(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5909227
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】炭化水素ガスの処理
(51)【国際特許分類】
F25J 3/02 20060101AFI20160412BHJP
F25J 3/08 20060101ALI20160412BHJP
C10L 3/10 20060101ALI20160412BHJP
【FI】
F25J3/02 A
F25J3/08
C10L3/10
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-513249(P2013-513249)
(86)(22)【出願日】2011年5月27日
(65)【公表番号】特表2013-532270(P2013-532270A)
(43)【公表日】2013年8月15日
(86)【国際出願番号】US2011038303
(87)【国際公開番号】WO2011153087
(87)【国際公開日】20111208
【審査請求日】2014年5月27日
(31)【優先権主張番号】13/117,242
(32)【優先日】2011年5月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/351,059
(32)【優先日】2010年6月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505320850
【氏名又は名称】オートロフ・エンジニアーズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100161595
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 梓
(72)【発明者】
【氏名】クエラー,カイル・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンソン,ジョン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ハドソン,ハンク・エム
【審査官】
團野 克也
(56)【参考文献】
【文献】
特表昭56−501690(JP,A)
【文献】
米国特許第04318723(US,A)
【文献】
特表2011−500923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC F25J1/00−5/00
DB Thomson Innovation
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともメタンおよび二酸化炭素を含有するガスストリームを、前記メタンの大部分を含有する揮発性の残存ガス留分と、前記二酸化炭素の大部分を含有する比較的に揮発性のより少ない留分とに分離するためのプロセスであって:
(1)前記ガスストリームが冷却されることにより、冷却されたストリームを形成し;
(2)前記冷却されたストリームが、さらに冷却される中間圧力まで膨張し;
(3)前記膨張した冷却されたストリームが上部フィードとして蒸留カラムに供給され、頂部蒸気ストリームと前記比較的に揮発性のより少ない留分とに分留され;
(4)前記頂部蒸気ストリームが高圧まで圧縮され;
(5)前記圧縮された頂部蒸気ストリームが十分に冷却されて少なくともその一部を凝縮することにより、残存蒸気ストリームと凝縮されたストリームとを形成し;
(6)前記凝縮されたストリームが前記中間圧力まで膨張して加熱され、その後、中間カラム供給位置で前記蒸留カラムに供給され;
(7)前記比較的に揮発性のより少ない留分が、少なくとも第1および第2ストリームに分割され;
(8)前記第2ストリームが冷却されることにより、ステップ(6)の少なくとも加熱の一部を供給し;
(9)前記冷却された第2ストリームが、さらに冷却されるより低い圧力まで膨張し;
(10)前記膨張した冷却された第2ストリームが加熱されることにより、ステップ(5)の少なくとも冷却部分を供給し;
(11)前記残存蒸気ストリームが加熱されることにより、ステップ(1)〜(5)の少なくとも冷却部分を供給し、その後、前記加熱された残存蒸気ストリームを前記揮発性の残存ガス留分として排出し;
(12)前記蒸留カラムへの前記フィードストリームの量および温度が、前記二酸化炭素の大部分が前記比較的に揮発性のより少ない留分中で回収される温度で前記蒸留カラムの頂部温度を維持するのに有効である、プロセス。
【請求項2】
少なくともメタンおよび二酸化炭素を含有するガスストリームを、前記メタンの大部分を含有する揮発性の残存ガス留分と、前記二酸化炭素の大部分を含有する比較的に揮発性のより少ない留分とに分離するためのプロセスであって:
(1)前記ガスストリームが十分に冷却されることにより、部分的に凝縮し;
(2)前記部分的に凝縮されたガスストリームが分離されることにより、蒸気ストリームと少なくとも1種の液体ストリームとを付与し;
(3)前記蒸気ストリームが中間圧力まで膨張し;
