特許第5912723号(P5912723)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5912723
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年4月27日
(54)【発明の名称】キー付きブラシロール
(51)【国際特許分類】
   B24D 13/10 20060101AFI20160414BHJP
   B24D 5/16 20060101ALI20160414BHJP
【FI】
   B24D13/10
   B24D5/16
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-66414(P2012-66414)
(22)【出願日】2012年3月22日
(65)【公開番号】特開2013-193195(P2013-193195A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2015年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】591084872
【氏名又は名称】昭和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148792
【弁理士】
【氏名又は名称】三田 大智
(74)【代理人】
【識別番号】100077735
【弁理士】
【氏名又は名称】市橋 俊一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100070323
【弁理士】
【氏名又は名称】中畑 孝
(72)【発明者】
【氏名】新井 友行
【審査官】 大山 健
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−291165(JP,A)
【文献】 特開昭59−219164(JP,A)
【文献】 特開昭60−127975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24D 13/10,13/02
B24D 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の環状ディスクブラシを中央穴を以ってシャフトに外挿したブラシロールにおいて、上記複数枚の環状ディスクブラシを上記シャフトにキー結合する手段として第一キーと第二キーから成る二本一対のキーを備え、該第一キーを上記シャフトの外周面に形成された第一キー溝に挿入すると共に上記第二キーを上記各環状ディスクブラシの上記中央穴の内周面に形成された第二キー溝に挿入し、上記第一,第二キーは該挿入状態で径方向において互いに重合しつつ軸線方向に相対摺動可能であり、該相対摺動により上記第一キーの重合面に形成した凸面部に上記第二キーの重合面に形成した凸面部が乗り上げて上記第一,第二キーの上記径方向の重合高さを嵩高にし、上記第一キーの外面を上記第一キー溝の内面に圧接すると共に上記第二キーの外面を上記第二キー溝の内面に圧接し上記キー結合を図る構成を有し、上記第一キーを逆台形状にすると共に上記第一キー溝を逆台形状にし、上記第一キーの外面を構成する外側斜面と上記第一キー溝の内面を構成する内側斜面を圧接し、同第一キーの外面を構成する下面と同第一キー溝の内面を構成する内底面間に遊間を形成して上記キー結合を図ることを特徴とするキー付きブラシロール。
【請求項2】
複数枚の環状ディスクブラシを中央穴を以ってシャフトに外挿したブラシロールにおいて、上記複数枚の環状ディスクブラシを上記シャフトにキー結合する手段として第一キーと第二キーから成る二本一対のキーを備え、該第一キーを上記シャフトの外周面に形成された第一キー溝に挿入すると共に上記第二キーを上記各環状ディスクブラシの上記中央穴の内周面に形成された第二キー溝に挿入し、上記第一,第二キーは該挿入状態で径方向において互いに重合しつつ軸線方向に相対摺動可能であり、該相対摺動により上記第一キーの重合面に形成した軸線方向において傾斜する第一傾斜面部に上記第二キーの重合面に形成した上記第一傾斜面部と逆向きに傾斜する第二傾斜面部が乗り上げて上記第一,第二キーの上記径方向における重合高さを嵩高にし、上記第一キーの外面を上記第一キー溝の内面に圧接すると共に上記第二キーの外面を上記第二キー溝の内面に圧接し上記キー結合を図る構成を有し、上記第一キーを逆台形状にすると共に上記第一キー溝を逆台形状にし、上記第一キーの外面を構成する外側斜面と上記第一キー溝の内面を構成する内側斜面を圧接し、同第一キーの外面を構成する下面と同第一キー溝の内面を構成する内底面間に遊間を形成して上記キー結合を図ることを特徴とするキー付きブラシロール。
【請求項3】
