特許第5909723号(P5909723)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5909723
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年4月27日
(54)【発明の名称】遊技機の可動装飾装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160414BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-139907(P2012-139907)
(22)【出願日】2012年6月21日
(65)【公開番号】特開2014-4004(P2014-4004A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2015年2月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148287
【氏名又は名称】株式会社浅間製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000213
【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉田 義守
(72)【発明者】
【氏名】國本 京子
【審査官】 ▲吉▼川 康史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−223388(JP,A)
【文献】 特開2012−110406(JP,A)
【文献】 特開2013−075119(JP,A)
【文献】 特開2009−066196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技面を装飾するための装飾部材を備えた遊技機の可動装飾装置において、
前記遊技機の本体側に取り付けられるベース部と、
前記ベース部に固定された基端側レールと、前記装飾部材を支持する先端側レールとを含む複数のレールからなり、前記ベース部から伸縮可能になったスライドレールと、
前記ベース部と、前記複数のレールの伸縮方向の端部の両側部とのうちの所定部分にそれぞれ設けられた複数のレールプーリと、
前記複数のレールプーリのうちの前記ベース部および前記複数のレールの一方の側部に設けられたレールプーリに掛け渡され前記ベース部側に位置する部分を引っ張ることにより前記スライドレールを収縮状態から伸長状態にし、前記ベース部側に位置する部分を引っ張った状態を解除することにより前記スライドレールを収縮可能にする伸長糸部材と、
前記複数のレールプーリのうちの前記ベース部および前記複数のレールの他方の側部に設けられたレールプーリに掛け渡され前記ベース部側に位置する部分を引っ張ることにより前記スライドレールを伸長状態から収縮状態にし、前記ベース部側に位置する部分を引っ張った状態を解除することにより前記スライドレールを伸長可能にする収縮糸部材と、
正逆回転するモータと、
前記伸長糸部材と前記収縮糸部材との前記ベース部側に位置する部分を巻回可能で、前記モータの作動によって一方に回転して前記伸長糸部材を巻き取ることによって前記スライドレールを伸長させ、前記モータの作動によって他方に回転し前記収縮糸部材を巻き取ることによって前記スライドレールを収縮させるモータプーリと
を備えたことを特徴とする遊技機の可動装飾装置。
【請求項2】
前記ベース部および前記複数のレールの一方の側部に設けられたレールプーリと、前記ベース部および前記複数のレールの他方の側部に設けられたレールプーリとを、それぞれ同軸上に位置する一対のレールプーリで構成した請求項1に記載の遊技機の可動装飾装置。
【請求項3】
前記スライドレールを、外レールと、前記外レールに対して進退可能になった内レールとからなる複数組のレール部材で構成し、所定のレール部材の外レールと、他のレール部材の内レールとを連結することにより、前記スライドレールを伸縮可能にした請求項1または2に記載の遊技機の可動装飾装置。
【請求項4】
前記モータおよび前記モータプーリを前記基端側レールの基端側部分の側方に配置した請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の遊技機の可動装飾装置。
【請求項5】
遊技面に窓部を設け、前記スライドレールの伸長によって前記装飾部材が前記窓部に現れ、前記スライドレールの収縮によって前記装飾部材が前記窓部の縁部側に隠れるようにした請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載の遊技機の可動装飾装置。
【請求項6】
前記装飾部材と、前記ベース部との一方に被検出部を設け、他方に前記被検出部を検出するセンサを設けた請求項1ないし5のうちのいずれか一つに記載の遊技機の可動装飾装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技面を装飾するための装飾部材を備えた遊技機の可動装飾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パチンコ機やスロットルマシン等の遊技機においては、遊技の面白さを増すためや、リーチのような遊技状態を表すために、装飾部材を移動させる可動装飾装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。この可動装飾装置(演出用動力伝達機構)は、モータと、モータの動力を伝達する動力伝達部と、動力伝達部からの動力を受けて演出用可動部品を昇降させる昇降機構部とを備えている。そして、動力伝達部は、収容ケースと、収容ケースに回転自在に支持された歯車機構部と、歯車機構部からの動力を受けて回転する従動プーリと、従動プーリに巻かれたワイヤと、ワイヤの繰り出し方向を変更する方向変換プーリと、方向変換プーリから繰り出されたワイヤを演出用可動部品側に案内する案内プーリとを備えている。
【0003】
