(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1又は2以上のルート候補の中から選択されたルートが前記共有車両を利用する場合、所定のカーシェアリングサーバに対して前記共有車両の利用時間に基づく前記共有車両の予約を実行する共有車両予約手段、をさらに有する
請求項1乃至3の何れか一項に記載のナビゲーションサーバ。
前記受付手段が受けた前記ルート検索の要求から特定されるユーザが前記所定のカーシェアリングサーバに登録されているユーザであるか否かを認証する認証手段、をさらに有し、
前記共有車両予約手段は、前記認証手段によって認証が成功した場合に、前記共有車両の予約を実行する
請求項4に記載のナビゲーションサーバ。
出発地から目的地までのルートを案内するナビゲーション装置と、前記出発地から前記目的地までのルートを検索するナビゲーションサーバと、カーシェアリングサービスに係る情報を保持するカーシェアリングサーバとを備えるナビゲーションシステムであって、
前記カーシェアリングサーバは、
複数の共有車両の予約状況及び前記複数の共有車両が駐車している駐車場に関するデータを有する予約データベース、を有し、
前記ナビゲーションサーバは、
前記ナビゲーション装置から、出発地及び目的地を検索条件に含むルート検索の要求を受ける受付手段と、
前記カーシェアリングサーバから前記予約状況及び前記駐車場に関するデータを取得して一の共有車両が予約可能な場合に当該共有車両を選択する共有車両選択手段と、
前記出発地から前記目的地までの複数の異なる移動手段によるルート候補を検索する手段であって、前記共有車両選択手段によって前記共有車両が選択された場合、前記選択された共有車両が駐車している駐車場から前記目的地までの移動ルートをルート候補の1つとして検索するルート候補検索手段と、
前記ルート候補検索手段によって検索された1又は2以上のルート候補を、前記ナビゲーション装置に送信する送信手段と、を有し
前記ナビゲーション装置は、
出発地及び目的地を含む検索条件を前記ナビゲーションサーバに送信してルート候補を要求するルート検索要求手段と、
前記ナビゲーションサーバによって検索された出発地から目的地までの複数の異なる移動手段によるルート候補を表示する手段であって、前記ナビゲーションサーバにおいて前記出発地の所定の範囲内に存在する共有車両が駐車している駐車場から前記目的地までの移動ルートがルート候補の1つとして検索された場合に、この検索されたルート候補を前記複数の異なる移動手段によるルート候補の1つとして表示するルート候補表示手段と、
前記ルート候補表示手段によって表示された複数のルート候補から、ユーザに一のルートを選択させるルート候補選択手段と、
前記ルート候補選択手段によって選択された前記一のルートが共有車両を利用するルートである場合、前記共有車両を利用する移動ルートと、それ以外の移動ルートとを異なる態様で表示するルート案内手段と、を有する
ナビゲーションシステム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、カーシェアリングサービスを利用可能なユーザに対して、共有車を利用するルート候補を提供する実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は、カーシェアリングサービスを利用可能なユーザに対するルート案内のサービスイメージを示す。
【0011】
通常、カーシェアリングサービスの契約ユーザは、契約に基づいて、所定の共有車を利用することができる。
【0012】
例えば、共有車がカーシェアリング会社の運営する所定の駐車場(以下「共有車駐車場」という)に配置されており、契約ユーザは、予約した時間にその共有車を利用できる。契約ユーザは、他の契約ユーザが利用していない場合(若しくは、他の契約ユーザが利用する予定がない等の場合)、その共有車を利用できるとしても良い。共有車駐車場に複数の共有車が配置されており、契約ユーザは、その共有車駐車場の何れの共有車も利用できるとしても良い。契約ユーザは、複数の共有車駐車場の内の何れの共有車も利用できるとしても良い。例えば、
図1において、契約ユーザU1の自宅S1の周辺には、第1共有車駐車場P1と第2共有車駐車場P2の2つの共有車駐車場があり、この契約ユーザは、何れの共有車駐車場の共有車も利用できるとしても良い。
【0013】
次に、
図1における契約ユーザU1が、共有車を利用して出発地から目的地まで移動する場合について説明する。
【0014】
例えば、契約ユーザU1は、自宅S1から、自己の携帯電話及び/又はスマートフォン等を通じて、自宅S1の周辺の第1共有車駐車場P1、第2共有車駐車場P2の予約状況を確認する。ここで、第1共有車駐車場P1の共有車C1が、所望の時間において予約可能であったとする。この場合、契約ユーザU1は、例えば、自己の携帯電話及び/又はスマートフォン等を通じて、その所望の時間における共有車C1の利用予約を登録する。
【0015】
そして、契約ユーザU1は、徒歩等で、予約時刻までに第1共有車駐車場P1に移動する(R1)。そして、契約ユーザU1は、第1共有車駐車場P1から、共有車C1で目的地G1まで移動する(R2)。目的地G1で所定の時間を過ごした後、契約ユーザU1は、共有車C1で第1共有車駐車場P1に戻り、共有車C1を返却する(R3)。
【0016】
図2は、ナビゲーションシステムの全体構成の一例を示す。
【0017】
ナビゲーションシステム1は、例えば、ナビゲーション装置3と、ナビゲーションサーバ4と、カーシェアリングサーバ5とによって構成される。ナビゲーション装置3とナビゲーションサーバ4とは、例えば、所定の無線ネットワーク11を通じてデータを送受信する。ナビゲーションサーバ4とカーシェアリングサーバ5とは、所定のネットワーク13を通じてデータを送受信する。
【0018】
ナビゲーション装置3は、例えば、携帯電話又はスマートフォン等の移動体通信装置である。無線ネットワーク11は、移動体通信網(3G/4G網)等である。所定のネットワーク13は、インターネット網又は専用通信線等である。
【0019】
