(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サーバ送信部は、前記記憶部に記憶されている前記状態情報が所定時間帯に変化すると、前記サーバ受信部が前記携帯端末から前記判定結果を受信しているか否かにかかわらず、当該携帯端末に前記状態情報を送信する、
請求項1又は2に記載の状態監視システム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[状態監視システムSの構成]
図1は、第1の実施形態に係る状態監視システムS及び当該状態監視システムSの外部環境を示す図である。状態監視システムSは、携帯端末1と、複数の開閉センサ2と、登録アクセスポイント3と、サーバ4とを備える。
【0018】
複数の開閉センサ2は、所定の住宅Aの宅内に設けられており、所定の住宅Aの玄関等に設けられている鍵の施錠状態、若しくは扉又は窓の開閉状態を検出する。複数の開閉センサ2は、状態が変化したことを検出すると、検出結果を登録アクセスポイント3に無線通信により送信する。なお、複数の開閉センサ2は、登録アクセスポイント3と有線で接続され、有線により検出結果を送信するようにしてもよい。
【0019】
登録アクセスポイント3は、所定の住宅Aに設置されており、携帯端末1と無線通信を行う。また、登録アクセスポイント3は、複数の開閉センサ2から検出結果を受信すると、当該検出結果を、登録アクセスポイント3の周辺の状態を示す状態情報として、インターネット等のネットワークNを介してサーバ4に送信する。
【0020】
携帯端末1は、所定の住宅Aの住人等が使用するスマートフォン等の携帯電話機である。携帯端末1は、登録アクセスポイント3や複数の他のアクセスポイント5等の各アクセスポイントの識別情報であるSSID(例えば、BSSID)をもつアクセスポイントとの接続状況を監視する。携帯端末1は、接続状況に基づいて、登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定すると、この判定結果をサーバ4に送信する。以下、BSSIDにより接続状況を監視する例について説明を進める。
【0021】
サーバ4は、登録アクセスポイント3から受信した状態情報を記憶しており、携帯端末1から判定結果を受信すると、携帯端末1のユーザが住宅Aに不在であると判定する。サーバ4は、携帯端末1に対応する状態情報が、鍵が解錠されていることや、窓等が開いていることを示していると、当該携帯端末1に対して状態情報を含む警告情報を送信し、携帯端末1に警告情報を表示させる。
図2は、第1の実施形態に係る携帯端末1に警告情報が表示された例を示す図である。
図2では、状態情報として、玄関の鍵が施錠されていない旨を示すメッセージが含まれている。これにより、携帯端末1のユーザは、外出時に施錠し忘れていたり、窓等を閉め忘れたりしていることに気付くことができ、適切な対応を行うことができる。
【0022】
[携帯端末1の構成例]
以下、状態監視システムSを構成する携帯端末1及びサーバ4の機能構成について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る携帯端末1の機能構成図である。
携帯端末1は、入力部11と、表示部12と、無線部13と、記憶部14と、制御部15とを備える。
【0023】
入力部11は、例えば、ボタンや、表示部12に重畳して配置される接触センサ等により構成されており、携帯端末1のユーザから操作入力を受け付ける。
表示部12は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部12は、制御部15の制御に応じてサーバ4から送信された警告情報等を表示する。
【0024】
無線部13は、制御部15から出力された信号を変調してRF(Radio Frequency)信号を生成し、アンテナ(不図示)を介して当該RF信号を登録アクセスポイント3又は基地局(不図示)に無線送信する。無線部13は、アンテナを介して登録アクセスポイント3又は基地局から受信したRF信号を復調し、復調により得られた信号を制御部15に出力する。ここで、無線部13は、例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g又はIEEE 802.11nに従って登録アクセスポイント3と無線通信を行うものとする。また、無線部13は、携帯電話回線を介して基地局と無線通信を行うものとする。
【0025】