また、昇降機構部は、収容ケースの幅方向両側に取り付けられて上下方向に延びる伸縮自在のレール部材と、レール部材に取り付けられたスライド板とを備えており、スライド板には演出用可動部品が回動可能に取り付けられている。このため、モータを一方に回転させると、従動プーリがワイヤを巻き取って、演出用可動部品は下方位置から上方位置に移動する。また、モータを逆方向に回転させると、従動プーリは回転自在なフリーな状態になって、演出用可動部品は自重によって下方位置に移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−130803号公報
【発明の概要】
【0005】
前述した従来の可動装飾装置では、演出用可動部品の下方位置から上方位置への移動は、モータの駆動力によって行い、演出用可動部品の上方位置から下方位置への移動は、演出用可動部品の自重によって行うようにしている。このため、前述した可動装飾装置では、モータや動力伝達部を上方に位置させ、演出用可動部品を下方に位置させた状態で、演出用可動部品を上下方向に移動させるという方法に制限される。
【0006】
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、装飾部材が移動する方向を任意の方向にすることのできる遊技機の可動装飾装置を提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
【0007】
前述した目的を達成するため、本発明に係る遊技機の可動装飾装置の構成上の特徴は、遊技面(11)を装飾するための装飾部材(A)を備えた遊技機の可動装飾装置(20,20A)において、遊技機の本体側に取り付けられるベース部(21)と、ベース部に固定された基端側レール(31a)と、装飾部材を支持する先端側レール(32b,41b)とを含む複数のレール(31a,31b,32a,32b,41a,41b)からなり、ベース部から伸縮可能になったスライドレール(33,43)と、ベース部と複数のレールの伸縮方向の端部の両側部とのうちの所定部分にそれぞれ設けられた複数のレールプーリ(34a,34b,35a,35b,36a,36b,45a,45b,46a,46b)と、複数のレールプーリのうちのベース部および複数のレールの一方の側部に設けられたレールプーリ(34a,35a,36a,45a,46a)に掛け渡されベース部側に位置する部分を引っ張ることによりスライドレールを収縮状態から伸長状態にし、ベース部側に位置する部分を引っ張った状態を解除することによりスライドレールを収縮可能にする伸長糸部材(37,47)と、複数のレールプーリのうちのベース部および複数のレールの他方の側部に設けられたレールプーリ(35b,36b,45b,46b)に掛け渡されベース部側に位置する部分を引っ張ることによりスライドレールを伸長状態から収縮状態にし、ベース部側に位置する部分を引っ張った状態を解除することによりスライドレールを伸長可能にする収縮糸部材(38,48)と、正逆回転するモータ(22)と、伸長糸部材と収縮糸部材とのベース部側に位置する部分を巻回可能で、モータの作動によって一方に回転して伸長糸部材を巻き取ることによってスライドレールを伸長させ、モータの作動によって他方に回転し収縮糸部材を巻き取ることによってスライドレールを収縮させるモータプーリ(23)とを備えたことにある。
【0008】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置では、伸縮可能なスライドレールの基端側部分をベース部に固定して先端側部分に装飾部材を支持させるとともに、モータの正逆回転によって一方または他方に回転するモータプーリに伸長糸部材と収縮糸部材との基端側部分を巻回可能にしている。そして、モータプーリが一方に回転するときに、伸長糸部材がモータプーリに巻き取られてスライドレールが伸長するように、伸長糸部材をベース部および複数のレールの一方側に設けられたレールプーリに掛け渡し、モータプーリが他方に回転するときに、収縮糸部材がモータプーリに巻き取られてスライドレールが収縮するように、収縮糸部材をベース部および複数のレールの他方側に設けられたレールプーリに掛け渡している。
【0009】
このため、スライドレールの伸長も収縮もモータの駆動力に従ったものになり、装飾部材をベース部に対して下方に配置するだけでなく、ベース部に対して上方、水平方向、斜め方向などどの方向にでも配置しても、装飾部材を、ベース部から進退させることができるようになる。この場合、装飾部材が予想外の方向に進退させることができるため、意外性がでて遊技機が興趣に富むものとなる。なお、本発明において、ベース部に設けられるレールプーリは、ベース部におけるスライドレールの両側部の延長線上の位置の近傍に配置することが好ましい。また、モータとしては、ステッピングモータを用いることが好ましい。これによると、スライドレールを所定の長さまで伸長させるための制御が容易になる。
【0010】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置の他の構成上の特徴は、ベース部および複数のレールの一方の側部に設けられたレールプーリと、ベース部および複数のレールの他方の側部に設けられたレールプーリとを、それぞれ同軸上に位置する一対のレールプーリで構成したことにある。本発明によると、一方に設けられたレールプーリと、他方に設けられたレールプーリとが対称に配置されるため、一対のプーリをそれぞれ支軸の両側に設けて一体に形成することができる。これによると、レールプーリをレールに取り付ける作業が容易になる。
【0011】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、スライドレールを、外レール(31a,32a,41a)と、外レールに対して進退可能になった内レール(31b,32b,41b)とからなる複数組のレール部材(31,32,41)で構成し、所定のレール部材(32,41)の外レール(32a,41a)と、他のレール部材(31,32)の内レール(31a,32a)とを連結することにより、スライドレールを伸縮可能にしたことにある。本発明によると、所定のレール部材の外レールと、他のレール部材の内レールとを連結していくことにより、複数のレール部材を順次連結していくことができる。このため、スライドレールが伸長したときの長さを任意の長さにすることができる。また、スライドレールが収縮するときには、順次内レールが外レール内に収まるようになるため、全体としてコンパクトになる。
