特許第5909753号(P5909753)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5909753
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年4月27日
(54)【発明の名称】釣り竿保持用ロッドキーパー
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/10 20060101AFI20160414BHJP
【FI】
   A01K97/10 A
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-252035(P2011-252035)
(22)【出願日】2011年10月31日
(65)【公開番号】特開2013-94162(P2013-94162A)
(43)【公開日】2013年5月20日
【審査請求日】2014年10月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】507169990
【氏名又は名称】松田 トシ子
(74)【代理人】
【識別番号】100106378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮川 宏一
(72)【発明者】
【氏名】松田 文英
【審査官】 坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−061880(JP,U)
【文献】 特開平04−084843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに竿受け部(1a),(2a)を有する前方の竿受け部材(1)及び後方の竿受け部材(2)と、竿尻部(ロ)を把持する把持部材(3)とから構成され、上記前方の竿受け部材(1)と後方の竿受け部材(2)が船縁(4)に着脱自在に固定される船縁固定部材(5)を介して船縁(4)に取り付けられる釣り竿保持用ロッドキーパーであって、
上記前方の竿受け部材(1)は、上記船縁固定部材(5)に昇降、且つ回転可能に立設された垂直部材(1b)とその上端に設けられた上記前方の竿受け部(1a)とからなり、上記後方の竿受け部材(2)は、上記垂直部材(1b)の外周面に固定した後方の竿受け部材本体(2b)と、前記ロッドキーパーが前記船縁(4)に取り付けられた状態において上記前方の竿受け部(1a)と水平に並ぶように該後方の竿受け部材本体(2b)に設けたフックシャフト(2c)とからなり、該フックシャフト(2c)を上記後方の竿受け部(2a)として構成し、
上記把持部材(3)は、竿尻部(ロ)を把持する把持部(3a)と、前記ロッドキーパーが前記船縁(4)に取り付けられた状態において該把持部(3a)の下端から水平方向に延び、その先端部が折り返されて断面U字状の引っ掛け部とされた板状掛け金(3b)とからなり、
上記後方の竿受け部材本体(2b)には上記フックシャフト(2c)に掛けられる上記掛け金(3b)が上記前方の竿受け部(1a)方向に離脱するのを防止するストッパー部(2bd)、(2bd)が設けられていることを特徴とする釣り竿保持用ロッドキーパー。
【請求項2】
上記垂直部材(1b)が、パイプ部材(1ba)と該パイプ部材(1ba)の内部に収容されたバネ部材(1bb)と該バネ部材(1bb)に載置されたキャップ部材(1bc)から構成され、該キャップ部材(1bc)の上端面に上記前方の竿受け部(1a)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の釣り竿保持用ロッドキーパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船縁に取り付けて使用される釣り竿保持具、即ち釣り竿保持用ロッキーパーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
船釣りを行う際には、船縁に取り付けられた釣り竿保持用ロッキーパー(以下、単にロッキーパーという。)によって釣り竿を保持しておくことが多い。
