【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
遺伝子改変された細胞、非ヒト胚、非ヒト動物ならびにそれらを作製および使用するための方法および組成物を提供する。ここで、該動物は、免疫グロブリンG(IgG)において機能性CH1配列を欠くように遺伝子改変され、任意選択で、該改変IgGにおいて機能性IgGヒンジ領域を欠くように改変され、ここで、該細胞、胚および動物には機能性IgM CH1配列が含まれている。一部の態様では、該マウスは、内因性マウス免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子セグメントの1つ以上または全部の
、1つ以上のヒト免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子セグメントでの置き換えを含むものである。一部の態様では、内因性マウスV、DおよびJ遺伝子セグメントの全部が、1つ以上のヒトV、1つ以上のヒトDおよび1つ以上のヒトJ遺伝子セグメントで置き換えられている。
【0005】
一態様において、遺伝子改変がIgG定常領域をコードしているヌクレオチド配列の改変を含み、該改変によってIgG定常領域のCH1ドメインの機能喪失がもたらされる、遺伝子改変マウスを提供する。一実施形態において、該機能喪失改変は、CH1ドメインをコードしているヌクレオチド配列の欠失、またはCH1ドメインをコードしているヌクレオチド配列内の欠失である。
【0006】
一実施形態において、IgGは、IgG1、IgG2a、IgG2bおよびその組合せから選択される。一実施形態では、IgGはIgG1である。一実施形態では、IgGは、IgG1、IgG2a、およびIgG2bである。
【0007】
一実施形態において、該改変は、さらに、CH1改変を含むIgGのヒンジ領域のヌクレオチド配列の欠失を含む。
【0008】
一実施形態において、遺伝子改変マウスは、129系統、C57BL/6系統、および129×C57BL/6混合型から選択される。具体的な一実施形態では、該マウスは50%129および50%C57BL/6である。
【0009】
一実施形態において、遺伝子改変マウスは、129P1、129P2、129P3、129X1、129S1(例えば、129S1/SV、129S1/SvIm)、129S2、129S4、129S5、129S9/SvEvH、129S6(129/SvEvTac)、129S7、129S8、129T1、129T2(例えば、Festingら(1999)Revised nomenclature for strain 129 mice,Mammalian Genome 10:836参照)からなる群より選択される129系統である。一実施形態では、遺伝子改変マウスはC57BL系統であり、具体的な一実施形態では、C57BL/A、C57BL/An、C57BL/Gr
Fa、C57BL/KaLwN、C57BL/6、C57BL/6J、C57BL/6ByJ、C57BL/6NJ、C57BL/10、C57BL/10ScSn、C57BL/10Cr、C57BL/Olaから選択される。具体的な一実施形態では、遺伝子改変マウスは、前述の129系統と前述のC57BL/6系統の混合型である。別の具体的な実施形態では、該マウスは、前述の129系統の混合型、または前述のBL/6系統の混合型である。具体的な一実施形態では、該混合型の129系統は129S6(129/SvEvTac)系統である。
【0010】
一実施形態において、該マウスは、該改変IgG定常領域配列に作動可能に連結された1つ以上の
再構成されていない内因性マウス重鎖免疫グロブリン可変領域(mVR)遺伝子セグメントを含むものである。一実施形態では、該1つ以上のmVR遺伝子セグメントは、VH1、VH3、VH5、VH7、VH14およびその組合せから選択されるマウスVH遺伝子ファミリーに由来するものである。一実施形態では、該1つ以上のmVR遺伝子セグメントは、mVH 1−26、1−42、1−50、1−58、1−72、3−6、5−6、7−1、14−2およびその組合せから選択される。
【0011】
一実施形態において、該マウスは、機能性CH1領域を欠いているIgG重鎖のFR1、FR2およびFR3をコードしている
再構成遺伝子を含むものであり、該FR1、FR2およびFR3は各々、独立して、VH1、VH3、VH5、VH7およびVH14遺伝子ファミリーから選択されるmVH生殖系列配列に由来するFR1、FR2およびFR3と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である。一実施形態において、mVH生殖系列配列は、1−26、1−42、1−50、1−58、1−72、3−6、5−6、7−1、および14−2配列から選択される。
【0012】
一実施形態において、該マウスは、DH1−1、2−14、3−1、3−2、3−3、4−1およびその組合せから選択されるDH遺伝子セグメントに由来するCDR3を含むものである。一実施形態において、該マウスCDR3は、JH1、JH2、JH3またはJH4であるJHにコードされた配列を含む。
【0013】