【0012】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、モータおよびモータプーリを基端側レールの基端側部分の側方に配置したことにある。本発明によると、可動装飾装置におけるスライドレールが伸縮する方向の長さを極力短くすることができる。このため、可動装飾装置を配置しやすくなる。例えば、可動装飾装置のベース部を設置するスペースが幅の狭いスペースである場合でも、そのスペースがモータとモータプーリとを配置できるスペースであれば、可動装飾装置を配置することができる。また、この場合、方向変換プーリ等を用いて、伸長糸部材と収縮糸部材との基端側部分と先端側部分との方向を変えることもできる。
【0013】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、遊技面に窓部(15)を設け、スライドレールの伸長によって装飾部材が窓部に現れ、スライドレールの収縮によって装飾部材が窓部の縁部側に隠れるようにしたことにある。本発明によると、装飾部材を窓部の上方だけでなく、下方や側方から進退させることもできるため、意外性がでて遊技機が興趣に富むものとなる。
【0014】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、装飾部材と、ベース部との一方に被検出部(27a)を設け、他方に被検出部を検出するセンサ(26)を設けたことにある。本発明によると、装飾部材がベース部に対して後退した位置、すなわち、センサが被検出部を検出する位置を基準位置とすることができる。このため、センサが被検出部を検出したときに、モータの作動を停止することにより、装飾部材を基準位置に正確に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態に係る2段式可動装飾装置における装飾部材が下降した状態のパチンコ機を示した正面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る2段式可動装飾装置における装飾部材が上昇した状態のパチンコ機を示した正面図である。
図3】装飾部材が下降した状態の2段式可動装飾装置を示しており、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図である。
図4】装飾部材が下降した2段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図5】装飾部材が下降した2段式可動装飾装置を後方から見た状態を示した斜視図である。
図6】2段式可動装飾装置の分解斜視図である。
図7】装飾部材が中段まで上昇した2段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図8】装飾部材が中段まで上昇した2段式可動装飾装置を後方から見た状態を示した斜視図である。
図9】装飾部材が上段まで上昇した状態の2段式可動装飾装置を示しており、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図である。
図10】装飾部材が上段まで上昇した2段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図11】装飾部材が上段まで上昇した2段式可動装飾装置を後方から見た状態を示した斜視図である。
図12】装飾部材が中段まで下降した2段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図13】装飾部材が中段まで下降した2段式可動装飾装置を後方から見た状態を示した斜視図である。
図14】2段式可動装飾装置を伸長糸部材側から見た説明図であり、(a)はスライドレールが収縮した状態を示し、(b)はスライドレールが伸長した状態を示している。
図15】2段式可動装飾装置を収縮糸部材側から見た説明図であり、(a)はスライドレールが収縮した状態を示し、(b)はスライドレールが伸長した状態を示している。
図16】本発明の第2実施形態に係る3段式可動装飾装置における装飾部材が下降した状態を前方から見た斜視図である。
図17】装飾部材が1段上昇した3段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図18】装飾部材が2段上昇した3段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図19】装飾部材が最上段まで上昇した3段式可動装飾装置を前方から見た状態を示した斜視図である。
図20】3段式可動装飾装置を伸長糸部材側から見た説明図であり、(a)はスライドレールが収縮した状態を示し、(b)はスライドレールが伸長した状態を示している。
図21】3段式可動装飾装置を収縮糸部材側から見た説明図であり、(a)はスライドレールが収縮した状態を示し、(b)はスライドレールが伸長した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1および図2は、同実施形態に係る2段式の可動装飾装置20(図3(a)〜(c)ないし図5参照)を備えた本発明に係る遊技機としてのパチンコ機10を示している。パチンコ機10の表面における上部側部分には遊技面11が設けられており、その下方には、遊技球(図示せず)を一旦溜めて順次発射位置に供給する上皿12と、上皿12から間隔を保って1個ずつ供給される遊技球を遊技面11内に向けて発射するハンドル13を含む球発射装置が設けられている。そして、上皿12の下方に、遊技球を溜めるための下皿14が設けられている。
【0017】
また、遊技面11の中央には、矩形の窓部15が設けられ、窓部15の奥に、演出効果を発揮するための画像を表示する液晶画面16が設けられている。この液晶画面16は、窓部15の奥側に位置しており、液晶画面16の下部と、窓部15の下縁部との間には遊技球が通過できない幅の隙間が形成されている。そして、遊技面11における窓部15の下方に2つの入賞装置17a,17bとアウト口18とが、前述した順に、上方から下方に間隔を保って設けられている。入賞装置17aは、いわゆるチャッカーを構成する入賞口であり、入賞装置17a内に遊技球が入ると、所定数の遊技球が賞球として、パチンコ機10の裏面上部に設置された球タンクから球払出装置(図示せず)を介して上皿12に送られる。
