【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しに用いられる芯出し用治具であって、棒材を上記棒材加工機の中に案内するための棒材入口周縁部に形成された傾斜面に当接可能であって、中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状の先端部と、この先端部と一体に形成された本体部と、レーザー光を上記先端部の先端から、その光軸が上記中心軸線と同軸上になるように発光する発光部と、を備えたレーザー発光具と、上記レーザー発光具の先端部が上記棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接し、且つ、上記先端部の中心軸線が加工芯と同軸上に位置するように、上記レーザー発光具を上記棒材入口部分に対して保持するためのベース部材と、を有
し、上記ベース部材には、軸方向に貫く貫通孔が形成され、上記本体部の先端側部分と後端側部分はそれぞれ、上記貫通孔に挿入可能に上記貫通孔とほぼ同一形状で筒状に形成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、レーザー発光具の先端部が中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状に形成されているため、レーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させるだけの簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。また、1つの治具で、様々な大きさの棒材入口を有する棒材加工機に使用することができる。
さらに、ベース部材には、軸方向に貫く貫通孔が形成され、本体部の先端側部分と後端側部分がそれぞれ、貫通孔に挿入可能に貫通孔とほぼ同一形状で筒状に形成されていることにより、本体部がベース部材の貫通孔に挿入され、レーザー発光具の先端部が棒材入口周縁部の傾斜面に当接した状態では、レーザー発光具の先端部及び本体部の中心軸線並びに光軸が加工芯と同軸上にあり、その後、本体部がベース部材の貫通孔から取り出され、本体部の後端部が貫通孔に挿入されてベース部材によって再び保持された状態では、棒材供給機の給送軸線が、光軸及び加工芯と同軸上になるように棒材供給機の位置が調整可能となるため、棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0007】
本発明において、好ましくは、上記レーザー発光具は、上記発光部を先端部に備えた細長いレーザーポインタと、上記レーザー発光具の先端部及び本体部を含み且つ上記本体部の後端面に上記レーザーポインタの発光部を受け入れ可能な受入れ穴が形成されたレーザーポインタホルダと、を備え、上記レーザーポインタの発光部は、上記光軸が上記本体部の中心軸線上に維持されるように上記受入れ穴内に保持され、上記レーザーポインタホルダの先端部には、上記発光部から発光されたレーザー光を上記レーザーポインタホルダの中心軸線に沿って前方へ通過させる通過孔が形成されている。
このように構成された本発明においては、レーザー発光具の細長いレーザーポインタホルダの受入れ穴内にレーザーポインタの発光部が受け入れられた状態で保持されることにより、発光部から発光されたレーザー光は、レーザーポインタホルダの通過孔をレーザーポインタホルダの中心軸線に沿って前方へ通過することができるため、レーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させるだけの簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、上記ベース部材には、上記レーザーポインタホルダを受け入れ可能に軸方向に貫く貫通孔が形成され、上記レーザーポインタホルダは、その先端部及び後端部が上記貫通孔に挿入可能に筒状に形成され、上記レーザーポインタホルダの先端部
が上記ベース部材の貫通孔に挿入
され、上記棒材入口周縁部の傾斜面に当接した状態
では、上記レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線及び上記光軸が加工芯と同軸上にあり、その後、上記レーザーポインタホルダ
が上記ベース部材の貫通孔から取り出
され、上記レーザーポインタホルダの後端部
が上記貫通孔に挿入
されて上記ベース部材によって再び保持
された状態
では、上記棒材供給機の給送軸線が、上記レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線、上記光軸及び加工芯と同軸上になるように上記棒材供給機の位置が調整
可能である。
