(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
エチルヘキサン酸またはイソオクタン酸のコルベ電解によって得られた14個の炭素原子を有する炭化水素の、化粧品および/または医薬品組成物における易拡がり性油成分またはシリコーン代替物としての使用。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明では、化粧品用途に適するために、炭化水素は少なくとも10個の炭素原子の鎖長を有さなければならない。従って、直鎖C
3脂肪酸(プロピオン酸)を分枝脂肪酸と反応させる場合、得られる炭化水素が合計で少なくとも10個の炭素原子を含むように、該分枝脂肪酸は少なくとも9個の炭素原子を含まなければならない。逆に、分枝C
4脂肪酸を使用する場合、直鎖脂肪酸は少なくとも8個の炭素原子を含まなければならない。本発明の目的のため、化粧品または医薬品組成物は、コルベ電解によって得られた単一炭化水素と、異なった分枝C
6〜C
26脂肪酸のコルベ電解または直鎖C
3〜C
26脂肪酸と分枝C
4〜C
26脂肪酸のコルベ電解によって生じた生成混合物の両方を含むことができる。個々の場合に有利な解決法は、特に対象とする用途に依存するであろう。
【0011】
コルベ電解の利点は、基の異性化が生じないことである。金属カチオンは直流の影響下で陰極に移動する。一方、負に帯電したカルボキシレートは、陽極酸化によって脱カルボキシル化が開始する陽極に移動する。次いで、生じたアルキル基は二量化を起こす。二量化によって得られた生成物は対称であり、正確に再現される構造を有する、即ち脂肪酸の構造特性を維持している。従って、コルベ電解によって得られたエモリエントは、他の調製法(例えばオリゴマー化)によって製造できない置換パターンを示す。これにより、コルベ電解によって得られたアルカンは、既に知られている分枝アルカンエモリエントと区別される。従って、例えば2-エチルヘキサンのコルベ電解は特に、対称構造を有するジエチルデカンを生じる(J. E. Barry, M. Finkelstein, E. A. Mayeda, S. D. Ross, J. of American Chem. Soc. 1976, 98, 8098-8101)。
【化1】
【0012】
出発物質として単一脂肪酸または脂肪酸混合物のいずれを使用するかによって、予想される生成物の数を正確に調整できる。カルボン酸混合物を電解する場合、対称および非対称の基の組合せを有する可能な全ての生成物が得られる。縮合反応および重合によって調製された炭化水素混合物とは対照的に、コルベ電解によって調製した場合、生成混合物の組成は、より容易に制御でき、正確に規定でき、はるかに単純である。このように、最適化された拡散カスケードを有する炭化水素および炭化水素混合物を生成するように、分枝箇所を意図的に挿入することもでき、該炭化水素を化粧品に使用することにより官能的利点が生じる。本発明では、ピバル酸とイソステアリン酸のモル比1:1での混合物をコルベ電解に付すことができ、その反応生成物を化粧品に配合できる。本発明では、得られた炭化水素が化粧品用途に良好な特性を示すように、コルベ電解にC
6〜C
22脂肪酸を使用することが好ましい。
【0013】
本発明において特に好ましい組成物は、コルベ電解によって調製された炭化水素が最大22個の炭素原子を有することを特徴とする組成物である。最大22個の炭素原子を有する炭化水素は、最終組成物における良好な揮発性および官能的利点によって特徴付けられ、シリコーン代替物として特に適当である。
【0014】
本発明の更に好ましい態様では、組成物は、エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソステアリン酸、モノマー脂肪酸、ネオデカン酸、またはこれら脂肪酸の所望の混合物、或いはこれら脂肪酸とピバル酸またはシクロヘキサンカルボン酸との混合物の電解によって調製された、少なくとも1種の炭化水素を含む。
【0015】
モノマー脂肪酸は、当業者によく知られている、分枝不飽和脂肪酸の混合物に対する用語である。本発明では、加えて、Exxon Mobil社製の異性体混合物である、Cekanoic C8(イソオクタン酸)、Cekanoic C9(イソノナン酸:3,5,5-トリメチルヘキサン酸および2,5,5-トリメチルヘキサン酸)、およびCekanoic C10(イソデカン酸)を使用することが適している。
【0016】
更なる好ましい態様では、組成物は、コルベ電解によって生成された少なくとも1種の飽和炭化水素を含む。酸化されにくいので、飽和炭化水素の使用が好ましい。
【0017】
本発明の組成物は、好ましくは、コルベ電解によって調製された炭化水素を、組成物全体に基づいて0.1〜50重量%の量で含む。
【0018】
α位での分枝を示さない分枝脂肪酸を使用することが有利であり得る。α位での分枝は、時に、コルベ電解の際の収率を低下させることがある。
【0019】
本発明はまた、(a)少なくとも1種の分枝C
6〜C
26脂肪酸または(b)少なくとも1種の直鎖C
3〜C
26脂肪酸および少なくとも1種の分枝C
4〜C
26脂肪酸の混合物のコルベ電解によって調製された少なくとも10個の炭素原子を有する炭化水素の、化粧品組成物における易拡がり性油成分またはシリコーン代替物としての使用を提供する。
【0020】
本発明は更に、任意に更なる油溶性成分を含んでもよい油相として、(a)少なくとも1種の分枝C
6〜C
26脂肪酸または(b)少なくとも1種の直鎖C
3〜C
26脂肪酸および少なくとも1種の分枝C
4〜C