このロッキーパーとしては、前後一対の竿受け部材を、コ字状に張り出した下鍔及び上鍔と押し付けボルトからなる支持部材を介して船縁に着脱自在に固定するものが一般的に用いられている。
そして、上記前後一対の竿受け部材としては、例えば許文献1に開示されているように、支点軸を中心に垂直面内で回動可能なアームを取り付け、このアームの先端をY形をした支持具を前方の竿受け部材とし、一方後方の竿受け部材としては、開閉して釣り竿を保持、開放する左右一対の挟持具を有し、この挟持具の開閉をレバーで行うロッキーパー(図6参照)が知られている。
このロッキーパーでは、釣り竿を外すときには、レバーを操作して後方の竿受け部材の、挟持具を開けばよいから、釣り竿の解放が簡単にでき、迅速な操作が可能となる点で優れている。
【0003】
しかしながら、この後方の竿受け部材は、左右の挟持具が互いに噛合して各々の支持軸の回りを協働的に回動して開閉するものであり、構成部材が多く複雑であり、製造コストが高くなるという問題がある。
また、魚を釣り上げる際や餌の交換時には、釣り竿を該挟持具から解放した後に釣り竿に掛かる大きな荷重(即ち、釣り竿の重量に加えて水圧や波の圧力が加わり大きな荷重となる。)を手で支える必要があるので、腕力に優れた人しか扱えず、高齢者、女性、子供、身体的ハンディキャップのある人等の身体的弱者には扱うことがむずかしいという問題がある。
更には、上記特許文献1に記載のロッキーパーでは、上記Y形攴持具は本発明(請求項2)のようなバネ部材(6)を利用するクッション機構(後の[0011]参照)を有さないので、魚信を船のローリングの影響を受けずに正確に得ることができないという問題もがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開2004−141091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の課題は、1)構造が簡単で製造コストが安く、2)高齢者、女性、子供、身体的ハンディキャップのある人でも容易に扱うことができ、更には3)魚信を船のローリングの影響を受けずに正確に得ることができるという優れた効果を発揮するロッキーパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の第一(請求項1)は、
それぞれに竿受け部(1a),(2a)を有する前方の竿受け部材(1)及び後方の竿受け部材(2)と、竿尻部(ロ)を把持する把持部材(3)とから構成され、上記前方の竿受け部材(1)と後方の竿受け部材(2)が船縁(4)に着脱自在に固定される船縁固定部材(5)を介して船縁(4)に取り付けられる釣り竿保持用ロッドキーパーであって、
上記前方の竿受け部材(1)は、上記船縁固定部材(5)に昇降、且つ回転可能に立設された垂直部材(1b)とその上端に設けられた上記前方の竿受け部(1a)とからなり、上記後方の竿受け部材(2)は、上記垂直部材(1b)の外周面に固定した後方の竿受け部材本体(2b)と、前記ロッドキーパーが前記船縁(4)に取り付けられた状態において上記前方の竿受け部(1a)と水平に並ぶように該後方の竿受け部材本体(2b)に設けたフックシャフト(2c)とからなり、該フックシャフト(2c)を上記後方の竿受け部(2a)として構成し、
上記把持部材(3)は、竿尻部(ロ)を把持する把持部(3a)と、前記ロッドキーパーが前記船縁(4)に取り付けられた状態において該把持部(3a)の下端から水平方向に延び、その先端部が折り返されて断面U字状の引っ掛け部とされた板状掛け金(3b)とからなり、
上記後方の竿受け部材本体(2b)には上記フックシャフト(2c)に掛けられる上記掛け金(3b)が上記前方の竿受け部(1a)方向に離脱するのを防止するストッパー部(2bd)、(2bd)が設けられている成からなるものである。
【0007】
即ち、上記後方の竿受け部材(2)は、上記垂直部材(1b)の外周面に固定したフック本体(2b)と該フック本体(2b)に対し上記前方の竿受け部(1a)と水平となるよう設けたフックシャフト(2c)とからなり、該フックシャフト(2c)を上記後方の竿受け部(2a)として構成し、上記把持部材(3)は、竿尻部(ロ)を把持する把持部(3a)とその下端から水平に延び、その先端部が折り返されて断面U字状の引っ掛け部とされた板状掛け金(3b)とからなり、
