(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5911963
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年4月27日
(54)【発明の名称】フィードバックのために既存の受信機を再使用する適応型送信機プリディストーション
(51)【国際特許分類】
H04L 27/36 20060101AFI20160414BHJP
H04B 1/04 20060101ALI20160414BHJP
H04B 1/40 20150101ALI20160414BHJP
【FI】
H04L27/00 F
H04B1/04 R
H04B1/40
【請求項の数】46
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-535985(P2014-535985)
(86)(22)【出願日】2012年10月15日
(65)【公表番号】特表2014-534704(P2014-534704A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】US2012060306
(87)【国際公開番号】WO2013056257
(87)【国際公開日】20130418
【審査請求日】2014年5月28日
(31)【優先権主張番号】61/547,640
(32)【優先日】2011年10月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/364,065
(32)【優先日】2012年2月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】コーン、フィリップ・ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ドラックスラー、ポール・ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】リミニ、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】マーラ、トーマス・ディー.
(72)【発明者】
【氏名】サホタ、ガーカンワル・シン
(72)【発明者】
【氏名】シッカレリー、スティーブン・シー.
(72)【発明者】
【氏名】パテル、シュレニク
【審査官】
羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−041470(JP,A)
【文献】
特開平08−079143(JP,A)
【文献】
特開2007−019703(JP,A)
【文献】
特開平07−074790(JP,A)
【文献】
特開平09−294144(JP,A)
【文献】
特開2008−017218(JP,A)
【文献】
特開平03−258125(JP,A)
【文献】
特開2012−039560(JP,A)
【文献】
特開2008−098781(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0143791(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0025435(US,A1)
【文献】
米国特許第07529524(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/00−27/38
H04B 1/40
H04B 1/04
H03F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルプリディストーションモジュールと、
電力増幅器と
を備える、送信機と、
前記デジタルプリディストーションモジュールのためにフィードバック信号を生成する1つまたは複数の選択された共用受信機と、
前記1つまたは複数の選択された共用受信機を、前記送信機の出力部に選択的に結合させるフィードバックスイッチと
を備え、
前記デジタルプリディストーションモジュールは、ベースバンド送信信号に適用されるデジタルプリディストーションを、前記フィードバック信号に応じて調整し、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションは、前記フィードバックスイッチが閉のときに前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサに前記送信信号を与えているときだけ調整され、
前記フィードバックスイッチは、前記共用受信機をスイッチアウトすることによるダウンリンクスループットへの影響が最小になる、判定された時間に閉にされる、
モデム。
【請求項2】
前記フィードバックスイッチは、前記電力増幅器の出力部に結合される、請求項1に記載のモデム。
【請求項3】
前記フィードバックスイッチは、前記送信機の前記出力部を、前記1つまたは複数の選択された共用受信機内のミキサの入力部に選択的に結合させる、請求項1に記載のモデム。
【請求項4】
前記電力増幅器の出力部と前記フィードバックスイッチとの間の減衰結合器をさらに備える、請求項1に記載のモデム。
【請求項5】
前記フィードバック信号は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機によって出力される受信機ベースバンド信号である、請求項1に記載のモデム。
【請求項6】
前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記フィードバックスイッチが開のときに前記1つまたは複数の選択された共用受信機の受信周波数に同調し、前記フィードバックスイッチが閉のときに前記送信機の送信周波数に同調する電圧制御発振器を備える、請求項1に記載のモデム。
【請求項7】
前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機と前記送信機の両方によって使用される周波数に同調する電圧制御発振器を備える、請求項1に記載のモデム。
【請求項8】
前記フィードバックスイッチは、前記1つまたは複数の選択された共用受信機を遮断することによるダウンリンクスループットが最小になる時間の間に閉にされる、請求項1に記載のモデム。
【請求項9】
前記デジタルプリディストーションモジュールが、送信信号にデジタルプリディストーションを加える、請求項1に記載のモデム。
【請求項10】
前記デジタルプリディストーションは、前記フィードバックスイッチが閉になるとき、前記1つまたは複数の選択された共用受信機から受信したフィードバック信号に応じて調整される、請求項9に記載のモデム。
【請求項11】
受信機選択スイッチと、
複数の受信機と、ここにおいて、前記受信機選択スイッチが、前記1つまたは複数の選択された共用受信機として複数の受信機の部分集合を選択する、
をさらに備える、請求項9に記載のモデム。
【請求項12】
前記複数の受信機の前記部分集合は、前記送信機に最良のフィードバック信号を与える受信機を含み得る、請求項11に記載のモデム。
【請求項13】
前記モデムは、ワイヤレス通信デバイスの一部分である、請求項1に記載のモデム。
【請求項14】
前記モデムは、ピコセルの一部分である、請求項1に記載のモデム。
【請求項15】
前記モデムは、フェムトセルの一部分である、請求項1に記載のモデム。
【請求項16】
前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、ダイバーシティ受信機を備える、請求項1に記載のモデム。
【請求項17】
送信機においてデジタルプリディストーションを適用するための方法であって、
プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用することと、
送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して、前記プリディストーション信号を増幅することと、
フィードバック信号を取得するために、前記送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させることと、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションを、前記フィードバック信号に応じて調整することと
を備え、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションは、フィードバックスイッチが閉のときに前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサに前記送信信号を与えているときだけ調整され、
前記フィードバックスイッチは、前記共用受信機をスイッチアウトすることによるダウンリンクスループットへの影響が最小になる、判定された時間に閉にされる、
方法。
【請求項18】
前記デジタルプリディストーションは、適応型デジタルプリディストーションモジュールを使用して適用され、前記フィードバック信号は、前記適応型デジタルプリディストーションモジュールに与えられる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記フィードバック信号は、前記1つまたは複数の共用受信機上のベースバンドフィルタの出力である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記送信信号は、前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるようにフィードバックスイッチを調整することと、
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるのを中止するように前記フィードバックスイッチを調整することと
をさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整する前に、前記1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数を送信周波数に同調させることと、
前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整した後、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記電圧制御発振器の前記周波数をダイバーシティ受信周波数に同調させることと
をさらに備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
選択された共用受信機として受信機の部分集合から1つまたは複数の共用受信機を選択することと、
前記1つまたは複数の選択された共用受信機に前記送信信号を与えるように受信機選択スイッチを調整することと
をさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記方法はモデムによって実行される、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記モデムは、
デジタルプリディストーションモジュールと、
電力増幅器と
を備える、送信機と、
前記デジタルプリディストーションモジュールのためにフィードバック信号を生成する1つまたは複数の選択された共用受信機と、
