【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、突き合わされたキャリアテープの端部同士に亘って貼り付けられるキャリアテープ接続用粘着テープであって、前記キャリアテープの幅より大きい幅に形成し、貼り付けたときにキャリアテープの表面
、裏面、およびトップテープが設けられている側の側辺の各々と接触する、一体形成された粘着剤層を有することを特徴とする。
【0008】
(作用・効果)この構成によれば、突き合わせ配置したキャリアテープにおける突合せ箇所の表面から粘着テープを貼り付け、キャリアテープの他側辺からはみ出ている粘着テープを両キャリアテープの裏面側に折り込んで貼り付けることができる。したがって、粘着テープをキャリアテープの少なくとも表面
、裏面、およびトップテープが設けられている側の側辺の各々に亘って大きい面積で貼り付けることで、高い接続強度を得ることができる。また、キャリアテープの側面の接触部位に粘着剤層を有する場合、より大きい面積で貼り付けられるので、一層に高い接続強度を得ることができる。
【0009】
また、この場合、キャリアテープの表面側ではその全幅に亘って粘着テープが貼り付けられる。つまり、部品収納用の凹部列に沿ってキャリアテープ表面に貼り合せられた
トップテープの幅方向両脇においても粘着テープがキャリアテープに貼り付けられることになる。したがって、部品取り出しのために
トップテープをキャリアテープ表面から剥がすと、
トップテープに一体化された粘着テープ部分は、
トップテープの幅で細い帯状に切り裂かれることになる。
トップテープと一体に粘着テープが部分的にめくり取られても、キャリアテープ表面の送り孔の領域、キャリアテープの側辺、および、キャリアテープ裏面には粘着テープが残存しているので、なおも十分な接続強度を確保することができる。
【0010】
また、
トップテープがめくり取られた状態でも、キャリアテープ少なくとも表面および裏面に貼り残された粘着テープによって、キャリアテープ突き合わせ部位での連続性が確保され、キャリアテープの送りや巻取りを円滑に行うことができる。
【0011】
また、この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0012】
突き合わされたキャリアテープの端部同士に亘って貼り付けられるキャリアテープ接続用粘着テープであって、
前記キャリアテープの幅より大きい幅に形成し、キャリアテープの送り孔に対応する貫通孔を一側辺に沿って形成してあり、貼り付けたときにキャリアテープの表面
、裏面、および前記一側辺とは逆側の側辺の各々と接触する、一体形成された粘着剤層を有することを特徴とする。
【0013】
(作用・効果)この構成によれば、突き合わせ配置したキャリアテープにおける突合せ箇所の表面に、キャリアテープの一側辺に沿って形成した送り孔に貫通孔が合致するよう粘着テープを貼り付け、キャリアテープの他側辺からはみ出ている粘着テープを両キャリアテープの裏面側に折り込んで貼り付けることができる。したがって、粘着テープを両キャリアテープの少なくとも表面
、裏面、および前記一側辺とは逆側の側辺の各々に亘って大きい面積で貼り付けることで、高い接続強度を得ることができる。また、キャリアテープの側面の接触部位に粘着剤層を有する場合、より大きい面積で貼り付けられるので、一層に高い接続強度を得ることができる。
【0014】
この場合、キャリアテープの表面側ではその全幅に亘って粘着テープが貼り付けられる。つまり、部品収納用の凹部列に沿ってキャリアテープ表面に貼り合せられた
トップテープの幅方向両脇においても粘着テープがキャリアテープに貼り付けられることになる。したがって、部品取り出しのために
トップテープをキャリアテープ表面から剥がすと、
トップテープに一体化された粘着テープ部分は、
トップテープの幅で細い帯状に切り裂かれることになる。
トップテープと一体に粘着テープが部分的にめくり取られても、キャリアテープ表面の送り孔の領域、キャリアテープの側辺、および、キャリアテープ裏面には粘着テープが残存しているので、なおも十分な接続強度を確保することができる。
【0015】
また、
トップテープがめくり取られた状態でも、キャリアテープ表面、側辺、および、裏面に貼り残された粘着テープによって、キャリアテープ突き合わせ部位での連続性が確保され、キャリアテープの送りや巻取りを円滑に行うことができる。
【0016】
なお、本発明に係るキャリアテープ接続用テープの実施態様は、粘着テープの長手方向の端辺に切込みを形成してあることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、
トップテープをキャリアテープ表面から剥離する際、
トップテープの幅で粘着テープを切り裂くことになる。このとき、粘着テープ端辺の切込みに剪断力が集中して粘着テープの切り裂きの起点となるので、当該切り裂きの開始を円滑にする。
【0018】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成もとる。
キャリアテープ接続用粘着テープに貼り合わせられたキャリアテープ接続用フィルムであって、
ベースフィルム、前記キャリアテープの幅より大きい幅に
一体形成された粘着剤層を有する粘着テープおよびアプリケーションテープを積層して貼り合せ、キャリアテープの送り孔に対応する貫通孔を、少なくともアプリケーションテープに亘って打ち抜き形成
しており、
