【実施例】
【0089】
以下の実施例は、本発明の利点および特性をさらに例解するために提供されるが、本開示の範囲を限定することは意図されない。
【0090】
材料および方法
ウイルス繁殖
【0091】
以前に説明されるように(Getts et al., J Neurochem. 103 :1019, 2007)、西ナイルウイルス(Sarafend株)は、新生仔マウスの脳に由来し、細胞あたり5つのプラーク形成単位(PFU)の感染の多重度において、コンフルエントなベロ細胞単層に感染するように使用した。細胞を、37℃で40時間、ウイルスとともにインキュベートし、その後、それらを、凍結した。次いで、フラスコを解凍し、ウイルスに富んだ上清を遠心分離によって清澄し、その後、アリコートを、使用するまで−70℃で保存した。
【0092】
マウスおよび感染
【0093】
8から12週齢のメスC57BL/6(CD45.2)およびコンジェニックB6.SJL−Ptprc
aPep3
b/BoyJ(CD45.1)マウスは、Animal Resources Center, Western Australiaから入手した。C57BL/6−7.2fms−EGFPトランスジェニック(CD45.2)マウスは、Transgenic Animal Resources Center Queensland, Australiaから入手した。全ての手順は、University of Sydney Animal Ethics Committeeの許可を得て実施した。全ての動物は、ヘパフィルタトップケージにおいて、クラスIIの生体有害状態下で飼育した。食餌および水は、自由裁量で提供した。
【0094】
高用量鼻腔内感染は、無菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS;Gibco BRL, California, USA)中の6×10
4PFUのWNVを用いて、以前に説明されるように行った。低用量感染に関しては、マウスに、6×10
3PFUのWNVを接種した。擬似感染は、マウスに無菌PBSのみを接種することによって行った(Getts et al., J Neurochem. 103:1019, 2007、Wacher et al., J Virol. 81:860, 2007)。
【0095】
マウスは、感染後、1日2回計量した。マウスは、40mlの氷冷PBSを使用した心臓潅流によって、麻酔下で殺処理した。組織学に関して、マウスは、PBS中の20mlの4%パラホルムアルデヒド(Sigma Aldrich, St Louis, USA)でさらに潅流された。
【0096】
ウイルス力価を判定するためのプラークアッセイ
【0097】
組織試料における生ウイルスの力価を判定するために、ウイルス感受性のBHK細胞(Guna Kapuriah, John Curtin Medical School, Canberra, Australiaの好意により提供)を使用したプラークアッセイを採用した。以前に説明されるように(Getts et al., J Neurochem. 103:1019, 2007)、組織試料は、動物から切除され、パワーホモジナイザ(Tissue Tearor, Biospec, Bartles, OK, USA)で解離した。簡潔に述べると、清澄されたホモジネートの5倍希釈物を、Roswell Park Memorial Institute 1640培地(RPMI;CSL Biosciences)において調製し、6ウェルプレート(2mLのRPMIに終夜播種された1×10
6細胞)において、コンフルエントなBHK細胞に感染させるために使用した。
【0098】
細胞を、37℃で1時間インキュベートし、その後、接種材料を、吸引によって除去した。ウェルを、2X Minimum Essential Medium(MEM;GibcoBRL, Grand Island, NY, USA)中の3mlの1.5%(w/v)低温ゲル化Agarose II(Amresco, Solon, OH, USA)で上塗りした。細胞を、37℃でさらに3日間インキュベートし、その後、それらを、アガロースプラグ除去前に、2時間、3mlの10% ホルマリン(Co.)で固定した。20%メタノール(Fronine, Riverstone, NSW, Australia)中の3%クリスタルバイオレット(Hopkins and Williams, Essex, England)染料溶液を使用して、固定された細胞を染色した。プラークは、コロニー計数器(IUL S. A., Barcelona, Spain)を使用して計数し、1グラム(組織)あたりの最終PFUを、プラークの数、接種材料の体積、および試料希釈を因数分解することによって判定した。
【0099】
キメラマウスの生成
【0100】
以前に説明されるように(Getts et al., J Neurochem. 103:1019, 2007)、6から8週齢のB6.SJL−Ptprc
aPep3
b/BoyJ(CD45.1)マウスを、950radの1線量で照射した。12時間後、マウスを、C57BL/6−7.2fms−EGFPドナーからの10
