【文献】
モンスターハンター フロンティア オンライン,LOGiN AUG.2007 8,日本,株式会社エンターブレイン,2007年 8月 1日,第26巻 第8号,第59頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ゲーム内広告は、仮想広告板などの静的広告、或いは広告主がオンザフライで修正できるコンテンツを含む動的広告などの多くの形をとることができる。場合によっては、直接製品販売を目的とした広告もある。例えば、ソニーオンラインエンタテインメント社から販売されているEverquest2(登録商標)というゲームは、ゲーム内コマンドライン機能を含み、これによりプレイヤは、Pizza Hut(登録商標)に食物を注文することができた。しかしながら、一般にゲーム内広告は、製品又はサービスをプレイヤに対してテキストで受動的に表示する。この結果、プレイヤは、広告を背景の一部として見ることはできるが、この詳細を記憶することはない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
広告及びこれに伴う製品又はサービス(以下、単に「製品」と呼ぶこともある)にプレイヤをかなりの程度関わらせるシステム及び方法を提供する。このシステム及び方法の1つの設定は、MMOゲームなどのオンラインシミュレーションに付属するネットワークアプリケーションとすることができる。これらの一方又は両方において、或いはこれらの一方においてのみ具体化されるビデオゲーム内でシステム及び方法を実施することができる。
【0005】
このシステム及び方法は、広告をゲームコンテンツに関連付ける便利な方法を提供する。ネットワークアプリケーション内などで広告を使用することにより、ユーザ(プレイヤキャラクタを介した)が、ゲーム内アイテム、プレイヤキャラクタの属性変更、及び報酬に気付いてこれらにアクセスできるようにする。このような広告は、バナー広告又は他のいずれの種類の広告であってもよい。ネットワークアプリケーションのテキスト部分又は忠実度の低い部分という状況でこれらを配置することができる。広告内に提示されるオファーを活用することにより、ネットワークアプリケーションのユーザは、自身が使用するための、又は対応するMMOキャラクタが使用するためのアイテムを取得することができる。本明細書では、主にウェブアプリケーションなどのネットワークアプリケーションのための実施構成について説明するが、これらをMMOのコンテキストにも十分に適用できることが明白であろう。いくつかのこのような実施構成では、両方を相乗的に利用することができる。
【0006】
プレイヤキャラクタに関連する装備アイテムが、広告及びマーケティング収入の機会を提供することもできる。例えば、アイテムを、既存の消費者アイテムのアバターとすることができ、或いは既存の消費者アイテムに関連付けることができ、この消費者アイテムをゲーム内で使用することにより、ユーザがこの消費者アイテムにゲーム外で関心を持つようにすることができる。このようにして、高度に相互作用的な興味を引く方法でゲーム内広告を実現することができる。キャラクタが定期的に新しいアイテムを取得する(従ってキャラクタに定期的に新しいアイテムを紹介する)必要が生じるように、このようなアイテムは有効期限を有することができる。
【0007】
ユーザは、バナー広告などをクリックすることなどの数多くの方法でこのようなアイテムを取得することができる。ユーザは、広告にクリックスルーしてこれを見ることにより、自身のプレイヤキャラクタの在庫内のアイテムを取得することができる。別の方法では、別のプレイヤキャラクタの在庫内のアイテム又は装備アイテムをクリック又は選択することにより、ユーザが対応する広告を閲覧し、その後クリックスルーしてこれらのキャラクタ自体のアイテムを受け取ることができる。
【0008】
MMO設定で使用するのに特に適した装備もあれば、ネットワークアプリケーションで使用するのに特に適した装備もある。例えば、スーパーヒーローゲームでは、「一般人」の服は、ウェブベースの「シークレットアイデンティティ」というネットワークアプリケーションで使用するためのものであるに対し、スーパーヒーローのコスチュームは、スーパーヒーローMMOで使用される。別の実施構成では、物理的製品からのコードを登録することで、同様にゲーム内利益を提供することができる。例えば、ユーザが特定の携帯電話を購入した場合、キャラクタが、同じ又は関連する電話を表すゲーム内アイテムにアクセスすることができる。
【0009】
1つの態様では、本発明は、製品又はサービスを広告する方法を電子機器内のプロセッサに実行させるための命令を有するコンピュータ可読媒体に関し、前記方法は、1又はそれ以上のユーザが操作できる1又はそれ以上のプレイヤキャラクタを含むビデオゲームに製品又はサービスの広告を表示するステップと、広告に関するユーザからの応答を受信するステップと、応答を受信したことに応答して、ユーザに関連するプレイヤキャラクタの属性を広告に関して変更し、又はプレイヤキャラクタが広告に関する仮想アイテムにアクセスできるようにするステップとを含む。
【0010】
この媒体の実施構成は、以下の1又はそれ以上を含むことができる。ビデオゲームをネットワークアプリケーションとすることができ、オンラインマルチプレイヤゲームに関連付けることができ、ウェブアプリケーションとすることができる。ビデオゲームは、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、携帯電話、又は携帯情報端末上で実行することができる。広告は、バナー広告、ゲーム内広告、プレイヤキャラクタの在庫のうちのクリック可能アイテム、プレイヤキャラクタの非在庫アイテムのうちのクリック可能アイテム、又はゲーム内ストア又はキオスクで表示される広告とすることができる。仮想アイテムは、ネットワークアプリケーションからオンラインマルチプレイヤゲームのプレイヤキャラクタに転送することができる。広告は、製品のアバターを含むことができ、テキストによるもの又は忠実度の低いものとすることができる。属性又はアイテムは、所定の時間後に又は所定の量を使用した後に期限切れにすることができる。タスク又は冒険をプレイヤキャラクタが完了するのに必要な時間を、アイテム又は属性に少なくとも部分的に関連付けることができる。
【0011】
別の態様では、本発明は、製品又はサービスを広告する方法を電子機器内のプロセッサに実行させるための命令を有するコンピュータ可読媒体に関し、前記方法は、製品又はサービスの広告を表示するステップと、広告に関するプレイヤからの応答を受信するステップと、受信に応答して、1又はそれ以上のユーザが操作できる1又はそれ以上のプレイヤキャラクタを含むビデオゲーム内のプレイヤキャラクタの属性を変更し、又はプレイヤキャラクタがビデオゲーム内の仮想アイテムにアクセスできるようにするステップとを含む。1つの実施構成では、製品又はサービスを属性又はアイテムに関連付けることができる。
【0012】
さらに別の態様では、本発明は、製品又はサービスを広告する方法を電子機器内のプロセッサに実行させるための命令を含むコンピュータ可読媒体に関し、前記方法は、ビデオゲームのユーザインターフェイス上に入力フォームを表示するステップと、入力フォーム内にユーザが入力したコードを受信するステップと、コードを受信したことに応答して、1又はそれ以上のユーザが操作できる1又はそれ以上のプレイヤキャラクタを含むビデオゲーム内のプレイヤキャラクタの属性を変更し、又はプレイヤキャラクタがビデオゲーム内の仮想アイテムにアクセスできるようにするステップとを含む。
【0013】
この媒体の実施構成は、以下の1又はそれ以上を含むことができる。コードを、製品又はサービスをユーザが購入することに関連付けることができ、製品又はサービスを属性又はアイテムに関連付けることができる。
【0014】
さらなる態様では、本発明は、データを変換する方法に関し、この方法は、ユーザによる広告の起動を受信し、ユーザによる起動を受信したことに基づいて、広告に対応するデータ構造を、ビデオゲーム内のプレイヤキャラクタがアクセスできる、広告に関連するアイテムに対応するデータ構造に変換するステップを含む。
【0015】
別の態様では、本発明は、ネットワークアプリケーションサーバ上で実行されるマルチプレイヤゲームのユーザに関連するプレイヤキャラクタにアイテムを提供するためのシステムに関し、このシステムは、広告サーバから広告を受信するための広告受信機モジュールと、広告を表示するためのユーザインターフェイスモジュールと、ユーザが広告を起動したことに基づいて、ユーザに関連するプレイヤキャラクタが、対応するアイテムにアクセスできるようにするための広告アイテムプロバイダモジュールとを含む。
【0016】
別の態様では、本発明は、ネットワークアプリケーションサーバ上で実行されるマルチプレイヤゲームのユーザに関連するプレイヤキャラクタにアイテムを提供するためのシステムに関し、このシステムは、第1のプレイヤキャラクタのアイテム又は属性の変更を表示するためのユーザインターフェイスモジュールと、アイテム又は属性の変更をユーザが起動したことに基づいて、ユーザに関連する第2のプレイヤキャラクタが、対応するアイテム又は属性の変更にアクセスできるようにするための広告アイテムプロバイダモジュールとを含む。1つの実施構成では、ユーザインターフェイスモジュールを、ユーザによる起動に基づいて、アイテム又は属性の変更に対応する広告を表示するようにさらに構成することができる。