(4)前記膨張した蒸気ストリームが上部フィードとして蒸留カラムに供給されて、頂部蒸気ストリームと前記比較的に揮発性のより少ない留分とに分留され;
(5)前記少なくとも1種の液体ストリームが前記中間圧力まで膨張し、その後、上方の中間カラム供給位置で前記蒸留カラムに供給され;
(6)前記頂部蒸気ストリームが高圧まで圧縮され;
(7)前記圧縮された頂部蒸気ストリームが十分に冷却されて少なくともその一部を凝縮することにより、残存蒸気ストリームと凝縮されたストリームとを形成し;
(8)前記凝縮されたストリームが前記中間圧力まで膨張して加熱され、その後、前記上方の中間カラム供給位置より低い下方の中間カラム供給位置で前記蒸留カラムに供給され;
(9)前記比較的に揮発性のより少ない留分が、少なくとも第1および第2ストリームに分割され;
(10)前記第2ストリームが冷却されることにより、ステップ(8)の少なくとも加熱の一部を供給し;
(11)前記冷却された第2ストリームが、さらに冷却されるより低い圧力まで膨張し;
(12)前記膨張した冷却された第2ストリームが加熱されることにより、ステップ(7)の少なくとも冷却部分を供給し;
(13)前記残存蒸気ストリームが加熱されることにより、ステップ(1)〜(7)の少なくとも冷却部分を供給し、その後、前記加熱された残存蒸気ストリームを前記揮発性の残存ガス留分として排出し;
(14)前記蒸留カラムへの前記フィードストリームの量および温度が、前記二酸化炭素の大部分が前記比較的に揮発性のより少ない留分中で回収される温度で前記蒸留カラムの頂部温度を維持するのに有効である、プロセス。
【請求項3】
少なくともメタンおよび二酸化炭素を含有するガスストリームを、前記メタンの大部分を含有する揮発性の残存ガス留分と、前記二酸化炭素の大部分を含有する比較的に揮発性のより少ない留分とに分離するための装置であって:
(1)前記ガスストリームを冷却することにより、冷却されたストリームを形成する第1熱交換手段と;
(2)前記第1熱交換手段に接続されて前記冷却されたストリームを収容し、これを中間圧力まで膨張する第1膨張手段と;
(3)前記第1膨張手段に接続されて前記膨張した冷却されたストリームを上部フィードとして収容する蒸留カラムにおいて、前記膨張した冷却されたストリームを前記中間圧力で頂部蒸気ストリームと前記比較的に揮発性のより少ない留分とに分留するように適合されている前記蒸留カラムと;
(4)前記蒸留カラムに接続されて前記頂部蒸気ストリームを収容し、これをより高い圧力まで圧縮する圧縮手段と;
(5)前記圧縮手段に接続されて前記圧縮された頂部蒸気ストリームを収容し、これを十分に冷却してその一部を凝縮する第2熱交換手段と;
(6)前記第2熱交換手段に接続されて前記部分的に凝縮された圧縮された頂部蒸気ストリームを収容してこれを分離することにより、残存蒸気ストリームと凝縮されたストリームとを形成する分離手段と;
(7)前記分離手段に接続されて前記凝縮されたストリームを収容し、これを前記中間圧力まで膨張する第2膨張手段と;
(8)前記第2膨張手段に接続されて前記膨張した凝縮されたストリームを収容してこれを加熱する第3熱交換手段において、前記蒸留カラムにさらに接続されて前記加熱された膨張した凝縮されたストリームを前記蒸留カラムに中間カラム供給位置で供給する前記第3熱交換手段と;
(9)前記蒸留カラムに接続されて前記比較的に揮発性のより少ない留分を収容し、これを少なくとも第1および第2ストリームに分割する分割手段と;
(10)前記分割手段にさらに接続されて前記第2ストリームを収容し、これを冷却することによりステップ(8)の少なくとも加熱の一部を供給する前記第3熱交換手段と;
(11)前記第3熱交換手段に接続されて前記冷却された第2ストリームを収容し、これをより低い圧力まで膨張する第3膨張手段と;
(12)前記第3膨張手段にさらに接続されて前記膨張した冷却された第2ストリームを収容し、これを加熱することによりステップ(5)の少なくとも冷却部分を供給する前記第2熱交換手段と;
(13)前記分離手段にさらに接続されて前記残存蒸気ストリームを収容し、これを加熱することにより、ステップ(5)の少なくとも冷却部分を供給する前記第2熱交換手段と;
(14)前記第2熱交換手段にさらに接続されて前記加熱された残存蒸気ストリームを収容し、これをさらに加熱することによりステップ(1)の少なくとも冷却部分を供給し、その後、前記さらに加熱された残存蒸気ストリームを前記揮発性の残存ガス留分として排出する前記第1熱交換手段と;
(15)前記蒸留カラムへの前記フィードストリームの量および温度を調整して、前記二酸化炭素の大部分が前記比較的に揮発性のより少ない留分において回収される温度で前記蒸留カラムの頂部温度を維持するように適合されている制御手段と
を含む装置。
【請求項4】
少なくともメタンおよび二酸化炭素を含有するガスストリームを、前記メタンの大部分を含有する揮発性の残存ガス留分と、前記二酸化炭素の大部分を含有する比較的に揮発性のより少ない留分とに分離するための装置であって:
(1)前記ガスストリームを十分に冷却して部分的に凝縮することにより、部分的に凝縮されたガスストリームを形成する第1熱交換手段と;
