【実施例】
【0018】
図1は、例示的な無線アクセスネットワーク101を示しており、無線チャネル104を介して移動局102と無線通信可能な基地局100を含む。基地局は、WiMAX基地局又は他のタイプの基地局とすることができる。
【0019】
移動局102は、無線チャネル104を介して無線で通信するための、無線インターフェース106を含む。移動局106はまた、移動局102に関連するさまざまな作業を遂行するために、一つ以上の中央処理装置(CPU)110で実行可能なソフトウェア108を含む。CPU110は、記憶装置112に接続され、データ、及びソフトウェア命令を記憶する。
【0020】
同様に、基地局100は、無線チャネル104を介して無線で通信する無線インターフェース114を含む。基地局100は、また、基地局100の一つ以上のCPU118で実行可能なソフトウェア116を含み、これは、データ及びソフトウェア命令を記憶する記憶装置120に接続される。記憶装置120は、また、基地局100及び移動局102の間で通信されるダウンリンク信号上のプレコーディングを適用するための対応するプレコーディングマトリックスを含むさまざまなエントリを含むコードブック130を有する。また、移動局102の記憶装置112は、コードブック130と同様のコードブック131を含む点に留意すべきである。
【0021】
なお、1つの基地局100及び移動局102が
図1に示されているが、典型的無線アクセスネットワークは、複数の移動局を有する通信のために、それぞれのセルまたはセル・セクタの中に設置される複数の基地局を含む点に留意すべきである。
【0022】
また、無線アクセスネットワーク101は、基地局100が接続される制御ノード122を含む。制御ノード122は、システムコントローラ(例えばWiMAXに係る事項のアクセス・サービス・ネットワーク(ASN)ゲートウェイ)であってもよい。制御ノード122はゲートウェイ・ノード124に次々に接続される。そして、これは、無線アクセスネットワークを外部ネットワーク126(例えばインターネット)に接続する。ゲートウェイ・ノード110は、WiMAXの接続におけるコネクティビティ・サービス・ネットワーク(CSN)ノードであってもよい。
【0023】
一部の好ましい実施例によれば、
図1に示される無線アクセスネットワーク101は、コードブックベースの閉ループMIMO(CL−MIMO)オペレーションを提供する。ここで、フィードバック情報は、選択されたプレコーディングを基地局100のダウンリンク信号に適用するために、移動局102から基地局100に提供される。ダウンリンク信号は、移動局と基地局との間で通信される。なお、コードブックベースのプレコーディングをダウンリンク信号に適用することが示されているが、コードブックベースのプレコーディングは、無線で移動局102から基地局100に送信されたアップリンク信号にも提供されることに留意すべきである。好ましい実施例による技術は、また、アップリンク信号のプレコーディングに適用できる。
【0024】
ダウンリンクCL−MIMOオペレーションに係るコンポーネントの概要が
図2に示されている。無線リンクは、
図2においてHとして示されている。ここで、Hは、基地局から移動局に(ダウンリンクとして)送信された信号に影響されるチャネルマトリクス(または伝達関数)に影響を及ぼす。移動局102において、ブロック202は、チャネル容量を推定することに関する移動局102のタスクを示す。一実施例では、チャネル容量評価に基づいて、移動局102は、PMI(プレコーディングマトリックス・インデックス)、チャネル品質インジケータ(CQI)、及びランクモードを算出する。これらは、移動局102から基地局100にアップリンクのフィードバックデータ構造として、(210で)フィードバックされる。PMI、CQIおよび/またはランクモードの算出の他のメカニズムは、他の実施例において使用されてもよい。
【0025】
移動局によって実行されるチャネル評価は、チャネルマトリクスHの評価である。また、移動局は、コードブック131に保持されるプレコーディングマトリックスについての知識を有する。また、これは、基地局100に130として記憶される保持される。1つの実施例において、ブロック202において実行されるチャネル評価は、Kathiravetpillai Sivanesanらによる2008年3月19日の提案「Post Processing SINR Calculation Based on Midamble for Band AMC」に基づいて行われる。他の例において、他のチャネル評価技術が使われてもよい。
【0026】
