特許第5909471号(P5909471)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5909471生体認証または確認する方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5909471
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】生体認証または確認する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/117 20160101AFI20160412BHJP
   G06T 7/00 20060101ALI20160412BHJP
   A61B 3/113 20060101ALN20160412BHJP
【FI】
   A61B5/10 320Z
   G06T7/00 510D
   !A61B3/10 B
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-189758(P2013-189758)
(22)【出願日】2013年9月12日
(62)【分割の表示】特願2008-524451(P2008-524451)の分割
【原出願日】2006年8月4日
(65)【公開番号】特開2014-28280(P2014-28280A)
(43)【公開日】2014年2月13日
【審査請求日】2013年10月11日
(31)【優先権主張番号】102005037675.4
(32)【優先日】2005年8月5日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508036260
【氏名又は名称】ハイデルベルク・エンジニアリング・ゲー・エム・ベー・ハー
(74)【代理人】
【識別番号】100103920
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 勝真
(74)【代理人】
【識別番号】100140523
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 千尋
(72)【発明者】
【氏名】テイルマン・オツトー
(72)【発明者】
【氏名】フランク・ミユーラー
【審査官】 九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−033080(JP,A)
【文献】 国際公開第2002/007068(WO,A1)
【文献】 米国特許第05359669(US,A)
【文献】 特表2003−533801(JP,A)
【文献】 特開2001−195594(JP,A)
【文献】 国際公開第2000/043960(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0129286(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/117
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体特徴が生体測定システムの画像形成装置によって検出され、
検出された画像データによって、知られているデータセットおよび/またはオリジナル画像との比較を用いて、認証または確認が実行される、人物を生体認証または確認する方法であって、
眼の網膜が、生体特徴を検出する生体測定対象物として提供され、
特定のパターンが網膜に投影され、
眼球運動および/または眼球の焦点合わせが投影された特定のパターンに対して検出および検査され
予め指定可能な眼球の運動および/または眼球の焦点合わせに応じて、網膜の予め指定された領域が、検出および/または走査され、格納されたデータセットおよび/またはオリジナル画像の対応および/または選択領域と比較されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記検出中に、認証または確認に関する情報が、予め指定可能な眼球運動および/または眼球の焦点合わせによって検出および/または提供されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
眼球の運動または位置に対応して、格納されたデータセットおよび/またはオリジナル画像から選択された領域が、眼の検出画像と比較されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
最初に、眼の検出画像が、格納されたデータセットおよび/またはオリジナル画像と比較され、一致すると、次に、焦点合わせおよび/または眼球の位置および/または眼球運動が投影された特定のパターンに対して検出および検査されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
網膜を用いた生体検出中に、網膜を介して人物と生体測定システムとの間で、情報が交換されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも画像検出中に、光刺激および/または光信号が網膜に投影されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
検査によって、眼球が、予め指定された運動および/または焦点合わせに従っているまたは従ってきたかどうか、並びに/または、検出された画像、および/または眼球運動および/または眼球の焦点合わせのデータに、格納されたデータセットおよび/またはオリジナル画像と比較してシフトがあったかどうかを判断することを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
