(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステージは、前記レーザビームスキャナからの走査角信号に基づき、前記1次元方向に直交する方向に移動することを特徴とする請求項1記載のパルスレーザ加工装置。
前記クロック信号に同期した基本パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記基本パルスレーザビームを前記第1のパルスレーザビームと前記第2のパルスレーザビームに分波する分波器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載のパルスレーザ加工装置。
前記レーザビームスキャナはガルバノメータ・スキャナにより構成され、前記パルスピッカーは音響光学素子(AOM)または電気光学素子(EOM)により構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6いずれか一項に記載のパルスレーザ加工装置。
前記ステージは、前記レーザビームスキャナからの走査角信号に基づき、前記1次元方向に直交する方向に移動することを特徴とする請求項8記載のパルスレーザ加工方法。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態のパルスレーザ加工装置およびパルスレーザ加工方法について説明する。
【0022】
本明細書中、ある部材がある部材の「前段にある」、「後段にある」とはレーザビームの進行方向を基準にした概念である。したがって、ある部材に対しレーザビームの進行方向側の部材が「後段にある」部材となる。
【0023】
本実施の形態のパルスレーザ加工装置は、クロック信号を発生する基準クロック発振回路と、クロック信号に同期した被加工物加工用の第1のパルスレーザビームの通過と遮断をクロック信号に同期して切り替える第1のパルスピッカーと、クロック信号に同期した被加工物クリーニング用の第2のパルスレーザビームの通過と遮断をクロック信号に同期して切り替える第2のパルスピッカーと、第1のパルスレーザビームの光パルス数に基づき、第1のパルスピッカーを制御する第1のパルスピッカー制御部と、第2のパルスレーザビームの光パルス数に基づき、第2のパルスピッカーを制御する第2のパルスピッカー制御部と、第1のパルスピッカーの後段に設けられ、第1のパルスレーザビームの出力を調整する第1のアッテネータと、第2のパルスピッカーの後段に設けられ、第2のパルスレーザビームの出力を調整する第2のアッテネータと、第1のアッテネータおよび第2のアッテネータの後段に設けられ、第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとを合波し合波パルスレーザビームを生成する合波器と、クロック信号に同期して合波パルスレーザビームを1次元方向のみに走査するレーザビームスキャナと、被加工物を載置可能で1次元方向に直交する方向に移動するステージと、を備える。そして、合波器が、第1のパルスレーザビームの光軸と第2のパルスレーザビームの光軸が1次元方向と直交する方向に離間した状態で合波し、被加工物上における第2のパルスレーザビームのエネルギー密度を被加工物上における第1のパルスレーザビームのエネルギー密度よりも低くする。
【0024】
本実施の形態のパルスレーザ加工装置は、同一のクロック信号に同期される被加工物加工用のパルスレーザビームとクリーニング用のパルスレーザビームのオン/オフを個別に制御する。そして、この2つのパルスレーザビームを、それぞれの光軸が走査方向に直交する方向に離間した状態で合波して被加工物に照射することを可能とする。この構成により、被加工物の加工と、この加工により生ずるデブリスのクリーニングを同時に行うことが可能となる。したがって、短時間、低コストで被加工物のデブリス除去が実現できる。
【0025】
また、本実施の形態のパルスレーザ加工装置は、レーザ発振器のパルス、パルスレーザビームの通過と遮断およびレーザビームスキャナの走査を、同一の基準クロック信号に直接または間接的に同期させる。このように、レーザ系とビーム走査系の同期を維持することで、パルスレーザビームの照射スポットの位置決め精度を向上させる。
【0026】
そして、さらに、パルスレーザビームの光パルス数に基づき、パルスレーザビームの通過と遮断を制御することを可能にする。これにより、レーザ発振器のパルス、パルスレーザビームの通過と遮断およびレーザビームスキャナの走査の同期維持が容易になる。また、制御回路の構成が簡略化できる。
【0027】
本実施の形態のパルスレーザ加工装置は、パルスレーザビームの照射スポットの位置決め精度を一層向上させるとともに、大型の被加工物表面の安定した微細加工とクリーニングおよびそれらの高速化を容易に実現する。
【0028】
また、加工とクリーニングを合波された2つのパルスレーザビームで行うことで、加工パターン範囲近傍の被加工物表面を選択的に精度よくクリーニングすることが可能となる高い品質の製品を低コストで製造することが可能となる。
