(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
底面部において、第1切込みが直線状で第3折れ線と平行に形成されるとともに、第3切込みが直線状で第4折れ線と平行に形成され、第1切込みと第3折れ線間の長さである第9長さ(H9)が、第1長さと略同一に形成され、第3切込みと第4折れ線間の長さである第10長さ(H10)が、第1長さと略同一に形成され、第1横桟部が、第1縦桟部の上端領域と第3縦桟部の上端領域に接着されるとともに、第2横桟部が、第2縦桟部の上端領域と4縦桟部の上端領域に接着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装箱。
第5切込みが、第1基点から形成された第5切込み第1構成部で、第1折れ線と直角の直線状をなす第5切込み第1構成部(J701)と、第5切込み第1構成部の第1基点とは反対側の端部から連設された第5切込み第2構成部で、第9基点にまで形成された第5切込み第2構成部(J702)と、を有し、
第7切込みが、第5基点から形成された第7切込み第1構成部で、第1折れ線と直角の直線状をなす第7切込み第1構成部(K701)と、第7切込み第1構成部の第5基点とは反対側の端部から連設された第7切込み第2構成部で、第11基点にまで形成された第7切込み第2構成部(K702)と、を有し、
第9切込みが、第2基点から形成された第9切込み第1構成部で、第2折れ線と直角の直線状をなす第9切込み第1構成部(J801)と、第9切込み第1構成部の第2基点とは反対側の端部から連設された第9切込み第2構成部で、第13基点にまで形成された第9切込み第2構成部(J802)と、を有し、
第11切込みが、第6基点から形成された第11切込み第1構成部で、第2折れ線と直角の直線状をなす第11切込み第1構成部(K801)と、第11切込み第1構成部の第6基点とは反対側の端部から連設された第11切込み第2構成部で、第15基点にまで形成された第11切込み第2構成部(K802)と、を有し、
包装箱の組立て状態において、第1横桟部第1支持部における第5切込み第1構成部に沿った辺部である第5辺部と、第2横桟部第1支持部における第7切込み第1構成部に沿った辺部である第6辺部と、第1横桟部第2支持部における第9切込み第1構成部に沿った辺部である第7辺部と、第2横桟部第2支持部における第11切込み第1構成部に沿った辺部である第8辺部とが水平方向に配置され、複数の包装箱を積み重ねた際に、下段側の包装箱における第5辺部と第6辺部と第7辺部と第8辺部における少なくともいずれかが上段側の包装箱の底面本体部を支持可能であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の包装箱。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明においては、1枚のシート状のブランクにより形成された包箱箱で、方形状の底面部と、底面部の四方の各辺部から連設された側面部とを有する包装箱において、ブランク形成に要する紙材(ブランク形成に必要な紙材の正味とブランク形成時に生じる紙材ロス)を削減して、トータル製造コストを低減することができる包装箱を提供することを目的とし、特に、側面部の高さ方向の長さが長く、深さが深い包装箱において、ブランク形成に要する紙材を削減して、トータル製造コストを低減することができる包装箱を提供するという目的を以下のようにして実現した。
【0024】
本実施例の包装箱5は、
図3〜
図7に示すように、1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランク)により形成され、略方形状に形成された底面部60と、底面部60の四方の辺部の1つである第1辺部から第1折れ線C10を介して連設された第1側面部10と、第1辺部に平行に相対している第2辺部から第2折れ線C20を介して連設された第2側面部20と、第1辺部及び第2辺部に対し垂直な第3辺部から第3折れ線C30を介して連設された第3側面部30と、第3辺部に平行に相対している第4辺部から第4折れ線C40を介して連設された第4側面部40と、第1側面部10の一方の側辺部で、第3側面部30側の側辺部から第5折れ線C12aを介して延設された第1縦桟部12aと、第1側面部10の他方の側辺部で、第4側面部40側の側辺部から第6折れ線C12bを介して延設された第2縦桟部12bと、第2側面部20の一方の側辺部で、第3側面部30側の側辺部から第7折れ線C22aを介して延設された第3縦桟部22aと、第2側面部20の他方の側辺部で、第4側面部40側の側辺部から第8折れ線C22bを介して延設された第4縦桟部22bと、を有している。
【0025】
また、
図3に示すように、各側面部10、20、30、40及び、各縦桟部12a、12b、22a、22bは、略方形状に形成され、展開状態において、第3側面部30側では、第3折れ線C30と、第5折れ線C12aと、第7折れ線C22aとが、同一直線上に位置するように形成されており、また、第4側面部40側では、第4折れ線C40と、第6折れ線C12bと、第8折れ線C22bとが、同一直線上に位置するように形成されている。第3折れ線C30と第4折れ線C40と第5折れ線C12aと第6折れ線C12bと第7折れ線C22aと第8折れ線C22bとが、第1折れ線C10及び第2折れ線C20の方向と直角の方向に形成されている。
【0026】
また、第1折れ線C10と、第1側面部10の上辺部14cで、第1折れ線C10に平行に相対している上辺部14cとの間隔の長さである第1長さH1(つまり、第1側面部10の高さ方向の長さである第1長さH1)と、第2折れ線C20と、第2側面部20の上辺部24cで、第2折れ線C20に平行に相対している上辺部24cとの間隔の長さである第2長さH2(つまり、第2側面部20の高さ方向の長さである第2長さH2)とは、略同一である。
【0027】
また、第1側面部10の上辺部14cと、第1縦桟部12aの上辺部13cと、第2縦桟部12bの上辺部15cとが、展開状態において、同一直線上に位置するように形成され、第2側面部20の上辺部24cと、第3縦桟部22aの上辺部23cと、第4縦桟部22bの上辺部25cとが、展開状態において、同一直線上に位置するように形成されている。
【0028】
そして、第3折れ線C30と、第3側面部30の上辺部32cで、第3折れ線C30に平行に相対している上辺部32cとの間隔の長さである第3長さH3(つまり、第3側面部30の高さ方向の長さである第3長さH3)と、第1縦桟部12aの側辺部13aで、第5折れ線C12aに平行に相対している側辺部13aとの間隔の長さである第4長さH4(つまり、第1縦桟部12aの横幅方向の長さである第4長さH4)と、第3縦桟部22aの側辺部23aで、第7折れ線C22aに平行に相対している側辺部23aとの間隔の長さである第5長さH5(つまり、第3縦桟部22aの横幅方向の長さである第5長さH5)と、第4折れ線C40と、第4側面部40の上辺部42cで、第4折れ線C40に平行に相対している上辺部42cとの間隔の長さである第6長さH6(つまり、第4側面部40の高さ方向の長さである第6長さH6)と、第2縦桟部12bの側辺部15aで、第6折れ線C12bに平行に相対している側辺部15aとの間隔の長さである第7長さH7(つまり、第2縦桟部12bの横幅方向の長さである第7長さH7)と、第4縦桟部22bの側辺部25aで、第8折れ線C22bに平行に相対している側辺部25aとの間隔の長さである第8長さH8(つまり、第4縦桟部22bの横幅方向の長さである第8長さH8)とは、略同一である。
【0029】
つまり、第3側面部30の上辺部32cと、第1縦桟部12aの側辺部13aと、第3縦桟部22aの側辺部23aとが、展開状態において、同一直線上に位置するように形成され、第4側面部40の上辺部42cと、第2縦桟部12bの側辺部15aと、第4縦桟部22bの側辺部25aとが、展開状態において、同一直線上に位置するように形成されている。
【0030】
以上のように、ブランクの四方において、各辺部がそれぞれ同一直線上に位置揃えされていることにより、当該ブランクは、方形状の全体概形(概略輪郭)を有している。
【0031】
なお、第3長さH3及び第6長さH6は、第1長さH1と及び第2長さH2より短く、第3長さH3及び第6長さH6は、第1長さH1及び第2長さH2の約4割程の長さとなっている。
【0032】
また、各縦桟部12a、12b、22a、22bの横幅方向の長さH4、H5、H7、H8については、上記のように、基本的には、第3長さH3及び第6長さH6と略同一の長さであるが、第3長さH3及び第6長さH6よりさらに短くしてもよい。
【0033】
ここで、底面部60は、包装箱5の展開状態では
図3〜
図7(特に
図3)に示すように構成され、その中央部より第3側面部30側寄りの位置に形成された第1切込みJ60と、これよりさらに第3側面部30側寄りに位置する第2切込みJ62と、底面部60の中央部より第4側面部40側寄りの位置に形成された第3切込みK60と、これよりさらに第4側面部40側寄りに位置する第4切込みK62と、を有している。