上記第二キーの外面を構成する上面と上記第二キー溝の内面を構成する内天面を圧接して上記キー結合を図ることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載のキー付きブラシロール。
【請求項4】
上記第二キーを台形状にすると共に上記第二キー溝を台形状にし、上記第二キーの外面を構成する外側斜面と上記第二キー溝の内面を構成する内側斜面を圧接し、同第二キーの外面を構成する上面と同第二キー溝の内面を構成する内天面間に遊間を形成して上記キー結合を図ることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載のキー付きブラシロール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は環状ディスクの外周縁にブラシ束を植装した環状ディスクブラシを中央穴を以って多数枚シャフトに外挿し、上記多数枚の環状ディスクブラシと上記シャフトをキー結合したキー付きブラシロールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種キー付きブラシロールとして下記特許文献1に示すものが既知であり、該特許文献1は筒状ブラシ体をシャフトにキー結合する手段として、拡張キーを上記シャフトの外周面に形成されたキー溝(シャフト側キー溝)と上記筒状ブラシ体の中央穴の内周面に形成されたキー溝(ブラシ体側キー溝)の双方に挿入すると共に、該拡張キー内に中子キーを挿入して同拡張キーを幅方向(周方向)に拡張し同拡張キーを上記各キー溝内面に圧接して上記キー結合を実現する構成を開示している。
【0003】
即ち下記特許文献1のキーは拡張キーと、該拡張キー内に挿入し同拡張キーの周方向への拡張を促す中子キーを備えるものであり、中子キーは直接上記各キー溝内面に圧接する機能を有していない。
【0004】
加えて上記拡張キーは軸線方向の中央部下端をブリッジ部により連結する構成を有している。
【0005】
そして、下記特許文献1は上記拡張キー内に上記中子キーを挿入し、上記拡張キーの内側面に形成した凸面部と上記中子キーの両外側面に形成した凸面部の当接により上記拡張キーを上記ブリッジ部を介して周方向に拡張して該拡張キーを上記シャフト側キー溝及び上記ブラシ体側キー溝に係合する構成を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3409122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
然し乍ら上記特許文献1においては、上記ブラシ体側キー溝が上記シャフト側キー溝に対し正常位置から周方向に位置ズレして対面している場合には、上記拡張キーの外面が上記シャフト側キー溝の内面及び上記ブラシ体側キー溝の内面に有効に当接できない問題を内在している。
【0008】
又上記特許文献1の上記拡張キーは軸線方向の中央部下端を上記ブリッジ部で連結する構造のため、周方向への拡張量が上記ブリッジ部に近い部位(下端側)と同ブリッジ部に遠い部位(上端側)で異なり、上記拡張キーの外面が上記両キー溝の内面に適切に当接できない恐れがあると共に、上記ブリッジ部が破断し易く機能を喪失する問題点を有している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記従来のキー付きブラシロールが抱える問題を有効に解決し、簡易構造でありながら複数枚の環状ディスクブラシとシャフトを適切且つ確実にキー結合することができるキー付きブラシロールを提供する。
【0010】
要述すると、本発明は複数枚の環状ディスクブラシを中央穴を以ってシャフトに外挿したブラシロールにおいて、上記複数枚の環状ディスクブラシを上記シャフトにキー結合する手段として第一キーと第二キーから成る二本一対のキーを備え、該第一キーを上記シャフトの外周面に形成された第一キー溝に挿入すると共に上記第二キーを上記各環状ディスクブラシの上記中央穴の内周面に形成された第二キー溝に挿入し、上記第一,第二キーは該挿入状態で径方向において互いに重合しつつ軸線方向に相対摺動可能であり、該相対摺動により上記第一キーの重合面に形成した凸面部に上記第二キーの重合面に形成した凸面部が乗り上げて上記第一,第二キーの上記径方向における重合高さを嵩高にし、上記第一キーの外面を上記第一キー溝の内面に圧接すると共に上記第二キーの外面を上記第二キー溝の内面に圧接し上記キー結合を図る構成とする。
【0011】