【0029】
図1は、本実施の形態のパルスレーザ加工装置の構成図である。パルスレーザ加工装置10は、その主要な構成として、加工データ入力部11、レーザ発振器12、分波器38、第1のパルスピッカー14a、第2のパルスピッカー14b、第1のビーム整形器16a、第2のビーム整形器16b、第1のアッテネータ17a、第2のアッテネータ17b、合波器40、レーザビームスキャナ18、XYステージ部20、第1のパルスピッカー制御部22a、第2のパルスピッカー制御部22b、加工パターン分割部50および加工制御部24を備えている。加工制御部24には所望のクロック信号S1を発生する基準クロック発振回路26、加工パターン生成部54が備えられている。
【0030】
基準クロック発振回路26では基準クロック信号S1が生成される。
【0031】
レーザ発振器12は、基準クロック信号S1に同期した基本パルスレーザビームPLを出射するよう構成されている。このレーザ発振器12は、超短パルスであるps(ピコ秒)レーザビームあるいはfs(フェムト秒)レーザビームを発振するものが望ましい。
【0032】
ここでレーザ発振器12から射出されるレーザ波長は被加工物の光吸収率、光反射率等を考慮して選択される。例えば、Cu、Ni、難削材であるSKD11等を含む金属材料あるいはダイヤモンドライク・カーボン(DLC)からなる被加工物の場合、Nd:YAGレーザの第2高調波(波長:532nm)を用いることが望ましい。
【0033】
分波器38は、基本パルスレーザビームPLを加工用の第1のパルスレーザビームPL1aとクリーニング用の第2のパルスレーザビームPL1bに分波する。分波器38は、例えば、第1のミラー38aと第2のミラー38bとで構成される。第1のミラー38aは例えばハーフミラーであり、第2のミラー38bは、例えば折り返しミラーである。第1のミラー38aは、例えば、透過率50%、反射率50%のハーフミラーである。
【0034】
第1のパルスピッカー14aは、レーザ発振器12および分波器38の後段、レーザビームスキャナ18の前段の光路に設けられる。そして、基準クロック信号S1に同期して第1のパルスレーザビームPL1aの通過と遮断(オン/オフ)を切り替えることで被加工物(ワークW)の加工と非加工を切り替えるよう構成されている。このように、第1のパルスピッカー14aの動作により第1のパルスレーザビームPL1aは、被加工物の加工のためにオン/オフが制御され変調された第1の変調パルスレーザビームPL2aとなる。
【0035】
第1のパルスピッカー14aは、例えば音響光学素子(AOM)で構成されていることが望ましい。また、例えばラマン回折型の電気光学素子(EOM)を用いても構わない。
【0036】
第1のビーム整形器16aは、入射した第1のパルスレーザビームPL2aを所望の形状に整形された第1のパルスレーザビームPL3aとする。例えば、ビーム径を一定の倍率で拡大するビームエクスパンダである。また、例えば、ビーム断面の光強度分布を均一にするホモジナイザのような光学素子が備えられていてもよい。また、例えばビーム断面を円形にする素子や、ビームを円偏光にする光学素子が備えられていても構わない。
【0037】
第1のアッテネータ17aは、第1のパルスピッカー14aの後段に設けられ、第1のパルスレーザビームPL3aの出力を調整し、第1のパルスレーザビームPL4aとして出射する。例えば、第1のアッテネータ17aは第1のパルスレーザビームPL4aの出力をビームサンプラーでモニタし、このビームサンプラーのモニタ結果に基づきコントローラーで第1のパルスレーザビームPL3aを所望の出力に調整し、第1のパルスレーザビームPL4aとする。
【0038】
第2のパルスピッカー14bは、レーザ発振器12および分波器38の後段、レーザビームスキャナ18の前段の光路に設けられる。そして、基準クロック信号S1に同期して第2のパルスレーザビームPL1bの通過と遮断(オン/オフ)を切り替えることで被加工物(ワークW)のクリーニングの有無を切り替えるよう構成されている。このように、第2のパルスピッカー14bの動作により第2のパルスレーザビームPL1bは、被加工物のクリーニングのためにオン/オフが制御され変調された第2の変調パルスレーザビームPL2bとなる。
【0039】
第2のパルスピッカー14bは、例えば音響光学素子(AOM)で構成されていることが望ましい。また、例えばラマン回折型の電気光学素子(EOM)を用いても構わない。
【0040】
第2のビーム整形器16bは、入射した第2のパルスレーザビームPL2bを所望の形状に整形された第2のパルスレーザビームPL3bとする。例えば、ビーム径を一定の倍率で拡大するビームエクスパンダである。また、例えば、ビーム断面の光強度分布を均一にするホモジナイザのような光学素子が備えられていてもよい。また、例えばビーム断面を円形にする素子や、ビームを円偏光にする光学素子が備えられていても構わない。
【0041】
