【文献】
3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Services and System Aspects;IP Multimedia Subsystem (IMS) emergency sessions(Release 10),3GPP TS 23.167 V10.10.0 (2014-03),2014年 3月10日,URL,http://www.3gpp.org/DynaReport/23167.htm
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
モバイルの端末から送信されたIP電話における緊急通報の要求に対して、前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていない場合に、前記緊急通報を規制する緊急通報規制部と、
前記端末から送信された前記緊急通報の要求を受信した場合に、前記緊急通報規制部に対して前記端末の位置に関する情報を要求する位置情報要求部と、を備え、
前記緊急通報規制部は、前記位置情報要求部から送信された前記端末の位置に関する情報の要求に対して、前記緊急通報を規制する場合には、前記端末の位置に関する情報を不送信とする、
通信システム。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の装置構成を示すブロック図である。本実施形態では、代表的な構成例を示す。
図2は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の概略的な機能構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の装置構成(
図1に示される例)と機能構成(
図2に示される例)との対応の一例を示すブロック図である。
【0027】
図1に示されるように、本実施形態に係る通信システム1は、UE(User Equipment)11と、LTE(Long Term Evolution)/EPC(Evolved Packet Core)部12と、IMS部13と、HSS/PCRF(Policy and Charging Rules Function)部14と、中継網/緊急機関部15を備える。
また、
図1には、LTE/EPC制御信号区間と、SIP信号区間と、Diameter(認証・認可・課金プロトコル)信号区間が示されている。
【0028】
LTE/EPC部12は、eNB(evolved Node B)21と、SGW(Serving−Gateway)22と、PGW(PDN(Packet Data Network)−Gateway)23と、MME(Mobility Management Entity)24を備える。
IMS部13は、P−CSCF31と、I−CSCF32と、S−CSCF33と、E−CSCF34と、LRF35を備える。
HSS/PCRF部14は、PCRF41と、HSS42を備える。
【0029】
図2に示されるように、本実施形態に係る通信システム1は、概略的に、端末101と、呼処理サーバ102と、契約情報サーバ103を含む機能構成を有する。
契約情報サーバ103は、緊急通報非許容加入者判定機能111と、緊急通報規制機能112を備える。
呼処理サーバ102は、緊急通報規制通知機能121を備える。
【0030】
図3に示されるように、
図1に示される装置構成と
図2に示される機能構成との対応の一例では、HSS42が緊急通報非許容加入者判定機能111と緊急通報規制機能112を備え、LRF35が緊急通報規制通知機能121を備える。
図3の例では、UE11が端末101に対応し、HSS42が契約情報サーバ103に対応し、LRF35が呼処理サーバ102に対応する。
【0031】
ここで、
図3の例(および
図4の例)では、LRF35が緊急通報規制通知機能121を備えるが、他の構成例として、E−CSCF34が緊急通報規制通知機能121を備える構成が用いられてもよい。
【0032】
図1に示されるように、本実施形態に係る通信システム1では、IMSにおいてアクセス網がLTE網である場合のネットワークアーキテクチャを例示する。アクセス網(LTE/EPC)においては、その基地局であるeNB21をMME24とSGW22により収容する。MME24は、LTEアクセスシステムの無線ゾーンに在圏するUE(移動端末)11とのインタフェースを持ち、UE11の移動管理、UE11の認証およびUE11とのIP伝達経路の設定制御を行う。SGW22は、MME24の指令に基づいてIPパケットの伝達制御を行う。
また、EPC網においては、PGW23およびPCRF41が設定される。PGW23は、インターネット、IMSなどのPDNとの接続点があり、PDNからUE11へのIPパケットをすべて受ける。PCRF41は、PGW23、SGW22での伝達品質制御を行うためのQoS(Quality of Service)、課金方法などのIPパケット伝達ポリシーを決定する。
【0033】
図2および
図3に示される各機能を説明する。