そのため、本発明においては上記第一,第二キーの上記径方向における重合高さを嵩高にして上記第一キーをシャフト側のキー溝に圧接すると同時に上記第二キーを環状ディスクブラシ側のキー溝に圧接し、上記第一,第二キーの各圧接により環状ディスクブラシとシャフトの適切なキー結合を実現すると共に環状ディスクブラシを緊締してシャフトに外装することができる。加えて上記第一,第二キー溝の位置ズレを上記第一キーの重合面と上記第二キーの重合面で吸収することができ、確実なキー結合を保障する。
【0012】
又上記第一,第二キーの他例として、第一キーの重合面に軸線方向において傾斜する第一傾斜面部を形成し、第二キーの重合面に上記第一傾斜面部と逆向きに傾斜する第二傾斜面部を形成し、上記第一,第二キーの軸線方向の相対摺動により上記第一キーの上記第一傾斜面部に上記第二キーの上記第二傾斜面部が乗り上げて上記第一,第二キーの上記径方向における重合高さを嵩高にし、上記第一キーの外面を上記第一キー溝の内面に圧接すると共に上記第二キーの外面を上記第二キー溝の内面に圧接し上記キー結合を図る構成とする。
【0014】
又本発明は上記第一キーを逆台形状にすると共に上記第一キー溝を逆台形状にし、上記第一キーの外面を構成する外側斜面と上記第一キー溝の内面を構成する内側斜面を圧接し、同第一キーの外面を構成する下面と同第一キー溝の内面を構成する内底面間に遊間を画成して上記キー結合を図る構成とし、上記遊間により上記第一キーを径方向において自由調動可能にして該第一キーの外側斜面が上記第一キー溝の内側斜面に最適位置で圧接することができる。
【0015】
更に上記第二キーの外面を構成する上面と上記第二キー溝の内面を構成する内天面を圧接して上記キー結合を図る構成とし、確実に各環状ディスクブラシを拘束してシャフトに外挿することができる。又は上記第二キーを台形状にすると共に上記第二キー溝を台形状にし、上記第二キーの外面を構成する外側斜面と上記第二キー溝の内面を構成する内側斜面を圧接し、同第二キーの外面を構成する上面と同第二キー溝の内面を構成する内天面間に遊間を画成して上記キー結合を図る構成とし、上記遊間により上記第二キーを径方向において自由調動可能にして該第二キーの外側斜面が上記第二キー溝の内側斜面に最適位置で圧接することができる。

【発明の効果】
【0016】
本発明に係るキー付きブラシロールは上記第一,第二キーを径方向において重合する構成と第一,第二キーの径方向における重合高さを嵩高にする構成との協働により適切且つ確実なキー結合を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例1に係るキー付きブラシロールを概示する分解斜視図。
図2】実施例1に係るキー付きブラシロールを正面視する断面図。
図3】実施例1に係るキー付きブラシロールを右側面視する一部拡大断面図。
図4】Aは実施例1に係る第一キーの右側面図、Bは同第一キーの正面図。
図5】Aは実施例1に係る第二キーの右側面図、Bは同第二キーの正面図。
図6】Aは第一キーの凸面部に第二キーの凸面部が乗り上げていない重合状態を右側面視する説明図、Bは第一キーの凸面部に第二キーの凸面部が乗り上げた重合状態を右側面視する説明図、Cは第二キーの凸面部が第一キーの凸面部を乗り越え凹面部に当接した重合状態を右側面視する説明図。
図7】Aは図6A図6Cの重合状態における第一,第二キー及び第一,第二キー溝との関係を正面視する断面図、Bは図6Bの重合状態における第一,第二キー及び第一,第二キー溝との関係を正面視する断面図。
図8】A,Bは上記第二キーの外面形状及び上記第二キー溝の内面形状の他例を示す径方向断面図。
図9】A乃至Cは上記図6図7よりも第一キー溝,第二キー溝を深く形成し第一キーの下面と第一キー溝の内底面間及び第二キーの上面と第二キー溝の内天面間に遊間を介してキー結合する例を示しており、Aは第一キーの凸面部に第二キーの凸面部が乗り上げていない重合状態を右側面視する説明図、Bは第一キーの凸面部に第二キーの凸面部が乗り上げた重合状態を右側面視する説明図、Cは第二キーの凸面部が第一キーの凸面部を乗り越え凹面部に当接した重合状態を右側面視する説明図。
図10】Aは図9A図9Cの重合状態における第一,第二キー及び第一,第二キー溝との関係を正面視する断面図、Bは図9Bの重合状態における第一,第二キー及び第一,第二キー溝との関係を正面視する断面図。
図11】本発明の実施例2に係るキー付きブラシロールを概示する分解斜視図。
図12】実施例2に係るキー付きブラシロールを正面視する断面図。
図13】実施例2に係るキー付きブラシロールを右側面視する一部拡大断面図。
図14】Aは実施例2に係る第一キーの右側面図、Bは同第一キーの背面図。
図15】Aは実施例2に係る第二キーの右側面図、Bは同第二キーの正面図。
図16】Aは第一キーの第一傾斜面部に第二キーの第二傾斜面部が完全に乗り上げていない重合状態を右側面視する説明図、Bは第一キーの第一傾斜面部に第二キーの第二傾斜面部が完全に乗り上げた重合状態を右側面視する説明図。