記憶部14は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部14は、携帯端末1を機能させるための各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部14は、携帯端末1の制御部15を、後述する接続管理部151、判定部153、端末送信部154及び端末受信部155として機能させるための宅内警備用アプリケーションを記憶する。なお、宅内警備用アプリケーションは、アプリケーションIDを備えており、このアプリケーションIDは、携帯端末1のそれぞれにおいて異なり、アプリケーションIDから携帯端末1を識別できるものとする。このアプリケーションIDは、サーバ4において携帯端末1を識別するために使用される。また、記憶部14は、予め宅内警備用アプリケーションにおいて登録した登録アクセスポイント3のBSSIDを記憶する。なお、記憶部14は、外部メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って記憶してもよく、ネットワークNを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0026】
制御部15は、例えば、CPUにより構成される。制御部15は、記憶部14に記憶されている各種プログラムを実行することにより、携帯端末1に係る機能を統括的に制御する。制御部15は、接続管理部151と、判定部153と、端末送信部154と、端末受信部155とを備える。
【0027】
接続管理部151は、無線部13を介して、携帯端末1と通信可能なアクセスポイントを検出し、検出したアクセスポイントのBSSIDを取得する。接続管理部151は、登録アクセスポイント3のBSSIDを取得すると、登録アクセスポイント3に認証を行い、接続を確立させる。これにより、携帯端末1は、登録アクセスポイント3を介して、ネットワークN上の外部サーバにアクセス可能となる。
【0028】
判定部153は、携帯端末1が、予め登録した登録アクセスポイント3の圏内に存在するか否かを判定する。具体的には、判定部153は、携帯端末1が接続中のアクセスポイントのBSSIDと、予め宅内警備用アプリケーションにおいて登録した登録アクセスポイント3のBSSIDとが一致するか否かに基づいて、携帯端末1が、登録アクセスポイント3の圏内に存在するか否かを判定する。判定部153は、携帯端末1が接続中のアクセスポイントのBSSIDと、登録アクセスポイント3のBSSIDとが一致する場合、携帯端末1が登録アクセスポイント3の圏内に存在すると判定し、一致しない場合、携帯端末1が登録アクセスポイント3の圏内に存在しない(圏外に存在する)と判定する。
【0029】
なお、判定部153は、BSSIDの受信状況に基づいて、初期設定によって予め登録した登録アクセスポイント3のBSSIDを受信しているか否かを判定してもよい。例えば、携帯端末1に、接続管理部151が現時点において取得しているアクセスポイントのBSSIDを記憶部14に一時的に記憶させるとともに、接続管理部151によるBSSIDの検出状況に応じて、記憶部14に記憶しているBSSIDをリアルタイムに更新する監視部を設ける。そして、判定部153は、記憶部14に記憶されているBSSIDに、登録アクセスポイント3のBSSIDが含まれているか否かを判定することにより、登録アクセスポイント3のBSSIDを現時点において受信しているか否かを判定する。判定部153は、記憶部14に記憶されているBSSIDに登録アクセスポイント3のBSSIDが含まれている場合、登録アクセスポイント3のBSSIDを受信していると判定し、登録アクセスポイント3のBSSIDが含まれていない場合、登録アクセスポイント3のBSSIDを受信していないと判定する。
【0030】
端末送信部154は、無線部13を介して、各種情報をサーバ4に送信する。例えば、端末送信部154は、初めて宅内警備用アプリケーションが実行された際に、所定の情報をサーバ4に送信する。具体的には、携帯端末1において初めて宅内警備用アプリケーションが実行された際に、入力部11は、初期設定情報として、登録アクセスポイント3及び複数の開閉センサ2の登録を受け付ける。端末送信部154は、入力部11が、登録アクセスポイント3及び複数の開閉センサ2の登録を受け付けると、当該登録アクセスポイント3の識別情報としてのMACアドレスと、宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDと、開閉センサ2の識別情報とをサーバ4に送信する。なお、本実施形態では、登録アクセスポイント3の識別情報としてMACアドレスを用いているが、これに限らない。例えば、登録アクセスポイント3の識別情報として、任意の形式のシリアル番号等を用いてもよい。
【0031】
また、端末送信部154は、初期設定によって登録アクセスポイント3のBSSIDが登録された後、判定部153が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定したとき、当該判定の判定結果と宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDとを、無線部13を介してサーバ4に送信する。
【0032】
端末受信部155は、サーバ4から複数の開閉センサ2の少なくともいずれかに対応する状態情報を含む警告情報を受信する。端末受信部155は、受信した警告情報を
図2に示すように表示部12に表示させることにより、宅内における鍵の施錠状態又は窓又は扉の開閉状態に問題があることを携帯端末1のユーザに認識させることができる。
