【実施例】
【0158】
本明細書中で記載される化合物は、本明細書中に含まれる教唆に基づいた多くの方法および当該技術分野で公知の合成手順で調製することができる。後述する合成法の記載では、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験の期間および仕上げ処理手順をはじめとする、全ての提案された反応条件は、特に別段の記載がない限り、その反応に標準的な条件となるように選択することができると理解される。分子の種々の部分上に存在する官能基が提案される試薬および反応と適合性でなければならないことは、有機合成の当業者には理解される。反応条件と適合性でない置換基は、当業者には明かであり、したがって別の方法が示される。実施例の出発物質は、商業的に入手可能であるか、または公知材料から標準的な方法によって容易に調製されるかのいずれかである。
【0159】
本明細書中で「中間体」と特定される化合物の少なくともいくつかは、本発明の化合物と考えられる。
【0160】
1H NMRスペクトルは、実施例化合物については三重共鳴5mmプローブを備えたVarian Unity Inova(400MHz)分光計を用い、中間体化合物についてはBruker Avance DRX(400MHz)分光計またはBruker Avance DPX(300MHz)分光計のいずれかを用いて周囲温度にて記録した。化学シフトはテトラメチルシランに対するppmで表される。次の略語を使用する:br=ブロードなシグナル、s=一重項、d=二重項、dd=二重の二重項、ddd=二重の二重の二重項、dt=二重の三重項、t=三重項、td=三重の二重項、tt=三重の三重項、q=四重項、m=多重項。
【0161】
保持時間および関連する質量イオンを測定するための質量分析(LCMS)実験は、以下の方法を用いて実施した:
【0162】
方法A:実験は、ダイオードアレイ検出器を有するHewlett Packard HP100 LCシステムに連結されたWaters Platform LC四重極質量分析計で実施した。分光計は、陽および陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有する。さらなる検出は、Sedex 85蒸発光散乱検出器を用いて達成された。LCは、Phenomenex Luna 3ミクロン30×4.6mm C18カラムおよび2mL/分の流速を用いて実施した。初期溶媒系は、最初の0.5分間は0.1%ギ酸を含有する水(溶媒A)95%のおよび0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル(溶媒B)5%、続いて次の4分にわたり溶媒A5%および溶媒B95%までの勾配であった。最終溶媒系は、さらに1分間一定に保持された。
【0163】
方法B:実験は、ダイオードアレイ検出器を有するWaters 1525 LCシステムに連結されたWaters ZMD LC四重極質量分析計で実施した。分光計は、陽および陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有する。さらなる検出は、Sedex 85蒸発光散乱検出器を用いて達成された。LCは、Luna 3ミクロン30×4.6mm C18カラムおよび2mL/分の流速を用いて実施した。初期溶媒系は、最初の0.5分間は0.1%ギ酸を含有する水(溶媒A)95%および0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル(溶媒B)5%、続いて次の4分にわたり溶媒A5%および溶媒B95%までの勾配であった。最終溶媒系は、さらに1分間一定に保持された。
【0164】
方法C:実験は、PDA UV検出器を有するWaters Acquity UPLCシステムに連結されたWaters Micromass ZQ2000四重極質量分析計で実施した。分光計は、陽および陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有する。LCは、Acquity BEH 1.7ミクロンC18カラム、Acquity BEH Shield 1.7ミクロンRP18カラムまたはAcquity HSST 1.8ミクロンカラムを用いて実施した。各カラムは、100×2.1mmの寸法を有し、0.4mL/分の流速で40℃に維持された。初期溶媒系は、最初の0.4分間は0.1%ギ酸を含有する水(溶媒A)95%および0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル(溶媒B)5%、続いて次の6分間にわたり溶媒A5%および溶媒B95%までの勾配であった。最終溶媒系は、さらに0.8分間一定に保たれた。
【0165】
方法D:実験は、ダイオードアレイ検出器を有するHewlett Packard 1050 LCシステムに連結されたFinnigan AQAシングル四重極質量分析計で実施した。分光計は、陽イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有する。さらなる検出は、Sedex 65蒸発光散乱検出器を用いて達成された。LCは、Luna 3ミクロン30×4.6mm C18カラムおよび2mL/分の流速を用いて実施した。初期溶媒系は、最初の0.5分間は0.1%ギ酸を含有する水(溶媒A)95%および0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル(溶媒B)5%で、続いて次の4分にわたり溶媒A5%および溶媒B95%までの勾配であった。最終溶媒系をさらに1分間一定に保った。
【0166】
単一モード共振器および動的場チューニングを使用するBiotage Initiator(商標)を使用して、マイクロ波実験を実施した。40〜250℃の温度が達成される可能性があり、20バールまでの圧力に到達する可能性がある。
【0167】
分取HPLC精製を、Genesis製のC18逆相カラム(C18)またはPhenomenex製のC6−フェニルカラム(C6 Ph)(100×22.5mm内径、7ミクロンの粒子サイズ、230または254nmでUV検出、流れ5〜15mL/分)のいずれかを使用し、100〜0から0〜100%水/アセトニトリルまたは0.1%ギ酸を含有する水/メタノールの勾配で溶出させて、実施した。必要とされる生成物を含有するフラクション(LCMS分析によって同定)をプールし、有機フラクションを蒸発によって除去し、そして残存する水性フラクションを凍結乾燥して、生成物を得た。
【0168】
キラルHPLCは、キラルpak ICカラム、4.4mmx250mm、粒子サイズ5ミクロンを用いて実施した。
【0169】
カラムクロマトグラフィーを必要とする化合物を、Touch Logic Control(商標)を有するBiotage SP1(商標)Flash Purificationシステムまたはそれぞれ充填済シリカゲルIsolute(登録商標)SPEカートリッジ、Biotage SNAPカートリッジもしくはRedisep(登録商標)Rfカートリッジを有するCombiflash Companion(登録商標)のいずれかを用いて、手動または全自動で精製した。
【0170】
化合物は、ISISDrawでAutonom2000を用いて命名した。
【0171】
略語:
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMA N,N−ジメチルアセトアミド
AIBN アゾ−ビス−(イソブチロニトリル)
THF テトラヒドロフラン.
DMAW350 DCM、メタノール、酢酸、水(350:20:3:2)
DMAW240 DCM、メタノール、酢酸、水(240:20:3:2)
DMAW120 DCM、メタノール、酢酸、水(120:15:3:2)
TFA トリフルオロ酢酸
【0172】
実施例1:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化16】
【0173】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体4、0.129g)を、水酸化リチウム一水和物(0.42g)の水(2mL)およびジオキサン(8mL)中溶液に添加し、混合物をマイクロ波バイアル中に密封し、そして130℃で1時間、マイクロ波中で加熱した。冷却後、混合物をギ酸で酸性化し、そして蒸発乾固させた。残留物を10%のDCM中メタノールで摩砕し、ろ過し、ろ液を蒸発乾固させた。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させた。生成物を酢酸エチルで摩砕し、ろ過し、真空で乾燥して、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.056g)を白色固体として得た。
【0174】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.71 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.38 (1H, d), 7.28 (1H, dd), 7.26−7.19 (2H, m), 7.02 (1H, d), 6.86 (1H, d), 6.20−6.11 (1H, m), 5.28 (2H, s), 3.79 (2H, d), 3.12 (4H, q), 1.14 (6H, t).
【0175】
LCMS (方法C)r/t 3.48 (M+H)501
【0176】
実施例2:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化17】
【0177】
7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体11)から出発して、実施例1と類似した方法で進行することによって調製した。
【0178】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.76 (1H, dd), 7.74−7.72 (3H, m), 7.62 (2H, dd), 7.35 (1H, d), 6.94 (1H, d), 6.69 (1H, d), 5.45 (2H, s), 4.71 (2H, s).
【0179】
LCMS (方法C)r/t 3.93 (M+H)371
【0180】
実施例3:8−(ベンゼンスルホニルメチル)−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸
【化18】
【0181】
8−ベンゼンスルホニルメチル−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(中間体12)から出発して、実施例1と類似した方法で進行することによって調製した。
【0182】
1H NMR (CD
3OD)δ:7.73 (2H, m), 7.67 (1H, m), 7.58 (1H, d), 7.56−7.51 (2H, m), 7.47 (1H, d), 6.94 (1H, d), 6.81 (1H, d), 4.64 (2H, s), 4.25 (2H, t), 3.22 (2H, t).
【0183】
LCMS (方法C)r/t 4.06 (M+Na)407
【0184】
実施例4:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸
【化19】
【0185】
トリフルオロ酢酸(2mL)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−6−安息香酸tert−ブチル(中間体31、0.17g)のDCM(8mL)中溶液に添加し、そして結果としての混合物を18時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、3〜5%の勾配で溶出させた。生成物をHPLC(C18)によって精製し、0.1%ギ酸を含有するメタノールおよび水メタノールおよび水の混合物で、50〜60%の勾配で溶出させて、7−(ベンゼンスルホニルメチル)−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(0.012g)を白色固体として得た。
【0186】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.13 (1H, d), 8.38 (1H, d), 8.11 (1H, d), 8.02 (1H, d), 7.79 (2H, dd), 7.59 (1H, t), 7.45−7.44 (3H, m), 5.74 (2H, s).
【0187】
LCMS (方法C)r/t 3.45 (M+H)368
【0188】
実施例5:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化20】
【0189】
7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(中間体13)から出発して、実施例4と類似した方法で進行することによって調製した。
【0190】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:13.77 (1H, br, s), 8.43 (1H, d), 8.05 (1H, d), 7.76−7.69 (3H, m), 7.62 (2H, t), 7.52 (1H, d), 7.20 (1H, d), 4.92 (2H, s).
【0191】
LCMS (方法C)r/t 3.45 (M+Na)407.
【0192】
実施例6:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化21】
【0193】
7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体14)から出発して、実施例1と類似した方法で進行することによって調製した。
【0194】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.76 (1H, m), 7.73 (3H, d), 7.62 (2H, dd), 7.37 (1H, d), 6.95 (1H, d), 6.72 (1H, d), 5.74−5.67 (1H, m), 4.71 (2H, s), 1.53 (3H, d).
【0195】
LCMS (方法C)r/t 4.19 (M+Na)407
【0196】
実施例7:8−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸
【化22】
【0197】
8−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(中間体5)から出発して、実施例1と類似した方法で進行することによって調製した。
【0198】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.72 (1H, dd), 7.62 (1H, d), 7.51 (1H, d), 7.38 (1H, d), 7.25 (2H, m), 7.15 (1H, d), 6.88 (1H, d), 6.22−6.13 (1H, m), 4.05 (2H, t), 3.81 (2H, d), 3.24 (2H, br, s), 3.13 (4H, t), 1.14 (6H, t).
【0199】
LCMS (方法C)r/t 3.52 (M+H)515
【0200】
実施例8:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸
【化23】
【0201】
水酸化リチウム一水和物(0.107g)を、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]−キノリン−6−カルボン酸メチル(中間体6、0.026g)の、ジオキサン(1.7mL)と水(0.8mL)との混合物中溶液に添加した。結果として得られた混合物を撹拌し、90℃で一晩加熱した。冷却後、混合物をギ酸の添加によって酸性化し、次いで蒸発乾固させた。残留物をメタノールおよびDCMの混合物(10%)で摩砕し、そしてろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜12%の勾配で溶出させた。生成物をDCMおよびジエチルエーテルの混合物(50%)で摩砕し、固体をろ過によって集め、真空で乾燥して、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸(0.013g)を黄色固体として得た。
【0202】
1H NMR (CDCl
3)δ:13.11 (1H, br, s), 9.07 (1H, s), 8.15−8.12 (4H, m), 7.35−7.26 (2H, m), 7.12 (1H, m), 6.92 (1H, dd), 6.17 (1H, dt), 3.61 (2H, d), 2.96 (4H, q), 1.20 (6H, t).
【0203】
LCMS (方法C)r/t 2.89 (M+H)498
【0204】
実施例9:7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化24】
【0205】
7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体45、0.130g)および水酸化リチウム(0.105g)のジオキサン(3mL)および水(1mL)中混合物を90℃で20時間加熱した。冷却後、混合物を水(20mL)で希釈し、ギ酸でpH5〜6に酸性化した。これを酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させた。生成物をジエチルエーテル/酢酸エチル(1:1)で摩砕して、7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.025g)を白色固体として得た。
【0206】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.95 (1H, dd), 7.48 (1H, d), 7.21−7.13 (3H, m), 7.03 (1H, td), 6.68 (1H, d), 5.29 (2H, s), 3.25 (6H, m), 3.13 (2H, m), 2.08−1.98 (2H, m), 1.34 (6H, t).
【0207】
LCMS (方法C)r/t 3.51 (M+H)503
【0208】
実施例10:7−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化25】
【0209】
7−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体46、0.096g)および水酸化リチウム一水和物(0.168g)の水(0.8mL)およびジオキサン(3.2mL)中混合物をマイクロ波バイアル中に密封し、135℃にて45分間マイクロ波中で照射した。冷却後、混合物をエタノールで希釈し、ギ酸で酸性化し、蒸発乾固させた。残留物を10%のDCM中メタノールで摩砕し、ろ過し、ろ液を蒸発乾固させた。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DMAW350で溶出させた。生成物をトルエンおよびエタノールで共沸させ、残留物を酢酸エチルで摩砕して、7−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.020g)を白色固体として得た。
【0210】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.71 (1H, d), 7.60 (1H, dd), 7.31−7.10 (5H, m), 6.87 (1H, d), 6.00 (1H, dt), 5.27 (2H, s), 3.68 (2H, d), 3.00 (2H, q), 1.18 (3H, t).
【0211】
LCMS (方法C)r/t 3.53 (M+H)473
【0212】
実施例11:8−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸
【化26】
【0213】
8−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(中間体50、0.134g)および水酸化リチウム一水和物(0.159g)の水(3.8mL)およびジオキサン(3.8mL)中混合物をマイクロ波バイアル中に密封し、マイクロ波中、130℃にて30分間照射した。混合物を真空で濃縮し、水を添加し、そしてそれをギ酸でpH3に酸性化した。これを酢酸エチル中に抽出し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、2.5〜10%の勾配で溶出させた。残留生成物をDCMおよび酢酸エチルの混合物から再結晶して、8−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸(0.036g)を白色固体として得た。
【0214】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.97−7.91 (1H, m), 7.54 (1H, d), 7.41 (1H, d), 7.34 (1H, d), 6.90−6.89 (2H, m), 6.62 (1H, d), 4.26 (2H, t), 3.21 (10H, m), 2.08−1.98 (2H, m), 1.38 (6H, t).