図17】Aは図16Aの重合状態における第一,第二キー及び第一,第二キー溝との関係を正面視する断面図、Bは図16Bの重合状態における第一,第二キー及び第一,第二キー溝との関係を正面視する断面図。
図18】A,Bは実施例1,実施例2における第一キーの重合面に軸線方向に延びる摩擦低減溝を形成した各例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係るキー付きブラシロールの好適な実施例を図1乃至図18に基づき説明する。
【0019】
≪各実施例に共通の構成≫
本発明に係るキー付きブラシロールは図1図11に示すように、金属製又は合成樹脂製若しくは金属と合成樹脂の複合材から成る環状ディスク1の外周縁に放射状にブラシ束2を植装した環状ディスクブラシ3を複数枚積層して成る筒状ブラシ体4を形成し、該筒状ブラシ体4を上記環状ディスク1の中央穴1aによって形成される中央穴4aを以って金属製のシャフト5に外挿する構成を基本構成とする。
【0020】
複数枚の上記環状ディスクブラシ3を積層状態にし接着剤を介して各環状ディスクブラシ3を結合し上記筒状ブラシ体4を形成する。又は複数枚の上記環状ディスクブラシ3を軸線方向に加圧しつつ加熱し、隣接するブラシ材同士を基部において軟化又は溶融して各環状ディスクブラシ3を母材接着し上記筒状ブラシ体4を形成する。
【0021】
本発明は複数枚の環状ディスクブラシ3をカセット(上記筒状ブラシ体4)にして、その複数カセットをシャフト5に外挿し後述のキー結合を行う場合、又は複数枚の環状ディスクブラシ3をシャフト5に外挿して積層状態にし後述のキー結合を行う場合を包含する。以下の説明は複数の筒状ブラシ体4をシャフト5に外挿しディスク形ブラシロールを形成する場合について説明する。
【0022】
図2図12に示すように、上記筒状ブラシ体4を上記シャフト5にキー結合する手段として第一キー6と第二キー7から成る二本一対のキーを備え、該第一キー6を上記シャフト5の外周面に形成された第一キー溝8に挿入すると共に上記第二キー7を上記筒状ブラシ体4の上記中央穴4aの内周面に形成された第二キー溝9に挿入し、上記第一,第二キー6,7は該挿入状態で径方向において互いに重合しつつ軸線方向に相対摺動可能である構成を有している。
【0023】
上記第一キー6,第二キー7は金属製又は合成樹脂製若しくは金属と合成樹脂の複合材から成る。
【0024】
≪実施例1≫
本発明の実施例1に係るキー付きブラシロールにあっては、図4A図4Bに示すように、第一キー6は互いに平行な上面6aと下面6b1を有する逆台形状とし、その上面6a、即ち第二キー7との重合面6aに幅方向に延びる凸面部10を形成する。該凸面部10は下面6b1と平行な平滑面に形成し且つ後記する第一キー溝8の内底面8a1と平行に形成する。
【0025】
一例として上記凸面部10を上記重合面6aの全幅に亘って形成する。又該凸面部10を上記重合面6aに軸線方向に等間隔に複数形成し、該各凸面部10に軸線方向で隣接して幅方向に延びる凹面部11を等間隔に複数形成する。即ち凸面部10と凹面部11は交互となるように形成する。
【0026】
又第一キー6の下面6b1及び外側斜面6b2、即ち後記する第一キー溝8の内面8a(内底面8a1,内側斜面8a2)に圧接する外面6bには上記第一キー溝8内への挿抜を容易にするため特に凹凸面は形成しない。
【0027】
更に第一キー6は、その後端部(図4Aにおける左端部)に後記する第二キー7の収容部14の内端面に当接し当該第一キー6の軸線方向移動(図4Aにおける右側への移動)を規制するストッパ15を形成する。
【0028】
図5A図5Bに示すように、本実施例に係る第二キー7は互いに平行な上面7b1と下面7aを有する台形状にし、その下面7a、即ち上記第一キー6との重合面7aに幅方向に延びる凸面部12を形成する。該凸面部12は上面7b1と平行な平滑面に形成し且つ後記する第二キー溝9の内天面9a1と平行に形成する。
【0029】
一例として上記凸面部12を上記重合面7aの全幅に亘って形成する。又該凸面部12を上記重合面7aに軸線方向に等間隔に複数形成し、該各凸面部12に軸線方向で隣接して幅方向に延びる凹面部13を等間隔に複数形成する。即ち凸面部12と凹面部13は交互となるように形成する。
【0030】
又第二キー7の上面7b1及び外側斜面7b2、即ち後記する第二キー溝9の内面9a(内天面9b1,内側斜面9b2)に圧接する外面7bには特に凹凸面を形成せず、且つ該外面7bを例えば鉄板等の金属板19で形成し当該外面7bの摩耗を抑止し耐久性を向上する。
【0031】
更に第二キー7の先端部(図5Aにおける右端部)に上記筒状ブラシ体4の中央穴4aの開口縁に係止し当該第二キー7の軸線方向移動(図5Aにおける左側への移動)を規制するストッパ16を形成し、後端部(図5Aにおける左端部)に上記第一キー6のストッパ15を受け入れる収容部14を形成する。