【0033】
[サーバ4の構成例]
続いて、サーバ4の機能構成について説明する。
図4は、第1の実施形態に係るサーバ4の機能構成図である。サーバ4は、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを備える。
【0034】
通信部41は、有線により外部機器と通信を行う。具体的には、通信部41は、ネットワークNを介して登録アクセスポイント3及び携帯端末1と通信を行う。
記憶部42は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部42は、サーバ4を機能させるための各種プログラムを記憶する。記憶部42は、ネットワークNを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0035】
制御部43は、例えば、CPUにより構成される。制御部43は、記憶部42に記憶されている各種プログラムを実行することにより、サーバ4に係る機能を統括的に制御する。制御部43は、サーバ受信部431と、登録部432と、更新部433と、サーバ送信部434とを備える。
【0036】
サーバ受信部431は、通信部41を介して、携帯端末1及び登録アクセスポイント3から各種情報を受信する。
具体的には、サーバ受信部431は、携帯端末1に宅内警備用アプリケーションの初期設定が行われた際に送信される、登録アクセスポイント3のMACアドレスと、宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDと、開閉センサ2の識別情報とを受信する。サーバ受信部431は、これらの情報を登録部432に出力する。なお、本実施形態では、サーバ受信部431が、登録アクセスポイント3の識別情報としてMACアドレスを受信することとしたが、これに限らず、MACアドレスの代わりに、登録アクセスポイント3を一意に識別できる他の情報を受信してもよい。
【0037】
登録部432は、サーバ受信部431から出力された、登録アクセスポイント3のMACアドレスと、宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDと、開閉センサ2の識別情報とを関連付けて管理情報として記憶部42に記憶させる。
【0038】
図5は、記憶部42に記憶される管理情報の一例を示す図である。
図5に示されるように、管理情報には、登録アクセスポイントのMACアドレスと、アプリケーションIDと、1以上の開閉センサ2の識別情報とを関連付けて記憶されていることが確認できる。例えば、開閉センサ2の識別情報は、「key1」、「key2」等である。管理情報では、開閉センサ2の識別情報に関連付けて、状態情報(開閉センサ2の検出結果)が記憶される。これにより、記憶部42は、登録アクセスポイント3の周辺の状態を示す状態情報を記憶する。なお、本実施形態では、管理情報に携帯端末1を識別する情報としてアプリケーションIDを含むこととしたが、これに限らない。例えば、携帯端末1を識別する情報として、携帯端末1の個体識別番号や、通信事業者等が提供するサービスで使用するユーザIDを管理情報に含むようにしてもよい。
【0039】
また、サーバ受信部431は、登録アクセスポイント3から、状態情報及び当該登録アクセスポイント3のMACアドレスを受信すると、これらの情報を更新部433に出力する。
【0040】
更新部433は、サーバ受信部431が状態情報及び登録アクセスポイント3のMACアドレスを受信すると、記憶部42の管理情報を参照し、当該MACアドレスに関連付けられて記憶されている状態情報を、受信した状態情報に更新する。これにより、管理情報に記憶されている状態情報は常に最新の状態に保たれる。
【0041】
また、サーバ受信部431は、携帯端末1から、当該携帯端末1が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定したときの判定結果及び宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDを受信すると、これらの情報をサーバ送信部434に出力する。
【0042】
サーバ送信部434は、サーバ受信部431が、携帯端末1から判定結果及び宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDを受信すると、当該携帯端末1に状態情報を送信する。具体的には、サーバ送信部434は、記憶部42に記憶されている管理情報を参照し、判定結果とともに受信した宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDに関連付けられている状態情報(開閉センサ2の検出結果)を特定する。そして、サーバ送信部434は、複数の開閉センサ2の少なくともいずれかの検出結果が、鍵の解錠状態若しくは扉又は窓の開状態を示している場合に、携帯端末1に状態情報を含む警告情報を送信する。このようにすることで、サーバ送信部434は、ユーザが外出時に鍵の施錠をし忘れたり、窓を締め忘れたりした場合に、その旨を通知し、当該ユーザに注意を促すことができる。