前記1つまたは複数の選択された共用受信機を、前記送信機の出力部に選択的に結合させるフィードバックスイッチと
を備える、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記フィードバックスイッチは、前記電力増幅器の出力部に結合される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記フィードバックスイッチは、前記送信機の前記出力部を、前記1つまたは複数の選択された共用受信機内のミキサの入力部に選択的に結合させる、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記モデムは、前記電力増幅器の出力部と前記フィードバックスイッチとの間の減衰結合器をさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記フィードバック信号は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機によって出力される受信機ベースバンド信号である、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記フィードバックスイッチが開のときに前記1つまたは複数の選択された共用受信機の受信周波数に同調し、前記フィードバックスイッチが閉のときに前記送信機の送信周波数に同調する電圧制御発振器を備える、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機と前記送信機の両方によって使用される周波数に同調する電圧制御発振器を備える、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記フィードバックスイッチは、前記1つまたは複数の選択された共用受信機を遮断することによるダウンリンクスループットが最小になる時間の間に閉にされる、請求項25に記載の方法。
【請求項33】
前記デジタルプリディストーションモジュールが、送信信号にデジタルプリディストーションを加える、請求項25に記載の方法。
【請求項34】
前記デジタルプリディストーションは、前記フィードバックスイッチが閉になるとき、前記1つまたは複数の選択された共用受信機から受信したフィードバック信号に応じて調整される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記モデムは、
受信機選択スイッチと、
複数の受信機と、ここにおいて、前記受信機選択スイッチが、前記1つまたは複数の選択された共用受信機として複数の受信機の部分集合を選択する、
をさらに備える、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記複数の受信機の前記部分集合は、前記送信機に最良のフィードバック信号を与える受信機を備える、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記モデムは、ワイヤレス通信デバイスの一部分である、請求項25に記載の方法。
【請求項38】
前記モデムは、ピコセルの一部分である、請求項25に記載の方法。
【請求項39】
前記モデムは、フェムトセルの一部分である、請求項25に記載の方法。
【請求項40】
前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、ダイバーシティ受信機を備える、請求項25に記載の方法。
【請求項41】
プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用するための手段と、
送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して、前記プリディストーション信号を増幅するための手段と、
フィードバック信号を取得するために、前記送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させるための手段と、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションを、前記フィードバック信号に応じて調整するための手段と
を備え、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションは、フィードバックスイッチが閉のときに前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサに前記送信信号を与えているときだけ調整され、
前記フィードバックスイッチは、前記共用受信機をスイッチアウトすることによるダウンリンクスループットへの影響が最小になる、判定された時間に閉にされる、
装置。
【請求項42】
前記送信信号は、前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力であり、
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるようにフィードバックスイッチを調整するための手段と、
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるのを中止するように前記フィードバックスイッチを調整するための手段と
をさらに備える、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整する前に、前記1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数を送信周波数に同調させるための手段と、
前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整した後、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記電圧制御発振器の前記周波数をダイバーシティ受信周波数に同調させるための手段と
をさらに備える、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
デジタルプリディストーションを調整するための、命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、
ワイヤレスデバイスに、プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して前記プリディストーション信号を増幅させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、フィードバック信号を取得するために、前記送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、前記フィードバック信号に応じて、前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整させるためのコードと
を備え、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションは、フィードバックスイッチが閉のときに前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサに前記送信信号を与えているときだけ調整され、
前記フィードバックスイッチは、前記共用受信機をスイッチアウトすることによるダウンリンクスループットへの影響が最小になる、判定された時間に閉にされる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項45】
前記送信信号は、前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力であり、前記命令は、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるようにフィードバックスイッチを調整させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるのを中止するように前記フィードバックスイッチを調整させるためのコードと
をさらに備える、請求項44に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項46】
前記命令は、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数を、前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整する前に、送信周波数に同調させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記電圧制御発振器の前記周波数を、前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整した後、ダイバーシティ受信周波数に同調させるためのコードと
をさらに備える、請求項45に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
[0001] 本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により明白に本明細書に組み込まれる、2011年10月14日に出願された「SHARED FEEDBACK FOR ADAPTIVE TRANSMITTER PRE−DISTORTION」と題する仮出願第61/547,640号の優先権を主張する。
【0002】
[0002] 本開示は、一般に、通信システムのための電子デバイスに関する。より詳細には、本開示は、適応型送信機プリディストーション用の共用フィードバック(shared feedback for adaptive transmitter predistortion)のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、データなどの、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、1つまたは複数の基地局との複数の端末の同時通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。
【0004】
[0004] これらの端末が、所与の帯域幅内で大量のデータを送信および受信することが望ましい。これらの端末が、バッテリー電力を節約することも望ましい。一般に、大量のデータを送信および受信することは、端末のバッテリー寿命を低減し得る。端末のバッテリー時間を増大させる1つの方法は、端末内でより効率的な増幅器を使用することである。しかしながら、これらの効率的な増幅器は、送信信号に追加のひずみ(distortion)をもたらし、著しいスペクトル再成長ひずみ(significant spectral re-growth distortion)をもたらす可能性がある。
【0005】