【0034】
第1切込みJ60は、第1折れ線C10上に位置する第1基点P10で、第1折れ線C10の中点(二等分点)より第3側辺部30側寄りに位置する第1基点P10から、第2折れ線C20上に位置する第2基点Q10で、第1基点P10と相対する第2基点Q10までの間に一直線状に形成され、第1折れ線C10及び第2折れ線C20と直角をなし、第3折れ線C30に対し平行に形成されている。
【0035】
また、第2切込みJ62は、第1折れ線C10上に位置する第3基点P20で、第1基点P10よりさらに第3側面部30側寄りに位置する第3基点P20から、第2折れ線C20上に位置する第4基点Q20で、第3基点P20と相対する第4基点Q20までの間に一直線状に形成され、第1折れ線C10及び第2折れ線C20と直角をなし、第3折れ線C30及び第1切込みJ60に対し平行に形成されている。
【0036】
また、第3切込みK60は、第1折れ線C10上に位置する第5基点P30で、第1折れ線C10の中点より第4側面部40側寄りに位置する第5基点P30から、第2折れ線C20上に位置する第6基点Q30で、第5基点P30と相対する第6基点Q30までの間に一直線状に形成され、第1折れ線C10及び第2折れ線C20と直角をなし、第4折れ線C40に対し平行に形成されている。
【0037】
また、第4切込みK62は、第1折れ線C10上に位置する第7基点P40で、第5基点P30よりさらに第4側面部40側寄りに位置する第7基点P40から、第2折れ線C20上に位置する第8基点Q40で、第7基点P40と相対する第8基点Q40までの間に一直線状に形成され、第1折れ線C10及び第2折れ線C20と直角をなし、第4折れ線C40及び第3切込みK60に対し平行に形成されている。
【0038】
なお、第1切込みJ60は、第3折れ線C30と第1切込みJ60との間隔の長さである第9長さH9が、第1側面部10の高さ方向の長さである第1長さH1及び第2側面部20の高さ方向の長さである第2長さH2と略同一の長さとなるように形成され、第3切込みK60は、第4折れ線C40と第3切込みK60との間隔の長さである第10長さH10が、第1側面部10の高さ方向の長さである第1長さH1及び第2側面部20の高さ方向の長さである第2長さH2と略同一の長さとなるように形成されている。
【0039】
このように、底面部60は、平行する4つの切込みを有することにより、次の5つの領域に分けられている。つまり、底面部60は、第1切込みJ60と、第2切込みJ62と、第1折れ線C10における第1基点P10と第3基点P20との間の部分である第1折れ線第1節部C10a(すなわち、第1折れ線C10の一部)と、第2折れ線C20における第2基点Q10と第4基点Q20との間の部分である第2折れ線第1節部C20a(すなわち、第2折れ線C20の一部)とにより囲まれた第1領域である第1横桟部64aと、第3切込みK60と、第4切込みK62と、第1折れ線C10における第5基点P30と第7基点P40との間の部分である第1折れ線第2節部C10b(すなわち、第1折れ線C10の一部)と、第2折れ線における第6基点Q30と第8基点Q40との間の部分である第2折れ線第2節部C20b(すなわち、第2折れ線C20の一部)とにより囲まれた第2領域である第2横桟部64bと、第3折れ線C30と、第2切込みJ62 と、第1折れ線C10における第3折れ線C30側の端部と第3基点P20との間の部分である第1折れ線第3節部C10cと、第2折れ線C20における第3折れ線C30側の端部と第4基点Q20との間の部分である第2折れ線第3節部C20cとにより囲まれた第3領域である第1底面構成部66aと、第4折れ線C40と、第4切込みK62と、第1折れ線C10における第4折れ線C40側の端部と第7基点P40との間の部分である第1折れ線第4節部C10dと、第2折れ線C20における第4折れ線C40側の端部と第8基点Q40との間の部分である第2折れ線第4節部C20dとにより囲まれた第4領域である第2底面構成部66bと、第1切込みJ60と、第3切込みK60と、第1折れ線C10における第1基点P10と第5基点P30との間の部分である第1折れ線第5節部C10eと、第2折れ線C20における第2基点Q10と6基点Q30との間の部分である第2折れ線第5節部C20eとにより囲まれた第5領域である第3底面構成部66cと、を有している。第1底面構成部66aと第2底面構成部66bと第3底面構成部66cとで底面本体部が構成される。
【0040】
そして、
図1、
図2に示すように、包装箱5を組み立てた状態では、第3側面部30側については、第3側面部30と、第1縦桟部12aと、第3縦桟部22aと、第1横桟部64aとにより形成され、第4側面部40側については、第4側面部40と、第2縦桟部12bと、第4縦桟部22bと、第2横桟部64bとにより形成されている。なお、包装箱5を組み立てた状態の詳細については後説する。
【0041】
また、第1側面部10は、
図3〜
図5に示すように、第1側面部10は、底面部60内に形成された第1横桟部64aに連続している支持部(第1横桟部第1支持部)16aと、底面部60内に形成された第2横桟部64bに連続している支持部(第2横桟第1支持部)16bと、第1側面部10から支持部16a及び支持部16bを除いた部分である第1側面本体部14と、を有している。
【0042】
つまり、第1側面部10は、その第5折れ線C12a側(第1縦桟部12a形成側)にあっては、
図3、
図4に示すように、底面部60と第1側面部10との境界である第1折れ線C10上に位置する第1基点P10から、下記の第1第仮想線上に位置する第9基点R10までの間に形成された第5切込みJ70で、第1切込みJ60に続けて形成された第5切込みJ70と、第1折れ線C10上に位置する第3基点P20から、第1第仮想線上に位置する第10基点R20で、第9基点R10より第1折れ線C10側寄りで、かつ、第5折れ線C12a側寄りに位置する第10基点R20までの間に形成された第6切込みJ72で、第2切込みJ62に続けて形成された第6切込みJ72と、第9基点R10から第10基点R20までの間に形成された第9折れ線C60aと、を有しており、第5切込みJ70と、第6切込みJ72と、第9折れ線C60aと、上記の第1折れ線第1節部C10a(すなわち、第1折れ線C10の一部)とにより、これらで囲まれた領域である支持部16aが形成されている。
【0043】
ここで、上記の第1仮想線とは、第1折れ線C10上の2点を通って第1折れ線C10の長さ方向に延びる直線である第1折れ線方向線と、第3折れ線C30上の2点を通って第3折れ線C30の長さ方向に延びる直線である第3折れ線方向線との交点(第1交点)の近傍を通り、第1折れ線C10の中点側にて、第1折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線であり、第9折れ線C60aは、この第1仮想線の一部に重なっている。なお、後述するように、第1仮想線が第1交点を通る構成としてもよい。また、第1交点は、第1折れ線方向線と、第5折れ線C12a上の2点を通って第5折れ線C12aの長さ方向に延びる直線である第5折れ線方向線との交点としてもよい。
【0044】
なお、第9折れ線C60aは、包装箱5を組み立てる際、支持部16aの反転軸となる。こ第1仮想線及び反転の詳細については後説する。
【0045】
また、第5切込みJ70は、第5切込み第1節部J701と、第5切込み第2節部J702aと、第5切込み第3節部J702bと、から形成されている。第5切込み第1節部J701は、第1基点P10から、第1切込みJ60に続けて形成され、第1折れ線C10と直角をなす直線状で、第1切込みJ60の延長線上に位置している。第5切込み第2節部J702aは、第5切込み第1節部J701の端部で、第1基点P10側とは反対側の端部から、第5切込み第1節部J701に続けて形成され、第5折れ線C12aの上端部側に屈曲している。第5切込み第3節部J702bは、第5切込み第2節部J702aの端部で、第5切込み第1節部J701側とは反対側の端部から、第5切込み第2節部J702aに続けて、第9基点R10までの間に一直線状に形成されている。
【0046】
このように、第5切込みJ70が形成されることにより、
図8に示すように、反転後に、支持部16aの第1折れ線第1節部C10aと略直交する辺部74aで、第5切込み第1節部J701により形成された辺部(第5辺部)74aが、後説する第1突出部70a の基端部にて略水平に配置され、包装箱5を補強するとともに、包装箱5を積み重ねる際、辺部74aにより上段側の包装箱5を支持することができる。第5切込み第1節部J701は第5切込み第1構成部に当たり、第5切込み第2節部J702aと第5切込み第3節部J702bとで第5切込み第2構成部J702を構成する。
【0047】