前記貫通孔が形成されていない側の側辺においてキャリアテープの裏面側に折り込まれて、前記粘着剤層がキャリアテープの表面、裏面、および前記貫通孔が形成されていない側の側辺の各々と接触することを特徴とする。
【0019】
(作用・効果) この構成によれば、ベースフィルムを剥がしてアプリケーションテープに貼り付け保持させた状態で粘着テープをキャリアテープに接続し、接続した後に粘着テープからアプリケーションテープを取り除くことができる。この際、粘着テープが薄くて扱いにくいものであっても、アプリケーションテープに貼り付け保持した状態では不当に曲がったり皺がつくことなくキャリアテープに的確かつ容易に貼り付けることができる。また、少なくともアプリケーションテープに形成した貫通孔を貼付け治具などのガイドピンに挿嵌することにより、キャリアテープへの粘着テープの位置合わせも容易になる。
【0020】
なお、本発明の係るキャリアテープ接続用フィルムの実施態様は、前記アプリケーションテープを前記粘着テープの両端辺より突出していることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、粘着テープの粘着面に触れることなくアプリケーションテープの端部を持って取り扱うことができる。また、貼り付け箇所への粘着テープの搬入、および、貼り付け処理後におけるアプリケーションテープのめくり取りを容易に行うことができる。
【0022】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成もとる。
突き合わされたキャリアテープの端部同士を、粘着テープを介して接続するキャリアテープ接続方法であって、前記粘着テープは、前記キャリアテープの幅より大きい幅に形成し、端部同士を突き合わせ配置した前記キャリアテープの突合せ部位に前記粘着テープを貼り付けるとき、キャリアテープの表面
、裏面、およびトップテープが設けられている側の側辺の各々と接触する、一体形成された粘着剤層を有し、キャリアテープ
において前記トップテープが設けられている側の側辺からはみ出ている粘着テープをキャリアテープの裏面側に折り込んで貼り付けることを特徴とする。
【0023】
また、突き合わされたキャリアテープの端部同士を、粘着テープを介して接続するキャリアテープ接続方法であって、
前記粘着テープは、キャリアテープの幅より大きい幅に形成し、キャリアテープの送り孔に対応する貫通孔を一側辺に沿って形成してあり、
端部同士を突き合わせ配置した前記キャリアテープの突合せ部位に前記粘着テープを貼り付けるとき、キャリアテープの表面
、裏面、および前記一側辺とは逆側の側辺の各々と接触する、一体形成された粘着剤層を有し、
キャリアテープの送り孔に粘着テープの貫通孔が合致するよう貼り付けるとともに、キャリアテープの
前記一側辺とは逆側の側辺からはみ出ている粘着テープをキャリアテープの裏面側に折り込んで貼り付けることを特徴とする。
【0024】
(作用・効果) この方法によれば、一連に接続されたキャリアテープは、少なくとも表面全幅
、裏面、およびトップテープが設けられている側の側辺の各々を粘着テープで接続される。したがって、粘着テープの貼り付け面積が大きく、テープ送り力によってキャリアテープ突き合わせ端が引き離されるようなおそれがなく、確実かつ円滑なテープ送りを行うことができる。なお、キャリアテープの側面の接触部位に粘着剤層を有する
ので、より大きい面積で貼り付け
られる。従って、一層に高い接続強度を得ることができる。
【0025】
また、電子部品実装装置において、キャリアテープからの部品取り出しがテープ接続箇所に至ると、
トップテープの剥離に伴って、
トップテープに貼り合わされている粘着テープ部分が細い帯状に切り裂かれながら
トップテープと一体に剥離されることになる。この場合、
トップテープの両脇において、粘着テープはキャリアテープ表面側の両端部分、側辺、および、裏面にしっかり貼り付け固定されている。したがって、
トップテープの剥離時に、
トップテープの両側辺で粘着テープを切り裂く剪断力が効率よく粘着テープに作用して粘着テープ部分が円滑に切り裂かれてゆく。また、粘着テープ部分が
トップテープとともに取り除かれても、送り孔の周辺、キャリアテープの側辺、および、裏面に貼り付けられている粘着テープによってテープ接続機能は十分残存している。したがって、キャリアテープの送りが円滑に行われる。
【0026】
なお、本発明方法の実施態様は、粘着テープよりも剛性を有するアプリケーションテープに粘着テープを貼り付け保持した状態でキャリアテープに貼り付け、その後にアプリケーションテープを粘着テープから取り除くことを特徴とする。
【0027】
この方法によれば、粘着テープが薄くて扱いにくいものであっても、アプリケーションテープに貼り付け保持された粘着テープは不当に曲がったり皺が発生したりすることがない。したがって、キャリアテープに粘着テープを容易に貼り付けることができる。
【0028】
さらに、本発明方法の実施態様は、粘着テープの表面に離形処理が施されており、粘着テープの粘着剤層の粘着力よりもアプリケーションテープの粘着力を弱く設定し、
前記粘着テープをアプリケーションテープと一体にして折り込んでキャリアテープに粘着テープを貼り付けた後に、当該アプリケーションテープの弾性復元力によって粘着テープの表面から自然剥離させて剥離起点を形成することが好ましい。
【0029】
この方法によれば、粘着テープを貼り付けた後に、弾性復元力によってアプリケーションテープが粘着テープから部分的に剥離されるので、アプリケーションテープを容易に取り除くことができる。