[0005] 1つの解決策は、これらの増幅器を非線形領域の近くで動作させ、増幅器によって送信信号にもたらされるひずみを打ち消す(counteract)ために、増幅器の入力部(the input of the amplifier)においてプリディストーションデバイス(pre-distortion device)を使用することである。しかしながら、これらのプリディストーションデバイスは、適用されたプリディストーション(pre-distortion)を適切に調整するために、増幅器の非線形特性のモデルを必要とする可能性がある。増幅器の非線形特性のモデルを維持するために、フィードバックが必要とされ得る。そのようなフィードバックは、典型的には、専用受信機を必要としてきたが、専用受信機は、端末のコストとチップのスペース(real estate)の両方を大幅に増大させる可能性がある。したがって、専用受信機の追加のハードウェアのない適応型プリディストーションが必要である。
【発明の概要】
【0006】
[0006] モデムについて説明される。モデムは、送信機を含む。送信機は、デジタルプリディストーションモジュールと電力増幅器とを含む。モデムは、デジタルプリディストーションモジュールのためにフィードバック信号を生成する1つまたは複数の選択された共用受信機も含む。モデムは、1つまたは複数の選択された共用受信機(shared receivers)を、送信機の出力部(an output of the transmitter)に選択的に結合させるフィードバックスイッチをさらに含む。
【0007】
[0007] フィードバックスイッチは、電力増幅器の出力部に結合され得る。フィードバックスイッチは、送信機の出力部を、1つまたは複数の選択された共用受信機内のミキサの入力部に選択的に結合させ得る。モデムは、電力増幅器の出力部とフィードバックスイッチとの間に減衰結合部(an attenuation coupling)を含み得る。フィードバック信号は、1つまたは複数の選択された共用受信機によって出力される受信機ベースバンド信号であり得る。1つまたは複数の選択された共用受信機は、フィードバックスイッチが開(open)のときに1つまたは複数の選択された共用受信機の受信周波数に同調し、フィードバックスイッチが閉(closed)のときに送信機の送信周波数に同調する電圧制御発振器(a voltage controlled oscillator)を含み得る。代わりに、1つまたは複数の選択された共用受信機は、1つまたは複数の選択された共用受信機と送信機の両方によって使用される周波数に同調する電圧制御発振器を含み得る。
【0008】
[0008] フィードバックスイッチは、1つまたは複数の選択された共用受信機を遮断する(shutting out)ことによるダウンリンクスループットが最小になる時間の間に閉にされる可能性がある。デジタルプリディストーションモジュールは、送信信号にデジタルプリディストーションを加え得る。デジタルプリディストーションは、フィードバックスイッチが閉になるとき、1つまたは複数の選択された共用受信機から受信したフィードバック信号に応じて調整され得る。
【0009】
[0009] モデムは、受信機選択スイッチ(a receiver selection switch)も含み得る。モデムは、複数の受信機をさらに含み得る。受信機選択スイッチは、1つまたは複数の選択された共用受信機として複数の受信機の部分集合を選択し得る。複数の受信機の部分集合は、送信機に最良のフィードバック信号を与える受信機を含み得る。モデムは、ワイヤレス通信デバイス、ピコセル、またはフェムトセルの一部分となる可能性がある。1つまたは複数の選択された共用受信機は、ダイバーシティ受信機であり得る。
【0010】
[0010] 送信機においてデジタルプリディストーションを適用するための方法についても説明される。プリディストーション信号(a pre-distorted signal)を取得するために、デジタルプリディストーションがベースバンド送信信号に適用される。送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して、プリディストーション信号が増幅される。フィードバック信号を取得するために、送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させる。ベースバンド送信信号に適用されるデジタルプリディストーションは、フィードバック信号に応じて調整される。
【0011】
[0011] 適応型デジタルプリディストーションモジュールを使用して、デジタルプリディストーションが適用され得る。適応型デジタルプリディストーションモジュールに、フィードバック信号が与えられ得る。フィードバック信号は、1つまたは複数の共用受信機上のベースバンドフィルタの出力であり得る。送信信号は、1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力であり得る。
【0012】
[0012] フィードバックスイッチは、1つまたは複数の共用受信機内のミキサに送信信号を与えるように調整され得る。フィードバックスイッチは、1つまたは複数の共用受信機内のミキサに送信信号を与えるのを中止するように調整することもできる。ベースバンド送信信号に適用されるデジタルプリディストーションは、フィードバックスイッチが閉のときに1つまたは複数の共用受信機内のミキサに送信信号を与えているときだけ、調整され得る。
【0013】
[0013] 1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数は、ベースバンド送信信号に適用されたデジタルプリディストーションを調整する前に送信周波数に同調し得る。1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数は、ベースバンド送信信号に適用されたデジタルプリディストーションを調整した後、ダイバーシティ受信周波数に同調し得る。
【0014】
[0014] 1つまたは複数の共用受信機は、選択された共用受信機として受信機の部分集合から選択され得る。受信機選択スイッチは、1つまたは複数の選択された共用受信機に送信信号を与えるように調整され得る。本方法は、モデムによって実行され得る。
【0015】
[0015] 装置についても説明される。本装置は、プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用するための手段を含む。本装置は、送信信号を取得するために、電力増幅器を使用してプリディストーション信号を増幅するための手段も含む。本装置は、フィードバック信号を取得するために、送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させるための手段をさらに含む。本装置は、フィードバック信号に応じて、ベースバンド送信信号に適用されたデジタルプリディストーションを調整するための手段も含む。
【0016】
[0016] デジタルプリディストーションを調整するためのコンピュータプログラム製品について説明される。本コンピュータプログラム製品は、命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。本命令は、ワイヤレスデバイスに、プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用させるためのコードを含む。本命令は、ワイヤレスデバイスに、送信信号を取得するために、電力増幅器を使用してプリディストーション信号を増幅させるためのコードも含む。本命令は、ワイヤレスデバイスに、フィードバック信号を取得するために、送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させるためのコードをさらに含む。本命令は、ワイヤレスデバイスに、フィードバック信号に応じて、ベースバンド送信信号に適用されたデジタルプリディストーションを調整させるためのコードも含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】[0017] 複数のワイヤレスデバイスを有するワイヤレス通信システムを示す図。
【
図2】[0018] 本システムおよび方法において使用するためのモデムを示すブロック図。
【
図3】[0019] 本システムおよび方法において使用するための別のモデムを示すブロック図。
【
図4】[0020] 送信信号に適応型(adaptive)デジタルプリディストーション(digital pre-distortion)(DPD)を与えるための方法の流れ図。
【
図5】[0021] ベースバンド(baseband)(BB)送信信号に適用されるデジタルプリディストーション(DPD)を調整するための方法の流れ図。
【
図6】[0022] 送信信号に適応型デジタルプリディストーション(DPD)を与えるための別の方法の流れ図。
【
図7】[0023] 共用受信機として使用されるべき1つまたは複数の受信機を選択するための方法の流れ図。
【
図8】[0024] ワイヤレスデバイス内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0025] 第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)は、グローバルに適用可能な第3世代(3G)モバイルフォン仕様を定義することを目的とする電気通信協会のグループ間のコラボレーションである。3GPPロングタームエボリューション(LTE)は、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)モバイルフォン規格を改善することを目的とした3GPPプロジェクトである。3GPPは、次世代のモバイルネットワーク、モバイルシステムおよびモバイルデバイスのための仕様を定義し得る。3GPP LTEでは、移動局またはモバイルデバイスは「ユーザ装置」(UE)と呼ばれることがある。
【0019】
[0026] 3GPP仕様は、進化型の移動通信のためのグローバルシステム(GSM)(登録商標)仕様に基づいており、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)として一般に知られている。3GPP規格はリリースとして構造化されている。したがって、3GPPについての説明では、しばしば、あるリリースまたは別のリリースにおける機能に言及する。たとえば、リリース99は、CDMAエアインターフェースを組み込んだ、最初のUMTS第3世代(3G)ネットワークを規定する。リリース6は、動作をワイヤレスローカルエリアネットワーク(LAN)ネットワークと一体化し、高速アップリンクパケットアクセス(High Speed Uplink Packet Access)(HSUPA)を追加する。リリース8は、デュアルダウンリンクキャリアを導入し、リリース9は、デュアルキャリア動作をUMTSのためのアップリンクに拡張する。
【0020】
[0027] CDMA2000は、ワイヤレスデバイス間でボイス、データおよびシグナリングを送るために符号分割多元接続(CDMA)を使用する第3世代(3G)技術規格のファミリーである。CDMA2000は、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO Rev.0、CDMA2000 EV−DO Rev.A、およびCDMA2000 EV−DO Rev.Bを含み得る。1xまたは1xRTTは、コアCDMA2000ワイヤレスエアインターフェース規格を指す。1xは、より詳細には1×無線送信技術(1 times Radio Transmission Technology)を指し、IS−95において使用されるものと同じ無線周波数(RF)帯域幅を示す。1xRTTは、64個の追加のトラフィックチャネルを順方向リンクに追加する。EV−DOは、エボリューションデータ最適化を指す。EV−DOは、無線信号を介したデータのワイヤレス送信のための電気通信規格である。