推定されたチャネルマトリクスHから、移動局は、全ての利用できるプレコーディングマトリックス及びMIMOモード(例えばランク1、及びランク2)に対して算出することが可能であり、最大のAWGN(加法性白色ガウスノイズ)を与えるプレコーディングマトリックス及びMIMOモード(ランク)を選択する。なお、他のインプリメンテーションには、更なるランクモードがあってもよい点に留意すべきである。M個の最適なバンドが選択される場合、各々のM個の最適なバンドに対するそれぞれのプレコーディングマトリックス、及びMIMOランクが選択される。各々のプレコーディングマトリックスは、それぞれのPMIと関連づけられる。M個の最適なバンドは、そのバンドのそれぞれのAWGN収容力に基づいて特定される。あるいは、M個の最適なバンドは、他の基準に基づいて特定されてもよい。
【0027】
それぞれのM個の最適なバンドに対するCQIが算出される。各々のCQIは、基地局と移動局との間のそれぞれのバンドの品質に関する情報を提供する。
【0028】
一部のインプリメンテーションで使用され得るランクモードは、ランク1またはランク2を含む。フィードバックデータ構造において移動局によって示されたランクモードは、特定の状況の下で基地局によってオーバーライドされてもよい。更なるランクは、他の実施例において使用されてもよい。「ランク2」は、頻繁なデータ通信を2倍にし、移動局に同時データ伝送を可能とするために、2つの空間ビームが同時に使用され得るよう、基地局と移動局との間のデータを通信するために使用される特定の無線チャネルが2つのレイヤを使用することが可能なことを示す。一方、「ランク1」は、ちょうど単一のレイヤが無線チャネルに対して使用されることを意味し、そして、それはちょうど複数の空間ビームのうちの1つがデータを送信するために使用されることを意味する。
【0029】
基地局100で記憶されるコードブック130は、複数のPMI値に対応する2つの列を有するマトリックスとして、そして、2つのカラムが、可能なランク(1、2)に対応するよう配置される。移動局102から基地局100にフィードバックされる各々のPMI値は、コードブック130の列にインデックスを与え、各々の対応するランクモードは、コードブック130の列のうちの一つを選択する。これと共に、PMI値及びランクモードのペアは、コードブック130のエントリのうちの1つを選択する。そこから、対応するプレコーディングマトリクスが抽出される。選択されたプレコーディングマトリックスは、
図2の「W」として示される。
【0030】
選択されたプレコーディングマトリックスWは、プリコーダ204によって基地局100の入力信号(x)に適用される。プレコードされた信号は、基地局100から信号zとして送られる。送信された信号zは、(Hによって示される)無線チャネルを介して通信される。そして、これは移動局102で受信信号yを提供するためにノイズ(n)と(206で)結合される。受信信号yは、元の信号xを抽出するために、移動局102のデコーダ208によってデコードされる。デコーダ208によって実行されるデコーディングは、基地局100のプリコーダ204によって適用されるプレコーディングをリバースさせることを含む。
【0031】
PMI、CQI、及びランク情報をフィードバックすることは、移動局102から基地局100にアップリンクによって(210で)送られるフィードバックヘッダ構造を使用して実行されてもよい。フィードバックデータ構造の利用は、比較的効率的である。なぜなら、フィードバックデータ構造は、移動局102から基地局100に送られるデータフレームによって提供できるからである。フィードバックヘッダ構造にデータフレームを「提供する」ことは、フィードバックヘッダ構造を、データフレーム(データフレームのヘッダまたはボディ)に挿入するかまたはデータフレームにフィードバックヘッダ構造を追加することを含む。また、フィードバックデータ構造を用いることは、強化された柔軟性を提供する。なぜなら、フィードバックデータ構造は基地局による受信を確実にするために複数回送信できるからである。
【0032】
基地局は、特定の状況の下では、移動局からのいかなるリコメンデーション(PMI、CQIおよび/またはランク情報)にもオーバーライドすることが可能である点に留意すべきである。PMIがオーバーライドされた場合、基地局は移動局に異なるPMIの信号を送ってもよい。
【0033】
