特許第5909537号(P5909537)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5909537ダイレクトダイオードレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及び反射光検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5909537
(24)【登録日】2016年4月1日
(45)【発行日】2016年4月26日
(54)【発明の名称】ダイレクトダイオードレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及び反射光検出方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/38 20140101AFI20160412BHJP
   H01S 5/40 20060101ALI20160412BHJP
   B23K 26/064 20140101ALI20160412BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20160412BHJP
【FI】
   B23K26/38 A
   H01S5/40
   B23K26/064 K
   B23K26/00 M
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-209924(P2014-209924)
(22)【出願日】2014年10月14日
【審査請求日】2015年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】緒方 稔
【審査官】 岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−252776(JP,A)
【文献】 特表2009−541091(JP,A)
【文献】 特開2000−190088(JP,A)
【文献】 特開2007−038226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/38
B23K 26/00
B23K 26/064
H01S 5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多波長のレーザ光をそれぞれ発振する複数のレーザダイオードと、
前記複数のレーザダイオードにより発振された多波長のレーザ光をそれぞれ伝送する複数のフィーディングファイバの射出端側が束ねられたファイバアレイと、
前記ファイバアレイから射出された多波長のレーザ光をスペクトルビーム結合するスペクトルビーム結合部と、
前記ファイバアレイに隣接して配置され、前記多波長のレーザ光が被加工材で反射した反射光を、前記スペクトルビーム結合部を介して入射する反射光検出用ファイバと、
前記反射光検出用ファイバから射出された反射光を検出する光検出器と、
を備えるダイレクトダイオードレーザ発振器であって、
前記反射光検出用ファイバ(71)は、フィーディングファイバ(41,42,43,・・・4n)及び反射光検出用ファイバ(71)に入射する反射光が、各フィーディングファイバ(41,42,43,・・・4n)及び反射光検出用ファイバ(71)に同程度の強度で入射するように、前記ファイバアレイに隣接して配置されているダイレクトダイオードレーザ発振器。
【請求項2】
前記光検出器により検出した反射光の強度に基づいて前記複数のレーザダイオードの出力を制御する制御部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトダイオードレーザ発振器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のダイレクトダイオードレーザ発振器と、
前記スペクトルビーム結合部によりスペクトルビーム結合された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、
前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を用いて前記被加工材を加工するレーザ加工機と
を備えることを特徴とするダイレクトダイオードレーザ加工装置。
【請求項4】
前記スペクトルビーム結合部は、
フィーディングファイバ(41,42,43,・・・4n)からのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ(52)と、
多波長のレーザ光を回折し光軸を一致させる回折格子(53)と、
レーザダイオード(31,32,33,・・・3n)の後端部に設けた反射面と共に共振器を構成する部分反射カプラ(55)と、
を備える請求項1乃至3の何れかに記載のダイレクトダイオードレーザ加工装置
【請求項5】
反射光検出用ファイバの数はフィーディングファイバの数より小さい請求項1乃至4の何れかに記載のダイレクトダイオードレーザ加工装置
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかに記載のダイレクトダイオードレーザ発振器の反射光検出方法であって、
前記多波長のレーザ光が被加工材で反射した反射光を、前記スペクトルビーム結合部を介して反射光検出用ファイバに入射させるステップと、
前記反射光検出用ファイバから射出された反射光に基づいて前記複数のレーザダイオードの出力を制御するステップと
を含み、
検出された反射光の光強度のデータに基づいて、被加工材を貫通したか、又は非貫通であるかを判断する
反射光検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイレクトダイオードレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及び反射光検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、板金加工用のレーザ加工装置として、炭酸(CO)レーザ発振器やYAGレーザ発振器、ファイバレーザ発振器をレーザ光源として用いたものが知られている。ファイバレーザ発振器は、YAGレーザ発振器よりも光品質に優れ、発振効率が極めて高い等の利点を有する。このため、ファイバレーザ発振器を用いたファイバレーザ加工装置は、産業用、特に板金加工用(切断又は溶接等)に利用されている。
