(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記伝動部材は、前記ベースフレームに所定ストロークで往復動するスライドプレートで構成され、前記駆動歯は、前記スライドプレートに形成されたラックで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉穿孔装置。
前記駆動モータは、前記スライドプレートに形成されたラックの往復動方向の一端と係合する位置に配置され、このラックの往復動方向の他端と係合するパンチ部材は、前記中間歯車を介して噛合していることを特徴とする請求項2に記載の紙葉穿孔装置。
前記ベースフレームと前記複数のパンチ部材との間には、一方にパンチ部材の回転を穿孔方向運動に変換するカムが、他方にこのカムと係合するカムフォロアが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙葉穿孔装置。
前記伝動部材はラックで構成され、前記伝動部材の左限位置と右限位置の少なくとも一方に位置するパンチ部材は、その従動歯と前記中間歯車とを連結する際に、従動歯は伝動部材の噛合領域の外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉穿孔装置。
前記複数のパンチ部材は、4つのパンチ部材で構成され、2穴穿孔と4穴穿孔を選択的に実行するように前記駆動手段に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉穿孔装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。
図1は画像形成装置などで画像形成したシートにファイル穴を自動的に形成するパンチユニットに本発明を採用した場合を示す。
【0027】
パンチユニットAはベースフレーム(上部フレーム30及び下部フレーム35)と、上部フレーム30に穿孔方向(
図1上下方向)に往復動可能に取付けられた複数のパンチ部材40(40a、40b、40c、40d)と、各パンチ部材に形成された穿孔刃41に適合するダイ(刃受孔)38を有する下部フレーム35で形成されている。
【0028】
上部フレーム30
と下部フレーム35は被穿孔シートS(以下単に「シート」という)をセットする間隔Sdを隔てて上下に対向するように配置され、その長さ寸法(
図1Lx)はシートの幅方向長さより大きく形成されている。上部フレーム30には複数のパンチ部材40が直線状に整列配置され、各パンチ間隔Lsは所定の規格(ファイル穴規格)に設定されている。
図1に示す形態はシートに2穴穿孔と4穴穿孔を選択的に形成する場合を示し、この場合にはLs1=Ls2=Ls3に設定されている。そして2つのパンチ部材40bと40cで2穴穿孔を実行し、4つのパンチ部材40a〜40dで4穴穿孔を実行する。
【0029】
この他、パンチ部材40は2穴穿孔と3穴穿孔を選択的に施すように5本のパンチを直線配置する構成も、或いは2穴穿孔、3穴穿孔、4穴穿孔など単機能穿孔ように配列することも可能である
【0030】
上記パンチ部材40は通常の円柱形状に構成され、その先端に穿孔刃41が設けられている。図示の第1乃至第4のパンチ部材40a〜40dは同一構造で構成されているのでその1つについて
図2(a)に従って説明する。上部フレーム30は断面コ字状のチャンネル部材で構成され、上下に対向する上ガイド31と下ガイド32にガイド孔31a、32aが設けられている。各パンチ部材40a〜40dはこのガイド孔31aに上軸部42aが、ガイド孔32aに下軸部42bが嵌合支持されている。従ってパンチ部材40は上部フレーム30に
図2(a)上下方向(穿孔方向)に摺動自在に支持されている。また、上記下部フレーム35には穿孔刃41に適合する刃受孔38が設けられている。上記下部フレーム35は上部フレーム30に前述の間隙Sdを形成して固定ネジで一体に取り付けてある。
【0031】
「カムメカニズム」
上述の複数のパンチ部材40には、駆動モータMから回転運動が伝達され、その回転運動を穿孔方向に変換するカム手段(図示のものは円筒カム44)が設けられている。各パンチ部材40a〜40dには円筒カム44が一体形成され、このカムは傾斜カム面45θを有するカム溝45で構成されている。
【0032】