生体特徴を検出するための画像形成装置と、検出された画像データによって、知られているデータセットと比較することによって、認証または確認を実行できるコンピュータユニットとを含む、人物の生体認証または確認用の生体測定システムであって、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行する実施形態によって特徴付けられる、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の前文で定義された形態に基づいて人の生体認証または確認を実施する方法に関する。本発明はさらに、上記の方法を実行するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
生体比較は、人物の認証および確認の両方に用いることできることが知られている。認証のために用いられる場合、認証は事前知識なく発生し(1:n比較)、適切な方法および/またはシステムを用いて生体検出された人物の特徴が、身元を認証する目的で、先に検出された複数の人物のデータセットと比較される。このために、人物に対するデータセットが、生体測定システムに特に集中して格納されている。確認の場合には、選択が検査され(1:1比較)、生体検出された人物の特徴が先に検出された人物の特徴と比較され、一致があるかどうかを決定する。比較されるデータセットは、生体測定システムに集中的に格納するか、または、例えばチップカードなどの媒体にデータセットを格納し、確認される人物が、上記の媒体をシステムに提供するという選択肢もある。認証および確認の両方の場合、生体特徴が、検出された画像データからコンピュータによって算出される。生体測定方法の基本的な問題は、指先、顔または虹彩などの生体測定の対象物の画像が、対象物の複製またはコピーと区別できないことがあり、従って、生体測定システムはだまされる可能性があり、認証または確認の確実性を保証できないことである。このように、例えば指紋、顔、虹彩または音声などの現在の生体測定方法では、生体測定の対象物は「自由に」アクセス可能である。指紋はいたるところに残るので、指紋システムはコピーを用いてだまされやすい。虹彩スキャナシステムもまた、例えば、特別に用意されたおよび/または作られたコンタクトレンズを用いて、または正確な比率を有する虹彩の写真を単に用いて、比較的容易にだまされる可能性がある。認証される生体測定対象物の適切なコピーを作ることは比較的簡単である。このような生体測定システムでは、一般に、認証または確認のために提示された対象物がオリジナルの身体部分であるかどうか、またはその複製にすぎないかどうかを決定できないことが大きな問題である。さらに、例えば熱や容量などの任意の利用可能な生体検出物は、比較的簡単な技術手段を用いてだますことができる。パターン検出アルゴリズムを用いた認証用生体測定方法および/またはシステムの品質は、通常、2つのパラメータ、詳細には、本人拒否率(FRR)と他人受入率(FAR)を用いて示される。FRRは、システムによって誤って拒否される人物または個人のパーセンテージであり、この場合、比較される2つのデータセットの生体特徴は同一人物から得ているが、システムが一致と見なさない。理想的には、この数字は0%である。FARは、システムによって誤って確認される人物のパーセンテージであり、この場合、比較される2つのデータセットの生体特徴は同一人物から得たものではないが、それにもかかわらずシステムによって一致と判断される。この数字もまた、理想的には、0%である。
【0003】
出願人であるHeidelberg Engineering GmbHによる欧州特許第0498280B1号から、対象物を光線ビームで2つのほぼ直交方向に走査する装置が知られている。これは、診断用レーザ走査システムであり、このシステムによって、種々の波長で網膜の連続コピーを生成できる。この装置は、それぞれミラーを有した第1スキャナと第2スキャナとを含み、ミラーの回転軸は、互いに直交する平面で運動する。第1スキャナのミラーは、その回転軸から予め指定された距離に置かれている。第2スキャナのミラーの中心点は、回転軸と第1スキャナのミラーとの間で上記距離の中心に配置され、光線ビームが第1スキャナのミラーから第2スキャナのミラーに直接走っている。追加の光学系が上記ミラーの間のビーム光路内にある。網膜スキャナとも呼ばれるこのレーザ走査システムによって、種々の波長で連続して、詳細には投薬して瞳孔を散瞳または拡張させずに、網膜を走査することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第0498280号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のことから、本発明の基本的な目的は、攻撃に対する抵抗能力が、簡単な方法でかつ確実に機能して大幅に改善されるような方法およびシステムを実現することである。例えば、認証のために提供された対象物の複製を提示するなどの操作が確実に認識されるべきであり、さらに取り扱いおよび/または機能が簡略にされるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本目的は、特許請求項1で定義された形態に基づく方法によって達成される。システムに関しては、本目的は、システムに焦点を当てた従属請求項に基づいて達成される。
【0007】