【0003】
更に近年では、ダイレクトダイオードレーザ(DDL:Direct Diode Laser)発振器をレーザ光源として用いるDDL加工装置が開発されている。DDL加工装置は、複数のレーザダイオード(LD:Laser Diode)を用いて多波長(multiple-wavelength)のレーザ光を重畳し、伝送ファイバを用いて加工ヘッドまで伝送する。そして、伝送ファイバの端面から射出されたレーザ光は、コリメータレンズ及び集光レンズ等により被加工材上に集光されて照射される。
【0004】
ところで、レーザ光による板金加工(特に、切断加工)においては、被加工材に照射されたレーザ光の一部は吸収されずに反射し、反射光によりレーザ加工装置の部品が過熱状態となり、加工に悪影響を及ぼす場合がある。そこで、従来のYAGレーザ発振器やCOレーザ発振器、ファイバレーザ発振器をレーザ光源として用いたレーザ加工装置においては、被加工材からの反射光を検出する方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−211556号公報
【特許文献2】特開2012−179627号公報
【特許文献3】特開2013−55084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、DDL加工装置においても、被加工材からの反射光がDDL加工装置の部品に悪影響を及ぼす可能性がある。しかしながら、DDL加工装置に適した反射光の検出方法は具体的に検討されていない。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、ダイレクトダイオードレーザ加工装置を用いて加工を行う際に、被加工材に照射したレーザ光の反射光を容易に検出することができるダイレクトダイオードレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及び反射光検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、多波長のレーザ光をそれぞれ発振する複数のレーザダイオードと、複数のレーザダイオードにより発振された多波長のレーザ光をそれぞれ伝送する複数のフィーディングファイバの射出端側が束ねられたファイバアレイと、ファイバアレイから射出された多波長のレーザ光をスペクトルビーム結合するスペクトルビーム結合部と、ファイバアレイに隣接して配置され、多波長のレーザ光が被加工材で反射した反射光を、スペクトルビーム結合部を介して入射する反射光検出用ファイバと、反射光検出用ファイバから射出された反射光を検出する光検出器とを備えることを特徴とするダイレクトダイオードレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及び反射光検出方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ダイレクトダイオードレーザ加工装置を用いて加工を行う際に、被加工材に照射したレーザ光の反射光を容易に検出することができるダイレクトダイオードレーザ発振器、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及び反射光検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るDDL加工装置の一例を示す斜視図である。
図2図2(a)は、本発明の実施形態に係るレーザ発振器の一例を示す正面図である。図2(b)は、本発明の実施形態に係るレーザ発振器の一例を示す側面図である。
図3】本発明の実施形態に係るレーザ発振器の一例を示す概略図である。
図4】本発明の実施形態に係るレーザ発振器のレーザ光発振時の様子を示す概略図である。
図5】本発明の実施形態に係るレーザ発振器の反射光検出時の様子を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0012】
図1を参照して、本発明の実施形態に係るダイレクトダイオードレーザ(以下、「DDL」という)加工装置の全体構成を説明する。本発明の実施形態に係るDDL加工装置は、図1に示すように、多波長のレーザ光LBを発振するレーザ発振器11と、レーザ発振器11により発振されたレーザ光LBを伝送する伝送ファイバ(プロセスファイバ)12と、伝送ファイバ12により伝送されたレーザ光LBを高エネルギー密度に集光させて被加工材(ワーク)Wに照射するレーザ加工機13とを備える。
【0013】
レーザ加工機13は、伝送ファイバ12から射出されたレーザ光LBをコリメータレンズ15で略平行光に変換するコリメータユニット14と、略平行光に変換されたレーザ光LBを、X軸及びY軸方向に垂直なZ軸方向下方に向けて回折する分散素子(回折格子)16と、分散素子16により回折されたレーザ光LBを集光レンズ18で集光する加工ヘッド17とを備える。なお、図1では図示を省略するが、コリメータユニット14内には、コリメータレンズ15を光軸に平行な方向(X軸方向)に駆動するレンズ駆動部が設置されている。また、DDL加工装置は、レンズ駆動部を制御する制御部を更に備える。
【0014】
レーザ加工機13は更に、被加工材Wが載置される加工テーブル21と、加工テーブル21上においてX軸方向に移動する門型のX軸キャリッジ22と、X軸キャリッジ22上においてX軸方向に垂直なY軸方向に移動するY軸キャリッジ23とを備える。コリメータユニット14内のコリメータレンズ15、分散素子16、及び加工ヘッド17内の集光レンズ18は、予め光軸の調整が成された状態でY軸キャリッジ23に固定され、Y軸キャリッジ23と共にY軸方向に移動する。なおY軸キャリッジ23に対して上下方向へ移動可能なZ軸キャリッジを設け、当該Z軸キャリッジに集光レンズ18を設けることも出来る。
