属するエリアの判定は、周辺セル情報とデータベース情報とを比較することにより行う。具体的には、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が、地図情報にマッピングされた小型基地局100の設置位置(
図6に示す●)の何れに該当するかを判定する。即ち、サービス継続判定部205は、周辺セル情報の小型基地局100が、番号1〜35の何れの小型基地局に該当するかを判定する。そして、サービス継続判定部205は、該当する設置位置の小型基地局100が属するエリアを判定する。
【0060】
また、上記のデータベース情報は、以下において説明する方法により生成する。即ち、まず、地図情報にHeNB100の設置位置(
図6に示す●)をマッピングする。
【0061】
次に、地図情報を格子状の複数のエリアに分割する。
【0062】
次に、設置を許可するエリアA及び設置を許可しないエリアBをエリア毎に設定する。これにより、
図6に示すようなデータベース情報を生成する。
【0063】
ここで、各エリアX、A、Bの大きさは、小型基地局100の許容される移動範囲に応じて変えることができる。例えば、小型基地局100の許容される移動範囲が広いほど、各エリアX、A、Bの大きさを大きくすることができる。また、エリアX、エリアA及びエリアBの各々の大きさは、全て同じ場合に限らず、エリアXとエリアAとエリアBとで、各々異なるようにしてもよい。
【0064】
次に、監視装置200における小型基地局100の設置を許可するか否かの判定方法について、
図7及び
図8を用いて説明する。
図7は、監視装置200における小型基地局100の設置を許可するか否かの判定方法において設置を許可する場合を示す図であり、
図8は、監視装置200における小型基地局100の設置を許可するか否かの判定方法において設置を許可しない場合を示す図である。なお、
図7及び
図8において、HeNB1、2、3、4の各々は、
図3と同一構成を有する小型基地局100である。
【0065】
最初に、設置を許可する場合について、
図7を用いて説明する。
【0066】
図7より、HeNB1は、設置を許可するエリアA#750に新規に設置された場合に、周辺セル情報収集機能部101において、周辺に存在するHeNB2及びHeNB3の周辺セル情報を収集する。例えば、HeNB1は、自セル#701と重複するセル#702のHeNB2及びセル#703のHeNB3の周辺セル情報を収集する。
【0067】
また、HeNB1は、メッセージ生成部102より、HeNB2及びHeNB3の周辺セル情報を含むメッセージ(NR Reportメッセージ)を監視装置200へ送信する。
【0068】
また、監視装置200は、サービス継続判定部205において、データベース情報を参照した結果、設置を許可するエリアAに設置されていると判定する。
【0069】
また、監視装置200は、メッセージ生成部206より設置を許可するメッセージ(NR Report応答メッセージ)をHeNB1へ送信する。
【0070】
これにより、HeNB1は、サービスを開始する。
【0071】
次に、設置を許可しない場合について、
図8を用いて説明する。
【0072】
図8より、HeNB1は、設置を許可するエリアA#750から設置を許可しないエリアB#751に移動した場合に、周辺セル情報収集機能部101において、周辺に存在するHeNB4の周辺セル情報を収集する。例えば、HeNB1は、自セル#701と重複するセル#704のHeNB4の周辺セル情報を収集する。
【0073】
また、HeNB1は、メッセージ生成部102より、HeNB4の周辺セル情報を含むメッセージ(NR Reportメッセージ)を監視装置200へ送信する。
【0074】
また、監視装置200は、サービス継続判定部205において、データベース情報を参照した結果、設置を許可しないエリアBに設置されていると判定する。
【0075】
また、監視装置200は、メッセージ生成部206より設置を許可しないメッセージ(サービス停止指示)をHeNB1へ送信する。
【0076】
これにより、HeNB1は、サービスを停止する。
【0077】
なお、
図7及び
図8では、HeNB1は、他のHeNBの周辺セル情報を収集して送信したが、本発明はこれに限らず、HeNB1の周囲の存在するマクロセルの周辺セル情報を収集して送信してもよい。
【0078】
このように、本実施の形態では、小型基地局の設置の許可の可否を設定したデータベース情報を監視装置により生成して記憶する。これにより、本実施の形態によれば、小型基地局の設置位置を柔軟に制御することができるとともに、セルが追加された場合等においてサービスの停止を防ぐことができる。
【0079】
また、本実施の形態によれば、地図情報上に小型基地局の位置をマッピングしたデータベース情報を用いて小型基地局の設置位置を管理するので、オペレータは小型基地局の設置位置を絶対位置により管理することができる。
【0080】
2010年12月28日出願の特願2010−292728の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。