(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5912085
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年4月27日
(54)【発明の名称】クリーンコンベア感知システム
(51)【国際特許分類】
B65G 43/00 20060101AFI20160414BHJP
B65G 43/08 20060101ALI20160414BHJP
B65G 45/10 20060101ALI20160414BHJP
【FI】
B65G43/00 Z
B65G43/08 F
B65G45/10 Z
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-550543(P2012-550543)
(86)(22)【出願日】2011年1月25日
(65)【公表番号】特表2013-518012(P2013-518012A)
(43)【公表日】2013年5月20日
(86)【国際出願番号】IB2011050328
(87)【国際公開番号】WO2011092629
(87)【国際公開日】20110804
【審査請求日】2014年1月24日
(31)【優先権主張番号】12/696,439
(32)【優先日】2010年1月29日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ポール アール.クラウス
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ゼーマイヤー
【審査官】
筑波 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−143653(JP,A)
【文献】
特開平09−012128(JP,A)
【文献】
特開平09−002638(JP,A)
【文献】
特開2004−125485(JP,A)
【文献】
特開平11−132742(JP,A)
【文献】
特開2001−206521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 43/00 − 43/10
B65G 45/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラが、コンベアの2つのリンク同士の間の開口を感知することによって前記コンベアが特定の物理的位置にあると判断するステップと、
前記コンベアが前記特定の物理的位置にあるとの判断に基づいて、前記コントローラが前記コンベアから少なくとも1つの光学パラメータに関するデータを収集するステップであって、前記少なくとも1つの光学パラメータは、前記コンベアの部分の少なくとも1つの色組成、又は前記コンベアの部分のグレースケール強度を含む、収集するステップと、
前記収集したデータを前記少なくとも1つの光学パラメータに関する基準データと比較するステップと、
前記コントローラが、少なくとも2組のデータに関する基準値同士の間の差が閾値を満たす場合において前記コンベアが清掃を必要とすると判断するという比較に基づいて前記コンベアが清掃を必要とするか否かを判断するステップと、
前記コンベアが清掃を必要とするという判断に基づいて清掃システムを起動するステップまたは使用者に警告を発するステップのうちの少なくとも1つを含み、
前記清掃システムは、コンベアの一つ以上の部品に湿式または乾式潤滑を与える潤滑装置である、方法。
【請求項2】
さらに、前記コントローラが特定の時間量が経過したと判断するステップを含み、
前記コントローラがデータを収集するステップが、前記コントローラが前記特定の時間量が経過したという判断に基づいてデータを収集するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンベアが特定の数の開口を備え、
前記コンベアの2つのリンク同士の間の開口を感知することによって前記コンベアが前記特定の物理的位置にあると前記コントローラが判断するステップが、
前記コンベアの2つのリンク同士の間の開口を感知するステップと、
センサが前記特定の数の開口を感知したという判断に基づいて、前記コンベアが特定の物理的位置にあると前記コントローラが判断するステップとを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンベアの2つのリンク同士の間の開口を感知することによって前記コンベアが前記特定の物理的位置にあると判断するステップが、前記コンベアが特定の距離を回転したと判断するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、
データの収集に基づいてデータ収集カウンタを増加させるステップと、
前記データ収集カウンタが特定の閾値に達したと判断するステップと、