また、第9基点R10から第13切込みJ704が形成されている。この第13切込みJ704は、半円弧形状を有し、一方の端部が第9基点R10にて第5切込み第3節部J702bに連続し、湾曲頂部が第9基点R10側とは反対側に突出し、他方の端部で、第9基点R10側とは反対側の端部が第10基点R20側とは反対側(支持部16aの外側)に形成されている。つまり、第13切込みJ704は、第9基点R10にて第5切込み第3節部J702bに連続してはいるが、第5切込み第3節部J702bの長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0048】
また、第10基点R20から第14切込みJ721が形成されている。この第14切込みJ721は、半円弧形状を有し、一方の端部が第10基点R20にて第6切込みJ72に連続し、湾曲頂部が第10基点R20側とは反対側に突出し、他方の端部で、第10基点R20側とは反対側の端部が第9基点R10側とは反対側(支持部16aの外側)に形成されている。つまり、第14切込みJ721は、第10基点R20にて第6切込みJ72に連続してはいるが、第6切込みJ72の長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0049】
このように、第9基点R10から第13切込みJ704が形成されているとともに、第10基点R20から第14切込みJ721が形成されていることにより、第9基点R10及び第10基点R20から裂傷が発生することを防止できる。
【0050】
つまり、支持部16aを反転させる際(
図8、
図9を参照)には、第9折れ線C60a側から第1折れ線第1節部C10a側に向かって支持部16aを引っ張る力(張力)が第9折れ線C60a付近にかかり、特に支持部16aの回動角度が90度を超えると、上記張力の向きが、第9折れ線C60a付近を第5折れ線C12aの上端部側に引っ張る向きへと変化し、つまり、第9折れ線C60a付近をめくりあげようとする力が第1側面本体部14にかかることになるが、第13切込みJ704が第5切込み第3節部J702bの長さ方向とは異なる方向に形成されているとともに、第14切込みJ721が第6切込みJ72の長さ方向とは異なる方向に形成されていることから、第13切込みJ704の端部で、第9基点R10側とは反対側の端部と、第14切込みJ721の端部で、第10基点R20側とは反対側の端部とに、上記張力がかからない。
【0051】
さらに、第13切込みJ704と第14切込みJ721とが、半円弧形状に形成されていることから、張力の作用点が一箇所に定まることなく、反転途中の支持部16aが第1側面本体部14となす角度や、反転時に伴う僅かなねじれ等による支持部16aの姿勢変化によって、張力の作用点が半円弧形状中のいずれかの箇所に変動し、第1側面本体部14の特定の箇所に負担がかからず、特定箇所から裂けてしまうことが防止される。
【0052】
また、第6折れ線C12b側(第2縦桟部12b形成側)にあっては、
図3、
図5に示すように、底面部60と第1側面部10との境界である第1折れ線C10上に位置する第5基点P30から、下記の第2仮想線上に位置する第11基点R30までの間に形成された第7切込みK70で、第3切込みK60に続けて形成された第7切込みK70と、第1折れ線C10上に位置する第7基点P40から、第2仮想線上に位置する第12基点R40で、第11基点R30より第1折れ線C10側寄りで、かつ、第6折れ線C12b側寄りに位置する第12基点R40までの間に形成された第8切込みK72で、第4切込みK62に続けて形成された第8切込みK72と、第11基点R30から第12基点R40までの間に形成された第10折れ線C60bと、を有しており、第7切込みK70と、第8切込みK72と、第10折れ線C60bと、上記の第1折れ線第2節部C10b(すなわち、第1折れ線C10の一部)とにより、これらで囲まれた領域である支持部16bが形成されている。
【0053】
ここで、上記の第2仮想線とは、上記の第1折れ線方向線と、第4折れ線C40上の2点を通って第4折れ線C40の長さ方向に延びる直線である第4折れ線方向線との交点(第2交点)の近傍を通り、第1折れ線C10の中点側にて、第1折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線であり、第10折れ線C60bは、この第2仮想線の一部に重なっている。なお、後述するように、第2仮想線が第2交点を通る構成としてもよい。また、第2交点は、第1折れ線方向線と、第6折れ線C12b上の2点を通って第6折れ線C12bの長さ方向に延びる直線である第6折れ線方向線との交点としてもよい。
【0054】
なお、第10折れ線C60bは、包装箱5を組み立てる際、支持部16bの反転軸となる。この第2仮想線及び反転の詳細については後説する。
【0055】
また、第7切込みK70は、第7切込み第1節部K701と、第7切込み第2節部K702aと、第7切込み第3節部K702bと、から形成されている。第7切込み第1節部K701は、第5基点P30から、第3切込みK60に続けて形成され、第1折れ線C10と直角をなす直線状で、第3切込みK60の延長線上に位置している。第7切込み第2節部K702aは、第7切込み第1節部K701の端部で、第5基点P30側とは反対側の端部から、第7切込み第1節部K701に続けて形成され、第6折れ線C12bの上部側に屈曲している。第7切込み第3節部K702bは、第7切込み第2節部K702aの端部で、第7切込み第1節部K701側とは反対側の端部から、第11基点R30までの間に一直線状に形成されている。
【0056】
このように、第7切込みK70が形成されることにより、
図8に示すように、反転後に、支持部16bの第1折れ線第2節部C10bと略直交する辺部74bで、第7切込み第1節部K701により形成された辺部74bが、後説する第2突出部70bの基端部にて略水平に配置され、包装箱5を補強するとともに、包装箱5を積み重ねる際、辺部(第6辺部)74bにより上段側の包装箱5を支持することができる。第7切込み第1節部K701は第7切込み第1構成部に当たり、第7切込み第2節部K702aと第7切込み第3節部K702bとで第7切込み第2構成部K702を構成する。
【0057】
また、第11基点R30から第15切込みK704が形成されている。この第15切込みK704は、半円弧形状を有し、一方の端部が第11基点R30にて第7切込みK70に連続し、湾曲頂部が第11基点R30側とは反対側に突出し、他方の端部で、第11基点R30側とは反対側の端部が第12基点R40側とは反対側(支持部16bの外側)に形成されている。つまり、第15切込みK704は、第11基点R30にて第7切込み第3節部K702bに連続してはいるが、第7切込み第3節部K702bの長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0058】
また、第12基点R40から第16切込みK721が形成されている。この第16切込みK721は、半円弧形状を有し、一方の端部が第12基点R40にて第8切込みK72に連続し、湾曲頂部が第12基点R40側とは反対側に突出し、他方の端部で、第12基点R40側とは反対側の端部が第11基点R30側とは反対側(支持部16bの外側)に形成されている。つまり、第16切込みK721は、第12基点R40にて第8切込みK72に連続してはいるが、第8切込みK72の長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0059】
このように、第11基点R30から第15切込みK704が形成されているとともに、第12基点R40から第16切込みK721が形成されていることにより、第11基点R30及び第12基点R40から裂傷が発生することを防止できる。
【0060】
つまり、支持部16bを反転させる際には、第10折れ線C60b側から第1折れ線第2節部C10b側に向かって支持部16bを引っ張る力(張力)が第10折れ線C60b付近にかかるが、先に説明した支持部16aの場合と同様の理由により、第1側面本体部14の特定の箇所に負担がかからず、特定箇所から裂けてしまうことが防止される。
【0061】
また、第2側面部20は、
図3、
図6、
図7に示すように、第2側面部20は、第1側面部10と対称に形成され、底面部60内に形成された第1横桟部64aに連続している支持部(第1横桟部第2支持部)26aと、底面部60内に形成された第2横桟部64bに連続している支持部(第2横桟第2支持部)26bと、第2側面部20から支持部26a及び支持部26bを除いた部分である第2側面本体部24と、を有している。
【0062】
つまり、第2側面部20は、その第7折れ線C22a側(第3縦桟部22a形成側)にあっては、
図3、