【0215】
LCMS (方法C)r/t 3.55 (M+H)517
【0216】
実施例12:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(モルホリン−4−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化27】
【0217】
7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(モルホリン−4−イル)プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体51、0.408g)および水酸化リチウム一水和物(0.526g)の水(2.5mL)およびジオキサン(10mL)中混合物をマイクロ波バイアル中に密封し、135℃にて45分間マイクロ波中で照射した。冷却後、混合物をエタノールで希釈し、ギ酸で酸性化し、蒸発乾固させた。残留物を10%のDCM中メタノールで摩砕し、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DMAW350で溶出させた。結果としての生成物をトルエンおよびエタノールで共沸させて、固体を得、これをメタノールで摩砕した。固体をろ過によって集め、シリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMで、0〜10%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をアセトンで摩砕し、固体をろ過によって集めて、7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(モルホリン−4−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.155g)を白色固体として得た。
【0218】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.72 (1H, d), 7.63 (1H, dd), 7.35−7.22 (4H, m), 6.97 (1H, d), 6.88 (1H, d), 6.20−6.12 (1H, m), 5.31 (2H, s), 3.72 (4H, br, t), 3.64 (2H, d), 3.05 (4H, br, s).
【0219】
LCMS (方法C)r/t 3.54 (M+H)515
【0220】
実施例13:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(ピロリジン−1−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化28】
【0221】
7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(ピロリジン−1−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体53)から出発して、実施例9と類似した方法で進行することによって調製した。
【0222】
1H NMR (CD
3OD)δ:7.74 (1H, dd), 7.56 (1H, d), 7.51 (1H, d), 7.23 (2H, d), 7.13−7.04 (2H, m), 6.73 (1H, d), 6.19−6.10 (1H, m), 5.28 (2H, s), 3.99 (2H, d), 3.25 (4H, m), 2.07 (4H, br, s).
【0223】
LCMS (方法C)r/t 3.56 (M+H)499
【0224】
実施例14:7−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化29】
【0225】
7−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(中間体55、0.185g)をDCM(3mL)中に懸濁させ、TFA(3mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物をメタノール中に溶解させた。炭酸カリウム(0.100g)を添加し、結果としての混合物を数分間撹拌した。無機塩をろ過によって除去し、ろ液をギ酸でpH3に酸性化した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、2.5〜10%の勾配で溶出させた。結果としての生成物を酢酸エチルで摩砕し、真空中60℃で乾燥して、7−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.070g)を白色固体として得た。
【0226】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.96 (1H, d), 7.71 (2H, d), 7.67−7.60 (2H, m), 7.10 (1H, d), 6.94 (2H, d), 6.20−6.10 (1H, m), 3.92 (2H, d), 3.32 (4H, br, q), 1.38 (6H, t).
【0227】
LCMS (方法C)r/t 3.31 (M+H)515
【0228】
実施例15:7−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化30】
【0229】
7−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体64、0.070g)および水酸化リチウム一水和物(0.200g)のジオキサン(3mL)および水(1mL)中混合物を80℃で3時間加熱した。結果として得られた混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によって中和し、真空で濃縮した。残留物をDCMで抽出し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜15%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をジエチルエーテルで摩砕し、得られた固体を真空で乾燥して、7−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.025g)を白色固体として得た。
【0230】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.71 (1H, dd), 7.51 (1H, m), 7.44 (1H, d), 7.29−7.21 (3H, m), 7.02 (1H, d), 6.89 (1H, d), 6.29 (1H, m), 5.45−5.44 (1H, m), 4.72 (2H, q), 3.91 (2H, br, d), 3.08 (4H, br, q), 1.40 (3H, d), 1.16 (6H, t).
【0231】
LCMS (方法C)r/t 3.32 (M+H)514
【0232】
実施例16:7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸
【化31】
【0233】
7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(中間体71、0.100g)および水酸化リチウム一水和物(0.250g)のジオキサン(4mL)および水(1.25mL)中混合物を80℃で一晩加熱した。混合物を冷却し、飽和水性塩化アンモニウムを添加した。これを真空で濃縮し、残留物をDCMおよびメタノールで摩砕し、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をHPLC(C6 Ph)によって精製し、0.1%ギ酸を含有するメタノールおよび水メタノールおよび水の混合物で、10〜40%の勾配で溶出させて、黄色ガム状物を得た。生成物をエーテルで摩砕して、7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸(0.045g)を黄色固体として得た。
【0234】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.06 (1H, d), 8.33 (1H, br, s), 8.20 (1H, d), 8.15−8.05 (3H, m), 7.32 (1H, dd), 7.10 (1H, dd), 6.97 (1H, ddd), 3.13−3.02 (8H, m), 2.17−2.06 (2H, m), 1.30 (6H, t).
【0235】
LCMS (方法C)r/t 2.97 (M+H)500
【0236】
実施例17:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸
【化32】
【0237】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(中間体72、0.058g)をジオキサン(1.5mL)および水(0.6mL)中に溶解させた。水酸化リチウム一水和物(0.018g)を添加し、結果としての混合物を85℃で、窒素下、3時間加熱した。混合物を一晩冷却させた。さらなる量の水酸化リチウム一水和物(0.010g)を添加し、混合物を85℃でさらに1時間加熱した。混合物を冷却し、DCMで希釈し、水性ギ酸(10%)でpH4に酸性化して、エマルジョンを得た。エマルジョンを真空で濃縮して、ガム状物を得、これを2MメタノールのDCM中溶液で摩砕し、固体をろ過によって除去した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜8%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をアセトニトリルおよび水中に溶解させ、一晩凍結乾燥して、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸(0.027g)を白色固体として得た。
【0238】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:8.38 (1H, s), 7.90 (1H, dd), 7.40−7.26 (3H, m), 7.21 (1H, dd), 6.98 (1H, d), 6.08−5.99 (1H, m), 5.29 (2H, s), 3.76 (2H, br, d), 3.03 (4H, br, q), 1.05 (6H, t).
【0239】
LCMS (方法C)r/t 3.26 (M+H)518
【0240】
実施例18:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸のエナンチオマーの分離
【化33】
【0241】
実施例15からの試料をキラル分離に付し、イソプロパノールおよびヘプタン(1:1)で溶出させて、2つの生成物を得た:
実施例18A:最初に溶出するエナンチオマー、r/t 22.67分(ee98%)
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.72 (1H, dd), 7.53 (1H, m), 7.45 (1H, d), 7.26 (3H, m), 7.03 (1H, d), 6.90 (1H, d), 6.31−6.29 (1H, m), 5.49−5.42 (1H, m), 4.74−4.72 (2H, q), 4.01− 3.84 (2H, m), 3.09 (4H, q), 1.41 (3H, d), 1.17 (6H, t,).
LCMS (方法C)r/t 3.33 (M+H)514
実施例18B:2番目に溶出するエナンチオマーr/t29.36分(ee85%)
【0242】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.72 (1H, dd), 7.53 (1H, m), 7.45 (1H, d), 7.26 (3H, m), 7.03 (1H, d), 6.90 (1H, d), 6.31−6.29 (1H, m), 5.49−5.42 (1H, q), 4.74−4.72 (2H, q), 4.01− 3.84 (2H, m), 3.09 (4H, q), 1.41 (3H, d), 1.17 (6H, t,).
【0243】
LCMS (方法C)r/t 3.30 (M+H)514
【0244】
実施例19:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニルアミノ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化34】
【0245】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニルアミノ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体80)から出発して、実施例11と類似した方法で進行することによって調製した。
【0246】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.69 (2H, m), 7.60 (1H, t), 7.46−7.37 (2H, m), 7.30 (1H, d), 7.22 (1H, d), 7.03 (1H, d), 6.85 (1H, d), 6.15−6.06 (1H, m), 5.26 (2H, s), 3.74 (2H, br, s), 3.09 (4H, br, s), 1.12 (6H, t).
【0247】
LCMS (方法C)r/t 3.35 (M+H)483
【0248】
実施例20:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化35】
【0249】
7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((R)−3−アセトキシピロリジン−1−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体82、0.092g)および水酸化リチウム一水和物(0.039g)の水(2mL)およびジオキサン(4mL)中混合物を、マイクロ波バイアル中に密封し、マイクロ波中、110℃で20分間照射した。冷却後、混合物を水(20mL)で希釈し、ギ酸で酸性化してpH4〜5にし、DCM中に抽出した。有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をHPLC(C6 Ph)によって精製し、0.1%ギ酸を含有するアセトニトリルおよび水の混合物で、30〜60%の勾配で溶出させて、7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.004g)を得た。
【0250】
1H NMR (CD
3OD)δ:8.55 (1H, s), 7.79 (1H, m), 7.51 (2H, m), 7.24−7.15 (2H, m), 7.14−7.06 (2H, m), 6.72 (1H, d), 6.14 (1H, m), 5.29 (2H, s), 4.54 (1H, m), 3.95 (2H, br, m), 3.6 (3H, br), 3.4 (1H, br), 2.19 (1H, br, m), 2.00 (1H, br, m).
【0251】
LCMS (方法C)r/t 3.39 (M+H)515
【0252】
実施例21:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化36】
【0253】
7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((S)−3−アセトキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体84)から出発して、実施例20と類似した方法で進行することによって調製した。
【0254】
1H NMR (CD
3OD)δ:8.29 (1H, br, s), 7.73 (1H, dd), 7.56 (1H, br, d), 7.50 (1H, m), 7.22 (2H, s), 7.08 (1H, s), 7.06 (1H, s), 6.72 (1H, d), 6.15 (1H, dt), 5.27 (2H, s), 4.54 (2H, m), 4.15−3.98 (2H, m), 3.66−3.22 (3H, br), 2.20 (1H, m), 2.03 (1H, m).
【0255】
LCMS (方法C)r/t 3.40 (M+H)515
【0256】
実施例22:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸
【化37】
【0257】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸(中間体86、0.190g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3、0.476g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.043g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.023g)のジオキサン(5mL)中混合物を、アルゴン下、密封容器中で80℃まで1時間加熱した。セライトを通して熱反応混合物をろ過し、ジオキサン、酢酸エチルおよびアセトニトリルで洗浄した。ろ液を真空で濃縮し、残留物を、水およびアセトニトリル、次いでアセトンで摩砕した。固体をろ過によって集め、DMSO中に溶解させ、ろ過した。ろ液をHPLC(C18)によって精製し、0.1%ギ酸を含有するアセトニトリルおよび水の混合物で、25〜75%アセトニトリルの勾配で溶出させて、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸(0.062g)を得た。
【0258】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:14.43 (1H, s), 8.17−8.10 (2H, m), 7.89 (1H, d), 7.38−7.32 (3H, m), 7.22−7.21 (2H, m), 5.95 (1H, m), 3.74 (2H, br, s), 2.92 (4H, br, s), 0.93 (6H, t).
【0259】
LCMS (方法C)r/t 3.41 (M+H)514
【0260】
実施例23:7−{2−[(Z)−3−(アゼチジン−1−イル)プロプ−1−エニル]−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化38】
【0261】
7−{2−[(Z)−3−(アゼチジン−1−イル)プロプ−1−エニル]−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体91)から出発して、実施例20と類似した方法で進行することによって調製した。
【0262】
1H NMR (CD
3OD)δ:7.74 (1H, dd), 7.54−7.49 (2H, m), 7.26 (2H, m), 7.12−6.99 (2H, m), 6.73 (1H, d), 5.99−5.89 (1H, dt), 5.29 (2H, s), 4.57 (1H, br, s), 4.29 (2H, br, s), 4.12 (2H, br, s), 3.98 (2H, dd), 2.64−2.35 (2H, br, m).
【0263】
LCMS (方法C)r/t 3.53 (M+H)485
【0264】
実施例24:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化39】
【0265】
7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(3−アセトキシアゼチジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体94)から出発して、実施例20と類似した方法で進行することによって調製した。
【0266】
1H NMR (CD
3OD)δ:7.73 (1H, dd), 7.55−7.51 (2H, m), 7.30−7.21 (2H, m), 7.12−7.00 (2H, m), 6.73 (1H, d), 6.02−5.92 (1H, m), 5.29 (2H, s), 4.66 (1H, m), 4.47 (2H, br, m), 4.03 (2H, d), 3.92 (2H, br, m).
【0267】
LCMS (方法C)r/t 3.45 (M+H)501
【0268】
実施例25:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化40】
【0269】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体96)から出発して、実施例12と類似した方法で進行することによって調製した。
【0270】
1H NMR (DMSO−d
-6)δ:7.97 (1H, d), 7.73 (1H, dd), 7.38 (1H, d), 7.32−7.16 (3H, m), 7.07 (1H, d), 6.18−6.09 (1H, m), 5.21 (2H, s), 3.79 (2H, br, d), 3.11 (4H, br, q), 1.13 (6H, t).
【0271】
LCMS (方法C)r/t 3.67 (M+H)519
【0272】
実施例26:7−[2−((E)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸
【化41】
【0273】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体4、1.73g)および水酸化リチウム一水和物(1.41g)のジオキサン(27mL)および水(9mL)中混合物を100℃まで16時間窒素雰囲気下で加熱した。混合物を室温まで冷却し、DCM(100mL)および水(100mL)で希釈した。ギ酸を用いてこの混合物をpH6に酸性化し、そして層を分離した。水性層をさらなる3×100mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮して、黄褐色固体を得た。これをシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノール中2Mアンモニア溶液およびDCMの混合物で、10〜20%の勾配で溶出させて、7−[2−((E)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸(0.133g)を、反応の副生成物として単離した。
【0274】
1H NMR (DMSO−d
6)δ 7.98 (1H, dd), 7.67 (1H, d), 7.63 (1H, dd), 7.47 (1H, d), 7.26 (1H, td), 7.16 (1H, d), 7.05 (1H, d), 6.80 (1H, d), 6.71−6.61 (1H, m), 5.28 (2H, s), 3.82 (2H, d), 3.21 (4H, m), 1.29 (6H, t).
【0275】
LCMS (方法C)r/t 3.63 (M+H)501
【0276】
中間体1:(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロプ−2−エン−1−オール
【化42】
【0277】
プロパルギルアルコール(5mL)をTHF(70mL)中水素化リチウムアルミニウムの溶液(THF中1M、43mL)に−78℃で添加した。結果としての混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。これを−78℃まで再冷却し、トリ−n−ブチルスズクロリド(8.32mL)のジエチルエーテル(50mL)中溶液を添加し、徐々に室温まで温めながら、混合物を3時間撹拌した。反応混合物を−5℃まで冷却し、水および15%水酸化ナトリウム水溶液の添加によってクエンチし、次いで室温まで温めた。酢酸エチルを添加し、混合物を1時間撹拌した。セライトを通して沈殿をろ過し、ろ液を蒸発乾固させた。残留物を、20%のアセトニトリル中トリエチルアミンであらかじめ洗浄しておいたシリカカラム上クロマトグラフィーによって精製した。カラムを、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させて、(Z)−3−トリブチルスタンナニル−プロプ−2−エン−1−オール(5.06g)を透明油状物として得た。
【0278】
1H NMR (CDCl
3)δ:6.70 (1H, dt), 6.08 (1H, dt), 4.12 (2H, dd), 1.49 (6H, m), 1.31 (6H, m), 0.98−0.84 (15H, m).