【0017】
本発明の利点として、以下の1又はそれ以上を挙げることができる。ネットワークアプリケーション内の広告を、ネットワークアプリケーション、又はMMOなどの付属アプリケーションでのゲームプレイに関連付けることができる。ユーザは、広告をクリックすることにより、MMO又はネットワークアプリケーション、或いはこれらの両方内で使用するための対応するアイテムを取得することができる。このように、システム及び方法は、ユーザをかなりの程度広告に関わらせることができ、従って広告が非常に効果的になる。ゲーム自体においては、広告から取得した特定のアイテムを使用することにより、ユーザがいくつかのタスクをより速く、完全に、又は没入した形で完了できるようにすることができる。
【0018】
システム及び方法の設定は、オンラインシミュレーションの付属物として機能する、重要な追加及び補完機能を提供するネットワークアプリケーションとすることができる。1つの実施構成では、ネットワークアプリケーションがウェブベースであり、MMOゲームなどのシミュレーション世界の中のキャラクタの様相をユーザが制御できるようにする。一例として、MMOがスーパーヒーローのMMOである場合、ネットワークアプリケーションを、ユーザがスーパーヒーローの「分身」を制御できるようにするシークレットアイデンティティシステムとすることができる。このような場合、ネットワークアプリケーションでは、プレイヤが、MMO内で行われる行為を補完する行為をキャラクタの人生において行い、自身のキャラクタを異なる方法で探求して制御できるようになる。このような行為として、取引、生産、購入、及び販売のみならず、冒険に参加すること及びタスクを実行することを挙げることができる。
【0019】
他の利点は、リンクされたネットワークアプリケーション及びオンラインシミュレーションを使用することによって得られる。例えば、ビデオゲームでは、冒険又はタスクを完了すること、或いは取引又は生産スキルを実行することが通常の行為である。これらは、多くの種類の前進の基礎である。以前のゲームでは、タスクは、「yという敵をx匹倒す」などのように非常に直線的なものであった。タスクは数多くの方法で完了することができるが、タスクに固有の変動性はなかった。本明細書に開示するシステム及び方法は、このような変動性を提供する。まず、プレイヤは、タスクのいくつかのステップをどのように完了するか、例えば「近道する」か、或いは「長い道のりを歩む」かを選択することができる。次に、タスクの完了にランダム性の度合いを挿入することができ、例えば、キャラクタの立場から見て上述の「近道」をすることに失敗する場合もあり、プレイヤが「長い道のり」をとった場合よりもタスクの完了にかえって長い時間が必要となる可能性がある。個々のプレイヤは、タスクを行うために1日当たり8時間などの設定した時間数のみを受け取ることができ、従って効率を高めることによりゲームが動的になる。
【0020】
1つの特定の実施構成では、タスクが3つのステップに分割され、プレイヤは、個々のステップをどのように行うかを選択することができる。プレイヤは、ステップごとに異なるオプションを選択することにより、タスクの完了にかかる合計時間を制御する。従って、プレイヤは、自身の行動計画を有利に組み、所定の日にプレイヤが自身のキャラクタに何を達成させたいかを選択することができる。タスクのステップを行う時間がかかるにつれ、割り当てた時間がクロック上でカウントダウンされるのを見ることができる。通常、時間は速められるが、「リアルタイム」のカウントダウンもを実施することもできる。時間がカウントダウンされているとき、プレイヤは、ステップの(最終的にはタスクの)実行中に行っている行動のスクロールリストを見ることができ、これらの行動は、プレイヤが選択したステップに依存する。プレイヤキャラクタが持っている装備により、タスク又はタスク内のステップをあまり時間をかけずに達成することができ、従って日々の割り当てにより多くのタスクを入れ込むことができるようになる。例えば、キャラクタが高速輸送モードを持っていれば、移動にそれほど時間がかからなくて済む。キャラクタが高性能携帯電話を持っていれば、通信にそれほど時間がかからなくて済む。ランダム性の度合いを含めることができ、この場合いくつかのステップを選択することで1つの結果が得られると考えると、これらの選択がうまくいかずに異なる結果を生むこともある。プレイヤには、タスク完了のために毎日制限された時間しか割り当てることができず、従って計画及びステップの選択は、プレイヤにとって重要かつ関心の高いものとなる。
【0021】
リンクされたネットワークアプリケーション及びオンラインシミュレーションを使用することで得られる他の利点として、ソーシャルネットワーキングのコンテキストを挙げることができる。例えば、上述したネットワークアプリケーションは、連絡先リスト、友人リスト、メッセージング機能、プロファイル、及びブログなどの重要なソーシャルネットワーキング機能を提供することができる。ネットワークアプリケーションは、MMOなどのオンラインシミュレーションに付属する場合、特にスーパーヒーローMMOの場合のシークレットアイデンティティなどの、プレイヤキャラクタのネットワークアプリケーションに関連する部分に関してプレイヤキャラクタのソーシャルネットワークとして機能することができる。ウェブベースのロールプレイングゲームが知られているが、一般にこれらは、重要なソーシャルネットワーキング機能を提供することはなく、代わりに標準的なゲームコンベンションに従う。同様に、従来のMMOは、一般にソーシャルネットワーキングをほとんど提供しない。
【0022】
ゲーム環境では、プレイヤキャラクタに関する情報を提供するためだけにソーシャルネットワーキングコンベンションを利用できるのでなく、ソーシャルネットワークは、付属ゲームをプレイするためのフォーラム、すなわちMMOと並行して実行されるフォーラムを提供することができる。ネットワークアプリケーションが、標準的なソーシャルネットワーキングコンベンションとともに機能する場合、このネットワークアプリケーションは参加するための垣根が低く、オンラインゲームの初心者でも容易にアクセスすることができる。このネットワークアプリケーションは高度の社会化を提供できるので、特にユーザにとって望ましいものとなり得る。ソーシャルネットワーキング機能には、MMOゲームクライアントを持っていない人物、又はMMO機能が二次的なものである人物でもアクセスすることができる。
【0023】
他のソーシャルネットワーキング機能を使用することもでき、例えばスーパーヒーローの設定では、プレイヤが、ネットワークアプリケーションを介して、他のプレイヤのシークレットアイデンティティ及び/又はスーパーヒーローキャラクタ、リーダーボード、及びその他のあらゆる公開情報を見ることができる。他のキャラクタに関するニュースフィードを表示することもできる。プレイヤが、自身のMMOキャラクタ及び関連するシークレットアイデンティティを単一のウェブページ内で全て見ることができる別のサイトを提供することもできる。プレイヤは、ネットワークアプリケーション内から、キャラクタを「ペーパードール」形式などで見ることができる。
【0024】
大まかには、ネットワークアプリケーションは、ホームネットワークを含むあらゆるネットワークにソーシャルネットワーキング機能を提供することができる。その際、ユーザは、ユーザ自身に関する情報及びネットワーク化された設備に関する情報を(適当なセキュリティ対策を使用して)掲載することができる。このようにして、ユーザは、他のユーザと通信し、コンテンツを共有し、ネットワーク要素を制御することができる。
【0025】
別のソーシャルネットワーキングの態様では、商品又は属性(又は情報)をオンラインシミュレーションから別個のネットワークアプリケーションに、又は逆に提供できるシステム及び方法について説明する。このコンテキストでは、MMO内で獲得又は取得した属性又はアイテムを、ネットワークアプリケーション内で使用するために転送又は変換することができ、逆もまた同様である。より一般的には、関連するソーシャルネットワーキングの態様では、ネットワークアプリケーションを使用してオンラインシミュレーションのコミュニティ及びキャラクタ特性を広げるシステム及び方法について説明する。すなわち、以前のゲームはゲーム内情報をウェブ上に表示していたが、これらのシステムは、一般に、アイテム、情報、コンテンツ、及び通信を中央ソースを介して転送することを許可しない。
【0026】
例えば、MMOなどのオンラインシミュレーションは、コミュニティ及びキャラクタ特性をネットワークアプリケーションにまで広げることにより、あらゆるネットワークアクセス可能クライアントから、プレイヤが自身の及び他者のゲーム情報にアクセスできるようにすることができる。このようにして、プレイヤは、ネットワークアプリケーション内、MMO内、又はこれらの両方に存在するキャラクタにアクセスすることができる。アクセスすることに加え、ネットワークアプリケーションは、プレイヤがキャラクタを使用してタスク又は冒険を完了すること、或いは生産又は取引スキルを実行することなどによりキャラクタを変更又はプレイできるようにすることができる。ネットワークアプリケーション内で、生産又はタスクの実行などによりキャラクタ又はアイテムデータが変更された場合、変更されたデータがセーブされ、プレイヤがMMO又はネットワークアプリケーションに次にログオンしたときに(その変更された形で)取り出される。
【0027】