(2)前記第1熱交換手段に接続されて前記部分的に凝縮されたガスストリームを収容し、これを蒸気ストリームと少なくとも1種の液体ストリームとに分離する第1分離手段と;
(3)前記第1分離手段に接続されて前記蒸気ストリームを収容し、これを中間圧力まで膨張する第1膨張手段と;
(4)前記第1膨張手段に接続されて前記膨張した蒸気ストリームを上部フィードとして収容する蒸留カラムにおいて、前記膨張した蒸気ストリームを前記中間圧力で頂部蒸気ストリームと前記比較的に揮発性のより少ない留分とに分留するように適合されている前記蒸留カラムと;
(5)前記第1分離手段に接続されて前記少なくとも1種の液体ストリームを収容し、これを前記中間圧力まで膨張する第2膨張手段において、前記蒸留カラムにさらに接続されて前記膨張した少なくとも1種の液体ストリームを前記蒸留カラムに上方の中間カラム供給位置で供給する前記第2膨張手段と;
(6)前記蒸留カラムに接続されて前記頂部蒸気ストリームを収容し、これをより高い圧力まで圧縮する圧縮手段と;
(7)前記圧縮手段に接続されて前記圧縮された頂部蒸気ストリームを収容し、これを十分に冷却して少なくともその一部を凝縮する第2熱交換手段と;
(8)前記第2熱交換手段に接続されて前記部分的に凝縮された圧縮された頂部蒸気ストリームを収容してこれを分離することにより、残存蒸気ストリームと凝縮されたストリームとを形成する第2分離手段と;
(9)前記第2分離手段に接続されて前記凝縮されたストリームを収容し、これを前記中間圧力まで膨張する第3膨張手段と;
(10)前記第3膨張手段に接続されて前記膨張した凝縮されたストリームを収容しこれを加熱する第3熱交換手段において、前記蒸留カラムにさらに接続されて、前記加熱された膨張した凝縮されたストリームを前記蒸留カラムに前記上方の中間カラム供給位置より低い下方の中間カラム供給位置で供給する前記第3熱交換手段と;
(11)前記蒸留カラムに接続されて前記比較的に揮発性のより少ない留分を収容し、これを少なくとも第1および第2ストリームに分割する分割手段と;
(12)前記分割手段にさらに接続されて前記第2ストリームを収容し、これを冷却することにより、ステップ(10)の少なくとも加熱の一部を供給する前記第3熱交換手段と;
(13)前記第3熱交換手段に接続されて前記冷却された第2ストリームを収容し、これをより低い圧力まで膨張する第4膨張手段と;
(14)前記第4膨張手段にさらに接続されて前記膨張した冷却された第2ストリームを収容し、これを加熱することによりステップ(7)の少なくとも冷却部分を供給する前記第2熱交換手段と;
(15)前記第2分離手段にさらに接続されて前記残存蒸気ストリームを収容し、これを加熱することによりステップ(7)の少なくとも冷却部分を供給する前記第2熱交換手段と;
(16)前記第2熱交換手段にさらに接続されて前記加熱された残存蒸気ストリームを収容し、これをさらに加熱することによりステップ(1)の少なくとも冷却部分を供給し、その後、前記さらに加熱された残存蒸気ストリームを前記揮発性の残存ガス留分として排出する前記第1熱交換手段と;
(17)前記蒸留カラムへの前記フィードストリームの量および温度を調整して、前記二酸化炭素の大部分が前記比較的に揮発性のより少ない留分において回収される温度で前記蒸留カラムの頂部温度を維持するように適合されている制御手段と
を含む装置。
【請求項5】
前記第1熱交換手段が、前記第3熱交換手段にさらに接続されて前記加熱された膨張した凝縮されたストリームを収容し、さらにこれを加熱することにより、ステップ(1)の少なくとも冷却部分を供給し、ここで、前記第1熱交換手段が、前記蒸留カラムにさらに接続されていて、前記さらに加熱された膨張した凝縮されたストリームを前記蒸留カラムに前記中間カラム供給位置で供給する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記第1熱交換手段が、前記第3熱交換手段にさらに接続されて前記加熱された膨張した凝縮されたストリームを収容し、さらにこれを加熱することにより、ステップ(1)の少なくとも冷却部分を供給し、ここで、前記第1熱交換手段が、前記蒸留カラムにさらに接続されていて、前記さらに加熱された膨張した凝縮されたストリームを前記蒸留カラムに前記下方の中間カラム供給位置で供給する、請求項4に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
炭化水素は、石炭、原油、ナフサ、油頁岩、タールサンド、および褐炭などの他の炭化水素材料から得られる天然ガス、精油所ガス、および合成ガスストリームなどの種々のガスにおいて見られる。これらの供給源に由来するガスストリームは、多くの場合、高濃度の二酸化炭素によって汚染されており、ガスストリームを燃料、化学プラント原料、または他の目的での使用に適切でないものにする。二酸化炭素を化学的、物理的、およびハイブリッド溶媒を用いて除去するように開発されている種々のプロセスが存在する。米国特許第4,318,723号に記載されているプロセスなどの、重質(典型的にはC
4〜C