上記フック本体(2b)には上記フックシャフト(2c)に掛けられる上記掛け金(3b)が上記前方の竿受け部(1a)方向に離脱するのを防止するストッパー部(2bd)、(2bd)が設けられるよう構成したから、次のような優れた効果が発揮される。
【0008】
(i)後方の竿受け部材(2)は、上記特許文献1に示されるように、左右の挟持具が互いに噛合して各々の支持軸の回りを協働的に回動して開閉するような複雑な構造のものではなく、構成が単純で、製造コストが安い。
(ii)しかも、魚を釣り上げるとき、または餌換えの際には、上記板状掛け金(3b)を上記フックシャフト(2c)に引っ掛けたまま竿尻部(ロ)を押下し、上記フックシャフト(2c)を支点として釣り竿を上方に回動させつつ引き上げればよいので、いわゆる梃子の原理により水圧や波の圧力を受けて非常に重くなった釣り竿を比較的小さい力で容易に引き上げることができる。
したがって、非力な高齢者、女性、子供、身体的ハンディキャップのある人でも釣り竿を容易に扱うことができるし、腕力に優れた人でも疲れることなく船釣りを楽しむことができる。
【0009】
また、本発明の第二(請求項2)は、
上記垂直部材(1b)が、パイプ部材(1ba)と該パイプ部材(1ba)の内部に収容されたバネ部材(1bb)と該バネ部材(1bb)に載置されたキャップ部材(1bc)から構成され、該キャップ部材(1bc)の上端面に上記前方の竿受け部(1a)が設けられている構成とすることにより、更に次のような効果が得られる。
船釣り中に船は波を受けてローリングする場合が多く、その際釣り竿はその波動の影響で大きく曲がり、または戻る状態を繰り返すので、釣り竿の先端より海中に投入されている撒餌部と錘と釣り針は上下動して、一定位置に棚取りする(即ち、一定位置の魚の遊泳層に仕掛けをセットする)のは困難で、このことにより常に正確な魚信を得ることが難しかった。
しかしながら、本発明の第二(請求項2)では、上記前方の竿受け部(1a)は上記バネ部材(1bb)の作用でバネ付勢されつつ上下動可能とされたので、船のローリングによる撒餌部と錘と釣り針の上下動が緩和吸収され一定位置に棚取りすることができるので常に正確な魚信を得ることが可能となった。
【0010】
更に、本発明の第三は、上記バネ部材(1bb)に載置された上記キャップ部材(1bc)は、上記パイプ部材(1ba)の外周面に固着された上断面U字状の筒状体(8)に設けられたネジ部材(9)により上記バネ部材(1bb)が下方に圧縮された状態で下方位置に固定される構成とすることにより、図4に示すように、上記パイプ部材(1ba)を下方に押し下げた位置で上記ネジ部材(9)で位置固定できるので、竿のシャクリ範囲を(い)〜(あ)+(い)の角度に拡大でき、釣りの楽しみ方を一層広げることが出来る。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明のロッキーパーは、構成が単純で且つ製造コストが極めて安く、またいわゆる梃子の原理を利用するので水圧や波の圧力を受けて非常に重くなった釣り竿を小さい力で容易に引き上げることができるため、非力な高齢者、女性、子供、身体的ハンディキャップのある人でも釣り竿を容易に扱うことができ、更には上記前方の竿受け部(1aa)はバネ部材(1bb)の作用でバネ付勢されつつ上下動可能とされる場合にはより正確な魚信を得ることができ、加えて上記パイプ部材(1ba)を下方に押し下げた位置で上記ネジ部材(9)により固定した場合には、竿のシャクリ範囲を拡大でき、一層釣りの楽しみ方を広げることが出来るという数々の優れた効果を発揮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のロッキーパーを船縁に固定した場合の正面図である。
図2】本発明のロッキーパーの斜視図である。
図3】本発明のロッキーパーの把持部材(3)の正面図(A),平面図(B),底面図(C)である。