【0021】
[0028]
図1は、ワイヤレスデバイス104を有するワイヤレス通信システム100を示す。ワイヤレスデバイス104は、基地局、ワイヤレス通信デバイス、コントローラなどであり得る。基地局は、1つまたは複数のワイヤレス通信デバイスと通信する局である。基地局は、アクセスポイント、ブロードキャスト送信機、ノードB、進化型ノードBなどと呼ばれることもあり、それらの機能の一部または全部を含み得る。各基地局は、特定の地理的エリアに通信カバレージを与える。基地局は、1つまたは複数のワイヤレス通信デバイスに通信カバレージを与え得る。「セル」という用語は、その用語が使用されるコンテキストに応じて基地局および/またはそのカバレージエリアを指すことができる。各セルはさらに複数のセクタに分割され得る。したがって、基地局は、複数のセクタをカバーし得る。
【0022】
[0029] ワイヤレス通信デバイスは、端末、アクセス端末、ユーザ装置(UE)、加入者ユニット、局などと呼ばれることもあり、それらの機能の一部または全部を含み得る。ワイヤレス通信デバイスは、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスデバイス、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、有線電話などであり得る。ワイヤレス通信デバイスは、移動型または固定型であり得る。ワイヤレス通信デバイスは、所与の瞬間にダウンリンクおよび/またはアップリンクにおいてゼロ、1つまたは複数の基地局と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)は、基地局からワイヤレス通信デバイスへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は、ワイヤレス通信デバイスから基地局への通信リンクを指す。アップリンクおよびダウンリンクは、通信リンク、または通信リンクに使用されるキャリアを指し得る。
【0023】
[0030] ワイヤレスシステム(たとえば、多元接続システム)における通信は、ワイヤレスリンクを介した送信によって達成され得る。そのような通信リンクは、単入力単出力(SISO)、多入力単出力(MISO)、または多入力多出力(MIMO)のシステムを介して確立され得る。MIMOシステムは、それぞれ、データ送信のための複数(NT)個の送信アンテナと、複数(NR)個の受信アンテナとを装備した、送信機(複数可)と受信機(複数可)とを含む。SISOシステムおよびMISOシステムは、MIMOシステムの特定の例である。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは、改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループット、より大きい容量、または改善された信頼性)を与えることができる。
【0024】
[0031] ワイヤレス通信システム100はMIMOを利用し得る。MIMOシステムは、時分割複信(TDD)システムと周波数分割複信(FDD)システムの両方をサポートし得る。TDDシステムでは、アップリンク送信とダウンリンク送信とが同じ周波数領域上で行われるので、相反定理によりアップリンクチャネルからのダウンリンクチャネルの推定が可能である。これは、送信ワイヤレスデバイス104が、その送信ワイヤレスデバイス104によって受信された通信から、送信ビームフォーミング利得を抽出することを可能にする。
【0025】
[0032] ワイヤレス通信システム100は、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のワイヤレス通信デバイスとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)(登録商標)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システム、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)システム、および空間分割多元接続(SDMA)システムがある。
【0026】
[0033] 「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、W−CDMAと低チップレート(LCR)とを含み、cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、移動通信のためのグローバルシステム(GSM)などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDMAなどの無線技術を実施し得る。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)の一部である。ロングタームエボリューション(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTS、およびLTEは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。
【0027】
[0034] 本明細書におけるシステムおよび方法は、時分割複信(TDD)および/または周波数分割複信(FDD)を使用して動作するワイヤレスデバイス104に使用され得る。ワイヤレスデバイス104が時分割複信(TDD)を使用して動作する場合、ワイヤレスデバイス104は、1つの受信機のみを有し得るか、または2つ以上の受信機を有し得る。また、時分割複信(TDD)の場合、共用受信機120として使用される受信機(複数可)が送信機112に正確なフィードバック信号124を与えるのに十分な信号漏洩(signal leaking)を受信し得るので、フィードバックスイッチ118は、必要とされない可能性がある。
【0028】
[0035] ワイヤレスデバイス104は、アンテナ126を使用して無線周波数(RF)送信信号135を生成し得る。ワイヤレスデバイス104は、1つまたは複数のアンテナ129a−nを使用して無線周波数(RF)受信信号137を受信することもできる。送信アンテナ126および受信アンテナ129は、同じアンテナまたは異なるアンテナであり得る。
【0029】
[0036] ワイヤレス通信では、バッテリー電力を節約するのに最適な電力効率を実現しながら、所与の帯域幅内でより多くのデータを送信することが可能なワイヤレスデバイス104に対する一般的ニーズがある。たとえば、ワイヤレスデバイス104は、所与の帯域幅内でのデータスループットを増大させるために、16、32、または64個のコンステレーションを有する直交振幅変調(QAM)などの異なる変調方式を使用して設計されてきた。加えて、ワイヤレスデバイス104は、電力消費効率を改善するために、クラスA/B級、B級、C級、および他の級の増幅器などの、飽和領域(saturation region)近くで動作する電力増幅器114を使用して設計されてきた。
【0030】
[0037] データ送信の比較的高いスペクトル効率のために、そのようなワイヤレスデバイス104は、しばしば、許容できるスペクトル漏洩(spectral leakage)に関する厳しい要件を有する。場合によっては、これらの要件は、電力増幅器114の非線形特性が著しいスペクトル再成長と帯域内ひずみ(significant spectral re-growth and in-band distortion)とを引き起こすので、電力増幅器114をその飽和領域の近くで動作させる際に問題をもたらす。1つの解決策は、このひずみを低減または防止するように、電力増幅器114の動作をその線形領域に後退させることである。しかしながら、これは、ワイヤレスデバイス104の低減された電力効率につながり、ワイヤレスデバイス104のバッテリー寿命および連続使用に逆効果を及ぼす可能性がある。
【0031】
[0038] 別の解決策は、電力増幅器114をその飽和領域または非線形領域の近くで動作させ、電力増幅器114の非線形性によって生じる出力信号のひずみを修正または低減するために、電力増幅器114の入力信号をひずませる(distort)ように電力増幅器114の前にデジタルプリディストーション(DPD)モジュール116を使用することである。デジタルプリディストーション(DPD)は、線形性を改善し、帯域外(out-of-band)(OOB)の放射を低減し、無線周波数(RF)送信機112の効率を改善し得る。一般に、2つの手法、すなわち開ループ手法および閉ループ手法がある。開ループ手法は、典型的には、電力増幅器114の非線形特性が正確にモデル化され環境条件によって時間とともに著しく変化しない限り、十分に機能する。閉ループ手法は、デジタルプリディストーション(DPD)モジュール116が、電力増幅器114の非線形特性を「実時間」でモデル化し、電力増幅器114の現在のモデルに従って入力信号のプリディストーションを調整するのを可能にするために、デジタルプリディストーション(DPD)モジュール116に適応処理を与える(providing adaptation)ことを含む。
【0032】
[0039] 適応型デジタルプリディストーション(DPD)は、複雑で費用がかかる可能性がある。たとえば、適応型デジタルプリディストーション(DPD)は、送信機112の正確なモデルを必要とし、動作中にそのモデルを調整するためのフィードバックを必要とする可能性がある。フィードバックは、しばしば、追加のハードウェアを必要とする。この追加のハードウェアを加えることは、ワイヤレスデバイス104のコストを増大させる可能性がある。1つの解決策は、ワイヤレスデバイス104上のモデム110上に配置された装置を再使用することである。モデム110は、共用受信機120として使用され得る1つまたは複数の受信機をすでに含む可能性がある。受信機選択スイッチ123およびフィードバックスイッチ118を介してモデム110上の送信機112の出力部に1つまたは複数の共用受信機120を選択的に結合させることにより、共用受信機120は、ワイヤレスデバイス104に専用受信機などの追加のハードウェアを加えることなく、送信機112上のデジタルプリディストーション(DPD)モジュール116にフィードバック信号124を与えるために使用され得る。共用受信機120は、送信機112から送信信号122を受信し得る。
【0033】
[0040] 熱は、電話、特に密にパックされたスマートフォンにおける著しい問題として特定されてきた。電力効率の良いエンベロープトラッキング送信機(power efficient Envelope Tracking transmitters)112の利用は、送信機112が適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール116を含む際に使用され得る。エンベロープトラッキング送信機112は、Leonard R.Kahnへの米国特許第2,666,133号において詳細に説明されてきた。