カーシェアリングサーバ5は、例えば、カーシェアリング会社によって運用され、契約ユーザに対してカーシェアリングに関する様々なサービスを提供する。カーシェアリングサーバは、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ、記憶デバイス及び通信IF(Interface)(何れも不図示)等を備え、所定のコンピュータプログラム(以下「プログラム」という)を実行することによって、後述する様々な機能を実現する。カーシェアリングサーバ5が有する機能の詳細については後述する。
【0020】
ナビゲーションサーバ4は、例えば、ナビゲーションに関するサービスを提供する会社(以下「ナビゲーション会社」という)によって運用され、ナビゲーション装置3に対してナビゲーションに係る様々なサービスを提供する。ナビゲーションサーバ4は、CPU、メモリ、記憶デバイス及び通信IF(何れも不図示)等を備え、所定のプログラムを実行することによって、後述する様々な機能を実現する。カーシェアリングサーバ5が有する機能の詳細については後述する。
【0021】
ナビゲーション装置3は、ナビゲーションサーバ4と連携してナビゲーションに関する種々の機能を実現しても良い。
【0022】
ナビゲーション装置3は、ハードウェア構成として、CPU21、メモリ22、無線通信IF23、記憶デバイス24、GPSアンテナ25、入力デバイス26、表示デバイス27、及び共有車連携IF28等を備える。これらの要素21〜28は、例えば、双方向にデータ通信可能なバス29によって接続される。なお、ナビゲーション装置3は、要素21〜28の一部を備えていなくても良い。
【0023】
CPU21は、メモリ22に展開された所定のプログラムを実行し、後述するナビゲーション装置3の有する各種機能を実現する。
【0024】
メモリ22は、CPU21からアクセスされるプログラム及びデータを保持する主記憶装置である。メモリ22は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性半導体によって構成される。
【0025】
無線通信IF23は、ナビゲーション装置3が、無線ネットワーク11を通じて、ナビゲーションサーバ4とデータを送受信するためのIFである。無線通信IF23は、複数備えられても良い。無線通信IF23は、例えば、IEEE804.11(Wi−Fi)及び/又はMIT−2000(3G/4G)等の標準的な規格に準拠するIFであっても良い。
【0026】
記憶デバイス24は、CPU21で実行されるプログラム及びデータ等を保持する補助記憶装置である。記憶デバイス24は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等によって構成される。
【0027】
GPSアンテナ25は、例えばGPS衛星からの位置信号を受信して、ナビゲーション装置3の現在位置を測定する。GPSアンテナは、例えば、GPS衛星からの位置信号に含まれる情報に基づいて、現在位置の緯度及び経度等を測定する。本実施形態では、GPSを用いてナビゲーション装置3の位置を測定しているが、他の手段によって位置を測定しても良い。例えば、無線通信の基地局からの信号に基づいて位置を測定しても良い。
【0028】
入力デバイス26は、ユーザがナビゲーション装置3に対して入力を行うための装置である。ユーザは、例えば、ハードウェアキーボード、ソフトウェアキーボード、マイク及び/又はカメラ等の入力デバイス26を通じて、ナビゲーション装置3に所定の指示を入力することができる。
図2に示す入力デバイス26は、ナビゲーション装置3に内蔵されているが、ナビゲーション装置3の外部に入力デバイスが接続される形態であっても良い。
【0029】
表示デバイス27は、ナビゲーション装置3が種々の情報を表示するための装置である。表示デバイス27は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等によって構成される。
図2に示す表示デバイス27は、ナビゲーション装置3に内蔵されているが、ナビゲーション装置3の外部に表示デバイスが接続される形態であっても良い。
【0030】
共有車連携IF28は、共有車の備える所定の装置のIFに、ナビゲーション装置3を接続するためのIFである。例えば、共有車連携IFは、カーシェアリング会社が共有車を管理するために共有車に設置している装置に、ナビゲーション装置3を接続するためのIFであっても良い。
【0031】
図3は、ナビゲーション装置、ナビゲーションサーバ及びカーシェアリングサーバの有する機能構成の一例を示す。
【0032】
カーシェアリングサーバ5は、例えば、機能として、共有車予約管理手段51、共有車駐車場DB(DataBase)52、及び予約状況DB53を有する。
【0033】
共有車駐車場DB52は、カーシェアリングサーバ5を運用するカーシェアリング企業の管理する駐車場(共有車駐車場)に関する様々な情報(以下「共有車駐車場情報」という)をDBとして保持する。
【0034】
共有車駐車場情報は、例えば、共有車駐車場のID(Identification)と、共有車駐車場の位置(POI)とを有する。また、共有車駐車場情報は、駐車場に配置されている共有車の数と、各共有車の情報(以下「共有車情報」という)とを有しても良い。つまり、共有車駐車場情報を参照することによって、各共有者駐車場の地図上の位置を知ることができる。共有車情報は、例えば、共有車のID、車種、ナンバー、走行距離、ガソリンの残量(電気自動車の場合は蓄電の残量)、当該共有車が利用中であるか否かを示す情報等を有する。つまり、共有車情報を参照することによって、各共有車の利用状態を知ることができる。
【0035】
予約状況DB53は、各共有車駐車場に配置されている各共有車の予約の状況(以下「予約状況」という)をDBとして保持する。予約状況には、例えば、各共有車駐車場に配置されている各共有車の予約日時、予約している契約ユーザのID及び氏名等が含まれる。つまり、予約状況を参照することによって、各共有車駐車場の各共有車の予約状況を知ることができる。
