特許第5909235号(P5909235)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5909235特に自動車で電流を生成するための熱電装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5909235
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】特に自動車で電流を生成するための熱電装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 35/30 20060101AFI20160412BHJP
   H01L 35/32 20060101ALI20160412BHJP
   H02N 11/00 20060101ALI20160412BHJP
   F02G 5/04 20060101ALI20160412BHJP
   F01N 5/02 20060101ALI20160412BHJP
【FI】
   H01L35/30
   H01L35/32 A
   H02N11/00 A
   F02G5/04 L
   F01N5/02 J
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-530642(P2013-530642)
(86)(22)【出願日】2011年7月28日
(65)【公表番号】特表2013-545270(P2013-545270A)
(43)【公表日】2013年12月19日
(86)【国際出願番号】EP2011063029
(87)【国際公開番号】WO2012041561
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2014年7月28日
(31)【優先権主張番号】1057875
(32)【優先日】2010年9月29日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(74)【代理人】
【識別番号】100179338
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル、シモナン
(72)【発明者】
【氏名】カメル、アズーズ
【審査官】 安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−194299(JP,A)
【文献】 特開平11−340522(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/156361(WO,A1)
【文献】 特開2003−179274(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0087222(US,A1)
【文献】 国際公開第98/056047(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 35/00−34
H02N 11/00
F02G 5/02−04
F01N 5/02
F01N 3/24
F28F 27/00−02
F28F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流体が流れることができる、高温パイプと呼ばれるパイプ(8)と、
温度勾配の存在下で、電流を生成するために使用することができる、熱電要素と呼ばれる要素(3p,3n)と、を備えた熱電装置であって、
前記第1の流体の温度よりも低い温度で第2の流体が流れることができる、低温パイプと呼ばれるパイプ(9)と熱交換の関係に構成することができる、フィン(5p,5n)を備え、
前記熱電要素(3p,3n)は、一方で前記高温パイプ(8)と接触しており、他方で前記フィン(5p,5n)と接触しており、これにより、前記熱電要素(3p,3n)が前記電流を生成するようになっており、
前記高温パイプ(8)は、坦であり、かつ、2つの対向する平面(10a,10b)を有し、
前記熱電要素(3p,3n)は、前記平面(10a,10b)の両方に設けられており、
前記熱電要素は、第1の部分(3p)では、Pと呼ばれる第1の種類のものであり、これは、熱電要素が所与の温度勾配に晒されると、正と呼ばれる1つの方向に電位差を確立することを可能とし、他の部分(3n)では、Nと呼ばれる第2の種類であり、これは、熱電要素が同じ温度勾配に晒されると、負と呼ばれる反対の方向に電位差を生成することを可能とし、
前記高温パイプの各前記平面(10a,10b)には、前記面(10a,10b)に対向して設けられた、隣接フィンと呼ばれる、少なくとも2つの前記フィン(5p,5n)が関連付けられ、
前記平面(10a,10b)と、前記平面(10a,10b)に対向して設けられた前記隣接フィン(5p,5n)との間に、複数の前記熱電要素(3p,3n)が配置されて設けられ、
前記複数の熱電要素のP型の熱電要素(3p)が、P型フィンと呼ばれる前記隣接フィンのうちの一方のフィン(5p)と、当該一方のフィン(5p)と対向する前記平面との間に設けられ、