前記データ収集カウンタが前記特定の閾値に達したという判断に基づいて、少なくとも2組のデータに関する基準値に基づく平均値、最大値、最小値または範囲値のうちの少なくとも1つを判断するステップと、
を含み、
前記基準値に基づいて前記コントローラが清掃を必要とすると判断するステップが、前記平均値、最大値、最小値または範囲値のうちの少なくとも1つに基づいて、前記コントローラが清掃を必要とすると判断するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
コンベアから少なくとも1つの光学パラメータに関する光学データを、前記コンベアが特定の物理的位置にあるとの判断に基づいて収集する検出器であって、前記少なくとも1つの光学パラメータは、前記コンベアの部分の少なくとも1つの色組成、又は前記コンベアの部分のグレースケール強度を含む、検出器と、
前記少なくとも1つの光学パラメータに関する基準データを記憶するメモリと、
前記コンベアの2つのリンク同士の間の開口を感知することによって前記コンベアが前記特定の物理的位置にあるときをコントローラが判断し、前記コントローラが前記光学データを前記基準データと比較し、かつ前記コントローラが、少なくとも2組のデータに関する基準値同士の間の差が閾値を満たす場合において前記コンベアが清掃を必要とすると判断するという比較に基づいて前記コンベアが清掃を必要とするか否かを判断するコントローラと、
コンベアの一つ以上の部品に湿式または乾式潤滑を与える潤滑装置である清掃システムと、を備える、
システム。
【請求項7】
さらに、前記コンベアの物理的位置に関するセンサデータを収集するセンサを備え、
前記コントローラは、前記センサデータに基づいて、前記コンベアが前記特定の物理的位置にあるときを判断する、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサが、誘電性センサ、容量性センサ、光学センサまたは計時センサのうちの少なくとも1つを備える、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記検出器がRGBセンサまたはグレースケールセンサのうちの1つを備える、
請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
コンベアから少なくとも1つの光学パラメータに関する光学データを、前記コンベアが特定の物理的位置にあるとの判断に基づいて収集するように構成された検出器と、
前記少なくとも1つの光学パラメータに関する基準データを記憶するメモリと、
前記コンベアの物理的位置に関するデータを収集するように構成されたセンサと、
コントローラが、前記センサによって収集されたデータに基づいて前記コンベアが前記特定の物理的位置にあると判断し、前記コンベアが前記特定の物理的位置にあるとの判断に基づいて前記光学データを収集する検出器を前記コントローラが制御し、前記コントローラが、前記収集した光学データを前記基準データと比較し、かつその比較に基づいて前記コンベアが清掃を必要とするか否かを判断するコントローラと、
コンベアの一つ以上の部品に湿式または乾式潤滑を与える潤滑装置である清掃システムと、を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベアシステムの保守に関する。
【背景技術】
【0002】
コンベアシステムは、物品を効率よくかつ効果的に1つの場所から別の場所へ移動するために多くの産業において幅広く使用される。コンベアシステムの適切な機能を維持するには定期的保守が必要である。例えば、複数のチェーンリンクを備える金属コンベアを含むチェーンコンベアシステムの場合、コンベアシステムの各種部品同士の間の摩擦、例えばチェーンリンク同士の間の摩擦の量を減少させるために、適切な潤滑及び清掃が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンベア上の汚れは、コンベアとこれが運搬する積荷との間の擦過及びほこりなどの外的要因によって発生する。コンベアが常に清掃されていなければ、コンベアシステムの部品同士の間の摩擦量が増大して、コンベアシステムの効率を低下させるかまたは保守の問題を引き起こす。さらに、汚れは、コンベアによって運搬される積荷に移るおそれがある。
【0004】
概して、コンベアの清掃スケジュールは、時間を基準としたスケジュールで決められる。例えば、コンベアは、毎週、2週間毎または月に1回清掃される。または、コンベアは、オペレータが主観的に判定するときに清掃できる。清掃の頻度は、コンベアによって運搬される積荷、コンベアの速度、コンベアが運転中の時間量またはコンベアが設置される環境など1つまたはそれ以上の要因によって決めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの例において、本開示は、コンベアから少なくとも1つの光学パラメータに関するデータを収集するステップと、前記データを前記少なくとも1つの光学パラメータに関する基準データと比較するステップと、比較に基づいてコンベアが清掃を必要とするか否かを判断するステップとを含む方法に関する。