WiMAXプロトコルに従うフィードバックヘッダ構造は、複数の部分を含む。一つの実施例において、フィードバックヘッダ構造の複数の部分は、第一のタイプのフィードバックヘッダ、及び第2のタイプのフィードバックヘッダを含む。一つの実施例において、WiMAX標準に従い、フィードバックヘッダの2つのタイプは、フィードバック・ヘッダ・タイプ0110、及びフィードバック・ヘッダ・タイプ1101である。フィードバック・ヘッダ・タイプ0110は、フィードバック・ヘッダ・タイプ1101より頻繁には送られない。一部のインプリメンテーションにおいて、フィードバック・ヘッダ・タイプ1101はあらゆるデータフレームと共に送られるのに対して、フィードバック・ヘッダ・タイプ0110は、N個のデータフレーム毎に送信される。ここで、N>1である。一つの実施例において、Nは、6に等しい。
【0034】
「フレーム」データとは、データビット(及び制御情報)のあらかじめ定められた集まりの一部を示す。これらは、基地局と移動局との間の無線チャネルを介して交換されてもよい。場合によっては、フレームは、アップリンクまたはダウンリンクで送られるスーパーフレームに連結される。さらに一般的にいえば、フィードバックヘッダ構造は、複数の部分を有する。ここで、第1部分は、フィードバックヘッダ構造の少なくとも第2の部分よりも頻繁に送られる。
【0035】
図3は、タイプ0110のフィードバック・ヘッダ(300)の一部のコンテンツを示す。(タイプ0110の)フィードバックヘッダ300のコンテンツは、第1の要素302を含む。これは、基地局と移動局との間の無線チャネルにおけるM個の最適なバンドを示す。ここで、M>1である。1つの実施例のインプリメンテーションにおいて、M個の最適なバンドを特定する要素302は、ビットマップ(例えば12ビット・ビットマップ)である。1つの実施例において、Mが3である(なお、他の値は、他のインプリメンテーションで使用されてもよい)。
【0036】
WiMAXにおいて使用される「バンド」は、AMC(adaptive modulation coding)論理的バンドは、(周波数領域において)8つのビン(bin)で構成され、かつ、(時間領域において全てのダウンリンクデータOFDM(直交周波数分割多重)シンボルで構成される。OFDMによれば、異なるユーザは、異なる一組のサブキャリア(異なる周波数)に割り当てられ、かつ、異なるタイムスロット(OFDMシンボルの一組を含む)を割り当てられてもよい。一実施例では、ビンは、異なる対応する周波数の9つの連続的なサブキャリアとして定義される。この種のビンは
図4においてビン400として示される。このビン400は、9つのサブキャリア、及び1つのOFDMシンボル(時間領域において)を含む。AMC論理的バンドは、(周波数ディメンションに沿って)8つのビン400、かつ時間ディメンションに沿って全てのOFDMシンボルを含む。一実施例では、基地局と移動局との間の各々の無線チャネルに12個のバンドがあってもよい。
【0037】
さらに一般的にいえば、「バンド」は無線リソースの一部のあらかじめ定められた部分に関連する。そして、これは基地局と移動局との間のデータを通信するために使用するこの種の複数のあらかじめ定められた部分を持つ。
【0038】
図3のフィードバックヘッダ300は、また、M個の最適なバンドに対するCQIを含む要素304を有する。したがって、要素304は、最適なバンドのための第1のCQI、第二に最適なバンドのための第2のCQI、及び第三の最適なバンドのためのCQIを含む。一実施例では、各々のCQIは5ビットを含む。そうすると、M個のCQIを記憶するビットの数はM×5である。
【0039】
フィードバックヘッダ300の他の要素306は、M個のバンドに対するランクモードを特定するために、ランク情報を含む。換言すれば、最適なバンドに対するランクモード、次に最適なバンドに対するランクモード等が、要素306に含まれる。各々のランクモードは、(ランク1またはランク2を示すために)1ビットとして示される。そうすると、要素306はM個のビットから構成される。
【0040】
フィードバックヘッダ300の要素302、304、及び306に対する特定の数のビットについては既に述べたが、これらの数は、例示の目的で示したに過ぎない。異なるインプリメンテーションにおいては、異なるサイズの要素302、304、及び306が用いられてもよい。さらに、フィードバックヘッダ300は、また、他の情報(図示せず)を含む。
【0041】
図5は、タイプ1101に従ったフィードバックヘッダ500を示す。フィードバックヘッダ500は、M個の最適なバンドに対するPMI値を含む要素502を有する。PMI値が長さ3ビットである場合、要素502のためのビットの数はM×3である。しかしながら、PMIの長さが6ビットである場合、要素502のためのビットの数は、M × 6である。
【0042】