前記複数の熱電要素のN型の熱電要素(3n)が、N型フィンと呼ばれる前記隣接フィンのうちの他方のフィン(5n)と、当該他方のフィン(5n)と対向する前記平面(10a,10b)との間に設けられ、前記一方のフィン(5p)および前記他方のフィン(5n)の間に電位差を生成する、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記高温パイプ(8)は、前記高温パイプ(8)の対向する前記平面(10a,10b)を結合する仕切り(31)によって分離された、前記第1の流体を通過させるための複数のチャネル(30)を有することを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記高温パイプ(8)は、ステンレス鋼で作られる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記高温パイプ(8)は、前記フィン(5p,5n)に直交する第1の方向に、複数の列Rに重ねられる、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記フィン(5p,5n)のうち内部フィンと呼ばれるフィンは、前記高温パイプ(8)の間に設けられ、一対の前記内部フィン(5p,5n)が、1つの同じ前記列Rの2つの連続する前記高温パイプ(8)の間に位置しており、1つの同じ対の前記内部フィン(5p,5n)は、圧縮可能材料(33)によって分離される、ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記低温パイプ(9)を備え、前記フィン(5p,5n)は、前記低温パイプ(5p,5n)と熱交換関係にある、ことを特徴とする請求項またはに記載の装置。
【請求項7】
前記低温パイプ(9)は、円形または楕円形である、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記列Rの前記高温パイプ(8)は、前記低温パイプ(9)の2つの列の間に配置され、
前記低温パイプ(9)の前記2つの列の1つ目の低温パイプ(9)は、前記低温パイプ(9)の前記2つの列の1つ目の低温パイプ(9)に隣接する側である、前記列Rの前記高温パイプ(8)の第1の側に設けられた前記フィン(5p,5n)と熱交換関係にあり、
前記低温パイプ(9)の前記2つの列の2つ目の低温パイプ(9)は、前記低温パイプ(9)の前記2つの列の2つ目の低温パイプ(9)に隣接する側である、前記列Rの前記高温パイプの他の側に設けられた前記フィン(5p,5n)と熱交換関係にある、ことを特徴とする請求項またはに記載の装置。
【請求項9】
P型フィンと呼ばれる前記隣接フィンのうちの一方のフィン(5p)は、1つの同じ前記高温パイプ(8)の前記列Rに直交する方向の両側のうちの一方の側互いに対向して位置し、
N型フィンと呼ばれる前記隣接フィンのうちの他方のフィン(5n)は、前記1つの同じ前記高温パイプ(8)の前記列Rに直交する方向の両側のうちの他方の側に位置し、
前記P型フィンおよび前記N型ィンは、それぞれ、互いに電気的に接続されて、前記高温パイプ(8)の前記一方の側または前記他方の側に位置する1つの同じ型の前記熱電要素(3p,3n)を、同じ電位に設定する、ことを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記高温パイプ(8)は、前記高温パイプの1つの前記列Rから他の列へと互いに対向して位置し、前記フィン(5p,5n)の前記列Rに直交する横断延長線の方向に、互いの延長線上に位置する高温パイプのシリーズSを形成し、
前記高温パイプの第1の列(R1)の1つの同じ前記高温パイプ(8)の両側に位置する、1つの同じ型の前記フィン(5p,5n)が、前記第1の列(R1)に対向する、隣接する前記高温パイプの第2の(R2)における前記高温パイプ(8)の側に位置する、1つの同じ型のフィン(5p,5n)に対向して位置し、前記第1の列(R1)の1つの同じ前記高温パイプ(8)及び前記第2の列(R2)における前記高温パイプ(8)は、前記高温パイプの同じシリーズSに位置しており、
前記高温パイプの前記第1の(R1)前記1つの同じ前記高温パイプ(8)の側に位置する1つの同じ型の前記フィン(5p,5n)と、隣接する前記高温パイプの前記第2の(R2)において互いに対向して位置する前記フィン(5p,5n)とは、同じ電位に設定される、ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記高温パイプの前記第1の(R1)前記1つの同じ前記高温パイプ(8)の側に位置する、1つの同じ型の前記フィン(5p,5n)は、前記P型フィン(5p)であり、且つ隣接する前記高温パイプの前記第2の(R2)における互いに対向して位置する前記フィン(5p,5n)は、前記N型フィン(5n)であるか、または、前記高温パイプの前記第1の列(R1)の前記1つの同じ前記高温パイプ(8)の両側に位置する、1つの同じ型の前記フィン(5p,5n)は、前記N型フィン(5n)であり、且つ隣接する前記高温パイプの前記第2の列(R2)における互いに対向して位置する前記フィン(5p,5n)は、前記P型フィン(5p)であり、