【0036】
共有車予約管理手段51は、各共有車駐車場に配置されている各共有車の予約を管理する。共有車予約管理手段51は、例えば、ナビゲーションサーバ4から予約登録要求を受け、その予約登録要求の内容に基づいて、共有車を予約する(つまり、予約状況DB53に予約を登録する)。予約登録要求には、例えば、契約ユーザのID及び氏名、共有車駐車場のID及び共有車のID、予約開始時刻及び返却時刻等が含まれている。
【0037】
共有車予約管理手段51は、例えば、ナビゲーションサーバ4から共有車駐車場情報の取得要求を受け、その取得要求の内容に基づいて、共有車駐車場DB52から共有車駐車場情報を抽出してナビゲーションサーバ4に返す。共有車駐車場情報の取得要求には、例えば、契約ユーザのID及び氏名等が含まれている。そして、共有車予約管理手段51は、例えば、そのIDに対応する契約ユーザが利用可能な共有車駐車場の情報を抽出する。
【0038】
共有車予約管理手段51は、例えば、ナビゲーションサーバ4から予約状況の取得要求を受け、その取得要求の内容に基づいて、予約状況DB53から予約状況を抽出してナビゲーションサーバ4に返す。予約状況の取得要求には、例えば、共有車駐車場のID等が含まれている。そして、共有車予約管理手段51は、例えば、そのIDに対応する共有車駐車場に配置されている共有車の予約状況を抽出する。
【0039】
ナビゲーションサーバ4は、例えば、機能として、契約ユーザ認証手段41、共有車駐車場情報取得手段42、予約状況取得手段43、予約登録手段44、ルート候補検索手段45、受付手段46、送信手段47、地図リンクDB48、ユーザ管理DB49、及び共有車選択手段50を有する。
【0040】
契約ユーザ認証手段41は、ルート検索を要求してきたユーザが、所定のカーシェアリングサービスの契約ユーザであるか否かを認証する。契約ユーザ認証手段41は、カーシェアリングサーバ5と連携してこの認証を行っても良い。
【0041】
共有車駐車場情報取得手段42は、カーシェアリングサーバ5から共有車駐車場情報を取得する。共有車駐車場情報取得手段42は、例えば、所望の共有車駐車場のIDを含む共有車駐車場情報の取得要求を生成し、カーシェアリングサーバ5に送信することによって、そのIDに対応する共有車駐車場の情報を取得する。この共有車駐車場情報には、上述の通り、共有車駐車場の地図上の位置を示す情報(位置情報)が含まれている。この共有車駐車場の位置情報は、例えば、後述するルート候補検索手段45が、出発地周辺の共有車駐車場を特定するために用いられる。
【0042】
予約状況取得手段43は、カーシェアリングサーバ5から予約状況を取得する。予約状況取得手段43は、例えば、共有車駐車場のIDを含む予約状況の取得要求を生成し、カーシェアリングサーバ5に送信することによって、そのIDの示す共有車駐車場に配置されている共有車の予約状況を取得する。この予約状況には、上述の通り、各共有車が何れの時間において予約されているかを示す情報が含まれている。この予約状況は、例えば、後述するルート候補検索手段45が、検索条件に含まれる出発時刻又は到着時刻を満たすように、共有車を予約可能であるか否かを判断するために用いられる。
【0043】
予約登録手段44は、カーシェアリングサーバ5に対して、共有車の予約登録を要求する。予約登録手段44は、例えば、契約ユーザのID及び氏名、共有車駐車場のID及び共有車のID、予約開始時刻及び返却時刻を含む予約登録要求を生成し、カーシェアリングサーバ5に送信することによって、共有車IDに対応する共有車を、予約開始時刻から返却時刻まで予約することができる。
【0044】
予約登録手段44は、ナビゲーション装置3によってルート候補の中から選択されたルートが、共有車を利用するルートであった場合、カーシェアリングサーバ5に対して、当該ルートにおける共有車の利用時間に基づいて、当該共有車の予約登録を要求しても良い。当該処理の詳細については後述する。
【0045】
共有車選択手段50は、予約状況及び共有車駐車場情報を参照して一の共有車を選択する。この予約状況及び共有車駐車場情報は、カーシェアリングサーバ5から取得しても良いし、ナビゲーションサーバ4内の所定の予約DB(不図示)から取得しても良い。
【0046】
共有車選択手段50は、出発地から所定の範囲内に存在する共有車駐車場から、一の共有車を選択しても良い。つまり、共有車選択手段50は、共有車駐車場情報取得手段42によって取得した共有車駐車場情報に含まれる共有車駐車場の位置と、出発地の位置とを比較し、出発地から徒歩等で移動可能な距離の範囲内に、当該ユーザが利用可能な共有車駐車場が存在するか否かを判定しても良い。若しくは、共有車選択手段50は、出発地から所定の時間内で移動可能な範囲内に利用可能な共有車駐車場が存在するか否かを判定しても良い。
【0047】
共有車選択手段50は、出発時刻又は到着時刻から算出された所定の時間において予約可能な共有車の中から、一の共有車を選択しても良い。つまり、共有車選択手段50は、予約状況取得手段43によって取得した予約状況を参照し、検索条件に含まれる出発時刻又は到着時刻を満たす時間に予約可能な共有車が配置されている共有車駐車場が存在するか否かを判定しても良い。
【0048】
共有車選択手段50は、当該ユーザが利用可能な共有車駐車場が存在するか否かの判定を、検索条件に含まれる出発地から所定の範囲内に、検索条件に含まれる所定の時間において当該ユーザの利用可能な共有車が配置されている共有車駐車場が存在するか否かによって判定しても良い。
【0049】
共有車選択手段50は、契約ユーザ認証手段41によって、ユーザがカーシェアリングサービスの契約ユーザであると認証された場合に、一の共有車を選択するとしても良い。つまり、共有車選択手段50は、契約ユーザ認証手段41によって、ユーザがカーシェアリングサービスの契約ユーザであると認証されなかった場合は、一の共有車を選択しないとしても良い。
【0050】
ルート候補検索手段45は、ルートの検索条件に基づいて、出発地から目的地までの1又は複数のルート候補を検索する。
【0051】