緊急通報非許容加入者判定機能111は、緊急通報に関する要求を行った端末101の契約者情報(例えば、加入者情報)に基づいて、緊急通報が許容されていない加入者(緊急通報が非許容の加入者)であるか否かを判定する。
緊急通報規制機能112は、緊急通報を規制するか否かを判定する。具体的には、緊急通報規制機能112は、緊急通報非許容加入者判定機能111により緊急通報が許容されていない加入者であると判定された場合に、緊急通報を規制することを判定し、その旨を緊急通報規制通知機能121に通知する。一方、緊急通報規制機能112は、緊急通報非許容加入者判定機能111により緊急通報が許容されている加入者であると判定された場合に、緊急通報を規制しないことを判定する。
緊急通報規制通知機能121は、緊急通報規制機能112から緊急通報を規制することが通知された場合に、緊急通報を規制することを該当する端末101に通知する。
【0034】
図4は、本発明の一実施形態に係る通信システム1において行われる処理の流れの一例を示す処理シーケンスの図である。
なお、本実施形態に係る通信システム1において、UE11とeNB21とは無線により通信する。それ以外の各通信経路では、例えば、有線により通信が行われ、または、無線により通信が行われてもよい。また、ある装置と他の装置とが通信する場合、これらの装置の間に存在する別の装置は当該通信の中継や転送を行う。
また、
図4の例では、説明の便宜上から、eNB21とMME24をまとめて示し、SGW22とPGW23とPCRF41をまとめて示し、I−CSCF32とS−CSCF33をまとめて示し、E−CSCF34とLRF35をまとめて示す。
【0035】
また、本実施形態では、LTEのネットワークを使用してVoIP(Voice over IP)による音声通話を行うVoLTE(Voice over LTE)を用いて、加入者(ユーザ)のモバイル端末により緊急通報を行う場合を例として説明する。なお、本実施形態は、モバイル端末ばかりでなく、固定端末に適用することも可能である。
ここで、UE11の記憶部またはSIM(Subscriber Identity Module)のカードなどに、当該UE11を使用する加入者の情報(例えば、識別情報など)が記憶されているとする。本実施形態では、1個のUE11と1人の加入者が対応するとして説明する。
【0036】
(処理T1)
UE11を所有する加入者(ユーザ)が所定の緊急通報用の番号をダイアル発信する操作を行うと、これに応じて、UE11は、LTEに接続している状態であるか否かを判定する。この判定の結果、UE11は、LTEに接続していない状態であると判定した場合には、所定の緊急アタッチの処理を行う。一方、この判定の結果、UE11は、LTEに接続している状態であると判定した場合には、緊急時の処理が可能であるため、前記した所定の緊急アタッチの処理を行わない(省略する)。所定の緊急アタッチの処理として、UE11は、所定の緊急アタッチの信号をeNB21に送信する。
【0037】
ここで、所定の緊急通報用の番号としては、様々な番号が用いられてもよく、例えば、日本においては、緊急機関の電話番号として、緊急機関が警察である場合の110という番号や、緊急機関が消防署である場合の119という番号などが用いられる。
また、UE11がLTEに接続しているか否かは、例えば、LTEのシステム(例えば、MME24)によりUE11の位置登録が行われている場合には、UE11がLTEに接続していると判定され、一方、LTEのシステム(例えば、MME24)によりUE11の位置登録が行われていない場合には、UE11がLTEに接続していないと判定される。
また、所定の緊急アタッチの処理としては、例えば、一般(緊急ではないもの)のアタッチの処理と比べて、認証手順が省略されて、より早くアタッチ(本例では、LTEへの接続)が実現され、あらかじめ定められた緊急用の処理を行うことが可能な状態へ移行するアタッチの処理が用いられる。
【0038】
(処理T2)
UE11は、もともとLTEに接続していた場合、および、緊急アタッチによりLTEに接続した場合に、LTEに接続している状態において、緊急通報専用のPDN接続(IMSとの通信路の確立)の要求信号をeNB21に送信する。この要求信号は、eNB21およびSGW22を介してPGW23に転送される。この要求信号に応じて、PGW23は、IMS関門(ここでは、緊急用)のP−CSCF31のアドレス情報を、SGW22およびeNB21を介して、UE11に通知する。
ここで、本例では、緊急用のP−CSCF31のアドレス情報として、一般用(緊急用ではないもの)のP−CSCF31のアドレス情報とは異なるアドレス情報が用いられている。これらのアドレス情報は、LTEのシステム(例えば、PGW23)において登録されて管理される。
【0039】
(処理T3)
緊急通報専用のPDN接続が完了すると、UE11は、PGW23から通知されて受信したP−CSCF31のアドレス情報(ここでは、緊急用のアドレス情報)を宛て先として、当該アドレス情報のアドレスに対して、緊急にIMS登録を行うことを要求する信号(緊急IMS登録要求の信号)をeNB21に送信する。この信号は、eNB21、SGW22、PGW23を介して該当するP−CSCF31により受信され、当該P−CSCF31からI−CSCF32を経由してS−CSCF33まで転送される。
