【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この処理の最後に得られた水の純度は、判定されないままである。一般的に採用される一方法は、溶解二酸化炭素ガス含有量、すなわち重炭酸イオンの数と直接関連づけられた、酸化手段からの排出口における抵抗率を測定し、その後、酸化処理が最後まで継続していれば、すなわちその有機化合物の全てが分解されていれば、有したであろう抵抗率を決定する。この処理は、無限大の時間を必要とするので、明らかに使用不可能であり、したがって、この限界抵抗率を推測する方法を採用する必要がある。
【0007】
特にMillipore Corporationの特許である欧州特許第0581157号明細書より、無限大におけるこの抵抗率を推測するために、酸化手段の上流側と下流側との間の水の抵抗率の差を利用する、水の純度を分析する装置および方法が、既に知られている。この方法は、様々な時間にわたって酸化手段に曝露された水標本において、酸化手段の上流側と下流側との間の抵抗率差を測定するために、第一または参照モードで装置を使用する。曝露時間は、通常およそ10、20、30、40、50、および60秒である。得られた曲線からの推定により、無限大曝露時間の後にどの程度の水の抵抗率が得られるか、すなわち全ての炭素原子が分解されるかどうかを判断することができる。米国環境保護庁の刊行物EPA/600/3−91/021(1991)に記載されているMINTEQA2プログラムのような、適切なモデリングプログラムを使用することで、無限大における抵抗率から、参照水の全有機炭素(TOC)含有量を判定することができる。
【0008】
有機化合不純物の含有量を判定するため、およびそれゆえにその純度が公称値のままであることを検証するために、超純水が与えられた流量で酸化手段を通過させられる、第二または精製または分析モードがその後使用される。酸化手段の上流側と下流側との間の抵抗率差は継続的に測定され、有機化合物の総量は、精製モードで測定された抵抗率差と参照モードで推測された無限大における抵抗率差との間の予想線形関係によって、そこから推定される。
【0009】
本発明は、先行技術において使用される水の純度を測定する方法を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために、フィルタ手段、酸化手段、および磨き手段を直列に含み、前記フィルタ手段の排出口および前記酸化手段の排出口で水の抵抗率を測定する手段をさらに含む精製装置からの排出口において、超純水などの液体の中に存在する有機化合物の量を分析する本発明の方法は:
a)フィルタ手段の排出口における液体の抵抗率ρ
UPWを測定するステップと、
b)所定の数の著しく異なる時間の間、前記酸化手段に液体の一部を曝露し、前記酸化手段へのその曝露の後に液体の対応する抵抗率値を測定することによって、参照モードを確立するステップと、
c)時間tの関数としてその抵抗率ρを表す式を回帰によって確立することによって、前記液体の無限大における抵抗率ρ
∞REFを、この参照モードにおいて決定し、前記式はρ=ρ
∞REF+(ρ
UPW−ρ
∞REF)e
−t/Tのタイプの少なくとも1つの指数関数を含むステップと、
d)酸化手段からの排出口におけるその抵抗率ρを決定するために、分析されるべき前記液体を前記抵抗率測定手段の1つに通過させることによって、分析モードを確立するステップと、
e)測定された抵抗率ρ、フィルタ手段からの排出口における水の抵抗率ρ
UPW、および参照モードで推測された無限大における抵抗率ρ
∞REFから、水の純度を判定するステップとを含み、
純度を決定する前記ステップe)が:
ステップc)において確立された指数関数の時定数Tを決定するサブステップと、
このパラメータが収束するまで逐次代入法(successive iteration)によってこの分析モードでの前記液体の無限大における抵抗率ρ
∞を決定し、tを反復変数とする、ρ=ρ
∞+(ρ
UPW−ρ
∞)e
−t/Tのタイプの少なくとも1つの指数関数を含む式によって、および無限大に向かって反復変数tを変化させることによって、無限大におけるこの抵抗率ρ
∞の関数として測定抵抗率ρを表すサブステップと、
無限大におけるこの抵抗率ρ