【0006】
別の例において、本開示は、コンベアから少なくとも1つの光学パラメータに関する光学データを収集する検出器と、基準データを記憶するメモリと、光学データを基準データと比較して、比較に基づいてコンベアが清掃を必要とするか否かを判断するコントローラとを備えるシステムに関する。
【0007】
本発明の1つまたはそれ以上の実施形態の詳細は、添付図面及び下の説明に示される。本発明のその他の特徴、目的及び利点は、説明、図面及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】コンベアが清掃を必要とする時期を判断するコンベア保守システムのブロック図である。
【
図2】コンベアシステムと、コンベアが清掃を必要とする時期を判断する保守システムを示す概略図である。
【
図3】コンベアが清掃を必要とする時期を判断する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
概して、開示は、コンベア上の汚れの量に基づいてコンベアが清掃を必要とする時期を判断する、コンベアシステム用の保守システム及び方法に関する。保守システムは、コンベアが特定の閾値を超えて汚れる時期を判断することによってコンベアが清掃を必要とする時期を判断する。いくつかの例において、保守システムは、コンベアの位置を感知するセンサと、コンベアの位置に基づいてデータを収集する検出器とを含む。データとしては、コンベア上の汚れの量に対応する光学パラメータに関するデータが考えられる。他の例において、センサは、時間経過に関するデータを感知し、検出器は、特定の時間量が経過したときデータを収集する。保守システムは、また、データを分析して、コンベアが清掃を必要とするか否かを判断するコントローラを含む。
【0010】
図1は、コンベアが清掃を必要とする時期を判断する保守システム8の例を示すブロック図である。保守システム8は、センサ10と、コントローラ12と、検出器14と、清掃システム22と、ユーザーインターフェイス24とを備える。コントローラ12はメモリ16を含み、メモリは、参照データモジュール18と検出データモジュール20とを含む。
【0011】
いくつかの例において、センサ10は、コンベアの位置に関するデータを収集する。例えば、センサ10は、電磁場または静電場を発して、場におけるコンベアシステムの特定の部品のセンサ10に対する近接度の変化を感知する、誘電性または容量性センサを備えることができる。別の例において、センサ10は、コンベアの移動または回転を表すことができるコンベア表面の反射率の変化を検出する光センサ例えば光学遮断器(opto-interrupter)を備えることができる。その代わりにまたはそれに加えて、センサ10は、時間の経過に関するデータを収集できる。例えば、センサ10は、時計またはタイマーなど計時装置を備えることができる。
【0012】
コントローラ12は、センサ10からデータを受信し、データを分析し、分析に基づいて光学データを収集するよう検出器14に命令する。コントローラ12は、センサ10からデータを受信して、コンベア上の汚れの量及び(または)組成に関する光学データを収集することが望ましい位置まで回転したまたは望ましい距離を回転したと判断できる。例えば、コントローラ12は、検出器に対して特定の位置までコンベアが回転したという判断に基づいて、光学データを収集するよう検出器14に命令できる。別の例において、コントローラ12は、設定された時間量が経過したことを示すデータをセンサ10から受信し、設定された時間量が経過したときデータを収集するよう検出器14に命令できる。
【0013】
検出器14は、いくつかの例において、コンベアの特定の部分に関する赤、緑、青の相対的量に関する光学データを収集する赤/緑/青(RGB)検出器である。このデータは、コンベア上の汚れの量及び(または)組成を表すことができる。他の例において、検出器14を、最小(例えば黒)と最大(例えば、白)との間の所定の範囲内で表されるコンベアの特定の部分の光強度に関する光学データを収集するグレースケールセンサとすることができる。例えば、グレースケールは、4ビットグレースケールの場合0=黒から256=白までの範囲である。グレースケールの示度は、コンベア上の汚れの量及び(または)組成を表すことができる。他の例において、検出器14は、コンベアの特定の部分の画像の形式で光学データを捕捉するカメラである。
【0014】
どの特定のタイプの検出器14を採用するかに関係なく、コントローラ12は、検出器14から光学データを受信して、光学データの分析に基づいてコンベアが清掃を必要とするか否かを判断する。コントローラ12は、検出器14から受信した光学データを基準データ18と比較できる。基準データ18は、例えば、コンベアが「きれい」だった時点で取得した光学データを含むことができる。より明確には、コントローラ12は、光学データから光学パラメータに関する基準値(metric)を生成して、これを基準データ18から得られる対応する基準値と比較できる。基準値同士の間の差が閾値を満たす場合、コントローラ12は、コンベアが清掃を必要とすると判断できる。