【0279】
中間体2:((Z)−3−ブロモプロプ−1−エニル)−トリブチルスタンナン
【化43】
【0280】
トリフェニルホスフィン(5.32g)のDCM(60mL)中溶液を、(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロプ−2−エン−1−オール(中間体1、6.4g)および四臭化炭素(9.18g)のDCM(60mL)中溶液に添加し、そして混合物を2.5時間撹拌した。混合物を低体積まで蒸発させ、ペンタンを添加した。固体をろ過によって除去し、ろ液を蒸発乾固させた。ペンタンを添加した。固体をろ過によって再度除去し、ろ液を蒸発乾固させて、((Z)−3−ブロモプロプ−1−エン−1−イル)−トリブチルスタンナン(12.14g)を油状物として得た。
【0281】
1H NMR (CDCl
3)δ:6.71 (1H, dt), 6.11 (1H, d), 3.88 (2H, d), 1.52−1.50 (6H, m), 1.37−1.27 (6H, m), 0.99−0.97 (6H, m), 0.90 (9H, t).
【0282】
中間体3:N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン
【化44】
【0283】
ジエチルアミン(19mL)を、((Z)−3−ブロモプロプ−1−エニル)−トリブチル−スタンナン(中間体2、7.52g)のTHF(60mL)中溶液に添加し、そして混合物を3時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、残留物を、20%のアセトニトリル中トリエチルアミンであらかじめ洗浄しておいたシリカカラム上クロマトグラフィーによって精製した。カラムを、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させて、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(4.75g)をオレンジ色油状物として得た。
【0284】
1H NMR (CDCl
3)δ:6.59 (1H, dt), 5.97 (1H, dt), 3.08 (2H, dd), 2.53 (4H, q), 1.49 (6H, m), 1.37−1.24 (6H, m), 1.04 (6H, t), 0.92−0.89 (15H, m).
【0285】
中間体4:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化45】
【0286】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体7、0.378g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)アミン(中間体3、0.41g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.023g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.036g)のジオキサン(6mL)およびDMSO(0.6mL)中混合物を窒素下でマイクロ波バイアル中に密封し、150℃でマイクロ波中45分間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させて、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.13g)を褐色泡状物として得た。この物質をさらに特性化することなく使用した。
【0287】
中間体5:8−[2[((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル
【化46】
【0288】
8−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサ−ベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(中間体8)およびN,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3)から出発して、中間体4と同様に進行することによって調製した。
【0289】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.10 (1H, dd), 7.48 (1H, d), 7.37 (1H, d), 7.14 (1H, m), 7.09 (1H, d), 7.01 (2H, m), 6.59 (1H, d), 6.18 (1H, m), 4.26 (2H, t), 3.90 (3H, s), 3.30 (2H, br, s), 3.24 (2H, t), 2.69−2.61 (4H, m), 1.04 (6H, m).
【0290】
中間体6:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル
【化47】
【0291】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(中間体9、0.165g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3、0.3g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.01g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.019g)のジオキサン(6mL)中混合物を脱気し、次いで100℃で75分間加熱した。冷却後、混合物をほぼ半分の体積まで蒸発させ、次いで酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜14%の勾配で溶出させて、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(0.028g)を黄色固体として得た。
【0292】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:9.01 (1H, s), 8.22 (1H, d), 8.01 (1H, dd), 7.93 (1H, m), 7.64 (1H, d), 7.58−7.53 (1H, m), 7.46 (1H, s), 7.19 (1H, m), 7.08−7.03 (1H, m), 6.87 (1H, s), 3.80 (3H, s), 2.90−2.82 (2H, m), 1.36 (4H, m), 0.90 (6H, t).
【0293】
中間体7:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化48】
【0294】
7−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]−クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体10、0.73g)をジオキサン中4M HCl(10mL)中で1.5時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、粗残留物をDCM(5mL)およびピリジン(5mL)中に溶解させ、2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.49g)で処理した。結果としての混合物を18時間撹拌し、次いで蒸発乾固させた。残留物を酢酸エチル中に溶解させ、1MのHClで酸性化した。有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DCMおよびシクロヘキサンの混合物で、50〜75%の勾配で溶出させた。単離されたフラクションを、シリカ上クロマトグラフィーによって再精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜30%の勾配で溶出させて、7−(2−ブロモ−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.47g)を白色固体として得た。
【0295】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.27 (1H, br, s), 8.16 (1H, dd), 7.44 (1H, dd), 7.41 (1H, m), 7.16 (2H, d), 7.12 (1H, m), 6.56 (1H, d), 5.38 (2H, s), 3.94 (3H, s).
【0296】
中間体8:8−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル
【化49】
【0297】
2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.55g)を、8−アミノ−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(中間体15、0.47g)およびピリジン(3mL)のDCM(5mL)中溶液に添加し、そして混合物を18時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、水および酢酸エチルを添加した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜25%の勾配で溶出させて、8−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサ−ベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(0.86g)を白色固体として得た。
【0298】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.03 (1H, br, s), 8.17 (1H, dd), 7.48 (1H, d), 7.43 (1H, dd), 7.36 (1H, d), 7.28 (1H, m), 7.12 (1H, m), 6.59 (1H, d), 4.26 (2H, t), 3.95 (3H, s), 3.24 (2H, t).
【0299】
中間体9:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル
【化50】
【0300】
2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.57g)のピリジン(10mL)中溶液を70℃まで加熱し、7−アミノ−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(中間体16、0.33g)のピリジン(10mL)中溶液を添加した。混合物を撹拌し、70℃で4時間加熱した。さらに2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.57g)を添加し、混合物を撹拌し、70℃で一晩加熱した。冷却後、混合物をろ過し、固体をメタノールで洗浄した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、15〜60%の勾配で溶出させた。生成物をジエチルエーテルで摩砕し、固体をろ過によって集めて、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(0.16g)を黄色固体として得た。
【0301】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.16 (1H, s), 8.60 (1H, br, s), 8.11 (2H, m), 7.96 (1H, d), 7.90 (1H, m), 7.44 (1H, dd), 7.23 (1H, m), 7.06 (1H, m), 4.07 (3H, s).
【0302】
中間体10:7−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]−クロメン−6−カルボン酸メチル
【化51】
【0303】
四臭化炭素(2.66g)を6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−安息香酸メチル(中間体17、2.65g)およびトリフェニルホスフィン(2.1g)のDCM(40mL)中溶液に添加し、結果としての溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、DMF(60mL)および炭酸セシウム(5.59g)を残留物に添加した。結果としての混合物を1時間撹拌し、次いで酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜25%の勾配で溶出させて、7−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]−クロメン−6−カルボン酸メチル(0.735g)をガム状物として得、これは静置すると結晶化した。
【0304】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.45 (1H, m), 7.26 (1H, s), 6.79 (1H, d), 6.65 (1H, d), 5.44 (2H, s), 3.87 (3H, s), 1.42 (18H, s).
中間体11:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−安息香酸メチル
【化52】
【0305】
四臭化炭素(0.116g)を、6−(ベンゼン−スルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−安息香酸メチル(中間体19、0.1g)およびトリフェニルホスフィン(0.09g)のDCM(3mL)中溶液に添加し、そして結果としての溶液を室温で2時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をDMF(2mL)中に溶解させ、炭酸セシウム(0.163g)を添加した。混合物を1時間室温で、次いで50℃で15分間撹拌した。冷却後、混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサン(25%)の混合物で溶出させて、7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.019g)を得た。
【0306】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.71 (2H, dd), 7.64−7.59 (1H, m), 7.50−7.45 (2H, m), 7.43−7.43 (1H, m), 7.18 (1H, d), 6.78 (1H, d), 6.62 (1H, d), 5.38 (2H, s), 4.53 (2H, s), 3.82 (3H, s).
【0307】
中間体12:8−(ベンゼンスルホニルメチル)−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサ−ベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル
【化53】
【0308】
6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(中間体23)から出発して、中間体10と類似した方法で進行することによって調製した。
【0309】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.70 (2H, d), 7.61 (1H, d), 7.49 (3H, m), 7.40 (1H, s), 7.01 (1H, d), 6.68 (1H, d), 4.52 (2H, s), 4.27 (2H, t), 3.82 (3H, s), 3.26 (2H, t).
【0310】
中間体13:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル
【化54】
【0311】
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.014g)を、3−[4−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−tert−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェニル]−フラン−2−カルボン酸(中間体21、0.028g)およびDMAP(0.0003g)のDCM(5mL)中溶液に添加し、混合物を72時間撹拌した。水およびDCMを添加し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、30〜40%の勾配で溶出させて、7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(0.037g)を白色固体として得た。
【0312】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.92 (1H, d), 7.80−7.76 (2H, m), 7.71 (1H, s), 7.65 (1H, d), 7.52 (2H, t), 7.36 (1H, d), 7.03 (1H, d), 4.67 (2H, s), 1.67 (9H, s).
【0313】
中間体14:7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化55】
【0314】
アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.02g)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−[2−(1−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(中間体20、0.042g)およびトリフェニルホスフィン(0.026g)のTHF(2mL)中溶液に添加し、混合物を1時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜10%の勾配で溶出させて、7−(ベンゼンスルホニルメチル)−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.038g)を白色固体として得た。
【0315】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.71 (2H, d), 7.61 (1H, t), 7.48 (2H, t), 7.41 (1H, d), 7.18 (1H, d), 6.79 (1H, d), 6.61 (1H, d), 5.59 (1H, q), 4.53 (2H, s), 3.82 (3H, s), 1.61 (3H, d).
【0316】
中間体15:8−アミノ−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル
【化56】
【0317】
6−アミノ−2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(中間体25)から出発して、中間体14と類似した方法で進行することによって調製した。
【0318】
LCMS (方法D)r/t 3.23 (M+H)260.
【0319】
中間体16:7−アミノフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル
【化57】
【0320】
1Mの塩酸(14滴)を硫酸鉄(II)7水和物(18.44g)の水(50mL)中溶液に添加し、結果としての溶液を6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ニトロ安息香酸メチル(中間体30、2.02g)に添加した。結果としての混合物を撹拌し、10分間還流加熱し、次いで70℃まで冷却した。メタノール(50mL)を添加し、続いて水性アンモニア(33%、19.2mL)を添加し、混合物を撹拌し、5時間還流加熱した。冷却後、メタノール(50mL)を添加し、混合物を、セライトを通してろ過し、ろ液を蒸発乾固させた。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DMAW350、続いてDMAW240およびDMAW120で溶出させて、7−アミノフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(0.27g)を褐色固体として得た。
【0321】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:9.08 (1H, s), 8.33−8.31 (1H, m), 8.15 (1H, d), 7.56 (1H, m), 7.26−7.17 (1H, m), 6.09 (2H, br, s), 3.89 (3H, s).
【0322】
中間体17:6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−安息香酸メチル
【化58】
【0323】
1Mの水性水酸化ナトリウム(50mL)を、6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−2−(4−メチルベンゼンスルホニルオキシ)安息香酸メチル(中間体18、3.82g)のメタノール(100mL)中溶液に添加し、そして混合物を撹拌し、45℃で1.5時間加熱した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を酢酸エチル中に溶解させ、酢酸で酸性化した。有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜50%の勾配で溶出させて、6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)安息香酸メチル(2.65g)を白色泡状物として得た。
【0324】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.91 (1H, s), 7.50 (2H, m), 6.80 (1H, d), 6.57 (1H, d), 4.58 (2H, s), 3.97 (3H, s), 1.43 (18H, s).
【0325】
中間体18:6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2−ヒドロキシメチル−フラン−3−イル)−2−(4−メチルベンゼンスルホニルオキシ)−安息香酸メチル
【化59】
【0326】
ホウ水素化ナトリウム(0.304g)を、6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−(4−メチルベンゼンスルホニルオキシ)安息香酸メチル(中間体22、3.9g)のエタノール(50mL)中溶液に添加し、そして混合物を15分間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させて、6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−2−(4−メチルベンゼン−スルホニルオキシ)−安息香酸メチル(3.82g)を白色固体として得た。
【0327】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.40 (1H, d), 7.38 (2H, d), 7.30 (1H, d), 7.18 (1H, d), 7.11 (2H, d), 6.28 (1H, d), 4.33 (2H, s), 3.82 (3H, s), 2.40 (3H, s), 1.42 (18H, s).
【0328】
中間体19:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−メチルフラン−3−イル)−安息香酸メチル
【化60】
【0329】
ホウ水素化ナトリウム(0.031g)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体28、0.67g)のメタノール(6mL)およびTHF(12mL)中溶液に0℃で添加し、結果としての混合物を0℃で10分間撹拌した。飽和水性塩化アンモニウム,酢酸エチルおよび水を添加し、そして有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、30〜80%の勾配で溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−安息香酸メチル(0.65g)を白色固体として得た。
【0330】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.66 (1H, s), 7.66−7.62 (3H, m), 7.48 (3H, m), 7.35 (1H, d), 6.58 (1H, d), 6.55 (1H, d), 4.90 (2H, s), 4.56 (2H, s), 3.96 (3H, s).
【0331】
中間体20:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−[2−(1−ヒドロキシ−エチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル
【化61】
【0332】
3−(2−アセチルフラン−3−イル)−6−ベンゼンスルホニルメチル−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体32)から出発して、中間体19と類似した方法で進行することによって調製した。
【0333】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.63 (1H, s), 7.64 (3H, dd), 7.47 (3H, m), 7.31 (1H, d), 6.59 (1H, d), 6.47 (1H, d), 4.91−4.89 (2H, m), 4.81 (1H, t), 3.95 (3H, s), 1.54 (3H, s).
【0334】
中間体21:3−[4−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−tert−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−フェニル]−フラン−2−カルボン酸
【化62】
【0335】
リン酸二水素ナトリウム(0.039g)の水(1mL)中溶液を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(中間体27、0.105g)のアセトニトリル(2mL)中溶液に0℃で添加した。過酸化水素(水中50重量%、0.078mL)および亜塩素酸ナトリウム(0.029g)を添加し、反応混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、さらに水(0.5mL)中リン酸二水素ナトリウム(0.028g)、過酸化水素(水中50重量%、0.038mL)および亜塩素酸ナトリウム(0.052g)を添加し、混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。混合物を亜硫酸ナトリウム(水中10%)上に0℃で注ぎ、酢酸エチル中に抽出し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールと1%メタノール中酢酸との混合物で、0〜100%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をシクロヘキサンおよび酢酸エチル中で摩砕し、固体をろ過によって集め、真空で乾燥して、3−[4−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−tert−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(0.028g)を白色固体として得た。
【0336】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.92 (1H, s), 7.66 (1H, d), 7.56 (3H, m), 7.43 (2H, d), 7.23 (1H, d), 6.75 (1H, d), 6.15 (1H, d), 4.88 (2H, s), 1.70 (9H, s).