前記高温パイプのシリーズSの終端に位置する前記フィン(5p,5n)は、前記高温パイプの前記シリーズSの一方側において、前記高温パイプのシリーズSに隣接する前記高温パイプの隣接シリーズSの終端に位置する前記フィン(5p,5n)と、同じ電位に設定される、ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記低温パイプ(9)の2つの列は、前記高温パイプのそれぞれの前記列Rの間に設けられる、ことを特徴とする請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
P型フィンと呼ばれる前記隣接フィンのうちの一方のフィン(5p)は、前記1つの同じ前記高温パイプ(8)の前記列Rに直交する方向の両側で、前記列Rの方向に、N型フィンと呼ばれる前記隣接フィンのうちの他方のフィン(5n)に対向して位置する、ことを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記高温パイプ(8)は、前記高温パイプの1つの前記列Rから他の列へと、互いに対向して位置し、前記フィン(5p,5n)の前記列Rに直交する横断延長線の方向において、互いの延長線上に位置する高温パイプのシリーズSを形成し、
前記高温パイプ(8)に対向して設けられる前記P型フィン(5p)は、前記高温パイプの同じシリーズSにおいて、隣接する前記高温パイプ(8)に対向して設けられる前記N型フィン(5n)と合流し、前記高温パイプ(8)に対向して設けられる前記N型フィン(5n)は、前記高温パイプの同じシリーズSにおいて、隣接する前記高温パイプ(8)の前記型フィン(5p)と合流する、ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記高温パイプのシリーズSの終端に位置する、前記高温パイプ(8)の前記列Rに直交する方向のいずれかの側に位置する前記フィン(5p,5n)は、互いに直列に電気接続される、ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記低温パイプ(9)の列は、前記高温パイプの各前記列Rの間に設けられる、ことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車で電流を生成するための熱電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱電要素と呼ばれる要素を使用した熱電装置が、既に提案されており、この要素を用いて、それらの2つの対向面の間で、ゼーベック効果として知られる現象を通して、温度勾配の存在下で電流を生成することができる。これらの装置は、エンジンからの排気ガスを循環させるための第1のパイプと、冷却回路の熱伝達流体を循環させるための第2のパイプと、の積層体を備える。熱電要素は、パイプの間に挟まれて、高温の排気ガスと低温の冷却剤との間の温度差に起因する温度勾配に晒される。
【0003】
このような装置は、エンジンの排気ガスに起因する熱の変換から電気を生成することを可能にするため、特に関心が持たれる。よって、エンジンのクランクシャフトにより駆動されるベルトから電気を生成するために、車両に通常備えられているオルタネータを、少なくとも部分的には置換することにより、車両の燃料消費量を減少させる可能性を、これら装置は提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知の装置の1つの欠点は、これら装置が、熱電要素とパイプの間に、非常に良好な接触を確保することを要求することである。よって、装置の原価への大きな影響を持つ平坦さおよび表面仕上げを有するパイプを持つ必要がある。
【0005】
パイプの積層体に力を加えるタイロッドによって、接触を補強することに存する、第1の解決策がテストされている。この解決策は、しかし、この力の影響下で互いに衝突するリスクを呈しないパイプの使用を必然的に伴い、その結果、材料の過剰な消費をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、熱電装置を提案することによって、上記の状況を改善するものであり、熱電装置は、第1の流体が流れることができる、高温パイプと呼ばれるパイプと、温度勾配の存在下で、電流を生成するために使用することができる、熱電要素と呼ばれる要素と、を備える。
【0007】
本発明によれば、熱電装置は、第1の流体の温度よりも低い温度で第2の流体が流れることができる、低温パイプと呼ばれるパイプと熱交換の関係に構成することができるフィンを備えており、熱電要素は、一方で、高温パイプと接触しており、他方で、フィンと接触しており、これにより、前記熱電要素が前記電流を生成するようになっている。
【0008】
フィンを有する熱電要素を関連付けることにより、接触の緊密性が促進される。実際には、熱電要素と、それらの動作に必要な温度勾配を生成する1つまたは複数の構成要素との間で、密接なつながりを確立する必要性は、もはや流体循環パイプのみならず、特定の構成要素、フィンによっても支持され、したがって、この目的でフィンを選択することができる。一方ではフィンと低温パイプの間、他方ではフィンと熱電要素の間で、有効な熱橋を確立するために用いられる技術的な解決策は、したがって、個別に最適化することが可能である。