7の骨髄細胞で再構成した。マウスには、照射後、10日間、飲料水中にスルファメトキサゾール(Sigma Aldrich)およびトリメトプリム(Sigma Aldrich)を与えた。マウスを、上で説明されるように、照射の6週後に、WNVに感染させた。キメラ化は、フローサイトメトリを使用してチェックし、以前に実証されるように(Getts et al., J Neurochem. 103:1019, 2007)、常にドナー起源の96〜99%であることが見出された。
【0101】
ビーズの静脈内注射
【0102】
0.5、0.05、および3μmのFITCまたはBright Blue(BB)Flouresbriteの裸およびカルボキシル化されたポリスチレンビーズは、Polyscience, NY, USAから入手した。ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)の裸およびカルボキシル化されたビーズは、Phosphorex, MA, USAから入手した。
【0103】
ビーズを無菌PBS中に希釈し、300μlを、感染させた、または擬似感染させたマウスの尾静脈に、静脈内注射した。高用量の生存研究(6×10
4PFUのWNV鼻腔内)に関して、マウスには、感染後6日目から開始した、毎日1用量のビーズを与えた。必要とされる場合、マウスには、体重が再安定化するまで、毎日、さらなる注射を与えた。低用量の生存研究(6×10
3PFUのWNV鼻腔内)に関して、マウスには、感染後6日目から、または有意な体重減少が記録された時(総体重の4〜6%)のいずれかに、ビーズを注射した。マウスには、5日間、または体重が再安定化するまで、300ulのビーズを1日1回注射した。組織収集に関して、6×10
4または6×10
3で感染させたマウスに、感染後6日目、または有意な体重減少が記録された時のいずれかに、300μlのビーズを注射し、必要とされる時に抜粋した。臓器は、以下で説明されるように、免疫組織化学、フローサイトメトリ、プラークアッセイ、およびサイトカイン分析に関して採取された。
【0104】
免疫組織学
【0105】
蛍光免疫組織化学(IHC)は、C57BL/6およびcFMS−EGFP(B6.SJL−Ptprc
aPep3
b/BoyJへ)キメラから収集された、脳、脾臓、肝臓、肺、および腎臓において行った。灌流後、臓器を、4時間、4℃の4%パラホルムアルデヒド中に固定し、次いで、Optimum Cutting Temperature Compound(OCT;Tissue−Tek, Tokyo Japan)中で凍結する前に、30%スクロース中に終夜浸漬した。8ミクロンの組織切片を、クリオスタット・ミクロトーム上で切断し、空気乾燥させた。蛍光IHCは、製造元の取扱説明書に従って使用される、チラミドベースの増幅系(TSA kit;Perkin Elmer, Belgium)の付加を伴って、以前に説明されるように(Getts et al, J Exp Med. 29:2319, 2007)実施した。組織切片は、視覚化の前に、DAPI−anti fade(Vector)で対比染色した。
【0106】
顕微鏡および画像取得
【0107】
画像は、DP−70カメラおよびDPマネージャ2.2.1ソフトウェア(Olympus)を使用して、Olympus BX−51顕微鏡(Olympus, Japan)上で取得した。
【0108】
脳および肝臓からの白血球の単離
【0109】
以前に説明されるように(Getts et al, J Exp Med. 29:2319, 2007)、白血球は、デオキシ−リボヌクレアーゼ(0.005g/ml;Sigma Aldrich)およびコラゲナーゼIV(0.05g/ml;Sigma Aldrich)を含むPBS中で、37℃で60分間、脳を消化することによって、PBS灌流マウスの脳から得た。消化を、10%FCSで停止させ、ホモジネートを、70μmナイロン細胞濾し器(Becton Dickinson, NJ, USA)に通過させた。340xgでの10分の遠心分離後に得たペレットを、30% Percoll(Amersham, Norway)中に再懸濁し、80% Percoll上で層にした。白血球を、室温で25分間の1140xgでの遠心分離後、30%/80%界面から収集した。同じプロトコルをまた、白血球を肝臓から得て、処理前に組織を計量するために、使用する。
【0110】
脾臓、血液、および骨髄からの白血球の単離
【0111】
フローサイトメトリ分析のために、右大腿を切除し、骨髄細胞を、PBS充填注射器を使用して洗い流した。骨髄前駆体の単離のために、少なくとも4匹のマウスからの大腿および脛骨を利用した。洗い流しの後に達成された細胞懸濁液を、70μmの細胞濾し器を通して濾過し、340gで5分間遠心分離した。得られたペレット中の赤血球を、340xgでの5分間の遠心分離の前に、NH
4Clベースの赤血球溶解緩衝剤(BD Pharm Lyse(商標);BD Pharmingen)中で溶解した。末梢血液の場合、血液は、心穿刺を介して収集し、クエン酸緩衝剤(mMol、Sigma Alrich)に直ちに移した。得られた懸濁液を、70% Percoll上で層にし、ブレーキはオフにして、室温で20分間、1140xgで遠心分離した。界面を収集し、細胞を一度、PBSで洗浄し、340xgで遠心分離した。脾臓の白血球の単離のために、脾臓を、7070μmの細胞濾し器に通過させ、340gで5分間、遠心分離した。得られたペレット中の赤血球を、340xgでの5分間の遠心分離の前に、NH