一実施形態において、該マウスは、DH1−1、2−14、3−1、3−2、3−3、4−1、およびJH1、JH2、JH3またはJH4の
再構成体に由来するCDR3をコードしている
再構成抗体配列を含むものである。
【0014】
一実施形態において、該マウスは、機能性CH1領域を欠いているIgG重鎖のFR4をコードしている
再構成遺伝子を含むものであり、該FR4は、JH1、JH2、JH3またはJH4
とのDH1−1、2−14、3−1、3−2、3−3または4−1の
再構成体にコードされたFR4と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である。
【0015】
一実施形態において、該マウスは、
再構成されていないヒト重鎖免疫グロブリン可変領域(hVR)遺伝子セグメントを、内因性マウス重鎖可変領域遺伝子座に含むものである。一実施形態では、該マウスは、該改変IgG定常領域配列に作動可能に連結された
再構成されていないhVR遺伝子セグメントを、内因性マウス重鎖可変領域遺伝子座に含むものである。一実施形態において、hVR遺伝子セグメントは、VH1、VH3、VH4およびその組合せから選択されるヒトVH遺伝子ファミリーに由来するものである。一実施形態において、1つ以上のhVR遺伝子セグメントが、1−2、1−8、1−18、1−46、1−69、3−21、3−72および4−59から選択される。具体的な一実施形態では、1つ以上のhVR遺伝子セグメントが、1−8、1−18および1−69から選択される。
【0016】
一実施形態において、マウス重鎖V遺伝子セグメントの全部または実質的に全部が、1つ以上のヒト重鎖V遺伝子セグメントで置き換えられている。一実施形態では、マウス重鎖VおよびD遺伝子セグメントの全部が、1つ以上のヒト重鎖VおよびD遺伝子セグメントで置き換えられている。一実施形態では、マウス重鎖V、DおよびJ遺伝子セグメントの全部が、1つ以上のヒト重鎖(cahin)V、1つ以上のヒト重鎖Dおよび1つ以上のヒト重鎖J遺伝子セグメントで置き換えられている。このような実施形態において、ヒト重鎖Vおよび/またはDおよび/またはJ遺伝子セグメントは、マウス内因性重鎖の遺伝子座に存在し、マウス定常領域遺伝子(1つもしくは複数)または改変マウス定常領域遺伝子(1つもしくは複数)に作動可能に連結される。
【0017】
一実施形態において、該マウスは、機能性CH1領域を欠いているIgG重鎖のFR1、FR2およびFR3配列をコードしており、かつ1−8、1−18または1−69ヒト免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子セグメントのヒト生殖系列ヌクレオチド配列由来のFR1、FR2およびFR3と少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列を含むものであり;ここで、改変マウスのFR1+FR2+FR3配列は、マウスおよびヒト配列のCDRの配列に関係なく、記載のヒト生殖系列配列と最適にアラインメントされる(すなわち、該FRは、比較対象のいずれのCDRのアミノ酸の実体も考慮せずに最適にアラインメントされる)。具体的な実施形態では、該FR1、FR2およびFR3は、1−8、1−18または1−69遺伝子セグメントである重鎖可変領域遺伝子セグメントのFR1+FR2+FR3のヒト生殖系列ヌクレオチド配列と約85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である。
【0018】
一実施形態において、該マウスは、さらに、ヒトD6−19/J6
再構成、D6−7/J4
再構成、D4−4/J4
再構成、D6−6/J2
再構成、D3−16/J6
再構成、D6−6/J4
再構成、およびD1−7/J4
再構成によって形成されたFR4と少なくとも80%同一であるFR4を含むものである。具体的な実施形態では、該FR4は、前述のD/J
再構成によって形成されたFR4と約85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である。
【0019】
一実施形態において、該マウスは、アミノ酸配列において1個以下、2個以下、3個以下、4個以下または5個以下のアミノ酸が、V1−8、V1−18およびV1−69から選択されるヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントの生殖系列配列にコードされたFR1と異なるFR1をコードしているヌクレオチド配列を含むものである。具体的な一実施形態では、該FR1をコードしているヌクレオチド配列は、機能性CH1配列を欠いているIgG定常領域をコードしている配列に作動可能に連結された
再構成された配列である。
【0020】
一実施形態において、該マウスは、アミノ酸配列において1個以下、2個以下、3個以下、4個以下または5個以下のアミノ酸が、V1−8、V1−18およびV1−69から選択されるヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントの生殖系列配列にコードされたFR2と異なるFR2をコードしているヌクレオチド配列を含むものである。具体的な一実施形態では、該FR2をコードしているヌクレオチド配列は、機能性CH1配列を欠いているIgG定常領域をコードしている配列に作動可能に連結された