【0009】
さらに、高温パイプと熱電要素の間に直接の接触、すなわち、フィンの媒介なしの接触を保持することにより、エンジンの排気ガス等の、場合によっては腐食性である高温流体の流れに適したパイプを用いることが可能となる。
【0010】
異なる実施形態によると、
− 前記高温パイプは、少なくとも1つの平面を有し、前記熱電要素は、1つまたは複数の前記面に設けられ、
− 前記高温パイプは、実質的に平坦であり、かつ、2つの対向する平面を有し、前記熱電要素は、前記平面に設けられ、
− 前記高温パイプは、パイプの対向する平面を結合する仕切りによって分離された、第1の流体を通過させるための複数のチャネルを有し、
− 前記高温パイプは、ステンレス鋼で作られ、
− 熱電要素は、第1の部分では、Pと呼ばれる第1の種類のものであり、これは、熱電要素が所与の温度勾配に晒されると、正と呼ばれる1つの方向に電位差を確立することを可能とし、他の部分では、Nと呼ばれる第2の種類であり、これは、熱電要素が同じ温度勾配に晒されると、負と呼ばれる反対の方向に電位差を生成することを可能とし、
− 高温パイプの各平面には、前記面に対向して設けられた、隣接フィンと呼ばれる、少なくとも2つのいわゆるフィンが関連付けられ、
− 平面と、前記平面の隣接フィンとの間に、複数の前記熱電要素が配置されて設けられ、
− 前記複数の熱電要素のP型の熱電要素が、P型フィンと呼ばれる前記2つのフィンの1つ目と、前記平面との間に設けられ、
− 前記複数の熱電要素のN型の熱電要素が、N型フィンと呼ばれる前記2つのフィンの他方と、前記平面との間に設けられ、前記1つ目および他方のフィンの間に電位差を生成し、
− 前記高温パイプは、フィンに直交する第1の方向に、複数の列Rに重ねられ、
− 内部フィンと呼ばれる前記フィンのいくつかは、前記高温パイプの間に設けられ、一対の前記内部フィンが、1つの同じ列Rの2つの連続する高温パイプの間に位置しており、1つの同じ対のフィンは、圧縮可能材料によって分離され、
− 前記低温パイプは、円形または楕円形であり、
− いわゆる列Rの高温パイプは、前記低温パイプの2つの列の間に配置され、低温パイプの前記2つの列の1つ目の低温パイプは、前記列Rの高温パイプの第1の側に設けられたフィンと熱交換関係にあり、低温パイプの前記2つの列の2つ目の低温パイプは、前記列Rの高温パイプの他の側に設けられたフィンと熱交換関係にある。
【0011】
第1の例示的な実施形態によれば、前記P型のフィンは、1つの同じ高温パイプのいずれかの側に互いに対向して位置し、前記N型のフィンは、前記同じ高温パイプのいずれかの側に位置し、前記P型およびN型のフィンは、それぞれ、互いに電気的に接続されて、前記パイプのいずれかの側に位置する1つの同じ型の熱電要素を、同じ電位に設定する。
【0012】
この第1の例示的な実施形態によれば、次のことを提供することが可能である。
− 高温パイプは、高温パイプの1つの列Rから他へと互いに対向して位置し、フィンの横断延長線の方向に、互いの延長線上に位置する高温パイプのシリーズSを形成し、
− 高温パイプの列Rの1つの同じ高温パイプのいずれかの側に位置する、1つの同じ型のフィンが、高温パイプの同じシリーズSにおいて、隣接高温パイプの列Rにおける反対側に位置する高温パイプのいずれかの側に位置する、1つの同じ型のフィンに対向して位置し、
− 高温パイプの列Rの1つの同じ高温パイプのいずれかの側に位置する1つの同じ型の前記フィンと、隣接高温パイプの列Rにおいて互いに対向して位置するフィンとは、同じ電位に設定され、
− 高温パイプの列Rの1つの同じ高温パイプのいずれかの側に位置する、1つの同じ型の前記フィンと、隣接高温パイプの列Rにおける互いに対向して位置するフィンとは、それぞれ、異なる型PまたはNのフィンであり、
− 高温パイプのシリーズSの終端に位置するフィンは、高温パイプの前記シリーズSの一方側において、高温パイプの隣接シリーズSの終端に位置するフィンと、同じ電位に設定され、
− 低温パイプの2つの列は、高温パイプのそれぞれの列Rの間に設けられる。
【0013】
もう1つの例示的な実施によれば、前記P型フィンは、1つの同じ高温パイプのいずれかの側で、前記N型フィンに対向して位置し、
【0014】
この他の例示的な実施によれば、次のことを提供することが可能である。
− 高温パイプは、高温パイプの1つの列Rから他へと、互いに対向して位置し、フィンの横断延長線の方向において、(第1の実施形態のように)互いの延長線上に位置する高温パイプのシリーズSを形成し、
− いわゆる高温パイプのP型またはN型フィンは、高温パイプの同じシリーズSの、隣接高温パイプのN型またはP型フィンと合流し、
− 高温パイプのシリーズSの終端に位置する、高温パイプのいずれかの側に位置するフィンは、互いに直列に電気接続され、
− 低温パイプの列は、高温パイプの各列Rの間に設けられる。
【0015】
本発明は、純粋に指標として与えられ、かつ発明を限定する意図はまったく無い、添付の図面を伴う以下の説明を考慮することで、より良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る装置の例示的な実施形態を、高温パイプの長手軸に直交する面で作成した断面で模式的に示す図。