図6に示すように、底面部60と第2側面部20との境界である第2折れ線C20上に位置する第2基点Q10から、下記の第3仮想線上に位置する第13基点S10までの間に形成された第9切込みJ80で、第1切込みJ60に続けて形成された第9切込みJ80と、第2折れ線C20上に位置する第4基点Q20から、第3仮想線上に位置する第14基点S20で、第13基点S10より第2折れ線C20側寄りで、かつ、第7折れ線C22a側寄りに位置する第14基点S20までの間に形成された第10切込みJ82で、第2切込みJ62に続けて形成された第10切込みJ82と、第13基点S10から第14基点S20までの間に形成された第11折れ線C70aと、を有しており、第9切込みJ80と、第10切込みJ82と、第11折れ線C70aと、上記の第2折れ線第1節部C20a(すなわち、第2折れ線C20の一部)とにより、これらで囲まれた領域である支持部26aが形成されている。
【0063】
ここで、上記の第3仮想線とは、第2折れ線C20上の2点を通って第2折れ線C20の長さ方向に延びる直線である第2折れ線方向線と、第3折れ線C30上の2点を通って第3折れ線C30の長さ方向に延びる直線である第3折れ線方向線との交点(第3交点)の近傍を通り、第2折れ線C20の中点側にて、第2折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線であり、第11折れ線C70aは、この第3仮想線の一部に重なっている。なお、後述するように、第3仮想線が第3交点を通る構成としてもよい。また、第3交点は、第2折れ線方向線と、第7折れ線C22a上の2点を通って第7折れ線C22aの長さ方向に延びる直線である第7折れ線方向線との交点としてもよい。
【0064】
なお、第11折れ線C70aは、包装箱5を組み立てる際、支持部26aの反転軸となる。この第3仮想線及び反転の詳細については後説する。
【0065】
また、第9切込みJ80は、第9切込み第1節部J801と、第9切込み第2節部J802aと、第9切込み第3節部J802bと、から形成されている。第9切込み第1節部J801は、第2基点Q10から、第1切込みJ60に続けて形成され、第2折れ線C20と直角をなす直線状で、第1切込みJ60の延長線上に位置している。第9切込み第2節部J802aは、第9切込み第1節部J801の端部で、第2基点Q10側とは反対側の端部から、第9切込み第1節部J801に続けて形成され、第7折れ線C22aの上部側に屈曲している。第9切込み第3節部J802bは、第9切込み第2節部J802aの端部で、第9切込み第1節部J801側とは反対側の端部から、第9切込み第2節部J802aに続けて、第13基点S10までの間に一直線状に形成されている。
【0066】
また、第13基点S10から第17切込みJ804が形成されている。この第17切込みJ804は、半円弧形状を有し、一方の端部が第13基点S10にて第9切込み第3節部J802bに連続し、湾曲頂部が第13基点S10側とは反対側に突出し、他方の端部で、第13基点S10側とは反対側の端部が第14基点S20側とは反対側(支持部26aの外側)に形成されている。つまり、第17切込みJ804は、第13基点S10にて第9切込み第3節部J802bに連続してはいるが、第9切込み第3節部J802bの長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0067】
このように、第5切込みJ80が形成されることにより、上記支持部16aの場合と同様に、反転後に、支持部26aの第2折れ線第1節部C20aと略直交する辺部74cで、第9切込み第1節部J801により形成された辺部74cが、後説する第3突出部70cの基端部にて略水平に配置され、包装箱5を補強するとともに、包装箱5を積み重ねる際、辺部(第7辺部)74cにより上段側の包装箱5を支持することができる。第9切込み第1節部J801は第9切込み第1構成部に当たり、第9切込み第2節部J802aと第9切込み第3節部J802bとで第9切込み第2構成部J802を構成する。
【0068】
また、第14基点S20から第18切込みJ821が形成されている。この第18切込みJ821は、半円弧形状を有し、一方の端部が第14基点S20にて第10切込みJ82に連続し、湾曲頂部が第14基点S20側とは反対側に突出し、他方の端部で、第14基点S20側とは反対側の端部が第13基点S10側とは反対側(支持部26aの外側)に形成されている。つまり、第18切込みJ821は、第14基点S20にて第10切込みJ82に連続してはいるが、第10切込みJ82の長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0069】
このように、第13基点S10から第17切込みJ804が形成されているとともに、第14基点S20から第18切込みJ821が形成されていることにより、第13基点S10及び第14基点S20から裂傷が発生することを防止できる。
【0070】
つまり、第1横桟部第2支持部26bを反転させる際には、第11折れ線C70a側から第2折れ線第1節部C20a側に向かって支持部26aを引っ張る力(張力)が第11折れ線C70a付近にかかるが、先に説明した支持部16aの場合と同様の理由により、第2側面本体部24の特定の箇所に負担がかからず、特定箇所から裂けてしまうことが防止される。
【0071】
また、第8折れ線C22b側(第4縦桟部22b形成側)にあっては、
図3、
図7に示すように、底面部60と第2側面部20との境界である第2折れ線C20上に位置する第6基点Q30から、下記第4仮想線上に位置する第15基点S30までの間に形成された第11切込みK80で、第3切込みK60に続けて形成された第11切込みK80と、第2折れ線C20上に位置する第8基点Q40から、下記の第4仮想線上に位置する第16基点S40で、第15基点S30より第2折れ線C20側寄りで、かつ、第8折れ線C22b側寄り位置する第16基点S40までの間に形成された第12切込みK82で、第4切込みK62に続けて形成された第12切込みK82と、第15基点S30から第16基点S40までの間に形成された第12折れ線C70bと、を有しており、第11切込みK80と、第12切込みK82と、第12折れ線C70bと、上記の第2折れ線第2節部C20b(すなわち、第2折れ線C20の一部)とにより、これらで囲まれた領域である支持部26bが形成されている。
【0072】
ここで、上記の第4仮想線とは、上記の第2折れ線方向線と、第4折れ線C40上の2点を通って第4折れ線C40の長さ方向に延びる直線である第4折れ線方向線との交点(第4交点)の近傍を通り、第2折れ線C20の中点側にて、第2折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線であり、第12折れ線C70bは、この第4仮想線の一部に重なっている。なお、後述するように、第4仮想線が第4交点を通る構成としてもよい。また、第4交点は、第1折れ線方向線と、第8折れ線C22b上の2点を通って第8折れ線C22bの長さ方向に延びる直線である第8折れ線方向線との交点としてもよい。
【0073】
なお、第12折れ線C70bは、包装箱5を組み立てる際、支持部26bの反転軸となる。この第4仮想線及び反転の詳細については後説する。
【0074】
また、第11切込みK80は、第11切込み第1節部K801と、第11切込み第2節部K802aと、第11切込み第3節部K802bと、から形成されている。第11切込み第1節部K801は、第6基点Q30から、第3切込みK60に続けて形成され、第2折れ線C20と直角をなす直線状で、第3切込みK60の延長線上に位置している。第11切込み第2節部K802aは、第11切込み第1節部K801の端部で、第6基点Q30側とは反対側の端部から、第11切込み第1節部K801に続けて形成され、第8折れ線C22bの上部側に屈曲している。第11切込み第3節部K802bは、第11切込み第2節部K802aの端部で、第11切込み第1節部K801側とは反対側の端部から、第11切込み第2節部K802aに続けて、第15基点S30までの間に一直線状に形成されている。
【0075】
このように、第11切込みK80が形成されることにより、上記支持部16bの場合と同様に、反転後に、支持部26bの第2折れ線第2節部C10bと略直交する辺部74dで、第7切込み第1節部K701により形成された辺部74bが、後説する第4突出部70dの基端部にて略水平に配置され、包装箱5を補強するとともに、包装箱5を積み重ねる際、辺部(第8辺部)74dにより上段側の包装箱5を支持することができる。第11切込み第1節部K801は第11切込み第1構成部に当たり、第11切込み第2節部K802aと第11切込み第3節部K802bとで第11切込み第2構成部K802を構成する。
【0076】
また、第15基点S30から第19切込みK804が形成されている。この第19切込みK804は、半円弧形状を有し、一方の端部が第15基点S30にて第11切込みK80に連続し、湾曲頂部が第15基点S30側とは反対側に突出し、他方の端部で、第15基点S30側とは反対側の端部が第16基点S40側とは反対側(支持部26bの外側)に形成されている。つまり、第19切込みK804は、第15基点S30にて第11切込みK80に連続してはいるが、第11切込みK80の長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0077】