再構成された配列である。
【0021】
一実施形態において、該マウスは、アミノ酸配列において1個以下、2個以下、3個以下、4個以下、5個以下、6個以下、7個以下、8個以下、9個以下、10個以下または11個以下のアミノ酸が、V1−8、V1−18およびV1−69から選択されるヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントの生殖系列配列にコードされたFR3と異なるFR3をコードしているヌクレオチド配列を含むものである。具体的な一実施形態では、該FR3をコードしているヌクレオチド配列は、機能性CH1配列を欠いているIgG定常領域をコードしている配列に作動可能に連結された
再構成された配列である。
【0022】
一実施形態において、該マウスは、アミノ酸配列において1個以下、2個以下または3個以下のアミノ酸が、ヒトD6−19/J6、D6−7/J4、D4−4/J4、D6−6/J2、D3−16/J6、D6−6/J4、およびD1−7/J4の
再構成体にコードされたFR4のアミノ酸配列と異なるFR4をコードしているヌクレオチド配列を含むものである。具体的な一実施形態では、該FR4をコードしているヌクレオチド配列は、機能性CH1配列を欠いているIgG定常領域をコードしている配列に作動可能に連結された
再構成された配列である。
【0023】
一実施形態において、該マウスは、ヒト重鎖D領域遺伝子セグメント(hDH)に由来する重鎖CDR3をコードしているヌクレオチド配列を含むものである。一実施形態において、hDHは、D1−7、D3−16、D4−4、D6−6、D6−7およびD6−19から選択される。
【0024】
一実施形態において、該マウスは、ヒト重鎖接合遺伝子セグメント(JH)に由来する重鎖CDR3をコードしているヌクレオチド配列を含むものである。具体的な一実施形態では、JHはJ2、J4およびJ6から選択される。
【0025】
一実施形態において、該マウスは、ヒトDHとヒトJHの
再構成に由来するヌクレオチド配列にコードされた重鎖CDR3を含むものである。具体的な一実施形態では、該CDR3は、D1−7/J4、D3−16/J6、D4−4/J4、D6−6/J2、D6−6/J4、D6−7/J4、またはD6−19/J6
再構成に由来するものである。
【0026】
一実施形態において、該マウスは、内因性mVR遺伝子セグメントのhVR遺伝子セグメントでの置き換えを含むものである。具体的な一実施形態では、該mVR遺伝子セグメントのhVR遺伝子セグメントでの置き換えは、改変された重鎖定常領域と同じ対立遺伝子におけるものである。別の具体的な実施形態では、該mVR遺伝子セグメントのhVR遺伝子セグメントでの置き換えは、改変された重鎖定常領域と異なる対立遺伝子におけるものである。
【0027】
一実施形態において
、mVR遺伝子セグメントの90〜100%が、少なくとも1つのhVR遺伝子セグメントで置き換えられている。具体的な一実施形態では、内因性mVR遺伝子セグメントの全部または実質的に全部が、少なくとも1つのhVR遺伝子セグメントで置き換えられている。一実施形態において、該置き換えは、少なくとも18個、少なくとも39個、または少なくとも80個もしくは81個のhVR遺伝子セグメント
によるものである。一実施形態において、該置き換えは、少なくとも12個の機能性hVR遺伝子セグメント、少なくとも25個の機能性hVR遺伝子セグメント、または少なくとも43個の機能性hVR遺伝子セグメント
によるものである。
【0028】
一実施形態において、遺伝子改変マウスは、少なくとも1つの
再構成されていないhVR遺伝子セグメント、少なくとも1つの
再構成されていないヒトDセグメント、少なくとも1つの
再構成されていないヒトJセグメント、および少なくとも1つのヒト重鎖定常配列を含む導入遺伝子を含むものである。一実施形態において、内因性マウス重鎖可変領域およびκ軽鎖可変領域の遺伝子座は機能的
にサイレンシングされている。具体的な一実施形態では、該マウスは、トランススイッチ(trans−switching)能を有し、機能性CH1ドメインを欠いているマウスIgG配列
が隣接するヒト重鎖可変ドメインを含み、任意選択で、機能性CH1ドメインを欠いている該IgGのヒンジ領域を欠いているキメラヒト/マウス抗体
を生成
することができる。具体的な一実施形態では、該導入遺伝子は、さらに、CH1ドメインを欠いているIgG配列を含み、任意選択で、機能性CH1ドメインを有するIgMを含むものである。さらなる具体的な一実施形態では、I
gG配列はヒンジ領域を欠いている。
【0029】
一実施形態において、該マウスは第1の重鎖可変領域の対立遺伝子と第2の重鎖可変領域の対立遺伝子を含むものであり、第1対立遺伝子と第2対立遺伝子はどちらも同じマウス系統由来のものである。一実施形態では、第1対立遺伝子は第1のマウス系統に由来し、第2対立遺伝子は第2のマウス系統に由来する。一実施形態において、第1および第2対立遺伝子のうち一方の対立遺伝子は、mVRの少なくとも1つのhVRでの置き換えを含む。別の実施形態では、両方の対立遺伝子がmVRの少なくとも1つの(on)hVRでの置き換えを含む。