4Clベースの赤血球溶解緩衝剤(BD Pharm Lyse(商標);BD Pharmingen)中で溶解した。
【0112】
フローサイトメトリ
【0113】
脳、肝臓、血液、および骨髄から(上で説明されるように)収集された細胞をPBSで洗浄し、抗CD16/CD32抗体(Biolegend)で遮断した。生存細胞は、トリパンブルー排除法を使用して計数し、これは、通常、>95%の細胞生存能力を示した。
【0114】
細胞表面分子発現を測定し、細胞分別を、アルゴンイオンおよびHeNeレーザを具備する、FACS ARIA(Becton Dickinson)上で行った。生存集団は、前方および側方散乱によってゲートし、識別された蛍光集団を、その後の前方ゲートによって判定した。分別は、関心対象の集団を識別する特定の蛍光および散乱パラメータを使用して、行った。分別の厳密性は、骨髄集団に対して>98%純度を達成するための純度に設定した。
【0115】
取得したFACSデータファイルは、フローサイトメトリプログラムである、Flow Jo(FlowJo, Ashland, OR, USA)を使用して分析した。関心対象の細胞集団の定量化は、分析時のフローサイトメトリの割合(%)、および各臓器からの絶対細胞数に基づいて計算した。
【0116】
養子移入
【0117】
Ly6C
hi/cFMS−EGFP
+/CD11b
+およびLy6C
lo/Cfms−EGFP
+/CD11b
+集団の双方を、6日目の鼻腔内にWNVに感染させたマウスから分類した。Ly6C
hiBMは、10mMのcell tracker orange(CMTMR[5−(および−6)−(((4−クロロメチル)ベンゾイル)アミノ)テトラメチルローダミン)−混合異性体;Invitrogen)で標識した。分別された細胞を遠心分離し、10μMのCMTMRを含有する1mlのPBSですすいだ。反応を10%のFCSで停止する前に、細胞を、10分間染色した。細胞を50mlのPBSで少なくとも3回洗浄した。次いで、標識されたCMTMR Ly6C
hiBM細胞を、1:1でLy6C
lo細胞と混合し、これを、CMTMRの添加を除き、Ly6C
hi集団と同様に処理した。合計2×10
6のBM細胞を、6.5日目のWNVに感染させた、または擬似感染させたLy5.1−C57BL/6コンジェニックマウスのいずれかに静脈注射した。この直後に、300ulのBBポリスチレンビーズの静脈内注射を行った。12時間後、脳、脾臓、および肝臓を、上で説明されるように採取した。ドナー細胞の存在は、cFMS−EGFPおよびCMTMR−cell tracker orangeの双方を使用して、フローサイトメトリを使用して調査した。
【0118】
多重ELISA
【0119】
多重化されたプレートELISAは、製造元の取扱説明書(Quansys Biosciences, Logan, Utah, USA)に従って実施した。簡潔に述べると、脳、脾臓、および肝臓組織は、PBS中で均質化し、1000xgのスピンによって清澄し、アッセイが実施されるまで、−20℃で保管した。血清試料もまた使用した。解凍された試料および標準物を、提供された緩衝剤中で希釈し、各々の30μlを、特定の可溶性タンパク質に対する捕捉抗体を各々含有する16のスポットを含有する各ウェルにプレートした。次いで、プレートを、120r.p.m.の軌道振盪器上で、1時間、インキュベートした。プレートを3回洗浄し、検出抗体の30μlを、各ウェルに添加し、さらに1時間インキュベートした。3回洗浄した後、ストレプアビジン(strepavidin)−HRPを添加し、さらに15分間インキュベートした。次いで、プレートを6回洗浄し、基質混合物を添加した。プレートをCCD撮像器(Kodak, Rochester NY, USA)上で直ちに読み取った。プレート画像は、Quansys Q−viewソフトウェア(Quansys Biosciences)を使用して分析した。
【0120】
実験的自己免疫脳炎(EAE)の誘導および評価
【0121】
C57BL/6マウスに、0.1mgのMOGペプチド(MEVGWYRSPFSRVVHLYRNGK;Auspep, Parkville, Victoria, Australia;>95%HPLC精製)、および2mg/mLのヒト型結核菌(Sigma Aldrich)を含有するComplete Freundのアジュバントを含有するエマルションを皮下注射した。2日後、マウスに、感染後、500μlの百日咳毒素(Sigma Aldrich)を投与した。マウスを、疾患進行に関して監視し、以下のスケールで等級分けした:1、尻尾のひきずりおよび/または1本の後肢の弱化;2、2本以上の肢の弱化、歩行障害;3、1本の肢におけるまひ;4、2本以上の肢におけるまひ、失禁;5、瀕死。
【0122】
チオグリコレート誘導される腹膜炎の誘導
【0123】