10)炭化水素からなる冷却された吸収剤ストリームを用いて蒸留カラム中で二酸化炭素を除去する他のプロセスが開発されている。これらのプロセスはいずれも、ガスストリーム中の二酸化炭素濃度が増加するに従って、資本コストおよび運転コストがますます高くなり、かかるガスストリームの処理をしばしば非経済的なものにする。
【背景技術】
【0002】
高濃度の二酸化炭素を含有するガスストリームを処理する経済状況を改善するための一方法は、溶媒または吸収剤による処理の前にガスストリームから二酸化炭素をバルク分離することを提供することであり、そのため、ひいては、留分の二酸化炭素のみがガスストリームから除去されなければならない。例えば、半透過性膜が二酸化炭素のバルク除去にしばしば用いられてきた。しかし、この種のバルク除去プロセスによって分離される二酸化炭素ストリームにおいては、ガスストリーム中の、より軽質の炭化水素の多くの留分が、しばしば「失われる」。
【0003】
二酸化炭素のバルク除去のためのより良好な代替は、蒸留を用いてガスストリームを軽質炭化水素ストリームと二酸化炭素ストリームとに分留することであり、そのため、軽質炭化水素ストリームからの残存二酸化炭素の除去は、燃料、化学プラント原料などとして用いるためのパイプライン品質のガスを製造するために必要とされていることである。除去される二酸化炭素の大部分は、蒸気よりもむしろ液体として回収されるため、第3の油回収運転において続いて用いるためにまたは他の目的のために二酸化炭素を(圧縮するというよりはむしろ)ポンピングすることが可能となり、結果として資本コストおよび運転コストを実質的に低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかるガスストリームから二酸化炭素の大部分を除去することに概して関する。本発明により処理されるガスストリームの典型的な分析によると、おおよそのモル%で、44.3%が水素、13.0%が一酸化炭素、4.0%がメタン、38.5%が二酸化炭素であり、残りが窒素およびアルゴンで構成される。硫黄含有ガスが存在することもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
二酸化炭素を除去するための典型的な蒸留プロセスにおいて、フィードガスストリームは、加圧下に、プロセスの他のストリームおよび/またはプロパン圧縮冷蔵システムなどの外部冷蔵源との熱交換によって冷却される。ガスは冷却されるに従って凝縮され、高圧液体が中間圧力まで膨張し、結果として、液体の膨張の間に起こる蒸発に起因してストリームをさらに冷却する。膨張したストリームは、液体と蒸気との混合物を含んでおり、蒸留カラムにおいて分留されて、底部液体生成物としての二酸化炭素およびより重質の炭化水素成分から、頂部蒸気としての残存メタン、窒素、および他の揮発性ガスを分離する。液体二酸化炭素の一部は、より低い圧力までフラッシュ膨張した後に用いられ、所望によりプロセスストリームに低レベルの冷蔵を提供することができる。
【0006】
本発明は、蒸留カラム頂部の蒸気を凝縮して二酸化炭素除去効率を増加させる新規の手段を使用する。カラム頂部の蒸気を冷却して分留カラムへの還流を凝縮する代わりに、頂部の蒸気をより高い圧力まで圧縮し、次いで冷却して還流を部分的に凝縮する。結果として得られる凝縮物は大部分が液体二酸化炭素であり、これは、中間圧力までフラッシュ膨張されて用いられ、中間カラム供給点において蒸留カラムに戻される前に、プロセスストリームに中程度のレベルの冷蔵を提供することができる。また、凝縮物が除去された後に残存する残存ガスは、さらなる圧縮を必要とすることなく処理に送られることが好適である。驚くべきことに、本出願人らは、この新規のプロセスアレンジメントが、いっそう多くの二酸化炭素の除去を可能にするだけでなく、所与のレベルの二酸化炭素除去を達成するのに必要とされる消費電力も低減し、これにより、プロセス効率を増加させ設備の運転コストを低減させることを見出した。
【0007】
本発明により、残存ガスストリーム中にメタンおよびより軽質の成分の99.8%超を残したままで、二酸化炭素の75%超が除去され得ることを見出した。本発明は、より低い圧力およびより暖かい温度において適用可能であるが、蒸留カラム頂部の温度が−50°F[−46℃]以下であることを必要とする条件下に400から1500psia[2,758〜10,342kPa(a)]以上の範囲でフィードガスを処理するときに特に有利である。
【0008】
本発明をより良く理解するために、以下の例および図を参照する。以下の図を参照する:
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、従来技術の合成ガス処理プラントのフロー図である。
【
図2】