【0032】
図4A図5A中の17,18は後記する上記第二キー7の凸面部12の上記第一キー6の凸面部10への乗り上げをスムーズにする案内面部である。
【0033】
本実施例に係る第一キー溝8は、図1乃至図3に示すように、上記シャフト5の外周面に軸線方向に延在する断面視逆台形に形成し、該シャフト5の外周面に周方向に等間隔を置いて複数(本実施例では等角度に3本)形成し、上記第一キー6の外面6bと相似する形状の内面8aを形成する。該内面8aは上記第一キー6の下面6b1に対応する内底面8a1と同第一キー6の外側斜面6b2に対応する内側斜面8a2で構成する。
【0034】
又本実施例に係る第二キー溝9は、図1乃至図3に示すように、上記環状ディスク1の切り欠き部1bにて上記筒状ブラシ体4の中央穴4aにおける内周面に軸線方向に延在する断面視台形に形成し、該中央穴4の内周面に周方向に等間隔を置いて複数(本実施例では等角度に3本)形成する。
【0035】
又第二キー溝9は上記第二キー7の外面7bと相似する形状の内面9aを形成し、該内面9aは上記第二キー7の上面7b1に対応する内天面9a1と同第二キー7の外側斜面7b2に対応する内側斜面9a2で構成する。
【0036】
更に第二キー溝9の溝縁部に互いに接近する方向に迫り出して上記第一キー6及び上記第二キー7を重合状態のまま保持し径方向への抜け止めを図る一対の抜け止め部9bを設ける。
【0037】
次に前記した第一キー6及び第二キー7と第一キー溝8及び第二キー溝9によるキー結合構造を図6A乃至図6C図7A図7Bに基づき説明する。
【0038】
図6A乃至図6Cは上記第一キー溝8と上記第二キー溝9にそれぞれ上記第一キー6と上記第二キー7を重合状態で挿入した状態を示している。又図7A図6A図6Cの重合状態における各キーと各キー溝との関係を示し、図7B図6Bの重合状態における各キーと各キー溝との関係を示す断面図である。
【0039】
前記した図1に示すように、まず、上記筒状ブラシ体4を中央穴4aを以って上記シャフト5に外挿し、該シャフト5外周面の上記第一キー溝8と上記筒状ブラシ体4の中央穴4a内周面の上記第二キー溝9を一致させて両者を位置決めする。
【0040】
この際には、図6A図7Aに示すように、上記第二キー7の凸面部12が上記第一キー6の凸面部10に乗り上げていない重合状態で、該第一,第二キー6,7を上記第二キー溝9内に挿入し該第二キー溝9の抜け止め部9bにより保持し、斯かる状態のまま上記第一キー6の外面6bの露出部分を上記第一キー溝8内に挿入する。
【0041】
換言すると、上記第一キー6の凹面部11と上記第二キー7の凸面部12、上記第一キー6の凸面部10と上記第二キー7の凹面部13が重合している状態で、該第一キー6の重合面6a及び外側斜面6b2の一部と上記第二キー7全体を上記第二キー溝9に挿入し、該挿入は上記第二キー7先端のストッパ16が上記筒状ブラシ体4の中央穴4a、具体的には該中央穴4a内周面の上記第二キー溝8を貫通するまで行う。
【0042】
この重合状態では前記のように上記第二キー7の凸面部12は上記第一キー6の凸面部10に乗り上げておらず、該第一,第二キー6,7の重合高さh1は上記第一,第二キー溝8,9の径方向における高さよりも僅かに低くなっている。
【0043】
このため上記第一キー6の外面6bは上記第一キー溝8の内面8aに圧接しておらず、同様に上記第二キー7の外面7bは上記第二キー溝9の内面9aに圧接しておらず、両キー6,7を重合状態のまま上記第一,第二キー溝8,9に自由に挿抜可能な状態である。 又上記第二キー溝9の抜け止め部9bにより確実に両キー6,7の重合状態を保持しつつ挿抜できる。
【0044】
次いで、図6B図7Bに示すように、上記第一キー6と上記第二キー7を軸線方向に相対摺動、即ち本実施例においては上記第一キー6を前進(図6における右側への移動)させることにより、該第一キー6の凸面部10に上記第二キー7の凸面部12が乗り上げて両キー6,7が径方向において重合する。この乗り上げ時には上記第一,第二キー6,7にそれぞれ形成した案内面部17,18によりスムーズな乗り上げを保障する。
【0045】
この重合状態では前記のように上記第一キー6の凸面部10に上記第二キー7の凸面部12が乗り上げて互いに並行に面接触しているため、該第一,第二キー6,7の重合高さh2は上記重合高さh1よりも嵩高となり、これにより、上記第一キー6の外面6bが上記第一キー溝8の内面8aに圧接すると共に、上記第二キー7の外面7bが上記第二キー溝9の内面9aに圧接する。
【0046】
詳述すると、上記第一キー6の外面6bを構成する下面6b1と上記第一キー溝8の内面8aを構成する内底面8a1が強く圧接し、上記第二キー7の外面7bを構成する上面7b1と上記第二キー溝9の内面9aを構成する内天面9a1が強く圧接する。