【0030】
一態様において、CH1ドメインを含むIgMが発現され、機能性CH1ドメインを欠いているIgGが発現されるか、または機能性CH1ドメインを欠いているとともに機能性ヒンジ領域も欠いているIgGが発現される遺伝子改変マウスを提供する。
【0031】
一実施形態において、IgGはIgG1である。
【0032】
一実施形態において、該マウスでは、改変IgG1ならびに野生型IgG3、IgG2aおよびIgG2bである4種類のIgGが発現される。別の実施形態では、該マウスでは、改変IgG1および野生型IgG3である2種類以下のIgGが発現される。具体的な一実施形態では、該マウスでは、野生型IgM、野生型IgD、野生型IgG3、改変IgG1、野生型IgG2a、野生型IgG2b、野生型IgA、および野生型IgEである重鎖アイソタイプが発現される。別の具体的な実施形態では、該マウスでは、野生型IgM、野生型IgD、野生型IgG3、改変IgG1、野生型IgA、および野生型IgEである重鎖アイソタイプが発現される。種々の(variosu)実施形態において、IgG1の改変は、CH1ドメインの欠失、および任意選択でヒンジ領域の欠失を含む。
【0033】
一実施形態において、該マウスは、129、C56BL/6、混合型129×C57BL/6から選択される系統に由来するものである。
【0034】
一態様において、本質的に二量体重鎖からなる重鎖抗体が発現されるマウスを提供し、ここで、該重鎖は、機能性CH1ドメインを欠いているか、または機能性CH1ドメインと機能性ヒンジ領域の両方を欠いており、また、該重鎖は、生殖系列可変領域遺伝子にコードされた哺乳動物の重鎖可変ドメインと同一でない配列を含む哺乳動物の重鎖可変ドメインを含むものであり、また、該重鎖は、ヒトまたはマウスのCH2ドメインとヒトまたはマウスのCH3ドメインを含むものであり、該マウスでは、野生型ヒトまたはマウスIgMが発現される。
【0035】
一実施形態において、該マウスは、機能性免疫グロブリン軽鎖の遺伝子
の遺伝子座を含むものである。
【0036】
一実施形態において、哺乳動物の重鎖可変ドメインは、ヒトまたはマウス重鎖可変ドメインである。
【0037】
一実施形態において、重鎖抗体は、本質的に、機能性CH1ドメインを欠いており、機能性ヒンジ領域を欠いている二量体重鎖からなり、ここで、該重鎖は、少なくとも1つの体細胞変異を含むヒト可変ドメインを含み、CH2ドメインおよびCH3ドメインを含む。具体的な一実施形態では、CH2ドメインおよびCH3ドメインは、独立してマウスドメインおよびヒトドメインから選択される。具体的な一実施形態では、CH2ドメインとCH3ドメインの両方がヒトのものであり;別の実施形態では、CH2ドメインとCH3
ドメインの両方がマウスのものである。
【0038】
一態様において、非ラクダ
類可変ドメインとCH1ドメインを欠いている重鎖定常領域とを含む重鎖を含む重鎖抗体を提供する。
【0039】
一実施形態において、重鎖抗体は、さらにヒンジ領域を欠いている。
【0040】
一実施形態において、重鎖抗体は、本質的にヒンジ領域、CH2ドメインおよびCH3ドメインからなる定常領域を含む。別の実施形態では、重鎖抗体は、本質的にCH2ドメインとCH3ドメインからなる定常領域を含む。
【0041】
一実施形態において、非ラクダ
類可変ドメインは、ヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントを含むマウスまたは遺伝子改変マウス由来のB細胞のIgMまたはIgGをコードしているヌクレオチド配列から得られる体細胞変異を有するヒトまたはマウス重鎖可変ドメインである。具体的な一実施形態では、該マウスは、ヒト化重鎖可変領域遺伝子セグメントを含むものである。別の実施形態では、該マウスは、内因性マウス重鎖可変領域遺伝子セグメント遺伝子座の
、少なくとも1つのヒト可変領域遺伝子セグメントでの置き換えを含むものである。別の実施形態では、該マウスは、内因性マウス重鎖の遺伝子座の
、少なくとも1つのヒト可変遺伝子セグメント、少なくとも1つのヒトD遺伝子セグメント、および少なくとも1つのヒトJ遺伝子セグメントでの置き換えを含むものである。具体的な一実施形態では、内因性マウス免疫グロブリン可変領域遺伝子座は、全部または実質的に全部が、複数のヒトV、DおよびJ遺伝子セグメントを含むヒト免疫グロブリン可変領域遺伝子座で置き換えられている。
【0042】
一実施形態において、非ラクダ
類可変ドメインはヒトまたはマウス可変ドメインである。別の実施形態では、非ラクダ
類可変ドメインは、1つ以上のラクダ化改変を含むヒトまたはマウス可変ドメインである。具体的な一実施形態では、ラクダ化改変は、L11S、V37F、G44E、L45C、L45R、およびW47G(カバトによる番号付け)から選択される。具体的な一実施形態では、ラクダ化改変はV37F、G44E、およびL45Cから選択される。具体的な一実施形態では、重鎖可変ドメインは、2つのシステインを含む相補性決定領域3(CDR3)を含むものである。