図2は、本発明による合成ガス処理プラントのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上記図の以下の説明において、代表的なプロセス条件に関して計算した流量をまとめた表を提供する。本明細書に出現する表において、(モル/時間での)流量の値は、便宜上、小数第1位で四捨五入して整数とされている。表に示されている合計ストリーム量は、全ての非炭化水素成分を含み、したがって、炭化水素成分のストリーム流量の合計よりも一般に多い。示されている温度は、四捨五入して℃とされたおおよその値である。図に示されているプロセスを比較する目的で実施されたプロセス設計計算は、周辺から(に)プロセスに(から)熱の漏れがないことを前提としていることにも注意するべきである。市販の絶縁材料の品質は、該計算を非常に合理的な前提であるとし、当業者によって典型的になされるものであるとする。
【0011】
便宜上、プロセスパラメータを、常套的な英単位およびSysteme International d’Unites(SI)単位の両方で報告する。表に提供されているモル流量は、ポンドモル/時間またはキログラムモル/時間のいずれで解釈されてもよい。馬力(HP)および/または1000英熱量単位/時間(MBTU/Hr)として報告されているエネルギー消費は、ポンドモル/時間で記述されているモル流量に相当する。キロワット(kW)として報告されているエネルギー消費は、キログラムモル/時間で記述されているモル流量に相当する。
【0012】
図1は、従来技術のプロセスを用いて合成ガスから二酸化炭素を除去する処理プラントの設計を示すプロセスフロー図である。このプロセスシミュレーションにおいて、入口ガスは、120°F[49℃]および1080psia[7,446kPa(a)]でストリーム31としてプラントに入る。フィードストリームは、通常脱水されて、極低温条件下での水和物(氷)の形成を防止する。固体および液体の乾燥剤は、両方とも、この目的で用いられてきた。
【0013】
フィードストリーム31は、49°F[9℃]のカラムリボイラーの液体(ストリーム37)、34°F[1℃]のカラム側部のボイラーの液体(ストリーム42)、およびプロパン冷媒による熱交換によって熱交換器10において−20°F[−29℃]まで冷却される。ストリーム31aは、−56°F[−49℃]の冷却二酸化炭素蒸気(ストリーム43)、−60°F[−51℃]の冷残存ガス(ストリーム35)、および−60°F[−51℃]のポンピングされた液体(ストリーム36a)による熱交換によって熱交換器50においてさらに冷却される。さらに冷却されたストリーム31bは、蒸気(ストリーム32)が凝縮された液体(ストリーム33)から分離される−27°F[−33℃]および1049psia[7,233kPa(a)]でセパレータ11に入る。
【0014】
セパレータ11からの蒸気(ストリーム32)は仕事膨張機12に入り、ここで、機械エネルギーがこの高圧フィード部分から抽出される。膨張機12は、膨張したストリーム32aを仕事膨張により約−48°F[−45℃]の温度に冷却しながら、蒸気を分留塔15の運転圧力(約665psia[4,583kPa(a)])まで実質的に等エントロピー的に膨張する。典型的な市販の膨張器は、理想的な等エントロピー膨張において理論的に利用可能な仕事の約80〜88%を回収することが可能である。回収された仕事は、例えば、残存ガス(ストリーム35b)を再圧縮するのに用いられ得る遠心圧縮機(例えば、項13)を駆動するのにしばしば用いられる。部分的に凝縮された、膨張したストリーム32aは、続いて、分留塔15にその上部カラム供給点で供給される。セパレータ液体(ストリーム33)は、膨張バルブ14によって分留塔15の運転圧力まで膨張して、上方の中間カラム供給点で分留塔15に供給される前にストリーム33aを−28°F[−33℃]まで冷却する。
【0015】
頂部蒸気ストリーム34は−48°F[−45℃]で分留塔15を離れ、冷却され、熱交換器18において部分的に凝縮される。部分的に凝縮されたストリーム34aは、蒸気(冷残存ガスストリーム35)が凝縮された液体(ストリーム36)から分離される−60°F[−51℃]および658psia[4,535kPa(a)]でセパレータ19に入る。液体ストリーム36は、ストリーム36aが熱交換器50に入り上記のフィードガスによる熱交換によって−26°F[−32℃]に加熱される前に、ポンプ51によって、分留塔15の運転圧力を僅かに超えるまでポンピングされる。加熱されたストリーム36bは、その後、下方の中間カラム供給点で分留塔15にフィードとして供給される。
【0016】
分留塔15は、垂直に離間した複数のトレイ、1個以上の充填床、またはトレイとパッキングとのいくつかの組み合わせを含有する従来の蒸留カラムである。該塔はまた、カラムの下方に流れる液体の一部を加熱および蒸発させて、カラムの上方に流れてメタンおよびより軽質の成分のカラム底部液体生成物(ストリーム38)をストリッピングするストリッピング蒸気を提供するリボイラー(例えば、上記のリボイラーおよび側部リボイラー)も含む。トレイおよび/またはパッキングは、上向きに上昇するストリッピング蒸気と下向きに降下する冷液体との必要な接触を提供するため、底部生成物ストリーム38は、底部生成物中のメタン濃度をモル基準で0.47%に低減させることに基づいて、50°F[10℃]で塔底部から出る。
【0017】