図2図1にIIで示す部分の詳細を示す図。
図3】本発明に係る装置の変更実施形態を、低温パイプの長手軸に直交する面で作成した断面で模式的に示し、要素のいくつかを透明に示す図。
図4図3に示された線IV−IVに沿った断面図。
図5】本発明に係る例示的な装置を、斜視で示す図。
図7図3の装置を取り付ける工程を、部分的に展開し斜視で示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面に示されるように、本発明は、熱電装置に関し、この熱電装置は、特にエンジンの排気ガスである第1の流体が流れることができる、高温回路と呼ばれる第1の回路1と、第1の流体の温度よりも低い温度で、特に冷却回路の熱伝達流体である第2の流体が流れることができる、低温回路と呼ばれる第2の回路2と、を備える。
【0018】
高温回路は、第1の流体が流れることができる、高温パイプと呼ばれるパイプ8を備え、低温回路は、第2の流体が流れることができるパイプ9を備える。
【0019】
装置は、また、温度勾配の存在下で、電流を生成するために使用することができる、熱電要素と呼ばれる要素3p,3nを備える。
【0020】
熱電要素は、例えば、アクティブ面と呼ばれるそれらの2つの対向面4a,4bの間で、前記勾配に晒されると、ゼーベック効果を通して電流を生成する、実質的に平行六面体の形状の要素である。このような要素は、前記アクティブ面4a,4bの間に接続された負荷に電流を生成するために用いることができる。当業者に知られるように、このような要素は、例えば、ビスマスおよびテルル(BiTe)で作られる。
【0021】
熱電要素は、第1の部分では、Pと呼ばれる第1の種類の要素3pであり、これは、熱電要素が所与の温度勾配に晒されると、正と呼ばれる1つの方向に電位差を確立することを可能とし、他の部分では、Nと呼ばれる第2の種類の要素3nであり、これは、熱電要素が同じ温度勾配に晒されると、負と呼ばれる反対の方向に電位差を生成することを可能とする。
【0022】
本発明によれば、装置は、また、低温パイプ9と熱交換関係に構成されるフィン5p,5nを備え、熱電要素3p,3nは、一方で、高温パイプ8と接触しており、他方で、前記熱電要素3p,3nが温度勾配に晒された際に所望の電流を生成するようにして、フィン5p,5nと接触している。
【0023】
したがって、低温回路のために、熱電要素と熱接触を確立する機能を満たすのは、フィン5p,5nである。高温パイプ8に関しては、エンジンからの排気ガス等の、応力を加える流体、特に高温および/または腐食性流体の流れに適合可能となるように選択することができる。
【0024】
フィンは、その幅およびその長さよりもずっと小さな厚さを有する、2つの大きく平坦な対向面7a,7bを有する要素であると理解すべきであり、これは、例えば、前記大きな面の1つ7aと、熱電要素3p,3nとの間で、それらの対向面の1つ4aにおいて、温度勾配に晒されて電流を生成する面接触を確立することを可能にする。フィンは、熱伝達材料、特に銅またはアルミニウムなどの金属材料により形成される。
【0025】
第1の実施形態において、フィン5p,5nには、電気絶縁材料が被覆され、かつ、熱電要素に対向して位置するそれらの面に、フィンに配置される熱伝導要素を直列および/または並列に結合する、不図示の1つまたは複数の導電トラックが設けられる。
【0026】
もう1つの実施形態によると、フィン5p,5nは、それら自体が、熱電要素3p,3nによって生成された電気の伝達に寄与する。
【0027】
高温パイプ8は、フィン5p,5nに接触する面4aと反対側の熱電要素のアクティブ面4bにおいて、熱電要素3p,3nと面接触を確立するように構成することが可能である。
【0028】
このことに関して、前記高温パイプ8は、例えば、少なくとも1つの平面10a,10bを有し、前記熱電要素3は、1つまたは複数の前記平面10a,10bに設けられる。
【0029】
前記高温パイプ8は、特に、2つの大きな平行の対向面10a,10bを備えた実質的に平坦なパイプであり、この対向面に、熱電要素3p,3nが、例えば、それらのアクティブ面4bによって配置される。パイプは、排気ガスの流れを許すように構成することが可能であり、特に、ステンレス鋼で作られる。これらは、例えば、倣削り、溶接および/または硬質はんだ付けによって形成される。これらは、パイプの対向する平面10a,10bを結合する仕切り31(図4,6a,6bおよび7で見られる)によって分離された、第1の流体を通過させるための複数のチャネルを有することが可能である。このような仕切り31は、特に、高温パイプ8の熱効率を増加させ、内圧に対するそれらの抵抗を補強することを可能にする。
【0030】
高温パイプ8は、前記大きな面10a,10bが電気絶縁材料の層で被覆され、かつ、高温パイプ8に配置される熱伝導要素の全てまたは一部を直列および/または並列に結合する、導電性トラックが設けられる。
【0031】