腹膜炎の誘導は、PBS中に溶解された1mlのチオグリコレート(4%(w/v);Sigma Alrich)の注射によって実施した。頸椎脱臼によって殺処理されたマウスにおいて、腹腔内洗浄を実施した。簡潔に述べると、5mlの腹膜洗浄緩衝剤(PLB;ヘパリン(Sigma Aldrich)を9.9単位/ml含む0.5mMのEDTA(Fronine)を含有するPBS)を、腹膜に注射した。PLBを10mlの注射器に吸引する前に、腹膜をやさしくマッサージした。このプロセスを、2回繰り返した。次いで、洗浄液をPLB中の50mlに上昇させ、5分間340xgでスピンした。細胞は、上で説明されるように、フローサイトメトリのために調製された。
【0124】
統計
【0125】
グラフを作成し、コンピュータ化された統計的分析をGraphPad PrismおよびInStatにおいて、それぞれ実施した(双方のプログラムは、GraphPad software, San Diego, CA, USAより)。データに依存して、不対両側Student t検定、またはTukey−Kramer事後検定を伴う一元配置ANOVAを実施し、P<0.05が、有意と見なされた。
体重減少、浸潤、およびウイルス力価といったパラメータ間の相関分析に関して、二次多項式(Y=A+B
*X+C
*X^2)とともに非線形回帰(曲線適合)を使用した。
【0126】
(実施例1)
WNV脳炎の高および低用量モデルの特徴付け
【0127】
6×10
4のPFUのWNV鼻腔内投与によるC57BL/6マウスの高用量感染は、感染後7日目において、100%の死亡率をもたらす(
図1A)。循環Ly6c
hi単球前駆体に由来することを、我々が先で示した、マクロファージおよび移入ミクログリア(Getts et al, J Exp Med. 29:2319, 2007)は、感染後5日目からWNVに感染させた脳を浸潤する。T細胞、NK細胞、および好中球もまた、この時点から中枢神経系に進入し、浸潤のピークは、感染後7日目に見られる(
図1F〜H、
図2A〜D)。脳ウイルス力価もまた、感染後5日目から指数関数的に増加し、感染後7日目に高いレベルに達し(
図1C)、感染したマウスの体重は、感染後5日目から死亡するまで、有意に減少する(
図1B)。
【0128】
10倍少ないウイルス、即ち、6×10
3のPFUの鼻腔内投与によるマウスの接種は、亜致死的転帰をもたらす。独立した実験と比較した時、40〜60%の範囲である、いくらかの変動性が生じるが(
図1A)、しかしながら、体重減少の割合(%)と、ウイルス力価/浸潤との間の強い相関が、一貫して示された(
図1B〜H、
図2A〜E)。マウスの体重の毎日の監視は、個体における感染の転帰を予測するための信頼性のある方法であることが証明されており、感染から生存するために、マウスが介入を必要とする時を示す(
図1B)。
【0129】
6×10
3のWNVによる接種後、体重が減少しないマウスは、感染に屈せず、6×10
4によるその後の再感染に免疫がある(
図1A〜B)。これらのマウスは、体重減少を含む、初期感染または高用量の再感染後の病気のいかなる症状も示さない。反対に、擬似感染させた対照の正常な変動(通常、24時間の期間において体重の>4%)と比較して、有意な量の体重が減少するマウスは、死亡が生じる前の典型的に2〜3日間、体重が減少し続ける。脳炎のこのモデルにおいて、感染に屈する大半のマウスは、感染後6〜11日目の間に体重が減少し始め、感染後16日目前に死亡が生じる。これらのマウスは、TODにおいて、脳における高いウイルス力価を示し、6×10
4に感染させた7日目のマウスに相当する(
図1C)。
【0130】
6×10
4および6×10
3に感染させたマウスの脳における白血球浸潤を比較するフローサイトメトリは、感染後7日目の体重減少の割合(%)が、全白血球(
図1F)、マクロファージ(
図1H)、移入ミクログリア(
図2A)、T細胞(
図2C)、およびNK細胞(
図2E)の浸潤と強く相関することを明らかにし、一部の相関が、体重減少と好中球移入との間で示された(2D)。驚くべきことではないが、この集団は、脳の常在ミクログリアを主に含んでいるため、CD45
loミクログリアの数は、全てのマウスにおいて比較的未変化のままであった(
図2B)。
【0131】
低用量の感染モデルをさらに調査するために、6×10
3に感染させたマウスを毎日計量し、0〜14日目に殺処理し、脳を、フローサイトメトリおよびプラークアッセイのために採取した。一部の相関が、殺処理時の体重減少の割合(%)と、ウイルス力価(
図2F)、または白血球浸潤(
図2G)との間に示された。しかしながら、ウイルス力価と白血球浸潤との間の比較は、一部のマウスが、有意な浸潤を伴わずに高いウイルス力価を有したこと(
図2H)、ならびに、これらのマウスのうち、有意な量の体重を減少したものもあった一方で、減少しなかったものもあった(
図2F)ということを明らかにした。マウスは、脳におけるウイルス力価を判定するために殺処理されなければならないため、有意な体重減少または白血球浸潤を伴わずに、脳においてウイルスを有するこれらのマウスが、体重減少もしくは浸潤を示すことなくウイルスを一掃するかどうか、または見られる高いウイルス力価が、脳の浸潤/体重減少に先行するかどうかは、不明確である。