図4】本発明のロッキーパーを船縁に固定し、上記キャップ部材(1bc)をネジ部材(9)で下方に圧縮した位置で固定して釣り竿のしゃくり範囲(角度)を大きくした場合を説明する図である。
図5】船縁固定部材(5)が船縁(4)の幅方向に配置されものの斜視図である。
図6】従来の釣り竿保持具の一例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1図5に基づき、本発明の実施形態を説明する。
先ず、本発明のロッキーパーの構造を説明する。
本発明のロッキーパーは、図1,2に示されるように、前方と後方に設けられた一対の竿受け部1a,2aを有する竿受け部材1,2と竿尻部ロを把持する把持部材3とから構成され、上記竿受け部材1,2が船縁4に着脱自在に固定される船縁固定部材5を介して船縁4に取り付けられて使用される。
【0014】
次に、各構成部材について分節して詳しく説明する。
i)上記船縁固定部材5について
上記船縁固定部材5としては、例えば船縁4の上下方向に配置されるコ字状に張り出した上鍔5a及び下鍔5bと押し付けネジボルト5dから構成され、上記上鍔5a及び下鍔5bを間隔調整ネジボルト5cで両者の間隔を適宜調整してから船縁4に噛ませ、ハンドル5eを回転し上記押し付けネジボルト5dを上昇させて船縁4に固定するものが使用できる。
また、図5に示すように、上記上鍔5a及び下鍔5bが船縁4の幅方向に配置されものも使用できる。その他これらの構造以外に本発明のロットキーパーを確実に船縁4に着脱自在に固定出来るものであれば図1,5のものに制限されず何れのものも使用することができる。
【0015】
ii)上記前方の竿受け部材1について
上記前方の竿受け部材1は、図2に示されるように、上記船縁固定部材5に昇降、且つ回転可能に立設された垂直部材1bとその上端に設けられた上記前方の竿受け部1aとから構成される。
上記垂直部材1bを上記船縁固定部材5に昇降、且つ回転可能に立設するには、一例として図2に示すように、上記垂直部材1bを上記船縁固定部材5に溶接・固着された断面U字状の筒状体6内に昇降、回転可能にネジ7で固定する構造が採用できるが、この構造に限定されない。
この垂直部材1bの水平断面形状は、棒状、パイプ状等であってよい。
【0016】
また、この垂直部材1bの上端面には上記前方の竿受け部1aが設けられる。場合により、上記垂直部材1bの上端面をそのまま上記竿受け部1aとしてもよい。
上記前方の竿受け部1aaを別体として設ける場合には、該竿受け部1aaとしては釣り竿イの外周部を収容する凹部を設けた形状のものとすることが望ましい。
次に、上記垂直部材1bが、図1に示されるように、パイプ部材1baと該パイプ部材1baの内部に収容されたバネ部材1bbと該バネ部材1bbに載置されたキャップ部材1bcから構成される態様請求項2について説明する。
この場合は、先に述べたように、船のローリングによる撒餌部と錘と釣り針の上下動が緩和吸収され一定位置に棚取りすることができるので常に正確な魚信を得ることが可能となった。
【0017】
上記垂直部材1bとしてはパイプ部材1baが用いられ、該パイプ部材1baが上記船縁固定部材5に昇降、且つ回転可能に立設される。
該パイプ部材1ba内には、螺旋バネ、板バネ、ゴム弾性体等のバネ部材1bbが、該バネ部材1bbを該パイプ部材1ba内に定位置に保持するバネ止め部材図示せずを介して収容され、且つ該バネ部材1bbにキャップ部材1bcが載置され、その上端面には上記前方の竿受け部1aが設けられる。
この場合も、必要に応じて上記キャップ部材1bcの上端面をそのまま上記竿受け部1aとしても差し支えない。
このように構成することにより、上記前方の竿受け部1aは上記バネ部材1bbのバネ作用により弾発的に上下動可能となる。
また、上記バネ部材1bbに載置された上記キャップ部材1bcを、上記パイプ部材1baの外周面に固着された上記断面U字状の筒状体8に設けられたネジ部材9で下方に圧縮された状態で位置固定できるよう構成することにより、図4に示すように、釣り竿のしゃくり角度を大きくとることが出来る。尚、この際には上記バネ部材1bbは圧縮状態に応じて作用しなくなるので、上記した正確な魚信の利益は段階的に享受することは出来ない。