【0040】
(処理T4)
S−CSCF33は、UE11から受信した緊急IMS登録要求の信号に含まれる加入者の識別情報(例えば、ユーザID)などに基づいて、HSS42と連携して、IMSの認証の処理を行う。
HSS42は、加入者に関する情報(加入者情報)を記憶部(例えば、データベースなど)に記憶しており、緊急IMS登録要求の信号に含まれる加入者の識別情報などが記憶している加入者情報に含まれる対応する情報と一致する場合に、IMSの認証が成功したと判定する。一方、HSS42は、緊急IMS登録要求の信号に含まれる加入者の識別情報などが記憶している加入者情報に含まれる対応する情報と一致しない場合に、IMSの認証が失敗したと判定する。HSS42は、IMSの認証が成功したと判定した場合に、判定した加入者の識別情報などに対応する加入者は正当な加入者であると認識して、該当する加入者の加入者情報をS−CSCF33に送信して渡す。
【0041】
(処理T5)
IMSの認証が成功したと判定した場合、S−CSCF33は、緊急IMS登録要求の信号の送信元であるUE11に対して、緊急のIMSの登録の要求が成功したことを通知する信号を送信する。この信号は、S−CSCF33からI−CSCF32、P−CSCF31、PGW23、SGW22、eNB21を介して、UE11により受信される。
このとき、I−CSCF32(または、S−CSCF33などでもよい。)は、当該UE11に対して、IMS用の識別情報を通知する。UE11は、このIMS用の識別情報を受信して記憶部に記憶し、以降、IMSのネットワークにアクセスするときには、このIMS用の識別情報を送信する信号に含める。
【0042】
(処理T6)
次に、UE11は、前記(処理T1)において当該UE11を所有する加入者によりダイアル発信の操作が行われた緊急通報用の番号(加入者により要求された緊急通報用の番号)に対して、緊急通報の要求の信号(緊急通報要求の信号)をeNB21に送信する。この信号は、eNB21からSGW22、PGW23、P−CSCF31を介して、緊急通報専用の装置群(本例では、E−CSCF34や、LRF35)に転送される。この信号には、UE11により、IMS用の識別情報が含められる。
ここで、P−CSCF31は、緊急通報の要求の信号を受信したと判定した場合に、当該信号を一般(緊急以外のもの)とは異なる緊急通報専用の経路(緊急通報専用の装置群への経路)へ転送する。
【0043】
(処理T7)
緊急通報の要求を発した加入者にとって最寄りの緊急機関(本例では、すなわち、UE11にとって最寄りの緊急機関)に緊急通報要求の信号を転送するためには、緊急通報の要求を発した加入者(UE11)が存在する場所(位置)を適切に把握する必要がある。
そこで、LRF35(または、E−CSCF34でもよい。)は、HSS42に対して、緊急通報の要求を発した加入者(UE11)に関して、位置情報の取得を要求する問い合わせ(位置情報取得要求の問い合わせ)を行う。この要求先であるHSS42は加入者情報を保持しており、加入者情報に加入者(UE11)の位置の情報が含まれる。
【0044】
(処理T8)
HSS42は、LRF35(または、E−CSCF34でもよい。)から位置情報取得要求の問い合わせを受信した場合に、緊急通報であると判定する。そして、HSS42は、緊急通報であると判定した場合には、緊急通報非許容加入者判定機能111により、加入者情報に基づいて、該当する加入者が緊急通報が許容されていない加入者(緊急通報非許容加入者)であるか否かを判定することで、加入者を識別する。
【0045】
ここで、本例では、MME24は、LTE/EPC部12におけるそれぞれの加入者の位置情報など検出してセルごとに記憶部(例えば、データベースなど)に記憶する。HSS42は、MME24とのインタフェースを介して、MME24から加入者の位置情報などを受信して自己の記憶部に記憶する。また、HSS42は、例えば、MME24とは独立して、加入者に関する情報を収集して自己の記憶部に記憶してもよい。
加入者情報には、該当する加入者の識別情報や、該当する加入者の位置や移動(対応するUE11の位置や移動)を特定する情報や、該当する加入者が緊急通報が許容されていない加入者(緊急通報非許容加入者)であるか否かを示す情報などが含まれる。
また、本実施形態では、IMS用の識別情報が割り当てられている場合には、前記した加入者情報にIMS用の識別情報が含まれる。そして、本実施形態では、HSS42は、緊急通報の要求を発した加入者(UE11)にIMS用の識別情報が割り当てられていない場合には、緊急通報非許容加入者であるか否かにかかわらず、緊急通報の要求を受け付けない。
【0046】
緊急通報非許容加入者であるか否かの要件としては、様々な要件が用いられてもよい。
一例として、緊急機関からの音声着信(緊急呼び返し)を受けられない加入者を緊急通報非許容加入者とし、他の加入者(緊急機関からの音声着信(緊急呼び返し)を受けられる加入者)を緊急通報が許容される加入者(緊急通報許容加入者)とする要件が用いられる。具体例として、音声の発着信を許容されていない加入者(音声発着信非許容加入者)を緊急通報非許容加入者とする要件が用いられてもよい。
