【実施例】
【0122】
以下、本発明を製造例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において「%」は「質量%」、「部」は「質量部」のことを意味する。
各重合体の特性(密度、質量平均分子量、結晶化度、融点、酸価、平均粒子径、塩素含有率、有機溶剤残存量、)は、下記のようにして測定した。
[密度]:第1の酸変性プロピレン系重合体(A)、第2の酸変性プロピレン系重合体(B)、及びプロピレン系重合体(AP)の密度は、ASTM D 792に準拠して測定した。
[質量平均分子量]:ウォーターズ社製、アライアンスGPC V2000型(標準物質;ポリスチレン, 溶媒;オルトジクロロベンゼン, 測定温度;140℃, 溶媒流速;1mL/分)により測定した。
[結晶化度]:理学電機(株)製、広角X線回折装置RAD−RX型を用いて測定したX線回折スペクトルより求めた。
[融点]:セイコーインスツルメンツ製、DSC200、示差走査熱量計(DSC)を使用して、以下の方法で求めた。試料(約5〜10mg)を160℃で3分間融解後、10℃/分の速度で−20℃まで降温し、−20℃で2分間保持した後、10℃/分で160℃まで昇温することにより融解曲線を得、最後の昇温段階における主吸熱ピークのピークトップ温度を融点として求めた。
[酸価の測定]:第1の酸変性プロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(AP)又は第2の酸変性プロピレン系重合体(B)200mgとクロロホルム4800mgを10mlのサンプル瓶に入れて50℃で30分加熱し完全に溶解させた。NaCl、光路長0.5mmの液体セルにクロロホルムを入れ、バックグラウンドとした。次に溶解した酸変性プロピレン系重合体溶液、又はプロピレン系重合体溶液をセルに入れ、FT−IR(日本分光社製)を用いて、積算回数32回にて赤外吸収スペクトルを測定した。無水マレイン酸のグラフト率は、無水マレイン酸をクロロホルムに溶解した溶液を測定し、検量線を作成したものを用いて計算した。カルボニル基の吸収ピーク(1780cm
−1付近の極大ピーク、1750〜1813cm
−1)の面積から、別途作成した検量線に基づき、重合体中の酸成分含有量を算出した。算出した酸成分含有量/(100−酸成分含有量)×1/97(グラフトされた無水マレイン酸1分子当りの分子量)×2当量(グラフトされた1分子の無水マレイン酸が中和された時のカルボン酸基数)×57(KOH分子量)×1000から酸価を算出した。
[平均粒子径]:日機装社製のマイクロトラック(ナノトラック150)(測定溶媒;純水)を用いて体積基準の平均粒子径を測定した。
[塩素含有率の測定]:JIS−K7229に準じて測定した。すなわち、塩素含有樹脂を酸素雰囲気下で燃焼させ、発生した気体塩素を水で吸収し、滴定により定量する「酸素フラスコ燃焼法」により測定した。
[有機溶剤残存量測定]:ガスクロマトグラフ計を用い、トルエンの検量線を使用して、水性分散体中の有機溶剤含有量を測定した。
【0123】
酸変性ポリプロピレン系重合体の前駆体として使用するプロピレン系重合体(AP
1−1)を以下の方法により得た。
1000mL丸底フラスコに、脱イオン水110mL、硫酸マグネシウム・7水和物22.2g及び硫酸18.2gを採取し、攪拌して溶解させた。これにより得た溶液に、市販の造粒モンモリロナイト16.7gを分散させ、100℃まで昇温し、2時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、得られたスラリーを濾過してウェットケーキを回収した。回収したウェットケーキを1000mL丸底フラスコにて、脱塩水500mLにて再度スラリー化し、濾過を行った。この操作を2回繰り返した。最終的に得られたケーキを、窒素雰囲気下110℃で一晩乾燥して、化学処理モンモリロナイト13.3gを得た。
得られた化学処理モンモリロナイト4.4gに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.4mmol/mL)20mLを加え、室温で1時間攪拌した。この懸濁液にトルエン80mLを加え、攪拌後、上澄みを除いた。この操作を2回繰り返した後、トルエンを加えて、粘土スラリー(スラリー濃度=99mg粘土/mL)を得た。別のフラスコに、トリイソブチルアルミニウム0.2mmolを採取し、ここで得られた粘土スラリー19mL及びジクロロ[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4−ジメチル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)ハフニウム]131mg(57μmol)のトルエン希釈液を加え、室温で10分間攪拌し、触媒スラリーを得た。
次いで、内容積24リットルの誘導攪拌式オートクレーブ内に液体プロピレン2.48L及び液体エチレン0.05Lを導入した。室温で、上記触媒スラリーを全量導入し、85℃まで昇温し重合時全圧を0.60MPa、水素濃度400ppmで一定に保持しながら、同温度で2時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応プロピレンを放出して重合を停止した。オートクレーブを開放してポリマーのトルエン溶液を全量回収し、溶媒並びに粘土残渣を除去して、プロピレン−エチレン共重合体トルエン溶液を得た。得られたプロピレン−エチレン共重合体をプロピレン系重合体(AP
1−1)とした。
プロピレン系重合体(AP
1−1)のエチレン単位量は2%、質量平均分子量Mwは70,000(ポリスチレン換算)、結晶化度は50%であった。
【0124】
上記プロピレン系重合体(AP
1−1)に無水マレイン酸をグラフトさせる変性処理を施して、第1の酸変性ポリプロピレン系重合体(A
1−1)を得た。
具体的には、上記プロピレン系重合体(AP
1−1)100部に、無水マレイン酸5部、ジ−t−ブチルパーオキシド1.8部を、170℃に設定した二軸押出機を用いて反応させて、酸変性ポリプロピレン系重合体を得た。その際、押出機内を脱気して、残留する未反応物を除去した。
この反応により得られた第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)は、質量平均分子量25,000、酸価40mgKOH/gであった。融点及び結晶化度はプロピレン系重合体(AP
1−1)と同じである。
【0125】
プロピレン系重合体(AP
1−2)〜(AP
1−9):
エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整した以外はプロピレン系重合体(AP
1−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP
1−2)〜(AP
1−9)を調製した。エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の融点を調整した。表1に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。
【0126】
プロピレン系重合体(AP
1−10)〜(AP
1−13):
エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整した以外はプロピレン系重合体(AP
1−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP
1−10)〜(AP
1−13)を調製した。エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の結晶化度を調整した。表1に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。
【0127】
プロピレン系重合体(AP
1−14):
メタロセン触媒を使用せず、トリエチルアルミニウムのみを触媒として添加したこと以外は、プロピレン系重合体(AP
1−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP
1−14)を調製した。
表1に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。なお、表1における「3EtAlのみ」とはメタロセン触媒を使用せず、トリエチルアルミニウムのみを触媒として添加したことを意味する。
【0128】
【表1】
【0129】
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−2)〜(A
1−10),(A
1−23)〜(A
1−26):
無水マレイン酸の変性条件を表2に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)の製造と同様にして、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−2)〜(A
1−10),(A
1−23)〜(A
1−26)を得た。表2に、得られた第1の酸変性プロピレン系重合体の質量平均分子量、酸価、融点、結晶化度を示す。
【0130】
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−11)〜(A
1−22),(A
1−27):
プロピレン系重合体(AP
1−1)を表2に示すプロピレン系重合体に変更したこと以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)の製造と同様にして、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−11)〜(A
1−22),(A
1−27)を得た。表2に、得られた第1の酸変性プロピレン系重合体の質量平均分子量、酸価、融点、結晶化度を示す。
【0131】
【表2】
【0132】
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)としては、下記(B
1−1)〜(B
1−3)を用いた。
(B
1−1):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学(株)製「三井ハイワックス 0555A」)、質量平均分子量:37,000、酸価:45mgKOH/g、融点140℃)
(B
1−2):第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−2)は、プロピレン系重合体(AP
1−6)を前駆体として用い、変性条件を表2に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−2)の質量平均分子量は37,000、酸価は21mgKOH/gであった。
(B
1−3):第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−3)は、プロピレン系重合体(AP
1−8)を前駆体として用い、変性条件を表2に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−3)の質量平均分子量は55,000、酸価は45mgKOH/gであった。
【0133】
アニオン型界面活性剤(C)としては、脂肪酸カリウム(花王製「KSソープ」)(C−1)を用いた。
塩基性物質(D)としては、水酸化カリウム(D−1)を用いた。
【0134】
(参考例1−1)
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)100部に対して10部の脂肪酸カリウム(C−1)を、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給して溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、6.0部(酸を中和するのに必要な量に対して1.5倍)の水酸化カリウム(D−1)と17部の水(E1)を1.8MPaで連続的に圧入し、二軸押出機内で溶融混練した。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.23μmの水性分散体(I
1−1)を得た。
得られた水性分散体(I
1−1)の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び水性分散体(I
1−1)から得られた塗膜のポリプロピレン成形体に対する付着性、耐溶剤性、低温成膜性を以下のように評価した。その結果を表3に示す。
【0135】
[貯蔵安定性試験]
貯蔵安定性評価として、水性分散体(I)を1Lの密封できる容器に入れ、40℃で1ヶ月間静置した後の水性分散体(I)の状態を、以下の判定基準に従い評価した。
◎:分離及び沈殿せず、粘度に変化がない
○:分離及び沈殿は確認されないが、増粘している
△:分離及び/又は沈殿が確認されたが、攪拌にて容易に分散できる
×:分離及び/又は沈殿が確認され、攪拌にて容易に分散できない
なお、分離及び/又は沈殿が確認されるが、攪拌にて容易に分散できる場合は、貯蔵安定性を有すると判断した。
【0136】
[残存有機溶剤量測定]
ガスクロマトグラフ計を用いた。トルエンの検量線を使用して、水性分散体(I)中の有機溶剤含有量を測定した。
【0137】
[試験片の作製]
プライムポリマー社製の「J715M」の100×100mm、厚さ2mmの平板を射出成形により得た。この平板の表面を脱脂処理した後、水性分散体を乾燥膜厚で15μmになるようにスプレー塗装した。そして、75℃で15分間乾燥し、室温で24時間静置して塗膜を形成し、塗膜を形成した平板を試験片として用いた。
【0138】
[耐溶剤性試験]
試験片の塗膜上に内径30mmの金属製円筒を置き、円筒内にヘキサン5mlを入れ、円筒上部に蓋をして密閉状態にした。この状態のまま、80℃の雰囲気下で4時間放置した後、同一試験片の未試験品と比較し、以下の判定基準に従い評価した。
◎:外観変化が見られない
○:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が1%以上25%未満
△:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が25%以上50%未満
×:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が50%以上
なお、変色退色及び/又は剥離している面積が50%未満の場合、耐溶剤性を有すると判断した。
【0139】
[低温成膜性試験]
試験片の塗装外観の目視観察により、以下の判定基準に従い評価した。
◎:クラック及び/又は白化がない
○:全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が1%以上25%未満