【0043】
また、サーバ送信部434は、サーバ受信部431が、携帯端末1から判定結果を受信した後、記憶部42の管理情報に記憶されている、当該判定結果に対応する状態情報が変化した場合に、当該携帯端末1に状態情報を送信する。すなわち、サーバ送信部434は、携帯端末1のユーザが外出している場合に、開閉センサ2の状態が変化すると、状態が変化した旨を携帯端末1のユーザに通知する。ユーザの外出中に開閉センサ2の状態が変化した場合、ユーザの住宅Aに不審者が侵入した可能性が高い。これに対し、サーバ4は、携帯端末1に状態情報を送信することで、携帯端末1のユーザに注意を促すことができる。
【0044】
また、サーバ送信部434は、所定時間帯(例えば、深夜の時間帯)に記憶部42に記憶されている状態情報が変化すると、サーバ受信部431が携帯端末1から判定結果を受信しているか否かにかかわらず、当該携帯端末1に状態情報を送信する。具体的には、サーバ送信部434は、所定時間帯に記憶部42の管理情報に記憶されている状態情報が変化すると、変化した状態情報に関連付けられているアプリケーションIDを特定する。そして、サーバ送信部434は、このアプリケーションIDに対応する携帯端末1に状態情報を含む警告情報を送信する。このようにすることで、サーバ4は、携帯端末1に状態情報を送信することで、携帯端末1のユーザに注意を促すことができる。なお、所定時間帯は、アプリケーションIDのそれぞれに対して個別に設定できるようにしてもよい。
【0045】
なお、サーバ送信部434は、携帯端末1に状態情報を含む警告情報を送信してから所定時間以内に状態情報が変化しない場合、予め定められた連絡先に警告情報を通知してもよい。例えば、記憶部42に、警備会社のメールアドレスを記憶しておくとともに、携帯端末1のユーザの所定の住宅Aの住所を記憶しておく。そして、サーバ送信部434は、携帯端末1に警告情報を送信してから所定時間以内に、新たに登録アクセスポイント3から状態情報を受信しない場合、状態情報が変化しないと判定し、警備会社のメールアドレスに、携帯端末1の状態情報を含む警告情報、及び所定の住宅Aの住所等を含むメッセージを送信してもよい。
【0046】
なお、サーバ送信部434は、メールによる通知に限らず、電話を掛けて機械音声によって警告情報等を通知するようにしてもよい。なお、上述の説明では、予め定められた連絡先として警備会社のメールアドレスにメッセージを送信する例について説明したが、これに限らない。例えば、予め定められた連絡先を、携帯端末1のユーザが設定できるようにしてもよい。
【0047】
[状態情報の変化に係るシーケンス]
続いて、状態監視システムSにおける処理の流れについて説明する。
図6は、第1の実施形態に係る状態情報の変化に係る処理の流れを示すシーケンス図である。
【0048】
まず、登録アクセスポイント3は、1以上の開閉センサ2から、検出結果を受信する(S1)。登録アクセスポイント3は、検出結果を受信すると、当該検出結果を状態情報としてサーバ4に送信するとともに、登録アクセスポイント3のMACアドレスをサーバ4に送信する。
【0049】
続いて、サーバ受信部431が状態情報及びMACアドレスを受信すると、サーバ4の更新部433は、記憶部42の管理情報を参照し、当該MACアドレスに関連付けられて記憶されている状態情報を、受信した状態情報に更新する(S2)。
【0050】
続いて、サーバ送信部434は、記憶部42の管理情報を参照し、更新された状態情報に関連付けられているアプリケーションIDを特定することにより、当該状態情報に対応する携帯端末1を特定する(S3)。
【0051】
続いて、サーバ送信部434は、特定した携帯端末1のユーザが外出中か否かを判定する(S4)。具体的には、サーバ送信部434は、特定した携帯端末1から所定時間以内に判定結果を受信したか否かを判定することにより、当該携帯端末1のユーザが外出中か否かを判定する。サーバ送信部434は、外出中と判定した場合(判定がYESの場合)、状態情報を含む警告情報を、S3において特定した携帯端末1に送信し、外出中ではないと判定した場合(判定がNOの場合)、S5に処理を移す。
【0052】
続いて、サーバ送信部434は、現在時刻が所定時間帯に含まれているか否かを判定する(S5)。サーバ送信部434は、所定時間帯に含まれていると判定した場合(判定がYESの場合)、状態情報を含む警告情報を、S3において特定した携帯端末1に送信し、所定時間帯に含まれていないと判定した場合(判定がNOの場合)、本シーケンスの処理を終了する。
【0053】
続いて、携帯端末1の端末受信部155は、状態情報を含む警告情報を受信すると、当該警告情報を表示部12に表示させることにより、状態情報を携帯端末1のユーザに通知する(S6)。
【0054】
[携帯端末1が所定の住宅Aから離れたときの処理の流れに係るシーケンス]
図7は、第1の実施形態に係る携帯端末1が所定の住宅Aから離れたときの処理の流れを示すシーケンス図である。
【0055】