フィードバックヘッダ500の他の要素504は、M個の最適なバンドに対するCQIの差(differential CQIs)を含む。CQIの差は、短縮されたCQI(例えば5ビットの代わりに2ビット)である。これは、現在フレームのCQIとフィードバックヘッダ300において報告されたCQIとの差を示す。フィードバックヘッダ300においては全てのCQI値が報告されるが、フィードバックヘッダ500より頻繁ではない点に留意すべきである。フィードバックヘッダ300は、Nフレーム毎に送信されてもよい。なお、フィードバックヘッダ300に対応するフレームの次の各々のフレームに対して、CQIは変化し得る。これによって、フィードバックヘッダ500の要素504で提供されたCQIの差は、この種の変化(もしあるならば)の範囲の指示(indication)を提供する。
【0043】
上記のように、フィードバックヘッダ構造タイプ1101でPMI及びCQIの差を報告する代わりに、PMI、及びCQIの差は、これに代えて、アップリンクで送られるCQICH(CQIチャネル)において通信されてもよい。CQICHは、主要(primary)なCQICH、及び二次的な(secondary)CQICHを含む。主要なCQICHは、M個の最適なバンドに対するPMIを伝送するために使用される。全てのM個の最適なバンドに対して、一つのPMI値が存在する。二次的なCQICHは、M個の最適なバンド用に、バンドにつき1ビットのCQIの差を伝送するのに使用される。1ビットのCQIの差は、現在のデータフレームのCQIと、フィードバックヘッダ300において報告されたCQIの差を示す。(なお、一部の実施例において、CQICHが基地局にフィードバック情報を提供するために選択される場合、タイプ0110のフィードバックヘッダが依然として使われる。しかしながら、CQICHが選択される場合、タイプ1101のフィードバックヘッダは使用されない点に留意すべきである)。
【0044】
CQICHは、移動局から基地局に情報を通信するための、より信頼性の高いメカニズムである。特に、セル・エッジに位置する場合や、高い障壁のある位置。あるいは減少した信号品質に位置する場合に高い信頼性がある。
【0045】
検出されたチャネル状況に基づいて、最適な基地局は、移動局に対して、PMI、及びCQIの差を報告するためどのメカニズムを使用するべきかについての指示を提供してもよい。相対的に良好なチャネルコンディションの場合、最適な局は、移動局に対してPMI、及びCQIの差を報告するために、(タイプ1101)のフィードバック構造を使用するよう指示してもよい。タイプ1101のフィードバックヘッダは、CQICHより詳細な情報を通信することが可能である。例えば、タイプ1101のフィードバックヘッダによって、異なるPMI値が、対応するM個の最適なバンドに提供されうる。これに対して、CQICHは、M個の最適なバンドに対してただ一つのPMIに限られている。また、CQICHは、2ビットCQIの差の代わりに、タイプ1101のフィードバックヘッダで通信され得る1ビットCQIの差を使用することに限られている。
【0046】
図6は、基地局と移動局との間のメッセージの交換の例示的なフローチャートである。移動局がCL−MIMOオペレーションを実行するためフィードバック情報を基地局に送信することを可能にするために、基地局100は、(602で)ポーリングに情報要素を移動局102に送信する。これをFeedback_Polling_IEと言う。Feedback_Polling_IEは、フィードバック・ヘッダ・タイプ、フィードバック周期性、及びフィードバックの持続時間を示す。ポーリング情報要素は、下り回線制御チャネルにおいて送られてもよい。さらに一般的にいえば、基地局は、フィードバックメカニズムが動作し得るあるタイプの指示を送ることが可能である。
【0047】
基地局100が、それぞれフィードバックのための2つのポーリングIEタイプ0110及び1101を出したあと、またはタイプ1101のための1つのポーリングIEだけを出したあと、CL−MIMOオペレーションが開始され得る。移動局102が、タイプ1101のための1つのポーリングIEだけを受信した場合、それは、フィードバック・ヘッダ・タイプを第1フィードバック、第Nのフィードバック、第2Nのフィードバック等のタイプ0110にオーバーライド(override)される。フィードバック・タイプが特定のフレームのタイプ0110にオーバーライドされた場合、PMI、及びCQIの差の値は利用できない。その状況において、先行フレームで受信されたPMI、及びCQIの差が使用されてもよい。タイプ0110、及び1101のためのFeedback_Polling_IEを受信することに応答して、移動局は、タイプ1101、及び0110のフィードバックヘッダを送り始める。第1の移動局102は、まず、(604で)タイプ0110のフィードバックヘッダを送る。タイプ0110のフィードバックヘッダは、タイプ1101のフィードバックヘッダより頻繁には送られない点に留意すべきである。タイプ0110のフィードバックヘッダの伝送(604で)に続いて、移動局は、タイプの1110のフィードバックヘッダを(606、608で)送信する。これは、例えば各フレームで実行される。