△:全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が25%以上50%未満
×:全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が50%以上
なお、全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が50%未満の場合、低温成膜性を有するとすると判断した。
【0140】
[付着性試験]
ポリオレフィン成形体に対する付着性評価として、JIS K5400に準拠して、セロハンテープを用いて剥離試験を行った。試験片の塗膜に2mm間隔で25個のマス目を形成させた後、それらのマス目にセロハンテープを密着させた後、引き剥がし、以下の判定基準に従い評価した。
◎:残存したマス目の数が25
○:残存したマス目の数が20〜24
△:残存したマス目の数が5〜19
×:残存したマス目の数が0〜4
なお、残存したマス目が5以上のとき実用的な付着性を有すると判断した。
【0141】
(参考例1−2)
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)100部に対して第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)1.5部と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)10部とを、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給し、溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)と第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、6.1部(酸を中和するのに必要な量に対して1.5倍)の水酸化カリウム(D−1)と17部の水(E1)を1.8MPaで連続的に圧入した。そして、二軸押出機内で溶融混練して水性分散体を得た。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.22μmの水性分散体(I
1−2)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0142】
(参考例1−3)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)の添加量を10部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を6.7部に変更した以外は参考例1−2と同様にして、平均粒子径0.20μmの水性分散体(I
1−3)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0143】
(参考例1−4)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)の添加量を49部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を9.3部に変更した以外は参考例1−2と同様にして、平均粒子径0.24μmの水性分散体(I
1−4)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0144】
(参考例1−5)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)の添加量を51部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を9.5部に変更した以外は参考例1−2と同様にして、平均粒子径0.28μmの水性分散体(I
1−5)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0145】
(参考例1−6)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を0.5部に変更した以外は参考例1−3と同様にして平均粒子径0.53μmの水性分散体(I
1−6)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0146】
(参考例1−7)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を1.5部に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.41μmの水性分散体(I
1−7)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0147】
(参考例1−8)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を39部に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.05μmの水性分散体(I
1−8)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0148】
(参考例1−9)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を41部に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.04μmの水性分散体(I
1−9)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0149】
(参考例1−10)
水(E1)の添加量を4部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を0.9倍量に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.54μmの水性分散体(I
1−10)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表3に示す。
【0150】
(参考例1−11)
水(E1)の添加量を6部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.1倍量に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.41μmの水性分散体(I
1−11)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表4に示す。
【0151】
(参考例1−12)
水(E1)の添加量を24部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.9倍量に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.38μmの水性分散体(I
1−12)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表4に示す。
【0152】
(参考例1−13)
水(E1)の添加量を26部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を2.1倍量に変更した以外は参考例1−3と同様にして平均粒子径0.52μmの水性分散体(I
1−13)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表4に示す。
【0153】
(参考例1−14)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−2)に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を6.3部に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.29μmの水性分散体(I
1−14)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表4に示す。
【0154】
(参考例1−15)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B
1−3)に変更した以外は参考例1−3と同様にして、平均粒子径0.32μmの水性分散体(I
1−15)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表4に示す。
【0155】
(参考例1−16)〜(参考例1−33)
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)と、水酸化カリウム(D−1)の添加量を表4、5に示すように変更した以外は参考例1−3と同様にして、水性分散体(I
1−16)〜(I
1−33)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表4、及び5に示す。
【0156】
【表3】
【0157】
【表4】
【0158】
【表5】
【0159】
(比較例1−1)〜(比較例1−8)
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−1)と、水酸化カリウム(D−1)の添加量を表6に示すように変更した以外は参考例1−3と同様にして、水性分散体(I
1−34)〜(I
1−41)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表6に示す。
【0160】
(比較例1−9)
攪拌機を備えた内容積2リットルのオートクレーブ内に、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−3)100部とトルエン500部を仕込み、125℃で1時間攪拌して溶解した後、90℃に冷却した。また、これとは別に、攪拌機を備えた内容積2リットルのオートクレーブ内で、脂肪酸カリウム(C−1)10部と水酸化カリウム(D−1)6.0部と水600部を含む水溶液を90℃に加熱し、その中に、前記第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−3)のトルエン溶液を攪拌継続下で添加した。2時間攪拌して分散した後、エスエムテー社製(HG−92型)高速ホモジナイザーで、10,000rpmで10分間、分散した。次いで、攪拌翼による攪拌を継続したまま、凝縮水を還流させながら、2時間水蒸気蒸留してトルエンを留去し、平均粒子径0.31μmの水性分散体(I
1−42)を得た。そして、参考例1−1と同様にして、得られた水性分散体の貯蔵安定性、残存有機溶剤量及び得られた塗膜の付着性、耐溶剤性、低温成膜性を評価した。その結果を表6に示す。
【0161】
【表6】
【0162】
本発明の第一の態様に係る発明の範囲にある参考例1−1〜1−33の水性分散体では、低温成膜性、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性に優れていた。また、水性分散体は有機溶剤を全く含有せず、貯蔵安定性にも優れていた。
【0163】
質量平均分子量が2,000未満の第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−2)を用いて得た比較例1−1の水性分散体では、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
質量平均分子量が30,000を超える第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−10)を用いて得た比較例1−2の水性分散体では、低温成膜性、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
融点が120℃未満の第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−11)を用いて得た比較例1−3の水性分散体では、塗膜の耐溶剤性が低かった。
融点が150℃を超える第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−18)を用いて得た比較例1−4の水性分散体では、低温成膜性、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
結晶化度が30%未満の第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−19)を用いて得た比較例1−5の水性分散体では、塗膜の耐溶剤性が低かった。
結晶化度が60%を超える第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−22)を用いて得た比較例1−6の水性分散体では、低温成膜性、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
酸価が10mgKOH/g未満の第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−23)を用いて得た比較例1−7の水性分散体では、低温成膜性、塗膜の耐溶剤性が低かった。
酸価が65mgKOH/gを超える第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−26)を用いて得た比較例1−8の水性分散体では、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン系成形体に対する付着性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
1−3)をトルエンに溶解させた溶媒置換法を用いた比較例1−9では、水性分散体中に有機溶剤が残留していた。
【0164】
以下の実施例、比較例において、プロピレン系重合体(AP)成分として、下記の(AP
2−1)〜(AP
2−26)、及び(A
2−27)〜(A
2−31)を用いた。
なお、プロピレン系重合体(AP
2−1)〜(AP
2−26)は重合工程のみにより製造した。
第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−27)〜(A
2−30)は重合工程にて製造したプロピレン系重合体(AP
2−1)を前駆体として用い、プロピレン系重合体(AP
2−1)を変性工程にて変性することにより得た。プロピレン系重合体(AP
2−31)は重合工程にて製造したプロピレン系重合体(AP
2−18)を前駆体として用い、プロピレン系重合体(AP
2−18)を塩素化工程にて塩素化することにより得た。以下、具体的に手順を示す。
【0165】
プロピレン系重合体(AP