【0034】
[0041]
図2は、本システムおよび方法において使用するためのモデム210を示すブロック図である。
図2のモデム210は、
図1のモデム110の一構成であり得る。モデム210は、送信機212および複数の共用受信機220a−nを含み得る。共用受信機220の各々は、受信アンテナ229a−nに結合され得る。代替的に、共用受信機220の各々は、同じアンテナ229に結合され得る。一構成では、共用受信機220の一部のみがアンテナ229を共用し得る。共用受信機220は、信号を受信し、送信機212にフィードバックを与える二重目的で使用され得る受信機である。一例として、共用受信機220は、1次受信機(a primary receiver)またはダイバーシティ受信機(a diversity receiver)(DRx)であり得る。モデム210は、共用受信機220とするように、ワイヤレスデバイス104上の受信機のうちの1つまたは複数を選択し得る。
【0035】
[0042] 送信機212は、アンテナ226に結合され得る。送信機212は、電力増幅器214を含み得る。ワイヤレス通信デバイス、フェムトセル、ピコセル、リピータ、またはリレーなどの、電力消費量および/またはハードウェアスペースの必要性が限定されたワイヤレスデバイス104に使用されるモデム210では、電力増幅器214は、飽和領域近くで動作し得る。しかしながら、そのような動作は、送信信号246に加えられる著しいひずみにつながる可能性がある。このひずみを補償するために、送信機212は、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216を含み得る。適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216は、送信機212によって受信されるベースバンド送信信号256に、振幅−振幅変調(AMAM)補償(amplitude-to-amplitude modulation (AMAM) compensation)および振幅−位相変調(AMPM)補償(amplitude-to-phase modulation (AMPM) compensation)を与えるために使用され得る。この補償は、電力増幅器214が、送信信号246に著しいひずみを加えることなく、飽和領域の近くで動作するのを可能にし得る。
【0036】
[0043] 適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216は、適切に動作するために共用受信機220からのフィードバック信号224を必要とし得る。一構成では、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216は、複数の共用受信機220からのフィードバック信号224を受信し得る。送信機212は、共用受信機選択器(a shared receiver selector)225を含み得る。共用受信機選択器225は、共用受信機220として使用されるように、1つまたは複数の受信機を選択するために送信機212によって使用され得る。たとえば、共用受信機選択器225は、最良のフィードバック信号224を与える共用受信機220を選択し得る。
【0037】
[0044] 共用受信機選択器225は、受信機選択スイッチ223を制御し得る。受信機選択スイッチ223は、送信機212から送信信号246を受信するために1つまたは複数の共用受信機220を選択し得る。送信信号246は、送信信号246の振幅を共用受信機220によって使用可能なレベルまで低減するために、最初に、減衰結合器221を通過し得る。共用受信機220の各々は、フィードバックスイッチ218a−nを含み得る。フィードバックスイッチ218は、アンテナ229からの共用受信機220の入力を送信信号246に切り替え得る。したがって、フィードバックスイッチ218がオフになる場合、共用受信機220は、送信信号246を受信せず、フィードバック信号224を送信機212に与えない可能性がある。各共用受信機220は、受信機ベースバンド(BB)信号280a−nを出力し得る。フィードバックスイッチ218がオンになる場合、受信機ベースバンド(BB)信号280は、送信機212にフィードバックデータ(すなわち、フィードバック信号224)を与え得る。このフィードバックデータは、電力増幅器214によって加えられるひずみを補償しながら、送信信号246に適用されるデジタルプリディストーションを調整するために、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216によって使用され得る。フィードバック信号224は、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216に与えられるデータのバーストまたはパケットであり得る。
【0038】
[0045]
図3は、本システムおよび方法において使用するための別のモデム310を示すブロック図である。
図3のモデム310は、
図1のモデム110の一構成であり得る。モデム310は、1次受信機(PRx)330、1次送信機(a primary transmitter)312、およびダイバーシティ受信機(DRx)320を含み得る。モデム310は、第1のアンテナ326および第2のアンテナ329とともにワイヤレスデバイス104上にあり得る。第1のアンテナ326は、1次アンテナ(the primary antenna)と呼ばれることがあり、第2のアンテナ329は、ダイバーシティアンテナと呼ばれることがある。
【0039】
[0046] 第1のアンテナ326は、デュプレクサ328に結合され得る。デュプレクサ328は、第1のアンテナ326が送信と受信の両方を行うのを可能にし得る。デュプレクサ328は、1次受信機330に1次受信信号332を転送し、1次送信機312から送信信号346を受信し得る。1次受信機330は、低雑音増幅器(LNA)334と、電圧制御発振器(VCO)338から1次受信機局部発振器(LO)信号340を受信するミキサ336と、ミキサ336に結合されたトランスインピーダンス増幅器(a trans-impedance amplifier)(TIA)342と、1次受信機信号332から受信される1次ベースバンド(BB)信号344を取得するための他の回路(図示せず)とを含み得る。
【0040】
[0047] 1次送信機312も、デュプレクサ328に結合され得る。1次送信機312は、電力増幅器314を含み得る。上記で説明したように、電力増幅器314は、A/B級、B級、C級、または他の級の増幅器であり得る。電力増幅器314の出力は、送信信号346と呼ばれることがある。電力増幅器314の入力は、ミキサ350に結合され得る。ミキサ350は、信号を混合して送信周波数にすることができる。ミキサ350は、デジタルアナログ変換器(DAC)352に結合され得る。デジタルアナログ変換器(DAC)352は、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316に結合され得る。
図3の適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316は、
図1の適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール116の一構成であり得る。
【0041】
[0048] 適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316は、入力信号に対して振幅−振幅変調(AMAM)補償および振幅−位相変調(AMPM)補償を実行するように構成され得る。適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316は、振幅−振幅変調(AMAM)補償および振幅−位相変調(AMPM)補償を実行することにより、入力信号にデジタルプリディストーション(DPD)を加え得る。振幅−振幅変調(AMAM)補償および振幅−位相変調(AMPM)補償は、信号が電力増幅器314によって増幅されるとき、増幅された信号(すなわち、送信信号346)が不要なディストーションされた信号(an undesired distorted signal)ではなく所望のターゲット信号となるように、電力増幅器314から生じる振幅および位相のひずみ(distortion)とは実質的に反対になる可能性がある。入力信号のプリディストーションは、電力増幅器314がより効率的になり、飽和領域のより近くで動作することを可能にし得る。
【0042】
[0049] 適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316によって入力信号に適用されるデジタルプリディストーション(DPD)は、ダイバーシティ受信機(DRx)320から受信したフィードバック信号324に応じて調整され得る。適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316は、パルス整形モジュール(a pulse shaping module)354に結合され得る。パルス整形モジュール354は、送信機ベースバンド(BB)信号356を受信し得る。
【0043】
[0050] ダイバーシティ受信機(DRx)320は、第2のアンテナ329からダイバーシティ受信信号360を受信し得る。ダイバーシティ受信信号360は、表面弾性波(a surface acoustic wave)(SAW)フィルタ362および低雑音増幅器(LNA)364を通過し得る。次いで、増幅された信号は、ダイバーシティ受信信号360の周波数を調整してダイバーシティ受信機(DRx)の周波数にするためにフィードバックスイッチ318を通過してミキサ366に達し得る。ミキサ366は、電圧制御発振器(VCO)368からダイバーシティ受信機局部発振器(LO)信号370(すなわち、ダイバーシティ受信機(DRx)320の受信周波数を有する信号)を受信し得る。次いで、信号は、ダイバーシティ受信機ベースバンド(BB)信号380を取得するために、トランスインピーダンス増幅器(TIA)372、アンチエイリアシングフィルタ(an anti-aliasing filter)(AAF)374、アナログデジタル変換器(ADC)376、およびベースバンド(BB)フィルタ378を通過し得る。ダイバーシティ受信機ベースバンド(BB)信号380は、ダイバーシティ受信機(DRx)320が共用受信機120として動作しているとき、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316によって適用されるデジタルプリディストーション(DPD)を調整するためにフィードバック信号324として1次送信機312に与えられ得る。
【0044】
[0051] 1次送信機312の送信信号346は、フィードバックスイッチ318を介してダイバーシティ受信機(DRx)320のミキサ350に結合され得る。送信信号346が電力増幅器314によって増幅されてきたので、低雑音増幅器(LNA)364は、送信信号346を増幅する必要がない。代わりに、フィードバックスイッチ318は、ダイバーシティ受信機(DRx)320内のミキサ366の前で送信信号346を減衰させるように設計され得る(すなわち、フィードバックスイッチ118は、減衰結合器221を含み得る)。