また、第2のビーム整形器16bは、偏光面を90度回転させる1/2波長板を備えることが望ましい。1/2波長板を備えることで、第1のパルスレーザビームPL3aの偏光面に対し、第2のパルスレーザビームPL3bの偏光面が90度回転する。このため、後に合波した際の相互干渉を抑制でき、より高精度の加工とクリーニングを実現することができるためである。
【0042】
また、被加工物クリーニング用の第2のパルスレーザビームを整形する第2のビーム整形器16bは、第2のパルスレーザビームのビーム径を可変とするビーム径変更部を備えることが望ましい。このビーム径変更部は、例えば、ビームエクスパンダである。
【0043】
本実施の形態では、クリーニングの際に被加工物がダメージを受けないように、被加工物上における第2のパルスレーザビームのエネルギー密度を被加工物上における第1のパルスレーザビームのエネルギー密度よりも低くする。例えば、ビーム径変更部でビーム径を第1のパルスレーザビームよりも大きくすることで、被加工物上でのビームのエネルギー密度を低下させることが可能である。
【0044】
第2のアッテネータ17bは、第2のパルスピッカー14bの後段に設けられ、第2のパルスレーザビームPL3bの出力を調整し、第2のパルスレーザビームPL4bとして出射する。例えば、第2のアッテネータ17bは第2のパルスレーザビームPL4bの出力をビームサンプラーでモニタし、このビームサンプラーのモニタ結果に基づきコントローラーで第2のパルスレーザビームPL3bを所望の出力に調整し、第2のパルスレーザビームPL4bとする。
【0045】
第1のアッテネータ17aと第2のアッテネータ17bで、第1のパルスレーザビームまたは第2のパルスレーザビームの出力を調整することで、被加工物上における第2のパルスレーザビームのエネルギー密度を被加工物上における第1のパルスレーザビームのエネルギー密度よりも低くすることが可能となる。
【0046】
合波器40は、例えば、第1のミラー40aと第2のミラー40bとで構成される。第1のミラー40aは例えば折り返しミラーであり、第2のミラー40bは例えばハーフミラーである。第1のミラー40aは、例えば、ピエゾ素子を利用した駆動系を備えたホルダーで保持され、微細な位置調整を可能としている。
【0047】
合波器40は、第1のミラー40aを調整することにより第1のパルスレーザビームPL4aの光軸と第2のパルスレーザビームPL4bの光軸が、被加工物上における走査方向と直交する方向に離間した状態で合波して合波パルスレーザビーム(平行合波パルスレーザビーム)PL5を生成する。
【0048】
このように、独立にオン/オフが制御される2系列のパルスレーザビームを離間した状態で合波して平行合波パルスレーザビームを生成することで、同一の走査で被加工物のパターン加工とクリーニングを同時に実行することが可能となる。
【0049】
レーザビームスキャナ18は、基準クロック信号S1に同期して合波パルスレーザビームPL5を、1次元方向のみに走査するよう構成されている。このように、基準クロック信号S1に同期して合波パルスレーザビームPL5を走査することにより、パルスレーザビームの照射スポットの位置決め精度が向上する。
図1では、走査指令信号S2が基準クロック信号S1に同期している。
【0050】
また、1次元方向のみの走査とすることによっても、パルスレーザビームの照射スポットの位置決め精度の向上を図ることができる。なぜなら、2次元方向の走査を行うレーザビームスキャナは、構造上1次元方向のみ走査するレーザビームスキャナに対してビームの位置精度が劣化するためである。
【0051】
レーザビームスキャナ18としては、例えば1軸スキャンミラーを備えたガルバノメータ・スキャナが挙げられる。
【0052】
図2は、ガルバノメータ・スキャナを用いたレーザビームスキャナの説明図である。
【0053】
ガルバノメータ・スキャナは、1軸スキャンミラー28、ガルバノメータ30、レーザビームスキャナ制御部32を有している。ここで、ガルバノメータ30は、例えば走査角センサ36からのフィードバックによるサーボ制御のようなスキャンミラー回転の駆動機構を備えている。
【0054】
加工制御部24からは、クロック信号S1に同期した走査指令信号S2が送られる。そして、ガルバノメータ30は、走査指令信号S2に基づくレーザビームスキャナ制御部32からの駆動信号S3により駆動制御されるよう構成されている。ガルバノメータ・スキャナは、1軸スキャンミラー28により全反射する合波パルスレーザビームPL5を、
図2の矢印に示すようにスキャンミラーの回転運動(首振り)に従い走査する。
【0055】
レーザビームスキャナ18には、走査角センサ36が備えられている。ガルバノメータ・スキャナの場合には、その1軸スキャンミラー28の回転位置をロータリエンコーダ等によって検出する構造になっている。そして、走査角センサ36は検出した走査角検出信号S4をレーザビームスキャナ制御部32に送り、ガルバノメータ30の駆動制御用として使用する。また、レーザビームスキャナ制御部32は、走査角検出信号S4に基づき走査角信号S5を加工制御部24に送信する。
【0056】