なお、音声発着信非許容加入者としては、例えば、端末を紛失中であり一時的に音声の発着信が許容されない加入者や、音声の発着信は行わないという契約をした加入者や、特定の電話番号(緊急通信用の番号以外の番号)のみと発着信を行うという契約をした加入者などが含まれてもよい。
【0047】
(処理T9)
HSS42は、緊急通報であると判定し、かつ、緊急通報非許容加入者であると判定した場合には、緊急通報規制機能112により、該当する緊急通報を規制することを判定する。
【0048】
(処理T10)
HSS42は、緊急通報を規制することを判定した場合に、その旨を示す信号(位置情報の取得を失敗したことを示す信号)をLRF35(または、E−CSCF34でもよい。)に通知する。
【0049】
(処理T11)
LRF35(または、E−CSCF34でもよい。)は、HSS42から位置情報の取得を失敗したことを示す信号(位置情報取得失敗の信号)を受信した場合に、緊急通報規制通知機能121により、緊急通報の要求が失敗したことを示す信号(緊急通報失敗の信号)を該当するUE11に対して送信する。この信号は、LRF35からE−CSCF34を経由して(または、E−CSCF34から、でもよい。)、P−CSCF31、PGW23、SGW22、eNB21を介して、UE11により受信される。
【0050】
(緊急通報許容加入者である場合について)
HSS42は、前記(処理T8)および前記(処理T9)において、緊急通報であると判定し、かつ、緊急通報許容加入者であると判定した場合には、前記(処理T10)において、該当する加入者の位置情報をLRF35(または、E−CSCF34でもよい。)に通知する。この場合、LRF35(または、E−CSCF34でもよい。)は、HSS42から受信した加入者の位置情報に基づいて、当該加入者にとって最寄りの緊急機関の電話番号を該当するUE11に通知する。これにより、緊急通報の要求を発した加入者(UE11)と最寄りの緊急機関(その電話機など)との間で通話の接続が確立され、当該加入者は最寄りの緊急機関(その担当者など)との間で通話することが可能となる。
なお、加入者にとって最寄りの緊急機関の電話番号は、例えば、E−CSCF34により検索されてもよく、または、HSS42により検索されてその結果がLRF35(または、E−CSCF34でもよい。)に通知されてもよい。
また、緊急機関は、例えば、中継網/緊急機関部15の中継網を介して、E−CSCF34と接続される。
【0051】
以上のように、
図4に示されるフローの処理が行われる。
ここで、前記(処理T1)〜前記(処理T5)は必ず発生するものではない。
一例として、前記(処理T1)における緊急アタッチの処理は、UE11がLTEに接続している状態である場合には、発生しない。
一例として、前記(処理T2)における緊急通報専用のPDN接続については、本例では、LTEのアクセス網においてUE11が緊急通報用の番号を認識することができることを前提として動作する。つまり、UE11が緊急通報用の番号を認識できない場合には、前記(処理T2)における緊急通報専用のPDN接続の動作は行われない。
なお、LTE以外のネットワークに属する端末からIMSのネットワークにアクセスする場合には、LTEに関する前記(処理T1)〜前記(処理T2)は行われない。
【0052】
一例として、前記(処理T3)〜前記(処理T5)における緊急のIMS登録の処理は、本例では、端末が属するアクセス網(本例では、LTEのアクセス網)においてUE11が緊急通報用の番号を認識することができることを前提として動作する。つまり、UE11が緊急通報用の番号を認識できない場合には、前記(処理T3)〜前記(処理T5)における緊急のIMS登録の処理は行われない。
一例として、前記(処理T3)〜前記(処理T5)については、失敗したとしても、UE11は、前記(処理T6)以降の処理を行うことが可能である。
【0053】
なお、本例では、前記(処理T6)以降の処理は、UE11が緊急通報用の番号を認識することができる場合においても認識できない場合においても、必ず行われる。UE11が緊急通報用の番号を認識できずに一般の呼として発信した場合においても、P−CSCF31は、緊急通報用の番号を認識する機能を持っており、緊急通報の要求を適切に転送する。
このため、本例では、前記(処理T6)以降において緊急通報の規制を行うことができれば、どのような緊急通報に関しても発信規制をかけることが可能である。
ここで、緊急通報用の番号であるか否かは、例えば、UE11の記憶部またはSIMのカードなどに記憶される。UE11が緊急通報用の番号を認識できない場合には、緊急通報の呼は一般の呼と同様に扱われて処理される。
【0054】
以上のように、本実施形態に係る通信システム1では、特定の加入者について緊急通報を規制することができる。例えば、本実施形態に係る通信システム1では、IMSのネットワークにおける緊急通報のサービスについて、緊急通報が許容されていない加入者に対して緊急通報を発信できないように規制することができる。これにより、本実施形態に係る通信システム1では、例えば、緊急呼の呼び返しを必須とする緊急通報の要件を満たすことが可能である。