また、第16基点S40から第20切込みK821が形成されている。この第20切込みK821は、半円弧形状を有し、一方の端部が第16点S40にて第12切込みK82に連続し、湾曲頂部が第16基点S40側とは反対側に突出し、他方の端部で、第16基点S40側とは反対側の端部が第15基点S30側とは反対側(支持部26bの外側)に形成されている。つまり、第20切込みK821は、第16基点S40にて第12切込みK82に連続してはいるが、第12切込みK82の長さ方向とは異なる方向に形成されている。
【0078】
このように、第15基点S30から第19切込みK804が形成されているとともに、第16基点S40から第20切込みK821が形成されていることにより、第15基点S30及び第16基点S40から裂傷が発生することを防止できる。
【0079】
つまり、支持部26bを反転させる際には、第12折れ線C70b側から第2折れ線第2節部C20b側に向かって支持部26bを引っ張る力(張力)が第12折れ線C70b付近にかかるが、先に説明した支持部16aの場合と同様の理由により、第1側面本体部24の特定の箇所に負担がかからず、特定箇所から裂けてしまうことが防止される。
【0080】
また、
図1、
図2、
図10に示すように、包装箱5は、その下端部に形成された、第1穴部68aと、第2穴部68bと、第3穴部68cと、第4穴部68dと、上端部に形成された、第1突出部70aと、第2突出部70bと、第3突出部70cと、第4突出部70dと、を有し、複数の包装箱5を積み重ねる際、下段側の包装箱5が有する各突出部70a、70b、70c、70dが、上段側の包装箱5が有する各穴部68a、68b、68c、68dに係合し、上下段の包装箱5の位置ずれが防止される。
【0081】
つまり、第1穴部68aは、
図1、
図2、
図10に示すように、包装箱5の第1稜角部90aで、第5折れ線C12aにてブランクを折り曲げることにより、第1側面部10と第1縦桟部12aとが略90度の角度(内側での角度)をなして形成された角部である第1稜角部90aの下端部に形成され、
図3、
図4に示すように、底面部60における第1縦桟部12a側の角部をその輪郭に沿って鉤状に切除することにより、底面部60の内隅部に形成された切欠き68a−1と、切欠き68a−1に連設された切欠き68a−2で、第1側面部10における底面部60側で第1縦桟部12a側の角部を扇形に切除することにより、第1側面部10の内隅部に形成された切欠き68a−2と、切欠き68a−2に連設された切欠き68a−3で、第1縦桟部12aにおける底面部60側で第1側面部10側の角部を扇形に切除することにより、第1縦桟部12aの内隅部に形成された切欠き68a−3と、底面部60の切欠き68a−1に連設された切欠き68a−4で、第3側面部30における底面部60側で第1縦桟部12a側の角部を扇形に切除することにより、第3側面部30の内隅部に形成された切欠き68a−4と、から形成されている。
【0082】
また、第2穴部68bは、
図1、
図2、
図10に示すように、包装箱5の第2稜角部で、第6折れ線C12bにてブランクを折り曲げることにより、第1側面部10と第2縦桟部12bとが略90度の角度(内側での角度)をなして形成された角部である第2稜角部の下端部に形成され、
図3、
図5に示すように、底面部60における第2縦桟部12b側の角部をその輪郭に沿って鉤状に切除することにより、底面部60の内隅部に形成された切欠き68b−1と、切欠き68b−1に連設された切欠き68b−2で、第1側面部10における底面部60側で第2縦桟部12b側の角部を扇形に切除することにより、第1側面部10の内隅部に形成された切欠き68b−2と、切欠き68b−2に連設された切欠き68b−3で、第2縦桟部12bにおける底面部60側で第1側面部10側の角部を扇形に切除することにより、第2縦桟部12bの内隅部に形成された切欠き68a−3と、底面部60の切欠き68b−1に連設された切欠き68b−4で、第4側面部40における底面部60側で第2縦桟部12b側の角部を扇形に切除することにより、第4側面部40の内隅部に形成された切欠き68b−4と、から形成されている。
【0083】
また、第3穴部68cは、
図1、
図2、
図10に示すように、包装箱5の第3稜角部90cで、第7折れ線C22aにてブランクを折り曲げることにより、第2側面部20と第3縦桟部22aとが略90度の角度(内側での角度)をなして形成された角部である第3稜角部90cの下端部に形成され、
図3、
図6に示すように、底面部60における第3縦桟部22a側の角部をその輪郭に沿って鉤状に切除することにより、底面部60の内隅部に形成された切欠き68c−1と、切欠き68c−1に連設された切欠き68c−2で、第2側面部20における底面部60側で第3縦桟部22a側の角部を扇形に切除することにより、第2側面部20の内隅部に形成された切欠き68c−2と、切欠き68c−2に連設された切欠き68c−3で、第3縦桟部22aにおける底面部60側で第2側面部20側の角部を扇形に切除することにより、第3縦桟部22aの内隅部に形成された切欠き68c−3と、底面部60の切欠き68c−1に連設された切欠き68c−4で、第3側面部30における底面部60側で第3縦桟部22a側の角部を扇形に切除することにより、第3側面部30の内隅部に形成された切欠き68c−4と、から形成されている。
【0084】
また、第4穴部68dは、
図1、
図2、
図10に示すように、包装箱5の第4稜角部90dで、第8折れ線C22bにてブランクを折り曲げることにより、第2側面部20と第4縦桟部22bとが略90度の角度(内側での角度)をなして形成された角部である第4稜角部90dの下端部に形成され、
図3、
図7に示すように、底面部60における第4縦桟部22b側の角部をその輪郭に沿って鉤状に切除することにより、底面部60の内隅部に形成された切欠き68d−1と、切欠き68d−1に連設された切欠き68d−2で、第2側面部20における底面部60側で第4縦桟部22d側の角部を扇形に切除することにより、第2側面部20の内隅部に形成された切欠き68d−2と、切欠き68d−2に連設された切欠き68d−3で、第4縦桟部22bにおける底面部60側で第2側面部20側の角部を扇形に切除することにより、第4縦桟部22bの内隅部に形成された切欠き68d−3と、底面部60の切欠き68d−1に連設された切欠き68d−4で、第4側面部40における底面部60側で第4縦桟部22b側の角部を扇形に切除することにより、第4側面部40の内隅部に形成された切欠き68d−4と、から形成されている。
【0085】
一方、第1突出部70aは、
図1、
図2、
図10に示すように、第1稜角部90aの上端部に形成され、
図3、
図4に示すように、第1側面部10の上辺部14cにおける第1縦桟部12a側の端部から上方(第1折れ線10側とは反対側)へ突出する第1突片部70a−1と、第1縦桟部12aの上辺部13cにおける第1側面部10側の端部から上方へ突出する第2突片部70a−2と、第5折れ線C12aの上端部から延長された折れ線で、第1突片部70a−1と第2突片部70a−2との間に介在する折れ線である第5折れ線延長部C70a−3と、から形成されている。
【0086】
また、第2突出部70bは、
図1、
図2、
図10に示すように、第2稜角部90bの上端部に形成され、
図3、
図5に示すように、上辺部14cにおける第2縦桟部12b側の端部から上方へ突出する第3突片部70b−1と、第2縦桟部12bの上辺部15cにおける第1側面部10側の端部から上方へ突出する第4突片部70b−2と、第6折れ線C12bの上端部から延長された折れ線で、第3突片部70b−1と第4突片部70b−2の間に介在する折れ線である第6折れ線延長部C70b−3と、から形成されている。
【0087】
また、第3突出部70cは、
図1、
図2、
図10に示すように、第3稜角部90cの上端部に形成され、
図3、
図6に示すように、第2側面部20の上辺部24cにおける第3縦桟部22a側の端部から上方(第2折れ線20側とは反対側)へ突出する第5突片部70c−1と、第3縦桟部22aの上辺部23cにおける第2側面部20側の端部から上方へ突出する第6突片部70c−2と、第7折れ線C22aの上端部から延長された折れ線で、第5突片部70c−1と第6突片部70c−2との間に介在する折れ線である第7折れ線延長部C70c−3と、から形成されている。
【0088】
また、第4突出部70dは、
図1、
図2、
図10に示すように、第4稜角部90dの上端部に形成され、
図3、
図7に示すように、上辺部24cにおける第4縦桟部22b側の端部から上方へ突出する第7突片部70d−1と、第4縦桟部22bの上辺部25cにおける第2側面部20側の端部から上方へ突出する第8突片部70d−2と、第8折れ線C22bの上端部から延長された折れ線で、第7突片部70d−1と第8突片部70d−2の間に介在する折れ線である第8折れ線延長部C70d−3と、から形成されている。