ルート候補検索手段45は、共有車選択手段50によって一の共有車が選択された場合、その選択された一の共有車が駐車している共有車駐車場から目的地までの移動ルートを含む1又は2以上のルート候補を検索しても良い。つまり、ルート候補検索手段45は、その選択された一の共有車が駐車している共有車駐車場を経由地とする目的地までのルート候補を検索しても良い。
【0052】
ルート候補検索手段45は、目的地から所定の範囲内に、共有車を乗り捨て可能な駐車場が存在するか否かを判定し、乗り捨て可能な駐車場が存在する場合は、当該乗り捨て可能な駐車場を経由地とするルート候補を検索しても良い。この詳細については、後に
図11〜
図13を用いて説明する。
【0053】
ルート候補検索手段45は、検索条件において共有車の利用が許可されていない場合は、契約ユーザ認証手段41に認証をさせなくても良い。言い換えると、ルート候補検索手段45は、検索条件において共有車の利用が許可されている場合に、契約ユーザ認証手段41に認証をさせるとしても良い。
【0054】
ルート候補検索手段45の検索対象は、検索条件によって定められる。例えば、検索条件において或る移動手段が許可されてない場合、その移動手段を利用するルートは、検索対象から除外される。つまり、検索条件において共有車の利用が許可されている場合は、共有車を利用するルートが検索対象に含まれる。
【0055】
検索条件は、例えば、ナビゲーション装置3から送信されるルート検索要求に含まれる。つまり、ルート候補検索手段45は、ナビゲーション装置3からルート検索要求を受けると、そのルート検索要求に含まれる検索条件に基づいて、出発地から目的地までのルート候補を検索し、そのルート候補をナビゲーション装置3に返す。
【0056】
ルート候補検索手段45は、例えば、地図リンクDB48に格納されている地図情報及びリンク情報等を用いて、検索条件を満たす1又は2以上のルート候補を検索する。ルート候補は、例えば、ダイクストラ法等の既存のルート検索アルゴリムを用いて検索することができる。
【0057】
地図リンクDB48は、地図情報及びリンク情報をDBとして保持する。地図情報は、例えば、道路の形状及び建物の名称等、地図を表示するための情報を有する。リンク情報は、例えば、各POIの位置、各ノードの位置、各ノードを結ぶ各リンクの距離等、ルートを検索するための情報を有する。地図リンクDB48は、更に交通情報(例えば、渋滞情報、規制情報、事故情報等)を保持しても良い。
【0058】
ユーザ管理DB49は、ナビゲーションサーバ4の提供するサービスに契約しているユーザをDBとして管理する。ユーザ管理DB49は、ナビゲーションに契約しているユーザの各々が、カーシェアリングサービスに契約しているか否か、又は何れのカーシェアリングサービスと契約しているか等の情報を合わせて管理しても良い。さらに、ユーザ管理DB49は、カーシェアリングサービスに契約しているユーザの契約ユーザID等を合わせて管理しても良い。
【0059】
受付手段46は、ナビゲーション装置3からの要求を受け付ける。例えば、受付手段46は、ナビゲーション装置3から、検索条件に基づくルート検索の要求を受ける。
【0060】
送信手段47は、ナビゲーション装置3に要求に対する応答を送信する。例えば、送信手段47は、ルート候補検索手段45の検索したルート候補を、ナビゲーション装置3に送信する。
【0061】
なお、ナビゲーションサーバ4は、カーシェアリングサーバ5の有する共有車駐車場DB52及び/又は予約状況DB53に対応するDBを、自サーバに有する構成であっても良い。
【0062】
ナビゲーション装置3は、例えば、機能として、ルート検索条件入力手段31、ルート検索要求手段32、ルート選択手段33、ルート案内手段34、及び共有車連携手段35を有する。
【0063】
ルート検索条件入力手段31は、ユーザからルート検索に関する検索条件の入力を受け付ける。検索条件には、例えば、出発地及び目的地が含まれる。出発地は、例えば、GPS信号によって測定された現在地であっても良い。検索条件には、経由地が含まれても良い。検索条件には、出発日時及び到着日時が含まれても良い。検索条件には、ユーザが許可する移動手段が含まれても良い。例えば、検索条件には、「徒歩+交通機関」、「徒歩+共有車」、「徒歩+交通機関+共有車」及び「自家用車」の中からユーザによって許可された移動手段が含まれても良い。更に、検索条件には、ユーザのIDが含まれても良い。次に、ルート検索条件の入力画面について説明する。
【0064】
図4は、ルート検索条件の入力画面の例を示す。
【0065】
ルート検索条件の入力画面300は、例えば、出発地の入力領域301及び目的地の入力領域302を有する。ルート検索条件の入力画面300は、更に、経由地の入力領域を有しても良い。検索条件には、この出発地の入力領域301及び目的地の入力領域302に入力された出発地及び目的地が含まれる。
【0066】
ルート検索条件の入力画面300は、例えば、移動手段の選択領域303を有する。ユーザは、例えば、この移動手段の選択領域303に示された「徒歩+交通機関」、「徒歩+共有車」、「徒歩+交通機関+共有車」及び「自家用車」の中から、何れかを選択することができる。検索条件には、この移動手段の選択領域303からの選択結果が、ユーザの許可した移動手段として含まれても良い。
【0067】
ルート検索条件の入力画面300は、例えば、時間の選択領域304を有する。ユーザは、この時間の選択領域304に示された「今すぐ出発」、「出発日時」及び「到着日時」の中から、何れかを選択することができる。「今すぐ出発」が選択された場合は、現在日時を出発日時としても良い。「出発日時」又は「到着日時」が選択された場合は、ユーザに、その日時を入力させても良い。
【0068】
さらに、ルート検索条件の入力画面300は、例えば、「共有車」を含む移動手段が選択された場合に、目的地滞在時間の入力領域305を表示しても良い。なぜなら、共有車の利用料金は、一般的に、共有車駐車場を出発してから、元の共有車駐車場に返却されるまでの時間で算出されるからである。
【0069】
例えば、