そして、上記1軸スキャンミラー28で反射した平行合波パルスレーザビームPL5は、fθレンズ34を通り、1次元方向に、例えば一定の速度Vで並行して走査される像高H=fθの平行合波パルスレーザビームPL6となる。そして、この平行合波パルスレーザビームPL6が、XYステージ部20上に保持される被加工物Wの表面を微細加工する照射パルス光として、被加工物W上に投射される。
【0057】
平行合波パルスレーザビームPL6は、被加工物上で、2つのパルスレーザビームが走査方向となる1次元方向と直交する方向に、例えば距離「Ly」離間した状態のパルスレーザビームである。
【0058】
レーザビームスキャナ18には、ガルバノメータ・スキャナの他に、例えば、ポリゴン・スキャナ、ピエゾ・スキャナ、またはレゾナント・スキャナ等を適用することも可能である。
【0059】
上記いずれのレーザビームスキャナであっても、加工を行う範囲で一定の走査速度Vが確保できるように制御するよう構成されることが、加工精度を上げる観点から重要である。
【0060】
図3は、本実施の形態のパルスレーザ加工装置のレーザビームスキャナの走査を説明する図である。
図3に示すように、スキャンミラーの走査角範囲の走査開始位置から走査終了位置に対応する位置範囲には、加速期間、安定域、減速期間がある。加工精度をあげるためには、実際の加工範囲が含まれる安定域内で走査速度Vが一定となるよう制御するよう装置が構成されることが重要である。
【0061】
XYステージ部20は、被加工物Wを載置可能で、パルスレーザビームが走査される1次元方向に直交する方向を含むXY方向に自在に移動できるXYステージ、その駆動機構部、XYステージの位置を計測する例えばレーザ干渉計を有した位置センサ等を備えている。ここで、XYステージは、2次元の広範囲、例えば1m程度のX方向およびY方向の距離範囲で、連続移動あるいはステップ移動できるようになっている。そして、その位置決め精度および移動誤差がサブミクロンの範囲の高精度になるよう構成されている。
【0062】
加工データ入力部11では、被加工物の加工データが入力される。加工データは、例えば、例えば、3次元形状の指定、寸法、形状の数、配置、ワークの材料名、ワークの寸法等で構成されている。3次元形状の指定は、例えば、被加工物の加工後の形状がカラーデータとして含まれるビットマップ形式のデータにより行われる。加工データ入力部11は、例えば、加工データが記憶される記憶媒体、例えば半導体メモリやDVD(Degital Video Disk)等の記憶媒体読み取り装置である。
【0063】
加工制御部24は、加工データ入力部11から入力される加工データに基づき、パルスレーザ加工装置による加工を統合して制御する。加工制御部24は、基準クロック信号S1を発生する基準クロック発振回路26を備えている。
【0064】
さらに、加工制御部24は、加工データ入力部11から入力される加工データから、実際の加工に即したパラメータのデータの加工パターンに変換する加工パターン生成部54を備える。加工データは加工パターン生成部54の加工データ解析部で解析される。そして、加工に使用されるレーザの発振器動作、ビーム走査条件である照射パルスエネルギー、ビームスポット径、繰り返し周波数、走査速度、ステージ送り量等の条件から単位光パルスの加工量が経験的に得られる。
【0065】
上記条件を基に、更に3次元形状から2次元レイヤに分解し、レイヤ毎のビットマップデータ等による2次元データに変換する。この2次元データからパルスピッカーの動作データ(加工パルス数、非加工パルス数、待機長パルス数)に変換する。
【0066】
また、加工パターン生成部54では、この2次元データからクリーニングの必要な領域を定義し、パルスピッカーの動作データ(加工(クリーニング)パルス数、非加工(非クリーニング)パルス数、待機長パルス数)に変換する。
【0067】
加工パターン生成部54で生成される加工パターンは、例えば、レーザビームの走査毎の待機長、加工長(クリーニング長)、非加工長(非クリーニング長)がパルス数を単位として記述された加工テーブルである
【0068】
加工パターン分割部50では、加工パターン生成部54で生成された加工パターンを、被加工物加工用の第1の副加工パターンとクリーニング用の第2の副加工パターンに分割する機能を備える。第1の副加工パターンは第1のパルスレーザビームPL1aから第1のパルスレーザビームPL2aを生成するために用いられる。また、第2の副加工パターンは第2のパルスレーザビームPL1bから第2のパルスレーザビームPL2bを生成するために用いられる。
【0069】
第1の副加工パターンは、例えば、レーザビームの走査毎の待機長、加工長、非加工長が第1のパルスレーザビームPL1aのパルス数を単位として記述された加工テーブルである。また、第2の副加工パターンは、例えば、レーザビームの走査毎の待機長、クリーニング長、非クリーニング長が第2のパルスレーザビームPL1bのパルス数を単位として記述されたクリーニングテーブルである。
【0070】