【0018】
iii)上記後方の竿受け部材2について
上記後方の竿受け部材2は、図1,2に示されるように、上記垂直部材1b又はパイプ部材1baの外周面に固定したフック本体2bと該フック本体2bに対し上記前方の竿受け部1aと略水平となるよう設けたフックシャフト2cとからなり、該フックシャフト2cを上記後方の竿受け部2aとなし、且つ上記フック本体2bには上記フックシャフト2cに掛けられる上記板状掛け金3bが上記前方の竿受け部1a方向に離脱するのを防止するストッパー部2bd、2bdが設けられている構成からなるものである。
上記フック本体2bは、上記垂直部材1b又はパイプ部材1baの外周面に溶接等の手段で固着された断面U字状の筒状体8に溶接等の手段で固着することにより、上記垂直部材1b又はパイプ部材1baに固定されている。
【0019】
また、上記フック本体2bは、上記筒状体8と一体に形成されたものでもよい。
上記フック本体2bの具体的構造としては、例えば、図2に示されるように、矩形の前面板2baとその両端に垂直に起立する側面板2bb、2bbとからなり、上記前面板2baの上端には釣り竿イを上記一対の竿受け部1a,2aに載置する際に該釣り竿イを収容するための切り欠き部2bcが設けられ、上記側面板2bb、2bbの上端には上記フックシャフト2cが上記前面板2baと平行に設けられ、上記前面板2baの上記切り欠き部2bcの両端部2bd、2bdが上記板状掛け金3bが上記フックシャフト2cから上記前方の竿受け部1a方向に離脱するのを防止するストッパー部として構成されている構造を挙げることが出来る。
また、上記フック本体2bとしては、上記具体例に限定されず、少なくとも上記フックシャフト2cと、上記ストッパー部2bd、2bdが設けられたものであればこの構造に制限されず使用することができる。
【0020】
iv)上記把持部材3について
上記把持部材3は、図3に示されるように、一例として、上記竿尻部ロの外周部を収容する凹部3acをその中央部に設けた上側板状体3aaと下側板状体3abと、これらを締着する一対のネジ部材3ad、3adとから構成される把持部3aと、上記下側板状体3abの一端から水平に延び、その先端部が折り返されて断面U字状の引っ掛け部とされた板状掛け金3bとから構成される。
また、上記把持部材3は、上記竿尻部ロの外周部を把持・固定でき、且つその下端面から水平に延び、その先端部が折り返されて断面U字状の引っ掛け部とされた板状掛け金3bを有していれば他の形状のものでもよい。
上記板状掛け金3bを上記フックシャフト2cに対し装着、または脱着するには、上記把持部材3を装着した釣り竿イを一旦垂直方向に立て掛けてから、上記フックシャフト2cに対し上記板状掛け金3bを装着、または脱着すればよい。
【0021】
v)ロッキーパーの各構成材料について
本発明のロッキーパーを構成する上記竿受け部材1,2と上記把持部材3と上記船縁固定部材5の各々の要素部材は、それらに要求される強度、耐久性等を満足するものであれば如何なる材料から構成されてもよく制限はない。具体的には、金属、特にステンレス、プラスチック、特にFRP、硬質塩ビ等があるが、中でも上記キャップ部材1bcはFRP、硬質塩ビが、それ以外の種々の要素はステンレスが好ましい。
【符号の説明】
【0022】
1 前方の竿受け部材
1a 前方の竿受け部
1b 垂直部材
1ba パイプ部材
1bb バネ部材
1bc キャップ部材
2 後方の竿受け部材
2a 後方の竿受け部
2b フック本体
2ba 前面板
2bb 側面板
2bc 切り欠き部
2bd ストッパー部
2c フックシャフト
3 把持部材
3a 把持部
3aa 上側板状体
3ab 下側板状体
3ac 凹部
3ad ネジ部材
3b 板状掛け金
4 船縁
5 船縁固定部材
5a 上鍔
5b 下鍔
5c 間隔調整ネジボルト
5d 押し付けネジボルト
5e ハンドル
6 筒状体
7 ネジ
8 筒状体
9 ネジ部材
イ 釣り竿
ロ 竿尻
ハ リール
ニ 釣り糸
ホ 錘
ヘ 釣り針
図1
図2
図3
図4
図5
図6