【0018】
また、入賞装置17bは、いわゆるアタッカーを構成する入賞口であり、「大当たり」の際に、所定時間開閉を繰り返すことにより遊技球を入賞し易くする。この場合も、入賞装置17b内に遊技球が入ると、所定数の遊技球が賞球として、球タンクから上皿12に送られる。アウト口18は、入賞装置17a,17bに入らなかった遊技球を通過させてパチンコ機10の下方に設置された回収タンク(図示せず)に送るためのゲート穴である。なお、入賞装置17a,17bに入った遊技球も他の経路を通過して回収タンクに送られる。
【0019】
可動装飾装置20は、パチンコ機10の躯体部分等からなる本体の内部における液晶画面16の下方に組み込まれ、遊技面11に形成された窓部15の内部側で装飾部材Aを昇降させることにより遊技面11に変化を生じさせるものである。以下の可動装飾装置20の説明において、上下、前後および左右の各方向は、図3(a)に基づくものとする。可動装飾装置20は、ベース部21と、ベース部21にそれぞれ取り付けられるモータ22、モータプーリ23、方向変換プーリ24,25およびセンサ26と、ベース部21から上方に向かって伸縮可能になった伸縮機構30と、伸縮機構30の上端に固定され表面に装飾部材Aが取り付けられる取付板27とを備えている。
【0020】
ベース部21は、図5および図6に示したように、横長の矩形の基部21aの上縁部の左側部分から上方に縦長の矩形のレール支持部21bが突出し、基部21aの右側下部に前面が突出し後面が凹部になったモータ取付部21cが形成された板状の部材で構成されている。モータ取付部21cの中央部分には、前後に貫通する円形の挿通孔21dが形成されている。また、レール支持部21bの上端における後面の両側には、挿通穴を備えた一対の軸受部21eが両挿通穴を対向させて形成されている。さらに、基部21aの前面上部における左右方向の略中央部分には、一対の円筒状の取付部21fが上下に間隔を保って形成され、ベース部21の所定部分には、複数の取付用穴21g(図6には10個の取付用穴21gが図示されている)が形成されている。
【0021】
モータ22は、正逆回転が可能なステッピングモータからなっており、回転軸(図示せず)を挿通孔21dに挿通させて、モータ取付部21cの前面に取り付けられている。モータ22の後端縁部における対向する部分には、それぞれ外部に向かって突出するねじ挿通片22a(一方しか図示せず)が設けられており、このねじ挿通片22aにねじ(図示せず)を通し、そのねじをモータ取付部21cに設けられた2個の取付用穴21gに螺合させてモータ22は、モータ取付部21cに固定されている。
【0022】
モータ取付部21cの後面の凹部には、モータプーリ23が配置されている。モータプーリ23の前部中央には前方に突出する連結用の筒状部23aが形成されている。この筒状部23aの内部は、段違いに形成されており、内部の直径は前部が後部よりも大きくなっている。そして、モータプーリ23は、筒状部23aを挿通孔21d内に回転可能に挿入し筒状部23aの内部の小径部分にモータ22の回転軸を挿し込むことによりモータ22に連結されている。このため、モータプーリ23は、モータ22の作動により、回転軸とともに正逆回転する。
【0023】
また、図5に示したように、方向変換プーリ24,25は、基部21aの後面におけるモータ取付部21cの凹部の左側(図5では右側)に設けられた円筒状の軸部24a,25aと、頭部がフランジ状に形成されたねじ(図示せず)とを介して配置されている。方向変換プーリ24は、基部21aの上下方向の中央に、左側端部がレール支持部21bの左側部(図5では右側部)の下方に略位置するように配置され、方向変換プーリ25は、基部21aの上部に、左側端部がレール支持部21bの右側部(図5では左側部)の下方に略位置するように配置されている。
【0024】
方向変換プーリ24は、中心に形成された穴部24bに、基部21aの上下方向の中央で、レール支持部21bの下方に位置する取付用穴21gに固定された軸部24aを通し、その軸部24aの先端部にフランジ付きねじを螺合させることにより抜け止め保持された状態で回転可能に取り付けられている。方向変換プーリ25は、中心に形成された穴部25bに、基部21aの上部で、左右方向の略中央に位置する取付用穴21gに固定された軸部25aを通し、その軸部25aの先端部にフランジ付きねじを螺合させることにより抜け止め保持された状態で回転可能に取り付けられている。
【0025】
センサ26は、発光部と受光部とを備えた平面視がコ字状の検出部26aと、上下両側に挿通穴が形成された長円形の取付片26bとで構成されており、コ字状の開放側を左側に向けて基部21aの前面に設けられた一対の取付部21fに固定されている。この場合、取付片26bの挿通穴を取付部21fに合わせるとともに、取付片26bの挿通穴にねじ(図示せず)を通し、その先端側部分を取付部21fに螺合させることにより、センサ26は、基部21aに固定されている。
【0026】
伸縮機構30は、2個のレール部材31,32からなるスライドレール33と、ベース部側プーリ34と、下部プーリ組付体35と、上部プーリ組付体36と、伸長糸部材37と、収縮糸部材38とで構成されている。レール部材31は、外レール31aと、外レール31a内に組み付けられる内レール31bと、ボールとボールリテーナとからなるボールベアリング(図示せず)とを備えた2メンバー式のレール部材からなっている。外レール31aの断面形状は、両側部が湾曲して外部に突出したコ字状に形成され、内レール31bの断面形状は、両側部が湾曲して内部に窪んだコ字状に形成されている。
【0027】