まず、携帯端末1の判定部153は、アクセスポイントとの接続状況に基づいて、予め登録した登録アクセスポイント3の圏内に存在するか否かを判定する(S11)。判定部153は、登録アクセスポイント3の圏内に存在していると判定した場合(判定がYESの場合)、S11を再実行する。
【0056】
また、判定部153が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定した場合(判定がNOの場合)、端末送信部154は、当該判定の判定結果及び宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDをサーバ4に送信する。
【0057】
続いて、サーバ受信部431が、判定結果及びアプリケーションIDを受信すると、サーバ送信部434は、管理情報を参照し、アプリケーションIDに関連付けられている状態情報(開閉センサ2の検出結果)を特定する(S12)。
【0058】
続いて、サーバ送信部434は、状態情報、すなわち、複数の開閉センサ2の少なくともいずれかの検出結果が、鍵の解錠状態若しくは扉又は窓の開状態を示しているか否かを判定する(S13)。サーバ送信部434は、開状態又は解錠状態であると判定した場合(判定がYESの場合)、当該状態情報を含む警告情報を携帯端末1に送信する。サーバ送信部434は、開状態及び解錠状態ではないと判定した場合、本シーケンスの処理を終了する。
【0059】
続いて、携帯端末1の端末受信部155は、サーバ4から状態情報を含む警告情報を受信すると、当該警告情報を表示部12に表示させる(S14)。
【0060】
[第1の実施形態における効果]
以上のとおり、第1の実施形態に係る状態監視システムSでは、携帯端末1が、無線通信のアクセスポイントとの接続状況に基づいて登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定すると、当該判定結果をサーバ4に送信し、サーバ4が、携帯端末1から判定結果を受信すると、記憶部42に記憶されている登録アクセスポイント3の周辺の状態を示す状態情報を携帯端末1に送信する。
【0061】
このようにすることで、状態監視システムSでは、登録アクセスポイント3は、携帯端末1のユーザが在宅か否かを確認したり、状態情報を携帯端末1に送信したりする必要がない。よって、状態監視システムSでは、汎用的な構成のアクセスポイントを用いて、携帯端末1に対して宅内の状況を通知することができる。
【0062】
<第2の実施形態>
[サーバ4において携帯端末1が宅内に存在するか否かを判定する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、携帯端末1が、登録アクセスポイント3の圏内に存在しているか否かを判定することにより、携帯端末1のユーザが在宅か否かを判定する例について説明した。これに対し、第2の実施形態では、サーバ4において、携帯端末1のユーザが在宅か否かを判定する点で第1の実施形態と異なる。
【0063】
図8は、第2の実施形態に係るサーバ4の機能構成図である。第2の実施形態において、サーバ4の制御部43は、判定部435を備える。なお、第2の実施形態において、携帯端末1は、判定部153を備えていなくてもよい。
【0064】
以下、シーケンス図を参照しながら第2の実施形態について説明を進める。
図9は、第2の実施形態に係る携帯端末1が所定の住宅Aから離れたときの処理の流れを示すシーケンス図である。
【0065】
まず、携帯端末1の端末送信部154は、アクセスポイントとの接続状況を示す接続状況情報及び宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDをサーバ4に送信する。ここで、接続状況情報は、携帯端末1において受信している各アクセスポイントのBSSIDを含んでいるものとする。
【0066】
続いて、サーバ受信部431は、携帯端末1から、接続状況情報及びアプリケーションIDを受信する。
判定部435は、携帯端末1におけるアクセスポイントとの接続状況を示す接続状況情報に基づいて、携帯端末1が登録アクセスポイント(登録AP)3の圏内に存在しているか否かを判定する(S21)。具体的には、記憶部42には、
図10に示すように、登録アクセスポイント3のBSSIDとアプリケーションIDとが関連付けられて、登録アクセスポイント情報として予め記憶されている。判定部435は、登録アクセスポイント情報を参照し、受信したアプリケーションIDに関連付けられている登録アクセスポイント3のBSSIDを特定する。そして、判定部435は、特定したBSSIDが接続状況情報に含まれているBSSIDと一致するか否かを判定することにより、携帯端末1が登録アクセスポイント3の圏内に存在しているか否かを判定する。判定部435は、特定したBSSIDが、接続状況情報に含まれているBSSIDと一致しない場合、携帯端末1が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定し、S22に処理を移す。
【0067】