【0337】
中間体22:6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−(4−メチルベンゼンスルホニルオキシ)−安息香酸メチル
【化63】
【0338】
トリエチルアミン(0.848g)を、6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体26、1.72g)、4−メチルベンゼンスルホニルクロリド(1.25g)およびDMAP(0.804g)のDCM(30mL)中撹拌溶液に添加し、結果としての混合物を1時間撹拌した。混合物を水で希釈し、有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をアセトニトリル(30mL)およびDMAP(0.804g)中に溶解させ、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(3.16g)を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜50%の勾配で溶出させて、6−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−(4−メチルベンゼンスルホニルオキシ)−安息香酸メチル(3.91g)を白色泡状物として得た。
【0339】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.13 (1H, d), 7.54 (1H, dd), 7.38 (1H, d), 7.31 (2H, d), 7.23 (1H, d), 7.05 (2H, d), 6.75 (1H, d), 3.94 (3H, s), 2.37 (3H, s), 1.45 (18H, s).
【0340】
中間体23:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル
【化64】
【0341】
9−ボロビシクロノナンの溶液(THF中0.5M、12.6mL)を、THF(20mL)中6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−(2−ビニルフラン−3−イル)−安息香酸メチル(中間体24、1.0g)に50℃で添加し、結果としての混合物を撹拌し、50℃で75分間加熱した。室温まで冷却した後、35%過酸化水素(2mL)を添加し、混合物を1.5時間撹拌した。水および酢酸エチルを混合物に添加し、有機層を分離し、水、メタ重亜硫酸ナトリウムおよび塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、30〜70%の勾配で溶出させた。生成物をジエチルエーテルで摩砕し、固体をろ過によって集め、真空で乾燥して、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(0.4g)を得た。
【0342】
1H NMR(CDCl
3)δ:11.43 (1H, s), 7.63 (3H, dd), 7.48 (2H, t), 7.43 (1H, d), 7.29 (1H, d), 6.57−6.53 (2H, m), 4.89 (2H, s), 3.94 (3H, s), 3.91 (2H, t), 2.91 (2H, t).
【0343】
中間体24:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−(2−ビニルフラン−3−イル)−安息香酸メチル
【化65】
【0344】
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(真空下、60℃で予備乾燥、3.80g)のTHF(60mL)中懸濁液を5℃まで窒素下で冷却した。カリウムビス−(トリメチルシリル)アミド(トルエン中0.5M、21.3mL)を添加し、懸濁液を室温まで温め、45分間撹拌した。これを−78℃まで冷却し、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体28、1.42g)のTHF(40mL)中溶液を添加し、混合物を室温まで温め、2.5時間撹拌した。酢酸エチルおよび塩化アンモニウムの飽和水溶液を混合物に添加し、有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、15〜35%の勾配で溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ−3−(2−ビニルフラン−3−イル)−安息香酸メチル(1.24g)を白色固体として得た。
【0345】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.41 (1H, s), 7.63 (3H, dd), 7.48 (2H, m), 7.43 (1H, d), 7.25 (1H, d), 6.67 (1H, d), 6.54 (1H, d), 6.47 (1H, m), 5.77 (1H, dd), 5.22 (1H, dd), 4.90 (2H, s), 3.95 (3H, s).
【0346】
中間体25:6−アミノ−2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル
【化66】
【0347】
フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1M溶液、25mL)を、6−アミノ−3−{2−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−エチル]−フラン−3−イル}−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体29、1.34g)のTHF(75mL)中溶液に添加し、そして混合物を1時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、水および酢酸エチルを添加した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜50%の勾配で溶出させて、6−アミノ−2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(0.88g)を黄色ガム状物として得た。
【0348】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.70 (1H, s), 7.39 (1H, d), 7.15 (1H, d), 6.46 (1H, d), 6.20 (1H, d), 5.30 (2H, br, s), 4.02 (3H, s), 2.90 (2H, t), 1.26 (2H, t).
【0349】
中間体26:6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化67】
【0350】
6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(Wang et al, Bioorg Med Chem Lett 2007 17 2817にしたがって調製、1.84g)、2−ホルミルフラン−3−ボロン酸ピナコールエステル(1.99g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.218g)、炭酸セシウム(7.33g)およびトリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.343g)のジオキサン(75mL)および水(9.4mL)中混合物を65℃にて、窒素下で1時間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜50%の勾配で溶出させて、6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(1.72g)を黄色固体として得た。物質をさらに特性化することなく使用した。
【0351】
中間体27:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル
【化68】
【0352】
6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(中間体38)および2−ホルミルフラン−3−ボロン酸ピナコールエステルから出発して、中間体26と類似した方法で進行することによって調製した。
【0353】
1H NMR (CDCl
3)δ:12.03 (1H, s), 9.63 (1H, d), 7.71 (1H, d), 7.65 (3H, d), 7.49 (2H, t), 7.29−7.24 (1H, m), 6.84 (1H, d), 6.29 (1H, d), 4.96 (2H, s), 1.73 (9H, s).
【0354】
中間体28:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化69】
【0355】
6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体40)および2−ホルミルフラン−3−ボロン酸ピナコールエステルから出発して、中間体26と類似した方法で進行することによって調製した。
【0356】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.61 (1H, s), 9.66 (1H, d), 7.72 (1H, dd), 7.65−7.65 (3H, m), 7.51 (2H, m), 7.41 (1H, d), 6.84 (1H, d), 6.59 (1H, d), 4.92 (2H, s), 3.99 (3H, s).
【0357】
中間体29:6−アミノ−3−{2−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−エチル]−フラン−3−イル}−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化70】
【0358】
6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(Wang et al, Bioorg Med Chem Lett 2007 17 2817にしたがって調製)および2−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−エチル]−フラン−3−イル−ボロン酸(中間体33)から出発して、中間体26と類似した方法で進行することによって調製した。物質をさらに特性化することなく使用した。
【0359】
中間体30:6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ニトロ安息香酸メチル
【化71】
【0360】
6−アミノ−3−ブロモ−2−ニトロベンゾエート(Brock et al, Tetrahedron 1963 19 1911にしたがって調製)および2−ホルミルフラン−3−ボロン酸ピナコールエステルから出発して、中間体26と類似した方法で進行することによって調製した。
【0361】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:9.45 (1H, d), 8.11 (1H, m), 7.48 (1H, d), 7.06 (1H, d), 6.93 (2H, br, s), 6.67 (1H, d), 3.76 (3H, s).
【0362】
中間体31:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−安息香酸tert−ブチル
【化72】
【0363】
6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−(2−ヒドロキシ−アセチルアミノ)安息香酸tert−ブチル(中間体36、0.165g)、2−ホルミルフラン−3−ボロン酸ピナコールエステル(0.091g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム二塩酸塩DCM複合体(0.028g)および炭酸セシウム(0.311g)のTHF(4.3mL)中混合物および水(0.7mL)を窒素下、マイクロ波バイアル中に密封し、そしてマイクロ波中、140℃で10分間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−安息香酸tert−ブチル(0.17g)を得た。
【0364】
LCMS (方法A)r/t 3.00 (M+H)500
【0365】
中間体32:3−(2−アセチルフラン−3−イル)−6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化73】
【0366】
6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体40、0.4g)、2−アセチルフラン−3−ボロン酸(0.24g)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.12g)、フッ化カリウム一水和物(0.302g)および臭化ナトリウム(0.192g)のα,α,α−トリフルオロトルエン(8mL)およびジオキサン(4mL)中混合物を脱気し、次いでマイクロ波中175℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルおよび水を添加した。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜25%の勾配で溶出させて、3−(2−アセチルフラン−3−イル)−6−(ベンゼンスルホニルメチル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(0.21g)を白色固体として得た。
【0367】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.40 (1H, d), 7.64 (3H, m), 7.58 (1H, d), 7.49 (2H, m), 7.42 (1H, d), 6.74 (1H, d), 6.55 (1H, d), 4.90 (2H, s), 3.95 (3H, s), 2.45 (3H, s).
【0368】
中間体33:2−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−エチル]−フラン−3−イル−ボロン酸
【化74】
【0369】
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、5.78mL)を、[2−(3−ブロモフラン−2−イル)−エトキシ]−tert−ブチルジメチルシラン(中間体34、4.01g)のジエチルエーテル(130mL)中溶液に−60℃にて窒素下で添加し、結果としての混合物を30分間撹拌した。ボロン酸トリメチル(2.73g)を次いで混合物に添加し、これをさらに10分間撹拌した。反応混合物を0℃まで温め、水を添加し、そして混合物を15分間撹拌した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜30%の勾配で溶出させて、2−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−エチル]−フラン−3−イル−ボロン酸(1.23g)を無色油状物として得た。
【0370】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.28 (1H, d), 6.43 (1H, d), 3.98 (2H, t), 2.97 (2H, t), 1.64−1.50 (3H, m), 1.40−1.37 (3H, m), 0.84−0.81 (9H, m).
【0371】
中間体34:[2−(3−ブロモフラン−2−イル)−エトキシ]−tert−ブチルジメチルシラン
【化75】
【0372】
トリフルオロメタンスルホン酸tert−ブチルジメチルシリル(4.47g)を、2−(3−ブロモフラン−2−イル)−エタノール(中間体35、2.94g)およびピリジン(2.43g)のDCM(40mL)中溶液に添加し、混合物を90分間撹拌した。水を添加し、そして有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DCMおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜25%の勾配で溶出させて、[2−(3−ブロモ−フラン−2−イル)−エトキシ]−tert−ブチルジメチルシラン(3.98g)を無色油状物として得た。物質をさらに特性化することなく使用した。
【0373】
中間体35:2−(3−ブロモフラン−2−イル)−エタノール
【化76】
【0374】
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、12.9mL)を、2,3−ジブロモフラン(6.63g)のジエチルエーテル(40mL)中溶液に−78℃にて窒素下で添加し、混合物を15分間撹拌した。エチレンオキシド(15mL)のジエチルエーテル(40mL)中溶液を次いで添加した。反応混合物をさらに10分間撹拌し、次いで室温まで温め、30分間撹拌した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜25%の勾配で溶出させて、2−(3−ブロモフラン−2−イル)−エタノール(3.81g)を黄色油状物として得た。
【0375】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.31 (1H, d), 6.39 (1H, d), 3.90 (2H, q), 2.94 (2H, t).
【0376】
中間体36:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−(2−ヒドロキシ−アセチルアミノ)−安息香酸tert−ブチル
【化77】
【0377】
水酸化ナトリウム(0.14g)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−カルバモイルメトキシ安息香酸tert−ブチル(中間体37、0.33g)のDMF(5mL)中溶液に添加し、そして混合物を7時間撹拌した。酢酸エチルおよび炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液を混合物に添加し、有機層を分離し、水および塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で、20〜100%の勾配で溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−安息香酸tert−ブチル(0.17g)を黄色油状物として得た。
【0378】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.56 (1H, br, s), 7.76 (2H, d), 7.62 (2H, d), 7.54 (2H, t), 6.96 (1H, d), 4.71 (2H, s), 4.31 (2H, s), 1.61 (9H, s).
【0379】
中間体37:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−カルバモイルメトキシ安息香酸tert−ブチル
【化78】
【0380】
2−ブロモアセトアミド(0.12g)および炭酸カリウム(0.28g)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(中間体38、0.34g)のアセトン(10mL)中溶液に添加し、そして混合物を18時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をDCM中に懸濁させ、不溶性物質をろ過によって除去した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で、50〜60%の勾配で溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−カルバモイルメトキシ安息香酸tert−ブチル(0.30g)を得た。
【0381】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.74−7.68 (2H, m), 7.66 (1H, m), 7.59−7.48 (3H, m), 6.99 (1H, d), 6.73 (1H, br, s), 5.86 (1H, br, s), 4.53 (2H, s), 4.49 (2H, s), 1.58 (9H, s).
【0382】
中間体38:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−安息香酸tert−ブチル
【化79】
【0383】
tert−ブタノール(1mL)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.4g)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸(中間体39、0.48g)およびDMAP(0.016g)のTHF(10mL)中溶液に添加し、そして混合物を18時間撹拌した。これを蒸発乾固させ、残留物をDCM中に懸濁させ、不溶性物質をろ過によって除去した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DCMで溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(0.34g)を得た。
【0384】
1H NMR (CDCl
3)δ:12.09 (1H, s), 7.62−7.55 (3H, m), 7.48 (2H, m), 7.41 (1H, d), 6.07 (1H, d), 4.87 (2H, s), 1.70 (9H, s).
【0385】
中間体39:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸
【化80】
【0386】
6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体40)から出発して、実施例1と類似した方法で進行することによって調製した。
【0387】
LCMS (方法B)r/t 3.16 (M+H)371/373.
【0388】
中間体40:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化81】
【0389】
塩化アルミニウム(2.16g)を、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−メトキシ安息香酸メチル(中間体41、2.15g)およびN,N−ジメチルアニリン(3.26g)のDCM(35mL)中撹拌溶液に添加し、そして結果としての混合物を50分間撹拌した。氷水およびDCMを添加し、有機層を分離し、1MのHClで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DCMで溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(1.83g)を白色固体として得た。
【0390】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.61 (1H, d), 7.62 (1H, m), 7.59−7.56 (2H, m), 7.53 (1H, d), 7.46−7.45 (2H, m), 6.38 (1H, d), 4.82 (2H, s), 3.93 (3H, s).
【0391】
中間体41:6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−メトキシ安息香酸メチル
【化82】
【0392】
3−ブロモ−6−ジブロモメチル−2−メトキシ安息香酸メチル(中間体42A、19g)のDMA(300mL)中溶液を、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(17.9g)および炭酸水素ナトリウム(9.5g)の水(70mL)中撹拌溶液に添加し、そして混合物を 90℃で2時間加熱した。冷却後、混合物を水中に注ぎ、セライトを通してろ過し、パッドを酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、水および塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で、0〜100%の勾配で溶出させて、6−(ベンゼンスルホニルメチル)−3−ブロモ−2−メトキシ安息香酸メチル(13.8g)を得た。
【0393】
1H NMR (CDCl
3)δ: 7.7 (2H, d), 7.65 (1H, t), 7.6 (1H, d), 7.5 (2H, t), 6.95 (1H, d), 4.5 (2H, s), 3.9 (3H, s), 3.85 (3H, s).