そして、内レール31bは、コ字状の開放側を外レール31aの凹部の奥側に位置させ、内レール31bの一方の側部と外レール31aの一方の側部との間および内レール31bの他方の側部と外レール31aの他方の側部との間にそれぞれボールベアリングを配置することにより、外レール31a内に組み付けられている。これによって、内レール31bは、外レール31aの凹部側で、外レール31aに重なった状態と外レール31aの上方に突出した状態との間で移動可能になっている。また、外レール31aの後面部の幅方向の中央における上下両側部分と中央部分には、それぞれ貫通穴31cが形成され、内レール31bの前面部の幅方向の中央における上下両側部分と中央部分には、それぞれねじ穴31dが形成されている。
【0028】
レール部材32は、レール部材31と同一のもので構成されており、外レール32a、内レール32bおよびボールとボールリテーナとからなるボールベアリング(図示せず)を備えた2メンバー式のレール部材からなっている。そして、外レール32aには、3個の貫通穴32cが形成され、内レール32bには、3個のねじ穴32dが形成されている。レール部材31の外レール31aは、3個の貫通穴31cにそれぞれねじ(図示せず)を通し、そのねじを基部21aおよびレール支持部21bの取付用穴21gに螺合させることにより、基部21aとレール支持部21bとに沿って垂直に固定されている。また、レール部材31の内レール31bと、レール部材32の外レール32aとは、外レール32aの3個の貫通穴32cにそれぞれねじ(図示せず)を通し、そのねじを内レール31bの3個のねじ穴31dに螺合させることにより連結されている。
【0029】
このため、スライドレール33は、上下方向に伸縮することができる。すなわち、図3ないし図5に示したスライドレール33が収縮した状態から、外レール32aに対して内レール32bをスライドさせて上昇させると、図7および図8の状態になる。その状態から、さらに、内レール32bを上方に引っ張って上昇させると、内レール32bとともに外レール32aが上昇し、この外レール32aの上昇によって内レール31bは上方に引っ張られる。このため、内レール31bは、外レール31aに対してスライドしながら上昇していき、スライドレール33は、図9ないし図11に示したように、伸長した状態になる。このように、スライドレール33は2段階にわたって伸長する。
【0030】
また、逆の操作により、スライドレール33を伸長した状態から収縮させることができる。すなわち、図9ないし図11に示した状態から、外レール32aに対して内レール32bをスライドさせて下降させると、図12および図13の状態になり、さらに、外レール31aに対して内レール31bをスライドさせて下降させると、図3ないし図5に示した状態になる。なお、前述の説明で用いた図3ないし図5および図7ないし図13は、内レール32bに取付板27が取り付けられた状態を示している。
【0031】
ベース部側プーリ34は、図5および図6に示したように、小さな一対のレールプーリ34a,34bと、レールプーリ34a,34bをそれぞれ回転可能に支持する支軸34cとで構成されている。支軸34cは、ベース部21のレール支持部21bの左右の幅よりも少し長く、軸受部21eの挿通穴に挿通可能な軸体で構成されており、両端をレール支持部21bの側部から突出させて一対の軸受部21eの挿通穴を挿通している。そして、レールプーリ34a,34bは、支軸34cの両端に回転可能に支持されて、レール支持部21bの両側に位置している。
【0032】
下部プーリ組付体35は、小さな一対のレールプーリ35a,35bと、組付片35c,35dと、レールプーリ35aを組付片35cに回転可能に組み付ける短軸部35eと、レールプーリ35bを組付片35dに回転可能に組み付ける短軸部35fとで構成されている。組付片35cと組付片35dとは、互いに嵌合可能な凸部と凹部とを備えた板状部材で構成されており、組み合わされることにより、外レール32aの後面下部に沿える略矩形の板状に形成される。
【0033】
また、組付片35c,35dの外側部下端からは、それぞれ挿通穴を備えた支持片35gが、内レール31bの両側部を余裕を持って挟める間隔を保って後方に向かって突出している。そして、レールプーリ35aは、短軸部35eと一方の支持片35gの挿通穴を介して組付片35cに回転可能に組み付けられ、レールプーリ35bは、短軸部35fと他方の支持片35gの挿通穴を介して組付片35dに回転可能に組み付けられている。また、組み付けられた状態の組付片35c,35dの上下には、それぞれねじ挿通穴35hが形成されている。
【0034】
なお、短軸部35e,35fは、それぞれ支持片35gの挿通穴を内側から外側に向かって挿通され、内側の端部にカシメ加工が施される。ついで、短軸部35e,35fの外側部分をレールプーリ35a,35bの中心穴に通し、その端部にEリングを係合させることにより、レールプーリ35a,35bはそれぞれ組付片35c,35dに組み付けられる。この際のカシメ加工を容易にするために、2個の部材からなる組付片35c,35dを用いている。したがって、製造上問題なければ、組付片35c,35dは一体に形成してもよい。なお、前述したベース部側プーリ34の支軸34cの両端にもEリングが係合しているが、この場合、支軸34cが1本の長い軸で構成されているため、レールプーリ34a,34bの組み付けは容易である。
【0035】
このように構成された下部プーリ組付体35は、外レール32aの後面下部と内レール31bの前面下部との間に組付片35c,35dを位置させた状態で、前述した外レール32aと内レール31bとを固定する3個のねじのうちの外レール32aと内レール31bとの中央と下部を固定する2個のねじによって固定されている。この場合、レールプーリ35a,35b、短軸部35e,35fおよび支持片35gは、内レール31bの下端両側部で、かつ、外レール31a,32a間の隙間に位置するようになり、スライドレール33が収縮したときには、図3(a),(b)に示したように、外レール31a,32aの下端部間に位置する。このため、スライドレール33が伸縮するときに、レールプーリ35a,35bが障害になることはない。
【0036】
すなわち、レールプーリ35a,35bを連結する軸部を1本の軸部でなく、2本の短軸部35e,35fで構成したことにより、短軸部35e,35f間に内レール31bを位置させてレールプーリ35a,35bを内レール31bの下端両側部に配置することができる。これによって、短軸部35e,35fが内レール31bの下端よりも下方に突出して、可動装飾装置20全体の上下方向の長さが長くなることを防止できる。