【0043】
一実施形態において、重鎖抗体は、第1の重鎖可変ドメインを含む第1の重鎖と、第2の重鎖可変ドメインを含む第2の重鎖の二量体で構成されており、第1および第2の重鎖は各々、CH1ドメインを欠いている(またはCH1ドメインとヒンジ領域を欠いている)。一実施形態において、該二量体の第1の重鎖のヒト可変ドメインは第1のエピトープに結合し、該二量体の第2の重鎖のヒト可変ドメインは第2のエピトープに結合し、第1および第2のエピトープは同一でない。具体的な一実施形態では、第1および第2の重鎖の重鎖可変ドメインは、本明細書に記載のヒト重鎖可変ドメインおよび/またはヒト重鎖FR領域を含む。
【0044】
一態様において、遺伝子改変された非ヒト細胞を提供し、ここで、該遺伝子改変はIgG CH1ドメインの欠失を含み、該細胞は機能性IgMを発現する。具体的な一実施形態では、該細胞は、CH1ドメインをコードしている配列を含むIgM遺伝子を含む。
【0045】
一実施形態において、該細胞は、非ヒトES細胞、多能性細胞および全能細胞から選択される。具体的な一実施形態では、非ヒトES細胞は、マウスES細胞およびラットES細胞から選択される。
【0046】
一態様において、遺伝子改変された非ヒト胚を提供し、ここで、該遺伝子改変は本明細
書に記載の改変を含む。一実施形態では、該遺伝子改変はIgG CH1ドメインの欠失を含み、該非ヒト胚は機能性IgMを発現する。具体的な一実施形態では、該非ヒト胚は、CH1ドメインを含むIgM遺伝子を含む。
【0047】
一実施形態において、非ヒト胚はマウス胚またはラット胚である。
【0048】
一態様において、ドナー細胞を含む非ヒト胚を提供し、ここで、該ドナー細胞は遺伝子改変されており、該遺伝子改変は本明細書に記載の改変である。一実施形態では、該遺伝子改変はIgG CH1ドメインの欠失を含み、該細胞は、CH1ドメインを含むIgM遺伝子を含む。
【0049】
一実施形態において、非ヒト胚はマウス胚またはラット胚であり、ドナー細胞は、それぞれ、マウスES細胞またはラットES細胞である。
【0050】
一態様において、(a)5’側の第1の配列に相同であり、IgG CH1領域の開始部に直接隣接しているマウス相同性アーム;(b)マーカーまたは薬物選択カセット;および(c)3’側の第2の配列に相同であり、IgG CH1領域の終結部に直接隣接している相同性アーム、あるいは3’側の第2の配列に相同であり、IgGヒンジ領域の終結部に直接隣接している相同性アームを含むDNA構築物を提供する。
【0051】
一態様において、(a)IgGにおいて機能性CH1ドメインを欠いているか、またはIgGにおいて機能性CH1ドメインを欠いており、機能性ヒンジ領域を欠いている本明細書に記載の非ヒト動物を免疫化すること、ここで、該マウスでは、機能性CH1ドメインを含むIgMが発現される;(b)該非ヒト動物で抗体が作製されるのに充分な条件下で該非ヒト動物を維持すること;(c)機能性CH1ドメインを欠いているか、または機能性ヒンジ領域を欠いている
、該マウスによって
作製される抗体を同定すること;および(d)該マウスから該抗体、該抗体が作製される細胞、または該抗体の配列をコードしているヌクレオチド配列を単離することを含む、CH1ドメインを欠いている抗体の作製方法を提供する。
【0052】
一実施形態において、該非ヒト動物は機能性免疫グロブリン軽鎖の遺伝子
の遺伝子座を含む。
【0053】
一態様において、重鎖抗体
を作製
する遺伝子改変マウスを対象抗原で免疫化すること、該マウスに免疫応答を生じさせること、該マウスのB細胞においてコードされた該マウスのマウスVH領域を同定すること、ここで、該B細胞は該対象抗原に特異的に結合する、および該VH領域をヒト化することを含む、マウス重鎖抗体のヒト化方法を提供する。
【0054】
一実施形態において、重鎖抗体
を作製
する遺伝子改変マウスは本明細書に記載のマウスである。一実施形態において、該マウスは、インタクトなIgM遺伝子を含み、CH1ドメインを欠いているか、またはCH1ドメインを欠いており、ヒンジドメインを欠いているIgG遺伝子を含む重鎖定常遺伝子座に作動可能に連結された少なくとも1つのmVR遺伝子セグメントを含むものである。一実施形態において、IgG遺伝子はIgG1遺伝子である。一実施形態において、IgG遺伝子は、IgG1、IgG2A、IgG2B、IgG3およびその組合せから選択される。
【0055】
一実施形態において、該方法は、さらに、ヒト化VH領域をコードしているヌクレオチド配列を、ヒト免疫グロブリン定常領域のヌクレオチド配列上にクローニングすることを含む。
【0056】
一実施形態において、該マウスmVR遺伝子セグメントは、VH1およびVH14から選択されるマウスVH遺伝子ファミリーに由来するものであり、ヒト化は、VH1またはVH14のマウスフレームワークの
