【実施例】
【0016】
実施例に係るチップ形コンデンサにつき、
図1から
図5を参照して説明する。
図1の符号1は、本発明の適用されたコンデンサ本体1である。このコンデンサ本体1は、略有底円筒形状をなす外装ケース2を有し、外装ケース2の一端に開口部3が形成され、この開口部3を合成樹脂製の略円柱形状をなす封口部材4が閉塞している(
図3参照)。なお、外装ケース2は、アルミニウム等の金属材料で形成されており、封口部材4は、樹脂ゴム等の弾性を有する弾性材料で形成されている。そして、外装ケース2の開口部3の近傍の側周面には、外装ケース2を封口部材4により密閉するための加締部7が全周に渡って凹設されている。
【0017】
図3に示すように、このコンデンサ本体1は、アルミニウムで形成された複数の電極箔をセパレータを介して巻回または積層したコンデンサ素子5を有しており、このコンデンサ素子5を電解液とともに外装ケース2に収納している。コンデンサ素子5には、陽極及び陰極の2本のリード線6が接続されている。前述した封口部材4には、2本のリード線6をそれぞれ導出できる導出孔8が形成されている。
【0018】
なお、封口部材4の導出孔8を介してリード線6が導出される側が、コンデンサ本体1のリード線導出側となっており、このコンデンサ本体1のリード線導出側に、後述するように、絶縁部材9が取り付けられるようになっており(
図3参照)、コンデンサ本体1と絶縁部材9とによりチップ形コンデンサCが構成される(
図4参照)。
【0019】
図1及び
図2に示すように、コンデンサ本体1のリード線6は、先ず、プレス治具10により成型される。なお、プレス治具10は、内型11と外型12とを有している。このプレス治具10には、封口部材4から導出されたリード線6のそれぞれの基部の外側にノッチ部13を形成するノッチ形成部14と、リード線6の中央部に内側に屈曲するクランク部15を形成するクランク形成部16とが設けられている。
【0020】
そして、
図2に示すように、プレス治具10の内型11及び外型12によりリード線6がプレスされることで、リード線6のそれぞれの基部の外側にノッチ部13が形成され、また、リード線6のそれぞれの中央部に内側に屈曲するクランク部15が形成される。
【0021】
図3に示すように、絶縁部材9は、断面視が略凹字形状をなし、平面視で方形状をなす箱部材となっており、絶縁性を有する合成樹脂等の材質で形成されている。この絶縁部材9は、リード線6が挿通される貫通孔17が中央に形成された平面視で略四角形状をなす下面板部18と、この下面板部18の側周から立設された4方の側周板部19とを有している。各側周板部19の中央部には、切欠部20が形成されている。
【0022】
また、側周板部19の内面同士の幅は、コンデンサ本体1の外装ケース2の外径よりも若干小さくなっており、切欠部20が形成されることで側周板部19が外方に撓み易くなっており、コンデンサ本体1の端部を側周板部19同士の間に嵌め込み易くなっている。さらに、側周板部19の内面には、外装ケース2の加締部7に係合される略半球形状をなす凸部21が周方向に複数突設されている。
【0023】
図5に示すように、コンデンサ本体1に絶縁部材9が取り付けられる際に、リード線6は、絶縁部材9の下面板部18の貫通孔17にそれぞれ挿通される。そして、各リード線6は、前述したプレス治具10により形成されたノッチ部13から外方側に屈曲され、リード線6の基部が絶縁部材9の下面に沿うように接触されて絶縁部材当接部位25を構成するとともに、リード線6の中央部のクランク部15よりも先端側の部位が絶縁部材9の下面から離間され実装基板24に沿うように配置されて実装基板接続部位26を構成する。ここで、絶縁基板当接部位25
と実装基板24との間には間隙が形成され、また、リード線6の実装基板接続部位26と絶縁部材9との間にも間隙が形成される。
【0024】
リード線6の基部のノッチ部13に形成された1箇所の屈曲部位が、第1屈曲部を形成し、リード線6の中央部のクランク部15に形成された2箇所の屈曲部位が、第2屈曲部を形成している。