続いて、サーバ送信部434は、管理情報を参照し、受信したアプリケーションIDに関連付けられている状態情報(開閉センサ2の検出結果)を特定する(S22)。
続いて、サーバ送信部434は、状態情報が、鍵の解錠状態若しくは扉又は窓の開状態を示しているか否かを判定する(S23)。サーバ送信部434は、開状態又は解錠状態であると判定すると、当該状態情報を含む警告情報を携帯端末1に送信する。
続いて、携帯端末1の端末受信部155は、サーバ4から状態情報を含む警告情報を受信すると、当該警告情報を表示部12に表示させる(S24)。
【0068】
[第2の実施形態における効果]
以上、第2の実施形態の状態監視システムSは、サーバ4において、携帯端末1から受信した接続状況情報に基づいて、当該携帯端末1が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定すると、記憶部42に記憶されている登録アクセスポイント3の周辺の状態を示す状態情報を携帯端末1に送信する。
【0069】
このようにすることで、状態監視システムSでは、登録アクセスポイント3は、第1の実施形態と同様に、携帯端末1のユーザが在宅か否かを確認したり、状態情報を携帯端末1に送信したりする必要がない。第2の実施形態に係る状態監視システムSでも、第1の実施形態と同様に、汎用的な構成のアクセスポイントを用いて、携帯端末1に対して宅内の状況を通知することができる。
【0070】
<第3の実施形態>
[複数の携帯端末1のうち、登録アクセスポイント3と最も近い携帯端末1に状態情報を通知する]
続いて、第3の実施形態について説明する。第1の実施形態では、携帯端末1が1台の場合について説明した。これに対し、第3の実施形態では、携帯端末1が複数台存在する点で第1の実施形態と異なる。例えば、家族で携帯端末1を複数台所有する場合、家族全員が別々に外出する場合がある。本実施形態に係る状態監視システムSにおいて、サーバ4は、家族の全員が外出中の場合に、自宅に最も近いユーザの携帯端末1に対して警告情報を送信し、当該ユーザに迅速な対応を促す。以下、本実施形態に係る状態監視システムSの詳細について説明を進める。
【0071】
図11は、第3の実施形態に係る携帯端末1の機能構成図である。本実施形態において、携帯端末1の制御部15は、位置情報取得部156をさらに備える。
位置情報取得部156は、例えば、無線部13を介して、複数のGPS衛星から定期的に位置情報を受信することにより位置情報を取得する。なお、位置情報取得部156は、判定部153が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定したことに応じて、位置情報を取得してもよい。
【0072】
端末送信部154は、判定部153が登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定したとき、当該判定の判定結果、宅内警備用アプリケーションのアプリケーションID、及び位置情報取得部156が取得した位置情報を、サーバ4に送信する。
【0073】
サーバ4のサーバ受信部431は、複数の携帯端末1のそれぞれから、当該携帯端末1の位置を示す位置情報を受信する。具体的には、サーバ受信部431は、複数の携帯端末1のそれぞれから、判定結果、宅内警備用アプリケーションのアプリケーションID、及び位置情報取得部156が取得した位置情報を受信する。サーバ受信部431は、これらの情報をサーバ送信部434に出力する。
【0074】
サーバ送信部434は、サーバ受信部431が、携帯端末1から判定結果、宅内警備用アプリケーションのアプリケーションID、及び位置情報を受信すると、記憶部42に、アプリケーションIDと位置情報とを関連付けて、
図12に示すように位置管理情報として記憶させる。
【0075】
また、サーバ送信部434は、サーバ受信部431が複数の携帯端末1のそれぞれから判定結果を受信している場合において、複数の開閉センサ2の少なくともいずれかの検出結果が、鍵の解錠状態若しくは扉又は窓の開状態を示しているとき、登録アクセスポイント3の位置と最も近い位置の携帯端末1に、状態情報を送信する。
【0076】
具体的には、第3の実施形態に係る管理情報では、
図13に示すようにアプリケーションIDに1以上の携帯端末1のアプリケーションIDが含まれている。サーバ送信部434は、サーバ受信部431が受信したアプリケーションIDとともに同一のMACアドレスに関連付けられているアプリケーションIDを特定する。例えば、受信したアプリケーションIDが「APP1」である場合、サーバ送信部434は、MACアドレス「11-11-11-11-11」に関連付けられている他のアプリケーションID「APP2」、「APP3」を特定する。そして、サーバ送信部434は、特定したアプリケーションIDに対応する全ての携帯端末1から所定時間内に判定結果を受信したか否かを判定する。
【0077】