図1に示したように共有車を利用した場合、共有車の利用料金は、共有車が第1共有車駐車場P1を出発した時刻から、共有車C1が第1共有駐車場P1に返却される時刻までの時間で算出される。つまり、目的地での滞在時間によって、共有車の利用料金が変動すると考えられる。そこで、ユーザに「目的地滞在時間」を入力してもらうことによって、ナビゲーション装置3は、その共有車を利用するルートにおいて発生し得る料金をより精度良くに算出することができる。これにより、ユーザは、後述する
図5のルート候補の選択画面400において、各ルートにおいて発生し得る料金を容易に比較することができる。
【0070】
ルート検索条件入力手段31は、このルート検索条件の入力画面300から入力された各種情報を含む検索条件を生成する。以下、
図3の説明に戻る。
【0071】
ルート検索要求手段32は、ルート検索条件入力手段31によって生成された検索条件を含むルート検索要求を、ナビゲーションサーバ4に送信する。これにより、ナビゲーション装置3は、ナビゲーションサーバ4に対してルートの検索を要求することができる。
【0072】
ルート選択手段33は、ナビゲーションサーバ4から受信した1又は2以上のルート候補を表示して、ユーザからの選択を受け付ける。ルート候補は、ルート検索条件入力手段31から入力された検索条件に基づいて、ナビゲーションサーバ4が検索した結果である。次に、ルート候補の選択画面について説明する。
【0073】
図5は、ルート候補の選択画面の例を示す。
【0074】
ルート候補の選択画面400は、例えば、移動手段の表示領域401を有する。例えば、
図4の移動手段の選択領域303において「徒歩+交通機関+共有車」が選択された場合、当該移動手段の表示領域401には、それが表示される。
【0075】
ルート候補の選択画面400は、例えば、各ルート候補表示領域402を有する。つまり、ルート候補表示領域402には、検索条件に適合する各ルート候補の詳細が表示される。
【0076】
ルート候補の表示領域402には、出発地から目的地までのルートの各ポイント410間において、移動手段及びその所要時間が表示されても良い。ポイント410とは、例えば、出発地、目的地、駅、バス停、共有車駐車場等である。
【0077】
ルート候補の表示領域402には、そのルート候補の出発地から目的地までの所要時間の表示領域411及び料金の表示領域412等が含まれても良い。例えば、移動手段に電車及びバス等の交通機関を含むルート候補の場合、料金の表示領域412には、その交通機関を利用した場合に発生し得る料金が表示されても良い。例えば、移動手段に共有車を含むルート候補の場合、料金の表示領域412には、共有車の予約時間において発生し得る料金が表示されても良い。
【0078】
例えば、
図5に示す第1候補402aは、移動手段に共有車を含む。ここで、「第1共有車駐車場」から目的地の「ABCデパート」まで移動する時間が「1時間」、目的地の「ABCデパート」での目的地滞在時間が「2時間」とする。この場合、共有車の利用時間は、「第1共有車駐車場」から「ABCデパート」までの往路に要する1時間と、「ABCデパート」に滞在する2時間と、「ABCデパート」から「第1共有車駐車場」までの復路に要する1時間との合計4時間となる。したがって、第1候補402aの料金の表示領域412には、共有車を4時間利用した場合に発生し得る料金が表示されても良い。
【0079】
移動手段に共有車を含むルート候補の表示領域402には、目的地からの出発時間421と、共有車駐車場への到着時間422とを表示しても良い。
【0080】
ユーザの契約しているカーシェアリングサービスが異なる場合、ルート候補の選択画面400には、そのユーザの契約しているカーシェアリングサービスの共有車を利用するルート候補のみが表示されても良い。つまり、ナビゲーションサーバ4は、ユーザの契約しているカーシェアリングサービスが異なる場合は、各々のカーシェアリングサービスの提供する共有車を利用するルートのみを検索対象としても良い。
【0081】
ルート候補の選択画面400には、ユーザが許可した移動手段で、現実的に到着可能な位置に存在する共有車駐車場に配置されている共有車を利用するルート候補のみが表示されても良い。つまり、ナビゲーションサーバ4は、出発地からユーザが許可した移動手段で、所定の時間内に到着可能な共有車駐車場が存在している場合にのみ、その共有車駐車場に配置されている共有車を利用するルートを検索対象としても良い。
【0082】
ルート候補の選択画面400には、ユーザが指定した出発時刻(又は到着時刻)を満たすように共有車を予約可能なルート候補のみが表示されても良い。つまり、ナビゲーションサーバ4は、出発時刻(又は到着時刻)を満たすようにユーザが共有車駐車場に到着する時刻を算出し、その時刻から、目的地滞在時間を含めて共有車駐車場を往復する時間において予約可能な共有車を利用するルート候補を検索しても良い。
【0083】
ルート候補の選択画面400は、ルート候補の選択領域403を有する。ユーザは、複数の選択領域403から、案内に利用するルートを選択する。
【0084】
共有車を利用するルート候補が選択された場合、ルート候補選択手段33は、そのルート候補に含まれる共有車の予約を、ユーザに代わって、ナビゲーションサーバ4に要求しても良い。次に、共有車の予約画面について説明する。
【0085】
図6は、共有車の予約画面の例を示す。
図6は、
図5において、第1候補402aが選択された場合における予約画面500の例である。
【0086】
予約画面500は、共有車の予約登録の表示領域501を有する。予約登録の表示領域501には、例えば、共有車の予約日時511、共有車駐車場の場所512、共有車の車種513、共有車の利用料金514等が表示される。この予約日時511及び共有車駐車場の場所512は、ナビゲーションサーバ4が検索条件に基づいて検索したものである。
【0087】
予約画面500には、例えば、その予約登録に基づいて共有車を予約しても良いか否かをユーザに問い合わせる表示領域502と、OKボタン503とが表示されても良い。
【0088】