このように構成された本発明においては、レーザーポインタホルダを受け入れ可能に軸方向に貫く貫通孔がベース部材に形成され、レーザーポインタホルダの先端部及び後端部が、ベース部材の貫通孔に挿入可能であるため、まず、レーザーポインタホルダの先端部をベース部材の貫通孔に挿入し、棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接した状態にすることにより、レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線及びレーザー光の光軸を棒材加工機の加工芯と同軸上に位置決めすることができる。その後、レーザーポインタホルダをベース部材の貫通孔から取り出し、レーザーポインタホルダの後端部をベース部材の貫通孔に挿入してベース部材によって再び保持した状態で棒材供給機の位置を調整することにより、棒材供給機の給送軸線を、レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線、レーザー光の光軸及び棒材加工機の加工芯と同軸上に位置決めすることができる。したがって、簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0009】
つぎに、本発明は、棒材を加工するための棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しに用いられる芯出し用治具であって、棒材を上記棒材加工機の中に案内するための棒材入口周縁部に形成された傾斜面に当接可能であって、中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状の先端部と、この先端部と一体に形成された本体部と、レーザー光を上記本体部の後端から、その光軸が上記中心軸線と同軸上になるように発光する発光部と、を備えたレーザー発光具と、上記レーザー発光具の上記先端部が上記棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接し、且つ、上記先端部の中心軸線が加工芯と同軸上に位置するように、上記レーザー発光具を上記棒材入口部分に対して保持するためのベース部材と、を有
し、上記ベース部材には、上記レーザー発光具の本体部を受け入れ可能に軸方向に貫く貫通孔が形成され、上記ベース部材は、上記レーザー発光具の先端部が上記貫通孔に挿入されて上記棒材入口周縁部の傾斜面に当接した状態では、上記レーザー発光具の先端部及び本体部の中心軸線並びに上記光軸が加工芯と同軸上にあるように、上記レーザー発光具を保持することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、レーザー発光具の先端部が中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状に形成されているため、レーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させるだけの簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。また、1つの治具で、様々な大きさの棒材入口を有する棒材加工機に使用することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、上記レーザー発光具は、上記発光部を先端部に備えた細長いレーザーポインタと、上記レーザー発光具の先端部及び本体部を含み且つ上記本体部の後端面に上記レーザーポインタの後端部を受け入れ可能な受入れ穴が形成されたレーザーポインタホルダと、を備え、上記レーザーポインタの後端部は、上記光軸が上記本体部の中心軸線上に維持されるように上記受入れ穴内に保持されている。
このように構成された本発明においては、レーザー発光具の細長いレーザーポインタホルダの受入れ穴内にレーザーポインタの後端部が受け入れられた状態で保持されることにより、発光部から発光されたレーザー光をレーザーポインタホルダの中心軸線に沿って後方へ差し向けることができるため、レーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させるだけの簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0011】
本発明において、好ましくは、上記レーザーポインタホルダは、筒状に形成され、上記ベース部材には、上記レーザーポインタホルダを受け入れ可能に軸方向に貫く貫通孔が形成され、上記レーザーポインタホルダの先端部
が上記貫通孔に挿入
され、
上記棒材入口周縁部の傾斜面に当接した状態で
は、上記レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線及び上記光軸が加工芯と同軸上にあり、その後、上記棒材供給機の給送軸線が、上記レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線、上記光軸及び加工芯と同軸上になるように上記棒材供給機の位置が調整
可能である。
このように構成された本発明においては、レーザーポインタホルダを受け入れ可能に軸方向に貫く貫通孔がベース部材に形成され、レーザーポインタホルダの先端部をベース部材の貫通孔に挿入し、棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接した状態にすることにより、レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線及びレーザー光の光軸を棒材加工機の加工芯と同軸上に位置決めすることができ、その後、棒材供給機の位置を調整することにより、棒材供給機の給送軸線を、レーザーポインタホルダの先端部の中心軸線、レーザー光の光軸及び棒材加工機の加工芯と同軸上に位置決めすることができる。したがって、簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0012】