26脂肪酸の混合物のコルベ電解によって得られた少なくとも10個の炭素原子を有する炭化水素を、任意に更なる水溶性成分を含んでもよい水相、および任意に更なる助剤および添加剤と一緒に処理してエマルションを得る、化粧品および/または医薬品組成物の製造方法を提供する。好ましくは、未希釈脂肪酸または溶媒中の脂肪酸を用いてコルベ電解を行い、脂肪酸の1〜25mol%を塩基で中和し、電解を100〜1,000mA/cm
2の電流密度および0〜70℃の温度で行う。
【0021】
コルベ電解(一般的な方法)
純粋なまたは溶媒に溶解した(好ましくはメタノール、特に好ましくはメタノールと水の混合溶媒に1〜5重量%、好ましくは2.5〜3重量%で)脂肪酸を用いる。酸の一部(1〜25mol%、好ましくは5〜15mol%)を塩基(好ましい塩基はナトリウムメタノラートである。)で中和する。白金、白金/ニオブ、或いは黒鉛またはガラス状炭素からなる電極上で電解を行う。電流密度は100〜1,000mA/cm
2、好ましくは150〜700mA/cm
2、特に好ましくは200〜600mA/cm
2である。電解は、0〜70℃、好ましくは35〜50℃で行う。
【0022】
得られた炭化水素は極性反応溶液(カルボン酸のメタノール溶液)と混和しないので、生成物が第二の相として析出する。この相は分離することができ、所望の炭化水素(エモリエント)を高純度で含む。
【0023】
コルベ電解によって調製された炭化水素は、比較の炭化水素より良好な拡がり性を示す(
図1参照)。この目的のために、25μlの液滴を、24℃、40%湿度で濾紙に滴下する。図に、液滴の自発的な拡がりを時間に対してプロットする。液滴の拡がりが早い程、拡がり性が良好である。
【0024】
化粧品/医薬品組成物
場合により拡散カスケードを有する、コルベ電解によって調製された炭化水素は、安定な化粧品および医薬品エマルションの製造を可能にし、化粧品および医薬品組成物におけるシリコーン代替物として適している。
【0025】
本発明の組成物は、ボディケア、例えば、ボディミルク、クリーム、ローション、噴霧性エマルションのための処方物、体臭の消臭用製品などになり得る。本発明の炭化水素はまた、例えば、フォームバスおよびシャワーバス、シャンプーおよびヘアコンディショナーのような界面活性剤含有処方物に使用され得る。対象とする用途に依存して、化粧品は、一連の助剤および添加剤、例えば、界面活性剤、更なる油成分、乳化剤、真珠光沢ワックス、粘稠剤、増粘剤、過脂肪剤、安定剤、ポリマー、脂肪、ワックス、レシチン、リン脂質、生物起源活性物質、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消臭剤、制汗剤、フケ防止剤、フィルム形成剤、膨潤剤、防虫剤、日焼けローション、チロシナーゼ阻害剤(色素脱失剤)、ヒドロトロープ、可溶化剤、防腐剤、香油、着色剤などを含み、これらの例を以下に列挙する。
【0026】
界面活性剤
アニオン性、非イオン性、カチオン性および/または両性或いは双性イオン性界面活性剤が、界面活性剤として存在し得る。例えば、シャワージェル、フォームバス、シャンプーなどのような界面活性剤含有化粧品では、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤の存在が好ましい。ここで、界面活性剤の割合は、通常、約1〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、特に10〜20重量%である。
【0027】
アニオン性界面活性剤の典型例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α-メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセロールエーテルスルフェート、脂肪酸エーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェート、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェート、モノ-およびジ-アルキルスルホスクシネート、モノ-およびジ-アルキルスルホスクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N-アシルアミノ酸(例えばアシルラクチレート、アシルタートレート、アシルグルタメートおよびアシルアスパルテート)、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、蛋白質脂肪酸縮合物(特に、小麦系植物性の生成物)、並びにアルキル(エーテル)ホスフェートである。アニオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を有する場合、通常の同族体分布を有し得るが、狭い同族体分布を有することが好ましい。
【0028】
非イオン性界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルまたは混合ホルマール、場合により部分的に酸化されたアルキル(アルケニル)オリゴグリコシドまたはグルクロン酸誘導体、脂肪酸-N-アルキルグルカミド、蛋白質加水分解物(特に小麦系植物性の生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート並びにアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を有する場合、通常の同族体分布を有し得るが、狭い同族体分布を有することが好ましい。
【0029】
カチオン性界面活性剤の典型例は、第四級アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクォート(esterquats)、とりわけ第四級化脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。両性または双性イオン性界面活性剤の典型例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインである。