、ヒトVH1遺伝子由来フレームワークでの置き換えを含む。一実施形態において、ヒトVH1遺伝子は、1−2、1−3、1−8、1−17、1−18、1−24、1−45、1−46、1−58、および1−69から選択される。具体的な実施形態では、該mVR遺伝子が1−58遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−18遺伝子である;該mVR遺伝子が1−26遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−2遺伝子である;該mVR遺伝子が1−50遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−46遺伝子である;該mVR遺伝子が1−17遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−2遺伝子である;該mVR遺伝子が1−42遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−2遺伝子である;該mVRが14−1遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−2遺伝子である;または該mVRが14−2遺伝子であり、該ヒト遺伝子が1−2遺伝子である。
【0057】
一実施形態において、該mVR遺伝子セグメントは、VH4、VH5、VH6、VH7、VH10、VH11およびVH13遺伝子から選択されるマウスVH遺伝子に由来するものであり、ヒト化は、マウスフレームワークの
、ヒトVH3遺伝子由来フレームワークでの置き換えを含む。一実施形態において、ヒトVH3遺伝子は、3−7、3−9、3−11、3−13、3−15、3−16、3−20、3−21、3−23、3−30、3−33、3−35、3−38、3−43、3−48、3−49、3−53、3−64、3−66、3−72、3−73および3−74から選択される。具体的な一実施形態では、該mVR遺伝子が7−1遺伝子であり、該ヒト遺伝子が3−72遺伝子である;該mVR遺伝子が3−6遺伝子であり、該ヒト遺伝子が4−59遺伝子である;該mVR遺伝子が5−6遺伝子であり、該ヒト遺伝子が3−21遺伝子である。
【0058】
一実施形態において、該mVR遺伝子セグメントは、VH3およびVH12から選択されるマウスVH遺伝子ファミリーに由来するものであり、ヒト化は、マウスフレームワークの
、ヒトVH4遺伝子由来フレームワークでの置き換えを含む。一実施形態において、ヒトVH4遺伝子は、4−4、4−28、4−31、4−34、4−39、4−59および4−61から選択される。
【0059】
一実施形態において、該mVR遺伝子セグメントはマウスVH4遺伝子ファミリーに由来するものであり、ヒト化は、マウスVH4フレームワークの
、ヒトVH6遺伝子由来フレームワークでの置き換えを含む。一実施形態において、ヒトVH6遺伝子は6−1である。
【0060】
一実施形態において、該mVR遺伝子セグメントはマウスVH9遺伝子ファミリーに由来するものであり、ヒト化は、マウスVH9フレームワークの
、ヒトVH7ファミリーのヒトVH遺伝子由来フレームワークでの置き換えを含む。一実施形態において、ヒトVH遺伝子は7−4−1および7−81から選択される。
【0061】
一実施形態において、ヒト化は、さらに、マウスCDR内に、該マウスCDRがより密接にヒトCDRに対応するように1つ以上の
保存的もしくは非
保存的置換、1つ以上の欠失および/または1つ以上の挿入を行なうことを含む。
【0062】
一実施形態において、ヒト化は、さらに、ヒトフレームワーク内に、該ヒトフレームワークがより密接にマウスフレームワークに対応するように、1つ以上の
保存的もしくは非
保存的置換、1つ以上の欠失および/または1つ以上の挿入行なうことを含む。
【0063】
一態様において、機能性免疫グロブリン軽鎖遺伝子を含む遺伝子改変マウスを提供し、ここで、該マウスでは、軽鎖を欠いており、CH1領域を欠いているか、またはCH1領
域とヒンジ領域を欠いている重鎖抗体が発現される。
【0064】
一実施形態において、該マウスは、CH1領域をコードしている配列を欠いているか、またはヒン
ジとCH1領域をコードしている配列を欠いている免疫グロブリン遺伝子を含むものである。一実施形態において、該配列を欠いている免疫グロブリン遺伝子は1つ以上の重鎖定常遺伝子である。具体的な一実施形態では、該配列を欠いている免疫グロブリン遺伝子は、IgG1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3遺伝子から選択される。具体的な一実施形態では、該マウスは、CH1領域、および/またはヒンジ領域、および/またはCH1領域とヒンジ領域を有するIgM遺伝子を含むものである。
【0065】
一実施形態において、該抗体は抗原に応答して発現され、該抗体は該抗原に特異的に結合する。
【0066】
一実施形態において、該抗体はマウスVHドメインを含む。具体的な一実施形態では、該マウスVHドメインは、1−26、1−42、1−50、1−58、1−72、3−6、5−6、7−1、14−1および14−2から選択されるマウスVH遺伝子セグメントを含む。
【0067】
一実施形態において、該抗体はヒトVHドメインを含む。具体的な一実施形態では、ヒトVHドメインは、1−2、1−18、1−46、3−21、3−72および4−59から選択されるヒトVH遺伝子セグメントに由来する配列を含む。