【0132】
(実施例2)
カルボキシル化されたビーズ処理は、WNV脳炎の高および低用量モデルにおける生存を有意に改善する
【0133】
蛍光ビーズは、疾患の種々の生体内モデルにおける、単球サブセットの移動を追跡するために、文献内で頻繁に使用されている。しかしながら、これらの研究は、これらの理論的に「不活性の」ビーズが、単球機能に、および結果として、疾患の転帰に及ぼし得る、潜在的な影響を見逃す。
【0134】
WNV感染中の単球を追跡する試行において、我々は、裸、およびカルボキシル化されたポリスチレンビーズの双方を使用し、疾患の経過における予想外の改変を見出した。以下のデータは、裸およびカルボキシル化されたポリスチレンビーズの双方が、免疫細胞による脳の浸潤を有意に低減し、感染したマウスの長期生存を促進するということを明らかにする。
【0135】
静脈内投与の感染後6日目における、300μlのPBS中の4.41×10
9の0.5μmのカルボキシル化されたポリスチレンビーズによる、6×10
4のWNVに感染させたマウスの注射は、この疾患の致死的モデルにおいて、マウスの10%の長期生存をもたらした(
図3A)。生存転帰が改善され得るかどうかを確かめるために、我々はまた、感染後6日目に、より低い用量の6×10
3に感染させたマウスに、この同じ濃度のビーズを注射した。しかしながら、この戦略は、PBSで処理した対照と比較した際、処理されたマウスの生存を低減した(
図3B)。これらの結果は、ビーズが、治療的に、即ち、我々が、高いウイルス力価および白血球集団による脳の浸潤を示す(
図1、2を参照されたい)ことを示した、マウスが最初に有意な体重減少を示す時に、投与される必要があるということを強調する。
【0136】
したがって、我々は、低用量感染モデルにおけるビーズ投与に、治療的手法を採用した。マウスは毎日計量し(
図3E〜G)、4.41×10
9のカルボキシル化されたポリスチレンビーズは、有意な体重減少が24時間の期間内に検出された場合(通常、擬似感染させた対照の正常な変動と比較した際、総体重の>4%)、投与した。この戦略を使用して、我々は、通常、体重が減少し続け、介入無しでは死亡するであろうマウスの生存を、60%(独立した実験において40〜80%)増加させることができた(
図3D)。予想されたとおり、体重が減少し、PBSで処理された、全てのマウスは、体重が減少し続け、2〜4日後に死亡した(
図3E、G)。いずれの時においても有意な量の体重が減少しなかったマウスは、PBSに感染させた対照と同様の体重の安定性を示した(
図3E〜F)。
【0137】
マウスは、有意な体重減少の初期検出後、連続5日間、カルボキシル化されたビーズで処理した。一部のマウスにおいて、5日間のビーズ処理は十分であり、体重は、ビーズ注射を中止した後、安定化したままであり、これらのマウスは、さらなる介入無しで、感染から生存し続けた(
図4A〜B)。しかしながら、一部のマウスは、5日目でビーズ処理を中止した後、再び体重が減少し始め、そのため、体重が再び安定化するまで処理を再開し、これらのマウスもまた、長期生存した(
図4C〜D)。
【0138】
フローサイトメトリは、有意な体重減少が感染後8日目に検出された時、カルボキシル化されたポリスチレンビーズまたはPBSのいずれかで処理された、6×10
3のWNVに感染させたマウスの脳において、感染後9日目に行った。体重が減少しなかったマウスもまた、実験のための対照として、8日目にビーズまたはPBSで処理した。
図4D〜Lに示されるように、感染後8日目には体重が減少しなかったが、ビーズ(
図4H〜I)またはPBSで処理された(
図4D〜E)マウスは、単球由来のマクロファージもしくは移入ミクログリア、T細胞、NK細胞、または好中球による脳の浸潤は示さず、単離された主要な集団は、CD45
lo/intCD11b
+常在ミクログリアであった。感染後8日目に体重が減少し、PBSで処理されたマウスにおいて、脳の大規模な浸潤が、感染後9日目に顕著であり(
図4F〜G)、主要な集団は、CD45
hi炎症性単球由来マクロファージ(
図4L)であった。しかしながら、感染後8日目に体重が減少し、ビーズで処理されたマウスにおいて、有意な浸潤物が依然として存在したが、PBSで処理したマウスと比較して大幅に低減された(
図4J〜L)。体重減少後、ビーズまたはPBSで処理された、10
3に感染させたマウスのフローサイトメトリは、マウスが、感染後6〜14日目にわたって、ビーズで処理される時に、浸潤の低減が生じるということを示すために、繰り返される必要がある。
【0139】
(実施例3)
ビーズのカルボキシル化は、WNVに感染させたマウスにおける生存の有意な改善および白血球集団の変化に重要である
【0140】
調査のこの段階において、ビーズのカルボキシル化が、生存に見られる改善、および脳への白血球移動の低減に重要であるかどうかは不明確であった。6×10
3のWNVに感染させたマウスに、有意な体重減少が記録された時に、300μlのPBS中の4.41×10
9の0.5μmの裸もしくはカルボキシル化されたビーズ、またはPBSのみを静脈内に注射した。カルボキシル化されたビーズを注射したマウスは、60%の生存の有意な改善を示したが、裸ビーズで処理したマウスは、25%のはるかに小さい改善を示した(