【0030】
上記界面活性剤は、いずれも既知の化合物である。それらの構造及び製造に関しては、この技術分野の関連文献を参照されたい。
【0031】
特に適当な穏やかな(即ち特に皮膚科学的に適合性の)界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノ-および/またはジ-アルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α-オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、両性アセタール、および/または蛋白質脂肪酸縮合物(好ましくは小麦蛋白質由来のもの)である。
【0032】
油成分
クリーム、ローションおよびミルクのようなボディケア製品は通常、官能特性の更なる最適化に寄与する、一連の油成分およびエモリエントを含む。油成分は通常、1〜50重量%、好ましくは5〜25重量%、特に5〜15重量%の合計量で存在する。油成分の更なる例は、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールベースのゲルベアルコール、直鎖C
6〜22脂肪酸と直鎖または分枝C
6〜22脂肪アルコールとのエステル、或いは分枝C
6〜13カルボン酸と直鎖または分枝C
6〜22脂肪アルコールとのエステル、例えば、ミリスチルミリステート、ミリスチルイソステアレート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルステアレート、ミリスチルオレエート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルエルケート、セチルミリステート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルイソステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルエルケート、ステアリルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリルイソステアレート、ステアリルオレエート、ステアリルベヘネート、ステアリルエルケート、イソステアリルステアレート、イソステアリルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソステアリルベヘネート、イソステアリルオレエート、イソステアリルイソステアレート、イソステアリルオレエート、オレイルミリステート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルイソステアレート、オレイルオレエート、オレイルベヘネート、オレイルエルケート、ベヘニルミリステート、ベヘニルパルミテート、ベヘニルステアレート、ベヘニルイソステアレート、ベヘニルオレエート、ベヘニルベヘネート、ベヘニルエルケート、エルシルミリステート、エルシルパルミテート、エルシルステアレート、エルシルイソステアレート、エルシルオレエート、エルシルベヘネート、およびエルシルエルケートである。
【0033】
他の適当な油成分の例は、直鎖C
6〜22脂肪酸と分枝アルコール(とりわけ2-エチルヘキサノール)とのエステル、C
18〜38アルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖または分枝C
6〜22脂肪アルコールとのエステル(とりわけジオクチルマレート)、直鎖および/または分枝脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、二量体ジオールまたは三量体トリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル、C
6〜10脂肪酸ベースのトリグリセリド、C
6〜18脂肪酸ベースの液体モノ-/ジ-/トリ-グリセリド混合物、C
6〜22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸(とりわけ安息香酸)とのエステル、C
2〜12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルコールまたは2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、植物油、分枝第一級アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖および分枝C
6〜22脂肪アルコールカーボネート(例えばジカプリリルカーボネート(Cetiol(登録商標)CC))、C
6〜18好ましくはC
8〜10脂肪アルコールベースのゲルベカーボネート、安息香酸と直鎖および/または分枝C
6〜22アルコールとのエステル(例えばFinsolv(登録商標)TN)、各アルキル基に6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝の対称または非対称ジアルキルエーテル(例えばジカプリリルエーテル(Cetiol(登録商標)OE))、エポキシ化脂肪酸のポリオールによる開環生成物である。
【0034】
脂肪およびワックス
脂肪およびワックスは、ケア成分としてボディケア製品に添加され、化粧品の粘稠度を改善するためにも使用される。脂肪の典型例は、グリセリド、即ち、高級脂肪酸の混合グリセロールエステルから実質的になる、固体の植物性または動物性生成物である。加えて、脂肪酸部分グリセリド、即ち、グリセロールとC