【0089】
このように、各稜角部90a、90b、90c、90dの上部側に各突出部70a、70b、70c、70dを形成し、各突出部70a、70b、70c、70dに設けた折れ線延長部C70a−3、C70b−3、C70c−3、C70d−3にて各突出部70a、70b、70c、70dを折り曲げることにより、各突出部70a、70b、70c、70dの水平断面を鉤状にすることができ、これにより、各突出部70a、70b、70c、70dの抗折強度を確保し、複数の包装箱5を積み重ねる際、下段側の包装箱5が有する各突出部70a、70b、70c、70dを上段側の包装箱5が有する各穴部68a、68b、68c、68dに係合させることによる包装箱5の位置ずれ防止をより確実なものとすることができる。
【0090】
次に、包装箱5を組み立てた状態について説明する。
図1〜
図7(包装箱の状態については、主に
図1、
図2を参照、各折れ線の位置等については、主に
図3〜
図7を参照)に示すように、底面部60と第1側面部10との間の第1折れ線C10のうち、第1折れ線第1節部C10aと第1折れ線第2節部C10bとを除く部分(つまり、第1折れ線第3節部C10cと、第1折れ線第4節部C10dと、第1折れ線第5節部C10e)にて、ブランクを折り曲げる(底面部60の内側の面側からみて谷折りする)ことにより、第1側面部10が底面部60に対し略垂直に立設され、また、底面部60と第2側面部20との間の第2折れ線C20のうち、第2折れ線第1節部C20aと第2折れ線第2節部C20bとを除く部分(つまり、第2折れ線第3節部C20cと、第2折れ線第4節部C20dと、第2折れ線第5節部C20e)にて、谷折りすることにより、第2側面部20が底面部60に対し略垂直に立設されている。
【0091】
また、底面部60と第3側面部30との間の第3折れ線C30にて、谷折りすることにより、第3側面部30が底面部60に対し略垂直に立設され、底面部60と第4側面部40との間の第4折れ線C40にて、谷折りすることにより、第4側面部40が底面部60に対し略垂直に立設されている。
【0092】
また、第1側面部10では、その両側の折れ線C12a、C12bにて、谷折りすることにより、第1側面部10と、縦桟部12a、12bとが略直角をなして、底面部60に対し略垂直な稜角部90a、90bが形成され、稜角部90a、90bの上部側では、突出部70a、70bが包装箱5の開口より上方に突出しており、第1稜角部90aの下部側では、第1縦桟部12aの内側の面が、立設状態の第3側面部30における第1縦桟部12a側での外側の面に重合され、第2稜角部90bの下部側では、第2縦桟部12bの内側の面が、立設状態の第4側面部40における第2縦桟部12b側での外側の面に重合されている。
【0093】
また、第2側面部20では、第1側面部10側と同様に、第2側面部20と、その両側の縦桟部22a、22bとにより、稜角部90c、90dが形成され、稜角部90c、90dの上部側では、突出部70c、70dが包装箱5の開口より上方に突出しており、第3稜角部90cの下部側では、第3縦桟部22aの内側の面が、立設状態の第3側面部30における第3縦桟部22a側での外側の面に重合され、第4稜角部90dの下部側では、第4縦桟部22bの内側の面が、立設状態の第4側面部40における第4縦桟部22b側での外側の面に重合されている。
【0094】
また、第1側面部10での第3側面部30側の第9折れ線C60aと、第2側面部20での第3側面部30側の第11折れ線C70aにて、谷折りするとともに、第1側面部10側の第1折れ線第1節部C10aと、第2側面部20側の第2折れ線第1節部C20aにて、山折りすることにより、底面部60から抜き出された第1横桟部64aが第3側面部30側に回動し、立設状態の第3側面部30の上方にて、第1側面部10から抜き出された支持部16aと、第2側面部20から抜き出された支持部26aとにより支持されている。
【0095】
つまり、
図3、
図4、
図8、
図9に示すように、支持部16aは、第9折れ線C60aにて、谷折りするとともに、第1折れ線第1節部C10aにて、山折りすることにより、第9折れ線C60aを軸とし、ブランク状態における支持部16aの元の位置(第1側面本体部14内に収まっている状態での位置)から第5折れ線C12aの上端部側(つまり、第1縦桟部12aの上端部側)へ略180度回動して反転する。
【0096】
この時、第2側面部20側では、支持部26aが、第1側面部10側での支持部16aと同様に動作し反転する。
【0097】
つまり、支持部26aは、第11折れ線C70aを谷折りするとともに、第2折れ線第1節部C20aを山折りすることにより、第11折れ線C70aを軸とし、ブランク状態における支持部26aの元の位置(第2側面本体部24内に収まっている状態での位置)から第7折れ線C22aの上端部側(つまり、第3縦桟部22aの上端部側)へ略180度回動して反転する。
【0098】
ここで、第1横桟部64aは、第1切込みJ60と、第2切込みJ62と、第1折れ線第1節部C10aと、第2折れ線第1節部C20aとにより囲まれた領域であり、支持部16aは、第1切込みJ60に続けて形成された第5切込みJ70と、第2切込みJ62に続けて形成された第6切込みJ72と、第9折れ線C60aと、第1折れ線第1節部C10aとにより囲まれた領域であり、支持部26aは、第1切込みJ60に続けて形成された第9切込みJ80と、第2切込みJ62に続けて形成された第10切込みJ82と、第11折れ線C70aと、第2折れ線第1節部C20aとにより囲まれた領域であり、つまり、第1横桟部64aと、支持部16aとは、第1折れ線第1節部C10aを介して連続しており、また、第1横桟部64aと、支持部26aとは、第2折れ線第1節部C20aを介して連続しており、第1横桟部64aと、支持部16aと、支持部26aとは、一体のものである。
【0099】
このように、支持部16a及び支持部26aと一体の第1横桟部64aは、支持部16aと支持部26aとが反転することにより、これらに連動して第3側面部30側へ略90度回動し、第3側面部30の上方にて、第3側面部30に対し略平行に配置され、第1横桟部64aの第1折れ線第1節部C10a側は、支持部16aにより持され、第1横桟部64aの第2折れ線第1節部C20a側は、支持部26aにより支持されている。
【0100】
つまり、第3側面部30側へ略90度回動した後の第1横桟部64aは、その内外面部を略垂直に立てた状態(回動前には第1切込みJ60側であった辺部を上側とし、回動前には第2切込みJ62側であった辺部を下側とした状態)となり、第1側面部10側では、第1横桟部64aの内側の面部(回動前には底面部60の外側面の一部であった面部)と、支持部16aの内側の面部(反転前には第1側面部10の外側面の一部であった面部)とが略直角をなし、略垂直状態の第1折れ線第1節部C10aが略垂直状態の第5折れ線C12aの近傍に重なっている。
【0101】
また、第2側面部20側では、第1横桟部64aの内側の面部と、支持部26aの内側の面部(反転前には第2側面部20の外側面の一部であった面部)とが略直角をなし、略垂直状態の第2折れ線第1節部C20aが略垂直状態の第7折れ線C22aの近傍に重なっている。
【0102】
また、上記のように、第3折れ線C30と第1切込みJ60との間隔の長さである第9長さH9と、第1側面部10の高さ方向の長さである第1長さH1と、第2側面部20の高さ方向の長さである第2長さH2とは略同一の長さであるので、回動後の第1横桟部64aの上側の辺部と、第1側面部10の上辺部14cと、第2側面部20の上辺部24cとは、略同一の高さに位置している。つまり、第1横桟部64aの上端の高さを第1側面部10の上端の高さや第2側面部20の上端の高さと揃えることができる。
【0103】
また、第1横桟部64aの外側の面部(回動前には底面部60の内側面の一部であった面部)における第1折れ線第1節部C10a側の端部と、第1縦桟部12aの内側の面部の上端部とが接着され、第1横桟部64aの外側の面部における第2折れ線第1節部C20a側の端部と、第3縦桟部22aの内側の面部の上端部とが接着されている。なお、第1縦桟部12aの内側の面と第3側面部30の外側の面とを接着するとともに、第3縦桟部22aの内側の面と第3側面部30の外側の面とを接着するようにしてもよい。
【0104】
なお、上記のように、支持部16aの回動基端である第9折れ線C60aは、第1仮想線上に位置している。この第1仮想線とは、第1折れ線C10上の2点を通って第1折れ線C10の長さ方向に延びる直線である第1折れ線方向線と、第5折れ線C12a上の2点を通って第5折れ線C12aの長さ方向に延びる直線である第5折れ線方向線との交点の近傍を通り、第1折れ線C10の中点側にて、第1折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線である。