本発明において、好ましくは、上記レーザー発光具の先端部は、棒材入口周縁部に形成された上記傾斜面に当接可能に、その横断面形状が軸方向外側に向って軸対称に縮小するようにほぼ円錐形状に形成されている。
このように構成された本発明においては、横断面形状が軸方向外側に向って軸対称に縮小するようにほぼ円錐形状に形成されているレーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させるだけの簡易な構造により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0013】
本発明において、好ましくは、上記ベース部材は、磁力によって上記棒材入口部分の後端面に対して摺動可能に取り付けられる。
このように構成された本発明においては、ベース部材が磁力によって棒材加工機の棒材入口部分の後端面に対して摺動可能に取り付けられることにより、ベース部材によって保持された状態のレーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に容易に当接させることができると共に、レーザー発光具の先端部の中心軸線を棒材加工機の加工芯と同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0014】
本発明において、好ましくは、上記ベース部材は、上記レーザー発光具を挿入可能に軸方向に貫く貫通孔が形成された芯出しブラケットと、この芯出しブラケットの上記棒材入口側の端面に設けられたマグネットシートと、を備え、このマグネットシートは、上記棒材入口側部分の後端面に磁力によって摺動可能に取り付けられる。
このように構成された本発明においては、ベース部材の芯出しブラケットの棒材入口側の端面に設けられたマグネットシートが磁力によって棒材加工機の棒材入口部分の後端面に対して摺動可能に取り付けられることにより、ベース部材の芯出しブラケットの貫通孔に挿入されて保持された状態のレーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に容易に当接させることができると共に、レーザー発光具の先端部の中心軸線を棒材加工機の加工芯と同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0015】
本発明において、好ましくは、上記ベース部材は、上記レーザー発光具の本体部に一体に設けられており、上記レーザー発光具を上記棒材入口部分に固定するための固定手段を備えている。
このように構成された本発明においては、ベース部材が、レーザー発光具の本体部に一体に設けられており、レーザー発光具を棒材入口部分に固定するための固定手段を備えていることにより、ベース部材の固定手段を棒材入口部分に固定するだけで、レーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に容易に当接させることができる。したがって、レーザー発光具の先端部の中心軸線を棒材加工機の加工芯と同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0016】
つぎに、本発明は、棒材を加工するための棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しに用いられる芯出し用治具であって、棒材を上記棒材加工機の中に案内するための棒材入口周縁部に形成された傾斜面に当接可能であって、中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状の先端部を備えた
芯出しシャフト部材と、上記芯出しシャフト部材を受け入れ可能に軸方向に貫く貫通孔が形成され、上記芯出しシャフト部材の先端部を上記貫通孔に挿入することにより上記先端部が上記棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接し、且つ、上記貫通孔の中心軸線、上記先端部の中心軸線、及び加工芯が同軸上に位置するように、上記芯出しシャフト部材を上記棒材入口部分に対して保持するためのベース部材と、上記先端部の中心軸線が加工芯と同軸上に位置する上記芯出しシャフト部材を上記ベース部材の貫通孔から取り出した状態で、上記貫通孔に摺動可能に挿入されることにより加工芯と同軸上に位置決めされる中心軸線を備えた
単一の管部材と、を有
し、この単一の管部材は、その外径が上記貫通孔の直径とほぼ同一であり且つその内径が上記棒材の直径とほぼ同一であることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、シャフトの先端部が中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状に形成されているため、シャフトの先端部をベース部材の貫通孔に挿入した状態で、棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させるだけの簡易な構造により、芯出しシャフト部材の先端部の中心軸線及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができる。また、ベース部材の貫通孔の中心軸線、芯出しシャフト部材の先端部の中心軸線、及び加工芯が同軸上に位置した状態の芯出しシャフト部材をベース部材の貫通孔から取り出し、