【0055】
(第2実施形態)
第1実施形態と同様な構成部分については同一の符号を付して説明する。また、第1実施形態と同様な構成部分については詳しい説明を省略する。
図5は、本発明の一実施形態に係る通信システム1(通信システム1についても、第1実施形態と同一の符号を用いる。)の装置構成(
図1に示される例であり、一部の装置35、42の符号を変更する。)と機能構成(
図2に示される例であり、機能111〜112の符号を変更する。)との対応の一例を示すブロック図である。
図5に示されるように、
図1に示される装置構成と
図2に示される機能構成との対応の一例では、LRF35Aが緊急通報非許容加入者判定機能111Aと緊急通報規制機能112Aと緊急通報規制通知機能121を備える。
図5の例では、LRF35Aが呼処理サーバ102および契約情報サーバ103に対応する。
なお、本実施形態では、HSS42Aには、緊急通報非許容加入者判定機能と緊急通報規制機能が備えられていない。
【0056】
ここで、
図5の例(および
図6の例)では、LRF35Aが緊急通報非許容加入者判定機能111A、緊急通報規制機能112A、緊急通報規制通知機能121を備えるが、他の構成例として、E−CSCF34がこれらの機能のうちの一部または全部を備える構成が用いられてもよい。
【0057】
図6は、本発明の一実施形態に係る通信システム1において行われる処理の流れの一例を示す処理シーケンス図である。
本実施形態では、制約条件として、緊急通報非許容加入者が、音声の発着信を許容されていない加入者(音声発着信非許容加入者)と同等であるとする。この場合には、例えば、非特許文献3に規定されている音声発着信規制機能の一部を利用することが可能である。
【0058】
図6の例において、(処理T1)〜(処理T6)、(処理T11)は、第1実施形態に係る
図4の例に示されるものと同様である。
図6の例では、全体のフローとして、(処理T1)〜(処理T6)が行われた後に、(処理T31)〜(処理T33)が行われ、その後、(処理T11)が行われる。
【0059】
(処理T31)
UE11からの緊急通報の要求の信号を受信すると、LRF35A(または、E−CSCF34でもよい。)は、HSS42Aから、TAS専用の加入者情報を取得する。
【0060】
(処理T32)
LRF35A(または、E−CSCF34でもよい。)は、HSS42Aから取得した加入者情報に基づいて、緊急通報非許容加入者判定機能111Aにより、該当する加入者が音声発着信非許容加入者(本例では、緊急通報非許容加入者と同等)であるか否かを判定することで、加入者を識別する。
【0061】
(処理T33)
LRF35A(または、E−CSCF34でもよい。)は、緊急通報であると判定し、かつ、音声発着信非許容加入者(本例では、緊急通報非許容加入者と同等)であると判定した場合には、緊急通報規制機能112Aにより、該当する緊急通報を規制することを判定する。
【0062】
以上のように、
図6に示されるフローの処理が行われる。
なお、前記(処理T32)および前記(処理T33)において、LRF35A(または、E−CSCF34でもよい。)は、緊急通報であると判定し、かつ、音声発着信許容加入者(本例では、緊急通報許容加入者と同等)であると判定した場合には、緊急通報規制機能112Aにより、該当する緊急通報を許可する(規制しない)ことを判定する。この場合、緊急通報の要求が許可され、第1実施形態の場合と同様に、緊急通報が実現される。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る通信システム1では、特定の加入者について緊急通報を規制することができる。
【0064】
(第3実施形態)
第1実施形態と同様な構成部分については同一の符号を付して説明する。また、第1実施形態と同様な構成部分については詳しい説明を省略する。
図7は、本発明の一実施形態に係る通信システム1(通信システム1についても、第1実施形態と同一の符号を用いる。)の装置構成(
図1に示される例であり、一部の装置24、35、42の符号を変更する。)と機能構成(
図2に示される例であり、機能111〜112、121の符号を変更する。)との対応の一例を示すブロック図である。
図7に示されるように、
図1に示される装置構成と
図2に示される機能構成との対応の一例では、HSS42Bが緊急通報非許容加入者判定機能111Bと緊急通報規制機能112Bを備え、MME24Bが緊急通報規制通知機能121Bを備える。
図7の例では、HSS42Bが契約情報サーバ103に対応し、MME24Bが呼処理サーバ102に対応する。
なお、本実施形態では、LRF35Bには、緊急通報規制通知機能が備えられていない。
【0065】
図8は、本発明の一実施形態に係る通信システム1において行われる処理の流れの一例を示す処理シーケンス図である。
本実施形態では、制約条件として、LTEのアクセス網においてUE11が緊急通報用の番号を認識することができるとする。この制約条件があると、必ず(処理T2)が実行される。
【0066】
図8の例において、(処理T1)は、第1実施形態に係る
図4の例に示されるものと同様である。