【0015】
いくつかの例において、コントローラ12は、光学データの中の異常を排除するためにコンベアの複数の部分から収集された光学データから平均値を判断し、平均値を用いて、コンベアが清掃を必要とするか否かを判断できる。例えば、コントローラ12は、選択された周期で及び(または)設定された時間量の間に、コンベア上の汚れの量を表す複数の光学データサンプルを捕捉するよう検出器14に命令できる。コントローラ12は、検出データ20として複数の光学データサンプルを記憶できる。特定の数のサンプルが収集され、かつ(または)設定された時間量が経過したら、コントローラ12は検出データ20にアクセスして、各サンプルから光学データについて1つまたはそれ以上の基準値を生成できる。コントローラ12は、特定の数のサンプルから基準値の平均値を判断し、平均値を基準データ18と比較することによって平均値に基づきコンベアが清掃を必要とするか否かを判断できる。別の例において、コントローラ12は、光学データサンプルの最大値、最小値、平均値及び(または)値の範囲を判断して、これらの値を様々に使用して、コンベア上の汚れの量を数量化できる。本明細書においては光学的検出を用いたコンベア上の汚れの量を数量化する特定の例を説明するが、本発明はこの点に関して限定されず、光学データサンプルを収集し数量化するための多数のやり方が技術上知られていることが、当業者には容易に分かるだろう。
【0016】
コンベアが清掃を必要とするとコントローラ12が判断した場合、コントローラ12は、清掃システム22を起動して、自動的に清掃サイクルを開始できる。清掃システム22は、潤滑装置またはコンベアを効果的に清掃できるその他の装置を備えることができる。清掃システム22は完全にまたは部分的に自動的にすることができる。
【0017】
その代わりにまたはそれに加えて、コントローラ12は、電子通信を発して、コンベアが清掃を必要とすることを使用者に警告できる(または、清掃サイクルが自動的に開始されたことを使用者に警告できる)。例えば、コントローラ12は、ユーザーインターフェイス24に局部的な視覚的または聴覚的警告を発するか、またはeメール、音声メール、テキストメッセージ、呼び出しなどを介してネットワークコンピュータ、携帯電話、携帯情報端末、ポケットベルまたはその他の通信装置などの遠隔配置の外部装置へ送られる電子通信を発することができる。
【0018】
図2は、コンベアシステム26の例及び保守システム8の例(
図1)を示す概略図である。この例において、コンベアシステム26は、コンベア28と、駆動軸30とを含む。駆動軸30は、コンベア28内部に配置され、コンベア28を回転させる。しかし、他の形式のコンベアシステムを使用できること、及び本発明はこの点に関して限定されないことが分かるはずである。
【0019】
いくつかの例において、センサ10は、検出器14がコンベア上の汚れの量を表す光学データを捕捉するのに適切な位置にコンベアがあるか否かを表すデータを捕捉する。この場合、センサ10は、コンベアシステム26に対して、現在のコンベア位置に関するデータを検出できるような位置に定められる。コントローラ12は、コンベア自体に関して捕捉されたセンサデータから現在のコンベア位置を判断できる。または、コントローラ12は、駆動軸30などコンベアシステムの1つまたはそれ以上の部分に関して捕捉されたセンサデータから現在のコンベア位置を推測できる。センサ10からのデータが、コンベアが適切な位置にあることを示す場合、コントローラ12は、コンベア上の汚れの量を表す光学データを捕捉するよう、検出器14に命令できる。
【0020】
センサ10がコンベア位置を表すデータを捕捉する例において、センサ10として、誘電性センサ、容量性センサ、光学遮断器などの光センサ(コンベア28によって光線が遮断または検出されたとき検出する)、マーカーまたはコンベア28の物理的特性を検出する光センサ、コンベア28のある部分またはコンベア28に配置されたまたは接続されたマーカーとの物理的接触によって誘発される物理的センサ、またはコンベアの位置を検出できる他のセンサが考えられる。
【0021】
センサ10が誘電性、容量性または磁気センサである場合、駆動軸30の特定の部分に、センサ10によって生成される電磁場または静電場を変化させる物体32を備えることができる。これによって、センサ10は、物体32を備える駆動軸30の特定の部分がセンサ10に近接した位置まで回転したとき場の変化を感知できる。場の変化は、コンベア28が特定の量を回転したことを表すことができ、コントローラ12は、コンベア28が特定の量を回転したときに、コンベア上の汚れの量を表す光学データを収集するよう検出器14に命令できる。いくつかの例において、駆動軸30の複数の部分が物体32を備えることができ、コントローラ12は、駆動軸30の1回転に複数回、光学データを収集するよう検出器14に命令できる。