【0015】
本発明の実施形態に係るDDL加工装置は、集光レンズ18により集光されて最も小さい集光直径(最小集光直径)のレーザ光LBを被加工材Wに照射し、また同軸にアシストガスを噴射して溶融物を除去しながら、X軸キャリッジ22及びY軸キャリッジ23を移動させる。これにより、DDL加工装置は被加工材Wを切断加工することができる。被加工材Wとしては、ステンレス鋼、軟鋼、アルミニウム等の種々の材料が挙げられる。被加工材Wの板厚は、例えば0.1mm〜50mm程度である。
【0016】
次に、図2及び図3を参照して、レーザ発振器11について説明する。レーザ発振器11は、図2(a)及び図2(b)に示すように、筐体60と、筐体60内に収容され、伝送ファイバ12に接続されているDDLモジュール10と、筐体60内に収容され、DDLモジュール10に電力を供給する電源部61と、筐体60内に収容され、DDLモジュール10の出力等を制御する制御モジュール62等が設けられている。また、筐体60の外側には、筐体60内の温度及び湿度を調整する空調機器63が設置されている。
【0017】
DDLモジュール10は、図3に示すように、多波長(multiple-wavelength)λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光を重畳して出力する。DDLモジュール10は、複数のレーザダイオード(以下、「LD」という)3,3,3,・・・3(nは4以上の整数)と、LD3,3,3,・・・3にフィーディングファイバ4,4,4,・・・4を介して接続された光学ボックス50と、光学ボックス50からのレーザ光を集光して伝送ファイバ12へ入射させる集光レンズ54とを備える。
【0018】
複数のLD3,3,3,・・・3としては、各種の半導体レーザが採用可能である。LD3,3,3,・・・3の種類と数の組み合わせは特に限定されず、板金加工の目的に合わせて適宜選択可能である。LD3,3,3,・・・3の波長λ,λ,λ,・・・,λは、例えば1000nm未満で選択したり、800nm〜990nmの範囲で選択したり、910nm〜950nmの範囲で選択したりすることができる。
【0019】
多波長λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光は、例えば、波長帯域毎に群(ブロック)管理されて制御される。そして、波長帯域毎に個別に出力を可変調節することができる。また、全波長帯域の出力を吸収率が一定となるよう調整することができる。
【0020】
切断加工に際しては、LD3,3,3,・・・3を同時に動作させると共に、酸素、窒素等の適宜のアシストガスを焦点位置近傍へ吹き付ける。これにより、LD3,3,3,・・・3からの各波長のレーザ光が、相互に協働すると共に、酸素等のアシストガスとも協働してワークを高速で溶融する。また当該溶融ワーク材料がアシストガスにより吹き飛ばされてワークが高速で切断される。
【0021】
光学ボックス50は、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4の射出端側を束ねて固定しファイバアレイ4とする固定部51と、多波長λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光に対してスペクトルビーム結合(spectral beam combine)を行うスペクトルビーム結合部5とを備える。
【0022】
スペクトルビーム結合部5は、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4からのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ52と、多波長λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光を回折し光軸を一致させる回折格子(diffraction grating)53と、LD3,3,3,・・・3後端部に設けた反射面と共に共振器を構成する部分反射カプラ55を備える。なお、図3では一例として部分反射カプラ55を回折格子53の後段に配置したが、部分反射カプラ55の配置位置はこれに限定されるものではない。
【0023】
本発明の実施形態においては、図3に示すように、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4の射出端側で構成されるファイバアレイ4に隣接して、反射光検出用ファイバ71の一端が配置されている。より詳細には、反射光検出用ファイバ71の一端は、入射側端部(図3において右側端部)がコリメータレンズ52に対向して、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4の射出端側に平行に配置され、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4と同様に固定部51により束ねられて固定されている。反射光検出用ファイバ71は、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4と同様の材質及び形状であってもよい。
【0024】
なお、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4及び反射光検出用ファイバ71を固定する固定部51を用いずに、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4及び反射光検出用ファイバ71が互いに融着されていてもよい。
【0025】
反射光検出用ファイバ71の一端はフィーディングファイバ4,4,4,・・・4の射出端と同様に、スペクトルビーム結合部5に対向するように配置され、反射光の入射端となる。反射光検出用ファイバ71の他端には、光検出器70が接続されている。光検出器70は、図2(a)に示した制御部62に接続されている。
【0026】
次に、本発明の実施形態に係るDDL加工装置を用いた板金加工の際の反射光検出方法の一例を説明する。