【0025】
図4に示すように、絶縁部材9の下面の四隅には、下方に突出された凸状をなす台部22が形成されている。各台部22は、互いに離間して配置されており、この台部22同士の間に、これら台部22から離間された状態でリード線6が導出されている。また、各台部22には、はんだ付けが可能な金属固定板23が(固定部)取り付けられている。
【0026】
図5に示すように、チップ形コンデンサCを実装基板24にはんだ付けする際には、リフロー方式ではんだ付けを行うようになっており、リード線6の先端側の部位(実装基板接続部位26)及び絶縁部材9の台部22の金属固定板23を、はんだペーストを介して実装基板24に接触させる。そして、熱風を吹きつけることで、リード線6の先端側の部位がはんだ付けされるとともに、絶縁部材9の台部22の金属固定板23がはんだ付けされる。
【0027】
その際、リード線6の先端側の部位(実装基板接続部位26)が、実装基板24に対して固定的に接続されることで、第2屈曲部を節としてコンデンサ本体1と実装基板24の相対移動が許容されるため、リード線6の柔軟性が確保されるとともに、リード線6に加わる応力を緩和することができる。従って、コンデンサCに振動が加わった際に、リード線6全体に加わる応力が第1屈曲部の1箇所に集中せずに、クランク部15の第2屈曲部にも分散されて加わり、各屈曲部に加わる応力が低減されて、リード線6の破損及びはんだ付け部の破損を防止することができ、長年の使用に耐えられるようになる。
【0028】
また、リード線6が、絶縁部材の下面に沿うように配置した絶縁部材当接部位を有しているため、絶縁部材を支持し、さらにコンデンサの縦方向の振動に対する固定性が向上する。
【0029】
また、台部22により絶縁部材9の下面と実装基板24との間に、リード線6が配置される空間を確保することができ、かつリフロー方式のはんだ付けを行う際に、台部22同士の間が熱風の通り道となり、リード線6に熱風が当たり易くなり、リード線6及びはんだをより少ない熱量で加熱することができ、コンデンサや周辺部品への熱ストレスが緩和される。
【0030】
また、絶縁部材9の台部22には、実装基板24に接続される金属固定板23が設けられることで、リード線6のみならず、絶縁部材9の金属固定板23によってもコンデンサCが実装基板24に補強的に固定されるようになり、実装基板24に対するコンデンサCの固定強度が高まり、耐振動性が向上する。
【0031】
また、外装ケース2の加締部7に係合する凸部21が絶縁部材9に設けられることで、外装ケース2の加締部7を利用して、コンデンサ本体1と絶縁部材9とを互いに固定することができ、コンデンサ本体1と絶縁部材9との間で生じるぐらつきが防止されるようになり、コンデンサCに振動が加わった際に、リード線6に加わる応力を低減させることができる。
【0032】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0033】
例えば、前記実施例では、リード線6に対して、その基部のノッチ部13と中央部のクランク部15との3箇所の屈曲部位が形成されているが、リード線6に対してそれ以上の箇所の屈曲部を形成するようにしてもよい。
【0034】
また、前記実施例では、リード線6の実装基板接続部位26を、実装基板24と平行に配置しているが、これに限らず、実装基板24に対して所定角度をもって配置してもよい。例えば、リード線6の実装基板接続部位26の先端側をコンデンサの上方向に実装基板24から離間させるよう、所定角度をもって配置してもよく、また、リード線6の実装基板接続部位26の基部側をコンデンサの上方向に実装基板24から離間させるよう、所定角度をもって配置させても良い。リード線6の実装基板接続部位26を実装基板24に対して所定角度を持って配置し、部分的に実装基板接続部位26と実装基板24との間に部分的に間隙が形成され、この間隙にリフローはんだが回りこみむため接続性が向上する。