2−1):
(i)重合工程
1000mL丸底フラスコに、脱イオン水110mL、硫酸マグネシウム・7水和物22.2g及び硫酸18.2gを採取し、攪拌して溶解させた。これにより得た溶液に、市販の造粒モンモリロナイト16.7gを分散させ、100℃まで昇温し、2時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、得られたスラリーを濾過してウェットケーキを回収した。回収したウェットケーキを1000mL丸底フラスコにて、脱塩水500mLにて再度スラリー化し、濾過を行った。この操作を2回繰り返した。最終的に得られたケーキを、窒素雰囲気下110℃で一晩乾燥して、化学処理モンモリロナイト13.3gを得た。
得られた化学処理モンモリロナイト4.4gに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.4mmol/mL)20mLを加え、室温で1時間攪拌した。この懸濁液にトルエン80mLを加え、攪拌後、上澄みを除いた。この操作を2回繰り返した後、トルエンを加えて、粘土スラリー(スラリー濃度=99mg粘土/mL)を得た。別のフラスコに、トリイソブチルアルミニウム0.2mmolを採取し、ここで得られた粘土スラリー19mL及びジクロロ[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4−ジメチル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)ハフニウム]131mg(57μmol)のトルエン希釈液を加え、室温で10分間攪拌し、触媒スラリーを得た。
次いで、内容積24リットルの誘導攪拌式オートクレーブ内に液体プロピレン2.48L及び液体エチレン0.05Lを導入した。室温で、上記触媒スラリーを全量導入し、85℃まで昇温し重合時全圧を0.60MPa、水素濃度1000ppmで一定に保持しながら、同温度で2時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応プロピレンを放出して重合を停止した。オートクレーブを開放してポリマーのトルエン溶液を全量回収し、溶媒並びに粘土残渣を除去して、プロピレン−エチレン共重合体トルエン溶液を得た。得られたプロピレン−エチレン共重合体をプロピレン系重合体(AP
2−1)とした。
プロピレン系重合体(AP
2−1)のエチレン単位量は2%、質量平均分子量は25,000(ポリスチレン換算)、融点は135℃、密度は0.930g/cm
3であった。
【0166】
プロピレン系重合体(AP
2−2)〜(AP
2−26):
重合条件を表7に示すように変更した以外は、プロピレン系重合体(AP
2−1)の製法と同様にして、プロピレン系重合体(AP
2−2)〜(AP
2−26)を得た(表7参照)。
【0167】
【表7】
【0168】
第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−27):
(ii)変性工程
上記プロピレン系重合体(AP
2−1)100部に、無水マレイン酸5部、ジ−t−ブチルパーオキシド1.8部を、170℃に設定した二軸押出機を用いて反応させて、第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−27)を得た。その際、押出機内を脱気して、残留する未反応物を除去した。
この反応により得られた第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−27)は、質量平均分子量25,000、酸価40mgKOH/g、融点135℃、密度0.948g/cm
3であった。
【0169】
第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−28)〜(A
2−30):
変性条件を表8に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
2−27)の製造と同様にして、第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−28)〜(A
2−30)を得た(表8参照)。
【0170】
【表8】
【0171】
プロピレン系重合体(AP
2−31):
(iii)塩素化工程
プロピレン系重合体(AP
2−18)2kgを、グラスライニングされた50L反応釜に投入し、20Lのクロロホルムを加え、0.2MPaの圧力下、紫外線を照射しながらガス状の塩素を反応釜底部より吹き込み塩素化して、塩素含有率21%の塩素化ポリオレフィンを得た。次いで、溶媒であるクロロホルムをエバポレーターで留去し、固形分濃度30質量%に調整した。このクロロホルム溶液に安定剤(t−ブチルフェニルグリシジルエーテル)を対樹脂1.5質量%加えた後、バレル温度90℃に設定した二軸押出機にて固形化して、プロピレン系重合体(AP
2−31)を得た。
得られたプロピレン系重合体(AP
2−31)は、質量平均分子量25,000、塩素化率21%、融点126℃、密度0.955g/cm
3であった。(表9参照)。
【0172】
【表9】
【0173】
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)としては、下記(B
2−1)〜(B
2−3)を用いた。
(B
2−1):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学(株)製「三井ハイワックス 0555A」)、質量平均分子量:37,000、酸価:45mgKOH/g、融点140℃)
(B
2−3):第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−3)は、プロピレン系重合体(AP
2−8)を前駆体として用い、変性条件を表8に示すように変更した以外は、プロピレン系重合体(AP
2−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−3)の質量平均分子量は55,000、酸価は45mgKOH/g、融点は149℃であった。
【0174】
アニオン型界面活性剤(C)としては、脂肪酸カリウム(花王製「KSソープ」)(C−1)を用いた。
塩基性物質(D)として、水酸化カリウム(D−1)を用いた。
【0175】
(製造例2−1)プロピレン系水性分散体(I
2−1)
プロピレン系重合体(AP
2−1)と、プロピレン系重合体(AP
2−1)100部に対して第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)0.5部と、プロピレン系重合体100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)10部を、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給して溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、プロピレン系重合体(AP
2−1)と第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、0.034部の水酸化カリウム(D−1)と17部の水を1.8MPaで連続的に圧入した。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させて、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.49μm、有機溶剤量0ppmのプロピレン系水性分散体(I
2−1)得た。
得られたプロピレン系水性分散体(I
2−1)の貯蔵安定性を評価した。その結果を表10に示す。
【0176】
[貯蔵安定性試験]
水性分散体を1Lの密封できる容器に入れ、40℃で1ヶ月間静置した後の水性分散体の状態を、以下の判定基準に従い評価した。
◎:分離及び沈殿せず、粘度に変化がない
○:分離及び沈殿は確認されないが、増粘している
△:分離及び/又は沈殿が確認されたが、攪拌にて容易に分散できる
×:分離及び/又は沈殿が確認され、攪拌にて容易に分散できない
なお、分離及び/又は沈殿が確認されるが、攪拌にて容易に分散できる場合は、貯蔵安定性を有すると判断した。
【0177】
(製造例2−2)プロピレン系水性分散体(I
2−2)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)の添加量を1.5部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.1部に変更した以外は製造例2−1と同様にして、平均粒子径0.46μmのプロピレン系水性分散体(I
2−2)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−2)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0178】
(製造例2−3)プロピレン系水性分散体(I
2−3)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)の添加量を10部に変更し水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.68部に変更した以外は製造例2−1と同様にして、平均粒子径0.34μmのプロピレン系水性分散体(I
2−3)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−3)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0179】
(製造例2−4)プロピレン系水性分散体(I
2−4)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)の添加量を49部に変更し水酸化カリウム(D−1)の添加量を3.3部に変更した以外は製造例2−1と同様にして、平均粒子径0.46μmのプロピレン系水性分散体(I
2−4)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−4)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0180】
(製造例2−5)プロピレン系水性分散体(I
2−5)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)の添加量を51部に変更し水酸化カリウム(D−1)の添加量を3.4部に変更した以外は製造例2−1と同様にして、平均粒子径0.49μmのプロピレン系水性分散体(I
2−5)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−5)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0181】
(製造例2−6)プロピレン系水性分散体(I
2−6)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を0.5部に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.51μmのプロピレン系水性分散体(I
2−6)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−6)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0182】
(製造例2−7)プロピレン系水性分散体(I
2−7)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を1.5部に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.48μmのプロピレン系水性分散体(I
2−7)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−7)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0183】
(製造例2−8)プロピレン系水性分散体(I
2−8)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を39部に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.29μmのプロピレン系水性分散体(I
2−8)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−8)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0184】
(製造例2−9)プロピレン系水性分散体(I
2−9)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を41部に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.28μmのプロピレン系水性分散体(I
2−9)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−9)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0185】
(製造例2−10)プロピレン系水性分散体(I
2−10)
水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.41部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を0.9倍量に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.52μmのプロピレン系水性分散体(I
2−10)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−10)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0186】
(製造例2−11)プロピレン系水性分散体(I
2−11)
水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.5部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.1倍量に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.49μmのプロピレン系水性分散体(I