図4は、第1または第2の副加工パターンの定義形式の一例である加工・クリーニングテーブルの具体例を示す図である。ある1レイヤの加工・クリーニングテーブルを示している。
図4に示すように、加工・クリーニングテーブルは、例えば、加工パターンについて、待機長、加工長(またはクリーニング長)や非加工長(または非クリーニング長)をパルスレーザビームの光パルス数に基づき記載する。また、
図4中、ステージ送り(μm)とは、レーザビームスキャナ18によるX方向の走査が終了した後、XYステージ部によりX方向に直交するY方向に移動される移動距離である。
【0071】
第1の副加工パターンは、第1のパルスピッカー制御部22aに転送され、第1のパルスピッカー14aの制御に用いられる。また、第2の副加工パターンは、第2のパルスピッカー制御部22bに転送され、第2のパルスピッカー14bの制御に用いられる。
【0072】
加工制御部24、加工パターン分割部50は、半導体集積回路からなるマイクロコンピュータ(MCU)、マイクロプロセッサ(MPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、半導体メモリ、回路基板等のハードウェアまたはこれらのハードウェアとソウトウェアとの組み合わせにより構成されている。
【0073】
次に、上記パルスレーザ加工装置10を用いたパルスレーザ加工方法について説明する。このパルスレーザ加工方法は、ステージに被加工物(ワーク)を載置し、クロック信号を発生し、クロック信号に同期した被加工物加工用の第1のパルスレーザビームの光パルス数に基づき、クロック信号に同期して第1のパルスレーザビームの照射と非照射を切り替え、クロック信号に同期した被加工物クリーニング用の第2のパルスレーザビームの光パルス数に基づき、クロック信号に同期して第2のパルスレーザビームの照射と非照射を切り替え、第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとを合波して合波パルスレーザビームを生成し、被加工物表面に、合波パルスレーザビームをクロック信号に同期してレーザビームスキャナにより1次元方向に走査し、合波パルスレーザビームを1次元方向に走査した後に、1次元方向に直交する方向にステージを移動して、更にクロック信号に同期して合波パルスレーザビームを1次元方向に走査するパルスレーザ加工方法である。そして、第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとを、それぞれの光軸が1次元方向に直交する方向に離間した状態で合波し、被加工物上における第2のパルスレーザビームのエネルギー密度を被加工物上における第1のパルスレーザビームのエネルギー密度よりも低くし、第1のパルスレーザビームにより被加工物を加工し、第2のパルスレーザビームにより被加工物のクリーニングを行う。
【0074】
図5および
図6は、本実施の形態のパルスレーザ加工装置のタイミング制御を説明する信号波形図である。ステージに載置されるワークWを加工する際、レーザ発振器12は、内蔵する制御部によりレーザ発振の大半が制御され自律して動作する。もっとも、
図5に示すように基準クロック発振回路により生成される周期Tpの基準クロック信号S1により、パルス発振のタイミングの制御が行われる。
【0075】
このようにして、基準クロック信号S1に同期した加工用の第1のパルスレーザビームPL1a、および、クリーニング用の第2のパルスレーザビームPL1bが生成される。
【0076】
第1のパルスレーザビームPL1aと第2のパルスレーザビームPL1bが合波器40により合波されることにより、平行合波パルスレーザビームPL5が生成される。
【0077】
レーザビームスキャナ18は、走査起動信号S11に基づき
図3に示す走査開始位置(走査原点)で走査起動する。この時、レーザビームスキャナ18は
図5に示すように、基準クロック信号S1の立ち上がり(立下りでもよい)に同期した、加工制御部24で生成される周期Tsの走査指令信号S2により指示を受ける。そして、この走査指令信号S2に基づき、レーザビームスキャナ制御部32がガルバノメータ30の駆動制御を行う。
【0078】
このように、レーザビームスキャナ18により、基準クロック信号S1に同期してパルスレーザビームを1次元方向に走査する。この時、パルスレーザビームの照射と非照射を切り替えることで、ワークW表面にパターンを加工する。または、クリーニングを実行する。なお、走査指令信号S2は、XY2−100プロトコルに対応することで、例えば、100kHz(Ts=10μsec)での、ガルバノメータ30の走査角「0度」位置を基準とする絶対走査角指令に従う。
【0079】
1次元方向に合波パルスレーザビームPL6を走査した後に、上記1次元方向に直交する方向にステージを移動して、更に上記基準クロック信号S1に同期して合波パルスレーザビームS6を上記1次元方向に走査する。このように、パルスレーザビームの1次元方向の走査と、上記1次元方向に直交する方向にステージの移動が交互に行われる。
【0080】