【0068】
一態様において、本質的に、各々CH1ドメインを欠いている2つのIgG1重鎖からなる結合タンパク質
を発現
する遺伝子改変マウスを提供し、ここで、該マウスではCH1領域を含むIgMが発現され、該マウスはそのゲノムから、IgG1のCH1ドメインをコードしているヌクレオチド配列を含むmRNAを発現できない。
【0069】
一実施形態において、各々CH1ドメインを欠いている免疫グロブリン重鎖は、本質的に、N末端からC末端に向かって、ヒトまたはマウス重鎖免疫グロブリン可変領域、任意選択でヒンジ領域、マウスCH2領域、およびマウスCH3領域からなる。具体的な一実施形態では、該重鎖免疫グロブリン可変領域はヒト可変領域であり、ヒンジ領域が存在しており、該マウスは機能性免疫グロブリン軽鎖の遺伝子
の遺伝子座を含む。
【0070】
一態様において、軽鎖を欠いており、CH1領域を完全に、または一部欠いている重鎖抗体
を発現
するマウスを提供し、ここで、該マウスでは、B細胞上にB細胞受容体が発現され、
その表面上の該B細胞受容体
は、免疫グロブリンヒンジ領域に直接融合された、またはCH2領域に直接融合された免疫グロブリン重鎖可変ドメインを含む結合分子をディスプレイする。該結合分子はCH1領域を欠いている。一実施形態において、該結合分子はIgG1のCH2およびCH3領域を含む。
【0071】
一態様において、マウスを対象抗原で免疫化すること(ここで、該マウスは、CH1領域をコードしている配列を欠いているIgG遺伝子を含むものであり、該マウスはインタクトなIgM定常領域遺伝子を含む)、該マウスに該対象抗原に対する免疫応答を生じさせること、および該マウスから、該対象抗原を特異的に認識する細胞またはタンパク質を単離すること(ここで、該細胞またはタンパク質は、CH1ドメインを欠いており、
同系の軽鎖を欠いており、該対象抗原に特異的に結合する重鎖抗体を含む)を含む、重鎖抗体の作製方法を提供する。
【0072】
一実施形態において、該マウスは、機能性軽鎖遺伝子を含むものである。一実施形態において、該マウスは、λ、κおよびその組合せから選択される機能性軽鎖遺伝子を含むも
のである。
【0073】
一実施形態において、該マウスは、マウス重鎖V、D、J遺伝子セグメントの全部または実質的に全部の
、1つ以上のヒトV、D、J遺伝子セグメントでの置き換えを含むものである。
【0074】
一実施形態において、CH1をコードしている配列を欠いているIgG遺伝子は、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3およびその組合せから選択される。
【0075】
一実施形態において、CH1配列を欠いているIgG遺伝子はIgG1であり、該マウスは、IgG2a、IgG2b、IgG3、またはその組合せをコードしている遺伝子を欠いている。一実施形態では、CH1配列を欠いているIgG遺伝子はIgG2aであり、該マウスは、IgG1、IgG2b、IgG3、またはその組合せをコードしている遺伝子を欠いている。一実施形態では、CH1配列を欠いているIgG遺伝子はIgG2bであり、該マウスは、IgG1、IgG2a、IgG3、またはその組合せをコードしている遺伝子を欠いている。一実施形態では、CH1配列を欠いているIgG遺伝子はIgG3であり、該マウスは、IgG1、IgG2a、IgG2b、またはその組合せをコードしている遺伝子を欠いている。
【0076】
一実施形態において、該マウスは、表面上にB細胞受容体を有するB細胞を含むものであり、該B細胞受容体は、対象抗原に結合する
再構成重鎖VDJを含み、また、該B細胞受容体は、CH1領域を含むIgMを含み、該IgMは軽鎖を含む。一実施形態において、該軽鎖はVJが
再構成されている。具体的な一実施形態では、該軽鎖は、対象抗原に結合する
再構成重鎖VDJと
同系のκ軽鎖またはλ軽鎖である。
【0077】
一態様において、本発明によるマウスにおいて作製されるマウス重鎖抗体、ヒト重鎖抗体、またはキメラヒト/マウス重鎖抗体を提供する。
【0078】
一態様において、本発明によるマウスにおいて作製される重鎖可変領域ヌクレオチド配列またはその断片を用いて作製されるマウス重鎖抗体、ヒト重鎖抗体、キメラヒト/マウス重鎖抗体、またはヒト化重鎖抗体を提供する。
【0079】
他の実施形態を記載するが、当業者には、以下の詳細説明を検討すると自明となろう。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
生殖系列遺伝子改変を含むマウスであって、該生殖系列遺伝子改変は、IgGのCH1をコードしているヌクレオチド配列の欠失を含み、該マウスは、
CH1ドメインを含むIgMを発現し、
CH1ドメインおよび軽鎖を欠いているIgG抗体を血清中で発現し、かつ
CH1ドメインをコードしている配列を含むIgG mRNAを発現できない、
マウス。
(項目2)
前記CH1をコードしている前記ヌクレオチド配列の前記欠失が、IgG1遺伝子内に存在している、項目1に記載のマウス。
(項目3)
機能性免疫グロブリン軽鎖遺伝子の遺伝子座を含む、項目1に記載のマウス。
(項目4)