【0394】
中間体42:3−ブロモ−6−ジブロモメチル−2−メトキシ安息香酸メチル(42A)および3−ブロモ−6−ブロモメチル−2−メトキシ安息香酸メチル(42B)
【化83】
【0395】
3−ブロモ−2−メトキシ−6−メチル安息香酸メチル(中間体43、30g)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(26.54g)および触媒量のAIBNの1,2−ジクロロエタン(500mL)中溶液を含む2つのバッチのそれぞれを、500Wのタングステンフィラメントランプで40分間照らしながら、90℃で加熱した。冷却後、固体をろ過によって除去し、ろ液を蒸発乾固させた。2つの残留物を組み合わせ、シリカ上クロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチルメチルエーテルおよびペンタンの混合物で、0〜15%の勾配で溶出させて、3−ブロモ−6−ジブロモメチル−2−メトキシ安息香酸メチル(42A、19g)を油状物として、そして3−ブロモ−6−ブロモメチル−2−メトキシ安息香酸メチル(42B、54g)を結晶性固体として得た。
【0396】
中間体42A:
1H NMR (CDCl
3)δ:7.71 (1H, d), 7.66 (1H, d), 6.74 (1H, s), 4.00 (3H, s), 3.90 (3H, s).
【0397】
中間体42B:
1H NMR (CDCl
3)δ: 7.58 (1H, d), 7.06 (1H, d), 4.47 (2H, s), 3.98 (3H, s), 3.91 (3H, s).
【0398】
中間体43:3−ブロモ−2−メトキシ−6−メチル安息香酸メチル
【化84】
【0399】
3−ブロモ−2−ヒドロキシ−6−メチル安息香酸メチル(中間体44、114.5g)、硫酸ジメチル(61mL)および炭酸カリウム(166g)のアセトン(1l)中混合物を2.5時間還流加熱した。冷却後、混合物をろ過し、ろ液を蒸発乾固させた。残留物をDCM中に溶解させ、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチルメチルエーテルおよびペンタンの混合物で、0〜40%の勾配で溶出させた。生成物を再度シリカ上クロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチルメチルエーテルおよびペンタンの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させた。生成物を再度シリカ上クロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチルメチルエーテルおよびペンタンの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させて、3−ブロモ−2−メトキシ−6−メチル安息香酸メチル(66g)を得た。
【0400】
1H NMR (CDCl
3)δ: 7.45 (1H, d), 6.85 (1H, d), 3.95 (3H, s), 3.9 (3H, s), 2.25 (3H, s).
【0401】
中間体44:3−ブロモ−2−ヒドロキシ−6−メチル安息香酸メチル
【化85】
【0402】
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(65g)のDCM(150mL)中溶液を、6−メチル−2−オキソシクロへキシ−3−エンカルボン酸メチル(Hauser et al, Synthesis 1980 814と類似した方法で調製、75.16g)およびN,N−ジ−イソプロピルアミン(6.15mL)のDCM(500mL)中撹拌・冷却溶液に0℃で滴加し、結果としての混合物を室温で3日間撹拌した。混合物を0℃まで再冷却し、さらに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(11g)を添加し、混合物を0℃で3時間撹拌した。沈殿をろ過によって除去し、ろ液を蒸発乾固させて、3−ブロモ−2−ヒドロキシ−6−メチル安息香酸メチル(114.5g)を油状物として得た。
【0403】
1H NMR (CDCl
3)δ: 11.95 (1H, s), 7.55 (1H, d), 6.65 (1H, d), 4.9 (3H, s), 2.5 (3H, s).
【0404】
中間体45:7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化86】
【0405】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体4、0.210g)のエタノール(6mL)中溶液を、水酸化パラジウム(0.020g)およびギ酸(3滴)を含むフラスコに窒素下で添加した。窒素雰囲気を水素によって置換し、そして混合物を水素雰囲気下で一晩攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、ろ液を蒸発乾固させた。残留物を酢酸エチル中に溶解させ、10%水性炭酸カリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2Mのメタノール中アンモニアおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させて、7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.137g)を得た。
【0406】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.91 (1H, dd), 7.39 (1H, d), 7.18 (1H, d), 7.07−6.99 (2H, m), 6.93−6.92 (1H, m), 6.56 (1H, d), 5.35 (2H, s), 3.82 (3H, s), 2.92 (2H, t), 2.62−2.52 (6H, m), 1.83 (2H, m), 1.04 (6H, t).
【0407】
中間体46:7−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化87】
【0408】
TFA(1mL)を、7−{N−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)−アミノ}−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体47、0.410g)のDCM(10mL)中溶液に添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。水性炭酸カリウムを添加し、層を分離した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DMAW350で、続いてDMAW240で溶出させて、7−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.096g)を黄色ガム状物として得た。
【0409】
LCMS (方法D)r/t 2.78 (M+H)487.
【0410】
中間体47:7−{N−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)−アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化88】
【0411】
メタンスルホニルクロリド(0.100g)を、7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシプロプ−1−エニル)ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体48、0.413g)およびジイソプロピルエチルアミン(0.226g)のDCM(7mL)中氷冷撹拌溶液に添加した。反応混合物を氷冷しながら30分間撹拌した。エチルアミン(THF中2M、2mL)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。それをDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DMAW350で、続いてDMAW240、次いでDMAW120で溶出させた。結果としての生成物をトルエンおよびエタノールで共沸させ、7−{N−[2−((Z)−3−エチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.401g)を暗黄色ガム状物として得た。
【0412】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.84 (1H, dd), 7.43 (1H, d), 7.20 (1H, d), 7.04−6.92 (2H, m), 6.88 (1H, d), 6.80 (1H, d), 6.62 (1H, d), 5.90 (1H, m), 5.37 (2H, s), 5.10 (2H, br, s), 3.66 (3H, s), 3.61 (2H, t), 3.48 (2H, dd), 2.79 (2H, q), 1.14 (3H, t), 0.90 (2H, dd), 0.00 (9H, s).
【0413】
中間体48:7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化89】
【0414】
7−[N−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル)−N−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体49、3.28g)および(Z)−3−トリブチルスタンナニル−プロプ−2−エン−1−オール(中間体1、3.71g)のジオキサン(40mL)およびDMSO(4mL)中溶液を脱気し、窒素でフラッシュした。トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.245g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.155g)を添加し、混合物を再度脱気し、窒素でフラッシュした。反応混合物を窒素下、95℃で45分間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜30%の勾配で溶出させて、7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(3.01g)を白色泡状物として得た。
【0415】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.83 (1H, dd), 7.43 (1H, d), 7.20 (1H, d), 7.00 (1H, td), 6.95−6.91 (2H, m), 6.85 (1H, d), 6.61 (1H, d), 5.99−5.95 (1H, m), 5.37 (2H, s), 5.14 (2H, br, s), 4.21−4.15 (2H, t), 3.68 (3H, s), 3.58 (2H, t), 0.88 (2H, m), 0.00 (9H, s).
【0416】
中間体49:7−[N−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル)−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)−アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化90】
【0417】
水素化ナトリウム(60%の油中分散液、0.304g)を、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体7、2.93g)のTHF(30mL)中撹拌溶液に添加した。結果として得られた混合物を、発泡が停止するまで室温で5分間撹拌した。2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(1.27g)を添加し、溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物を酢酸エチル中に溶解させ、水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜20%の勾配で溶出させて、7−[(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル)−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(3.51g)を白色泡状物として得た。
【0418】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.82 (1H, dd), 7.43 (1H, dd), 7.39 (1H, m), 7.22 (1H, d), 7.06 (1H, d), 6.98 (1H, ddd), 6.59 (1H, d), 5.31 (2H, s), 5.28−5.17 (2H, br, s), 3.75−3.67 (2H, m), 3.70 (3H, s), 0.93 (2H, t), 0.00 (9H, s).
【0419】
中間体50:8−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル
【化91】
【0420】
8−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(中間体5、0.147g)をエタノール中に懸濁させた。ギ酸(2滴)を添加し、フラスコを空にし、窒素ガスでパージした。水酸化パラジウム(20重量%、0.015g)を添加し、窒素を水素で置換し、混合物を室温にて水素雰囲気下、1時間撹拌した。混合物を、セライトのパッドを通してろ過し、エタノールで洗浄した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、2.5〜10%の勾配で溶出させて、8−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4,5−ジヒドロ−3,6−ジオキサベンゾ[e]アズレン−7−カルボン酸メチル(0.134g)を黄色ガラス状固体として得た。
【0421】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.56 (1H, s), 7.87 (1H, dd), 7.50 (1H, d), 7.36 (1H, d), 7.19 (1H, d), 7.06 (1H, dd), 6.94 (1H, m), 6.60 (1H, d), 4.23 (2H, t), 3.81 (3H, s), 3.23 (2H, t), 2.99−2.98 (8H, m), 2.05 (2H, m), 1.24 (6H, t).
【0422】
中間体51:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(モルホリン−4−イル)プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化92】
【0423】
TFA(2mL)を、7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−{モルホリン−4−イル}プロプ−1−エニル)ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体52、1.15g)のDCM(20mL)中溶液に添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。水性炭酸カリウムを添加し、層を分離した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、20〜80%の勾配で溶出させて、7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(モルホリン−4−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.412g)を黄色泡状物として得た。
【0424】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.08 (1H, dd), 7.39 (1H, d), 7.15 (1H, d), 7.11−7.03 (2H, m), 6.99 (1H, d), 6.90 (1H, d), 6.54 (1H, d), 6.00 (1H, dt), 5.36 (2H, s), 3.87 (3H, s), 3.62 (4H, t), 2.95 (2H, br, m), 2.33 (4H, br, s).
【0425】
中間体52:7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−{モルホリン−4−イル}プロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化93】
【0426】
メタンスルホニルクロリド(0.100g)を、7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシプロプ−1−エニル)ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシメチル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体48、1.57g)およびジイソプロピルエチルアミン(0.859g)のDCM(25mL)中氷冷撹拌溶液に添加し、そして混合物を氷浴中20分間撹拌した。モルホリン(0.689g)を添加し、反応混合物を室温で90分間撹拌した。それを水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜80%の勾配で溶出させて、7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−{モルホリン−4−イル}プロプ−1−エニル)ベンゼンスルホニル]−N−(2−トリメチルシラニルエトキシ−メチル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(1.15g)を黄色ガム状物として得た。
【0427】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.82 (1H, dd), 7.43 (1H, d), 7.19 (1H, d), 7.09 (1H, dd), 7.00−6.94 (1H, m), 6.89 (1H, d), 6.81 (1H, d), 6.61 (1H, d), 5.91−5.83 (1H, m), 5.37 (2H, s), 5.12 (2H, br, s), 3.72−3.66 (4H, m), 3.68 (3H, s), 3.63 (2H, t), 3.04 (2H, dd), 2.42 (4H, s), 0.91 (2H, dd), 0.00 (9H, s).
【0428】
中間体53::7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(ピロリジン−1−イル)プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化94】
【0429】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体7、0.300g)および1−((Z)−3−トリブチルスタンナニル−アリル)−ピロリジン(中間体54、0.390g)のDMSO(2mL)およびジオキサン(8mL)中混合物を脱気し、窒素でパージした後、トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.076g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.048g)を添加し、混合物を90℃で3時間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、ろ過した。ろ液を水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、そしてろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2Mのメタノール中アンモニアおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をエーテルで摩砕して、7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(ピロリジン−1−イル)プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニル−アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.124g)を淡オレンジ色固体として得た。
【0430】
1H NMR (CD
3OD)δ:8.02 (1H, dd), 7.51 (1H, m), 7.16 (2H, d), 7.11−7.01 (2H, m), 6.76 (1H, d), 6.69 (1H, d), 5.93−5.83 (1H, m), 5.31 (2H, s), 3.80 (3H, s), 3.37−3.33 (2H, m), 2.69 (4H, m), 1.78 (4H, m).
【0431】
中間体54:1−((Z)−3−トリブチルスタンナニルアリル)−ピロリジン
【化95】
【0432】
((Z)−3−ブロモプロプ−1−エニル)トリブチルスタンナン(中間体2)およびピロリジンから出発して、中間体3と類似した方法で進行することによって調製した。
【0433】
1H NMR (CDCl
3)δ:6.64 (1H, dt), 5.96 (1H, dt), 3.10 (2H, dd), 2.51 (4H, m), 1.79−1.78 (4H, m), 1.54−1.45 (6H, m), 1.36−1.26 (6H, m), 0.91−0.88 (15H, t).
【0434】
中間体55:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル
【化96】
【0435】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(中間体56、0.330g)およびN,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3、0.493g)のジオキサン中懸濁液を若干温め、次いで脱気し、窒素でパージした。トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.056g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.036g)を添加し、混合物を脱気し、再度窒素でパージした。結果としての混合物を95℃にて、窒素雰囲気下で75分間加熱した。これを冷却し、真空で濃縮し、残留物を水と酢酸エチルとの間で分配した(2×)。合わせた有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMで、0〜25%の勾配で溶出させた。生成物をエーテルで摩砕し、結果としての生成物を真空中、50℃にて一晩乾燥して、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(0.215g)を砂色固体として得た。
【0436】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.16 (1H, dd), 7.87 (1H, d), 7.64 (1H, d), 7.40 (1H, d), 7.11 (1H, td), 7.03 (2H, m), 6.93 (1H, d), 6.15− 6.06 (1H, m), 3.19 (2H, br, d), 2.62−2.53 (4H, m), 1.67 (9H, s), 0.95 (6H, t).
【0437】
中間体56:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル
【化97】
【0438】
2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.229g)を、7−アミノ−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(中間体57、0.210g)およびピリジン(1.13mL)のDCM(20mL)中溶液に添加し、混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を真空で半分の体積まで減じ、そして結果としての混合物を撹拌し、そして35℃で6時間加熱した。さらに、2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.572g)を添加し、反応混合物を35℃で一晩加熱した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を水と酢酸エチルとの間で分配した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンで、5〜20%の勾配で溶出させて、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(0.329g)を白色固体として得た。
【0439】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.30(1H, dd), 7.88 (1H, d), 7.65 (1H, d), 7.53 (1H, d), 7.44 (1H, dd), 7.21−7.13 (1H, m), 6.93 (1H, d), 1.71 (9H, s).
【0440】
中間体57:7−アミノ−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル
【化98】
【0441】
7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(中間体58、0.318g)の酢酸エチル(10mL)中溶液に、酢酸エチル(10mL)中活性炭上10%パラジウム(0.032g)のスラリーを添加した。フラスコを脱気し、水素で満たし、混合物を室温で90分間撹拌した。混合物を、セライトを通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を真空で濃縮して、7−アミノ−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(0.214g)を白色固体として得た。
【0442】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.81 (1H, d ), 7.49 (1H, d ), 6.87 (1H, d), 6.64 (1H, d), 1.68 (9H, s).