【0022】
他の例において、コンベア位置を感知するのではなくまたはそれに加えて、センサ10は、時計またはタイマーなど計時装置である。
【0023】
コントローラ12は、センサ10によって収集されたデータを受信し、これを分析して、検出器14がコンベア上の汚れの量を表す光学データ収集するのに適切な位置にコンベアがあるか否かを判断する。例えば、コントローラ12は、物体32がセンサ10に近接する位置まで回転したことを示すデータをセンサ10から受信できる。他の例において、コントローラ12は、コンベアが適切な位置にあることを示すデータをセンサ10から受信できる。コントローラ12は、その後、コンベア28の特定の部分、例えばリンク同士の間の開口が検出器14に近接する位置まで回転したことにより、コンベア28から光学データを収集するよう検出器14に命令できる。他の例において、コレクタ12は、特定の時間量を経過したことにより、コンベア28から光学データを収集するよう検出器14に命令できる。
【0024】
図2に示すように、検出器14はセンサ10の下方に配置される。ただし、他の例において、検出器14は、センサ10の上方、センサ10とは反対のコンベアシステム26の側、または検出器14がコンベア28から光学データを収集できるようにする任意の位置に配置できる。他の例において、検出器14及びセンサ10を同一のハウジング内に収容できる。
【0025】
図1に関連して論じたように、いくつかの例において、検出器14は、RGB検出器を備えることができる。RGB検出器は、赤、緑及び青フィルタに結合されたフォトダイオードすなわち光を電流または電圧に変換する回路要素を備える。赤、緑及び青フィルタは、フォトダイオードが、特定のデータサンプル内例えばコンベア28の特定の部分内における赤、緑及び青の量及び分布に基づいてデータを生成できるようにする。コンベア28の特定の部分における赤、緑及び青の量及び分布は、コンベア28上の汚れの量を表すことができる。例えば、コンベア28の特定の部分内における赤、緑及び(または)青の量の増大は、コンベア28上の汚れの量の増大を表すことができる。特定の閾値を上回る増大は、コンベア28が清掃を必要とすることを表すことができる。
【0026】
RGB検出器14は、コンベア28の特定の部分例えばコンベア28の2つのリンクの間から、コンベアの特定の部分の赤、緑及び青色の組成に関する光学データを収集し、光学データをコントローラ12と互換性のある形式(例えば、コントローラ12が電気入力を要求する場合には電流または電圧)に変換する。コントローラ12は、光学データを受信し、比較のために基準データ18にアクセスできる。基準データ18は、コンベア28がきれいであると(主観的にまたは客観的に)判断されたときにRGB検出器14によって収集されたデータを含むことができる。コントローラ12は、収集データと基準データ18との比較に基づく基準値(例えば、基準データ18と比較した場合のコンベア28の特定の部分において検出された赤、緑及び(または)青の量の増大率)を判断できる。基準値が特定の閾値例えば赤、緑及び(または)青の量の50パーセントの増大を超えると、コントローラ12は、コンベア28が清掃を必要とすると判断できる。
【0027】
他の例において、コントローラ12は、複数のデータ収集イベントに関してRGB検出器14からデータセットを受信し、データセットを検出データ20の中に記憶する。複数のデータセットの各々を記憶した後、コントローラ12は、データ収集カウンタを増加できる。データ収集カウンタが特定の閾値、例えば4データ収集事象(または他の設定された回数)に達したとき、コントローラ12は、検出データ20のデータにアクセスし、各データセットについて基準値を判断できる。コントローラ12は、その後、基準値の平均値を判断し、平均値を、基準データ18の中に記憶されたデータと比較して、基準値が特定の閾値を上回ってコンベア28が清掃を必要とするか否かを判断できる。コントローラ12は、それに加えてまたはその代わりに、技術上既知の他の方法で、光学データを分析して、コンベアが清掃を必要とするか否かを判断できる。
【0028】
他の例において、検出器14は、特定サンプル内例えばコンベア28の特定の部分内の光強度の分布に基づくデータを収集するグレースケール検出器(例えば、フォトダイオードまたはその他の光学的検出器)を備えることができる。RBG検出器14と同様、グレースケール検出器14は、コンベア28の上の汚れの量を表すデータを生成できる。コントローラ12は、基準データ18の中に含まれるグレースケールデータをグレースケール検出器14から受信したデータと比較することによって、コンベア28が清掃を必要とするか否かを判断できる。
【0029】