カラム底部生成物ストリーム38は、主に液体二酸化炭素である。少量部分(ストリーム39)は、冷却残存ガスストリーム35aによって熱交換器21においてサブクールされる。−20°F[−29℃]のサブクールされた液体(ストリーム39a)は、膨張バルブ22によってより低い圧力まで膨張されて部分的に蒸発され、熱交換器18に入る前にストリーム39bを−65°F[−54℃]まで冷却する。ストリーム39b中の残存液体は、結果として得られる二酸化炭素蒸気をストリーム43として−56°F[−49℃]で残しつつ、熱交換器18において冷媒として機能して上記ストリーム34の冷却を提供する。ストリーム39bは、少量のより重質の炭化水素を含有し得るため、小さな液体パージ(ストリーム44)が熱交換器18から取り除かれて、沸点を上げて熱交換器18の冷却効率を低減させ得る冷媒液体中に、より重質の炭化水素が蓄積することを防止することができる。
【0018】
熱交換器18からの冷却二酸化炭素蒸気(ストリーム43)は、上記のフィードガスによる熱交換によって熱交換器50において−28°F[−33℃]に加熱される。74psia[508kPa(a)]の暖かい二酸化炭素蒸気(ストリーム43a)は、次いで、排出冷却器24、26、および28による各圧縮段階の後に120°F[49℃]まで冷却されながら、圧縮機23、25、および27によって3段階で高圧まで圧縮される。カラム底部生成物ストリーム38の残りの部分(ストリーム40)は、ストリーム40aが、排出冷却器28を離れる高圧ガス(ストリーム43g)と合わされて82°F[28℃]および1115psia[7,688kPa(a)]でひいては再注入に流れる高圧二酸化炭素ストリーム41を形成することができるように、ポンプ29によって高圧にポンピングされる。
【0019】
冷残存ガス(ストリーム35a)は、上記のフィードガスによる熱交換の後に−28°F[−33℃]で熱交換器50を離れ、上記の液体二酸化炭素ストリーム39による熱交換によって熱交換器21において−8°F[−22℃]までさらに加熱される。暖かい残存ガスストリーム35bは、次いで、2段階、膨張機12によって駆動される圧縮機13および補助電源供給源によって駆動される圧縮機17において再圧縮される。残存ガスストリーム35dは、次いで、90°F[32℃]および1115psia[7,688kPa(a)]での処理に流れる。
【0020】
図1に示されているプロセスに関するストリーム流量およびエネルギー消費の概要を以下の表に記載する:
【表1】
【0021】
図2は、本発明によるプロセスのフロー図を示す。
図2に提示されているプロセスにおいて考慮されているフィードガスの組成および条件は、
図1のものと同様である。したがって、
図2のプロセスを
図1のプロセスと比較して、本発明の利点を示すことができる。
【0022】
図2のプロセスのシミュレーションにおいて、入口ガスは、120°F[49℃]および1080psia[7,446kPa(a)]でストリーム31としてプラントに入り、47°F[8℃]のカラムリボイラーの液体(ストリーム37)、30°F[−1℃]の残存ガス(ストリーム35a)、20°F[−7℃]の膨張した冷却液体(ストリーム36b)、およびプロパン冷媒による熱交換によって熱交換器10において冷却される。冷却されたストリーム31aは、蒸気(ストリーム32)が凝縮された液体(ストリーム33)から分離される−30°F[−34℃]および1049psia[7,233kPa(a)]でセパレータ11に入る。
【0023】
セパレータ11からの蒸気(ストリーム32)は仕事膨張機12に入り、ここで、機械エネルギーがこの高圧フィード部分から抽出される。膨張機12は、膨張したストリーム32aを仕事膨張により約−54°F[−48℃]の温度に冷却しながら、蒸気を分留塔15の運転圧力(約640psia[4,413kPa(a)])まで実質的に等エントロピー的に膨張する。部分的に凝縮された、膨張したストリーム32aは、続いて、分留塔15にその上部カラム供給点にて供給される。セパレータ液体(ストリーム33)は、膨張バルブ14によって分留塔15の運転圧力まで膨張して、上方の中間カラム供給点で分留塔15に供給される前にストリーム33aを−30°F[−35℃]まで冷却する。
【0024】
頂部蒸気ストリーム34は、−52°F[−47℃]で分留塔15を離れ、2段階、膨張機12によって駆動される圧縮機13および補助電源供給源によって駆動される圧縮機17において圧縮される。圧縮されたストリーム34bは、次いで冷却され、熱交換器18において部分的に凝縮される。部分的に凝縮されたストリーム34cは、蒸気(冷残存ガスストリーム35)が凝縮された液体(ストリーム36)から分離される−60°F[−51℃]および1130psia[7,791kPa(a)]でセパレータ19に入る。液体ストリーム36は、ストリーム36aが熱交換器21に入る前に、膨張バルブ20によって、分留塔15の運転圧力を僅かに超えるまで膨張される。膨張したストリーム36aは、−59°F[−51℃]から20°F[−7℃]まで加熱され、液体二酸化炭素ストリーム39による熱交換(以下の段落0026にさらに記載されている)によって部分的に蒸発される。部分的に蒸発したストリーム36bは、上記のフィードガスによる熱交換によって熱交換器10においてさらに蒸発され、38°F[3℃]のストリーム36cは、その後、フィードとして分留塔15に下方の中間カラム供給点で供給される。