【0045】
[0052] 一構成では、ダイバーシティ受信機(DRx)320上の電圧制御発振器(VCO)368は、ダイバーシティ受信機局部発振器(LO)信号370を1次送信機312によって使用される周波数に同調させるように調整され得る。したがって、電圧制御発振器(VCO)368は、DRx_LOの周波数からTx_LOの周波数に同調し得る。電圧制御発振器(VCO)368は、ダイバーシティ受信機局部発振器(LO)信号370を、1次送信機312とダイバーシティ受信機(DRx)320の両方によって使用され得る周波数に同調させるように調整することもできる。電圧制御発振器(VCO)368は、1次送信機312にフィードバック信号324を与えた後、ダイバーシティ受信機局部発振器(LO)周波数に再び同調し得る。
【0046】
[0053] フィードバックスイッチ318は、それをオンにしていることがダウンリンクスループットに及ぼす影響が最小限である間だけ同調し得る。たとえば、フィードバックスイッチ318は、ダイバーシティ受信機(DRx)320がダイバーシティ受信信号360を受信していないときだけ、オンにされる(ダイバーシティ受信機(DRx)320のミキサ366に送信信号346を結合させる)可能性がある。別の例として、フィードバックスイッチ318は、ダイバーシティ受信機(DRx)320がアイドル状態であるときだけ、オンになる可能性がある。一構成では、フィードバックスイッチ318は、常にオンである可能性があり、ダイバーシティ受信機(DRx)320は、1次送信機312から送信信号346を同時に受信しながら、ダイバーシティ受信信号360を受信するように構成され得る。
【0047】
[0054]
図3のモデム210の構成要素はすべて、同じ集積回路上に配置され得る。一構成では、1次受信機(PRx)330、1次送信機312、およびダイバーシティ受信機(DRx)320は、1つまたは複数の送受信機チップ上に配置され得るが、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール316、パルス整形モジュール354、およびベースバンド(BB)送信信号356は、モデムチップ上に配置される。モデムチップ上のプロセッサからの制御信号は、送受信機チップ上の回路に与えられ得る。
【0048】
[0055]
図4は、送信信号246に適応型デジタルプリディストーション(DPD)を与えるための方法300の流れ図である。方法400は、ワイヤレスデバイス104によって実行され得る。ワイヤレスデバイス104は、ベースバンド(BB)送信信号256を生成し得る(402)。次いで、ワイヤレスデバイス104は、ベースバンド(BB)送信信号256にデジタルプリディストーション(DPD)を適用し得る(404)。デジタルプリディストーション(DPD)は、適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216を使用してベースバンド(BB)送信信号256に適用され得る。
【0049】
[0056] ワイヤレスデバイス104は、送信信号246を取得するために、電力増幅器214を使用してデジタルプリディストーションされた信号(digital pre-distorted signal)を増幅し得る(406)。次いで、ワイヤレスデバイス104は、フィードバック信号224を取得するために、送信信号26を共用受信機220を通して通過させ得る(408)。ワイヤレスデバイス104は、送信機212上の適応型デジタルプリディストーション(DPD)モジュール216にフィードバック信号224を与え得る(410)。次いで、ワイヤレスデバイス104は、フィードバック信号224に応じて、ベースバンド(BB)送信信号256に適用されたデジタルプリディストーション(DPD)を調整し得る(412)。したがって、ベースバンド(BB)送信信号256に適用されたデジタルプリディストーション(DPD)は、調整可能である。
【0050】
[0057]
図5は、ベースバンド(BB)送信信号256に適用されるデジタルプリディストーション(DPD)を調整するための方法500の流れ図である。方法500は、ワイヤレスデバイス104によって実行され得る。ワイヤレスデバイス104は、共用受信機220をスイッチアウトする(switching out)ことによるダウンリンクスループットへの影響が最小になる時間を判定し得る(502)。言い換えれば、ワイヤレスデバイス104は、フィードバックのために共用受信機220を使用する最適な時間を判定し得る。一構成では、共用受信機220をスイッチアウトすることによるダウンリンクスループットへの影響がゼロになる可能性がある。この時間は、時間スロット、時間ウィンドウ、開始時刻などであり得る。一構成では、共用受信機220は、ほぼ10秒ごとに送信信号246をサンプリングするために使用され得る。LTEの場合、フィードバックのために共用受信機220を使用することによって送信信号246をサンプリングするために、未使用のリソースブロック(RB)が使用され得る。UMTSの場合、9000サンプル×32ナノ秒(ns)は、(近似的に)288マイクロ秒(μs)ごとになる。1xの場合、9000サンプル×
【数1】
【0052】
[0058] ワイヤレスデバイス104は、決定された時間に、共用受信機220に送信信号246を与えるようにフィードバックスイッチ218を調整し得る(504)。一構成では、ワイヤレスデバイス104は、共用受信機220として使用されているダイバーシティ受信機(DRx)320内のミキサ366に送信信号246を与え得る。次いで、ワイヤレスデバイス104は、フィードバック信号224を取得するために、共用受信機220を使用し得る(506)。フィードバック信号224は、共用受信機220によって出力される受信機ベースバンド(BB)信号280であり得る。ワイヤレスデバイス104は、フィードバック信号224に応じて、ベースバンド(BB)送信信号256に適用されたデジタルプリディストーション(DPD)を調整し得る(508)。たとえば、ワイヤレスデバイス104は、フィードバック信号224に応じて、デジタルプリディストーション(DPD)の振幅を増大/減少させ、および/またはデジタルプリディストーション(DPD)の位相を調整することができる。次いで、ワイヤレスデバイス104は、共用受信機220に送信信号246を与えないようにフィードバックスイッチ218を調整し得る(510)。これは、共用受信機220が通常の受信機として動作する(すなわち、無線周波数(RF)受信信号137を受信する)ことを可能にする。
【0053】
[0059]
図6は、送信信号346に適応型デジタルプリディストーション(DPD)を与えるための別の方法600の流れ図である。方法600は、ワイヤレスデバイス104によって実行され得る。ワイヤレスデバイス104は、共用受信機220として使用されるダイバーシティ受信機(DRx)320内の電圧制御発振器(VCO)368の周波数を、送信周波数Tx_LOに同調させ得る(602)。送信周波数Tx_LOは、電力増幅器314を使用して信号を増幅する前の、1次送信機312内のミキサ350によって使用される周波数であり得る。一構成では、送信周波数Tx_LOは、1次送信機312とダイバーシティ受信機(DRx)320の両方によって使用される周波数であり得る。
【0054】
[0060] ワイヤレスデバイス104は、ダイバーシティ受信機(DRx)320に送信信号346を与えるようにフィードバックスイッチ318を調整し得る(604)。次いで、ワイヤレスデバイス104は、ベースバンド(BB)送信信号356に適用されたデジタルプリディストーション(DPD)を調整し得る(606)。ワイヤレスデバイス104は、ダイバーシティ受信機(DRx)320に送信信号346を与えるのを中止するようにフィードバックスイッチ318を調整し得る(608)。次いで、ワイヤレスデバイス104は、ダイバーシティ受信機(DRx)320内の電圧制御発振器(VCO)368の周波数を、ダイバーシティ受信周波数DRx_LOに再び同調させ得る(610)。
【0055】
[0061]
図7は、共用受信機220として使用されるべき1つまたは複数の受信機を選択するための方法700の流れ図である。方法700は、ワイヤレスデバイス104上のモデム110によって実行され得る。ワイヤレス通信デバイス104は、アクセス端末、移動局、ユーザ装置(UE)、ワイヤレス通信デバイス、フェムトセル、ピコセル、リピータ、リレーなどであり得る。モデム110は、共用受信機120として使用され得る、送信機112および1つまたは複数の受信機を含み得る。モデム110は、どの受信機が共用受信機120として使用され得るかを判定し得る(702)。次いで、モデム110は、共用受信機(複数可)120とするように、共用受信機として使用され得る複数の受信機のうちの1つまたは複数を選択し得る(704)。したがって、モデム110は、潜在的な共用受信機120の組から共用受信機120の部分集合を選択し得る(704)。選択された共用受信機120は、適応型デジタルプリディストーション(DPD)のために送信機112に最適なフィードバック信号124を与える、これらの共用受信機120であり得る。
【0056】
[0062] モデム110は、送信機112の出力を選択された共用受信機120に結合させるために受信機選択スイッチ123を調整し得る(706)。次いで、モデム110は、選択された共用受信機120に送信信号122を与え得る(708)。モデム110は、選択された共用受信機120から送信機112にフィードバック信号124も与え得る(710)。モデム110は、送信前に送信信号122に適用されるデジタルプリディストーション(DPD)を調整するためにフィードバック信号124を使用し得る(712)。
【0057】
[0063]
図8は、ワイヤレスデバイス804内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。ワイヤレス通信デバイス804は、アクセス端末、移動局、ユーザ装置(UE)、ワイヤレス通信デバイス、フェムトセル、ピコセル、リピータ、リレーなどであり得る。ワイヤレスデバイス804は、プロセッサ803を含む。プロセッサ803は、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ803は、中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることがある。
図8のワイヤレスデバイス804には単一のプロセッサ803のみが示されるが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえば、ARMとDSP)が使用され得る。
【0058】
[0064] ワイヤレスデバイス804は、メモリ805も含む。メモリ805は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ805は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM中のフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタなど、およびそれらの組合せとして実施され得る。
【0059】