熱電要素3p,3nは、例えば、互いに平行であり、かつ、高温パイプ8の長手方向、換言すれば異なる図面で示される軸Zに従って配向される、複数の列で分配される。図示される例示的な実施形態によると、図1および図2の例示的な実施形態では、6つの列が設けられ、図3および図4の例示的な実施形態では、4つの列が設けられる。異なる数の熱電要素の列を提供すること、および関係する実施形態にかかわらずそうすることが、明らかに可能である。
【0032】
高温パイプ8の1つの同じ面において、1つの同じ型、PまたはNの熱電要素が、並列接続される熱電要素の群を形成し、熱電要素の2つの群が、直列に接続される。
【0033】
フィン5p,5nは、特に、高温パイプ8の平面10a,10bと実質的に平行となるように配置される。
【0034】
フィンは、たとえば、低温パイプ9を通過させるためのオリフィス12を有する。
【0035】
前記低温パイプ9は、例えば、アルミニウムまたは銅で作られ、円形および/または楕円形の断面を有する。
【0036】
示される例示的な実施形態によると、高温パイプ8は、既に述べたように、Zとして識別される軸に従って延びる。高温パイプの平面10a,10bと、フィン5p,5nとは、軸Zと、Zに直交する軸Xとに従い配向された面で延びる。低温パイプは、軸XおよびZと直角の方向Y、すなわち、フィン5p,5nに直角および高温パイプ8の大きな面10a,10bに直角の方向に延びる。
【0037】
低温パイプ9とフィン5p,5nの間の接触は、例えば、自動車用の熱交換器の分野において機械式熱交換器として知られる熱交換器のように、パイプの材料の膨張によって生成される。フィンによって電気の伝達が生じる実施形態において、低温パイプ9とフィン5p,5nの間に、電気絶縁体が設けられる。
【0038】
図2により詳しく示すように、高温パイプ8の各平面10a,10bには、例えば、前記平面10a,10bに対向して設けられた、隣接フィンと呼ばれる、少なくとも2つのいわゆるフィン5p,5nが関連付けられており、平面10a,10bと、前記平面10a,10bの隣接フィン5p,5nとの間に、複数の前記熱電要素3p,3nが配置されて設けられる。
【0039】
前記複数の熱電要素のP型の熱電要素3pが、P型フィンと呼ばれる前記2つのフィンの1つ目5pと、前記平面10a,10bとの間に設けられ、前記複数の熱電要素のN型の熱電要素が、N型フィンと呼ばれる前記2つのフィンの他方5nと、前記平面10a,10bとの間に設けられ、前記2つのフィンの間に電位差を生成する。
【0040】
この図において、それぞれのP型フィン5pは、P型の熱電要素3pの3つの列と関連し、それぞれのN型フィン5nは、N型の熱電要素3nの3つの列と関連する。
【0041】
低温フィン5pと、1つまたは複数のP型の熱電要素と、高温パイプ8の面10aまたは10bと、1つまたは複数のN型熱要素と、低温フィン5nとからなるサブアセンブリは、再生可能とし得る基本構成要素を定義し、構成要素は、次いで、異なるやり方で電気的に並列および/または直列に組み立てられ、所望の強さおよび/または電位差を呈する電流の生成を可能にする。
【0042】
図1および図4を参照すると、前記高温パイプ8は、フィン5p,5nに直交する第1の方向Yに、複数の列Rに重ねることが可能であることが明らかである。
【0043】
示される実施形態によると、内部フィンと呼ばれる前記フィン5p,5nのいくつかは、前記高温パイプ8の間に設けられ、一対の前記内部フィン5p,5nは、1つの同じ列Rの2つの連続する高温パイプ8の間に位置している。さらに、1つの同じ対8のフィン5p,5nは、圧縮可能材料33によって分離され、この材料も、電気的に絶縁される。このような解決策は、パイプ8,9が晒される、特に熱応力によって発生する機械的応力の吸収に寄与することを可能にする。
【0044】
いわゆる列Rの高温パイプ8は、例えば、前記低温パイプ9の2つの列の間に配置され、低温パイプ9の前記2つの列の1つ目の低温パイプ9は、前記列Rの高温パイプの第1の側に設けられたフィン5p,5nと熱交換関係にあり、低温パイプの前記2つの列の2つ目の低温パイプ9は、前記列Rの高温パイプ8の他の側に設けられたフィン5p,5nと熱交換関係にある。
【0045】
フィン5p,5nは、例えば、高温パイプ8のいずれかの側に突出部21を有し、ここで低温パイプは、オリフィス12を通過する。
【0046】
ここで、上述の基本構成要素の第1のアセンブリを生成する、所与の高温パイプ8に対向する熱電要素3p,3nと、対応して設けられた低温フィン5p,5nとの配置の例示的な実施形態を説明する。
【0047】
より具体的には、図1および図2に示される実施形態に注目すると、前記P型のフィン5pは、1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に互いに対向して位置し、前記N型のフィン5nは、前記同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置することが見られる。前記P型5pおよびN型5nのフィンは、それぞれ、互いに電気的に接続されて、前記高温パイプ8のいずれかの側に位置する1つの同じ型の熱電要素を、同じ電位に設定する。
【0048】