【0105】
また、第1折れ線方向線と第5折れ線方向線とは、略90度の角度をなし、また、組み立てた状態では、第1縦桟部12aは、底面部60に対し略垂直である。
【0106】
よって、第9折れ線C60aを軸とし、支持部16aを第1縦桟部12aの上端部側へ略180度回動させれば、第1折れ線方向線上の線分である第1折れ線第1節部C10aは、第5折れ線C12aに対し平行となる。
【0107】
また、支持部26aの回動基端である第11折れ線C70aは、第3仮想線上に位置している。この第3仮想線とは、第2折れ線C20上の2点を通って第2折れ線C20の長さ方向に延びる直線である第2折れ線方向線と、第7折れ線C22a上の2点を通って第7折れ線C22aの長さ方向に延びる直線である第7折れ線方向線との交点の近傍を通り、第2折れ線C20の中点側にて、第2折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線である。
【0108】
また、第2折れ線方向線と第7折れ線方向線とは、略90度の角度をなし、また、組み立てた状態では、第3縦桟部22aは、底面部60に対し略垂直である。
【0109】
よって、第11折れ線C70aを軸とし、支持部26aを第3縦桟部22aの上端部側へ略180度回動させれば、第2折れ線方向線上の線分である第2折れ線第1節部C10aは、第7折れ線C22aに対し平行となる。
【0110】
そして、第1横桟部64aは、第1仮想線と第1折れ線方向線との交点と、第3仮想線と第2折れ線方向線との交点とを結ぶ線分を軸とし、ブランク状態における元の位置(第1底面構成部66aと第3底面構成部66cとの間の位置)から、第3側面部30側へ90度回動する。
【0111】
この第1仮想線と第1折れ線方向線との交点の位置と、第3仮想線と第2折れ線方向線との交点の位置については、ブランク形成に使用される紙材の厚み、抗折強度等の曲げ加工の容易性に影響を及ぼす特性を考慮し決定する必要がある。
【0112】
例えば、紙材が薄く抗折強度が低い場合は、第1仮想線と第1折れ線方向線との交点の位置を、第1折れ線方向線と第3折れ線方向線との交点の位置に一致させ(つまり、第1仮想線が、第1折れ線方向線と第3折れ線方向線との交点を通る)、第3仮想線と第2折れ線方向線との交点の位置を、第2折れ線方向線と第3折れ線方向線との交点の位置に一致させれば(つまり、第3仮想線が、第2折れ線方向線と第3折れ線方向線との交点を通る)、第1横桟部64aが第1縦桟部12a及び第3縦桟部22aに具合よく当接して接着されるが、紙材が厚い場合や、紙材が薄くても抗折強度が高い場合などには、上記のように交点位置を一致させると、第1横桟部64aが第1縦桟部12a及び第3縦桟部22aを押圧して包装箱5に歪みが生じてしまったり、第1横桟部64aが第1縦桟部12a及び第3縦桟部22aに十分に接触せず、接着強度を確保できなくなることもあり得るため、第1縦桟部12a及び第3縦桟部22aへの第1横桟部64aの当たり具合を調整するべく、紙材特性を考慮した上で、第1仮想線と第1折れ線方向線との交点の位置については、第1折れ線方向線と第5折れ線方向線との交点の近傍内にて適宜決定する必要があり、第3仮想線と第2折れ線方向線との交点の位置については、第2折れ線方向線と第7折れ線方向線との交点の近傍内にて適宜決定する必要がある。
【0113】
また、第1側面部10での第4側面部40側の第10折れ線C60bと、第2側面部20での第4側面部40側の第12折れ線C70bにて、谷折りするとともに、第1側面部10側の第1折れ線第2節部C10bと、第2側面部20側の第2折れ線第2節部C20bにて、山折りすることにより、底面部60から抜き出された第2横桟部64bが第4側面部40側に回動し、立設状態の第4側面部40の上方にて、第1側面部10から抜き出された支持部16bと、第2側面部20から抜き出された第2横桟部第2支持部26bとにより支持されている。
【0114】
つまり、
図3、
図5、
図8、
図9に示すように、支持部16bは、第10折れ線C60bにて、谷折りするとともに、第1折れ線第2節部C10bにて、山折りすることにより、第10折れ線C60bを軸とし、ブランク状態における支持部16bの元の位置(第1側面本体部14内に収まっている状態での位置)から第6折れ線C12bの上端部側(つまり、第2縦桟部12bの上端部側)へ略180度回動して反転する
この時、第2側面部20側では、支持部26bが、第1側面部10側での支持部16bと同様に動作し反転する。
【0115】
つまり、
図3、
図5、
図8に示されるように、支持部26bは、第12折れ線C70bを谷折りするとともに、第2折れ線第2節部C20bを山折りすることにより、第12折折れ線C70bを軸とし、ブランク状態における支持部26bの元の位置(第2側面本体部24内に収まっている状態での位置)から第8折れ線C22bの上端部側(つまり、第4縦桟部22bの上端部側)へ略180度回動して反転する。
【0116】
ここで、第1横桟部64bは、第3切込みK60と、第4切込みK62と、第1折れ線第2節部C10bと、第2折れ線第2節部C20bとにより囲まれた領域であり、支持部16bは、第3切込みK60に続けて形成された第7切込みK70と、第4切込みK62に続けて形成された第8切込みK72と、第10折れ線C60bと、第1折れ線第2節部C10bとにより囲まれた領域であり、支持部26bは、第3切込みK60に続けて形成された第11切込みK80と、第4切込みK62に続けて形成された第12切込みK82と、第12折れ線C70bと、第2折れ線第2節部C20bとにより囲まれた領域であり、つまり、第1横桟部64bと、支持部16bとは、第1折れ線第2節部C10bを介して連続しており、また、第2横桟部64bと、支持部26bとは、第2折れ線第2節部C20bを介して連続しており、第1横桟部64bと、支持部16bと、支持部26bとは、一体のものである。
【0117】
このように、支持部16b及び支持部26bと一体の第2横桟部64bは、支持部16bと支持部26bとが反転することにより、これらに連動して第4側面部40側へ略90度回動して、第4側面部40の上方にて、第4側面部40に対し略平行に配置され、第2横桟部64bの第1折れ線第2節部C10b側は、支持部16bにより支持され、第2横桟部64bの第2折れ線第2節部C20b側は、支持部26bにより支持されている。
【0118】
つまり、第4側面部40側へ略90度回動した後の第2横桟部64bは、その内外面部を略垂直に立てた状態(回動前には第3切込みK60側であった辺部を上側とし、回動前には第4切込みK62側であった辺部を下側とした状態)となり、第1側面部10側では、第2横桟部64bの内側の面部(回動前には底面部60の外側面の一部であった面部)と、支持部16bの内側の面部(反転前には第1側面部10の外側面の一部であった面部)とが略直角をなし、略垂直状態の第1折れ線第2節部C10bが略垂直状態の第6折れ線C12bの近傍に重なっている。
【0119】
また、第2側面部20側では、第2横桟部64bの内側の面部と、支持部26bの内側の面部(反転前には第2側面部20の外側面の一部であった面部)とが略直角をなし、略垂直状態の第2折れ線第2節部C20bが略垂直状態の第8折れ線C22bの近傍に重なっている。
【0120】
また、上記のように、第4折れ線C40と第3切込みK60との間隔の長さである第10長さH10と、第1側面部10の高さ方向の長さである第1長さH1と、第2側面部20の高さ方向の長さである第2長さH2とは略同一の長さであるので、回動後の第2横桟部64bの上側の辺部と、第1側面部10の上辺部14cと、第2側面部20の上辺部24cとは、略同一の高さに位置している。つまり、第2横桟部64bの上端の高さを第1側面部10の上端の高さや第2側面部20の上端の高さと揃えることができる。
【0121】
また、第2横桟部64bの外側の面部(回動前には底面部60の内側面の一部であった面部)における第1折れ線第2節部C10b側の端部と、第2縦桟部12bの内側の面部の上端部とが接着され、第2横桟部64bの外側の面部における第2折れ線第2節部C20b側の端部と、第4縦桟部22bの内側の面部の上端部とが接着されている。なお、第2縦桟部12bの内側の面と第4側面部40の外側の面とを接着するとともに、第4縦桟部22bの内側の面と第4側面部40の外側の面とを接着するようにしてもよい。
【0122】
なお、上記のように、支持部16bの回動基端である第10折れ線C60bは、第2仮想線上に位置している。この第2仮想線とは、上記の第1折れ線方向線と、第6折れ線C12b上の2点を通って第6折れ線C12bの長さ方向に延びる直線である第6折れ線方向線との交点の近傍を通り、第1折れ線C10の中点側にて、第1折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線である。