【0047】
このため、上記筒状ブラシ体4と上記シャフト5の適切なキー結合を実現すると同時に上記筒状ブラシ体4を緊締して上記シャフト5に外装することができ、上記筒状ブラシ体4をガタつきなく回転し使用に供することができる。
【0048】
加えて製造誤差又は上記筒状ブラシ体4の繰り返し使用により上記第一,第二キー溝8,9が正常位置から周方向に位置ズレしていても、上記第一キー6の重合面6a(凸面部10)と、上記第二キー7の重合面7a(凸面部12)の周方向の相対調動により吸収することができ、確実なキー結合を保障する。
【0049】
又上記図6B図7Bに示す重合状態においては、上記第一キー6のストッパ15が上記第二キー7の収容部14の内端面に当接し、該第二キー7のストッパ16と共に上記第一,第二キー6,7の軸線方向移動を確実に規制し、両キー6,7の凸面部10,12同士の重合状態を保つ。
【0050】
図6Cは上記筒状ブラシ体4を上記シャフト5から取り外す際の上記第一,第二キー6,7の重合状態を示している。
【0051】
この状態は前記した図6B図7Bに示すキー結合している重合状態から上記第一キー6を強制的に押し込んで前進(図6における右方向への移動)させ該第一キー6のストッパ15を強制的に折断した状態を示している。
【0052】
これにより、上記第二キー7の凸面部12が上記第一キー6の凸面部10を乗り越え、再び上記第一キー6の凹面部11と上記第二キー7の凸面部12、上記第一キー6の凸面部10と上記第二キー7の凹面部13が重合し、該第一,第二キー6,7の重合高さh1とし同第一,第二キー6,7を上記第一,第二キー溝8,9から抜き出し可能として上記筒状ブラシ体4を上記シャフト5から取り外すことができる。
【0053】
図8は本実施例における上記第二キー7と上記第二キー溝9の他例を示している。
【0054】
図8Aの例にあっては、上記第二キー7の外面7bの出隅角部及び上記第二キー溝9の内面の入隅角部が曲面形状に面取りされた例を示しており、図8Bの例にあっては、上記第二キー7の外面7bの出隅角部及び上記第二キー溝9の内面の入隅角部が平面形状に面取りされた例を示している。
【0055】
上記図8A図8Bに示す各例は、基本的な重合構成及び嵩高構成において変わりはないことは言うまでもないが、上記面取りにより上記第一,第二キー6,7の上記第一,第二キー溝8,9に対する挿抜を容易にすると共に上記第二キー7の外面7bを上記第二キー溝9の内面9aに隙間なく確実に圧接することができる。
【0056】
図9A乃至図9C図10A図10Bは第一キー6の下面6b1と第一キー溝8の内底面8a1間に遊間24Aを画成し、第二キー7の上面7b1と第二キー溝9の内天面9a1間に遊間24Bを画成してキー結合する例を示している。
【0057】
図9A乃至図9C図10A図10Bにおける第一キー6と第二キー7の重合状態及び挿抜方法は前記した図6A乃至図6C図7A図7Bにおける第一キー6と第二キー7の重合状態及び挿抜方法と同様であるので、ここでは図6A乃至図6C図7A図7Bにおける説明を援用する。
【0058】
図6A乃至図6C図7A図7Bと異なるところは、図9A図10Aに示すように、第一キー溝8に逃げ部8bを形成すると共に第二キー溝9に逃げ部9cを形成し、図9B図10Bに示すように、キー結合時に上記逃げ部8bにて第一キー6の下面6b1と第一キー溝8の内底面8a1間に遊間24Aを形成すると共に、上記逃げ部9cにて第二キー7の上面7b1と第二キー溝9の内天面9a1間に遊間24Bを形成する点にある。
【0059】
即ち、図9B図10Bに示す第一,第二キー6,7の重合状態では前記のように上記第一キー6の凸面部10に上記第二キー7の凸面部12が乗り上げているため、該第一,第二キー6,7の重合高さh2は上記重合高さh1よりも嵩高となり、これにより、上記第一キー6の外面6bが上記第一キー溝8の内面8aに圧接すると共に、上記第二キー7の外面7bが上記第二キー溝9の内面9aに圧接する。
【0060】
詳述すると、上記遊間24Aにより上記第一キー6の外面6bを構成する外側斜面6b2と上記第一キー溝8の内面8aを構成する内側斜面8a2が最適位置で強く圧接し、上記遊間24Bにより上記第二キー7の外面7bを構成する外側斜面7b2と上記第二キー溝9の内面9aを構成する内側斜面9a2が最適位置で強く圧接する。
【0061】
このため、上記筒状ブラシ体4と上記シャフト5の適切なキー結合を実現すると同時に上記筒状ブラシ体4を緊締して上記シャフト5に外装することができ、上記筒状ブラシ体4をガタなく健全に回転し使用に供することができる。
【0062】