【0025】
分留塔15は、垂直に離間した複数のトレイ、1個以上の充填床、またはトレイとパッキングとのいくつかの組み合わせを含有する従来の蒸留カラムである。該塔はまた、カラムの下方に流れる液体の一部を加熱および蒸発させて、カラムの上方に流れてメタンおよびより軽質の成分のカラム底部液体生成物(ストリーム38)をストリッピングするストリッピング蒸気を提供するリボイラー(例えば、上記のリボイラーおよび外部熱源によって加熱される任意のリボイラー16)も含む。トレイおよび/またはパッキングは、上向きに上昇するストリッピング蒸気と下向きに降下する冷液体との必要な接触を提供するため、底部生成物ストリーム38は、底部生成物中のメタン濃度をモル基準で0.30%に低減させることに基づいて、48°F[9℃]で塔底部から出る。
【0026】
カラム底部生成物ストリーム38は、主に液体二酸化炭素である。少量部分(ストリーム39)は、上記のフラッシュ膨張した液体ストリーム36aによって熱交換器21においてサブクールされる。−33°F[−36℃]のサブクールされた液体(ストリーム39a)は、膨張バルブ22によってより低い圧力まで膨張されて部分的に蒸発され、熱交換器18に入る前にストリーム39bを−65°F[−54℃]まで冷却する。ストリーム39b中の残存液体は、結果として得られる二酸化炭素蒸気を22°F[−6℃]で残しつつ(ストリーム39c)、熱交換器18において冷媒として機能して上記の圧縮された頂部蒸気ストリーム34bの冷却を提供する。
【0027】
78psia[536kPa(a)]の暖かい二酸化炭素蒸気(ストリーム39c)は、次いで、排出冷却器24、26、および28による各圧縮段階の後に120°F[49℃]まで冷却されながら、圧縮機23、25、および27によって3段階で高圧まで圧縮される。カラム底部生成物ストリーム38の残りの部分(ストリーム40)は、ストリーム40aが、排出冷却器28を離れる高圧ガス(ストリーム39i)と合わされて84°F[29℃]および1115psia[7,688kPa(a)]でひいては再注入に流れる高圧二酸化炭素ストリーム41を形成することができるように、ポンプ29によって高圧にポンピングされる。
【0028】
セパレータ19からの冷残存ガス(ストリーム35)は、熱交換器18に入り、上記の圧縮された頂部蒸気ストリーム34bによる熱交換によって30°F[−1℃]に加熱される。冷残存ガスストリーム35aは、上記のフィードガスによる熱交換によって熱交換器10において72°F[22℃]までさらに加熱される。暖かい残存ガスストリーム35bは、次いで、1115psia[7,688kPa(a)]での処理に流れる。
【0029】
図2に示されているプロセスに関するストリーム流量およびエネルギー消費の概要を以下の表に記載する:
【表2】
【0030】
表IおよびIIの比較により、本発明が、従来技術と比較して、良好なメタン回収(99.85%、対して従来技術では99.44%)、はるかに良好な二酸化炭素除去(75.15%、対して従来技術では63.10%)、残存ガス中、はるかに低い二酸化炭素濃度(13.47%、対して従来技術では18.79%)、および良好な二酸化炭素純度(99.69%、対して従来技術では99.50%)を提供することを示す。また、表IおよびIIのさらなる比較により、この優れたプロセス性能が、二酸化炭素の除去に従来技術よりも少ない単位電力を用いて達成されたことを示す。具体的な電力消費の点において、本発明は、
図1のプロセスの従来技術に対して8%の改善を表し、具体的な電力消費が、従来技術の二酸化炭素の除去における2.13HP−H/Lb.mole[3.51kW−H/kg mole]から本発明における1.96HP−H/Lb.mole[3.22kW−H/kg mole]まで低減する。
【0031】
図1のプロセスの従来技術のエネルギー効率に対する本発明によって提供されるエネルギー効率の改善は、主として2つの因子に起因する。まず、分留塔15からの頂部蒸気ストリーム34を熱交換器18に供給する前により高い圧力に圧縮することで、ストリームからの二酸化炭素の凝縮をはるかに容易にする。表IおよびIIにおけるストリーム36の比較によって分かるように、ストリーム36中で凝縮される二酸化炭素は、従来技術の2,536Lb.Moles/Hr[2,536kg moles/Hr]から本発明の4,257Lb.Moles/Hr[4,257kg moles/Hr]に増加する。その結果として、残っている残存ガス(ストリーム35)が、従来技術では7,118Lb.Moles/Hr[7,118kg moles/Hr]であるのに対して本発明では4,795Lb.Moles/Hr[4,795kg moles/Hr]というはるかに少ない二酸化炭素を含有する。
【0032】