2−11)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−11)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0187】
(製造例2−12)プロピレン系水性分散体(I
2−12)
水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.86部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.9倍量に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.38μmのプロピレン系水性分散体(I
2−12)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−12)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表10に示す。
【0188】
(製造例2−13)プロピレン系水性分散体(I
2−13)
水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.95部に変更し、(AP)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を2.1倍量に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.41μmのプロピレン系水性分散体(I
2−13)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−13)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表11に示す。
【0189】
(製造例2−15)プロピレン系水性分散体(I
2−15)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B
2−3)に変更した以外は製造例2−3と同様にして、平均粒子径0.36μmのプロピレン系水性分散体(I
2−15)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−15)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表11に示す。
【0190】
(製造例2−16)プロピレン系水性分散体(I
2−16)
攪拌機、冷却管、温度計、ロートを取り付けた4つ口フラスコ中に、プロピレン系重合体(AP
2−1)100部と、プロピレン系重合体(AP
2−1)100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)10部、水酸化カリウム水溶液の形態で水酸化カリウム(D−1)0.1部、トルエン20部を添加し、120℃で30分混練した。その後、90℃の脱イオン水290gを90分かけて添加した。引き続き、溶剤を減圧下にて除去後、室温まで攪拌しながら冷却して、プロピレン系水性分散体(I
2−16)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−16)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表11に示す。
【0191】
(製造例2−17〜41)プロピレン系水性分散体(I
2−17)〜(I
2−41)
プロピレン系重合体(AP
2−1)をそれぞれプロピレン系重合体(AP
2−2)〜(AP
2−26)に変更した以外は製造例2−3と同様にして、プロピレン系水性分散体(I
2−17)〜(I
2−41)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−17)〜(I
2−41)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表11,12,及び13に示す。
【0192】
(製造例2−42〜46)プロピレン系水性分散体(I
2−42)〜(I
2−46)
プロピレン系重合体(AP
2−1)をそれぞれ第3の酸変性プロピレン系重合体(A
2−27)〜(A
2−30)、又はプロピレン系重合体(AP
2−31)に変更し、水酸化カリウムの添加量を表13に示すように変更した以外は製造例2−3と同様にして、プロピレン系水性分散体(I
2−42)〜(I
2−46)を得た。このプロピレン系水性分散体(I
2−42)〜(I
2−46)の体積平均粒子径、貯蔵安定性、有機溶剤量の測定結果を表13に示す。
【0193】
【表10】
【0194】
【表11】
【0195】
【表12】
【0196】
【表13】
【0197】
(J)成分としては、下記の(J−1)〜(J−4)を用いた。
塗料樹脂(J−1):水酸基含有アクリル塗料樹脂
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器に、脱イオン水70.7部及びアニオン型界面活性剤(「アクアロンKH−10」、第一工業製薬(株)製)0.52部を仕込み、窒素気流中で攪拌混合し、80℃に昇温した。
次いで、下記のモノマー乳化物のうちの全量の1%量及び6%過硫酸アンモニウム水溶液5部を反応容器内に導入し80℃で15分間保持した。その後、残りのモノマー乳化物を3時間かけて、同温度に保持した反応容器内に滴下し、滴下終了後1時間熟成した後、5%2−(ジメチルアミノ)エタノール水溶液40部を反応容器に徐々に加えながら30℃まで冷却して、水酸基含有アクリル樹脂を含む固形分濃度40%の塗料樹脂(J−1)を得た。
モノマー乳化物:脱イオン水50部、スチレン10部、メチルメタクリレート40部、エチルアクリレート35部、n−ブチルメタクリレート3.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、アクリル酸1.5部、アクアロンKH−10 1.0部及び過硫酸アンモニウム0.03部を混合攪拌して、モノマー乳化物を得た。
【0198】
塗料樹脂(J−2):水性ウレタン塗料樹脂
攪拌機、温度計、還流管、及び、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、数平均分子量1000のメトキシポリエチレングリコール100部と、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート168部とを仕込み、窒素雰囲気下70℃で6時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留して、未反応の1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを取り除き、ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネートを得た。
次いで、攪拌機、温度計、還流管、及び、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、ジエタノールアミン86部を仕込み、窒素雰囲気下、空冷しながら上記ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネート950部を、反応温度が70℃を超えないように徐々に滴下した。滴下終了後、約1時間、窒素雰囲気下において70℃で攪拌し、イソシアネート基が消失したことを確認し、ジアルカノールアミン誘導体を得た。
次いで、攪拌機、温度計、還流管、及び、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、水添キシリレンジイソシアネート(「タケネート600」、三井化学ポリウレタン(株)製)175部、上記ジアルカノールアミン誘導体172部を加え、乾燥窒素を吹き込みながら80℃まで昇温した。1時間経過後オクチル酸第一スズ0.12部を添加し、さらに3時間攪拌して、イソシアネート基末端プレポリマーを得た。
次いで、これに、p−メトキシフェノール0.36部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(「ライトアクリレートPE−3A」、共栄社化学(株)製)732部を添加し、乾燥空気を吹き込みながら攪拌して、70℃まで昇温した。1時間経過時にオクチル酸第一スズ0.24部を添加し、さらに5時間攪拌して、水性ウレタン樹脂を得た。
上記水性ウレタン樹脂70部に、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(「ライトアクリレートPE−4A」、共栄社化学(株)製)30部を混合した。得られた混合物229部を40℃に調整し、ホモミキサーにより、2000rpmで攪拌しながら23℃のイオン交換水280部を30分かけて添加した。その後、レベリング剤(「オルフィンE1004」、東信化学(株)製)0.25部を添加し、1000rpmでさらに1時間攪拌して、水性ウレタン塗料樹脂を含む固形分濃度40%の塗料樹脂(J−2)を得た。
【0199】
塗料樹脂(J−3):水酸基含有ポリエステル塗料樹脂
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び水分離器を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン174部、ネオペンチルグリコール327部、アジピン酸352部、イソフタル酸109部及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物101部を仕込み、160℃〜230℃まで3時間かけて昇温させた。その後、生成した縮合水を水分離器により留去しながら230℃で保持し、酸価が3mgKOH/g以下となるまで反応させた。この反応生成物に、無水トリメリット酸59部を添加し、170℃で30分間付加反応を行った。次いで、50℃以下に冷却し、2−(ジメチルアミノ)エタノールを酸基に対して当量添加し中和してから、脱イオン水を徐々に添加することにより、水酸基含有ポリエステルを含む固形分濃度40%の塗料樹脂(J−3)を得た。
【0200】
塗料樹脂(J−4):水性エポキシ塗料樹脂
温度計、撹拌機を取り付けたフラスコにビスフェノールA228gとエピクロルヒドリン185g、SY−GTA80を18.9g、n−ブタノール36g、トルエン71gを仕込み溶解させた。その後、窒素ガスパージを施しながら、65℃に昇温した後に、20%水酸化ナトリウム水溶液400gを5時間かけて滴下した。次いで、この条件下で0.5時間撹拌を続けた。その後、トルエン355gを添加し、水層を除去した。その後、樹脂溶液を共沸によって系内を脱水し、エポキシ樹脂を得た。
上記エポキシ樹脂500gをベンジルアルコール41g、メトキシプロパノール41gに90℃で溶解した。溶解後、温度を下げ、50〜60℃にて高速攪拌しながら、水を分割添加して、水性エポキシ樹脂を含む固形分濃度40%の塗料樹脂(J−4)を得た。
【0201】
(実施例2−1)
塗料樹脂(J−1)90部とプロピレン系水性分散体(I
2−3)10部とを混合して、水性塗料組成物(L−1)を得た。
この水性塗料組成物(L−1)から得られた皮膜の耐溶剤性を以下のように評価した。
また、水性塗料組成物(L−1)を水性中塗り塗料として使用した際の混層防止性と付着性、水性上塗り塗料として使用した際の混層防止性と付着性と光沢を以下のように評価した。その結果を表14に示す。
【0202】
[耐溶剤性]
リン酸亜鉛系化成処理剤(「サーフダインSD2000」、日本ペイント(株)製)で化成処理したダル鋼板(「SPCC−SD」、大きさ:20cm×30cm、板厚:0.8mm)に、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日本ペイント(株)製)を、乾燥膜厚が20μmになるように電着塗装し、160℃で30分間焼き付け、電着塗膜を形成した。次に、該電着塗膜上に、水性塗料組成物(L−1)を、乾燥膜厚が30μmになるようにスプレー塗装し、80℃で3分間プレヒートして、試験片(T
2−1)を作製した。
試験片(T
2−1)の塗膜上に内径30mmの金属製円筒を置き、円筒内にn−ヘキサン5mlを入れ、円筒上部に蓋をして密閉状態にした。この状態のまま、80℃の雰囲気下で4時間放置した後、同一試験片の未試験品と比較し、以下の判定基準に従い評価した。
◎:外観変化が見られない
○:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が1%以上25%未満
△:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が25%以上50%未満
×:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が50%以上
なお、変色退色及び/又は剥離している面積が50%未満の場合、耐溶剤性を有すると判断した。
【0203】
[水性中塗り塗料としての評価]
リン酸亜鉛系化成処理剤(「サーフダインSD2000」、日本ペイント(株)製)で化成処理したダル鋼板(「SPCC−SD」、大きさ:20cm×30cm、板厚:0.8mm)に、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日本ペイント(株)製)を、乾燥膜厚が20μmになるように電着塗装し、160℃で30分間焼き付けて、電着塗膜を形成した。
次に、該電着塗膜上に、水性中塗り塗料として水性塗料組成物(L−1)を、乾燥膜厚が30μmになるようにスプレー塗装し、80℃で3分間プレヒートを行って、中塗り塗膜を形成した。
さらに、該中塗り塗膜上に水性上塗り塗料として、水酸基含有アクリル樹脂とメラミン樹脂を含有する熱硬化性上塗り塗料(「WBC−713T」、関西ペイント(株)製)を、回転霧化型の静電塗装機を用いて、乾燥膜厚15μmとなるように静電塗装して、上塗り塗膜を形成した。
次いで、140℃で30分間加熱することにより、中塗り塗膜及び上塗り塗膜を同時に硬化させて、試験片(T
2−2)を作製した。
【0204】
・混層防止性評価
混層防止性は、塗膜平滑性を以下のように測定することによって評価した。
すなわち、BYK−Gardner(株)製「ウェーブスキャン」を用い、得られた試験片(T
2−2)の320〜800μmの長波長領域の測定値「W3」、及び50〜320μmの短波長領域の測定値「W4」により平滑性を評価した。これらの測定値W3、W4は、数値が小さい程、塗膜が平滑であることを表し、塗膜界面での混層が抑制されていることを示す。
【0205】
・付着性評価
JIS K5400に準拠して、セロハンテープを用いて剥離試験を行った。試験片(T
2−2)の塗膜に2mm間隔で25個のマス目を形成させた後、それらのマス目にセロハンテープを密着させた後、引き剥がし、以下の判定基準に従い評価した。
◎:残存したマス目の数が25