このカム溝45は後述するようにパンチ部材40に作用する回転運動を回転子ながら穿孔方向に移動する運動に変換している。このため上部フレーム30にはこのカム溝45と係合するカムフォロア部材(カムピン)33が固定してある。なお、上記カムフォロア部材33にはガイド軸部が設けられ、後述する伝動部材(スライドプレート:以下同様)50を摺動可能にガイドする機能を備えている。
【0033】
また、上記各パンチ部材40には従動歯46が一体に取り付けられている。この
従動歯車46は後述する「駆動手段」を構成するラック51に歯合され、駆動モータMに連結されている。このように構成されたパンチ部材40は、穿孔刃41及び上下軸部42a、42bを例えばSUS系鋼材のような研磨性の良い素材で構成する。この他鉄系金属或いはセラミックなどで形成しても良い。
【0034】
また、円筒カム44と従動歯46とはPOM(ジュラコン樹脂)などの合成樹脂で成形することが加工性、静音性などから好ましが、特にその材質を特定するものではない。そしてパンチ部材40の穿孔刃41と円筒カム44と従動歯46とを一体化する。この一体化はこれらの三者を一体的に回転させる為であり、成型時にインサート成形によって一体化するか或いは固定ビス、貫挿ピン、接着剤などで固定する。
【0035】
また上記パンチ部材40の先端に設けられた穿孔刃41の形状は先端面が断面U字状、V字状など波状にカットされ、シートSと当接する端面は凹凸形状に形成されている。これはシートSを貫通する穿孔刃41を先鋭状に形成するのと同時にパンチ部材40をラジアル方向に回転させながら穿孔する際の剪断力を大きくするためである。更に穿孔刃41の形状は先端が先鋭状に尖った斜裁形状に構成することによって更に穿孔時の剪断作用を大きくすることが出来る。
【0036】
「駆動手段の構成」
前記各パンチ部材40を穿孔方向に往復動する駆動手段の構成について説明する。
図1に示すように各パンチ部材40を回転動する「駆動手段」は、駆動モータMと、この駆動モータの回転で穿孔方向と交差する方向に所定ストロークで右限位置RLと左限位置LLとの間で往復動する伝動部材50と、この伝動部材に形成された駆動歯(ラック)51と、各パンチ部材40に形成された従動歯46とで構成されている。
【0037】
上記伝動部材50には駆動モータMが
図5(a)に示すように連結されている。上部フレーム30にはブラケット53で駆動モータMが取り付けてあり、その回転軸は減速歯車を介して駆動歯車G1に連結されている。そしてこの駆動歯車G1が伝動部材50の駆動歯(ラック)51に歯合してある。従って駆動モータMの正逆転で伝動部材50は
図1左右方向に移動することとなる。尚図示54はモータの回転軸に設けたエンコーダであり、Seはこれを検出するエンコードセンサである。
【0038】
そこで本発明は所定ストロークで往復動する伝動部材50と複数のパンチ部材40a〜40dとを次のように駆動連結することを特徴とする。直線状に複数配列したパンチ部材40と、このパンチの列方向に往復動する伝動部材50とを、伝動部材に設けたラック51とパンチ部材40に設けた従動歯46とを次のように係合する。
【0039】
図1及び
図4に示すように直線状に配列したパンチ部材40a〜40dに対し、伝動部材50の右限位置RLに位置する第4パンチ部材40d及び/又は左限位置LLに位置する第1パンチ部材40aの少なくとも一方(図示のものは第4パンチ部材40d)の従動歯46dと伝動部材50に形成したラック51とを中間歯車47を介して連結する。そして中間歯車47と第4パンチ部材40dとの間に所定の軸間距離Lyを形成するように中間歯車47の外径を設定する。
【0040】
このように構成することによってベースフレーム30の有効長さLxと第1パンチ部材40aと第2パンチ部材40bとの間隔Ls1、第2−第3パンチ部材40b、40cの間隔Ls2と、第3−第4パンチ部材40c、40dの間隔Ls3との関係は[Lx≧Ls1+Ls2+Ls3]となる。このとき伝動部材50の一方向移動量をSt、中間歯車47の軸間距離をLyとすると、伝動部材50の作動領域Lzは[Lz=Lx+2St−Ly]となる。
【0041】
従って
図8に示すように従来のラック102に複数のパンチ部材101を中間歯車を用いることなく直接歯車結合した場合には、ラック102の作動領域Lzは[Lz=Lx+2St]であるのに対して、長さLyだけ伝動部材50の作動領域を短くすることが出来る。