本発明は、様々な形で実施することができる。例えば、MMOからのデータに関する計算を、ネットワークアプリケーション内で抽出して表示又は別様に使用して、例えばMMOキャラクタの統計データの集計版を提供し、又は逆にMMO内でのみ集計されたデータの分析結果を提供することができる。他の様々な変換を提供することもできる。ネットワークアプリケーションは、MMO内ではあまり適切でない可能性のあるデータを表すことができ、例えばネットワークアプリケーションでは、装備、ギルド、生産、及びその他の特性に関する大量の情報を提供して、バトル、戦闘などのよりアクティブな、又は相互作用的なデータ表示のためにMMOをセーブすることができる。一般に、ネットワークアプリケーション内で提示される情報は、オンラインシミュレーション内で提示される情報に対して累積的なもの、補完的なもの、変換可能なもの、マッピングされるもの、又は無関係なものとすることができる。
【0028】
このシステムは、ゲームのみの用途よりも広範にわたる。例えば、ホームネットワークがMMOと同様の環境を提供し、ネットワークアプリケーションが、ユーザを、あらゆるネットワークアクセス可能な場所からホームネットワーク内の要素にアクセスして変更できるようにすることができる。この場合、ユーザインターフェイスが、ホームネットワークの視覚表示内で、ネットワーク要素にアクセスして変更するように操作できるアバターを表示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
全体を通じて、同じ参照符号は同じ要素を示す。
【0031】
最初に、説明するシステム及び方法の環境について説明し、その後、特定の実施構成について説明する。
【0032】
オンラインシミュレーションの付属物として機能し、重要な追加及び補完機能を提供するネットワークアプリケーションを提供する。以前のシステムは、2つのゲーム環境をこのようにリンクしていなかった。1つの実施構成では、ネットワークアプリケーションが、多人数同時参加型オンライン(MMO)ゲームなどのオンラインシミュレーション、すなわちシミュレーション世界の中のキャラクタの様相をユーザが制御できるようにするウェブベースのアプリケーションである。例えば、ユーザは、ネットワークアプリケーションによってMMO内のキャラクタの「分身」を制御できるようになる。本説明では、一般にオンラインシミュレーションはMMOであり、このように呼ばれることが多いが、非MMOオンラインシミュレーションを使用することもできる。さらに、例示を目的として、本明細書で説明する通常のMMOの実施構成は、ユーザが、関連するネットワークアプリケーションによってスーパーヒーローの「シークレットアイデンティティ」という脈絡においてプレイできるようになるスーパーヒーローMMOのものである。
【0033】
サーバコンピュータシステムが、1又はそれ以上のクライアントコンピュータシステムとともに、ユーザ又はプレイヤがキャラクタ(「プレイヤキャラクタ」又は単に「キャラクタ」)を作成して制御するという所定のジャンル又はテーマのMMOを提供する。プレイヤキャラクタは、プレイヤキャラクタ同士で、及びコンピュータ制御キャラクタとやりとりし、後者は一般にノンプレイヤキャラクタ(NPC)と呼ばれる。プレイヤキャラクタはプレイヤの制御下にあり、プレイヤの命令に従って行動する。NPCは、一般にサーバコンピュータシステムにより制御される。
【0034】
ネットワークアプリケーションにより、プレイヤは自身のキャラクタを、分身又は関連するキャラクタなどを介して異なる方法で探求して制御できるようになる。一例として、スーパーヒーローというテーマのMMOでは、ネットワークアプリケーションにより、プレイヤは、アクションヒーローの「シークレットアイデンティティ」にアクセスし、スーパーヒーローの格好をしていないときにスーパーヒーローの人生において行動することができるようになる。シークレットアイデンティティは、従来のように統計的属性及びレベルを有することができ、これらは別個のものであってもよく、或いはこれらをオンラインシミュレーション内の統計的属性及びレベルにリンクさせることができる。1つの実施構成では、MMOキャラクタとネットワークアプリケーションキャラクタを、所定のレベル数によってのみ区別することができる。シークレットアイデンティティキャラクタが行うことができる行為として、取引、生産、購入、及び販売のみならず、冒険への参加及びタスクの実行も挙げることができる。ネットワークアプリケーションがこのような機能を有することができる度合いは、レベル、参加ステータスなどに依存することができる。冒険及びタスクは、テキストインターフェイスを使用して、又は忠実度の低いグラフィカルインターフェイスを介して行うことができる。当然ながら、実現できる場合には完全な忠実度のグラフィクスを使用することができる。従って、ネットワークアプリケーションには、コンピュータシステム(ノートブック又はデスクトップ)、携帯電話、ゲームシステム(コンソール又はポータブル)、又はPDAなどの様々な種類のネットワーク対応プラットフォームの1又はそれ以上からアクセスすることができる。これにより、ネットワークアプリケーションは、互換プラットフォームに(異なるGUIなどの)適当なインターフェイスを提供することができる。
【0035】
以上のように、このようなシステムは、MMOキャラクタが、ネットワークアプリケーションを介してプレイできるシークレットアイデンティティなどの分身を有している場合などの所定のジャンルに適している。しかしながら、キャラクタが、ペット、子分、子供、又はウェブアクセス可能機能の恩恵を受けることができるその他の関連キャラクタを有する場合などの他のジャンルも容易に想像することができる。上記で定めた役割は限定を意図するものではなく、ネットワークアプリケーション内でスーパーヒーローの行為を行うこともでき、逆にMMO内でシークレットアイデンティティを制御することもできる。しかしながら、一般にネットワークアプリケーションは、「分身」又は同様の役割との使用に特に有用となり得る。
【0036】
プレイヤは、ネットワークアプリケーションを使用するための登録を、ソーシャルネットワーキングサイトへの登録と同じように行うことができる。例えばプロファイルを明確にするために様々な情報を提供することができ、上記の実施構成ではシークレットアイデンティティを作成することができる。既存のスーパーヒーローが存在する場合、そのアイデンティティとのリンクを形成したフィールドを提供することができる。場合によっては、シークレットアイデンティティが対応するスーパーヒーローを有していなくてもよい。プレイヤがゲーム内で発生するイベントに関する任意の警報を受け取ることができるように、プレイヤの携帯電話番号を入力する部分を提供することもできる。このような警報は、ネットワークアプリケーション及びMMOが代替現実ゲームの側面を帯びることができるようにする。同様に、イベント、キャラクタのレベル、キャラクタの達成などに関する情報を伝えるようにRSSフィードを設定することができる。
【0037】
ユーザが、MMOにログインしていないような、キャラクタをアクティブに使用していない間も、プレイヤは、ネットワークアプリケーションによってキャラクタ及びスタッフ又は従業員などの関連キャラクタのステータス及び行動を見て制御できるようになる(当然ながら、ユーザがMMOにログインしている間はネットワークアプリケーションにもアクセスすることができる)。例えば、プレイヤキャラクタは、スーパーヒーローとして冒険したり又は犯罪と闘ったりしていない間、毎日仕事に出かけることができる。プレイヤは、プレイヤキャラクタの仕事がどのように進行しているかを確認し、行動を選択し、同僚のNPC又は従業員とやりとりすることができる。このようなシステムによって、キャラクタが2つの異なるプレゼンテーションにわたって同じキャラクタ(又は関連するキャラクタ)をプレイできるようになるだけでなく、ゲーム環境を、プレイヤがゲーム内のコンテンツ全てを完全に経験するために両方の側でプレイする必要があるように構成することができる。
【0038】
図1を参照すると、オンラインMMOのマルチプレイヤ設定を表す、又はネットワークゲームなどのネットワークアプリケーションも表すことができるユーザインターフェイス(UI)20を示している。UI20には、いくつかのプレイヤキャラクタ22
PC1〜22
PC5を示している。個々のプレイヤキャラクタ22
PCiは、環境内でプレイヤ又はユーザにより制御されるキャラクタエンティティを表す。プレイヤキャラクタを制御する通常の方法として、キーボード及び/又はマウスコマンドを挙げることができる。特に、ゲーム機でゲームをするという設定では、ジョイスティックを使用することもできる。
【0039】
通常、環境内のプレイヤキャラクタは、互いに及びコンピュータ制御のノンプレイヤキャラクタとやりとりする。プレイヤキャラクタは、環境自体とやりとりすることもできる。プレイヤキャラクタはさらに、特定の冒険、タスク、バトルなどを達成するためなどの共通の目的を達成するためにグループとして行動することもできる。
【0040】
個々のプレイヤキャラクタは、タスク又は目的を達成する上でプレイヤキャラクタを支援するためのアイテムのストックを有することができ、これらを
図1にプレイヤキャラクタの在庫22
I1〜22
I5として示している。在庫は、武器、食物、薬、盾、鎧などを含むことができる。プレイヤキャラクタが在庫内のアイテムを使用するには、多くの場合これらのアイテムを「装備」しなければならない。装備したアイテムを、