サーバ送信部434は、全ての携帯端末1のそれぞれから所定時間内に判定結果を受信したと判定すると、所定の住宅Aに、複数の携帯端末1のユーザが不在であるとみなす。その後、サーバ送信部434は、登録アクセスポイント3の位置と最も近い位置の携帯端末1を特定する。ここで、登録アクセスポイント3の位置を示す位置情報は、予めサーバ4の記憶部42に記憶されており、サーバ送信部434は、登録アクセスポイント3の位置情報と、
図12に示す位置管理情報と基づいて、登録アクセスポイント3の位置と最も近い位置の携帯端末1を特定する。
【0078】
サーバ送信部434は、登録アクセスポイント3の位置と最も近い位置の携帯端末1に対して状態情報を含む警告情報を送信する。なお、サーバ送信部434は、携帯端末1に状態情報を含む警告情報を送信してから所定時間以内に状態情報が変化しない場合、次に登録アクセスポイント3の位置に近い携帯端末1に警告情報を通知してもよい。また、サーバ送信部434は、複数の携帯端末1に状態情報を含む警告情報を送信しても状態情報が変化しない場合、予め定められた連絡先に警告情報を通知してもよい。
【0079】
[第3の実施形態における効果]
以上、第3の実施形態の状態監視システムSは、サーバ送信部434は、複数の携帯端末1のうち、最も近い携帯端末1に状態情報を送信する。このようにすることで、自宅の近くにいる人に優先的に通知して迅速な対応を促すことができる。また、一度に複数の携帯端末1のユーザに状態情報を送信しないので、複数の携帯端末1のユーザ間で情報が錯綜して混乱することを防止することができる。
【0080】
<第4の実施形態>
[複数の携帯端末1のうち、所定の携帯端末1に状態情報を通知する]
続いて、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、第3の実施形態と同様に、携帯端末1が複数台存在する点で第1の実施形態と異なる。例えば、家族で携帯端末1を複数台所有する場合、所定の携帯端末1を親が所有し、他の携帯端末1を子供が所有する場合がある。この場合、親が外出中の場合、親は、子供が在宅中であっても、宅内の状態を把握したいことがある。本実施形態では、このようなケースに対応し、他の携帯端末1のユーザが在宅中であっても、サーバ4が所定の携帯端末1に対して状態情報を送信する。以下、第4の実施形態の詳細について説明を進める。
【0081】
図14は、第4の実施形態に係る記憶部42に記憶される管理情報の一例を示す図である。
図14に示すように、管理情報には、登録アクセスポイントのMACアドレスと、第1アプリケーションIDと、第2アプリケーションIDと、1以上の開閉センサ2の識別情報とが関連付けて記憶されていることが確認できる。ここで、第1アプリケーションIDは、例えば、親が所有する所定の携帯端末1に記憶されている宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDである。また、第2アプリケーションIDは、例えば、子供が所有する、所定の携帯端末1とは異なる他の携帯端末1に記憶されている宅内警備用アプリケーションのアプリケーションIDである。
【0082】
第1アプリケーションIDには、1以上の他のアプリケーションIDを割り当てることができる。また、第2アプリケーションIDも、1以上の他のアプリケーションIDを割り当てることができる。ここで、第2アプリケーションIDには、アプリケーションIDを割り当てないようにしてもよい。なお、各宅内警備用アプリケーションは、アプリケーションIDが第1アプリケーションID及び第2アプリケーションIDのいずれに該当するかについて設定することにより、親の携帯端末1と子の携帯端末1と関係(親子関係)を設定できる。また、各宅内警備用アプリケーションは、複数の開閉センサ2のうち、状態情報の通知が必要な開閉センサ2を選択できるようにしてもよい。ここで、所定の携帯端末1にインストールされている宅内警備用アプリケーションに限定して、これらの設定を行えるようにしてもよい。
【0083】
第4の実施形態において、サーバ送信部434は、サーバ受信部431が所定の携帯端末1から判定結果を受信すると、他の携帯端末1から判定結果を受信しているか否かにかかわらず、所定の携帯端末1に状態情報を送信する。
【0084】
具体的には、サーバ受信部431が、複数の携帯端末1の少なくともいずれかから判定結果及びアプリケーションIDを受信すると、サーバ送信部434は、当該アプリケーションIDが第1アプリケーションID及び第2アプリケーションIDのいずれに属しているか否かを判定する。サーバ送信部434は、アプリケーションIDが第1アプリケーションIDに属していると判定すると、当該アプリケーションIDの送信元が所定の携帯端末1であると判定する。また、サーバ送信部434は、所定の携帯端末1が複数存在する場合、全ての所定の携帯端末1から判定結果を受信したか否かを判定する。
【0085】