外径が貫通孔の直径とほぼ同一であり且つ内径が棒材の直径とほぼ同一である単一の管部材をベース部材の貫通孔に挿入することにより加工芯と管部材の中心軸線とを同軸上に位置決めすることができる。棒材供給機の送り矢を前進させ、この管部材の内部に、送り矢が侵入できるように、棒材供給機の高さや向きを位置決めすることにより、管部材の中心軸線、給送軸線、及び加工芯が同軸上に位置決めされ、棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。また、1つの治具で、様々な大きさの棒材入口を有する棒材加工機に使用することができる。
尚、送り矢が設けられていない形式の棒材供給機の場合には、ガイドレール内に送り矢に代わる芯出し棒、すなわち、ガイドレール内に載置したときに中心軸線が給送軸線と一致する棒状の芯出し棒をガイドレール上で手動で前後させ、芯出し棒が管部材の中に侵入できるかによって、棒材供給機の位置調整を行ってもよい。
【0017】
本発明において、好ましくは、上記ベース部材は、磁力によって上記棒材入口部分の後端面に対して摺動可能に取り付けられる。
このように構成された本発明においては、ベース部材が磁力によって棒材加工機の棒材入口部分の後端面に対して摺動可能に取り付けられることにより、ベース部材によって保持された状態の芯出しシャフト部材の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に容易に当接させることができると共に、芯出しシャフト部材の先端部の中心軸線を棒材加工機の加工芯と同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0018】
本発明において、好ましくは、上記ベース部材は、上記芯出しシャフト部材を挿入可能に軸方向に貫く上記貫通孔が形成された芯出しブラケットと、この芯出しブラケットの上記棒材入口側の端面に設けられたマグネットシートと、を備え、このマグネットシートは、上記棒材入口側部分の後端面に磁力によって摺動可能に取り付けられる。
このように構成された本発明においては、ベース部材の芯出しブラケットの棒材入口側の端面に設けられたマグネットシートが磁力によって棒材加工機の棒材入口部分の後端面に対して摺動可能に取り付けられることにより、ベース部材の芯出しブラケットの貫通孔に挿入されて保持された状態の芯出しシャフト部材の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に容易に当接させることができると共に、芯出しシャフト部材の先端部の中心軸線を棒材加工機の加工芯と同軸上に容易に位置決めすることができ、その後の棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。
【0019】
つぎに、本発明は、棒材を加工するための棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しをする方法であって、棒材供給機から棒材が供給される前にベース部材を上記棒材加工機の棒材入口部分の後端面に摺動可能に取り付ける工程と、中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状のレーザー発光具の先端部を上記ベース部材の軸方向に貫く貫通孔に挿入し、上記レーザー発光具の先端部を棒材入口周縁部の傾斜面に当接させ、上記レーザー発光具の先端部の中心軸線及び上記
レーザー発光具の発光部から発光されるレーザー光の光軸
のそれぞれを加工芯と同軸上に位置決めする工程と、上記レーザー発光具を上記ベース部材の貫通孔から取り出し、上記レーザー発光具の後端部を上記貫通孔に挿入して上記ベース部材によって保持する工程と、上記棒材供給機の給送軸線が、上記レーザー発光具から発光されるレーザー光の上記光軸と同軸上になるように上記棒材供給機の位置を調整する工程と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、中心軸線に沿って先端に向って軸対称に縮小した形状のレーザー発光具の先端部をベース部材の軸方向に貫く貫通孔に挿入し、レーザー発光具の先端部を棒材加工機の棒材入口周縁部の傾斜面に当接させ、レーザー発光具の先端部の中心軸線及び発光部から発光されるレーザー光の光軸を棒材加工機の加工芯と同軸上に位置決めする工程と、レーザー発光具をベース部材の貫通孔から取り出し、レーザー発光具の後端部をベース部材の貫通孔に挿入してベース部材によって保持する工程により、レーザー発光具の先端部の中心軸線、発光部のレーザー光の光軸、及び棒材加工機の加工芯のそれぞれを互いに同軸上に容易に位置決めすることができ、さらに、棒材供給機の給送軸線が、レーザー発光具から発光されるレーザー光の光軸と同軸上になるように棒材供給機の位置を調整する工程により、棒材加工機の加工芯と棒材供給機の給送軸線との芯出しを容易に且つ効率よく行うことができる。