本発明の方法およびその方法を実行するために提案されたシステムもまた、大幅に改善された、攻撃に対する抵抗能力および/または最適化された人物認証および/または確認によって特徴付けられる。他の生体測定対象物とは異なり、本発明によれば、網膜が生体測定対象物として選択され、生体検出の間、複雑な情報が生体測定対象物と生体測定システムとの間で網膜を介して交換される。眼球運動が検出され、検査される。従って、無意識および自発的な眼球運動、詳細にはパターンによって予め指定された自発的な運動が検出され、検査される。さらに、眼球運動を用いて、適切に格納および/または提供された知られているデータセットおよび/またはオリジナル画像と関連付けられた情報に対応する情報(例えば、PIN(個人識別番号))を入力に使用することができる。これに関しては、この通信は、外部の観察者がどのような情報が交換されているかを判断することができないという点において、スヌーピングから保護されている。基本的な考えは、人間の網膜はアクセスが難しく、画像形成システムおよび/または眼科用装置、詳細には眼底カメラまたはレーザ走査システムを用いてのみ複製することができることである。認証および/または確認プロセス中、認証される対象物または検査される人物は、網膜によって画像情報を検出し、さらに、予め指定可能な眼球運動および/または眼球の焦点合わせを用いてシステムに情報を同時に送信する。通信は秘密とされ、例えば外部の観察者は、どのような情報が人物とシステムとの間で交換されているかを判断することができない。従って、画像検出中に、光刺激を網膜に投影することができる。システムは、詳細には生体測定網膜レーザスキャナによって、詳細にはリアルタイムで、眼球運動および/または眼球の焦点合わせを検出する。詳細には、測定されている人物がその人物の眼の焦点を合わせている位置が、情報として生体測定システムに送信される。詳細には、位置を固定したターゲットの投影を、網膜への光刺激の投影に用いることができる。この場合、複数の位置を固定した内部LEDターゲットのうちの1つが、短い時間間隔、好ましくはそれぞれ1秒程度の間隔で、ランダムに選択され、網膜に投影される。眼底が、格納された生体特徴と一致し、さらに、眼球運動が、予め指定された期間(例えば2〜3秒)で、重畳したLEDを追跡する場合、人物が認証されている。さらに、任意の所望のパターンを投影することができ、画像記録に用いられるレーザに加えて、第2レーザが、好ましくは、画像同期出力ユニットまたは表示装置またはモニタによって変調されるか、もしくはターゲットが重ね合わされる。有利には、第2レーザの波長は、詳細には検出器の上流にあるフィルタを用いて除去され、その結果、重畳パターンは網膜の記録画像上に現れない。あるいは、可視レーザを用いて画像を記録でき、およびレーザを変調して、重ね合わせが、詳細には画像記録と交互に生じるか、または逆重ね合わせを生成できる。本発明によれば、眼が予め指定された眼球運動および/または眼球の焦点合わせに従っているか、または従ってきたかどうか、ならびに/または、詳細には格納されたオリジナル画像(複数可)との画像比較を用いて、画像シフトが、予め指定された眼球運動および/または眼球の焦点合わせに対応して決定できるかどうかを決定する検査がある。眼が、ある予め指定された方向、例えば、上および右に、詳細には、オリジナル画像または眼の検出画像が位置する位置から始まる特定の間隔で動く場合は、眼も整合して動いているか、および/または予め指定された位置で焦点が合っているかどうか、並びに/または、検出画像が、上記の方向および間隔に対応してシフトしたかどうかを決定するための検査を実施する。
【0008】
さらに、人物並びに/または、測定および/または認証される人物の眼によって自発的および/または予め指定可能な焦点合わせに加え、またはそれに代わって、生体検出を容易にし、または生体検出をさらに向上させるために、瞬間的運動またはドリフトなどの追加の無意識および/または回避不可能な運動パターンに対して、パラメータを定義することができる。本発明の方法および/またはシステムによって、有利にはおよび極めて確実に、認証のために提示された対象物がオリジナルの身体部分、詳細には眼であるかどうか、または単にその複製かどうかを決定することができる。この理由は、このような複製は、「見えている」網膜ではなく、従って、生体測定された対象物との必要な通信を生じない(または極めて技術的複雑性のみを生じ得る)からである。重畳可能なパターンについては、例えば、連続的に動くターゲットを重ね合わせることができ、眼球運動はターゲットの動きを追跡しなければならない。さらに、「警報」および/または「無音警報」などの予め指定された領域を追加で重ね合わせることができ、この機能として、例えば、サイレンまたはサイレントアラーム、詳細には電話警報を起動することができる。さらに、詳細には、数字または文字列をキーパッドによって重ね合わせることができ、この場合、外部の人間がコードまたはパスワードを見出すことができない状態で、数字および/または文字および/または他の記号に一時的に焦点を合わせることによって、PINコードまたはパスワードを入力することができる。
【0009】
本発明によれば、画像形成装置を用いて生体測定の対象物として網膜の生体特徴を検出することが提案され、この装置では、検出中並びに/または認証および/または確認プロセス中に、網膜に関する画像情報がシステムから検出され、好ましくは、眼球運動および/または眼球の焦点合わせに関する情報が同時にシステムに送信される。予め指定された眼球運動並びに/または眼球の位置および/または眼球の焦点合わせによって、好ましくは、網膜の予め指定された領域が検出および/または走査され、画像比較が、詳細には、対応して格納されたオリジナル画像または領域またはそこから生じるデータセットを用いて実行される。
【0010】
本発明のさらなる発展形態および特定の実施形態は、従属請求項および1つの例示的な実施形態についての以下の説明において提供される。
【0011】
本発明は図面に示された例示的な実施形態を用いて以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】回路図である。
図2】フローチャートである。
図3】重畳可能なパターンを重ね合わせるための数字キーパッドである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1によれば、眼4の生体特徴を検出するための光学ユニット2が設けられている。光学ユニットの下流には、検出ユニット6があり、検出ユニット6によって、検出後の画像データが提供され、詳細にはCPU/MCUを収容したコンピュータ8に電気信号として供給される。さらに、コンピュータ8から得られたデータに対応して光学ユニット2を制御する投影ユニット10が設けられている。光学ユニット2は、詳細にはゼロD上に固定焦点を有するレンズを収容し、これにより、光学ユニットを眼鏡またはコンタクトレンズと共に用いることができる。