【0443】
中間体58:7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル
【化99】
【0444】
4−(4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−tert−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェニル)−フラン−3−カルボン酸(中間体59、0.382g)およびDMAP(0.005g)のTHF(25mL)中溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.209g)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、結果としての白色沈殿をろ過で除去し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜20%の勾配で溶出させて、7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−オキソ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸tert−ブチル(0.318g)を白色固体として得た。
【0445】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.26 (1H, s), 8.34 (1H, d), 7.88 (1H, d), 7.75 (1H, d), 7.45−7.33 (5H, m), 6.99 (1H, d), 5.24 (2H, s), 1.68 (9H, s).
【0446】
中間体59:3−(4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−tert−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェニル)−フラン−2−カルボン酸
【化100】
【0447】
亜塩素酸ナトリウム(0.113g)およびリン酸二水素ナトリウム(0.168g)の水(51mL)中溶液を、6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(中間体60、0.438g)および2−メチル−2−ブテン(1.06mL)のtert−ブタノール(25mL)およびアセトニトリル(5mL)中懸濁液に添加した。反応混合物を室温で撹拌した。さらなる量の水(4mL)中亜塩素酸ナトリウム(0.137g)およびリン酸二水素ナトリウム(0.180g)を添加し、反応混合物を室温で4.5時間撹拌した。結果としての混合物を1M水酸化ナトリウム溶液でpH10に塩基性化し、そして混合物を真空で濃縮した。水(15mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。水性層を1M塩酸でpH2に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜15%の勾配で溶出させて、3−(4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−tert−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェニル)−フラン−2−カルボン酸(0.385g)を黄色油状物として得、これは静置すると凝固した。
【0448】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.75 (1H, s), 7.95 (1H, d), 7.62 (1H, d), 7.50 (1H, d), 7.41−7.37 (5H, m), 6.70 (1H, d), 5.22 (2H, s), 1.67 (9H, s).
【0449】
中間体60:6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル
【化101】
【0450】
クロロギ酸ベンジル(0.528g)を、6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(中間体61、0.854g)のジエチルエーテル(20mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。さらなる量のクロロギ酸ベンジル(1.056g)を添加し、結果としての混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜15%の勾配で溶出させて、6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(0.588g)を黄色固体として得た。
【0451】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.87 (1H, s), 9.76 (1H, s), 9.65 (1H, d), 8.01 (1H, d), 7.68 (1H, dd), 7.48 (1H, d), 7.41−7.34 (5H, m), 6.77 (1H, d), 5.23 (2H, s), 1.68 (9H, s).
【0452】
中間体61:6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル
【化102】
【0453】
6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(中間体62、1.16g)、2−ホルミルフラン−3−ボロン酸ピナコールエステル(1.073g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.184g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.117g)および炭酸セシウム(3.935g)の混合物を、ジオキサン(40mL)および水(5mL)中に懸濁させた。混合物を脱気し、窒素でフラッシュし、次いで70℃で3時間加熱した。冷却後、混合物を真空で濃縮した。残留物を水と酢酸エチルとの間で分配し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、2.5〜25%の勾配で溶出させて、6−アミノ−3−(2−ホルミルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(0.854g)を黄色油状物として得た。
【0454】
1H NMR (CDCl
3)δ:12.11 (1H, s), 9.66 (1H, d), 7.64 (1H, dd), 7.25 (1H, d), 6.79 (1H, d), 6.21 (1H, d), 5.52 (2H, s), 1.67 (9H, s).
【0455】
中間体62:6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル
【化103】
【0456】
ジシクロヘキシルカルボジイミド(4.14g)を6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸(中間体63、3.88g)およびDMAP(0.102g)のtert−ブタノール(20mL)およびTHF(150mL)中撹拌溶液に添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。結果としての白色沈殿をろ過で除去し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、2.5〜15%の勾配で溶出させて、6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(1.16g)を黄色固体として得た。
【0457】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.99 (1H, s), 7.30 (1H, d), 6.06 (1H, d), 5.35 (2H, s), 1.65 (9H, s).
【0458】
中間体63:6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸
【化104】
【0459】
6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(Wang et al, Bioorg Med Chem Lett 2007 17 2817にしたがって調製、5.41g)および水酸化リチウム一水和物(9.23g)の混合物をジオキサン(100mL)および 水(100mL)中に懸濁させ、80℃で一晩加熱した。温度を次いで100℃まで4時間上昇させた。さらなる量の水酸化リチウム一水和物(4.61g)を添加し、反応混合物を100℃でさらに1時間加熱した。冷却後、混合物を真空で濃縮し、残留物をギ酸でpH3に酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮して、6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸(6.22g)を黒/灰色固体として得た。
【0460】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.24 (1H, d), 6.16 (1H, d).
【0461】
中間体64:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化105】
【0462】
アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.067g)を、6−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ−3−[2−(1−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(中間体65、0.180g)およびトリフェニルホスフィン(0.087g)のTHF(2mL)中溶液に10℃で添加した。結果として得られた混合物を、45分にわたって温度を室温まで上昇させつつ撹拌した。これを次いで真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜15%の勾配で溶出させて、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−4−メチル−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.070g)をガム状物として得た。
【0463】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.89 (1H, dd), 7.41 (1H, dd), 7.20−7.11 (2H, m), 7.09−7.01 (2H, m), 6.71 (1H, d), 6.60 (1H, d), 6.16 (1H, dt), 5.60 (1H, q), 4.55 (2H, s), 3.89 (3H, s), 3.34 (2H, d), 2.67 (4H, q), 1.62 (3H, d), 1.06 (6H, t).
【0464】
中間体65:6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ−3−[2−(1−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル
【化106】
【0465】
3−(2−アセチルフラン−3−イル)−6−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体66、0.862g)のメタノール(9mL)中溶液を、ホウ水素化ナトリウム(0.121g)のTHF(9mL)中懸濁液に−10℃で10分にわたって添加した。結果として得られた混合物を撹拌し、室温直下まで徐々に温めた。次いで飽和塩化アンモニウム溶液の添加によってクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮して、6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ−3−[2−(1−ヒドロキシエチル)−フラン−3−イル]−安息香酸メチル(0.820g)を泡状物として得た。
【0466】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.81 (1H, dd), 7.44 (1H, d), 7.28 (2H, m), 7.09 (2H, br, m), 6.48 (1H, d), 6.45 (1H, d), 6.12 (1H, br, m), 4.91 (2H, q), 4.81 (1H, q), 3.99 (3H, s), 3.36 (2H, br, m), 2.78 (4H, br, m), 1.55 (3H, d), 1.08 (6H, br, m).
【0467】
中間体66:3−(2−アセチルフラン−3−イル)−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化107】
【0468】
3−ブロモ−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体67、0.880g)、2−アセチルフラン−3−ボロン酸(中間体68、0.300g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.075g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.050g)および炭酸セシウム(1.61g)のジオキサン(22mL)および水(2.6mL)中混合物を脱気し、窒素でパージし、65℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、セライトを通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、0〜15%の勾配で溶出させて、3−(4−アセチルフラン−3−イル)−6−[2−((Z)−(3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(0.870g)をガム状物として得た。
【0469】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.74 (1H, dd), 7.57 (1H, d), 7.38 (1H, d), 7.23−7.18 (1H, br, d), 7.17−7.07 (1H, br, m), 7.03 (1H, td) 6.73 (1H, d), 6.39 (1H, d), 6.15 (1H, m), 4.91 (2H, s), 4.01 (3H, s), 3.27 (2H, br, d), 2.59 (4H, br, q), 2.44 (3H, s), 1.04 (6H, t).
【0470】
中間体67:3−ブロモ−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化108】
【0471】
3−ブロモ−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−メトキシ安息香酸メチル(中間体69、3.9g)およびN,N−ジメチルアニリン(9.00g)のDCM(150mL)中溶液を0℃まで冷却し、塩化アルミニウム(3.00g)を3回に分けて添加した。結果として得られた混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を氷浴中で冷却し、塩水でクエンチした。層を分離し、有機相を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。シクロヘキサンを残留ガム状物に添加し、次いでデカントした。残留油をDCM中に溶解させ、真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2Mのメタノール中アンモニアおよびDCMの混合物で、0〜15%の勾配で溶出させて、3−ブロモ−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−メチル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(2.52g)を青色ガラスとして得た。
【0472】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.44 (1H, s), 7.76 (1H, dd), 7.57 (1H, d), 7.16 (1H, t), 6.91 (1H, d), 6.72 (1H, d), 6.37 (1H, d), 6.33 (1H, m), 4.87 (2H, s), 3.98 (3H, s), 3.63 (2H, br, m), 3.05 (4H, br, m), 1.27 (6H, s).
【0473】
中間体68:2−アセチルフラン−3−ボロン酸
【化109】
【0474】
2,3−ジブロモフラン(5.00g)を無水ジエチルエーテル(200mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下で−70℃まで冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M溶液、10.2mL)を添加し、結果としての混合物を−70℃で50分間撹拌した。無水N,N−ジメチルアセトアミド(2.3mL)のジエチルエーテル(20mL)中溶液を添加し、混合物を−10℃まで温めた。溶液を−70℃まで再冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M溶液、11mL)を添加し、結果としての混合物を−70℃で1時間撹拌した。ホウ酸トリイソプロピル(6.2mL)を添加し、温度を−70℃から0℃まで上昇させつつ、反応混合物を撹拌した。混合物を4M塩酸で酸性化し、エーテル中に抽出し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を濃縮して、油状物を得、これをtert−ブチルメチルエーテルで摩砕し、得られた固体をろ過によって集め、真空下で乾燥して、2−アセチル−フラン−3−ボロン酸(0.760g)を褐色固体として得た。
【0475】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.54 (1H, d), 7.34 (2H,br, s), 6.85 (1H, d), 2.57 (3H, s).
【0476】
中間体69:3−ブロモ−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−メトキシ安息香酸メチル
【化110】
【0477】
3−ブロモ−6−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル)−2−メトキシ安息香酸メチル(中間体70、5.85g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3、5.00g)およびフッ化セシウム(3.29g)のTHF(100mL)中混合物を脱気し、窒素で5分間パージした。パラジウムテトラキス−(トリフェニルホスフィン)(0.720g)を添加し、反応混合物を一晩還流加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、セライトを通してろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2Mのメタノール中アンモニアおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配でで溶出させて、3−ブロモ−6−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−2−メトキシ安息香酸メチル(3.9g)を油状物として得た。
【0478】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.89 (1H, dd), 7.55 (1H, d), 7.25 (1H, d), 7.09 (2H, m), 6.81 (1H, d), 6.15 (1H, m), 4.53 (2H, s), 3.95 (3H, s), 3.91 (3H, s), 3.23 (2H, d), 2.56 (4H, q), 1.01 (6H, t).
【0479】
中間体70:3−ブロモ−6−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル)−2−メトキシ安息香酸メチル
【化111】
【0480】
2−ブロモ−4−フルオロチオフェノール(3.21g)、3−ブロモ−6−ブロモメチル−2−メトキシ安息香酸メチル(中間体42B、5.00g)および炭酸カリウム(5.00g)のTHF(100mL)中混合物を1時間還流加熱した。結果として得られた混合物を冷却し、ろ過し、真空で濃縮した。残留物を酢酸(80mL)中に溶解させ、過酸化水素(10%、10mL)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱し、次いで室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機相を飽和メタ重亜硫酸ナトリウム溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮して、3−ブロモ−6−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル)−2−メトキシ安息香酸メチル(7.3g)をガラス状物として得た。
【0481】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.88 (1H, dd), 7.55 (1H, d), 7.52 (1H, dd), 7.11 (1H, ddd,), 6.94 (1H, d), 4.80 (2H, s), 3.94 (3H, s), 3.86 (3H, s).
【0482】
中間体71:7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル
【化112】
【0483】
7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(中間体6、0.180g)および炭素上水酸化パラジウム(約0.005g)の酢酸(2mL)およびジオキサン(20mL)中混合物を室温で水素雰囲気下、2時間撹拌した。結果として得られた混合物を、セライトを通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を真空で濃縮して、7−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−フロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(0.100g)をガム状物として得、これをさらに特性化することなく使用した。
【0484】
中間体72:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル
【化113】
【0485】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(中間体73)から出発して、中間体55と類似した方法で進行することによって調製した。
【0486】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.26 (1H, s), 8.16 (1H, dd), 7.33 (1H, d), 7.15 (1H, td), 7.08−7.01 (3H, m), 6.23−6.14 (1H, m), 5.40 (2H, s), 3.95 (3H, s), 3.24 (2H, br, d), 2.64 (4H, br, q), 1.03 (6H, t).
【0487】
中間体73:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル
【化114】
【0488】
7−アミノ−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(中間体74、0.300g)のDCM(15mL)中撹拌溶液に、ピリジン(2.5mL)、続いて2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.468g)を添加した。結果として得られた混合物を室温で一晩攪拌した。さらなる量の2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.300g)を添加し、撹拌を一晩続けた。混合物をDCMで希釈し、そして0.5Mの塩酸および水性重炭酸ナトリウムで洗浄した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、15〜45%の勾配で溶出させて、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(0.460g)をクリーム色固体として得た。
【0489】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.84 (1H, br, s), 8.25 (1H, s), 8.24−8.20 (1H, dd), 7.43 (1H, dd), 7.33 (1H, d), 7.20−7.12 (2H, m), 5.40 (2H, s), 3.97 (3H, s).
【0490】
中間体74:7−アミノ−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル
【化115】
【0491】
7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(中間体75、0.690g)のメタノール(30mL)中懸濁液を、濃硫酸(1.2mL)で処理し、結果としての混合物を75℃にて密封容器中で一晩加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。水性相を塩化ナトリウムで飽和させ、次いで酢酸エチルで再度抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na
2SO
4),ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、15〜45%の勾配で溶出させて、7−アミノ−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(0.345g)を黄色固体として得た。
【0492】
1H NMR (CD
3OD)δ:8.25 (1H, s), 7.30 (1H, d), 6.44 (1H, d), 5.33 (2H, s), 3.87 (3H, s).
【0493】
中間体75:7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル
【化116】
【0494】
チオシアン酸アンモニウム(0.595g)を7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4−クロロ−3−ホルミル−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル(中間体76、1.10g)のアセトン(25mL)中撹拌溶液に添加し、結果としての混合物を60℃で90分間撹拌した。混合物を冷却し、DCMで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。水性相をDCMで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜25%の勾配で溶出させて、7メチル 7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4H−クロメノ[3,4−d]イソチアゾール−6−カルボン酸メチル(0.730g)を黄色固体として得た。
【0495】
1H NMR (CDCl
3)δ:10.10 (1H, br, s), 8.28 (1H, s), 8.26 (1H, d), 7.48 (1H, d), 5.42 (2H, s), 3.98 (3H, s), 1.33 (9H, s).