∞から、前記精製済み液体に含まれる有機化合物の量を判定するサブステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
この方法は、従来技術によって与えられるよりもはるかに良好な精製水の無限大における抵抗率の近似値を提供するという具体的な利点を有し、したがって水の瞬間的な純度のより良い指示を提供する。無限大における抵抗率値のこのより良い近似値は、測定抵抗率と無限大におけるそれとの間の理論的指数関係に基づく方程式を解くことによって計算することで得られ、これまで使用された線形近似値は、参照モードで使用された水のそれと検査されている水のそれとの間の限られた純度差においてのみ有効であった。たとえば、3ppbの純度を有する水が参照モードで使用される場合、方法は20ppb未満の純度を有する水にのみ適用可能である。
【0012】
無限大における抵抗率のさらに良い近似値または計算の簡素化の理由のために好ましい特徴によれば、ステップc)で使用される前記式は、tの指数関数とtの線形関数との和である。
【0013】
この特徴は、方法を、プラスチック材料部品を含む低コストの反応装置とともに使用できるようにする。先行技術による参照モードは、酸化手段において費やした時間の関数としての抵抗率の変化が純粋な指数関数であると仮定している。この簡素化は、酸化手段の紫外線反応装置を構成するプラスチックによる水の汚染を考慮に入れておらず、これらのプラスチックは、自らが受ける光イオン化の結果として有機化合物を放出し、これらの化合物は既に水の中に存在する化合物に加えられる。提案される方法は、この特徴を考慮しており、ステンレス鋼の中で生成された範囲反応装置の上部に制限がなく、これらが望ましくない種類の劣化を受けないことを意味する。
【0014】
無限大における抵抗率のさらに良い近似値または計算の簡素化の理由のために好ましいその他の特徴によれば:
ステップb)で使用される異なる時間の数は6以上であって、
分析モードにおける無限大での抵抗率を表すためにステップe)で使用される前記式は指数形式のtの単一関数を含む式であって、
分析モードにおける無限大での抵抗率を表すためにステップe)で使用される式はtの指数関数とtの線形関数の和であって、
全ての抵抗率測定値は同じ抵抗率測定手段において行われる。
【0015】
方法は、たった1つの抵抗率測定セルを使用し、計算がセル数の差の値を使用する場合に直面する不確かさの問題を回避すること、および、その複雑さのため、これらのセルは装置の全体的なコストの大部分を占めるので、何よりもコストを削減することを目的とする。
【0016】
本発明はまた、超純水などの液体の中に存在する有機化合物の量を分析する装置にも関連し、これは、フィルタ手段、酸化手段、および磨き手段を直列に含み、前記フィルタ手段からの排出口および前記酸化手段からの排出口で水の抵抗率を測定する手段を含み、さらに:
所定の数の著しく異なる時間の間、前記酸化手段に液体の一部を曝露する制御手段と、
前記曝露時間の後に酸化手段からの排出口において測定された抵抗率から、前記液体の無限大における抵抗率ρ
∞REFを、回帰によって決定する手段とをさらに含み、
前記曝露時間の後に酸化手段からの排出口において測定された抵抗率から、酸化手段からの排出口における抵抗率ρの時間関数として、変化の曲線の時定数Tを決定し、ρ
UPWをフィルタ手段からの排出口において測定された液体の抵抗率として、ρ=ρ
∞REF+(ρ
UPW−ρ
∞REF)e
−t/Tのタイプの少なくとも1つの指数関数を含む式によって表される手段と、
このパラメータが収束するまで、酸化手段からの排出口での液体の無限大における抵抗率ρ
∞を逐次代入法によって決定し、tを反復変数とする、ρ=ρ
∞+(ρ
UPW−ρ
∞)e
−t/Tのタイプの少なくとも1つの指数関数を含む式によって、および無限大に向かって反復変数tを変化させることによって、無限大におけるこの抵抗率ρ
∞の関数として測定抵抗率ρを表す手段と、
無限大におけるこの抵抗率ρ
∞から前記精製済み液体に含まれる有機化合物の量を判定する手段と、
得られた結果を表示する手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の開示は、非限定的な説明によって、および添付図面を参照して、以下に与えられる好適な実施形態の説明とともに続けられる。