【0037】
上部プーリ組付体36は、小さな一対のレールプーリ36a,36bと、レールプーリ36a,36bをそれぞれ回転可能に支持する支軸36cと、支軸36cを支持する断面形状がコ字状の組付片36dとで構成されており、幅方向中央の下部側部分に、ねじ挿通穴36eが形成されている。また、組付片36dの両側部上端側には、それぞれ挿通穴が形成されており、この挿通穴に支軸36cが挿通している。そして、レールプーリ36a,36bは、組付片36dの両側部から突出した支軸36cの両端に回転可能に組み付けられている。なお、支軸36cの両端にもEリングが係合しているが、この場合も、支軸36cが1本の長い軸で構成されているため、レールプーリ36a,36bの組み付けは容易であり、組付片36dは一体の部材で構成されている。
【0038】
このように構成された上部プーリ組付体36は、外レール32aの上部を後方から覆い、外レール32aの後面上部と内レール31bの前面上部との間に組付片36dを位置させた状態で、前述した外レール32aと内レール31bとを固定する3個のねじのうちの外レール32aと内レール31bとの上部を固定する1個のねじによって固定されている。この場合、組付片36dの上部は、外レール32aと内レール31bとの上端よりも上方に突出しており、これによって、レールプーリ36a,36bおよび支軸36cも外レール32aと内レール31bとの上端よりも上方に位置している。
【0039】
また、レールプーリ36a,36bおよび支軸36cは、外レール32aに対して内レール32bがスライド移動しても内レール32bとは接触しない位置に配置されている。このため、スライドレール33が伸縮するときに、レールプーリ36a,36bが障害になることはない。なお、スライドレール33が収縮したときには、図3(b),(c)に示したように、レールプーリ36a,36bは、スライドレール33の上方でスライドレール33に接触しない位置に位置するようになる。
【0040】
伸長糸部材37は、天然繊維や、ナイロン、ガラス繊維からなる糸で構成されており、図14(a),(b)に示したように、スライドレール33の左側に配置されたレールプーリ34a,35a,36aに掛け渡されている。すなわち、伸長糸部材37は、下方から上昇してレールプーリ34aの上部に掛け渡されたのちに下降してレールプーリ35aの下部に掛け渡され再度上昇してレールプーリ36aの上部に掛け渡されている。そして、伸長糸部材37の先端部は、下降して内レール32bの下部(実際には、後述する取付板27の下部)に連結されている。
【0041】
また、伸長糸部材37の基端側部分は、図5,8,11,13に示したように方向変換プーリ24の左側(図5,8,11,13では右側)から下部にかけての部分に掛け渡されたのちにその端部がモータプーリ23に連結されている。この場合、伸長糸部材37の基端側部分は、モータプーリ23の下部に掛け渡されるようにして延びており、これによって、伸長糸部材37の基端側部分は、モータプーリ23と方向変換プーリ24との下部側で左右方向に延びている。
【0042】
このように構成されているため、図14(a)の状態からモータ22を作動させてモータプーリ23を一方(図5,8,11,13の状態で時計周り方向)に回転させると、伸長糸部材37の基端側部分は、モータプーリ23に巻き取られていき、伸長糸部材37におけるレールプーリ34aとレールプーリ35a、レールプーリ36aと内レール32bの下部とにそれぞれ掛け渡された部分は短くなっていく。これによって、内レール32bは外レール32aに対して、内レール31bは外レール31aに対して、それぞれ上昇するようにスライドして図14(b)の状態になる。また、図14(b)の状態から、スライドレール33が収縮して図14(a)の状態に戻るときには、伸長糸部材37の基端側部分は、モータプーリ23から繰り出されていく。
【0043】
収縮糸部材38は、伸長糸部材37と同じ材料からなる糸で構成されており、図15(a),(b)に示したように、スライドレール33の右側に配置されたレールプーリ35b,36bに掛け渡されている。すなわち、収縮糸部材38は、下方から上昇してレールプーリ36bの上部に掛け渡されたのちに下降してレールプーリ35bの下部に掛け渡され、先端部は、内レール32bの下部(実際には、取付板27の下部)に連結されている。収縮糸部材38の基端部は、モータプーリ23に連結されている。
【0044】
また、収縮糸部材38の基端側部分は、図5,8,11,13に示したように方向変換プーリ25の左側(図5,8,11,13では右側)から下部にかけての部分に掛け渡されたのちにその端部がモータプーリ23に連結されている。この場合、収縮糸部材38の基端側部分は、モータプーリ23の上部に掛け渡されるようにして延びており、これによって、収縮糸部材38の基端側部分は、モータプーリ23と方向変換プーリ25との下部側で左右方向に延びている。このように、伸長糸部材37と収縮糸部材38との基端側部分がそれぞれ左右方向に延びているため、可動装飾装置20全体の高さを低くすることができる。また、図15(a)に示したスライドレール33が収縮した状態では、収縮糸部材38の基端側部分は、所定長さ分モータプーリ23に巻き取られた状態になっている。
【0045】
このため、図14(b)に示したスライドレール33が伸長した状態では、収縮糸部材38の基端側部分は、モータプーリ23から繰り出されて、収縮糸部材38における方向変換プーリ25とレールプーリ36b、レールプーリ35bと内レール32bの下部とにそれぞれ掛け渡された部分は長くなっている。その状態からモータ22を逆方向に作動させてモータプーリ23を他方(図5,8,11,13の状態で反時計周り方向)に回転させると、収縮糸部材38の基端側部分は、モータプーリ23に巻き取られていき、収縮糸部材38における方向変換プーリ25とレールプーリ36b、レールプーリ35bと内レール32bの下部とにそれぞれ掛け渡された部分は短くなっていく。これによって、内レール32bは外レール32aに対して、内レール31bは外レール31aに対して、それぞれ下降するようにスライドして図15(a)の状態になる。