図5A)。体重が減少しなかったマウスは、処理されず、介入無しで感染から生存したが、体重が減少し、PBSで処理されたマウスは、全て、感染後14日目までに死亡した(
図5B〜D)。体重減少は、これらのマウスにおいて、感染後20日目まで監視した。有意な量の体重が減少しなかったマウスは、PBSに感染させた対照と同様のパターンの安定性を示した(データは図示せず)が、カルボキシル化された、または裸ビーズ(
図5B〜C)のいずれかで処理されたマウスは、最終的に安定化し、生存したか、または体重が減少し続け、2〜4日後に死亡した。体重が減少し、PBSで処理された全てのマウス(B、D)は、体重が減少し続け、2〜5日後に死亡した。
【0141】
白血球集団の変化を調査し、どの細胞が、カルボキシル化された、または裸ビーズのいずれかと会合して見出され得るかを判定するために、フローサイトメトリを、6×10
4のPFUのWNVに感染させたマウスにおいて行った。マウスに、感染後6日目に、300ulのPBS中で送達される4.41×10
9の0.5μmのカルボキシル化されたFITCビーズもしくは裸FITCビーズ、またはPBSのみを、注射した。マウスを感染後7日目に殺処理し、血液、脳、骨髄、肝臓、および脾臓を、フローサイトメトリのために収集した。
【0142】
「遊離」ビーズ、ならびにCD45
+白血球と会合するビーズは、フローサイトメトリ(Ex/Em Max 441/486nm)によって検出され得る。予想されたとおり、ビーズは、PBSで処理した対照の血液においては検出することができなかった(
図5E〜G)が、裸(
図5H〜J)およびカルボキシル化された(
図L〜M)ビーズで処理されたマウスにおいて見ることができた。ビーズは、それらがカルボキシル化された時に、より効果的に一掃されると考えられ、循環に留まったままのもののうち、多くは、主に「遊離」であった裸ビーズ(
図5K)と比較して、CD45+白血球(
図5O)と会合した。このデータは、そのうちの一部が、注射後24時間に、循環において依然として「遊離」のままである、裸ビーズと比較した際、カルボキシル化が何らかの形で、白血球による循環からのビーズの摂取を促進するということを示唆する。
【0143】
脳のフローサイトメトリは、カルボキシル化された、または裸ビーズのいずれかで処理されたマウスの脳における、白血球集団の低減における、いくらかの有意な相違を明らかにした。カルボキシル化された、または裸ビーズは、感染後7日目、処理後1日目における脳において検出することができず(
図6A〜C)、これは、ビーズを取り込む細胞が、感染した中枢神経系に進入しなかったということを示唆する。裸およびカルボキシル化されたビーズで処理したマウスの両方の脳における白血球の総数、ならびに総マクロファージおよびミクログリア集団は、PBSで処理した対照と比較した際、有意に低減した(
図6D)。しかしながら、カルボキシル化されたビーズのみが、これらのマウスの脳におけるT細胞およびNK細胞の数を低減した。マクロファージのLy6c
hiおよびLy6c
lo/int集団の双方は、双方のビーズ処理によって有意に低減され、Ly6c
−細胞の小集団において、変化は見られなかった。CD45
int活性化ミクログリアに関して、Ly6c
hiサブセットの低減は、カルボキシル化されたビーズ処理のみで見られたが、Ly6c
lo/intおよびLy6c
−サブセットの低減は、双方のビーズ処理で見られた。Ly6c
hiCD45
lo静止ミクログリアの小サブセットにおいて、変化は見られなかったが、しかしながら、双方のビーズ処理が、Ly6c
lo/intおよびLy6c
−サブセットを有意に低減した。
【0144】
脾臓のフローサイトメトリは、処理間の集団における、いくらかの興味深い相違を伴って、多くのビーズが、この臓器における白血球によって取り込まれたということを明らかにした。
図7A〜Iに示されるように、ビーズ+細胞は、主に、CD11b
+、CD11c
+、およびLy6c
+であった。
【0145】
さらなる分析は、関心対象の3つの主要なサブセット−CD11b
+、CD11c
−単球(
図7J、M、P)、CD11b
+、CD11c
+「骨髄性」樹枝状細胞、主にLy6c
lo/−(
図7K、N、Q)、およびCD11b
−、CD11c
+樹枝状細胞、主にLy6c
lo/−(
図7L、O、R)が、脾臓においてビーズを取り込むことが見出されたことを示した。
【0146】
これらの3つの集団の細胞の増加はまた、カルボキシル化されたビーズで処理したマウスの脾臓においても明らかであった。CD11b
+、CD11c
−単球の合計、ならびにLy6c
int/hi、ビーズ
+Ly6c
int/hi、およびビーズ
−Ly6c
int/hiサブセットの合計の増加は、カルボキシル化されたで処理したマウスにおいて見出された(
図8A)。Ly6c
−/lo、ビーズ
+Ly6c
−/lo、およびビーズ
−Ly6c
−/loの合計もまた、カルボキシル化されたビーズ処理で増加することが見出された。これらのデータは、単球が、カルボキシル化されたビーズ処理の結果として、脾臓に移動し得、ビーズ