[0065] データ807aおよび命令809aは、メモリ805内に格納され得る。命令809aは、本明細書で開示された方法を実装するために、プロセッサ803によって実行可能であり得る。命令809aを実行することは、メモリ805内に格納されるデータ807aの使用を伴い得る。プロセッサ803が命令809を実行するとき、命令809bの様々な部分がプロセッサ803上にロードされ得、データ807bの様々ないくつかがプロセッサ803上にロードされ得る。
【0060】
[0066] ワイヤレスデバイス804は、複数のアンテナ817a−nを介してワイヤレスデバイス804から信号を送信し、ワイヤレスデバイス804で信号を受信するのを可能にするために送信機812および1つまたは複数の共用受信機820も含み得る。送信機812は、1つまたは複数の共用受信機820からフィードバック信号824を受信し得る。送信機812は、受信機選択スイッチ823を使用して、どの受信機が共用受信機820として使用されるかを選択し得る。受信機選択スイッチ823は、送信機812によって生成された送信信号を、共用受信機820として選択されたこれらの受信機だけに与え得る。各共用受信機820は、フィードバックスイッチ818を含み得る。フィードバックスイッチ818は、共用受信機820が、アンテナ817からの信号を受信すること、フィードバック用に使用される送信機812からの信号を受信することの間で切り替わることを可能にし得る。受信機選択スイッチ823およびフィードバックスイッチ818は、個別のスイッチとなるか、または単一のスイッチに組み合わせられ得る。送信機812および共用受信機820は、トランシーバ815と総称されることがある。ワイヤレスデバイス804は、複数の送信機、追加のアンテナ、共用受信機820として使用されない追加の受信機、および/または複数のトランシーバも含み得る(図示せず)。
【0061】
[0067] ワイヤレスデバイス804は、デジタル信号プロセッサ(DSP)821を含み得る。ワイヤレスデバイス804は、通信インターフェース823も含み得る。通信インターフェース891は、ユーザがワイヤレスデバイス804と対話することを可能にし得る。
【0062】
[0068] ワイヤレスデバイス804の様々な構成要素は、パワーバス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含み得る1つまたは複数のバスによって互いに結合され得る。明確にするために、
図8では、様々なバスが、バスシステム819として示されている。
【0063】
[0069] 「判断(determining)」という用語は、多種多様なアクションを包含し、したがって、「判断」は、計算、算出、処理、導出、調査、探索(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認などを含むことができる。また、「判断」は、受信(たとえば、情報を受信すること)、アクセス(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「判断」は、解決、選択、選出、確立などを含むことができる。
【0064】
[0070] 「に基づいて」という句は、別段に明示されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という句は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を表す。
【0065】
[0071] 「プロセッサ」という用語は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態機械などを包含するものと広く解釈されたい。いくつかの状況下では、「プロセッサ」は、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを指すことがある。「プロセッサ」という用語は、処理デバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他のそのような構成を指すことがある。
【0066】
[0072] 「メモリ」という用語は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素を包含するものと広く解釈されたい。メモリという用語は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データストレージ、レジスタなど、様々なタイプのプロセッサ可読媒体を指すことがある。プロセッサがメモリから情報を読み取り、および/または情報をメモリに書き込むことができる場合、メモリはプロセッサと電子的に通信していると言われる。プロセッサに一体化されたメモリは、プロセッサと電子通信している。
【0067】
[0073] 「命令」および「コード」という用語は、任意のタイプの(1つまたは複数の)コンピュータ可読ステートメントを含むものと広く解釈されたい。たとえば、「命令」および「コード」という用語は、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを指すことがある。「命令」および「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多くのコンピュータ可読ステートメントを備え得る。
【0068】
[0074] 本明細書で説明した機能は、1つまたは複数の命令としてプロセッサ可読媒体またはコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を指す。限定ではなく、例として、そのような媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用されコンピュータもしくはプロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備え得る。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。コンピュータ可読媒体は有形で非一時的であり得ることに留意されたい。「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行、処理または計算され得るコードまたは命令(たとえば、「プログラム」)と組み合わせたコンピューティングデバイスまたはプロセッサを指す。本明細書で使用する「コード」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コードまたはデータを指すことがある。
【0069】
[0075] ソフトウェアまたは命令はまた、伝送媒体を介して送信され得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、送信媒体の定義に含まれる。
【0070】
[0076] 本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、本明細書で説明した方法の適切な動作のためにステップまたはアクションの特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲を逸脱することなく修正され得る。
【0071】
[0077] さらに、
図3、
図4、および
図5によって示されたものなど、本明細書で説明される方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、デバイスによってダウンロードされ、かつ/または他の方法で取得され得ることを理解されたい。たとえば、デバイスは、本明細書で説明される方法を実行するための手段の転送を容易にするために、サーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明する様々な方法は、記憶手段をデバイスに結合するかまたは与えるときにデバイスが様々な方法を獲得することができるように、記憶手段(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(disc)(CD)またはフロッピーディスク(disk)などの物理的記憶媒体など)によって与えられることができる。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の適切な技法を利用することができる。
【0072】
[0078] 特許請求の範囲は、上記に示した正確な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明するシステム、方法、および装置の構成、動作および詳細において、様々な改変、変更および変形が行われ得る。
なお、本願の出願当初の請求項と同一の記載を以下に付記する。
[C1] デジタルプリディストーションモジュールと、
電力増幅器と
を備える、送信機と、
前記デジタルプリディストーションモジュールのためにフィードバック信号を生成する1つまたは複数の選択された共用受信機と、
前記1つまたは複数の選択された共用受信機を、前記送信機の出力部に選択的に結合させるフィードバックスイッチと
を備える、モデム。
[C2] 前記フィードバックスイッチは、前記電力増幅器の出力部に結合される、C1に記載のモデム。
[C3] 前記フィードバックスイッチは、前記送信機の前記出力部を、前記1つまたは複数の選択された共用受信機内のミキサの入力部に選択的に結合させる、C1に記載のモデム。
[C4] 前記電力増幅器の出力部と前記フィードバックスイッチとの間の減衰結合器をさらに備える、C1に記載のモデム。
[C5] 前記フィードバック信号は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機によって出力される受信機ベースバンド信号である、C1に記載のモデム。
[C6] 前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記フィードバックスイッチが開のときに前記1つまたは複数の選択された共用受信機の受信周波数に同調し、前記フィードバックスイッチが閉のときに前記送信機の送信周波数に同調する電圧制御発振器を備える、C1に記載のモデム。
[C7] 前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機と前記送信機の両方によって使用される周波数に同調する電圧制御発振器を備える、C1に記載のモデム。
[C8] 前記フィードバックスイッチは、前記1つまたは複数の選択された共用受信機を遮断することによるダウンリンクスループットが最小になる時間の間に閉にされる、C1に記載のモデム。
[C9] 前記デジタルプリディストーションモジュールが、送信信号にデジタルプリディストーションを加える、C1に記載のモデム。
[C10] 前記デジタルプリディストーションは、前記フィードバックスイッチが閉になるとき、前記1つまたは複数の選択された共用受信機から受信したフィードバック信号に応じて調整される、C9に記載のモデム。
[C11] 受信機選択スイッチと、
複数の受信機と、ここにおいて、前記受信機選択スイッチが、前記1つまたは複数の選択された共用受信機として複数の受信機の部分集合を選択する、
をさらに備える、C9に記載のモデム。
[C12] 前記複数の受信機の前記部分集合は、前記送信機に最良のフィードバック信号を与える受信機を含み得る、C11に記載のモデム。