図1に要素22
E1〜22
E5で示しており、これらはプレイヤキャラクタが身に着けているもの、手に持っているもの、又は別様に即座に使用できるものと考えることができる。
【0041】
上述したように、プレイヤキャラクタは自身の環境とやりとりすることができる。このことについての2つの例示的な表示を
図1に示しており、これらが特に広告のためのシステム及び方法に関連する。まず、ストア24を示している。このようなストアでは、プレイヤキャラクタが中に入り、商品を購入し、商品を売却し、又はその他のあらゆる数のこのような取引を行うことができる。同様にキオスク26を示しており、プレイヤキャラクタはこれとやりとりすることができる。ストアは、一般にプレイヤキャラクタが中に入ることができるが、キオスクは、一般にプレイヤキャラクタがアクセスはできるが入ることはできない構造である。本明細書では、システム及び方法を広告に関するものとして説明しており、従ってキオスク及びストアを例示しているが、他の数多くの変形例及び拡張例が明らかであろう。すなわち、本システム及び方法を広告以外の目的に利用することができ、逆に広告で利用する場合、事実上あらゆる環境特性に基づいてシステム及び方法を表すことができる。
【0042】
図2には、オンラインMMO及びネットワークアプリケーションの例示的なユーザインターフェイス30及び40をそれぞれ隣り合わせに示している。オンラインMMOのUI30には、いくつかのプレイヤキャラクタ32
PC1〜32
PC5を示しており、ネットワークアプリケーションのUI40には、いくつかのプレイヤキャラクタ42
PC1〜42
PC5を示している。上記のUI20のように、UI30内のプレイヤキャラクタ32
PC1〜32
PC5は、一般に在庫32
I1〜32
I5及び装備アイテム32
E1〜32
E5をそれぞれ有する。UI30も、ストア34及びキオスク36を含む。
【0043】
同様に、UI40内のプレイヤキャラクタ42
PC1〜42
PC5は、在庫42
I1〜42
I5及び装備アイテム42
E1〜42
E5をそれぞれ有する。UI40も、ストア44及びキオスク46を含む。いくつかの実施構成では、プレイヤキャラクタは、装備アイテム及び在庫の組を両方有している必要はなく、このような場合には一方だけで十分とすることができる。
【0044】
一般に、UI30及び40は同時に表示されることはない(ただし、いくつかの実施構成ではデュアルUI設計を使用することができる)。ユーザは、オンラインMMO30内で1又はそれ以上のキャラクタを操作及び制御することができ、またネットワークアプリケーション40内でも1又はそれ以上のキャラクタを操作及び制御することができる。例えば、ユーザは、ユーザが自身の(MMOクライアントをロードした)コンピュータのある場所にいるときにはオンラインMMOを使用することができ、一方でユーザがいずれかのネットワークアクセス可能コンピュータのある場所にいるときにはいつでもネットワークアプリケーションにアクセスすることができる。1つの実施構成では、各々の中のプレイヤキャラクタが同じプレイヤキャラクタを表し、すなわち32
PC1は、別の格好をした42
PC1と同じキャラクタを表す。例えば、オンラインMMOは、スーパーヒーロー又はアクションヒーローのテーマを有することができ、ネットワークアプリケーションは、スーパーヒーロー又はアクションヒーローの「分身」又は「シークレットアイデンティティ」をプレイする方法とすることができる。他の場合、ネットワークアプリケーションは、取引又は生産スキルのための便利な別個のフォーラムを可能にすることができる。プレイヤキャラクタ32
PC1の在庫及び/又は装備アイテムは、プレイヤキャラクタ42
PC1のものと同じでも又は異なってもよく、或いはいくつかのアイテム及び統計データが同じでいくつかのアイテム及び統計データが異なってもよい。例えば、ネットワークアプリケーション内で1つのアイテムを使用すること又はこれが存在することにより、オンラインシミュレーション内などの別のアイテムのパワー(又は他の統計データ)が増強されたり又は抑制されたりするようにすることができ、逆もまた同様である。ネットワークアプリケーションは、ユーザが自身のプレイヤキャラクタに関する様々な管理タスクを実行する方法を提供することもできる。
【0045】
ネットワークアプリケーションには、別個のサーバに分割された別個のユーザ及びプレイヤキャラクタのグループがアクセスすることができ、或いはゲーム内の全てのプレイヤが、ネットワークアプリケーションを1つのサーバ上で、取引、通信などのための共通エリアとして使用することができる。このような通信は、電子メール、チャット、インスタントメッセージングなどによるものとすることができる。
【0046】
図3は、システム及び方法の広告のための動作を図形で示している。例えば、ネットワークアプリケーションのUI40(
図2を参照)を含むことができるユーザインターフェイス50を示している。
図2のように、UI40内には、いくつかのプレイヤキャラクタ42
PC1〜42
PC5を、在庫42
I1〜42
I5及び装備アイテム42
E1〜42
E5とともにそれぞれ示している。同じ参照符号の要素については上述した通りである。
【0047】
ユーザインターフェイス50上には、ネットワークアプリケーションのUI40とともに広告60を表示することができる。広告60は、製品又はサービスの視覚表示90とともに製品又はサービスの説明52を含むことができ、視覚表示90は、一般に視覚的影響を高めるための技術を利用して、画像、アプリケーションなどで構築されることが多い。ネットワークアプリケーションに関連するウェブページなどの、広告を参照するウェブページがウェブブラウザ内にロードされると、広告60を表示することができる。広告60は、バナー広告、ポップアップ広告、ホバー広告、ライブバナー又は広告などを含む多くの形をとることができる。「ライブ」広告では、リアルタイムで変化するコンテンツを含む広告が提供される。広告は中央広告サーバから配信してもよいし、或いは個々の広告主から提供してもよい。
【0048】
ユーザが広告60内に表示された製品又はサービスに関心を持った場合、ユーザは、広告をクリック又は起動することができる。その際、ユーザは、より詳細な広告にクリックスルーすることができ、或いは別様に製品又はサービスを取得する方法に関する追加情報に申し込んでこれを受け取ることができる。また、説明する広告のためのシステム及び方法では、プレイヤキャラクタ42
PC1が、製品の仮想コピーを取得する(又はこれにアクセスする)ことができ、或いはプレイヤキャラクタ42
PC1のキャラクタ属性を、製品又はサービスの使用に基づいて変更することができる。
図3では、アイテム90が、プレイヤキャラクタ42
PC1の在庫、装備アイテムエリア内へ、或いはプレイヤキャラクタの属性又は統計データ42
AS1上へ横切ること(矢印を参照)によってこの行動を示している。すなわち、製品又はサービスによってキャラクタの属性又はその他の統計データが強化された場合、これらが在庫に入るとは考えられず、むしろプレイヤキャラクタの属性に直接影響を与えると考えられる。
【0049】
製品の一例として、ユーザに対し、UI上に車の広告を表示することができる。ユーザが広告をクリックした場合、ユーザは、この車に関する追加情報を受け取ることができる。また、ユーザに関連するプレイヤキャラクタは、このプレイヤキャラクタがネットワークアプリケーション内で使用するための乗り物として仮想の車を受け取ることができる。この乗り物を使用することにより、特定のタスクを完了するのに必要な時間が少なくて済むようになり、コミュニティなどにおけるプレイヤキャラクタの名声を上げることができる。場合によっては、所定の時間後にこの車又はその他のアイテムを「期限切れ」にすることにより、ユーザ(又はプレイヤキャラクタ)が、別の広告などをクリックすることなどにより別の車を取得しなければならないようにすることができる。
【0050】
上述したように、ストア44又はキオスク46(又は他のいずれかのこのような場所)は、いくつかの製品又はサービスを広告できる場所を提供することができ、従ってプレイヤキャラクタは、いくつかの異なる製品又はサービスを取得することができる。これに応じて、ユーザは、いくつかの実際の製品又はサービスに関する情報を取得することができる。一例として、携帯電話キオスクを提供することができ、ここでユーザは、いくつかの広告を見て自身のプレイヤキャラクタのための仮想電話を取得することができる。
【0051】
別の製品例、この場合は消耗品の例として、健康食品のための広告を表示することができる。広告をクリックすることにより、プレイヤキャラクタは、ある量の仮想健康食品を自身の在庫内に受け取ることができる。プレイヤキャラクタが健康食品を消費すると、キャラクタの属性が所定の期間強化される。当然ながら、アルコールなどを消費することもでき、これらはいくつかのユーザ属性を減少させる場合がある。
【0052】
サービスの例として、ウェイトトレーニングサービスのための広告を表示することができる。広告をクリックすることにより、プレイヤキャラクタは、身体的スタミナ、持久力、力、又はその他の身体的属性の増加を受け取ることができる。食品アイテムを使用すると、属性又は統計データを所定の期間強化することができ、或いはこれを恒久的なものとすることができる。
【0053】