【0496】
中間体76:7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4−クロロ−3−ホルミル−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル
【化117】
【0497】
7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4−オキソクロマン−8−カルボン酸メチル(中間体77、1.32g)のトリクロロエチレン(25mL)中懸濁液をDMF(1.5mL)で処理し、続いてオキシ塩化リン(0.998g)を滴加した。結果として得られた混合物を60℃で2時間加熱した。さらなる量のオキシ塩化リン(0.200g)を添加し、混合物を60℃で40分間加熱した。冷却後、混合物をDCMで希釈し、そして飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。水性相をDCMで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンので、0〜25%の勾配で溶出させて、7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4−クロロ−3−ホルミル−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル(1.175g)を黄色固体として得た。
【0498】
1H NMR (CDCl
3)δ:10.41 (1H, br, s), 10.12 (1H, s), 8.35 (1H, d), 7.79 (1H, d), 5.01 (2H, s), 3.94 (3H, s), 1.31 (9H, s).
【0499】
中間体77:7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4−オキソクロマン−8−カルボン酸メチル
【化118】
【0500】
2−tert−ブチルカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシエトキシ)−安息香酸メチル(中間体78、2.73g)のDCM(50mL)中溶液を室温で撹拌した。DMF(5滴)を添加し、続いてオキサリルクロリド(2.0g)を添加した。30分撹拌後、混合物を真空で濃縮し、残留物をDCM中に再溶解させ、蒸発乾固させた。残留物をDCM(50mL)中に溶解させ、塩化アルミニウム(3.38g)を添加した。結果としての混合物を室温で5時間撹拌し、次いでさらなるDCMで希釈し、氷/水で洗浄した。分離後、水性相をさらなるDCMで抽出し、合わせた有機層を飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜40%の勾配で溶出させて、7−tert−ブチルカルボニルアミノ−4−オキソクロマン−8−カルボン酸メチル(1.16g)を白色結晶性固体として得た。
【0501】
1H NMR (CDCl
3)δ:10.50 (1H, br, s), 8.31 (1H, d), 8.04 (1H, dd), 4.59 (2H, t), 3.97 (3H, s), 2.82 (2H, t), 1.32 (9H, s).
【0502】
中間体78:2−tert−ブチルカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシエトキシ)−安息香酸メチル
【化119】
【0503】
カリウムtert−ブトキシド(1.81g)を、2−tert−ブチルカルボニルアミノ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体79、4.06g)のTHF(30mL)中溶液に添加し、そして混合物を60℃で加熱した。β−プロピオラクトン(1.16g)を滴加し、結果としての混合物を60℃で25分間加熱し、次いで室温で一晩放置した。酢酸エチルおよび水を添加し、そして層を分離した。水性相をさらなる酢酸エチルで抽出し、1Mの塩酸を用いてpH2に酸性化した。これを酢酸エチルで抽出し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、50〜100%の勾配で溶出させて、2−tert−ブチルカルボニルアミノ−6−(2−カルボキシエトキシ)−安息香酸メチル(3.5g)を白色固体として得た。
【0504】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.97 (1H, br, s), 8.13 (1H, dd), 7.39 (1H, t), 6.70 (1H, dd), 4.31 (2H, t), 3.89 (3H, s), 2.85 (2H, t), 1.30 (9H, s).
【0505】
中間体79:2−tert−ブチルカルボニルアミノ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化120】
【0506】
2−アミノ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(Comess et al, US2004 167128にしたがって調製、3.8g)およ重炭酸ナトリウム(2.52g)の酢酸エチル(75mL)および水(17.5mL)中溶液を室温で撹拌し、ピバロイルクロリド(3.51g)を滴加した。結果として得られた混合物を室温で1時間撹拌した。さらなる量のピバロイルクロリド(1.75g)を添加し、混合物を室温で2.5時間撹拌した。さらなる量のピバロイルクロリド(1g)を添加し、混合物を室温で4時間20分間撹拌した。酢酸エチルおよび飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、層を分離した。有機相を塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜25%の勾配で溶出させて、2−tert−ブチルカルボニルアミノ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(4.46g)を白色固体として得た。
【0507】
1H NMR (CDCl
3)δ:10.42 (1H, s), 10.33 (1H, br, s), 8.22 (1H, dd), 7.41 (1H, t), 6.72 (1H, dd), 4.09 (3H, s), 1.33 (9H, s).
【0508】
中間体80:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル−アミノ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化121】
【0509】
7−(2−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体81、0.140g)およびN,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3、0.243g)のジオキサン(5mL)中混合物を脱気し、アルゴンで数分間パージした。トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.028g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.017g)を添加し、溶液を脱気し、アルゴンでパージした。混合物を95℃で1時間加熱し、次いで冷却し、真空で濃縮した。残留物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、メタノールおよびDCMの混合物で、2.5〜20%の勾配で溶出させて、7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニルアミノ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.050g)を褐色固体として得た。
【0510】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.06 (1H, dd), 7.54 (1H, td), 7.45−7.38 (2H, m), 7.29 (1H, d), 7.16 (1H, d), 7.03 (1H, d), 6.96 (1H, d), 6.55 (1H, d), 6.07−5.98 (1H, m), 5.36 (2H, s), 3.87 (3H, s), 3.24 (2H, br, s), 2.59 (4H, br, s), 0.95 (6H, m).
【0511】
中間体81:7−(2−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化122】
【0512】
7−[ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4H−フロ[2,3−c]−クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体10、0.500g)のギ酸(6mL)中懸濁液を室温で2時間撹拌した。ギ酸を真空中で除去し、残留物を飽和炭酸カリウム水溶液および酢酸エチル間で分配した。有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をDCM(2mL)中に懸濁させ、そしてピリジン(1.82mL)および2−ブロモベンゼンスルホニルクロリド(0.344g)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物を水とDCMとの間で分配した。有機層を相分離によって乾燥し、真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、5〜15%の勾配で溶出させて、7−(2−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.279g)を黄色固体として得た。
【0513】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.24 (1H, s), 8.14 (1H, dd), 7.68 (1H, dd), 7.46−7.33 (3H, m), 7.15 (2H, d), 6.54 (1H, d), 5.36 (2H, s), 3.93 (3H, s).
【0514】
中間体82:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((R)−3−アセトキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化123】
【0515】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体7、0.09g)および酢酸(R)−1−((Z)−3−トリブチルスタンニルアリル)−ピロリジン−3−イルエステル(中間体83, 0.170g)のジオキサン(4.5mL)およびDMSO(0.5mL)中混合物を脱気し、アルゴンで数分間パージした。トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.017g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.011g)を添加し、溶液を脱気し、アルゴンでパージし、次いで50℃で2時間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトを通してろ過した。ろ液を水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2Mのメタノール中アンモニアおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配でで溶出させて、7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((R)−3−アセトキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.092g)を濃厚黄色油状物として得、これをさらに特性化することなく使用した。
【0516】
中間体83:酢酸(R)−1−((Z)−3−トリブチルスタンナニルアリル)−ピロリジン−3−イルエステル
【化124】
【0517】
((Z)−3−ブロモプロプ−1−エン−1−イル)−トリブチル−スタンナン(中間体2)および酢酸(R)−ピロリジン−3−イルエステルから出発して、中間体3と類似した方法で進行することによって調製した。
【0518】
1H NMR (CDCl
3)δ:6.62 (1H, dt), 6.00 (1H, d), 5.21−5.13 (1H, m), 3.11 (2H, t), 2.83 (1H, m), 2.72 (2H, m), 2.43−2.19 (2H, m), 2.04 (3H, s), 1.91−1.79 (1H, m), 1.56−1.39 (6H, m), 1.37−1.23 (6H, m), 0.89 (15H, m).
【0519】
中間体84:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−((S)−3−アセトキシピロリジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化125】
【0520】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体7)および酢酸(S)−1−((Z)−3−トリブチルスタンナニルアリル)−ピロリジン−3−イルエステル(中間体85)から出発して、中間体82と類似した方法で進行することによって調製した。
【0521】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.07 (1H, m), 7.40 (1H, m), 7.15 (1H, m), 7.11−7.02 (2H, m), 6.96−6.88 (2H, m), 6.55 (1H, d), 6.09−6.00 (1H, m), 5.37 (2H, s), 5.13−5.03 (1H, m), 3.88 (3H, s), 3.05 (2H, m), 2.80−2.52 (3H, m), 2.30−2.09 (2H, m), 2.00 (3H, s), 1.81−1.71 (1H, m).
【0522】
中間体85:酢酸(S)−1−((Z)−3−トリブチルスタンナニルアリル)−ピロリジン−3−イルエステル
【化126】
【0523】
((Z)−3−ブロモプロプ−1−エン−1−イル)−トリブチル−スタンナン(中間体2)および酢酸(S)−ピロリジン−3−イルエステルから出発して、中間体3と類似した方法で進行することによって調製した。
【0524】
1H NMR (CDCl
3)δ:6.62 (1H, dt), 6.00 (1H, d), 5.18 (1H, m), 3.11 (2H, t), 2.83 (1H, m), 2.72 (2H, m), 2.43−2.18 (2H, m), 2.04 (3H, s), 1.92−1.78 (1H, m), 1.56−1.40 (6H, m), 1.38−1.23 (6H, m), 0.89 (15H, m).
【0525】
中間体86:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸
【化127】
【0526】
7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(中間体87、0.220g)およびヨウ化リチウム(0.055g)のピリジン(13mL)中混合物をマイクロ波中、150℃で30分間照射した。冷却後、混合物を真空で濃縮し、残留物を1MのHCl中に懸濁させた。固体をろ過によって集め、アセトンで摩砕し、次いで真空下で乾燥して、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸(0.190g)を灰色固体として得た。
【0527】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:13.17 (1H, s), 8.31 (1H, dd), 8.22 (1H, d), 8.02 (1H, d), 7.82 (1H, dd), 7.49 (1H, td), 7.39 (1H, d), 7.23 (1H, d).
【0528】
中間体87:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル
【化128】
【0529】
3−[2−アミノ−4−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−3−メトキシカルボニルフェニル]−フラン−2−カルボン酸エチル(中間体88、0.960g)および炭酸カリウム(0.736g)のメタノール(50mL)中混合物を一晩還流加熱した。結果としての混合物を真空で濃縮し、残留物を1MのHClで酸性化し、DCMおよび酢酸エチルの混合物で抽出した。酸性化から生じた沈殿は溶解せず、したがって、揮発性物質を真空で除去し、水性スラリーをろ過した。結果としてのペーストを熱アセトニトリルで摩砕し、固体をろ過によって集め、真空下で一晩乾燥した。結果としての固体をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびDCMの混合物で、0〜100%の勾配で、続いてメタノールおよびDCMで、0〜10%の勾配で溶出させ、最終的にカラムをメタノールおよびDCM(50%)でフラッシュして、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−4,5−ジヒドロフロ[2,3−c]キノリン−6−カルボン酸メチル(0.685g)を得た。
【0530】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:11.03 (1H, br, s), 10.48 (1H, br, s), 8.28 (1H, d), 8.17−8.10 (2H, m), 7.88 (1H, dd), 7.46 (2H, m), 7.21 (1H, d), 3.90 (3H, s).
【0531】
中間体88:3−[2−アミノ−4−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−3−メトキシカルボニルフェニル]−フラン−2−カルボン酸エチル
【化129】
【0532】
2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.584g)を、3−(2,4−ジアミノ−3−メトキシカルボニルフェニル)−フラン−2−カルボン酸エチル(中間体89、0.650g)のDCM(30mL)およびピリジン(10mL)中溶液に添加した。結果として得られた混合物を室温で45分間撹拌した。さらなる量の2−ブロモ−4−フルオロベンゼン−スルホニルクロリド(0.584g)を添加し、混合物をさらに1時間撹拌した。さらなる量の2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.300g)を添加し、混合物をさらに30分間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物を水とDCMとの間で分配した。有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をメタノールで摩砕し、結果としての固体をろ過によって集め、空気乾燥して、3−[2−アミノ−4−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−3−メトキシカルボニルフェニル]−フラン−2−カルボン酸エチル(0.960g)を粉末として得た。
【0533】
1H NMR (CDCl
3)δ:10.79 (1H, br, s), 8.25 (1H, dd), 7.62 (1H, d), 7.41 (1H, dd), 7.14 (1H, m), 7.00 (1H, d), 6.78 (1H, d), 6.49 (1H, d), 4.19 (2H, q), 3.99 (3H, s), 1.11 (3H, t).
【0534】
中間体89:3−(2,4−ジアミノ−3−メトキシカルボニルフェニル)−フラン−2−カルボン酸エチル
【化130】
【0535】
2,6−ジアミノ−3−ブロモ安息香酸メチル(中間体90、1.0g)、2−メトキシカルボニル−フラン−3−ボロン酸(0.980g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.188g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.119g)および炭酸セシウム(4.0g)のジオキサン(45mL)および水(6mL)中混合物を脱気し、アルゴンでフラッシュした。結果として得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで70℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で、20〜50%の勾配で溶出させて、4−(2,4−ジアミノ−3−メトキシカルボニルフェニル)−フラン−3−カルボン酸エチル(0.861g)を得た。
【0536】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.94 (1H, d), 6.82 (1H, d), 6.65 (1H, d), 6.35 (2H, br, s), 6.00−5.91 (3H, m), 4.15 (2H, q), 3.81 (3H, s), 1.16 (3H, t).
【0537】
中間体90:2,6−ジアミノ−3−ブロモ安息香酸メチル
【化131】
【0538】
鉄粉末(4.07g)を撹拌し、冷却しながら、6−アミノ−3−ブロモ−2−ニトロ安息香酸メチル(Brock et al, Tetrahedron, 1963, 19, 1911にしたがって調製、2.0g)の、無水エタノール(49mL)、酢酸(5mL)、ギ酸(0.7mL)および水(15mL)の混合物中溶液にゆっくりと添加した。添加が完了したら、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をDCMおよび水(1:1)で希釈し、次いでセライトを通してろ過した。層を分離し、水性層をDCMで抽出した。合わせた有機層を1Mの水性水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させ、残留物をエーテルおよびシクロヘキサン(1:1)で摩砕し、固体をろ過によって集めて、3−ブロモ−2,6−ジアミノ安息香酸メチル(1.34g)を淡黄色固体として得た。
【0539】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.21 (1H, d), 6.11 (2H, br s), 5.88 (1H, d), 5.46 (2H, br s), 3.93 (3H, s).