OKボタン503が押下された場合、ルート選択手段33は、この予約を登録するための予約登録要求を、ナビゲーションサーバ4に送信しても良い。ナビゲーションサーバ4は、この予約登録要求を受けた場合、ユーザに代わり、カーシェアリングサーバ5に、この共有車の予約登録を要求しても良い。ナビゲーションサーバ4は、この共有車の予約登録が成功した場合は、ナビゲーション装置3に対して、予約登録が成功した旨の応答を返しても良い。ルート選択手段33は、この共有車の予約が成功した旨の応答を受けて、選択されたルート候補を案内するルートとして確定しても良い。以下、
図3の説明に戻る。
【0089】
ルート案内手段34は、ルート選択手段33によって選択されたルートを案内する。例えば、ルート案内手段34は、出発地から目的地までのルートを地図と共に表示する。ルート案内手段34は、GPS信号によって測定された現在位置を合わせて表示しても良い。ルート案内手段34は、音声等によってルートを案内しても良い。次に、ルート案内の画面について説明する。
【0090】
図7は、ルート案内の画面の例を示す。
図7に示すルート案内の画面600は、
図5のルート候補の選択画面400において、第1候補402aが選択された場合のルート案内の表示例である。
【0091】
ルート案内の画面600において、「S」は出発地S1、「P」は第1共有車駐車場P1、黒丸603は現在位置603を示す。また、ルート案内の画面600において、点線R1は、出発地S1から第1共有車駐車場P1までの徒歩ルートR1を、実線R2は、第1共有車駐車場P1から目的地G1(不図示)までの共有車ルートR2を示す。つまり、共有車を利用するルートが選択された場合、ルート案内の画面600には、徒歩/交通機関のルートと、共有車のルートとが混在して表示されても良い。このような場合、ルート案内の画面600には、徒歩/交通機関のルートと、共有車のルートとが区別できる態様で表示されても良い。例えば、徒歩/交通機関のルートと共有車のルートを異なる色で表示しても良い。例えば、徒歩/交通機関ルート案内の画面と、共有車ルート案内の画面とを異なる画面構成としても良い。以下、
図3の説明に戻る。
【0092】
共有車連携手段35は、ナビゲーション装置3と共有車とを連携させる手段である。共有車連携手段35は、ナビゲーション装置3が共有車連携IF28を通じて共有車に接続されたことをもって、ユーザの共有車への乗車を検知しても良い。そして、ルート案内手段34は、共有車連携手段35がユーザの共有車への乗車を検知した場合、ルート案内を、徒歩/交通機関ルート案内のモードから、共有車ルート案内のモードに切り換えても良い。
【0093】
共有車連携手段35は、ナビゲーション装置3の共有車への接続が解除されたことをもって、ユーザの共有車からの降車を検知しても良い。そして、ルート案内手段34は、共有車連携手段35がユーザの共有車からの降車を検知した場合、ルート案内を、共有車ルート案内のモードから、徒歩/交通機関ルート案内のモードに切り換えても良い。
【0094】
図8は、ナビゲーションシステム全体のシーケンスチャートを示す。
【0095】
ナビゲーション装置3は、ユーザからルートの検索条件が入力されると(S11)、その検索条件を含むルート検索要求を生成し、ナビゲーションサーバ4に送信する(S12)。
【0096】
ナビゲーションサーバ4は、そのルート検索要求を受けて、そのユーザの契約ユーザIDを含む認証要求を生成し、カーシェアリングサーバ5に送信する(S13)。ルート検索の要求ユーザが、所定のカーシェアリングサービスの契約ユーザであることを確認するためである。カーシェアリングサーバ5は、その認証要求を受け、その契約ユーザIDが登録されているか否か、及びその契約ユーザがどのような契約形態であるか等の情報を含む認証応答を生成し、ナビゲーションサーバ4に返す(S14)。
【0097】
ナビゲーションサーバ4は、その認証応答を受けて、契約ユーザIDの認証に成功した場合、その契約ユーザが利用可能な共有車駐車場の情報をカーシェアリングサーバ5に要求する(S15)。カーシェアリングサーバ5は、その要求を受けて、その契約ユーザが利用可能な共有車駐車場の情報を、ナビゲーションサーバ4に返す(S16)。
【0098】
ナビゲーションサーバ4は、その共有車駐車場情報を受けて、出発地から所定の範囲内に位置する共有車駐車場を特定する(S17)。そして、ナビゲーションサーバ4は、その特定した共有車駐車場の共有車の予約状況を要求する(S18)。カーシェアリングサーバ5は、その要求を受けて、それらの共有車駐車場の共有車の予約状況を返す(S19)。
【0099】
ナビゲーションサーバ4は、その予約状況を受けて、検索条件を満たす出発地から目的地までの1又は複数のルート候補を検索する(S20)。ここで、ナビゲーションサーバ4は、特定した共有車駐車場の共有車の予約状況を参照し、検索条件を満たすように共有車を予約可能なルートが存在する場合は、それをルート候補に含めても良い。そして、ナビゲーションサーバ4は、検索したルート候補を、ナビゲーション装置3に送信する(S21)。
【0100】
ナビゲーション装置3は、そのルート候補を受けて、ルート候補を含むルート選択画面を表示デバイスに表示し(S22)、ユーザからの選択を待つ。ユーザは、その1又は複数のルート候補から、所望のルートを選択する(S23)。ナビゲーション装置3は、ユーザから或るルートが選択されると(S23)、その選択されたルートをナビゲーションサーバ4に送信する(S24)。
【0101】
ナビゲーションサーバ4は、その選択されたルートに共有車の利用が含まれている場合、その共有車の予約登録要求を生成し、カーシェアリングサーバ5に要求する(S25)。カーシェアリングサーバ5は、その予約登録要求を受けて、共有車の予約登録を行い、完了応答を返す(S26)。
【0102】
ナビゲーションサーバ4は、その完了応答を受けて、ルート案内をナビゲーション装置3に送信する(S27)。ナビゲーションサーバ4は、ルート案内に、現在の道路状況(渋滞状況、規制状況等)を含めて送信しても良い。ナビゲーション装置3は、そのルート案内を受けて、ルート案内の画面を表示すると共に、ルート案内を実行する(S28)。