【0027】
図2に示したLD3,3,3,・・・3から多波長のレーザ光が発振され、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4により伝送される。そして、図4に示すように、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4により伝送された多波長のレーザ光は、ファイバアレイ4からスペクトルビーム結合部5に入射する。スペクトルビーム結合部5は多波長のレーザ光をスペクトルビーム結合し、伝送ファイバ12を介して伝送する。なお、図4及び図5では、スペクトルビーム結合部5と伝送ファイバ12の間にある集光レンズ54を省略する。そして、図1に示したコリメータレンズ15及び集光レンズ18等により被加工材W上に集光させて、被加工材Wを加工する。
【0028】
この際、被加工材Wに照射されたレーザ光の一部は吸収されずに反射する。この反射光が、伝送ファイバ12を介してレーザ発振器11まで戻る場合がある。図5に示すように、伝送ファイバ12からスペクトルビーム結合部5へ入射した反射光は、スペクトルビーム結合部5内を伝播又は散乱され、ファイバアレイ4側へ射出され、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4及び反射光検出用ファイバ71に入射する。このとき、フィーディングファイバ4,4,4,・・・4及び反射光検出用ファイバ71に入射する反射光は、伝送ファイバ12内での伝播や、光学部品による散乱等により、隣接するフィーディングファイバ4,4,4,・・・4及び反射光検出用ファイバ71端面で構成される領域において強度分布が十分に平均化されており、各フィーディングファイバ4,4,4,・・・4及び反射光検出用ファイバ71に同程度の割合で入射することが想定される。
【0029】
図2に示した光検出器70は、反射光検出用ファイバ71により伝送された反射光の光強度を検出する。検出した反射光の光強度のデータは、加工モニタリング等に使用することができる。例えば、切断可能の際には、制御部62は、光検出器70により検出された反射光の光強度のデータに基づいて、被加工材Wを貫通したか、又は非貫通であるかを判断することができる。
【0030】
また、制御部62は、光検出器70により検出した反射光の光強度が所定の閾値(例えばLD3,3,3,・・・3が破損する可能性がある強度)以上となった場合、NC装置にアラートを通知してもよい。所定の閾値は、制御部62のメモリ等に記憶しておけばよい。
【0031】
以上説明したように、本発明によれば、DDL加工装置の光源として使用されるLD3,3,3,・・・3のファイバアレイ4に隣接するように反射光検出用ファイバ71を配置し、反射光検出用ファイバ71を介して伝送された反射光を光検出器70により検出することにより、安全且つ安価な構成で反射光を観測することができる。
【0032】
また、反射光検出用ファイバ71がファイバアレイ4に隣接しているので、反射光の影響を受けやすいLD3,3,3,・・・3に戻る反射光と同等の反射光を観測することができ、信頼性のある反射光の強度データを得ることができる。
【0033】
また、DDL共振器11では、多波長のレーザ光をスペクトルビーム結合しているため、ファイバレーザ加工装置と比較して反射光に強く、ファイバレーザ加工装置のようにアンプ部分へ入射する反射光を抑制する必要もない。また、多波長のレーザ光を空間において結合しているため、反射光の検出も容易となる。
【0034】
(その他の実施形態)
本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0035】
例えば、図2では、反射光検出用ファイバ7は、ファイバアレイ4の並列方向の端部(フィーディングファイバ4)に隣接しているが、ファイバアレイ4の隣接するフィーディングファイバ4,4,4,・・・4間に配置されていてもよい。また、反射光検出用ファイバ7は2本以上配置されていてもよく、例えば2本の反射光検出用ファイバがファイバアレイ4の並列方向の両端にそれぞれ配置されていてもよい。
【0036】
また、本発明の実施形態に係るDDL加工装置及びこれを用いた反射光検出方法を適用することができる板金加工の種類は特に限定されず、切断加工の他にも、レーザフォーミング加工、焼鈍、アニーリング及びアブレーション等の種々の板金加工に適用可能である。
【0037】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0038】
4…ファイバアレイ
5…スペクトルビーム結合部
11…レーザ発振器
12…伝送ファイバ(プロセスファイバ)
13…レーザ加工機
14…コリメータユニット
15,52…コリメータレンズ
16…ベンドミラー
17…加工ヘッド
18,54…集光レンズ
21…加工テーブル
22…X軸キャリッジ
23…Y軸キャリッジ
,3,3,・・・3…レーザダイオード(LD)
,4,4,・・・4…フィーディングファイバ
50…光学ボックス
51…固定部
53…回折格子
60…筐体
61…電源部
62…制御モジュール
63…空調機器
70…光検出器
71…反射光検出用ファイバ
【要約】
【課題】ダイレクトダイオードレーザ加工装置を用いて加工を行う際に、被加工材に照射したレーザ光の反射光を容易に検出することができるダイレクトダイオードレーザ発振器を提供する。
【解決手段】多波長のレーザ光をそれぞれ発振する複数のLDと、複数のLDにより発振された多波長のレーザ光をそれぞれ伝送する複数のフィーディングファイバの射出端側が束ねられたファイバアレイと、ファイバアレイから射出された多波長のレーザ光をスペクトルビーム結合するスペクトルビーム結合部と、ファイバアレイに隣接して配置され、多波長のレーザ光が被加工材で反射した反射光を、スペクトルビーム結合部を介して入射する反射光検出用ファイバと、反射光検出用ファイバから射出された反射光を検出する光検出器とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5