【0048】
次に、N個のデータフレームが送られたあと、移動局102は、(610で)再びタイプ0110のフィードバックヘッダを送る。(612で)別のタイプ1101のフィードバックヘッダがその後に続く。
【0049】
ある時点で、基地局100は、閉ループ・フィードバックを停止させるために(614で)別のポーリング情報要素(例えばFeedback_Polling_IE)を移動局102に送信してもよい。これによって、移動局102は基地局100にフィードバックヘッダをもはや送らない。
【0050】
図7は、他の例示的なフローチャートである。
図7において、第1のFeedback_Polling_IE(タイプ0110)を(702で)送り、かつ、別のFeedback_Polling_IE(タイプ1101)を移動局102に(704で)送信することによって、基地局100は、フィードバックメカニズムを始める。この例では、2つのポーリング情報要素が、
図6の1つのポーリング情報要素の代わりに使用される。この例では、2つのポーリング情報要素に応答して、移動局は、別々のフィードバック・チャネルで2つの異なるタイプのフィードバックヘッダを送ることができる。
【0051】
タイプ0110のフィードバックヘッダは、移動局102によって基地局100に(706で)送られる。次に、移動局102は、タイプ1101のフィードバックヘッダを基地局100に(708で)送る。基地局100がフィードバックメカニズムを停止させるために2つのポーリング情報要素(710、712)を移動局102に送信するまで、このプロセスは続く。
【0052】
図8は、タイプ1101のフィードバックヘッダを移動局が使用する代わりに、CQICH(主要なCQICH、及び二次的なCQICH)のフィードバック情報を報告しなければならないと、基地局が決定したオペレーションの実施例である。この例では、基地局は、Feedback_Polling_IE(タイプ0110)を移動局102に(802で)送信し、周期的に0110のタイプのフィードバックヘッダを送信するよう、移動局102に命じる。加えて、基地局100は、また、CQICH_Enhanced_Alloc_IEを移動局102に(804で)送信する。ここで、CQICH_Enhanced_Alloc_IEは、フィードバック・ヘッダ・タイプ1101の代わりにCQICHのフィードバック情報を送るよう移動局に通知するポーリング情報要素である。
【0053】
情報要素に応答して、移動局は、基地局にタイプ0110のフィードバックヘッダを(806で)送る。次に、移動局は、CQICHを基地局102に(808、810で)送信する。Nサイクル後、移動局はタイプ0110の別のフィードバックヘッダを(812で)送る。そして、別のCQICHが(814で)続く。
【0054】
ある時点で、基地局は、Feedback_Polling_IE、及びCQICH_Enhanced_Alloc_IEを移動局102に(816、818で)送信することによって、フィードバックメカニズムを停止させてもよい。
【0055】
図9は、タイプ1101だけのフィードバックポーリングIEによってCL−MIMOオペレーションが始まった場合、フィードバック・オペレーションを実行するために、タイプ1101のフィードバックヘッダ構造を使用することと、CQICHを使用することとの間の切り替の実施例を示す。
図9の実施例において、移動局は、タイプ1101のフィードバックヘッダを基地局に(902で)送り、かつ、次に、タイプ0110のフィードバックヘッダを基地局に(904で)送る。次に、基地局は、Feedback_Polling_IE(タイプ0110)、及びCQICH_Enhanced_Alloc_IEを移動局に(906で)送信する。これらは、タイプ1101のフィードバックヘッダを使用することの代わりにCQICHを使用することへ切り替えることの移動局に対する指示である。例えば、基地局は、移動局が低いSINR(signal−to−interference−noise ratio)領域にあることを検出してもよい。