図4を参照すると、ネットワークアプリケーションUI40に特に関連しない広告72を表示することができる。すなわち、ネットワークアプリケーションのUI40の外部のサードパーティ又はその他のウェブページ又はサイト70上に広告を表示することができる。上記のように、広告72は、バナー広告、ポップアップ広告、ホバー広告、ライブバナー又は広告などとすることができ、製品又はサービスの説明74を含むことができる。
図4内の他の参照符号は、
図3に示したものと同じ要素を示す。
【0054】
ユーザが広告72によって表示された製品又はサービスに関心を持った場合、ユーザは、広告をクリック又は起動することができる。その際、ユーザは、より詳細な広告にクリックスルーすることができ、或いは別様に製品又はサービスを取得する方法に関する追加情報に申し込んでこれを受け取ることができる。サードパーティ又は外部ページ70上の広告72をクリック又は起動することにより、ページ70は、ネットワークアプリケーション40に関連するサーバへメッセージを送信する。このメッセージは、ユーザのプレイヤキャラクタ42
PC1が製品の仮想コピーにアクセスできること、或いは製品又はサービスの使用に基づいてこのキャラクタ属性を変更できることを示す。
図4では、アイテム90が、プレイヤキャラクタ42
PC1の在庫、装備アイテムエリア内へ、或いはプレイヤキャラクタの属性又は統計データ42
AS1上へ横切ること(矢印を参照)によってこの行動を示している。上記のように、製品又はサービスによってキャラクタの属性又はその他の統計データが強化された場合、これらが在庫に入るとは考えられず、むしろプレイヤに直接影響を与えると考えられる。
【0055】
ページ70はネットワークアプリケーションに関連していないので、ユーザに、適当な追加情報を入力してアイテム又は属性の変更を受け取るべきゲーム、サーバ、及びキャラクタを識別するように要求することができる。
【0056】
製品の例として、携帯電話を広告しているウェブサイトにユーザをナビゲートすることができる。サイト上の広告は、「製品をキャラクタに送信」などのボタンを含むことができ、このボタンをクリックすることにより、ユーザは、MMO、ネットワークアプリケーション内などのプレイヤキャラクタが製品又はサービスの仮想コピーにアクセスできるようにする処理を開始することができる。ユーザがプレイするゲーム、サーバ、及びそのキャラクタ名に関する情報を求めるフォームを表示することもできる。
【0057】
当然ながら、全ての製品を全てのゲームに適用できるわけではない。
図3のシステム及び方法の実施構成では、ネットワークアプリケーション自体が、プレイヤキャラクタに関連付けることができる製品を、製品の種類の索引リストなどを介して自己選択することができる。
図4の実施構成では、上述したようにプレイヤにゲーム識別情報を要求することができる。或いは、システムが、ユーザがどのゲームをプレイしているかを認識した場合、あるレベルの製品又はサービスの提案を行うことができる。例えば、システムが、ユーザがスーパーヒーローのネットワークゲームをプレイしており、これが都会の設定で行われていると認識できた場合、車、携帯電話、衣服などの広告を適用することができる。ゲームの設定がファンタジーなどである場合、いくつかのアイテム及び製品をそのまま関連付け、いくつかを類似の製品に変換することができる。例えば、スポーツ栄養サプリメントのための広告をクリックすることで、プレイヤキャラクタが、力又は耐久力を高める類似の食品サプリメントを受け取れるようにすることができる。しかしながら、新車の広告をクリックすることにより、ファンタジーゲーム内でこれがゲーム内の他のコンテンツと調和しない場合、プレイヤキャラクタは、自動車ではなく乗るための新しい馬を受け取ることができる。場合によっては、ユーザが広告をクリックした場合、ユーザは、その製品又はサービスに関する追加情報を受け取ることができ、自身のプレイヤキャラクタが使用するためのアイテムを取得することに加え、この製品又はサービスを発注することができる。
【0058】
上記のように、製品又はサービスを使用することで、特定のタスクを完了するのに必要な時間を減らすことができ、或いは他の機能を支援することができ、所定の時間後にこれらの製品又はサービスを「期限切れ」にすることにより、ユーザ(又はプレイヤキャラクタ)が、ストア又はキオスクなどの既知の場所を訪れることなどにより、別のものを取得しなければならないようにすることができる。
【0059】
図5には、本システム及び方法の別の実施構成を示している。
図5のいくつかの参照符号は、
図3及び
図4に示したものと同じ要素を示す。
図5では、サードパーティサイト76が、
図4のサードパーティサイトと同様に振る舞うことができる。しかしながら、この場合、サードパーティサイト76は、広告をクリックすること、広告内のボタンをクリックすること、製品を注文すること、フォームに情報を入力することなどの何らかの行動に基づいてユーザにコードを提供する。すなわち、ユーザは、この行動の後にコードを受け取る。このコードを、ネットワークアプリケーション40に関連する、又はネットワークアプリケーション40内のフォーム78に入力することができる。コード入力に続き、ユーザに関連するプレイヤキャラクタは、上述したようにこの製品又はサービスに対応する仮想アイテムにアクセスできるようになる。
【0060】
或いは、ユーザは、物理的製品又はサービス76’を購入することができる。この場合、購入した製品をコードとともに包装することができ、或いは製品の購入又は登録時に別様にコードにアクセスできるようにすることができる。しかしながら、ユーザがコードを取得し、上述したようにコードを入力して、自身の関連するプレイヤキャラクタが仮想アイテムにアクセスできるようにすることもできる。上述したキャラクタ及びゲーム識別のステップと同様のステップを必要とすることもできる。コードを入力することで、プレイヤキャラクタ42
PCiが、広告90又は購入した製品に対応する仮想アイテムにアクセスできるようにし、在庫42
I1、装備アイテム42
E1、又は属性及び統計データ42
ASIに影響を与えるようにすることができる。
【0061】
図6には、製品又はサービスを広告して、対応する仮想アイテムをプレイヤキャラクタに配信することができるさらに別の方法を示している。この実施構成では、ユーザが、自身の固有のプレイヤキャラクタの在庫、装備アイテム、又は属性/統計データの変更を取得するために、プレイヤキャラクタの同様のアイテム又は属性を直接クリックすることができる。具体的には、ユーザ80は、ネットワークアプリケーションのUI40上でプレイヤキャラクタ42
PC1を操作及び制御することができる。ユーザ80は、UI40の別の部分に存在する別のプレイヤキャラクタ42
PC2を見ることができる。プレイヤキャラクタ42
PC2が、ユーザ80が関心を持つ、自身の固有のプレイヤキャラクタ42
PC1のために取得したいと思うアイテムを有しているかを調べることができる。場合によっては、ユーザ80は、プレイヤキャラクタ42
PC2上に直接このようなアイテムを見ることができる。別の場合には、ユーザ80が、アイテムを在庫の一部などとして調べるために検査機能を実行する。さらに別の場合には、ユーザ80が、ゲーム内の全てのキャラクタの在庫をカタログ化して表示するような別個のアプリケーション又はウェブサイトを介して、在庫又は装備アイテムを調べることができる。
【0062】
ユーザ80が、プレイヤキャラクタ又は別のサイト上のアイテム、又は特定のアイテム部分をクリックすると、ネットワークアプリケーションUI40上、或いは別のサイト上に、ホバー広告などを介して広告82が表れるようにすることができる。多くの場合、広告82は、広告する製品又はサービスの画像90を含む。アイテムをクリックして広告が表れるようにすることにより、又は広告の一部をクリックすることにより、或いは関連する行動により、広告する製品又はサービスに関連する又は付随するアイテムに、上述した方法と同じ方法でプレイヤキャラクタ42
PC1がアクセスできるようにすることができる。
【0063】
図7は、方法のフロー
図100である。方法の1つの考えられる第1のステップでは、広告に関する様々なアートワーク及び(表示頻度などの)その他の仕様が、ゲームサーバ及び/又はネットワークアプリケーションサーバに提供される(ステップ93)。一般に、広告は、ビデオゲーム内のプレイヤキャラクタに仮想アイテムとして提供して、例えばプレイヤキャラクタがタスク又は機能を実行する能力を強化することができる製品又はサービスに関する。例えば、携帯電話アイテムを提供して、プレイヤキャラクタの通信する能力を強化することができる。食品アイテムを提供して、プレイヤキャラクタの力又はスタミナを強化することができる。この説明により、他の数多くの例も理解できよう。次に、ゲームサーバ又はネットワークアプリケーションにより提供されるUIが、広告を表示することができる(ステップ95)。別の実施構成では、別のプレイヤキャラクタにアイテム又はサービスを既に与えておき、他のプレイヤキャラクタ上に表示されたときに、ユーザがアイテム(又は属性変更)をクリック又は起動することができる。
【0064】
なお、事前に与えておく代わりに、このような広告のストアからゲーム又はネットワークサーバによって取り出されたときに、或いは別の広告サーバによって提供されたときに、広告を動的に又は「ライブ」的に提供することもできる(ステップ97)。
【0065】