第2に、本発明ではストリーム36において凝縮される液体がより多量であることで、プロセス内で中程度の冷蔵により有効に用いられ得るプロセスストリームを提供する。結果として得られるフラッシングされたストリーム36aは、従来技術のプロセスにおけるポンピングされるストリーム36aよりも72%多い流れを有して、ストリーム39中、より多量の液体二酸化炭素(従来技術よりも39%多い)を、より低い温度(−33°F[−36℃]、対して従来技術では−20°F[−29℃])までサブクールすることを可能にするため、本発明での結果として得られるフラッシングされた二酸化炭素ストリーム39bは、熱交換器18において頂部蒸気ストリーム34から二酸化炭素を凝縮するための冷媒として用いることができるはるかに多量の液体を含有する。
【0033】
これら2つの因子の正味の結果は、あまり特定されない電力を用いて、カラム底部生成物ストリーム38中、有意に多くの二酸化炭素(
図1の従来技術のプロセスと比較して19%多い)を、より高い効率で捕捉することである。これは、残存ガスストリーム35に残る二酸化炭素がはるかに少なく、後の処理または使用のために残存ガスを調節するのに必要とされる下流の処理を大幅に低減し(または可能であれば完全に排除し)、所与の適用での全処理コストをさらに低減することも意味する。
他の実施形態
【0034】
図2に示されている本発明の実施形態について先に記載されているように、フィードストリーム31は、熱交換器10において冷却されるに従って部分的に凝縮され、結果として得られる蒸気ストリーム32および液体ストリーム33は、次いで分留カラム15の運転圧力まで膨張される。しかし、本発明は、この実施形態に限定されない。冷却されたフィードストリーム31aは、フィードガス中のより重質の炭化水素の量、およびフィードガスの圧力に依っては、液体を全く含有しなくてもよい(なぜなら、露点を超えているからである、または、クリコンデンバール(cricondenbar)を超えているからである)。かかる場合、セパレータ11は必要とされない。いくつかの状況は、フィードガスを完全に濃縮すること、続いての、液相または濃密相流体を分留カラム15の運転圧力に膨張することに有利であり得る。かかる場合も同様に、セパレータ11を必要としなくてよい。
【0035】
フィードガス条件、プラントサイズ、利用可能な機器、および他の因子は、仕事膨張機12の排除、または代替の膨張デバイス(例えば、膨張バルブ)での置き換えが実現可能であることを示すことができる。個々のストリームの膨張が特定の膨張デバイスにおいて表されているが、適切な場合には代替の膨張手段が使用されてよい。例えば、液体ストリーム33、36、および/または39aの仕事膨張を保証する条件であってよい。
【0036】
本発明によると、入口ガスおよび/または他のプロセスストリームからの圧縮された頂部蒸気ストリーム34bに利用可能な冷却を補助するための外部冷蔵の使用が、特に、入口ガスが豊富な場合になされてよい。プロセス熱交換のためのセパレータ液体および/または脱メタン剤側部のドロー液の使用および分布、ならびに入口ガスを冷却するための熱交換器の特定の配置は、具体的な熱交換サービスのためのプロセスストリームの選択と同様に、それぞれの特定の適用に関して評価されなければならない。例えば、いくつかの状況では、部分的に蒸発したストリーム36bを(
図2に示すストリーム44を介して)分留塔15に直接供給することが、該ストリームを熱交換器10においてさらに蒸発させ、次いで結果として得られるストリーム36cを分留塔15に供給することよりも有利であり得る。
【0037】
フィードガスの温度および豊富度ならびに液体生成物ストリーム38において許容されるメタンの量に依っては、分留カラム15を離れる液体が生成物の仕様を満たすようにするための、フィードストリーム31から利用可能な十分な加熱が存在しないことがある。かかる場合には、分留カラム15は、外部の熱供給源によって加熱される1個以上のリボイラー(例えば、リボイラー16)を含んでいてよい。
【0038】
いくつかの状況において、冷蔵を提供するのに用いられるカラム底部生成物ストリーム38の部分(ストリーム39)は、加熱された後(ストリーム39c)に高圧に保存される必要がないことがある。かかる場合には、示されている圧縮および冷却(圧縮機23、25、および27ならびに排出冷却器24、26、および28)が必要とされないことがあり、ストリーム40aのみがストリーム41に流れる。
【0039】
本発明は、プロセスを運転させるのに必要とされるユーティリティ消費量あたりの、炭化水素ガスストリームからの二酸化炭素の分離の改善を提供する。プロセスを運転させるのに必要とされるユーティリティ消費の改善は、圧縮または再圧縮のための電力要件の低減、ポンピングのための電力要件の低減、外部冷蔵のための電力要件の低減、塔再沸のための電力要件の低減、またはこれらの組み合わせの形態で現れ得る。
【0040】
本発明の好ましい実施形態と考えられることを記載したが、当業者は、例えば、以下の特許請求の範囲によって定義されている本発明の精神から逸脱することなく、本発明を様々な条件、フィードのタイプまたは他の要件に適合させるために、これらに他の変更およびさらなる変更を施すことができることを認識している。