図8の例では、全体のフローとして、(処理T1)が行われた後に、(処理T51)〜(処理T56)が行われる。
【0067】
(処理T51)
UE11は、もともとLTEに接続していた場合、および、緊急アタッチによりLTEに接続した場合に、LTEに接続している状態において、緊急通報専用のPDN接続(IMSとの通信路の確立)の要求信号をeNB21に送信する。この要求信号は、eNB21を介してMME24Bに転送される。
【0068】
(処理T52)
緊急通報専用のPDN接続の要求信号を受信すると、MME24Bは、HSS42Bと連携するために、HSS42Bに対して、緊急通報に関する所定の要求信号を送信する。
【0069】
(処理T53)
HSS42Bは、MME24Bから緊急通報に関する所定の要求信号を受信した場合に、緊急通報であると判定する。そして、HSS42Bは、緊急通報であると判定した場合には、緊急通報非許容加入者判定機能111Bにより、加入者情報に基づいて、該当する加入者が緊急通報が許容されていない加入者(緊急通報非許容加入者)であるか否かを判定することで、加入者を識別する。
【0070】
(処理T54)
HSS42Bは、緊急通報であると判定し、かつ、緊急通報非許容加入者であると判定した場合には、緊急通報規制機能112Bにより、該当する緊急通報を規制することを判定する。
【0071】
(処理T55)
HSS42Bは、緊急通報を規制することを判定した場合に、その旨を示す信号(緊急通報の要求が失敗したことを示す信号)をMME24Bに通知する。
【0072】
(処理T56)
MME24Bは、HSS42Bから緊急通報の要求が失敗したことを示す信号を受信した場合に、緊急通報規制通知機能121Bにより、緊急通報の要求が失敗したことを示す信号(緊急PDN接続に関する緊急通報失敗の信号)を該当するUE11に対して送信する。この信号は、MME24BからeNB21を介して、UE11により受信される。
【0073】
以上のように、
図8に示されるフローの処理が行われる。
なお、前記(処理T53)および前記(処理T54)において、HSS42Bは、緊急通報であると判定し、かつ、緊急通報許容加入者であると判定した場合には、緊急通報規制機能112Bにより、該当する緊急通報を許可する(規制しない)ことを判定する。この場合、緊急通報の要求が許可され、緊急PDN接続が実現される。
【0074】
以上のように、本実施形態に係る通信システム1では、特定の加入者について緊急通報を規制することができる。
【0075】
(第4実施形態)
第1実施形態と同様な構成部分については同一の符号を付して説明する。また、第1実施形態と同様な構成部分については詳しい説明を省略する。
図9は、本発明の一実施形態に係る通信システム1(通信システム1についても、第1実施形態と同一の符号を用いる。)の装置構成(
図1に示される例であり、一部の装置32、35、42の符号を変更する。)と機能構成(
図2に示される例であり、機能111〜112、121の符号を変更する。)との対応の一例を示すブロック図である。
図9に示されるように、
図1に示される装置構成と
図2に示される機能構成との対応の一例では、HSS42Cが緊急通報非許容加入者判定機能111Cと緊急通報規制機能112Cを備え、I−CSCF32Cが緊急通報規制通知機能121Cを備える。
図9の例では、HSS42Cが契約情報サーバ103に対応し、I−CSCF32Cが呼処理サーバ102に対応する。
なお、本実施形態では、LRF35Cには、緊急通報規制通知機能が備えられていない。
【0076】
ここで、
図9の例(および
図10の例)では、I−CSCF32Cが緊急通報規制通知機能121Cを備えるが、他の構成例として、S−CSCF33が緊急通報規制通知機能121Cを備える構成が用いられてもよい。
【0077】
図10は、本発明の一実施形態に係る通信システム1において行われる処理の流れの一例を示す処理シーケンス図である。
本実施形態では、制約条件として、LTEのアクセス網においてUE11が緊急通報用の番号を認識することができるとする。この制約条件があると、必ず(処理T2)が実行される。
また、本実施形態では、制約条件として、P−CSCF31は緊急のIMS登録が為されていない状況では緊急通報を受け入れない動作を行うとする。この制約条件があると、必ず(処理T3)〜(処理T5)が実行される。なお、非特許文献2に規定されるように、P−CSCF31は、緊急通報を判定する機能を有しており、緊急のIMS登録の有無を判定することが可能であることから、制約条件としたP−CSCF31の動作は、規定にしたがって実装が可能であると考えられる。
【0078】
図10の例において、(処理T1)〜(処理T4)は、第1実施形態に係る
図4の例に示されるものと同様である。
図8の例では、全体のフローとして、(処理T1)〜(処理T4)が行われた後に、(処理T71)〜(処理T74)が行われる。
【0079】
(処理T71)
HSS42Cは、S−CSCF33と連携してIMSの認証の処理を行う際に、緊急通報であると判定して、緊急通報非許容加入者判定機能111Cにより、加入者情報に基づいて、該当する加入者が緊急通報が許容されていない加入者(緊急通報非許容加入者)であるか否かを判定することで、加入者を識別する。