他の例において、検出器14は、コンベア28の特定の部分の画像を撮るカメラなど画像捕捉装置を備えることができる。コントローラ12は、検出器14から画像を受信し、画像を基準データ18に記憶された基準画像と比較できる。例えば、コントローラ12は、各ピクセルの色組成及び(または)強度を表す画像の各ピクセルの基準値を判断できる。コントローラ12は、基準画像の各ピルセルの対応する基準値を判断し、画像の各ピクセルからの基準値を基準画像の各ピクセルの基準値と比較して、コンベア28の特定の部分が色または強度の増大を示すか否かを判断できる。色または強度の増大は、コンベア28上の汚れの量の増大を表すことができる。コントローラ12は、画像と基準画像との比較に基づいてコンベア28が清掃を必要とするか否かを判断できる。
【0030】
コンベア28が清掃を必要とするとコントローラ12が判断する場合、コントローラ12は、使用者例えばオペレータ、工場長、保守職員に警告を発することができる。使用者は、警告に反応して、コンベア28の清掃を開始できる。その代わりにまたはそれに加えて、コントローラ12は、コンベア28が清掃を必要とするとコントローラ12が判断する場合、清掃システム22を自動的に起動できる。清掃システム22は、いくつかの例において、コンベアシステム26の1つまたはそれ以上の部品に湿式または乾式潤滑を与えて、部品間の摩擦を軽減し、コンベア上の汚れの量を減少しかつ(または)コンベアシステム26の効率を上げる潤滑装置である。
【0031】
図3は、コンベア28(
図2)が清掃を必要とする時期をコントローラ12が判断するプロセスの例を示す流れ図である。コントローラ12は、センサ10によって収集されたデータを受信する(34)。例えば、コントローラ12は、コンベア28の現在位置に関するデータを受信できる。このデータから、コントローラ12は、コンベアがコンベア上の汚れの量を表す光学データを捕捉するのに適切な位置にあるか否かを判断できる。コントローラ12は、その代わりにまたはそれに加えて、設定された時間量を経過したことを示すデータをセンサ10から受信できる。コントローラ12は、センサ10から受信したデータに基づいて光学データを収集するよう検出器14に命令するべきか否かを判断する(36)。コントローラ12が、光学データを捕捉するのに適切な時点であると判断する場合、コントローラ12は、コンベア28から光学データを収集するよう検出器14に命令する(38)。検出器14はこの時点で光学データを収集すべきでないとコントローラ12が判断する場合、コントローラ12は、引き続き、センサ10を監視し、センサ10からのデータを受信する(34)。
【0032】
コントローラ12は、検出器14によって収集された光学データを受信する(40)。コントローラ12は、光学データを基準データ18と比較できる(42)。基準データは、コンベア28がきれいであると判断されたときに収集されたデータを含むことができる。コントローラ12は、検出器14によって収集された光学データと基準データ18との比較に基づいて基準値を判断する(44)。コントローラ12は、基準値を特定の閾値と比較して、基準値が特定の閾値を上回るか否かを判断する(46)。基準値が特定の閾値を上回らないとコントローラ12が判断した場合、コントローラ12は、コンベアが清掃の必要がないと判断し、引き続き、センサ10を監視して、センサからデータを受信する(34)。コンベアが清掃を必要とするとコントローラ12が判断した場合、コントローラ12は、清掃システムを起動してコンベア28を清掃すること、及び(または)コンベア28が清掃を必要とすることを表す警告を使用者に発することができる(50)。
【0033】
他の例において、コントローラ12は、検出器14によって収集された光学データを受信し、検出データモジュール20にデータを記憶して、検出データモジュール20の光学データの記憶に基づいてデータ収集カウンタを増加させる。コントローラ12は、データ収集カウンタを監視して、データ収集カウンタが特定の閾値を上回ったか否かを判断する。例えば、充分なデータセットが記憶されたかまたは充分なデータが収集されたか否かを判断する。データ収集カウンタが閾値を上回ったとコントローラ12が判断した場合、コントローラ12は、記憶されたデータセットの各々について光学パラメータの基準値を判断し、基準値の平均値を判断し、平均値を基準データ18と比較して、平均値と基準データ18との間の差が特定の閾値、例えば60%の強度の増大を上回るか否かを判断して、コンベア20が清掃を必要とするか否かを判断できる。
【0034】
いくつかの例において、使用者または整備技師が閾値設定及び(または)「きれいな」基準設定を調節して、保守システム8を様々なコンベアの応用及び環境に適合できる。
【0035】
図4Aは、コンベア28がコンベアシステム(
図2)の一部品として回転するとき駆動軸30に直接当接するコンベア28の内面の一部を示す概略図である。