加えて製造誤差又は上記筒状ブラシ体4の繰り返し使用により上記第一,第二キー溝8,9が正常位置から周方向に位置ズレしていても、上記第一キー6の重合面6a(凸面部10)と、上記第二キー7の重合面7a(凸面部12)の周方向の相対調動により吸収することができ、確実なキー結合を保障する。
【0063】
尚本発明は上記遊間24A及び上記遊間24Bの双方を形成してキー結合する場合に限らず、上記遊間24Aのみ又は上記遊間24Bのみを形成してキー結合する場合を排除しない。
【0064】
≪実施例2≫
本発明の実施例2に係るキー付きブラシロールにあっては、図14A図14Bに示すように、第一キー6は断面矩形状を呈し、その上面、即ち第二キー7との重合面6aに先端(図14Aにおける右端)に向かって上り傾斜する第一傾斜面部20を形成し、適例として該第一傾斜面部20を上記重合面6aの軸線方向の全長に亘って形成する。即ち第一キー6は先端に向かって漸次高背となるように形成し上記第一傾斜面部20を形成する。
【0065】
他方第一キー6の下面6b1及び外側面6b2、即ち後記する第一キー溝8の内面8aに圧接する外面6bは平面形状に形成する。
【0066】
更に第一キー6の先端部(図14Aにおける右端部)に軸線方向に隣接する他の第一キー6の後端部を押圧可能な突起部22を形成する。
【0067】
図15A図15Bに示すように、本実施例に係る第二キー7は断面矩形状を呈し、その下面、即ち上記第一キー6との重合面7aに上記第一傾斜面部20と逆向きに傾斜する第二傾斜面部21を形成し、適例として該第二傾斜面部21を上記重合面7aの軸線方向の全長に亘って形成する。即ち第二キー7は先端に向かって漸次低背となるように形成し、先端に向かって下り傾斜する第二傾斜面部21を形成する。
【0068】
他方第二キー7の上面7b1及び外側面7b2、即ち後記する第二キー溝9の内面9aに圧接する外面7bは平面形状に形成する。
【0069】
更に図15A図15Bに示すように、第二キー7の先端部(図15Aにおける右端部)及び後端部(図15Aにおける左端部)に上記筒状ブラシ体4の中央穴4aの軸線方向の両端縁部に係止し当該第二キー7の後記する第二キー溝9からの脱落を防止する手段たる係止部23を設ける構成を有している。
【0070】
上記係止部23は第二キー7の軸線方向移動(図15Aにおける左右側への移動)を規制するストッパ手段としても機能する。
【0071】
本実施例に係る第一キー溝8は、図11乃至図13に示すように、上記シャフト5の外周面に軸線方向に延在して形成し、該シャフト5の外周面に周方向に等間隔を置いて複数(本実施例では等角度に3本)形成し、上記第一キー6の外面6bと対応する内面8aを形成する。
【0072】
又本実施例に係る第二キー溝9は、図11乃至図13に示すように、上記環状ディスク1の切り欠き部1bにて上記筒状ブラシ体4の中央穴4aにおける内周面に軸線方向に延在して形成し、該中央穴4の内周面に周方向に等間隔を置いて複数(本実施例では等角度に3本)形成し、上記第二キー7の外面7bと対応する内面9aを形成する。
【0073】
次に前記した本実施例に係る第一キー6及び第二キー7と第一キー溝8及び第二キー溝9によるキー結合構造を図16A及び図16B図17A及び図17Bに基づき説明する。
【0074】
図16A及び図16Bは上記第一キー溝8と上記第二キー溝9にそれぞれ上記第一キー6と上記第二キー7を挿入した状態における該第一キー6と第二キー7の重合状態を示している。又図17A図17Bはそれぞれ図16A図16Bの重合状態における各キーと各キー溝との関係を示す断面図である。
【0075】
まず、上記筒状ブラシ体4の上記第二キー溝9に上記第二キー7を挿入し、該第二キー7の両係止部23により同第二キー7を上記筒状ブラシ体4に取り付ける状態とする。
【0076】
斯かる状態で上記筒状ブラシ体4を中央穴4aを以って上記シャフト5に外挿する。
予め上記シャフト5の上記第一キー溝8内に上記第一キー6を待機させ、図16A図17Aに示すように、上記第二キー7の第二傾斜面部21が上記第一キー6の第一傾斜面部20に完全に乗り上げていない重合状態にする。
【0077】
この重合状態では前記のように上記第二キー7の第二傾斜面部21は上記第一キー6の第一傾斜面部20に完全に乗り上げておらず、該第一,第二キー6,7の重合高さh1は上記第一,第二キー溝8,9の径方向における高さよりも僅かに低くなっている。
【0078】
このため上記第一キー6の外面6bは上記第一キー溝8の内面8aに圧接していないと共に、同様に上記第二キー7の外面7bは上記第二キー溝9の内面9aに圧接しておらず、上記第一キー6を取り付けた筒状ブラシ体4は軸線方向に自由に移動できる状態となっている。
【0079】