【0046】
取付板27は、上下の長さが内レール32bの長さと略同じで左右の幅がレール支持部21bの幅よりも少し長くなった矩形の板部材で構成されている。この取付板27の右縁部の下部側部分には、後方に延びたのちに屈曲して右方向に延びるL形の被検出部27aが形成され、取付板27の前面における下部の両側には、伸長糸部材37の先端部を固定するための固定部27bと、収縮糸部材38の先端部を固定するための固定部27cとが設けられている。また、取付板27の幅方向の中央における上部と中央部には前後に貫通するねじ挿通穴27dが形成され、取付板27の前面における幅方向の中央の下部には、伸長糸部材37や収縮糸部材38の先端側部分を引っ掛けるためのピン27eが設けられている。
【0047】
この取付板27は、上端を内レール32bの上端よりも少し上方に位置させた状態で、内レール32bの前面に沿わせ、取付板27の前方からねじ挿通穴27dにそれぞれねじを通し、そのねじを内レール32bの上部と中央のねじ穴32dに螺合させることにより、内レール32bに固定されている。この取付板27の前面には、装飾部材Aが取り付けられる。また、図4に示したように、スライドレール33が収縮して、取付板27が下降したときには、被検出部27aの先端部分が、センサ26の発光部と受光部との間に位置して光を遮断する。これによって、取付板27が下方の始点に位置していることを認識できる。
【0048】
このように構成された可動装飾装置20は、パチンコ機10の本体内部における液晶画面16の下方に、ベース部21を固定することによってパチンコ機10に組み込まれている。そして、スライドレール33が収縮した状態では、図1に示したように、装飾部材Aは窓部15の奥側下方に隠れ、スライドレール33が伸長した状態では、図2に示したように、装飾部材Aは窓部15の中に現れる。また、このように構成された可動装飾装置20を備えるパチンコ機10には、モータ22の作動を制御する制御装置や、制御装置にモータ22を作動させるための作動信号を発信する信号発信装置などが備わっている。
【0049】
そして、制御装置は、信号発信装置から送られる信号や、センサ26から送られる信号等に基づいて、モータ22を作動させる。このモータ22の作動により、装飾部材Aは上昇して窓部15に現れたり、下降して窓部15から隠れたりする。この場合、装飾部材Aの上昇位置は、モータ22の回転量によって決定され、装飾部材Aの下降位置は、センサ26が被検出部27aを検出したときの位置によって決定される。そして、パチンコ機10を使用して遊技が行われている際に、装飾部材Aの上昇・下降が信号に基づいた所定のタイミングで発生することにより、遊技の面白さが増加する。また、遊技状態が、大当たりの前のリーチの状態になったときに、装飾部材Aを上昇させたり、下降させたりするように設定することもできる。この場合の装飾部材Aが、窓部15の上方からでなく、下方から現れるため、意外性がでて、興趣に富むものとなる。
【0050】
以上のように、本実施形態に係る可動装飾装置20では、伸縮可能なスライドレール33の基端側レールである外レール31aをベース部21に固定して、先端側レールである内レール32bに取付板27を介して装飾部材Aを取り付けている。そして、ベース部21に取り付けられたモータ22の作動によって正逆回転するモータプーリ23に伸長糸部材37と収縮糸部材38との基端側部分を巻回可能にしている。また、モータプーリ23が一方に回転するときに、伸長糸部材37がモータプーリ23に巻き取られてスライドレール33が伸長するように、伸長糸部材37を左側に位置するレールプーリ34a,35a,36aに掛け渡し、モータプーリ23が他方に回転するときに、収縮糸部材38がモータプーリ23に巻き取られてスライドレール33が収縮するように、収縮糸部材38を右側に位置するレールプーリ35b,36bに掛け渡している。
【0051】
このため、スライドレール33の伸長も収縮もモータ22の駆動力に従ったものになり、可動装飾装置20の配置に応じて装飾部材Aが進退する方向をどのような方向にでもすることができる。前述した実施形態では、装飾部材Aは窓部15の下方から現れて下方に隠れるようにしているが、この方向は、水平方向でも斜め方向でも任意の方向にすることができる。また、前述した実施形態では、方向変換プーリ24,25を用いることによって、モータ22およびモータプーリ23をスライドレール33の下部の側方に位置させている。このため、可動装飾装置20の長手方向の長さを極力短くすることができ、設置場所が狭い場合であっても可動装飾装置20を配置できるようになる。また、モータ22およびモータプーリ23をベース部21とは別の場所に配置することも可能である。
【0052】
また、前述した実施形態では、スライドレール33を、外レール31aと、外レール31aに対して進退可能になった内レール31bとからなるレール部材31と、外レール32aと、外レール32aに対して進退可能になった内レール32bとからなるレール部材32とで構成し、外レール32aと、内レール31bとを連結することにより、スライドレール33を2段階にわたって伸縮可能にしている。このため、装飾部材Aを正確な軌道に沿って確実に移動させることができる。さらに、装飾部材Aが取り付けられる取付板27に被検出部27aを設け、ベース部21に、被検出部27aを検出するセンサ26を設けたため、装飾部材Aがベース部21に対して後退した基準位置にあることを検出することができる。
【0053】
(第2実施形態)
図16ないし図19は、本発明の第2実施形態に係る3段式の可動装飾装置20Aを示している。この可動装飾装置20Aは、前述した可動装飾装置20に、レール部材41、下部プーリ組付体45およびレールプーリ46a,46b(図20および図21参照)を備えた上部プーリ組付体を加えるとともに、伸長糸部材47と、収縮糸部材48とをそれぞれ、前述した伸長糸部材37と、収縮糸部材38よりも長くした構成をしている。すなわち、可動装飾装置20Aは、前述した可動装飾装置20における内レール32bと取付板27との間に、レール部材41を組み込むとともに、レール部材41に下部プーリ組付体45および上部プーリ組付体を取り付けて、下部プーリ組付体45および上部プーリ組付体に備わっているレールプーリ46a,46b等にも伸長糸部材47と、収縮糸部材48とをそれぞれ掛け渡したものである。