ここで、レーザビームスキャナ18からの走査角信号S5が、XYステージ部の移動タイミングを指示する。レーザビームスキャナ18の1次元走査方向をX軸方向とすると、上記移動タイミングにより、Y軸方向の所定幅のステップ移動あるいは連続移動がなされる。その後、パルスレーザビームをX方向に走査する。
【0081】
ここで、
図3の加速期間では、走査速度が早期に安定した走査速度Vになるように、走査指令信号S2によるレーザビームスキャナ18の制御を行う。最適条件での1軸スキャンミラー28の走査角繰り返し再現性は、安定域では10μrad/p−p程度が得られることが経験的に明らかである。この値は、焦点距離が100mmのfθレンズとした場合、1μm/p−pの走査位置再現性になる。
【0082】
もっとも、加速期間における走査速度Vの繰り返し安定性は、長期の走査において10倍程度まで悪化する。このため、
図3における加工原点の位置が走査ごとに変動する恐れがある。そこで、加速期間終了後、充分に安定した領域で、パルスレーザビームの発振と、ビーム走査との同期をとるための同期角(θsy)を設定する。充分に安定した領域に達するまでの走査角範囲は、例えば、加速期間が1msec〜1.5msecで、焦点距離が100mmのfθレンズとした場合、約2.3度〜3.4度である。
【0083】
そして、
図6に示すように、この同期角を走査角センサ36が同期角検出信号S12として検出する。そして、同期角を検出する時に走査開始位置からの走査角θ
0に対応する走査指令信号S2との位相差θiを求める。そして、この位相差θ
iに基づき、走査指令信号S2に対する加工原点までの距離を補正する。
【0084】
上記加工原点までの距離の補正値は、加工時の第1回目の走査(i=1)を基準補正値として記憶させる。そして、以後のi=nとなる第n回目の走査開始位置からの走査の都度、位相差θ
nと位相差θ
1の差分を第n回目走査の第1回目走査に対する走査指令信号S2に対する加工原点までの距離補正値とする。求められた距離補正値は、走査開始位置からの走査角θ
0に対する走査指令信号(S2:絶対走査角指令)以降の走査指令信号(S2)に与えることで、加工原点位置が補正される。このようにして、レーザビームスキャナ18の加速期間における走査速度がばらついたとしても、第1回目走査時と第n回目走査時の加工原点位置を一致させることが可能となる。
【0085】
以上のように、1次元方向に平行合波パルスレーザビームPL6を走査した後に、上記1次元方向に直交する方向にステージを移動して、更に上記基準クロック信号S1に同期して平行合波パルスレーザビームPL6を上記1次元方向に走査する場合において、走査ごとの加工原点位置が一致し、加工精度が向上する。
【0086】
そして、上記、1次元方向に平行合波パルスレーザビームPL6を走査する際に、光パルス数に基づき、上記基準クロック信号S1に同期して平行合波パルスレーザビームPL6の照射と非照射を切り替える。パルスレーザビームの照射と非照射は、第1および第2のパルスピッカー14a、14bを用いて行われる。
【0087】
図7は、本実施の形態のパルスレーザ加工装置のパルスピッカー動作のタイミング制御を説明する信号波形図である。加工データから生成され、例えば、光パルス数で管理される加工パターン信号S7が、加工パターン生成部54から出力される。
【0088】
図7に示すように、周期Tpの基準クロック信号S1からt
1遅延した第1のパルスレーザビームPL1aは、第1のパルスピッカー駆動信号S6aに基づき遮断/通過が制御される。なお、レーザビームスキャナ18の走査と、第1のパルスレーザビームの遮断/通過との同期は、走査指令信号S2の生成タイミングを基準クロック信号S1に同期させることで行っている。
【0089】
例えば、第1のパルスピッカー駆動信号S6aは、加工パターン信号S7から加工パターン分割部54で生成された第1の加工パターン信号S7aを、基準クロック信号S1の立ち上がりによりサンプリングする。そして、第1のクロック信号S1aの一クロックの立ち上がりからt
2時間遅延して立ち上がる。そして、所要のパルス数に相当するクロック数後、第1の加工パターン信号S7aがインアクティブとなった状態を基準クロック信号S1の立ち上がりでサンプリングし、t
3時間遅延して立ち下がる。
【0090】
そして、この第1のパルスピッカー駆動信号S6aにより、第1のパルスピッカー14aの動作が遅延時間t
4およびt
5経過後に生ずる。この第1のパルスピッカー14aの動作により、第1のパルスレーザビームPL1aが、第1の変調パルスレーザビームPL2aとして抽出される。
【0091】
同様に、周期Tpの基準クロック信号S1からt
1遅延した第2のパルスレーザビームPL1bは、第2のパルスピッカー駆動信号S6bに基づき遮断/通過が制御される。なお、レーザビームスキャナ18の走査と、第2のパルスレーザビームの遮断/通過との同期は、走査指令信号S2の生成タイミングを基準クロック信号S1に同期させることで行っている。
【0092】