軽鎖を欠いている前記IgG抗体が、ヒト可変ドメインと、CH1ドメインを欠いているマウス定常ドメインとを含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目5)
軽鎖を欠いている前記IgG抗体が、マウス可変ドメインと、CH1ドメインを欠いているマウス定常ドメインとを含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目6)
IgG2a遺伝子の欠失を含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目7)
IgG2b遺伝子の欠失を含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目8)
IgG2a遺伝子の欠失およびIgG2b遺伝子の欠失を含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目9)
IgG2a遺伝子の欠失およびIgG2b遺伝子の欠失を含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目10)
1つ以上の内因性マウス重鎖可変領域遺伝子セグメントの1つ以上のヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントでの置き換えを含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目11)
前記1つ以上のヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントがヒトVH1ファミリー遺伝子セグメントである、項目10に記載の遺伝子改変マウス。
(項目12)
前記VH1ファミリー遺伝子セグメントが、ヒトVH遺伝子セグメント1−8、1−18、および1−69のFR1、FR2およびFR3遺伝子セグメントと少なくとも90%同一であるFR1、FR2およびFR3領域を含む、項目11に記載の遺伝子改変マウス。
(項目13)
さらに、ヒトD遺伝子セグメントおよびヒトJ遺伝子セグメントを含む、項目11に記載の遺伝子改変マウス。
(項目14)
項目11に記載の遺伝子改変マウスであって、該マウスが、FR4をコードしている
再構成免疫グロブリン遺伝子を含み、該FR4が、ヒトD1−7/J4、D3−16/J6、D4−4/J4、D6−6/J4、D6−6/J2、D6−7/J4、またはD6−19/J6によってコードされたFR4と少なくとも90%同一である、遺伝子改変マウス。
(項目15)
1つ以上の内因性マウス重鎖可変領域遺伝子セグメントの1つ以上のラクダ化ヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントでの置き換えを含む、項目1に記載の遺伝子改変マウス。
(項目16)
マウスにおいて体細胞変異重鎖抗体を作製するための方法であって、該方法は、
a.マウスを抗原で免疫化する工程であって、ここで、該マウスは、
再構成されていないヒトまたはマウス重鎖免疫グロブリンの可変領域遺伝子セグメントを含み、機能性IgG CH1ドメインをコードする少なくとも1つの対立遺伝子のヌクレオチド配列を欠いており、かつCH1ドメインを含むIgMを発現する、工程;
b.該マウスを、該抗原に対する免疫応答が起こるのに充分な条件下で維持する工程;および
c.該マウスから体細胞変異重鎖抗体を単離する工程であって、ここで、該体細胞変異重鎖抗体は、該ヒトまたはマウス重鎖免疫グロブリンの可変領域遺伝子セグメントに由来する可変ドメインを含み、かつ該抗原に特異的に結合する、工程
を含む、方法。
(項目17)
V、DおよびJ遺伝子セグメントの全部または実質的に全部の1つ以上のヒトV、ヒトDおよびヒトJ遺伝子セグメントでの置き換えを含む遺伝子改変マウスであって、該1つ
以上のヒトV、DおよびJ遺伝子セグメントは、内因性マウス遺伝子座でマウス重鎖定常領域遺伝子の遺伝子座に作動可能に連結されており、該マウス重鎖定常領域遺伝子の遺伝子座は、完全長IgM遺伝子、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3およびその組合せから選択されるIgG遺伝子内のCH1ドメインをコードしているヌクレオチド配列内に欠失を含むIgG遺伝子を含み、該マウスは、CH1領域を有するIgMを含むB細胞受容体を発現し、該IgMは、
同系のλまたはκ軽鎖と会合している重鎖を含む、遺伝子改変マウス。
(項目18)
前記1つ以上のヒトV、DおよびJ遺伝子セグメントが、VH1、VH3、VH4およびその組合せから選択される可変領域ファミリー由来のヒト遺伝子セグメントを含む、項目17に記載の遺伝子改変マウス。
(項目19)
前記1つ以上のヒト遺伝子セグメントが、1−2、1−8、1−18、1−46、1−69、3−21、3−72、4−59およびその組合せから選択される、項目18に記載の遺伝子改変マウス。
(項目20)
前記1つ以上のヒトV、DおよびJ遺伝子セグメントが、D1−7、D3−16、D4−4、D6−6、D6−7、D6−19、J2、J3、J4およびその組合せを含む、項目18に記載の遺伝子改変マウス。