【0054】
したがって、以下の説明に用いる図16ないし図21においては、可動装飾装置20にも備わっている各部分については、同一符号を記して説明は省略する。この可動装飾装置20Aでは、スライドレール43が、3個のレール部材31,32,41からなっており、レール部材41は、レール部材31,32と同様、外レール41aと、外レール41a内に組み付けられる内レール41bと、ボールとボールリテーナとからなるボールベアリングとを備えた2メンバー式のレール部材からなっている。また、外レール41aの幅方向の中央における上下両側部分と中央部分には、それぞれ貫通穴41cが形成され、内レール41bの幅方向の中央における上下両側部分と中央部分には、それぞれねじ穴41dが形成されている。
【0055】
そして、外レール41aは、3個の貫通穴41cにそれぞれねじを通し、そのねじを内レール32bのねじ穴32dに螺合させることにより、内レール32bに固定されている。また、内レール41bには、取付板27が固定されており、この場合、取付板27を、内レール41bの前面に沿わせて、取付板27の前方からねじ挿通穴27dにそれぞれねじを通し、そのねじを内レール41bの上部と中央のねじ穴41dに螺合させることにより、内レール41bに、取付板27が固定されている。
【0056】
下部プーリ組付体45は、下部プーリ組付体35と同じ構成をしており、レールプーリ45a,45bと、支持片45gを備えた2個一組の組付片45cと、短軸部45e,45fとで構成されている。この下部プーリ組付体45は、外レール41aの後面下部と内レール32bの前面下部との間に組付片45cを位置させた状態で、外レール41aと内レール32bとを固定する3個のねじのうちの外レール41aと内レール32bとの中央と下部を固定する2個のねじによって固定されている。
【0057】
レールプーリ46a,46bを備えた上部プーリ組付体は、上部プーリ組付体36と同じ構成をしており、レールプーリ46a,46bの他、レールプーリ46a,46bをそれぞれ回転可能に支持する支軸と、支軸を支持する組付片とで構成されており、幅方向中央の下部側部分に、ねじ挿通穴が形成されている。この上部プーリ組付体は、外レール41aの後面上部と内レール32bの前面上部との間に組付片を位置させた状態で、外レール41aと内レール32bとを固定する3個のねじのうちの外レール41aと内レール32bとの上部を固定する1個のねじによって固定されている。
【0058】
伸長糸部材47は、図20(a),(b)に示したように、スライドレール43の左側に配置されたレールプーリ34a,35a,36a,45a,46aに掛け渡されている。すなわち、伸長糸部材47は、下方から上昇してレールプーリ34aの上部、レールプーリ35aの下部、レールプーリ36aの上部に順次掛け渡されたのちに、下降してレールプーリ45aの下部に掛け渡され、さらに上昇してレールプーリ46aの上部に掛け渡されている。そして、伸長糸部材47の先端部は、下降して内レール41b(取付板27)の下部に連結されている。
【0059】
収縮糸部材48は、図21(a),(b)に示したように、スライドレール43の右側に配置されたレールプーリ36b,35b,46b,45bに掛け渡されている。すなわち、収縮糸部材48は、下方から上昇してレールプーリ36bの上部、レールプーリ35bの下部に掛け渡されたのちに、上昇してレールプーリ46bの上部に掛け渡され、さらに下降してレールプーリ45bの下部に掛け渡されている。そして、収縮糸部材48の先端部は、内レール41b(取付板27)の下部に連結されている。この可動装飾装置20Aのそれ以外の部分の構成は、前述した可動装飾装置20と同一である。
【0060】
このように構成したため、装飾部材Aの移動距離が長くなり、動きが大きく見えるようになる。この可動装飾装置20Aのそれ以外の作用効果は、前述した可動装飾装置20と同様である。
【0061】
本発明に係る遊技機の可動装飾装置は、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更することができる。例えば、前述した実施形態では、下部プーリ組付体35と上部プーリ組付体36を別部材で構成しているが、これらの部材は一体に形成してもよい。下部プーリ組付体45とレールプーリ46a,46bを備えた上部プーリ組付体も同様に一体に形成してもよい。また、各レールプーリ34a,34b等の設置位置や、これらに対する伸長糸部材37,47および収縮糸部材38,48の掛け渡し方法についても、前述した実施形態に限定するものでなく、適宜変更することができる。
【0062】
また、前述した実施形態では、伸長糸部材37と収縮糸部材38および伸長糸部材47と収縮糸部材48をそれぞれ別の糸部材で構成しているが、これらの糸部材は1本の糸で構成してもよい。この場合、糸部材におけるモータプーリ23の周面に位置する所定部分をモータプーリ23に固定して、糸部材がスリップしないようにすることが好ましい。さらに、本発明に係る遊技機としては、パチンコ機に限らず、スロットマシンやスマートボール等を用いてもよい。また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置のそれ以外の部分の構成についても本発明の技術的範囲内で適宜変更して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0063】
10…パチンコ機、11…遊技面、15…窓部、20,20A…可動装飾装置、21…ベース部、22…モータ、23…モータプーリ、26…センサ、27a…被検出部、31,32,41…レール部材、31a,32a,41a…外レール、31b,32b,41b…内レール、33,43…スライドレール、34a,34b,35a,35b,36a,36b,45a,45b,46a,46b…レールプーリ、37,47…伸長糸部材、38,48…収縮糸部材、A…装飾部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21