図4Aは、コンベア28の3つのリンク52の内面を示し、各々、内側エリア54と外側エリア56とを備える。内側エリア54及び(または)外側エリア56の表面の汚れの量は、コンベア28の内面のほとんどまたは全ての部分における汚れの量を表すことができる。従って、いくつかの例において、検出器14は、コンベア28が清掃を必要とするか否かを判断するために、内側エリア54及び(または)外側エリア56から光学データを収集するように配置される。
【0036】
いくつかの例において、検出器14は、コンベア28の内面に近接して配置され、内側エリア及び(または)外側エリア56から光学データを収集できる。検出器14がコンベア28の内面に近接して配置される例において、検出器14によって収集されたデータが検出器14の表面に蓄積するほこりまたはゴミの影響を受けないようにするために、検出器14は、清掃器具または装置を備えることができる。その代わりにまたはそれに加えて、使用者が、定期的に検出器14を清掃できる。
【0037】
図4Bは、コンベアシステム26によって輸送される積荷に直接当接しかつ駆動軸30には直接当接しない、コンベア28の外面の一部を示す概略図である。
図4Bはコンベア28のリンク52の外面を示す。リンク52同士の間の開口58は、リンク52が駆動軸30の周りを回転しているときに現れる。
【0038】
いくつかの例において、センサ10は開口58を感知でき、コントローラ12は、開口58の感知に基づいて、コンベア28が特定の位置まで回転したことまたは特定の距離を回転したと、例えば丸1回転したと判断できる。例えば、コンベア28が特定の数の開口、例えば100個の開口を備える場合、コントローラ12は、センサ10が特定の数の開口(この例においては100個の開口)を感知したという判断に基づいて、コンベア28が丸1回転したと判断できる。
【0039】
いくつかの例において、センサ10は、
図2に関連して論じたように、誘電性または容量性センサを備えることができる。他の例において、センサ10は、例えば、オプトインタラクタなど、コンベア28のある部分の反射率を感知する光センサを備えることができる。コントローラ12は、コンベア28のその部分の反射率の変化がコンベア28の移動または回転を表すと判断できる。例えば、開口58はリンク52の外面と異なる反射率を持つことができるので、センサ10は、コンベア28の外面の外縁、例えば外縁60の反射率を感知するように配置できる。コントローラ12は、外縁がセンサ10を通過して回転するときコンベア28の外面の外縁の反射率の変化に基づいて開口58が特定の回数センサ10を通過して回転したと判断できる。従って、コントローラ12は、コンベア28が特定の位置まで回転したまたは特定の距離を回転したと判断できる。その代わりにまたはそれに加えて、センサ10は、駆動軸30のある部分の反射率を感知して、コンベア28が特定の位置まで回転したかまたは特定の距離を回転したか否かを判断できる。
【0040】
その代わりにまたはそれに加えて、作動時に回転または移動するコンベアシステム26の一部、例えば駆動軸30またはリンク52の一部に反射性物質またはその他の可視マーカーを適用できる。センサ10は、反射性物質またはその他の可視マーカーの存在を感知するように配置できる。コントローラ12は、反射物質またはその他の可視マーカーの感知に基づいて、コンベア28が特定の位置まで回転したまたは特定の距離を回転したと判断できる。
【0041】
または、センサ10は、リンク52の間の開口58の存在を検出でき、この検出は、コンベア上の汚れの量を表す光学データの捕捉を誘発できる。
図4A及び4Bに示すリンク装置などいくつかのコンベアシステムにおいて、汚れは、開口においてリンクの縁に集まる傾向がある。開口58は、コンベア28の外面または内面よりも早く汚れを蓄積する可能性があるので、開口58に関して捕捉された光学データは、コンベア28が清掃を必要とする時期をより正確に表すことができる。従って、いくつかの例において、コンベア上の汚れの量を表す光学データは、コンベアが駆動軸の周りを回転するとき、リンク同士の間の開口が比較的大きく露出されるときに関して捕捉できる。コントローラ12は、開口58から検出器14が収集した光学データを、開口58がきれいであると判断されたとき、収集され記憶された基準データ18と比較できる。その代わりにまたはそれに加えて、検出器14は、光学データを基準データ18と比較する代わりに、開口58から収集された光学データをコンベア28の外面または内面から収集された光学データと比較して、コンベア28が清掃を必要とするか否かを判断できる。
【0042】
その代わりにまたはそれに加えて、コンベアの位置を感知する代わりに、センサ10は、時計またはタイマーなど計時装置を備えることができる。コントローラ12は、時間経過に関するデータをセンサ10から受信できる。コントローラ12はその後、特定の時間量、例えば1分が経過したことを判断でき、それにより検出器14がコンベア28から光学データを収集できると判断できる。
【0043】
本発明の様々な例について説明した。これらの例及び他の例は、以下の特許請求の範囲に属する。