次いで、図16B図17Bに示すように、上記第一キー6と上記第二キー7を軸線方向に相対摺動、即ち本実施例においては上記第二キー7を前進(図16における右側への移動)させることにより、該第二キー7の第二傾斜面部21が上記第一キー6の第一傾斜面部20に完全に乗り上げて両キー6,7が径方向において重合する。
【0080】
この重合状態では前記のように上記第一キー6の第一傾斜面部20に上記第二キー7の第二傾斜面部21が完全に乗り上げているため、該第一,第二キー6,7の重合高さh2は上記重合高さh1よりも嵩高となり、これにより、上記第一キー6の外面6bが上記第一キー溝8の内面8aに圧接すると共に、上記第二キー7の外面7bが上記第二キー溝9の内面9aに圧接する。
【0081】
詳述すると、上記第一キー6の外面6bを構成する下面6b1と上記第一キー溝8の内面8aを構成する内底面8a1が強く圧接し、上記第二キー7の外面7bを構成する上面7b1と上記第二キー溝9の内面9aを構成する内天面9a1が強く圧接する。
【0082】
このため、上記筒状ブラシ体4と上記シャフト5の適切なキー結合を実現すると同時に上記筒状ブラシ体4を緊締して上記シャフト5に外装することができ、上記筒状ブラシ体4をガタつきなく回転し使用に供することができる。
【0083】
加えて製造誤差又は上記筒状ブラシ体4の繰り返し使用により上記第一,第二キー溝8,9が正常位置から周方向に位置ズレしていても、上記第一キー6の重合面6a(第一傾斜面部20)と、上記第二キー7の重合面7a(第二傾斜面部21)の周方向の相対調動により吸収することができ、確実なキー結合を保障する。
【0084】
又上記筒状ブラシ体4を上記シャフト5から取り外す際には上記第一キー6の後端部を強制的に押圧し前進(図16における右側への移動)させれば、上記第一,第二キー6,7は再び上記図16Aの重合状態となり、上記筒状ブラシ体4を上記シャフト5から容易に取り外すことができる。
【0085】
この際に上記筒状ブラシ体4の先端側に隣接して他の筒状ブラシ体4がシャフト5とキー結合されている場合には、上記第一キー6先端の突起部22が上記他の筒状ブラシ体4をキー結合している第一キー6の後端部を押圧するため、同時に複数の筒状ブラシ体4のシャフト5とのキー結合を解除することができる。
【0086】
尚本実施例に係る第一キー6及び第二キー7の外面形状をそれぞれ上記実施例1に係る第一キー6及び第二キー7と同様の外面形状(逆台形,台形)に形成することも実施に応じ任意である。又本実施例に係る第一キー溝8及び第二キー溝9の内面形状を上記実施例1に係る第一キー溝8及び第二キー溝9と同様の内面形状(断面視逆台形,断面視台形)に形成することも実施に応じ任意である
【0087】
又本実施例に係る第二キー7の外面7bを上記実施例1に係る第二キー7の外面7bと同様に金属板19で形成することを排除しない。
【0088】
最後に図18A図18Bは上記実施例1,実施例2における第一キー6の重合面6aに軸線方向に延びる摩擦低減溝25を形成した各例を示している。
【0089】
上記摩擦低減溝25により第一キー6の重合面6aと第二キー7の重合面7aの接触面積を減殺し、該第一,第二キー6,7の軸線方向への相対摺動における摩擦を低減してスムーズな上記相対摺動を実現することができる。尚本発明においては、図示する上記各例の場合に限らず、第二キー7の重合面7aに上記摩擦低減溝25を形成する場合を排除しない。
【符号の説明】
【0090】
1…環状ディスク、1a…中央穴、1b…切り欠き部、2…ブラシ束、3…環状ディスクブラシ、4…筒状ブラシ体、4a…中央穴、5…シャフト、6…第一キー、6a…第一キーの重合面、6b…第一キーの外面、6b1…第一キーの下面、6b2…第一キーの外側斜面,外側面、7…第二キー、7a…第二キーの重合面、7b…第二キーの外面、7b1…第二キーの上面、7b2…第二キーの外側斜面,外側面、8…第一キー溝、8a…第一キー溝の内面、8a1…第一キー溝の内底面、8a2…第一キー溝の内側斜面,内側面、8b…第一キー溝の逃げ部、9…第二キー溝、9a…第二キー溝の内面、9a1…第二キー溝の内天面、9a2…第二キー溝の内側斜面,内側面、9b…抜け止め部、9c…第二キー溝の逃げ部、10…第一キーの凸面部、11…第一キーの凹面部、12…第二キーの凸面部、13…第二キーの凹面部、14…収容部、15…ストッパ、16…ストッパ、17…第一キーの案内面部、18…第二キーの案内面部、19…金属板、20…第一傾斜面部、21…第二傾斜面部、22…突起部、23…係止部、24A,24B…遊間、25…摩擦低減溝、h1,h2…第一キーと第二キーの径方向における重合高さ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
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