例えば、第2のパルスピッカー駆動信号S6bは、加工パターン信号S7から加工パターン分割部54で生成された第2の加工パターン信号S7bを、基準クロック信号S1の立ち上がりによりサンプリングする。そして、基準信号S1の一クロックの立ち上がりからt
2時間遅延して立ち上がる。そして、所要のパルス数に相当するクロック数後、第2の加工パターン信号S7bがインアクティブとなった状態を基準信号S1の立ち上がりでサンプリングし、t
3時間遅延して立ち下がる。
【0093】
そして、この第2のパルスピッカー駆動信号S6bにより、第2のパルスピッカー14bの動作が遅延時間t
4およびt
5経過後に生ずる。この第2のパルスピッカー14bの動作により、第2のパルスレーザビームPL1bが、第2の変調パルスレーザビームPL2bとして抽出される。
【0094】
第1の変調パルスレーザビームPL2aと第2の変調パルスレーザビームPL2bが合波器40(
図1)で合波されることにより、基準クロック信号S1に同期した平行合波パルスレーザビームPL5が生成され、基準クロック信号S1に同期したレーザビームスキャナ18の走査により、2つのパルスレーザビームが走査方向に直交する方向に距離「Ly」だけ離間した平行合波パルスレーザビームPL6として被加工物に照射されることになる。
【0095】
図8は、本実施の形態による被加工物の加工およびクリーニングを説明する模式図である。
図8に示すように第1および第2のパルスピッカー動作により生成される第1および第2の変調パルスレーザビームPL2a、PL2bは、第1および第2のビーム整形器によって各パルス光が所望の形状に整形される。例えば、第2の変調パルスレーザビームのビーム径が第1の変調パルスレーザビームのビーム径よりも大きくなるよう調整される。
【0096】
そして、第1および第2の変調パルスレーザビームPL2a、PL2bは、それぞれ独立して照射/非照射(オン/オフ)が制御される。さらに、第1および第2のアッテネータにより2つの出力が、例えば、第2のパルスレーザビームの方が第1のパルスレーザビームよりも小さくなるように調整され合波器40にて合波される。
【0097】
このようにして生成された合波パルスレーザビームPL5は、被加工物上で、走査方向に対して垂直に距離「Ly」離間した2つの平行なパルスレーザビームである。そして、例えば、上述のような、第1または第2のビーム整形器によるビーム径の制御、第1または第2のアッテネータの制御によるレーザ出力の制御により、被加工物上での第2のパルスレーザビームのエネルギー密度を被加工物上における第1のパルスレーザビームのエネルギー密度よりも低くする。
【0098】
クリーニング用の第2のパルスレーザビームにより、第1のパルスレーザビームによる加工で発生したデブリスをレーザアニールにより被加工物表面から除去する。
【0099】
ここで、クリーニング用の第2のパルスレーザビームのエネルギー密度は、被加工物の形状が変化しない限度に設定されることが望ましい。クリーニングによるパターンの変形を抑制するためである。
【0100】
そして、
図8に示すように、第1および第2のパルスレーザビームが、それぞれ独立して照射/非照射(オン/オフ)が制御されるため、1回の走査で被加工物のパターンの加工と、被加工物表面のクリーニングを同時に実行することが可能となる。
【0101】
平行合波パルスレーザビームPL5は、レーザビームスキャナによるX軸方向の走査と、XYステージ部20による被加工物W位置のY軸方向の移動によって被加工物Wの所定位置に照射され、被加工物W表面の高精度での微細加工とクリーニングが可能となる。
【0102】
次に、レイヤ毎のパルスピッカー動作データ、すなわち、加工(クリーニング)パルス数、非加工(非クリーニング)パルス数、待機長パルス数について説明する。
図9は本実施の形態のパルスレーザ加工装置による一加工例を示す図である。
図10は
図9の加工における特定の1次元方向の走査を示す図である。
図11は
図9の加工における特定のレイヤについての2次元加工を示す図である。
【0103】
図9に示すように、例えば、X軸方向にX
1の間隔で、X軸方向の長さ5*Xp(Xpはパルス間隔)、Y軸方向の長さ3*Yp(Ypはパルス間隔)、深さDpのポケットを3個形成するものとする。ポケットの長さや間隔X
1は、加工パルス数、非加工パルス数で制御される。
【0104】
さらに、Y軸方向にY
1の間隔をあけて、それぞれX方向に3個ずつ形成されるものとする。この加工例では、計9個のポケットが形成されることになる。
【0105】
図10には、1回の1次元方向の走査におけるパルス照射パターンを示す。1回のレーザビームスキャナによる走査で、合波された2つのパルスレーザビーム、すなわち、走査方向に対し垂直な方向に「Ly」の間隔を保った加工用の第1の変調パルスレーザビームとクリーニング用の第2の変調パルスレーザビームの2つのビームにより照射が行われる。
【0106】
以下、2つのビームの照射条件について具体例をあげて説明する。
【0107】
ここで、第1のパルスレーザビームについて、