+だけでなく、ビーズ
−細胞もまた、動員されるということを示唆する。
【0147】
脾臓におけるCD11b
+CD11c
+樹枝状細胞のうち、Ly6c
−/lo集団は、双方のタイプのビーズを取り込むことが見出された(
図8B)。しかしながら、カルボキシル化されたビーズのみが、脾臓におけるCD11b
+CD11c
+樹枝状細胞の総数、およびこれらのうち、Ly6c
−/lo集団を増加させた。ビーズ
−Ly6c
−/lo樹枝状細胞の増加は無かったため、ビーズ
+Ly6c
−/lo樹枝状細胞のみが、カルボキシル化されたビーズの摂取後、脾臓に移動することが明らかである。これらの細胞が、実際、循環におけるビーズを取り込むLy6c
hi炎症性単球に由来し、脳への移動の代わりに脾臓に逸れ、そこで、それらが樹枝状細胞に分化する際、Ly6c発現を下方制御し、CD11c発現を上方制御するということが可能である。
【0148】
脾臓におけるCD11b
−CD11c
+樹枝状細胞集団のうち、Ly6c
lo/−細胞が、双方のビーズタイプを取り込んだ(
図8C)。カルボキシル化されたビーズ処理では、CD11b
−CD11c
+樹枝状細胞集団の総数、より具体的には、Ly6c
lo/−細胞の増加が見られた。この集団のビーズ
+およびビーズ
−細胞の双方において増加が見られ、ビーズ
+だけでなく、ビーズ
−細胞もまた、脾臓において増加することを示唆する。この集団は、脾臓の常在DC、末梢から動員される非骨髄性DCから成り得るか、または、潜在的にビーズを取り込み、CD11bおよびLy6cを下方制御し、CD11c発現を上方制御した炎症性単球からも成り得る。
【0149】
ビーズはまた、脾臓においてわずかな割合(%)のB細胞と会合することが見出されたが、しかしながら、カルボキシル化されたビーズのみが、脾臓におけるB細胞の数を有意に増加させた(
図9A〜D)。脾臓において見られた他の有意な増加は、CD8+T細胞のみであった一方、CD4+T細胞、NK細胞、および好中球の数は、未変化のままであった。
【0150】
ビーズはまた、主にCD11b、CD11c、およびLy6c発現細胞と会合して、肝臓において検出され得る(
図10A〜I)。脾臓に関して、CD11b
+CD11c
−単球(
図10J)、CD11b
+CD11c
+(
図10K)、およびCD11b
−CD11c
+(
図10L)樹枝状細胞は、肝臓においてビーズを取り込むことが見出された。しかしながら、肝臓のいかなる白血球集団においても有意な増加または減少は無かった。少数のビーズはまた、CD11b
+CD11c
+Ly6c
+白血球の小集団で、骨髄において検出された(
図11A〜G)。しかしながら、骨髄のいかなる白血球集団においても、有意な増加または減少は無かった。
【0151】
(実施例4)
6×10
3のWNVに感染させたマウスに、有意な体重減少が記録された時、300μlのPBS中の0.5、0.05、もしくは3μmのカルボキシル化されたポリスチレンビーズの低用量の0.1%もしくは高用量の0.5%ビーズ、またはPBSのみを、静脈内注射した。低用量の0.5、0.05、もしくは3μmで処理されたマウスは、およそ40〜50%の生存における同様の改善を示した(
図12A)。しかしながら、マウスの高用量処理は、20%のはるかに小さな改善を伴って、生存に対しては有害であると考えられた。高用量のビーズで処理された有意な数のマウスが、病気の非定型的症状を示し、数日間にわたる重要な臓器におけるかかる高用量のビーズの増大は、マウスに対して有害であったということが推測され得る。この経時変化は、他のより低用量のビーズを含む潜在性を伴って、繰り返されるであろう。フローサイトメトリもまた、異なるサイズのビーズで感染後6日目に処理された、6×10
4のWNVに感染させたマウスにおいて行われるであろう。
【0152】
これらのデータは、カルボキシル化されたポリスチレンビーズが、生体内で崩壊しない可能性があり、このため、限られた治療的適用性を有する可能性があるという事実を浮き彫りにする。したがって、我々は、カルボキシル化された、または裸のいずれかである(しかしながら、裸球体もまた、少量のカルボキシル基を含有する)、0.5μmの生分解性ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)球体を得た。6×10
3のWNVに感染させたマウスに、有意な体重減少が検出された時、4.41×10
9の0.5μmの裸もしくはカルボキシル化されたポリスチレンビーズ、またはPLGA球体を注射した。
図12Bにおいて見ることができるように、これまで、PLGA裸およびカルボキシル化された球体は、生存において、カルボキシル化されたポリスチレンビーズと同様の改善を示した。
【0153】
感染後6日目に注射されたカルボキシル化されたPLGA球体が、6×1
04のWNVに感染させたマウスにおける7日目の脳の浸潤を低減したかどうかを確認するために、我々は、静脈内送達される4.41×1