そして、サーバ送信部434は、全ての所定の携帯端末1から判定結果を受信している場合において、複数の開閉センサ2の少なくともいずれかの検出結果が、鍵の解錠状態若しくは扉又は窓の開状態を示しているとき、これらの所定の携帯端末1に警告情報を送信する。ここで、サーバ送信部434は、最後に判定結果を送信した携帯端末1に限定して警告情報を送信してもよい。また、サーバ送信部434は、所定の携帯端末1に対して、第2アプリケーションIDに対応する他の携帯端末1からの判定結果の受信状況を送信してもよい。このようにすることで、所定の携帯端末1のユーザは、他の携帯端末1のユーザが在宅中であるか否かについて把握することができる。
【0086】
また、所定の携帯端末1の端末受信部155は、受信した警告情報を表示部12に表示させるとともに、他の所定の携帯端末1に送信するメッセージを受け付ける受付画面を表示させてもよい。そして、端末送信部154が、メッセージが受け付けたことに応じて、当該メッセージ及びアプリケーションIDをサーバ4に送信してもよい。サーバ4のサーバ送信部434は、メッセージ及びアプリケーションIDを受信したことに応じて、当該アプリケーションIDに関連するアプリケーションIDを特定し、特定したアプリケーションIDに対応する携帯端末1にメッセージを送信してもよい。そして、メッセージを受信した携帯端末1の端末受信部155は、例えば、宅内警備用アプリケーションの表示画面等に当該メッセージを表示させてもよい。例えば、いずれかのユーザが「鍵を閉めるために家に戻ります」等のメッセージを送信することで、他のユーザに対して、鍵の施錠等に対応する旨を通知することができる。
【0087】
また、サーバ送信部434は、所定の携帯端末1に警告情報を送信した後、サーバ受信部431が新たに受信した検出結果が、鍵の施錠状態若しくは扉又は窓の閉状態を示しているとき、当該検出結果を状態情報として所定の携帯端末1に送信してもよい。このようにすることで、警告情報が通知されても対応できなかったユーザに対して、他のユーザが鍵の施錠等を行ったことを通知することができる。
【0088】
[第4の実施形態における効果]
以上、第4の実施形態の状態監視システムSは、サーバ送信部434は、サーバ受信部431が所定の携帯端末1から判定結果を受信すると、他の携帯端末1から判定結果を受信しているか否かにかかわらず、所定の携帯端末1に状態情報を送信する。このようにすることで、例えば、親が所定の携帯端末1を所有し、子供が他の携帯端末1を所有しているケースにおいて、親が外出中の場合に、子供が在宅中であっても宅内の状態を把握することができる。
【0089】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。例えば、携帯端末1の種類によっては、登録アクセスポイント3との接続が確立されている場合に、表示部12の表示がOFFとなり、情報の送受信が行われていない状態となってから一定時間が経過すると、当該接続を切断することがある。そこで、表示部12の表示がOFFとなった場合に、宅内警備用アプリケーションが、登録アクセスポイント3を介して、定期的にサーバ4と情報の送受信を行い、登録アクセスポイント3との接続が切断されないようにしてもよい。このようにすることで、表示部12の表示がOFFとなった場合に、携帯端末1が登録アクセスポイント3と通信可能な距離に位置しているにもかかわらず、登録アクセスポイント3の圏内に存在していないと判定されることを防止することができる。
【0090】
また、携帯端末1と、登録アクセスポイント3との接続状況が不安定である場合、携帯端末1と登録アクセスポイント3との接続が切断されると、携帯端末1が自宅に存在するにもかかわらず、当該携帯端末に状態情報が通知されてしまう。このため、携帯端末1の判定部153は、アクセスポイントとの接続状況及び携帯端末1の位置に基づいて住宅Aに不在であるか否かを判定してもよい。例えば、判定部153は、登録アクセスポイント3と接続されていないと判定した場合に、携帯端末1の位置を示す位置情報に基づいて、住宅Aに不在であるか否かを判定してもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、開閉センサ2が検出した宅内における鍵の施錠状態又は窓又は扉の開閉状態を携帯端末1に通知することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、登録アクセスポイント3と通信可能に接続された家電機器の電源のON/OFFを示す状態情報を通知するようにしてもよい。また、登録アクセスポイント3と通信可能に接続される自家用車が敷地内(車庫内)にあるか否かを示す状態情報を通知してもよい。この場合、例えば、車庫内に近接センサを設け、近接センサの検出状況に基づいて、自家用車が敷地内(車庫内)にあるか否かを判定してもよい。
【0092】
また、開閉センサ2が電池で動作する場合、開閉センサ2は、検出結果として、電池の残量を示す情報を送信してもよい。そして、サーバ4のサーバ送信部434は、開閉センサ2の電池の残量が所定量未満であるとき、携帯端末1が不在であるか否かにかかわらず、警告情報を送信するようにしてもよい。
【0093】
また、上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。