換言すれば、1つの同じ高温パイプ8に関して、P型の熱電要素3pは、パイプの対向面10a,10bにおいて、P型の熱電要素に対向して位置し、N型の熱電要素3nは、パイプの対向面10a,10bにおいて、N型の熱電要素3nに対向して位置する。
【0049】
高温パイプ8の1つの同じ列Rに関し、P型のフィン5pは全て、例えば、前記低温パイプ9の1つの同じ列と熱交換関係にあるのに対して、N型のフィン5nは全て、前記低温パイプ9の1つの同じ他の列と熱交換関係にある。
【0050】
さらに、対で関連付けられるフィン5p,5nを使用する場合、同じ対の1つのフィン5p,5nは、同じ型PまたはNのものである。
【0051】
この構成では、図2に示す正11および負12の端子が、負荷に結合されているとみなすと、高温パイプ8と関連する熱電要素が、いわゆる高温パイプ8の各面10a,10b向けに、図2に点線で示すように、次のようにして流れる電流を生成することが考えられる。電流は、この面と関連し、かつ正の端子11に結合されたP型フィン5pを通過し、P型熱電要素3pを通過し、次いでパイプに設けられたトラックを介して、同じ面に位置するN型熱電要素3nへ向かい、負の端子12に結合されるN型フィン5nを介して続き、正11および負12の端子の間に電位差を生成する。高温パイプ8のいずれかの側に位置する熱電要素は、並列に取り付けられ、よって、直列アセンブリの場合よりも2倍大きい電流を供給する(図3および図4の実施形態を参照されたい)。
【0052】
高温パイプ8は、高温パイプの1つの列Rから他へと互いに対向して位置し、フィン5p,5nの横断延長線Xの方向に、互いの延長線上に位置する高温パイプ8のシリーズSを形成することが可能である。
【0053】
高温パイプの列Rの1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置する、1つの同じ型PまたはNのフィン5p,5nが、高温パイプの1つの同じシリーズSにおいて、隣接高温パイプの列Rにおける反対側に位置する高温パイプ8のいずれかの側に位置する、1つの同じ型PまたはNのフィン5p,5nに対向して位置する。
【0054】
高温パイプの列Rの1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置する1つの同じ型の前記フィン5p,5nと、隣接高温パイプ8の列Rにおける延長線上に位置するフィン5p,5nとは、次いで、同じ電位に設定することが可能である。
【0055】
高温パイプの1つの同じシリーズSにおいて、高温パイプの列Rの1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置する、1つの同じ型の前記フィン5p,5nと、隣接高温パイプの列Rにおける互いに対向して位置するフィンとは、例えば、それぞれ、異なる型PまたはNのフィンである。換言すれば、P型のフィン5pは、高温パイプの一方の列Rから他方へ、N型のフィン5nに方向Xで対向する。
【0056】
高温パイプのシリーズSの終端に位置する、1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置するフィン5p,5nは、高温パイプの前記シリーズSの一方側において、高温パイプの隣接シリーズSの終端に位置する、フィン5p,5nと同じ電位に設定される。
【0057】
図示される例示的な実施形態において、シリーズSは、一方のシリーズから他へ、シリーズSの終端に位置する高温パイプ8のいずれかの側に位置するそれらのフィン5p,5nによって、電気的に直列に接続されている。装置は、高温パイプの列Rの方向Yにおいて、最初のシリーズSの終端の1つに位置する、高温パイプ8の、特にP型5pのフィンと、高温パイプの列Rの方向Yにおいて、最後のシリーズSの終端の1つに位置する高温パイプ8の、特にP型5pのフィンと、にそれぞれ設けられた、2つの正22および負23の電気接続端子を有する。
【0058】
熱電要素3p,3nは、よって、既に述べたように、1つの同じ高温パイプ8に並列に、そして、高温パイプの同じシリーズSにおいて一方の高温パイプ8から他方へ、および一方のシリーズSから他方へ直列に、電気的に関連する。正22および負23の端子の間に存在する電位差は、よって、各高温パイプ8に生成された電位差の合成である。このように、高温パイプの列RおよびシリーズSの数が多いほど、装置の端子に生成される電位差が高くなる。各パイプに関連する熱電要素の数が多いほど、装置が供給できる電流の強度が高くなる。
【0059】
低温パイプ9の2つの列は、例えば、高温パイプ8のそれぞれの列Rの間に設けられる。高温パイプの1つの同じ列Rの両側に設けられた前記低温パイプ9は、屈曲部25によって互いに結合することが可能であり、集合ボックス26に結合される流体循環ヘアピンを形成する。各ボックスは、2つの容積に分割され、第1の流体入口容積は、低温パイプの一方に結合され、第2の流体出口体積は、他方の低温パイプに結合される。
【0060】
高温パイプは、図5に見られるそれらの終端のそれぞれにおいて、集合ボックスに結合される。
【0061】