【0042】
上述のように所定ストロークStで往復動する板状部材(伝動部材;50)にはラック51(駆動歯)が形成され、このラック51に複数のパンチ部材40が、それぞれに形成された
従動歯車46で係合されている。そして、
図1に示すように伝動部材50にはその一端部(
図1左端)に駆動モータMが連結されている。また伝動部材50の他端部(
図1右端)に位置するパンチ部材40dは、中間歯車47を介してラック51と噛合(係合)している。なお駆動モータMと伝動部材50との係合関係は
図4に従って後述する。
【0043】
また、
図1に示す実施形態では、複数のパンチ部材40a〜40dは、ラック51と直接係合する第1のパンチ部材40a、40b、40cと、ラック51と中間歯車47を介して係合する第2のパンチ部材40dとから構成されている。このとき第1のパンチ部材40a、40b、40c
において穿設方向に沿って設けられる従動歯車46とカム45の
上下位置と、第2のパンチ部材
において穿設方向に沿って設けられる従動歯車46とカムの
上下位置は
、異なるように配置されている。
【0044】
尚本発明にあって、右限位置RLのパンチ部材40dとラック51とを中間歯車47で連結する場合を説明したが、左限位置LLのパンチ部材40aとラック51とを中間歯車47で連結しても
同様の効果が得られる。この場合は中間歯車47をラック中央部側に設定する必要がある。
【0045】
「ポジションセンサ」
上記伝動部材50にはその位置を検出するポジションセンサが配置されている。
図6に従ってこれを説明する。同図(a)に示すように伝動部材50には第1センサフラグ55(55a、55b、55c)と、第2センサフラグ56が設けてあり、第1センサフラグ55a〜55cを第1ポジションセンサSp1が、第2センサフラグ56を第2ポジションセンサSp2と第3ポジションセンサSp3がそれぞれ位置検出するようになっている。この各ポジションセンサSp1〜Sp3については後述する。
【0046】
次に上述のように構成されたパンチ部材40のカム溝45について説明する。前述のように各パンチ部材40a〜40dに設けられた円筒カム44には
図2(b)に示すようなカム溝45が設けられている。図示のものはシートSにパンチ穴を2穴と4穴いずれかを選択して穿孔する構造にしてある。この関係で第1パンチ部材40aと第4パンチ部材40dの各円筒カム44の外周に同一形状のカム溝45a、45dが、第2パンチ部材40bと第3パンチ部材40cの円筒カム44の外周には同一形状のカム溝45b、45cが形成してある。
【0047】
上記各カム溝45a〜45dには穿孔方向に(
図2(b)上下方向)に対し所定角度(θ)傾斜した傾斜カム面45θが設けられ、第1,第4カム溝45a、45dには1個所、第2,第3カム溝45b、45cには2個所に傾斜カム面45θが形成されている(
図2(b)参照)。そして第1,第4カム溝45a、45dの傾斜カム面45θと第2,第3カム溝45b、45cの1つの傾斜カム面45θはそれぞれ円筒カム44の同一角度位置(第1角度位置)に配置され、この第1角度位置でシートSに4穴開けする。
【0048】
また第2,第3カム溝45b、45cの他の傾斜カム面45θは円筒カム44の上記第1角度位置と異なる角度位置(第2角度位置)で同一角度位置に形成され、この第2角度位置ではシートに2穴開けする。この第2角度位置では第1,第4カム溝45a、45dは円筒カム44の外周方向に水平な直線溝で形成されている。従って前述のように上部フレーム30に固定されたカムフォロア33と係合している第1乃至第4カム溝45a〜45dは上記第1角度位置では第1乃至第4パンチ部材40a〜40dがシートSに4穴穿孔し、上記第2角度位置では第2、第3パンチ部材40b、40cがシートSに2穴穿孔することとなる。
【0049】
また上記各円筒カム44は所定角度ずつ位相差を有するように
パンチ部材40a〜40dに取り付けられ、同時孔開けする際に各パンチ部材40a〜40dの孔開けタイミングを異ならせている。つまり