12〜18脂肪酸との工業用モノ-および/またはジ-エステル、例えば、グリセロールモノ-/ジ-ラウレート、-パルミテート、または-ステアレートである。考えられるワックスは、とりわけ天然ワックス(ろう)、例えば、カンデリラワックス、カルナウバワックス、木ワックス、アフリカハネガヤワックス、コルクワックス、グアルマワックス、ライスオイルワックス、サトウキビワックス、オウリカリワックス、モンタンワックス、蜜ろう、セラックワックス、鯨ろう、ラノリン(羊毛ろう)、尾羽脂、セレシン、オゾケライト(地ろう)、ペトロラタム、パラフィンワックス、マイクロワックス;化学修飾ワックス(硬ろう)、例えば、モンタンエステルワックス、サソールワックス、水素化ホホバワックス、並びに合成ワックス、例えばポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックスである。上記脂肪以外に、以下の脂肪様物質、例えばレシチンおよびリン脂質が、添加剤として考えられる。言及できる天然レシチンの例はケファリンであり、これはホスファチジン酸としても知られ、1,2-ジアシル-sn-グリセロール-3-リン酸の誘導体である。一方、リン脂質は通常、リン酸とグリセロールのモノエステルおよび好ましくはジエステル(グリセロホスフェート)であると理解され、一般的に脂肪として分類され得る。更に、スフィンゴシンまたはスフィンゴ脂質も考えられる。
【0035】
適当な増粘剤は、例えば、Aerosilタイプ(親水性シリカ)、多糖、とりわけキサンタンガム、グアー、寒天、アルギネート、チロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、およびベントナイト、例えばBentone(登録商標)gel VS-5PC(Rheox)である。
【0036】
紫外線吸収剤は、室温で液状または結晶であり、紫外線を吸収して、その吸収したエネルギーをより長波長の放射線(例えば熱)として再び放出することのできる有機物質(光防護フィルター)であると見なすことができる。UV−Bフィルターは、油溶性または水溶性であり得る。ベンゾイルメタン誘導体がとりわけ、典型的なUV−Aフィルターと考えられる。UV−AフィルターおよびUV−Bフィルターは、もちろん混合物として使用することもでき、その例は、ベンゾイルメタン誘導体、例えば4-t-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン(Parsol(登録商標)1789)および2-シアノ-3,3-フェニル桂皮酸-2-エチルヘキシルエステル(オクトクリレン)と、桂皮酸エステル、好ましくは4-メトキシ桂皮酸-2-エチルヘキシルエステルおよび/または4-メトキシ桂皮酸プロピルエステルおよび/または4-メトキシ桂皮酸イソアミルエステルとの組み合わせである。そのような組み合わせは、しばしば、水溶性フィルター、例えば2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸並びにそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩およびグルカンモニウム塩と組み合わせる。
【0037】
上記可溶性物質に加えて、不溶性光吸収顔料、即ち、微分散金属酸化物を、考慮に加えてもよい。適当な金属酸化物の例は、とりわけ、酸化亜鉛および二酸化チタンである。上記二群の主な光吸収物質以外に、紫外線が皮膚に侵入すると開始される光化学反応連鎖を断つ、抗酸化剤タイプの副次的光吸収物質を使用することもできる。
【0038】
生物起源活性物質は、例えば、トコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸およびその分裂生成物、β-グルカン、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、擬似セラミド、精油、植物抽出物、例えば、スモモ抽出物、バンバラナッツ抽出物、およびビタミン複合体を意味すると理解すべきである。
【0039】
消臭活性物質は、体臭を抑制するかマスクすることによって打ち消す。体臭は、アポクリン汗に皮膚細菌が作用して不快臭のある分解産物を形成することによって生じる。従って、適当な消臭活性物質は、細菌抑制剤、酵素阻害剤、臭気吸収剤または臭気抑制剤である。
【0040】
考えられる防虫剤は、例えば、N,N-ジエチル-m-トルアミド、1,2-ペンタンジオール、Insect Repellent(登録商標)3535の商品名でMerck KGaAによって市販されている3-(N-n-ブチル-N-アセチルアミノ)プロピオン酸エチルエステル、およびブチルアセチルアミノプロピオネートである。
【0041】
ジヒドロキシアセトンは、日焼け剤として適している。メラニンの生成を抑制し、脱色剤として使用され、考えられるチロシン抑制剤は、アルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、クマリン酸およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0042】
適当な防腐剤は、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸、Surfacine(登録商標)の名称で知られている銀複合物、並びにthe German regulations on cosmeticsの付録6、パートAおよびBに挙げられた物質である。
【0043】
天然および合成臭気物質の混合物を香油として挙げることができる。天然臭気物質は、花、茎および葉、果実、果皮、根、木、ハーブおよび草、針葉および枝、樹脂およびバルサムからの抽出物である。更に、例えばジャコウネコおよびビーバーのような動物性原料、並びにエステル型、エーテル型、アルデヒド型、ケトン型、アルコール型および炭化水素型の組合せを考慮に加えてもよい。