【0103】
以上の処理により、ナビゲーションシステム1は、ユーザの検索条件に適合する多様なルート候補を提供できる。ナビゲーションシステム1は、共有車を利用可能なユーザに対して、共有車の利用を含むルート候補を提供できる。ナビゲーションシステム1は、ユーザの選択したルートに適合するように、共有車を自動的に予約することができる。
【0104】
図9は、ナビゲーションサーバにおけるルート検索処理のフローチャートを示す。
【0105】
ナビゲーションサーバ4のルート候補検索手段45は、ユーザから受けた検索条件において共有車の利用が許可されているか否かを判断する(S101)。共有車の利用が許可されていない場合は(S101:NO)、ステップS109に進む。
【0106】
共有車の利用が許可されている場合(S101:YES)、契約ユーザ認証手段41は、カーシェアリングサーバ5に、当該ユーザの契約ユーザIDの認証を要求し(S102)、認証が成功したか否かを判定する(S103)。契約ユーザIDの認証が失敗した場合は(S103:NO)、ステップS109に進む。
【0107】
契約ユーザIDの認証が成功した場合(S103:YES)、共有車駐車場情報取得手段42は、当該ユーザが利用可能な共有車駐車場の情報をカーシェアリングサーバ5から取得する(S104)。ここで、共有車駐車場情報には、例えば、各共有車駐車場の位置及び共有車の情報等が含まれている。
【0108】
共有車選択手段50は、その共有車駐車場の位置に基づいて、出発地から所定の範囲内に位置する共有車駐車場が存在するか否かを判定する(S105)。ここで、所定の範囲内に位置する共有車駐車場とは、例えば、出発地から徒歩(又は交通機関等)で到達可能な距離内(又は時間内)に位置する共有車駐車場であっても良い。出発地から所定の範囲内に位置する共有車駐車場が存在しない場合は(S105:NO)、ステップS109に進む。
【0109】
出発地から所定の範囲内に位置する共有車駐車場が存在する場合(S105:YES)、予約状況取得手段43は、それらの共有車駐車場の共有車の予約状況をカーシェアリングサーバ5から取得する(S106)。そして、共有車選択手段50は、その予約状況に基づいて、検索条件を満たす時間に予約可能な共有車が存在するか否かを判定する(S107)。予約可能な共有車が存在しない場合は(S107:NO)、ステップS109に進む。
【0110】
予約可能な共有車が存在する場合(S107:YES)、ルート候補検索手段45は、その予約可能な共有車の利用をルート候補の検索対象に含め(S108)、ステップS109に進む。
【0111】
ステップS109において、ルート候補検索手段45は、出発地から目的地までのルート候補を検索し(S109)、送信手段47を通じて、そのルート候補をナビゲーション装置3に送信する(S110)。そして、ルート候補検索手段45は、受取手段を通じて、ナビゲーション装置3から選択ルートを受け取る(S111)。
【0112】
ルート候補検索手段45は、その受け取った選択ルートが共有車を利用しているか否かを判定する(S112)。選択ルートが共有車を利用していない場合は(S112:NO)、ステップS114に進む。
【0113】
選択ルートが共有車を利用している場合(S112:YES)、予約登録手段44は、そのルートに含まれる共有車の予約登録要求をカーシェアリングサーバ5に送信し(S113)、予約登録が成功するとステップS114に進む。
【0114】
ステップS114において、ルート候補検索手段45は、選択ルートに基づいて、ルート案内のための情報を生成して、ナビゲーション装置3に送信し(S114)、当該処理を終了する。
【0115】
以上の処理により、ナビゲーションサーバ4は、ユーザの検索条件に適合する多様なルート候補を提供できる。また、ナビゲーションサーバ4は、共有車を利用可能なユーザに対して、共有車を利用するルート候補を提供できる。ナビゲーションサーバ4は、ユーザの選択したルートにおける共有車の利用時間に基づいて、ユーザに代わって共有車を予約できる。つまり、ユーザは、ルートを検索するだけで簡単に共有車を予約できる。
【0116】
図10は、ナビゲーション装置3におけるルート案内処理のフローチャートを示す。
【0117】
当該フローチャートは、
図5のルート候補の選択画面400において、第1候補402aが選択された場合のルート案内の処理の例を示す。
【0118】
ナビゲーション装置3のルート案内手段34は、まず、徒歩等ルート案内のモードで、出発地から共有車駐車場までのルートを案内する(S201)。そして、ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車への乗車を検知するまで、徒歩等ルート案内のモードを続ける(S202:NO)。
【0119】
ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車への乗車を検知した場合(S202:YES)、共有車ルート案内のモードに切り換えて、共有車駐車場から目的地までのルートを案内する(S203)。そして、ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車からの降車を検知するまで、共有車ルート案内のモードを続ける(S204:NO)。
【0120】
ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車からの降車を検知した場合(S204:YES)、徒歩等ルート案内のモードに切り換えて、降車位置から目的地までのルートを案内する(S205)。そして、ルート案内手段34は、例えば、GPS信号によって測定された現在位置に基づいて、ユーザが目的地に到着したと判断されるまで、徒歩等ルート案内のモードを続ける(S206:NO)。
【0121】
ルート案内手段34は、ユーザが目的地に到着したと判断した場合(S206:YES)、一旦ルート案内を終了し(S207)、目的地滞在時間が終了するまでそのまま待機する(S208:NO)。
【0122】