図1に示すように4穴開けの時、各パンチ部材40a〜40dは、第1パンチ部材40a、第2パンチ部材40b、第3パンチ部材40c、第4パンチ部材40dの順に時間差(カム溝の変移差)を持って孔開けタイミングをズラしている。2穴開けの時も同様に第2パンチ部材40b、第3パンチ部材40cの順に位相差を持たせている。このような位相差は装置組み立て時に各パンチ部材40a〜40dの従動歯46を前述の伝動部材50のラック51と歯合する際にカム溝45a〜45dの位置を所定角度ずつズラせることによって孔開けタイミングを異ならせるようにする。
【0050】
以上パンチ穴を2穴,4穴にする場合について説明したが、前述のパンチ部材40の配置間隔及び配置数を変更することにより3穴打ち、或いは中央の間隔を異ならせてシート上下に4穴穿孔することも可能であることは勿論である。また、
図1の装置で円筒カム44にはその外周全域にカム溝45を形成したが、これは傾斜カム面45θの部分のみに形成し、このカム部分でパンチ部材40を往復動する構成であっても良い。更に本発明にあって穿孔刃41の端面形状をU字、V字状にカットする場合を示したがこれは半裁円形状であっても良い。
【0051】
次に上述のパンチ部材40の動作制御について説明する。まず第1〜第4パンチ部材40a〜40dの穿孔動作を
図2(b)に基づいて説明する。同図は前述の円筒カム44を平面に展開したカム線図を示し、第2第3パンチ部材45b、45cには2つの傾斜カム面45θが形成してあり、第1第4パンチ部材40a、40dには1つの傾斜カム面45θが形成されている。
【0052】
そして全てのパンチ部材45a〜45dには同一個所(正確には少許の位相差を有する)に傾斜カム面θが形成されている。そこで
図2(b)に図示する位置にホームポジションHP1、HP2、HP3が設定され、第1ホームポジションHP1と第2ホームポジションHP2間で伝動部材50を往復動すると被穿孔シートには4穴の穿孔が施され、第2ホームポジションHP2と第3ホームポジションHP3間で伝動部材50を往復動すると被穿孔シートには2穴の穿孔が施されるように構成されている。
【0053】
そこで前述の伝動部材50には
図6に示すように第1センサフラグ55と第2センサフラグ56が設けてあり、第センサフラグ55には3つのフラグ55a、55b、55cが設けてあり、第2センサラグ56には1つのフラグが設けてある。そして第1センサフラグ55を検出する第1ポジションセンサSp1と、第2センサフラグ56を検出する2つのポジションセンサ(第2ポジションセンサSp2、第3ポジションセンサSp3)が設けられている。また駆動モータMにはエンコーダ54とエンコードセンサSeが配置されている。
【0054】
そして上記第1センサフラグ55は前述の伝動部材50の第1、第2、第3のホームポジションを検出する位置に配置されている。また第2センサフラグ56はパンチ動作の状態を検出する位置で伝動部材50に配置されている。これらのセンサの検出状態を
図7に従って説明する。同図(a)の状態でSp1「ON」Sp2「OFF」Sp3「ON」となり、伝動部材50が左限位置LLに位置する状態を検知する。このセンサの検知状態で4穴孔開け時のホームポジションHP1(動作開始&終了位置)を検出する。
【0055】
つまり駆動モータMで伝動部材50同図左側に移動しているときにはこの位置検出で左限位置LLを検知して駆動モータMを停止する。また伝動部材50が同図右側に移動しているときにはこの位置検出で4穴孔開け時のホームポジションHP1(動作開始&終了位置)を検知し、この位置を基準に駆動モータMの回転量を制御する。
【0056】
次に同図(b)の状態ではSp1「OFF」、Sp2「ON」、Sp3「ON」となり、4穴孔開け動作位置を検出する。つまりこの状態で前記パンチ部材40a〜40dはシートSへの穿孔動作を実行している。そして
図7(c)に示す状態でSp1「ON」、Sp2「ON」、Sp3「OFF」となり、前記第2ホームポジションHP2を検出する。この状態では4穴孔開け動作を終了している。そしてこの位置を基準に伝動部材50を
図7左側に移動すると4穴孔開け動作に移行し、同図右側に移動すると2穴孔開け動作に移行する。
【0057】
次に
図7(d)のSp1「OFF」、Sp2「OFF」、Sp3「OFF」のとき2穴孔開け動作位置を検出する。この状態で前記パンチ部材40b、40cはシートSへの穿孔動作を実行している。そして同図(e)のSp1「ON」Sp2「OFF」Sp3「OFF」のとき第3ホームポジションHP3(2穴孔開け動作の終了位置)を検出する。つまり、2穴孔開けのときには、この状態検出で駆動モータMを停止した後、その回転を逆転する。