【0056】
次に、移動局は、タイプ0110のフィードバックヘッダを(908で)送る。それから、基地局は、タイプ1101のフィードバックヘッダの送信を停止させるために、Feedback_Polling_IEを移動局に(910で)送信する。この後、移動局は再びタイプ0110のフィードバックヘッダを(912で)送る。その後、(914で)CQICHの伝送が続く。
【0057】
異なる実施例において、タイプ0110、及び1101のFeedback_Polling_IEを使用してCL−MIMOオペレーションが、開始された場合、基地局は、スイッチがCQICHを使用して報告するよう切り替えるために、移動局にFeedback_Polling_IE(タイプ0110)を(906で)送信する代わりに、CQICH_Enhanced_Alloc_IEを出す。そして、タイプ1101のフィードバックヘッダの伝送を停止させるために、タイプ1101のFeedback_Polling_IEが出される。
【0058】
図10は、フィードバックを実行するために、CQICHを使用することからタイプ1101のフィードバックヘッダを使用することに切り換える例を示す。最初に、移動局は、タイプ0110のフィードバックヘッダを(1002で)送る。次に、基地局は移動局が高いSINR領域にあることを検出する。これによって、基地局は、移動局をタイプの1101フィードバックヘッダ使用するフィードバックに切り替えることを決定する。このことは、Feedback_Polling_IE(タイプ1101)を移動局に(1004で)送信することによってなされる。しかしながら、移動局は、依然として、CQICHを使用してフィードバック情報を(1006で)送り続ける。基地局がCQICHフィードバックを停止させるためにCQICH_Enhanced_Alloc_IEを(1008で)送信すると、移動局は、タイプ1101のフィードバックヘッダを使用してフィードバック情報を送信するのを(例えば、1010、1012で)開始する。
【0059】
前述の実施例において、タイプ0110のフィードバックヘッダを使用する代わりに、
図3に示されるコンテンツを伝送するために、REP−RSP(Report−Response)メッセージがその代わりに使用されてもよい。この種の別の実施例においては、
図6−
図10のフローチャートは、タイプ0110のフィードバックヘッダの各々の実例をREP−RSPメッセージに置き換えられ変更される。
【0060】
それぞれの基地局及び移動局によって実行された、ポーリング情報要素、及びフィードバック情報の送信は、ソフトウェアによって制御されてもよい。ソフトウェアによって制御される場合、この種のソフトウェアの命令はプロセッサ(例えば
図1のCPU110、及び118)によって実行される。プロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プロセッサーモジュールまたはサブシステム(一つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含む)または他の制御または計算デバイスを含む。「プロセッサ」は、単一のコンポーネントまたは複数のコンポーネント(例えば一部のCPUまたは多重CPU)であってもよい。
【0061】
データ、及び(ソフトウェアの)命令はそれぞれの記憶装置に記憶される。そして、それは一つ以上のコンピュータ可読あるいは計算機が使用可能な記憶媒体としてインプリメントされる。記憶媒体は、メモリを含む半導体メモリ・デバイス、例えば動的または静的記憶(DRAMまたはSRAM)、消去可能な、及びプログラム可能な読出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能、及びプログラム可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリ)の異なる形式を含み、磁気ディスク(例えば固定された、フロッピー、及びリムーバブル・ディスク)、他の磁気媒体を含むテープ、及び光学式媒体、例えばコンパクトディスク(CD)またはデジタル・ビデオ・ディスク(DVD)を含む。
【0062】
前述の説明において、多くの詳細事項が、本発明の理解を提供するために記載されている。しかしながら、それらは、これらの詳細な説明なしで当業者によって本発明が実施されてもよいと理解される。本発明は、限定された実施例で開示されるが、当業者はその記載から多数の修正変更を理解する。これらの修正及びバリエーションは、添付の請求の範囲によってカバーされる、本願発明の範囲に包含される。