【0080】
(処理T72)
HSS42Cは、緊急通報であると判定し、かつ、緊急通報非許容加入者であると判定した場合には、緊急通報規制機能112Cにより、該当する緊急通報を規制することを判定する。
【0081】
(処理T73)
HSS42Cは、緊急通報を規制することを判定した場合に、その旨を示す信号(緊急通報の要求が失敗したことを示す信号)をI−CSCF32C(または、S−CSCF33でもよい。)に通知する。
なお、この通知は、I−CSCF32Cに通知される場合、HSS42CからS−CSCF33を介してI−CSCF32Cに行われてもよい。
【0082】
(処理T74)
I−CSCF32C(または、S−CSCF33でもよい。)は、HSS42Cから緊急通報の要求が失敗したことを示す信号を受信した場合に、緊急通報規制通知機能121Cにより、緊急通報の要求が失敗したことを示す信号(緊急のIMS認証に関する緊急通報失敗の信号)を該当するUE11に対して送信する。この信号は、I−CSCF32C(または、S−CSCF33でもよい。)からP−CSCF31、PGW23、SGW22、eNB21を介して、UE11により受信される。
【0083】
以上のように、
図10に示されるフローの処理が行われる。
なお、前記(処理T71)および前記(処理T72)において、HSS42Cは、緊急通報であると判定し、かつ、緊急通報許容加入者であると判定した場合には、緊急通報規制機能112Cにより、該当する緊急通報を許可する(規制しない)ことを判定する。この場合、緊急通報の要求が許可され、緊急のIMS登録が成功となる。
【0084】
ここで、本実施形態では、緊急のIMS登録(
図4の例では、(処理T3)〜(処理T5))が失敗した場合においても、UE11は緊急通報の要求(
図4の例では、(処理T6)以降の処理)を行うことが可能であるため、緊急通報の要求(
図4の例では、(処理T6)以降の処理)について判定および規制を行う機能が備えられることが好ましい(場合によっては、必要である)。
【0085】
以上のように、本実施形態に係る通信システム1では、特定の加入者について緊急通報を規制することができる。
【0086】
(第5実施形態)
以上の実施形態では、IMSを例として説明したが、同様な構成や動作を様々なシステムに適用することが可能である。
一例として、緊急通報の確立処理において、緊急通報非許容加入者判定機能により緊急通報が許容されていない加入者(緊急通報非許容加入者)であることを判定した場合に、緊急通報規制機能により呼処理装置に対して緊急通報の失敗を通知するための信号(緊急通報失敗通知信号)を送信する契約情報管理装置(例えば、契約情報サーバ)と、緊急通報失敗通知信号を受信した場合に、緊急通報規制通知機能により、端末に対して緊急通報の失敗を通知するための信号を送信する呼処理装置(例えば、呼処理サーバ)と、を含む通信システムを構成することができる。
一例として、呼処理装置は、緊急通報規制通知機能により、端末に対して緊急通報の失敗を通知するための信号として、最適なメッセージの信号を選択する、構成が用いられてもよい。
【0087】
なお、通信システムにおける各機能は、任意の装置に備えられてもよい。例えば、通信システムにおいて、緊急通報非許容加入者判定機能や、緊急通報規制機能や、緊急通報規制通知機能などは、それぞれ、任意の装置に備えられてもよく、2つ以上の機能が同一の装置に備えられてもよい。
また、通信システムにおける各装置は、任意の者により所有や管理等されてもよい。例えば、通信システムにおいて、契約情報管理装置や、呼処理装置などは、それぞれ、同一の者(例えば、事業者)により所有や管理等されてもよく、異なる者により所有や管理等されてもよい。
【0088】
[以上の実施形態に係る構成例]
一構成例として、モバイルの端末(
図2の例では、端末101)から送信されたIP電話(
図1の例では、VoLTE)における緊急通報の要求に対して、前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていない場合に、前記緊急通報を規制する緊急通報規制部(
図2の例では、緊急通報規制機能112の機能部)を備える、通信システム(
図1の例では、通信システム1)である(第1実施形態〜第4実施形態の構成例)。
【0089】
一構成例として、通信システムにおいて、前記端末から送信された前記緊急通報の要求を受信した場合に、前記緊急通報規制部に対して前記端末の位置に関する情報を要求する位置情報要求部(
図4の例では、(処理T7)を行う機能部)を備え、前記緊急通報規制部は、前記位置情報要求部から送信された前記端末の位置に関する情報の要求に対して、前記緊急通報を規制する場合には、前記端末の位置に関する情報を不送信(送信しないこと)とする(第1実施形態の構成例)。
【0090】
一構成例として、通信システムにおいて、前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていないか否かを判定する緊急通報非許容加入者判定部(