[C13] 前記モデムは、ワイヤレス通信デバイスの一部分である、C1に記載のモデム。
[C14] 前記モデムは、ピコセルの一部分である、C1に記載のモデム。
[C15] 前記モデムは、フェムトセルの一部分である、C1に記載のモデム。
[C16] 前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、ダイバーシティ受信機を備える、C1に記載のモデム。
[C17] 送信機においてデジタルプリディストーションを適用するための方法であって、
プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用することと、
送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して、前記プリディストーション信号を増幅することと、
フィードバック信号を取得するために、前記送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させることと、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションを、前記フィードバック信号に応じて調整することと
を備える、方法。
[C18] 前記デジタルプリディストーションは、適応型デジタルプリディストーションモジュールを使用して適用され、前記フィードバック信号は、前記適応型デジタルプリディストーションモジュールに与えられる、C17に記載の方法。
[C19] 前記フィードバック信号は、前記1つまたは複数の共用受信機上のベースバンドフィルタの出力である、C17に記載の方法。
[C20] 前記送信信号は、前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力である、C17に記載の方法。
[C21] 前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるようにフィードバックスイッチを調整することと、
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるのを中止するように前記フィードバックスイッチを調整することと
をさらに備える、C20に記載の方法。
[C22] 前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションは、前記フィードバックスイッチが閉のときに前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えているときだけ調整される、C21に記載の方法。
[C23] 前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整する前に、前記1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数を送信周波数に同調させることと、
前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整した後、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記電圧制御発振器の前記周波数をダイバーシティ受信周波数に同調させることと
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C24] 選択された共用受信機として受信機の部分集合から1つまたは複数の共用受信機を選択することと、
前記1つまたは複数の選択された共用受信機に前記送信信号を与えるように受信機選択スイッチを調整することと
をさらに備える、C17に記載の方法。
[C25] 前記方法はモデムによって実行される、C17に記載の方法。
[C26] 前記モデムは、
デジタルプリディストーションモジュールと、
電力増幅器と
を備える、送信機と、
前記デジタルプリディストーションモジュールのためにフィードバック信号を生成する1つまたは複数の選択された共用受信機と、
前記1つまたは複数の選択された共用受信機を、前記送信機の出力部に選択的に結合させるフィードバックスイッチと
を備える、C25に記載の方法。
[C27] 前記フィードバックスイッチは、前記電力増幅器の出力部に結合される、C26に記載の方法。
[C28] 前記フィードバックスイッチは、前記送信機の前記出力部を、前記1つまたは複数の選択された共用受信機内のミキサの入力部に選択的に結合させる、C26に記載の方法。
[C29] 前記モデムは、前記電力増幅器の出力部と前記フィードバックスイッチとの間の減衰結合器をさらに備える、C26に記載の方法。
[C30] 前記フィードバック信号は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機によって出力される受信機ベースバンド信号である、C26に記載の方法。
[C31] 前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記フィードバックスイッチが開のときに前記1つまたは複数の選択された共用受信機の受信周波数に同調し、前記フィードバックスイッチが閉のときに前記送信機の送信周波数に同調する電圧制御発振器を備える、C26に記載の方法。
[C32] 前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、前記1つまたは複数の選択された共用受信機と前記送信機の両方によって使用される周波数に同調する電圧制御発振器を備える、C26に記載の方法。
[C33] 前記フィードバックスイッチは、前記1つまたは複数の選択された共用受信機を遮断することによるダウンリンクスループットが最小になる時間の間に閉にされる、C26に記載の方法。
[C34] 前記デジタルプリディストーションモジュールが、送信信号にデジタルプリディストーションを加える、C26に記載の方法。
[C35] 前記デジタルプリディストーションは、前記フィードバックスイッチが閉になるとき、前記1つまたは複数の選択された共用受信機から受信したフィードバック信号に応じて調整される、C34に記載の方法。
[C36] 前記モデムは、
受信機選択スイッチと、
複数の受信機と、ここにおいて、前記受信機選択スイッチが、前記1つまたは複数の選択された共用受信機として複数の受信機の部分集合を選択する、
をさらに備える、C34に記載の方法。
[C37] 前記複数の受信機の前記部分集合は、前記送信機に最良のフィードバック信号を与える受信機を備える、C36に記載の方法。
[C38] 前記モデムは、ワイヤレス通信デバイスの一部分である、C26に記載の方法。
[C39] 前記モデムは、ピコセルの一部分である、C26に記載の方法。
[C40] 前記モデムは、フェムトセルの一部分である、C26に記載の方法。
[C41] 前記1つまたは複数の選択された共用受信機は、ダイバーシティ受信機を備える、C26に記載の方法。
[C42] プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用するための手段と、
送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して、前記プリディストーション信号を増幅するための手段と、
フィードバック信号を取得するために、前記送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させるための手段と、
前記ベースバンド送信信号に適用される前記デジタルプリディストーションを、前記フィードバック信号に応じて調整するための手段と
を備える、装置。
[C43] 前記送信信号は、前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力であり、
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるようにフィードバックスイッチを調整するための手段と、
前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるのを中止するように前記フィードバックスイッチを調整するための手段と
をさらに備える、C42に記載の装置。
[C44] 前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整する前に、前記1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数を送信周波数に同調させるための手段と、
前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整した後、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記電圧制御発振器の前記周波数をダイバーシティ受信周波数に同調させるための手段と
をさらに備える、C43に記載の装置。
[C45] デジタルプリディストーションを調整するためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を備え、前記命令は、
ワイヤレスデバイスに、プリディストーション信号を取得するためにベースバンド送信信号にデジタルプリディストーションを適用させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、送信信号を取得するために、電力増幅器を使用して前記プリディストーション信号を増幅させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、フィードバック信号を取得するために、前記送信信号を1つまたは複数の共用受信機を通して通過させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、前記フィードバック信号に応じて、前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整させるためのコードと
を備える、コンピュータプログラム製品。
[C46] 前記送信信号は、前記1つまたは複数の共用受信機内のミキサへの入力であり、前記命令は、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるようにフィードバックスイッチを調整させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記ミキサに前記送信信号を与えるのを中止するように前記フィードバックスイッチを調整させるためのコードと
をさらに備える、C45に記載のコンピュータプログラム製品。
[C47] 前記命令は、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の電圧制御発振器の周波数を、前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整する前に、送信周波数に同調させるためのコードと、
前記ワイヤレスデバイスに、前記1つまたは複数の共用受信機内の前記電圧制御発振器の前記周波数を、前記ベースバンド送信信号に適用された前記デジタルプリディストーションを調整した後、ダイバーシティ受信周波数に同調させるためのコードと
をさらに備える、C46に記載のコンピュータプログラム製品。