【0540】
中間体91:7−{2−[(Z)−3−(アゼチジン−1−イル)プロプ−1−エニル]−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化132】
【0541】
7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシ−プロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル]−N−(メトキシカルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体92、0.150g)のDCM(10mL)中懸濁液に、N,N−ジ−イソプロピル−N−エチルアミン(0.112g)およびメタンスルホニルクロリド(0.040g)を添加した。混合物を室温で15分間撹拌した。アゼチジン(0.083g)のトルエン(2mL)中溶液を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、水および塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2Mのメタノール中アンモニアおよびDCMの混合物で、0〜10%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をジエチルエーテルで摩砕して、7−{2−[(Z)−3−アゼチジン−1−イル−プロプ−1−エニル]−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.030g)を白色粉末として得た。
【0542】
1H NMR (CDCl
3)δ 8.02 (1H, m), 7.39 (1H, m), 7.13 (1H, d), 7.08−6.97 (2H, m), 6.91−6.83 (2H, m), 6.55 (1H, m), 5.89−5.78 (1H, m), 5.36 (2H, s), 3.87 (3H, s), 3.10 (4H, t), 2.95 (2H, dd), 1.98 (2H, m).
【0543】
中間体92:7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシプロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル]−N−(メトキシカルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化133】
【0544】
7−{N−[2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル]−N−(メトキシカルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体93、0.200g)および(Z)−3−トリブチルスタンナニル−プロプ−2−エン−1−オール(中間体1、0.230g)のジオキサン(9mL)および水(1mL)中混合物を脱気し、窒素でフラッシュした。トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.034g)およびテトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.022g)を添加し、反応混合物を70℃まで30分間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ろ過した。ろ液を水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をDCM中アンモニア溶液であらかじめ平衡化させたシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜100%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をエーテルで摩砕して、7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシプロプ−1−エニル)ベンゼンスルホニル]−N−(メトキシカルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.150g)をクリーム色粉末として得た。
【0545】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.19 (1H, dd), 7.46 (1H, m), 7.35 (1H, d), 7.21−7.12 (1H, m), 7.05 (1H, br, d), 7.02 (1H, d), 6.98 (1H, dd), 6.66 (1H, d), 6.10−5.99 (1H, m), 5.47 (2H, d), 4.23 (2H, m), 3.76 (3H, s), 3.66 (3H, s).
【0546】
中間体93:7−{N−[2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル]−N−(メトキシ−カルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化134】
【0547】
水素化ナトリウム(60%の油中分散液、0.043g)のTHF(10mL)中懸濁液に、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体7、0.40g)を添加した。一旦ガスの発生がとまったら、クロロギ酸メチル(0.102mL)を添加し、結果としての混合物を室温で2.5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をエーテルで摩砕して、7−{N[2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル]−N−(メトキシカルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.230g)を白色粉末として得た。
【0548】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:8.30 (1H, dd), 7.96 (1H, dd), 7.83 (1H, m), 7.61−7.53 (2H, m), 7.31 (1H, d), 7.04 (1H, d), 5.54 (2H, s), 3.77 (3H, s), 3.60 (3H, s).
【0549】
中間体94:7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(3−アセトキシアゼチジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]ベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化135】
【0550】
3−アセトキシアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体95、0.914g)のDCM(5mL)中溶液に、TFA(5mL)を添加し、そして混合物を室温で30分間撹拌した。結果としての混合物を真空で濃縮し、トルエンおよびジエチルエーテルと共沸させて、酢酸アゼチジン−3−イルエステルトリフルオロ酢酸塩(1.40g)を透明油状物として得た。
【0551】
7−{N−[4−フルオロ−2−((Z)−3−ヒドロキシ−プロプ−1−エニル)−ベンゼンスルホニル]−N−(メトキシカルボニル)アミノ}−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体92、0.220g)のDCM(10mL)中懸濁液に、N,N−ジ−イソプロピル−N−エチルアミン(1.10g)およびメタンスルホニルクロリド(0.059g)を添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。酢酸アゼチジン−3−イルエステルトリフルオロ酢酸塩(1.40g)のDCM(5mL)中溶液を添加し、結果としての混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、そして水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、2MアンモニアのメタノールおよびDCM中混合物で、0〜10%の勾配で溶出させて、7−{4−フルオロ−2−[(Z)−3−(3−アセトキシアゼチジン−1−イル)−プロプ−1−エニル]−ベンゼンスルホニルアミノ]−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.095g)を白色泡状物として得た。
【0552】
1H NMR (CDCl
3)δ:8.07 (1H, dd), 7.39 (1H, m), 7.14 (1H, d), 7.11−6.96 (2H, m), 6.94−6.84 (2H, m), 6.54 (1H, d), 5.86 (1H, m), 5.37 (2H, s), 4.95 (1H, m), 3.88 (3H, s), 3.55 (2H, m), 3.05 (2H, m), 2.88 (2H, m), 1.94 (3H, s).
【0553】
中間体95:3−アセトキシアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化136】
【0554】
3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g)、DMAP(1.55g)およびアミン(2.34g)のDCM(80mL)中溶液を0℃まで冷却した。無水酢酸(2.35g)のDCM(20mL)中溶液を20分にわたって滴加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を水および塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)そしてろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をエーテル中に溶解させ、10%クエン酸水溶液および塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮して、3−アセトキシアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.34g)を透明油状物として得た。
【0555】
1H NMR (CDCl
3)δ:5.12 (1H, tt), 4.23 (2H, ddd), 3.89 (2H, dd), 2.09 (3H, s), 1.44 (9H, s).
【0556】
中間体96:7−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロプ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化137】
【0557】
N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン(中間体3)および7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体97)から出発して、中間体53と類似した方法で進行することによって調製した。
【0558】
1H NMR (DMSO−d
6)δ:7.96−7.89 (2H, m), 7.46 (1H, d), 7.21 (1H, td), 7.07 (1H, dd), 6.95 (1H, d), 6.73 (1H, d), 5.76 (1H, m), 5.19 (2H, s), 3.71 (3H, s), 3.67 (2H, br, d), 2.91 (4H, br, q), 0.96 (6 H, t).
【0559】
中間体97:7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化138】
【0560】
7−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(中間体98、1.21g)のギ酸(20mL)中溶液を室温で2.5時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物を酢酸エチル中に溶解させ、水性炭酸カリウム溶液で洗浄した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をピリジン(10mL)およびDCM(10mL)中に溶解させた。2−ブロモ−4−フルオロフェニルスルホニルクロリド(0.821g)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌し、次いで真空で濃縮した。残留物を酢酸エチル中に溶解させ、0.5MのHCl水溶液で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、DCMで溶出させた。結果としての生成物をエーテルで摩砕して、7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(0.760g)を白色固体として得た。摩砕からのろ液を真空で濃縮し、シリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜25%の勾配で溶出させて、さらなる0.125gの7−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチルを得た。
【0561】
1H NMR (CDCl
3)δ:9.37 (1H, br, s), 8.18 (1H, dd), 7.43 (1H, dd), 7.39−7.35 (2H, m), 7.18−7.10 (2H, m), 5.27 (2H, s), 3.94 (3H, s).
【0562】
中間体98:7−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル
【化139】
【0563】
四臭化炭素(2.74g)を6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−(4−フルオロ−2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体99、1.98g)およびトリフェニルホスフィン(2.16g)のDCM(70mL)中氷冷溶液に添加した。混合物を30分間撹拌し、次いで真空で濃縮した。残留物をアセトン(80mL)中に溶解させ、炭酸セシウム(13.4g)を添加した。反応混合物を30分間還流加熱し、冷却し、次いで真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルのシクロヘキサン中混合物で、0〜30%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をシクロヘキサンで摩砕して、7−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フルオロ−4H−フロ[2,3−c]クロメン−6−カルボン酸メチル(1.21g)を白色固体として得た。
【0564】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.46 (1H, dd), 7.41 (1H, d), 6.82 (1H, d), 5.33 (2H, d), 3.86 (3H, s), 1.41 (18H, s).
【0565】
中間体99:6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−(4−フルオロ−2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化140】
【0566】
6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−[2−(−tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体100、3.66g)のフッ化テトラブチルアンモニウムのTHF中1M溶液(30mL)中溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、10〜50%の勾配で溶出させて、6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−(4−フルオロ−2−ヒドロキシメチルフラン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(2.08g)を白色固体として得た。
【0567】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.97 (1H, s), 7.50 (1H, dd), 7.48 (1H, d), 6.83 (1H, d), 4.47 (2H, br, s), 3.97 (3H, s), 1.42 (18H, s).
【0568】
中間体100:6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化141】
【0569】
1M水酸化ナトリウム水溶液(25mL)を、6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−(4−メチルベンゼンスルホニルオキシ)安息香酸メチル(中間体101、5.71g)のメタノール(75mL)中温溶液に添加した。反応混合物を90分にわたって室温まで冷却しながら撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜20%の勾配で溶出させて、6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(3.66g)を無色ガム状物として得た。
【0570】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.60 (1H, d), 7.48 (1H, d), 6.75 (1H, d), 4.54 (2H, s), 3.94 (3H, s), 1.39 (18H, s), 0.87 (9H, s), 0.32 (9H, s), 0.01 (6H, s).
【0571】
中間体101:6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−(4−メチル−ベンゼンスルホニルオキシ)安息香酸メチル
【化142】
【0572】
6−アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体102、3.61g)、4−メチルベンゼンスルホニルクロリド(1.52g)、DMAP(0.942g)およびトリエチルアミン(1.21g)のDCM(40mL)中溶液を室温で16時間撹拌した。混合物を水で洗浄し、相分離器によってろ過した。有機層を真空で濃縮し、残留物をアセトニトリル(40mL)中に溶解させた。DMAP(0.942g)およびジ炭酸ジ−tert−ブチル(3.49g)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜20%の勾配で溶出させて、6−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニル−フラン−3−イル]−2−(4メチルベンゼンスルホニルオキシ)安息香酸メチル(5.71g)を粘稠性ガム状物として得た。
【0573】
1H NMR (CDCl
3)δ:7.44 (1H, dd), 7.36 (2H, d), 7.19 (1H, d), 7.09 (2H, d), 4.19 (2H, s), 3.90 (3H, s), 2.41 (3H, s),1.41 (18H, s), 0.86 (9H, s), 0.33 (9H, s), 0.01 (6H, s).
【0574】
中間体102:6−アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル
【化143】
【0575】
2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル−ボロン酸(中間体103、6.0g)、6−アミノ−3−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(Wang et al, Bioorg Med Chem Lett 2007 17 2817にしたがって調製、4.27g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.793g)、テトラフルオロホウ酸トリ−tert−ブチルホスホニウム(0.502g)および炭酸セシウム(16.94g)のジオキサン(96mL)および水(12mL)中混合物を、63℃にて窒素雰囲気下で90分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜20%の勾配で溶出させた。結果としての生成物をシリカ上クロマトグラフィーにより再精製し、DCMおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜100%の勾配で溶出させて、6−アミノ−3−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル]−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(3.86g)を黄色油状物として得、これをこすりながら結晶化させて、灰白色固体を得た。
【0576】
1H NMR (CDCl
3)δ:11.57 (1H, s), 7.20 (1H, d), 6.20 (1H, d), 5.34 (2H, br, s), 4.53 (2H, s), 4.01 (3H, s), 0.87 (9H, s), 0.31 (9H, s), 0.02 (6H, s).
【0577】
中間体103:2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル−ボロン酸
【化144】
【0578】
tert−ブチル−(4−フルオロフラン−2−イルメトキシ)ジメチルシラン(Heffernanら、米国特許第2008 0058395号にしたがって調製、6.75g)を無水THF(100mL)中に窒素雰囲気下で溶解させ、そして−78℃まで冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、11.74mL)を添加し、混合物を−78℃で10分間撹拌した。クロロトリメチルシラン(3.19g)を添加し、混合物を−78℃で40分間撹拌した。さらにn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、11.74mL)を添加し、混合物を−78℃で40分間撹拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(11.04g)を添加した。結果としての混合物を−78℃で5分間撹拌し、次いで室温まで温めた。1M水性塩酸(100mL)およびジエチルエーテル(50mL)を添加し、混合物を5分間激しく撹拌した。層を分離し、有機層を乾燥し(MgSO
4)、ろ過した。ろ液を真空で濃縮し、残留物をシリカ上クロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で、0〜20%の勾配で溶出させて、2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−4−フルオロ−5−トリメチルシラニルフラン−3−イル−ボロン酸(6.01g)を褐色油状物として得、これをさらに特性化することなく使用した。
【0579】
生物学的活性
以下のアッセイを用いて、化合物を、組換えヒトMetAP2活性を阻害するそれらの能力について試験する。
【0580】
Sf9細胞で発現させ、続いてアフィニティー精製およびEDTA処理をおこなって、内因性活性部位カチオンを除去したヒト組換えMetAP2を、MnCl
2に対して透析して、アッセイで使用するマンガン酵素を産生した。アッセイを、30分間25℃にて、100mMのNaClを含有する50mMのHEPES緩衝液(pH7.5)中、0.75mMのメチオニン−アラニン−セリン(MAS)基質および50μg/mLのアミノ酸オキシダーゼの存在下で、精製されたMetAP2の希釈物を用いて実施し、>3倍のシグナル:ノイズを得た。MetAP2による基質の切断およびアミノ酸オキシダーゼによる遊離メチオニンの酸化を、Amplex red(10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン)によって生じる蛍光を、酸化ステップ中に放出されるH
2O
2を検出するホースラディッシュペルオキシダーゼと組み合わせて用いて検出し、定量化した。マルチウェル蛍光光度計を用いて蛍光シグナルを検出した。化合物をアッセイ緩衝液に添加する前にDMSO中で希釈し、アッセイにおける最終DMSO濃度は1%であった。
【0581】
IC
50は、所定の化合物が対照の50%阻害を達成する濃度と定義される。IC
50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を用いて計算される。
【0582】
本発明の化合物は、次表で示されるように、この実施例のアッセイ例で活性を示し、表中、AはIC
50≦0.1μMを表し、Bは0.1μM〜1μMのIC
50を表し、CはIC
50>1μMを表す。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0583】
参照による組み入れ
以下に列挙するものを含む本明細書中で引用されるすべての刊行物および特許は、それぞれの刊行物または特許が具体的かつ個別に参照することによって組み込まれるかのように、あらゆる目的についてそれらの全体で参照することによって本明細書中に組み込まれる。矛盾する場合、本明細書中の任意の定義を含む本出願が支配する。
【0584】
均等論
対象の発明の具体的な実施形態を検討してきたが、前記明細書は例示的であって、限定的ではない。本発明の多くの変形は、本明細書を再考すると当業者には明らかになるであろう。本発明の全範囲は、請求の範囲とそれらの均等物の全範囲、および明細書とそのような変形によって決定されなければならない。
【0585】
特に明記しない限り、本明細書および請求の範囲で用いられる成分、反応条件などの量を表す全ての数は、全ての場合で「約」という語によって修飾されると理解されるべきである。したがって、特に明記しない限り、本明細書および添付の請求の範囲で記載される数値パラメータは、本発明によって得られる所望の特性によって変化し得る近似値である。