09の粒子によるマウスのPBS、0.5μmのカルボキシル化されたビーズ、0.5μmのカルボキシル化されたPLGA球体、および0.5μmのカルボキシル化されたダイヤモンド粒子処理を比較した。脳、血液、脾臓、および肝臓を、フローサイトメトリのために処理した。この実験の分析は、継続中であるが、しかしながら、これらのマウスの脳の予備分析は、3つ全ての粒子が、免疫細胞による脳の浸潤の低減に成功するということを示す(
図12C)。脾臓における総白血球の増加もまた観察され、我々が、カルボキシル化されたビーズで処理されたマウスにおいて見た結果と一致する。
【0154】
(実施例5)
T細胞欠損マウスにおけるビーズ処理
【0155】
C57BL/6野生型(WT)およびRAG(T細胞欠損)マウスを、6×10
4または6×10
3のPFUのWNVに感染させた。高用量の6×10
4に感染させたWTマウスは、感染後7日目に100%の死亡率を示した一方、同じ用量に感染させたRAGマウスは、感染後8日目に死亡し始め、一部のマウスは感染後13日目まで生きた。より低い用量の6×10
3に感染させたWTマウスは、感染後8日目までに60%の死亡率を示したが、この時点後、40%の長期生存を示した。この同じ用量に感染させたRAGマウスは、感染後14日目まで死亡し始めなかったが、しかしながら、16日目までに、全てのRAGマウスが死亡した(
図13A〜B)。これらのデータは、T細胞欠損マウスがRAGSよりも長く生存するため、WNV脳炎の免疫病理学において、T細胞に対する直接的もしくは間接的役割のいずれかを示唆する。しかしながら、低用量に感染させたRAGマウスの全ては、疾患に屈するが、WTマウスのうちの40%は、免疫でもって生存するため、T細胞が、ウイルス感染を制御するために重要であるという点もまた浮き彫りにする。
【0156】
これらのマウスの体重減少は毎日記録され、体重減少が、RAGSおよびWTマウスの双方において、死亡に先行するということが示された(
図13B)。しかしながら、WTのみが、初期の体重減少後、最大2〜3日間生きる一方、RAGSは、体重減少が始まった後、5日まで生き得るということが観察された。6×10
4または6×10
3のいずれかに感染させたRAGおよびWTマウスから採取される脳のプラークアッセイは、体重減少の割合(%)が、ウイルス力価と強く相関するということを明らかにした(
図12C)。一般的に、RAGマウスは、WTマウスよりも、死亡時に大きな体重減少、および高いウイルス力価を示した。これは、直接的に、T細胞無しでウイルスを制御することができないという結果とは対照的に、それらが、初期の体重減少後、WTマウスよりも長く生存することができ、このため、ウイルスが脳において増加し続け、マウスが死亡時まで体重を減少し続けたという事実に起因し得ると考えられる。この仮説は、7日目のWTおよび7日目/8日目のRAGマウス脳が比較された、脳のフローサイトメトリによって裏付けられる(
図13D〜E)。RAGマウスは、マクロファージ、ミクログリア、T細胞(それらが欠損している際)、および好中球による脳の浸潤の有意な低減を示し、これは、感染後7日目〜8日目に増加しない。これは、免疫病理学がこれらの動物の死亡に対する主要な一因である場合、なぜこれらの動物が、初期の体重減少後、WTマウスよりも長く生存するかを説明し得る。
【0157】
RAGおよびWTマウスはまた、T細胞の非存在下でのカルボキシル化されたビーズの有効性を試験するために、6×10
3のPFUのWNVに感染させ、毎日計量した。有意な体重減少(24時間内に>4%)後、マウスを、300ulの体積で静脈内送達される、4.41×10
9のカルボキシル化されたビーズまたはPBSで処理した。ビーズ注射によるRAGマウスの生存の有意な改善は無かった(
図12F)。RAGマウスは、ビーズまたはPBS注射後、体重が減少し続け、2〜5日後に死亡した(
図12G)。この実験は、結果を確認するために、再び繰り返される必要がある。
【0158】
(実施例6)
EAEにおけるビーズ処理
【0159】
C57BL/6マウスは、MOGおよびCFAアジュバントでプライムされる。疾患の症状の発症時、歩行、姿勢、および他の活動における変化によって判定される際、カルボキシル化された粒子は、8時間毎、16時間毎、毎日、または48時間毎のいずれかに、静脈内投与される。疾患の重篤度は、疾患スコアの変化によって判定される。粒子の注入は、脳への単球の遊走、およびその後のT細胞プライミングを阻止し、疾患スコアの有意な低減をもたらす。
【0160】
(実施例7)
アテローム性動脈硬化症および新生内膜平滑筋細胞増殖におけるビーズ処理
【0161】
APO/E欠損マウスに、高脂肪食を給餌する。4週齢から、カルボキシル化された粒子を、8時間毎、16時間毎、24時間毎、48時間毎、72時間毎、週に1回、または月に1回、静脈内投与する。疾患の重篤度は、動脈組織学における変化によって判定される。粒子の注入は、動脈壁への単球の遊走を阻止し、平滑筋増殖および血管内膜のプラーク形成を推進するのに重要な、その後の免疫後遺症を阻止する。
【0162】
本発明の具体的な実施形態を説明および例解してきたが、かかる実施形態は、本発明の例解に過ぎず、添付の請求項に従って解釈される本発明を限定するとして見なされるべきではない。
【0163】
本明細書において引用される全ての特許、出願、および他の参照文献は、それらの全体として参照することにより組み込まれる。