【0014】
さらに、光学ユニット2は、詳細には、予め指定された固定画像角度でXおよびYスキャナを有する光学的ブロックなどの画像形成システムを含む。画像角度は、約20°以上、可能であれば、有利には30°で予め指定されていることが好ましい。さらに、光学ユニット2は、先に説明された、攻撃に対する抵抗能力のための手段を、詳細には、ターゲットLEDの形態で含む。また、有利には、検査される人物の頭がシステムまたは装置に近付くとシステムまたは装置が作動する赤外線近接センサが設けられている。必要に応じて、欧州特許第0498280B1号に関して先に引用したような光学的ブロックがさらに用いられてもよい。詳細には、IRレーザダイオードを光源に用いることができるが、必要に応じて、LEDによって照射することもできる。さらに、例えば、緑または赤色レーザダイオードなどの所望の光源を含むことにより、攻撃に対する抵抗能力を実現するためにパターンを重ね合わせることができる。
【0015】
コンピュータ8またはシステム用の電子ユニット全体は、スキャナおよびレーザを制御するためのコントローラボードを含む。さらに、電子ユニットは、比較データセットを、詳細にはフラッシュドライブに格納するために、人物との通信のためにパターンを重ね合わせるために、眼球運動を評価するために、および、生体評価または認証および/または確認のために、画像検出(ADC)用の構成部品を含む。特定の1つの実施形態では、例えばロックシステムまたは金庫室(vault)では、サービスコンピュータを用いてシステムをロック解除するために、コンピュータユニット8または電子ユニットは、別個の緊急ロック解除電子ユニット、マイクロコントローラ(詳細には8ビットのマイクロコントローラ)、内部および/または外部電源、および標準インタフェース(詳細にはRS232コネクタ)を効果的に含む。これにより、マイクロコントローラは、ランダムデータキー(例えば、1024バイト)が生成され、サービスコンピュータに送信されるように実現できる。データキーは、サービスコンピュータがデータキーから、有利な方法でおよび秘密アルゴリズムに従って、例えば1024バイトの許可コードを生成し、それをマイクロコントローラに送信するために提供されている。マイクロコントローラは、許可コードを認証し、必要に応じてシステムを解放する。上記マイクロコントローラは、詳細には、例えば、火事の場合に完全に損失することを避けるために、電子ユニットの他の構成部品またはコンピュータユニット8とは別個に、詳細には別個のハウジング内に効果的に配置されている。コンピュータユニット8は、有利には、アプリケーションソフトウェアが簡単な方法で、詳細にはフラッシュドライブからロードできるように実現されている。好ましくは、画像処理、さらにパターン検出が、ソフトウェアによってリアルタイムで発生する。
【0016】
図2によるフローチャートは、必須の方法ステップを機能ブロックとして示している。ブロック12によれば、人物が画像形成システムをのぞき込み、ブロック14では、特定および/または予め指定可能なパターンが、本発明では、眼の網膜に投影される。ブロック16で示されているとおり、網膜の画像は、知られている方法でシステムによって、詳細には、網膜スキャナによって検出される。ブロック18によれば、画像は、本発明では、格納および/または提供されたオリジナル画像と比較される。画像を認証できない場合は、線20に従って、ブロック14から始まる方法が繰り返される。一方、網膜の画像が認証される場合は、ブロック22によって、焦点、すなわち眼球の位置が、本発明では、投影パターンに対して決定される。あるいは、ブロック22によれば、これは、外部および/または重畳可能なパターンによって、例えば、キーパッドの画像の形態で決定できる。さらに、本発明の構成においては、眼球の無意識および/または回避不可能な運動または運動パターンを用いて決定することができる。最後に代替として、ブロック22によれば、眼球運動を用いて、提供されたおよび/または格納されたオリジナル画像またはそれらのデータセットに割り当てられる情報に対応する情報(例えばPINなど)を入力することができる。上記情報は、認証および/または確認のために比較される。ブロック24によれば、通信プロセスを終了することができない場合は、線26に従ってブロック14に戻り、詳細には、必要に応じてパターンを変更する。通信プロセスが最終的に終了する場合は、ブロック28によって、人物が認証されている。生体測定の部位(詳細には網膜)とシステムとの間の通信プロセスによって、攻撃に対するシステムの抵抗能力はかなり向上することは確かである。この理由は、例えばグラフィックコピーなどの偽造の網膜は、たとえ画像の点では認証することができたとしても、実行中の通信プロセスに関与することはできないからである。
【0017】
図3は、重畳可能なパターンの1つの例を、キーパッド30の画像形態で示している。PINコードまたはパスワードが、数字に注目することによって入力可能である。さらに、例えば、重ね合わせられた「警報」、次いで重ね合わせられた「入力」に焦点合わせすることによって、警報を発することができる。
【0018】
本発明によれば、眼球運動を検出および検査するための以下の代替案も用いることができる。
【0019】
無意識の眼球運動が生体検出のために検出される。
【0020】
自発的な眼球運動のパターンが予め指定され、詳細にはパターンが眼に投影されるか、または外部パターンが認識される。
【0021】
眼球運動を用いて、オリジナル画像またはそれらのデータセットに割り当てられた情報に対応する情報を入力する。
図1
図2
図3