【0058】
上述のように第1、第2ホームポジション間をスライドプレート50が往復動する過程で4穴孔開けが実行され、第2、第3ホームポジション間をスライド部材50が往復動する過程で2穴孔開けが実行されるようになっている。尚前述の駆動モータMに設けたエンコーダ54は駆動モータMの回転軸の回転方向とジャムなどでパンチ部材が異常停止する状態を検出する。駆動モータMの制御については後述する。
【0059】
[後処理装置の実施形態の説明]
次に本発明に係わる画像形成装置における後処理装置の構成を
図8に従って説明する。
図8に示す画像形成システムは、シートに順次印刷を施す画像形成装置Bと、この画像形成装置Bの下流側に付設された後処理装置Cとから構成されている。そして画像形成装置Bで画像形成したシートを後処理装置Cで印刷済のシートに穿孔処理を施すように構成されている。まず画像形成装置Bは複写機、プリンタ、印刷機など種々の構造のものが採用可能であるが図示のものは静電印刷装置を示す。
【0060】
この画像形成装置Bはケーシング1内に給紙部2と、印字部3と、排紙部4と制御部(図示せず)とが内蔵されている。給紙部2にはシートサイズに応じた複数のカセット5が準備され、制御部から指示されたサイズのシートが給紙経路6に繰り出される。この給紙経路6にはレジストローラ7が設けられ、シートを先端揃えした後所定のタイミングで下流側の印字部3に給送する。
【0061】
印字部3には静電ドラム10が設けられ、このドラム10の周囲には印字ヘッド9、現像器11、転写チャージャ12などが配置されている。そして印字ヘッド9は例えばレーザ発光器などで構成され、静電ドラム10上に静電潜像を形成し、この潜像に現像器11でトナーインクを付着し、転写チャージャ12でシートに印刷する。この印刷シートは定着器13で定着され排紙経路17に搬出される。
【0062】
排紙部4には上記ケーシング1に形成した排紙口14と排紙ローラ15が配置されている。尚図示16は循環経路であり、排紙経路17からの印刷シートをスッチバック経路で表裏反転した後再びレジストローラ7に送り、印刷シートの裏面に画像形成する。このように片面若しくは両面に画像形成された印刷シートは排紙口14から排紙ローラ15で搬出される。
【0063】
尚図示20はスキャナユニットであり、上記印字ヘッド9で印刷する原稿画像を光学的に読み取る。その構造は一般的に知られているように原稿シートを載置セットするプラテン23と、このプラテン23に沿って原稿画像をスキャンするキャリッジ21と、このキャリッジ21からの光学像を光電変換する光学読取手段(例えばCCDディバイス)22とから構成されている。また図示のものは原稿シートを自動的にプラテンに給送する原稿送り装置25がプラテン23上に装備してある。
【0064】
そこで上記画像形成装置Bの排紙口14には後処理装置Cが連設してある。この後処理装置Cはシート搬送経路26と、この搬送経路26に配置したパンチユニットAと排紙スタッカ28とから構成されている。シート搬送経路26にはパンチユニットAの上流側に整合手段26aが設けられ、シート後端を整合する。また搬送経路26には正逆転ローラ26bが配置され、搬入口26cからのシートを整合手段26aに突き当て整合し、同時にこの正逆転ローラ26bはパンチユニットAからシートを排紙スタッカ28に搬出する。図示Siはシート検知センサである。尚パンチユニットAは先に説明した
図1に示す装置で構成されている。
【0065】
このように構成された後処理装置Cは画像形成装置Bから印刷済のシートを搬入口26cから受け取り、シート後端をシート検知センサSiで検知し、シート後端が整合手段26aを通過したタイミングで正逆転ローラ26bを逆転(図示反時計方向)する。するとシートはスイッチバックされシート後端が整合手段26aに突き当て整合される。この整合後に正逆転ローラ26bは停止し、シートをその位置に保持する。
【0066】
この状態でパンチユニットAは駆動モータMを駆動して前述の穿孔動作を実行する。穿孔動作の実行後は前述のポジションセンサS1からのエンド信号で正逆転ローラ26bを図示時計方向に回転しパンチ穴を施されたシートを排紙スタッカ28に搬出する。尚この後処理装置Cには、図示しないがステープルユニット、スタンプユニットなどが装置仕様に応じて組み込まれる。