表示を受けて、ユーザ又はプレイヤは、広告をクリック又は起動することができる(ステップ92)。このステップは、広告がネットワークアプリケーションUIの一部を形成する場合などの、ユーザが自身のUI上に広告を表示させるような状況に該当する。このような場合、システムは、ネットワークアプリケーションの識別子及びキャラクタ識別子を既に記憶域に記憶している。すなわち、ユーザが現在ゲームをプレイ中であるので、システムは、現在プレイ中のゲームのアイデンティティ及びキャラクタのアイデンティティを認識することができる。広告が見られると、UIは、広告した製品に対応するアイテムへのアクセスを許可すべきである旨を示すメッセージをゲームエンジンへ送信することができる。その後、ユーザのプレイヤキャラクタは、広告に対応するアイテムにアクセスすることができる(ステップ98)。
【0066】
別のステップでは、ユーザが、プレイヤキャラクタの在庫のいくつかのアイテム、又はプレイヤキャラクタが装備しているアイテムを起動又はクリックすることができる(ステップ94)。この場合、クリックされた製品に関する追加の詳細を与える広告を、ユーザに見られるように続けて表示することができる(ステップ96)。一般に、全てのアイテムが関連する広告を有しているわけではないので、プレイヤキャラクタが所有する全てのアイテムをクリックできるとは限らない。しかしながら、電子装置、衣服、及び乗り物などの特定のアイテムは、関連する広告を有している可能性が特に高い。
【0067】
ユーザは、プレイヤキャラクタの属性、サービスに関連する属性をクリックすることもできる。属性は、プレイヤキャラクタの統計データのリスト内などに表示することができる。このような「クリック可能」サービスでは、UIが、ウェイトトレーニングサービスなどのおかげでプレイヤキャラクタの力(又は他の属性)が変更されたことを示すことができる。変更された属性のインジケータをクリックすることにより、ユーザに広告を表示することができる。広告が表示されると、ユーザのプレイヤキャラクタは、広告に対応するアイテム又は属性にアクセスすることができ(ステップ98)、すなわちユーザのプレイヤキャラクタは、ウェイトトレーニングの恩恵を受けることができる。
【0068】
なお、このステップ及び他のステップのいずれかに関連して、広告をクリックすることで、他の数多くの機会をユーザにもたらすことができる。例えば、ユーザをメーカーのウェブサイトに導くことができ、製品又はサービスに関する電子メール又は通知を他者に送信できるようにすることができ、或いは他の無数のステップを選択できるようにすることができる。
【0069】
別の実施構成では、ユーザが、付属のコードを含む製品又はサービスを購入し、又は別様に受け取ることができる(ステップ102)。この場合、ユーザは次に、ネットワークアプリケーション又はオンラインMMO(又はこれらの外部にある位置)の指定されたフォームページ(又は同等のもの)に進み、製品又はサービスに対応する仮想アイテムを受け取る(ステップ98)ためにコードを入力することができる(ステップ103)。コードを入力すると、いくつかの実施構成では、製品又はサービスに対応する広告を表示(ステップ96)して、より多くの視認性及び情報を与えることができる。
【0070】
さらに別の実施構成では、ユーザが、サードパーティ又は関係のないウェブサイト、すなわちネットワークアプリケーション又はオンラインMMOに関係のないウェブサイトを訪れることができる(ステップ104)。その際、ユーザは、上述した種類の広告のいずれかをクリックして見ることができる(ステップ105)。この場合、システムは、一般にユーザがプレイ中のネットワークアプリケーション又はオンラインMMOを認識しておらず、さらには対応するアイテムへのアクセスを有効にすべきプレイヤキャラクタを認識していないことがある。これらの理由より、ユーザが、プレイするゲームに関する情報、必要であればサーバ情報、及びアイテムを与えるべきプレイヤキャラクタを入力できるフォームを表示することができる(ステップ109)。この情報が提供されると、サードパーティサイト、又はユーザが広告の起動後に導かれる別のサイトが、ネットワークアプリケーション又はオンラインMMOが動作するサーバにメッセージを送信することができる。このメッセージは、アイテムを受け取るべきプレイヤキャラクタ、及び他のいずれかの関連情報を示すことができる。当然ながら、場合によっては、この情報をユーザのコンピュータシステムから取り出すことができるが、プライバシーに関わる多くの場合、又は十分な特権が不足している場合には、このような情報を取得できないようにすることができる。このメッセージの後に、プレイヤキャラクタはアイテムにアクセスすることができる(ステップ98)。
【0071】
当然ながら、上記の組み合わせを利用することもできる。例えば、ユーザが関係のないウェブサイトを訪問して広告を見た後にユーザにコードを提供し、広告をもう一度見たかどうかに関わらず、方法をコード入力ステップ(ステップ103)から再び開始することができる。
【0072】
多くの実施構成では、アイテム又は属性変更へのアクセス、又はアクセスする機会の後に、これらを期限切れにすることができる(ステップ99)。アイテムを単純に非表示にしたり、アクセス不可にしたり、さらなる利益又は属性変更を提供しないようにしたりすることができる。
【0073】
図8には、ネットワークアプリケーション又はオンラインMMOを使用して広告するためのシステム110のモジュラー表現を示している。MMOゲームサーバ106がコンピュータ可読媒体108を含み、これらの組み合わせにより、上述したオンラインMMOを動作させる。コンピュータ可読媒体108は、ゲームのみならず広告主又はその他のエンティティによって提供されるアートの様々なアートワーク及び仕様113を含むことができ、これらを使用して製品又はサービスを広告する。広告アイテムプロバイダモジュール115は、表示した広告をユーザが起動したことに基づいてプレイヤキャラクタにアイテムを提供するために使用することができる。広告アイテムプロバイダモジュール115は、この機能を果たすために、プレイヤキャラクタの在庫などに対応するデータ構造の変更を指示することができる。
【0074】
1つの実施構成では、ネットワークアプリケーションがオンラインMMOとともに実行され、このネットワークアプリケーションは、やはりアートワーク及び仕様113’を記憶できるコンピュータ可読媒体114を含むネットワークアプリケーションサーバ112上で実行される。コンピュータ可読媒体114は、広告サーバ116から広告を受け取るための広告受信機モジュール117、及びこのような広告をどのように表示すべきかなどの、このような広告に関する表示機能を提供するためのUIモジュール119を含むこともできる。UIモジュール119は、ゲーム自体を表現するモジュールと同じものであってもよい。ネットワークアプリケーションサーバは、ユーザによる広告起動(又はユーザによるコード入力)を受け取ったことに基づいて、(広告に対応する)アイテム又は属性又はサービスをユーザに関連するプレイヤキャラクタに提供するための広告アイテムプロバイダモジュール115’を含むこともできる。上記で、及び引用により組み入れている仮出願において説明したように、ネットワークアプリケーションは、オンラインMMOを補完する機能を提供する。図示してはいないが、MMOゲームサーバ106も、UIモジュール及び広告受信機モジュールを含むことができる。
【0075】
ネットワークアプリケーションサーバ及び/又はMMOゲームサーバは、コンピュータ可読媒体118を含む広告サーバ116にアクセスして、ユーザのゲームプレイ中に広告90を取り出して表示することができる。オンラインMMOのゲームプレイ中、ゲームサーバ106は、クライアント107a〜107fに(広告会社のサーバから先立って受け取った)広告90を提供することができる。同様に、ネットワークアプリケーションのゲームプレイ中、ネットワークアプリケーションサーバは、同じクライアント107a〜107fに広告90を提供することができる。上述したように、広告は前もって提供することができ、動的に提供することができ、或いは必要に応じて他のいずれかの広告機能を使用して提供することができる。上述したようにユーザが広告(又は別のプレイヤキャラクタ上のアイテム)を起動したことに基づいて、ユーザのプレイヤキャラクタはアイテムを受け取り、又は広告に対応するアイテムにアクセスすることができる。
【0076】
図9には、システム及び方法においてどのようにデータを変換できるかを示している。一般に、このデータは、コンピュータ可読媒体に記憶されたデータ構造を表し、これがさらに、広告される製品又はサービス、及びネットワークアプリケーション又はオンラインMMO内のプレイヤキャラクタに関連し得るアイテム又は属性を表す。第1のデータ構造122は、ゲーム内のプレイヤキャラクタに関連する製品又はサービス又はアイテム又は属性に関するゲーム内の広告である。第1のデータ構造は、サードパーティのサイト内広告であってもよく、或いはフォームへの入力に基づいて、製品又はサービスに対応するアイテムにプレイヤキャラクタがアクセスできるようにするコードであってもよい。ユーザが広告をクリック又は起動し、或いはコードを入力(ステップ126)すると、広告データが、プレイヤキャラクタがアクセスできる、広告した製品又はサービスに対応するアイテムを表すデータ構造128に変換される(データ変換124)。
【0077】