【0044】
特に界面活性組成物での使用のために、考えられる真珠光沢ワックスは、例えば、以下を包含する:アルキレングリコールエステル、とりわけエチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、とりわけヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、とりわけステアリン酸モノグリセリド;多塩基性の(場合によりヒドロキシ置換した)カルボン酸と、6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、とりわけ酒石酸の長鎖エステル;脂肪化合物、例えば脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネート(少なくとも全部で24個の炭素原子数を含むもの)、とりわけラウロンおよびジステアリルエーテル;脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸;12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールおよび/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールの開環生成物;並びにそれらの混合物である。
【0045】
例えば、ラノリン、レシチン、ポリエトキシル化またはアシル化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド、および脂肪酸アルカノールアミドのような物質を、過脂肪物質として使用できる。脂肪酸アルカノールアミドは、同時に、発泡安定剤としても機能する。
【0046】
安定剤として、脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸および/またはリシノール酸のマグネシウム塩、アルミニウム塩および/または亜鉛塩を使用し得る。
【0047】
流動性を改善するために、更にヒドロトロープ、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、またはポリオールを使用し得る。この目的のために考えられるポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。ポリオールは、追加として他の官能基(とりわけアミノ基)を有し得るか、または窒素で修飾されていてもよい。
【実施例1】
【0048】
分割されていない200ml容のビーカーセルで電解を行った。1本の電極あたり1cm
2の表面積を有する白金製シート状電極2本を、電極間の距離が1〜3mmになるように配置した。電極を電源(3A/30V)に接続した。40g(0.28mol)のエチルヘキサン酸、2.5g(0.014mol、メタノール中30%)のナトリウムメタノラート、および4.2gの水をビーカーセルに入れ、メタノールで150mlにした。溶液を撹拌しながら0.5Aの定電流で電解した。この目的のために、26Vの電圧を要した。40℃の温度になるように、セルを氷/水で冷却した。15時間後、電解を終了した。第二の相として無色の生成物が生じた。収量は16.0gであった。生成物のガスクロマトグラフィー分析は、95%を超えるジエチルデカンの含有量を示した(図式参照)。
【化2】
【実施例2】
【0049】
分割されていない200ml容のビーカーセルで電解を行った。1本の電極あたり1cm
2の表面積を有する白金製シート状電極2本を、電極間の距離が1〜3mmになるように配置した。電極を電源(3A/30V)に接続した。40g(0.28mol)のCekanoic C8(Exxon社製)、2.5g(0.014mol、メタノール中30%)のナトリウムメタノラート、および4.2gの水をビーカーセルに入れ、メタノールで150mlにした。溶液を撹拌しながら0.5Aの定電流で電解した。この目的のために、26Vの電圧を要した。40℃の温度になるように、セルを氷/水で冷却した。15時間後、電解を終了した。第二の相として無色の生成物が生じた。生成物のガスクロマトグラフィー分析は、95%を超える複数のメチル分枝含有異性体からなる分枝C
14炭化水素の含有量を示した。これらのメチル分枝は、出発物質Cekanoic C8と同じ分布パターンを有していた。収量は17.0gであった。
【実施例3】
【0050】
分割されていない200ml容のビーカーセルで電解を行った。1本の電極あたり1cm
2の表面積を有する白金製シート状電極2本を、電極間の距離が1〜3mmになるように配置した。電極を電源(3A/30V)に接続した。23g(0.16mol)のエチルヘキサン酸、18.5g(0.16mol)のヘキサン酸、2.9g(0.016mol、メタノール中30%)のナトリウムメタノラート、および4.2gの水をビーカーセルに入れ、メタノールで150mlにした。溶液を撹拌しながら0.4Aの定電流で電解した。この目的のために、26Vの電圧を要した。40℃の温度になるように、セルを氷/水で冷却した。15時間後、電解を終了した。第二の相として無色の生成物が生じた。収量は18.5gであった。生成物のガスクロマトグラフィー分析は、95%を超える3種の異なった炭化水素混合物の合計含有量を示した。3種の炭化水素物質は、デカン、エチルデカン、およびジエチルデカンであった(図式参照)。
【化3】
【0051】
実施例に記載した収量は最適化されておらず、当業者による常套の最適化によって更に改善され得る。
【0052】
化粧品組成物
化粧品組成物の重量に関する全ての量は、重量%で記載した。
【表1】
【0053】
【表2】