図2の例では、緊急通報非許容加入者判定機能111の機能部)と、前記緊急通報規制部により前記緊急通報を規制することが判定された場合に、前記端末に対して前記緊急通報が規制されたことを通知する緊急通報規制通知部(
図2の例では、緊急通報規制通知機能121の機能部)と、を備え、前記緊急通報規制部は、前記緊急通報非許容加入者判定部により前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていないと判定された場合に、前記緊急通報を規制することを判定する(第1実施形態の構成例)。
【0091】
一構成例として、通信システムにおいて、前記緊急通報非許容加入者判定部および前記緊急通報規制部は、HSS(
図3の例では、HSS42)に備えられ、前記緊急通報規制通知部および前記位置情報要求部は、LRF(
図3の例では、LRF35)に備えられる(第1実施形態の構成例)。なお、他の構成例として、前記緊急通報規制通知部および前記位置情報要求部の一方または両方が、E−CSCF(
図3の例では、E−CSCF34)に備えられてもよい。
【0092】
一構成例として、通信システムにおいて、前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていないか否かを判定する緊急通報非許容加入者判定部と、前記緊急通報規制部により前記緊急通報を規制することが判定された場合に、前記端末に対して前記緊急通報が規制されたことを通知する緊急通報規制通知部と、を備え、前記緊急通報規制部は、前記緊急通報非許容加入者判定部により前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていないと判定された場合に、前記緊急通報を規制することを判定する(第1実施形態〜第4実施形態の構成例)。
【0093】
一構成例として、通信システムにおいて、前記緊急通報非許容加入者判定部(
図5の例では、緊急通報非許容加入者判定機能111Aの機能部)、前記緊急通報規制部(
図5の例では、緊急通報規制機能112Aの機能部)および前記緊急通報規制通知部(
図5の例では、緊急通報規制通知機能121の機能部)は、LRF(
図5の例では、LRF35A)に備えられる(第2実施形態の構成例)。なお、他の構成例として、前記緊急通報非許容加入者判定部(
図5の例では、緊急通報非許容加入者判定機能111Aの機能部)、前記緊急通報規制部(
図5の例では、緊急通報規制機能112Aの機能部)および前記緊急通報規制通知部(
図5の例では、緊急通報規制通知機能121の機能部)の一部または全部が、E−CSCF(
図5の例では、E−CSCF34)に備えられてもよい。
【0094】
一構成例として、通信システムにおいて、前記緊急通報非許容加入者判定部(
図7の例では、緊急通報非許容加入者判定機能111Bの機能部)および前記緊急通報規制部(
図7の例では、緊急通報規制機能112Bの機能部)は、HSS(
図7の例では、HSS42B)に備えられ、前記緊急通報規制通知部は、MME(
図7の例では、MME24B)に備えられる(第3実施形態の構成例)。
【0095】
一構成例として、通信システムにおいて、前記緊急通報非許容加入者判定部(
図9の例では、緊急通報非許容加入者判定機能111Cの機能部)および前記緊急通報規制部(
図9の例では、緊急通報規制機能112Cの機能部)は、HSS(
図9の例では、HSS42C)に備えられ、前記緊急通報規制通知部(
図9の例では、緊急通報規制通知機能121C)は、I−CSCF(
図9の例では、I−CSCF32C)に備えられる(第4実施形態の構成例)。なお、他の構成例として、前記緊急通報規制通知部(
図9の例では、緊急通報規制通知機能121C)が、S−CSCF(
図9の例では、S−CSCF33)に備えられてもよい。
【0096】
一構成例として、モバイルの端末から送信されたIP電話における緊急通報の要求に対して、前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていない場合に、前記緊急通報を規制する、緊急通報規制装置(
図2の例では、契約情報サーバ103)である(第1実施形態〜第4実施形態の構成例)。
【0097】
一構成例として、モバイルの端末から送信されたIP電話における緊急通報の要求に対して、前記端末の加入者に前記緊急通報が許容されていない場合に、前記緊急通報を規制する、通信方法(第1実施形態〜第4実施形態に係る通信システム1において行われる通信の方法)である。
【0098】
[以上の実施形態のまとめ]
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0099】
また、以上に示した実施形態に係る各装置の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。
【0100】
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティング・システム(OS:Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0101】
さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。