データ構造128は、期限切れしたアイテム又は属性を表すデータ構造136にさらに変換する(データ変換132)ことができ、この変換は、時間の経過又は累積使用量によって行われる(ステップ134)。データ変換132は、フラグを設定することにより、或いは他のいずれかのこのようなデータ変換技術を介して行うことができる。
【0078】
なお、上記のサーバ(及び/又はモジュール)を多くの方法で組み合わせることができ、例えばMMOゲームサーバ及びネットワークアプリケーションサーバが、同じ物理的機械上で動作することができる。さらに、広告サーバは、ゲーム及びネットワークアプリケーションサーバと常時通信する必要はない。むしろ、広告サーバは、定期的に通信を行って、広告を表示すべき頻度を示すメタデータ、並びに製品又はサービスに関連することができる仮想アイテム及び属性変更に関するアートワーク及び仕様とともに、広告を毎日又は毎週ダウンロードすればよい。
【0079】
他の変形例及び実施構成も可能である。例えば、チャット、電話、又はビデオ会議などの、ゲーム以外の他のオンラインサービスに広告を提供するための実施構成を展開することができ、この場合、クーポン又は試験サンプルなどの仮想製品の変更例をユーザに提供することができる。
教育用の実施形態では、このシステム及び方法を使用して、最初に問題を解いた生徒、特に優秀な生徒、又は大きく進歩した生徒に褒美を与えることができる。ギルドなどのゲーム内のグループを設定して、これらのグループを、これらのメンバの広告に対する反応から相互に恩恵を受けるように構成することができる。或いは、これらのグループが相互に広告に反応し、広告に対するグループ反応から利益を得ることもできる。上記の説明は(いくつかの実施構成における)2人のユーザ間のやりとりについて説明したものであるが、3人又はそれ以上のユーザがグループでやりとりすることもできる。必要に応じて、ゲームアプリケーション、ネットワークサーバアプリケーション、関連するいずれかの広告アプリケーションなどを同じ又は異なるサーバ上に配置することができる。
【0080】
上述したように、オンラインシミュレーションにリンクされたネットワークアプリケーションを使用することにより、広告を超えた追加機能を提供することもできる。以下、これらの追加機能について説明する。第1の追加機能は、非線形、可変、又は多経路要素を組み入れた冒険又はタスクを実行するためのシステム及び方法に広く関する。第2の追加機能は、ソーシャルネットワーキング機能に広く関する。
【0081】
第1の追加機能では、まずネットワークアプリケーションを主にテキストベースとすることができ、一般にキャラクタが実行するためのタスクを提供することができる。例えば、NPCが、対象プレイヤ又はプレイヤキャラクタのためのタスクを提供することができる。タスクを示すテキストベースの画面には、NPC及びプレイヤキャラクタ両方のためのアイコンを表示することができる。このタスクは、プレイヤがタスクをどのように実行することを選択するかに応じて、一般に所定の時間を要することができる。タスクが引き受けられた場合、この時間を、そのキャラクタに対して割り当てられた1日当たりの全体的な時間から差し引くことができる。例えば、個々のキャラクタは、「リアル」タイムの暦日ごとにタスクを完了するために8時間を受け取ることができる。キャラクタの「残り時間」の値を、カウントダウンクロックによって表示することができる。
【0082】
タスクは、一連の行動を組み立てる割り当て又は要求である。これらは一連のステップで構成され、1又はそれ以上のステップ、或いは全てのステップが、タスクを実行する方法に関して1又はそれ以上の選択を行うようにプレイヤに要求することができる。ステップごとに様々なオプションを選択することにより、プレイヤは、タスクを完了するのに必要な合計時間を制御する。従って、プレイヤは、有利に自身の行動計画を立て、シークレットアイデンティティなどの、プレイヤのネットワークアプリケーションキャラクタが欲しているものを選択して所定の日に達成することができる。
【0083】
例えば、
図10を参照すると、所与のタスクに対して3つの方法選択肢152〜156が提供されている。キャラクタの1日の残り時間もカウントダウンタイマ158によって示される。個々の方法タスクは、タスクを完了する上でプレイヤが実行するステップに影響を与えることができる。例えば、方法選択肢1は、所与のタスクを実行するための異なる方法を構成する一連の選択肢をプレイヤに提供することができる。例えば、タスクは、ニュース記事の材料を集めることであってもよい。1つの方法選択肢は、証人にインタビューすることであってもよい。別の方法選択肢は、記事の背景を得るために図書館に移動することであってもよい。方法選択肢2は、材料を集める方法に関する選択肢を提供することができ、1つの方法は、特に徹底的なものであってもよく、別の方法は、「近道」又は「ごまかし」をすることであってもよい。近道又はごまかしの方が速いが、得られる情報は少ない。また、近道の場合、通り又はその他の場所で他のキャラクタとやりとりする機会を得ることが少ない。別の実施構成では、ごまかしの中にリスク/報酬の選択肢を提供し、ユーザがごまかしを選択した場合、成功した場合にはより良い結果(高品質又は低時間)を得るチャンスが与えられるが、ごまかしが失敗した場合にはより悪い結果が与えられる。スーパーヒーロー/シークレットアイデンティティのコンテキストでは、1つの特別な種類のごまかしが、シークレットアイデンティティキャラクタが、対応するスーパーヒーローのパワーの1つを使用するものであってもよい。この場合、ネットワークアプリケーションキャラクタは、再びシミュレーションからの機能を利用する。方法選択肢3は、ニュース記事を書くこと又はアシスタントにニュース記事を書かせることなどの、タスク内の最終ステップに関するものであってもよい。選択はプレイヤ次第であるが、選択の結果にはランダム要素を組み入れることができる。例えば、近道が機能せず、プレイヤキャラクタがそのステップを引き返して、「遠回り」というステップを実行する必要があるようにしてもよい。或いは、選択したステップによって異なる選択肢へのアクセスが提供され、多経路の連続を提供するようにしてもよい。
【0084】
特定のステップを選択することにより、キャラクタが途中で、有名又は偶像的NPCなどのNPCに遭遇することがある。これらの遭遇により、キャラクタの連絡先リストが増え、体験できなかったはずの冒険又はタスクを得ることができる。このような遭遇は、一般にNPCとの間で生じるが、いくつかの実施構成では、キャラクタが別のプレイヤキャラクタに遭遇することができ、例えばプレイヤキャラクタが対象プレイヤキャラクタの特定の機能を常に実行している場合、このプレイヤキャラクタが、タスク中に対象プレイヤキャラクタに代わって同じ機能を実行できるような便宜を構成することができる。
【0085】
タスクのステップを行う時間がかかるにつれ、クロック上で時間がカウントダウンされるのを見ることができる。1つの実施構成では、時間が「リアルタイム」でカウントダウンされ、タスクに1時間かかる場合、プレイヤは、次のタスクを開始するまで1時間待たなければならなくなる(ただし、場合によっては、異なるタスクを進行できるようにするためにタスクを中断することができる)。或いは、時間のカウントダウンを速めることもでき、これにより、例えば1分の「ゲーム時間」が「リアルタイム」では1秒で過ぎてしまう。時間がカウントダウンされるにつれ、プレイヤは、ステップ及び最終的にはタスクの実行中に行われる行動のスクロールリストを見ることができる(例えば、
図11を参照)。いくつかの実施構成では、プレイヤ及びキャラクタが、1日の所定の時間割り当てを超えてもよいが、ちょっとしたペナルティなどを負うようにすることもできる。エネルギードリンクなどの所定の物質を使用することにより、プレイヤ及びキャラクタが受け取る労働時間が増えるようにしてもよい。
【0086】
所定のタスク、タスク内のステップ、及びステップ内のサブステップに、ランダム度合いの変動を組み入れることができる。例えば、プレイヤは、近道を使用してステップを実行することを選択できるが、近道が成功しないこともある。さらに、かかる時間を増加又は減少させることができる一連のランダムイベントを発生させることもできる。また、プレイヤは、これらのイベントを通じて任意の報酬を稼ぐこともできる。このようにして、タスクを実行するのにどれだけの時間がかかるかは一般的に分かるが、実際の持続時間は、ランダムな変動を組み入れた全てのステップ又はサブステップを完了した後にしか分からない。
【0087】
多くのタスクの完了にはゲーム内時間が必要となり、いくつかの実施構成では、所定のタスクを瞬間とすることができる。例えば、レシピを作ったり又は関係書類を作成したりするステップを含む生産タスクは、1日に利用できる合計時間にカウントされないことがある。
【0088】
全てのプレイヤに同時に影響を与える「ワールドイベント」を発生させることもでき、このイベントは、現在実行中のタスク又はステップに影響を与えることができる。例えば、悪者がある都市を攻撃し、輸送の遅れを引き起こしたりすることで、この都市で現在タスクを実行中の全てのプレイヤキャラクタを混乱させることができる。場合によっては、一部の又は全部のキャラクタに、このワールドイベントに関する「ミッション」に参加する機会を与えることができる。1つの実施構成では、ワールドイベントによっては、対応するMMO又はオンラインシミュレーション内の行動又はイベントに起因してネットワークアプリケーション環境内で発生するイベントもある。例えば、MMO内でヒーローと悪者が戦うことにより建物又は橋などの構造物が破壊された場合、シークレットアイデンティティキャラクタが同様にこの構造物を一定期間利用できなくなり、タスクの完了に影響を与え得る。例えば、破壊された橋の周囲を移動する必要があるため、移動時間が長くなることがある。