○:残存したマス目の数が20〜24
△:残存したマス目の数が5〜19
×:残存したマス目の数が0〜4
なお、残存したマス目が5以上のとき実用的な付着性を有すると判断した。
【0206】
[水性上塗り塗料としての評価]
リン酸亜鉛系化成処理剤(「サーフダインSD2000」、日本ペイント(株)製)で化成処理したダル鋼板(「SPCC−SD」、大きさ:20cm×30cm、板厚:0.8mm)に、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日本ペイント(株)製)を、乾燥膜厚が20μmになるように電着塗装し、160℃で30分間焼き付けて、電着塗膜を形成した。
次に、該電着塗膜上に、水性中塗り塗料として水性アクリル塗料(「リカボンドES−20」、中央理化工業(株)製)を、乾燥膜厚が30μmとなるようにスプレー塗装し、140℃で30分間加熱硬化させて、中塗り塗膜を形成した。
次に、該中塗り塗膜上に、水性上塗り塗料として水性塗料組成物(L−1)を、回転霧化型の静電塗装機を用いて、乾燥膜厚15μmとなるように静電塗装し、80℃で3分間プレヒートを行って上塗り塗膜を形成した。
さらに、該上塗り塗膜上に溶剤型クリヤー塗料として、カルボキシ基含有アクリル樹脂とエポキシ基含有アクリル樹脂を含有する熱硬化型クリヤー塗料(「マジクロンKINO−1210TW」、関西ペイント(株)製)を、乾燥膜厚で35μmとなるように静電塗装した。
次いで、140℃で20分間加熱することにより、上塗り塗膜及びクリヤー塗膜を同時に硬化させて、試験片(T
2−3)を作製した。
得られた試験片(T
2−3)について、光沢計(「GM−26」、村上色彩研究所製)を用い、塗膜面の60°鏡面光沢値を測定した。
また、試験片(T
2−2)の代わりに試験片(T
2−3)を用い、中塗り塗料の評価と同様に、混層防止性と付着性を評価した。
【0207】
(実施例2−2)
塗料樹脂(J−1)の代わりに塗料樹脂(J−2)を用いた以外は実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−2)を得た。そして、実施例2−1と同様にして評価した。評価結果を表14に示す。
【0208】
(実施例2−3)
塗料樹脂(J−1)の代わりに塗料樹脂(J−3)を用いた以外は実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−3)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0209】
(参考例2−4)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−16)を用いた以外は、実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−4)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0210】
(参考例2−5)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−16)を用いた以外は、実施例2−2と同様にして水性塗料組成物(L−5)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0211】
(参考例2−6)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−16)を用いた以外は、実施例2−3と同様にして水性塗料組成物(L−6)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0212】
(実施例2−7)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−42)を用いた以外は、実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−7)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0213】
(実施例2−8)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−42)を用いた以外は、実施例2−2と同様にして水性塗料組成物(L−8)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0214】
(実施例2−9)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−42)を用いた以外は、実施例2−3と同様にして水性塗料組成物(L−9)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0215】
(実施例2−10)
塗料樹脂(J−1)99.5部とプロピレン系水性分散体(I
2−42)0.5部とを混合した以外は、実施例2−7と同様にして水性塗料組成物(L−10)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0216】
(実施例2−11)
塗料樹脂(J−1)98.5部とプロピレン系水性分散体(I
2−42)1.5部とを混合した以外は、実施例2−7と同様にして水性塗料組成物(L−11)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0217】
(実施例2−12)
塗料樹脂(J−1)71部とプロピレン系水性分散体(I
2−42)29部とを混合した以外は、実施例2−7と同様にして水性塗料組成物(L−12)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0218】
(実施例2−13)
塗料樹脂(J−1)69部とプロピレン系水性分散体(I
2−42)31部とを混合した以外は、実施例2−7と同様にして水性塗料組成物(L−13)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表14に示す。
【0219】
(実施例2−14)〜、(実施例2−25)、及び(実施例2−27)〜(実施例2−47)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)を表15,16,17に示すように変更した以外は、実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−14)〜(L−25)、及び(L−27)〜(L−47)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表15,16,及び17に示す。
【0220】
【表14】
【0221】
【表15】
【0222】
【表16】
【0223】
【表17】
【0224】
(比較例2−1)
塗料樹脂(J−1)そのものを水性塗料組成物(L−48)とし、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表18に示す。
【0225】
(比較例2−2)
塗料樹脂(J−1)の代わりに塗料樹脂(J−4)を用いた以外は、実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−49)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表18に示す。
【0226】
(比較例2−3)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−16)を用いた以外は、比較例2−2と同様にして水性塗料組成物(L−50)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表18に示す。
【0227】
(比較例2−4)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)の代わりにプロピレン系水性分散体(I
2−42)を用いた以外は、比較例2−2と同様に水性塗料組成物(L−51)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表18に示す。
【0228】
(比較例2−5)〜(比較例2−13)
プロピレン系水性分散体(I
2−3)を表18に示すように変更した以外は、実施例2−1と同様にして水性塗料組成物(L−52)〜(L−60)を得た。そして、実施例2−1と同様に評価した。評価結果を表18に示す。
【0229】
【表18】
【0230】
実施例2−1〜2−25、及び実施例2−27〜2−47の水性塗料組成物は、耐溶剤性、塗膜界面での混層防止効果に優れ、しかも付着性にも優れていた。また、実施例2−1〜2−25、及び実施例2−27〜2−47の水性塗料組成物は、水を分散媒としているため、塗料中の有機溶剤量が少なく、環境への負荷が小さい。
プロピレン系水性分散体(I)を含まない比較例2−1の水性塗料組成物では、耐溶剤性、混層防止性が得られなかった。
塗料樹脂(J)が水性エポキシ塗料である比較例2−2〜2−4の水性塗料組成物では、耐溶剤性、混層防止性が得られなかった。特に、比較例2−2,2−3では付着性も低かった。
融点が120℃未満であるプロピレン系重合体(AP
2−2)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−17)を用いた比較例2−5の水性塗料組成物では、耐溶剤性、混層防止性が得られなかった。
融点が150℃を超えるプロピレン系重合体(AP
2−9)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−24)を用いた比較例2−6の水性塗料組成物では、光沢、付着性が低かった。
質量平均分子量が2,000未満のプロピレン系重合体(AP
2−10)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−25)を用いた比較例2−7の水性塗料組成物では、耐溶剤性、混層防止性、付着性が得られなかった。
質量平均分子量が30,000を超えるプロピレン系重合体(AP
2−18)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−33)を用いた比較例2−8の水性塗料組成物では、付着性、混層防止性が得られなかった。
密度が0.875g/cm
3未満のプロピレン系重合体(AP
2−19)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−34)を用いた比較例2−9の水性塗料組成物では、混層防止性が得られなかった。
密度が0.960g/cm
3を超えるプロピレン系重合体(AP
2−22)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−37)を用いた比較例2−10の水性塗料組成物では、混層防止性が得られなかった。
融点が120℃未満であるプロピレン系重合体(AP
2−23)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−38)を用いた比較例2−11の水性塗料組成物では、耐溶剤性、混層防止性が得られなかった。
融点が150℃を超えるプロピレン系重合体(AP
2−26)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−41)を用いた比較例2−12の水性塗料組成物では、光沢、付着性が低かった。
塩素化されたプロピレン系重合体(AP
2−31)を含むプロピレン系水性分散体(I
2−46)を用いた比較例2−13の水性塗料組成物では、耐溶剤性、混層防止性、付着性が得られなかった。
【0231】
酸変性ポリプロピレン系重合体の前駆体として使用するプロピレン系重合体(AP
3−1)を以下の方法により得た。
1000mL丸底フラスコに、脱イオン水110mL、硫酸マグネシウム・7水和物22.2g及び硫酸18.2gを採取し、攪拌して溶解させた。これにより得た溶液に、市販の造粒モンモリロナイト16.7gを分散させ、100℃まで昇温し、2時間攪拌を行った。その後、室温まで冷却し、得られたスラリーを濾過してウェットケーキを回収した。回収したウェットケーキを1000mL丸底フラスコにて、脱塩水500mLにて再度スラリー化し、濾過を行った。この操作を2回繰り返した。最終的に得られたケーキを、窒素雰囲気下110℃で一晩乾燥して、化学処理モンモリロナイト13.3gを得た。
得られた化学処理モンモリロナイト4.4gに、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.4mmol/mL)20mLを加え、室温で1時間攪拌した。この懸濁液にトルエン80mLを加え、攪拌後、上澄みを除いた。この操作を2回繰り返した後、トルエンを加えて、粘土スラリー(スラリー濃度=99mg粘土/mL)を得た。別のフラスコに、トリイソブチルアルミニウム0.2mmolを採取し、ここで得られた粘土スラリー19mL及びジクロロ[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4−ジメチル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)ハフニウム]131mg(57μmol)のトルエン希釈液を加え、室温で10分間攪拌し、触媒スラリーを得た。
次いで、内容積24リットルの誘導攪拌式オートクレーブ内に液体プロピレン2.48L及び液体エチレン0.05Lを導入した。室温で、上記触媒スラリーを全量導入し、85℃まで昇温し重合時全圧を0.60MPa、水素濃度400ppmで一定に保持しながら、同温度で2時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応プロピレンを放出して重合を停止した。オートクレーブを開放してポリマーのトルエン溶液を全量回収し、溶媒並びに粘土残渣を除去して、プロピレン−エチレン共重合体トルエン溶液を得た。得られたプロピレン−エチレン共重合体をプロピレン系重合体(AP
3−1)とした。
プロピレン系重合体(AP
3−1)のエチレン単位量は2%、質量平均分子量Mwは70,000(ポリスチレン換算)、結晶化度は50%であった。
【0232】
上記プロピレン系重合体(AP
3−1)に無水マレイン酸をグラフトさせる変性処理を施して、第1の酸変性ポリプロピレン系重合体(A
3−1)を得た。
具体的には、上記プロピレン系重合体(AP
3−1)100部に、無水マレイン酸5部、ジ−t−ブチルパーオキシド1.8部を、170℃に設定した二軸押出機を用いて反応させて、酸変性ポリプロピレン系重合体を得た。その際、押出機内を脱気して、残留する未反応物を除去した。