ルート案内手段34は、目的地滞在時間を経過した場合(S208:YES)、徒歩等ルート案内のモードで、現在地から共有車の降車位置までのルートを案内する(S209)。そして、ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車への乗車を検知した場合(S210:YES)、共有車ルート案内のモードに切り換えて、降車位置から共有車駐車場までのルートを案内する(S211)。
【0123】
そして、ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車からの降車を検知するまで、共有車ルート案内のモードを続ける(S212:NO)。ルート案内手段34は、例えば、共有車連携手段35がユーザの共有車からの降車を検知した場合(S212:YES)、当該処理を終了する。
【0124】
なお、上記フローチャートにおける乗車及び降車の検知は、例えば、ポイント付近(つまり、出発地、目的地、共有車駐車場等)において、ナビゲーション装置3が共有車に接続及び接続解除されたか否かに基づいて判断されても良い。
【0125】
以上の処理により、ナビゲーション装置3は、ユーザの検索条件に適合する多様なルート候補をユーザに提示できる。ナビゲーション装置3は、共有車の利用が可能なユーザに対して、共有車の利用を含むルート候補を提示できる。ナビゲーション装置3は、ユーザのその時々の移動手段に適合するモードで、ルート案内をすることができる。
【0126】
図11は、乗り捨てが可能なカーシェアリングサービスを利用可能なユーザに対するルート案内のサービスイメージを示す。
図11では、共有車の乗り捨てが可能なカーシェアリングサービスを契約しているユーザを想定している。
【0127】
図11におけるユーザU1は、出発地付近の共有車駐車場から借りた共有車を、目的地付近の所定の共有車駐車場に乗り捨て可能な契約を結んでいるとする。この場合、ナビゲーションサーバ4は、出発地付近から、予約可能な共有車を有する共有車駐車場を特定すると共に、目的地付近から、その共有車を乗り捨て可能な共有車駐車場を特定しても良い。
【0128】
例えば、
図11において、ナビゲーションサーバ4は、カーシェアリングサーバ5と連携して、出発地S1付近の第1共有車駐車場P1の共有車C2が予約可能であり、その共有車C2は目的地G1付近の第3共有車駐車場P3に乗り捨て可能であると判断したとする。この場合、ナビゲーションサーバ4のルート候補検索手段45は、この乗り捨て可能なルートを検索対象に含めても良い。つまり、ルート候補検索手段45は、第1共有車駐車場P1及び第3共有車駐車場P3を経由地とするルート候補を検索しても良い。
【0129】
また、ナビゲーションサーバ4は、ユーザが共有車を乗り捨てるルートを選択した場合、目的地から出発地までの復路の徒歩/交通機関のルート候補を合わせて検索し、ナビゲーション装置3に提供しても良い。
【0130】
図12は、共有車を乗り捨て可能なルート候補が検索された場合におけるルート候補の選択画面の例を示す。
【0131】
図12に示すルート候補の選択画面400bおいて、第1候補402aは、
図5と同様、第1共有車駐車場P1で借りた共有車C1を、元の第1共有車駐車場P1に返却するルート候補である。これに対して、第2候補402eは、第1共有車駐車場P1で借りた共有車C2を、目的地G1付近の第3共有車駐車場P3に乗り捨て(
図11のR4)、そこから徒歩で(
図11のR5)目的地G1まで移動するルート候補である。
【0132】
目的地G1での滞在時間と、目的地G1から第1共有車駐車場P1までの復路の時間とを考慮すると、通常、第1候補402aと比較して共有車の利用時間の短い第2候補402eの方が、料金が安くなる(412a、412e参照)。
【0133】
これにより、ナビゲーションサーバ4は、複数の多様なルート候補をユーザに提供することができる。したがって、ユーザは、その多様なルート候補から、時間、料金、利便性等を考慮して、自分に最適なルートを選択することができる。
【0134】
図13は、乗り捨て可能なカーシェアリングサービスを利用可能なユーザのルート候補を検索する処理のフローチャートの例を示す。当該フローチャートは、
図9に示したフローチャートのステップS108とS109の間に挿入される。
【0135】
ナビゲーションサーバ4のルート候補検索手段45は、ステップS108の後に、目的地から所定の範囲内に共有車駐車場が存在するか否かを判定する(S301)。この判定は、ステップS104で取得した共有車駐車場情報を用いて行っても良い。目的地から所定の範囲内に共有車駐車場が存在しない場合は(S301:NO)、ステップS109に進む。
【0136】
目的地から所定の範囲内に共有車駐車場が存在する場合(S301:YES)、ルート候補検索手段45は、これらの共有車駐車場が乗り捨て可能であるか否かを、カーシェアリングサーバ5に問い合わせ(S302)、その応答を受け取る。これらの共有車駐車場の何れもが乗り捨て不可能である場合(S303:NO)、ルート候補検索手段45は、ステップS109に進む。
【0137】
これらの共有車駐車場の何れかが乗り捨て可能な場合(S303:YES)、ルート候補検索手段45は、その乗り捨て可能な共有車駐車場を経由地とするルートを検索対象に含め(S304)、ステップS109に進む。
【0138】
なお、ステップS302において、ナビゲーションサーバ4から問い合わせを受けたカーシェアリングサーバ5は、例えば、そのユーザが共有車を利用したい時間と、目的地付近の他のユーザの予約状況とに基づいて、そのユーザに乗り捨てされた方が良い共有車駐車場を、乗り捨て可能な共有車駐車場として応答しても良い。
【0139】
以上の処理により、ナビゲーションサーバ4は、ユーザの検索条件に適合した更に多様なルート候補を提示できる。カーシェアリングサーバ5は、ナビゲーションサーバ4と連携することで、ユーザに利便性の高い共有車の乗り捨てサービスを提供することができる。
【0140】
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。