【0089】
上述したように、リンクされたネットワークアプリケーション及びオンラインシミュレーションを使用する別の態様は、ソーシャルネットワーキング機能のコンテキスト内にある。この態様では、ネットワークアプリケーションが、連絡先、友人、メッセージング、プロファイル、ブログなどの、人気のあるソーシャルネットワーキングサイト又はサービスが提供する機能と同様の重要なソーシャルネットワーキング機能を提供する。
【0090】
本明細書で示すネットワークアプリケーションを使用し、ソーシャルネットワーキングコンベンションを活用して、プレイヤキャラクタに関する情報を提供するだけでなく、付属ゲーム、すなわちネットワークアプリケーションをプレイする方法を提供することもできる。オンラインシミュレーション及びネットワークアプリケーションという2つのゲームは並行して実行することができるが、非同期的に動作することもできる。例えば、2つのゲーム間で送信されるメールが即座に配信されず、むしろ内蔵遅延を含めてオンラインシミュレーションとネットワークアプリケーションとの間のやりとりを制御することができる。
【0091】
MMOゲームクライアントを持っていない人物、又はMMO機能が二次的なものである人物でもソーシャルネットワーキング機能にアクセスすることができる。すなわち、ユーザによっては、自身のゲームプレイ仲間と交流するための方法として、単純にネットワークアプリケーションにアクセスすることを望む者がいてもよい。さらに、シークレットアイデンティティを操作する方法を提供するために、ネットワークアプリケーションを使用することについて上述したが、対応するスーパーヒーローがオンラインシミュレーション又はMMO内のキャラクタである場合、このような使用は必要ない。ネットワークアプリケーションは、アイテムを作成又は変更すること(例えば、ソーシャルネットワークの一部としてリストされた連絡先を、ネットワークアプリケーション、オンラインシミュレーション、又はこれら両方で使用できるゲームアイテムを生産するためのリソースとして使用できる生産インターフェイス)、他のキャラクタとやりとりすること、ネットワークアプリケーション内のキャラクタを使用してアイテムを購入及び販売すること(例えば、オークションインターフェイス)などにより、単純に個人のオンラインシミュレーションキャラクタを操作及び/又は強化する方法とすることができる。ネットワークへのアクセスしやすさにより、あらゆるオンラインコンピュータ並びにモバイル機器及びその他のコンピュータ機器からこれらのゲームの側面をプレイすることができる。さらに、ネットワークアプリケーションを使用することにより、新規プレイヤにゲームの概論を提供することができる。商品のいくつかを転送可能にすることができるので、ネットワークアプリケーション内の商品を蓄積することにより、プレイヤがオンラインシミュレーションも楽しめるようにすることができる。別の実施構成では、ネットワークアプリケーションが、複数のオンラインゲームで使用できる共通のユーザアバター又はプロファイルへのアクセスを提供する。この場合、ネットワークアプリケーションとオンラインゲーム又はシミュレーションとの関係は、1対1というよりもむしろ1対多となる。(多くの場合、互いに分離された)複数のインスタンス又はサーバを有するMMOでは、ネットワークアプリケーションにより、異なるサーバ上のプレイヤがやりとりできる中心エリアを提供することができる。或いは、ネットワークアプリケーションを使用して、特定のゲームとは関係無いが1又はそれ以上のゲーム又はゲームサービスに関するコミュニティのために使用できるユーザプロファイル及び環境にアクセスすることができる。
【0092】
ソーシャルネットワーク内の他の特徴を利用することもできる。例えば、プレイヤは、電子メール、メッセージング、及び様々なサポートされたボイスチャットクライアントを介して、ウェブ上の他のプレイヤと、又はゲーム全体にわたって通信することができる。スーパーヒーローとシークレットアイデンティティのコンテキストでは、プレイヤが、ネットワークアプリケーションを介して、他のプレイヤのシークレットアイデンティティキャラクタ、スーパーヒーローキャラクタ、リーダーボード、及び他のあらゆる公開情報を見ることができる。いくつかの実施構成では、プレイヤが自身のシークレットアイデンティティ及びその対応するスーパーヒーロー(MMO)のアイデンティティについて別のプレイヤに通知した場合、この情報をプレイヤのビューにも表示することができる。プレイヤが、自身のMMOキャラクタ及び関連するシークレットアイデンティティを単一のウェブページ内で全て見ることができる別の「プレイヤ」サイトを提供することもできる。プレイヤは、(シークレットアイデンティティソーシャルネットワーキングサイトなどの)ネットワークアプリケーションの中から、関連するアクションヒーローを「ペーパードール」形式などで見ることができる。
【0093】
他のソーシャルネットワーキングコンベンションを利用することもできる。例えば、キャラクタは、対象キャラクタが自身のゲームプレイを通じて知り合いになったキャラクタのリストである関連連絡先リストを有することができる。これらのキャラクタは、偶像的NPC、他のプレイヤキャラクタ(説明する特定の実施構成では、これらをシークレットアイデンティティ又はスーパーヒーローとすることができる)、又はその他のこのようなゲーム内キャラクタなどのNPCであってもよい。キャラクタは、いくつかの方法で連絡先リストに追加することができる。1つの実施構成では、対象キャラクタが、タスク中にこれらのキャラクタと話しをすること、タスク内でこれらのキャラクタを助けることなどにより、これらのキャラクタとやりとり又は別様に遭遇したときに必ずキャラクタが追加される。プレイヤがキャラクタの連絡先リストをチェックすることによっていくつかのタスクを提供することができ、例えば、点滅する連絡先アイコンにより、対象プレイヤキャラクタが実行するタスクを所与の連絡先が有していることを示すことができる。
【0094】
キャラクタの連絡先リストとは異なり、プレイヤは、ユーザがゲームプレイをともに楽しむリーグ又はギルドのメンバなどのプレイヤをリストした様々な友人リストを有することができる。追加又は招待作業などを通じて、他のキャラクタを友人リストに追加することもできる。
【0095】
キャラクタは、ユーザインターフェイス内の利用できる移動地点のマップを表す関心点をクリックすることにより、1つの場所から別の場所へ移動することができる。このような移動は瞬間的なものであってもよく、或いは1日に割り当てられた(可変の又は所定の)時間の一部を使用するものであってもよい。所定の場所に着くと、この場所でキャラクタが実行できるタスクを示す「ジョブ」ウィンドウを表示することができる。利用できるタスクは、キャラクタの連絡先リスト内の連絡先、既に実行したタスク、又はその他のこのような要素に基づくことができる。
【0096】
1つの実施構成は、オンラインゲーム環境及びネットワークアプリケーション内で動作及びやりとりするためのサーバ及びクライアントシステムを提供したり、またオンラインゲーム環境及びネットワークアプリケーション内のNPC及びプレイヤキャラクタのデータ及びやりとりをモニタ及び制御するためなどのコンピュータ命令を記憶して実行したりするための1又はそれ以上のプログラマブルプロセッサ及び対応するコンピュータシステム要素を含む。サーバシステムは、Linuxなどのオペレーティングシステム上で実行されるMySQLなどのデータベース要素を使用することができる。クライアントシステムは、Sony PlayStation3(登録商標)ゲーム機などのゲーム機を含む、パーソナルコンピュータ又はその他の種類のコンピュータ機器とすることができる。クライアントシステムは、携帯電話を含む上述した様々なもののいずれかであってもよい。
【0097】
追加の変形例及び実施構成も可能である。例えば、開発システムを(ファンタジー又はサイエンスフィクションなどの)他の種類のゲームに適用することもできる。システムを、他のいずれかの種類のクライアントサーバシステムの付属物として機能するネットワークアプリケーションに応用することもできる。オンラインシミュレーション及びネットワークアプリケーションの各々がウェブベースであってもよい。別の実施構成では、ホームネットワークがMMOと同様の環境を提供し、ネットワークアプリケーションが、ユーザがあらゆるネットワークアクセス可能な場所からホームネットワーク内の要素にアクセスしてこれを変更できるようにすることができる。ネットワークアプリケーションは、オンライントレーディングカードゲーム、又はネットワークゲーム、MMO、又はこれら両方に関連する他の「サイド」ゲームのサイトとして機能することもできる。報酬ポイントを提供して、これをゲーム内の商品及び/又はサービスと交換できるようにすることができる。これらのポイントは、例えば、タスクの成功又は冒険の完了、加入期間の長さ、入出金、又は加入の更新などの様々な条件に対してプレイヤに与えることができる(このようにして、再加入に関してプレイヤに報酬を与えることができる)。従って、本発明の範囲は、本明細書で説明した特定の例にのみ限定されるものではない。