この反応により得られた第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)は、質量平均分子量25,000、酸価40mgKOH/gであった。融点及び結晶化度はプロピレン系重合体(AP
3−1)と同じである。
【0233】
プロピレン系重合体(AP
3−2)〜(AP
3−9):
エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整した以外は(AP
3−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP
3−2)〜(AP
3−9)を調製した。エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の融点を調整した。表19に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。
【0234】
プロピレン系重合体(AP
3−10)〜(AP
3−13):
エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整した以外は(AP
3−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(AP
3−10)〜(AP
3−13)を調製した。エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の結晶化度を調整した。表19に、得られたプロピレン系重合体の質量平均分子量、融点、結晶化度を示す。
【0235】
【表19】
【0236】
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−2)〜(A
3−5),(A
3−18)〜(A
3−21):
無水マレイン酸の変性条件を表20に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)の製造と同様にして、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−2)〜(A
3−5),(A
3−18)〜(A
3−21)を得た。表20に、得られた第1の酸変性プロピレン系重合体の質量平均分子量、酸価、融点、結晶化度を示す。
【0237】
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−6)〜(A
3−17):
プロピレン系重合体(AP
3−1)を表20に示すプロピレン系重合体に変更したこと以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)の製造と同様にして、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−6)〜(A
3−17)を得た。表20に、得られた第1の酸変性プロピレン系重合体の質量平均分子量、酸価、融点、結晶化度を示す。
【0238】
【表20】
【0239】
第2の酸変性プロピレン系重合体(B)としては、下記(B
3−1)〜(B
3−3)を用いた。
(B
3−1):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学(株)製「三井ハイワックス 0555A」)、質量平均分子量:37,000、酸価:45mgKOH/g、融点140℃)
(B
3−2):第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−2)は、プロピレン系重合体(AP
3−6)を前駆体として用い、変性条件を表20に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−2)の質量平均分子量は37,000、酸価は21mgKOH/gであった。
(B
3−3):第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−3)は、プロピレン系重合体(AP
3−8)を前駆体として用い、変性条件を表20に示すように変更した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)の製造と同様にして得た。第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−3)の質量平均分子量は55,000、酸価は45mgKOH/g、融点149℃であった。
【0240】
アニオン型界面活性剤(C)としては、脂肪酸カリウム(花王製「KSソープ」)(C−1)を用いた。
塩基性物質(D)としては、水酸化カリウム(D−1)を用いた。
【0241】
(製造例3−1)
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)10部を、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給して溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、水酸化カリウム(D−1)6.0部(酸を中和するのに必要な量に対して1.5倍)と水(E1)17部を1.8MPaで連続的に圧入し、二軸押出機内で溶融混練した。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.23μm、有機溶剤残存量0ppmの水性分散体(I
3−1)を得た(表21参照)。
【0242】
(製造例3−2)
第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)100部に対して酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)1.5部と、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)10部とを、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給し、溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、第1の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)と第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、水酸化カリウム(D−1)6.1部(酸を中和するのに必要な量に対して1.5倍)と水(E−1)17部を1.8MPaで連続的に圧入した。そして、二軸押出機内で溶融混練して水性分散体を得た。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.22μm、有機溶剤残存量0ppmの水性分散体(I
3−2)を得た(表21参照)。
【0243】
(製造例3−3)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を10部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を6.7部に変更した以外は製造例3−2と同様にして、平均粒子径0.20μmの水性分散体(I
3−3)を得た(表21参照)。
【0244】
(製造例3−4)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を49部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を9.3部に変更した以外は製造例3−2と同様にして、平均粒子径0.24μmの水性分散体(I
3−4)を得た(表21参照)。
【0245】
(製造例3−5)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を51部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を9.5部に変更した以外は製造例3−2と同様にして、平均粒子径0.28μmの水性分散体(I
3−5)を得た(表21参照)。
【0246】
(製造例3−6)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を0.5部に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.53μmの水性分散体(I
3−6)を得た(表21参照)。
【0247】
(製造例3−7)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を1.5部に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.41μmの水性分散体(I
3−7)を得た(表21参照)。
【0248】
(製造例3−8)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を39部に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.05μmの水性分散体(I
3−8)を得た(表21参照)。
【0249】
(製造例3−9)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を41部に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.04μmの水性分散体(I
3−9)を得た(表21参照)。
【0250】
(製造例3−10)
水(E−1)の添加量を4部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を0.9倍量に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.54μmの水性分散体(I
3−10)を得た(表21参照)。
【0251】
(製造例3−11)
水(E−1)の添加量を6部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.1倍量に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.41μmの水性分散体(I
3−11)を得た(表22参照)。
【0252】
(製造例3−12)
水(E−1)の添加量を24部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.9倍量に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.38μmの水性分散体(I
3−12)を得た(表22参照)。
【0253】
(製造例3−13)
水(E−1)の添加量を26部に変更し、(A)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を2.1倍量に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.52μmの水性分散体(I
3−13)を得た(表22参照)。
【0254】
(製造例3−14)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−2)に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を6.3部に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.29μmの水性分散体(I
3−14)を得た(表22参照)。
【0255】
(製造例3−15)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)を第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−3)に変更した以外は製造例3−3と同様にして、平均粒子径0.32μmの水性分散体(I
3−15)を得た(表22参照)。
【0256】
(製造例3−16)〜(製造例3−35)
第2の酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)、及び水酸化カリウム(D−1)の添加量を表22、23に示すように変更した以外は製造例3−3と同様にして、水性分散体(I
3−16)〜(I
3−35)を得た(表22、及び23参照)。
【0257】
【表21】
【0258】
【表22】
【0259】
【表23】
【0260】
プロピレン系重合体(F−1)〜(F−21):
エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整した以外は、第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の前駆体であるプロピレン系重合体(AP
3−1)の製法と同様にしてプロピレン系重合体(F−1)〜(F−21)を調製した。その際、エチレン及び/又は1−ブテンのガス供給量を調整することで、プロピレン系重合体の融点及び結晶化度を調整した。得られたプロピレン系重合体(F)の質量平均分子量、融点、結晶化度、エチレン付加量、ブテン付加量を表24に示す。
【0261】
【表24】
【0262】
プロピレン系重合体(F−2A):
プロピレン系重合体(F−2)100部に、無水マレイン酸3部、エチルメタクリレート3部、ジ−t−ブチルパーオキシド1.0部を、170℃に設定した二軸押出機を用いて反応させた。その際、押出機内を脱気して、残留する未反応物を除去し、プロピレン系重合体(F−2A)を得た(表25参照)。
【0263】
プロピレン系重合体(F−3M):
プロピレン系重合体(F−3)を前駆体として用い、無水マレイン酸の添加量を4部、ジ−t−ブチルパーオキシドの添加量を1.0部に変更したこと以外は、酸変性プロピレン系重合体(A
3−1)の製造と同様にして、プロピレン系重合体(F−3M)を得た(表25参照)。
【0264】
プロピレン系重合体(F−4MC):
プロピレン系重合体(F−4)100部に、無水マレイン酸3部、ジ−t−ブチルパーオキシド1.0部を、170℃に設定した二軸押出機を用いて反応させた。その際、押出機内を脱気して、残留する未反応物を除去して酸変性物を得た。この酸変性物2kgを、グラスライニングされた50L反応釜に投入し、20Lのクロロホルムを加え、0.2MPaの圧力下、紫外線を照射しながらガス状の塩素を反応釜底部より吹き込み塩素化して、塩素含有率18%の塩素化ポリオレフィンを得た。次いで、溶媒であるクロロホルムをエバポレーターで留去し、固形分濃度30質量%に調整した。このクロロホルム溶液に安定剤(t−ブチルフェニルグリシジルエーテル)を対樹脂1.5質量%添加した後、バレル温度90℃に設定した二軸押出機にて固形化して、プロピレン系重合体(F−4MC)を得た(表25参照)。
【0265】