ビームスポット径 :D1/e
2 μm
繰り返し周波数 :F KHz
の加工条件で走査を行うとすると、
加工速度 :V m/sec
は、スポット径の1/n(nをビーム照射移動比と称する)ずつ、ビームの照射位置をずらす場合、
V=D1/e
2×F×10
3/n
となる。
【0108】
例えば、Cuに加工を行う場合、
ビームスポット径 :D1/e
2=16μm
繰り返し周波数 :F=500KHz
ビーム照射移動比 :n=2
の加工条件で走査を行うとすると、
加工速度 :V=4.0m/sec
の条件となる。
【0109】
また、照射パルスエネルギーEpを、
Ep=1μJ/パルス
とすると、「0.1μm」の加工深さが得られるが、その時の照射パルスエネルギー密度は、
照射パルスエネルギー密度=0.86×Ep/A1/e
2
より、
照射パルスエネルギー密度=0.43J/cm
2
となる。
【0110】
第2のパルスレーザビームによるクリーニング処理の場合、ビーム照射移動比を第1のパルスレーザビームによるパターン形状加工時と同様とすると、クリーニング時に使用する照射パルスエネルギー密度を、パターン形状加工時に使用する照射パルスエネルギー密度の「1/10〜1/15」程度とし、アニール処理用ビームスポット径を、
1.2〜1.5×(「Y軸形状加工移動距離」)
とするN値に対応するクリーニング処理用ビームスポット径、クリーニング処理ライン単位を設定する。
【0111】
例えば、上記加工条件時、Y軸形状加工移動距離をビーム照射移動比n=2の場合に一致させると、X軸、Y軸方向共8μmごとにビーム照射が行われる。
【0112】
ここで、N=2とすると、アニール処理用ビームスポット径は「19〜24μm」となりY軸方向のクリーニング処理単位は16μmになる。クリーニング処理用ビームスポット径の決定は、照射パルスエネルギー密度を考慮し、
クリーニング処理ビームスポット径:20μm
照射パルスエネルギー密度:0.027J/cm
2
の条件を設定する。
【0113】
また、走査方向のクリーニング処理範囲はパターン形状加工範囲からLx加算する。さらに、パターンの加工終了ライン(
図9の第12走査)を走査後、さらにクリーニング処理のため「Ly」の区間でクリーニング処理のみを行う。
【0114】
「Lx」は走査の整数倍、「Ly」はY軸方向のクリーニング処理単位の整数倍となる。
【0115】
1次元方向のみに走査されるレーザビームスキャナ18により、特定のX方向のライン走査が終了すると、ステージをX方向に直交するY方向に移動させて、更にレーザビームスキャナ18により、X方向の走査を行う。すなわち、レーザビームスキャナ18による合波パルスレーザビームの1次元方向の走査と、この走査に続く1次元方向に直交する方向のステージの移動を交互に繰り返すことで、被加工物を加工する。
【0116】
このようにして、
図11に示すような特定のレイヤについての2次元加工およびクリーニングが行われる。さらに、レイヤ分解により生成された別のレイヤについて、
図11に示すと同様な手法で2次元加工を行う。このようなレイヤ毎の加工を繰り返して、最終的に
図9に示すような3次元のポケット加工が完了する。
【0117】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。パルスレーザ加工装置、パルスレーザ加工方法等で、本発明の説明に直接必要としない部分については記載を省略したが、必要とされるパルスレーザ加工装置、パルスレーザ加工方法を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのパルスレーザ加工装置、パルスレーザ加工方法は、本発明の範囲に包含される。
【0118】
また、例えば、実施の形態では、ポケットを加工する場合を例に説明したが、これらの形状に限られることなく、例えば、マイクロレンズ用金型のディンプル、電子ペーパ用のリブを製造するための円錐形状、あるいは三角錐、四角錘、V溝、凹溝、R溝等の任意形状の加工、その組み合わせの形状の加工を行うパルスレーザ加工装置またはパルスレーザ加工方法であっても構わない。
【0119】
また、被加工物としては、Cu材を例に説明したが、Ni材、SKD11等の金属材、DLC材、高分子材料、半導体材、ガラス材等の材料を用いらことも可能である。
【0120】
また、レーザ発振器としては、YAGレーザに限ることなく、被加工物の加工に適したその他の、例えば、Nd:YVO
4レーザの第2高調波(波長:532nm)のような単一波長帯レーザあるいは複数波長帯レーザを出力するものであっても構わない。
【0121】
また、実施の形態では、レーザ発振器が1個であり分波により、第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームを生成する場合を例に説明した。装置構成を簡易にし、装置コストを低減する観点からのこの構成が望ましい。しかしながら、それぞれのパルスレーザビームの高出力化あるいは出力最適化を行うために、2個のレーザ発振器を備える構成としてもかまわない。