【0123】
また、第1折れ線方向線と第6折れ線方向線とは、略90度の角度をなし、また、組み立てた状態では、第2縦桟部12bは、底面部60に対し略垂直である。
【0124】
よって、第10折れ線C60bを軸とし、支持部16bを第2縦桟部12bの上端部側へ略180度回動させれば、第1折れ線方向線上の線分である第1折れ線第2節部C10bは、第6折れ線C12bに対し平行となる。
【0125】
また、支持部26baの回動基端である第12折れ線C70bは、第4仮想線上に位置している。この第4仮想線とは、上記の第2折れ線方向線と、第8折れ線C22b上の2点を通って第8折れ線C22bの長さ方向に延びる直線である第8折れ線方向線との交点の近傍を通り、第2折れ線C20の中点側にて、第2折れ線方向線に対し略45度の角度をなす直線である。
【0126】
また、第2折れ線方向線と第8折れ線方向線とは、略90度の角度をなし、また、組み立てた状態では、第4縦桟部22bは、底面部60に対し略垂直である。
【0127】
よって、第12折れ線C70bを軸とし、支持部26bを第4縦桟部22bの上端部側へ略180度回動させれば、第2折れ線方向線上の線分である第2折れ線第2節部C10bは、第8折れ線C22bに対し平行となる。
【0128】
そして、第2横桟部64bは、第2仮想線と第1折れ線方向線との交点と、第4仮想線と第2折れ線方向線との交点とを結ぶ線分を軸とし、ブランク状態における元の位置(第2底面構成部66bと第3底面構成部66cとの間の位置)から、第4側面部40側へ90度回動する。
【0129】
この第2仮想線と第1折れ線方向線との交点の位置と、第4仮想線と第2折れ線方向線との交点の位置については、ブランク形成に使用される紙材の厚み、抗折強度等の曲げ加工の容易性に影響を及ぼす特性を考慮し決定する必要があり、上記の第1横桟部64aの場合と同様の理由により、第2仮想線と第1折れ線方向線との交点の位置については、第1折れ線方向線と第6折れ線方向線との交点の近傍内にて適宜決定する必要があり、第4仮想線と第2折れ線方向線との交点の位置については、第2折れ線方向線と第8折れ線方向線との交点の近傍内にて適宜決定する必要がある。
【0130】
例えば、紙材が薄く抗折強度が低い場合は、第2仮想線と第1折れ線方向線との交点の位置を、第1折れ線方向線と第4折れ線方向線との交点の位置に一致させ(つまり、第2仮想線が、第1折れ線方向線と第4折れ線方向線との交点を通る)、第4仮想線と第2折れ線方向線との交点の位置を、第2折れ線方向線と第4折れ線方向線との交点の位置に一致させればよい(つまり、第4仮想線が、第2折れ線方向線と第4折れ線方向線との交点を通る)。
【0131】
なお、
図9には、第1側面部10を折り立てる際、同時に支持部16aを反転させる場合の状態が示されているが、各支持部16a、26a、16b、26bの反転、各横桟部64a、64bの回動については、図示したように、第1側面部10及び第2側面部20の折り立てと同時に行ってもよいが、第1側面部10及び第2側面部20を折り立てた後に、各支持部16a、26a、16b、26bの反転させ、各横桟部64a、64bを回動させてもよい。
【0132】
上記のようにして、包装箱5は、
図1、
図2に示すように、組み立てられた状態となる。
【0133】
組み立てられた包装箱5においては、通常のトレーと同様に使用し、包装箱内部の収納空間に被収納物を収納して使用する。なお、包装箱5が組み立てられた状態においては、底面部60には、第1横桟部64aと第2横桟部64bの領域に開口が形成され、第1側面部10には、支持部16a、16bの領域に開口が形成され、第2側面部20には、支持部26a、26bの領域に開口が形成されるので、被収納物はこれらの開口から脱落しない大きさにする必要がある。なお、包装箱5の内側の面(つまり、5つの面)に沿ってシート状の部材を敷き(例えば、1枚のシート状の部材を敷く)、該シート状の部材の中に被収納物を収納してもよい。
【0134】
以上のように、本実施例の包装箱5によれば、第3側面部30と、第3側面部30の両側端部の一方に立設される第1縦桟部12aと、他方に立設される第3縦桟部22aと、両縦桟部12a、22aの上端部間に架設される第1横桟部64aとにより額縁形状の第3側面部30側を形成できるとともに、第4側面部40と、第4側面部40の両側端部の一方に立設される第2縦桟部12bと、他方に立設される第4縦桟部22bと、両縦桟部12b、22bの上端部間に架設される第2横桟部64bとにより、第3側面部30に相対する額縁形状の第4側面部40側を形成できることから、第1側面部10の高さ方向の長さである第1長さH1と第2側面部20の高さ方向の長さである第2長さH2とに比べて、第3側面部30の高さ方向の長さである第3長さH3と第4側面部40の高さ方向の長さである第6長さH6とを短くすることができ、例えば、同一高さの4つ側面部を有する従前の包装箱で、4側面部の高さ方向の長さがH1である包装箱に比べて、ブランク形成に要する紙材の正味を削減することができ、包装箱の製造コストを低減することができる。
【0135】
つまり、包装箱5の場合、第1長さH1(=第2長さH2)から第3長さH3を差し引いた長さに第3側面部30の横幅方向の長さを掛け算して得られる面積と、第1長さH1(=第2長さH2)から第6長さH6を差し引いた長さに第4側面部40の横幅方向の長さを掛け算して得られる面積との合計面積相当分を上記従前包装箱の場合に比べて削減することができる。
【0136】
また、第3長さH3と、第1縦桟部12aの横幅方向の長さである第4長さH4と、第3縦桟部22aの横幅方向の長さである第5長さH5と、第6長さH6と、第2縦桟部12bの横幅方向の長さである第7長さH7と、第4縦桟部22bの横幅方向の長さである第8長さH8とが、第1長さH1よりも短いので、ブランク形成時に生じる紙材のロスが削減され、特に、第3長さH3〜第8長さH8が略同一の長さになるように形成されていることにより、ブランク形成時に生じる紙材のロスが削減され、包装箱の製造コストを低減することができる。
【0137】
つまり、同一高さの4側面部を有する従前包装箱では、ブランクの全体概形(概略輪郭)が略十文字形となるため、ブランク形成用の紙材中にブランク形成領域を無駄なく詰めて並べることが困難であるが、包装箱5では、ブランクの全体概形が略方形状となることから、側面部の高さ方向の長さが長く、深さが深い包装箱であっても、紙材中にブランク形成領域を効率良く並べて、非形成領域が占める面積が削減される。
【0138】
また、各横桟部64a、64bと、各支持部16a、26a、16b、26bとが一体で、支各横桟部64a、64bが、各支持部16a、26a、16b、26bにより支持されていることにより、包装箱5の強度維持を図ることができ、特に、包装箱5の第3側面部30側の側面と第4側面部40側の側面の強度維持を図ることができる。
【0139】
つまり、額縁形状の側面部構造を形成するに当たり、例えば、包装箱本体部とは別体の横桟部で、横長の長方形状に形成された横桟部の一方の側端部を一方の縦桟部の上端部に接着し、横桟部の他方の側端部を他方の縦桟部の上端部に接着して、両縦桟部間に横桟部を架設した場合、このような包装箱本体部と横桟部とから構成された包装箱では、包装箱を取り扱う際、横桟部が内外から押圧されたり、横桟部の上側の辺部に手を掛け引っ張ったりされることで、接着部が荷重に耐えられずに剥離し易く、従前の包装箱に比べて、包装箱が損壊し易い。
【0140】
つまり、別体の横桟部は、それ自体だけでは、底面部の辺部上方に留まることができないものであるから、横桟部に加えられた様々な向きの荷重の殆どを接着剤により受け止めなければならないが、これに対し、包装箱5の場合、第1横桟部64aは、どこかに接着されていなくても、支持部16aと支持部26aとにより支持されて、第3側面部30の上方にて留まっていることが可能であり、つまり、第1横桟部64aは、支持部16aと支持部26aとにより束縛され、その自由度が限定されていることから、第1横桟部64aに加えられた様々な向きの荷重のうち幾分かは、接着剤ではなく、支持部16aと支持部26aとにより受け止め、接着剤にかかる負担、疲労が少ないため、従前の包装箱と比較しても、遜色のない接着耐久性を示す。
【0141】
特に、第1横桟部64aの外側から内側へ荷重が加わった場合、支持部16aと支持部26aとが、方杖(ほうづえ 築で補強のために、水平材と、これに交差する垂直材とによって生ずる鉛直面の入隅部分を斜めに結ぶ部材)と同様の作用により、第1横桟部64aを強固に支えるため、頑強であるだけでなく、荷重の殆どを支持部16aと支持部26aとで受け止め、接着部に負担をかけない。
【0142】
また、第4側面部40側についても、第2横桟部64bが、支持部16bと支持部26bとにより、支持されていることにより、第3側面部30側と同様の理由で、第2横桟部64bの外側から内側へ荷重に対し頑強で、第2横桟部64bと各縦桟部12b、22bとの接着強度が維持される。