プロピレン系重合体(F−4C):
プロピレン系重合体(F−4)に無水マレイン酸を反応させなかったこと以外はプロピレン系重合体(F−4MC)と同様にして、塩素化したプロピレン系重合体(F−4C)を得た(表25参照)。
【0266】
【表25】
【0267】
(製造例3−36)
プロピレン系重合体(F−1)と、プロピレン系重合体(F−1)100部に対して第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)10部と、プロピレン系重合体(F−1)100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)10部を、二軸押出機(スクリュー径;30mm、L/D;40、バレル温度;210℃)にその投入口から供給して溶融混練した。
また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、プロピレン系重合体(F−1)と第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)と脂肪酸カリウム(C−1)の総質量に対して、水酸化カリウム水溶液の形態で、水酸化カリウム(D−1)0.68部と水(E2)5.0部を1.8MPaで連続的に圧入した。
そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の水性分散体を、150部の温水中で分散させ、希釈して、固形分濃度が30%で、平均粒子径0.31μmのプロピレン系水性分散体(K−1)を得た(表26参照)。
【0268】
(製造例3−37)
プロピレン系重合体(F−1)をプロピレン系重合体(F−2)に変更した以外は製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.33μmのプロピレン系水性分散体(K−2)を得た(表26参照)。
【0269】
(製造例3−38)
攪拌機、冷却管、温度計、ロートを取り付けた4つ口フラスコ中に、プロピレン系重合体(F−2A)100部と、プロピレン系重合体(F−2A)100部に対して脂肪酸カリウム(C−1)20部、水酸化カリウム水溶液の形態で水酸化カリウム(D−1)2.3部、トルエン20部を添加し、120℃で30分混練した。その後、90℃の脱イオン水290gを90分かけて添加した。次いで、トルエンを減圧下にて除去後、室温まで攪拌しながら冷却した。これにより得られたプロピレン系水性分散体(K−3)は、平均粒子径0.24μmであった(表26参照)。
【0270】
(製造例3−39)
プロピレン系重合体(F−1)をプロピレン系重合体(F−3)に変更した以外は製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.34μmのプロピレン系水性分散体(K−4)を得た(表26参照)。
【0271】
(製造例3−40)
プロピレン系重合体(F−2A)をプロピレン系重合体(F−3M)に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を4.5部に変更した以外は製造例3−38と同様にして、平均粒子径0.21μmのプロピレン系水性分散体(K−5)を得た(表26参照)。
【0272】
(製造例3−41)
プロピレン系重合体(F−2A)をプロピレン系重合体(F−4MC)に変更した以外は製造例3−38と同様にして、平均粒子径0.21μmのプロピレン系水性分散体(K−6)を得た(表26参照)。
【0273】
(製造例3−42)
プロピレン系重合体(F−2A)をプロピレン系重合体(F−4C)に変更した以外は製造例3−38と同様にして、平均粒子径0.23μmのプロピレン系水性分散体(K−7)を得た(表26参照)。
【0274】
(製造例3−43)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を0.5部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.034部に変更した以外は製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.48μmのプロピレン系水性分散体(K−8)を得た(表26参照)。
【0275】
(製造例3−44)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を2部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を0.14部に変更した以外は製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.43μmのプロピレン系水性分散体(K−9)を得た(表26参照)。
【0276】
(製造例3−45)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を19部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を1.3部に変更した以外は製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.37μmのプロピレン系水性分散体(K−10)を得た(表26参照)。
【0277】
(製造例3−46)
第2の酸変性プロピレン系重合体(B
3−1)の添加量を21部に変更し、水酸化カリウム(D−1)の添加量を1.4部に変更した以外は製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.42μmのプロピレン系水性分散体(K−11)を得た(表26参照)。
【0278】
(製造例3−47)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を0.5部に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.56μmのプロピレン系水性分散体(K−12)を得た(表27参照)。
【0279】
(製造例3−48)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を2部に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.51μmのプロピレン系水性分散体(K−13)を得た(表27参照)。
【0280】
(製造例3−49)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を39部に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.26μmのプロピレン系水性分散体(K−14)を得た(表27参照)。
【0281】
(製造例3−50)
脂肪酸カリウム(C−1)の添加量を41部に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.23μmのプロピレン系水性分散体(K−15)を得た(表27参照)。
【0282】
(製造例3−51)
(F)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を0.9倍量に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.49μmのプロピレン系水性分散体(K−16)を得た(表27参照)。
【0283】
(製造例3−52)
(F)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.1倍量に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.45μmのプロピレン系水性分散体(K−17)を得た(表27参照)。
【0284】
(製造例3−53)
(F)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を1.9倍量に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.34μmのプロピレン系水性分散体(K−18)を得た(表27参照)。
【0285】
(製造例3−54)
(F)、(B)、(C)成分の酸に対する塩基当量を2.1倍量に変更した以外は、製造例3−36と同様にして、平均粒子径0.34μmのプロピレン系水性分散体(K−19)を得た(表27参照)。
【0286】
(製造例3−55)〜(製造例3−70)
プロピレン系重合体(F−1)を表28,29に示すように変更した以外は製造例3−36と同様にして、プロピレン系水性分散体(K−20)〜(K−35)を得た(表28、及び29参照)。
【0287】
【表26】
【0288】
【表27】
【0289】
【表28】
【0290】
【表29】
【0291】
(参考例3−1)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)95部とプロピレン系水性分散体(K−1)5部を混合して、水性塗料組成物(M−1)を得た。得られた水性塗料組成物(M−1)を、表面を脱脂処理した試験片(プライムポリマー社製の「J715M」を射出成形して得た100×100mmで厚さ2mmの平板)に乾燥膜厚で15μmになるようにスプレー塗装した。その後、75℃で15分間乾燥し、室温で24時間静置して塗膜を形成して試験片を得た。
得られた水性塗料組成物(M−1)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、ポリオレフィン成形体に対する付着性、低温成膜性を、以下のように評価した。その結果を表30に示す。
【0292】
[貯蔵安定性試験]
水性塗料組成物(M)を1Lの密封できる容器に入れ、40℃で1ヶ月間静置した後の水性塗料組成物(M)の状態を、以下の判定基準に従い評価した。
◎:分離及び沈殿せず、粘度に変化がない
○:分離及び沈殿は確認されないが、増粘している
△:分離及び/又は沈殿が確認されたが、攪拌にて容易に分散できる
×:分離及び/又は沈殿が確認され、攪拌にて容易に分散できない
なお、分離及び/又は沈殿が確認されるが、攪拌にて容易に分散できる場合は、貯蔵安定性を有すると判断した。
【0293】
[耐溶剤性試験]
試験片の塗膜上に内径30mmの金属製円筒を置き、円筒内にヘキサン5mlを入れ、円筒上部に蓋をして密閉状態にした。この状態のまま、80℃の雰囲気下で4時間放置した後、同一試験片の未試験品と比較し、以下の判定基準に従い評価した。
◎:外観変化が見られない
○:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が1%以上25%未満
△:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が25%以上50%未満
×:全塗膜面積に対し、変色退色及び/又は剥離している面積が50%以上
なお、変色退色及び/又は剥離している面積が50%未満の場合、耐溶剤性を有すると判断した。
【0294】
[耐湿性試験]
ステンレス製のカゴの中に入れた試験片を、40℃の温水中に完全に浸漬し、10日間放置した。その後、温水中から取出した後、同一試験片の未試験品と比較し、以下の判定基準に従い評価した。
◎:外観変化が見られない
○:全塗膜面積に対し、ブリスターが発生している面積が1%以上25%未満
△:全塗膜面積に対し、ブリスターが発生している面積が25%以上50%未満
×:全塗膜面積に対し、ブリスターが発生している面積が50%以上
なお、ブリスターが発生している面積が50%未満の場合、耐湿性を有すると判断した。
【0295】
[低温成膜性試験]
試験片の塗装外観の目視観察により、以下の判定基準に従い評価した。
◎:クラック及び/又は白化がない
○:全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が1%以上25%未満
△:全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が25%以上50%未満
×:全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が50%以上
なお、全塗膜面積に対し、クラック及び/又は白化が見られる面積が50%未満の場合、低温成膜性を有すると判断した。
【0296】
[付着性試験]
ポリオレフィン成形体に対する付着性評価として、JIS K5400に準拠して、セロハンテープを用いて剥離試験を行った。試験片の塗膜に2mm間隔で25個のマス目を形成させた後、それらのマス目にセロハンテープを密着させた後、引き剥がし、以下の判定基準に従い評価した。
◎:残存したマス目の数が25
○:残存したマス目の数が20〜24
△:残存したマス目の数が5〜19
×:残存したマス目の数が0〜4
なお、残存したマス目が5以上のとき実用的な付着性を有すると判断した。
【0297】
(参考例3−2)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)75部とプロピレン系水性分散体(K−1)25部とを混合して、水性塗料組成物(M−2)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表30に示す。
【0298】
(参考例3−3)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)65部とプロピレン系水性分散体(K−1)35部とを混合して、水性塗料組成物(M−3)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表30に示す。
【0299】
(参考例3−4)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−1)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−4)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表30に示す。
【0300】
(参考例3−5)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)35部とプロピレン系水性分散体(K−1)65部とを混合して、水性塗料組成物(M−5)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表30に示す。
【0301】
(参考例3−6)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)25部とプロピレン系水性分散体(K−1)75部とを混合して、水性塗料組成物(M−6)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表30に示す。