ここで、図3および図4の実施形態を参照すると、別の電気接続例によれば、前記P型フィン5pは、1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側で、前記N型フィン5nに対向して位置することが見られる。換言すれば、P型の熱電要素3pは、高温パイプ8の対向面10a,10bにおいて、N型の熱電要素3nに対向して位置する。
【0062】
このような実施形態において、対で関連付けられるフィンを使用する場合、1つの同じ対のフィンは、異なる型のものであり、一方はP型で他方はN型、またはその逆である。
【0063】
ここで再び、高温パイプ8は、高温パイプの1つの列Rから他へと、互いに対向して位置し、フィン5p,5nの横断延長線の方向Xにおいて、互いの延長線上に位置する高温パイプのシリーズSを形成する。他方で、いわゆる高温パイプのP型フィン5p、またはN型5nは、高温パイプの同じシリーズSにおいて、隣接列Rの高温パイプのN型フィン5n、またはP型5pと合流する。
【0064】
高温パイプのシリーズSの終端に位置する、高温パイプ8のいずれかの側に位置するフィン5p,5nは、互いに直列に電気接続される。
【0065】
高温パイプのシリーズSの終端に位置する、1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置するフィン5p,5nは、高温パイプのシリーズSの一方側において、同じ電位に設定され、高温パイプのシリーズSの他の終端に位置する、1つの同じ高温パイプ8のいずれかの側に位置するフィン5p,5nは、前および/または次の高温パイプのシリーズSの隣接高温パイプのフィン5p,5nと同じ電位に設定される。
【0066】
換言すれば、高温パイプの1つの同じシリーズSにおいて、フィン5p,5nは直列に取り付けられ、互いに接続されない2つのフィンが位置する、高温パイプのシリーズSの側で、互いに接続されない前記2つのフィンの間に、電位差e1,e2が生成される。また、高温パイプの異なるシリーズSが、互いに直列に接続される。
【0067】
正27および負28の端子の間に存在する電位差は、各高温パイプ8に生成される電位差の合成であり、これは、その面10a,10bのそれぞれに生成される電位差の合計に対応する。よって、高温パイプの列RおよびシリーズSの数が多いほど、装置の端子に生成される電位差が高くなる。各フィンと関連する熱電要素の数が多いほど、装置が供給できる電流の強度が高くなる。
【0068】
この実施形態において、低温パイプ9の1つの列は、高温パイプの各列Rの間に設けられる。
【0069】
高温および低温パイプは、それぞれ、不図示の集合ボックスに結合される。
【0070】
しかし、フィン5p,5nに、それらが接触する低温パイプ9から離れるにつれて、減少する厚さを持たせることが可能である。1つは、低温パイプ9に最も近い熱電要素3p,3nの列においてより大きく、1つは、低温パイプ9から最も遠い熱電要素3p,3nの列においてより小さい、2つの厚さを有するフィンがあってもよい。このような配置は、熱電要素3p,3nの各列において、より一定の熱交換を有することを可能にする。
【0071】
先の実施形態において、1つの同じ平面10aまたは10bに対向して設けられた低温フィン5f−p,5f−nは、2つの個別の構成要素である。換言すれば、2つの個別のフィンが、1つの同じ高温パイプ8の各面10a,10bに対向して設けられる。不図示の変形において、これらのフィンは、1つの同じ構成要素からなる。換言すれば、1つのフィンは、1つの同じパイプ8の面のそれぞれに対向して設けられる。このような変形において、熱電要素によって生成される電気を伝達するのはフィンではなく、必然的に、前記要素と接触するそれらの表面に設けられたトラックである。より具体的には、P型の熱電要素と接するトラックは、どのような短絡も防ぐために、N型の熱電要素と接するトラックとは別のものである。このような変形において、1つの同じシリーズSにおいて互いの延長線上に位置する、複数の高温パイプ8を使用する場合、それらの面10a,10bのそれぞれに対し、これら高温パイプ8全てに共通のフィン5を設けることが可能であり、トラックは、フィンのそれぞれにおいて、隣接高温パイプ8の同じ型PまたはNの熱電要素を、同じ電位に設定するように構成されている。
【0072】
上記において、”電気接続される”または”同じ電位に設定する”という表現は、電気を伝達するのがフィンである場合、フィンが互いに接続されていること、または、例えば接続突起および導電体20を用いて、フィンに導電トラックが設けられている場合、フィンに設けられるトラックが、一方のフィンから他方へと互いに接続されていることを意味すると理解すべきである。
【0073】
図6に示すように、低温パイプのランクは、方向YおよびZに延びる平面に従う列で分配され、方向XおよびYに延びる1つの同じ面に位置する、連続する列の低温パイプは、屈曲部25によって直列に結合される。方向Xにおいて、装置の両側に位置する列の低温パイプは、熱伝達流体用の入口53および出口54がそれぞれ設けられている、入口50および出口51マニフォールドに結合されている。
【0074】
高温パイプは、それらの終端のそれぞれにおいて、入口/出口55が設けられている集合ボックスに結合される。
図1
図2
図3
図4
図5