【0302】
(参考例3−7)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)5部とプロピレン系水性分散体(K−1)95部とを混合して、水性塗料組成物(M−7)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表30に示す。
【0303】
(参考例3−8)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)75部とプロピレン系水性分散体(K−3)25部とを混合して、水性塗料組成物(M−8)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0304】
(参考例3−9)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−3)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−9)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0305】
(参考例3−10)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)25部とプロピレン系水性分散体(K−3)75部とを混合して、水性塗料組成物(M−10)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0306】
(参考例3−11)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)75部とプロピレン系水性分散体(K−5)25部とを混合して、水性塗料組成物(M−11)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0307】
(参考例3−12)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−5)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−12)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0308】
(参考例3−13)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)25部とプロピレン系水性分散体(K−5)75部とを混合して、水性塗料組成物(M−13)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0309】
(参考例3−14)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)75部とプロピレン系水性分散体(K−6)25部とを混合して、水性塗料組成物(M−14)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0310】
(参考例3−15)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−6)50部とを混合し、水性塗料組成物(M−15)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0311】
(参考例3−16)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)25部とプロピレン系水性分散体(K−6)75部とを混合して、水性塗料組成物(M−16)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0312】
(参考例3−17)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)75部とプロピレン系水性分散体(K−7)25部とを混合して、水性塗料組成物(M−17)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0313】
(参考例3−18)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−7)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−18)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0314】
(参考例3−19)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)25部とプロピレン系水性分散体(K−7)75部とを混合して、水性塗料組成物(M−19)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表31に示す。
【0315】
(参考例3−20)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−1)50部とプロピレン系水性分散体(K−1)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−20)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表32に示す。
【0316】
(参考例3−21)〜(参考例3−45)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−1)を表32,33に示すように変更した以外は参考例3−20と同様にして、水性塗料組成物(M−21)〜(M−45)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表32,33に示す。
【0317】
(参考例3−46)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−2)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−46)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表34に示す。
【0318】
(参考例3−47)〜(参考例3−71)
プロピレン系水性分散体(K−2)を表34,35に示すように変更した以外は参考例3−46と同様にして、水性塗料組成物(M−47)〜(M−71)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表34,35に示す。
【0319】
【表30】
【0320】
【表31】
【0321】
【表32】
【0322】
【表33】
【0323】
【表34】
【0324】
【表35】
【0325】
(比較例3−1)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)を参考例3−1と同様にして、水性分散体(I
3−3)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表36に示す。
【0326】
(比較例3−2)
プロピレン系水性分散体(K−1)を参考例3−1と同様にして、水性分散体(K−1)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表36に示す。
【0327】
(比較例3−3)
プロピレン系水性分散体(K−3)を参考例3−1と同様にして、水性分散体(K−3)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表36に示す。
【0328】
(比較例3−4)
プロピレン系水性分散体(K−5)を参考例3−1と同様にして、水性分散体(K−5)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表36に示す。
【0329】
(比較例3−5)
プロピレン系水性分散体(K−6)を参考例3−1と同様にして、水性分散体(K−6)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表36に示す。
【0330】
(比較例3−6)
プロピレン系水性分散体(K−7)を参考例3−1と同様にして、水性分散体(K−7)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表36に示す。
【0331】
(比較例3−7)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−16)50部とプロピレン系水性分散体(K−1)とを混合して、水性塗料組成物(M−72)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表37に示す。
【0332】
(比較例3−8)〜(比較例3−14)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−16)を表37に示すように変更した以外は、比較例3−7と同様にして水性塗料組成物(M−73)〜(M−79)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表37に示す。
【0333】
(比較例3−15)
酸変性プロピレン系水性分散体(I
3−3)50部とプロピレン系水性分散体(K−20)50部とを混合して、水性塗料組成物(M−80)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表37に示す。
【0334】
(比較例3−16)〜(比較例3−18)
プロピレン系水性分散体(K−20)を表37に示すように変更した以外は、比較例3−15と同様にして水性塗料組成物(M−81)〜(M−83)を得た。そして、参考例3−1と同様にして、得られた水性塗料組成物(M)の貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性、付着性、低温成膜性を評価した。その結果を表37に示す。
【0335】
【表36】
【0336】
【表37】
【0337】
本発明の第四の態様に係る発明の範囲にある参考例3−1〜3−71の水性塗料組成物(M)では、低温乾燥条件において得られた塗膜の成膜性、耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性に優れていた。また、水性塗料組成物(M)は、貯蔵安定性にも優れていた。
【0338】
プロピレン系水性分散体(K)を含まない比較例3−1の水性塗料組成物では、ポリオレフィン成形体に対する付着性が不充分であった。
酸変性プロピレン体系水性分散体(I)を含まない比較例3−2,3−3,3−4,3−5,3−6の水性分散体では、塗膜の耐溶剤性、耐湿性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の質量平均分子量が3,000未満の酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−7の水性塗料組成物(M)では、貯蔵安定性及び塗膜の耐溶剤性、耐湿性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の質量平均分子量が30,000を超える酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−8の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の融点が120℃未満の酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−9の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の融点が150℃を超える酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−10の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性、耐湿性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の結晶化度が30%未満の酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−11の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の結晶化度が60%を超える酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−12の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性、耐湿性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の酸価が10mgKOH/g未満の酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−13の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性が低かった。
第1の酸変性プロピレン系重合体(A)の酸価が65mgKOH/gを超える酸変性プロピレン系水性分散体(I)を用いて得た比較例3−14の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性、耐湿性が低かった。
プロピレン系重合体(F)の質量平均分子量が30,000未満のプロピレン系水性分散体(K)を用いて得た比較例3−15の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐溶剤性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
プロピレン系重合体(F)の質量平均分子量が300,000を超えるプロピレン系水性分散体(K)を用いて得た比較例3−16の水性塗料組成物(M)では、耐湿性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
プロピレン系重合体(F)の融点が60℃未満のプロピレン系水性分散体(K)を用いて得た比較例3−17の水性塗料組成物(M)では、塗膜の耐湿性、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。
プロピレン系重合体(F)の融点が119℃を超えるプロピレン系水性分散体(K)を用いて得た比較例3−18の水性塗料組成物(M)では、ポリオレフィン成形体に対する付着性が低かった。